JP2003007588A - ステンシルマスク、その製造方法及び露光方法 - Google Patents

ステンシルマスク、その製造方法及び露光方法

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JP2003007588A JP2001186839A JP2001186839A JP2003007588A JP 2003007588 A JP2003007588 A JP 2003007588A JP 2001186839 A JP2001186839 A JP 2001186839A JP 2001186839 A JP2001186839 A JP 2001186839A JP 2003007588 A JP2003007588 A JP 2003007588A
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silicon thin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜化が容易で、応力制御を行うことが可能
であるとともに、電子線照射特性の優れたステンシルマ
スクを提供すること。 【解決手段】 基体と、この基体により支持されたマス
ク母体とを具備し、前記マスク母体は、荷電粒子線が透
過する透過孔パターンを有する非単結晶シリコン系薄膜
からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線やイオンビ
ームなどの荷電粒子線露光に用いられるステンシルマス
ク、その製造方法、及び露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の微細化が急速に進ん
でいる。そのような微細パターンを有する素子の製造技
術として、様々な露光技術が開発されてきた。例えば、
電子線部分一括露光や電子線ステッパー露光のような電
子線を用いる露光法、イオンを用いる露光法、真空紫外
域の光を用いる露光法、極紫外域の光を用いる露光法等
がある。
【0003】これらのうち、電子線を用いる露光法とし
て、電子線を用いて等倍露光を行う方法が、特許第29
51947号公報において提案されている。この方法
は、従来の電子線を用いる露光法に比べて、電子ビーム
の加速電圧が20分の1であるという特徴を有する。
【0004】等倍露光用に用いられるステンシルマスク
では、マスクパターンの加工精度が重要である。特に、
マスクの膜厚とマスクパターンの線幅(電子ビームの透
過孔の径)との比であるアスペクト比が問題となる。マ
スクパターンは、ドライエッチングにより加工される
が、アスペクト比は、通常、10程度である。従って、
例えば、線幅100nmのパターンを形成するには、マ
スクの膜厚は、1μm程度が限界となる。
【0005】そこで、上述の特許第2951947号公
報では、単結晶シリコンからなるステンシルマスクにお
いて、厚さ0.2μm乃至1.0μmとすることが開示
されている。しかし、この特許公報には、このような単
結晶シリコンからなるステンシルマスクの製造方法につ
いては、何ら記載されていない。
【0006】通常、ステンシルマスクを構成する薄膜の
材質として単結晶シリコンを用いる場合、薄膜を支えて
マスクの平面性を維持するために、基板が必要である。
この基板としては、加工性や入手容易性の点から、単結
晶シリコンが用いられている。そして、エッチングによ
り薄膜の微細加工を行うため、2枚の単結晶シリコン基
板によりシリコン酸化膜を挟んだ構造のSOI(Silico
n On Insulator)基板を用い、マスクパターンは、一
方の単結晶シリコン基板を研磨して所定の膜厚にし、次
いでパターニングすることにより作製されている。この
時、SOI基板の中間層であるシリコン酸化膜は、マス
クパターンを加工する際のエッチングストッパーとして
機能する。
【0007】しかし、このような方法では、単結晶シリ
コン基板を上述の0.2μm〜1.0μmの薄膜まで研
磨することは極めて困難である。また、このような膜厚
