JP2003014219A - 排ガス中のダイオキシン類の除害方法とその装置 - Google Patents

排ガス中のダイオキシン類の除害方法とその装置

Info

Publication number
JP2003014219A
JP2003014219A JP2001197049A JP2001197049A JP2003014219A JP 2003014219 A JP2003014219 A JP 2003014219A JP 2001197049 A JP2001197049 A JP 2001197049A JP 2001197049 A JP2001197049 A JP 2001197049A JP 2003014219 A JP2003014219 A JP 2003014219A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
dioxins
dioxin
secondary combustion
seconds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001197049A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyobumi Kawai
清文 川井
Susumu Fujimoto
進 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiki Aluminium Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiki Aluminium Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiki Aluminium Industry Co Ltd filed Critical Daiki Aluminium Industry Co Ltd
Priority to JP2001197049A priority Critical patent/JP2003014219A/ja
Publication of JP2003014219A publication Critical patent/JP2003014219A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/30Technologies for a more efficient combustion or heat usage

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、通常の操業において今まで具
体化されていなかった排ガス規制を経済的にクリアする
ことができるような方法を開発することにある。 【解決手段】 ダイオキシン類発生物質(1)を加熱した
時に発生するダイオキシン類含有排ガス(3)を830〜
900℃で0.5〜1.5秒間加熱して排ガス(3)中のダ
イオキシン類を熱分解し、続いて前記ダイオキシン類分
解生成物を含む排ガス(6)を350〜600℃に急冷
し、然る後、急冷排ガス(8)を1.5秒以下で190℃以
下に強制冷却することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類発
生物質、特にアルミニウム二次製錬におけるアルミダラ
イ粉乾燥設備から排出される発生排ガス中のダイオキシ
ン類の除害を効果的に行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ごみ問題や環境ホルモンその他化
学物質による環境汚染が深刻化しつつあり、これを受け
て新たに規制措置がとられるようになってきた。環境汚
染物質の中で最も人体にとって危険なもののひとつとし
てダイオキシン類がある。これらダイオキシン類にはダ
イオキシン、フラン及びコプラナPCBの3者を含めて
ダイオキシン類と称している。ダイオキシンには例えば
TeCDD(テトラクロロジベンゾパラジオキシン)、T
