JP2003015286A - 機能性層パターンが形成された基板及び機能性層パターンの形成方法 - Google Patents

機能性層パターンが形成された基板及び機能性層パターンの形成方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種機能を発現し得る機能性層パターン、例
えば電気抵抗値の低い透明導電層パターンを形成する方
法を提供する。 【解決手段】 (A)支持体1上に支持体1とは剥離可
能な機能性層4を有し、且つ機能性層4は機能性微粒子
の圧縮層である転写用機能性フィルムを準備し、(B)
転写用機能性フィルムを、感光性接着剤層5を介して、
支持体1が外側になるように基板6表面に貼り付け、
(C)感光性接着剤層5をパターン露光して、硬化領域
5aと未硬化領域5bとにパターニングし、硬化領域5
aに対応する機能性層を接着剤層5aを介して基板表面
に接着させ、(D)支持体1を基板6から剥離して、硬
化領域5aにおいては機能性層4aを基板上に残し、未
硬化領域5bにおいては機能性層4bを支持体1と共に
基板6から剥離する、機能性層パターンの形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性層パターン
が形成された基板及び機能性層パターンの形成方法に関
する。本発明は、より詳しくは、支持体上に機能性微粒
子の圧縮層からなる機能性層を有する転写用機能性フィ
ルムを用いて得られた機能性層パターンが形成された基
板、及び支持体上に機能性微粒子の圧縮層からなる機能
性層を有する転写用機能性フィルムを用いて、基板上に
機能性層パターンを形成する方法に関する。
【0002】本発明において、機能性フィルムには機能
性フィルム、機能性シートの双方が含まれる。また、支
持体が金属であるものも、機能性フィルムに含まれる。
【0003】機能性層とは機能を有する層であり、機能
とは物理的及び/又は化学的現象を通じて果たす働きの
ことを意味する。機能性層には、導電層、紫外線遮蔽
層、赤外線遮蔽層、磁性層、強磁性層、誘電体層、強誘
電体層、エレクトロクロミック層、エレクトロルミネッ
センス層、絶縁層、光吸収層、光選択吸収層、反射層、
反射防止層、触媒層、光触媒層等の各種の機能を有する
層が含まれる。
【0004】とりわけ本発明は、透明導電層パターンが
形成された基板及び基板上に透明導電層パターンを形成
する方法に関する。透明導電層パターンは、エレクトロ
ルミネッセンスパネル電極、エレクトロクロミック素子
電極、液晶電極、透明面発熱体、タッチパネルのような
透明電極として用いることができる。さらに、透明なア
ンテナとして用いることができる。
【0005】
【従来の技術】従来より、各種の機能性材料からなる機
能性層は、真空蒸着、レーザアブレーション、スパッタ
リング、イオンプレーティング等の物理的気相成長法
(PVD)や、熱CVD、光CVD、プラズマCVD等
の化学的気相成長法(CVD)によって製造されてい
る。これらは、一般に大掛かりな装置が必要であり、中
には大面積の膜の形成には不向きなものもある。
【0006】例えば、透明導電層について見れば以下の
通りである。現在、透明導電層は主にスパッタリング法
によって製造されている。スパタッリング法は種々の方
式があるが、例えば、真空中で直流または高周波放電で
発生した不活性ガスイオンをターゲット表面に加速衝突
させ、ターゲットを構成する原子を表面から叩き出し、
基板表面に沈着させ膜を形成する方法である。スパッタ
リング法は、ある程度大きな面積のものでも、表面電気
抵抗の低い導電層を形成できる点で優れている。しか
し、装置が大掛かりで成膜速度が遅いという欠点があ
る。今後さらに導電層の大面積化が進められると、さら
に装置が大きくなる。このことは、技術的には制御の精
度を高めなくてはならないなどの問題が発生し、別の観
点では製造コストが大きくなるという問題が発生する。
また、成膜速度の遅さを補うためにターゲット数を増や
して速度を上げているが、これも装置を大きくする要因
となっており問題である。
【0007】スパッタリング法で得られた透明導電層を
エッチングすることにより、透明導電層パターンが得ら
れる。大面積の透明導電層パターンが簡便に得られる方
法の開発が望まれる。
【0008】導電層パターンを得る方法として、スクリ
ーン印刷法により、導電性微粒子がバインダー溶液中に
分散された導電性塗料を基板上にパターン塗布して、乾
燥し、硬化させ、導電層パターンを形成することも考え
られる。スクリーン印刷法では、大面積の導電層パター
ンを容易に形成しやすく、装置が簡便で生産性が高く、
スパッタリング法よりも低コストで導電層パターンを製
造できるという長所がある。塗布法では、導電性微粒子
同士が接触することにより電気経路を形成し導電性が発
現される。しかしながら、従来の塗布法で作製された導
電層は導電性微粒子同士の接触が不十分で、得られる導
電層の電気抵抗値が高い(導電性に劣る)という欠点が
あり、その用途が限られてしまう。
【0009】また、導電層パターンを得る方法として、
錫ドープ酸化インジウム(ITO)粉末、溶媒、カップ
リング剤、金属の有機酸塩もしくは無機酸塩からなる、
バインダーを含まない導電性塗料を用いて、スクリーン
印刷法により、この導電性塗料を基板上にパターン塗布
し、その後、例えば300℃以上の温度で焼成して、導
電層パターンを形成することも考えられる。この方法で
は、バインダーを用いていないので、導電層の電気抵抗
値は低くなる。しかし、300℃以上の温度での焼結工
程を行う必要があるため、樹脂フィルムのような基板上
に導電層パターンを形成することは困難である。すなわ
ち、樹脂フィルムは高温によって、溶融したり、炭化し
たり、燃焼してしまう。樹脂フィルムの種類によるが、
例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
では130℃の温度が限界であろう。
【0010】塗布法では、基板がフィルムのように可撓
性のあるものの場合には、容易に大面積の機能性層を形
成することが可能である。しかしながら、基板が板材の
ように可撓性に乏しいものの場合には、塗布は可撓性基
板の場合に比べ難しく、特に、膜厚を均一に制御するこ
とが難しい。すなわち、可撓性フィルムの場合には、コ
ーター部を据え付けてフィルムを移動させて塗布するこ
とができ、膜厚の制御が容易である。一方、可撓性に乏
しい板材の場合には、小面積であれば板材を移動させて
塗布することも可能ではあるが、大面積であれば板材を
移動させるとぶれ等により膜厚の精度が悪くなりやす
い。また、コーター部を移動させる方法もあるが、板材
の平坦性が悪いと、膜厚の精度が悪くなる。
【0011】可撓性に乏しい基板上に機能性層パターン
を形成するには、可撓性フィルム支持体上に形成された
機能性層を、可撓性に乏しい基板上に転写しつつ、パタ
ーニングを行う方法が考えられる。
【0012】例えば、特開平10−36143号公報に
は、(1) 基板上に粘着性の感光性樹脂層を形成し、(2)
前記感光性樹脂層をパターン露光して粘着性のある未硬
化部分と粘着性を失った硬化部分とにパターニングし、
(3) ベースフィルム上にパターン形成層を設けてなる転
写シートをそのパターン形成層側が前記感光性樹脂層に
向くようにして前記基板にラミネートし、(4) 前記パタ
ーン形成層のうち前記感光性樹脂層の未硬化部分に対応
する部分を前記基板上に残して前記転写シートを剥離
し、(5) 前記基板全体を焼成することにより、前記感光
性樹脂層を焼失せしめると共に、前記パターン形成層の
残留部分を基板に密着させる工程を含む厚膜パターン形
成方法が開示されている。同号公報には、その他の厚膜
パターン形成方法も開示されている。
【0013】同号公報記載の方法では、可撓性に乏しい
基板上に厚膜パターンが形成される。しかしながら、パ
ターン形成層を基板に密着させるために、感光性樹脂層
が焼失される程の高い温度で基板全体を焼成する必要が
ある。高い温度での焼成は、基板やパターン形成層に悪
影響を及ぼす。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このような背景から、
可撓性に乏しい基板上であっても、大面積の各種機能を
発現し得る機能性層パターン、例えば電気抵抗値の低い
透明導電層パターンを、高温での焼結や焼成を行うこと
なく、容易に且つ低コストで形成し得る方法の開発が望
まれる。
【0015】そこで、本発明の目的は、各種機能を発現
し得る機能性層パターン、例えば電気抵抗値の低い透明
導電層パターンを形成する方法を提供することにある。
特に本発明の目的は、板材のように可撓性に乏しい基板
に均一厚みの機能性層パターンを形成する方法を提供す
ることにある。また、本発明の目的は、機能性層パター
ンが形成された基板を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、支持体上に
前記支持体とは剥離可能な機能性層を少なくとも有し、
且つ前記機能性層は機能性微粒子の圧縮層である転写用
機能性フィルムを用いることによって、高温での焼結や
焼成を行うことなく、容易に且つ低コストで、各種の機
能性層パターンを形成し得ることを見いだし、本発明に
到達した。前記の転写用機能性フィルムは、本発明者が
開発した新規なものである。
【0017】本発明は、基板上に機能性層のパターンが
接着剤層を介して形成され、前記機能性層は機能性微粒
子の圧縮層である、機能性層パターンが形成された基板
である。機能性層は、導電層、紫外線遮蔽層、赤外線遮
蔽層、磁性層、強磁性層、誘電体層、強誘電体層、エレ
クトロクロミック層、エレクトロルミネッセンス層、絶
縁層、光吸収層、光選択吸収層、反射層、反射防止層、
触媒層及び光触媒層からなる群から選ばれる。
【0018】本発明の第1の機能性層パターン形成方法
は、支持体上に前記支持体とは剥離可能な機能性層を少
なくとも有し、且つ前記機能性層は機能性微粒子の圧縮
層である転写用機能性フィルムを準備する工程(A)
と、転写用機能性フィルムを、感光性接着剤層を介し
て、支持体が外側になるようにして基板表面に貼り付け
る工程(B)と、前記感光性接着剤層をパターン露光し
て、硬化領域と未硬化領域とにパターニングし、硬化領
域に対応する機能性層を硬化した接着剤層を介して基板
表面に接着させる工程(C)と、支持体を基板から剥離
して、前記接着剤層の硬化領域においては機能性層を基
板上に残し、前記接着剤層の未硬化領域においては機能
性層を支持体と共に基板から剥離する工程(D)とを備
える。
【0019】第1の機能性層パターン形成方法におい
て、転写用機能性フィルムは、前記機能性層上に感光性
接着剤層を有するものであることが好ましい。前記転写
用機能性フィルムにおいて、感光性接着剤層が形成され
ていない場合には、基板上に予め感光性接着剤層を設け
ておけばよい。
【0020】第1の機能性層パターン形成方法におい
て、転写用機能性フィルムにおける支持体と剥離可能な
機能性層との密着強度は、前記接着剤層の硬化領域にお
ける接着剤層と基板表面との密着強度よりも弱く、且つ
前記接着剤層の未硬化領域における接着剤層と基板表面
との密着強度よりも強い。
【0021】第1の機能性層パターン形成方法におい
て、支持体を基板から剥離する工程(D)の後、前記接
着剤層の未硬化領域において基板上に未硬化の接着剤層
の一部が残存している場合には、必要に応じて、残存し
ている未硬化の接着剤層を除去する工程を行うとよい。
【0022】第1の機能性層パターン形成方法におい
