JP2003013909A - 油圧回路 - Google Patents

油圧回路

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JP2003013909A
JP2003013909A JP2001197763A JP2001197763A JP2003013909A JP 2003013909 A JP2003013909 A JP 2003013909A JP 2001197763 A JP2001197763 A JP 2001197763A JP 2001197763 A JP2001197763 A JP 2001197763A JP 2003013909 A JP2003013909 A JP 2003013909A
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valve
pressure
line
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JP2001197763A
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Akira Inaba
晃 稲葉
Tomoyoshi Kawaguchi
知良 川口
Kanki Matsuzawa
寛基 松沢
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Bosch Corp
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Bosch Automotive Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの大きな上昇を招かずに、低電流
時及び高電流時のいずれにおいても油圧アクチュエータ
の制御に適した出力を生じさせることができる油圧回路
を提供することである。 【解決手段】 油圧アクチュエータ11を制御する第1
及び第2制御弁13,14を備えた。第1制御弁13は
その出力を調整する第1付勢部材13fを有する。第2
制御弁14は、第1の電流値のとき第1制御弁13より
も大きな出力を生じ、第2の電流値のときに第1制御弁
13の出力よりも小さな出力を生じる特性を有し、かつ
その出力を調整する第2付勢部材14fを有する。第1
の電流値のとき、第1制御弁13の出力を第1付勢部材
13fで調整した。第2の電流値のとき、第2制御弁1
4の出力を第2付勢部材14fで調整した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は油圧回路に関し、
特に自動車のCVT(Continuously Variable Transmiss
ion)を制御するのに適した油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の油圧回路の回路図、図1
5(a)〜(c)は図14に示す油圧回路の調整方法を
説明するためのグラフである。
【0003】この油圧回路はCVTのセカンダリプーリ
(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ91
を制御するものである。
【0004】この油圧回路は、ポンプ92、減圧弁9
3、電磁比例リリーフバルブ95及びタンク99などで
構成されている。
【0005】ポンプ92の吐出ポート92aはポンプラ
イン98aに接続されている。
【0006】減圧弁93はパイロット作動型の減圧弁で
ある。減圧弁93は、ポンプポート(以下「Pポート」
という)93a、アクチュエータポート(以下「Aポー
ト」という)93b、タンクポート(以下「Tポート」
という)93c、内部パイロットライン93d、パイロ
ットポート(以下「PAポート」という)93e及びス
プリング93fを有している。Pポート93aはポンプ
ライン98aに接続されている。Aポート93bはライ
ン98bを介してセカンダリプーリシリンダ91に接続
されている。Tポート93cはライン98cを介してタ
ンク99に接続されている。PAポート93eはパイロ
ットライン98dを介してポンプライン98aに接続さ
れている。パイロットライン98dには絞り98eが設
けられている。このパイロットライン98dにより、内
部パイロットライン93dの内部パイロット圧及びスプ
リング93fのばね荷重の合力に抗する外部パイロット
圧が減圧弁93内に導入される。スプリング93fはA
ポート93bから流出する作動油の圧力、すなわち減圧
弁93の出力としての圧力を調整するためのものであ
る。
【0007】電磁比例リリーフバルブ95は減圧弁93
のパイロット弁である。電磁比例リリーフバルブ95は
Pポート95a、Tポート95b、内部パイロットライ
ン95c、スプリング95d及び比例ソレノイド95e
を有する。Pポート95aはパイロットライン98fを
介してパイロットライン98dに接続されている。Tポ
ート95bはライン98gを介してタンク99に接続さ
れている。スプリング95dは、内部パイロットライン
95cの内部パイロット圧に抗し、電磁比例リリーフバ
ルブ95を閉じる方向へばね荷重を掛ける。したがっ
て、このスプリング95dのばね荷重を調整することに
より、電磁比例リリーフバルブ95のリリーフ圧(作動
油がリリーフされるときの作動油の圧力)が調整され
る。比例ソレノイド95eはスプリング95dのばね荷
重に抗する吸引力を発生する。
【0008】この比例ソレノイド95eに供給する電流
の値を制御することにより、パイロットライン98dの
外部パイロット圧が制御される。このようにして制御さ
れた外部パイロット圧に応じて減圧弁93はセカンダリ
プーリシリンダ91に供給される作動油の圧力及びセカ
ンダリプーリシリンダ91から排出される作動油の圧力
を制御する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図14に示す油圧回路
を2つの調整法により調整して電磁比例リリーフバルブ
95に供給する電流の値を変化させたときの減圧弁93
の制御圧力(制御対象物を制御するために弁によって制
御された作動油の圧力)の変化を複数の減圧弁93につ
いて調べた。この結果を図15(a),(b)に示す。
【0010】図15(a),(b)において、複数の減
圧弁93の出力特性を比較すると、規格範囲を示す2本
の点線間で出力特性がばらついていることが分かる。減
圧弁93の出力特性のばらつきには2種類ある。一つは
特性を示す線分のオフセット方向(図15のグラフの縦
軸方向)のばらつきであり、もう一つは特性を示す線分
の勾配(図15のグラフにおける線分の傾き)のばらつ
きである。図15はこれらの特性のばらつきが規格範囲
内にあることを示す。減圧弁93の特性のオフセット方
向の調整はスプリング93fのばね荷重を調整すること
により可能である。一方、減圧弁93の特性を示す線分
の勾配の調整はスプリング93fのばね定数を調整する
ことにより可能である。しかし、ばね定数を調整するに
はばね定数の異なる多数のスプリング93fを準備し、
スプリング93fを何度も組み替える必要がある。ま
た、ばね定数自体にばらつきがあり、ばね定数のばらつ
きを小さくするには、非常に高価なばねを用いなければ
ならない。したがって、現実には減圧弁93の特性を示
す線分の勾配の調整はほとんど行われていない。
【0011】図15(a),(b)の試験結果を得ると
きに行なわれた調整は、上述のばね荷重の調整である。
図15(a)の試験結果を得るときに行なわれた調整方
法では、低電流時(電流値A1)に減圧弁93によって
作動油の圧力が精度良く制御されるように、スプリング
93fのばね荷重を調整した。一方、図15(b)の試
験結果を得るときに行なわれた調整方法では、高電流時
(電流値A2)に減圧弁93によって作動油の圧力が精
度良く制御されるように、スプリング93fのばね荷重
を調整した。上述のように、減圧弁93の特性を示す線
分の勾配にはばらつきがあり、しかもその勾配のばらつ
きを修正するための調整が行われないので、図15
(a),(b)から明らかなように、規格範囲内ではあ
るが、調整点(電流値A1又はA2)から離れるほど制
御圧力のばらつきが大きくなる。したがって、例えば、
電流値A1のときの制御圧力が理想値になるように2つ
の減圧弁93を調整しても、一方の減圧弁93の電流値
A2のときの制御圧力は理想値よりも高くなり、他方の
減圧弁93の電流値A2のときの制御圧力は理想値より
も低くなることがある。
【0012】勿論、電流値A1のときの制御圧力をスプ
リング93fのばね荷重で調整し、その後電流値A2の
ときの制御圧力をスプリング93fのばね荷重で調整し
ても、電流値A2のときの制御圧力を調整するときに電
流値A1で調整したバランスが崩れるので、図15
(c)で示すような理想的な特性を示す線分をえること
ができない。
【0013】反対に、例えば、電流値A1のときの制御
圧力を調整すると自動的に電流値A2のときの制御圧力
が理想値になるようにするためには、減圧弁93の出力
特性を示す線分の勾配のばらつきが極めて小さい非常に
高精度な減圧弁を用いる必要があるが、このような減圧
弁は非常に高価であり、油圧回路の製造コストが高くな
る。
【0014】以上の理由から、従来の油圧回路では1点
