JP2003012876A - プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

プロピレン系樹脂組成物

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JP2003012876A
JP2003012876A JP2002121172A JP2002121172A JP2003012876A JP 2003012876 A JP2003012876 A JP 2003012876A JP 2002121172 A JP2002121172 A JP 2002121172A JP 2002121172 A JP2002121172 A JP 2002121172A JP 2003012876 A JP2003012876 A JP 2003012876A
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melt
propylene
kneading
organic peroxide
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JP2002121172A
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Meiji Wakayama
明治 若山
Kazunori Yano
一憲 矢野
Masaru Uchida
勝 内田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロピレン単独重合体またはプロピレン共重合
体から成る結晶部の連続相中にオレフィン共重合体から
成る非晶部が分散相として存在して成るプロピレン系樹
脂組成物であって、非晶部が著しく微細分散され、流動
性および曲げ弾性率を損なわずに、特に耐衝撃強度が顕
著に改良されたプロピレン系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】上記の結晶部と非晶部の合計量に対し、結
晶部の割合が30〜95重量%、非晶部の割合が5〜7
0重量%であり、非晶部の投影円相当径で表される個数
平均径が2.0μm以下であるプロピレン系樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレン系樹脂
組成物に関し、詳しくは、プロピレン単独重合体または
プロピレン共重合体から成る結晶部の連続相中にオレフ
ィン共重合体から成る非晶部が分散相として存在して成
る樹脂組成物に関する。なお、上記の樹脂組成物は、時
として「共重合体」と呼ばれることがある。
【0002】
【従来の技術】従来より、プロピレン単独重合体または
プロピレン共重合体から成る結晶部の連続相中にオレフ
ィン共重合体から成る非晶部が分散相として存在して成
る樹脂組成物は、衝撃強度が改良されたプロピレン系樹
脂組成物として公知である。斯かる樹脂組成物は、プロ
ピレンとエチレン等のα−オレフィン類の多段共重合に
より得られる。
【0003】近時、プロピレン系樹脂物の衝撃強度を改
良するため、有機過酸化物の存在下に融点以下の温度で
上記の樹脂組成物を溶融混練し、非晶部を部分架橋して
高分子量化させる方法が提案されている(特開平06−
271680号公報、平07−278316号公報)。
しかしながら、斯かる方法で得られる樹脂組成物は、局
部的に高分子量化された非晶部を含有しているため、成
形品の表面外観に粗大ゲルが生成して商品価値を低下さ
せ、しかも、衝撃強度の改良も十分ではない。
【0004】また、多段共重合時に非晶部の高分子量化
を行い、更に、溶融混練時に有機過酸化物による変性す
る方法が提案されている(特開平11−35788公
報)。しかしながら、斯かる方法で得られる樹脂組成物
も、非晶部の分散粒径が粗大となるため、成形品の表面
外観に粗大ゲルが生成して商品価値を低下させ、しか
も、衝撃強度の改良も十分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、プロピレン単独
重合体またはプロピレン共重合体から成る結晶部の連続
相中にオレフィン共重合体から成る非晶部が分散相とし
て存在して成るプロピレン系樹脂組成物であって、非晶
部が著しく微細分散され、流動性および曲げ弾性率を損
なわずに、特に衝撃強度が顕著に改良されたプロピレン
系樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プロピレ
ン系樹脂組成物の改質について鋭意検討を重ねた結果、
驚くべきことに、特定の有機過酸化物の存在下に溶融混
練するならば、非晶部が著しく微細分散された樹脂組成
物が得られるとの知見を得た。
【0007】本発明は、上記の知見に基づき完成された
ものであり、その要旨は、プロピレン単独重合体または
プロピレン以外のオレフィン含有量が1重量%未満のプ
ロピレン共重合体から成る結晶部の連続相中に、プロピ
レンとそれ以外のオレフィンとから成り且つプロピレン
