JP2003008827A - 2次元画像読取装置の感度調整装置及びその感度調整方法 - Google Patents

2次元画像読取装置の感度調整装置及びその感度調整方法

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JP2003008827A JP2001183623A JP2001183623A JP2003008827A JP 2003008827 A JP2003008827 A JP 2003008827A JP 2001183623 A JP2001183623 A JP 2001183623A JP 2001183623 A JP2001183623 A JP 2001183623A JP 2003008827 A JP2003008827 A JP 2003008827A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被写体の個体差や外部環境等の変動要因に関
わらず、適切な画像読取感度を設定して、良好な被写体
画像の読み取り動作を実現することができる2次元画像
読取装置の感度調整装置及びその感度調整方法を提供す
る。 【解決手段】 正規の画像読み取り動作に先立って、フ
ォトセンサアレイ100の画像読取感度を各行毎に変え
て被写体画像を読み取る事前読出動作を実行し、該事前
読出動作により得られた明度データに基づいて、データ
比較器154及び加算器155により各行毎に明度デー
タのダイナミックレンジを算出、比較して最大値となる
ダイナミックレンジを抽出し、さらに、データコントロ
ーラ152により該最大値となるダイナミックレンジを
有する行に設定されている画像読取感度に、所定の割増
率に基づく補正処理を実行した後、最適画像読取感度と
して感度設定レジスタ127に書き込み設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次元画像読取装
置の感度調整装置及びその感度調整方法に関し、特に、
フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサ
アレイを備えた2次元画像読取装置の感度調整装置及び
その感度調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物や写真、あるいは、指紋等
の微細な凹凸の形状等を読み取る2次元画像の読取装置
として、光電変換素子(フォトセンサ)をマトリクス状
に配列して構成されるフォトセンサアレイを備えた構造
のものがある。このようなフォトセンサアレイとして
は、一般に、CCD(Charge Coupled Device)等の固
体撮像デバイスが用いられている。
【0003】CCDは、周知の通り、フォトダイオード
や薄膜トランジスタ(TFT:ThinFilm Transistor)
等のフォトセンサをマトリクス状に配列した構成を有
し、各フォトセンサの受光部に照射された光量に対応し
て発生する電子−正孔対の電荷量を、水平走査回路及び
垂直走査回路により検出し、照射光の輝度を検知してい
る。このようなCCDを用いた2次元画像読取装置(フ
ォトセンサシステム)においては、走査された各フォト
センサを選択状態にするための選択トランジスタを個別
に設ける必要があるため、画素数が増大するにしたがっ
て、システム自体が大型化するという問題を有してい
る。
【0004】そこで、近年、このような問題を解決する
ための構成として、フォトセンサ自体にフォトセンス機
能と選択トランジスタ機能とを持たせた、いわゆる、ダ
ブルゲート構造を有する薄膜トランジスタ(以下、「ダ
ブルゲート型フォトセンサ」と記す)を2次元画像読取
装置に適用して、システムの小型化、及び、画素の高密
度化を図る試みがなされている。
【0005】このような2次元画像読取装置は、概略、
ガラス基板の一面側にトップゲート電極及びボトムゲー
ト電極を備えたダブルゲート型フォトセンサをマトリク
ス状に形成して、フォトセンサアレイを構成し、例え
ば、ガラス基板の背面側に設けられた光源から出射され
た照射光を、フォトセンサアレイの上方に載置された被
写体(指等)に照射して指紋等の2次元画像の画像パタ
ーンに応じた反射光を、ダブルゲート型フォトセンサに
より明暗情報として検出し、上記2次元画像を読み取る
ものである。
【0006】ここで、フォトセンサアレイによる画像の
読み取り動作は、リセットパルスの印加による初期化終
了時から読み出しパルスが印加されるまでの所定の光蓄
積期間に、各ダブルゲート型フォトセンサに蓄積される
キャリヤ(正孔)の蓄積量に基づいて、明暗情報が検出
される。なお、ダブルゲート型フォトセンサ、及び、フ
ォトセンサアレイの具体的な構成及び動作については、
後述する。
【0007】ところで、上述したようなダブルゲート型
フォトセンサ等、各種のフォトセンサを適用した2次元
画像読取装置においては、屋内外の環境照度の違いや被
写体の種類等、種々の使用環境下で被写体画像を良好に
読み取るために、該環境に応じてフォトセンサの読取感
度(上記ダブルゲート型フォトセンサにおいては、光蓄
積期間)を適切に調整して設定する必要がある。
【0008】フォトセンサにおける適切な読取感度は、
環境照度等の周囲の条件に依存して異なるため、従来に
おいては、環境照度を検出するための回路を別個に設け
たり、正規の画像読み取り動作を開始する前に検知面に
載置された標準試料等を、読取感度を複数段階に変えて
読み取り動作を行い、その検出結果や読取結果に基づい
て、環境照度等の周囲の条件に応じた最適な読取感度
(光蓄積期間)を求める手法を採用していた。
【0009】ここで、正規の画像読み取り動作を開始す
る前の読み取り動作により最適な読取感度を設定する手
法としては、例えば、特許3116950号公報等に、
フォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)をマトリ
クス状に配列したフォトセンサアレイにおいて、各行毎
に読取感度が段階的に異なるように設定して、所定の2
次元画像を読み取り、各行毎の明度データから算出され
たデータ範囲(ダイナミックレンジ)に基づいて、最適
な画像読取状態にある行を判別し、該行に設定された読
取感度(光蓄積期間)を最適感度として、正規の被写体
画像を読み取る際の感度として採用する手法が記載され
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来技術においては、以下に示すような問題を
有している。すなわち、従来技術においては、例えば、
上述したような2次元画像読取装置を指紋読取装置等に
適用した場合、被写体となる指(又は、人体)の皮膚表
層の状態は、個人差(性別や年齢等)や外部環境(温度
や湿度等)による変動が大きく、上述した正規の画像読
み取り動作を開始する前の読み取り動作による読取感度
の設定(調整)方法では、適切な読取感度が設定されな
い場合があり、指紋照合処理等において誤動作や動作不
良を招く可能性を有していた。
【0011】具体的には、例えば、被写体となる指の皮
膚表層が角質化している場合にあっては、該角質化され
た指紋の隆線(凸部領域)に照射光が照射されると、該
隆線部分の輝度が本来よりも高く観測されるため、フォ
トセンサにより検出される明度データのデータ範囲(ダ
イナミックレンジ)が大きくなり、読取感度の最適値が
適切に設定されなくなる。そのため、本来の被写体画像
よりも明るい画像に対応した画像読取感度が設定される
ことになる。これにより、本来正常な被写体画像が暗い
画像として読み取られて、隆線が途切れがちな画像とな
り、指紋等の被写体画像の良好な読み取り動作ができ
ず、延いては、指紋の照合精度が低下するという問題を
有していた。
【0012】そこで、本発明は、上述した問題に鑑み、
被写体の個体差(個人差)や外部環境に関わらず、適切
な画像読取感度を設定して、良好な被写体画像の読み取
り動作を実現することができる2次元画像読取装置の感
度調整装置及びその感度調整方法を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の2次元画
像読取装置の感度調整装置は、フォトセンサを2次元配
列して構成されるフォトセンサアレイを備えた2次元画
像読取装置において、複数の読取感度による被写体画像
の読み取りに基づく標準読取感度を抽出する標準読取感
度抽出手段と、前記標準画像読取感度を、所定の割増率
に基づいて補正する読取感度補正手段と、前記補正され
た前記標準画像読取感度を、被写体画像の正規の読み取
り動作における画像読取感度として設定する読取感度設
定手段と、を有することを特徴としている。
【0014】請求項2記載の2次元画像読取装置の感度
調整装置は、請求項1記載の2次元画像読取装置の感度
調整装置において、前記標準読取感度抽出手段は、前記
フォトセンサアレイの画像読取感度を複数段階に変えて
前記被写体画像を読み取り、読み取られた前記被写体画
像に基づいて、前記画像読取感度毎に、前記被写体画像
の画像パターンに関連する特定の測定量の最大値及び最
小値を抽出する測定量比較手段と、前記画像読取感度毎
に抽出された前記測定量の最大値及び最小値に基づい
て、前記測定量のデータ範囲を算出するデータ範囲算出
手段と、前記画像読取感度毎に算出された前記測定量の
データ範囲のうち、最大のデータ範囲を有する前記画像
読取感度を前記標準標準読取感度として抽出する手段
と、を有することを特徴としている。
【0015】また、請求項3記載の2次元画像読取装置
の感度調整装置は、請求項2記載の2次元画像読取装置
の感度調整装置において、前記被写体画像の読み取り動
作は、前記被写体画像の各行毎に段階的に異なる画像読
取感度を、前記フォトセンサアレイに設定して実行され
ることを特徴としている。また、請求項4記載の2次元
画像読取装置の感度調整装置は、請求項2又は3記載の
2次元画像読取装置の感度調整装置において、前記特定
の測定量は、前記被写体画像の画像パターンに対応した
明度データであることを特徴としている。
【0016】また、請求項5記載の2次元画像読取装置
の感度調整装置は、請求項2乃至4のいずれかに記載の
2次元画像読取装置の感度調整装置において、前記フォ
トセンサアレイの画像読取感度は、前記フォトセンサに
おける光蓄積期間を調整することにより設定制御される
ことを特徴としている。また、請求項6記載の2次元画
像読取装置の感度調整装置は、請求項1乃至5のいずれ
かに記載の2次元画像読取装置の感度調整装置におい
て、前記割増率は、前記2次元画像読取装置の外部から
任意に設定されることを特徴としている。
【0017】また、請求項7記載の2次元画像読取装置
の感度調整装置は、請求項2乃至6のいずれかに記載の
2次元画像読取装置の感度調整装置において、前記読取
