JP2003012497A - 尿素含有外用組成物 - Google Patents

尿素含有外用組成物

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JP2003012497A JP2002124940A JP2002124940A JP2003012497A JP 2003012497 A JP2003012497 A JP 2003012497A JP 2002124940 A JP2002124940 A JP 2002124940A JP 2002124940 A JP2002124940 A JP 2002124940A JP 2003012497 A JP2003012497 A JP 2003012497A
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Kazuhisa Samura
一久 佐村
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Eisai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】pH調整剤を使用せずに、長期間保存しても粘
度が低下せず、また分離もしない性状が安定した尿素配
合外用組成物を提供する。 【解決手段】尿素を含有した外用組成物を製造する場
合、クリーム、ゲルの粘度を維持するために配合する水
溶性高分子が、尿素の影響を受け粘度が維持できなくな
る。粘度を維持するためには、pH調整剤を選択、調節
し、かつpH調整のための工程をもうける必要があっ
た。疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合
することによって、上記の課題を解決することができ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定な性状を保つ
外用組成物に関する。さらに詳しくは、pH調整剤を必
要とせず、長期間保存しても粘度低下を起こさず、使用
感に優れる安定な尿素含有外用組成物およびその安定化
法に関する。
【0002】
【従来の技術】尿素には皮膚角質の保湿作用や角質溶解
作用があるため、アトピー性皮膚炎、老人性乾皮症等の
皮膚疾患の治療や、乾燥肌や肌のかゆみ、あかぎれ等を
改善するために、皮膚化粧料や医薬品・部外品の外用剤
の成分として使用されている。しかし、尿素を含有する
クリーム、ゲル製剤は、尿素が、クリーム、ゲルの構成
成分の水溶性高分子であるカルボキシビニルポリマーや
プロピルメチルセルロースに影響を与え、粘度が維持さ
れない。そのため、カルボキシビニルポリマーの量を増
加するとともにアンモニウム化合物を配合して粘度を維
持する(特開昭59-20217号公報)、多価アルコールと水
酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のpH調整剤を配合
する(特開昭63-166825号公報)ことによって、尿素を
含有するクリーム、ゲルを安定化させる方法が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の様な製
剤はpH調整剤を必須の構成とするため、pH調整が難
しい、製造工程にpH調整の工程を別途必要とするとい
う課題があった。
【0004】簡易に製造でき、長期間保存しても粘度が
低下せず、良好な使用感が保たれる尿素配合のクリー
ム、ゲル剤の開発が待たれているところである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
状況に鑑みて鋭意検討した結果、意外にも疎水化ヒドロ
キシメチルセルロースを配合することによって、上記課
題が解決できることを見出し本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、水、疎水化ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースを含有しpH調整剤を必要
としない安定化された尿素含有外用組成物であり、これ
らの外用組成物が疎水化ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースを0.05〜2%含むものである又はクリームま
たはゲル剤である事も可能である。又、本発明は、水、
疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース配合による
pH調整剤を必要としない外用組成物中の尿素の安定化
方法であり、本安定化方法に疎水化ヒドロキシプロピル
メチルセルロースを0.05〜2%含むものである、又
はクリームまたはゲル剤である事も可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における疎水化ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース(以下O-HPMCと略記すること
がある)とは、通常のヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(HPMC)に、炭素数16〜32の直鎖状または分枝状のア
ルキル基を導入し、疎水性を持たせたものであり、HPMC
よりも少量で粘稠性を発現することができる。O-HPMCは
サンジェロースという商品名で市販されており(エステ
ック(株))、容易に入手可能である。
【0008】本発明において疎水化ヒドロキシプロピル
メチルセルロースの配合量は特に限定されないが、本発
明に係る尿素含有外用組成物の全重量に対して、通常そ
れぞれ0.05〜2%であり、好ましくはそれぞれ0.5〜1.5
