JP2003014272A - 空調換気扇 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給気ファンケース及び排気ファンケース等の
送風機系の部品を改良し、組立工数を削減することので
きる空調換気扇を提供する。 【解決手段】 後部に本体フレーム２を有し室内側に開
口する箱体状で、その内部に室内と室外とを連通する排
気通路及び給気通路を交差させて形成した本体と、排気
通路及び給気通路を通過する空気間の熱交換を行うため
の熱交換素子組立体と、排気通路内に配設され、排気フ
ァン４６を内蔵する排気ファンケース４２と、給気通路
内に配設され、給気ファン４５を内蔵する給気ファンケ
ース４１と、これら排気ファン４６及び給気ファン４５
を駆動するモータ４４とを備えた空調換気扇において、
前記給気ファンケース４１を本体フレーム２に一体に成
型するとともに、給気ファンケース４１及び排気ファン
ケース４２間を仕切る仕切カバー４３を排気ファンケー
ス４２に一体に成型した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、室内の汚れた空気
を室外に排出するとともに、室外の新鮮空気を室内に吸
い込み、この際に外気と室内空気との間で熱交換を行わ
せて冷暖房のエネルギーロスを低減するようにした空調
換気扇に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、温度差のある室内空気と外気と
を、混ざらないように交差させて熱交換する空調換気扇
の需要が増えつつある。

【０００３】図５は、従来の一般的な空調換気扇の通風
路の一例を示す説明図である。この種の空調換気扇１０
１は、前面側に２つの開口部１０２、１０２を有する前
面グリル１０３、及び背面側に２つの開口部１０４、１
０４を有する本体フレーム１０５からなる箱体状の本体
１０１Ａを備え、本体１０１Ａ内には、室壁１０６に設
けられた２つの貫通孔１０７、１０７を通して室内側と
室外側とを連通する排気通路１１２及び給気通路１１５
が形成されている。排気通路１１２及び給気通路１１５
は本体１０１Ａ内で区画されて交差され、この交差部に
熱交換素子組立体１２２が設けられている。そして、そ
れぞれの通路１１２、１１５を通過する空気が熱交換素
子組立体１２２内を通過するとき、空気間の熱交換を行
う。

【０００４】本体１０１Ａ内部の右側には、給気通路１
１５に設けた渦巻形の給気ファンケース１１６を配置す
るとともに、排気通路１１２に設けた渦巻形の排気ファ
ンケース１１３を配置している。給気ファンケース１１
６内部には給気ファン１１７が、排気ファンケース１１
３の内部には排気ファン１１４が配設されている。給気
ファンケース１１６が本体フレーム１０５に取り付けら
れ、給気ファンケース１１６の前面に仕切カバー１２０
が取り付けられ、さらに仕切カバー１２０の前面に排気
ファンケース１１３が取り付けられている。仕切カバー
１２０は中央部に開口部を有しこの開口部には前後方向
に回転軸を有するモータ１２３が取り付けられ、それぞ
れの回転軸に排気ファン１１４と給気ファン１１７とが
取り付けられている。

【０００５】排気ファンケース１１３と給気ファンケー
ス１１６の外側右下部には、電装箱（図示せず）が配設
され、この電装箱には前記モータ１２３の運転を操作す
るプルスイッチが内蔵されている。このプルスイッチを
操作することによって空調換気扇１０１の運転と停止と
を行う。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、空調換気扇
１０１を製造する場合、仕切カバー１２０にモータ１２
３、排気ファン１１４及び給気ファン１１７を取り付け
た後、本体フレーム１０５に給気ファンケース１１６を
取り付け、次に、モータ１２３を取り付けた仕切カバー
１２０を取り付け、排気ファンケース１１３を取り付け
て組み立てている。この組立作業においては長時間を費
やすので、部品点数の削減あるいは組立工数の削減をし
て組立時間を削減することが課題になっていた。

【０００７】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、給気ファンケース及び排気ファンケース等の送風
機系の部品を改良し、組立工数を削減することのできる
空調換気扇を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載の発明は、後部に本体フレームを有
し室内側に開口する箱体状で、その内部に室内と室外と
を連通する排気通路及び給気通路を交差させて形成した
本体と、前記排気通路及び給気通路を通過する空気間の
熱交換を行うための熱交換素子組立体と、前記排気通路
内に配設され、排気ファンを内蔵する排気ファンケース
と、前記給気通路内に配設され、給気ファンを内蔵する
給気ファンケースと、排気ファン及び給気ファンを駆動
するモータとを備えた空調換気扇において、前記給気フ
ァンケースを本体フレームに一体に成型するとともに、
給気ファンケース及び排気ファンケース間を仕切る仕切
カバーを排気ファンケースに一体に成型したことを特徴
とする。