では、ステンシルマスクの製造工程において、シリコン
酸化膜の応力により、薄膜化された単結晶シリコン基板
に亀裂が入るという問題がある。
【0008】このため、シリコン酸化膜上に形成された
単結晶シリコン薄膜に対し、応力調整の工程が必要とな
るが、そうした場合、製造工程が増えるため、タクトタ
イムが長くなるという問題が生ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情の下になされ、薄膜化が容易で、応力制御を行うこ
とが可能であるとともに、電子線照射特性の優れたステ
ンシルマスクを提供することを目的とする。
【0010】本発明の他の目的は、そのようなステンシ
ルマスクを製造する方法を提供することにある。
【0011】本発明の更に他の目的は、そのようなステ
ンシルマスクを用いた荷電粒子線の露光方法を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、基体と、この基体により支持されたマス
ク母体とを具備し、前記マスク母体は、荷電粒子線が透
過する透過孔パターンを有する非単結晶シリコン系薄膜
からなることを特徴とするステンシルマスクを提供す
る。
【0013】このような本発明によると、マスク母体を
非単結晶シリコン系薄膜により構成しているため、CV
D等により容易に成膜でき、加工性に優れ、所望のアス
ペクト比のパターンを高精度で形成することができ、プ
ロセスの設計、制御が容易であり、荷電粒子線照射特性
に優れたステンシルマスクを得ることが出来る。
【0014】本発明のステンシルマスクにおいて、非単
結晶シリコン系薄膜は、0.1μm以上、5μm以下の
厚みを有することが望ましい。この範囲の膜厚は、CV
D等により容易に得ることが可能である。
【0015】また、非単結晶シリコン系薄膜は、非晶質
シリコン薄膜または多結晶シリコン薄膜とすることが出
来る。この場合、非単結晶シリコン系薄膜は、硼素また
は燐がドープされた非晶質シリコン薄膜であることが望
ましく、非晶質シリコン薄膜に働く応力を制御し、低減
することが可能である。
【0016】また、非晶質シリコン薄膜は水素化シリコ
ン薄膜とすることができるとともに、水素化非晶質シリ
コン薄膜に硼素または燐をドープすることにより、低抵
抗化が可能となり、荷電粒子線の照射の際のチャージア
ップを防止することも可能となる。
【0017】更に、非単結晶シリコン系薄膜は、非晶質
シリコン炭化膜、非晶質シリコン窒化膜、および非晶質
シリコン硫化膜からなる群から選ばれた薄膜とすること
が出来る。これらの薄膜を用いることにより、より広範
囲の応力の制御が可能であり、薄膜に働く応力のより低
減化を図ることが出来る。即ち、薄膜が形成される下地
との関係で、薄膜には圧縮応力または引張り応力が働く
が、それらを制御し、応力の緩和を図ることが出来る。
【0018】また、非単結晶シリコン系薄膜は、窒化シ
リコン薄膜であって、シリコンと窒素の原子比が3:1
以上、2:3以下であるものとすることができる。この
ような窒化シリコン薄膜は、応力制御が可能な原子価範
囲の膜であって、導電性を有するため、チャージアップ
を防止することができる。
【0019】更にまた、非単結晶シリコン系薄膜は、上
述した非晶質シリコン薄膜、水素化非晶質シリコン薄
膜、非晶質シリコン炭化膜、非晶質シリコン窒化膜、並
びに非晶質シリコン硫化膜からなる群から選ばれた薄
膜、および窒化シリコン膜からなる群から選ばれた2種
以上の積層膜とすることができる。
【0020】これらの薄膜を用いることにより、より広
範囲の応力の制御が可能であり、薄膜に働く応力のより
低減化を図ることが出来る。
【0021】本発明は、基体上に、シランまたはジシラ
ンを含む原料ガスと、水素からなる希釈ガスを用いてプ
ラズマCVDにより、水素化非晶質シリコン薄膜を成膜
する工程、および前記水素化非晶質シリコン薄膜をパタ
ーニングする工程を具備するステンシルマスクの製造方
法を提供する。
【0022】また、本発明は、基体上に、シランまたは
ジシラン、およびメタンまたはエチレンまたはアセチレ