以外のオレフィン含有量が1〜90重量%のオレフィン
共重合体から成る非晶部が分散相として存在して成る樹
脂組成物であって、上記の結晶部と非晶部の合計量に対
し、結晶部の割合が30〜95重量%、非晶部の割合が
5〜70重量%であり、非晶部の投影円相当径で表され
る個数平均径が2.0μm以下であることを特徴とする
プロピレン系樹脂組成物に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のプロピレン系樹脂組成物の原料は、プロピレン
単独重合体またはプロピレン共重合体から成る結晶部の
連続相中にオレフィン共重合体から成る非晶部が分散相
として存在して成る。斯かる樹脂組成物は、オレフィン
類の多段重合でプロピレン系樹脂組成物(粒状物)を
得、引き続き、特定の有機過酸化物の存在下に溶融混練
することにより得られる。
【0009】先ず、オレフィン類の多段重合について説
明する。斯かる多段重合は、公知のメタロセン触媒また
はチグラー触媒を使用して行うことが出来る。本発明に
おいては、後述する非晶部の分散粒子径の微細化が顕著
であるという点でメタロセン触媒が好適に使用される。
【0010】メタロセン触媒としては、特に、メタロセ
ン・アルモキサン系触媒(例えば、特開昭58−193
09号、同59−95292号、同60−35005
号、同60−35006号、同60−35007号、同
60−35008号、同60−35009号、同61−
130314号、特開平3−163088号、同4−3
37308号、同5−20152号、同6−20692
1号、同11−228648号、同11−349650
号の各公報、欧州特許公開第420436号公報、米国
特許第5055438号明細書、国際公開WO91/0
4257号公報、WO95/27740号公報、WO9
5/27741号公報など)、または、メタロセン化合
物と当該化合物と反応して安定なアニオンとなる化合物
から成る触媒(国際公開WO92/01723号公報な
ど)が好適である。
【0011】次の表に示す成分(a1)及び(a2)又
は成分(a1)及び(a3)から成る触媒系は、好適な
メタロセン触媒の一例である。
【0012】
【表1】(a1):架橋メタロセン系遷移金属化合物 (a2):アルミニウムオキシ化合物、ルイス酸、(a
1)と反応して(a1)をカチオンに変換することが可
能なイオン性化合物の群から選ばれる少なくとも一種の
化合物 (a3):ケイ酸塩以外のイオン交換性層状化合物また
は無機ケイ酸塩
【0013】チグラー触媒としては代表的には次の表に
示す触媒系が挙げられる。
【0014】
【表2】(b1):ハロゲン化マグネシウム及びハロゲ
ン化チタンを必須成分とする固体触媒成分 (b2):有機アルミニウム化合物 (b3):一般式R1R2Si(OR3)2又はR1S
i(OR3)3で表される有機ケイ素化合物
【0015】本発明においては、気相法、スラリ法、溶
液法、高圧イオン重合法などの従来公知の多段重合法を
採用するすることが出来る。
【0016】多段重合法には、(1)第1段階として結
晶部を重合させた後、第2段階として結晶部の重合体中
に非晶部を分散相として多段重合させる方法、(2)第
1段階として非晶部を重合させ、第2段階として非晶部
中に結晶体を重合させ重合割合の増加により結晶部を連
続相とし、非晶部を分散相とさせる方法、(3)これら
を2回以上繰り返す方法がある。本発明においては、こ
れらの何れの方法も可能であるが、上記(1)の多段重
合法が好ましい。上記(1)の多段重合法は、具体的に
は次の様に行うことが出来る。
【0017】<第1段階重合行程>一段または多段重合
により、プロピレン単独重合体またはプロピレン以外の
オレフィン含有量が1重量%未満のプロピレン共重合体
から成る結晶部(連続相)を形成する。但し、この行程
での重合量は全重合量の95〜30重量%に相当する量
である。上記のオレフィンとしては、エチレン、ブテ
ン、ペンテン、ヘキセン、オクテン等の炭素数2〜8の
α−オレフィンが挙げられる。
【0018】<第2段階重合行程>一段または多段重合
により、プロピレンとそれ以外のオレフィンとから成り
且つプロピレン以外のオレフィン含有量が1〜90重量
%のオレフィン共重合体から成る非晶部(分散相)を形
成する。上記のオレフィンとしては、前記と同様のオレ
フィンが挙げられる。
【0019】本発明において、非晶部(分散相)は、プ
ロピレン−エチレン共重合体が好ましい。エチレンの含
有量は、通常10〜90重量%、好ましくは15〜85
%、更に好ましくは20〜80%である。エチレン含量
10%未満の場合は衝撃強度の改良効果が少なく、90
重量%を超える場合は非晶部のゲル化による外観不良や
衝撃強度の低下を惹起する。
【0020】上記の結晶部の示差走査熱量計(DSC)
で測定した融点は120〜170℃、ガラス転移温度は
−10℃以上であり、上記の非晶部のDSCによる融点
は70〜120℃、ガラス転移温度は−10〜−70℃
である。
【0021】本発明において、上記の結晶部と非晶部の
合計量に対し、結晶部の割合は30〜95重量%、非晶