て、支持体を基板から剥離する工程(D)の後、前記接
着剤層の未硬化領域において基板上に未硬化の接着剤層
の一部及び機能性層の一部が残存している場合には、必
要に応じて、残存している機能性層を未硬化の接着剤層
と共に除去する工程を行うとよい。
【0023】本発明の第2の機能性層パターン形成方法
は、支持体上に前記支持体とは剥離可能な機能性層を少
なくとも有し、前記機能性層は機能性微粒子の圧縮層で
あり、且つ前記機能性層上に感光性接着剤層が設けられ
た転写用機能性フィルムを準備する工程(A)と、前記
感光性接着剤層を予めパターン露光して、粘着性を失っ
た硬化領域と粘着性を維持した未硬化領域とにパターニ
ングする工程(F)と、パターニングされた転写用機能
性フィルムを、未硬化領域の接着剤層を介して、支持体
が外側になるようにして基板表面に貼り付け工程(G)
と、未硬化領域の接着剤層を露光して硬化させ、この貼
り付け工程後の硬化領域に対応する機能性層を基板表面
に接着させる工程(H)と、支持体を基板から剥離し
て、前記接着剤層の貼り付け工程後の硬化領域において
は機能性層を基板上に残し、且つ接着剤層の予めの硬化
領域においては機能性層を支持体と共に基板から剥離す
る工程(I)とを備える。
【0024】第2の機能性層パターン形成方法におい
て、転写用機能性フィルムにおける支持体と剥離可能な
機能性層との密着強度は、前記接着剤層の貼り付け工程
後の硬化領域における接着剤層と基板表面との密着強度
よりも弱く、且つ前記接着剤層の予めの硬化領域におけ
る接着剤層と基板表面との密着強度よりも強い。
【0025】本発明の第3の機能性層パターン形成方法
は、支持体上に前記支持体とは剥離可能な機能性層を少
なくとも有し、且つ前記機能性層は機能性微粒子の圧縮
層である転写用機能性フィルムを準備する工程(A)
と、基板表面にパターニングされた接着剤層を塗布によ
り形成する工程(K)と、転写用機能性フィルムを、基
板表面に形成された接着剤層を介して、支持体が外側に
なるようにして基板表面に貼り付ける工程(L)と、前
記接着剤層を硬化させ、接着剤層形成領域の機能性層を
硬化した接着剤層を介して基板表面に接着させる工程
(M)と、支持体を基板から剥離して、接着剤層形成領
域の機能性層を基板上に残し、接着剤層の非形成領域に
おいては機能性層を支持体と共に基板から剥離する工程
(N)とを備える。
【0026】第3の機能性層パターン形成方法におい
て、接着剤として感光性接着剤又は熱硬化性接着剤を用
いることができる。前記接着剤が感光性接着剤の場合に
は、工程(M)において、前記接着剤層を露光により硬
化させる。前記接着剤が熱硬化性接着剤の場合には、工
程(M)において、前記接着剤層を加熱により硬化させ
る。
【0027】第3の機能性層パターン形成方法におい
て、転写用機能性フィルムにおける支持体と剥離可能な
機能性層との密着強度は、前記接着剤層形成領域におけ
る硬化した接着剤層と基板表面との密着強度よりも弱
い。
【0028】第1、第2及び第3の機能性層パターン形
成方法において、転写用機能性フィルムは、通常は、支
持体と前記機能性層との間に中間層を有するものであ
る。中間層と支持体との密着性の度合い、及び中間層と
機能性層との密着性の度合いによって、パターニング転
写において支持体を剥離した際に、前記機能性層上に中
間層が存在するか、あるいは、前記機能性層が露出する
かが決まる。
【0029】第1、第2及び第3の機能性層パターン形
成方法において、転写用機能性フィルムにおける前記機
能性微粒子の圧縮層は、機能性微粒子を分散した液を支
持体又は支持体上に設けられた中間層上に、塗布、乾燥
して機能性微粒子含有層を形成し、前記機能性微粒子含
有層を圧縮することにより得られる。第1、第2及び第
3の機能性層パターン形成方法において、前記機能性微
粒子の圧縮層は、44N/mm2 以上の圧縮力で圧縮す
ることにより得られたものであることが好ましい。
【0030】第1、第2及び第3の機能性層パターン形
成方法において、前記機能性微粒子の圧縮層は、例えば
透明導電層である。
【0031】
【発明の実施の形態】まず、本発明において用いる転写
用機能性フィルムについて説明する。従来、塗布法にお
いて、バインダー樹脂を大量に用いなければ機能性層を
成膜できず、あるいは、バインダー樹脂を用いない場合
には、機能性物質を高温で焼結させなければ機能性層が
得られないと考えられていた。導電層について見れば、
バインダー樹脂を大量に用いなければ導電層を成膜でき
ず、あるいは、バインダー樹脂を用いない場合には、導
電性物質を高温で焼結させなければ導電層が得られない
と考えられていた。
【0032】ところが、本発明者は鋭意検討した結果、
驚くべきことに、大量のバインダー樹脂を用いることな
く、かつ高温で焼成することもなく、圧縮によって機械
的強度を有し且つ各種の機能を発現し得る機能性層が得
られることを見いだした。本発明者は、導電性物質を用
いると、抵抗値の低い透明導電層が得られることを見い
だした。
【0033】さらに、本発明者は、機能性層を支持体上
に前記支持体とは剥離可能な状態で設けることによっ
て、転写用機能性フィルムが得られることを見いだし
た。
【0034】転写用機能性フィルムは、支持体上に前記
支持体とは剥離可能な機能性層を少なくとも有し、且つ
前記機能性層は機能性微粒子の圧縮層である。転写用機
能性フィルムは、通常は、支持体と前記機能性層との間
に中間層を有する。
【0035】転写用機能性フィルムには、機能性層を基
板上にパターニング転写した際に、転写された機能性層
面が露出しないか露出するかによって、2つの形態が含
まれる。
【0036】機能性層面が露出しない第1形態の転写用
機能性フィルムについて以下に記載する:第1形態のフ
ィルムは、前記支持体上に前記支持体から剥離可能な中
間層が形成され、前記剥離可能な中間層上に前記機能性
微粒子の圧縮層が形成され、前記剥離可能な中間層は前
記機能性微粒子の圧縮層と共に前記支持体から剥離可能
である、前記の転写用機能性フィルムである。この第1
形態の機能性フィルムを用いて、機能性層を基板上にパ
ターニング転写すると、基板表面に機能性層パターンが
形成され、その機能性層上に前記剥離可能な中間層が存
在する。
【0037】第1形態の転写用機能性フィルムにおい
て、前記支持体から剥離可能な中間層は、転写の際に上
記のような機能を有するように構成されている限り特に
限定されないが、より具体的には以下のような構成とさ
れることが好ましい。
【0038】第1形態の転写用機能性フィルムにおい
て、前記剥離可能な中間層は、樹脂を主成分とする樹脂
層を含む場合がある。前記樹脂層は、前記機能性微粒子
の圧縮層と共に前記支持体から剥離可能である。
【0039】第1形態の転写用機能性フィルムにおい
て、前記剥離可能な中間層は、前記支持体上に形成され
たハードコート層と前記ハードコート層上に形成された
前記樹脂層とを含む場合がある。前記ハードコート層
は、前記樹脂層及び前記機能性微粒子の圧縮層と共に前
記支持体から剥離可能である。
【0040】機能性層面が露出する第2形態の転写用機
能性フィルムについて以下に記載する:第2形態のフィ
ルムは、前記支持体上に下地層が形成され、前記下地層
上に前記機能性微粒子の圧縮層が形成され、前記機能性
微粒子の圧縮層は、前記下地層から剥離可能である、前
記の転写用機能性フィルムである。
【0041】前記下地層は、転写する際に、前記支持体
からは実質的に剥離されない層である。言いかえると、
第2形態のフィルムは、前記支持体上に前記支持体から
は剥離されない中間層が形成され、前記剥離されない中
間層上に前記機能性微粒子の圧縮層が形成され、前記機
能性微粒子の圧縮層は、前記支持体及び前記剥離されな
い中間層から剥離可能である、前記の転写用機能性フィ
ルムである。
【0042】この第2形態の機能性フィルムを用いて、
機能性層を基板上にパターニング転写すると、基板表面
に機能性層パターンが形成され、その機能性層面は露出
する。第2形態の転写用機能性フィルムにおいて、前記
下地層すなわち剥離されない中間層は、樹脂を主成分と
する樹脂層である場合がある。
【0043】図面を参照して、転写用機能性フィルム
(以下、単に機能性フィルムとも記す)を説明する。第
1形態及び第2形態の転写用機能性フィルムの層構成例
を図1〜5に示す。図1は、支持体(1) 上に機能性層
(4) が形成された機能性フィルムの層構成例を示す断面
図である。この場合、支持体(1) の機能性層(4) 側の表
面は剥離処理されている。
【0044】図2は、支持体(1) 上に樹脂層(3) 及び機
能性層(4) がこの順で形成された機能性フィルムの層構
成例を示す断面図である。樹脂層(3) は、第1形態にお
ける剥離可能な中間層、第2形態における下地層すなわ
ち剥離されない中間層である。第1形態の場合、支持体
(1) の樹脂層(3) 側の表面は剥離処理され、パターニン
グ転写の剥離工程において、機能性層パターンの形成領
域においては、支持体(1) と樹脂層(3) との間で剥離さ
れる。第2形態の場合、支持体(1) と樹脂層(3) との密
着性が高く、パターニング転写の剥離工程において、機
能性層パターンの形成領域においては、樹脂層(3) と機
能性層(4) との間で剥離される。
【0045】機能性層パターンの形成領域とは、後述す
る本発明の第1の機能性層パターン形成方法において
は、感光性接着剤層の硬化領域に対応し、本発明の第2
の機能性層パターン形成方法においては、貼り付け工程
後の感光性接着剤層の硬化領域に対応し、本発明の第3
の機能性層パターン形成方法においては、感光性接着剤
層形成領域に対応する。
【0046】図3は、支持体(1) 上に樹脂層(3) 、機能
性層(4) 及び感光性接着剤層(5) がこの順で形成された
機能性フィルムの層構成例を示す断面図である。すなわ
ち、図2における機能性層(4) 上に、さらに接着剤層
(5) が形成されたものである。第1形態の場合、パター
ニング転写の剥離工程において、機能性層パターンの形
成領域においては、支持体(1) と樹脂層(3) との間で剥
離される。第2形態の場合、パターニング転写の剥離工
程において、機能性層パターンの形成領域においては、
樹脂層(3) と機能性層(4) との間で剥離される。
【0047】図4は、支持体(1) 上にハードコート層
(2) 、樹脂層(3) 及び機能性層(4) がこの順で形成され
た第1形態機能性フィルムの層構成例を示す断面図であ
る。この場合、支持体(1) のハードコート層(2) 側の表
面は剥離処理されていてもよく、処理されていなくても
よい。パターニング転写の剥離工程において、機能性層
パターンの形成領域においては、支持体(1) とハードコ
ート層(2) との間で剥離される。
【0048】図5は、支持体(1) 上にハードコート層
(2) 、樹脂層(3) 、機能性層(4) 及び感光性接着剤層
(5) がこの順で形成された第1形態機能性フィルムの層
構成例を示す断面図である。すなわち、図4における機
能性層(4) 上に、さらに接着剤層(5) が形成されたもの
である。この場合、支持体(1) のハードコート層(2) 側
の表面は剥離処理されていてもよく、処理されていなく
てもよい。パターニング転写の剥離工程において、機能
性層パターンの形成領域においては、支持体(1) とハー
ドコート層(2) との間で剥離される。
【0049】本発明において、機能性層(4) には、特に
限定されることなく、導電層、紫外線遮蔽層、赤外線遮
蔽層、磁性層、強磁性層、誘電体層、強誘電体層、エレ