ン、アンモニア並びに硫化水素からなる群から選ばれた
1種を含む原料ガスと、水素からなる希釈ガスを用いて
プラズマCVDにより、非晶質シリコン炭化膜、非晶質
シリコン窒化膜、および非晶質シリコン硫化膜からなる
群から選ばれた薄膜を成膜する工程、および前記薄膜を
パターニングする工程を具備するステンシルマスクの製
造方法を提供する。
【0023】更に、本発明は、基体上に、プラズマCV
D法またはLPCVD法により窒素を含む非単結晶シリ
コン薄膜を成膜する工程、および前記非単結晶シリコン
薄膜をパターニングする工程を具備するステンシルマス
クの製造方法を提供する。
【0024】更にまた、本発明は、基体上に、シリコン
ターゲットおよびアルゴンガスを用いたスパッタ法によ
り、非晶質シリコン薄膜を成膜する工程、および前記非
晶質シリコン薄膜をパターニングする工程を具備するス
テンシルマスクの製造方法を提供する。
【0025】また更に、本発明は、基体上に、メタン、
エチレンまたはアセチレン、および窒素またはアンモニ
アからなる群から選ばれた1種を含む原料ガスと、シリ
コンターゲットおよびアルゴンガスを用いたスパッタ法
により、非晶質シリコン炭化膜または非晶質シリコン窒
化膜を成膜する工程、および前記非晶質シリコン炭化膜
または非晶質シリコン窒化膜をパターニングする工程を
具備するステンシルマスクの製造方法を提供する。
【0026】これらの製造方法によると、荷電粒子線照
射特性に優れたステンシルマスクを、高精度で、応力に
よる亀裂、剥離を生ずることなく、容易に得ることが可
能である。
【0027】更に、本発明は、上述のステンシルマスク
に荷電粒子線を照射し、転写パターンの形状に荷電粒子
線を整形する工程を具備する荷電粒子線の露光方法を提
供する。かかる露光方法によると、試料基板上に形成さ
れたレジストに対し、精度よいパターン露光が可能とな
り、その結果、半導体等のパターンの製造を、高い歩留
まりで行うことが出来る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
一態様に係るステンシルマスクについて説明する。
【0029】図1は、本発明の一態様に係るステンシル
マスクを示す断面図である。図1において、ステンシル
マスク1は、開口部が形成された単結晶シリコンウェハ
2上に、シリコン酸化膜3を介して、所定の透過孔パタ
ーンを有する非単結晶シリコン系薄膜からなるマスク母
体4を形成することにより構成されている。
【0030】支持基板は、単結晶シリコンの他に、ガリ
ウム−砒素、またはインジウム−燐などの半導体材料を
用いることもできる。
【0031】シリコン酸化膜3は、マスク母体を形成す
る際のエッチングストッパーとして機能する。しかし、
シリコン酸化膜の代わりに、マスク母体の材料とのエッ
チング選択比がとれるものであれば、クロム、タングス
テン、タンタル、チタン、ニッケル、アルミニウム等の
金属、これらの金属を含む合金、あるいはこれらの金属
または合金と酸素、窒素、炭素等との金属化合物、また
炭素を主成分とする膜などを好適に用いることが出来
る。
【0032】マスク母体4を構成する非単結晶シリコン
系薄膜としては、非晶質シリコン薄膜、多結晶シリコン
薄膜、非晶質シリコン炭化膜、非晶質シリコン窒化膜、
非晶質シリコン硫化膜等がある。
【0033】また、非単結晶シリコン薄膜は、水素化非
単結晶シリコン薄膜であって、硼素または燐を含んでい
てもよい。これらの不純物を含有させることにより、薄
膜の低抵抗化を図ることが出来る。
【0034】非単結晶シリコン系薄膜の膜厚は、0.1
μm以上、5μm以下であることが望ましい。膜厚が薄
すぎると、スループットを上げるために電流値を上昇さ
せた場合、非単結晶シリコン系薄膜4が溶解する可能性
があり、厚すぎると、マスクパターンの加工精度を高く
することが出来ない。
【0035】以上のように構成される本実施形態に係る
ステンシルマスクでは、マスク母体として、従来用いら
れていた単結晶シリコン薄膜に代わり、非単結晶シリコ
ン系薄膜を用いているため、電子線照射耐性および導電