(電流値A1又はA2)だけで減圧弁93の制御圧力を
調整していた。
【0015】しかし、例えば、CVT用の油圧回路で
は、低電流時の制御圧力の調整及び高電流時の制御圧力
の調整の両方に高精度を求められる。これは次の理由か
らである。低電流時は自動車の発進・加速時であり、C
VTの変速を安定的に行うために制御圧力を正確に制御
する必要がある。高電流時はCVTのオーバードライブ
時であり、セカンダリプーリの押付力を確実に確保する
ために制御圧力を正確に制御する必要がある。
【0016】しかし、従来の油圧回路では、上述のよう
に、一つの電流値における制御圧力でしか調整せざるを
得ないので、低電流時の制御圧力の調整と高電流時の制
御圧力の調整のどちらか一方の精度を諦めざるを得なか
った。
【0017】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は製造コストの大きな上昇を招かず
に、低電流時及び高電流時のいずれにおいても油圧アク
チュエータの制御に適した出力を生じさせることができ
る油圧回路を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1の発明の油圧回路は、油圧アクチュエータを
制御する第1制御弁と、この第1制御弁に接続され、前
記第1制御弁とともに前記油圧アクチュエータを制御す
る第2制御弁と、前記第1及び第2制御弁の少なくとも
一方を制御する電磁的制御手段とを備え、前記第1制御
弁は、前記電磁的制御手段に供給される電流の値が第1
の電流値のときの前記第1制御弁の出力を調整する第1
付勢部材を有し、前記第2制御弁は、前記第1の電流値
のときに前記第1制御弁よりも大きな出力を生じ、前記
電流の値が第2の電流値のときに前記第1制御弁よりも
小さな出力を生じる特性を有し、かつ前記第2の電流値
のときの前記第2制御弁の出力を調整する第2付勢部材
を有することを特徴とする。
【0019】上述のように、第1制御弁は第1の電流値
のときの第1制御弁の出力を調整する第1付勢部材を有
する。第2制御弁は、第1の電流値のときに第1制御弁
よりも大きな出力を生じ、第2の電流値のときに第1制
御弁よりも小さな出力を生じる特性を有する。なおかつ
第2制御弁は第2の電流値のときの第2制御弁の出力を
調整する第2付勢部材を有する。このため、低電流時及
び高電流時のいずれにおいても油圧アクチュエータの制
御に適した出力が生じる。
【0020】請求項2の発明の油圧回路は、油圧アクチ
ュエータを制御するパイロット作動型の制御弁と、この
制御弁にパイロット管路を介して与えられるパイロット
圧を制御する電磁比例弁からなる第1パイロット弁と、
前記パイロット管路に接続された第2パイロット弁とを
備え、前記第1パイロット弁は、この第1パイロット弁
に供給される電流の値が第1の電流値のときの前記パイ
ロット圧を調整する第1付勢部材を有し、前記第2パイ
ロット弁は、前記電流の値が第2の電流値のときの前記
パイロット圧を調整する第2付勢部材を有することを特
徴とする。
【0021】上述のように、第1パイロット弁は第1の
電流値のときのパイロット圧を調整する第1付勢部材を
有する。第2パイロット弁は第2の電流値のときの第2
パイロット弁の出力を調整する第2付勢部材を有する。
このため、低電流時及び高電流時のいずれにおいても油
圧アクチュエータの制御に適した出力が生じる。
【0022】請求項3の発明の油圧回路は、油圧アクチ
ュエータを制御するパイロット作動型の制御弁と、この
制御弁にパイロット管路を介して与えられるパイロット
圧を制御する電磁比例弁からなるパイロット弁とを備
え、前記パイロット弁は、このパイロット弁に供給され
る電流の値が第1の電流値のときの前記パイロット圧を
調整する第1付勢部材を有し、前記制御弁は、前記電流
の値が第2の電流値のときの前記制御弁の出力を調整す
る第2付勢部材を有することを特徴とする。
【0023】上述のように、パイロット弁は第1の電流
値のときのパイロット圧を調整する第1付勢部材を有す
る。制御弁は第2の電流値のときの制御弁の出力を調整
する第2付勢部材を有する。このため、低電流時及び高
電流時のいずれにおいても油圧アクチュエータの制御に
適した出力が生じる。
【0024】請求項4の発明の油圧回路は、油圧アクチ
ュエータを制御するパイロット作動型の制御弁と、この
制御弁にパイロット管路を介して与えられるパイロット
圧を制御する電磁比例弁からなる第1パイロット弁と、
前記パイロット管路に接続され、前記第1パイロット弁
とともに前記パイロット圧を制御する電磁比例弁からな
る第2パイロット弁とを備え、前記第1パイロット弁
は、前記第1及び第2パイロット弁に供給される電流の
値が第1の電流値のときの前記パイロット圧を調整する
第1付勢部材を有し、前記第2パイロット弁は、前記第
1の電流値のときに前記第1パイロット弁よりも前記パ
イロット圧を高く設定し、前記電流の値が第2の電流値
のときに前記第1パイロット弁よりも前記パイロット圧
を低く設定する特性を有し、かつ前記第2の電流値のと
きの前記パイロット圧を調整する第2付勢部材を有する
ことを特徴とする。
【0025】上述のように、第1パイロット弁は第1の
電流値のときのパイット圧を調整する第1付勢部材を有
する。第2パイロット弁は、第1の電流値のときに第1
パイロット弁よりもパイロット圧を高く設定し、第2の
電流値のときに第1制御弁よりもパイロット圧を低く設
定する特性を有する。なおかつ第2パイロット弁は第2
の電流値のときの第2制御弁の出力を調整する第2付勢
部材を有する。このため、低電流時及び高電流時のいず
れにおいても油圧アクチュエータの制御に適した出力が
生じる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0027】図1はこの発明の第1の実施形態に係る油
圧回路の回路図、図2(a)〜(c)は図1に示す油圧
回路に備えられた第1及び第2減圧弁の出力特性を示す
グラフである。
【0028】この油圧回路は、CVTのセカンダリプー
リ(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ1
1を制御するものである。
【0029】この油圧回路は、ポンプ12、第1減圧弁
(第1制御弁)13、第2減圧弁(第2制御弁)14、
電磁比例リリーフバルブ(電磁的制御手段)15及びタ
ンク19などで構成されている。
【0030】ポンプ12の吐出ポート12aはポンプラ
イン18aに接続されている。
【0031】第1減圧弁13は、3ポート、2位置のパ
イロット作動型の減圧弁である。第1減圧弁13は、P
ポート13a、Aポート13b、Tポート13c、内部
パイロットライン13d、PAポート13e及び第1ス
プリング(第1付勢部材)13fを有している。Pポー
ト13aはライン18bに接続されている。Aポート1
3bはライン18cを介してセカンダリプーリシリンダ
11に接続されている。Tポート13cはライン18d
を介してタンク19に接続されている。PAポート13
eはパイロットライン18fを介してポンプライン18
aに接続されている。パイロットライン18fには絞り
18gが設けられている。このパイロットライン18f
を通じて外部パイロット圧(パイロットライン18f内
の圧力)が第1減圧弁13内に導入される。内部パイロ
ットライン13dの内部パイロット圧及び第1スプリン
グ13fのばね荷重の合力と外部パイロット圧との差に
応じて第1減圧弁13が(1)位置と(2)位置との間
を移動する。第1スプリング13fはAポート13bか
ら流出する作動油の圧力、すなわち第1減圧弁13の出
力としての圧力を調整するためのものである。
【0032】第2減圧弁14は、3ポート、2位置のパ
イロット作動型の減圧弁である。第2減圧弁14は、P
ポート14a、Aポート14b、Tポート14c、内部
パイロットライン14d、PAポート14e及び第2ス
プリング(第2付勢部材)14fを有している。Pポー
ト14aはポンプライン18aに接続されている。Aポ
ート14bはライン18bを介して第1減圧弁13のP
ポート13aに接続されている。Tポート14cはライ
ン18eを介してタンク19に接続されている。PAポ
ート14eはパイロットライン18hを介してパイロッ
トライン18fに接続されている。このパイロットライ
ン18hを通じて外部パイロット圧(パイロットライン
18f内の圧力)が第2減圧弁14内に導入される。内
部パイロットライン14dの内部パイロット圧及び第2
スプリング14fのばね荷重の合力と外部パイロット圧
との差に応じて第2減圧弁14が(1)位置と(2)位
置との間を移動する。第2スプリング14fはAポート
14bから流出する作動油の圧力を調整するためのも
の、すなわち、第2減圧弁14の出力としての圧力を調
整するためのものである。
【0033】電磁比例リリーフバルブ15は第1及び第
2減圧弁13,14のパイロット弁である。電磁比例リ
リーフバルブ15はPポート15a、Tポート15b、
内部パイロットライン15c、スプリング15d及び比
例ソレノイド15eを有する。Pポート15aはパイロ
ットライン18iを介してパイロットライン18fに接
続されている。Tポート15bはライン18jを介して
タンク19に接続されている。スプリング15dは、内
部パイロットライン15cの内部パイロット圧に抗し、