eCDF(テトラクロロジベンゾフラン)或いはPeCB
(ペンタクロロビフェニール)などがあり、その内、2、
3、7、8TeCDDはダイオキシン中最も有害な物質
である。
【0003】前記ダイオキシン類は廃棄物を焼却した場
合に発生するもので、ごみ焼却炉を始めアルミニウム二
次精錬におけるアルミダライ粉乾燥設備からも発生す
る。ここではアルミニウム二次精錬におけるアルミダラ
イ粉乾燥設備から発生する排ガス中のダイオキシン類を
その代表例として説明する。アルミニウム二次精錬にお
けるアルミダライ粉乾燥設備からの排ガス中には大量の
ダイオキシン類が含まれており、「ダイオキシン類対策
特別措置法」で特定施設に指定され、排ガス基準が決め
られ、これを守ることが義務づけられている。
【0004】これらダイオキシン類の分析費用は高く、
一件当たりの分析費用は20万円を越え、前記排ガス基
準を遵守するために多くの条件のテストを大量に行う必
要があり、このことは企業に多大な経済的負担を強いる
だけでなく、規制では、「ガス温度830℃以上で、滞
留時間2秒以上を保てる条件下でダイオキシン類を含む
排ガスを処理すること。」及び「この条件を経たガスを
急冷することが望ましい。」となっており、具体性に乏
しく、そのまま実行すると設備が莫大なものとなり、経
済的でなく、企業の存続を左右する設備投資が余儀なく
される可能性がある。換言すれば、前記排ガス規制をわ
ずかな設備投資や検査費用でクリアすることができるよ
うな方法はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、通常の操業
において前記排ガス規制を経済的にクリアすることがで
きるような方法を開発することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】「請求項1」は本発明の
ダイオキシン除去方法に関し「ダイオキシン類発生物質
(1)を加熱した時に発生するダイオキシン類含有排ガス
(3)を830〜900℃で0.5〜1.5秒間加熱して排
ガス(3)中のダイオキシン類を熱分解し、続いて前記ダ
イオキシン類分解生成物を含む排ガス(6)を350〜6
00℃に急冷し、然る後、急冷排ガス(8)を1.5秒以下
で190℃以下に強制冷却する」ことを特徴とする。
【0007】ダイオキシン類発生物質(1)は、830〜
900℃の雰囲気温度で0.5〜1.5秒間加熱する(最
低でも830℃の雰囲気温度で0.5秒間加熱する)こと
によって完全に熱分解することができる。このダイオキ
シン類分解成分を含有する排ガス(6)を、特にダイオキ
シン類の再合成領域である325℃近辺を強制急冷し短
時間に通過させることで、排ガス(10)中のダイオキシン
類の濃度を基準値以下にすることができるものである。
特に、本発明方法の特徴部分はダイオキシン類の含有排
ガス(3)の2次燃焼温度とその加熱時間および冷却速度
のベストな関係を見いだした処にある。
【0008】「請求項2」はダイオキシン類発生物質
(1)の材質に関し「ダイオキシン類発生物質が油分含有
アルミダライ粉である」ことを特徴とする。アルミダラ
イ粉はアルミニウムの機械加工によって発生するアルミ
屑などで、切削油にまみれておりある程度塩分も含んで
いる。これを再生アルミニウム用材料として使用する場
合、これら油分や塩分を除去しておく必要がある。その
ために、加熱装置(2)によってダイオキシン類発生物質
(1)のひとつであるアルミダライ粉を加熱乾燥するので
あるが、その際に大量のダイオキシン類を含む排ガスが
発生することになる。
【0009】「請求項3」は排ガス中に含まれるCO濃
度と排ガス中のダイオキシン類の濃度が相関関係を有す
ることを利用して排ガス中のダイオキシンの濃度を簡易
に測定する方法で「排ガス中に含まれるCO濃度を測定
することによって排ガス中に含まれるダイオキシン類の
濃度を推定する」ことを特徴とするものである。
【0010】「請求項4」は前述の本発明方法を実施す
るためのダイオキシン除去装置(A)で「ダイオキシン類
発生物質(1)の加熱装置(2)と、加熱装置(2)から排出さ