性等の電子線照射に優れ、かつ薄い膜厚の薄膜の形成が
可能であるため、所望のアスペクト比のパターンを高精
度で形成することが可能である。
【0036】次に、以上説明したステンシルマスクの製
造プロセスについて、図2〜図4を参照して説明する。
【0037】まず、図2に示すように、単結晶シリコン
基板11上に、熱酸化またはCVD法により、シリコン
酸化膜12を形成する。次いで、シリコン酸化膜12上
に、CVD法により、非単結晶シリコン系薄膜、例えば
非晶質シリコン薄膜13を形成する。
【0038】次に、図3に示すように、非晶質シリコン
薄膜13をパターニングして、所定の透過孔パターンを
有するマスク母体14を形成する。この透過孔パターン
形成プロセスは、非晶質シリコン薄膜13上へのレジス
トパターンの形成工程、このレジストパターンをマスク
として用いて非晶質シリコン薄膜13をドライエッチン
グする工程、レジストパターンの剥離工程という工程を
順に経て行われる。
【0039】レジストパターンを形成するための露光
は、電子線レジストを用いた電子線直描、フォトレジス
トを用いたステッパー露光等を好適に用いることができ
る。
【0040】また、非晶質シリコン薄膜13をドライエ
ッチングする際、レジストのエッチング耐性が不足して
いる場合は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコ
ン炭化膜等の無機化合物や、クロム、タングステン、タ
ンタル、チタン、ニッケル、アルミニウム等の金属、こ
れらの金属を含む合金、あるいはこれらの金属または合
金と酸素、窒素、炭素等との金属化合物等をエッチング
マスクとして適宜選択して用いることが出来る。これら
のエッチングマスクは、各種薄膜形成法によって形成す
ることができる。例えば、スパッタ法、CVD法、蒸着
法等の形成方法がある。
【0041】ドライエッチングについては、ドライエッ
チング方法やエッチング条件等は特に制限されない。エ
ッチングに使用するガスとしては、例えば、SF6
ス、CF4ガスといったフッ素系ガスを主体とした混合
ガス、Cl2ガス、SiCl4ガスといった塩素系ガスを
主体とした混合ガス、HBrガスといった臭素系ガスを
主体とした混合ガス等が挙げられる。また、ドライエッ
チング装置としては、RIE、マグネトロンRIE、E
CR、ICP、マイクロ波、ヘリコン波、NLD等の放
電方式を用いたドライエッチング装置が挙げられる。
【0042】その後、図4に示すように、単結晶シリコ
ン基板11に開口部15を形成する。この工程には、ド
ライエッチング、ウェットエッチング、超音波加工、サ
ンドブラスト等を好適に用いることができる。尚、非晶
質シリコン薄膜13のパターニング工程、単結晶シリコ
ン基板11への開口部の形成工程は、どちらを先に行っ
ても良い。
【0043】最後に、開口部のシリコン酸化膜をフッ酸
等で除去し、図4に示すように、ステンシルマスクが完
成する。
【0044】上述したように、非晶質シリコン薄膜13
のパターニングより前に、単結晶シリコン基板11への
開口部の形成を行うことが出来る。この時、非晶質シリ
コン薄膜13のパターニングより前に、単結晶シリコン
基板11の開口部に露出した酸化シリコン膜を除去する
ことも可能である。このようなプロセスでは、非晶質シ
リコン薄膜13のパターニングの際には、既に、その部
分における酸化シリコン膜は存在しないため、酸化シリ
コン膜に生ずる応力により、ステンシルマスクに亀裂が
生じたり、破壊されたりすることがない。
【0045】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について、図
面を参照して詳細に説明する。
【0046】実施例1 図2〜図4を参照して、本発明の一実施例に係るステン
シルマスクの製造工程について説明する。厚み525μ
mの単結晶シリコン基板11上に、熱酸化により、厚み
1μmのシリコン酸化膜12を形成した。次いで、この
シリコン酸化膜12上に、プラズマCVDにより、硼素
または燐をドープした水素化非晶質シリコン膜13を形
