JP2003010581A - ミシンの糸調子装置 - Google Patents

ミシンの糸調子装置

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JP2003010581A JP2001194779A JP2001194779A JP2003010581A JP 2003010581 A JP2003010581 A JP 2003010581A JP 2001194779 A JP2001194779 A JP 2001194779A JP 2001194779 A JP2001194779 A JP 2001194779A JP 2003010581 A JP2003010581 A JP 2003010581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸に付与する張力が可変な糸調子器を備える
ミシンの糸調子装置において、糸調子器の可動部の摩擦
の影響を無くして、低張力を正確に設定可能とすること
である。 【解決手段】 糸調子装置は、糸調子器101と、これ
を駆動するボイスコイルモータ(VCM)111とを備
える。VCMの電源として、直流を周期的に変化させる
脈流を発生する脈流電源120を用いることにより、V
CMを利用して糸調子器の振動印加手段を構成した。V
CMを脈流の駆動電流で動作すると、VCMに微振動す
る推力が発生し、糸調子器の可動軸、可動皿を微振動さ
せながら駆動する。これにより、低張力でも、これらを
摩擦の影響をなくなめらかに移動して、張力を正確に設
定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンの糸に付与
する張力が可変な糸調子器を備えた糸調子装置に関し、
特に低張力設定時の糸調子器の駆動法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】糸に付与する張力が可変なミシンの糸調
子装置として、糸に張力を付与する糸調子器と、この糸
調子器の張力付与部(調子皿、ロータリーテンション
等)に作用する電気的なアクチュエータ(駆動手段)と
を備えたものがある。糸張力の設定制御は、アクチュエ
ータから直接もしくはリンク機構を介して推力(押圧と
は逆方向の吸引力を含む)を糸調子器の可動軸に伝達し
て、可動軸により張力付与部を駆動する(押すまたは引
く)ことによって行っている。
【0003】たとえば図1に示す糸調子装置は、アクチ
ュエータとしてボイスコイルモータ111を備え、モー
タ111の可動コイル116に直流の駆動電流を供給す
るによって推力を発生させ、可動コイル116に取り付
けられた可動軸105を糸調子器101の中空軸104
内で前進または後退させて、中空軸104の外面に取り
付けた可動皿103を中空軸104内の当接片106を
介して移動し、可動皿103と中空軸104の外面の固
定皿102との押圧力を変更して、これにより可動皿と
固定皿の間に介挿した糸に付与する張力を制御し、ミシ
ン回転中またはミシン停止中に所望の張力を設定するも
のである。
【0004】図15は、このボイスコイルモータ111
を用いた糸調子装置のミシン停止時における印加電圧V
dcに対する張力Pの特性の一例を示すものである。糸張
力Pは、印加電圧(直流)Vdcの上昇および下降に対
し、理想的には図2の一点鎖線で示すように、同一の印
加電圧(例えばVd)に対して同一の張力(例えばP
e)となることが望ましいが、実際には、糸調子器の可
動部の摩擦抵抗による不感帯d1、d2が存在し、印加
電圧Vdcの下降および上昇にともなって実線上を矢印a
〜dの順に変化して、印加電圧の下降時と上昇時とで
は、同一の印加電圧(例えばVd)に対して異なる張力
(例えばPmあるいはPe)が発生し、正確な張力を付
与することができないことに加えて、残留張力Pbが残
ってしまうため、張力を0にすることができない。
【0005】図16は、図15と同じ条件で糸調子装置
を駆動した場合の印加電圧Vdcと糸張力Pの関係を横軸
を時間軸として図15に対応させて図示したものであ
る。印加電圧Vdcは時間tに対し直線的に増加し、直線
的に減少させる条件とした。図16に示されるように、
印加電圧Vdcが張力Pが上昇を開始するVhに達する時
間t=tdまでは、張力Pは残留張力Pbのままであ
り、印加電圧Vdcの増加に対し張力Pが増大し始めるに
は時間tdだけの遅れがある。つぎに印加電圧VdcをV
xまで増加した状態から減少すると、張力PはVdcの減
少から時間teだけ遅れて減少に転じ、Vdc=0Vで残
留張力Pbになる。なお、図15および図16は、ミシ
ン停止時における従来の糸調子装置の特性を示したもの
であるが、ミシンの振動が少ない低速時においても同様
な特性となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、糸調
子装置には、駆動手段による駆動に対し糸調子器の可動
部に摩擦による不感帯がある。つまり、糸調子器のスラ
イドする可動軸や可動皿に中空軸と摩擦が発生する。こ
の摩擦は小さいため、張力が強い場合には無視できる
が、押し・引きする推力が弱い低張力時には摩擦の影響
が無視できなくなり、スライドする部分が摩擦抵抗によ
って引っ掛かってなめらかに移動せず、いわゆるスティ
ックスリップを起こす。その結果、従来は低い張力を正
確に設定できない問題があった。また、ミシン回転中
に、被縫製物の縫製部位に対応させて駆動手段を制御し
て、張力を種々変更しながら縫製を行う場合には、図1
6に示すような応答遅れが発生し、各縫製部位に所望の
張力を付与できないという問題もあった。
【0007】また印加電圧に頼らず実際に張力を測定し
ながら、ミシンの停止時に張力設定を行っても、可動軸
や可動皿の摩擦抵抗による引っ掛かりが発生した状態で
張力が設定され、ミシンの高速運転時には引っ掛かり状
態が振動によって開放されてなくなるので、ミシン停止
時に設定した張力が高速運転時に変わってしまう問題も
あった。
【0008】また糸経路の1カ所で糸調子装置により張
力を付与し、制御しようとすると、大きな力を発生する
アクチュエーターが必要となるので、糸経路上の複数箇
所に糸調子装置を設置して、張力を複数個の糸調子装置
に分担させて糸に付与させる方法がある。このようにす