クトロクロミック層、エレクトロルミネッセンス層、絶
縁層、光吸収層、光選択吸収層、反射層、反射防止層、
触媒層、光触媒層等の各種の機能を有する層が含まれ
る。従って、本発明において、前記目的とする層を構成
すべき機能性微粒子が用いられる。機能性微粒子は、特
に限定されることなく、凝集力を有する主として無機の
微粒子が用いられる。いずれの機能性フィルムの製造に
おいても、本発明の方法を適用することにより、十分な
機械的強度を有する機能性塗膜が得られると共に、バイ
ンダー樹脂を大量に用いていた従来の塗布法におけるバ
インダー樹脂による弊害を解消することができる。その
結果、目的とする機能がより向上する。
【0050】例えば、透明導電層の製造においては、酸
化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化カドミウム、ア
ンチモンドープ酸化錫(ATO)、フッ素ドープ酸化錫
(FTO)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アル
ミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)等の導電性無機微粒
子が用いられる。ITOがより優れた導電性が得られる
点で好ましい。あるいは、ATO、ITO等の無機材料
を硫酸バリウム等の透明性を有する微粒子の表面にコー
ティングしたものを用いることもできる。これら微粒子
の粒子径は、導電フィルムの用途に応じて必要とされる
散乱の度合いにより異なり、また、粒子の形状により一
概には言えないが、一般に10μm以下であり、1.0
μm以下が好ましく、5nm〜100nmがより好まし
い。
【0051】あるいは、有機質の導電性微粒子が用いら
れてもよい。有機質の導電性微粒子としては、例えば、
金属材料を樹脂微粒子表面にコーティングしたもの等が
挙げられる。
【0052】この製造方法の適用によって、優れた導電
性が得られる。本発明において、透明とは可視光を透過
することを意味する。光の散乱度合いについては、導電
層の用途により要求されるレベルが異なる。本発明で
は、一般に半透明といわれるような散乱のあるものも含
まれる。
【0053】強磁性層の製造においては、γ−Fe2
3 、Fe3 4 、Co−FeOx、Baフェライト等の
酸化鉄系磁性粉末や、α−Fe、Fe−Co、Fe−N
i、Fe−Co−Ni、Co、Co−Ni等の強磁性金
属元素を主成分とする強磁性合金粉末等が用いられる。
本製造方法の適用によって、磁性塗膜の飽和磁束密度が
向上する。
【0054】誘電体層や強誘電体層の製造においては、
チタン酸マグネシウム系、チタン酸バリウム系、チタン
酸ストロンチウム系、チタン酸鉛系、チタン酸ジルコン
酸鉛系(PZT)、ジルコン酸鉛系、ランタン添加チタ
ン酸ジルコン酸鉛系(PLZT)、ケイ酸マグネシウム
系、鉛含有ペロブスカイト化合物等の誘電体ないしは強
誘電体の微粒子が用いられる。本製造方法の適用によっ
て、誘電体特性ないしは強誘電体特性の向上が得られ
る。
【0055】各種機能を発現する金属酸化物層の製造に
おいては、酸化鉄(Fe2 3 )、酸化ケイ素(SiO
2 )、酸化アルミニウム(Al2 3 )、二酸化チタン
(TiO2 )、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(Zn
O)、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化タングステ
ン(WO3 )等の金属酸化物の微粒子が用いられる。本
製造方法の適用によって、膜における金属酸化物の充填
度が上がるため、各機能が向上する。例えば、触媒を担
持させたSiO2 、Al2 3 を用いた場合には、実用
強度を有する多孔質触媒層が得られる。TiO2 を用い
た場合には、光触媒機能の向上が得られる。また、WO
3 を用いた場合には、エレクトロクロミック表示素子で
の発色作用の向上が得られる。
【0056】また、エレクトロルミネッセンス層の製造
においては、硫化亜鉛(ZnS)微粒子が用いられる。
この製造方法の適用によって、塗布法による安価なエレ
クトロルミネッセンス層の製造を行うことができる。
【0057】本発明において、目的に応じて、上記各種
の機能性微粒子から選ばれる機能性微粒子を分散した液
を機能性塗料として用いる。この機能性塗料を支持体又
は支持体上に設けられた樹脂を主成分とする樹脂層上
に、塗布、乾燥し、機能性微粒子含有層を形成する。そ
の後、前記機能性微粒子含有層を圧縮し、機能性微粒子
の圧縮層を形成して、機能性層を得る。
【0058】導電性微粒子などの機能性微粒子を分散す
る液体としては、特に限定されることなく、既知の各種
液体を使用することができる。例えば、液体として、ヘ
キサン等の飽和炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、ジイ
ソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
エチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−
ジメチルアセトアミド等のアミド類、エチレンクロライ
ド、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等を挙げる
ことができる。これらのなかでも、極性を有する液体が
好ましく、特にメタノール、エタノール等のアルコール
類、NMP等のアミド類のような水と親和性のあるもの
は、分散剤を使用しなくても分散性が良好であり好適で
ある。これら液体は、単独でも2種以上の混合したもの
でも使用することができる。また、液体の種類により、
分散剤を使用することもできる。
【0059】また、液体として、水も使用可能である。
水を用いる場合には、樹脂層表面が親水性のものである
必要がある。樹脂フィルムや樹脂層は通常疎水性である
ため水をはじきやすく、均一な膜が得られにくい。この
ような場合には、水にアルコールを混合するとか、ある
いは樹脂層の表面を親水性にする必要がある。
【0060】用いる液体の量は、特に制限されず、前記
微粒子の分散液が塗布に適した粘度を有するようにすれ
ばよい。例えば、前記微粒子100重量部に対して、液
体100〜100,000 重量部程度である。前記微粒子と液
体の種類に応じて適宜選択するとよい。
【0061】前記微粒子の液体中への分散は、公知の分
散手法により行うとよい。例えば、サンドグラインダー
ミル法により分散する。分散に際しては、微粒子の凝集
をほぐすために、ジルコニアビーズ等のメディアを用い
ることも好ましい。また、分散の際に、ゴミ等の不純物
の混入が起こらないように注意する。
【0062】前記微粒子の分散液は、樹脂を含まないこ
とが好ましい。すなわち、樹脂量=0であることが好ま
しい。導電層においては、樹脂を用いなければ、樹脂に
よって導電性微粒子同士の接触が阻害されることがな
い。従って、導電性微粒子相互間の導電性が確保され、
得られる導電層の電気抵抗値が低い。導電性を損なわな
い程度の量であれば、樹脂を含むことも可能であるが、
その量は、従来技術におけるバインダー樹脂としての使
用量に比べると少ない。例えば、分散液中における樹脂
の含有量の上限は、分散前の体積で表して、前記導電性
微粒子の体積を100としたとき、25未満の体積であ
る。従来技術においては、強い圧縮を行わないので、塗
膜の機械的強度を得るためにバインダーを多く用いなけ
ればならなかった。バインダーとしての役割を果たす程
度の量の樹脂を用いると、導電性微粒子同士の接触がバ
インダーにより阻害され、微粒子間の電子移動が阻害さ
れ導電性が低下する。
【0063】一方、樹脂には導電層のヘイズを向上させ
る効果がある。しかしながら、導電性の点からすると、
樹脂は、分散前の体積で表して、前記導電性微粒子の体
積を100としたとき、25未満の体積の範囲内で用い
られることが好ましく、20未満の体積の範囲内で用い
られることがより好ましい。また、ヘイズの向上効果は
少なくなるが、導電性の点からすれば、樹脂を用いない
ことが最も好ましい。
【0064】WO3 微粒子やTiO2 微粒子などを用い
た機能性層においても、樹脂を用いなければ、樹脂によ
って各微粒子同士の接触が阻害されることがないため、
各機能の向上が図られる。微粒子間の接触が阻害されず
各機能を損なわない程度の量であれば、樹脂を含むこと
も可能であるが、その量は、前記各微粒子の体積を10
0としたとき、例えば約80以下の体積である。
【0065】Al2 3 微粒子などを用いた触媒層にお
いては、樹脂を用いなければ、樹脂によって触媒機能を
有する微粒子の表面が覆われることがない。このため、
触媒としての機能の向上が図られる。触媒層において
は、膜の内部に空隙が多い方が、触媒としての活性点が
多くなるので、この観点からもなるべく樹脂を用いない
ことが好ましい。
【0066】このように機能性層には圧縮時において
(すなわち、前記微粒子の分散液中において)樹脂を用
いないことが好ましく、用いるとしても少量が好まし
い。用いる場合の樹脂量は、機能性層の目的に応じて、
ある程度変化し得るので、適宜決定するとよい。
【0067】前記微粒子の分散液には、導電性や触媒作
用などの各機能に要求される性能を満たす範囲内で、各
種の添加剤を配合してもよい。例えば、紫外線吸収剤、
界面活性剤、分散剤等の添加剤である。
【0068】支持体(1) として、圧縮工程の圧縮力を大
きくしても割れることがない可撓性樹脂フィルムが好適
である。樹脂フィルムは軽量であり、取扱いも容易であ
る。転写用フィルム製造において、高温での加圧工程
や、焼成工程がないので、樹脂フィルムを支持体として
用いることができる。樹脂フィルムとしては、例えば、
ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステ
ルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオ
レフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリ
ルフィルム、ノルボルネンフィルム(JSR(株)製、
アートンなど)等が挙げられる。樹脂フィルムの他に、
支持体として、布、紙等を用いることもできる。
【0069】支持体(1) 及び機能性層(4) や、支持体
(1) と機能性層(4) との中間層は、機能性層パターン形
成方法を実施するためには、露光で用いる光(例えば紫
外線)に対して透過性であることが好ましい。
【0070】第1形態の機能性フィルムにおける支持体
(1) の表面処理、ハードコート層(2) 、樹脂層(3) につ
いて説明する。
【0071】図2及び図3の層構成の第1形態機能性フ
ィルムの場合には、パターニング転写の剥離工程におい
て、支持体(1) と樹脂層(3) との間で剥離されるため
に、樹脂層(3) を構成する樹脂材料と支持体(1) との相
性により、支持体(1) の樹脂層(3) 側の表面に剥離処理
を施すとよい。
【0072】また、図4及び図5に示すように、支持体
(1) 表面に該支持体とは密着性の低いハードコート層
(2) を形成することも好ましい。シリコーン樹脂を用い
て形成されたハードコート層(例えば鉛筆硬度4Hより
大きく、好ましくは5H以上に硬い)は、PETのよう
な樹脂フィルムとは密着性が低く、支持体(1) とハード
コート層(2) とを容易に剥離することができる。この場