成した。
【0047】プラズマCVDの条件は次の通りである。 原料ガス:SiH 30sccm 希釈ガス:H 270〜560sccm ドープガス:B 500ppm〜1% またはPH 500ppm〜1% 反応圧力 :0.5〜1.5Torr 高周波電力:60W 膜厚 :500nm。
【0048】以上のように形成した硼素または燐ドープ
の水素化非晶質シリコン膜13上に、電子線レジスト
(図示せず)を0.5μmの厚さに塗布し、これに加速
電圧20kVの電子線描画機を用いて描画し、その後専
用のアルカリ現像液を用いて現像をおこない、レジスト
パターンを形成した。
【0049】次に、レジストパターンをマスクとして用
いて、プラズマエッチング装置を用い、エッチャントと
してSFを用いて、水素化非晶質シリコン膜13をシ
リコン酸化膜12に到達する深さまでドライエッチング
して、図3に示すように、パターン14を形成した。
【0050】次に、レジストパターンを剥離し、プラズ
マCVD(Chemical Vapor Depos
ition)装置を用いて、全面にシリコン窒化膜から
なる保護膜(図示せず)を形成した後、ドライエッチン
グにより単結晶シリコン基板11の開口部形成領域上の
保護膜を除去した。
【0051】次いで、約90℃に加熱したKOH水溶液
のエッチング液に収容し、保護膜をマスクとして用い
て、単結晶シリコン基板11をエッチングストッパーの
役割をするシリコン酸化膜12まで、面方位に沿った異
方性エッチングを行い、開口部を形成した。次に、保護
膜を約170℃の熱リン酸でエッチング除去した後、シ
リコン酸化膜12の露出した部分をフッ酸によりエッチ
ング除去して、図4に示すように、ステンシルマスクを
完成した。
【0052】以上のように製造されたステンシルマスク
では、水素化非晶質シリコン膜13は膜厚が500nm
と非常に薄く、かつ応力が低いため、剥離や亀裂が生ず
ることがなく、また抵抗が低いため、別途金属膜を設け
る必要がない。また、得られたステンシルマスクは、パ
ターン精度が高く、荷電粒子線照射特性に優れたもので
あった。
【0053】実施例2 以下の条件のプラズマCVDにより、硼素または燐をド
ープした水素化非晶質炭化シリコン膜を形成したことを
除いて、実施例1と同様にして、ステンシルマスクを製
造した。
【0054】原料ガス:CH 30sccm 希釈ガス:H 270sccm ドープガス:B 500ppm〜1% またはPH 500ppm〜1% 反応圧力 :0.5〜1.5Torr 高周波電力:60W 膜厚 :500nm。
【0055】本実施例においても、実施例1と同様の効
果が得られた。
【0056】実施例3 以下の条件のプラズマCVDにより、硼素または燐をド
ープした水素化非晶質窒化シリコン膜を形成したことを
除いて、実施例1と同様にして、ステンシルマスクを製
造した。
【0057】原料ガス:NH 1〜30sccm 希釈ガス:H 270sccm ドープガス:B 500ppm〜1% またはPH 500ppm〜1% 反応圧力 :0.5〜1.5Torr 高周波電力:60W 膜厚 :500nm。
【0058】本実施例においても、実施例1と同様の効
果が得られた。
【0059】実施例4 以下の条件のプラズマCVDにより、硼素または燐をド
ープした水素化非晶質硫化シリコン膜を形成したことを
除いて、実施例1と同様にして、ステンシルマスクを製
造した。
【0060】原料ガス:HS 1〜30sccm 希釈ガス:H 270sccm ドープガス:B 500ppm〜1% またはPH 500ppm〜1% 反応圧力 :0.5〜1.5Torr 高周波電力:60W 膜厚 :500nm。
【0061】本実施例においても、実施例1と同様の効
果が得られた。
【0062】実施例5 以下の条件のスパッタ法により、非晶質シリコン膜を形
成したことを除いて、実施例1と同様にして、ステンシ
ルマスクを製造した。
【0063】スパッタターゲット:アンドープ単結晶シ
リコン99.999% スパッタガス:アルゴン 33sccm 反応圧力:0.7Pa 高周波電力:300W 膜厚:500nm。