ると、個々の糸調子装置で付与する張力を、1個の糸調
子装置だけで張力を付与する場合の算術平均値よりも小
さくできるが、この場合、糸調子装置の個数分だけ摩擦
抵抗も増大するので、さらに正確な設定ができなくなる
という問題があった。
【0009】一方、張力の設定をボイスコイルモータ等
の駆動手段によらず、可動皿と固定皿を押圧するバネ圧
を手動にて調整するタイプの糸調子装置も知られている
が、同様な問題が発生していた。
【0010】本発明の課題は、糸に付与する張力が可変
な糸調子器を備えるミシンの糸調子装置において、糸調
子器の可動軸や可動皿など可動部の摩擦の影響を無くし
て、低張力の正確な設定など、所望の張力を正確に設定
可能とすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、ミシンの糸調子装置であって、
たとえば図1に示すように、ミシンの糸に付与する張力
が変更可能な糸調子器101と、糸調子器101に振動
を加える振動印加手段とを備えることを特徴とする。
【0012】請求項1記載の発明によれば、以下の作用
効果を有する。 (1)低張力の張力設定時に、振動印加手段で糸調子器
に振動を加えるので、糸調子器の可動部(可動軸、可動
皿)の摩擦抵抗を緩和し、ほぼなくならせることがで
き、可動部をスティックスリップすることなくなめらか
に駆動して、低張力であっても所望の張力を正確に設定
して糸に付与することができる。 (2)ミシン停止時に糸調子器の可動部の摩擦による影
響をなくして張力を正確に設定できるので、ミシン高速
運転時にミシン停止時に設定した張力と同じ張力が得ら
れ、縫い始め、縫い途中および縫い終わりの全段階で、
安定した同じ縫い目を得ることができる。 (3)ミシン運転中に張力を変更する場合、ミシンが低
速で回転していると、スティックスリップが発生するた
め正確な張力を設定できないが、振動を加えることによ
りスティップスリップをなくすので、ミシンの回転数に
かかわらず、正確な張力をできるようになる。 (4)駆動手段により糸調子器の可動部(可動軸、可動
皿)を駆動して張力設定する糸調子装置のみならず、手
動により糸調子器の可動部(可動皿)を駆動して張力設
定するタイプの糸調子装置についても、張力設定時に糸
調子器に振動を加えることにより、上記(1)〜(3)
の作用効果を得ることができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載のミ
シンの糸調子装置において、たとえば図1に示すよう
に、糸調子器101が、これを駆動して前記付与する張
力を制御する、駆動電流で動作する駆動手段(ボイスコ
イルモータ111)に連結され、図2に示されるよう
に、この駆動手段に対し駆動電流を周期的に変化させる
脈流電源120を用いることにより、駆動手段を利用し
て振動印加手段を構成し、駆動電流を周期的に変化させ
ること(脈流)により糸調子器101に振動を加えるこ
とを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明によれば、脈流の駆動
電流で駆動手段を動作させるので、駆動手段に糸調子器
の可動部を微振動しながら押し・引きする推力を容易に
得ることができ、また振動印加手段を含めて糸調子装置
全体を小型化、安価にすることができる。さらに脈流の
交流成分の振幅を変えることにより、糸調子器に加える
振動の大きさ(振幅)を容易に変えることができる利点
もある。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のミシンの糸調子装置において、たとえば前記振動
印加手段による前記糸調子器への振動の付加を、前記糸
に付与する張力が所定の張力より小さい場合にのみ行う
ことを特徴とする。
【0016】糸調子器の可動部の駆動の際に摩擦の影響
が無視できなくなるのは、駆動手段により弱い推力で可
動部を駆動して、低い張力を設定する場合である。請求
項3記載の発明によれば、糸調子器への振動の付加を、
糸に付与する張力が所定の張力より小さい場合にのみ行
うので、適切かつ合理的な張力の設定制御ができる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載のミシンの糸調子装置において、前記振動印加手段
により前記糸調子器に加える振動の大きさを、前記糸に
付与する張力が小さくなるにしたがって大きくすること
を特徴とする。
【0018】糸調子器の可動部の駆動に対する摩擦の影
響の度合いは、設定する張力が低いほど強くなる。請求
項4記載の発明によれば、糸調子器に加える振動の大き
さ(振幅)を、糸に付与する張力が小さくなるにつれて
大きくするので、適切かつ合理的な張力の設定制御がで
きる。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1または2
記載のミシンの糸調子装置において、前記振動印加手段
による前記糸調子器への振動の付加を、ミシンの速度が
所定速度より小さい場合にのみ行うことを特徴とする。
【0020】ミシンの速度が高い場合、ミシンの振動が
大きくなり、糸調子器の振動も大きくなるため、低張力
の設定でも、糸調子器の可動部の摩擦の影響をなくし
て、張力を正確に設定できる。請求項5記載の発明によ
れば、ミシンの速度が所定速度より小さい場合にのみ糸
調子器に振動を付加するので、張力の適切かつ合理的な
設定制御ができる。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項1または2
記載のミシンの糸調子装置において、前記振動印加手段
により前記糸調子器に加える振動の大きさを、ミシンの
速度が高くなるにしたがって小さくすることを特徴とす
る。
【0022】ミシンの振動、糸調子器の振動(振幅)の
度合いは、ミシンの速度が高いほど、大きくなる。請求
項6記載の発明によれば、糸調子器に加える振動の大き
さを、ミシンの速度が高くなるにしたがって小さくする
ので、適切かつ合理的な張力の設定制御ができる。
【0023】請求項7記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5または6記載のミシンの糸調子装置におい
て、前記糸調子装置が、糸の経路に沿って直列に複数個
配列され、前記糸に張力を分担して付与するように使用
