JP2003008350A - 圧電発振器 - Google Patents

圧電発振器

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JP2003008350A JP2001185418A JP2001185418A JP2003008350A JP 2003008350 A JP2003008350 A JP 2003008350A JP 2001185418 A JP2001185418 A JP 2001185418A JP 2001185418 A JP2001185418 A JP 2001185418A JP 2003008350 A JP2003008350 A JP 2003008350A
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Takehiko Adachi
武彦 足立
Shoji Izumitani
昭二 泉谷
Toshiichi Uchiyama
敏一 内山
Koji Hosaka
公司 保坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速起動が可能な小型圧電発振器を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 発振用トランジスタと圧電振動子とを有
したピアス型圧電発振器と、発振用トランジスタのベー
スにバイアス電流を供給する為の抵抗回路網と、抵抗回
路網の一部と並列にコレクタとエミッタを接続した第二
のトランジスタと、第二のトランジスタをスイッチング
制御する為のバイアス回路とを備え、電源電圧Vcc投入
直後の所要時間、前記スイッチング制御用バイアス回路
を介して第二のトランジスタを導通させることによって
抵抗回路網の一部分又は全体をバイパスするよう制御す
るので、高速起動を可能としたIC化圧電発振器の小型
化を促進することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発振器に関し、特
に発振起動特性を向上した小型圧電発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型化が進む携帯電話ではその基
準信号源として小型水晶発振器が用いられ、回路形式は
一般にコルピッツ型発振回路が用いられる。しかし、一
般的なコルピッツ型発振回路は、発振出力レベルが比較
的大きいが、同時に歪みが大きくなり、高調波成分レベ
ルが大きい。そこで、低歪出力を得る場合、ピアス型水
晶発振回路が有用である。
【0003】図4は従来のピアス型水晶発振器の回路図
である。同図に示すピアス型水晶発振器100は、発振
用トランジスタ101のエミッタと接地との間にエミッ
タ抵抗102を接続し、そのベースと接地間に容量10
3を挿入すると共に、抵抗104及び、抵抗105によ
り適宜ベースバイアスを与える。更に、該ベースとコレ
クタ間に水晶振動子106を接続し、該コレクタと接地
間に容量107を挿入する。また、該トランジスタ10
1のコレクタと電源電圧Vccライン間を抵抗108を介
して接続すると共に、電源電圧Vccラインはバイパス容
量109を介して接地したものである。このように構成
したピアス水晶発振器100は、トランジスタ101の
コレクタに発生した周波数信号の一部が水晶振動子10
6の他端に帰還されるので発振動作が持続され、トラン
ジスタ101のコレクタ端に発生した出力信号レベルが
水晶振動子106の励振信号レベルと同等とり、トラン
ジスタ101の動作が飽和領域に達することがなく、ト
ランジスタ101をA級増幅器となるようバイアスを設
定すれば歪みが少ない正弦波信号を得ることができる。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、このような
従来のピアス型水晶発振器100では、発振回路100
のゲイン(利得)を充分大きくする為に抵抗108を大
抵抗値に設定すると共に、これに伴って、抵抗104及
び、抵抗105にも大抵抗値にして適宜ベースバイアス
を設定する必要がある。しかしながら、このような大き
な値の抵抗回路はIC化の際に回路の大型化が避けられ
ないので、水晶発振器100の水晶振動子106以外を
IC化(IC化発振器)した場合に充分な小型化が望め
ないという問題が発生する場合があった。更に、上述し
たバイアス設定では、トランジスタ101のコレクタ電
流及びベース電流が小さくなり、電源電圧Vcc投入直後
の起動特性も劣化し、発振周波数及び発振レベルが安定
するまでの時間が大きくなるという問題が発生する場合
があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に
本発明に係わる請求項1記載の発明は、発振用トランジ
スタと圧電振動子とを有したピアス型圧電発振器と、前
記発振用トランジスタのベースにバイアス電流を供給す
る為の抵抗回路網と、該抵抗回路網の一部と並列にコレ
クタとエミッタを接続した第二のトランジスタと、該第
二のトランジスタをスイッチング制御する為のバイアス
回路とを備え、電源電圧Vcc投入直後の所要時間、前記
スイッチング制御用バイアス回路を介して前記第二のト
ランジスタを導通させることによって前記抵抗回路網の
一部分又は全体をバイパスするよう制御したことを特徴
とする。請求項2記載の発明は請求項1記載の発明に加
え、前記スイッチング用第二のトランジスタがpnp型で
あって、該トランジスタのベースバイアス電流を複数の