【０００９】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の空調換気扇おいて、前記仕切カバーにモータ取付部を
設けたことを特徴とする。

【００１０】請求項３に記載の発明は、請求項１または
２に記載の空調換気扇おいて、前記給気ファンケース及
び排気ファンケースは樹脂製であることを特徴とする。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図１
〜図５の図面に基づいて説明する。図１は本発明の一実
施形態における空調換気扇の斜視図、図２は図１の空調
換気扇の排気通路と給気通路を示す平面図、図３は図１
の前面グリルを外した状態を示す斜視図である。

【００１２】図１において、空調換気扇１の本体１Ａ
は、背面板を有しこの背面板に左右２つの開口部が形成
された本体フレーム２と、前側に左右２つの開口部３
ａ、３ｂを有する前面グリル３とからなる箱体状の本体
ケース４を備え、室内の壁面に設置されている。

【００１３】図２において、本体１Ａ内には、室壁５に
設けられた２つの貫通孔６、６及び本体フレーム２に形
成された２つの開口部９ａ、９ｂを通して室内と室外と
を連通する排気通路７及び給気通路８が交差して区画形
成されている。この交差部１２は本体１Ａ内の左側に位
置し、この交差部１２には熱交換素子組立体１３が配設
されている。

【００１４】図３において、この熱交換素子組立体１３
には、熱交換素子１５とこの熱交換素子１５を収納する
素子収納枠１４とを有し、素子収納枠１４の外側には外
気フィルタ、及びプレフィルタ等のフィルタ類（図示せ
ず）が装着される。

【００１５】熱交換素子１５は、内部に交互に積み重ね
て交差させた複数の素子を有し、２つの素子通風路が形
成されている。一方の方向の素子通風路が排気通路７
に、他方の方向の素子通風路が給気通路８にそれぞれ連
通され、これらの素子通風路を通過する空気間で熱交換
を行う。

【００１６】また、本体内部の右側には、送風機系の部
品が収納される。図４は空調換気扇の送風機系を示す分
解斜視図である。図４において、送風機系の部品には、
給気ファンケース４１と、排気ファンケース４２及び仕
切カバー４３が一体に成型された前ケース４０と、モー
タ４４と、給気ファン４５と、排気ファン４６とを有し
ている。

【００１７】前記給気ファンケース４１は、その渦巻形
の外周部４１ａが本体フレーム２と樹脂にて一体成型さ
れ、本体フレーム２の背面板２ａには給気用開口部９ｂ
が形成されている。この開口部９ｂの周囲前方には、所
定幅を有して突出する給気ファンケース４１の外周部４
１ａが配置され、この外周部４１ａの外側周囲には、給
気ファンケース４１の外周部４１ａと同じ幅で前方に突
出するねじ止め用の４個のボス４７が形成されている。

【００１８】前記給気ファンケース４１の前方には、給
気・排気の両ファンケース４１、４２を仕切る仕切カバ
ー４３と、排気ファンケース４２の外周部４１ａとが樹
脂にて一体成型された前ケース４０が設けられる。仕切
カバー４３の外側にはフランジ４８が形成され、このフ
ランジ４８の前記ボス４７に対応する位置に取付用の４
個のねじ孔４８ａが形成されている。仕切カバー４３の
中央部にはモータ取付用開口部４３ａが形成され、開口
部４３ａの周縁部にモータ取付用ねじ孔４３ｂが形成さ
れている。

【００１９】前記モータ４４は前後に回転軸を有し円周
部に取付用ねじ孔４４ａが形成されている。前記給気フ
ァン４５及び前記排気ファン４６は同形のシロッコファ
ン（多翼遠心送風機）である。

【００２０】このような送風機系の部品において、仕切
カバー４３の開口部４３ａにモータ４４がねじ止めにて
取り付けられ、モータ４４の両回転軸に給気ファン４５
及び排気ファン４６が取り付けられる。ボス４７に排気
ファンケース４２がねじ止めにて取り付けられ、さらに
本体フレーム２に前面グリル３が取り付けられる。