電磁比例リリーフバルブ15を閉じる方向へばね荷重を
掛ける。したがって、このスプリング15dのばね荷重
を調整することにより、電磁比例リリーフバルブ15の
リリーフ圧が調整される。比例ソレノイド15eはスプ
リング15dのばね荷重に抗する吸引力を発生する。
【0034】この比例ソレノイド15eに供給する電流
の値を制御することにより、パイロットライン18fの
外部パイロット圧が制御される。このようにして制御さ
れた外部パイロット圧に応じて第1及び第2減圧弁1
3,14からセカンダリプーリシリンダ11に供給され
る作動油の圧力及びセカンダリプーリシリンダ11から
排出される作動油の圧力が変化する。
【0035】電磁比例リリーフバルブ15に供給する電
流の値を変化させたときの第1及び第2減圧弁13,1
4の制御圧力の変化を調べた。図2は第1及び第2減圧
弁13,14の出力特性を示している。図2(a),
(b)に示すように、第1減圧弁13の出力特性を示す
線分L13(以下単に「線分L13」という)の傾き
は、第2減圧弁14の出力特性を示す線分L14(以下
単に「線分L14」という)の傾きよりも小さい。
【0036】第1減圧弁13は、電磁比例リリーフバル
ブ15に供給される電流の値がA1のときに、出力とし
ての制御圧力が所定値となるように調整される。この調
整は第1スプリング13fのばね荷重を調整することに
より行なわれる。
【0037】第2減圧弁14は、図2(c)に示すよう
に、第1の電流値A1のとき第1減圧弁13よりも大き
な出力(線分L14の点線部分L14´参照)を生じ、
第2の電流値A2のとき第1の減圧弁13よりも小さな
出力(線分L14の実線部分参照)を生じる特性を有す
る。また、第2減圧弁14は、電磁比例リリーフバルブ
15に供給される電流の値がA2のときに、出力として
の制御圧力が所定値となるように調整される。この調整
は第2スプリング14fのばね荷重を調整することによ
り行なわれる。
【0038】次に、第1及び第2減圧弁13,14の動
作について説明する。図2(c)に示すように、電流値
がA0からASの間では、第2減圧弁14は第1減圧弁
13よりも高い制御圧力を出力しようとする。しかし、
第2減圧弁14とセカンダリプーリシリンダ11との間
には第1減圧弁13が介在するので、第2減圧弁14の
制御圧力は第1減圧弁13で減圧されて、第1減圧弁1
3の制御圧力となる。したがって、電流値がA0からA
Sまでの間では、セカンダリプーリシリンダ11は第1
減圧弁13の制御圧力(線分L13の実線部分で示され
る圧力)によって制御される。第1減圧弁13の制御圧
力は第1の電流値A1のときに第1スプリング13fに
よって調整されているので、電流値がA0からASの間
では、ほぼ理想的な値となる。
【0039】図2(c)に示すように、電流値がAS以
上のとき、第1減圧弁13は第2減圧弁14よりも高い
制御圧力を出力しようとする。しかし、第1減圧弁13
の元圧(弁に供給された作動油の圧力)は第2減圧弁1
4の制御圧力であるので、第1減圧弁13は第2減圧弁
14の制御圧力よりも高い圧力を出力することはできな
い。すなわち第1減圧弁13の制御圧力は第2減圧弁1
4の制御圧力に等しくなる。したがって、電流値がAS
以上のとき、セカンダリプーリシリンダ11は第2減圧
弁14の制御圧力(線分L14の実線部分で示される圧
力)によって制御される。第2減圧弁14の制御圧力
は、第2の電流値A2のときに出力としての制御圧力が
所定値となるように第2スプリング14fのばね荷重よ
って調整されているので、電流値がAS以上のときは、
ほぼ理想的な値となる。
【0040】次に、この実施形態の油圧回路の動作につ
いて説明する。今、電磁比例リリーフバルブ15に最高
値の電流が供給されている状態から電流値がA0(非通
電)になったとすると、電磁比例リリーフバルブ15の
リリーフ圧は最高値となり、パイロット圧も最高値とな
る。その結果、第1及び第2減圧弁13,14は(1)
位置の状態(図1に示す状態)から(2)位置に切り換
わる。このとき、ポンプライン18a、ライン18b,
18cを通じてポンプ12がセカンダリプーリシリンダ
11に接続されるので、ポンプ12からセカンダリプー
リシリンダ11への作動油の供給が始まる。セカンダリ
プーリシリンダ11に作動油が供給されると、セカンダ
リプーリは次第にその間隔を狭めていく。電磁比例リリ
ーフバルブ15に供給される電流の値を上げていくと、
パイロット圧が下がり、第1及び第2減圧弁13,14
の制御圧力は低下し始める。電流値がA0からASの間
は、上述のように、第1減圧弁13がセカンダリプーリ
シリンダ11に供給される作動油の圧力を比例制御す
る。電流値がASからA2の間は、上述のように、第2
減圧弁14がセカンダリプーリシリンダ11に供給され
る作動油の圧力を比例制御する。
【0041】電流値が最高値に近付くと、電磁比例リリ
ーフバルブ15により制御された外部パイロット圧が第
1及び第2スプリング13f,14fのばね荷重及び内
部パイロット圧の合力よりも小さくなり、第1及び第2
減圧弁13,14は(2)位置から(1)位置に切り換
わる。最終的に、セカンダリプーリシリンダ11がライ
ン18cを介してタンク19に接続されるので、セカン
ダリプーリシリンダ11は、それ自体の付勢力により、
作動油をタンク19に吐出する。その結果、セカンダリ
プーリは間隔を広げ、最初の状態に戻る。
【0042】次に、この実施形態の油圧回路の効果につ
いて説明する。
【0043】第1及び第2減圧弁13,14の出力とし
ての制御圧力を2点調整、すなわち第1の電流値A1の
ときに出力としての制御圧力が所定値になるように第1
減圧弁13の第1スプリング13fのばね荷重を調整で
きるとともに、第2の電流値A2のときは第2スプリン
グ14fにより第2減圧弁14を調整でき、このように
制御圧力を2点調整できるので、セカンダリプーリシリ
ンダ11を高精度に制御できる。
【0044】第1の電流値のときの制御圧力は自動車の
発進時の制御圧力であるので、自動車を精度良く発進さ
せることができる。第2の電流値のときの制御圧力はオ
ーバードライブ時の制御圧力であるので、オーバードラ
イブ時のセカンダリプーリの押付力を精度良くすること
ができる。また、2点調整できるので、コストの高い制
御弁を用いる必要が無く、油圧回路のコストアップを防
止できる。
【0045】図3は請求項1の発明に係る第2の実施形
態の油圧回路の回路図、図4(a)〜(c)は図3に示
す油圧回路に備えられた第1及び第2減圧弁の出力特性
を示すグラフである。
【0046】この油圧回路は、CVTのセカンダリプー
リ(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ2
1を制御するものである。
【0047】この油圧回路は、ポンプ22、第1減圧弁
(第1制御弁)23、第2減圧弁(第2制御弁)24、
電磁比例リリーフバルブ(電磁的制御手段)25及びタ
ンク29などで構成されている。
【0048】ポンプ22の吐出ポート22aはポンプラ
イン28aに接続されている。
【0049】第1減圧弁23は、3ポート、2位置のパ
イロット作動型の減圧弁である。第1減圧弁23は、P
ポート23a、Aポート23b、Tポート23c、内部
パイロットライン23d、PAポート23e、第1スプ
リング(第1付勢部材)23f、第1受圧面23g及び
第2受圧面23hを有している。Pポート23aはライ
ン28bに接続されている。Aポート23bはライン2
8cを介してセカンダリプーリシリンダ21に接続され
ている。Tポート23cはライン28dを介してタンク
29に接続されている。PAポート23eはパイロット
ライン28kを介してライン28bに接続されている。
このパイロットライン28kを通じて外部パイロット圧
(ライン28bの圧力)が第1減圧弁23内に導入され
る。この外部パイロット圧及び第1スプリング23fの
ばね荷重の合力と内部パイロットライン23dの内部パ
イロット圧との差に応じて第1減圧弁23が(1)位置
と(2)位置との間を移動する。第1スプリング23f
はAポート23bが開くように第1の減圧弁23を付勢
する。第1スプリング23fはAポート23bから流出
する作動油の圧力を調整するためのもの、すなわち、第
1減圧弁23の出力としての圧力を調整するためのもの
である。第1受圧面23gはPAポート23eを通じて
第1減圧弁23内に導入されたライン28bの圧力を受
ける。第1受圧面23gは第2受圧面23hよりも面積
が小さい。第2受圧面23hは内部パイロットライン2
3dの内部パイロット圧を受ける。
【0050】第2減圧弁24は、3ポート、2位置のパ
イロット作動型の減圧弁である。第2減圧弁24は、P
ポート24a、Aポート24b、Tポート24c、内部
パイロットライン24d、PAポート24e及び第2ス
プリング(第2付勢部材)24fを有している。Pポー
ト24aはポンプライン28aに接続されている。Aポ
ート24bはライン28bを介して第1減圧弁23のP
ポート23aに接続されている。Tポート24cはライ
ン28eを介してタンク29に接続されている。PAポ
ート24eはパイロットライン28fを介してポンプラ
イン28aに接続されている。パイロットライン28f
には絞り28gが設けられている。このパイロットライ
ン28fを通じて外部パイロット圧(パイロットライン
28fの圧力)が第2減圧弁24内に導入される。内部