【0064】本実施例においても、実施例1と同様の効
果が得られた。
【0065】実施例6 以下の条件のスパッタ法により、非晶質炭化シリコン膜
を形成したことを除いて、実施例1と同様にして、ステ
ンシルマスクを製造した。
【0066】スパッタターゲット:アンドープ単結晶シ
リコン99.999% スパッタガス:アルゴン 33sccm 添加ガス:メタン 1〜33sccm 反応圧力:0.7Pa 高周波電力:300W膜厚:500nm。
【0067】本実施例においても、実施例1と同様の効
果が得られた。
【0068】実施例7 以下の条件のスパッタ法により、非晶質窒化シリコン膜
を形成したことを除いて、実施例1と同様にして、ステ
ンシルマスクを製造した。
【0069】スパッタターゲット:アンドープ単結晶シ
リコン99.999% スパッタガス:アルゴン 33sccm 添加ガス:窒素 1〜33sccm 反応圧力:0.7Pa 高周波電力:300W 膜厚:500nm。
【0070】本実施例においても、実施例1と同様の効
果が得られた。
【0071】実施例8 以下の条件のLPCVDにより、窒化シリコン膜を形成
したことを除いて、実施例1と同様にして、ステンシル
マスクを製造した。
【0072】原料ガス:SiHCl+NH(10
〜50sccm) 反応圧力:30〜60Pa 膜厚 :500nm。
【0073】本実施例においても、実施例1と同様の効
果が得られた。
【0074】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よると、マスク母体を非単結晶シリコン系薄膜により構
成しているため、CVD等により容易に成膜することが
でき、加工プロセスの設計、制御が容易であり、加工性
に優れ、所望のアスペクト比のパターンを高精度で形成
することができ、荷電粒子線照射特性に優れたステンシ
ルマスクを得ることが出来る。
【0075】また、本発明の製造方法によると、荷電粒
子線照射特性に優れたステンシルマスクを、高精度で、
応力による亀裂、剥離を生ずることなく、容易に得るこ
とが可能である。
【0076】更に、本発明の露光方法によると、試料基
板上に形成されたレジストに対し、精度よいパターン露
光が可能となり、その結果、半導体等のパターンの製造
を、高い歩留まりで行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様に係るステンシルマスクを示す
断面図。
【図2】本発明の一態様に係るステンシルマスクの製造
プロセスを示す断面図。
【図3】本発明の一態様に係るステンシルマスクの製造
プロセスを示す断面図。
【図4】本発明の一態様に係るステンシルマスクの製造
プロセスを示す断面図。
【符号の説明】 1…ステンシルマスク 2,11…単結晶シリコン基板 3,12…シリコン酸化膜 4,14…マスク母体 13…非晶質シリコン薄膜 15…開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 章 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 2H095 BA08 BB25 BB37 BC05 BC08 4K029 BA35 BA56 BA58 BB08 BB10 BD00 CA05 DC02 4K030 AA01 AA06 AA17 BA30 BA37 BA40 BA50 BB03 FA01 LA11 5F056 AA22 FA05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と、この基体により支持されたマスク
    母体とを具備し、前記マスク母体は、荷電粒子線が透過
    する透過孔パターンを有する非単結晶シリコン系薄膜か
    らなることを特徴とするステンシルマスク。
  2. 【請求項2】前記非単結晶シリコン系薄膜は、0.1μ
    m以上、5μm以下の厚みを有することを特徴とする請
    求項1に記載のステンシルマスク。
  3. 【請求項3】前記非単結晶シリコン系薄膜は、非晶質シ
