JP2003012604A - 4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステルの製造方法 - Google Patents

4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステルの製造方法

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JP2003012604A
JP2003012604A JP2001195854A JP2001195854A JP2003012604A JP 2003012604 A JP2003012604 A JP 2003012604A JP 2001195854 A JP2001195854 A JP 2001195854A JP 2001195854 A JP2001195854 A JP 2001195854A JP 2003012604 A JP2003012604 A JP 2003012604A
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JP
Japan
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alkyl ester
acid alkyl
reaction
producing
carboxylic acid
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Pending
Application number
JP2001195854A
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English (en)
Inventor
Akihira Sugiyama
明平 杉山
Tatsuya Otsuka
達也 大塚
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択率良く4,4−ジフルオロシクロヘキサ
ンカルボン酸アルキルエステルを製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 4−シクロヘキサノンカルボン酸アルキ
ルエステルとSF4とを反応させる4,4−ジフルオロ
シクロヘキサンカルボン酸アルキルエステルの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4,4−ジフルオ
ロシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステルの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】4,4−ジフルオロシクロヘキサンカル
ボン酸アルキルエステルは、医薬中間体として現在用い
られている。
【0003】従来、4,4−ジフルオロシクロヘキサン
カルボン酸アルキルエステルは、4−シクロヘキサノン
カルボン酸アルキルエステルとフッ素化剤であるDAS
T(ジエチルアミノ硫黄トリフルオライド)を反応させ
ることによって製造されている(特表平11-505271号公
報)。
【0004】しかしながら、DASTを用いて反応を行
った場合、主生成物の4,4−ジフルオロシクロヘキサ
ンカルボン酸アルキルエステルの他に、副生成物として
4−フルオロシクロヘキサン−3−エンカルボン酸アル
キルエステルが得られる。そして、この副生成物は、目
的物の4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸ア
ルキルエステルから分離することが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、目的物から
分離困難である4−フルオロシクロヘキサン−3−エン
カルボン酸アルキルエステルを副生しない4,4−ジフ
ルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステルの製
造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フッ素化剤
としてSF4(四フッ化硫黄)を用いることによって、
選択率良く4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン
酸アルキルエステルを得ることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、下記に示すとおりの
4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキル
エステルの製造方法を提供するものである。 項1. 一般式(1);
【0008】
【化3】
【0009】(式中、nは1〜10を示す。)で表され
る4−シクロヘキサノンカルボン酸アルキルエステルと
SF4とを反応させる一般式(2);
【0010】
【化4】
【0011】(式中、nは前記と同様である。)で表さ
れる4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸アル
キルエステルの製造方法。 項2. HFの存在下で反応を行う項1に記載の方法。 項3. 不活性溶媒中で反応を行う項1または2に記載
の方法。 項4. バッチ式または連続式で反応を行う項1〜3の
いずれかに記載の方法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、上記一般式(1)で表
される4−シクロヘキサノンカルボン酸アルキルエステ
ルとSF4とを反応させて上記一般式(2)で表される
4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキル
エステルを製造する方法である。
【0013】上記一般式(1)で表される4−シクロヘ
キサノンカルボン酸アルキルエステルにおけるアルキル
基の炭素数(n)は1〜10である。アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げ
られる。
【0014】フッ素化剤であるSF4は、特に限定され
ず、市販のものを用いることができる。SF4は、原料
の4−シクロヘキサノンカルボン酸アルキルエステルに
対して0.5〜5倍モル量の範囲で使用することができ
る。使用量が少なすぎると原料転化率が悪く、使用量が