%であり、より好ましくはそれぞれ0.75〜1.25%であ
る。
【0009】本発明に係る外用組成物には、薬理作用を
持つ成分を配合させることもできる。配合可能な他の薬
効成分は特に限定されないが、例えば抗潰瘍剤、抗ヒス
タミン剤、解熱鎮痛消炎剤、抗アレルギー剤、ビタミン
剤、生薬、抗生物質、抗ウイルス剤、ホルモン剤等が挙
げられる。
【0010】さらに具体的にはグリチルリチン酸および
その誘導体ならびにそれらの塩、グリチルレチン酸およ
びその誘導体、ε-アミノカプロン酸、塩化リゾチー
ム、グアイアズレン、アラントイン等の抗炎症剤、レチ
ノール、レチノイン酸、ビタミンA油、パルミチン酸レ
チノール、カロテン、アスコルビン酸、アスコルビン酸
誘導体(アスコルビン酸グルコシド、リン酸L-アスコ
ルビルマグネシウム、ジパルミチン酸アスコルビル、テ
トラ2-ヘキシルデカン酸L-アスコルビルなど)、酢酸
トコフェロール、酢酸d-α-トコフェロール、ニコチン
酸トコフェロール、コハク酸d-α-トコフェロール、ビ
タミンEリノレート、d-α-トコフェロール、d-β-トコ
フェロール、d-γ-トコフェロール、d-δ-トコフェロー
ル、天然ビタミンE、塩酸ピリドキシン、ジカプリル酸
ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、リボフラ
ビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビ
ン、ニコチン酸アミド、パントテニルアルコール、パン
トテニルエチルエーテル、パントテン酸カルシウム、コ
レカルシフェロール等のビタミン類、アルブチン、エラ
グ酸、コウジ酸、油溶性甘草エキス等の美白剤、クロタ
ミトン、ジフェンヒドラミン等の抗痒剤、ヒノキチオー
ル、セファランチン、ニコチン酸トコフェロール等の育
毛・養毛剤、γ-オリザノール、フェルラ酸等が挙げら
れる。
【0011】本発明の外用組成物には、通常用いられる
種々の添加剤を配合することができる。この様な添加剤
は特に限定されないが、例えば乳化剤、懸濁化剤、防腐
剤、安定化剤、着色剤、清涼化剤、着香剤、吸着剤、吸
収促進剤、pH調整剤、粘稠剤、湿潤剤、油類、抗酸化剤
等を挙げることができる。
【0012】乳化剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、メチルグ
ルコシド脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、脂
肪酸石鹸(ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリ
ウム、ラウロイルサルコシンナトリウムなど)、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、ステアロイル硫酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のイオン性界
面活性剤、レシチン類(大豆レシチン、卵黄リン脂質、
水素添加レシチン、水酸化レシチンなど)、サポニン類
(大豆サポニン、カンゾウサポニン、酵素処理サポニン
など)、アラビアゴム等の天然由来界面活性剤等が挙げ
られる。
【0013】懸濁化剤としては、例えばメチルセルロー
ス、ポリソルベート80、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、アラビアゴム、トラガント末、カルメロース、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシ
エチレンポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0014】防腐剤としては、例えばメチルパラベン、
エチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム等
の安息香酸塩、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナト
リウム、フェノキシエタノール、ヒノキチオール等が挙
げられる。
【0015】安定化剤としては、ステアリン酸、ミリス
チン酸、オレイン酸等の脂肪酸、セタノール、セトステ
アリルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロ
ール、フィトステロール、オクチルドデカノール、ベヘ
ニルアルコール等の高級アルコール、カルボキシビニル
ポリマー、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコ
ール、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ゼラチン類、ジェランガム、カラギ
ーナン、寒天、ペクチン、ローカストビーンガム、グァ
ーガム、トラガントガム、結晶セルロース、ポリビニル
ピロリドン等の水溶性高分子、エデト酸、グルコン酸、
クエン酸、リンゴ酸等のキレート剤、天然ビタミンE、
d-α-トコフェロール、δ-トコフェロール、β-トコフ
ェロール、γ-トコフェロール、アスコルビン酸、エリ
ソルビン酸およびこれらの塩または誘導体、ジブチルヒ
ドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食
子酸ナトリウム、フィチン酸、亜硫酸ナトリウム、カテ
キン類、ポリフェノール等の抗酸化剤、グリセリルモノ
アルキルエーテル、パルミチン酸デキストリン等が挙げ
られる。
【0016】着色剤としては、酸化チタン、黄色三二酸
化鉄、タルク、ベニバナ色素、クチナシ色素、パプリカ
