JP2003013159A - チタン合金ファスナー材及びその製造方法 - Google Patents

チタン合金ファスナー材及びその製造方法

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JP2003013159A
JP2003013159A JP2001200939A JP2001200939A JP2003013159A JP 2003013159 A JP2003013159 A JP 2003013159A JP 2001200939 A JP2001200939 A JP 2001200939A JP 2001200939 A JP2001200939 A JP 2001200939A JP 2003013159 A JP2003013159 A JP 2003013159A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太径のファスナー材においても、高強度でか
つ、延性や疲労特性、剪断強度などの他の材料特性との
バランスに優れたチタン合金ファスナー材、および該チ
タン合金ファスナー材の製造方法を提供する。 【解決手段】ミクロ組織がα+β型であり、初析α相の
体積分率が10%以上90%以下、初析α相の結晶粒径が10
μm以下であることを特徴とするチタン合金ファスナー
材。前記チタン合金ファスナー材は、質量割合で、Alを
4.0%以上5.0%以下、Vを2.5%以上3.5%以下、Feを1.5
%以上2.5%以下、Moを1.5%以上2.5%以下、含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、高強度で、かつ
高い延性ならびに剪断強度を有するチタン合金ファスナ
ー材、及び該チタン合金ファスナー材の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】チタン合金は軽量かつ高強度であるた
め、高比強度の材料が要求される宇宙航空分野において
ファスナー材として使用されている。中でもα+β型チ
タン合金及びβ型チタン合金は、溶体化−時効処理によ
って更なる高強度化が達成可能であるために、前記のフ
ァスナー材として使用されている。
【0003】しかしながら、Ti-6Al-4V合金に代表され
るα+β型合金では、溶体化処理後の冷却において高強
度化のために高冷却速度が必要となるため、充分な冷却
速度を確保し難い太径のファスナー材の場合には、その
高強度化の程度に限界がある。
【0004】一方、β型合金の場合には、溶体化処理後
の冷却速度に対する達成強度レベルの感受性はα+β型
合金に比較してかなり低く、USP-5160554に記載されて
いるように高いレベルの高強度化が可能である。しかし
ながら、時効処理の時間が10時間を超え、生産性の面で
問題があるとともに、β相を安定化するためにMoをはじ
めとする重く、かつ高価な元素を大量に含有するので、
比強度及びコストの面でも、不都合がある。またさら
に、β型チタン合金は結晶粒が粗大であり、ネジ部の転
造による成形時に顕著なシェアバンドの形成が起こり、
ネジ部の特性に大きなばらつきを生じ易く、実用上の障
害がある。なお、このシェアバンドの形成を防ぐために
は、均一な加工が可能である微細なα+β組織を有する
ことが必要となる。
【0005】さらに材質面では、両タイプの合金とも
に、強度や延性のみならず、ファスナー材として使用上
重要な剪断強度においても、高強度化に見合った改善が
必要となる。
【0006】またファスナー材の製造においては、ネジ
部及び頭部の加工が必要である。現状ネジ部の加工に
は、切削による方法と転造による方法とがある。
【0007】切削加工による方法では、強度など素材の
材料特性に比較的影響されることなく加工が可能である
が、ネジ部底部に切削工具によるツールマークが残存
し、切欠効果による材料特性の劣化の恐れがある。この
ため、疲労特性が重要視される航空機分野等において
は、ファスナー材の材質における信頼性に問題が生じ
る。
【0008】これに対して転造による方法では、ネジ部
底部でのツールマークに起因した切欠感受性の増大の恐
れが著しく少ないため、材質に対する信頼性は切削加工