合には、支持体(1) 表面を剥離剤で処理してもよいが、
剥離剤で処理する必要はない。
【0073】ハードコート層(2) は、ハードコート剤を
必要に応じて溶剤に溶解した液を支持体上に塗布、乾燥
して、硬化させることにより形成することができる。ハ
ードコート剤としては、特に制限されることなく、公知
の各種ハードコート剤を用いることができる。例えば、
シリコーン系、アクリル系、メラミン系等の熱硬化型ハ
ードコート剤を用いることができる。これらの中でも、
シリコーン系ハードコート剤は、高い硬度が得られる点
で優れている。
【0074】また、不飽和ポリエステル樹脂系、アクリ
ル系等のラジカル重合性ハードコート剤、エポキシ系、
ビニルエーテル系等のカチオン重合性ハードコート剤等
の紫外線硬化型ハードコート剤を用いてもよい。紫外線
硬化型ハードコート剤は、硬化反応性等の製造性の点か
ら好ましい。これらの中でも、硬化反応性、表面硬度を
考慮すると、アクリル系のラジカル重合性ハードコート
剤が望ましい。
【0075】ハードコート剤の塗布は、グラビアシリン
ダー、リバース、メイヤーバー等のロールコーター、ス
リットダイコーター等公知の方法で行うとよい。塗布
後、適切な温度範囲で乾燥し、その後、硬化させる。熱
硬化型ハードコート剤の場合には、適切な熱を与えて、
例えばシリコーン系ハードコート剤の場合には60〜1
20℃程度に、1分間〜48時間加熱して硬化させる。
紫外線硬化型ハードコート剤の場合には、紫外線照射を
行い、硬化させる。紫外線照射は、キセノンランプ、低
圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステン
ランプ等のランプを用いて、紫外線を200〜2000
mJ/cm2 程度照射するとよい。ハードコート層の厚
さは、例えば、0.5〜20μm程度であり、好ましく
は2〜5μm程度である。
【0076】ハードコート層(2) には、紫外線吸収剤が
含有されていてもよい。紫外線吸収剤としては、公知の
各種紫外線吸収剤を用いるとよい。例えば、サリチル酸
系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系
紫外線吸収剤等が挙げられる。ハードコート層には、さ
らに必要に応じて、ヒンダードアミン系光安定剤等の光
安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種公知
の添加剤を含ませてもよい。紫外線吸収剤や各種添加剤
は、ハードコート剤中に添加して塗布すればよい。
【0077】支持体(1) 表面にハードコート層(2) が形
成されている場合には、乾燥後の圧縮工程の際に、導電
性微粒子等の機能性微粒子がハードコート層(2) に埋め
込まれないため微粒子層(4) とハードコート層(2) との
密着性がよくない。
【0078】そこで、第1形態の機能性フィルムでは、
ハードコート層(2) 上に柔らかい樹脂を主成分とする樹
脂層(3) を予め形成しておき、前記樹脂層(3) 上に、機
能性微粒子を分散した液を塗布、乾燥し、圧縮すること
が好ましい。樹脂層(3) には、機能性微粒子の圧縮層
(4) が密着性良く形成される程度の柔らかさが求められ
る。従って、樹脂層は、例えば鉛筆硬度2Hよりも柔ら
かいことが好ましい。樹脂層に要求される柔らかさの程
度は、用いるハードコート層の硬さ、機能性微粒子の種
類や粒径、圧縮圧力等によっても変化する。
【0079】第1形態機能性フィルムにおける樹脂層
(3) には柔らかい樹脂を用いることができ、このような
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、
塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂等の中から、比較的低
い硬度が得られるものを用いる。樹脂層には、密着性に
悪影響を与えない範囲で、樹脂層の硬さを調整するため
のシリカなどの微粒子や、着色、紫外線吸収のためのフ
ィラーを含ませることも可能である。圧縮後に、前記柔
らかい樹脂層を熱や紫外線などで硬化させてもよい。
【0080】次に、第2形態機能性フィルムにおける樹
脂層(3) について説明する。図2及び図3の層構成の第
2形態機能性フィルムの場合には、パターニング転写の
剥離工程において、樹脂層(3) と機能性層(4) との間で
剥離されるために、樹脂層(3) が比較的高い硬度、例え
ば鉛筆硬度2H以上4H以下を有することが好ましい。
また、支持体(1) と樹脂層(3) との密着性が高いことが
好ましい。第2形態における樹脂層(3) には比較的硬い
樹脂を用いることができ、このような樹脂としては、例
えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、
シリコーン樹脂等の中から、比較的高い硬度が得られる
ものを用いる。樹脂層には、樹脂層の硬さを調整するた
めのシリカなどの微粒子を含ませることも可能である。
圧縮後に、前記樹脂層を熱や紫外線などで硬化させても
よい。
【0081】主に樹脂層(3) の材料、硬さを選択するこ
とによって、第1形態又は第2形態の機能性フィルムを
作成することができる。
【0082】第1形態及び第2形態の機能性フィルムに
おける樹脂層(3) の樹脂は、機能性微粒子を分散した液
に溶解しないものの方がよい。導電層においては、前記
樹脂層が溶解すると毛管現象で、前記樹脂を含む溶液が
導電性微粒子の周りにきてしまい、結果として、得られ
る導電層の電気抵抗値が上昇する。触媒層においても、
毛管現象で、前記樹脂を含む溶液が触媒機能を有する微
粒子の周りにきてしまい、触媒機能が低下する。
【0083】前記機能性微粒子の分散液を前記樹脂層
(3) 又は支持体(1) 上に塗布、乾燥し、導電性微粒子含
有層などの機能性微粒子含有層を形成する。前記微粒子
分散液の塗布は、特に限定されることなく、公知の方法
により行うことができる。例えば、リバースロール法、
ダイレクトロール法、ブレード法、ナイフ法、エクスト
ルージョンノズル法、カーテン法、グラビアロール法、
バーコート法、ディップ法、キスコート法、スクイズ法
などの塗布法によって行うことができる。また、噴霧、
吹き付けなどにより、支持体上へ分散液を付着させるこ
とも可能である。
【0084】乾燥温度は分散に用いた液体の種類による
が、10〜150℃程度が好ましい。10℃未満では空
気中の水分の結露が起こりやすく、150℃を越えると
樹脂フィルム支持体が変形する。また、乾燥の際に、不
純物が前記微粒子の表面に付着しないように注意する。
【0085】塗布、乾燥後の導電性微粒子含有層などの
機能性微粒子含有層の厚みは、次工程の圧縮条件や最終
導電フィルムなどの各機能性フィルムの用途にもよる
が、0.1〜10μm程度とすればよい。
【0086】このように、導電性微粒子などの機能性微
粒子を液に分散させて塗布し、乾燥すると、均一な膜を
作成しやすい。前記微粒子の分散液を塗布して乾燥させ
ると、分散液中にバインダーが存在しなくても微粒子は
膜を形成する。バインダーが存在しなくても膜となる理
由は必ずしも明確ではないが、乾燥させて液が少なくな
ってくると毛管力のため、微粒子が互いに集まってく
る。さらに微粒子であるということは比表面積が大きく
凝集力も強いので、膜となるのではないかと考えてい
る。しかし、この段階での膜の強度は弱い。また、導電
層においては抵抗値が高く、抵抗値のばらつきも大き
い。
【0087】次に、形成された導電性微粒子含有層など
の機能性微粒子含有層を圧縮し、導電性微粒子などの機
能性微粒子の圧縮層(4) を得る。圧縮することにより、
膜の強度を向上させる。すなわち、圧縮することで導電
性微粒子などの機能性微粒子相互間の接触点が増え接触
面が増加する。このため、塗膜強度が上がる。微粒子は
元々凝集しやすい性質があるので圧縮することで強固な
膜となる。
【0088】導電層においては、塗膜強度が上がると共
に、電気抵抗が低下する。触媒層においては、塗膜強度
が上がると共に、樹脂を用いないか又は樹脂量が少ない
ので多孔質層となる。そのため、より高い触媒機能が得
られる。他の機能性層においても、微粒子同士がつなが
った高い強度の膜とすることができる共に、樹脂を用い
ないか又は樹脂量が少ないので、単位体積における微粒
子の充填量が多くなる。そのため、より高いそれぞれの
機能が得られる。
【0089】圧縮は44N/mm2 以上の圧縮力で行う
ことが好ましい。44N/mm2 未満の低圧であれば、
導電性微粒子含有層などの機能性微粒子含有層を十分に
圧縮することができず、例えば導電性に優れた導電層が
得られにくい。135N/mm2 以上の圧縮力がより好
ましく、180N/mm2 の圧縮力が更に好ましい。圧
縮力が高いほど、塗膜強度が向上し、支持体との密着性
が向上する。導電層においては、より導電性に優れた層
が得られ、また、導電層の強度が向上し、導電層と樹脂
層との密着性も強固となる。圧縮力を高くするほど装置
の耐圧を上げなくてはならないので、一般には1000
N/mm2 までの圧縮力が適当である。
【0090】また、圧縮を前記支持体が変形しない温度
で行うことが好ましい。例えば、前記支持体が樹脂フィ
ルムの場合、前記樹脂のガラス転移温度(二次転移温
度)以下の温度範囲となる。
【0091】圧縮は、特に限定されることなく、シート
プレス、ロールプレス等により行うことができるが、ロ
ールプレス機を用いて行うことが好ましい。ロールプレ
スは、ロールとロールの間に圧縮すべきフィルムを挟ん
で圧縮し、ロールを回転させる方法である。ロールプレ
スは均一に高圧がかけられ、シートプレスよりも生産性
が良く好適である。
【0092】ロールプレス機のロール温度は生産性の点
から常温(人間が作業しやすい環境)が好ましい。加温
した雰囲気やロールを加温した圧縮(ホットプレス)で
は、圧縮圧力を強くすると樹脂フィルムが伸びてしまう
などの不具合が生じる。加温下で支持体の樹脂フィルム
が伸びないようにするため、圧縮圧力を弱くすると、塗
膜の機械的強度が低下する。導電層においては、塗膜の
機械的強度が低下し、電気抵抗が上昇する。ロールプレ
ス機で連続圧縮した場合に、発熱によりロール温度が上
昇しないように温度調節することも好ましい。
【0093】微粒子表面の水分の付着をできるだけ少な
くしたいというような理由がある場合に、雰囲気の相対
湿度を下げるために、加温した雰囲気としてもよいが、
温度範囲はフィルムが容易に伸びてしまわない範囲内で
ある。一般にはガラス転移温度(二次転移温度)以下の
温度範囲となる。湿度の変動を考慮して、要求される湿
度になる温度より少し高めの温度にすればよい。
【0094】なお、樹脂フィルムのガラス転移温度は、
動的粘弾性を測定して求められ、主分散の力学的損失が
ピークとなる温度を指す。例えば、PETフィルムにつ
いて見ると、そのガラス転移温度はおよそ110℃前後
である。
【0095】ロールプレス機のロールは、強い圧力がか
けられることから金属ロールが好適である。また、ロー
ル表面が柔らいと、圧縮時に微粒子がロールに転写する
ことがあるので、ロール表面をハードクロムやセラミッ
ク溶射膜、TiNなどのイオンプレーティングにより得
た膜、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の硬質
膜で処理することが好ましい。
【0096】このようにして、導電性微粒子などの機能
性微粒子の圧縮層(4) が形成される。導電性微粒子など
の機能性微粒子圧縮層の厚みは、用途にもよるが、0.