多すぎると副反応が進行する傾向がある。1〜3倍モル
量を使用するのが好ましく、1〜2倍モル量を使用する
のがより好ましい。
【0015】反応は、HF(触媒)の存在下で行うこと
ができる。HFは、原料の4−シクロヘキサノンカルボ
ン酸アルキルエステルに対して0.5〜30倍モル量の
範囲で使用することができる。1〜5倍モル量を使用す
るのが好ましい。
【0016】反応は、無溶媒または不活性溶媒中で行う
ことができる。不活性溶媒としては、CH2Cl2、ヘキ
サン、CCl4等の反応性官能基を有さない溶媒を用い
ることができる。反応溶媒は、原料の4−シクロヘキサ
ノンカルボン酸アルキルエステルに対して0〜10倍容
量を用いることができる。しかしながら、無溶媒である
と副反応が進行する傾向があり、溶媒量が多すぎると目
的物の生産性が低下する傾向がある。反応溶媒は、2〜
5倍容量を使用するのが好ましい。
【0017】反応は、−40℃〜100℃の温度範囲で
行なうことができる。反応温度が低すぎるとランニング
コストが上昇する傾向があり、反応温度が高すぎると副
反応の進行と反応圧力の上昇等が生じる傾向がある。好
ましい反応温度は、−20℃〜40℃の範囲である。
【0018】反応時間は、長いほど、原料の4−シクロ
ヘキサノンカルボン酸アルキルエステルの転化率は高く
なるが、生産性の問題から、5時間以下にするのが好ま
しい。
【0019】反応は、SF4ガスの仕込み方法によっ
て、バッチ式、連続式の何れでも行なうことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明する。
【0021】実施例1 500mlのSUSオートクレーブに、CH2Cl211
3mlと4−シクロヘキサノンカルボン酸エチルエステ
ル56.5g(332.4mmol)を仕込んだ。反応
系内を真空置換してドライアイス/アセトンで冷却した
後、HF14.1g(0.71mol)とSF4(純
度:95.9%)39.2g(348.1mmol)を
仕込んだ。その後、反応器温度を室温に戻し、反応温度
19℃、撹拌速度300rpmで反応させた。反応時間
は、4時間であった。
【0022】反応終了後、反応系内のガスとHFをKO
H水溶液のスクラバーで除外して真空置換した後、オー
トクレーブを開放した。開放後、NaHCO3水溶液で
CO2の発生がなくなるまで中和した。中和後、分液ロ
ートで有機層と水層を分離してNMR、ガスクロマトグ
ラフィー分析を行なった。その結果、転化率97%、選
択率99.9%で、4,4−ジフルオロシクロヘキサン
カルボン酸エチルエステルが得られた。
【0023】実施例2 100mlのSUSオートクレーブに、CH2Cl250
mlと4−シクロヘキサノンカルボン酸エチルエステル
5.1g(30mmol)を仕込んだ。反応系内を真空
置換し、反応器を−20℃に設定した。その後、HFを
16.8g(0.84mol)仕込んだ。N2で90%
に希釈したSF4(90%SF4/N2)を流量50ml
/分で仕込んだ。反応時間は45分で、SF4の仕込量
は90mmolであった。
【0024】実施例1と同様の方法で後処理を行なっ
た。NMR、ガスクロマトグラフィー分析を行なった結
果、転化率100%、選択率90%で、4,4−ジフル
オロシクロヘキサンカルボン酸エチルエステルが得られ
た。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、目的物から分離困難で
ある4−フルオロシクロヘキサン−3−エンカルボン酸
アルキルエステルを副生せずに、選択率良く4,4−ジ
フルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステルを
得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 BB12 BE57 BJ20 BM20 BM71 KA31 KC20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1); 【化1】 (式中、nは1〜10を示す。)で表される4−シクロ
    ヘキサノンカルボン酸アルキルエステルとSF4とを反
    応させる一般式(2); 【化2】 (式中、nは前記と同様である。)で表される4,4−
    ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステル
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 HFの存在下で反応を行う請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 不活性溶媒中で反応を行う請求項1また
    は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 バッチ式または連続式で反応を行う請求
    項1〜3のいずれかに記載の方法。
JP2001195854A 2001-06-28 2001-06-28 4,4−ジフルオロシクロヘキサンカルボン酸アルキルエステルの製造方法 Pending JP2003012604A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005014519A1 (en) * 2003-08-07 2005-02-17 Honeywell Specialty Chemicals Seelze Gmbh Process for the preparation of geminal difluoroalkanes
JP2008239602A (ja) * 2007-02-06 2008-10-09 Air Products & Chemicals Inc 4級炭素上にトリフルオロメチル基を有する有機化合物の調製
CN102531898A (zh) * 2011-11-16 2012-07-04 江苏华达化工集团有限公司 对环己酮甲酸酯经氟化生产4,4-二氟环己基甲酸酯的方法

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CN102531898A (zh) * 2011-11-16 2012-07-04 江苏华达化工集团有限公司 对环己酮甲酸酯经氟化生产4,4-二氟环己基甲酸酯的方法

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