れたダイオキシン含有排ガス(3)を2次燃焼させて含有
ダイオキシンを熱分解する2次燃焼炉(4)と、2次燃焼
炉(4)の出口部分(5)に設置され、2次燃焼炉(4)から出
た排ガス(6)を350〜600℃に急冷する一次冷却部
(5)と、一次冷却部(5)の出口に設置され、一次冷却され
た排ガス(8)を1.5秒以下の時間で190℃以下に急冷
する強制冷却装置(9)とで構成された」ことを特徴とす
る。また、「請求項5」はダイオキシン類発生物質の種
類に関し「ダイオキシン類発生物質(1)が油分含有アル
ミダライ粉である」ことを特徴とする。
【0011】ここでは、油分含有アルミダライ粉のよう
なダイオキシン類発生物質(1)を加熱する加熱装置(2)か
ら排出された排ガス(3)中の含有ダイオキシンを2次燃
焼炉(4)で完全に分解し、このダイオキシン分解成分を
含有した排ガス(6)を一次冷却部(5)でダイオキシン類再
合成温度以上の350〜600℃まで冷却した後、続く
二次冷却部(9)で190℃以下まで急冷してダイオキシ
ンの再合成しやすい325℃近辺を短時間で通過させ、
ダイオキシン類の再合成を阻害してダイオキシン類を含
まない排ガスとすることができるものである。
【0012】「請求項6」は請求項4または5に記載の
ダイオキシン除去装置(A)の改良に関し「2次燃焼炉(4)
が、2次燃焼部(4a)とその出口部分に設けられた熱交換
部(4b)とで構成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示実施例に従っ
て詳述する。従来から、(a)ダイオキシン類は化学平衡
論から高温の弱還元性雰囲気中で生成されやすい。(b)
雰囲気温度を高くするとダイオキシン類は分解される。
(c)325℃近辺の温度で再合成反応が最も盛んであ
る、(d)排ガス中のダイオキシン濃度とCO濃度とはあ
る種の相関関係を有するということがよく知られてい
る。しかしながら、ダイオキシン類を含む排ガス(3)を
加熱してダイオキシン類を分解するための雰囲気温度と
その雰囲気内での滞留時間、ダイオキシン類を分解した
後のダイオキシン類の再合成を阻害するための冷却速度
(則ち、ダイオキシン類の再合成温度領域の通過時間)に
ついての明確な条件が今まで知られていなかった。本発
明はその雰囲気温度と滞留時間、ダイオキシン類の再合
成温度領域の通過時間に関して最善の関係を見つけ出し
たことにある。
【0014】図1は加熱装置(2)とダイオキシン除去装
置(A)が設置された排ガス処理設備である。ここではダ
イオキシン類発生物質(1)としてアルミダライ粉をその
代表例とし、加熱装置(2)としてアルミダライ粉乾燥工
程における乾燥キルンをその代表例して説明するが、勿
論、これに限られるものではない。乾燥キルン(2)の両
端にはチャンバ(11)(12)が設けられており、上流側のチ
ャンバ(1)にはアルミダライ粉投入口(13)及び排ガス排
出口(14)とが設けられており、下流側のチャンバ(12)に
は乾燥キルン(2)内の圧力を一定に保つ圧力保持装置(PI
C)、温度計(T)、バーナー(15)と乾燥ダライ粉取り出し
口(16)とが設けられている。乾燥キルン(2)内は、30
0〜600℃の高温に保たれ、圧力保持装置(PIC)の働
きで炉内圧力は一定に保たれている。ここで、炉内温度
が300℃以下の場合、アルミダライ粉(1)に含まれて
いる油分の除去が不十分であり、600℃以上であると
アルミダライ粉(1)が酸化・溶融して歩留まりを低下さ
せることになる。
【0015】排ガス排出口(14)にはダクトが接続されて
おり、例えばサイクロンのようなダスト除去装置(17)、
排ガス(3)の二次燃焼炉(4)、二次燃焼炉(4)に併設され
た熱交換部(4b)及び一次冷却部(5)、熱交換方式の排ガ
ス急冷用二次冷却部(9)、集塵機(10)、ブロアー(18)の
順で排ガス処理設備が設置されており、前記ブロアー(1
8)を経て大気放出されるようになっている。乾燥キルン
(2)から排出された排ガス(3)は油ミストや粉塵を多量に
含む他、問題のダイオキシンの多量に含む問題の排ガス
