JP2003014936A - 光学部材及び液晶表示装置 - Google Patents

光学部材及び液晶表示装置

Info

Publication number
JP2003014936A
JP2003014936A JP2002112168A JP2002112168A JP2003014936A JP 2003014936 A JP2003014936 A JP 2003014936A JP 2002112168 A JP2002112168 A JP 2002112168A JP 2002112168 A JP2002112168 A JP 2002112168A JP 2003014936 A JP2003014936 A JP 2003014936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
optical member
adhesive layer
refractive index
polarizing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002112168A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4286490B2 (ja
Inventor
Minoru Miyatake
宮武  稔
Shuji Yano
周治 矢野
Yuichi Nishikoji
祐一 西小路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2002112168A priority Critical patent/JP4286490B2/ja
Publication of JP2003014936A publication Critical patent/JP2003014936A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4286490B2 publication Critical patent/JP4286490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】円偏光板を使用して円偏光モードによる画素分
割表示方式とした場合におけるコントラストの低下を防
止して、広い視野角でコントラストや明るさ等の視認性
に優れる液晶表示装置を形成しうる光学部材の開発。 【解決手段】円偏光板(1)と視野角補償板(3)をn
20=1.485以上の屈折率を有する接着層(2)
を介し積層してなる光学部材及びその光学部材をn
20=1.485以上の屈折率を有する接着層を介して
液晶セルの少なくとも片側に接着してなる液晶表示装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、広い視野角でコントラス
トや明るさ等の視認性に優れる液晶表示装置を形成しう
る光学部材に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、液晶表示を利用した大画面のTV
等では上下左右80度の視野角範囲で10以上という高
いコントラストが要求されることに鑑み、例えばマルチ
ドメインのVA(垂直配向)モードなどの如く液晶の配
向を微小領域で分割し各領域で発生する位相差を他の領
域(画素)で補償して広い視野角で良好な視認性を達成
したタイプの液晶パネルにおいて、マルチドメイン化等
による画素分割にてその分割部分に基づく開口率の低下
で生じる、モノドメインタイプに比べた輝度低下の問題
を円偏光板の利用で解消する方式が提案されている(S
ID2000予稿集〔31,35.3(2000)902〕)。しかしな
がら黒表示時に漏れ光が発生してコントラストが低下す
る問題点があった。
【0003】
【発明の技術的課題】本発明は、円偏光板を使用して円
偏光モードによる画素分割表示方式とした場合における
コントラストの低下を防止して、広い視野角でコントラ
ストや明るさ等の視認性に優れる液晶表示装置を形成し
うる光学部材の開発を課題とする。
【0004】
【課題の解決手段】本発明は、円偏光板と視野角補償板
をn 20=1.485以上の屈折率を有する接着層を
介し積層してなることを特徴とする光学部材、及びその
光学部材をn 20=1.485以上の屈折率を有する
接着層を介して液晶セルの少なくとも片側に接着してな
ることを特徴とする液晶表示装置を提供するものであ
る。
【0005】
【発明の効果】本発明によれば、円偏光板を使用して円
偏光モードによる画素分割表示方式とした場合における
コントラストの低下を防止して、広い視野角でコントラ
ストや明るさ等の視認性に優れる液晶表示装置を形成し
うる光学部材を得ることができる。これは界面反射を抑
制した光学部材としたことに基づく。すなわち本発明者
