JP2003004958A - 光導波路及び導波路型光合分波器並びにその製造方法 - Google Patents

光導波路及び導波路型光合分波器並びにその製造方法

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JP2003004958A
JP2003004958A JP2001184382A JP2001184382A JP2003004958A JP 2003004958 A JP2003004958 A JP 2003004958A JP 2001184382 A JP2001184382 A JP 2001184382A JP 2001184382 A JP2001184382 A JP 2001184382A JP 2003004958 A JP2003004958 A JP 2003004958A
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waveguide
core
demultiplexer
clad layer
refractive index
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Kentaro Ohira
健太郎 大平
Haruyasu Komano
晴保 駒野
Nobuaki Kitano
延明 北野
Kotaro Tanaka
康太郎 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アレイ導波路とスラブ導波路との接続部分か
らの放射損失を低減することができる導波路型光合分波
器及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 入力導波路11と、入射した各波長の光
を拡大、集光するスラブ導波路12A、12Bと、光の
位相を調整するアレイ導波路13とを備えて構成される
導波路型光合分波器において、スラブ導波路12A、1
2Bとアレイ導波路12Bとの接続部分14におけるア
レイ導波路13を区画する分断堤15の端部15Aを先
細り状に、かつ先端に向けて高さが低くなるように形成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信分野で広く
用いられる光導波路及び導波路型光合分波器並びにその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の光導波路の形成方法を示
す。図4aに示すように、平面な石英基板31上に電子
ビーム蒸着法、RFスパッタリング法、プラズマCVD
法のいずれかの方法により厚さ6μmのコア膜32を形
成する。ついで、図4bに示すように、コア膜32上に
光回路のマスクとなる金属膜33をスパッタリング法に
より形成し、図4cに示すように、フォトリソグラフィ
技術によってレジストパターン34を形成する。更に、
図4dに示すように、反応性イオンエッチングによって
金属膜をエッチングし、金属マスク35を形成する。つ
ぎに、金属マスク35をマスクとして矩形状コア36を
形成し、金属マスク35を除去後、矩形状コア36を覆
うように、火炎堆積法、プラズマCVD法、RFスパッ
タリング法のいずれかの方法によりクラッド膜37を形
成する。
【0003】図5は、図4に示す形成方法に従い製造さ
れた、導波路型光合分波器の光回路を示す。この回路
は、入力導波路21、入射した各波長の光を拡大、集光
するスラブ導波路22A、22B、光の位相を調整する
アレイ導波路23から構成される。上記入力導波路から
入射した各波長の光は、スラブ導波路22Aによって拡
大され、アレイ導波路に入射する。
【0004】このアレイ導波路で位相が調整され、また
スラブ導波路22Bによって波長ごとに出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の導波路型光合分
波器において、光回路の損失は、入出力端部での光ファ
イバとの結合損失、導波路自体の伝搬損失、スラブ導波
路とアレイ導波路の接続部分における放射損失の和で見
積られる。
【0006】しかし、この損失の大半を占めるのは、ス
ラブ導波路とアレイ導波路との接続部分における放射損
失であり、この放射損失の低減は、光回路の損失を低減
する上で、きわめて重要な対策事項である。
【0007】入力導波路21に入力された光は、スラブ
導波路22Aの部分で広がり、平面波となって伝搬し、
アレイ導波路23の内部に入射すると、コアに光が集光
されていき、各ポートごとに伝搬する。
【0008】しかし、アレイ導波路23に入射する際、
伝搬した光の一部がクラッドに漏れ出す現象が起こる。
これは、従来の構成において、スラブ導波路23とアレ
イ導波路22Bとの接続部分24における等価屈折率が
急激に変化するからであり、これが放射損失の要因とな
る。
【0009】そこで、本発明の目的は、上述した従来技
術が有する課題を解消し、アレイ導波路とスラブ導波路
との接続部分からの放射損失を低減することができる導
波路型光合分波器及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
平面基板上に形成された屈折率の低い第一のクラッド層
と第一のクラッド層よりも屈折率の高いコアとこれを覆
うコアよりも屈折率の低い第二のクラッド層とから構成
され、前記コアは、前記第一のクラッド層よりなる少な
くとも1つ以上の隣接コア分断堤により区画されてなる
光導波路において、前記隣接コア分断堤の端部を先細り
状に、かつ先端に向けて高さが低くなるように形成した
ことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、入力導波路と、入
射した各波長の光を拡大、集光するスラブ導波路と、光
の位相を調整する複数本のアレイ導波路とを備え、前記
アレイ導波路は少なくとも1つ以上の分断堤により区画
されてなる導波路型光合分波器において、前記スラブ導
