JP2003010460A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003010460A
JP2003010460A JP2001195205A JP2001195205A JP2003010460A JP 2003010460 A JP2003010460 A JP 2003010460A JP 2001195205 A JP2001195205 A JP 2001195205A JP 2001195205 A JP2001195205 A JP 2001195205A JP 2003010460 A JP2003010460 A JP 2003010460A
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Takaaki Ichihara
高明 市原
Kentaro Nakajima
健太郎 中島
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Daiichi Shokai Co Ltd
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Daiichi Shokai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の当落データが保留データとして記憶さ
れた場合に、遊技の興趣を損なうことなく、図柄の変動
表示に要する時間を短縮することのできる遊技機を提供
する。 【解決手段】 パチンコ球が始動口30に入賞すると、
入賞に対応した当落データが生成される。当落データが
リーチであると判別された場合には、第1の表示部1に
おいて、当該当落データに対応した図柄の変動表示がリ
ーチを伴った態様で行われる。当落データがリーチでは
ないと判別された場合には、第2の表示部2において。
当該当落データに対応した図柄の変動表示がリーチを伴
わない態様で行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遊技機に関し、特
に、表示部に図柄を変動表示する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機の一つであるパチンコ機では、パ
チンコ球が始動口に入球した(入賞した)場合に、図柄
表示装置(例えば、特別図柄表示器)に図柄を変動表示
する。そして、変動表示後に停止した図柄の態様によっ
て、その入賞に対して行われた抽選結果が大当りである
か否かを遊技者に報知している。例えば、抽選結果が大
当りである場合には、同じ種類の図柄が3つ揃った大当
り図柄配列を表示して遊技者に大当りを報知する。そし
て、大当り遊技処理(大入賞口を一定時間開く等)をす
ることにより遊技者に大当り遊技を付与している。
【0003】従来、このようなパチンコ機では、大当り
に対してより強い期待感を抱かせるために、図柄の変動
表示中にパチンコ球が入賞した場合でも、その入賞によ
り生成された当落データを無効とせずに、保留データと
して所定数(例えば4つ)まで記憶していた。記憶した
保留データの数(保留球数)は、表示手段(保留球ラン
プ等)の点灯・消灯状態によって遊技者に認識可能とさ
れており、図柄の変動表示が終了する毎に保留データが
1つずつ消去され、それに伴って保留球ランプも1つず
つ消灯されるようになっていた。
【0004】このようなパチンコ機では、例えば保留球
数が所定数まで(例えば4つまで)満たされると、さら
にパチンコ球が入賞したとしても、その入賞により生成
された当落データが記憶されずに無視されてしまう。こ
のような場合、入賞に対する抽選は行われず、せっかく
の入賞は無駄になるので、遊技者の抱く遊技に対する期
待感が損なわれてしまうので問題であった。このような
問題を解決するためには、記憶できる保留データの数を
増やすという方法が考えられる。しかし、記憶できる保
留データの数を増やすと、ある図柄の変動表示が行われ
ている間に、多数の保留データが蓄積してしまう。する
と、蓄積した保留データに対応する図柄の変動表示に長
時間を費やしてしまい、遊技者は、変動表示が終了する
までパチンコ球を発射させずに待機するようになる。こ
のことは、遊技機の稼働率の低下につながるので好まし
いことではない。1回分の図柄の変動表示時間を短くす
ることにより対処することも考えられるが、短い時間の
変動表示では十分な演出が行うことができず、遊技の興
趣を著しく損なうので問題となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点に鑑みて創案されたものであり、多数の当落デー
タが保留データとして記憶された場合に、遊技の興趣を
損なうことなく、図柄の変動表示に要する時間を短縮す
ることのできる遊技機を提供することを課題としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために各請求項に記載した発明が構成される。請求項1
に記載の遊技機によれば、所定領域(例えば始動口)に
遊技球が入賞又は通過すると、抽選手段によって当落デ
ータが生成される。ここでいう「当落データ」とは、抽
選手段により例えば乱数という形で生成される各種の情
報であり、遊技球の入賞に対する抽選結果が大当りであ
るか否かを判別するために用いられる大当り判定用の情
報(例えば「大当り判定用乱数」)が少なくとも含まれ
る。この「当落データ」には、その他にも、図柄を停止
させて大当り図柄を表示するまでの変動表示の態様を決
定するための情報(例えば「変動パターン用乱数」)
や、変動表示の最中にリーチの状態を経るか否かを決定
するために用いられる情報(例えば「リーチ判定用乱
数」)や、大当り図柄の種類を決定するための情報(例
えば「大当り図柄用乱数」)等が含まれることもある。
つまり、「当落データ」には、遊技球の通過又は入賞に
対する個々の抽選結果や、その抽選結果に対する図柄の
変動表示の態様を決定するための各種の情報が含まれ
る。
【0007】また、請求項1に記載の遊技機は、当落デ
ータに基づく抽選結果を遊技者に認識させるための第1
の表示部及び第2の表示部を備えている。そして、当落
データが所定の条件を満たしている場合には第1の表示
部によって図柄の変動表示が行われ、当落データが所定
の条件を満たしていない場合には、第2の表示部によっ
て図柄の変動表示が行われる。つまり、所定の条件(2
通りに場合分けする判断の基準となるものであればどの
ような条件であってもよい)により当落データを2通り
に場合分けし、一方の当落データに対応した図柄の変動
表示を第1の表示部で行い、他方の当落データに対応し
た図柄の変動表示を第2の表示部で行う。これにより、
多数の当落データが保留データとして蓄積した場合であ
っても、図柄の変動表示に要する時間を全体として短縮
することができる。
【0008】請求項2に記載の遊技機では、当落データ
に基づく抽選結果に応じて行われる図柄の変動表示がリ
ーチを伴った変動表示である場合には、第1の表示部に
よって図柄の変動表示が行われる。また、当落データに
基づく抽選結果に応じて行われる図柄の変動表示がリー
チを伴っていない変動表示である場合には、第2の表示
部によって図柄の変動表示が行われる。つまり、対応す
る図柄の変動表示がリーチを伴っているか否かを基準に
して、当落データを2通りに場合分けし、それぞれの当
落データに対応する図柄の変動表示を第1及び第2の表
示部に振り分けることによって、変動表示に要する時間
を全体として短縮することができる。なお、ここでいう
「リーチ」とは、例えば3つの図柄が揃って表示された
「大当り」となる場合の一歩手前の状態を指しており、
最後に変動を停止する図柄以外の図柄が揃う「リーチ図
柄配列」が表示された状態を指している。さらに、請求
項2に記載の遊技機によれば、リーチを伴う図柄の変動
表示が第1の表示部のみで行われるので、遊技者は、第
1の表示部にのみ集中していればよいことになる。なぜ
なら、図柄の変動表示がリーチを伴っていない場合に
は、その後にすべての図柄が停止したとしても、大当り
になる可能性はない(あるいは大当りになる可能性が極
めて低い)からである。そして、もう一方の表示部であ
る第2の表示部では、リーチを伴わない簡易な変動表示
のみを、例えば短時間の間に複数回繰り返すことにより
効率的に消化することができる。これにより、変動表示
に要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
及び第2の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明して
いく。
【0010】〔第1の実施の形態〕図1は、パチンコ機
10の外観を示す正面図である。図1に示すパチンコ機
10の遊技盤面12上には、通過するパチンコ球を検出
するゲートセンサ58を有するゲート32、入賞したパ
チンコ球を検出する始動口センサ60を有する始動口3
0、ソレノイド54によって開閉される蓋74を有する
大入賞口34、後述する特別図柄表示器22等を複合的
に有する複合装置14、その他に一般の入賞口や風車、
釘などが適宜に配置されている。遊技盤面12の下方に
は、パチンコ機10に対して所要の指示を行うための操
作ボタン48(操作部)や、タバコの吸い殻等を入れる
灰皿46、賞球を含むパチンコ球を一時的に貯留する下
皿44、遊技者の手が触れているか否かを検出するタッ
チセンサ42を備えたハンドル40、賞球の受皿である
上皿38の内部に設けられて音(効果音や音楽等を含
む)を出すスピーカ50などが備えられている。また、
ガラス枠18(金枠)の開放を検出する枠開放センサ3
6や、パチンコ機10の遊技内容等に合わせて適切な位
置に配置されるランプ類16が備えられている。さら
に、上皿38の上方には球貸を指令する球貸スイッチ6
4や、プリペイドカードの返却を指令する返却スイッチ
72等が備えられている。
【0011】遊技盤面12に設けられた通過口24に
は、普通図柄を点滅させて表示する普通図柄表示器26
が備えられている。普通図柄表示器26は、一個または
複数個の発光体(例えば緑色や赤色を発するLED等)
により構成され、パチンコ球がゲート32を通過したと
きに所要期間(例えば10秒間)の点滅表示を行う。大
入賞口34には、大入賞口開放期間(例えば20秒間)
内にパチンコ球が入賞すると大当たり遊技状態を所要回
数(例えば16回)内で継続できるVゾーン56や、単
に賞球を払い出す普通入賞口などが備えられている。入
賞したパチンコ球を検出するために、Vゾーン56には
Vゾーンセンサ52が備えられ、普通入賞口には入賞セ
ンサ70が備えられている。また、大入賞口34の下方
には、始動口68が設けられ、入賞したパチンコ球を始
動口センサ66により検出できるようになっている。始
動口68は始動口30と同等の機能を備える。これらの
始動口30、68は、いずれも本発明における「所定領
域」に相当している。
【0012】複合装置14は、複数の特別図柄を変動表
示可能な特別図柄表示器22を有している。特別図柄表
示器22には、例えば液晶表示器が用いられ、文字、記
号、符号、図形、映像などの図柄からなる特別図柄や装
飾図柄等が表示される。特別図柄表示器22には液晶表
示器に限らず、CRTやLED表示器、プラズマ表示器
などのように図柄を表示できる如何なる表示器が用いら
れてもよい。
【0013】次に、パチンコ機10によるパチンコ遊技
を実現するメイン制御基板100と、そのメイン制御基
板100から送られた表示指令(例えば停止予定図柄や
変動パターン等に関する信号)を受けて特別図柄表示器
22に図柄を表示する表示制御基板200と、同じくメ
イン制御基板100から送られた音指令(例えば音色、
音の大小、音の高低、音の長短、音の変化パターン等を
含む信号)を受けてスピーカ50から音を出す音制御基
板300とについて、これらの一構成例を示した図2、
図3を参照しながら説明する。これらのメイン制御基板
100、表示制御基板200および音制御基板300
は、いずれもパチンコ機10の背面側等に設けられる。
【0014】まず、メイン制御基板100の構成につい
て図2を参照しながら説明する。図2に示すように、メ
イン制御基板100は、CPU(中央演算処理装置)1
10を中心に構成され、遊技制御プログラムや所要のデ
ータ(例えば大当たりとなる乱数の値等)を格納するR
OM112、各種の乱数や命令等のデータを一時的に格
納するRAM114、各種の入力装置から送られた信号
を受けてメイン制御基板100内で処理可能なデータ形
式に変換する入力処理回路102、CPU110から送
られた作動データを受けて各種の出力装置(例えばソレ
ノイド54等)を作動させる出力処理回路104、CP
U110から送られた表示データを受けて適宜に発光体
の点灯・消灯動作を制御する表示制御回路106、音制
御基板300や表示制御基板200等に所要の信号を送
る通信制御回路116等の複数の構成要素有している。
これらの複数の構成要素は、いずれもバス118を介し
てCPU110に連結されている。
【0015】CPU110は、ROM112に格納され
た遊技制御プログラムを実行してパチンコ機10による
遊技を実現するが、当該遊技制御プログラムには、後述
する始動口入賞等の処理を実現するためのプログラムも
含まれている。ROM112にはEPROMが使用さ
れ、RAM114にはSRAMが使用されるが、他種の
メモリが任意に用いられてもよい。他種のメモリとして
は、EEPROM、DRAM、フラッシュメモリ等があ
る。入力処理回路102が検出信号等を受ける入力装置
としては、例えば始動口センサ60、66、ゲートセン
サ58、入賞センサ(Vゾーンセンサ52等)、操作ボ
タン48あるいは他のセンサ(枠開放センサ36、タッ
チセンサ42等)などがある。出力処理回路104が信
号を出力する出力装置としては、例えばソレノイド54
等がある。表示制御回路106が表示制御する発光体と
しては、例えばランプ類16、あるいは、普通図柄表示
器26等がある。通信制御回路116は、必要に応じて
さらにパチンコ球(賞球、貸球)の払い出しを行う払出
装置450を制御する払出御基板400や、図示しない
ホールコンピュータ等に対しても所要のデータを送るこ
とができる。
【0016】次に、表示制御基板200及び音制御基板
300の構成について図3を参照しながら説明する。図
3に示す表示制御基板200は、CPU210を中心に
構成され、表示制御プログラム、所要の表示データ(例
えば表示指令に対応する表示情報、はずれ変動パターン
を含む複数の変動パターン、複数のリーチ判定等)等を
格納するROM212、表示指令、表示情報、入出力信
号等を一時的に格納するRAM214、メイン制御基板
100から送られたデータを受信する通信制御回路21
6、所要の図柄を記憶し指令を受けて生成するキャラク
タジェネレータ202、CPU210から送られた表示
情報を受けて特別図柄表示器22に加工した図柄を表示
するVDP(Video Display Processor)204等の構
成要素を有している。これら複数の構成要素は、いずれ
もバス218を介してCPU210連結されている。
【0017】CPU210は、ROM212に格納され
た表示制御プログラムを実行して特別図柄表示器22に
図柄を表示する。ROM212にはEPROMが用いら
れ、RAM214にはSRAMが用いられるが、他種の
メモリが用いられてもよい。通信制御回路216は、必
要に応じてさらに図示しない枠制御基板やホールコンピ
ュータ等に対しても所要のデータを送ることができる。
キャラクタジェネレータ202が生成する図柄データに
は、例えば文字(英数字や漢字等)、図柄(特に、後述
する特別図柄や装飾図柄等を含む)、静止画、動画(ア
ニメーション等)、映像などのデータがある。VRAM
やパレットRAM等を有するVDP204は、表示情報
を受けてキャラクタジェネレータ202が生成した図柄
データを読み込み、配色指定及びスプライト処理等の画
像編集を行なってVRAMやパレットRAMに図柄デー
タを展開した上で、最終的に映像信号や同期信号等を特
別図柄表示器22に出力する。このときスプライト処理
を実行して実現されるスプライト機能によって、図柄群
の変動または停止の表示を実現することができる。
【0018】音制御基板300は、CPU310を中心
に構成され、音制御プログラム、所要の音データ(例え
ば音指令に対応する音色、音の大小、音の高低、音の長
短、音の変化パターン等)を格納するROM302、表
示指令、一時データや音データ等を格納するRAM30
4、メイン制御基板100から送られたデータを受信し
てCPU310やRAM304等に送る通信制御回路3
06、出す音の高低や長短等を制御(調整)するシーケ
ンサ312、当該シーケンサ312の制御に基づきスピ
ーカ50から出す音を生成する音源回路314等の複数
の構成要素を有している。これら複数の構成要素は、い
ずれもバス308を介してCPU310に連結されてい
る。
【0019】CPU310は、ROM302に格納され
た音制御プログラムを実行してスピーカ50から所要の
音を出す。ROM302にはEPROMが用いられ、R
AM304にはSRAMが用いられるが、他種のメモリ
が用いられてもよい。シーケンサ312は、音を制御す
るためのシーケンスデータをROM302等に記憶す
る。当該シーケンスデータの内容は固定してもよく、遊
技中等に任意のタイミングで変化させてもよい。音源回
路314としては、ビープ音等を出すためのパルス信号
を発生する単サウンドジェネレータ(SSG;Single Sound
Generator)音源や、2進数字などの符号に変換してパ
ルス信号を発生するPCM(Pulse Code Modulation)
音源、PCM音源をさらに高圧縮したADPCM(Adap
tive Differential PCM)音源、パルス幅を変調しなが
らパルス信号を発生するPWM(Pulse Width Modulati
on)音源、パルス周波数を変調しながらパルス信号を発
生するPFM(Pulse Frequency Modulation)音源、周
波数を変調しながらアナログ信号を発生するFM(Freq
uency Modulation)音源等が用いられる。また、音源回
路314には、パルス信号をアナログ信号に変換するD
/Aコンバータ回路等のように最終的にアナログ信号に
変換するための信号変換回路等も含まれる。さらに、音
源回路314で発生させて出力するのは単音であっても
よく、複数音(例えば和音)であってもよい。そして、
音源回路314にはパルス信号とアナログ信号との相互
間で高速の信号変換が可能なDSP(Degital Signal P
rocessor)が用いられてもよい。こうした様々な回路に
よって音の特性を広げることができる。
【0020】メイン制御基板100から通信制御回路1
16を通じて送られた払出信号を受けて払出装置450
を制御することによりパチンコ球の払い出しを行う払出
制御基板400は、メイン制御基板100等と同様にC
PUを中心に構成される。なお、払出制御基板400を
含めた他の基板等については周知であって、本発明の要
旨とは直接に関連しないために具体的な構成の図示や説
明等を省略する。
【0021】上述のように構成したパチンコ機10にお
いて、本発明を実現するためにメイン制御基板100で
行われる処理の手順について図4〜図6のフローシート
を参照しながら説明する。ここで、図4のフローシート
は、始動口30等に対するパチンコ球の入賞を判別し、
当落データを取得した上で、リーチか否かを判別する
「始動口入賞」の処理手順を示したものである。また、
図5のフローシートは、当落データに含まれるリーチ判
定用乱数RCに基づいてリーチであると判別された場合
に行われる「第1の表示部変動処理」の手順を示したも
のであり、図6のフローシートは、当落データに含まれ
るリーチ判定用乱数RCに基づいてリーチではないと判
別された場合に行われる「第2の表示部変動処理」の手
順を示したものである。図4〜図6のフローシートに示
す処理は、いずれも図2に示すメイン制御基板100の
ROM112に格納されている遊技制御プログラムをC
PU110が適当なタイミング(例えば4ミリ秒ごとの
周期)で実行することによって実現される。なお、始動
口30と始動口68とは同等に機能するので、説明を簡
単にするために、始動口30に入賞した場合を例にして
説明する。
【0022】図4に示す始動口入賞の処理では、まず始
動口30にパチンコ球が入賞したか否かを判別する〔ス
テップS10〕。具体的には、図1、図2に示す始動口
センサ60から検出信号を受信していれば「入賞してい
る(YES)」と判別し、検出信号を受信していなけれ
ば「入賞していない(NO)」と判別する。入賞してい
る(YES)と判別した場合には、次の当落データの取
得の処理〔ステップS11〕に進み、入賞していない
(NO)と判別した場合には、そのまま始動口入賞の処
理を終了する〔リターン〕。
【0023】始動口30にパチンコ球が入賞すると、次
に、当落データの取得が行われる〔ステップS11〕。
ここでいう「当落データ」とは、例えばパチンコ球の入
賞に対応する抽選結果が大当りか否かを決定するために
用いられる大当り判定用乱数RA、その大当り判定用乱
数RAによって大当りであると判別された場合に、特別
図柄表示器22に表示する大当り図柄(特別図柄)の種
類を特定するために用いられる大当り図柄用乱数RB、
図柄を変動表示してから停止させるまでの間にリーチの
状態を経由させるか否かを決定するために用いられるリ
ーチ判定用乱数RC、図柄を変動表示してから全ての図
柄を停止させるまでの間の表示の態様(演出の態様)を
特定するために用いられる変動パターン用乱数RD等が
含まれている。また、当落データを「取得」すると表現
しているのは、具体的には、これらの乱数がCPU11
0によって乱数発生プログラム等を実行することにより
生成されることを指している。
【0024】ステップS11において当落データの取得
が行われると、次に、リーチか否かの判別処理が行われ
る〔ステップS12〕。ここでいう「リーチが否かの判
別処理」とは、リーチ判定用乱数RCに基づいて、図柄
の変動表示の際にリーチを伴わせるか否か(リーチ状態
を経由させるか否か)を判別する処理を指している。詳
しく説明すると、本実施の形態では、図7の特別図柄表
示器22の拡大図に示すように、左図柄表示列3a、中
図柄表示列3b、右図柄表示列3cの3つの図柄表示列
において、特別図柄が縦方向に流れるように変動表示さ
れる。そして、順番に停止した3つの特別図柄の態様に
よって、遊技者に当落データに基づく抽選の結果を報知
している。例えば、3つの図柄表示列に同じ種類の特別
図柄が揃って静止表示された場合には「大当り」を報知
したことになり、それ以外の態様で静止表示された場合
には「はずれ」を報知したことになる。このとき、最後
に停止する特別図柄以外の2つの特別図柄が揃って静止
表示された場合が「リーチ」であり、抽選結果が大当り
である場合には当然にこの「リーチ」状態を経由するこ
とになる。図柄を変動表示する際にリーチを伴わせるか
否か(リーチ状態を経由させるか否か)は、リーチ判定
用乱数RCの種類によって決定される。例えば、リーチ
判定用乱数RCが予め定められた特定の乱数である場合
には、「リーチ」の状態を経由してから3つの特別図柄
を全て停止させる。また反対に、リーチ判定用乱数RC
が特定の乱数でなかった場合には、「リーチ」の状態を
経由しないでそのまま「はずれ」の図柄配列を静止表示
することになる。つまり、このリーチ判定用乱数RCが
特定の乱数であるか否かを判別することによって、ステ
ップS12の「リーチが否かの判別処理」が行われてい
る。リーチ判定用乱数RCに基づいて、「リーチであ
る」と判別された場合には(YES)、「第1の表示部
変動処理」に進む〔ステップS13〕。反対に、「リー
チではない」と判別された場合には(NO)、「第2の
表示部変動処理」に進む〔ステップS15〕。
【0025】図5のフローシートは、ステップS12に
おいて「リーチである」と判別されたときに行われる
「第1の表示部変動処理」の処理手順を示したものであ
る。この「第1の表示部変動処理」がCPU110によ
って実行されると、特別図柄表示器22の画面上側に配
設された大きいサイズの表示部である第1の表示部1に
おいて特別図柄が変動表示される(図7参照)。図5の
フローシートに示す「第1の表示部変動処理」では、ま
ず、第1の表示部1において図柄の変動表示中であるか
否かが判断される〔ステップS20〕。ここでいう「変
動表示中」であるか否かの判断とは、第1の表示部1に
おいて前回までの入賞に対応する図柄の変動表示がまだ
行われているか否かの判断であり、例えばCPU110
によって変動表示に関するフラグの状態が内部的に確認
されることにより実現されるものである。また、ここで
いう「変動表示中」とは、入賞に対応する図柄の変動表
示をすぐに開始させることができない状態を広く指すも
のであり、例えば、第1の表示部1において図柄が静止
表示されている場合であっても、大当り遊技処理中であ
るために入賞に対応する図柄の変動表示をすぐに開始さ
せることができない状態であれば、「変動表示中」とい
うことである。ステップS20において、変動表示中で
あると判断されれば(YES)、ステップS25の処理
に進む。変動表示中ではないと判断されれば(NO)、
ステップS21の処理に進む。
【0026】ステップS20において変動表示中ではな
いと判断された場合には(NO)、当落データに含まれ
る大当り判定乱数RAの参照が行われて〔ステップS2
1〕、大当りであるか否かの判断が行われる〔ステップ
S22〕。例えば、大当り判定用乱数RAが予め定めら
れた特定の乱数である場合には、「大当り」であると判
断されてステップS23の大当り図柄変動処理に進む
(YES)。反対に、大当り判定用乱数RAが特定の乱
数でなかった場合には、「はずれ」であると判断されて
ステップS24のはずれ図柄変動処理に進む(NO)。
【0027】「大当り」であると判断された場合に進む
「大当り図柄変動処理」では〔ステップS23〕、第1
の表示部1に実際に特別図柄を変動表示して、「大当
り」を報知するための演出処理が行われる。具体的に
は、まず、ステップS11において取得した当落データ
に含まれる変動パターン用乱数RDが、表示制御基板2
00内に配設されたCPU210によって参照される。
表示制御基板200内に配設されたROM212の内部
には複数の変動パターン用プログラムが記憶されてお
り、それらのプログラムには各々に識別用の乱数が割り
振られている。そして、変動パターン用乱数RDに一致
した乱数が割り振られた変動パターン用プログラムがR
OM212から読み出されることにより、第1の表示部
1において図柄の変動表示がランダムなパターンによっ
て行われることになる。また、CPU210は、当落デ
ータに含まれる大当り図柄用乱数RBを参照し、変動表
示後に静止表示する大当り図柄の種類を決定する。大当
り図柄用乱数RBに従って第1の表示部1に大当り図柄
配列を表示すると、遊技者に「大当り」の確定を報知し
たことになるので、その後に大当り遊技処理を行う。
【0028】また、「はずれ」であると判断された場合
に進む「はずれ図柄変動処理」では〔ステップS2
4〕、第1の表示部1に実際に特別図柄を変動表示し
て、遊技者に「はずれ」を報知するための演出処理が行
われる。このとき、CPU210が変動パターン用乱数
RDを参照し、ROM212から変動パターン用プログ
ラムを読み出して、第1の表示部1にランダムなパター
ンで図柄を変動表示するという処理が行われるのは、上
述した「大当り図柄変動処理」の時と同様である。ただ
し、「はずれ図柄変動処理」では、遊技者に「はずれ」
が確定したことを報知する必要があるので、特別図柄を
変動表示した後には、最終的に「はずれ図柄配列」を静
止表示することになる。また、この場合の「はずれ図柄
変動処理」は、ステップS12において「リーチ」であ
ると判別された場合の「はずれ図柄変動処理」であるの
で、「リーチ」を伴った態様で特別図柄を変動表示する
ことになる。
【0029】大当り図柄変動処理〔ステップS23〕、
もしくは、はずれ図柄変動処理〔ステップS24〕が終
了すると、図5のフローシートに示す「第1の表示部変
動処理」全体の処理が終了する〔リターン〕。
【0030】また、ステップS20において変動表示中
であると判断された場合には(YES)、まず、保留球
数の確認の処理が行われる〔ステップS25〕。ここで
いう「保留球数」とは、ステップS12において「リー
チ」であると判別されたけれども、前回までの図柄の変
動表示が第1の表示部1において行われている最中であ
るために、すぐにそれに対応した特別図柄の変動表示を
開始させることができず「保留データ」として記憶され
た当落データの数を指している。この「リーチ」と判別
された当落データを「保留データ」として記憶しておく
ために、メイン制御基板100のRAM114の内部に
は所要の記憶領域が確保される。この「リーチと判別さ
れた当落データ」を記憶しておくための記憶領域のこと
を、以後「第1の保留データ記憶部」と呼ぶことにす
る。本実施の形態では、図7に示すように、特別図柄表
示器22の画面下部に6つのLEDランプが横一列に配
設されることにより、第1の保留球数表示器4が構成さ
れている。そして、この第1の保留球数表示器4の点灯
状態によって、第1の保留データ記憶部に記憶された当
落データ(保留データ)の数、すなわち、「リーチ」と
判別された当落データの数が遊技者に認識可能とされて
いる。
【0031】ステップS25において、保留球数が5以
下であると判別された場合には(YES)、当落データ
が第1の保留データ記憶部に保留データとして記憶され
〔ステップS26〕、保留球数が1加算される。そし
て、第1の保留球数表示器4を構成する6つのLEDラ
ンプがさらに1つ点灯状態とされる。反対に、保留球数
が5以下ではないと判別された場合には(NO)、6つ
のLEDランプはすべて点灯状態であり、これ以上の当
落データを保留データとして記憶することはできないの
で、ステップS11で取得した当落データはそのまま破
棄されて、「第1の表示部変動処理」が終了する〔リタ
ーン〕。
【0032】図6のフローシートは、ステップS12に
おいて「リーチではない(NO)」と判別されたときに
行われる「第2の表示部変動処理」の処理手順を示した
ものである。この「第2の表示部変動処理」がCPU1
10によって実行されると、特別図柄表示器22の画面
下側に配設された小さいサイズの表示部である第2の表
示部2において特別図柄が変動表示される(図7参
照)。図6のフローシートに示す「第2の表示部変動処
理」では、まず、第2の表示部2において図柄の変動表
示中であるか否かが判断される〔ステップS30〕。こ
こでいう「変動表示中」であるか否かの判断とは、第2
の表示部2において前回までの入賞に対応する図柄の変
動表示がまだ行われているか否かの判断であり、例えば
CPU110によって変動表示に関するフラグの状態が
内部的に確認されることにより実現されるものである。
そして、変動表示中であると判断されれば(YES)、
次のステップS33の処理に進む。変動表示中ではない
と判断されれば(NO)、次のステップS31の処理に
進む。
【0033】ステップS31の「はずれ図柄変動処理」
では、前述した「第1の表示部変動処理」における「は
ずれ図柄変動処理」、すなわち、ステップS24で行わ
れる「はずれ図柄変動処理」と同様の処理が行われるの
で、詳細な説明は省略する。ただし、この場合の「はず
れ図柄変動処理」は、ステップS12において「リーチ
ではない(NO)」と判別された場合における「はずれ
図柄変動処理」であるので、「リーチ」を伴わずに特別
図柄を変動表示した後に、最終的にはずれ図柄配列を第
2の表示部2に静止表示することになる。ステップS3
1の「はずれ図柄変動処理」が終了すると、図6のフロ
ーシートにおける「第2の表示部変動処理」の全体の処
理が終了する〔リターン〕。
【0034】ステップS30において、変動表示中であ
る(YES)と判断された場合には、次のステップS3
3の処理に進み、保留球数の確認が行われる〔ステップ
S33〕。ここでいう「保留球数」とは、ステップS1
2において「リーチではない(NO)」と判別された場
合で、かつ、前回までの図柄の変動表示が第2の表示部
2においてまだ行われている最中であるために、それに
対応した特別図柄の変動表示を開始させることができず
「保留データ」として記憶された当落データの数を指し
ている。この「リーチではない」と判別された当落デー
タを、「保留データ」として記憶しておくために、メイ
ン制御基板100のRAM114の内部には所要の記憶
領域が確保される。この「リーチではない」と判別され
た当落データを記憶しておくための記憶領域のことを、
以後「第2の保留データ記憶部」と呼ぶことにする。図
7に示すように、第1の保留球数表示器4の下側には、
9つのLEDランプが横一列に配設されることによっ
て、第2の保留球数表示器5が構成されている。そし
て、この第2の保留球数表示器5の点灯状態によって、
第2の保留データ記憶部に記憶された当落データ(保留
データ)の数、すなわち、「リーチではない」と判別さ
れた当落データの数が遊技者に認識可能とされている。
【0035】ステップS33において、保留球数が8以
下であると判別された場合には(YES)、当落データ
が第2の保留データ記憶部に保留データとして記憶され
〔ステップS34〕、保留球数が1加算される。そし
て、第2の保留球数表示器5を構成する9つのLEDラ
ンプがさらに1つ点灯状態とされる。反対に、保留球数
が8以下ではないと判別された場合には(NO)、9つ
のLEDランプはすべて点灯状態であり、これ以上の当
落データを保留データとして記憶することはできないの
で、ステップS11で取得した当落データはそのまま破
棄されて、図6のフローシートにおける「第2の表示部
変動処理」の全体の処理が終了する〔リターン〕。
【0036】図4のフローシートに示すように、第1の
表示部変動処理〔ステップS13〕、あるいは、第2の
表示部変動処理〔ステップS15〕が終了することによ
り、「始動口入賞」の全体の処理が終了する〔リター
ン〕。
【0037】以上に説明した図4〜図6のフローシート
に示す処理手順をまとめると、 リーチ判定用乱数RCに基づいて「リーチである」と
判別された当落データに対応する図柄の変動表示は、第
1の表示部1において行われる。第1の表示部1が変動
表示中であって、当落データを保留しなければならない
場合には、第1の保留データ記憶部に当落データが保留
データとして一時的に記憶される。第1の保留データ記
憶部に記憶された当落データの数は、第1の保留球数表
示器4によって遊技者に認識可能とされる。 リーチ判定用乱数RCに基づいて「リーチではない」
と判別された当落データに対応する図柄の変動表示は、
第2の表示部2において行われる。第2の表示部2が変
動表示中であって、当落データを保留しなければならな
い場合には、第2の保留データ記憶部に当落データが保
留データとして一時的に記憶される。第2の保留データ
記憶部に記憶された当落データの数は、第2の保留球数
表示器5によって遊技者に認識可能とされる。
【0038】図4〜図6のフローシートに示した処理に
より達成される作用及び効果について、以下(1)〜
(3)に説明する。 (1)まず第1に、特別図柄表示器22において2つの
表示部、すなわち、第1の表示部1と第2の表示部2が
準備されていることにより、当落データが保留データと
して多数蓄積した場合であっても、図柄の変動表示がそ
れぞれに振り分けられることによって、変動表示に要す
る時間が全体として短縮される。これにより、遊技者
は、蓄積した多数の保留データに対応する図柄の変動表
示が終了するまで、長時間待機させられることがなくな
る。また、遊技者がパチンコ球を発射させずに待機した
状態(いわゆる「止め打ち」の状態)を回避することも
できる。遊技機10を提供する側(例えばパチンコホー
ル等)にとっては、遊技機10の稼働率の低下を防止す
ることにつながるので、これにより極めて有益な効果が
得られることになる。 (2)第2に、第1の表示部1には、リーチ判定用乱数
RCに基づいて「リーチである」と判別された当落デー
タに対応する図柄の変動表示のみが行われるので、遊技
者は、第1の表示部1にのみ集中していればよいという
効果がある。なぜなら、図柄の変動表示がリーチを伴っ
ていない(リーチ状態を経由しない)場合には、その後
にすべての特別図柄が停止したとしても、「大当り」と
なる可能性はないからである(ただし、3つの図柄表示
列3a、3b、3cが同時に停止するような場合を除
く)。また、遊技者は、第1の表示部1を見ているだけ
で「大当り」であるか否かを見極めることができるの
で、遊技の演出や、その演出により報知された抽選結果
を容易に把握することができる。 (3)第3に、第2の表示部2には、リーチ判定用乱数
RCに基づいて「リーチではない」と判別された当落デ
ータに対応する図柄の変動表示のみが行われるので、リ
ーチを伴わない変動表示のみを、例えば簡易な態様によ
って短時間の間で何回も消化することができる。これに
より、変動表示に要する時間を大幅に短縮することが可
能となる。遊技者にとっては、「リーチ」にならない変
動表示は「大当り」にもならないので重要度が低く、簡
易な態様で短時間の表示が行われれば十分であるので、
遊技の興趣が損なわれることはない。むしろ、変動表示
に要する時間が短縮されることで時間の節約につながる
ので有益となる。また、遊技機10を提供する側にとっ
ては、いわゆる「止め打ち」の頻発を抑止することで、
遊技機10の稼働率の向上につながり、単位時間当たり
の収益の向上が見込めるという有利な効果を期待でき
る。
【0039】〔第2の実施の形態〕本発明の第2の実施
の形態を、図8のタイムチャートを参照しながら説明す
る。ここで、図8のタイムチャートは、縦軸をパチンコ
球の入賞順、横軸を時間として、第1及び第2の表示部
1、2において行われる図柄の変動表示の時間的な前後
関係を表したものである。
【0040】本発明のパチンコ機10は、2つの表示
部、すなわち、第1の表示部1と、第2の表示部2を有
している。したがって、図8に示すように、第1の表示
部1で行われる図柄の変動表示と、第2の表示部2で行
われる図柄の変動表示とが同時並行に進行し、複数の当
落データに対応した図柄の変動表示がそれぞれの表示部
において独立に繰り返されることになる。ここで、ある
パチンコ球が始動口30に入賞して当落データが生成さ
れ、生成された当落データに含まれるリーチ判定用乱数
RCに基づいて当該当落データは「リーチ」であると判
別された場合を想定する。この入賞は、図8のタイムチ
ャートにおける入賞順No.に対応した入賞であると
して以降の説明を続ける。
【0041】入賞順No.により生成された当落デー
タは「リーチ」であるので、第1の表示部1において
「リーチ」を伴った図柄の変動表示が開始される。ここ
で、この入賞順No.に対応した図柄の変動表示は長
時間に及ぶものであり、遊技者に対して「大当り」とな
る可能性が極めて高いことを報知するための特別な「リ
ーチ」、いわゆる「スーパーリーチ」であったとする。
すると、図8のタイムチャートに示すように、第1の表
示部1において長時間(例えば60秒間程度)に及ぶ図
柄の変動表示が行われることになる。さらに、本実施の
形態では、No.の入賞により生成された当該当落デ
ータは、大当り判定用乱数RAに基づいて「大当り」で
あると判別された当落データであったとする。
【0042】入賞順No.による長時間の変動表示が
行われている最中に、始動口30には、入賞順No.