されることを特徴とする。
【0024】請求項7記載の発明によれば、つぎの作用
効果を有する。すなわち、糸の経路上の複数箇所に糸調
子装置を設置して、張力を複数個の糸調子装置に分担さ
せて糸に付与させるようにすれば、個々の糸調子装置で
付与する張力を、1個の糸調子装置だけで付与する場合
の算術平均値よりも小さくできるが、この場合、個々の
糸調子装置が低張力を正確に設定できる必要があるが、
糸調子器に振動を加えることにより、低張力でも正確に
設定できるので、張力を複数個の糸調子装置に分担させ
て付与するような使用法ができる。これにより、個々の
糸調子装置における糸調子器の駆動手段(アクチュエー
タ)を小さくでき、また個々の糸調子装置における駆動
手段を個別に動作させることにより、糸調子装置を縫製
時は張力設定用に使用し、糸切り時は張力を変えて糸切
り後の残り長さをコントロールするような使用法もでき
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳細に説明する。 [第一の実施の形態]図1は、本発明の第一の実施の形
態における糸調子装置を示す断面図である。本実施の形
態において、糸調子装置は、糸調子器101に駆動手段
として、直動アクチュエータのボイスコイルモータ(V
CM)111を取り付けた基本構成を有している。本発
明は、たとえばボイスコイルモータ111で糸調子器1
01を駆動して、糸調子器で糸に付与する張力を設定す
るに際し、糸調子器101に振動を印加することによ
り、その可動軸105および可動皿103の摩擦による
影響を無くして、低張力であっても正確に設定すること
を可能とした。
【0026】まず、糸調子装置の全体構成について説明
する。糸調子装置において、糸調子器101は、軸受ケ
ース107に回転自在に軸支された中空軸104を有
し、中空軸104の先端部側に張力付与部として1対の
調子皿102、103を設けている。この1対の皿のう
ちの外側の皿102は、中空軸104の外面に固定した
固定皿であり、これと対向した内側の皿103は、中空
軸104の外面にスライド自在に組み付けた可動皿であ
る。中空軸104の先端部外周には雄ねじ部181が形
成され、調子皿調節手段としてのナット182を雄ねじ
部181に螺合して、ナット182により固定皿102
の固定位置を調節することにより、固定皿102と可動
皿103の初期の押圧力を調節している。
【0027】軸受ケース107内には、中空軸104の
外面に被嵌したねじりコイルバネ(糸取りバネ)108
が介挿されており、コイルバネ108の先端には、固定
皿102の外周に臨む糸掛け棒109が一体に設けられ
ている。中空軸104の内部には、可動軸105がスラ
イド自在に挿入され、また可動軸105の先端によって
押される当接片106が配置されていて、この当接片1
06は可動皿103に一体に設けられている。軸受ース
107は、ミシンアームブロック100の組み込み穴に
填め込んで固定されている。
【0028】なお、この実施の形態とは逆に、内側の皿
103を固定皿とし、外側の皿102を可動皿としても
よく、その場合には、当接片106を外側の可動皿10
2と一体に設けて、その当接片106に可動軸105の
先端部を係合等により接続することで、可動軸105に
より当接片106を介して可動皿102を引けるように
しておけばよい。
【0029】ボイスコイルモータ111は低イナーシャ
の直流リニアモータで、磁気回路112を構成する円筒
型ヨーク113と、その端部内周に設けた永久磁石の外
極114と、円筒形ヨーク113の中心部に一体的に設
けた鉄心の中央極115と、この中央極115と外極1
14との間に配設された円筒状の可動コイル116とか
らなる。可動コイル116は、補償銅管117の外周に
コイル巻線118を設けてなり、その先端部のコイルヘ
ッド119の中央部に前記の可動軸105を一体に取り
付けている。
【0030】上記の可動コイル116には、外極(永久
磁石)114により中央極(鉄心)115との間に形成
された磁界が作用しており、この磁界中にある可動コイ
ル116のコイル巻線118に、電源から直流の駆動電
流を供給すると、その駆動電流の極性によって可動コイ
ル116に推力(糸調子器方向への押し力またはこれと
反対方向への引っ張り力)が生じる。この可動コイル1
16の推力により、可動軸105が駆動されて中空軸1
04内を前進または後退し、中空軸104内で可動軸1
05に押圧された当接片106を介して、当接片106
と一体の可動皿103が軸線方向に沿って前後方向に移
動し、可動皿103と固定皿102との間の押圧力が変
更され、糸に付与する張力が設定される。
【0031】すなわち、ミシンの糸巻(糸駒)から繰り
出されて糸取りバネに至るまでの糸巻と天秤との間の糸
経路で、固定皿102と可動皿103との間に通した糸
に対する把持力が変わり、糸の繰り出し量が規制されて
糸に所望の張力が付与される。なお、上記では、外極1
14を永久磁石、中央極115を鉄心として、ボイスコ
イルモータを構成しているが、外極114を鉄心、中央
極115を永久磁石として、ボイスコイルモータを構成
してもよい。
【0032】ボイスコイルモータ111は、インダクタ
ンスが小さく、また移動体が可動コイル116だけで慣
性が小さいので、駆動電流の入力に対する推力の出力応
答が早いという特性を具備している。さらに駆動電流に
比例した線形の推力(押し力・吸引力)を取り出せる特
性を有しており、可動皿103を駆動電圧(駆動電流)
に比例した線形の移動量で駆動することができる。
【0033】しかしながら、従来技術の項で述べたよう
に、糸調子器101の中空軸104に対しスライドする
可動軸105や可動皿103には、それぞれ中空軸10
4の内面、外面と摩擦が発生し、押し・引きする推力が
弱い低張力時に摩擦の影響が無視できなくなり、スライ
ドする部分が摩擦抵抗により引っ掛かって、いわゆるス
ティックスリップを起こし、正確に張力を設定できない
問題があった。
【0034】そこで、本発明では、低張力設定時に、可
動軸105や可動皿103が摩擦抵抗の影響を受けずに
なめらかに移動可能とするために、糸調子器101に振
動印加手段を設置して、駆動手段による糸調子器の可動
部(可動軸105、可動皿103)の駆動に際し、糸調
子器101に振動を付加するようにした。
【0035】本実施の形態の場合には、糸調子器101