1〜10μm程度とすればよい。また、10μm程度の
厚い圧縮層を得るために、微粒子の分散液の塗布、乾
燥、圧縮の一連の操作を繰り返し行っても良い。さら
に、本発明において、支持体の両面に導電層などの各機
能性層を形成することも勿論可能である。このようにし
て得られる透明導電層などの各機能性層は、優れた導電
性や触媒作用などの各機能性を示し、バインダー樹脂を
用いないか又はバインダーとしては機能しない程の少量
の樹脂を用いて作成したにもかかわらず、実用上十分な
膜強度を有する。第1形態機能性フィルムにおいては、
柔らかい樹脂層(3) との密着性にも優れる。
【0097】第1形態及び第2形態の機能性フィルムに
おいて、機能性微粒子圧縮層(4) が、少なくとも2層の
異なる機能性微粒子の圧縮層から構成されていてもよ
い。パターニングされた多層機能性層が形成される。
【0098】多層機能性層の目的や用途に応じて、異な
る機能を有する複数の機能性層を組み合わせて多層構造
とするとよい。複数の機能性層の組み合わせによって、
例えば、太陽電池用、エレクトロルミネッセンス素子
用、エレクトロクロミック素子用等の多層機能性層が得
られる。
【0099】具体的には、太陽電池用としては、順に透
明導電層、透明絶縁体層、I族 III族IV族からなるカル
コパルライト構造半導体層、金属電極という多層構造が
例示される。分散型直流動作エレクトロルミネッセンス
素子用としては、順に透明導電層、EL発光層、背面電
極という多層構造が例示される。透過型エレクトロクロ
ミック素子用としては、順に透明導電層、第1発色層、
誘電体層、第2発色層、透明導電層という多層構造が例
示される。これら以外にも、種々の用途に応じた種々の
多層構造が考えられる。
【0100】多層構造は、対応する機能性微粒子の分散
液の塗布、乾燥、圧縮の一連の操作を繰り返し行うこと
によって得られる。多層機能性層を構成する各層の全て
が必ずしも圧縮層である必要はない。例えば、太陽電池
用の場合に、透明導電層、透明絶縁体層、半導体層を圧
縮により形成し、金属電極を蒸着により形成してもよ
い。
【0101】第1形態及び第2形態の機能性フィルム
を、本発明の第2の機能性層パターン形成方法に用いる
場合、前記機能性層(4) 上に感光性接着剤層(5) を形成
する。第1形態及び第2形態の機能性フィルムを、本発
明の第1の機能性層パターン形成方法に用いる場合、前
記機能性層(4) 上に感光性接着剤層(5) を形成すること
も好ましい。本発明の第1の機能性層パターン形成方法
に用いる場合、機能性フィルムに接着剤層が形成されて
いない場合には、基板上に予め感光性接着剤層を設けて
おけばよい。もちろん、機能性フィルムに感光性接着剤
層(5) を形成しておき、さらに基板上にも感光性接着剤
層を設けておくことも好ましい。
【0102】機能性フィルムの感光性接着剤層(5) や基
板上に予め設けておく感光性接着剤層には、機能性フィ
ルムの前記機能性層(4) と基板の表面の双方に対して親
和性があり、両者を強力に接着できる感光性接着剤であ
れば、特に限定されることなく、公知の種々の感光性接
着剤を用いることができる。例えば、アクリル系接着
剤、エポキシ系接着剤である。本発明の第3の機能性層
パターン形成方法においても、同様の感光性接着剤を用
いることができる。
【0103】また、本発明の第3の機能性層パターン形
成方法において用いることができる熱硬化性接着剤とし
ては、特に限定されることなく、公知の種々の熱硬化性
接着剤を用いることができ、例えば、イソシアネート系
接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。
【0104】機能性フィルムの接着剤層(5) に用いる接
着剤としては、接着剤溶液を塗布し乾燥しただけでタッ
ク感のある接着剤層が得られ、紫外線照射によって非常
に硬い硬化層が得られるような接着剤が好ましい。
【0105】そこで、このような性質を満たす接着剤に
ついても本発明者は検討し、転写用機能性フィルムの接
着剤層に用いる接着剤として、次の接着剤組成物が好適
であることを見出した。 1.ガラス転移温度Tgが30℃以上の高分子樹脂成分
(P)と、硬化性低分子成分(M)とを、重量比率P/
M=8/2〜2/8で含む、感光性接着剤組成物。 2.前記高分子樹脂成分(P)が常温で固体であり、硬
化性低分子成分(M)が常温で液体である、前記1の感
光性接着剤組成物。 3.前記高分子樹脂成分(P)がアクリル系樹脂であ
り、硬化性低分子成分(M)がアクリル系モノマーであ
る、前記1又は2の感光性接着剤組成物。 4.さらに、光重合開始剤を含む、前記1〜3のいずれ
かの感光性接着剤組成物。
【0106】高分子樹脂成分が常温で固体であり、硬化
性低分子成分が常温で液体であることによって、粘着性
を有しながら、刺激を与えることで硬化物となるような
粘着剤層を容易に形成できる。適度な粘着性を有してい
ればよい。
【0107】高分子樹脂成分としては、例えばアクリル
樹脂103B(大成化工(株)製)が挙げられる。硬化
性低分子成分としては、例えば、KAYARAD GPO-303 、KA
YARAD TMPTA 、KAYARAD THE-330 (いずれも日本化薬
(株)製)等の3官能以上のアクリル系モノマーが挙げ
られる。光重合開始剤としては、種々のものを用いるこ
とができ、例えば、 KAYACURE DETX-S(日本化薬(株)
製)が挙げられる。
【0108】接着剤組成物には、必要に応じて、紫外線
吸収剤、赤外線吸収剤等の添加剤を含ませてもよい。
【0109】機能性フィルムに接着剤層(5) を設けた場
合には、接着剤層上に剥離フィルムを付与し、使用時ま
で接着剤層面を保護してもよい。
【0110】また、別に用意した剥離処理された剥離用
支持体に感光性接着剤層を形成し、この接着剤層が形成
された剥離用支持体と機能性フィルムとを、接着剤層と
機能性フィルムの機能性層(4) とが接するようにラミネ
ートして接着(密着)させることによって、機能性フィ
ルムに接着剤層(5) を設けてもよい。この場合には、接
着剤層(5) の形成と同時に、接着剤層上に剥離用支持体
が付与され、使用時まで接着剤層面が保護される。
【0111】本発明においては、前記機能性微粒子の圧
縮層の形成後、接着剤層の形成前に、前記機能性微粒子
の圧縮層を熱処理することも好ましい。熱処理によっ
て、樹脂層に残った圧縮層形成時の内部応力が緩和さ
れ、機能性フィルムの各種物質や各種溶剤に対する耐蝕
性が向上する。
【0112】熱処理の条件は、適宜選定すればよい。熱
処理温度は、内部応力の緩和のために50℃以上が好ま
しく、80℃以上がより好ましい。熱処理温度の上限値
は、例えば支持体に樹脂フィルムを用いたものでは通常
130℃である。熱処理時間も、通常は1分〜100時
間、好ましくは10分〜50時間、更に好ましくは30
分〜25時間の範囲である。熱処理時の雰囲気は、真空
中、減圧中、空気中、窒素ガス中、アルゴン等の不活性
ガス中のいずれであってもよい。
【0113】次に、本発明の第1の機能性層パターン形
成方法について、図6を参照して説明する。図6は、第
1の機能性層パターン形成方法の概略工程図である。
【0114】準備工程(A)において、上述した転写用
機能性フィルムを準備する。図6では、支持体(1) 上に
機能性微粒子の圧縮層からなる機能性層(4) 及び感光性
接着剤層(5) がこの順で形成された機能性フィルムを示
す。中間層の図示は省略されている。また、図6の転写
用機能性フィルムには、感光性接着剤層(5) が形成され
ている。感光性接着剤層(5) が形成されていない場合、
次の貼付工程(B)の前に、基板(6) 上に感光性接着剤
層を設ける。
【0115】貼付工程(B)において、転写用機能性フ
ィルムを、感光性接着剤層(5) を介して、支持体(1) が
外側になるようにして基板(6) 表面に貼り付ける。
【0116】露光工程(C)において、所定のマスク
(M) を介して紫外線により、感光性接着剤層(5) をパタ
ーン露光する。パターン露光により、感光性接着剤層
(5) は、紫外線が照射されて硬化した領域(5a)と、紫外
線が照射されずに未硬化のままの領域(5b)とにパターニ
ングされ、硬化領域(5a)に対応する機能性層(4a)が硬化
した接着剤層(5a)を介して基板(6) 表面に接着される。
【0117】本発明においては、感光性接着剤組成物を
多孔質の機能性層(4) の間隙にしみ込ませることがで
き、機能性層(4) 中にしみ込まされた感光性接着剤組成
物は、硬化領域(5a)においては紫外線照射により硬化す
る。従って、硬化領域(5a)において機能性層(4a)と接着
剤層(5a)との密着性は非常に高くなる。接着剤組成物の
機能性層中へのしみ込みによるこの効果は、機能性層
(4) が導電層の場合に特に有効である。
【0118】露光光線としては、紫外線が有効である
が、電子線、X線でもよい。露光時間は、接着剤層(5)
に用いた感光性接着剤組成物の感光特性や、光線の種類
により、適宜選択される。
【0119】剥離工程(D)において、支持体(1) を基
板(6) から剥離する。接着剤層の硬化領域(5a)において
は機能性層(4a)が基板(6) 上に残存し、接着剤層の未硬
化領域(5b)においては機能性層(4b)は支持体(1) と共に
基板(6) から剥離される。
【0120】すなわち、転写用機能性フィルムにおける
支持体(1) と剥離可能な機能性層(4) との密着強度は、
接着剤層の硬化領域(5a)における硬化接着剤層(5a)と基
板(6) 表面との密着強度よりも弱く、且つ接着剤層の未
硬化領域(5b)における未硬化接着剤層(5b)と基板(6) 表
面との密着強度よりも強い。
【0121】より詳しくは、図2及び図3の第1形態の
転写用機能性フィルムの場合は、支持体(1) を剥離する
際に接着剤層の硬化領域(5a)においては、支持体(1) と
柔らかい樹脂層(3) の間で剥離が起こる。機能性層(4)
と柔らかい樹脂層(3) との密着性は良く、機能性層(4)