に比較して高いが、転造では大きな素材の変形を伴う加
工となるため、特に素材の強度が高い場合には、充分に
ネジ部の形状が成形できない、あるいはネジ部に割れが
生じるなどの問題が生じる。また加工条件によっては、
ネジ部で加工硬化に起因した切欠感受性の著しい増大の
恐れもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、α+β
型チタン合金を用いた場合には高強度化の達成レベルの
面で問題があり、一方β型チタン合金を用いた場合には
製造性やコストの面での問題とともに、シェアバンドに
起因した問題もある。さらには、現用の両タイプの合金
においては、ファスナー材として必要とされる特性を満
足しているとはいえない。
【0010】また、ファスナー材の製造においても、ネ
ジ部における加工や良好な材料特性の確保の面において
も前記のような不都合があり、改善が望まれている。
【0011】さらに、強度レベルが1150MPa以上の場
合、比重の大きい鋼ではファスナー材が製造可能である
が、溶体化−時効処理によって高強度化を達成するα+
β型チタン合金においては、冷却速度が小さくなる太径
では製造が困難であった。特に直径12mm以上の太径のフ
ァスナー材において、高強度のチタン合金での製造が容
易に可能となれば、比重の大きい鋼からチタン合金への
素材変更による軽量化の点で著しく有益である。
【0012】本発明は、前記事情を考慮し、太径のファ
スナー材においても、高強度でかつ、延性や疲労特性、
剪断強度などの他の材料特性とのバランスに優れたチタ
ン合金ファスナー材、および該チタン合金ファスナー材
の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願発明は、ファスナー
材として充分な強度−延性レベルが達成可能なチタン合
金ファスナー材、ならびに該ファスナー材の製造方法に
ついて、鋭意検討した結果見出されたものである。
【0014】本願発明の請求項1は、ミクロ組織がα+
β型であり、初析α相の体積分率が10%以上90%以下、
初析α相の結晶粒径が10μm以下であることを特徴とす
るチタン合金ファスナー材である。
【0015】本願発明の請求項2は、前記チタン合金フ
ァスナー材の化学成分が、質量割合で、Alを4.0%以上
5.0%以下、Vを2.5%以上3.5%以下、Feを1.5%以上2.5
%以下、Moを1.5%以上2.5%以下、含有することを特徴
とする請求項1に記載のチタン合金ファスナー材であ
る。
【0016】本願発明の請求項3は、溶体化処理と時効
処理を施して、請求項1または2に記載のチタン合金ファ
スナー材を製造するにあたり、β変態点がTβ(℃)で
あるチタン合金棒材に対して、Tβ-80℃以上Tβ-30℃
以下の温度域において溶体化処理を施した後、該チタン
合金棒材の直径D(mm)と冷却速度CR(℃/sec)との間にlog
CR≧-0.252 log D-0.03の関係を保ちつつ冷却し、その
後さらに、Tβ-400℃以上Tβ-300℃以下の温度域にお
いて1時間以上8時間以下の時効処理を施すことを特徴と
するチタン合金ファスナー材の製造方法である。
【0017】本願発明の請求項4は、溶体化処理と時効
処理を施し、さらにネジ部を転造によって造形して、請
求項1または2に記載のチタン合金ファスナー材を製造す
るにあたり、β変態点がTβ(℃)であるチタン合金棒
材に対して、Tβ-80℃以上Tβ-30℃以下の温度域にお
いて溶体化処理を施した後、該チタン合金棒材の直径D
(mm)と冷却速度CR(℃/sec)との間にlog CR≧-0.252 log
D-0.03の関係を保ちつつ冷却し、その後さらに、Tβ-
400℃以上Tβ-300℃以下の温度域において1時間以上8
時間以下の時効処理を施した後、ネジ部を転造によって
造形する際に、Tβ-450℃以上Tβ-200℃以下の温度域
に5秒以上20分以下の時間保ち、ネジ部の加工をするこ
とを特徴とするチタン合金ファスナー材の製造方法であ
る。
【0018】本願発明の請求項5は、頭部を成形した
後、溶体化処理と時効処理を施し、さらにネジ部を転造
によって造形して、請求項1または2に記載のチタン合金