パイロットライン24dの内部パイロット圧及び第2ス
プリング24fのばね荷重の合力と外部パイロット圧と
の差に応じて第2減圧弁24が(1)位置と(2)位置
との間を移動する。第2スプリング24fはAポート2
4bから流出する作動油の圧力を調整するためのもの、
すなわち、第2減圧弁24の出力としての圧力を調整す
るためのものである。
【0051】電磁比例リリーフバルブ25は第2減圧弁
24のパイロット弁である。電磁比例リリーフバルブ2
5は、Pポート25a、Tポート25b、内部パイロッ
トライン25c、スプリング25d及び比例ソレノイド
25eを有する。Pポート25aはパイロットライン2
8iを介してパイロットライン28fに接続されてい
る。Tポート25bはライン28jを介してタンク29
に接続されている。スプリング25dは、内部パイロッ
トライン25cの内部パイロット圧に抗し、電磁比例リ
リーフバルブ25を閉じる方向へばね荷重を掛ける。し
たがって、このスプリング25dのばね荷重を調整する
ことにより、電磁比例リリーフバルブ25のリリーフ圧
が調整される。比例ソレノイド25eはスプリング25
dのばね荷重に抗する吸引力を発生する。
【0052】この比例ソレノイド25eに供給する電流
の値を制御することにより、パイロットライン28fの
外部パイロット圧が制御される。このようにして制御さ
れた外部パイロット圧に応じて第2減圧弁24からセカ
ンダリプーリシリンダ21に供給される作動油の圧力が
変化する。また、このようにして電磁比例リリーフバル
ブ25によって制御される第2減圧弁24の制御圧力、
すなわちライン28bの圧力は、第1減圧弁23の外部
パイロット圧となる。
【0053】電磁比例リリーフバルブ25に供給する電
流の値を変化させたときの第1及び第2減圧弁23,2
4の制御圧力の変化を調べた。図4(a),(b)は第
1及び第2減圧弁23,24の出力特性を示し、図4
(c)は外部パイロット圧が変化したときの第1減圧弁
23の制御圧力の変化を示している。図4(a),
(b)に示すように、複数の第1減圧弁23の出力特性
を示す線分L23(以下単に「線分L23」という)の
傾きは、複数の第2減圧弁24の出力特性を示す線分L
24(以下単に「線分L24」という)の傾きよりも小
さい。このように線分L23の傾きが小さいのは第1減
圧弁23のポンプ側の第1の受圧面23gをセカンダリ
プーリシリンダ側の第2の受圧面23hよりも狭くした
からである。
【0054】第1減圧弁23は、電磁比例リリーフバル
ブ25に供給される電流の値がA1のときに、出力とし
ての制御圧力が所定値となるように調整される。この調
整は第1スプリング23fのばね荷重を調整することに
より行なわれる。
【0055】第2減圧弁24は、図4(a),(b)に
示すように、第1の電流値A1のときに第1減圧弁23
よりも大きな出力(線分L24の点線部分L24´参
照)を生じ、第2の電流値A2のとき第1減圧弁23よ
りも小さな出力(線分L24の実線部分参照)を生じる
特性を有する。また、第2減圧弁24は、電磁比例リリ
ーフバルブ25に供給される電流の値がA2のときに、
出力としての制御圧力が所定値となるように調整され
る。この調整は第2スプリング24fのばね荷重を調整
することにより行なわれる。
【0056】次に、第1及び第2減圧弁23,24の動
作について説明する。図4(b)に示すように、電流値
がA0からASの間では、第2減圧弁24は第1減圧弁
23よりも高い制御圧力を出力する。しかし、第2減圧
弁24とセカンダリプーリシリンダ21との間には第1
減圧弁23が介在するので、第2減圧弁24の制御圧力
は第1減圧弁23で減圧されて、第1減圧弁23の制御
圧力となる。したがって、電流値がA0からASの間で
は、セカンダリプーリシリンダ21は第1減圧弁23の
制御圧力(線分L23の実線部分で示される圧力)によ
って制御される。第1減圧弁23の制御圧力は第1の電
流値A1のときに第1スプリング23fによって調整さ
れているので、電流値がA0からASの間では、ほぼ理
想的な値となる。なお、電流値がA0からASに変化す
ると、第2減圧弁24の制御圧力(外部パイロット圧)
はP0からPSに変化する。この第2減圧弁24の制御
圧力P0〜PSがライン28b及びパイロットライン2
8kを介して第1減圧弁23に導入され、外部パイロッ
ト圧として第1の受圧面23gに作用する。このとき、
第1の受圧面23gの面積は第2の受圧面23hの面積
よりも狭いので、外部パイロット圧の変化に対して制御
圧力の変化が少ない。すなわち図4(b)に示すように、
第1減圧弁23の出力特性を示す線分L23の傾きが小
さくなっている。このように外部パイロット圧P0〜P
Sにより、第1減圧弁23は操作され図4(c)に示す
ように、制御圧力を出力する。電流値がA1のときの第
2減圧弁24の制御圧力(外部パイロット圧)はP1で
ある。
【0057】図4(b)に示すように、電流値がAS以
上のとき、第1減圧弁23は第2減圧弁24よりも高い
制御圧力を出力しようとする。しかし、第1減圧弁23
の元圧は第2減圧弁24の制御圧力であるので、第1減
圧弁23は第2減圧弁24の制御圧力よりも高い圧力を
出力することはできない。このため、第1減圧弁23の
制御圧は第2減圧弁24の制御圧力に等しくなる。すな
わち、電流値がAS以上のとき、セカンダリプーリシリ
ンダ21は第2減圧弁24の制御圧力(線分L24の実
線部分で示される圧力)によって制御される。第2減圧
弁24の制御圧力は、第2の電流値A2のときに出力と
しての制御圧力が所定値となるように第2スプリング2
4fのばね荷重によって調整されているので、電流値が
AS以上のときは、ほぼ理想的な値となる。
【0058】この実施形態の油圧回路の動作は第1の実
施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0059】この第2の実施形態は第1の実施形態と同
様の効果を奏する。
【0060】図5はこの発明の第3の実施形態に係る油
圧回路の回路図、図6は図5に示す油圧回路に備えられ
た第1及び第2パイロット弁の出力特性を示すグラフで
ある。
【0061】この油圧回路は、CVTのセカンダリプー
リ(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ3
1を制御するものである。
【0062】この油圧回路は、ポンプ32、減圧弁(制
御弁)33、第1パイロット弁35、第2パイロット弁
36及びタンク39などで構成されている。
【0063】ポンプ32の吐出ポート32aはポンプラ
イン38aに接続されている。
【0064】減圧弁33は、3ポート、2位置のパイロ
ット作動型の減圧弁である。減圧弁33は、Pポート3
3a、Aポート33b、Tポート33c、内部パイロッ
トライン33d、PAポート33e及びスプリング33
fを有している。Pポート33aはポンプライン38a
に接続されている。Aポート33bはライン38cを介
してセカンダリプーリシリンダ31に接続されている。
Tポート33cはライン38dを介してタンク39に接
続されている。PAポート33eはパイロットライン3
8fを介してポンプライン38aに接続されている。パ
イロットライン38fには絞り38gが設けられてい
る。このパイロットライン38fにより、内部パイロッ
トライン33dの内部パイロット圧に抗する外部パイロ
ット圧が減圧弁33内に導入される。スプリング33f
はAポート33bから流出する作動油の圧力を調整する
ためのものである。
【0065】第1パイロット弁35は、減圧弁33の第
1のパイロット弁であり、電磁比例リリーフバルブで構
成される。第1パイロット弁35は、Pポート35a、
Tポート35b、内部パイロットライン35c、第1ス
プリング(第1付勢部材)35d及び比例ソレノイド3
5eを有する。Pポート35aはパイロットライン38
hを介してパイロットライン38fに接続されている。
Tポート35bはライン38jを介してタンク39に接
続されている。第1スプリング35dは、内部パイロッ
トライン35cの内部パイロット圧に抗し、第1パイロ
ット弁35を閉じる方向へばね荷重を掛ける。したがっ
て、この第1スプリング35dのばね荷重を調整するこ
とにより、第1パイロット弁35のリリーフ圧が調整さ
れる。比例ソレノイド35eは第1スプリング35dの
ばね荷重に抗する吸引力を発生する。
【0066】この比例ソレノイド35eに供給する電流
の値を制御することにより、パイロットライン38fの
外部パイロット圧が制御される。このようにして制御さ
れた外部パイロット圧に応じて減圧弁33からセカンダ
リプーリシリンダ31に供給される作動油の圧力が変化
する。
【0067】第2パイロット弁36は、減圧弁33の第
2のパイロット弁であり、リリーフバルブで構成され
る。第2パイロット弁36は、Pポート36a、Tポー
ト36b、内部パイロットライン36c及び第2スプリ
ング(第2付勢部材)36dを有する。Pポート36a
はパイロットライン38iを介してパイロットライン3
8fに接続されている。Tポート36bはライン38k
を介してタンク39に接続されている。第2スプリング
36dは、内部パイロットライン36cの内部パイロッ
ト圧に抗し、第2パイロット弁36を閉じる方向へばね
荷重を掛ける。したがって、この第2スプリング36d