らは、上記した円偏光モードによる画素分割表示方式と
した場合におけるコントラストの低下問題を克服するた
めに鋭意研究を重ねる中で、斯かるコントラスト低下
は、円偏光が界面反射したときに180度の位相ズレを
生じて回り方向の左右が逆転する。そのために液晶表示
パネル内で界面反射された円偏光の一部が予定外の円偏
光に変換されて黒表示時に漏れ光となりコントラストを
低下させることを究明した。
【0006】前記の結果、界面反射による円偏光の反転
を抑制しうる光学部材とすることで、マルチドメイン配
向等により画素分割して円偏光モードで表示する方式と
した場合におけるコントラストの低下を克服し、広い視
野角でコントラストの良好な表示を実現したものであ
る。また広い視野角の液晶表示では斜視角度の大きい、
画面に対し浅い角度からでも画像の視認が可能で界面反
射がより顕著に視覚されるため、界面反射の抑制が視認
性の向上に大きく寄与する。
【0007】
【発明の実施形態】本発明による光学部材は、円偏光板
と視野角補償板をn 20=1.485以上の屈折率を
有する接着層を介して積層したものよりなる。その例を
図1に示した。1が円偏光板、2がn 20=1.48
5以上の屈折率を有する接着層、3が視野角補償板であ
る。なお図例の円偏光板1は、直線偏光板11と1/4
波長板13とのn 20=1.485以上の屈折率を有
する接着層12を介した積層体からなる。また図中の4
もn 20=1.485以上の屈折率を有する接着層で
あり、これは他部材と接着することを目的とし実用に供
するまでの間、図例の如くセパレータ5にて仮着カバー
して保護することが一般的である。
【0008】円偏光板としては適宜なものを用いること
ができ、その種類について特に限定はない。ちなみにそ
の例としては、図例の如く直線偏光板と1/4波長板と
の積層体からなるものや、グランジャン配向したコレス
テリック液晶層からなるものなどがあげられる。
【0009】また前記の直線偏光板としても、例えば薄
膜を積層した多層膜からなりその界面反射を介して入射
光を振動面が直交する直線偏光からなる反射光と透過光
に分離する直線偏光分離シート(3M社製、DBEF
等)の如く直線偏光を透過する反射型偏光板や、直線偏
光を透過して他の光は吸収する適宜なものを用いること
ができ、その種類について特に限定はない。好ましくは
偏光フィルムやその片面又は両面を透明保護層で保護し
たものなどが用いられる。ちなみにその偏光フィルムの
例としては、ポリビニルアルコール系フィルムや部分ホ
ルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン
・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムの如き親水
性高分子フィルムにヨウ素及び/又は二色性染料を吸着
させて延伸処理したものなどがあげられる。
【0010】また偏光フィルムの片面又は両面に必要に
応じて設ける透明保護層は、適宜なポリマーにて形成す
ることができる。就中、透明性や機械的強度、熱安定性
や水分遮蔽性等に優れるポリマーからなる透明保護層が
好ましい。透明保護層は、ポリマー液の塗布方式やフィ
ルムとしたものの接着積層方式などの適宜な方式で形成
することができる。
【0011】ちなみに前記ポリマーの具体例としては、
二酢酸セルロースや三酢酸セルロースの如きセルロース
系ポリマー、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレ
ンナフタレートの如きポリエステル系ポリマー、ポリカ
ーボネート系ポリマーやポリメチルメタクリレートの如
きアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリ
ル・スチレン共重合体の如きスチレン系ポリマー、ポリ
エチレンやポリプロピレン、シクロ系ないしノルボルネ
ン構造を有するポリオレフィンやエチレン・プロピレン
共重合体の如きオレフィン系ポリマー、ナイロンや芳香
族ポリアミドの如きアミド系ポリマーがあげられる。
【0012】またイミド系ポリマーやスルホン系ポリマ
ー、ポリエーテルスルホン系ポリマーやポリエーテルエ
ーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系
ポリマーやビニルアルコール系ポリマー、アリレート系
ポリマーやポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系
ポリマーやビニルブチラール系ポリマー、前記ポリマー
のブレンド物、あるいはポリエステル系やアクリル系、
ウレタン系やアミド系、シリコーン系やエポキシ系等の
熱や紫外線照射等で硬化するポリマーなどもあげられ
る。就中、一般的なグレードでn 20に基づく屈折率
の平均が1.485の三酢酸セルロースフィルムの如く