部の割合は5〜70重量%である。非晶部の割合は、好
ましくは10〜70重量%、更に好ましくは15〜65
重量%である。非晶部の割合が5重量%未満の場合は、
衝撃強度の改良効果が少なく、また、70重量%を超え
る場合は、非晶部を分散相として微細分散させることが
困難となり、やはり衝撃強度の改良効果が少ない。
【0022】結晶部と非晶部の割合は、簡便的には、シ
クロヘキサン溶媒などによる沸点抽出によって抽出残を
結晶部量として求める方法によって測定することが出来
る。また、赤外吸収スペクトル分析や核磁気共鳴スペク
トル分析によって、それぞれの組成を測定することも出
来る。
【0023】本発明の好ましい態様においては、JIS
K−7210に準拠して測定したメルトフローレート
が、結晶部で10〜300g/10分、非晶部で0.0
01〜3g/10分である。結晶部のメルトフローレー
トが10未満の場合は、後述する溶融混練後の樹脂組成
物における成形加工性が低く、300を超える場合は強
度が低下する傾向がある。非晶部のメルトフローレート
が0.001未満の場合は非晶部の微細分散化が困難で
衝撃強度の改良効果が少なく、3を超える場合は、非晶
部の微細分散化は容易となるものの、非晶部の分子量低
下により十分な衝撃強度が得られない傾向がある。
【0024】前述の多段重合において、上記のメルトフ
ローレート(MFR)は次の様にして求められる。結晶
部(結晶重合体)は、第1段階工程よりサンプルとして
入手可能であり、そのメルトフローレートは測定は後述
の方法により可能である。第2段階工程終了後において
非晶部のみの重合体の入手は困難であるため、非晶部の
メルトフローレートは下記計算式により算出する。
【0025】
【数1】Log(樹脂組成物のMFR)=非晶部割合×
Log(非晶部MFR)+結晶部割合×Log(結晶部
MFR)
【0026】次に、多段重合で得られたプロピレン系樹
脂組成物(粒状物)の溶融混練について説明する。多段
重合で得られたプロピレン系樹脂組成物(粒状物)は、
非晶部が結晶部に微細に分散した状態である(この状態
を共重合ということがある)。このプロピレン系樹脂組
成物をこのまま押し出し機などで加熱して(すなわち熱
履歴を与えて)溶融混練すると非晶部が凝集して非晶部
の粒状島部分が出現する。従って多段重合で得られたプ
ロピレン系樹脂組成物に熱履歴を与えない状態(非晶部
が細(微)分散している状態)で有機過酸化物を添加
(含浸)させることが非晶部の細(微)分散を目的とし
ている本発明においては重要である。そして、使用する
有機過酸化物の選定も重要であり、本発明においては、
半減期を1分とする温度が160℃以下である有機過酸
化物を使用する。
【0027】有機過酸化物の半減期とは、ベンゼンの様
な不活性溶媒中で初期濃度が0.05〜0.20mol
/Lの希薄溶液で特定の温度における有機過酸化物の熱
分解速度を表す指数であり、有機過酸化物が初期濃度の
1/2になる迄の時間で表される。
【0028】半減期を1分とする温度が160℃以下で
ある有機過酸化物としては、具体的には、2,4ジクロ
ロベンゾイルパーオキサイド(分解温度119℃)、t
−ヘキシルパーオキシピバレト(109℃)、t−ブチ
ルパーオキシピバレト(110℃)、o−メチルベンゾ
イルパーオキサイド(135℃)、3,5,5−トリメ
チルヘキサノイルパーオキサイド(113℃)、オクタ
ノイルパーオキサイド(116℃)、アセチルパーオキ
サイド(123℃)、ベンゾイルパーオキサイド(13
0℃)、ラウロイルパーオキサイド(116℃)、ステ
アロイルパーオキサイド(117℃)、t−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエト(135℃)、1,1
−ジ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(148
℃)、1,1−ジシクロヘキサン(154℃)等の他、
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)等のアゾ化合物が挙げられる。
【0029】上記の中では、o−メチルベンゾイルパー
オキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパー
オキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、ステアロイルパーオキサイドの群から
選ばれる有機過酸化物が好ましく、ベンゾイルパーオキ
サイドが更に好ましい。
【0030】液状の有機過酸化物はそのまま使用するこ
とが可能であるが、プロピレン系樹脂組成物(粒状物)
への効果的な含浸を図る上で、プロピレン系樹脂組成物
と親和性の良好な溶媒に希釈して使用してもよい。斯か
る溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘプタン、オクタン等の
脂肪族炭化水素溶媒、テトラクロロエタン、クロロベン
ゼン等の塩素系溶媒などが挙げられる。特に、キシレン
又はへブタンにて20〜80重量%に希釈した有機過酸