の駆動手段に直流電流により動作するボイスコイルモー
タ111を用いているので、図2に示すように、ボイス
コイルモータ(VCM)111の電源として、直流を周
期的に変化させる脈流を発生する脈流電源120を用い
ることにより、ボイスコイルモータ111を利用して糸
調子器101の振動印加手段を構成した。脈流電源とし
ては、直流に交流を重畳した電流を発生する電源を使用
することができる。交流としてはサイン波、矩形波、三
角波など各種のものを使用することができる。
【0036】このような脈流の駆動電流でボイスコイル
モータ111を動作させれば、可動コイル116に移動
方向に微振動しながら可動軸105を押し・引きする推
力が容易に得られ、可動軸105および当接片106を
介して可動軸105により駆動される可動皿103を微
振動しながら駆動できるので、これら可動軸105や可
動皿103の中空軸104との摩擦抵抗を緩和して、ほ
ぼなくならせることができる。このため弱い推力で駆動
しても、可動軸105や可動皿103が摩擦抵抗により
引っ掛からず、スティックスリップを起こすことなくな
めらかに移動する。したがって、本実施の形態によれ
ば、糸に付与する張力が低い張力であっても、所望の張
力を正確に設定して付与することができる。
【0037】振動印加手段(本例では、ボイスコイルモ
ータ+脈流電源)による糸調子器101への振動の付加
は、図3に示すように、糸に付与する張力Pが所定の張
力P1より小さい場合にのみ行うことが好ましい。これ
は、可動軸105、可動皿103の移動の際に摩擦の影
響が無視できなくなるのは、糸に付与する張力が低いと
き、つまりボイスコイルモータ111を弱い推力で動作
させて、弱い推力で可動軸105、可動皿103を駆動
するときだからである。糸に付与する張力が高く、可動
軸105、可動皿103を強い推力で駆動する場合は、
これら可動軸105、可動皿103は摩擦に影響されず
になめらかに移動する。
【0038】振動印加手段により糸調子器に加える振動
の大きさ(振幅)は、糸に付与する張力が小さくなるに
つれて、可動軸105、可動皿103の移動に対する摩
擦抵抗の影響の度合いが強くなることから、同じ図3に
示すように、P1以下よりもP2以下(P2<P1)の
方が大きいというように、張力Pが小さいほど大きくす
ることが好ましい。
【0039】振動印加手段による糸調子器101への振
動の付加は、図4に示すように、ミシン停止時も含め
て、ミシンの速度Sが所定速度S1より小さい場合にの
み付加するようにすることが好ましい。これは、ミシン
の速度が高くなると、ミシンの振動が大きくなって糸調
子器101の振動も大きくなるので、低張力の設定で
も、可動軸105、可動皿103の摩擦の影響が緩和さ
れ、これらをなめらかに移動して、張力を正確に設定す
ることができるからである。
【0040】振動印加手段により糸調子器に加える振動
の大きさ(振幅)は、同じ図4に示すように、ミシンの
速度Sが高くなるほど糸調子器の振動が大きくなること
から、ミシンの速度が高くなるにしたがって小さくする
ことが好ましい。
【0041】糸調子器101に加える振動の大きさを変
えるには、図5に示すように、電源120でボイスコイ
ルモータ111に加える駆動電流について、重畳する交
流電圧Vaの大きさを変えればよい。たとえば交流電圧
VaをVa1からVa2に増大すれば、振幅をa1から
a2に大きくできる。
【0042】図6に、本実施の形態の糸調子装置を備え
たミシンの制御部を示すブロック図を掲げる。図6に示
すように、ミシン制御部はCPU2を有し、CPU2に
は、たとえばミシンのペダル1、操作パネル3、針上下
位置検出器7が接続され、これら各部の信号が入力され
る。またCPU2には、モータドライバー4を介してミ
シンモータ5が、VCM(ボイスコイルモータ)ドライ
バ9を介してボイスコイルモータ8(図1のボイスコイ
ルモータ111である)が接続され、さらにミシンモー
タの回転速度を検出するモータエンコーダ6が接続さ
れ、これら各部の信号が入力される。そしてCPU2に
より、これら入力された各部のデータをROM10やR
AM11に設定されているデータと比較演算して、所望
の糸張力が設定されるように、ボイスコイルモータ11
1に流す駆動電流について、直流にだけにするか、ある
いは脈流にするかを決定し、直流だけのときはその直流
の大きさを決め、脈流にするときはその直流分および交
流分の大きさを決める等の制御をする。
【0043】本実施の形態における張力設定制御の一例
を図7のフローチャートにより説明する。図7におい
て、張力設定制御のシーケンスがスタートすると、CP
U2が、設定しようとする張力設定値Paを読み込む
(ステップST1)。なお、この張力設定値Paは、例
えば操作パネル3により入力され、RAM11に記憶さ
れている。ついで張力設定値Paが基準値P1よりも低
いか否かを判断し(ステップST2)、設定値Paが基
準値P1より低くないとき、つまり高いときは糸調子器
101の駆動、すなわち可動軸105、可動皿103の
駆動に対する摩擦の影響が少ないので、直流電圧Vdの
駆動電流でボイスコイルモータ111を動作させて、可
動軸105を駆動し、これによって可動皿103を移動
して、張力Paを設定する。可動皿103と固定皿10
2との間隙に通された糸には、所望の設定値Paの張力
が付与される。
【0044】ステップST2で、張力設定値Paが基準
値P1より低いときは、糸調子器101の駆動に対し摩
擦の影響があるので、さらに基準値P1よりも低い第2
の基準値P2に対し低いか否かを判断し(ステップST
4)、設定値Paが基準値P2より高いときは、摩擦の
影響を無くすために、交流電圧Va1を重畳した電圧V
d+Va1の駆動電流でボイスコイルモータ111を動
作させて、糸調子器を駆動し(ステップST5)、張力
Paを設定する。
【0045】ステップST4で、張力設定値Paが基準
値P2より低いときは、上記よりも摩擦抵抗の影響が大
きいので、直流電圧VdにVa1よりも大きい交流電圧
Va2を重畳した電圧Vd+Va2の駆動電流でボイス
コイルモータ111を動作させて、糸調子器を駆動し
(ステップST6)、張力Paを設定する。
【0046】糸張力をさらに変更するときは、ステップ
ST3、ST4またはST5からステップST1に戻っ