等方性に優れるものが好ましく用いられる。
【0013】直線偏光を円偏光に変換するための1/4
波長板としても適宜なものを用いうる。ちなみにその例
としては各種ポリマーの延伸フィルム等からなる複屈折
性フィルム、ディスコチック系やネマチック系の如き液
晶ポリマーの配向フィルム、その配向液晶層を透明基材
上に支持したものなどがあげられる。前記の複屈折性フ
ィルムを形成するポリマーは、上記した透明保護層で例
示したものなどの適宜なものであってよい。延伸フィル
ムは、一軸や二軸等の適宜な方式で処理したものであっ
てよい。また熱収縮性フィルムとの接着下に収縮力又は
/及び延伸力を付与する方式などによりフィルムの厚さ
方向の屈折率を制御した複屈折性フィルムなどであって
もよい。
【0014】1/4波長板は、位相差等の光学特性の制
御を目的に2層以上の位相差層を積層したものであって
もよい。ちなみに波長550nmの光等の単色光に対して
1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性
を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位
相差層とを重畳する方式などにより可視光域等の広い波
長範囲で1/4波長板として機能するものを得ることが
できる。
【0015】グランジャン配向したコレステリック液晶
層からなる円偏光板についても、自然光を入射させた場
合に左右一方の円偏光を反射して他の光は透過させる特
性を示す適宜なものを用いることができ、その種類につ
いて特に限定はない。コレステリック液晶層は、グラン
ジャン配向の螺旋ピッチが相違するもの、従って反射波
長が相違するものの組合せにて2層又は3層以上を重畳
した配置構造を有するものであってもよい。斯かる重畳
化にて可視光域等の広い波長範囲で円偏光を反射するも
のを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透
過円偏光を得ることができる。
【0016】コレステリック液晶層からなる円偏光板
は、液晶ポリマーフィルムなどとしても得ることができ
るが、一般には透明基材上にラビング処理等による配向
膜を介してグランジャン配向させた液晶ポリマー層を形
成したものなどとして得ることができる。またコレステ
リック液晶層の重畳層は、重ね塗り方式などにより形成
することができる。なお前記の透明基材には上記した透
明保護層で例示したポリマーなどからなる適宜なものを
用いうる。
【0017】視野角補償板としても、上記した1/4波
長板で例示した材料などからなり、適用対象の液晶セル
に応じた適宜な位相差を示すものが用いられる。補償効
果等の点より好ましく用いうる視野角補償板は、波長5
50nmの光に基づく正面位相差が100nm以下で、かつ
波長550nmの光に基づく厚さ方向位相差が50nm以上
のものである。なお面内の屈折率をnx、ny、厚さ方向
の屈折率をnz、厚さをdとしたとき、前記の正面位相
差は(nx−ny)×dで定義され、厚さ方向位相差は
{(nx+ny)/2−nz}×dで定義される。
【0018】円偏光板と視野角補償板との接着積層は、
20=1.485以上の屈折率を有する接着層を介
して行われる。これにより界面反射を抑制することがで
きる。就中、直線偏光板の透明保護層に三酢酸セルロー
スが多く用いられることに鑑みた場合、n 20=1.
485以上で、かつ視野角補償板や1/4波長板よりも
小さい屈折率、特に積層する材料同士の真ん中の屈折率
を有する接着層を用いることが好ましい。
【0019】従って上記した円偏光板を形成する直線偏
光板と1/4波長板を積層する場合や、1/4波長板を
2層以上の位相差層で形成する場合のその積層も前記に
準じた屈折率を有する接着層を介して行うことが好まし
い。ちなみに視野角補償板や1/4波長板の形成に用い
られることが多く、その一般的なグレードに基づく屈折
率の平均がn 20に基づいてポリカーボネートで1.
585、ポリアリレートで1.603、ポリスルホンで
1.633、ノルボルネン系樹脂で1.513、液晶ポ
リマーで1.650、重合性液晶で1.570である。
【0020】光学部材を形成する素材の接着層を介した
積層一体化は、光軸のズレ防止による品質の安定化や液
晶表示装置の組立効率の向上などの点よりも好ましい。
接着層は、上記の屈折率を満足する適宜な接着剤にて形
成できその種類について特に限定はない。ちなみにその
接着剤の例としては熱硬化タイプやエネルギー線硬化タ
イプ、ホットメルトタイプや2液混合式の反応タイプ、
粘着タイプなどがあげられる。可視光領域(380nm〜
720nm)の光の透過率に優れ、就中、視感透過率が8
0%以上、特に90%以上であるものが好ましい。また着
色防止の点より特定の波長光に対して吸収性を有しない
ことが好ましい。
【0021】さらに接着作業の簡便性等の点よりは室温