のばね荷重を調整することにより、第2パイロット弁3
6のリリーフ圧が調整される。
【0068】第1パイロット弁35に供給する電流の値
を変化させたときの第1及び第2パイロット弁35,3
6の制御圧力(外部パイロット圧)の変化を調べた。図
6は第1及び第2パイロット弁35,36の出力特性を
示している。図6に示すように、第1パイロット弁35
の出力特性を示す線分L35(以下単に「線分L35」
という)は、第1の電流値A1から離れるほど広がって
いる。これは第1の電流値A1(第1パイロット弁35
の調整点)から離れるほど第1パイロット弁35の出力
のばらつきが大きくなることを示している。第2パイロ
ット弁36の出力特性を示す線分L36(以下単に「線
分L36」という)は水平に伸びている。これは第1パ
イロット弁35に供給される電流の値に影響を受けない
ことを示している。
【0069】図6に示すように、第1パイロット弁35
は、電流の値が第1の電流値A1のときに、出力として
の制御圧力が所定値となるように調整される。この調整
は第1スプリング35dのばね荷重を調整することによ
り行なわれる。
【0070】第2パイロット弁36は、上述のように、
第1パイロット弁35に供給される電流の値に影響され
ないが、第1のパイロット弁35に供給される電流の値
が第2の電流値A2のときに、第2パイロット弁36の
リリーフ圧が所定値となるように調整される。この調整
は第2スプリング36dのばね荷重を調整することによ
り行なわれる。
【0071】次に、第1及び第2パイロット弁35,3
6の動作について説明する。図6に示すように、電流値
がA0からA2+αまでの間では、第1パイロット弁3
5は第2パイロット弁36よりも高い外部パイロット圧
(制御圧力)を出力しようとする(線分L35の点線部
分L35´を参照)。しかし、第1パイロット弁35が
接続されたパイロットライン38fには第2パイロット
弁36も接続されているので、パイロットライン38f
内の圧力は第2パイロット弁36のリリーフ圧になる。
したがって、電流値がA0からA2+αまでの間では、
第2パイロット弁36によって制御された外部パイロッ
ト圧(線分L36で示される圧力)によって減圧弁33
が制御され、更にこの減圧弁33によってセカンダリプ
ーリシリンダ31が制御される。第2パイロット弁36
によって制御される外部パイロット圧は、第2の電流値
A2のときに第2スプリング36dによって調整されて
いるので、電流値がA2のときほぼ理想的な値となる。
この結果、電流値がA0からA2+αまでのときセカン
ダリプーリシリンダ31は精度良く制御される。
【0072】第2パイロット弁36のリリーフ圧は、線
分L36で示されるように常に一定であるので、電流値
がA2+α以上のとき、第1パイロット弁35のリリー
フ圧を超える。このため、第2パイロット弁36はパイ
ロットライン38f内の圧力を高くしようとするが、第
1パイロット弁35によりパイロットライン38f内の
圧力がリリーフされてしまう。したがって、電流値がA
2+α以上のときは、第1パイロット弁35によって制
御された外部パイロット圧(線分L35の実線部分で示
される圧力)によって減圧弁33が制御され、更にこの
減圧弁33によってセカンダリプーリシリンダ31が制
御される。電流値がA2+αよりも少し大きいときは、
第1パイロット弁35によって制御された外部パイロッ
ト圧には大きなばらつきがあるが、この辺の精度はあま
り重要ではなく、また、規格範囲内であるので、問題は
無い。電流値がA1に近付くと、第1パイロット弁35
によって制御された外部パイロット圧のばらつきが小さ
くなり、電流値がA1になると殆どばらつきが無くな
る。第1パイロット弁35のリリーフ圧は、第1の電流
値A1のときに第1スプリング35dによって調整され
ているので、電流値がA1のとき、ほぼ理想的な値とな
る。この結果、電流値がA1のときセカンダリプーリシ
リンダ31は精度良く制御される。
【0073】この実施形態の油圧回路の動作は第1の実
施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0074】この第3の実施形態は第1の実施形態と同
様の効果を奏する。
【0075】図7はこの発明の第4の実施形態に係る油
圧回路の回路図、図8は図7に示す油圧回路に備えられ
た第1及び第2パイロット弁の出力特性を示すグラフで
ある。
【0076】この油圧回路は、CVTのセカンダリプー
リ(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ4
1を制御するものである。
【0077】この油圧回路は、ポンプ42、減圧弁(制
御弁)43、シャトル弁44、第1パイロット弁45、
第2パイロット弁46及びタンク49などで構成されて
いる。
【0078】ポンプ42の吐出ポート42aはポンプラ
イン48aに接続されている。
【0079】減圧弁43は、3ポート、2位置のパイロ
ット作動型の減圧弁である。減圧弁43は、Pポート4
3a、Aポート43b、Tポート43c、内部パイロッ
トライン43d、PAポート43e及びスプリング43
fを有している。Pポート43aはポンプライン48a
に接続されている。Aポート43bはライン48cを介
してセカンダリプーリシリンダ41に接続されている。
Tポート43cはライン48dを介してタンク49に接
続されている。PAポート43eはパイロットライン4
8rに接続されている。スプリング43fはAポート4
3bから流出する作動油の圧力を調整するためのもので
ある。
【0080】シャトル弁44は、第1流入ポート44
a、第2流入ポート44b及び流出ポート44cを有し
ている。第1流入ポート44aはパイロットライン48
mを介してポンプライン48aに接続されている。この
パイロットライン48mには絞り48nが設けられてい
る。第2流入ポート44bはパイロットライン48pを
介してポンプライン48aに接続されている。このパイ
ロットライン48pには絞り48qが設けられている。
この絞り48qは絞り48nよりも強く減圧する。流出
ポート44cはパイロットライン48rを介してPAポ
ート43eに接続されている。これにより、パイロット
ライン48mの圧力とパイロットライン48pの圧力の
うち、圧力の高い方がシャトル弁44によって選択さ
れ、パイロットライン48rを通じて減圧弁43に外部
パイロット圧として導入される。
【0081】第1パイロット弁45は、減圧弁43の第
1のパイロット弁であり、電磁比例リリーフバルブで構
成される。第1パイロット弁45は、Pポート45a、
Tポート45b、内部パイロットライン45c、第1ス
プリング(第1付勢部材)45d及び比例ソレノイド4
5eを有する。Pポート45aはパイロットライン48
hを介してパイロットライン48mに接続されている。
したがって、第1パイロット弁45はパイロットライン
48mの圧力を制御する。Tポート45bはライン48
jを介してタンク49に接続されている。第1スプリン
グ45dは、内部パイロットライン45cの内部パイロ
ット圧に抗し、第1パイロット弁45を閉じる方向へば
ね荷重を掛ける。したがって、この第1スプリング45
dのばね荷重を調整することにより、第1パイロット弁
45のリリーフ圧が調整される。比例ソレノイド45e
は第1スプリング45dのばね荷重に抗する吸引力を発
生する。
【0082】この比例ソレノイド45eに供給する電流
の値を制御することにより、パイロットライン48mの
圧力が制御される。このようにして制御された圧力がパ
イロットライン48pの圧力よりも高い場合、上述のよ
うにシャトル弁44に選択され、外部パイロット圧とし
て減圧弁43に供給される。この外部パイロット圧によ
って減圧弁43からセカンダリプーリシリンダ41に供
給される作動油の圧力が変化する。
【0083】第2パイロット弁46は、減圧弁43の第
2のパイロット弁であり、リリーフバルブで構成され
る。第2パイロット弁46は、Pポート46a、Tポー
ト46b、内部パイロットライン46c及び第2スプリ
ング(第2付勢部材)46dを有する。Pポート46a
はパイロットライン48iを介してパイロットライン4
8pに接続されている。したがって、第2パイロット弁
46はパイロットライン48pの圧力を制御する。Tポ
ート46bはライン48kを介してタンク49に接続さ
れている。第2スプリング46dは、内部パイロットラ
イン46cの内部パイロット圧に抗し、第2パイロット
弁46を閉じる方向へばね荷重を掛ける。したがって、
この第2スプリング46dのばね荷重を調整することに
より、第2パイロット弁46のリリーフ圧が調整され
る。
【0084】第1パイロット弁45に供給する電流の値
を変化させたときの第1及び第2パイロット弁45,4
6の制御圧力(外部パイロット圧)の変化を調べた。図
8は第1及び第2パイロット弁45,46の出力特性を
示している。図8に示すように、第1パイロット弁45
の出力特性を示す線分L45(以下単に「線分L45」
という)は、第1の電流値A1から離れるほど広がって
いる。これは第1の電流値A1(第1パイロット弁45
の調整点)から離れるほど第1パイロット弁45間で出
力のばらつきが大きくなることを示している。第2パイ
ロット弁46の出力特性を示す線分L46(以下単に
「線分L46」という)は水平に伸びている。これは第