ファスナー材を製造するにあたり、β変態点がTβ
(℃)であるチタン合金棒材に対して、頭部を成形する
際に、Tβ-250℃以上Tβ-30℃以下に加熱して頭部を
成形し、その後Tβ-80℃以上Tβ-30℃以下の温度域に
おいて溶体化処理を施した後、該チタン合金棒材の直径
D(mm)と冷却速度CR(℃/sec)との間にlog CR≧-0.252log
D-0.03の関係を保ちつつ冷却し、その後さらに、Tβ-
400℃以上Tβ-300℃以下の温度域において1時間以上8
時間以下の時効処理を施した後、ネジ部を転造によって
造形する際に、Tβ-450℃以上Tβ-200℃以下の温度域
に5秒以上20分以下の時間保ち、ネジ部の加工をするこ
とを特徴とするチタン合金ファスナー材の製造方法であ
る。
【0019】本願発明の請求項6は、頭部を成形した
後、さらに溶体化処理と時効処理をして、請求項1また
は2に記載のチタン合金ファスナー材を製造するにあた
り、β変態点がTβ(℃)であるチタン合金棒材に対し
て、頭部を成形する際に、Tβ-250℃以上Tβ-30℃以
下に加熱して頭部を成形し、その後Tβ-80℃以上Tβ-
30℃以下の温度域において溶体化処理を施した後、該チ
タン合金棒材の直径D(mm)と冷却速度CR(℃/sec)との間
にlog CR≧-0.252 log D-0.03の関係を保ちつつ冷却
し、その後さらに、Tβ-400℃以上Tβ-300℃以下の温
度域において1時間以上8時間以下の時効処理を施すこと
を特徴とするチタン合金ファスナー材の製造方法であ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本願発明のチタン合金ファ
スナー材におけるミクロ組織の効果に関して説明する。
【0021】初析α相の粒径は材料特性に大きく影響を
及ぼす。初析α相の平均結晶粒径と疲労特性との関係を
図1に示す。初析α相の平均結晶粒径が10μmを超える
と、疲労特性が急激に低下する。初析α相の結晶粒径が
大きくなれば、疲労特性が低下するばかりか、これに伴
い延性や加工性も低下し、ファスナー材の頭部やネジ部
加工時に不都合を生じる。微細なミクロ組織はファスナ
ー材自身の高延性達成に必要であるばかりではなく、ネ
ジ部の成形時の加工性にも関連し、転造時に高強度材に
おいても割れを発生することなく、かつ充分なネジ形状
を達成する上で重要である。
【0022】またα+β型合金は概ね初析α相と変態β
相から成るが、それらの体積分率はファスナー素材とし
て重要な特性支配因子である。初析α相の体積分率が10
%未満、つまり変態β相の体積分率が90%より大きい場
合には、素材に占める針状組織の割合が大きく、延性や
加工性の低下に繋がる。逆に、初析α相の体積分率が90
%より多い場合には、β相に比較して加工性の劣るα相
の素材に占める割合が大きいため、やはり延性や加工性
が低下する。
【0023】従って、本願発明では、初析α相の結晶粒
径(平均結晶粒径)が10μm以下であることを特徴とす
る。また初析α相の体積分率が10%以上90%以下である
ことを特徴とする。さらに、β型チタン合金においても
溶体化−時効処理によって高強度化が可能であるが、先
に述べたシェアバンドの形成による問題がβ型チタン合
金では顕著であるため、均一な変形が可能であるα+β
型チタン合金の方がファスナー材として望ましく、本願
発明ではα+β型チタン合金であることを特徴とする。
【0024】次に、ファスナー材の化学成分に関して説
明する。
【0025】α+β型チタン合金において、Alはα相を
安定化させるのに必須の元素であり、また強度の上昇へ
の効果を有する。Alが4.0%未満では強度への充分な寄
与がなく、逆にAlが5.0%より大では延靭性が劣化する
ので望ましくない。
【0026】V、Mo及びFeはβ相を安定化させる元素で
あるとともに、強度の上昇への効果も有する。Vが2.5%
未満では高強度化への効果が充分ではないことともに、
充分にβ相が安定せず、逆に3.5%より大ではβ変態点
の低下により加工温度領域が狭くなることに加え、高価
な金属元素の大量添加による高コスト化を招く。
【0027】Moは1.5%未満では高強度化への効果が充
分ではないことともに、充分にβ相が安定せず、逆に2.