においても粘弾性を有する粘着層が好ましく用いうる。
その粘着層を形成する粘着剤には例えばアクリル系やシ
リコーン系、ポリエステル系やポリウレタン系、ポリエ
ーテル系やゴム系などの適宜なポリマーをベースポリマ
ーとするものを用いうる。素材の光学特性の変化防止の
点などよりは硬化や乾燥に高温のプロセスを要さず、長
時間の硬化や乾燥処理を要しないものが好ましい。また
加熱や加湿の条件下に浮きや剥がれ等の剥離問題を生じ
ないものが好ましい。
【0022】前記の点より好ましく用いうるものは、ガ
ラス転移温度が20℃以下の粘着層であり、これは例え
ばメチル基やエチル基やブチル基等の炭素数が20以下
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエ
ステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシエチル等の改良成分からなるアクリル系モノマ
ーを、ガラス転移温度が20℃以下となる組合せにて共
重合してなる重量平均分子量が10万以上のアクリル系
重合体をべ一スポリマーとするアクリル系粘着剤などに
て形成することができる。アクリル系粘着剤は、透明性
や耐候性や耐熱性等に優れる利点も有している。
【0023】なお前記のモノマーによるアクリル系重合
体では通例、屈折率が1.47前後であるので、例えば
スチレン等のフェニル基含有モノマーを共重合したアク
リル系重合体としたり、粘着層に芳香環を有する粘着付
与剤(タッキファイヤー樹脂)や、高屈折率の金属ないし
金属酸化物の超微粒子を混入させる方式などにて高屈折
率化を図ることができ、上記した屈折率を満足するアク
リル系粘着層を形成することができる。
【0024】円偏光板や視野角補償板、1/4波長板等
への粘着層の付設は、適宜な方式を適用して行うことが
できる。ちなみにその例としてはトルエンや酢酸エチル
等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒に粘着
剤成分を溶解又は分散させて10〜40重量%程度の粘
着剤液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な
展開方式で素材上に直接付設する方式、あるいは前記に
準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを素材上に移
着する方式などがあげられる。設ける粘着層は、異なる
組成又は種類等のものの重畳層であってもよい。
【0025】接着層の厚さは、接着カ等に応じて適宜に
決定でき一般には1〜500μm、就中3〜100μm、
特に5〜50μmとされる。接着層には必要に応じて例
えば天然物や合成物の樹脂類、ガラス繊維やガラスビー
ズ、金属粉やその他の無機粉末等からなる充填剤や顔
料、着色剤や酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合する
こともできる。また透明粒子を含有させて光拡散性を示
す接着層としてもよい。その透明粒子には例えばシリカ
やアルミナ、チタニアやジルコニア、酸化錫や酸化イン
ジウム、酸化カドミウムや酸化アンチモン等からなる、
導電性のこともある無機系粒子、架橋又は未架橋のポリ
マー等からなる有機系粒子などの適宜なものを1種又は
2種以上用いうる。
【0026】光学部材の外表面の片面又は両面には図例
の如く、必要に応じ液晶セル等の他部材との接着を目的
とした接着層4、特に粘着層を設けることもできる。そ
の接着層の屈折率も界面反射の抑制の点より上記に準じ
てn 20=1.485以上であることが好ましい。前
記の粘着層が表面に露出する場合には実用に供するまで
の間、汚染防止等の保護を目的にその表面をセパレータ
5などで仮着カバーしておくこともできる。また光学部
材の形成素材が表面に露出する場合には、その露出表面
を表面保護フィルムにて接着カバーして傷付き等から保
護することもできる
【0027】光学部材は、従来に準じた各種の用途に用
いうる。特にマルチドメイン配向等により画素分割して
円偏光モードで表示する方式とした液晶表示装置の形成
に好ましく用いうる。その液晶表示装置は、例えば光学
部材を液晶セルの片側又は両側に配置する方式などによ
り形成することができる。その場合、光学部材は界面反
射の抑制の点より上記に準じてn 20=1.485以
上の屈折率を有する接着層を介して接着処理することが
好ましい。
【0028】前記において液晶セルの視認側に光学部材
を設ける場合、表面に防眩層や反射防止層などを設けた
光学部材とすることもできる。防眩層は、表面で反射す
る外光を散乱させて、また反射防止層は外光の表面反射
を抑制して、表面反射光がギラツキ等として表示装置透
過光の視認を害することの防止などを目的に施されるも
のである。従って防眩層と反射防止層は、その両方を設