化物が好ましい。キシレンにて40重量%に希釈された
ベンゾイルパーオキサイドは、日本油脂製の商品「ナイ
パーBMT」(分解温度131℃)として入手し得る。
本発明で使用する有機過酸化物の半減期を1分とする温
度は、好ましくは110〜150℃、更に好ましくは1
20〜140℃である。
【0031】有機過酸化物の存在下の溶融混練処理は、
通常、プロピレン系樹脂組成物に酸化防止剤を配合して
行う。酸化防止剤としては、フエノール系酸化防止剤、
硫黄系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤などの公知の酸
化防止剤を使用することが出来る。これらの酸化防止剤
は2種類以上を併用することも出来る。
【0032】本発明においては、本発明の効果を著しく
損なわない範囲で他の付加成分を配合させることが出来
る。斯かる付加成分の例としては、架橋剤、着色剤、帯
電防止剤、離型剤、難燃剤、充填剤などが挙げられる。
特に、有機過酸化物に加えて架橋助剤を使用する架橋方
法は有効な手段である。
【0033】架橋助剤の具体例としては、ジビニルベン
ゼン、エチレングリコルジアクリレート、エチレングリ
コルジメタクリレート、ジエチレングリコルジクリレー
ト、ジエチレングリコルジメタクリレート、トリメチロ
ルプロパンジアクリレート、トリメチロルプロパンジメ
タクリレート、トリメチロルプロパントリアクリレート
等が挙げられる。架橋助剤の使用量は、プロピレン系樹
脂組成物に対し、通常10重量%以下である。
【0034】溶融混練される原料の組成は次の通りであ
る。すなわち、プロピレン系樹脂組成物100重量部に
対し、有機過酸化物は、通常0.01〜3重量部、好ま
しくは0.05〜2.5重量部、更に好ましくは0.1
〜1.5重量部、酸化防止剤は、通常0.01〜1.0
重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部、更に好まし
くは0.1〜0.4重量部である。
【0035】有機過酸化物の使用割合が0.01重量部
未満の場合は、非晶部の微細分散化による衝撃強度の改
良効果が不十分であり、3重量部を超える場合は、非晶
部のゲル化や結晶部の劣化を伴うことがある。酸化防止
剤の使用割合が0.01重量部未満の場合は結晶部の劣
化が起こり、1重量部を超える場合は、酸化防止剤の作
用によって有機過酸化物の効果が損なわれるため、有機
過酸化物による改良効果が低減する傾向がある。
【0036】溶融混練は、通常の溶融混練機、例えば、
一軸、二軸の押出機、バンバリーミキサー、ミキシング
ロール、ニーダロール、ブラヘンダープラストグラフ、
横型二軸反応機などを使用して行う。特に二軸押出機が
好適に使用される。二軸押出機は、L/D(L:スクリ
ュの長さ、D:スクリュの径)、二軸の回転方向(同方
向、異方向)及び二軸の噛み合い度(分離型、接触型、
部分噛み合い型、完全噛み合い型)により多種類があ
る。二軸押出機は、目的に応じてスクリュウ構成を変更
することが出来る。斯かる二軸押出機としては、日本製
鋼所製「TEX」、東芝機械社製「TEM」、ウエルナ
ー社製「ZSK」等がある。
【0037】本発明において、上記の溶融混練は、結晶
部の連続相中に分散相として存在する非晶部の投影円相
当径で表される個数平均径比(溶融混練前の値に対する
溶融混練後の値の比)が0.95以下となるまで行うの
が好ましい。ここで、投影円相当径は、粉粒体の粒子の
大きさを表す手段として当業者に周知であるが、平面上
に粒子を置き、真上から眺めた場合の投影図において、
粒子の投影面積に等しい円の直径と定義される物性値で
ある。また、個数平均径(DD1)はDD1=Σ(nd
p)/Σnと定義される。ここに、dpは投影円相当
径、nは粒子数を表す。上記の投影円相当径で表される
個数平均径は、後述する分散粒子の電子顕微鏡写真と画
像解析装置の手法によって測定することが出来る。上記
の個数平均径比は、好ましくは0.05〜0.95、更
に好ましくは0.1〜0.5である。
【0038】本発明のプロピレン系樹脂組成物の最大の
特徴は、結晶部の連続相中に分散相として存在する非晶
部の投影円相当径で表される個数平均径が2.0μm以
下である点に存する。本発明の好ましい態様において
は、上記の個数平均径は1.5μm以下であり、その下
限は通常0.1μmである。このような非晶部の微分散
はプロピレン系樹脂組成物の耐衝撃性能向上をもたら
す。
【0039】本発明において、有機過酸化物未添加での
溶融混練後の樹脂組成物の重量平均分子量(Mwa)と
有機過酸化物添加での溶融混練後の樹脂組成物の重量平
均分子量(Mwb)との比(Mwb/Mwa)は1.5以
上が好ましく、更に好ましくは2.0以上である。重量
平均分子量の比が1.5以上となる場合は、樹脂組成物
中に高分子量成分の有機過酸化物による生成が考えられ
る。また、有機過酸化物未添加での溶融混練後の樹脂組
成物のMw=1E6での固有粘度[η]aと有機過酸化
物添加での溶融混練後の樹脂組成物のMw=1E6での
固有粘度[η]bとの比([η]b/[η]a)は0.