5%より大ではβ変態点の低下により加工温度領域が狭
くなることに加え、高価な金属元素の大量添加による高
コスト化を招く。その効果が飽和するとともにβ相が安
定しすぎて溶体化−時効処理にて充分な高強度化が達成
できない。さらには、Moには結晶粒を微細化する効果が
ある。Moが1.5%以上であれば初析α相を本願発明のミ
クロ組織のように10μm以下に微細化する効果が充分で
あるが、2.5%を超えて含む場合にはその効果は飽和し
ている。
【0028】Feは1.5%未満では高強度化への効果が充
分ではないことともに、充分にβ相が安定せず、さらに
拡散速度が速く加工性を改善する効果を有するが、該効
果が充分に発揮できず、逆に2.5%より大ではβ変態点
の低下により加工温度領域が狭くなることに加え、偏析
による材質の劣化を招く。
【0029】以上の点から、本願発明のα+β型チタン
合金ファスナー材においては、その化学成分が、質量割
合にて、Alを4%以上5%以下、Vを2.5%以上3.5%以
下、Feを1.5%以上2.5%以下、Moを1.5%以上2.5%以下
含むことを特徴とする。
【0030】本願発明の初析α相の体積分率が10%以上
90%以下で該相の結晶粒径が10μm以下のミクロ組織の
達成、及び高強度化やその他の特性とのバランスを考慮
に入れた際には、チタン合金材の化学成分が、質量割合
にて、Alが4.0%以上5.0%以下、Vが2.5%以上3.5%以
下、Feが1.5%以上2.5%以下、Moが1.5%以上2.5%以下、
残部Ti及び不可避的不純物からなるチタン合金であるこ
とが望ましい。
【0031】以下、ファスナー材の製造方法について説
明する。
【0032】本願発明で規定する化学成分を有するα+
β組織のチタン合金棒材を素材とした。一般的に高強度
のファスナー材を製造する場合、ファスナー素材である
前記棒材に頭部の成形を行い、その後高強度化のための
溶体化−時効処理を施し、そして転造にてネジ部の成形
を行う。
【0033】まず、ファスナー素材(チタン合金棒材)
の熱処理条件について説明する。
【0034】チタン合金の場合、高強度化の方法の一つ
に、溶体化−時効処理があり、その条件は合金の種類に
よって異なる。β変態点がTβ(℃)であるチタン合金
棒材においてTβ-80℃より低い温度域、つまり請求項2
に記載の本願発明のチタン合金ではβ変態点が概ね900
℃なので、概ね820℃より低い温度域では溶体化効果は
あるものの、本願発明の目標に対しては充分ではなく、
その後の時効処理によって高強度化を達成することがで
きない。逆にβ変態点がTβ(℃)であるチタン合金棒
材においてTβ-30℃より高い温度域、つまり請求項2に
記載の本願発明のチタン合金では概ね870℃より高い温
度域では熱処理後の組織において初析α相の体積分率が
低くなり、高延性などの良好な材料特性を達成できな
い。
【0035】またその後の時効処理で高強度化が達成可
能な溶体化状態は、溶体化処理後の冷却速度にも依存
し、冷却速度が速ければ速いほどその効果が大きくなる
が、チタン合金棒材の直径D(mm)と冷却速度CR(℃/sec)
との間にlog CR≧-0.252 log D-0.03の関係を保ちつつ
冷却することによって、本願発明の要求する材料特性を
達成することが可能である。さらに時効温度がTβ-400
℃未満、つまり請求項2の本願発明のチタン合金では概
ね500℃未満の場合、及び時効時間が1時間未満の場合に
は、充分な時効処理による析出が起きず、良好な強度−
延性バランスが達成されない。また時効温度がTβ-300
℃より高温、つまり請求項2に記載の本願発明のチタン
合金では概ね600℃より高い場合には、時効処理による
析出物が粗大化し、高強度化が達成されない。さらには
時効温度が10時間を超えるような条件では、生産性が低
下し好ましくない。このため、チタン合金棒材への熱処
理条件としては、β変態点がTβ(℃)であるチタン合
金棒材に対して、Tβ-80℃以上Tβ-30℃以下の温度域
において溶体化処理を施した後、該チタン合金棒材の直
径D(mm)と冷却速度CR(℃/sec)との間にlog CR≧-0.252
log D-0.03の関係を保ちつつ冷却し、その後さらに、T
β-400℃以上Tβ-300℃以下の温度域において1時間以
上8時間以下の時効処理を施すことが必要である。
【0036】次にネジ部及び頭部の成形条件について説
明する。
【0037】転造によってネジ部を加工する場合、請求
項2に記載の本願発明のチタン合金では、常温において
もネジ加工をすることは可能であるが、図2に示すよう
に加工硬化によってネジ部表層での硬度上昇がHV=100以
上と著しく上昇し、切欠感受性が極度に高まる恐れがあ
る。一方、加熱しながらネジ加工をする場合には、加工
硬化を防ぐことは可能ではあるが、時効処理によって高
強度化させているために、時効が進み強度が低下する恐
れがある。β変態点がTβ(℃)であるチタン合金棒材
に対して、ネジ部加工の温度がTβ-450℃未満あるいは