けて表面反射光による視認阻害防止のより向上を図るこ
ともできる。
【0029】防眩層や反射防止層については、特に限定
はなく前記の機能を示す適宜なものとして形成すること
ができる。ちなみに防眩層は、光散乱反射性の微細凹凸
構造として形成することができる。また反射防止層は、
真空蒸着方式やイオンプレーティング方式、スパッタリ
ング方式等の蒸着方式やメッキ方式、ゾルゲル方式など
の適宜なコート方式による例えば屈折率の異なる無機酸
化物の多層コート膜やフッ素系化合物等の低屈折材料の
コート膜等からなる干渉膜などにより形成することがで
きる。
【0030】なお液晶表示装置の形成に際して光学部材
は、円偏光が視野角補償板を介して液晶セルに入射する
ように配置される。従って光学部材における視野角補償
板が円偏光板よりも液晶セル側となるように配置され
る。また円偏光板が直線偏光板と1/4波長板からなる
場合には、図例の如く1/4波長板13が直線偏光板1
1と視野角補償板3の間に位置する構造の光学部材とさ
れる。
【0031】
【実施例】実施例1 ヨウ素吸着のポリビニルアルコールからなる偏光フィル
ムの両面を屈折率(n 20、以下同じ)が1.485
の三酢酸セルロースフィルムで接着保護してなる直線偏
光板(単体透過率43%、偏光度99.5%)の片面に
屈折率が1.506の粘着層を介して、屈折率が1.5
13のノルボルネン系樹脂の一軸延伸フィルムからなる
1/4波長板(正面位相差140nm、550nmの波長光
による、以下同じ)を接着積層して円偏光板を得、その
1/4波長板側に前記と同じ粘着層を介して前記と同じ
ノルボルネン系樹脂の二軸延伸フィルムからなる視野角
補償板(正面位相差0nm、厚さ方向位相差100nm)を
接着積層して、光学部材を得た。
【0032】なお前記の粘着層は、ブチルアクリレート
76重量部とアクリル酸4重量部を共重合してなる重量
平均分子量が約70万のアクリル系重合体100重量
部、キシレン系タッキファイヤー(荒川化学社製、パイ
ンクリスタル KE−100)20重量部、及びイソシ
アネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネート
L)0.06重量部をトルエンに溶解して13重量%の
塗工液を調製し、その塗工液を離型処理したポリエステ
ルフィルム上にアプリケータにて塗工し、130℃で3
分間乾燥処理して厚さ20μmの粘着層として、それを
所定面に移着して形成した。
【0033】実施例2 複屈折を示さない厚さ50μmの三酢酸セルロースフィ
ルム(屈折率1.485)の上に、厚さ0.1μmのポ
リビニルアルコール層を設けてレーヨン布でラビング処
理して配向膜を形成し、その配向膜上にアクリル系サー
モトロピックコレステリック液晶ポリマーの20重量%
テトラヒドロフラン溶液をワイヤバーにて塗工して乾燥
させた後、150±2℃で5分間加熱配向処理したのち
室温で放冷して、グランジャン配向した厚さ1.5μm
のコレステリック液晶ポリマー層を形成する方式にて、
(A)650〜750nm、(B)550〜650nm、
(C)450〜550nm又は(D)350〜450nmの
波長域で右円偏光を鏡面反射する4種のコレステリック
液晶ポリマー層を得た。
【0034】次に、前記の(A)と(B)のコレステリ
ック液晶ポリマー層をその液晶面同士を密着させて15
0±2℃で2分間加熱圧着処理した後、その(B)側の
三酢酸セルロースフィルムを剥離し、その液晶ポリマー
層の露出面に(C)のコレステリック液晶ポリマー層を
その液晶面同士を密着させて150±2℃で2分間加熱
圧着処理した後、前記に準じ(D)のコレステリック液
晶ポリマー層も加熱圧着処理して、厚さ方向に螺旋ピッ
チが変化して円偏光二色性を示す波長域が400〜70
0nmのコレステリック液晶層を有する円偏光板を得た。
用いた液晶ポリマーの屈折率の平均は1.575であっ
た。ついで実施例1に準じその円偏光板と視野角補償板
を粘着層を介し接着積層して光学部材を得た。なおその
粘着層は、キシレン系タッキファイヤーの使用量を40
重量部として屈折率を1.532としたものである。
【0035】比較例1 直線偏光板と1/4波長板の接着積層をタッキファイヤ
ーを添加しないで屈折率を1.467とした粘着層で行
った他は実施例1に準じて光学部材を得た。
【0036】比較例2 直線偏光板と1/4波長板、及び1/4波長板と視野角
補償板の接着積層をタッキファイヤーを添加しないで屈
折率を1.467とした粘着層で行った他は実施例1に
準じて光学部材を得た。
【0037】比較例3 コレステリック液晶系の円偏光板と視野角補償板の接着
積層をタッキファイヤーを添加しないで屈折率を1.4
67とした粘着層で行った他は実施例2に準じて光学部
材を得た。
【0038】評価試験 実施例、比較例で得た光学部材を市販のマルチドメイン