感度補正手段は、前記抽出された前記画像読取感度にお
ける前記測定量の平均値と所定の基準値とを比較し、該
比較結果に基づいて、前記所定の割増率に基づく補正を
実行することを特徴としている。
【0018】また、請求項8記載の2次元画像読取装置
の感度調整装置は、請求項7記載の2次元画像読取装置
の感度調整装置において、前記基準値は、前記抽出され
た前記画像読取感度における前記測定量のデータ範囲の
中間値であることを特徴としている。また、請求項9記
載の2次元画像読取装置の感度調整装置は、請求項7記
載の2次元画像読取装置の感度調整装置において、前記
基準値は、前記2次元画像読取装置の外部から任意に設
定されることを特徴としている。
【0019】さらに、請求項10記載の2次元画像読取
装置の感度調整装置は、請求項1乃至9のいずれかに記
載の2次元画像読取装置の感度調整装置において、前記
フォトセンサは、半導体層からなるチャネル領域を挟ん
で形成されたソース電極及びドレイン電極と、少なくと
も前記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介し
て形成された第1のゲート電極及び第2のゲート電極と
を有し、前記第1のゲート電極又は前記第2のゲート電
極のいずれか一方を光照射側として、該光照射側から照
射された光の量に対応する電荷が前記チャネル領域に発
生、蓄積される構成を有していることを特徴としてい
る。
【0020】そして、請求項11記載の2次元画像読取
装置の感度調整方法は、フォトセンサを2次元配列して
構成されるフォトセンサアレイを備えた2次元画像読取
装置の感度調整方法において、複数の読取感度による被
写体画像の読み取りに基づいて標準読取感度を抽出する
手順と、前記標準画像読取感度を、所定の割増率に基づ
いて補正する手順と、前記補正された前記標準画像読取
感度を、被写体画像の正規の読み取り動作における画像
読取感度として設定する手順と、を有していることを特
徴としている。
【0021】また、請求項12記載の2次元画像読取装
置の感度調整方法は、請求項11記載の2次元画像読取
装置の感度調整方法において、前記標準読取感度を抽出
する手順は、前記フォトセンサアレイの画像読取感度を
複数段階に変えて前記被写体画像を読み取り、読み取ら
れた前記被写体画像に基づいて、前記画像読取感度毎
に、前記被写体画像の画像パターンに関連する特定の測
定量の最大値及び最小値を抽出して、該測定量のデータ
範囲を算出する手順と、前記画像読取感度毎に算出され
た前記測定量のデータ範囲のうち、最大のデータ範囲を
有する前記画像読取感度を前記標準標準読取感度として
抽出する手順と、を有していることを特徴としている。
【0022】また、請求項13記載の2次元画像読取装
置の感度調整方法は、請求項12記載の2次元画像読取
装置の感度調整方法において、前記画像読取感度を任意
の割増率に基づいて補正する手順は、前記抽出された画
像読取感度における前記測定量の平均値と所定の基準値
とを比較して、該比較結果に基づいて実行されることを
特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る2次元画像
読取装置の感度調整装置及びその感度調整方法の実施の
形態について詳しく説明する。まず、本発明に係る2次
元画像読取装置に適用可能なダブルゲート型フォトセン
サについて、図面を参照して説明する。
【0024】<ダブルゲート型フォトセンサ>図1は、
ダブルゲート型フォトセンサの概略構成を示す構成断面
図である。図1(a)に示すように、ダブルゲート型フ
ォトセンサ10は、励起光(ここでは、可視光)が入射
されると電子−正孔対が生成されるアモルファスシリコ
ン等の半導体層(チャネル層)11と、半導体層11の
両端にそれぞれ設けられたnシリコンからなる不純物
層17、18と、不純物層17、18上に形成されたク
ロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択さ
れ、可視光に対して不透明なソース電極12及びドレイ
ン電極13と、半導体層11の上方(図面上方)にブロ
ック絶縁膜14及び上部(トップ)ゲート絶縁膜15を
介して形成されたITO等の透明導電層からなり、可視
光に対して透過性を示すトップゲート電極(第1のゲー
ト電極)21と、半導体層11の下方(図面下方)に下
部(ボトム)ゲート絶縁膜16を介して形成されたクロ
ム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択され、
可視光に対して不透明なボトムゲート電極(第2のゲー
ト電極)22と、を有して構成されている。そして、こ
のような構成を有するダブルゲート型フォトセンサ10
は、ガラス基板等の透明な絶縁性基板19上に形成され
ている。
【0025】ここで、図1(a)において、トップゲー
ト絶縁膜15、ブロック絶縁膜14、ボトムゲート絶縁
膜16、及び、トップゲート電極21上に設けられる保
護絶縁膜20は、いずれも半導体層11を励起する可視
光に対して、高い透過率を有する材質、例えば、窒化シ
リコンや酸化シリコン等により構成されることにより、
図面上方から入射する光のみを検知する構造を有してい
る。すなわち、ダブルゲート型フォトセンサ10は、半
導体層11を共通のチャネル領域として、半導体層1
1、ソース電極12、ドレイン電極13及びトップゲー
ト電極21により形成される上部MOSトランジスタ
と、半導体層11、ソース電極12、ドレイン電極13
及びボトムゲート電極22により形成される下部MOS
トランジスタとからなる2つのMOSトランジスタを組
み合わせた構造が、透明な絶縁性基板19上に形成され
ている。
【0026】なお、このようなダブルゲート型フォトセ
ンサ10は、一般に、図1(b)に示すような等価回路
により表される。ここで、TGはトップゲート電極21
と電気的に接続されたトップゲート端子、BGはボトム
ゲート電極22と電気的に接続されたボトムゲート端
子、Sはソース電極12と電気的に接続されたソース端
子、Dはドレイン電極13と電気的に接続されたドレイ
ン端子である。
【0027】次いで、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサの駆動制御方法について、図面を参照して説明す
る。図2は、ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆
動制御方法(1処理サイクル)の一例を示すタイミング
チャートであり、図3は、ダブルゲート型フォトセンサ
の動作概念図であり、図4は、ダブルゲート型フォトセ
ンサの出力電圧の光応答特性を示す図である。ここで
は、上述したダブルゲート型フォトセンサの構成(図
1)を適宜参照しながら説明する。
【0028】まず、リセット動作(初期化動作)におい
ては、図2、図3(a)に示すように、ダブルゲート型
フォトセンサ10のトップゲート端子TGにパルス電圧
(以下、「リセットパルス」と記す;例えば、Vtg=+
15Vのハイレベル)φTを印加して、半導体層11、
及び、ブロック絶縁膜14における半導体層11との界
面近傍に蓄積されているキャリヤ(ここでは、正孔)を
放出する(リセット期間Trst)。
【0029】次いで、光蓄積動作においては、図2、図
3(b)に示すように、トップゲート端子TGにローレ
ベル(例えば、Vtg=−15V)のバイアス電圧φTを
印加することにより、リセット動作を終了し、キャリヤ
蓄積動作による光蓄積期間(電荷蓄積動作)Taがスタ
ートする。光蓄積期間Taにおいては、トップゲート電
極21側から入射した光量に応じて半導体層11の入射
有効領域、すなわち、キャリヤ発生領域で電子−正孔対
が生成され、半導体層11、及び、ブロック絶縁膜14
における半導体層11との界面近傍、すなわち、チャネ
ル領域周辺に正孔が蓄積される。
【0030】そして、プリチャージ動作においては、図
2、図3(c)に示すように、光蓄積期間Taに並行し
て、プリチャージ信号φpgに基づいてドレイン端子Dに
所定の電圧(プリチャージ電圧)Vpgを印加し、ドレイ
ン電極13に電荷を保持させる(プリチャージ期間Tpr
ch)。次いで、読み出し動作においては、図2、図3
(d)に示すように、プリチャージ期間Tprchを経過し
た後、ボトムゲート端子BGにハイレベル(例えば、V
bg=+10V)のバイアス電圧(読み出し選択信号;以
下、「読み出しパルス」と記す)φBを印加すること
(選択状態)により、ダブルゲート型フォトセンサ10
をON状態にする(読み出し期間Tread)。
【0031】ここで、読み出し期間Treadにおいては、
チャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)が逆極性の
トップゲート端子TGに印加されたVtg(−15V)を
緩和する方向に働くため、ボトムゲート端子BGのVbg
(+10V)によりnチャネルが形成され、ドレイン電
流に応じてドレイン端子Dの電圧(ドレイン電圧)VD
は、図4(a)に示すように、プリチャージ電圧Vpgか
ら時間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
【0032】すなわち、光蓄積期間Taにおける光蓄積
状態が明状態の場合には、図3(d)に示すように、チ
ャネル領域に入射光量に応じたキャリヤ(正孔)が捕獲
されているため、トップゲート端子TGの負バイアスを
打ち消すように作用し、この打ち消された分だけボトム
ゲート端子BGの正バイアスによって、ダブルゲート型
フォトセンサ10はON状態となる。そして、この入射
光量に応じたON抵抗に従って、図4(a)に示すよう
に、ドレイン電圧VDは、低下することになる。
【0033】一方、光蓄積状態が暗状態で、チャネル領
域にキャリヤ(正孔)が蓄積されていない場合には、図
3(e)に示すように、トップゲート端子TGに負バイ
アスをかけることによって、ボトムゲート端子BGの正
バイアスが打ち消され、ダブルゲート型フォトセンサ1
0はOFF状態となり、図4(a)に示すように、ドレ
イン電圧VDが、ほぼそのまま保持されることになる。
【0034】したがって、図4(a)に示したように、
ドレイン電圧VDの変化傾向は、トップゲート端子TG
へのリセットパルスφTの印加によるリセット動作の終
了時点から、ボトムゲート端子BGに読み出しパルスφ
Bが印加されるまでの時間(光蓄積期間Ta)に受光し
た光量に深く関連し、蓄積されたキャリヤが多い場合
(明状態)には急峻に低下する傾向を示し、また、蓄積
されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩やかに低
下する傾向を示す。そのため、読み出し期間Treadがス
タートして、所定の時間経過後のドレイン電圧VD(=
Vrd)を検出することにより、あるいは、所定のしきい
値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時間を検出
することにより、ダブルゲート型フォトセンサ10に入
射した光(照射光)の光量が換算される。
【0035】なお、図2に示したタイミングチャートに
おいて、プリチャージ期間Tprchの経過後、図3
(f)、(g)に示すように、ボトムゲート端子BGに
ローレベル(例えば、Vbg=0V)を印加した状態(非
選択状態)を継続すると、ダブルゲート型フォトセンサ
10はOFF状態を持続し、図4(b)に示すように、
ドレイン電圧VDは、プリチャージ電圧Vpgに近似する
電圧を保持する。このように、ボトムゲート端子BGへ
の電圧の印加状態により、ダブルゲート型フォトセンサ
10の読み出し状態を選択、非選択状態に切り替える選
択機能が実現される。
【0036】<フォトセンサシステム>次いで、上述し
たダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成さ
れるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステム
について、図面を参照して説明する。図5は、ダブルゲ
ート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォト
センサアレイを備えたフォトセンサシステムの概略構成
図である。
【0037】図5に示すように、フォトセンサシステム
は、大別して、多数のダブルゲート型フォトセンサ10
を、例えば、n行×m列(n、mは正の整数)のマトリ
クス状に配列したフォトセンサアレイ100と、各ダブ
ルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端子TG
(トップゲート電極21)及びボトムゲート端子BG
(ボトムゲート電極22)を各々行方向に接続して伸延
するトップゲートライン101及びボトムゲートライン
102と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のドレイ
ン端子D(ドレイン電極13)を列方向に接続したドレ
インライン(データライン)103と、ソース端子S
(ソース電極12)を列方向に接続するとともに、接地
電位に接続されたソースライン(コモンライン)104
と、トップゲートライン101に接続されたトップゲー
トドライバ110と、ボトムゲートライン102に接続
されたボトムゲートドライバ120と、ドレインライン
103に接続されたコラムスイッチ131、プリチャー
ジスイッチ132、アンプ133からなるドレインドラ
イバ130と、を有して構成されている。
【0038】ここで、トップゲートライン101は、図
1に示したトップゲート電極21とともに、ITO等の
透明導電層で一体的に形成され、ボトムゲートライン1
02、ドレインライン103並びにソースライン104
は、それぞれボトムゲート電極22、ソース電極12、
ドレイン電極13と同一の励起光に不透明な材料で一体
的に形成されている。また、ソースライン104には、
プリチャージ電圧Vpgに応じて設定される定電圧Vssが
印加されるが、接地電位(GND)であってもよい。
【0039】なお、図5において、φtgは、リセット電
圧及び光キャリア蓄積電圧のいずれかとして選択的に出
力されるパルス信号φT1、φT2、…φTi、…φT
nを生成するための制御信号であり、φbgは、読み出し
電圧及び非読み出し電圧のいずれかとして選択的に出力
されるパルス信号φB1、φB2、…φBi、…φBn
を生成するための制御信号であり、φpgは、プリチャー
ジ電圧Vpgを印加するタイミングを制御するプリチャー
ジ信号である。
【0040】このような構成において、トップゲートド
ライバ110からトップゲートライン101を介して、
トップゲート端子TGに信号φTi(iは任意の正の整
数;i=1、2、・・・n)を印加することにより、フ
ォトセンス機能が実現され、ボトムゲートドライバ12
0からボトムゲートライン102を介して、ボトムゲー
ト端子BGに信号φBiを印加し、ドレインライン10
3を介して検出信号をドレインドライバ130に取り込
んで、シリアルデータ又はパラレルデータからなる出力
電圧Voutとして出力することにより、選択読み出し機
能が実現される。
【0041】上述したフォトセンサシステムの駆動制御
方法は、基本的には、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサの駆動制御方法(図2参照)を1処理サイクルとし
て、フォトセンサアレイを構成するマトリクスの行数分
シリアル(時系列的)に繰り返すことにより実現される
が、例えば、読取精度を高精細化するためにフォトセン
サアレイを高密度化した場合には、読み取り動作のため
の所要時間が増大して、フォトセンサシステムの実用化
の面で好ましくない。そこで、ダブルゲート型フォトセ
ンサを用いたフォトセンサシステムにおいては、以下に
示すような駆動制御方法を良好に適用することができ
る。
【0042】図6は、上述したフォトセンサシステムの
駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
ここでは、図5に示したフォトセンサシステムの構成を
適宜参照しながら、駆動制御方法を説明する。図6に示
すように、まず、トップゲートドライバ110からトッ
プゲートライン101を介して、リセットパルスφT
1、φT2、…φTk、φTk+1、…(kは正の整数;
k=1、2、・・・n−1)を順次印加して、リセット
期間Trstをスタートし、各行毎のダブルゲート型フォ
トセンサ10を初期化する。
【0043】次いで、リセットパルスφT1、φT2、
…φTk、φTk+1、…が順次立ち下がり、リセット期
間Trstが終了することにより、光蓄積期間Taがスタ
ートして、各行毎のダブルゲート型フォトセンサ10に
入射される光量に応じてチャネル領域に電荷(正孔)が
発生し、蓄積される。ここで、図6に示すように、光蓄
積期間Ta内に並行して、ドレインドライバ130にプ
リチャージ信号φpgを印加することにより、プリチャー
ジ期間Tprchをスタートし、ドレインライン103にプ
リチャージ電圧Vpgを印加して各行毎のダブルゲート型
フォトセンサ10のドレイン電極に所定の電圧を保持さ
せるプリチャージ動作が行われる。
【0044】次いで、光蓄積期間Ta及びプリチャージ
期間Tprchが終了したダブルゲート型フォトセンサ10
に対して、他の行におけるリセット動作、プリチャージ
動作及び読み出し動作のための各信号の印加タイミング
と時間的に重ならないタイミングで、各行毎にボトムゲ
ートドライバ120からボトムゲートライン102を介
して、読み出しパルスφB1、φB2、…φBk、φB
k+1、…を順次印加して、読み出し期間Treadをスター
トし、各行毎のダブルゲート型フォトセンサ10に蓄積
された電荷に対応するドレイン電圧VD1、VD2、V
D3、…VDmの変化を、ドレインドライバ130によ
り、各ドレインライン103を介して同時に検出し、シ
リアルデータ又はパラレルデータからなる出力電圧Vou
tとして読み出す。
【0045】すなわち、本駆動制御方法においては、行
毎のリセットパルスφT1、φT2、φT3、…、読み
出しパルスφB1、φB2、φB3、…、及び、プリチ
ャージ信号φpgの印加タイミングの間隔(Tdly)を、
次式(1)に示すように、リセットパルスによるリセッ
ト期間Trstと、読み出しパルスによる読み出し期間Tr
eadと、プリチャージ信号によるプリチャージ期間Tprc
hとの合計時間に設定する。 Tdly=Trst+Tprch+Tread ・・・(1)
【0046】これにより、リセット動作、プリチャージ
動作、読み出し動作が時間的に重なって実行されること
がなく、さらに、各行毎の処理サイクルの一部を時間的
にオーバーラップさせることができるので、全ての行に
おけるリセット動作が終了する前に読み出し動作を行う
ことができ、2次元画像の読み出し動作を良好に実行し
つつ、読み出し動作に係る処理時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0047】また、このことは、換言すれば、上記間隔
(Tdly)を基準単位として、その整数倍の時間を光蓄
積期間Taに付加した場合であっても、2次元画像の読
み出し動作に係る処理時間を大幅に増大させることな
く、読み出し動作を良好に実行することができることを
意味している。したがって、各行毎の処理サイクルの一
部を時間的にオーバーラップさせつつ、光蓄積時間Ta
を段階的に変更設定することにより、2次元画像の読取
感度を上記間隔(Tdly)を最小単位として任意に調整
制御することができ、被検出体に係る画像が暗い場合等
においても、読取感度を高くして良好に読み取り動作を
行うことができる。
【0048】<第1の実施形態>次に、本発明に係る2
次元画像読取装置の第1の実施形態について、図面を参
照して説明する。なお、以下に示す実施形態において
は、フォトセンサとして、上述したダブルゲート型フォ
トセンサを適用し、トップゲート電極を第1の電極とし
て電圧を印加することにより、フォトセンス機能を実現
するとともに、ボトムゲート電極を第2の電極として電
圧を印加することにより、チャネル領域に蓄積された電
荷量を読み出す機能を実現するものとして説明する。
【0049】図7は、本発明に係る2次元画像読取装置
の第1の実施形態の全体構成を示すブロック図である。
なお、ここでは、図1、図5に示したダブルゲート型フ
ォトセンサ及びフォトセンサシステムの構成を適宜参照
しながら説明する。また、図5に示したフォトセンサシ
ステムと同等の構成については、同一の符号を付して、
その説明を簡略化又は省略する。
【0050】図7に示すように、本実施形態に係る2次
元画像読取装置は、大別して、図5に示したフォトセン
サシステムと同様に、ダブルゲート型フォトセンサ10
を2次元配列して構成されるフォトセンサアレイ100
と、ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端
子TGに所定のタイミングで、所定のトップゲート電圧
(リセットパルス)を印加するトップゲートドライバ1
10と、ダブルゲート型フォトセンサ10のボトムゲー
ト端子BGに所定のタイミングで、所定のボトムゲート
電圧(読み出しパルス)を印加するボトムゲートドライ
バ120と、ダブルゲート型フォトセンサ10へのプリ
チャージ電圧の印加及びドレインライン電圧の読み出し
を行うコラムスイッチ131、プリチャージスイッチ1
32、アンプ133からなるドレインドライバ130
と、を備え、さらに、読み出されたドレインライン電圧
(アナログ信号)をデジタル信号からなる画像出力信号
(画像データ)に変換するアナログ−デジタル変換器
(以下、A/Dコンバータと記す)140と、フォトセ
ンサアレイ100による被写体画像の読取動作制御(画
像読取動作)、画像データの照合や加工等の所定の処理
を実行する外部機能部200とのデータのやり取り等を
行うとともに、本発明における正規の画像読み取り動作
を開始する前の読み取り動作や読取感度調整動作を実行
制御する機能を備えたコントローラ(感度調整装置)1
50と、読取画像データや読取感度の設定等に関連する
データ等を記憶するRAM160と、を有して構成され
ている。ここで、フォトセンサアレイ100、トップゲ
ートドライバ110、ボトムゲートドライバ120、ド
レインドライバ130は、図5に示したフォトセンサシ
ステムと同等の構成及び機能を有しているので、その詳
細な説明を省略する。
【0051】コントローラ150は、トップゲートドラ
イバ110及びボトムゲートドライバ120に制御信号
φtg、φbgを出力することにより、図2及び図6に示し
たように、トップゲートドライバ110及びボトムゲー
トドライバ120の各々から、フォトセンサアレイ10
0を構成する各ダブルゲート型フォトセンサ10のトッ
プゲート端子TG及びボトムゲート端子BGに所定の信
号電圧(リセットパルスφTi、読み出しパルスφB
i)を印加する動作を制御する。また、プリチャージス
イッチ132にプリチャージ信号φpgを出力することに
より、各ダブルゲート型フォトセンサ10のドレイン端
子Dにプリチャージ電圧Vpgを印加して、読み取られた
被検出体の画像パターンに対応して各ダブルゲート型フ
ォトセンサ10に蓄積された電荷量に応じたドレイン電
圧VDを検出する動作を制御する。
【0052】また、コントローラ150には、ドレイン
ドライバ130により読み出された出力電圧Voutが、
A/Dコンバータ140を介してデジタル信号に変換さ
れ、画像出力信号として入力される。コントローラ15
0は、この画像出力信号に対して、所定の画像処理を施
したり、RAM160への書き込み、読み出しを行うと
ともに、画像データの照合や加工等の所定の処理を実行
する外部機能部200に対するインタフェースとしての
機能をも備えている。
【0053】さらに、コントローラ150は、後述する
ように、被検出体の画像パターンを読み取る本来の読み
取り動作に先立って、トップゲートドライバ110及び
ボトムゲートドライバ120に出力する制御信号φtg、
φbgを設定制御することにより、フォトセンサアレイ1
00の各行のダブルゲート型フォトセンサ10から出力
される画像出力信号を観測し、外光等の環境照度のみな
らず、被写体の個体差(個人差)や被写体画像に影響を
及ぼす各種の外部環境等に対応して、被写体画像を最適
に読み込むことができる画像読取感度、すなわち、ダブ
ルゲート型フォトセンサ10の最適な光蓄積期間Taを
設定する機能を有している。
【0054】そして、外部機能部200は、2次元画像
読取装置が適用される用途に応じて、例えば、2次元画
像読取装置により取得された画像データに関する画像処
理(照合や加工等)を実行する機能のほか、2次元画像
読取装置(あるいは、コントローラ150)における動
作状態や演算処理結果等をモニタ出力したり、該動作状
態や演算処理等を規定するための各種パラメータ(光蓄
積期間Taの初期値や、後述する割増率や平均比較値
等)を入力設定するための入出力インターフェースとし
ての機能を備えている。
【0055】ここで、上記の読取感度調整動作に関わる
画像読み取り動作は、通常、正規の画像読み取り動作に
先立って行われるものであるため、以降においては、便
宜上、この動作を「事前読出動作」と記す。しかしなが
ら、この動作は、必ず正規の画像取り込み動作に先立っ
て行われると限るものではなく、正規の画像取り込み動
作の直前とは異なる時点に、単独に動作されるものであ
ってもよい。要するに、読取感度の設定が必要となった
時点で実行されるものである。
【0056】以下に、上述した2次元画像読取装置に適
用されるコントローラの具体的にな構成及び動作につい
て、図面を参照して、さらに詳しく説明する。まず、コ
ントローラの具体的な装置構成について説明する。図8
は、本発明に係る2次元画像読取装置に適用されるコン
トローラの第1の構成例を示すブロック図である。
【0057】図8に示すように、本実施形態におけるコ
ントローラ150は、トップゲートドライバ110やボ
トムゲートドライバ120、プリチャージスイッチ13
2における動作を制御するデバイスコントローラ151
と、RAM160への画像データや書き込み、読み出し
等、各種データを管理するデータコントローラ152
と、これらのコントローラ151、152を統括し、か
つ、外部機能部200とのインターフェースを担うメイ
ンコントローラ153と、を有している。
【0058】また、コントローラ150は、フォトセン
サアレイ100からA/Dコンバータ140を介してデ
ジタル信号として入力される画像出力信号(画像デー
タ)に基づいて、該画像出力信号に含まれる特定の測定
量(例えば、明度データ)の大小関係を比較して最大値
及び最小値を抽出するとともに、加算器155により算
出されるダイナミックレンジ(測定量のデータ範囲)か
らの最大値となるダイナミックレンジを抽出するデータ
比較器(測定量比較手段、読取感度抽出手段)154
と、データ比較器154により抽出された測定量の最大
値及び最小値の差分からダイナミックレンジを算出する
加算器(データ範囲算出手段)155と、A/Dコンバ
ータ140、データ比較器154、加算器155を介し
て処理された画像出力信号及び処理データを入力とし、
これらのデータを必要に応じて、RAM160への書き
込みや読み出し、あるいは、データ比較器154や加算
器155への再入力、データコントローラ152を介し
ての外部機能部200への出力等を切換制御するデータ
セレクタ156と、上記データ比較器154、加算器1
55及びデータセレクタ156により抽出された最大値
となるダイナミックレンジに対応する読取感度に対し
て、メインコントローラ(読取感度補正手段)153に
より後述する割増補正を実行する際に用いられる割増率
が予め設定された割増設定レジスタ157と、上記割増
補正された読取感度(最適読取感度)に基づいてデータ
コントローラ152から出力される制御信号に基づい
て、デバイスコントローラ151からトップゲートドラ
イバ110及びボトムゲートドライバ120に出力する
制御信号φtg、φbgのタイミングを設定制御する感度設
定レジスタ(読取感度設定手段)159と、を有してい
る。
【0059】次に、上述したコントローラの概略動作に
ついて、図面を参照して説明する。図9は、本実施形態
に係る2次元画像読取装置の感度調整装置に適用される
コントローラにより実行される感度調整(設定)処理の
一実施形態を示すフローチャートである。また、図10
は、本実施形態に係る2次元画像読取装置を指紋読取装
置に適用した場合にあって、感度調整処理に適用される
事前読出動作において、フォトセンサアレイ(被写体画
像)の各行毎に画像読取感度を段階的に変化させて読み
込んだ場合の、指紋の画像データの例を示す図であり、
図11は、事前読出動作により得られた各行毎の明度デ
ータの変化を示すグラフであり、図12は、事前読出動
作により得られた各行毎の明度データのダイナミックレ
ンジ(データ範囲)と、行番号−画像読取感度対応テー
ブルとの関係を示す図である。なお、ここでは、図7、
図8に示した2次元画像読取装置の構成を適宜参照しな
がら説明する。また、明度データ及びそのダイナミック
レンジ、光蓄積期間等の各種データについては、代表的
な行として、80、104、128、152、176行
目についてのみ示す。
【0060】(手順S11)図9に示すように、まず、
メインコントローラ153は、被写体画像の正規の読み
取り動作に先立って、事前読出動作を開始し、データコ
ントローラ152を介して、感度設定レジスタ159に
事前読出動作のための画像読取感度を設定するように制
御し、被写体画像の事前読出を実行する。
【0061】ここで、本実施形態に係る感度調整方法に
適用される事前読出動作は、通常の画像読込動作と同様
に、フォトセンサアレイを構成する各ダブルゲート型フ
ォトセンサに対して、リセット動作→光蓄積動作→プリ
チャージ動作→読み出し動作の一連の処理を実行するこ
とにより行われる。このとき、例えば、図10に示すよ
うに、行数256、列数196のマトリクス状にダブル
ゲート型フォトセンサが配列されたフォトセンサアレイ
100において、各行毎に、行番号が大きくなるほど画
像読取感度が高くなるように、所定のタイミングでプリ
チャージ動作及び読み出し動作を繰り返し実行して光蓄
積期間を段階的に変化させる。これにより、被写体画像
の一回の読込動作により、行毎に異なる読取感度で読み
取った画像データが取得される。この各行毎の画像読取
感度は、行番号に対応付けて、例えば、テーブル形式
(行番号−画像読取感度対応テーブル)でRAM160
に記憶される。
【0062】そのため、行番号が大きくなるほど、外光
の影響を受けて指紋の凹凸パターンがかすれて(薄れ
て)、あるいは、見えなくなる程度に明るい画像として
読み取られ(図10上方)、行番号が小さくなるほど、
画像読取感度が低く(光蓄積期間が短く)なるように設
定されているため、指紋の凹凸パターンが黒ずんで、あ
るいは、見えなくなる程度に暗い画像として読み取られ
る(図10下方)。なお、事前読出動作における具体的
な画像読取感度(光蓄積期間)の設定方法については後
述する。
【0063】(手順S12)上述した事前読出動作によ
り読み込まれた画像データは、ドレインドライバ130
のアンプ133及びA/Dコンバータ140を介してデ
ジタル信号に変換され、被写体画像の明暗パターンに対
応した明度データ(特定の測定量)としてデータ比較器
154に入力される。
【0064】具体的には、図11に示すように、被写体
画像における白と黒との間を、例えば、256階調に設
定し、図10に示したようなフォトセンサアレイ100
において、例えば、176行目、152行目、128行
目、104行目、80行目の各行における列毎のドレイ
ン電圧VDの電圧変化を、0〜255の明度データ値に
変換してグラフ化すると、図11(a)に示すように、
176行目では感度が高く設定されているため、明度デ
ータがほぼ上限(255)に収束してしまい、画像デー
タとして情報が無いに等しい状態になっている。また、
図11(b)に示すように、152行目では感度がやや
高く設定されているため、一部の列で明度データが上限
に到達して、画像データの凹凸パターン(明暗)を全て
読み取ることができない。
【0065】一方、図11(c)に示すように、128
行目では全列において明度データが上限(255)又は
下限(0)に到達することなく、上限と下限との間に分
布している。さらに、図11(d)に示すように、10
4行目では感度がやや低く設定されているため、明度デ
ータは上限と下限との間に分布しているが、一部の列で
明度データが下限に到達して画像データの凹凸パターン
を全て読み取ることができない。また、図11(e)に
示すように、80行目では感度が低く設定されているた
め、明度データがほぼ下限に収束してしまい、画像デー
タとして情報が無いに等しい状態になっている。
【0066】(手順S13/手順S14)そして、図1
2(a)に示すように、データ比較器154に入力され
た明度データから、各行毎に最大値を示す明度データ
(最も明るい階調画素)、及び、最小値を示す明度デー
タ(最も暗い階調画素)が抽出されて加算器155に出
力される。次いで、加算器155は、各行毎の明度デー
タの最大値及び最小値の差分を演算して、各行毎のダイ
ナミックレンジ(データ範囲)を算出してデータセレク
タ156を介してRAM160に記憶する。このような
ダイナミックレンジの算出処理を全ての行について実行
する。
【0067】(手順S15)そして、RAM160に記
憶された各行毎のダイナミックレンジをデータセレクタ
156を介して読み出し、データ比較器154に入力
し、各行毎のダイナミックレンジのうち、最大値を有す
る行番号を抽出する。すなわち、図11(a)〜(e)
に示した各行毎の明度データの分布変化に基づいて、最
大値及び最小値を数値データとして抽出し、その差分か
らダイナミックレンジ(データ範囲)を演算すると、図
12(a)に示すように、176行目及び152行目に
おいては、明度データが上限に到達して最大値が255
に固定されているため、データ範囲は最小値に依存する
ことになり、104行目及び80行目においては、明度
データが下限に到達して最小値が0に固定されているた
め、データ範囲は最大値に依存することになる。
【0068】これに対して、128行目の明度データに
おいては、上限、下限のいずれにも到達していないの
で、ダイナミックレンジは明度データの最大値及び最小
値の差分に依存することになり、176行目、152行
目、104行目、80行目に比較して、大きなデータ範
囲が得られる。すなわち、128行目の明度データは、
指紋の凹凸パターンに対応した良好なコントラストを有
する画像データであり、最適な画像読取感度が設定され
ていると判断することができる。
【0069】(手順S16)次いで、図12(b)に示
すように、最大値となるダイナミックレンジの行番号
(128行目)に基づいて、RAM160に記憶された
行番号−画像読取感度対応テーブルを参照して、128
行に設定されている画像読取感度、すなわち、ダブルゲ
ート型フォトセンサの光蓄積期間T128が抽出される。 (手順S17)次いで、メインコントローラ153は、
抽出された画像読取感度(光蓄積期間)を感度設定レジ
スタ159に設定する動作に先立ち、割増設定レジスタ
157に予め設定されている所定の割増率に基づいて、
上記画像読取感度を補正する処理を実行するように、デ
ータコントローラ152を制御する。
【0070】具体的には、上述したように、最大ダイナ
ミックレンジとなる128行目に設定されている画像読
取感度が、例えば、光蓄積期間T128=91.2msで
あり、また、割増設定レジスタ157に予め設定された
割増率が32%である場合、感度設定レジスタ159の
書き換えに用いられる光蓄積期間は、次式(2)のよう
に、32%割増処理された数値となる。 91.2×(1+0.32)≒120ms ・・・(2)
【0071】この割増補正処理により、上記手順S16
において抽出された最大のダイナミックレンジを示す行
の画像読取感度が1.32倍に高くなるように設定され
る。すなわち、光蓄積期間は1.32倍の時間に延長さ
れることになり、各ダブルゲート型フォトセンサに入射
する励起光(可視光)の光量が多くなるように設定され
る。なお、ここで示した概ね32%の割増率は、本発明
の発明者による各種実験の結果、本実施形態に係る感度
調整装置及び感度調整方法において、後述するような角
質化した指を被写体とする場合であっても、比較的良好
に指紋を読み取ることができる画像読取感度に補正する
ことができることが判明した数値である。
【0072】(手順S18)そして、データコントロー
ラ152により感度設定レジスタ159を書き換え制御
して、上記補正された画像読取感度(光蓄積期間)を設
定することにより、事前読出動作に基づく感度調整処理
を終了する。この後、上述した事前読出動作及び読取感
度調整動作により決定された最適な画像読取感度(光蓄
積時間)に基づいて、被写体画像の正規の画像読み取り
動作が実行される。
【0073】次に、上述した2次元画像読取装置の感度
調整装置及び感度調整方法を指紋読取装置に適用した場
合における指紋の読取画像及び読取感度の具体例につい
て、図面を参照して説明する。ここでは、本実施形態に
係る感度調整方法の割増補正処理の有効性を示すため
に、割増補正処理を行わない場合とを比較して説明す
る。
【0074】図13は、上述した感度調整方法におい
て、割増補正処理を行わない画像読取感度に基づいて、
正規の画像読み取り動作を行った場合の指紋の読取画像
と、該画像読取感度の各列の明度データを示すグラフで
あり、図14は、上述した感度調整方法において、割増
補正処理を行った画像読取感度に基づいて、正規の画像
読み取り動作を行った場合の指紋の読取画像と、該画像
読取感度の各列の明度データを示すグラフである。ここ
で、図13(a)、図14(a)は、各々所定の画像読
取感度に基づいて、読み取り動作を実行した場合の概略
的な被写体画像であって、指紋の隆線(凸部領域)は、
白く(又は、白っぽく)表示され、谷線(凹部領域)は
黒く(又は、黒っぽく)表示されている。
【0075】まず、上述した感度調整方法において、割
増補正処理を行わなかった場合について説明する。従来
技術において記載したように、2次元画像読取装置を指
紋読取装置等に適用した場合にあっては、被写体となる
指の皮膚表層の状態に応じて、適切な読取感度が設定さ
れないことがある。すなわち、指の皮膚表層は角質化す
ることが多く、このような場合、指紋の隆線部分から反
射する光量が多くなって、局所的に輝度(明度データ)
が高く観測されることになる。これにより、角質化して
いない正常(適正)な指紋を読み取った場合に比較し
て、光蓄積時間がより短い画像読取感度において、相対
的に大きなダイナミックレンジが得られることになり、
本来の最適な画像読取感度よりも明るい画像に対応した
画像読取感度(本来の最適な光蓄積期間よりも短い光蓄
積時間)が設定されることになる。
【0076】したがって、この画像読取感度に基づい
て、正規の指紋読み取り動作を実行すると、本来の最適
な光蓄積期間よりも短い光蓄積時間に設定されているた
め、図13(a)に示すように、被写体画像が暗い画像
として読み取られ、隆線部分が途切れがちな画像が得ら
れる。ここで、この被写体画像について任意の行(例え
ば、81行目)の明度データの分布特性を検討すると、
図13(b)に示すように、大きなダイナミックレンジ
を示す明度データ分布を示すが、これは、角質化した隆
線部分の影響で明度データの最大値が突出して高く現れ
る画素(列)が存在することによるものであり、指紋本
来の画像パターン(凹凸パターン)に良好に対応したも
のではないことが判明した。そのため、指紋の良好な読
み取り動作が行われなくなり、例えば、外部機能部20
0における指紋照合処理の精度が低下する問題を有して
いる。
【0077】これに対して、本実施形態に係る2次元画
像読取装置の感度調整装置及びその感度調整方法におい
ては、上述したような皮膚表層が角質化した指に対して
事前読出動作及び読取感度調整動作を行うことにより得
られるダイナミックレンジが最大となる画像読取感度
(光蓄積期間)に対して、予め設定された所定の割増率
(例えば、30%程度)に基づく補正処理を実行するこ
とにより、上記図13に示した場合に比較して、より暗
い画像に対応した画像読取感度(より長い光蓄積時間)
が設定されることになる。これにより、本来の最適な画
像読取感度(本来の最適な光蓄積期間)により近似した
画像読取感度が設定される。
【0078】したがって、この画像読取感度に基づい
て、正規の指紋読み取り動作を実行すると、図14
(a)に示すように、被写体画像が適正な明るさの画像
として読み取られ、隆線部分の途切れがほとんどない良
好な画像が得られる。ここで、この被写体画像について
任意の行(例えば、81行目)の明度データの分布特性
を検討すると、図14(b)に示すように、比較的大き
なダイナミックレンジを示す明度データ分布を示すとと
もに、皮膚表層の角質化の影響による明度データの突出
は最大値及び最小値のいずれにおいても観測されず、指
紋本来の画像パターンに良好に対応した安定した画像が
得られていることが判明した。そのため、外部機能部2
00における指紋照合処理を高い精度で実行することが
できる。
【0079】すなわち、本実施形態に係る感度調整装置
及び感度調整方法によれば、正規の画像読み取り動作に
先立って、実際の被写体を用いて各行毎に画像読取感度
を段階的に変化させて事前読出動作を行い、各行毎の明
度データのダイナミックレンジに基づいて、最適な画像
読取状態にある行を簡易に判別して当該行に設定された
画像読取感度(光蓄積期間)を抽出し、所定の割増率に
基づく補正処理を実行して最適な画像読取感度として設
定することができるので、環境照度の変化により被写体
の明るさが変化するような場合や、被写体の個体差(性
別や年齢等の個人差)や外部環境(温度や湿度等)によ
る変動要因や変動傾向が存在する場合であっても、感度
調整処理を簡易な方法により一義的に実行して、外光等
の環境照度や皮膚表層の角質化等の影響を大幅に抑制し
て最適な画像読取感度を設定することができ、正規の画
像読み取り動作において被写体画像を良好に読み取るこ
とができる。
【0080】なお、本実施形態においては、感度調整処
理の具体例として、図11に176行目、152行目、
128行目、104行目、80行目のみを代表行として
示したが、この場合、感度調整処理をフォトセンサアレ
イ100を構成する256行全てについて同等の処理を
実行しても良いし、図11に示したように、特定の行
(図11においては、24行間隔で抽出)について上記
処理を実行するものであってもよい。
【0081】ここで、全ての行について感度調整処理を
実行する場合にあっては、各行毎に設定された画像読取
感度の中から、より最適な画像読取感度を抽出して、設
定することができる。一方、特定の行に対してのみ感度
調整処理を実行する場合にあっては、一連の処理動作の
対象となるデータ数を大幅に削減してコントローラ15
0における処理負担を軽減して、処理時間の短縮を図る
ことができ、迅速に正規の被写体画像の読み取り動作に
移行することができる。
【0082】次に、本実施形態に係る2次元画像読取装
置の感度調整装置及びその感度調整方法の変形例につい
て説明する。上述した実施形態においては、事前読出動
作により取得した各行毎の明度データのうち、ダイナミ
ックレンジが最大となる行に設定された画像読取感度
(光蓄積期間)に対して、割増設定レジスタ157に予
め設定された一定の割増率に基づいて、一律に割増補正
処理を実行する手法について示したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、変形例として、例えば、割増
設定レジスタ157に設定される割増率を2次元画像読
取装置(又は、コントローラ150)の外部からの入力
操作により、任意に設定できるようにしてもよい。
【0083】すなわち、例えば、外部機能部200に備
えられた入出力インターフェース機器(図示を省略)を
操作することにより、任意の割増率を数値データとして
入力して、割増設定レジスタ157を書き換え制御す
る。ここで、割増設定レジスタ157の数値が任意に書
き換え制御される具体的な事例としては、被写体が限定
されている場合やある程度特定されている場合、例え
ば、上述したように、2次元画像読取装置を指紋読取装
置に適用した構成においては、被写体となる個体(個
人)の年齢や性別、気温や湿度等の外部環境が予め把握
できている場合には、そのような変動要因や変動傾向に
応じた適切な割増率がその都度、あるいは、予め入力設
定される。これにより、個体差や外部環境による影響を
抑制しつつ、より最適な画像読取感度を設定することが
でき、被写体画像を良好に読み取ることができる。
【0084】<第2の実施形態>次に、本発明に係る2
次元画像読取装置の第2の実施形態について、図面を参
照して説明する。図15は、本発明に係る2次元画像読
取装置に適用されるコントローラの第2の構成例を示す
ブロック図である。ここで、上述した第1の実施形態
(図8)と同等の構成については、同一の符号を付し
て、その説明を簡略化又は省略する。
【0085】本実施形態においては、上述した第1の実
施形態に係る感度調整方法において、事前読出動作によ
り得られた明度データの分布のうち、最大値となるダイ
ナミックレンジを有する行の画像読取感度(光蓄積期
間)を抽出した後、該画像読取感度に対して割増補正処
理を実行するか否かを判別することにより、より最適な
画像読取感度を設定するように構成されている。
【0086】具体的には、図15に示すように、本実施
形態におけるコントローラ(感度調整装置)150は、
上述した第1の実施形態(図8)と同様の構成を有する
デバイスコントローラ151、データコントローラ15
2、メインコントローラ153、データ比較器154、
加算器155、データセレクタ156、割増設定レジス
タ157、感度設定レジスタ159に加え、上記データ
比較器154、加算器155及びデータセレクタ156
により抽出された最大値となるダイナミックレンジに対
応する読取感度に対して、メインコントローラ(読取感
度補正手段)153により割増補正を実行するか否かを
判断するための基準値となる平均比較値を保持する平均
比較値レジスタ158を有している。ここで、本実施形
態においては、平均比較値レジスタ158に保持される
平均比較値は、被写体画像の事前読出動作により得られ
る明度データ分布のうち、最大値となるダイナミックレ
ンジに基づいて一義的に設定される。
【0087】次に、上述したコントローラの概略動作に
ついて、図面を参照して説明する。図16は、本実施形
態に係る2次元画像読取装置の感度調整装置に適用され
るコントローラにより実行される感度調整(設定)処理
の一実施形態を示すフローチャートである。なお、上述
した第1の実施形態(図9)と同等の処理手順について
は、その説明を簡略化又は省略する。
【0088】(手順S21〜S26)図16に示すよう
に、まず、上述した第1の実施形態における手順S11
〜S16と同様に、正規の読み取り動作に先立って、各
行毎に異なる画像読取感度を設定して被写体画像の事前
読出を実行し、被写体画像の明暗パターンに対応した明
度データ分布を得る。そして、この明度データ分布か
ら、各行毎に最大値及び最小値を示す明度データを抽出
して、該最大値及び最小値の差分を演算して、各行毎の
ダイナミックレンジを算出してRAM160に記憶す
る。さらに、RAM160に記憶された各行毎のダイナ
ミックレンジのうち、最大値を有する行番号を抽出し、
RAM160に記憶された行番号−画像読取感度対応テ
ーブルを参照して、該行番号に設定されている画像読取
感度(光蓄積期間)が抽出される。
【0089】(手順S27/S28)次いで、メインコ
ントローラ153は、最大値となるダイナミックレンジ
を有する行(すなわち、手順S26において、画像読取
感度が抽出された行番号)の明度データ(測定データ)
について、その平均値を算出するとともに、そのダイナ
ミックレンジ(最大値)の中間値を算出するように、デ
ータコントローラ152を制御する。算出された明度デ
ータの平均値は、例えば、データセレクタ156を介し
てRAM160に一旦記憶され、ダイナミックレンジの
中間値(平均比較値)は、データセレクタ156及びデ
ータコントローラ152を介して平均比較値レジスタ1
58に保持される。
【0090】(手順S29)次いで、メインコントロー
ラ153は、手順S27において算出され、RAM16
0に記憶された明度データの平均値、及び、手順S28
において算出され、平均比較値レジスタ158に保持さ
れた最大値となるダイナミックレンジの中間値との大小
関係を比較する処理を実行するように、データコントロ
ーラ152を制御する。
【0091】ここで、図13(a)、(b)に示したよ
うに、角質化した指を被写体として読み取った場合にお
いては、明度データ分布に角質化した隆線部分の影響で
明度データの最大値が局所的に突出して高く現れる傾向
があることから、角質化の影響を受けてダイナミックレ
ンジの最大値と判定された行における、本来の明度デー
タは総じて小さい明度データの集まりであると断定する
ことができる。このことから、最大値となるダイナミッ
クレンジを有する行であっても、その明度データの平均
値が小さい場合には、角質化の影響を受けた行であっ
て、本来、最大値となるダイナミックレンジを有する行
として抽出されるべきではない不適切な行であると断定
することができる。
【0092】したがって、上述したように、最大値とな
るダイナミックレンジを有する行における明度データの
平均値と、該ダイナミックレンジの中間値とを比較する
ことにより、あるいは、該行における明度データの総加
算値と、ダイナミックレンジの中間値を列数倍した乗算
値とを比較することにより、明度データの平均値(又
は、明度データの総加算値)が、ダイナミックレンジの
中間値(又は、中間値を列数倍した乗算値)よりも小さ
い場合には、不適切な明度データ分布を有する行であ
り、大きい場合には、適切な明度データ分布を有する行
であると判定することができる。このことに基づいて、
手順S29における比較処理の結果、以下のような処理
動作を実行する。
【0093】(手順S30/S31)メインコントロー
ラ153は、上記手順S29において、最大値となるダ
イナミックレンジを有する行における明度データの平均
値が、該ダイナミックレンジの中間値よりも小さい場合
には、抽出された上記ダイナミックレンジが不適切なも
のであると判断して、割増設定レジスタ157に予め設
定された、あるいは、外部機能部200等を介して任意
に入力設定された所定の割増率に基づいて、上記ダイナ
ミックレンジを有する行について参照、抽出された画像
読取感度を割増補正する処理を実行するように、データ
コントローラ152を制御する。
【0094】この割増補正処理により、上記手順S26
において抽出された最大値となるダイナミックレンジを
有する行の画像読取感度が割増率分だけ高くなるように
設定される。すなわち、光蓄積期間が割増率に相当する
時間分だけ延長されることになる。そして、データコン
トローラ152により感度設定レジスタ159を書き換
え制御して、上記補正された画像読取感度(光蓄積期
間)を設定する。
【0095】(手順S32)一方、上記手順S29にお
いて、最大値となるダイナミックレンジを有する行にお
ける明度データの平均値が、該ダイナミックレンジの中
間値よりも大きい場合には、抽出された上記ダイナミッ
クレンジが適切なものであると判断して、上記割増補正
を行うことなく、データコントローラ152により感度
設定レジスタ159を書き換え制御して、上記手順S2
6において抽出された画像読取感度(光蓄積期間)を設
定する。
【0096】したがって、上述したような2次元画像読
取装置の感度調整装置及び感度調整方法によれば、正規
の画像読み取り動作に先立って実行する事前読出動作に
より得られる各行毎の明度データのダイナミックレンジ
に基づいて、最適な画像読取感度(光蓄積期間)を設定
する読取感度調整動作において、最大値となるダイナミ
ックレンジを有する行の明度データが、指の角質化等
(被写体の個体差や外部環境等の変動要因の変動傾向)
の影響を受けた不適切なものであるか否かに応じて、抽
出された画像読取感度に対して割増補正処理を実行する
か否かを判定することができるので、不適切な画像読取
感度に対してのみ、補正処理を実行して適切な画像読取
感度を設定することができる。
【0097】次に、本実施形態に係る2次元画像読取装
置の感度調整装置及びその感度調整方法の変形例につい
て説明する。上述した実施形態においては、事前読出動
作により取得した各行毎の明度データのうち、最大値と
なるダイナミックレンジを有する行について参照、抽出
された画像読取感度に対して、所定の割増率に基づく割
増補正を実行するか否かの判断に際し、該行の明度デー
タの平均値に対する比較対照として、該ダイナミックレ
ンジの中間値を一義的に設定する場合について示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例と
して、例えば、上記該ダイナミックレンジの中間値を初
期値(基準値)として、平均比較値レジスタ158に設
定される平均比較値を2次元画像読取装置(又は、コン
トローラ150)の外部からの入力操作により、任意に
変更設定できるようにしてもよい。
【0098】すなわち、上述した第1の実施形態に示し
たような割増設定レジスタ157の場合と同様に、例え
ば、外部機能部200に備えられた入出力インターフェ
ース機器(図示を省略)を操作することにより、任意の
平均比較値を数値データとして入力して、平均比較値レ
ジスタ158を書き換え制御する。ここで、平均比較値