pnp型トランジスタを介して供給するよう構成し、該複
数のpnp型トランジスタのいずれか一つのベース・コレ
クタ間に容量を挿入したことを特徴とする。請求項3記
載の発明は、発振用第一のトランジスタと圧電振動子と
を有したピアス型圧電発振器と、前記第一のトランジス
タとカレントミラー接続した第二のトランジスタと、前
記第一のトランジスタのコレクタ・電源電圧Vccライン
間に接続された第三のトランジスタと、該第三のトラン
ジスタとカレントミラー接続した第四のトランジスタと
を備えるよう構成したことを特徴とする。
【0006】
【本発明の実施の形態】以下、図示した実施例に基づい
て本発明を詳細に説明する。図1は本発明に基づくピア
ス型水晶発振器の一実施例を示す回路図である。同図に
示す水晶発振器1は、ピアス型水晶発振回路2と、水晶
発振回路2を高速起動させる為の高速起動用回路3とを
備えたものである。水晶発振回路2は、発振用トランジ
スタ4のエミッタをエミッタ抵抗5を介して接地し、そ
のベースと接地との間に容量6を挿入すると共に、ベー
スとコレクタ間に水晶振動子7を接続し、該コレクタと
接地間に容量8を挿入する。また、トランジスタ4のコ
レクタを抵抗9を介して電源電圧Vccラインに接続する
と共に、コレクタを発振器出力端OUTに接続する。更
に、コレクタとベースとを接続したトランジスタ10の
ベースを前記トランジスタ4のベースに接続して両トラ
ンジスタをカレントミラー接続する。該トランジスタ1
0には、そのエミッタを抵抗11を介して接地すると共
に、コレクタと電源電圧Vccラインとの間に抵抗12及
び抵抗13とから成る直列回路を挿入接続したものであ
る。一方、高速起動用回路3は、スイッチング用pnp型
トランジスタ14のエミッタとコレクタ間を前記抵抗1
2に並列接続すると共に、そのベースを抵抗16を介し
て第二のpnp型トランジスタ15のエミッタ・コレクタ
を介して接地し、該トランジスタ15のベースを第三の
pnpトラントランジスタ17のエミッタ・コレクタを介
して接地すると共に、該トランジスタ17のベースを容
量18を介して接地したものである。尚、容量19は、
電源電圧Vccラインを接地する為のバイパスコンデンサ
である。
【0007】このように構成した水晶発振器1は、以下
のように動作し、作用する。先ず、水晶発振回路2は、
トランジスタ4とトランジスタ10とをカレントミラー
接続したことにより、大きな値の抵抗を用いることなく
発振用トランジスタ4のコレクタ電流を所望値に設定す
ることができるので、IC化を図る際、小型化が可能と
なる。一方、高速起動用回路3は、電源電圧Vccが投入
されると、その直後、トランジスタ14、15、17夫
々のエミッタ・ベースを介して電流が流れトランジスタ
17のベースに接続された容量18にチャージ電流とな
る。従って、容量18に電荷がチャージされる所要時間
だけトランジスタ14のエミッタ・コレクタ間が短絡状
態となるの抵抗12の端子間をバイパス接続するよう機
能する。この結果、トランジスタ10のコレクタ電流が
増加すると共に、カレントミラー効果によってトランジ
スタ4のコレクタ電流が増加し、これに基づき電源電圧
Vcc投入直後に水晶振動子7に供給される電流が増加
し、結果的に水晶振動子7を強励振させるよう機能す
る。容量18に電荷がチャージされた後は、トランジス
タ17がOFF状態となるので、これに追随してトランジ
スタ15及びトランジスタ14がOFF状態となり、水晶
発振器1は抵抗12が動作設定素子として機能し、発振
用トランジスタ4のコレクタ電流も減少した状態で定常
発振状態を持続する。尚、このとき、高速起動用回路3
を構成する全てのトランジスタ素子には電流が供給され
ないので、水晶発振器1として定常発振動作に不必要な
消費電流を消費することが無い。上記説明では高速起動
用回路3に於いて、トランジスタ14とトランジスタ1
7とをトランジスタ15を一段を用いて接続した構成を
用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電
源電圧Vccの大小及び一時増加電流を流す時間の大小に
応じて、トランジスタ15と同形式で複数段構成または
取り除いてトランジスタ14のベースとトランジスタ1
7のエミッタとを直接接続した構成としても良い。
【0008】図2は本発明に基づく水晶発振器の他の実
施例を示す回路図である。同図に示す水晶発振器1-2
の特徴は、発振用の第一のトランジスタ4のコレクタと
電源電圧Vccラインとの間にpnp型の第三のトランジスタ
20のエミッタ・コレクタ間を順方向接続し、更に、pn
p型の第四のトランジスタ21をトランジスタ20とカ
レントミラー接続し、トランジスタ21のエミッタを電
源電圧Vccラインに接続し、トランジスタ21のコレク
タ及びベースを抵抗22を介して接地するよう構成した
ところにある。このように構成した水晶発振器1-2
は、トランジスタ20のエミッタとコレクタとの間が高
インピーダンスであり、且つ、直流に対しは低レジスタ
ンスとして働く能動負荷機能により、大きな抵抗値を必
要とした先のコレクタ抵抗9を用いた場合と比較して、
発振回路を高いゲインを保ちながら充分なコレクタ電流
を供給するよう設定することができるので電源電圧Vcc
を投入時に水晶振動子7を強励振でき、水晶発振基1-
2を高速起動させることが可能であり、更に高レベルの
発振器出力信号を得ることができる。尚、水晶発振器1
-2の場合においても、高速起動用回路3を備えた構成
としても構わなく、このように構成すれば効果的に水晶
発振器の高速起動化を実現することができる。更に、以