1パイロット弁45に供給される電流の値に影響を受け
ないことを示している。
【0085】図8に示すように、第1パイロット弁45
は、電流の値が第1の電流値A1のときに、出力として
の制御圧力が所定値となるように調整される。この調整
は第1スプリング45dのばね荷重を調整することによ
り行なわれる。
【0086】第2パイロット弁46は、上述のように、
第1パイロット弁45に供給される電流の値に影響され
ないが、第1のパイロット弁45に供給される電流の値
が第2の電流値A2のときに、第2パイロット弁46の
リリーフ圧が所定値となるように調整される。この調整
は第2スプリング46dのばね荷重を調整することによ
り行なわれる。
【0087】次に、第1及び第2パイロット弁45,4
6の動作について説明する。図8に示すように、第1パ
イロット弁45によって制御されるパイロットライン4
8mの圧力は、電流値が高くなるにしたがって低くなる
(線分L45参照)。一方、第2のパイロット弁46に
よって制御されるパイロットライン48pの圧力は常に
一定である(線分L46参照)。電流値がA0からA2
−αまでの間では、第1パイロット弁45によって制御
されるパイロットライン48mの圧力は、第2のパイロ
ット弁46によって制御されるパイロットライン48p
の圧力も高い。このため、電流値A0からA2−αまで
の間、シャトル弁44はパイロットライン48mを選択
し、このパイロットライン48mの圧力が外部パイロッ
ト圧として減圧弁43に供給される。したがって、電流
値がA0からA2−αの間では、第1パイロット弁45
によって制御された外部パイロット圧(線分L45の実
線部分で示される圧力)によって減圧弁43が制御さ
れ、更にこの減圧弁43によってセカンダリプーリシリ
ンダ41が制御される。第1パイロット弁45によって
制御される外部パイロット圧は第1の電流値A1のとき
に第1スプリング45eによって調整されているので、
電流値がA1のときほぼ理想的な値となる。この結果、
電流値がA1のときセカンダリプーリシリンダ41は精
度良く制御される。
【0088】電流値がA2−α以上のとき、第1パイロ
ット弁45によって制御されたパイロットライン48m
の圧力は、第2パイロット弁46によって制御されたパ
イロットライン48pの圧力よりも低くなる(線分L4
5の点線部分L45´参照)。このため、電流値がA2
−α以上のとき、シャトル弁44はパイロットライン4
8pを選択し、このパイロットライン48pの圧力が外
部パイロット圧として減圧弁43に供給される。したが
って、電流値がA2−α以上では、第2パイロット弁4
6によって制御された外部パイロット圧(線分L46で
示される圧力)によって減圧弁43が制御され、更にこ
の減圧弁43によってセカンダリプーリシリンダ41が
制御される。第2パイロット弁46によって制御される
外部パイロット圧は第2の電流値A2のときに第2スプ
リング46dによって調整されているので、電流値がA
2のときほぼ理想的な値となる。この結果、電流値がA
2−α以上のときセカンダリプーリシリンダ41は精度
良く制御される。
【0089】この実施形態の油圧回路の動作は第1の実
施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0090】この第4の実施形態は第1の実施形態と同
様の効果を奏する。
【0091】図9はこの発明の第5の実施形態に係る油
圧回路の回路図、図10は図9に示す油圧回路に備えら
れた減圧弁の出力特性を示すグラフである。
【0092】この油圧回路は、CVTのセカンダリプー
リ(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ5
1を制御するものである。
【0093】この油圧回路は、ポンプ52、減圧弁(制
御弁)53、パイロット弁55及びタンク59などで構
成されている。
【0094】ポンプ52の吐出ポート52aはポンプラ
イン58aに接続されている。
【0095】減圧弁53は、3ポート、2位置のパイロ
ット作動型の減圧弁である。減圧弁53は、Pポート5
3a、Aポート53b、Tポート53c、内部パイロッ
トライン53d、PAポート53e及びスプリング(第
2付勢部材)53fを有している。Pポート53aはポ
ンプライン58aに接続されている。Aポート53bは
ライン58cを介してセカンダリプーリシリンダ51に
接続されている。Tポート53cはライン58dを介し
てタンク59に接続されている。PAポート53eはパ
イロットライン58fを介してポンプライン58aに接
続されている。パイロットライン58fには絞り58g
が設けられている。このパイロットライン58fによ
り、内部パイロットライン53dの内部パイロット圧に
抗する外部パイロット圧が減圧弁53内に導入される。
スプリング53fは、Aポート53bが開く方向へ減圧
弁53を付勢し、Aポート53bから流出する作動油の
圧力の最低値を調整するためのものである。
【0096】パイロット弁55は、減圧弁53のパイロ
ット弁であり、電磁比例リリーフバルブで構成される。
パイロット弁55は、Pポート55a、Tポート55
b、内部パイロットライン55c、スプリング(第1付
勢部材)55d及び比例ソレノイド55eを有する。P
ポート55aはパイロットライン58hを介してパイロ
ットライン58fに接続されている。Tポート55bは
ライン58jを介してタンク59に接続されている。ス
プリング55dは、内部パイロットライン55cの内部
パイロット圧に抗し、第1パイロット弁55を閉じる方
向へばね荷重を掛ける。したがって、このスプリング5
5dのばね荷重を調整することにより、第1パイロット
弁55のリリーフ圧が調整される。比例ソレノイド55
eはスプリング55dのばね荷重に抗する吸引力を発生
する。
【0097】この比例ソレノイド55eに供給する電流
の値を制御することにより、パイロットライン58fの
外部パイロット圧が制御される。このようにして制御さ
れた外部パイロット圧に応じて減圧弁53からセカンダ
リプーリシリンダ51に供給される作動油の圧力が変化
する。
【0098】パイロット弁55に供給する電流の値を変
化させたときの減圧弁53の制御圧力の変化を調べた。
図10は減圧弁53の出力特性を示している。図10に
示すように、減圧弁53の出力特性を示す線分L53
(以下単に「線分L53」という)は、傾斜部分L53
aと、水平部分L53bを有する。傾斜部分L53a
は、パイロット弁55によって制御されている。この傾
斜部分L53aは、第1の電流値A1から離れるほど広
がっている。これは第1の電流値A1(パイロット弁5
5の調整点)から離れるほど減圧弁53の出力のばらつ
きが大きくなることを示している。また、傾斜部分L5
3aはパイロット弁55の特性を反映している。水平部
分L53bは減圧弁53に備えられたスプリング53f
によって制御されている。
【0099】図10に示すように、減圧弁53は、パイ
ロット弁55に供給される電流の値が第1の電流値A1
のときに、出力としての制御圧力が所定値となるように
調整される。この調整はパイロット弁55のスプリング
55dのばね荷重を調整することにより行なわれる。
【0100】減圧弁53は、パイロット弁55に供給さ
れる電流の値が第2の電流値A2のときに、制御圧力が
所定値となるように調整される。この調整は減圧弁53
に備えられたスプリング53fのばね荷重を調整するこ
とにより行なわれる。
【0101】次に、減圧弁53及びパイロット弁55の
動作について説明する。パイロット弁55に供給される
電流の値が高くなるにしたがってパイロットライン58
fの圧力は低くなる。このため電流値がA0からA2−
αまでの間では、電流値が高くなるにしたがって減圧弁
53の制御圧力は低下する。パイロット弁55は、第1
の電流値A1のときに減圧弁53の制御圧力が所定値に
なるようにスプリング55dによって調整されているの
で、減圧弁53の制御圧力は電流値がA1のときほぼ理
想的な値となる。この結果、電流値がA1のときセカン
ダリプーリシリンダ51は精度良く制御される。
【0102】電流値がA1を超え、A2−αに近付くほ
ど減圧弁53の制御圧力のばらつきが大きくなるが、こ
の辺の制御圧力は精度を求められず、また規格範囲内で
あるので問題無い。
【0103】電流値がA2−α以上のとき、パイロット
弁55によって制御されたパイロットライン58fの圧
力は0に近付く。このため、減圧弁53の制御圧力も低
下するが、減圧弁53はスプリング53fによってAポ
ート53bが開く方向へ付勢されているので、制御圧力
は0にならず、所定値(水平部分L53bの圧力)を保
つ。このように、減圧弁53の制御圧力は第2の電流値
A2のときにスプリング55dによって所定値になるよ
うに調整されているので、電流値がA2−α以上のとき
ほぼ理想的な値となる。この結果、電流値がA2−α以
上のときセカンダリプーリシリンダ51は精度良く制御
される。
【0104】この実施形態の油圧回路の動作は第1の実
施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0105】この第5の実施形態は第1の実施形態と同
様の効果を奏する。
【0106】図11はこの発明の第6の実施形態に係る
油圧回路の回路図、図12は図5に示す油圧回路に備え