加熱時間が5秒未満の場合には加工硬化を防ぐことがで
きず、逆に加工温度がTβ-200℃より高温あるいは加熱
時間が20分より長時間の場合には強度低下が生じる。こ
のため、ネジ部を転造によって造形する際に、Tβ-450
℃以上Tβ-200℃以下の温度域に5秒以上20分以下の時
間加熱しネジ部の加工をすることが必要である。
【0038】また頭部の加工において、低温度域で加工
した場合には割れが発生する恐れがあり、逆に必要以上
に高温とし素材のβ変態点を超えた場合には、その後の
熱処理によっても該部分の材料特性は改善されず、延性
や疲労特性の面で不都合が生じる。またβ変態点を超え
ないまでも必要以上の高温域に加熱された場合には、や
はり初析α相の体積分率減少などの組織変化に起因した
材料特性の変化が生じる。さらには高温域への加熱のた
め、激しい酸化が生じ、スケール除去などの表面手入れ
が必要となり、好ましくない。β変態点がTβ(℃)で
あるチタン合金棒材に対して、頭部の成形の際に、Tβ
-250℃未満の温度域では割れが生じ、逆Tβ-30℃より
高温の場合には組織変化に起因した材料特性の劣化があ
る。このため、頭部の成形の際に、Tβ-250℃以上Tβ
-30℃以下に加熱することが必要である。
【0039】また溶体化−時効特性が溶体化処理後の冷
却速度の影響を受けるため、強度レベルが1150MPa以上
の場合、特に太径ではTi-6Al-4V合金ファスナー材では
製造が困難であった。これを本願発明のチタン合金によ
って達成することにより、鋼からの代替が可能となり、
軽量化につながる。この際、単に高い引張強度のみでは
材料特性として不充分であり、強度に対してその60%以
上の高い剪断強度や延性も必要となる。このため、太径
のα+β型チタン合金ファスナー材で、かつ引張強度が1
150MPa以上のファスナー材において、伸びが8%以上、
剪断強度が690MPa以上であることが必要である。
【0040】
【実施例】以下に、これらの作用を具体的に説明するた
め、チタン合金ファスナー材の製造条件、ファスナー材
のミクロ組織、化学成分の材料特性への影響について、
実施例を持って示す。 (実施例1)まず表1に示すチタン合金ファスナー材素材
となる各種チタン合金の溶体化−時効処理材の特性につ
いて、実施例をもって説明する。表1に記載された化学
成分の残部はTi及び不可避的不純物である。
【0041】
【表1】
【0042】図3に表1に示す各チタン合金の25mm径棒材
における溶体化−時効処理後の強度と伸びの関係を示
す。引張試験は、ASTM E8に従って行った。
【0043】化学成分が本願発明例である符号A01のTi-
4.5Al-3V-2Fe-2Mo合金では、1150MPa以上の高強度を充
分に達成するとともに、1150MPaの強度レベルにおいて
も8%以上の高い延性を達成することが可能である。こ
れに対して、α+β型チタン合金の代表であるTi-6Al-4
V合金(符号A02)においては、1100MPa程度の強度レベ
ルを達成することが限界であり、また延性も低い。ま
た、溶体化処理後の冷却速度の強度への感受性の低いβ
型合金(符号A03、A04)においても、高強度化は達成可
能なものの、得られる延性は低い。
【0044】次に図4に引張強度と剪断強度との関係を
示す。本願発明例であるTi-4.5Al-3V-2Fe-2Mo合金(符
号A01)では、ファスナー材として重要な特性である剪
断強度は、他の合金系に比較して高い。引張試験は、AS
TM E8に従って、また剪断試験は、ASTM B769に従って行
った。
【0045】(実施例2)次に表1の本願発明例である符
号A01のTi-4.5Al-3V-2Fe-2Moチタン合金を素材として、
表2に示す条件の溶体化−時効処理を行った。その後、
引張試験、及び剪断試験など材料特性評価を行った。表
2に、それらの結果を示す。
【0046】
【表2】
【0047】本願発明例のように、β変態点がTβ
(℃)である場合にTβ-80℃以上Tβ-30℃以下の温度
域、つまり請求項2に記載のチタン合金においては820℃
以上880℃以下の温度域において溶体化処理を施した
後、チタン合金棒材の直径D(mm)と冷却速度CR(℃/sec)
との間にlog CR≧-0.252 log D-0.03の関係を保ちつつ
冷却し、その後さらにTβ-400℃以上Tβ-300℃以下の
温度域、つまり請求項2に記載のチタン合金においては5
00℃以上600℃以下の温度域にて1時間以上8時間以下の
時効処理を施すことによって、高い引張強度と延性、な
らびに高い剪断強度が得られる。これに対して、本願発
明の条件外の溶体化−時効処理条件においては、引張や
剪断での強度不足、あるいは延性の不足が生じて、目標
が達成されず、好ましくない。
【0048】また、符号B22のようにミクロ組織が本願
発明の範囲から外れる場合には、充分な延性を達成する
ことができない。
【0049】(実施例3)次に表1に示す符号A01のTi-4.