タイプのVA型液晶表示パネルのバックライト側、及び
視認側の両方における偏光板に代えて、実施例1で用い
た粘着層を介し接着して液晶表示装置を形成し、目視に
よりその明るさとコントラストを評価した。
【0039】前記の結果、明るさについては、実施例2
>比較例3>実施例1>比較例1>比較例2の順序であ
った。またコントラストについては、実施例1>比較例
1>比較例2>実施例2>比較例3の順序であった。
【0040】前記のコントラスト評価においてコレステ
リック液晶系の円偏光板を用いたパネルでは、コレステ
リック液晶層による円偏光の利用が十分でないためコン
トラストは低かったが、反射された円偏光をバックライ
ト側に戻して再利用する方式とした場合には非常に明る
い表示となり視認性が向上した。
【0041】実施例と比較例の対比により、各積層界面
が適度な屈折率の接着層で積層されているとコントラス
トが高く維持されていることがわかる。また界面反射に
よる光損失の軽減で若干の明るさの向上も認められ、コ
ントラストに関してはより浅い角度から視認するときに
この傾向は顕著であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【符号の説明】
1:円偏光板 11:直線偏光板 12:接着層 13:1/4波
長板 2、4:接着層 3:視野角補償板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西小路 祐一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA03 BA06 BA07 BA22 BA42 BB03 BB62 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA12X FA12Z FB02 FB13 FC08 FD06 FD14 GA17 KA01 KA02 LA16 LA17 LA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円偏光板と視野角補償板をn 20
    1.485以上の屈折率を有する接着層を介し積層して
    なることを特徴とする光学部材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、円偏光板が直線偏光
    板と1/4波長板との積層体、又はグランジャン配向し
    たコレステリック液晶層よりなる光学部材。
  3. 【請求項3】 請求項2において、円偏光板を形成する
    直線偏光板と1/4波長板とがn 20=1.485以
    上の屈折率を有する接着層を介し積層されてなる光学部
    材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、視野角補償板に
    おける波長550nmの光に基づく正面位相差が100nm
    以下で、かつ厚さ方向位相差が50nm以上である光学部
    材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4において、外表面の少なく
    とも片面にn 20=1.485以上の屈折率を有する
    接着層を具備する光学部材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5において、接着層がガラス
    転移温度20℃以下の粘着層よりなる光学部材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6に記載の光学部材をn
    20=1.485以上の屈折率を有する接着層を介して
    液晶セルの少なくとも片側に接着してなることを特徴と
    する液晶表示装置。
JP2002112168A 2001-04-16 2002-04-15 液晶表示装置 Expired - Fee Related JP4286490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002112168A JP4286490B2 (ja) 2001-04-16 2002-04-15 液晶表示装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-116431 2001-04-16
JP2001116431 2001-04-16
JP2002112168A JP4286490B2 (ja) 2001-04-16 2002-04-15 液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003014936A true JP2003014936A (ja) 2003-01-15
JP4286490B2 JP4286490B2 (ja) 2009-07-01