られた第1及び第2パイロット弁の出力特性を示すグラ
フである。
【0107】この油圧回路は、CVTのセカンダリプー
リ(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ6
1を制御するものである。
【0108】この油圧回路は、ポンプ62、減圧弁(制
御弁)63、第1パイロット弁65、第2パイロット弁
66及びタンク69などで構成されている。
【0109】ポンプ62の吐出ポート62aはポンプラ
イン68aに接続されている。
【0110】減圧弁63は、3ポート、2位置のパイロ
ット作動型の減圧弁である。減圧弁63は、Pポート6
3a、Aポート63b、Tポート63c、内部パイロッ
トライン63d、PAポート63e及びスプリング63
fを有している。Pポート63aはポンプライン68a
に接続されている。Aポート63bはライン68cを介
してセカンダリプーリシリンダ61に接続されている。
Tポート63cはライン68dを介してタンク69に接
続されている。PAポート63eはパイロットライン6
8fを介してポンプライン68aに接続されている。パ
イロットライン68fには絞り68gが設けられてい
る。このパイロットライン68fにより、内部パイロッ
トライン63dの内部パイロット圧に抗する外部パイロ
ット圧が減圧弁63内に導入される。スプリング63f
はAポート63bから流出する作動油の圧力を調整する
ためのものである。
【0111】第1パイロット弁65は、減圧弁63の第
1のパイロット弁であり、電磁比例リリーフバルブで構
成される。第1パイロット弁65は、Pポート65a、
Tポート65b、内部パイロットライン65c、第1ス
プリング(第1付勢部材)65d及び比例ソレノイド6
5eを有する。Pポート65aはパイロットライン68
hを介してパイロットライン68fに接続されている。
Tポート65bはライン68jを介してタンク69に接
続されている。第1スプリング65dは、内部パイロッ
トライン65cの内部パイロット圧に抗し、第1パイロ
ット弁65を閉じる方向へばね荷重を掛ける。したがっ
て、この第1スプリング65dのばね荷重を調整するこ
とにより、第1パイロット弁65のリリーフ圧が調整さ
れる。比例ソレノイド65eは第1スプリング65dの
ばね荷重に抗する吸引力を発生する。
【0112】第2パイロット弁66は、減圧弁63の第
2のパイロット弁であり、電磁比例リリーフバルブで構
成される。第2パイロット弁66は、Pポート66a、
Tポート66b、内部パイロットライン66c及び第2
スプリング(第2付勢部材)66dび比例ソレノイド6
6eを有する。Pポート66aはパイロットライン68
iを介してパイロットライン68fに接続されている。
Tポート66bはライン68kを介してタンク69に接
続されている。第2スプリング66dは、内部パイロッ
トライン66cの内部パイロット圧に抗し、第2パイロ
ット弁66を閉じる方向へばね荷重を掛ける。したがっ
て、この第2スプリング66dのばね荷重を調整するこ
とにより、第2パイロット弁66のリリーフ圧が調整さ
れる。比例ソレノイド66eは第2スプリング66dの
ばね荷重に抗する吸引力を発生する。
【0113】上述の比例ソレノイド65e,66eに供
給する電流の値を制御することにより、パイロットライ
ン68fの外部パイロット圧が制御される。このように
して制御された外部パイロット圧に応じて減圧弁63か
らセカンダリプーリシリンダ61に供給される作動油の
圧力が変化する。
【0114】第1及び第2パイロット弁65,66に供
給する電流の値を変化させたときの第1及び第2パイロ
ット弁65,66の制御圧力(外部パイロット圧)の変
化を調べた。図12は第1及び第2パイロット弁65,
66の出力特性を示している。図12(a),(b)に
示すように、第1減圧弁65の出力特性を示す線分L6
5(以下単に「線分L65」という)の傾きは、第2パ
イロット弁66の出力特性を示す線分L66(以下単に
「線分L66」という)の傾きよりも小さい。
【0115】第1パイロット弁65は、これに供給され
る電流の値がA1のときに、外部パイロット圧が所定値
となるように調整される。この調整は第1スプリング6
5dのばね荷重を調整することにより行なわれる。
【0116】第2パイロット弁66は、図12(c)に
示すように、第1の電流値A1のとき第1パイロット弁
65よりも高い外部パイロット圧(線分L66の点線部
分L66´参照)を生じ、第2の電流値A2のとき第1
のパイロット弁65よりも低い外部パイロット圧(線分
L66の実線部分参照)を生じる特性を有する。また、
第2パイロット弁66は、これに供給される電流の値が
A2のときに、外部パイロット圧が所定値となるように
調整される。この調整は第2スプリング66dのばね荷
重を調整することにより行なわれる。
【0117】次に、第1及び第2パイロット弁65,6
6の動作について説明する。図12(c)に示すよう
に、第1及び第2パイロット弁65,66に供給する電
流値がA0からASまでの間では、第2パイロット弁6
6は第1パイロット弁65よりも高い外部パイロット圧
を出力しようとしている。しかし、第2パイロット弁6
6と第1パイロット弁65とは同じパイロットライン6
8fに接続されているので、第2パイロット弁66の外
部パイロット圧は第1パイロット弁65でリリーフさ
れ、結局、パイロットライン68fの圧力は第1パイロ
ット弁65によって制御された外部パイロット圧とな
る。したがって、電流値がA0からASまでの間では、
セカンダリプーリシリンダ11は第1パイロット弁65
の外部パイロット圧(線分L65の実線部分で示される
圧力)によって制御される。第1パイロット弁65の制
御圧力は第1の電流値A1のときに第1スプリング65
dによって調整されているので、電流値がA0からAS
までの間では、ほぼ理想的な値となる。この結果、電流
値A0からASまでの間セカンダリプーリシリンダ61
は精度良く制御される。
【0118】図12(c)に示すように、電流値がAS
以上のとき、第1パイロット弁65は第2パイロット弁
66よりも高い外部パイロット圧力を出力しようとす
る。しかし、第1パイロット弁65と第2パイロット弁
66とは同じパイロットライン68fに接続されている
ので、第1パイロット弁65の外部パイロット圧は第2
パイロット弁66でリリーフされ、結局、パイロットラ
イン68fの圧力は第2パイロット弁66によって制御
された外部パイロット圧となる。したがって、電流値が
AS以上のとき、セカンダリプーリシリンダ61は第2
パイロット弁66の外部パイロット圧(線分L66の実
線部分で示される圧力)によって制御される。第2パイ
ロット弁66の制御圧力は第2の電流値A2のときに第
2スプリング66dによって調整されているので、電流
値がAS以上ときは、ほぼ理想的な値となる。この結
果、電流値がA以上のときSセカンダリプーリシリンダ
61は精度良く制御される。
【0119】この実施形態の油圧回路全体の動作は、第
1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0120】この第6の実施形態は第1の実施形態と同
様の効果を奏する。
【0121】図13はこの発明の第7の実施形態に係る
油圧回路の回路図である。
【0122】この油圧回路は、CVTのセカンダリプー
リ(図示せず)を駆動するセカンダリプーリシリンダ7
1を制御するものである。
【0123】この油圧回路は、ポンプ72、減圧弁(制
御弁)73、第1パイロット弁75、第2パイロット弁
76及びタンク79などで構成されている。
【0124】ポンプ72の吐出ポート72aはポンプラ
イン78aに接続されている。
【0125】減圧弁73は、3ポート、2位置のパイロ
ット作動型の減圧弁である。減圧弁73は、Pポート7
3a、Aポート73b、Tポート73c、内部パイロッ
トライン73d、PAポート73e及びスプリング73
fを有している。Pポート73aはポンプライン78a
に接続されている。Aポート73bはライン78cを介
してセカンダリプーリシリンダ71に接続されている。
Tポート73cはライン78dを介してタンク79に接
続されている。PAポート73eはパイロットライン7
8hに接続されている。スプリング73fはAポート7
3bから流出する作動油の圧力を調整するためのもので
ある。
【0126】第1パイロット弁75は、減圧弁73の第
1のパイロット弁であり、電磁比例減圧弁で構成され
る。第1パイロット弁75は、Pポート75a、Aポー
ト75b、Tポート75c、内部パイロットライン75
d、第1スプリング(第1付勢部材)75e及び比例ソ
レノイド75fを有する。Pポート75aはパイロット
ライン78gに接続されている。Aポート75bはパイ
ロットライン78hを介して減圧弁73のPAポート7
3eに接続されている。Tポート75cはライン78i
を介してタンク79に接続されている。第1スプリング
75eは、内部パイロットライン75dの内部パイロッ
ト圧に抗し、第1パイロット弁75を開く方向へばね荷
重を掛ける。したがって、この第1スプリング75eの
ばね荷重を調整することにより、第1パイロット弁75
の制御圧が調整される。比例ソレノイド75fは第1ス
プリング75eに抗する吸引力を発生する。
【0127】第2パイロット弁76は、減圧弁73の第
2のパイロット弁であり、電磁比例減圧弁で構成され