95以下が好ましく、更に好ましくは0.9以下であ
る。図4は本発明の分子量と固有粘度のグラフであり、
前記と同様に有機過酸化物が高分子量部分に比較的選択
的に作用(反応)し、高分子量成分(非晶部)が増加し
ていることを示している。また、分子量と固有粘度の関
係は、直鎖状分子の場合直線的な関係となり、長鎖分岐
を持つ分子の場合は直線関係に対して固有粘度が小さく
なる傾向を持つ。図4に示された実施例6と比較例3に
ついて観察すると、比較例3が直線的な関係を持つのに
対して、実施例6は高分子量部分において固有粘度が低
下する曲線的な挙動を示している。すなわち固有粘度比
([η]b/[η]a)の値が、長鎖分岐が増加したこ
とを示している。この長鎖分岐を有する高分子量成分
が、プロピレン系樹脂組成物の結晶部と非晶部の相溶性
を増加していると考えられ、投影円相当径の微細化に効
果がある。固有粘度比が0.95を越える、または、重
量平均分子量比が1.5を下回ると投影円相当径の改良
効果が不十分である。
【0040】本発明において、有機過酸化物未添加での
溶融混練後の樹脂組成物の分子量ピークでの分子量値
(Pa)と有機過酸化物添加での溶融混練後の樹脂組成物
の分子量ピークでの分子量値(Pb)との比(Pb/P
a)は、好ましくは0.3〜3、更に好ましくは0.5
〜2である。図3は本発明の実施例6と比較例3の分子
量分布のグラフであり、比較例3における分子量分布ピ
ーク値の分子量(Pa)は1.1×10E5であり、実
施例6における分子量分布ピーク値の分子量(Pb)は
1.2×10E5である。従って(Pb/Pa)は1.
2×10E5/1.1×10E5となり1.1である。
これは分子量構成の主体部分には有機過酸化物による反
応があまり起こっていないことを示している。一方図4
における分子量分布の高分子量部分をみると、実施例6
の場合には、比較例3では見られなかった高分子量部分
(1.0×10E7以上)に増加が見られれる。すなわ
ち有機過酸化物が比較的選択的に高分子量部分(非晶
部)と反応したと考えられる。分子量値の比が0.3を
下回る、もしくは3を越える場合は、有機過酸化物によ
る結晶部への反応が考えられ、非晶部への反応が不十分
になる為、構造変化が少なく投影円相当径の改良効果が
不十分である。
【0041】本発明のプロピレン系樹脂組成物におい
て、非晶部が微細化されて上記の様な分散粒子径を有す
る意外な事実は、完全に解明された訳ではないが、一応
次の様に推定される。すなわち、粉粒体時に有機過酸化
物が結晶部より非晶部に選択的に浸透し、溶融混練過程
に置いて、分解温度に達したとき非晶部と選択的に反応
するが、溶融温度に達していない結晶部への影響は少な
い。その反応で非晶部の分散粒子系を決定する非晶部と
結晶部間のグラフト体が生成し、その結果、非晶部/結
晶部の界面張力が低下して非晶部の分散粒径が微細化す
る。さらに、その非晶部は長鎖分岐を有する構造をと
り、高分子量化している。同一分子量の長鎖分岐と直鎖
ポリマーの慣性半径を比較すると長鎖分岐を有するポリ
マーの慣性半径が小さくなる。慣性半径は固有粘度で表
現出来る。これに対し、半減期温度が高い有機過酸化物
を使用した場合は、非晶部および結晶部の両方が溶融の
ため、有機過酸化物の選択的分散と変性が困難となり、
非晶部の構造変化を伴わないので微細化されない。