色素、β-カロチン、カラメル、銅クロロフィリンナト
リウム、シルク末等が挙げられる。
【0017】清涼化剤としては、d−カンフル、ハッカ
油、l−メントール、d−ボルネオール等が挙げられ
る。
【0018】着香剤としては、一般的に化粧品や外用剤
に用いられる香料の他に、ウイキョウ末、オレンジ油、
カミツレ油、スペアミント油、パイン油、ハッカ油、ベ
ルガモット油、l−メントール、レモン油等の精油が挙
げられる。
【0019】吸着剤としては、カルメロースカルシウ
ム、ケイ酸マグネシウム、酸化アルミニウム、デキスト
リン等が挙げられる。
【0020】吸収促進剤としては、エタノール、イソプ
ロピルアルコール等の低級アルコール、オレイルアルコ
ール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール、
オレイン酸、リシノレイン酸、イソステアリン酸等の脂
肪酸、レシチン類等の界面活性剤、高級アルコールと中
鎖脂肪酸、パルミチン酸イソプロピル等脂肪酸のエステ
ル油、乳酸およびその塩、l-メントール等が挙げられ
る。
【0021】粘稠剤としては、カルボキシビニルポリマ
ー、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール、
キサンタンガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ゼラチン類、ジェランガム、カラギーナン、
寒天、ペクチン、ローカストビーンガム、グァーガム、
トラガントガム、結晶セルロース、ポリビニルピロリド
ン等が挙げられる。
【0022】湿潤剤としては、ソルビトール、キシリト
ール、還元麦芽糖水飴、マルチトール、エリスリトー
ル、ショ糖、トレハロース、ブドウ糖などの糖類または
糖アルコール、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、
エラスチン、セリシン、デオキシリボ核酸またはその
塩、加水分解コラーゲン、ポリグルタミン酸、ポリアル
ギン酸、小麦ペプチド、コンドロイチン硫酸ナトリウ
ム、キチン、キトサン等の高分子湿潤剤、グリセリン、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセ
リン等の多価アルコール、アロエエキス、モモの葉エキ
ス、ビワエキス、米発酵エキス、米糠エキス、コケモモ
エキス、ウワウルシエキス、カンゾウエキス等の植物エ
キス、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グリシン、ア
ルギニン、グルタミン酸、セリン、プロリン、ヒドロキ
シプロリン、ジグリセリン、ベタイン等のアミノ酸類、
スフィンゴ脂質、セラミド、レシチン、コレステロール
等の油性湿潤剤、乳酸、乳酸ナトリウム等が挙げられ
る。
【0023】油類としては、オリーブ油、米糠油、大豆
油、ヒマワリ油、マカデミアナッツ油、アボガド油等の
植物性油脂、スクワラン、魚油、馬油等の動物性油脂、
カルナバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、ラノ
リン、ホホバ油等のロウ類、流動パラフィン、パラフィ
ン、ワセリン、ポリイソブデン、合成スクワラン等の炭
化水素、セタノール、セトステアリルアルコール、ステ
アリルアルコール、コレステロール、フィトステロー
ル、オクチルドデカノール、ベヘニルアルコール等の高
級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン
酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸オ
クチル、オクタン酸セチル、中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド、トリオクタン酸グリセリン、乳酸セチル、クエン酸
トリエチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ
イソプロピル、セバシン酸ジエチル等のエステル油、メ
チルポリシロキサン、シリコン樹脂、環状ジメチルシリ
コーン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル等
が挙げられる。
【0024】本発明にかかる外用組成物は、通常行われ
ている製剤化方法で製造することができる。例えば、疎
水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用してゲ
ル状乳化組成物製剤を製造する場合には、加温した油相
と、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む
水相を適切な温度に加温して混合し、乳化させる。さら
に尿素、その他の配合成分と、必要に応じて中和剤等を
添加して、冷却しながら増粘させ目的のゲル状乳化組成
物製剤を得ることができる。
【0025】また、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースを使用してゲル化製剤を製造する場合には、疎
水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースを適宜加温し
た精製水に分散させて冷却し、膨潤させる。必要に応じ
て粘度調整剤等を加えてゲル化する。さらに尿素、その
他の配合成分を添加し、よく攪拌混合して、製剤を得る
ことができる。
【0026】さらに、この乳化組成物を微細なエマルジ
ョンとするためには、以下の様な方法で実施することが
できる。まず、加温した油相と水相を混合して、乳化組