【００２１】また、図３において、本体１Ａ内の右下部
には、電装箱６１が配置され、この電装箱６１には、前
記モータ４４の運転をオンオフするプルスイッチ、モー
タ４４の運転用コンデンサ等の電気部品（図示せず）が
内蔵され、複数のリード線によってモータ４４に接続さ
れている。プルスイッチはこのプルスイッチにつながれ
た紐６７によって操作することができる。

【００２２】空調換気扇１が運転を開始すると、給気フ
ァン４５及び排気ファン４６が回転し、給気ファン４５
は後方の開口部９ｂから外気を吸い込んで本体１Ａ内の
左部に送り、熱交換素子組立体１３を介し、前面グリル
３の左開口部３ａを経て室内に外気を導入する。また、
排気ファン４６は前面グリル３の右開口部３ｂより室内
空気を吸い込んで本体１Ａ内の左部に送り、熱交換素子
組立体１３を介し、本体フレーム２の左開口部９ａを経
て室内の空気を排出する。外気及び室内空気は熱交換素
子組立体１３を通過するとき熱交換され、室内の熱エネ
ルギーのロスを少なくして換気をすることができる。

【００２３】このように、送風機系の部品は、本体フレ
ーム２及び給気ファンケース４１の外周部４１ａが一体
に、仕切カバー４３及び排気ファンケース４２の外周部
４２ａが一体（前ケース４０）に成型され、かつ、仕切
カバー４３にモータ取付用ねじ孔４３ｂ（モータ取付
部）を設けているので、従来に比べて部品点数を削減す
ることができ、これらの部品を組み立てるときには、排
気ファンケース４２にモータ４４を組み付けた後、この
モータ４４に給気・排気ファン４５、４６を取り付け、
排気ファンケース４２を本体フレーム２に組み付けるこ
とができるので、組立工数を削減することができる。

【００２４】以上、一実施形態に基づいて本発明を説明
したが、本発明はこれに限定されるものではない。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の空調換気
扇は、送風機系の部品の本体フレーム及び給気ファンケ
ースの外周部を一体に、仕切カバー及び排気ファンケー
スの外周部を一体に成型し、かつ、仕切カバーにモータ
取付部を設けているので、部品点数を削減することがで
き、組立時間の削減をすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態における空調換気扇を示す
外観斜視図である。

【図２】図１の排気通路と給気通路とを示した平面図で
ある。

【図３】図１の前面グリルを外して示した斜視図であ
る。

【図４】図１の空調換気扇の送風機周りを示す分解斜視
図である。

【図５】従来の空調換気扇の排気通路と給気通路を示す
平面図である。

【符号の説明】

１ 空調換気扇 １Ａ 空調換気扇本体 ２ 本体フレーム ３ 前面グリル ４ 本体ケース ７ 排気通路 ８ 給気通路 １２ 交差部 １３ 熱交換素子組立体 ４１ 給気ファンケース ４２ 排気ファンケース ４３ 仕切カバー ４３ｂ モータ取付用ねじ孔（モータ取付部） ４４ モータ ４５ 給気ファン ４６ 排気ファン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠原 啓良 栃木県足利市大月町１番地 三洋電機空調 株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 後部に本体フレームを有し室内側に開口
   する箱体状で、その内部に室内と室外とを連通する排気
   通路及び給気通路を交差させて形成した本体と、前記排
   気通路及び給気通路を通過する空気間の熱交換を行うた
   めの熱交換素子組立体と、前記排気通路内に配設され、
   排気ファンを内蔵する排気ファンケースと、前記給気通
   路内に配設され、給気ファンを内蔵する給気ファンケー
   スと、排気ファン及び給気ファンを駆動するモータとを
   備えた空調換気扇において、 前記給気ファンケースを本体フレームに一体に成型する
   とともに、給気ファンケース及び排気ファンケース間を
   仕切る仕切カバーを排気ファンケースに一体に成型した
   ことを特徴とする空調換気扇。
2. 【請求項２】 前記仕切カバーにモータ取付部を設けた
   ことを特徴とする請求項１に記載の空調換気扇。
3. 【請求項３】 前記給気ファンケース及び排気ファンケ
   ースは樹脂製であることを特徴とする請求項１または２
   に記載の空調換気扇。