レジスタ158の数値が任意に書き換え制御される具体
的な事例としては、例えば、外部機能部200において
実行される指紋照合処理において、該処理が指紋の画像
パターンのうち、隆線部分(例えば、図13(a)、図
14(a)において、白く観測される部分)を基準とし
て実行されるような場合には、平均比較値レジスタ15
8に保持される平均比較値を比較的大きな数値に設定し
て、上述した割増補正処理が実行されやすい状態に設定
する。
【0099】また、他の事例としては、湿度等の外部環
境をセンサー等により予め把握できる構成にあっては、
湿度が低い場合には、平均比較値レジスタ158に保持
される平均比較値を比較的大きな数値に設定して、上述
した割増補正処理が実行されやすい状態に設定する。さ
らに、他の事例としては、IDカード等により被写体と
なる個体(個人)の特徴を予め把握できる構成にあって
は、指紋照合処理による認証確率の低い特徴を有する個
体の場合には、平均比較値レジスタ158に保持される
平均比較値を比較的大きな数値に設定して、上述した割
増補正処理が実行されやすい状態に設定する。これによ
り、個体差や外部環境による影響を抑制しつつ、より最
適な画像読取感度を設定することができ、被写体画像を
良好に読み取ることができる。
【0100】次いで、上述した各実施形態の事前読出動
作に適用することができる画像読取感度(光蓄積期間)
の設定方法について、図面を参照して説明する。図17
は、本発明に係る感度調整処理に良好に適用することが
できる画像読取感度(光蓄積期間)の設定方法の一実施
例を示すタイミングチャートである。ここでは、図5、
図7に示したフォトセンサシステムの構成を適宜参照し
ながら説明する。
【0101】図17に示すように、本実施例に係る画像
読取感度の設定方法は、まず、ダブルゲート型フォトセ
ンサ10のトップゲート端子TGを行方向に接続するト
ップゲートライン101の各々に対して、同時にリセッ
トパルスφT1、φT2、…φTnを印加してリセット
期間Trstを同時にスタートし、各行毎のダブルゲート
型フォトセンサ10を初期化する。
【0102】次いで、リセットパルスφT1、φT2、
…φTnが同時に立ち下がり、リセット期間Trstが終
了することにより、全ての行におけるダブルゲート型フ
ォトセンサ10の光蓄積期間T1、T2、…Tn-1、Tn
一斉にスタートして、各行毎のダブルゲート型フォトセ
ンサ10のトップゲート電極側から入射される光量に応
じてチャネル領域に電荷(正孔)が発生し、蓄積され
る。
【0103】ここで、各行毎に設定される光蓄積期間T
1、T2、…Tn-1、Tnは、図17に示すように、各行毎
に所定の遅れ時間Tdelay分ずつ段階的に変化させるよ
うに、プリチャージ信号φpg及び読み出しパルスφB
1、φB2、…φBnを印加する。したがって、上述し
た各実施形態に示したような感度調整処理に先立って行
う事前読出動作において、被写体画像を構成する各行毎
に異なる読取感度(すなわち、行数分の異なる読取感
度)で読み取られた画像データを、1回の被写体画像
(一画面)の読み込みにより取得することができる。
【0104】図18は、本発明に係る感度調整処理に良
好に適用することができる画像読取感度(光蓄積期間)
の設定方法の他の実施例を示すタイミングチャートであ
る。ここでは、図5、図7に示したフォトセンサシステ
ムの構成を適宜参照しながら説明する。図18に示すよ
うに、本実施例に係る画像読取感度の設定方法は、ま
ず、ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端
子TGを行方向に接続するトップゲートライン101の
各々に対して、所定の遅れ時間Tdelayの時間間隔で順
次リセットパルスφT1、φT2、…φTnを印加して
リセット期間Trstをスタートし、各行毎のダブルゲー
ト型フォトセンサ10を初期化する。次いで、リセット
パルスφT1、φT2、…φTnが立ち下がり、リセッ
ト期間Trstが終了することにより、光蓄積期間TA1
TA2、…TAn-1、TAnが順次スタートして、各行毎
にダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート電極
側から入射される光量に応じてチャネル領域に電荷(正
孔)が発生し、蓄積される。
【0105】ここで、各行毎に設定される光蓄積期間T
1、TA2、…TAn-1、TAnは、図14に示すよう
に、最後のリセットパルスφTnが立ち下がった後、各
行毎に所定の遅れ時間Tdelay分ずつ段階的に変化させ
るように、プリチャージ信号φpg及び読み出しパルスφ
Bn、φBn−1、…φB2、φB1を印加する。した
がって、このような事前読出動作により、各行毎に設定
される光蓄積期間TA1、TA2、…TAn-1、TAn相互
が所定の遅れ時間Tdelayの2倍の時間間隔で増加する
ので、一画面の読み込み動作により行数分以上の感度調
整幅で設定された読取感度で読み取られた画像データを
取得することができる。
【0106】なお、本発明に係る感度調整処理に適用さ
れる画像読取感度(光蓄積期間)の設定方法は、上述し
た各実施例に限定されるものではなく、被写体画像を異
なる読取感度で画像データを取得できるものであれば、
例えば、リセット動作→光蓄積動作→プリチャージ動作
→読み出し動作の一連の処理サイクルを読取感度を順次
変更して複数回シリアルに繰り返して、異なる読取感度
による画像データを取得するものでもあってもよいし、
さらに他の方法であってもよいことはいうまでもない。
【0107】ところで、上述した各実施形態及び各実施
例においては、フォトセンサアレイを構成するフォトセ
ンサとして、ダブルゲート型フォトセンサを適用した場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。要するに、フォトセンサアレイを構成するフ
ォトセンサにおいて、画像読み取り動作に先立って読取
感度調整動作を行う構成を有しているものであれば、本
発明に係る2次元画像読取装置の感度調整装置の構成及
び感度調整方法を良好に適用することができる。
【0108】
【発明の効果】請求項1又は11記載の発明によれば、
フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサ
アレイを備えたフォトセンサシステムにおいて、複数の
読取感度による被写体画像の読み取りに基づいて標準読
取感度の抽出を行い、この標準画像読取感度を、所定の
割増率に基づいて補正した値を被写体画像の正規の読み
取り動作における画像読取感度として設定する構成を備
えることにより、環境照度や被写体の個体差、外部環境
等による変動要因や変動傾向の影響を大幅に抑制して、
最適な画像読取感度を設定して、被写体画像を良好に読
み取ることができる。
【0109】請求項2又は12記載の発明によれば、標
準読取感度の抽出動作は、画像読取感度を段階的に変化
させて被写体画像を読み取り、各画像読取感度毎に得ら
れる測定量のデータ範囲に基づいて、最適な画像読取状
態にある画像読取感度(光蓄積期間)を簡易に判別して
標準読取感度として抽出することができるため、複数の
読取感度による被写体画像の取り込み、及びそれに基づ
く標準読取感度の抽出を短時間で行うことができる。
【0110】請求項3記載の発明によれば、被写体画像
の読み取り動作は、被写体画像の各行毎に段階的に異な
る画像読取感度を、フォトセンサアレイに設定して実行
されるので、被写体画像を構成する各行毎に異なる読取
感度で読み取られた画像データを、1回の被写体画像
(一画面)の読み込みにより取得することができ、感度
調整処理に要する所要時間を短縮して、適正な画像読取
感度を設定することができる。
【0111】請求項4記載の発明によれば、特定の測定
量として、被写体画像の画像パターンに対応した明度デ
ータを測定して感度調整処理を行っているので、明度デ
ータの最大データ範囲(最大値となるダイナミックレン
ジ)を算出することにより、被写体画像の明暗パターン
(凹凸パターン)が良好に得られている画像読取感度を
適切に抽出することができ、最適な画像読取感度を簡易
に設定することができる。
【0112】請求項5記載の発明によれば、フォトセン
サアレイの画像読取感度は、フォトセンサにおける光蓄
積期間を調整することにより設定制御されるので、画像
読取感度を段階的に変化させて被写体画像の読み取り動
作を行い、各画像読取感度毎の測定量のデータ範囲に基
づいて抽出された最適な画像読取感度を、フォトセンサ
に設定する光蓄積期間の時間要素(パルスタイミング)
のみで、簡易に設定制御することができ、環境照度等の
影響を抑制して、被写体画像の正規の読み取り動作を良
好に実行することができる。
【0113】請求項6記載の発明によれば、被写体画像
の読み取り動作により得られる測定量のデータ範囲に基
づいて抽出された所定の画像読取感度に対して、補正処
理を行う際に用いる割増率を、2次元画像読取装置の外
部から任意に設定することができるので、被写体の個体
差や外部環境等による変動要因や変動傾向が把握できる
場合には、該変動に応じた適切な割増率をその都度、入
力設定することができ、より最適な画像読取感度を設定
することができる。
【0114】請求項7又は13記載の発明によれば、所
定の割増率に基づく補正処理を、抽出された所定の画像
読取感度における測定量の平均値と所定の基準値との比
較結果に基づいて、実行するか否かを判断することがで
きるので、上記抽出された所定の画像読取感度が、被写
体の個体差や外部環境等による変動要因や変動傾向の影
響を受けている場合にのみ、補正処理を実行して適切な
画像読取感度を設定することができる。
【0115】請求項8記載の発明によれば、被写体画像
の読み取り動作により得られる測定量のデータ範囲に基
づいて抽出された所定の画像読取感度に対して、補正処
理を実行するか否かを判断する際に用いる基準値とし
て、上記抽出された所定の画像読取感度における測定量
のデータ範囲の中間値を用いることにより、実際の被写
体の個体差や外部環境等の変動要因や変動傾向に応じた
適切な基準値が一義的に設定されるので、不適切な画像
読取感度に対してのみ、補正処理を実行して適切な画像
読取感度を設定することができる。
【0116】請求項9記載の発明によれば、被写体画像
の読み取り動作により得られる測定量のデータ範囲に基
づいて抽出された所定の画像読取感度に対して、補正処
理を実行するか否かを判断する際に用いる基準値を、2
次元画像読取装置の外部から任意に設定することができ
るので、被写体の個体差や外部環境等による変動要因や
変動傾向が把握できる場合には、該変動に応じた適切な
基準値をその都度、入力設定することができ、補正処理
が必要な不適切な画像読取感度に対してのみ、補正処理