と樹脂層(3) の間での剥離は起こらない。従って、接着
剤層の硬化領域(5a)においては、基板(6) 表面に接着剤
層(5a)を介して機能性層パターン(4a)が付与され、機能
性層(4a)上に樹脂層(3) が存在する。また、図4及び図
5の第1形態の転写用機能性フィルムの場合は、支持体
(1)とハードコート層(2) との密着性は低く、支持体(1)
を剥離する際に接着剤層の硬化領域(5a)においては、
支持体(1) とハードコート層(2) の間で剥離が起こる。
従って、接着剤層の硬化領域(5a)においては、基板(6)
表面に接着剤層(5a)を介して機能性層パターン(4a)が付
与され、機能性層(4a)上に樹脂層(3) 及びハードコート
層(2) が存在する。
【0122】このように第1形態の転写用機能性フィル
ムを用いて、機能性層パターン形成を行うと、機能性層
パターン(4a)表面には、機能性フィルムのハードコート
層(2) 又は樹脂層(3) が露出している。用途によっては
さらに露出したハードコート層(2) 又は樹脂層(3) を除
去して、機能性層(4) を露出させてもよい。転写後のハ
ードコート層(2) は、機能性層パターン(4a)の保護層と
しての役割も果たす。
【0123】より詳しくは、図2及び図3の第2形態の
転写用機能性フィルムの場合は、支持体(1) を剥離する
際に接着剤層の硬化領域(5a)においては、機能性層(4a)
と硬い樹脂層(3) との密着性は低く、樹脂層(3) と機能
性層(4a)の間で剥離が起こる。従って、接着剤層の硬化
領域(5a)においては、基板(6) 表面に接着剤層(5) を介
して機能性層パターン(4a)が付与され、機能性層パター
ン(4a)表面は露出状態である。このように第2形態の転
写用機能性フィルムを用いて、機能性層パターン形成を
行うと、露出した機能性層パターン(4a)が形成される。
【0124】剥離工程(D)の後、接着剤層の未硬化領
域(5b)において基板(6) 上に未硬化の接着剤層(5b)の一
部が残存している場合には、必要に応じて、残存してい
る未硬化の接着剤層(5b)を除去する工程を行うとよい。
【0125】また、剥離工程(D)の後、接着剤層の未
硬化領域(5b)において基板(6) 上に未硬化の接着剤層(5
b)の一部及び機能性層(4b)の一部が残存している場合に
は、必要に応じて、残存している機能性層(4b)を未硬化
の接着剤層(5b)と共に除去する工程を行うとよい。この
除去は、例えば、未硬化の接着剤層を溶かす溶剤で洗浄
することにより行うとよい。
【0126】以上のようにして、(E)に示すように、
基板(6) 表面に接着剤層(5a)を介して機能性層パターン
(4a)が形成される。
【0127】次に、本発明の第2の機能性層パターン形
成方法について、図7を参照して説明する。図7は、第
2の機能性層パターン形成方法の概略工程図である。
【0128】準備工程(A)において、上述した転写用
機能性フィルムを準備する。図7では、支持体(1) 上に
機能性微粒子の圧縮層からなる機能性層(4) 及び感光性
接着剤層(5) がこの順で形成された機能性フィルムを示
す。中間層の図示は省略されている。
【0129】パターン化露光工程(F)において、マス
ク(M) を介して紫外線により、感光性接着剤層(5) をパ
ターン露光する。パターン露光により、感光性接着剤層
(5)は、予め粘着性を失った硬化領域(5c)と粘着性を維
持した未硬化領域(5d)とにパターニングされる。
【0130】貼付工程(G)において、パターニングさ
れた転写用機能性フィルムを、未硬化領域の接着剤層(5
d)を介して、支持体(1) が外側になるようにして基板
(6) 表面に貼り付ける。硬化領域の接着剤層(5c)は粘着
性を失ったため、機能性フィルムと基板(6) との粘着に
は寄与しない。
【0131】接着のための露光工程(H)において、紫
外線により、未硬化領域の接着剤層(5d)を露光して硬化
させ、この貼り付け工程後の硬化領域(5d)に対応する機
能性層(4d)が硬化した接着剤層(5d)を介して基板(6) 表
面に接着される。
【0132】剥離工程(I)において、支持体(1) を基
板(6) から剥離する。接着剤層の貼り付け工程後の硬化
領域(5d)においては機能性層(4d)が基板(6) 上に残存
し、且つ接着剤層の予めの硬化領域(5c)においては機能
性層(4c)は支持体(1) と共に基板(6) から剥離される。
【0133】すなわち、転写用機能性フィルムにおける
支持体(1) と剥離可能な機能性層(4) との密着強度は、
接着剤層の貼り付け工程後の硬化領域(5d)における硬化
接着剤層(5d)と基板(6) 表面との密着強度よりも弱く、
且つ接着剤層の予めの硬化領域(5c)における硬化接着剤
層(5c)と基板(6) 表面との密着強度よりも強い。接着剤
層の予めの硬化領域(5c)においては、接着剤層(5c)と基
板(6) 表面とは実質的には単に接触しているのみであ
る。
【0134】第1形態の転写用機能性フィルムを用い
て、第2の機能性層パターン形成を行うと、第1の機能
性層パターン形成の場合と同様に、機能性層パターン(4
d)表面には、機能性フィルムのハードコート層(2) 又は
樹脂層(3) が露出している。第2形態の転写用機能性フ
ィルムを用いて、第2の機能性層パターン形成を行う
と、第1の機能性層パターン形成の場合と同様に、露出
した機能性層パターン(4d)が形成される。
【0135】以上のようにして、(J)に示すように、
基板(6) 表面に接着剤層(5d)を介して機能性層パターン
(4d)が形成される。
【0136】次に、本発明の第3の機能性層パターン形
成方法について、図8を参照して説明する。図8は、第
3の機能性層パターン形成方法の概略工程図である。
【0137】準備工程(A)において、上述した転写用
機能性フィルムを準備する。図8では、支持体(1) 上に
機能性微粒子の圧縮層からなる機能性層(4) が形成され
た機能性フィルムを示す。中間層の図示は省略されてい
る。
【0138】感光性接着剤層の塗布工程(K)におい
て、基板(6) 表面に感光性又は熱硬化性接着剤組成物を
スクリーン印刷法等により塗布し、乾燥して、接着剤層
(5) をパターニングする。
【0139】貼付工程(L)において、転写用機能性フ
ィルムを、基板(6) 表面に形成された接着剤層(5) を介
して、支持体(1) が外側になるようにして基板(6) 表面
に貼り付ける。
【0140】接着のための露光工程(M)において、感
光性接着剤を用いた場合には、紫外線により、感光性接
着剤層(5) を露光して硬化させ、接着剤層形成領域に対
応する機能性層が硬化した接着剤層(5e)を介して基板
(6) 表面に接着される。接着のための露光工程(M)に
おいて、熱接着剤を用いた場合には、熱硬化性接着剤層
(5) を加熱により硬化させ、接着剤層形成領域に対応す
る機能性層が硬化した接着剤層(5e)を介して基板(6) 表
面に接着される。
【0141】剥離工程(N)において、支持体(1) を基
板(6) から剥離して、接着剤層形成領域に対応する機能
性層(4e)が基板(6) 上に残され、接着剤層の非形成領域
においては機能性層(4f)は支持体(1) と共に基板(6) か
ら剥離される。
【0142】すなわち、転写用機能性フィルムにおける
支持体(1) と剥離可能な機能性層(4) との密着強度は、
接着剤層形成領域における硬化した接着剤層(5e)と基板
(6)表面との密着強度よりも弱い。
【0143】以上のようにして、(O)に示すように、
基板(6) 表面に接着剤層(5e)を介して機能性層パターン
(4e)が形成される。
【0144】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0145】[実施例1:第1パターン形成法]図3に
示すように、支持体(1) 上に樹脂層(3) 、機能性層(4)
及び感光性接着剤層(5) をこの順で有する第2形態の転
写用機能性フィルムを作成した。
【0146】(樹脂層の形成)硬い樹脂層として、シリ
コーン樹脂を用いた。フレッセラN(松下電工製)のA
液100重量部とB液300重量部を混合し、樹脂層用
の塗布液とした。75μm厚のPETフィルム(1) (H
SL、帝人デュポンフィルム製)にコロナ処理した後、
フィルム(1) 上に、前記塗布液を塗布、乾燥し、70
℃、24時間で硬化させ、0.7μm厚のシリコーン樹
脂層(3) を形成した。
【0147】(機能性層の形成)シリコーン樹脂層(3)
上に、一次粒径が10〜30nmのITO微粒子(同和
鉱業(株)製)を用いて、厚み1.0μmのITO圧縮
層(4) を形成した。操作を以下に記載する。
【0148】前記ITO微粒子100重量部にエタノー
ル300重量部を加え、メディアをジルコニアビーズと
して分散機にて分散した。得られた塗液を前記樹脂層
(3) 上に、バーコーターを用いて塗布し、50℃の温風
を送って乾燥した。このようにして、厚み1.7μmの
ITO含有塗膜を形成した。得られたフィルムを、圧縮
前ITOフィルムと称する。
【0149】まず、圧縮圧力の確認のための予備実験を
行った。一対の直径140mmの金属ロール(ロール表
面にハードクロムめっき処理が施されたもの)を備える
ロールプレス機を用いて、ロールを回転させず且つ前記
ロールの加熱を行わないで、室温(23℃)にて前記圧
縮前ITOフィルムを挟み圧縮した。この時、フィルム
幅方向の単位長さ当たりの圧力は660N/mmであっ
た。次に、圧力を解放し、圧縮された部分のフィルム長
手方向の長さを調べたら1.9mmであった。この結果
から、単位面積当たりに347N/mm2の圧力で圧縮
したことになる。
【0150】次に、予備実験に使用したものと同様の前
記圧縮前ITOフィルムを金属ロール間に挟み前記条件
で圧縮し、ロールを回転させ5m/分の送り速度で圧縮
した。このようにして、圧縮されたITOフィルムを得
た。ITO圧縮層(4) の厚みは1.0μmであった。
【0151】(感光性接着剤層の形成)アクリル樹脂1