て、新たに設定する張力についての設定値Paの読み込
み以下の操作を行い、同様な手法により、糸に新たな張
力Paを設定すればよい。
【0047】本実施の形態における張力設定制御の他の
例を図8のフローチャートにより説明する。図7で示し
た張力設定制御では、ミシンの速度を変えずに一定とし
た条件下で行ったが、本例は、ミシンの速度が変更され
る場合の張力設定時の制御である。
【0048】図8において、張力設定制御のシーケンス
がスタートすると、CPUが、設定しようとする張力設
定値Paを読み込んだ後(ステップST11)、モータ
エンコーダ6で検出したミシンの速度Sを読み込んで
(ステップST12)、ミシン速度Sが基準値S1より
も低いか否かを判断し(ステップST13)、ミシン速
度Sが基準値S1より低くないときは、つまり高いとき
はミシンの振動により、糸調子器101の駆動、すなわ
ち可動軸105、可動皿103の駆動に対する摩擦の影
響が取り除かれるので、直流電圧Vdの駆動電流でボイ
スコイルモータ111を動作させて、糸調子器101を
駆動し(可動軸105を駆動して可動皿103を移動
し)(ステップST14)、張力Paを設定する。可動
皿103と固定皿102との間隙に通された糸には、所
望の設定値Paの張力が付与される。
【0049】ステップST13で、ミシン速度Sが基準
値S1より低いときは、さらに基準値S1よりも低い第
2の基準値S2に対し低いか否かを判断し(ステップS
T15)、ミシン速度Sが基準値S1よりも低くS2よ
り高いときは、ミシンの振動により摩擦の影響を余り解
消できないので、摩擦の影響を無くすために、交流電圧
Va1を重畳した電圧Vd+Va1の駆動電流でボイス
コイルモータ111を動作させて、糸調子器を駆動し
(ステップST16)、張力Paを設定する。
【0050】ステップST15で、ミシン速度Sが基準
値S2より低いときは、ミシンの振動で摩擦の影響を解
消する効果がほとんど期待できないので、直流電圧Vd
にVa1よりも大きい交流電圧Va2を重畳した電圧V
d+Va2の駆動電流でボイスコイルモータ111を動
作させて、糸調子器を駆動し(ステップST17)、張
力Paを設定する。
【0051】糸張力をさらに変更するときは、ステップ
ST14、ST15またはST17からステップST1
1に戻って、新たに設定する張力についての定値Paの
読み込み、ミシン速度Sの読み込み以下の操作を行い、
同様な手法により、新たな張力Paを設定すればよい。
【0052】[第二の実施の形態]図9は、本発明の第
二の実施の形態における糸調子装置を示す断面図であ
る。図9において、図1に付した符号と同一の符号は同
一の部材を示す。
【0053】本実施の形態では、糸調子装置は、図9に
示すように、ミシンアームブロック100に設置された
糸調子器101の駆動手段として、低イナーシャモータ
であるコアレスモータ301を具備する。説明の簡便の
ために内部構造を省略するが、このコアレスモータ30
1は、ケーシング内に固定の永久磁石と、この永久磁石
に対応して設けられた、鉄心を持たない回転自在な電機
子とを内蔵してなり、電機子の巻線に駆動電流を流すこ
とにより電機子が回転し、電機子の中心部に設けた出力
軸302が回転する。このコアレスモータ301は、前
述したボイスコイルモータ(VCM)と非常に良く似た
特性を有する。
【0054】コアレスモータ301は、その出力軸30
2に取り付けたリンク303を継ぎ手304で糸調子器
101の可動軸105に接続することにより、出力軸3
02の回転運動を直線運動に変換して可動軸105に伝
えるようになっている。これにより、ボイスコイルモー
タ(VCM)の場合と同様、コアレスモータ301の動
作で、糸調子器101の可動部、すなわち可動軸105
および可動皿103を駆動して、糸に所定の張力を設定
するようになっている。
【0055】なお、コアレスモータ301の出力軸30
2から糸調子器101の可動軸105までの動力伝達機
構として、リンク303および継手304に代えて、プ
ーリ等の他の機構を用いて、出力軸302の回転運動を
可動軸105の直線運動に変換するよう構成してもよ
い。
【0056】本実施の形態でも、第一の実施の形態のと
きと同様、コアレスモータ301の駆動電源として脈流
を発生できる電源を使用することにより、コアレスモー
タを利用して糸調子器101の振動印加手段を構成し
た。同様に、脈流電源からコアレスモータ301に脈流
の駆動電流を供給して、コアレスモータを動作させれ
ば、コアレスモータの出力軸302に微振動する推力が
発生するので、糸調子器101の可動軸105、可動皿
103を微振動させながら駆動することができる。この
ため、弱い推力で駆動しても、可動軸105や可動皿1
03が摩擦抵抗により引っ掛からず、スティックスリッ
プを起こすことなくスムーズに移動する。したがって、
本実施の形態によっても、糸に付与する張力が低い張力
であっても、張力を正確に設定して付与することがで
き、第一の実施の形態のときと同様な作用効果を奏す
る。
【0057】[第三の実施の形態]図10は、本発明の
第三の実施の形態における糸調子装置を示す断面図であ
る。図10において、図1に付した符号と同一の符号は
同一の部材を示す。本実施の形態では、糸調子装置の糸
調子器101は吸引型に構成されている。糸調子器10
1の駆動手段はボイスコイルモータ111である。
【0058】糸調子器101は、中空軸104の外面に
配置した1対の皿のうち、内側の皿102を固定皿と
し、外側の皿103を可動皿としている。可動皿103
は、糸調子器101の中空軸104の外面にスライド自
在に取り付けられ、中空軸104先端部のネジ部181
に螺合されたナット182の内側位置の回り止め130
と可動皿103との間には、中空軸104の外面に被嵌
した圧縮コイルバネ132が取り付けられている。中空
軸104内にスライド自在に挿入された可動軸105の
先端は、この回り止め130に係合している。
【0059】ボイスコイルモータ111の可動コイル1
16に駆動電流を流して吸引方向の推力を発生させ、可
動軸105をモータ111側に引くと、回り止め130
に係合されたコイルバネ132が圧縮されて、可動皿1
03を固定皿102に押圧し、その間に挿通された糸に
張力が付与される。可動コイル116に流す駆動電流の
極性を反対にすると、可動コイル116は可動軸105