5Al-3V-2Fe-2Moチタン合金棒材を用いて、表3に示す製
造条件にてファスナー材頭部の成形を行った。
【0050】そして表2に示す符号B15、B22及びB23のTi
-4.5Al-3V-2Fe-2Moチタン合金の溶体化−時効処理条件
にて熱処理後、表3に示す製造条件にてネジ部を成形し
た。その後、ネジ部の硬度分布測定を行い、さらに、ネ
ジ部のマクロ及びミクロ組織の観察を行い、割れ発生の
有無の確認を行った。また、ネジ部の成形性の評価とし
て、マクロ組織観察にてネジ底での割れの有無、形状に
ついても調査した。表3に、それらの結果を示す。
【0051】
【表3】
【0052】頭部を加工する際に、本願発明例のように
Tβ-250℃以上Tβ-30℃以下の温度域である650℃以上
870℃以下に加熱すれば、割れの発生が無く頭部の加工
が可能となる。これに対して、本願発明外の条件では頭
部の加工の際に割れが発生したり、極度に酸化したり
し、問題となる。
【0053】ネジ部を転造によって造形する際に、本願
発明例のようにTβ-450℃以上、Tβ-200℃以下の温度
域である450℃以上700℃以下の温度域に5秒以上20分以
下の時間加熱しネジ部の加工をした場合には、例えば図
5に示すようにネジ加工時の加工硬化が無く、著しい切
欠感受性の増大が無く、材料特性への悪影響の恐れが無
い。また本願発明内のミクロ組織を有する素材であれ
ば、割れやしわの発生が無く、良好なネジ形状が得られ
る。これに対して、本願発明外の条件ではネジ加工時の
加工硬化があり、著しい切欠感受性の増大に起因した材
料特性の劣化がある。
【0054】なお本願発明の実施例では、頭部及びネジ
部が備わった溶体化−時効処理による高強度のファスナ
ー材に関して、実施例を基に説明をしたが、本願発明に
よれば、ネジ部の無いリベット材や頭部の無い両端ネジ
部のボルト材においても、高強度でかつ、延性や疲労特
性、剪断強度などの他の材料特性とのバランスに優れた
チタン合金ファスナー材が製造可能である。さらには、
1150MPa以上の高強度を必要としない場合においても、
本願発明のミクロ組織と成分系を有する合金において頭
部の成形方法やネジ部の加工方法を用いることによっ
て、延性や疲労特性、剪断強度などの他の材料特性との
バランスに優れたチタン合金製ファスナー材が製造可能
である。
【0055】
【発明の効果】本願発明により、太径のファスナー材に
おいても、高強度でかつ、延性や疲労特性、剪断強度な
どの他の材料特性とのバランスに優れたチタン合金ファ
スナー材を提供することができ、工業上有用な効果がも
たらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】初析α相の平均結晶粒径と疲労特性との関係を
示す図である。
【図2】ネジ部加工の際の加工硬化による硬度分布の発
生状況を示す図である。
【図3】実施例1において、各種チタン合金における引張
強度と伸びとの関係を示す図である。
【図4】実施例1において、各種チタン合金における引張
強度と剪断強度との関係を示す図である。
【図5】実施例3において、ネジ部加工条件の最適化によ
り、ネジ加工時の加工硬化を抑制し、硬度分布の発生が
防止されている結果の一例を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 604 C22F 1/00 604 620 620 630 630A 630K 630Z 673 673 682 682 685 685A 685Z 691 691B 691C 692 692A 694 694B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミクロ組織がα+β型であり、初析α相
    の体積分率が10%以上90%以下、初析α相の結晶粒径が
    10μm以下であることを特徴とするチタン合金ファスナ
    ー材。
  2. 【請求項2】 前記チタン合金ファスナー材の化学成分