03B(固形分:50%、大成化工(株)製)100重
量部に、紫外線硬化型樹脂液SD−318(大日本イン
キ化学工業(株)製)50重量部、メチルエチルケトン
136重量部を加えて、接着剤層用塗布液とした。ま
ず、シリコーン処理された剥離PETフィルム S31
4(帝人デュポンフィルム製)に接着剤層用塗布液を塗
布、乾燥して剥離PETフィルム上に10μm厚の接着
剤層を形成した。次に、前記ITO圧縮層(4) が形成さ
れたフィルムと接着剤層が形成された剥離PETフィル
ムを、ITO圧縮層(4) と接着剤層が接するようにラミ
ネートした。このようにして、ITO圧縮層(4) 上に接
着剤層(5) を形成し、転写用機能性フィルムとした。図
3において、剥離PETフィルムは図示されていない。
【0152】以上のようにして、転写用機能性フィルム
を作成した。この転写用機能性フィルムを用いて、図6
に示すように、ガラス基板への機能性層のパターニング
を行った。
【0153】(ガラス基板への機能性層のパターニン
グ)まず、ガラス基板の表面処理を行った。シランカッ
プリング剤KBM503(信越化学工業(株)製)10
0重量部に、酢酸(1N)0.9重量部、水21重量部
を加え、加水分解した。加水分解されたシランカップリ
ング剤液1重量部にエタノール100重量部を加え、表
面処理液とした。この表面処理液を綿棒を用いてガラス
板上に塗布し、乾燥した。ガラス板を110℃の雰囲気
に5分間おいて、シランカップリング剤とガラスとを反
応させた。その後、ガラス板上の余剰のシランカップリ
ング剤を、エタノールを含ませた布で拭き取った。
【0154】得られた転写用機能性フィルムの剥離PE
Tフィルムを剥がして接着剤層(5)を露出させ、10c
m×26mmの長方形に切取り、これを接着剤層(5) が
ガラス基板(6) の表面処理された面に接するようにラミ
ネーターにて貼り付けた〔工程(B)〕。
【0155】アルミニウム箔に両面粘着テープを貼り付
け、これを切断して、マスク(M) としての幅2mm、長
さ10cmのアルミニウム粘着テープを作成した。アル
ミニウム粘着テープ5本を、ガラス基板(6) に貼り付け
られた機能性フィルムのPETフィルム支持体(1) 面
に、テープ同士の間隔が4mmとなるように(すなわ
ち、6mmピッチで)平行に貼り付けた。この際、テー
プ長手方向と機能性フィルムの長手方向とが平行になる
ようにした。
【0156】PETフィルム支持体(1) 側から、マスク
(M) を介して紫外線を照射した。このパターン露光によ
り、感光性接着剤層(5) は、紫外線が照射されて硬化し
た領域(5a)と、紫外線が照射されずに未硬化のままの領
域(5b)とにパターニングされ、硬化領域(5a)に対応する
圧縮層(4a)は硬化接着剤層(5a)を介して基板(6) 表面に
接着された〔工程(C)〕。
【0157】露光後、PETフィルム支持体(1) を剥が
した。硬化領域(5a)に対応する圧縮層(4a)は硬化接着剤
層(5a)を介して基板(6) 上に残り、硬化接着剤層(5a)は
非常に強固であった。接着剤層の未硬化領域(5b)に対応
する圧縮層(4b)は支持体(1)と共に基板(6) から剥離さ
れた〔工程(D)〕。基板(6) 上に一部の未硬化領域の
接着剤層(5b)が残存したので、メチルエチルケトンによ
って洗浄し、除去した。
【0158】このようにして、基板(6) 表面に接着剤層
(5a)を介して4本の幅4mmのITO圧縮層パターン(4
a)が形成された(E)。
【0159】(電気抵抗)それぞれのITO圧縮層パタ
ーン(4a)の長手方向両端から1cmで、幅方向中央の2
点にテスターをあてて(すなわち、テスターの間隔が8
cm)電気抵抗を測定した。いずれのITO圧縮層パタ
ーン(4a)についても、電気抵抗は15kΩであった。ま
た、4本のITO圧縮層パターン(4a)相互間の導通はな
かった。
【0160】[実施例2:第2パターン形成法]以下の
組成の接着剤塗布液を用いて、塗布、乾燥後の接着剤層
の厚みを8μmとした以外は、実施例1と同様にして第
2形態の転写用機能性フィルムを作成した。
【0161】(感光性接着剤塗布液)アクリル樹脂1B
R−305(固形分:39.5%、大成化工(株)製)
100重量部に、紫外線硬化型樹脂液SD−318(大
日本インキ化学工業(株)製)92重量部、メチルエチ
ルケトン184重量部を加えて、接着剤層用塗布液とし
た。
【0162】この転写用機能性フィルムを10cm×3
2mmの長方形に切取り、これを用いて、図7に示すよ
うに、ポリカーボネート基板への機能性層のパターニン
グを行った。
【0163】アルミニウム箔に両面粘着テープを貼り付
け、これを切断して、マスク(M) としての幅4mm、長
さ10cmのアルミニウム粘着テープを作成した。アル
ミニウム粘着テープ5本を剥離PETフィルム(R) 面
に、テープ同士の間隔が2mmとなるように(すなわ
ち、6mmピッチで)平行に貼り付けた。この際、テー
プ長手方向と機能性フィルムの長手方向とが平行になる
ようにした。また、5本のテープの両端の2本の外側に
テープが貼られていない幅2mmの部分が存在するよう
にした。
【0164】剥離PETフィルム(R) 側から、マスク
(M) を介して紫外線を照射した。このパターン露光によ
り、感光性接着剤層(5) は、紫外線が照射されて硬化し
た領域(5c)と、紫外線が照射されずに未硬化のままの領
域(5b)とにパターニングされた。こうして、硬化接着剤
層(5c)の粘着性を予め失わせた〔工程(F)〕。
【0165】1mm厚のポリカーボネート基板を用意し
た。パターニングされた転写用機能性フィルムの剥離P
ETフィルム(R) を剥がし、接着剤層(5) を露出させ、
これを接着剤層(5) がポリカーボネート基板(6) に接す
るようにラミネーターにて貼り付けた〔工程(G)〕。
硬化領域の接着剤層(5c)は粘着性を失ったため、機能性
フィルムと基板(6) との粘着には寄与せず、未硬化領域
の接着剤層(5d)のみが、機能性フィルムと基板(6) との
粘着には寄与した。
【0166】次に、PETフィルム支持体(1) 側から、
紫外線を照射した。この露光により、工程(F)におけ
る未硬化領域の接着剤層(5d)が硬化させられ、それと共
に、この貼り付け工程(G)後の硬化領域(5d)に対応す
る機能性層(4d)が硬化した接着剤層(5d)を介して基板
(6) 表面に接着された〔接着のための露光工程
(H)〕。
【0167】露光後、PETフィルム支持体(1) を剥が
した。貼り付け工程(G)後の硬化領域(5d)に対応する
圧縮層(4d)は硬化接着剤層(5d)を介して基板(6) 上に残
り、硬化接着剤層(5d)は非常に強固であった。そして、
接着剤層の予めの硬化領域(5c)においては機能性層(4c)
は支持体(1) と共に基板(6) から剥離された〔工程
(I)〕。基板(6) 上の接着剤層の残存はなかった。
【0168】このようにして、基板(6) 表面に接着剤層
(5d)を介して5本の幅4mmのITO圧縮層パターン(4
d)が形成された(J)。
【0169】(電気抵抗)それぞれのITO圧縮層パタ
ーン(4d)の長手方向両端から1cmで、幅方向中央の2
点にテスターをあてて(すなわち、テスターの間隔が8
cm)電気抵抗を測定した。いずれのITO圧縮層パタ
ーン(4d)についても、電気抵抗は15kΩであった。ま
た、5本のITO圧縮層パターン(4d)相互間の導通はな
かった。
【0170】[実施例3:第3パターン形成法] (転写用機能性フィルムの作成)図2に示すように、支
持体(1) 上に樹脂層(3) 及び機能性層(4) をこの順で有
する第2形態の転写用機能性フィルムを作成した。樹脂
層の形成及び機能性層の形成は、実施例1の場合と全く
同様に行った。これを用いて、図8に示すように、PE
Tフィルム基板への機能性層のパターニングを行った。
【0171】(感光性接着剤塗布液)アクリル樹脂1B
R−305(固形分:39.5%、大成化工(株)製)
100重量部と、紫外線硬化型樹脂液SD−318(大
日本インキ化学工業(株)製)92重量部とを混合し
て、接着剤層用塗布液とした。
【0172】(基板上への感光性接着剤層のパターニン
グ)188μm厚のPETフィルムHPE(6) (帝人デ
ユポンフィルム製)の易接着処理が施された面に、接着
剤層用塗布液をスクリーン印刷により、長さ10cm、
幅4mmで相互の間隔3mm(すなわち、7mmピッ
チ)となるように塗布し、乾燥し、8μm厚のパターニ
ングされた感光性接着剤層(5) を形成した〔パターニン
グされた接着剤層の形成工程(K)〕。
【0173】(機能性層のパターニング)転写用機能性
フィルムを、接着剤層(5) を介して、支持体(1) が外側
になるようにして基板(6) 表面に貼り付けた〔貼付工程
(L)〕。
【0174】次に、支持体(1) 側から紫外線を照射し
た。この露光により、接着剤層(5) が硬化させられ、そ
れと共に、接着剤層(5) 形成領域に対応するITO圧縮
層(4e)が硬化した接着剤層(5e)を介して基板(6) 表面に
接着された〔露光工程(M)〕。
【0175】露光後、支持体(1) を剥がした。接着剤層
(5) 形成領域に対応するITO圧縮層(4e)は硬化接着剤
層(5e)を介して基板(6) 上に残り、硬化接着剤層(5e)は
非常に強固であった。そして、接着剤層の非形成領域に
おいてはITO圧縮層(4f)は支持体(1) と共に基板(6)
から剥離された〔工程(N)〕。
【0176】このようにして、基板(6) 表面に接着剤層
(5e)を介して幅4mm、7mmピッチのITO圧縮層パ
ターン(4e)が形成された(O)。
【0177】(電気抵抗)それぞれのITO圧縮層パタ
ーン(4e)の長手方向両端から1cmで、幅方向中央の2
点にテスターをあてて(すなわち、テスターの間隔が8
cm)電気抵抗を測定した。いずれのITO圧縮層パタ
ーン(4e)についても、電気抵抗は15kΩであった。ま
た、ITO圧縮層パターン(4e)相互間の導通はなかっ
た。