を押圧し、これによりコイルバネ132が広がって可動
皿103の押圧が緩み、糸に付与された張力が減り、さ
らに駆動すると張力が解除される。
【0060】このような吸引型の糸調子装置でも、低張
力の設定時、糸調子器101の可動軸105、可動皿1
03と中空軸104との間の摩擦が無視し得ず、スティ
ックスリップが生じて、張力を正確に設定できない。そ
こで、本実施の形態でも、第一の実施の形態のときと同
様、ボイスコイルモータ111の駆動電源として脈流電
源を使用することにより、ボイスコイルモータを利用し
て糸調子器101の振動印加手段を構成した。同様に、
脈流電源から可動コイル116に脈流の駆動電流を供給
して動作させることにより、可動コイル116に微振動
する推力を発生させて、糸調子器101の可動軸10
5、可動皿103を微振動させながら駆動できる。した
がって、第一の実施の形態のときと同様に、弱い推力で
駆動しても、可動軸105や可動皿103が摩擦抵抗に
より引っ掛からず、スティックスリップを起こすことな
くスムーズに移動して、張力を正確に設定して付与する
ことができる等、同様な作用効果を奏する。
【0061】[第四の実施の形態]図11は、本発明の
第四の実施の形態における糸調子装置を示す斜視図であ
る。図11において、図1に付した符号と同一の符号は
同一の部材を示す。
【0062】本実施の形態では、糸調子装置は、糸調子
器101の可動軸105とボイスコイルモータ111と
を、その間に介挿したリンク機構171で連結してい
る。リンク機構171は図示しないミシンアーム内に収
容され、ボイスコイルモータ111はブラケット161
により、糸調子器101の側とは反対側のミシンアーム
裏面に固定されている。
【0063】リンク機構171は、上下方向の揺動アー
ム174と、このアーム174の上端に継ぎ手173を
介して取り付けられた水平方向のロッド172と、アー
ム174の下端に継ぎ手178を介して取り付けられた
水平方向のロッド177とを備え、アーム174はミシ
ンアームブロックに固定したブラケット176に対し、
支軸175で下端部寄りの位置を軸支されている。上記
のロッド172はボイスコイルモータ111の可動コイ
ル116のヘッド119に固定され、ロッド177は糸
調子器101の可動軸105に連結され、ロッド177
の先端部にはフランジ180が設けられている。フラン
ジ180と糸調子器101の軸受ース107の端面との
間には、リンク機構171が有する摩擦力の分だけ可動
軸105を戻すための圧縮コイルバネ179が介挿さ
れ、コイルバネ179は糸調子器101の中空軸104
の外面に被嵌されている。
【0064】ボイスコイルモータ111の可動コイル1
16に駆動電流を流して、可動コイルに推力を発生させ
るとロッド172が駆動されて、ロッド172がボイス
コイルモータ111の方向またはその逆の方向に移動
し、ロッド172の移動によりアーム174が支軸17
5を中心に反時計方向または時計方向に揺動し、アーム
174の揺動によりロッド177が糸調子器101の方
向またはその逆の方向に移動し、かくして可動軸105
が中空軸104内を進退して可動皿103を駆動し、可
動皿103と固定皿102との間の押圧力が制御され
る。
【0065】この糸調子装置では、リンク機構171の
アーム174の揺動中心を下端寄りの位置として、可動
コイル116に連結したロッド172の移動量に比べ
て、可動軸105に連結したロッド177の移動量を小
にしているので、可動コイル116の推力を増幅して可
動軸105に伝達することができる。このため、大きな
推力で可動軸105を押し・引きして、可動皿103、
固定皿102の押圧力を調整することができ、糸に高い
張力を付与することが可能になる。
【0066】このような推力増幅型の糸調子装置でも、
低張力の設定時、糸調子器101の可動軸105、可動
皿103と中空軸104との間の摩擦が無視し得ない事
情は同じであるから、スティックスリップが生じて、張
力を正確に設定できない。本実施の形態でも、これまで
の実施の形態と同様、ボイスコイルモータを利用して糸
調子器101の振動印加手段を構成し、脈流電源から可
動コイル116に脈流の駆動電流を供給して微振動する
推力を発生させることにより、糸調子器101の可動軸
105、可動皿103を微振動させながら駆動する。こ
れにより、弱い推力で駆動しても、可動軸105や可動
皿103が摩擦抵抗により引っ掛からず、スティックス
リップを起こすことなくなめらかに移動して、張力を正
確に設定して付与することができ、同様な作用効果を奏
する。
【0067】[第五の実施の形態]本発明の第五の実施
の形態における糸調子装置を図12に示す。図12にお
いて、図1に付した符号と同一の符号は同一の部材を示
す。
【0068】図12に示されるように、本実施の形態で
は、糸調子装置の糸調子器101は、中空軸104の外
面の先端部寄りの位置に回転自在に装着した糸車401
を有する。この糸車401は、皿の面を形成するように
中心から外側に旋回形状に延びて端部で湾曲した複数本
の間隔を開けた細幅の条材を2組み、2枚の皿が背中合
わせでクロスする格好に設けた構造とされ、糸車401
の外皿部と内皿部が交わった外側周縁部は、糸を1巻き
する溝をなしている。
【0069】糸車401の外皿部の内面、内皿部の内面
には、それぞれフェルト製の摩擦板402、403が接
触され、その外側に糸車401の回転を制動する制動部
材であるブレーキ板404、405が配設されている。
外側のブレーキ板404は中空軸104の外面に固定
し、内側のブレーキ板405は中空軸104の外面にス
ライド自在に取り付けられている。中空軸104の内部
には可動軸105により押される当接片406が配置さ
れ、この当接片406は可動ブレーキ板405と一体に
設けられている。
【0070】ボイスコイルモータ111の可動コイル1
16に駆動電流を流して推力を発生させ、可動コイルに
取り付けられた可動軸105を中空軸104内で移動す
ると、可動軸105により可動ブレーキ板405が当接
片406を介して移動し、これにより可動ブレーキ板4
05と固定ブレーキ板404との間の押圧力が変って、
その内側の摩擦板402、403による糸車401の回
転に対する制動力を変えることができる。したがって、
糸経路の途中で糸車401に巻き付けて引かれることに