    が、質量割合で、Alを4.0%以上5.0%以下、Vを2.5%以
    上3.5%以下、Feを1.5%以上2.5%以下、Moを1.5%以上
    2.5%以下、含有することを特徴とする請求項1に記載の
    チタン合金ファスナー材。
  3. 【請求項3】 溶体化処理と時効処理を施して、請求項1
    または2に記載のチタン合金ファスナー材を製造するに
    あたり、β変態点がTβ(℃)であるチタン合金棒材に
    対して、Tβ-80℃以上Tβ-30℃以下の温度域において
    溶体化処理を施した後、該チタン合金棒材の直径D(mm)
    と冷却速度CR(℃/sec)との間にlog CR≧-0.252 log D-
    0.03の関係を保ちつつ冷却し、その後さらに、Tβ-400
    ℃以上Tβ-300℃以下の温度域において1時間以上8時間
    以下の時効処理を施すことを特徴とするチタン合金ファ
    スナー材の製造方法。
  4. 【請求項4】 溶体化処理と時効処理を施し、さらにネ
    ジ部を転造によって造形して、請求項1または2に記載の
    チタン合金ファスナー材を製造するにあたり、β変態点
    がTβ(℃)であるチタン合金棒材に対して、Tβ-80
    ℃以上Tβ-30℃以下の温度域において溶体化処理を施
    した後、該チタン合金棒材の直径D(mm)と冷却速度CR(℃
    /sec)との間にlog CR≧-0.252 log D-0.03の関係を保ち
    つつ冷却し、その後さらに、Tβ-400℃以上Tβ-300℃
    以下の温度域において1時間以上8時間以下の時効処理を
    施した後、ネジ部を転造によって造形する際に、Tβ-4
    50℃以上Tβ-200℃以下の温度域に5秒以上20分以下の
    時間保ち、ネジ部の加工をすることを特徴とするチタン
    合金ファスナー材の製造方法。
  5. 【請求項5】 頭部を成形した後、溶体化処理と時効処
    理を施し、さらにネジ部を転造によって造形して、請求
    項1または2に記載のチタン合金ファスナー材を製造する
    にあたり、β変態点がTβ(℃)であるチタン合金棒材
    に対して、頭部を成形する際に、Tβ-250℃以上Tβ-3
    0℃以下に加熱して頭部を成形し、その後Tβ-80℃以上
    Tβ-30℃以下の温度域において溶体化処理を施した
    後、該チタン合金棒材の直径D(mm)と冷却速度CR(℃/se
    c)との間にlog CR≧-0.252 log D-0.03の関係を保ちつ
    つ冷却し、その後さらに、Tβ-400℃以上Tβ-300℃以
    下の温度域において1時間以上8時間以下の時効処理を施
    した後、ネジ部を転造によって造形する際に、Tβ-450
    ℃以上Tβ-200℃以下の温度域に5秒以上20分以下の時
    間保ち、ネジ部の加工をすることを特徴とするチタン合
    金ファスナー材の製造方法。
  6. 【請求項6】 頭部を成形した後、さらに溶体化処理と
    時効処理をして、請求項1または2に記載のチタン合金フ
    ァスナー材を製造するにあたり、β変態点がTβ(℃)
    であるチタン合金棒材に対して、頭部を成形する際に、
    Tβ-250℃以上Tβ-30℃以下に加熱して頭部を成形
    し、その後Tβ-80℃以上Tβ-30℃以下の温度域におい
    て溶体化処理を施した後、該チタン合金棒材の直径D(m
    m)と冷却速度CR(℃/sec)との間にlog CR≧-0.252 log D
    -0.03の関係を保ちつつ冷却し、その後さらに、Tβ-40
    0℃以上Tβ-300℃以下の温度域において1時間以上8時
    間以下の時効処理を施すことを特徴とするチタン合金フ
    ァスナー材の製造方法。
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