る。第2パイロット弁76は、Pポート76a、Aポー
ト76b、Tポート76c、内部パイロットライン76
d、第2スプリング(第2付勢部材)76eび比例ソレ
ノイド76fを有する。Pポート76aはパイロットラ
イン78fを介してポンプライン78aに接続されてい
る。Aポート76bはパイロットライン78gを介して
第1パイロット弁75のPポート75aに接続されてい
る。Tポート76cはライン78jを介してタンク79
に接続されている。第2スプリング76eは、内部パイ
ロットライン76cの内部パイロット圧に抗し、第2パ
イロット弁76を開く方向へばね荷重を掛ける。したが
って、この第2スプリング76eのばね荷重を調整する
ことにより、第2パイロット弁66の制御圧が調整され
る。比例ソレノイド76fは第2スプリング76eのば
ね荷重に抗する吸引力を発生する。
【0128】比例ソレノイド75fと比例ソレノイド7
6fとは並列に接続され、これらの比例ソレノイド75
f,76fに供給する電流の値を制御することにより、
パイロットライン78f,78g,78h内の外部パイ
ロット圧が制御される。このようにして制御された外部
パイロット圧に応じて減圧弁73はセカンダリプーリシ
リンダ71に供給される作動油の圧力を制御する。
【0129】この実施形態の油圧回路の動作は第6の実
施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0130】この第7の実施形態は第1の実施形態と同
様の効果を奏する。
【0131】なお、第3の実施形態を除く各実施形態で
は、第1の電流値A1は第2の電流値A2よりも小さい
が、電流値A1と電流値A2との関係は必ずしも第1の
電流値A1が第2の電流値A2よりも小さいことを意味
せず、単に第1の電流値A1と第2の電流値A2とでは
値が異なることを意味している。
【0132】また、上述の各実施形態はいずれも出力と
しての圧力を2点調整できるようにしたものであるが、
この発明の適用範囲はこれに限られず、出力としての流
量(流速)を2点調整する場合にもこの発明を適用でき
る。
【0133】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の油圧回路
によれば、製造コストの大きな上昇を招かずに、低電流
時及び高電流時のいずれにおいても油圧アクチュエータ
の制御に適した出力を生じさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1の実施形態に係る油圧回
路の回路図である。
【図2】図2(a)〜(c)は図1に示す油圧回路に備
えられた第1及び第2減圧弁の出力特性を示すグラフで
ある。
【図3】図3はこの発明の第2の実施形態に係る油圧回
路の回路図である。
【図4】図4(a)〜(c)は図3に示す油圧回路に備
えられた第1及び第2減圧弁の出力特性を示すグラフで
ある。
【図5】図5はこの発明の第3の実施形態に係る油圧回
路の回路図である。
【図6】図6は図5に示す油圧回路に備えられた第1及
び第2パイロット弁の出力特性を示すグラフである。
【図7】図7はこの発明の第4の実施形態に係る油圧回
路の回路図である。
【図8】図8は図7に示す油圧回路に備えられた第1及
び第2パイロット弁の出力特性を示すグラフである。
【図9】図9はこの発明の第5の実施形態に係る油圧回
路の回路図である。
【図10】図10は図9に示す油圧回路に備えられた減
圧弁の出力特性を示すグラフである。
【図11】図11はこの発明の第6の実施形態に係る油
圧回路の回路図である。
【図12】図12は図11に示す油圧回路に備えられた
第1及び第2パイロット弁の出力特性を示すグラフであ
る。
【図13】図13はこの発明の第7の実施形態に係る油
圧回路の回路図である。
【図14】図14は従来の油圧回路の回路図である。
【図15】図15(a)〜(c)は図14に示す油圧回
路の調整方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
11,21 セカンダリプーリ(油圧アクチュエータ) 13,23 第1減圧弁(第1制御弁) 13f,23f 第1スプリング(第1付勢部材) 14f,24f 第2スプリング(第2付勢部材) 15,25 電磁比例リリーフバルブ(電磁式制御手
段) 31,41 セカンダリプーリ(油圧アクチュエータ) 33,43 減圧弁(制御弁) 35,45 電磁比例リリーフバルブ(第1パイロット
弁) 35d,45d 第1スプリング(第1付勢部材) 36,46 リリーフバルブ(第2パイロット弁) 36d,46d 第2スプリング(第2付勢部材) 51 セカンダリプーリシリンダ(油圧アクチュエー
タ) 53 減圧弁(制御弁) 53f スプリング(第2付勢部材) 55 パイロット弁 55d スプリング(第1付勢部材) 61,71 セカンダリプーリシリンダ(油圧アクチュ
エータ) 63,73 減圧弁(制御弁) 65,75 第1パイロット弁 65d,75d 第1スプリング(第1付勢部材) 66,76 第2パイロット弁 66d,76d 第2スプリング(第2付勢部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松沢 寛基 群馬県富岡市田篠1−1 株式会社ボッシ ュオートモーティブシステム富岡工場内 Fターム(参考) 3H089 AA22 BB15 CC01 DA02 DB05 DB45 DB48 EE31 GG02 JJ12 3J552 MA06 PA54 PA58 PA64 QA13B QB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧アクチュエータを制御する第1制御
    弁と、 この第1制御弁に接続され、前記第1制御弁とともに前
    記油圧アクチュエータを制御する第2制御弁と、 前記第1及び第2制御弁の少なくとも一方を制御する電
    磁的制御手段とを備え、 前記第1制御弁は、前記電磁的制御手段に供給される電
    流の値が第1の電流値のときの前記第1制御弁の出力を
    調整する第1付勢部材を有し、 前記第2制御弁は、前記第1の電流値のときに前記第1
    制御弁よりも大きな出力を生じ、前記電流の値が第2の
    電流値のときに前記第1制御弁よりも小さな出力を生じ
    る特性を有し、かつ前記第2の電流値のときの前記第2
    制御弁の出力を調整する第2付勢部材を有することを特
    徴とする油圧回路。
  2. 【請求項2】 油圧アクチュエータを制御するパイロッ
    ト作動型の制御弁と、 この制御弁にパイロット管路を介して与えられるパイロ
    ット圧を制御する電磁比例弁からなる第1パイロット弁
    と、 前記パイロット管路に接続された第2パイロット弁とを
    備え、 前記第1パイロット弁は、この第1パイロット弁に供給
    される電流の値が第1の電流値のときの前記パイロット
    圧を調整する第1付勢部材を有し、 前記第2パイロット弁は、前記電流の値が第2の電流値
    のときの前記パイロット圧を調整する第2付勢部材を有
    することを特徴とする油圧回路。
  3. 【請求項3】 油圧アクチュエータを制御するパイロッ
    ト作動型の制御弁と、 この制御弁にパイロット管路を介して与えられるパイロ
    ット圧を制御する電磁比例弁からなるパイロット弁とを
    備え、 前記パイロット弁は、このパイロット弁に供給される電
    流の値が第1の電流値のときの前記パイロット圧を調整
    する第1付勢部材を有し、 前記制御弁は、前記電流の値が第2の電流値のときの前
    記制御弁の出力を調整する第2付勢部材を有することを
    特徴とする油圧回路。
  4. 【請求項4】 油圧アクチュエータを制御するパイロッ
    ト作動型の制御弁と、 この制御弁にパイロット管路を介して与えられるパイロ
    ット圧を制御する電磁比例弁からなる第1パイロット弁
    と、 前記パイロット管路に接続され、前記第1パイロット弁
    とともに前記パイロット圧を制御する電磁比例弁からな
    る第2パイロット弁とを備え、 前記第1パイロット弁は、前記第1及び第2パイロット
    弁に供給される電流の値が第1の電流値のときの前記パ
    イロット圧を調整する第1付勢部材を有し、 前記第2パイロット弁は、前記第1の電流値のときに前
    記第1パイロット弁よりも前記パイロット圧を高く設定
    し、前記電流の値が第2の電流値のときに前記第1パイ
    ロット弁よりも前記パイロット圧を低く設定する特性を
    有し、かつ前記第2の電流値のときの前記パイロット圧
    を調整する第2付勢部材を有することを特徴とする油圧
    回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008533398A (ja) * 2005-03-18 2008-08-21 ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト 変速機用制御装置
WO2013018203A1 (ja) * 2011-08-03 2013-02-07 トヨタ自動車株式会社 切替バルブ

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