である。排ガス温度は250〜600℃である。
【0016】前記熱交換部(4b)は25℃程度の外気を取
り込み、隔壁を介して高温排ガス(3)と熱交換を行い、
外気を300℃程度の熱風に変え、二次燃焼炉(4)の二
次燃焼部(4a)に設置されたバーナー(4c)にその一部を供
給すると共に残量を二次燃焼部(4a)に送り込み、燃焼部
(4a)における排ガス(3)の燃焼を助ける。前記熱交換部
(4b)の出口側には一次冷却部(5)が設置されており、前
記熱交換部(4b)から出た排ガスはここで外気の混入を受
け350〜600℃程度に冷却される。外気の混入量は
併設されたダンパ(19)にてコントロールされるようにな
っている。前記ダンパ(19)のコントロールは一次冷却部
(5)から排出される排ガス(8)の温度を測定している温度
計(T)によって行われる。なお、前記熱交換部(4b)は必
ず必要なものではなく、一次冷却部(5)で十分な急冷が
行えるのであれば熱交換部(4b)を省略し、二次燃焼部(4
a)から出た排ガスを一次冷却部(5)に直接導入するよう
にしても良い。
【0017】二次冷却部(9)は非常に重要な部分で、ダ
イオキシン類の再合成温度近辺を短時間で通り抜けるよ
うに急冷しなければならない。二次冷却部(9)の排ガス
(8)の入り口温度は、350〜600℃であり、ここで
通過時間が1.5秒以下(好ましくは1.2秒以下)でその
出口温度が190℃以下(好ましくは150℃以下)とな
るように急冷される。急冷用の外気は、二次冷却部(9)
に接続された冷却空気供給ダクトに設置されたダンパ(2
0)を制御するようになっている。このダンパ(20)は二次
冷却部(9)の出口の排ガス温度測定している温度計(T)に
よってコントロールされている。
【0018】集塵機(10)は、二次冷却部(9)から排出さ
れたダイオキシン類を基準値以上含まない排ガス(22)中
の粉塵・塵埃を除去するためのもので、一般的に図示し
ないバグフィルタに排ガスを通過させることで排ガス(2
2)中の粉塵・塵埃を濾過・除去するものである。集塵機
(10)の出口にもダンパ(23)が設置されており、乾燥キル
ン(2)の炉内圧力が一定に保たれるように圧力保持装置
(PIC)からの指令により制御装置(cont)を介して前記集
塵機(10)の出口に設置されたダンパ(22)の開度が制御さ
れるようになっている。
【0019】次にアルミダライ粉(1)の乾燥手順とその
排ガスの処理手順とを図1に従って説明する。アルミダ
ライ粉(1)は乾燥キルン(2)の上流側のチャンバ(11)のア
ルミダライ粉投入口(13)から投入され、回転している乾
燥キルン(2)中を上流側から下流側に向かってゆっくり
と移動してゆき、この間に含まれている油分等が高温雰
囲気によって燃焼され、油分などを含まない乾燥ダライ
粉(1a)となって下流側チャンバ(12)から排出される。こ
の乾燥ダライ粉(1a)は図示しないアルミニウム溶解炉で
溶解してもダイオキシンを発生しない。
【0020】一方、上流側チャンバ(11)の排ガス排出口
(14)から排出された排ガス(3)は、前述のように油ミス
ト及び粉塵・塵埃のほか多量のダイオキシン類を含む。
そこでまず、サイクロンのようなダスト除去装置(17)に
よって排ガス(3)中の粉塵・塵埃が除去され、続いて二
次燃焼炉(4)に導入される。二次燃焼炉(4)の二次燃焼部
(4a)の炉内雰囲気は830〜900℃に保たれており、
排ガス(3)中のダイオキシン類は急速に分解する。
【0021】二次燃焼部(4a)で分解されたダイオキシン
分解生成物を含む排ガス(6)が二次燃焼部(4a)の出口側
に並設された熱交換部(4b)によって780℃前後まで急
冷される。続いて、熱交換部(4b)に続いて設置された一
次冷却部(4c)に導入され、冷却空気取り入れによって3
50〜600℃まで急冷される。ここで、排ガス温度が
600℃であると一次冷却部(4c)の構成部材が排ガス
(6)によって腐食され、設備寿命が短くなるという問題
があり、逆に350℃以下であれば、二次燃焼部(4a)で
分解されたダイオキシン分解生成物が再合成してダイオ
キシン類を再度生成させてしまうことになる。従って、
この部分では排ガス温度を350℃以下にしないことが
重要である。
【0022】続いて、二次冷却部(9)に導入されこの部
分で一気に190℃以下(冷却温度は低いほど好まし
い。)まで急冷される。冷却時間は前述のように1.5秒
以下(好ましくは1.2秒以下)で、350〜600℃か
ら190℃以下まで急冷される。これにより、ダイオキ
シン類の再合成温度領域を素早く通過することになるの
で殆ど再合成が起こらず、二次冷却部(9)から排出され
る排ガス(22)中には基準値以下の極く僅かなダイオキシ
ン類しか含まれないことになる。二次冷却部(9)に供給
され、熱交換を行う外気の風量調整は、フロア(21)の出
口に設置された前記ダンパ(20)によって行われる。
【0023】二次冷却部(9)から出たダイオキシン類を
殆ど含まない排ガス(22)は集塵機(10)に導入され、排ガ
ス(22)中の粉塵・塵埃が効果的に除去され、集塵機(10)
の出口に設置されたブロア(18)によって大気放出される
ようになっている。また、集塵機(10)とブロア(18)との
間にはダンパ(23)が設置されており、圧力保持装置(PI
C)にて乾燥キルン(2)の炉内圧力が一定に保たれるよう
にその開度が制御されるようになっている。
【0024】なお、この排ガス処理工程において、二次
冷却部(9)から排出される排ガス(22)中のCO濃度が常
時測定されており、CO濃度によって排ガス(22)中のダ
イオキシン類の濃度が推定される。図2は二次冷却部
(9)の入口におけるダイオキシン類の濃度とCO濃度と
の関係を示すグラフで、非常に良い比例関係にあること
がわかる。また、図3は二次燃焼炉(4)の二次燃焼部(4
a)内におけるCO濃度で、炉内温度が800℃を超える
と急激にCO濃度の低下、即ちダイオキシン類の濃度の
低下が見られる。
【0025】「比較例」ダライ粉乾燥キルンの排ガスを
容積5m3の2次燃焼炉に入れ、温度875℃に制御し
た。この2次燃焼炉の滞留時間は0.5秒であった。2
次燃焼炉の出口に冷風取り入れ孔を設け、排ガス温度を
500℃まで冷却した。冷却された排ガスは自然空冷塔
にて170℃まで冷却された後、集塵機に導かれる。排
ガスの自然空冷塔の滞留時間は8秒であった。ダイオキ
シン類は温度875℃、滞留時間0.5秒で熱分解し、
2次燃焼炉の出口濃度は0.14ng−TEQ/Nm3
で低下したが、自然空冷塔の出口のダイオキシン類の濃
度は43ng−TEQ/Nm3であり、明らかに再合成
が行われていた。ダイオキシン類の集塵機の出口濃度
は、8.6ng−TEQ/Nm3であった。これは自然空
冷塔での排ガス滞留時間が8秒と長く、空冷塔(9)内で
ダイオキシン類が再合成が行われていたためである。
【0026】「実施例1=この場合は遠心分離機を利用
してダライ粉(1)から切削油を予めある程度除去した場
合である。」付着している切削油を遠心分離機である程
度取り除いたダライ粉原料3,000kg/時間を(直
径;2,300mmφ×長さ;12,000mmL)のダ
ライ粉乾燥キルン(2)に投入し、乾燥温度300℃にな
るようにコントロールしてダライ粉の乾燥を行った。該
乾燥キルン(2)の排ガスは、チャンバ(11)及びサイクロ
ン(17)を経由して、2次燃焼炉(4)へ供給される。排ガ
スの温度は2次燃焼炉(4)の入口で300〜350℃と
なり、風量9,200Nm3/時間、ダイオキシン類を2
66ng−TEQ/Nm3含有していた。この排ガスを
容積11m3の2次燃焼炉(4)に入れ、重油炊きバーナー
(4c)を用い、炉内温度850℃に制御した。この2次燃
焼炉(4)の滞留時間は1.2秒であった。該2次燃焼炉
(4)の出口に熱交換器(4b)を取り付け熱交換を行った。
熱交換によって冷風は約300℃まで予熱され、2次燃
焼炉用バーナー(4c)の燃焼用空気として供給した。熱交
換器(4b)の出口部分「即ち、1次冷却部(5)」に冷風取
り入れ孔を設け、排ガス温度を450℃まで冷却した。
排ガス温度の制御は冷風取り入れダンパ(19)の開閉より
行った。冷却された排ガスは2次冷却部(9)である強制
空冷塔にて170℃まで冷却された後、集塵機(10)に導
かれる。強制空冷塔(9)の滞留時間は1.2秒であった。
このようにダイオキシン類を温度850℃、滞留時間
1.2秒で熱分解し、その排ガスを空気導入と強制空冷
を行うことにより集塵機(10)からの排ガス濃度を0.1
3ng−TEQ/Nm3まで低下させることができた。
なお、ダイオキシン類はポリ塩化ジベンゾ−パラジオキ
シン(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF
s)、コプラナ−ポリ塩化ビフェニル(コプラナ−PC
B)の各毒性等量の合計値である。
【0027】「実施例2=この場合は遠心分離機がなく
切削油を含有するダライ粉(1)をそのまま使用した場合
である。」遠心分離機を使用せず、従って切削油をその
まま含有するダライ粉原料3,000kg/時間を(直
径;2,300mmφ×長さ;12,000mmL)のダ
ライ粉乾燥キルン(2)に投入し、乾燥温度300℃にな
るようにコントロールしてダライ粉の乾燥を行った。該
乾燥キルン(2)の排ガスは、チャンバ(11)及びサイクロ
ン(17)を経由して、2次燃焼炉(4)へ供給される。排ガ
スの温度は2次燃焼炉(4)の入口で300〜350℃と
なり、風量9,200Nm3/時間、ダイオキシン類を
2,110ng−TEQ/Nm3含有していた。この排ガ
スを容積11m3の2次燃焼炉(4)に入れ、重油炊きバー
ナー(4c)を用い、炉内温度850℃に制御した。この2
次燃焼炉(4)の滞留時間は1.2秒であった。該2次燃焼
炉(4)の出口部分「即ち、1次冷却部(5)」に熱交換器(4
b)を取り付け熱交換を行った。熱交換によって冷風は約
300℃まで予熱され、2次燃焼炉用バーナー(4c)の燃
焼用空気として供給された。熱交換器(4b)の出口に冷風
取り入れ孔を設け、排ガス温度を450℃まで冷却し
た。排ガス温度の制御は冷風取り入れダンパ(19)の開閉
より行った。冷却された排ガスは2次冷却部(9)である
強制空冷塔にて170℃まで冷却された後、集塵機(10)
に導かれる。強制空冷塔(9)の滞留時間は1.2秒であっ
た。このようにダイオキシン類を温度850℃、滞留時
間1.2秒で熱分解し、その排ガスを空気導入と強制空
冷を行うことにより集塵機(10)からの排ガス濃度を0.
11ng−TEQ/Nm3まで低下させることができ
た。なお、ダイオキシン類はポリ塩化ジベンゾ−パラジ
オキシン(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PC
DFs)、コプラナ−ポリ塩化ビフェニル(コプラナ−P
CB)の各毒性等量の合計値である。
【0028】「実施例3」ダライ粉乾燥キルン(2)の排
ガスを容量5m3の2次燃焼炉(4)に入れ、温度850℃
に制御した。この2次燃焼炉の滞留時間は0.5秒であ
った。2次燃焼炉(4)の出口部分「即ち、1次冷却部
(5)」に冷風取り入れ孔を設け、排ガス温度を500℃
まで冷却した。冷却された排ガスは強制空冷塔(9)にて
170℃まで冷却された後、集塵機(10)に導かれる。強
制空冷塔(9)の滞留時間は1.2秒であった。このように
ダイオキシン類を温度850℃、滞留時間1.2秒で熱
分解し、その排ガスを空気導入と強制空冷を行うことに
よりダイオキシン類の集塵機の出口濃度を、0.51n
g−TEQ/Nm3まで低下させることができた。
【0029】なお、上記システムは乾燥キルン内炉圧を
チャンバ(11)に設置された炉圧保持装置(PIC)で検知
し、その信号により集塵機(10)の出口ダンパ(23)を開閉
し、乾燥時の煙などが大気中に漏れないようにするた
め、乾燥キルン(2)内の炉圧が一定となるようにコント
ロールしている。その他、集塵機(10)の出口ダンパ(23)
を手動電気信号で開閉できる回路も組み込まれている。
【0030】
【発明の効果】本発明にあっては、ダイオキシン類を含
む排ガスを830〜900℃の雰囲気温度で0.5〜1.
5秒間加熱することによって完全に熱分解し、続く冷却
工程でダイオキシン類分解成分を含有する排ガスを、特
にダイオキシン類の再合成領域である325℃近辺を強
制急冷して短時間に通過させることで、ダイオキシン類
の再合成を阻害することが出来、これにより排ガス中の
ダイオキシン類の濃度を基準値以下にすることができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置のフローチャート
【図2】本発明装置の2次冷却部の入り口で測定したダ
イオキシン類の濃度とCO濃度との関係を示すグラフ
【図3】本発明装置の2次燃焼部における燃焼温度とC
O濃度との関係を示すグラフ
【符号の説明】
(1)ダイオキシン類発生物質 (2)加熱装置 (3)ダイオキシン類含有排ガス (4)2次燃焼炉 (5)1次冷却部 (6)ダイオキシン類分解生成物を含む2次燃焼排ガス (8)急冷排ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G042 AA01 BB04 BD20 CA01 CB01 DA05 GA01 HA02 3K070 DA05 DA35 DA52 DA83 3K078 AA01 BA08 BA26 CA02 CA07 CA22 CA25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオキシン類発生物質を加熱した時に
    発生するダイオキシン類含有排ガスを830〜900℃
    で0.5〜1.5秒間加熱して排ガス中のダイオキシン類
    を熱分解し、続いて前記ダイオキシン類分解生成物を含
    む排ガスを350〜600℃に冷却し、然る後、急冷排
    ガスを1.5秒以下で190℃以下に強制冷却すること
    を特徴とする排ガス中のダイオキシン類の除害方法。
  2. 【請求項2】 ダイオキシン類発生物質が油分含有アル
    ミダライ粉であることを特徴とする請求項1に記載の排
    ガス中のダイオキシン類の除害方法。
  3. 【請求項3】 排ガス中に含まれるCO濃度を測定する
    ことによって排ガス中に含まれるダイオキシン類の濃度
    を推定すること特徴とする請求項1または2に記載の排
    ガス中のダイオキシン類の除害方法。
  4. 【請求項4】 ダイオキシン類発生物質の加熱装置と、
    加熱装置から排出されたダイオキシン含有排ガスを2次
    燃焼させて含有ダイオキシンを熱分解する2次燃焼炉
    と、2次燃焼炉の出口部分に接続され、2次燃焼炉から
    出た排ガスを350〜600℃に急冷する一次冷却部
    と、一次冷却部の出口に設置され、一次冷却された排ガ
    スを1.5秒以下の時間で190℃以下に急冷する強制
    冷却装置とで構成されたことを特徴とする排ガス中のダ
    イオキシン類の除害装置。
  5. 【請求項5】 ダイオキシン類発生物質が油分含有アル
    ミダライ粉であることを特徴とする請求項4に記載の排
    ガス中のダイオキシン類の除害装置。
  6. 【請求項6】 2次燃焼炉が、2次燃焼部とその出口部
    分に設けられた熱交換部とで構成されていることを特徴
    とする請求項4又は5に記載の排ガス中のダイオキシン
    類の除害装置。
JP2001197049A 2001-06-28 2001-06-28 排ガス中のダイオキシン類の除害方法とその装置 Pending JP2003014219A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001197049A JP2003014219A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 排ガス中のダイオキシン類の除害方法とその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001197049A JP2003014219A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 排ガス中のダイオキシン類の除害方法とその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003014219A true JP2003014219A (ja) 2003-01-15

Family

ID=19034735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001197049A Pending JP2003014219A (ja) 2001-06-28 2001-06-28 排ガス中のダイオキシン類の除害方法とその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003014219A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005022044A1 (ja) * 2003-09-01 2005-03-10 Daikin Industries, Ltd. 空気調和機の室内機およびその製造方法
WO2009054424A1 (ja) * 2007-10-26 2009-04-30 Mitsubishi Chemical Corporation 芳香族カルボン酸の製造方法
JP2011226775A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Newprotech Co Ltd 廃ガス処理装置
CN110585847A (zh) * 2019-08-16 2019-12-20 无锡雷顿电器有限公司 控制湿法降低工业烟气中二噁英和含尘浓度的处理方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0213711A (ja) * 1988-06-30 1990-01-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 焼却炉におけるダイオキシン発生量の管理・制御装置
JPH1157403A (ja) * 1997-08-22 1999-03-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 灰溶融炉の溶融排ガス処理装置
JP2000249320A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Hitachi Ltd ごみ排ガス処理システム及びごみ排ガス処理方法
JP2001165578A (ja) * 1999-12-03 2001-06-22 Chugai Ro Co Ltd アルミ溶解炉

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0213711A (ja) * 1988-06-30 1990-01-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 焼却炉におけるダイオキシン発生量の管理・制御装置
JPH1157403A (ja) * 1997-08-22 1999-03-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 灰溶融炉の溶融排ガス処理装置
JP2000249320A (ja) * 1999-02-26 2000-09-12 Hitachi Ltd ごみ排ガス処理システム及びごみ排ガス処理方法
JP2001165578A (ja) * 1999-12-03 2001-06-22 Chugai Ro Co Ltd アルミ溶解炉

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005022044A1 (ja) * 2003-09-01 2005-03-10 Daikin Industries, Ltd. 空気調和機の室内機およびその製造方法
WO2009054424A1 (ja) * 2007-10-26 2009-04-30 Mitsubishi Chemical Corporation 芳香族カルボン酸の製造方法
RU2467998C2 (ru) * 2007-10-26 2012-11-27 Мицубиси Кемикал Корпорейшн Способ получения ароматической карбоновой кислоты
JP2011226775A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Newprotech Co Ltd 廃ガス処理装置
CN110585847A (zh) * 2019-08-16 2019-12-20 无锡雷顿电器有限公司 控制湿法降低工业烟气中二噁英和含尘浓度的处理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI75923B (fi) Foerfarande och anordning foer pyrolytisk destruktion av avfall.
US4264060A (en) Apparatus for treating metallic scrap in the recovery of metal therefrom
KR20200011474A (ko) 코팅 제거 킬른을 위한 유체 온도 제어 시스템 및 방법
US5413621A (en) Process for cooling and purifying hot, dust-laden flue gases containing dioxins and other toxic substances
JP5398090B2 (ja) 製鋼炉発生ガス中のcoおよび可燃物の燃焼
CA2112249C (en) Heat processing apparatus
JP2003014219A (ja) 排ガス中のダイオキシン類の除害方法とその装置
JP3115327B2 (ja) 不均質廃物の貯蔵方法
CN210876712U (zh) 一种等离子体处理有机废弃物系统
JP2001079510A (ja) 廃棄物処理装置
KR20200011969A (ko) 코팅 제거 시스템에 대한 사이클론 온도 제어
JP2008096098A (ja) 廃棄アスベスト溶融炉
JP2001025735A (ja) 灰処理方法
KR920009447A (ko) 이차 알류미늄융해공장으로부터 나오는 폐가스의 처리와 정제 방법 및 장치
HUP9800058A2 (hu) Eljárás és berendezés könnyűfém beolvasztására
JP3343328B2 (ja) 湿灰の溶融処理装置及び溶融処理方法
JP2001272499A (ja) 廃棄物の分解方法および装置
JPH11169628A (ja) 燃焼炉の排ガス処理方法及びその装置
JP2001201026A (ja) 熱分解炉装置
JPH05295366A (ja) コークス炉ガス精製工程から揮散した炭化水素の処理方 法
JP2005249236A (ja) キルンドライヤー
CN106989398A (zh) 垃圾处理方法
JPH10277335A (ja) 電気炉用集じん装置
JP2001304537A (ja) 排ガス処理方法
JP2001201270A (ja) 排ガス処理装置および方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100608