Family

ID=26613617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002112168A Expired - Fee Related JP4286490B2 (ja) 2001-04-16 2002-04-15 液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4286490B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7110073B2 (en) 2003-08-06 2006-09-19 Optimax Technology Corporation Polarizer for a multi-domain vertical alignment liquid crystal display
JP2012220853A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Keiwa Inc メガネ用位相差フィルム、3dメガネ用光学シート及び3dメガネ
JP2021107845A (ja) * 2019-12-27 2021-07-29 住友化学株式会社 画像表示装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11149015A (ja) * 1997-11-14 1999-06-02 Nitto Denko Corp 積層波長板、円偏光板及び液晶表示装置
JP2000035570A (ja) * 1998-07-16 2000-02-02 Sharp Corp 液晶表示装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11149015A (ja) * 1997-11-14 1999-06-02 Nitto Denko Corp 積層波長板、円偏光板及び液晶表示装置
JP2000035570A (ja) * 1998-07-16 2000-02-02 Sharp Corp 液晶表示装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7110073B2 (en) 2003-08-06 2006-09-19 Optimax Technology Corporation Polarizer for a multi-domain vertical alignment liquid crystal display
JP2012220853A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Keiwa Inc メガネ用位相差フィルム、3dメガネ用光学シート及び3dメガネ
JP2021107845A (ja) * 2019-12-27 2021-07-29 住友化学株式会社 画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4286490B2 (ja) 2009-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6864932B2 (en) Optical member and liquid-crystal display device
JP5202889B2 (ja) 積層偏光板およびその製造方法ならびに液晶表示装置
JP4902516B2 (ja) 視角制御システムならびに画像表示装置
KR100822247B1 (ko) 광학 필름 및 화상 표시 시스템
KR100947417B1 (ko) 원편광판 및 액정 표시장치
JP2001091745A (ja) 複合位相差板、光学補償偏光板及び液晶表示装置
JP2001042127A (ja) 複合位相差板、光学補償偏光板及び液晶表示装置
JP2000227520A (ja) 位相差板、積層偏光板及び液晶表示装置
JP2002258041A (ja) 光学補償偏光板及び液晶表示装置
JP2001318230A (ja) 偏光部材、面光源及び液晶表示装置
JP2004004641A (ja) 光学フィルムおよび画像表示装置
JP3620839B2 (ja) 液晶表示装置、およびそれに用いる位相差薄膜、積層偏光板
JP2005345958A (ja) 液晶パネル、偏光板および液晶表示装置
JP3923682B2 (ja) 複合位相差板、光学補償偏光板及び液晶表示装置
JP3957256B2 (ja) 液晶表示装置
JP3957257B2 (ja) 液晶表示装置
JP2002107541A (ja) 光学シート、偏光板及び液晶表示装置
JP2001091736A (ja) 偏光フィルム及び偏光板
JP2002022960A (ja) 偏光部材、面光源及び液晶表示装置
JP2002139623A (ja) 光学シート、偏光板及び液晶表示装置
JP2000199819A (ja) 偏光板、その製造方法、光学部材及び液晶表示装置
JP2002202412A (ja) 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置
JP2003075603A (ja) 反射防止ハードコートシートおよび光学素子、画像表示装置
JP2002090530A (ja) 複合位相差板、光学補償偏光板及び液晶表示装置
JP4077244B2 (ja) Vaモード用光学フィルムと積層偏光板、及びそれを用いた画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071009

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080317

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080331

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080502

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090225

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090325

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4286490

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150403

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees