JP3455760B2 - フォトセンサシステム及びその感度設定方法並びにその異常検出方法 - Google Patents

フォトセンサシステム及びその感度設定方法並びにその異常検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトセンサシス
テム及びその感度設定方法並びにその異常検出方法に関
し、特に、いわゆる、ダブルゲート構造を有する薄膜ト
ランジスタによるフォトセンサを2次元配列して構成さ
れるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステム
及びその感度設定方法並びにその異常検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物や写真、あるいは、指紋等
の微細な凹凸パターン等を読み取る2次元画像の読取装
置として、光電変換素子(フォトセンサ)をマトリクス
状に配列して構成されるフォトセンサアレイを有する構
造のものがある。このようなフォトセンサアレイとして
は、一般に、CCD(Charge Coupled Device)等の固
体撮像デバイスが用いられている。CCDは、周知の通
り、フォトダイオードや薄膜トランジスタ(TFT:Th
inFilm Transistor)等のフォトセンサをマトリクス状
に配列した構成を有し、各フォトセンサの受光部に照射
された光量に対応して発生する電子−正孔対の電荷量
を、水平走査回路及び垂直走査回路により検出し、照射
光の輝度を検知している。
【0003】このようなCCDを用いたフォトセンサシ
ステムにおいては、走査された各フォトセンサを選択状
態にするための選択トランジスタを個別に設ける必要が
あるため、画素数が増大するにしたがってシステム自体
が大型化するという問題を有している。そこで、近年、
このような問題を解決するための構成として、フォトセ
ンサ自体にフォトセンス機能と選択トランジスタ機能と
を持たせた、いわゆる、ダブルゲート構造を有する薄膜
トランジスタ(以下、ダブルゲート型フォトセンサとい
う)が開発され、システムの小型化、及び、画素の高密
度化を図る試みがなされている。
【0004】以下、ダブルゲート型フォトセンサの構造
及び機能について説明する。図15は、ダブルゲート型
フォトセンサの構造を示す断面図である。図15(a)
に示すように、ダブルゲート型フォトセンサ10は、可
視光が入射されると電子−正孔対が生成されるアモルフ
ァスシリコン等の半導体層11と、半導体層11の両端
にそれぞれ設けられたnシリコン層17、18と、n
シリコン層17、18上に形成されたソース電極12
及びドレイン電極13と、半導体層11の上方(図面上
方)にブロック絶縁膜14及び上部(トップ)ゲート絶
縁膜15を介して形成されたトップゲート電極21と、
半導体層11の下方(図面下方)に下部(ボトム)ゲー
ト絶縁膜16を介して形成されたボトムゲート電極22
と、を有して構成されている。
【0005】なお、図15(a)において、トップゲー
ト電極21、トップゲート絶縁膜15、ボトムゲート絶
縁膜16、及び、トップゲート電極21上に設けられる
保護絶縁膜20は、いずれも半導体層11を励起する可
視光に対して透過率の高い材質により構成され、一方、
ボトムゲート電極22は、可視光の透過を遮断する材質
により構成されることにより、図面上方から入射する照
射光のみを検知する構造を有している。すなわち、ダブ
ルゲート型フォトセンサ10は、半導体層11を共通の
チャネル領域として、半導体層11、ソース電極12、
ドレイン電極13及びトップゲート電極21により形成
される上部MOSトランジスタと、半導体層11、ソー
ス電極12、ドレイン電極13及びボトムゲート電極2
2により形成される下部MOSトランジスタとからなる
2つのMOSトランジスタの組み合わせた構造が、ガラ
ス基板等の透明な絶縁性基板19上に形成されている。
そして、このようなダブルゲート型フォトセンサ10
は、一般に、図15(b)に示すような等価回路により
表される。ここで、TGはトップゲート端子、BGはボ
トムゲート端子、Sはソース端子、Dはドレイン端子で
ある。
【0006】次に、上述したダブルゲート型フォトセン
サを2次元配列して構成されるフォトセンサシステムに
ついて、図面を参照して簡単に説明する。図16は、ダ
ブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成される
フォトセンサシステムの概略構成図である。図16に示
すように、フォトセンサシステムは、大別して、多数の
ダブルゲート型フォトセンサ10をn行×m列のマトリ
クス状に配列したフォトセンサアレイ100と、各ダブ
ルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端子TG及
びボトムゲート端子BGを各々行方向に接続したトップ
ゲートライン101及びボトムゲートライン102と、
トップゲートライン101及びボトムゲートライン10
2に各々接続されたトップゲートドライバ111及びボ
トムゲートドライバ112と、各ダブルゲート型フォト
センサのドレイン端子Dを列方向に接続したデータライ
ン103と、データライン103に接続されたコラムス
イッチ113と、を有して構成される。ここで、φtg及
びφbgは、それぞれリセットパルスφT1、φT2、…
φTi、…φTn、及び、読み出しパルスφB1、φB
2、…φBi、…φBnを生成するための基準電圧、φ
pgは、プリチャージ電圧Vpgを印加するタイミングを制
御するプリチャージ信号である。
【0007】このような構成において、トップゲートド
ライバ111からトップゲート端子TGに電圧を印加す
ることによりフォトセンス機能が実現され、ボトムゲー
トドライバ112からボトムゲート端子BGに電圧を印
加し、データライン103を介して検出信号をコラムス
イッチ113に取り込んでシリアルデータとして出力
(Vout)することにより選択読み出し機能が実現され
る。
【0008】次に、上述したフォトセンサシステムの駆
動制御方法について、図面を参照して説明する。図17
は、フォトセンサシステムの駆動制御方法を示すタイミ
ングチャートであり、図18は、ダブルゲート型フォト
センサの動作概念図であり、図19は、フォトセンサシ
ステムの出力電圧の光応答特性を示す図である。まず、
リセット動作においては、図17、図18(a)に示す
ように、i番目の行のトップゲートライン101にパル
ス電圧(リセットパルス;例えばVtg=+15Vのハイ
レベル)φTiを印加して、各ダブルゲート型フォトセ
ンサ10の半導体層に蓄積されているキャリア(正孔)
を放出する(リセット期間Treset)。次いで、光蓄積
動作においては、図17、図18(b)に示すように、
トップゲートライン101にローレベル(例えばVtg=
−15V)のバイアス電圧φTiを印加することによ
り、リセット動作を終了し、キャリヤ蓄積動作による光
蓄積期間Taがスタートする。光蓄積期間Taにおいて
は、トップゲート電極側から入射した光量に応じてチャ
ネル領域にキャリアが蓄積される。
【0009】そして、プリチャージ動作においては、図
17、図18(c)に示すように、光蓄積期間Taに並
行して、プリチャージ信号φpgに基づいてデータライン
103に所定の電圧(プリチャージ電圧)Vpgを印加
し、ドレイン電極13に電荷を保持させる(プリチャー
ジ期間Tprch)。次いで、読み出し動作においては、図
17、図18(d)に示すように、プリチャージ期間T
prchを経過した後、ボトムゲートライン102にハイレ
ベル(例えばVbg=+10V)のバイアス電圧(読み出
し選択信号;以下、読み出しパルスという)φBiを印
加することにより、ダブルゲート型フォトセンサ10を
ON状態にする(読み出し期間Tread)。ここで、読み
出し期間Treadにおいては、チャネル領域に蓄積された
キャリア(正孔)が逆極性のトップゲート端子TGに印
加されたVtg(−15V)を緩和する方向に働くため、
ボトムゲート端子BGのVbgによりnチャネルが形成さ
れ、ドレイン電流に応じてデータライン103のデータ
ライン電圧VDは、図19(a)に示すように、プリチ
ャージ電圧Vpgから時間の経過とともに徐々に低下する
傾向を示す。
【0010】すなわち、光蓄積期間Taにおける光蓄積
状態が暗状態で、チャネル領域に正孔が蓄積されていな
い場合には、図18(e)、図19(a)に示すよう
に、トップゲート端子TGに負バイアスをかけることに
よって、ボトムゲート端子BGの正バイアスが打ち消さ
れ、ダブルゲート型フォトセンサ10はOFF状態とな
り、ドレイン電圧、すなわち、データライン103の電
圧VDが、ほぼそのまま保持されることになる。一方、
光蓄積状態が明状態の場合には、図18(d)、図19
(a)に示すように、チャネル領域に入射光量に応じた
正孔が捕獲されているため、トップゲート端子TGの負
バイアスを打ち消すように作用し、この打ち消された分
だけボトムゲート端子BGの正バイアスによって、ダブ
ルゲート型フォトセンサ10はON状態となる。そし
て、この入射光量に応じたON抵抗に従って、データラ
イン103の電圧VDは、低下することになる。
【0011】したがって、図19(a)に示したよう
に、データライン103の電圧VDの変化傾向は、トッ
プゲート端子TGへのリセットパルスφTiの印加によ
るリセット動作の終了時点から、ボトムゲート端子BG
に読み出しパルスφBiが印加されるまでの時間(光蓄
積期間Ta)に受光した光量に深く関連し、蓄積された
キャリアが少ない場合には緩やかに低下する傾向を示
し、また、蓄積されたキャリアが多い場合には急峻に低
下する傾向を示す。そのため、読み出し期間Treadがス
タートして、所定の時間経過後のデータライン103の
電圧VDを検出することにより、あるいは、所定のしき
い値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時間を検
出することにより、照射光の光量が換算される。
【0012】上述した一連の駆動制御を1サイクルとし
て、i+1番目の行のダブルゲート型フォトセンサ10
にも同等の処理手順を繰り返すことにより、ダブルゲー
ト型フォトセンサ10を2次元のセンサシステムとして
動作させることができる。なお、図17に示したタイミ
ングチャートにおいて、プリチャージ期間Tprchの経過
後、図18(f)、(g)に示すように、ボトムゲート
ライン102にローレベル(例えばVbg=0V)を印加
した状態を継続すると、ダブルゲート型フォトセンサ1
0はOFF状態を持続し、図19(b)に示すように、
データライン103の電圧VDは、プリチャージ電圧V
pgを保持する。このように、ボトムゲートライン102
への電圧の印加状態により、ダブルゲート型フォトセン
サ10の読み出し状態を選択する選択機能が実現され
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来技
術に係るフォトセンサシステムにおいては、以下に示す
ような問題を有していた。すなわち、上述したダブルゲ
ート型フォトセンサを適用した2次元のセンサシステム
において、種々の環境下で被写体画像を良好に読み取る
ためには、読取感度(光蓄積期間)を適切に設定する必
要がある。ここで、適切な光蓄積期間は、外光照度等の
周囲の条件に依存して異なるため、従来においては、外
光照度を検出するための回路を別個に設けたり、正規の
スキャン動作を開始する前に標準試料等を用いて光蓄積
期間を複数段階に変えて読み取り動作(事前読出動作)
を行い、その検出結果や読取結果に基づいて、光蓄積期
間の最適値を求める必要があった。しかしながら、この
ような事前読出動作により得られた光蓄積期間毎の読取
結果に基づいて、適切な光蓄積期間を一義的、かつ、良
好に設定する感度設定方法が未だ開発されていなかっ
た。
【0014】そこで、本発明は、上述した問題を解決
し、フォトセンサを2次元のセンサシステムに適用した
場合に、種々の環境下で被写体画像を良好に読み取るた
めの最適感度を適切に設定することができるフォトセン
サシステム及びその感度設定方法並びにその異常検出方
法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のフォトセ
ンサシステムは、フォトセンサを2次元配列して構成さ
れるフォトセンサアレイを備え、画像読取感度の設定の
ために画像読取感度を変化させながら被写体画像を読み
取る事前読出動作を行うフォトセンサシステムにおい
て、前記各画像読取感度における前記被写体画像の画像
パターンに関連する所定の測定量のデータ範囲が極大と
なり、かつ、前記データ範囲の前記各画像読取感度相互
における変位が最小となる前記画像読取感度を抽出する
読取感度抽出手段と、前記抽出された画像読取感度を、
前記被写体画像の正規の読取動作時に設定する読取感度
設定手段と、を有することを特徴としている。
【0016】請求項2記載のフォトセンサシステムは、
請求項1記載のフォトセンサシステムにおいて、前記被
写体画像の事前読出動作は、前記被写体画像の各行毎に
段階的に異なる画像読取感度を、前記フォトセンサアレ
イに設定して実行されることを特徴としている。請求項
3記載のフォトセンサシステムは、請求項1記載のフォ
トセンサシステムにおいて、前記所定の測定量は、前記
被写体画像の画像パターンに対応した明度データである
ことを特徴としている。請求項4記載のフォトセンサシ
ステムは、請求項1記載のフォトセンサシステムにおい
て、前記フォトセンサアレイの画像読取感度は、前記フ
ォトセンサにおける光蓄積期間を調整することにより設
定制御されることを特徴としている。
【0017】請求項5記載のフォトセンサシステムは、
フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサ
アレイを備え、画像読取感度の設定のために画像読取感
度を変化させながら被写体画像を読み取る事前読出動作
を行うフォトセンサシステムにおいて、前記各画像読取
感度における前記被写体画像の画像パターンに関連する
所定の測定量のデータ範囲が極大となり、かつ、前記デ
ータ範囲の前記各画像読取感度相互における変位が極大
となる特定値を抽出する特定値抽出手段と、前記特定値
に基づいて、前記被写体画像に含まれる異常の有無を判
別する異常判別手段と、を有することを特徴としてい
る。
【0018】請求項6記載のフォトセンサシステムは、
請求項5記載のフォトセンサシステムにおいて、前記被
写体画像の事前読出動作は、前記被写体画像の各行毎に
段階的に異なる画像読取感度を、前記フォトセンサアレ
イに設定して実行されることを特徴としている。請求項
7記載のフォトセンサシステムは、請求項5記載のフォ
トセンサシステムにおいて、前記所定の測定量は、前記
被写体画像の画像パターンに対応した明度データである
ことを特徴としている。請求項8記載のフォトセンサシ
ステムは、請求項5記載のフォトセンサシステムにおい
て、前記フォトセンサアレイの画像読取感度は、前記フ
ォトセンサにおける光蓄積期間を調整することにより設
定制御されることを特徴としている。請求項9記載のフ
ォトセンサシステムは、請求項4又は8のいずれかに記
載のフォトセンサシステムにおいて、前記フォトセンサ
は、半導体層からなるチャネル領域を挟んで形成された
ソース電極及びドレイン電極と、少なくとも前記チャネ
ル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成された
トップゲート電極及びボトムゲート電極とを有し、前記
トップゲート電極又は前記ボトムゲート電極のいずれか
一方を光照射側として、該光照射側から照射された光の
量に対応する電荷が前記チャネル領域に発生、蓄積され
る構成を有していることを特徴としている。
【0019】請求項10記載のフォトセンサシステムの
感度設定方法は、フォトセンサを2次元配列して構成さ
れるフォトセンサアレイを備え、画像読取感度の設定の
ために画像読取感度を変化させながら被写体画像を読み
取る事前読出動作を行うフォトセンサシステムにおい
て、前記各画像読取感度における前記被写体画像の画像
パターンに関連する所定の測定量のデータ範囲が極大と
なり、かつ、前記データ範囲の前記各画像読取感度相互
における変位が最小となる前記画像読取感度を抽出する
手順と、前記抽出された画像読取感度を、前記被写体画
像の正規の読取動作時に設定する手順と、を含むことを
特徴としている。
【0020】請求項11記載のフォトセンサシステムの
異常検出方法は、フォトセンサを2次元配列して構成さ
れるフォトセンサアレイを備え、画像読取感度の設定の
ために画像読取感度を変化させながら被写体画像を読み
取る事前読出動作を行うフォトセンサシステムにおい
て、前記各画像読取感度における前記被写体画像の画像
パターンに関連する所定の測定量のデータ範囲が極大と
なり、かつ、前記データ範囲の前記各画像読取感度相互
における変位が極大となる特定値を抽出する手順と、前
記特定値に基づいて、前記被写体画像に含まれる異常の
有無を判別する手順と、を含むことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るフォトセン
サシステムの実施の形態について、図面を参照しながら
説明する。図1は、本発明に係るフォトセンサシステム
を適用した2次元画像読取装置の一例を示す概略構成図
である。なお、ここでは、図15、図16に示したダブ
ルゲート型フォトセンサ及びフォトセンサシステムの構
成を適宜参照しながら説明する。また、図16に示した
フォトセンサシステムと同等の構成については、同一の
符号を付して説明する。
【0022】図1に示すように、本実施形態に係るフォ
トセンサシステムは、図15に示したダブルゲート型フ
ォトセンサ10を2次元配列して構成されるフォトセン
サアレイ100と、ダブルゲート型フォトセンサ10の
トップゲート端子TGに所定のタイミングで、所定のト
ップゲート電圧(リセットパルス)を印加するトップゲ
ートドライバ111と、ダブルゲート型フォトセンサ1
0のボトムゲート端子BGに所定のタイミングで、所定
のボトムゲート電圧(読み出しパルス)を印加するボト
ムゲートドライバ112と、ダブルゲート型フォトセン
サ10へのプリチャージ電圧の印加及びデータライン電
圧の読み出しを行うコラムスイッチ(図1では図示を省
略)113、プリチャージスイッチ114、アンプ11
5と、読み出されたデータ電圧(アナログ信号)をデジ
タル信号からなる画像データに変換するアナログ−デジ
タル変換器(以下、A/Dコンバータと記す)116
と、フォトセンサアレイ100による被写体画像の読取
動作制御や外部機能部200とのデータのやり取り等を
行うとともに、本発明における感度設定機能及び異常検
出機能を備えたコントローラ120と、読取画像データ
及び後述する感度設定処理に関連するデータ等を記憶す
るRAM130と、を有して構成されている。
【0023】ここで、フォトセンサアレイ100、トッ
プゲートドライバ111、ボトムゲートドライバ11
2、コラムスイッチ113、プリチャージスイッチ11
4、アンプ115からなる構成は、図16に示したフォ
トセンサシステムと略同等の構成及び機能を有している
ので、その詳細な説明を省略する。コントローラ120
は、トップゲートドライバ111及びボトムゲートドラ
イバ112に制御信号φtg、φbgを出力することによ
り、トップゲートドライバ111及びボトムゲートドラ
イバ112の各々から、フォトセンサアレイ100を構
成する各ダブルゲート型フォトセンサのトップゲート端
子TG及びボトムゲート端子BGに所定の電圧(リセッ
トパルス、読み出しパルス)を印加するとともに、プリ
チャージスイッチ114に制御信号φpgを出力すること
により、データラインにプリチャージ電圧を印加して、
被写体画像の読取動作の実行を制御する。
【0024】また、コントローラ120には、ダブルゲ
ート型フォトセンサ10から読み出されたデータライン
電圧がアンプ115及びA/Dコンバータ116を介し
てデジタル信号に変換され、画像データとして入力され
る。コントローラ120は、この画像データに対して、
所定の画像処理を施したり、RAM130への書き込
み、読み出しを行うとともに、画像データの照合や加工
等の所定の処理を実行する外部機能部200に対してイ
ンタフェースとしての機能をも備えている。さらに、コ
ントローラ120は、後述するように、トップゲートド
ライバ111及びボトムゲートドライバ112に出力す
る制御信号を変更制御することにより、外光照度等の周
囲の環境等に対応して被写体画像を最適に読み込むこと
ができる読取感度、すなわち、ダブルゲート型フォトセ
ンサ10の最適な光蓄積期間Taを設定する機能、及
び、被写体画像中に含まれる異物やフォトセンサアレイ
を構成するセンサ素子の欠陥等に伴う異常画素を検出す
る機能を有している。
【0025】以下に、本発明に係るフォトセンサシステ
ムに適用されるコントローラの構成及び動作について、
図面を参照して、さらに詳しく説明する。まず、コント
ローラの具体的な装置構成について説明する。図2は、
本発明に係るフォトセンサシステムに適用されるコント
ローラの一構成例を示すブロック図である。図2に示す
ように、本実施形態におけるコントローラ120は、ゲ
ートドライバ111Aやスイッチ類113Aを制御する
デバイスコントローラ121と、RAM130への画像
データや書き込み、読み出し等、各種データを管理する
データコントローラ122と、これらのコントローラ1
21、122を統括し、かつ、外部機能部200とのイ
ンターフェースを担うメインコントローラ123と、を
有している。
【0026】また、コントローラ120は、フォトセン
サアレイ100からA/Dコンバータ116を介してデ
ジタル信号として入力される画像データに基づいて、特
定の測定データ(測定量)の大小を比較して最大値及び
最小値を抽出するとともに、後述する加算器125によ
り算出されるダイナミックレンジ(測定データのデータ
範囲)の極大値、及び、ダイナミックレンジの変位の最
小値又は極大値を抽出するデータ比較器(読取感度抽出
手段、特定値抽出手段)124と、測定データの最大値
及び最小値の差分からダイナミックレンジを算出すると
ともに、各ダイナミックレンジ相互の差分、すなわち、
一次微分値(データ範囲の変位)を算出する加算器12
5と、A/Dコンバータ116、データ比較器124、
加算器125を介して処理された画像データや測定デー
タを入力とし、これらのデータを必要に応じてRAMへ
の書き込みや読み出し、あるいは、データ比較器12
4、加算器125への再入力、データコントローラ12
2を介しての外部機能部200への出力等を切換制御す
るデータセレクタ126と、データコントローラ122
からの制御信号に基づいて、フォトセンサアレイ100
の読取感度を最適化するように、デバイスコントローラ
121からトップゲートドライバ111及びボトムゲー
トドライバ112に出力する制御信号を変更制御する感
度設定レジスタ(読取感度設定手段)127と、を有し
ている。
【0027】次に、上述したコントローラの第1の概略
動作について説明する。図3は、本発明に係るフォトセ
ンサシステムに適用されるコントローラにより実現され
る感度設定処理の一実施形態を示すフローチャートであ
る。なお、ここでは、図1、図2に示したフォトセンサ
システムの構成を適宜参照しながら説明する。 (手順S11)図3に示すように、まず、メインコント
ローラ123は、被写体画像の正規の読取動作に先立っ
て、事前読出動作を開始し、データコントローラ122
を介して、感度設定レジスタ127に事前読出動作用の
画像読取感度を設定するように制御し、被写体画像の事
前読出を実行する。ここで、事前読出動作は、通常の画
像読込動作と同様に、フォトセンサアレイ100を構成
する各ダブルゲート型フォトセンサに対して、リセット
動作→光蓄積動作→プリチャージ動作→読み出し動作の
一連の処理を実行することにより行われる。
【0028】また、上記事前読出動作用の画像読取感度
は、例えば、被写体画像の各行毎に画像読取感度(すな
わち、ダブルゲート型フォトセンサ10の光蓄積期間)
を段階的に変化させて、複数の異なる感度で被写体の一
画像を読み込めるように設定される。この各行毎の画像
読取感度は、行番号に対応付けて、例えば、テーブル形
式(行番号−画像読取感度対応テーブル)でRAM13
0に記憶される。なお、具体的な画像読取感度(光蓄積
期間)の設定方法については後述する。 (手順S12)上述した事前読出動作により読み込まれ
た画像データは、アンプ115及びA/Dコンバータ1
16を介してデジタル信号に変換され、被写体画像の明
暗パターンに対応した明度データ(所定の測定量)とし
てデータ比較器124に入力される。
【0029】(手順S13)そして、データ比較器12
4に入力された明度データは、各行毎に最大値及び最小
値が抽出されて加算器125に出力される。具体的に
は、被写体画像における白と黒との間を、例えば256
階調に設定し、各行毎に含まれる最大値を示す明度デー
タ(最も明るい階調を有する画素)、及び、最小値を示
す明度データ(最も暗い階調を有する画素)を抽出す
る。 (手順S14)次いで、加算器125は、各行毎の明度
データの最大値及び最小値の差分、すなわち、ダイナミ
ックレンジを演算し、その結果をデータセレクタ126
を介して、RAM130に一旦記憶する。このようなダ
イナミックレンジの算出処理を全ての行について実行す
る。 (手順S15)そして、RAM130に記憶された各行
毎のダイナミックレンジをデータセレクタ126を介し
て読み出して、再び加算器125に入力し、隣接する行
相互のダイナミックレンジの差分(一次微分値)を演算
する。この結果は、データセレクタ126を介して、R
AM130に記憶される。
【0030】(手順S16)さらに、RAM130に記
憶された各行毎のダイナミックレンジのデータ群、及
び、ダイナミックレンジの一次微分値のデータ群をデー
タセレクタ126を介して読み出して、データ比較器1
24に入力し、ダイナミックレンジが極大となり、か
つ、ダイナミックレンジの一次微分値が最小、すなわ
ち、0又は最も0に近くなる行番号を抽出する。 (手順S17)次いで、抽出された行番号に基づいて、
RAM130に記憶された行番号−画像読取感度対応テ
ーブルを参照して、当該行に設定されている画像読取感
度、すなわち、ダブルゲート型フォトセンサの光蓄積期
間を抽出する。 (手順S18)そして、メインコントローラ123は、
データコントローラ122を介して感度設定レジスタ1
27を書き換え制御して、上記抽出された画像読取感度
を設定することにより、事前読出動作に基づく感度設定
処理を終了する。この後、設定された画像読取感度に基
づいて正規の被写体画像の読取動作が実行される。
【0031】次に、上述したコントローラの構成及び動
作を指紋読取装置に適用した場合の具体例について、図
面を参照して説明する。図4は、事前読出動作におい
て、被写体画像の各行毎に画像読取感度を段階的に変化
させて読み込んだ場合の画像データの一例を示す図であ
り、図5は、事前読出動作により得られた特定の行にお
ける各画素毎の明度データの変化を示すグラフであり、
図6は、各行毎のダイナミックレンジ(最大及び最小の
明度データの差)の変化と、ダイナミックレンジの一次
微分値の変化との関係を示すグラフであり、図7は、事
前読出動作により得られたダイナミックレンジの一次微
分値と、行番号−画像読取感度対応テーブルとの関係を
示す図である。
【0032】図4においては、指紋の画像データが、例
えば256行×196列のマトリクスで読み出され、行
番号が大きくなるほど、画像読取感度が高く(光蓄積期
間が長く)なるように設定されているため、外光の影響
を受けて指紋の凹凸パターンPNAがかすれて(薄れ
て)、あるいは、見えなくなる程度に明るい画像として
読み取られる(図4上方)。一方、行番号が小さくなる
ほど、画像読取感度が低く(光蓄積期間が短く)なるよ
うに設定されているため、指紋の凹凸パターンPNAが
黒ずんで、あるいは、見えなくなる程度に暗い画像とし
て読み取られる(図4下方)。このような画像データに
おいて、最適感度となる行を抽出するために用いる感度
判定対象範囲としては、指紋の凹凸パターンPNAに対
応した良好なコントラストを有する領域に限定すること
が好ましい。ここでは、一例として、64〜191行
目、かつ、67〜130列目の行/列範囲を感度判定対
象範囲に設定した場合の感度設定処理について説明す
る。
【0033】図4に示した感度判定対象範囲において、
例えば、64、96、160、191行目の明度データ
の変化を抽出してグラフ化すると、図5に示すように、
上記行範囲のうち、191行目(図中、破線で示す)及
び160行目(図中、細線で示す)においては、感度が
高く設定されているため、明度データが高い値(概ね2
20〜225)に収束してしまい画像データとして情報
(明暗パターン)が無いに等しい状態になっている。ま
た、96行目(図中、太線で示す)においては、全列に
おいて明度データが上限又は下限で収束することなく、
画像データの明暗パターンに対応した比較的大きな上下
方向への変位を有している。さらに、64行目(図中、
一点鎖線で示す)においては、感度が低く設定されてい
るため、明度データがほぼ低い値(概ね35)に収束し
てしまい画像データとして情報が無いに等しい状態にな
っている。ここで、明度データ値が大きいほど明るく、
小さいほど暗い画像データであることを示している。
【0034】次いで、各行毎の明度データの分布に対し
て、最大値及び最小値を抽出し、その差分を演算してダ
イナミックレンジ(データ範囲)を求めると、図6
(a)に示すように、所定の行において極大値MAを有
する分布が得られる。さらに、このダイナミックレンジ
の分布に対する一次微分を演算して、その変化の傾向を
求めると、図6(b)に示すように、上記極大値MAを
示す行において一次微分値が0(又は、最小;図中、M
Bで示す)となる。このとき、ダイナミックレンジが極
大を示し、かつ、その一次微分が最小となる行の明度デ
ータは、指紋の凹凸パターンに対応した良好なコントラ
ストを有する画像データであり、当該行に最適な画像読
取感度が設定されていると判断することができる。
【0035】そして、図7に示すように、上記ダイナミ
ックレンジが極大(例えば、図中R k)を示し、かつ、
その一次微分が最小(例えば、図中Dk-1)となる行
(図中、Lk-1、Lk)について、行番号−画像読取感度
対応テーブルを参照することにより、当該行Lk-1、Lk
に設定されている画像読取感度、すなわち、ダブルゲー
ト型フォトセンサの光蓄積期間Tk-1、Tkが抽出され、
最適値として決定される。ここで、上述した感度設定レ
ジスタには、最適な画像読取感度として、抽出された2
つの光蓄積期間Tk-1、Tkに基づいて決定される設定
値、例えば、光蓄積期間Tk-1、Tkの平均値等が設定さ
れるように書き換え制御される。なお、図6(a)、
(b)に示したダイナミックレンジ及び一次微分値の分
布においては、ダイナミックレンジが極大値MAとなる
行の一次微分値が0(MB)となる場合について説明し
たが、現実には、一次微分値が0となる行が存在しない
場合もあるので、最適感度に設定された行を抽出する際
の条件は、ダイナミックレンジが極大を示し、かつ、そ
の一次微分が最小となる(すなわち、0に最も近い値を
示す)行を抽出することが望ましい。
【0036】ここで、本実施形態に係るフォトセンサシ
ステムの感度設定方法における有効性について、他の手
法と比較しながら、図面を参照して、より具体的に説明
する。図8は、フォトセンサシステムの最適感度を設定
する他の設定方法におけるダイナミックレンジの分布
と、行番号−画像読取感度対応テーブルとの関係を示す
図である。ここでは、フォトセンサシステムの最適感度
を設定する他の設定方法として、上述した感度設定処理
における明度データのダイナミックレンジの分布(図6
(a)参照)の最大値MAとなる行をそのまま用いて、
画像読出感度の最適値を決定する場合について説明す
る。
【0037】フォトセンサシステムの他の感度設定方法
においては、上述した感度設定の処理手順(図4参照)
における手順S11〜S14と同様に、各行毎に画像読
取感度を段階的に変化させて、被写体画像を読み込む事
前読出動作を実行し、読み出された画像データにおける
各行毎の明度データの分布(最大値、最小値)に基づい
て、図8に示すように、ダイナミックレンジを算出し、
その最大値(例えば、図中Rk)となる行(図中Lk)を
抽出する。ここで、ダイナミックレンジが最大値MAと
なる行の明度データは、指紋の凹凸パターンに対応した
良好なコントラストを有する画像データであり、最適な
画像読取感度が設定されていると判断して、行番号−画
像読取感度対応テーブルを参照することにより、当該行
kに設定されている画像読取感度(光蓄積時間Tk)を
抽出し、最適値として決定する。
【0038】次いで、上述した画像読取感度の他の設定
方法において、被写体画像中に含まれる異物やフォトセ
ンサアレイを構成するセンサ素子の欠陥等に伴う異常画
素が存在した場合の動作処理、及び、本実施形態との対
比について説明する。図9は、事前読出動作において、
被写体画像の各行毎に画像読取感度を段階的に変化させ
て読み込んだ場合の画像データの他の例を示す図であ
り、図10は、各行毎のダイナミックレンジの変化を示
すグラフであり、図11は、各行毎のダイナミックレン
ジの変化と、ダイナミックレンジの一次微分値の変化と
の関係を示すグラフである。図9に示すように、指紋の
画像データに対して、最適感度となる行を抽出するため
に、指紋の凹凸パターンPNAに対応した良好なコント
ラストを有する領域として、例えば、64〜191行
目、かつ、67〜130列目の行/列範囲を感度判定対
象範囲に設定した場合において、指紋読取面上に付着し
た異物や、ダブルゲート型フォトセンサの欠陥等によ
り、感度判定対象範囲内に異常画素ILが存在すると、
その異常画素ILの明度データが、周囲の画素データに
対して突出した値を示す場合がある。例えば、白背景に
黒点が存在する場合や、黒背景に白点が存在するような
場合である。この場合、明度データの最大値及び最小値
に基づいて算出されるダイナミックレンジの分布は、図
10に示すように、異常画素ILが存在する行のダイナ
ミックレンジが全体の分布の変化傾向から大きく外れて
現れる。
【0039】そのため、本来のダイナミックレンジの分
布の変化傾向における最大値MA1とは何ら関連性のな
い、異常画素ILが存在する行のダイナミックレンジが
最大値MA2として抽出されてしまい、当該ダイナミッ
クレンジを有する行に設定された画像読取感度が最適値
であると判断される。この場合、フォトセンサシステム
に不適切な画像読取感度(例えば、最適値よりも長い光
蓄積時間)が設定されることになり、正規の読取動作に
おいて、被写体画像が白つぶれを生じてしまう可能性が
ある。これに対して、本発明に係るフォトセンサシステ
ムの感度設定方法によれば、図11(a)、(b)に示
すように、全体のダイナミックレンジの変化傾向に一致
する範囲にあって、ダイナミックレンジの分布の極大値
MA1を示すとともに、ダイナミックレンジの一次微分
値の最小値(0又は最も0に近い値)MB1を示す行番
号のみを抽出する条件を用いて、最適な画像読取感度の
設定を行っているので、ダイナミックレンジの変化傾向
に一致せず、かつ、ダイナミックレンジの一次微分値が
最小値とはならないダイナミックレンジ(すなわち、図
中、MA2、MB2)を有する行は、感度設定処理の対
象から除外される。
【0040】したがって、指紋読取面上に付着した異物
や、ダブルゲート型フォトセンサの欠陥等により、被写
体画像に異常画素ILが含まれている場合であっても、
指紋の凹凸パターンに対応した良好なコントラストを有
する行(ダイナミックレンジMA2、MB2)を確実に
抽出することができるので、最適な光蓄積時間を決定す
ることができる。このように、本実施形態に係るフォト
センサシステム及びその感度設定方法によれば、被写体
画像を各行毎に画像読取感度を段階的に変化させて事前
読出動作を行い、各行毎の明度データに対するダイナミ
ックレンジの一次微分値に基づいて、最適な画像読取状
態にある行を簡易かつ的確に判別して、当該行に設定さ
れた画像読取感度(光蓄積期間)を最適感度として設定
することができるので、指紋読取面上に付着した異物
や、ダブルゲート型フォトセンサの欠陥等による異常画
素の影響を受けることなく、被写体画像の正規の画像読
取動作を適切な感度で読み取ることができる。また、正
規の画像読取動作に先立って、実際の被写体を用いて感
度設定処理を行うことができるので、環境光の変化によ
り被写体の明るさが変化するような場合であっても、そ
の都度、最適な画像読取感度を設定することができると
ともに、環境光を検知するための専用の回路等を設置す
る必要がない。
【0041】さらに、ダブルゲート型フォトセンサの特
性変化が生じたような場合であっても、当該ダブルゲー
ト型フォトセンサにより得られる画像データに基づいて
最適感度を求める処理を行っているので、特性変動の影
響を大幅に抑制することができる。加えて、被写体その
ものを使って最適感度を設定することができるので、感
度設定処理に際し、標準試料を用意することがなく、極
めて簡易に感度設定処理を実行することができる。な
お、本実施形態においては、感度判定対象範囲として、
64〜191行目、及び、67〜130行目の行/列範
囲に限定して感度設定処理を実行する場合について説明
したが、本発明はこれに限らず、感度判定対象範囲を何
ら限定することなく、画像データの全域を対象にして、
適用することができることはいうまでもない。
【0042】次に、上述したコントローラの第2の概略
動作について説明する。図12は、本発明に係るフォト
センサシステムに適用されるコントローラにより実現さ
れる異常検出処理の一実施形態を示すフローチャートで
ある。ここでは、図1、図2に示したフォトセンサシス
テムの構成を適宜参照しながら説明する。 (手順S21)図12に示すように、まず、被写体画像
の正規の読取動作に先立って、被写体画像の各行毎に画
像読取感度を段階的に変化させて、複数の異なる感度で
被写体の一画像を読み込むように事前読込動作を実行す
る。ここで、各行毎の画像読取感度は、行番号に対応付
けて、行番号−画像読取感度対応テーブルとしてRAM
130に記憶される。
【0043】(手順S22/S23)上述した事前読込
動作により読み込まれた画像データは、デジタル信号に
変換され、被写体画像の明暗パターンに対応した明度デ
ータとしてデータ比較器124にされる。そして、デー
タ比較器124に入力された明度データは、各行毎に最
大値及び最小値が抽出されて加算器125に出力され
る。 (手順S24)次いで、加算器125は、各行毎の明度
データの最大値及び最小値の差分、すなわち、ダイナミ
ックレンジを演算し、その結果をデータセレクタ126
を介して、RAM130に一旦記憶する。このようなダ
イナミックレンジの算出処理を全ての行について実行す
る。 (手順S25)そして、RAM130に記憶された各行
毎のダイナミックレンジをデータセレクタ126を介し
て読み出して、再び加算器125に入力し、隣接する行
相互のダイナミックレンジの差分(一次微分値)を演算
する。この結果は、データセレクタ126を介して、R
AM130に記憶される。
【0044】(手順S26)次いで、RAM130に記
憶された各行毎のダイナミックレンジのデータ群、及
び、ダイナミックレンジの一次微分値のデータ群をデー
タセレクタ126を介して読み出して、データ比較器1
24に入力し、ダイナミックレンジが極大となり、か
つ、ダイナミックレンジの一次微分値が極大となる行番
号を抽出する。 (手順S27/S28)そして、上記手順S26により
行番号が抽出されたか否か、すなわち、上述した抽出条
件を満たす行が存在するか否かを判別して、その判別結
果に基づいて、事前読込動作により読み込まれた画像デ
ータ中に異常画素が存在するか否かを判断する。
【0045】このような異常画素の検出処理により、被
写体の読取面や被写体自体に付着する異物、あるいは、
フォトセンサアレイを構成するセンサ素子の欠陥の有無
を判別することができる。したがって、異常画素が存在
する場合には、例えば、アラーム等により報知すること
により、適切な対処を行うことができ、被写体画像の正
規の読取動作を良好に行うことができる。具体的には、
図9に示したように、指紋の画像データに対して所定の
感度判定対象範囲を設定した場合において、指紋読取面
上に付着した異物や、ダブルゲート型フォトセンサの特
性変化や欠陥等により、感度判定対象範囲内に異常画素
ILが存在すると、その異常画素ILの明度データが、
周囲の画素データに対して突出した値を示す。この場
合、明度データの最大値及び最小値に基づいて算出され
るダイナミックレンジ、及び、その一次微分値の分布
は、図10、図11に示したように、他の正常な分布傾
向から大きく外れて現れる。
【0046】そのため、このような異常画素ILが存在
する行のダイナミックレンジが最大値MA2として抽出
されてしまい、フォトセンサシステムに不適切な画像読
取感度が設定されることになり、被写体画像が白つぶれ
等の異常な状態で読み取られる可能性がある。そこで、
本発明に係るフォトセンサシステムの異常検出方法にお
いては、全体のダイナミックレンジの変化傾向とは一致
せず、かつ、ダイナミックレンジの分布の極大値MA2
を示すとともに、ダイナミックレンジの一次微分値の極
大値MB2を示す行番号を抽出することにより、被写体
本来の画像データとは何ら関連性のない、異常値(特定
値)を積極的に抽出して、画像データ中に含まれる異常
画素ILの有無を判別し、被写体画像の正規の読取動作
に先立って、適切な対処を行うように促すことができ
る。なお、本実施形態に係るフォトセンサシステムの異
常検出方法は、所定の被写体画像に対して、単独で実行
されるものであってもよいし、上述した感度設定方法と
平行して実行されるものであってもよい。
【0047】次いで、上述した各実施形態の事前読出動
作に適用することができる画像読取感度(光蓄積期間)
の設定方法について、図面を参照して説明する。図13
は、本発明に係るフォトセンサシステムに良好に適用す
ることができる画像読取感度(光蓄積期間)の設定方法
の一実施例を示すタイミングチャートである。ここで
は、図1、図2及び図15に示したフォトセンサシステ
ムの構成を適宜参照しながら説明する。図13に示すよ
うに、本実施例に係る画像読取感度の設定方法は、ま
ず、ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端
子TGを行方向に接続するトップゲートライン101の
各々に対して、同時にリセットパルスφT1、φT2、
…φTnを印加してリセット期間Tresetを同時にスタ
ートし、各行毎のダブルゲート型フォトセンサ10を初
期化する。
【0048】次いで、リセットパルスφT1、φT2、
…φTnが同時に立ち下がり、リセット期間Tresetが
終了することにより、全ての行におけるダブルゲート型
フォトセンサ10の光蓄積期間T1、T2、…Tn-1、Tn
が一斉にスタートして、各行毎のダブルゲート型フォト
センサ10のトップゲート電極側から入射される光量に
応じてチャネル領域に電荷(正孔)が発生し、蓄積され
る。ここで、各行毎に設定される光蓄積期間T1、T2
…Tn-1、Tnは、図13に示すように、各行毎に所定の
遅れ時間Tdelay分ずつ段階的に変化させるように、プ
リチャージ信号φpg及び読み出しパルスφB1、φB
2、…φBnを印加する。したがって、上述した各実施
形態に示したような感度設定処理に先立って行う事前読
出動作において、被写体画像を構成する各行毎に異なる
読取感度(すなわち、行数分の異なる読取感度)で読み
取られた画像データを、1回の被写体画像(一画面)の
読み込みにより取得することができる。
【0049】図14は、本発明に係るフォトセンサシス
テムに良好に適用することができる画像読取感度(光蓄
積期間)の設定方法の他の実施例を示すタイミングチャ
ートである。ここでは、図1、図2及び図15に示した
フォトセンサシステムの構成を適宜参照しながら説明す
る。図14に示すように、本実施例に係る画像読取感度
の設定方法は、まず、ダブルゲート型フォトセンサ10
のトップゲート端子TGを行方向に接続するトップゲー
トライン101の各々に対して、所定の遅れ時間Tdela
yの時間間隔で順次リセットパルスφT1、φT2、…
φTnを印加してリセット期間Tresetをスタートし、
各行毎のダブルゲート型フォトセンサ10を初期化す
る。次いで、リセットパルスφT1、φT2、…φTn
が立ち下がり、リセット期間Tresetが終了することに
より、光蓄積期間TA1、TA2、…TAn-1、TAnが順
次スタートして、各行毎にダブルゲート型フォトセンサ
10のトップゲート電極側から入射される光量に応じて
チャネル領域に電荷(正孔)が発生し、蓄積される。
【0050】ここで、各行毎に設定される光蓄積期間T
1、TA2、…TAn-1、TAnは、図14に示すよう
に、最後のリセットパルスφTnが立ち下がった後、各
行毎に所定の遅れ時間Tdelay分ずつ段階的に変化させ
るように、プリチャージ信号φpg及び読み出しパルスφ
Bn、φBn−1、…φB2、φB1を印加する。した
がって、このような事前読出動作により、各行毎に設定
される光蓄積期間TA1、TA2、…TAn-1、TAn相互
が所定の遅れ時間Tdelayの2倍の時間間隔で増加する
ので、一画面の読み込み動作により行数分以上の感度設
定幅で設定された読取感度で読み取られた画像データを
取得することができる。なお、本発明に係る感度設定処
理に適用される画像読取感度(光蓄積期間)の設定方法
は、上述した各実施例に限定されるものではなく、被写
体画像を異なる読取感度で画像データを取得できるもの
であれば、例えば、従来技術に示したような、リセット
動作→光蓄積動作→プリチャージ動作→読み出し動作の
一連の処理サイクルを読取感度を順次変更して複数回繰
り返して、異なる読取感度による画像データを取得する
ものでもあってもよいし、さらに他の方法であってもよ
いことはいうまでもない。
【0051】
【発明の効果】請求項1又は10記載の発明によれば、
フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサ
アレイを備え、画像読取感度の設定のために画像読取感
度を変化させながら被写体画像を読み取る事前読出動作
を行うフォトセンサシステムにおいて、各画像読取感度
における前記被写体画像の画像パターンに関連する所定
の測定量のデータ範囲と、各画像読取感度相互における
データ範囲の変位に基づいて、最適な画像読取状態にあ
る画像読取感度を抽出して正規の読取動作に設定するこ
とができるので、被写体画像に含まれる異常画素の影響
を受けることなく、簡易な方法により適切な画像読取感
度を設定することができる。また、正規の画像読取動作
に先立って、実際の被写体を用いて感度設定処理を行う
ので、環境光の変化により被写体の明るさが変化するよ
うな場合であっても、その都度、最適な画像読取感度を
設定することができるとともに、環境光を検知するため
の専用の回路等を設置する必要がない。さらに、フォト
センサの特性変化が生じたような場合であっても、当該
フォトセンサにより得られる画像データに基づいて最適
感度を求める処理を行っているので、特性変動の影響を
大幅に抑制することができる。加えて、被写体そのもの
を使って最適感度を設定することができるので、感度設
定処理に際し、標準試料を用意することがなく、極めて
簡易に感度設定処理を実行することができる。
【0052】請求項2記載の発明によれば、被写体画像
の事前読出動作は、被写体画像の各行毎に段階的に異な
る画像読取感度をフォトセンサアレイに設定して実行さ
れるので、被写体画像を構成する各行毎に異なる読取感
度で読み取られた画像データを、1回の被写体画像(一
画面)の読み込みにより取得することができ、感度設定
処理に要する所要時間を短縮して、適正な画像読取感度
を迅速に設定することができる。請求項3記載の発明に
よれば、所定の測定量として、被写体画像の画像パター
ンに対応した明度データを測定して感度設定処理を行っ
ているので、明度データのダイナミックレンジ及びその
一次微分値を算出することにより、被写体画像の明暗パ
ターンが良好に得られている行を適切に抽出することが
でき、最適な画像読取感度を簡易に設定することができ
る。請求項4記載の発明によれば、フォトセンサアレイ
の画像読取感度は、フォトセンサにおける光蓄積期間を
調整することにより設定制御されるので、画像読取感度
を段階的に変化させて事前読出動作を行い、各画像読取
感度毎の測定量のダイナミックレンジ及びその一次微分
値に基づいて抽出された画像読取感度を、フォトセンサ
に設定する光蓄積期間の時間要素(パルスタイミング)
のみで簡易に設定制御することができ、外光等の環境光
の影響を抑制して、正規の被写体画像を良好に読み取る
ことができるフォトセンサシステムを提供することがで
きる
【0053】請求項5又は11記載の発明によれば、フ
ォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサア
レイを備え、画像読取感度の設定のために画像読取感度
を変化させながら被写体画像を読み取る事前読出動作を
行うフォトセンサシステムにおいて、各画像読取感度に
おける前記被写体画像の画像パターンに関連する所定の
測定量のデータ範囲と、各画像読取感度相互におけるデ
ータ範囲の変位に基づいて、異常画素による影響を受け
た画像読取感度(特定値)を抽出することができるの
で、被写体の読取面や被写体自体に付着する異物、ある
いは、フォトセンサアレイを構成するセンサ素子の欠陥
等に起因する異常画素の有無を判別することができ、被
写体画像の正規の読取動作に先立って、異物の除去等、
適切な対処を行うことができる。また、フォトセンサの
特性変化が生じたような場合であっても、的確に異常を
検出することができるので、特性変動による読み取り画
像への影響を事前に抑制することができる。請求項6記
載の発明によれば、被写体画像の事前読出動作は、被写
体画像の各行毎に段階的に異なる画像読取感度をフォト
センサアレイに設定して実行されるので、被写体画像を
構成する各行毎に異なる読取感度で読み取られた画像デ
ータを、1回の被写体画像(一画面)の読み込みにより
取得することができ、異常検出処理に要する所要時間を
短縮して、適正な対処を迅速に行うことができる。
【0054】請求項7記載の発明によれば、所定の測定
量として、被写体画像の画像パターンに対応した明度デ
ータを測定して異常検出処理を行っているので、明度デ
ータのダイナミックレンジ及びその一次微分値を算出す
ることにより、被写体画像に含まれる異常画素が存在す
る行を適切に抽出することができ、最適な画像読取動作
を行うための対処を行うことができる。請求項8記載の
発明によれば、フォトセンサアレイの画像読取感度は、
フォトセンサにおける光蓄積期間を調整することにより
設定制御されるので、フォトセンサに設定する光蓄積期
間の時間要素(パルスタイミング)のみを調整制御する
だけで、画像読取感度を段階的に変化させることがで
き、1回の被写体画像(一画面)の読み込みにより、良
好に事前読出動作を行うことができる。
【0055】請求項9記載の発明によれば、フォトセン
サは、半導体層からなるチャネル領域を挟んで形成され
たソース電極及びドレイン電極と、少なくとも前記チャ
ネル領域の上方及び下方に各々絶縁膜を介して形成され
たトップゲート電極及びボトムゲート電極とを有し、ト
ップゲート電極又はボトムゲート電極のいずれか一方を
光照射側として、該光照射側から照射された光の量に対
応する電荷が上記チャネル領域に発生、蓄積される、い
わゆる、ダブルゲート型フォトセンサにより構成されて
いるので、フォトセンサアレイを構成するフォトセンサ
デバイスを薄型化して、フォトセンサシステムが適用さ
れる2次元画像読取装置を小型化することができるとと
もに、読取画素を高密度化して被写体画像を高精細で読
み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフォトセンサシステムを適用した
2次元画像読取装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るフォトセンサシステムに適用され
るコントローラの一構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るフォトセンサシステムに適用され
るコントローラにより実現される感度設定処理の一実施
形態を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態に適用される事前読出動作におい
て、被写体画像の各行毎に画像読取感度を段階的に変化
させて読み込んだ場合の画像データの一例を示す図であ
る。
【図5】本実施形態に適用される事前読出動作により得
られた特定行における各画素毎の明度データの変化を示
すグラフである。
【図6】本実施形態に適用される事前読出動作により得
られた各行毎の各行毎のダイナミックレンジ(最大及び
最小の明度データの差)の変化と、ダイナミックレンジ
の一次微分値の変化との関係を示すグラフである。
【図7】本実施形態に適用される事前読出動作により得
られたダイナミックレンジの一次微分値と、行番号−画