【0042】本発明のプロピレン系樹脂組成物のJIS
K−7210に準拠して測定したメルトフローレート
は、通常5〜100g/10分、好ましくは10〜90
g/10分である。本発明のプロピレン系樹脂組成物
は、通常の各種成形方法、すなわち、射出成形、射出圧
縮成形、圧縮成形、押出成形、ガスインジェクション成
形等で成形して製品となし得る。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例にお
いては、次の評価方法を採用した。
【0044】(1)メルトフローレート(成形加工
性):JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷
重2.16Kgの条件で測定した。多段重合の第1段階
工程より入手したサンプルにより結晶部(結晶重合体)
のメルトフローレートを測定し、非晶部のメルトフロー
レートは前述の方法にて算出した。
【0045】(2)Izod衝撃強度:JIS K71
10に準拠し、CSI製の「MinMax」アイゾット
衝撃試験器を使用し、温度23℃でノッチ付きの条件で
測定した。試験片はCSI製のMinMax小型射出機
で作成した。
【0046】(3)分散粒子電顕写真:SEM(走査型
電子顕微鏡)を使用して樹脂組成物の非晶部成分粒子の
分散状態を倍率3000〜5000で観察をした。
【0047】(4)画像解析装置(イメジアナライザ)
による非晶部の分散粒子径の計測:SEM観察写真によ
り非晶部の各粒子の面積を求め、面積相当円の直径に換
算して分散粒子径とする。200個以上の分散粒子が検
出できるように観察視野を定めて200個以上の粒子の
分散粒子径から非晶部の「投影円相当径で表される個数
平均径」を算出する。
【0048】重量平均分子量Mwと固有粘度[η]:示
差屈折率計及び粘度検出器を装備したGPC(Waters社
製、Alliance GPC2000CV)で移動相溶媒に1,2,4-trichlo
robenzeneを使用して求めた。
【0049】結晶化温度:示差熱分析装置(Perkin Elme
r社製、DSC-7)用い、200℃に溶融させたサンプルを
10℃/分の速度で冷却するときに得られる熱量曲線よ
り求めた。
【0050】また、以下の諸例においては、原料プロピ
レン系樹脂組成物の調製には、メタロセン触媒およびチ
グラー触媒をそれぞれ使用した。原料プロピレン系樹脂
組成物の物性は、使用する触媒の種類によって異なるた
め、有機過酸化物の存在下の溶融混練処理による改質効
果は、同一触媒系で得られた樹脂組成物を比較して行う
必要がある。
【0051】実施例1 原料樹脂組成物として、前述の特開平11−34965
0号公報の実施例1に記載のメタロセン触媒を使用して
2段階重合法で得たプロピレン系樹脂組成物(非晶部含
有量;26重量%、非晶部中のエチレン含有量;33
%、結晶部のメルトフローレート60g/10min
(g/10分)、融点148℃、非晶部のメルトフロー
レート1.5g/10分、ガラス点温度−43℃、樹脂
組成物のメルトフローレート;23g/10分)を使用
した。
【0052】上記の原料樹脂組成物100重量部に、
(1)希釈有機過酸化物として、キシレンにて40重量
%に希釈された希釈ベンゾイルパーオキサイド(分解温
度131℃)(日本油脂製:商品名ナイパBMT)0.