より、糸車401を回転しながら走行する糸に、糸車4
01によって張力が付与され、糸車401の制動力を変
更することによって付与される張力が変えられる。
【0071】なお、この実施の形態とは逆に、内側のブ
レーキ板405を固定ブレーキ板とし、外側のブレーキ
板404を可動ブレーキ板としてもよく、その場合に
は、当接片406を外側の可動ブレーキ板404と一体
に設けて、その当接片406に可動軸105の先端部を
係合等により接続することで、可動軸105により当接
片406を介して引けるようにしておけばよい。
【0072】このような糸車タイプの糸調子装置でも、
低張力の設定時、糸調子器101の可動軸105、可動
ブレーキ板405等と中空軸104との間の摩擦が無視
し得ず、スティックスリップが生じて、張力を正確に設
定できない。そこで、本実施の形態でも、これまでと同
様、ボイスコイルモータ111の駆動電源として脈流電
源を使用して、ボイスコイルモータを利用して糸調子器
101の振動印加手段を構成し、脈流電源から可動コイ
ル116に脈流の駆動電流を供給して動作させることに
より、可動コイル116に微振動する推力を発生して、
糸調子器101の可動軸105、可動ブレーキ板405
等を微振動させながら駆動するようにした。したがっ
て、弱い推力で駆動しても、可動軸105や可動ブレー
キ板405等が摩擦抵抗により引っ掛からず、スティッ
クスリップを起こすことなくスムーズに移動して、張力
を正確に設定して付与することができ、第一の実施の形
態と同様な作用効果を奏する。
【0073】[第六の実施の形態]図13は、本発明の
第六の実施の形態における糸調子装置を示す断面図であ
る。図13において、図1に付した符号と同一の符号は
同一の部材を示す。
【0074】本実施の形態において、糸調子装置自体は
第一の実施の形態と同じで、糸調子器101およびボイ
スコイルモータ111を備える。ただし、ボイスコイル
モータ111は、本来の駆動法にしたがって直流の駆動
電流で動作させる。
【0075】本実施の形態では、糸調子器101に振動
を加えるために、振動印加手段として圧電素子振動器2
00を設けたことが大きな特徴である。圧電素子振動器
(アクチュエータ)200は、ミシンアームブロック1
00に設けた凹嵌部202に下部を挿入して取り付け、
ボイスコイルモータ111寄りの位置で、糸調子器10
1の軸受ース107の外面に当接配置している。
【0076】圧電素子はピエゾ素子といわれるもので、
圧電素子振動器には、圧電板を金属薄板を介して張り合
わせたバイモルフ型と、多数の圧電板を積層したスタッ
ク型とがあり、いずれも使用できるが、変位の安定性が
よい、エネルギー変換効率が高いなどの利点を有するス
タック型が好ましい。
【0077】スタック型の素子構造の一例を示せば、圧
電セラミック層(圧電板)と内部電極層とが交互に重な
った均一層を複数層層積し、その上下に圧電セラミック
層と内部電極層が交互に重なった不均一層を2層ずつ積
層し、その上下に圧電セラミック層のみの保護層を1層
ずつ重ねた態様をしている。外部電極を介して内部電極
層とコンタクトを取ったリード線に振動電圧(たとえば
±150V以下)を印加して駆動すると、圧電素子が振
動電圧に高い追従性で積層方向に伸縮し振動する。
【0078】本実施の形態によれば、低張力設定時、ボ
イスコイルモータ111を脈流でなく、交流成分のない
直流の駆動電流で動作させて、糸調子器101を駆動す
ると同時に、圧電素子振動器200を振動電圧で駆動し
て、糸調子器101に振動を加える。これにより、糸調
子器101に可動軸105の進退方向と直交する方向の
振動が加わり、可動軸105、可動皿103が微振動し
ながら駆動されるので、摩擦の影響をなくして低張力の
正確な設定ができ、第一の実施の形態と同様な作用効果
を得ることができる。
【0079】なお、図13は、圧電素子振動器200が
振動を加える方向が、可動軸105の進退方向と直交方
向となるように構成されているが、可動軸105の進退
方向と平行な方向に振動を加えるように構成しても、振
動の回り込みにより同様な効果が得られる。
【0080】[第七の実施の形態]上記の第六の実施の
形態では、低張力設定時の振動印加手段として圧電素子
振動器200を、糸調子器101の駆動手段としてボイ
スコイルモータ111を備えた糸調子装置に適用した場
合を示したが、図9に示したようなコアレスモータ30
1を備えた糸調子装置にも適用することができる(勿
論、この場合には、コアレスモータ301は、脈流でな
く、交流成分のない直流の駆動電流で動作させる)。ま
た駆動手段として電磁石を用いたソレノイドタイプの糸
調子装置にも、圧電素子振動器を適用することができる
(電磁石に供給する直流電流は、脈流でなく、交流成分
のない直流とする)。また糸調子器の駆動手段としてエ
アーシリンダーを用いた糸調子装置も知られているが、
エアーシリンダーで糸調子器を駆動して低張力を設定す
る際にも、糸調子器の振動印加手段として圧電素子振動
器を用いることができる。
【0081】さらには、本第七の実施の形態を示す図1
4に示されるように、手動で張力設定する糸調子装置に
も圧電素子振動器200を適用することができる。本実
施の形態では、糸調子装置は、糸調子器101の電磁力
等を用いた駆動手段を有せず、手動で可動皿103を駆
動し、糸に付与する張力を制御するようになっている。
【0082】糸調子器101は、中空軸104の外面に
配置した1対の皿のうち、内側の皿102を固定皿と
し、外側の皿103を可動皿としており、可動皿103
は、糸調子器101の中空軸104の外面にスライド自
在に取り付けられ、中空軸104先端部のネジ部181
に螺合されたナット182の内側位置の回り止め130
と可動皿103との間には、中空軸104の外面に被嵌
した圧縮コイルバネ132が取り付けられている。
【0083】この糸調子装置では、人が手でナット18
2を回して可動皿103の方向に押し進めることによ
り、回り止め130に係合されたコイルバネ132を圧
縮して、可動皿103を固定皿102に押圧し、これに
より可動皿103と固定皿102との間に挿通された糸
に押圧力に応じた張力が付与される。ナットを逆方向に
回転して緩めると、コイルバネ132の圧縮力が小さく
なって可動皿103の押圧が弱まり、糸に付与された張
力が減る。さらに回転すると張力が解除される。