成物を得る。一方、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースを分散させた水溶液を冷却しながら膨潤させた
後、乳化組成物を添加してよく攪拌混合する。上記のよ
うな乳化組成物を得る際には、通常使用されている単純
攪拌機や、ホモミキサー、ポリトロンホモジナイザー、
マントンガウリン乳化機、超高圧乳化機、超音波乳化機
などを用いることができる。
【0027】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0028】実施例1 O-HPMC 0.75gを50gの精製水中に分散させて、85℃以上
に加温して攪拌した。攪拌を続けながら、室温まで冷却
し、透明ゲルを得た。尿素 10g、グリセリン 5g、クエ
ン酸 0.1gおよびクエン酸ナトリウム 0.35gを、33.8gの
精製水で溶解した。この溶解液を透明ゲルに攪拌しなが
ら添加し、均一になるまで攪拌を続け、尿素配合ゲル組
成物 100gを得た。
【0029】実施例2 O-HPMC 0.5gを50gの精製水中に分散させて、85℃以上に
加温して攪拌した。攪拌を続けながら、室温まで冷却
し、透明ゲルを得た。尿素 20g、グリセリン 5g、クエ
ン酸 0.1gおよびクエン酸ナトリウム 0.35gを、24.05g
の精製水で溶解した。この溶解液を透明ゲルに攪拌しな
がら添加し、均一になるまで攪拌を続け、尿素配合ゲル
組成物 100gを得た。
【0030】比較例1 カルボキシビニルポリマー 0.5gを50gの精製水中に分散
させて、85℃以上に加温して攪拌した。攪拌を続けなが
ら、室温まで冷却し、透明ゲルを得た。尿素 20g、グリ
セリン 5gおよびL−アルギニン 0.3gを、24.2gの精製
水で溶解した。この溶解液を透明ゲルに攪拌しながら添
加し、均一になるまで攪拌を続け、尿素配合ゲル組成物
100gを得た。
【0031】比較例2 カルボキシビニルポリマー 0.5gを50gの精製水中に分散
させて、85℃以上に加温して攪拌した。攪拌を続けなが
ら、室温まで冷却し、透明ゲルを得た。尿素 10g、グリ
セリン 5gおよびL−アルギニン 0.4gを、34.1gの精製
水で溶解した。この溶解液を透明ゲルに攪拌しながら添
加し、均一になるまで攪拌を続け、尿素配合ゲル組成物
100gを得た。
【0032】比較例3 ヒドロキシエチルセルロース 1.0gを50gの精製水中に分
散させて、85℃以上に加温して攪拌した。攪拌を続けな
がら、室温まで冷却し、透明ゲル状液を得た。尿素 10
g、グリセリン 5g、クエン酸 0.1gおよびクエン酸ナト
リウム 0.35gを、33.55gの精製水で溶解した。この溶解
液を透明ゲルに攪拌しながら添加し、均一になるまで攪
拌を続け、尿素配合ゲル組成物 100gを得た。
【0033】比較試験1 実施例1および2、比較例1〜3で製造したゲル状組成
物を、45および50℃で1カ月間保存した。保存開始前、
1カ月後にそれぞれのサンプルの性状を目視で検査し
た。また、サンプルの適量を手の甲の部分に塗布し、使
用感を調べた。さらにB型粘度計 ローターNo.4(芝浦
システム(株)社製)を使い、6 rpm、2分、20℃の条件下
でそれぞれの粘度を測定した(表1、2)。
【0034】 A:半透明粘ゲル状液 B:半透明ゲル
【0035】
【0036】表に示したように、実施例1および2の製
剤は使用感が良く、また、保存後も性状は透明ゲルのま
ま変化せず、粘度もほとんど変化しなかった。一方、比
較例1および2の製剤はべたつき感があり、また、保存
によって半透明になり、粘度も著しく低下した。また、
比較例3の製剤は初期からゲル状液であり、固さを得ら
れなかった。ヒドロキシエチルセルロースを約3%配合
すると適度な固さを得られるが、非常に強いべたつき感
を生じ、また、乾いた後には皮膚が白くなり不快な感じ
を受けてしまった。
【0037】
【発明の効果】本発明により、長期間保存しても外観、
粘度、展延性等の性状が変化せず、使用感に優れた尿素
配合外用組成物が製造可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 W 9/06 9/06 9/10 9/10 47/16 47/16 47/38 47/38 A61P 17/00 A61P 17/00 17/02 17/02 17/04 17/04 17/12 17/12 17/16 17/16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースを含有するpH調整剤を必要としない安定化され
    た尿素含有外用組成物
  2. 【請求項2】疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロー
    スを0.05〜2%含むことを特徴とする請求項1に記
    載の外用組成物。
  3. 【請求項3】外用組成物の性状がクリームまたはゲルで
    ある請求項1乃至2に記載の外用組成物
  4. 【請求項4】疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロー
    スを使用しpH調整を必要としない尿素含有外用組成物
    中の安定化方法
  5. 【請求項5】疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロー
    スを0.05〜2%含むことを特徴とする請求項4に記
    載の安定化方法。
  6. 【請求項6】外用組成物の性状がクリームまたはゲルで
    ある請求項4および5に記載の安定化方法
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