を実行して適切な画像読取感度を設定することができ
る。
【0117】請求項10記載の発明によれば、上記フォ
トセンサは、半導体層からなるチャネル領域を挟んで形
成されたソース電極及びドレイン電極と、少なくとも前
記チャネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形
成された第1のゲート電極(トップゲート電極)及び第
2のゲート電極(ボトムゲート電極)とを有し、第1の
ゲート電極又は第2のゲート電極のいずれか一方を光照
射側として、該光照射側から照射された光の量に対応す
る電荷が上記チャネル領域に発生、蓄積される、いわゆ
る、ダブルゲート型フォトセンサにより構成されている
ので、フォトセンサアレイを構成するフォトセンサを薄
型化して、フォトセンサシステムが適用される2次元画
像読取装置を小型化することができるとともに、読取画
素を高密度化して被写体画像を高精細で読み取ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像読取装置に適用されるダブル
ゲート型フォトセンサの概略構成を示す構成断面図であ
る。
【図2】ダブルゲート型フォトセンサの基本的な駆動制
御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であ
る。
【図4】ダブルゲート型フォトセンサの出力電圧の光応
答特性を示す図である。
【図5】ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して
構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシ
ステムの概略構成図である。
【図6】フォトセンサシステムの駆動制御方法の一例を
示すタイミングチャートである。
【図7】本発明に係る2次元画像読取装置の第1の実施
形態の全体構成を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る2次元画像読取装置に適用される
コントローラの第1の構成例を示すブロック図である。
【図9】第1の実施形態に係る2次元画像読取装置にお
ける感度調整処理の一実施形態を示すフローチャートで
ある。
【図10】第1の実施形態に係る2次元画像読取装置に
おける事前読出動作により得られた指紋の画像データの
例を示す図である。
【図11】第1の実施形態に係る2次元画像読取装置に
おける事前読出動作により得られた各行毎の明度データ
の変化を示すグラフである。
【図12】第1の実施形態に係る2次元画像読取装置に
おける事前読出動作により得られた各行毎の明度データ
のダイナミックレンジと、行番号−画像読取感度対応テ
ーブルとの関係を示す図である。
【図13】補正処理を行わない画像読取感度に基づい
て、正規の画像読み取り動作を行った場合の指紋の読取
画像と、該画像読取感度の各列の明度データを示すグラ
フである。
【図14】第1の実施形態に係る2次元画像読取装置に
おける割増補正処理を行った画像読取感度に基づいて、
正規の画像読み取り動作を行った場合の指紋の読取画像
と、該画像読取感度の各列の明度データを示すグラフで
ある。
【図15】本発明に係る2次元画像読取装置に適用され
るコントローラの第2の構成例を示すブロック図であ
る。
【図16】第2の実施形態に係る2次元画像読取装置に
おける感度調整処理の一実施形態を示すフローチャート
である。
【図17】本発明に係る感度調整処理に良好に適用する
ことができる画像読取感度の設定方法の一実施例を示す
タイミングチャートである。
【図18】本発明に係る感度調整処理に良好に適用する
ことができる画像読取感度の設定方法の他の実施例を示
すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100 フォトセンサアレイ 110 トップゲートドライバ 120 ボトムゲートドライバ 130 ドレインドライバ 150 コントローラ 151 デバイスコントローラ 152 データコントローラ 153 メインコントローラ 154 データ比較器 155 加算器 156 データセレクタ 157 割増設定レジスタ 158 平均比較値レジスタ 159 感度設定レジスタ 160 RAM 200 外部機能部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA25 AB02 BA02 BB04 BC14 CA06 CB17 CB22 DC02 DC09 EA01 5C024 AX01 BX00 CX41 CX43 CX51 GX02 GY00 GZ00 HX20 HX21 5C051 AA01 BA04 DA06 DB01 DB07 DC03 DE05 EA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトセンサを2次元配列して構成され
    るフォトセンサアレイを備えた2次元画像読取装置にお
    いて、 複数の読取感度による被写体画像の読み取りに基づく標
    準読取感度を抽出する標準読取感度抽出手段と、 前記標準画像読取感度を、所定の割増率に基づいて補正
    する読取感度補正手段と、 前記補正された前記標準画像読取感度を、被写体画像の
    正規の読み取り動作における画像読取感度として設定す
    る読取感度設定手段と、を有することを特徴とする2次
    元画像読取装置の感度調整装置。
  2. 【請求項2】 前記標準読取感度抽出手段は、前記フォ
    トセンサアレイの画像読取感度を複数段階に変えて前記
    被写体画像を読み取り、読み取られた前記被写体画像に
    基づいて、前記画像読取感度毎に、前記被写体画像の画
    像パターンに関連する特定の測定量の最大値及び最小値
    を抽出する測定量比較手段と、 前記画像読取感度毎に抽出された前記測定量の最大値及
    び最小値に基づいて、前記測定量のデータ範囲を算出す
    るデータ範囲算出手段と、前記画像読取感度毎に算出さ
    れた前記測定量のデータ範囲のうち、最大のデータ範囲
    を有する前記画像読取感度を前記標準標準読取感度とし
    て抽出する手段と、を有することを特徴とする請求項1
    記載の2次元画像読取装置の感度調整装置。
  3. 【請求項3】 前記被写体画像の読み取り動作は、前記
    被写体画像の各行毎に段階的に異なる画像読取感度を、
    前記フォトセンサアレイに設定して実行されることを特
    徴とする請求項2記載の2次元画像読取装置の感度調整
    装置。
  4. 【請求項4】 前記特定の測定量は、前記被写体画像の
    画像パターンに対応した明度データであることを特徴と
    する請求項2又は3記載の2次元画像読取装置の感度調
    整装置。
  5. 【請求項5】 前記フォトセンサアレイの画像読取感度
    は、前記フォトセンサにおける光蓄積期間を調整するこ
    とにより設定制御されることを特徴とする請求項2乃至
    4のいずれかに記載の2次元画像読取装置の感度調整装
    置。
  6. 【請求項6】 前記割増率は、前記2次元画像読取装置
    の外部から任意に設定されることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の2次元画像読取装置の感度調
    整装置。
  7. 【請求項7】 前記読取感度補正手段は、前記抽出され
    た前記画像読取感度における前記測定量の平均値と所定
    の基準値とを比較し、該比較結果に基づいて、前記所定
    の割増率に基づく補正を実行することを特徴とする請求
    項2乃至6のいずれかに記載の2次元画像読取装置の感
    度調整装置。
  8. 【請求項8】 前記基準値は、前記抽出された前記画像
    読取感度における前記測定量のデータ範囲の中間値であ
    ることを特徴とする請求項7記載の2次元画像読取装置
    の感度調整装置。
  9. 【請求項9】 前記基準値は、前記2次元画像読取装置
    の外部から任意に設定されることを特徴とする請求項7
    記載の2次元画像読取装置の感度調整装置。
  10. 【請求項10】 前記フォトセンサは、半導体層からな
    るチャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレ
    イン電極と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び下
    方に各々絶縁膜を介して形成された第1のゲート電極及
    び第2のゲート電極とを有し、前記第1のゲート電極又
    は前記第2のゲート電極のいずれか一方を光照射側とし
    て、該光照射側から照射された光の量に対応する電荷が
    前記チャネル領域に発生、蓄積される構成を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の2
    次元画像読取装置の感度調整装置。
  11. 【請求項11】 フォトセンサを2次元配列して構成さ
    れるフォトセンサアレイを備えた2次元画像読取装置の
    感度調整方法において、 複数の読取感度による被写体画像の読み取りに基づいて
    標準読取感度を抽出する手順と、 前記標準画像読取感度を、所定の割増率に基づいて補正
    する手順と、 前記補正された前記標準画像読取感度を、被写体画像の
    正規の読み取り動作における画像読取感度として設定す
    る手順と、を有していることを特徴とする2次元画像読
    取装置の感度調整方法。
  12. 【請求項12】 前記標準読取感度を抽出する手順は、
    前記フォトセンサアレイの画像読取感度を複数段階に変
    えて前記被写体画像を読み取り、読み取られた前記被写
    体画像に基づいて、前記画像読取感度毎に、前記被写体
    画像の画像パターンに関連する特定の測定量の最大値及
    び最小値を抽出して、該測定量のデータ範囲を算出する
    手順と、 前記画像読取感度毎に算出された前記測定量のデータ範
    囲のうち、最大のデータ範囲を有する前記画像読取感度
    を前記標準標準読取感度として抽出する手順と、を有し
    ていることを特徴とする請求項11記載の2次元画像読
    取装置の感度調整方法。
  13. 【請求項13】 前記画像読取感度を任意の割増率に基
    づいて補正する手順は、前記抽出された画像読取感度に
    おける前記測定量の平均値と所定の基準値とを比較し
    て、該比較結果に基づいて実行されることを特徴とする
    請求項12記載の2次元画像読取装置の感度調整方法。
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