    リコン薄膜であることを特徴とする請求項1に記載のス
    テンシルマスク。
  4. 【請求項4】前記非単結晶シリコン系薄膜は、硼素また
    は燐がドープされた非晶質シリコン薄膜であることを特
    徴とする請求項3に記載のステンシルマスク。
  5. 【請求項5】前記非晶質シリコン薄膜は、水素化非晶質
    シリコン薄膜であることを特徴とする請求項3または4
    に記載のステンシルマスク。
  6. 【請求項6】前記非単結晶シリコン系薄膜は、多結晶シ
    リコン薄膜であることを特徴とする請求項1に記載のス
    テンシルマスク。
  7. 【請求項7】前記非単結晶シリコン系薄膜は、非晶質シ
    リコン炭化膜、非晶質シリコン窒化膜、および非晶質シ
    リコン硫化膜からなる群から選ばれた薄膜であることを
    特徴とする請求項1に記載のステンシルマスク。
  8. 【請求項8】前記非単結晶シリコン系薄膜は、窒化シリ
    コン膜であり、シリコンと窒素の原子比が3:1以上、
    2:3以下であることを特徴とする請求項1に記載のス
    テンシルマスク。
  9. 【請求項9】基体と、この基体により支持されたマスク
    母体とを具備し、前記マスク母体は、荷電粒子線が透過
    する透過孔パターンを有する非単結晶シリコン系薄膜か
    らなり、前記非単結晶シリコン系薄膜は、請求項4に記
    載の非晶質シリコン薄膜、請求項5に記載の水素化非晶
    質シリコン薄膜、請求項6に記載の多結晶シリコン薄
    膜、請求項7に記載の薄膜および請求項8に記載の窒化
    シリコン膜からなる群から選ばれた2種以上の積層膜で
    あることを特徴とするステンシルマスク。
  10. 【請求項10】基体上に、シランまたはジシランを含む
    原料ガスと、水素からなる希釈ガスを用いてプラズマC
    VDにより、水素化非晶質シリコン薄膜を成膜する工
    程、および前記水素化非晶質シリコン薄膜をパターニン
    グする工程を具備するステンシルマスクの製造方法。
  11. 【請求項11】基体上に、シランまたはジシラン、およ
    びメタン、エチレンまたはアセチレン;アンモニア;並
    びに硫化水素からなる群から選ばれた1種を含む原料ガ
    スと、水素からなる希釈ガスを用いてプラズマCVDに
    より、非晶質シリコン炭化膜、非晶質シリコン窒化膜、
    および非晶質シリコン硫化膜からなる群から選ばれた薄
    膜を成膜する工程、および前記薄膜をパターニングする
    工程を具備するステンシルマスクの製造方法。
  12. 【請求項12】基体上に、プラズマCVD法またはLP
    CVD法により窒素を含む非単結晶シリコン薄膜を成膜
    する工程、および前記非単結晶シリコン薄膜をパターニ
    ングする工程を具備するステンシルマスクの製造方法。
  13. 【請求項13】基体上に、シリコンターゲットおよびア
    ルゴンガスを用いたスパッタ法により、非晶質シリコン
    薄膜を成膜する工程、および前記非晶質シリコン薄膜を
    パターニングする工程を具備するステンシルマスクの製
    造方法。
  14. 【請求項14】基体上に、メタン、エチレンまたはアセ
    チレン、および窒素またはアンモニアからなる群から選
    ばれた1種を含む原料ガスと、シリコンターゲットおよ
    びアルゴンガスを用いたスパッタ法により、非晶質シリ
    コン炭化膜または非晶質シリコン窒化膜を成膜する工
    程、および前記非晶質シリコン炭化膜または非晶質シリ
    コン窒化膜をパターニングする工程を具備するステンシ
    ルマスクの製造方法。
  15. 【請求項15】請求項1〜9のいずれかの項に記載のス
    テンシルマスクに荷電粒子線を照射し、転写パターンの
    形状に荷電粒子線を整形する工程を具備する荷電粒子線
    の露光方法。
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