25重量部(有機過酸化物換算で0.1重量部)、
(2)酸化防止剤として、テトラスプロピオネト、n−
オクタデシル−β−プロピネト、ステアリン酸カルシウ
ムの1/1/1(重量比)ブレンドマスタバッチ0.3
重量部を添加し、窒素シール下で200RPM、処理量
4KG/HR、シリンダー温度設定200℃の二軸押出
機(口径15mm、L/D=26)(テクノベル社製の
小型ラボ用「KZW15」)にて溶融混練した。得られ
た樹脂組成物の物性の評価結果を表3に示す。
【0053】比較例1 実施例1において、希釈有機過酸化物を無添加にした以
外は、実施例1と同様に溶融混練処理を行って樹脂組成
物を得た。物性の評価結果を表3に示す。
【0054】実施例2 実施例1において、希釈有機過酸化物の使用量を1.0
重量部(有機過酸化物換算で0.4重量部)に変更した
以外は、実施例1と同様に溶融混練処理を行って樹脂組
成物を得た。物性の評価結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】実施例3 原料樹脂組成物として、実施例1と同様にして得られ且
つ異なる性質を有するプロピレン系樹脂組成物(非晶部
含有量;21重量%、非晶部中のエチレン含有量;33
重量%、結晶部のメルトフローレート60g/10分、
融点151℃、非晶部のメルトフローレート0.62g
/10分、ガラス点温度−43℃、樹脂組成物のメルト
フローレート;29g/10分)を使用した。それ以外
は、実施例1と同様に溶融混練処理を行って樹脂組成物
を得た。物性の評価結果を表4に示す。
【0057】比較例2 実施例3において、希釈有機過酸化物を無添加にした以
外は、実施例3と同様に溶融混練処理を行って樹脂組成
物を得た。物性の評価結果を表4に示す。
【0058】実施例4 原料樹脂組成物として、実施例3で使用したのと同じ樹
脂組成物を使用した。そして、希釈有機過酸化物の使用
量を1.0重量部(有機過酸化物換算で0.4重量部)
に変更した。それ以外は、実施例1と同様に溶融混練処
理を行って樹脂組成物を得た。物性の評価結果を表4に
示す。
【0059】
【表4】
【0060】実施例5 原料樹脂組成物として、実施例1と同様にして得られ且
つ異なる性質を有するプロピレン系樹脂組成物(非晶部
含有量;19重量%、非晶部中のエチレン含有量;46
%、結晶部のメルトフローレート70g/10分、融点
154℃、非晶部のメルトフローレート0.38g/1
0分、ガラス点温度−57℃、プロピレンエチレン共重
合体のメルトフローレート;26g/10分)を使用し
た。それ以外は、実施例1と同様に溶融混練処理を行っ
て樹脂組成物を得た。物性の評価結果を表5に示す。
【0061】比較例3 実施例5において、希釈有機過酸化物を無添加にした以
外は、実施例5と同様に溶融混練処理を行って樹脂組成
物を得た。物性の評価結果を表5に示す。
【0062】実施例6 原料樹脂組成物として、実施例5で使用したのと同じ樹
脂組成物を使用した。そして、希釈有機過酸化物の使用
量を1.0重量部(有機過酸化物換算で0.4重量部)
に変更した。それ以外は、実施例1と同様に溶融混練処
理を行って樹脂組成物を得た。物性の評価結果を表5に
示す。
【0063】
【表5】
【0064】実施例7 原料樹脂組成物として、チグラー触媒を使用して2段階
重合法で得たプロピレン系樹脂組成物(非晶部含有量;
12重量%、非晶部中のエチレン含有量;70重量%、
結晶部のメルトフローレート15.5g/10分、融点
161℃、非晶部のメルトフローレート0.17g/1
0分、ガラス点温度−56℃、樹脂組成物のメルトフロ
ーレート;10g/10分)を使用した。それ以外は、
実施例1と同様に溶融混練処理を行って樹脂組成物を得
た。物性の評価結果を表6に示す。
【0065】比較例4 実施例7において、希釈有機過酸化物を無添加にした以
外は、実施例7と同様に溶融混練処理を行って樹脂組成
物を得た。物性の評価結果を表6に示す。
【0066】実施例8 原料樹脂組成物として、実施例7で使用したのと同じ樹
脂組成物を使用した。そして、希釈有機過酸化物の使用
量を1.0重量部(有機過酸化物換算で0.4重量部)
に変更した。それ以外は、実施例1と同様に溶融混練処
理を行って樹脂組成物を得た。物性の評価結果を表6に
示す。
【0067】
【表6】
【0068】実施例9 原料樹脂組成物として、実施例7と同様にして得られ且
つ異なる性質を有するプロピレン系樹脂組成物(非晶部
含有量;26重量%、非晶部中のエチレン含有量;40
%、結晶部のメルトフローレート120g/10分、融
点159℃、非晶部のメルトフローレート0.74g/
10分、ガラス点温度−52℃、プロピレンエチレン共
重合体のメルトフローレート;32g/10分)を使用
した。それ以外は、実施例1と同様に溶融混練処理を行
って樹脂組成物を得た。物性の評価結果を表7に示す。
【0069】比較例5 実施例9において、希釈有機過酸化物を無添加にした以
外は、実施例9と同様に溶融混練処理を行って樹脂組成
物を得た。物性の評価結果を表7に示す。また、図1に
樹脂組成物のTEM写真(倍率3000倍)を示す。
【0070】実施例10 原料樹脂組成物として、実施例9で使用したのと同じ樹
脂組成物を使用した。そして、希釈有機過酸化物の使用
量を1.0重量部(有機過酸化物換算で0.4重量部)
に変更した。それ以外は、実施例1と同様に溶融混練処
理を行って樹脂組成物を得た。物性の評価結果を表7に
示す。また、図2に樹脂組成物のTEM写真(倍率30
00倍)を示す。
【0071】
【表7】