【0084】このような手動調整型の糸調子装置でも、
低張力の張力設定時、糸調子器101の可動皿103と
中空軸104との間の摩擦が無視し得ず、スティックス
リップが生じて、張力を正確に設定できないことが起こ
る。そこで、本実施の形態でも、圧電素子振動器200
を、ミシンアームブロック100に設けた凹嵌部202
に取り付け、糸調子器101の軸受ケース107の外面
に当接配置した。
【0085】そして、低張力設定時、手動でナット18
2を回して可動皿103を移動し、糸に付与する張力を
設定する際、圧電素子振動器200を振動電圧で駆動し
て、糸調子器101に可動皿103の移動方向と直交す
る方向の振動を加える。これにより、摩擦の影響をなく
した低張力の正確な設定ができ、第一の実施の形態と同
様な作用効果を得ることができる。なお、この場合も、
圧電素子振動器200により振動を加える方向は、図1
4に示した方向に限らず、図14の方向と直交する方向
に振動を加えてもよい。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の効果を得ることができる。 (1)糸調子器に振動を印加することにより、その可動
部(可動軸、可動皿)の摩擦抵抗を緩和して、可動部を
スティックスリップすることなくなめらかに駆動でき、
低張力であっても所望の張力を正確に設定して糸に付与
することができる。 (2)ミシン高速運転時にも、ミシン停止時に設定した
張力と同じ張力が得られ、縫い始め、縫い途中および縫
い終わりの全段階で、安定した同じ縫い目を得ることが
できる。 (3)手動により糸調子器の可動部(可動皿)を駆動し
て、張力設定するタイプの糸調子装置についても、糸調
子器に振動を印加しながら張力設定することにより、同
様な効果を得ることができる。 (4)糸の経路上の複数箇所に糸調子装置を設置して、
個々の糸調子装置で付与する張力を、1個の糸調子装置
だけで付与する場合の算術平均値よりも小さくできる利
点のある、張力を分担して付与させような使用法ができ
る。これにより、個々の糸調子装置における糸調子器の
駆動手段(アクチュエータ)を小さくでき、また個々の
糸調子装置における駆動手段を個別に動作させることに
より、糸調子装置を縫製時は張力設定用に使用し、糸切
り時は張力を変えて糸切り後の残り長さをコントロール
するような使用法もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における糸調子装置
を示す断面図である。
【図2】図1の糸調子装置の糸調子器への振動印加手段
を示すブロック図である。
【図3】図1の糸調子装置の糸調子器への振動の付加の
有無および振動の大きさと付与する張力との関係を概念
的に示す説明図である。
【図4】図1の糸調子装置の糸調子器への振動の付加の
有無および振動の大きさとミシンの速度との関係を概念
的に示す説明図である。
【図5】図2の振動印加手段の脈流電源の交流電圧を変
えることによって付加する振動の振幅を変更することを
示す説明図である。
【図6】図1の糸調子装置を備えたミシンの制御部を示
すブロック図である。
【図7】図1の糸調子装置における張力設定制御を示す
フローチャートである。
【図8】図1の糸調子装置における張力設定制御の他の
例を示すフローチャートである。
【図9】第二の実施の形態における糸調子装置を示す断
面図である。
【図10】第三の実施の形態における糸調子装置を示す
断面図である。
【図11】第四の実施の形態における糸調子装置を示す
斜視図である。
【図12】第五の実施の形態における糸調子装置を示す
断面図である。
【図13】第六の実施の形態における糸調子装置を示す
断面図である。
【図14】第七の実施の形態における糸調子装置を示す
断面図である。
【図15】ボイスコイルモータを用いた糸調子装置の印
加電圧−張力特性の一例を示す説明図である。
【図16】図15の印加電圧−張力特性を時間軸に対し
図示した説明図である。
【符号の説明】
2 CPU 6 モータエンコーダ 8 ボイスコイルモータ 9 VCMドライバ 101 糸調子器 102 固定皿 103 可動皿 104 中空軸 105 可動軸 111 ボイスコイルモータ 116 可動コイル 120 脈流電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンの糸に付与する張力が変更可能な
    糸調子器と、前記糸調子器に振動を加える振動印加手段
    とを備えることを特徴とするミシンの糸調子装置。
  2. 【請求項2】 前記糸調子器が、これを駆動して前記付
    与する張力を制御する、駆動電流で動作する駆動手段に
    連結され、前記振動印加手段は、前記駆動手段を動作さ
    せる駆動電流を周期的に変化させることにより前記糸調
    子器に振動を加えることを特徴とする請求項1記載のミ
    シンの糸調子装置。
  3. 【請求項3】 前記振動印加手段による前記糸調子器へ
    の振動の付加を、前記糸に付与する張力が所定の張力よ
    り小さい場合にのみ行うことを特徴とする請求項1また
    は2記載のミシンの糸調子装置。
  4. 【請求項4】 前記振動印加手段により前記糸調子器に
    加える振動の大きさを、前記糸に付与する張力が小さく
    なるにしたがって大きくすることを特徴とする請求項1
    または2記載のミシンの糸調子装置。
  5. 【請求項5】 前記振動印加手段による前記糸調子器へ
    の振動の付加を、ミシンの速度が所定速度より小さい場
    合にのみ行うことを特徴とする請求項1または2記載の
    ミシンの糸調子装置。
  6. 【請求項6】 前記振動印加手段により前記糸調子器に
    加える振動の大きさを、ミシンの速度が高くなるにした
    がって小さくすることを特徴とする請求項1または2記
    載のミシンの糸調子装置。
  7. 【請求項7】 前記糸調子装置が、糸の経路に沿って直
    列に複数個配列され、前記糸に張力を分担して付与する
    ように使用されることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5または6記載のミシンの糸調子装置。
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