【0178】上記実施例では、無機微粒子としてITO
微粒子を用いて、透明導電層を有する転写用機能性フィ
ルムを作製し、それを用いて、透明導電層パターンを形
成した例を示した。上記実施例と同様にして、種々の性
質を有する無機微粒子を用いて、種々の無機機能性層を
有する転写用機能性フィルムを作製し、種々の機能性層
パターンを形成することができる。そのため、前述の実
施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈
してはならない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属す
る変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【0179】
【発明の効果】本発明によれば、塗布、圧縮という簡便
な操作で、優れた性能の機能性層を有する転写用機能性
フィルムを作成し、この転写用機能性フィルムを用い
て、各種機能を発現し得る機能性層パターン、例えば電
気抵抗値の低い透明導電層パターンを形成する方法が提
供される。また、機能性微粒子の圧縮層からなる機能性
層パターンが形成された基板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いる機能性フィルムの一例を示す
断面図である。
【図2】 本発明で用いる機能性フィルムの一例を示す
断面図である。
【図3】 本発明で用いる機能性フィルムの一例を示す
断面図である。
【図4】 本発明で用いる機能性フィルムの一例を示す
断面図である。
【図5】 本発明で用いる機能性フィルムの一例を示す
断面図である。
【図6】 本発明の第1の機能性層パターン形成方法の
概略工程図である。
【図7】 本発明の第2の機能性層パターン形成方法の
概略工程図である。
【図8】 本発明の第3の機能性層パターン形成方法の
概略工程図である。
【符号の説明】
(1) :支持体 (2) :ハードコート層 (3) :樹脂層 (4) :機能性層 (4a):接着剤層の硬化領域(5a)に対応する機能性層 (4b):接着剤層の未硬化領域(5b)に対応する機能性層 (5) :感光性接着剤層 (5a):接着剤層の硬化領域 (5b):接着剤層の未硬化領域 (6) :基板 (M) :マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA15 AA16 AA17 AA19 AA20 AB14 AB16 AB17 AC01 AD01 BC13 BC42 BH02 CA00 DA31 DA34 DA40 EA08 FA24 2H096 AA25 AA27 AA28 BA05 CA09 EA02 GA50 5G323 BA02 BA05 BB02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に機能性層のパターンが接着剤層
    を介して形成され、前記機能性層は機能性微粒子の圧縮
    層である、機能性層パターンが形成された基板。
  2. 【請求項2】 機能性層が、導電層、紫外線遮蔽層、赤
    外線遮蔽層、磁性層、強磁性層、誘電体層、強誘電体
    層、エレクトロクロミック層、エレクトロルミネッセン
    ス層、絶縁層、光吸収層、光選択吸収層、反射層、反射
    防止層、触媒層及び光触媒層からなる群から選ばれる、
    請求項1に記載の機能性層パターンが形成された基板。
  3. 【請求項3】 支持体上に前記支持体とは剥離可能な機
    能性層を少なくとも有し、且つ前記機能性層は機能性微
    粒子の圧縮層である転写用機能性フィルムを準備する工
    程と、 転写用機能性フィルムを、感光性接着剤層を介して、支
    持体が外側になるようにして基板表面に貼り付ける工程
    と、 前記感光性接着剤層をパターン露光して、硬化領域と未
    硬化領域とにパターニングし、硬化領域に対応する機能
    性層を硬化した接着剤層を介して基板表面に接着させる
    工程と、 支持体を基板から剥離して、前記接着剤層の硬化領域に
    おいては機能性層を基板上に残し、前記接着剤層の未硬
    化領域においては機能性層を支持体と共に基板から剥離
    する工程とを備える、機能性層パターンの形成方法。
  4. 【請求項4】 転写用機能性フィルムは、前記機能性層
    上に感光性接着剤層を有するものである、請求項3に記
    載の機能性層パターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 転写用機能性フィルムにおける支持体と
    剥離可能な機能性層との密着強度は、前記接着剤層の硬
    化領域における接着剤層と基板表面との密着強度よりも
    弱く、且つ前記接着剤層の未硬化領域における接着剤層
    と基板表面との密着強度よりも強い、請求項3又は4に
    記載の機能性層パターンの形成方法。
  6. 【請求項6】 支持体を基板から剥離する工程の後、前
    記接着剤層の未硬化領域において基板上に未硬化の接着
    剤層の一部が残存している場合には、必要に応じて、残
    存している未硬化の接着剤層を除去する工程を行う、請
    求項3〜5のうちのいずれか1項に記載の機能性層パタ
    ーンの形成方法。
  7. 【請求項7】 支持体を基板から剥離する工程の後、前
    記接着剤層の未硬化領域において基板上に未硬化の接着
    剤層の一部及び機能性層の一部が残存している場合に
    は、必要に応じて、残存している機能性層を未硬化の接
    着剤層と共に除去する工程を行う、請求項3〜5のうち
    のいずれか1項に記載の機能性層パターンの形成方法。
  8. 【請求項8】 支持体上に前記支持体とは剥離可能な機
    能性層を少なくとも有し、前記機能性層は機能性微粒子
    の圧縮層であり、且つ前記機能性層上に感光性接着剤層
    が設けられた転写用機能性フィルムを準備する工程と、 前記感光性接着剤層を予めパターン露光して、粘着性を
    失った硬化領域と粘着性を維持した未硬化領域とにパタ
    ーニングする工程と、 パターニングされた転写用機能性フィルムを、未硬化領
    域の接着剤層を介して、支持体が外側になるようにして
    基板表面に貼り付ける工程と、 未硬化領域の接着剤層を露光して硬化させ、この貼り付
    け工程後の硬化領域に対応する機能性層を基板表面に接
    着させる工程と、 支持体を基板から剥離して、前記接着剤層の貼り付け工
    程後の硬化領域においては機能性層を基板上に残し、且
    つ接着剤層の予めの硬化領域においては機能性層を支持
    体と共に基板から剥離する工程とを備える、機能性層パ
    ターンの形成方法。
  9. 【請求項9】 転写用機能性フィルムにおける支持体と
    剥離可能な機能性層との密着強度は、前記接着剤層の貼
    り付け工程後の硬化領域における接着剤層と基板表面と
    の密着強度よりも弱く、且つ前記接着剤層の予めの硬化
    領域における接着剤層と基板表面との密着強度よりも強
    い、請求項8に記載の機能性層パターンの形成方法。
  10. 【請求項10】 支持体上に前記支持体とは剥離可能な
    機能性層を少なくとも有し、且つ前記機能性層は機能性
    微粒子の圧縮層である転写用機能性フィルムを準備する
    工程と、 基板表面にパターニングされた接着剤層を塗布により形
    成する工程と、 転写用機能性フィルムを、基板表面に形成された接着剤
    層を介して、支持体が外側になるようにして基板表面に
    貼り付ける工程と、 前記接着剤層を硬化させ、接着剤層形成領域の機能性層
    を硬化した接着剤層を介して基板表面に接着させる工程
    と、 支持体を基板から剥離して、接着剤層形成領域の機能性
    層を基板上に残し、接着剤層の非形成領域においては機
    能性層を支持体と共に基板から剥離する工程とを備え
    る、機能性層パターンの形成方法。
  11. 【請求項11】 前記接着剤が感光性接着剤であり、前
    記接着剤層を露光により硬化させる、請求項10に記載
    の機能性層パターンの形成方法。
  12. 【請求項12】 前記接着剤が熱硬化性接着剤であり、
    前記接着剤層を加熱により硬化させる、請求項10に記
    載の機能性層パターンの形成方法。
  13. 【請求項13】 転写用機能性フィルムにおける支持体
    と剥離可能な機能性層との密着強度は、前記接着剤層形
    成領域における硬化した接着剤層と基板表面との密着強
    度よりも弱い、請求項10〜12のうちのいずれか1項
    に記載の機能性層パターンの形成方法。
  14. 【請求項14】 転写用機能性フィルムは、支持体と前
    記機能性層との間に中間層を有するものである、請求項
    3〜13のうちのいずれか1項に記載の機能性層パター
    ンの形成方法。
  15. 【請求項15】 転写用機能性フィルムにおける前記機
    能性微粒子の圧縮層は、機能性微粒子を分散した液を支
    持体又は支持体上に設けられた中間層上に、塗布、乾燥
    して機能性微粒子含有層を形成し、前記機能性微粒子含
    有層を圧縮することにより得られたものである、請求項
    3〜14のうちのいずれか1項に記載の機能性層パター
    ンの形成方法。
  16. 【請求項16】 前記機能性微粒子の圧縮層は、44N
    /mm2 以上の圧縮力で圧縮することにより得られたも
    のである、請求項3〜15のうちのいずれか1項に記載
    の機能性層パターンの形成方法。
  17. 【請求項17】 前記機能性微粒子の圧縮層は透明導電
    層である、請求項3〜16のうちのいずれか1項に記載
    の機能性層パターンの形成方法。
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