像読取感度対応テーブルとの関係を示す図である。
【図8】他の感度設定方法におけるダイナミックレンジ
の分布と、行番号−画像読取感度対応テーブルとの関係
を示す図である。
【図9】他の感度設定方法による事前読出動作におい
て、被写体画像の各行毎に画像読取感度を段階的に変化
させて読み込んだ場合の画像データの他の例を示す図で
ある。
【図10】他の例の画像データに基づいて算出された各
行毎のダイナミックレンジの変化を示すグラフである。
【図11】他の例の画像データに基づいて算出された各
行毎のダイナミックレンジの変化と、ダイナミックレン
ジの一次微分値の変化との関係を示すグラフである。
【図12】本発明に係るフォトセンサシステムに適用さ
れるコントローラにより実現される異常検出処理の一実
施形態を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係るフォトセンサシステムに適用さ
れる画像読取感度(光蓄積期間)の設定方法の一実施例
を示すタイミングチャートである。
【図14】本発明に係るフォトセンサシステムに適用さ
れる適用される画像読取感度(光蓄積期間)の設定方法
の他の実施例を示すタイミングチャートである。
【図15】従来技術におけるダブルゲート型フォトセン
サの構造を示す断面図である。
【図16】従来技術におけるダブルゲート型フォトセン
サを2次元配列して構成されるフォトセンサシステムの
概略構成図である。
【図17】フォトセンサシステムの駆動制御方法を示す
タイミングチャートである。
【図18】ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図で
ある。
【図19】フォトセンサシステムの出力電圧の光応答特
性を示す図である。
【符号の説明】
10 ダブルゲート型フォトセンサ 100 フォトセンサアレイ 111 トップゲートドライバ 112 ボトムゲートドライバ 113 コラムスイッチ 114 プリチャージスイッチ 115 アンプ 116 A/Dコンバータ 120 コントローラ 121 デバイスコントローラ 122 データコントローラ 123 メインコントローラ 124 データ比較器 125 加算器 126 データセレクタ 127 感度設定レジスタ 130 RAM 200 外部機能部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/028 H01L 27/146 H04N 5/335

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトセンサを2次元配列して構成され
    るフォトセンサアレイを備え、画像読取感度の設定のた
    めに画像読取感度を変化させながら被写体画像を読み取
    る事前読出動作を行うフォトセンサシステムにおいて、 前記各画像読取感度における前記被写体画像の画像パタ
    ーンに関連する所定の測定量のデータ範囲が極大とな
    り、かつ、前記データ範囲の前記各画像読取感度相互に
    おける変位が最小となる前記画像読取感度を抽出する読
    取感度抽出手段と、 前記抽出された画像読取感度を、前記被写体画像の正規
    の読取動作時に設定する読取感度設定手段と、を有する
    ことを特徴とするフォトセンサシステム。
  2. 【請求項2】 前記被写体画像の事前読出動作は、前記
    被写体画像の各行毎に段階的に異なる画像読取感度を、
    前記フォトセンサアレイに設定して実行されることを特
    徴とする請求項1記載のフォトセンサシステム。
  3. 【請求項3】 前記所定の測定量は、前記被写体画像の
    画像パターンに対応した明度データであることを特徴と
    する請求項1記載のフォトセンサシステム。
  4. 【請求項4】 前記フォトセンサアレイの画像読取感度
    は、前記フォトセンサにおける光蓄積期間を調整するこ
    とにより設定制御されることを特徴とする請求項1記載
    のフォトセンサシステム。
  5. 【請求項5】 フォトセンサを2次元配列して構成され
    るフォトセンサアレイを備え、画像読取感度の設定のた
    めに画像読取感度を変化させながら被写体画像を読み取
    る事前読出動作を行うフォトセンサシステムにおいて、 前記各画像読取感度における前記被写体画像の画像パタ
    ーンに関連する所定の測定量のデータ範囲が極大とな
    り、かつ、前記データ範囲の前記各画像読取感度相互に
    おける変位が極大となる特定値を抽出する特定値抽出手
    段と、 前記特定値に基づいて、前記被写体画像に含まれる異常
    の有無を判別する異常判別手段と、を有することを特徴
    とするフォトセンサシステム。
  6. 【請求項6】 前記被写体画像の事前読出動作は、前記
    被写体画像の各行毎に段階的に異なる画像読取感度を、
    前記フォトセンサアレイに設定して実行されることを特
    徴とする請求項5記載のフォトセンサシステム。
  7. 【請求項7】 前記所定の測定量は、前記被写体画像の
    画像パターンに対応した明度データであることを特徴と
    する請求項5記載のフォトセンサシステム。
  8. 【請求項8】 前記フォトセンサアレイの画像読取感度
    は、前記フォトセンサにおける光蓄積期間を調整するこ
    とにより設定制御されることを特徴とする請求項5記載
    のフォトセンサシステム。
  9. 【請求項9】 前記フォトセンサは、半導体層からなる
    チャネル領域を挟んで形成されたソース電極及びドレイ
    ン電極と、少なくとも前記チャネル領域の上方及び下方
    に各々絶縁膜を介して形成されたトップゲート電極及び
    ボトムゲート電極とを有し、 前記トップゲート電極又は前記ボトムゲート電極のいず
    れか一方を光照射側として、該光照射側から照射された
    光の量に対応する電荷が前記チャネル領域に発生、蓄積
    される構成を有していることを特徴とする請求項1乃至
    8のいずれかに記載のフォトセンサシステム。
  10. 【請求項10】 フォトセンサを2次元配列して構成さ
    れるフォトセンサアレイを備え、画像読取感度の設定の
    ために画像読取感度を変化させながら被写体画像を読み
    取る事前読出動作を行うフォトセンサシステムにおい
    て、 前記各画像読取感度における前記被写体画像の画像パタ
    ーンに関連する所定の測定量のデータ範囲が極大とな
    り、かつ、前記データ範囲の前記各画像読取感度相互に
    おける変位が最小となる前記画像読取感度を抽出する手
    順と、 前記抽出された画像読取感度を、前記被写体画像の正規
    の読取動作時に設定する手順と、を含むことを特徴とす
    るフォトセンサシステムの感度設定方法。
  11. 【請求項11】 フォトセンサを2次元配列して構成さ
    れるフォトセンサアレイを備え、画像読取感度の設定の
    ために画像読取感度を変化させながら被写体画像を読み
    取る事前読出動作を行うフォトセンサシステムにおい
    て、 前記各画像読取感度における前記被写体画像の画像パタ
    ーンに関連する所定の測定量のデータ範囲が極大とな
    り、かつ、前記データ範囲の前記各画像読取感度相互に
    おける変位が極大となる特定値を抽出する手順と、 前記特定値に基づいて、前記被写体画像に含まれる異常
    の有無を判別する手順と、を含むことを特徴とするフォ
    トセンサシステムの異常検出方法。
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