上トランジスタのエミッタ抵抗として抵抗5及び抵抗1
1を備えた水晶発振器を例にあげ本発明を説明したが、
トランジスタ10のコレクタ抵抗13にて電流制御が充
分可能である場合は、トランジスタ4のエミッタ及び、
トランジスタ10のエミッタを接地した構成であっても
構わない。この場合、トランジスタ4、10のエリアフ
ァクタを適切に設定することにより、両トランジスタの
電流値を適切に設定することができる。更に、エミッタ
抵抗を取り除くことにより実効的に負性抵抗が増大し、
起動時間の短縮及び、高レベルの発振器出力信号を得る
ことができる。更に、水晶発振器1-2と同等の機能を
得るものとして、図3に示すような水晶発振器であって
も構わない。
【0009】即ち、図3は本発明に基づく水晶発振器の
他の実施例の回路図を示すものである。同図に示す水晶
発振器1-3の構成が、水晶発振器1-2の構成と違なる
点は、トランジスタ10と電源電圧Vccライン間を抵抗
13の代わりにpnp型のトランジスタ23を介して接続
し、更にトランジスタ21とトランジスタ23とをカレ
ントミラー接続したところにある。この様な構成は、よ
り大きな抵抗値の抵抗回路を削減することが可能である
ので小型水晶発振器を構成するに有効である。尚、水晶
発振器1-3に於いても、トランジスタ4のエミッタ及
びトランジスタ11のエミッタを接地した構成であって
も構わない。以上、本発明を水晶発振器を用いて説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、SAW共
振子、及び水晶以外の圧電材料からなる振動子を用いた
圧電発振器に適用することが可能である。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように本発明に基づく圧電
発振器は、発振用トランジスタと圧電振動子とを有した
ピアス型圧電発振器と、発振用トランジスタのベースに
バイアス電流を供給する為の抵抗回路網と、抵抗回路網
の一部と並列にコレクタとエミッタを接続した第二のト
ランジスタと、第二のトランジスタをスイッチング制御
する為のバイアス回路とを備え、電源電圧Vcc投入直後
の所要時間、前記スイッチング制御用バイアス回路を介
して第二のトランジスタを導通させることによって抵抗
回路網の一部分又は全体をバイパスするよう制御するの
で、高速起動を可能としたIC化圧電発振器の小型化を
促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく水晶発振器の一実施例を示す回
路図である。
【図2】本発明に基づく水晶発振器の他の実施例を示す
回路図である。
【図3】本発明に基づく水晶発振器の他の実施例を示す
回路図である。
【図4】従来の水晶発振器の回路図である。
【符号の説明】
1、1-2 水晶発振器、2 水晶発振回路、3 高速
起動用回路、4 発振用トランジスタ、5、9、11、
12、13、16、22 抵抗、6、8、18、19
容量、7 水晶振動子、10 トランジスタ、14、1
5、17、20、21、23 pnp型トランジスタ、1
00 水晶発振器、101 発振用トランジスタ、10
2、104、105、108 抵抗、103、107、
109 容量、106 水晶振動子
フロントページの続き (72)発明者 泉谷 昭二 神奈川県横浜市旭区東希望が丘91−5−A −1 (72)発明者 内山 敏一 神奈川県高座郡寒川町小谷二丁目1番1号 東洋通信機株式会社内 (72)発明者 保坂 公司 神奈川県高座郡寒川町小谷二丁目1番1号 東洋通信機株式会社内 Fターム(参考) 5J079 AA04 BA44 FA02 FA21 FB09 FB47 FB48 GA14 KA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振用トランジスタと圧電振動子とを有
    したピアス型圧電発振器と、前記発振用トランジスタの
    ベースにバイアス電流を供給する為の抵抗回路網と、該
    抵抗回路網の一部と並列にコレクタとエミッタを接続し
    た第二のトランジスタと、該第二のトランジスタをスイ
    ッチング制御する為のバイアス回路とを備え、電源電圧
    Vcc投入直後の所要時間、前記スイッチング制御用バイ
    アス回路を介して前記第二のトランジスタを導通させる
    ことによって前記抵抗回路網の一部分又は全体をバイパ
    スするよう制御したことを特徴とする圧電発振器。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング用第二のトランジスタ
    がpnp型であって、該トランジスタのベースバイアス電
    流を複数のpnp型トランジスタを介して供給するよう構
    成し、該複数のpnp型トランジスタのいずれか一つのベ
    ース・コレクタ間に容量を挿入したことを特徴とする請
    求項1記載の圧電発振器。
  3. 【請求項3】 発振用第一のトランジスタと圧電振動子
    とを有したピアス型圧電発振器と、前記第一のトランジ
    スタとカレントミラー接続した第二のトランジスタと、
    前記第一のトランジスタのコレクタ・電源電圧Vccライ
    ン間に接続された第三のトランジスタと、該第三のトラ
    ンジスタとカレントミラー接続した第四のトランジスタ
    とを備えるよう構成したことを特徴とする圧電発振器。
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