【0072】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、プロピレ
ン単独重合体またはプロピレン共重合体から成る結晶部
の連続相中にオレフィン共重合体から成る非晶部が分散
相として存在して成るプロピレン系樹脂組成物であっ
て、非晶部が著しく微細分散され、流動性および曲げ弾
性率を損なわずに、特に衝撃強度が顕著に改良されたプ
ロピレン系樹脂組成物が提供され、本発明の工業的価値
は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例5で得られたプロピレン系樹脂組成物の
図面代用TEM写真(倍率3000倍)
【図2】実施例10で得られたプロピレン系樹脂組成物
の図面代用TEM写真(倍率3000倍)
【図3】実施例6及び比較例3で得られたプロピレン系
樹脂組成物のGPCにて測定した分子量と固有粘度の相
関図
【図4】実施例6及び比較例3で得られたプロピレン系
樹脂組成物のGPCにて測定した分子量分布図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 勝 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA12 AA15 AA16 AC56 AE08 FA03 FA17 FC05 4J002 BB11W BB14X BB15X EK046 EK056 EQ016

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン単独重合体またはプロピレン
    以外のオレフィン含有量が1重量%未満のプロピレン共
    重合体から成る結晶部の連続相中に、プロピレンとそれ
    以外のオレフィンとから成り且つプロピレン以外のオレ
    フィン含有量が1〜90重量%のオレフィン共重合体か
    ら成る非晶部が分散相として存在して成るプロピレン系
    樹脂組成物であって、上記の結晶部と非晶部の合計量に
    対し、結晶部の割合が30〜95重量%、非晶部の割合
    が5〜70重量%であり、非晶部の投影円相当径で表さ
    れる個数平均径が2.0μm以下であることを特徴とす
    るプロピレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 半減期を1分とする温度が160℃以下
    の有機過酸化物の存在下にて、溶融混練して得られた樹
    脂組成物であって、非晶部の投影円相当径で表される個
    数平均径比(溶融混練前の値に対する溶融混練後の値の
    比)が0.95以下となるまで溶融混練して得られた請
    求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 溶融混練前のプロピレン系樹脂組成物の
    K−7210に準拠して測定したメルトフローレート
    (MFR)が、結晶部で10〜300g/10分、非晶
    部で0.001〜3g/10分であり、有機過酸化物存
    在下で混練により得られた樹脂組成物のMFRが5〜1
    00g/10分になる請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 非晶部中のエチレン含有量が10〜90
    重量%の範囲にある請求項2又は3に記載の樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 有機過酸化物未添加での溶融混練後の樹
    脂組成物の重量平均分子量(Mwa)と有機過酸化物添
    加での溶融混練後の樹脂組成物の重量平均分子量(Mw
    b)との比(Mwb/Mwa)が1.5以上であり、有機
    過酸化物未添加での溶融混練後の樹脂組成物のMw=1
    E6での固有粘度[η]aと有機過酸化物添加での溶融
    混練後の樹脂組成物のMw=1E6での固有粘度[η]
    bとの比([η]b/[η]a)が0.95以下であ
    り、有機過酸化物加での溶融混練後の樹脂組成物のMw
    =1E7における固有粘度[η]が2000ml/g以
    下である請求項2〜4に記載の樹脂組成物
  6. 【請求項6】GPCにより測定される分子量分布におい
    て、有機過酸化物未添加での溶融混練後の樹脂組成物の
    分子量ピークでの分子量値(Pa)と有機過酸化物添加で
    の溶融混練後の樹脂組成物の分子量ピークでの分子量値
    (Pb)との比(Pb/Pa)が0.3〜3で有ることを
    特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の樹脂組成物
  7. 【請求項7】 溶融混練時に有機過酸化物有無における
    樹脂組成物の結晶化温度差(示差熱分析装置を用いて測
    定)が、+2℃以上あり、融点差及びガラス転移温度差
    は±1℃以内である請求項2〜6に記載の樹脂組成物
  8. 【請求項8】 メタロセン触媒を使用したα−オレフィ
    ン類の多段共重合により得られた樹脂組成物である請求
    項1〜7の何れかに記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 チグラー触媒を使用したα−オレフィン
    類の多段共重合により得られた樹脂組成物である請求項
    1〜7の何れかに記載の樹脂組成物。
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