〜に相当する新たなパチンコ球が入賞する。そして、
これら入賞順No.〜に対応して生成された当落デ
ータは、リーチ判定用乱数RCに基いて「リーチではな
い」と判別された当落データであったとする。すると、
図8に示すように、入賞順No.〜に対応した3回
の図柄の変動表示は、リーチを伴わない変動表示なの
で、第2の表示部2において連続して行われることにな
る。前述したように、この時点において、第1の表示部
1で行われている「スーパーリーチ」の結果は、「大当
り」であることが内部的に確定している。そこで、本実
施の形態では、入賞順No.〜に対応した「リーチ
を伴わない」3回の変動表示の最中に、「スーパーリー
チ」の結果である「大当り」との結果を、大当り予告
〜として予告表示している(図8参照)。このような
予告表示は、例えば、特別図柄の変動表示の最中に、普
段は登場しない特定のキャラクターを一定時間画面に表
示したり、あるいは、「大当り」を直接的もしくは間接
的に想起させる文字、図形、記号等を一定時間画面に表
示したりすることで行われる。これにより、遊技者には
3回の大当り予告〜が表示され、これらの表示を通
じて連続的に「大当り」が予告されることになる。
【0043】以上説明したように、第2の実施の形態に
よれば、第1の表示部1における図柄の変動表示の最中
に、第2の表示部2において複数回の図柄の変動表示を
行うことができる。このとき、第1の表示部1において
行われている図柄の変動表示の結果(当落データに基づ
く抽選の結果)を、第2の表示部2において複数回予告
表示することができる。これにより、遊技者に対して
「大当り」に対する期待感等をより効果的に抱かせるこ
とができる。
【0044】〔他の実施の形態〕上述したパチンコ機1
0(遊技機)において、他の部分の構造、形状、大き
さ、材質、配置および動作条件等については、上記実施
の形態に限定するものでない。
【0045】上記実施の形態では、本発明をパチンコ機
10に適用した例を示したが、遊技球の通過をきっかけ
として抽選を行う抽選手段を備えた遊技機であれば、そ
の他の遊技機(例えばスロットマシン、アレンジボール
機、雀球遊技機、テレビゲーム機等)に対しても本発明
を同様に適用することができる。
【0046】上記実施の形態では、パチンコ球が始動口
30(あるいは始動口68)に入賞することを条件とし
て当落データを生成するパチンコ機10に本発明を適用
した例を示したが、この形態に代えて、パチンコ球がゲ
ート32を通過することを条件に当落データを生成する
パチンコ機や、パチンコ球が他の入賞口を通過すること
を条件とするパチンコ機に対しても同様に本発明を適用
することができる。
【0047】上記実施の形態では、第1の保留データ記
憶部に記憶させることのできる当落データの数が6個分
である例を示したが、記憶させることのできる当落デー
タの数はいくつであってもよい。また、これに対応し、
第1の保留データ記憶部に記憶された当落データの数を
表示する第1の保留データ数表示器4は、7つ以上のラ
ンプで構成されてもよい。同様に、第2の保留データ記
憶部に記憶させることのできる当落データの数はいくつ
であってもよく、第2の保留データ数表示器5を構成す
るランプの数もいくつであってもよい。
【0048】第1及び第2の保留データ数表示器4、5
がLEDランプで構成された例を示したが、その他の光
源により発光するランプで構成されてもよい。例えば、
第1及び第2の保留データ数表示器4、5を、フィラメ
ントで発光する電球で構成してもよい。また、第1及び
第2の保留データ数表示器4、5は、記憶されている保
留データの数をLEDランプの点灯状態で表示する表示
器として構成される例を示したが、これ以外にも、例え
ば、7セグメントLEDにより構成し、記憶されている
保留データの数を数字で表示する表示器として構成して
もよい。
【0049】図4〜図6に示すフローシートは、本発明
を実施するための処理手順の一例を示したものである。
したがって、その他の種々のアルゴリズムや、公知のプ
ログラミング手法等を用いて、本発明を他の態様で実施
できることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による遊技
機によれば、多数の当落データが保留データとして記憶
された場合であっても、遊技の興趣を損なうことなく、
図柄の変動表示に要する時間を大幅に短縮することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の外観を示す正面図である。
【図2】メイン制御基板の概略構成を示すブロック図で
ある。
【図3】表示制御基板及び音制御基板の概略構成を示す
ブロック図である。
【図4】始動口入賞の処理手順を示すフローシートであ
る。
【図5】第1の表示部変動処理の手順を示すフローシー
トである。
【図6】第2の表示部変動処理の手順を示すフローシー
トである。
【図7】特別図柄表示器の拡大図である。
【図8】第2の実施の形態における図柄の変動表示の前
後関係を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 第1の表示部 2 第2の表示部 3a 左図柄表示列 3b 中図柄表示列 3c 右図柄表示列 4 第1の保留データ数表示器 5 第2の保留データ数表示器 10 パチンコ機(遊技機) 22 特別図柄表示器 30、68 始動口 60、66 始動口センサ 100 メイン制御基板 110、210、310 CPU 112、212、302 ROM 114、214、304 RAM 200 表示制御基板 300 音制御基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技球が所定領域を通過又は入賞すると
    当落データを生成し、生成した当落データに基づいて遊
    技者に有利となる特典の当落を抽選する抽選手段と、前
    記抽選手段による抽選結果に応じた態様で図柄を変動表
    示する第1の表示部及び第2の表示部とを備えた遊技機
    において、 当落データが所定の条件を満たしている場合には、第1
    の表示部において図柄を変動表示し、当落データが所定
    の条件を満たしていない場合には、第2の表示部におい
    て図柄を変動表示する遊技機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の遊技機であって、 当落データに基づく抽選結果に応じて行われる図柄の変
    動表示がリーチを伴った変動表示である場合には、第1
    の表示部において図柄を変動表示し、当落データに基づ
    く抽選結果に応じて行われる図柄の変動表示がリーチを
    伴っていない変動表示である場合には、第2の表示部に
    おいて図柄を変動表示する遊技機。
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