波路と前記アレイ導波路との接続部分におけるアレイ導
波路を区画する前記分断堤の端部を先細り状に、かつ先
端に向けて高さが低くなるように形成したことを特徴と
する。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載のも
のにおいて、前記アレイ導波路の断面形状を矩形、台形
或いは三角形としたことを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、平面基板上に形成
された屈折率の低い第一のクラッド層と第一のクラッド
層よりも屈折率の高いコアとこれを覆うコアよりも屈折
率の低い第二のクラッド層からなる光導波路の製造方法
において、第一のクラッド層を有する石英或いはSi平
面基板上にフォトリソグラフィ及び反応性イオンエッチ
ングにより光回路の型を形成し、この型を活性イオンプ
ラズマによるエッチングによって加工し、その型にコア
ガラスを埋め込み、導波路を形成することを特徴とする
ものである。
【0014】請求項5記載の発明は、入力導波路と、入
射した各波長の光を拡大、集光するスラブ導波路と、光
の位相を調整する複数本のアレイ導波路とを備え、前記
アレイ導波路は少なくとも1つ以上の分断堤により区画
されてなる導波路型光合分波器の製造方法において、前
記スラブ導波路と前記アレイ導波路との接続部分におけ
るアレイ導波路を区画する前記分断堤の端部を形成する
に際し、石英基板あるいはSi基板上に形成した純粋S
iO2バッファ層を加工し、活性イオンプラズマによっ
てエッチングして、当該端部を先細り状に、かつ先端に
向けて高さが低くなるように形成することを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
した図面を参照して説明する。
【0016】図1は、本実施形態の導波路型光合分波器
の光回路を示す。
【0017】この光回路は、図1Aに示すように、入力
導波路11と、入射した各波長の光を拡大、集光するス
ラブ導波路12A、12Bと、光の位相を調整するアレ
イ導波路13とを備えて構成されている。
【0018】入力導波路11から入射した各波長の光
は、スラブ導波路12Aによって拡大され、アレイ導波
路13に入射し、このアレイ導波路13で位相が調整さ
れ、スラブ導波路12Bによって波長ごとに出力され
る。
【0019】アレイ導波路13とスラブ導波路12Bと
の接続部分14における、各アレイ導波路13を区画す
る分断堤15の先端部15Aは、図1Bに示すように、
それぞれ幅Wが先細り状に形成され、かつ、図1Cに示
すように、その先端に向けて高さHがテーパ状に低くな
るように形成されている。図1Dは、図1Bのb−b’
断面図である。ここで、先端部15Aの断面形状は台形
であるが、これに限定されるものではなく、矩形或いは
三角形等であってもよい。
【0020】従来の構造では、スラブ導波路とアレイ導
波路との接続部分における等価屈折率が急激に変化する
ため、アレイ導波路に入射する際、伝搬した光の一部が
クラッドに漏れ出す現象が起こっていた。
【0021】これに対し、本実施形態では、上述したテ
ーパー構造を採用することにより、等価屈折率分布を緩
やかに変化させることができるため、接続部分14から
の放射損失を低減することができる。
【0022】本実施形態では、接続部部分14における
テーパー構造を得るため、光回路の型を、石英基板ある
いはSi基板上に形成した純粋SiO2バッファ層を加
工することにより形成し、その光回路の型を、活性イオ
ンプラズマによってエッチングする方法を採用した。
【0023】図2は、本実施形態における光回路の製造
手順を示し、図3は、上記テーパ構造を得るために採用
した手順を示す。
【0024】まず、図2aに示すように、石英基板1上
に金属マスク2Aを形成する。つぎに、金属マスク2A
上に、図2bに示すように、フォトリソグラフィ技術に
よりレジスト回路パターン3を形成する。ついで、この
回路パターン3をマスクとして、図2cに示すように、
上述した金属マスク2Aをエッチングして金属マスク4
を形成する。さらに、この金属マスク4をマスクとし
て、図2dに示すように、石英基板1を、凹部5を有し
た凹凸形にエッチングする。
【0025】図2dの工程を経た後、石英基板1の入っ
た真空容器内に、図3aに示すように、ArやO2など
のガス10を導入し、石英基板1側には高周波電力を印
可してプラズマを発生させて、凹凸形に加工した石英基
板1をスパッタリング効果によって削る。この場合にお
いて、特に、プラズマ中のガス10は、石英基板1に対
して斜め方向からの入射確率が高いため、図3aに示す
凸形部分5A〜5Eが、ほかの平面部分5Fよりも多く
選択的に削られる。
【0026】上述したエッチングを、ある一定時間以上
行うと、各凸形部分5A〜5Eの角の部分が徐々に削れ
て、図3bに示すように、幅の狭い凸形部分5B、5C
ではその高さが抵くなる。この現象を利用して、凸形部
分5A〜5Eの幅の大小によって、その高さを変化させ
ることが可能になった。このため、導波路の長手方向
で、図1Bに示すように、凸形部分(各アレイ導破路1
3を区画する分断堤15の先端部15A)の幅Wを変化
させると、活性イオンによるエッチング後、図1Cに示
すように、幅Wの変化に応じて高さHが変化するテーパ
ー構造を形成することができる。
【0027】図3a、図3bの工程を経た後、図2eに
示すように、石英基板1に複数の凹形部分6が形成さ
れ、この凹形部分6に、図2fに示すように、スパッタ
リング法或いはプラズマCVD法によってコアガラス7
が埋め込まれ、その後、コアガラス7の屈折率を安定化
させるため熱処理が行われ、凹形部分6以外に形成され
たコアガラス7を、図2gに示すように、CMP(Chem
ical Mechanical Polishing)によって研磨してコア8
を形成し、その上に、図2hに示すように、上部クラッ
ド9を形成し、その後、熱処理される。
【0028】本実施形態では、アレイ導波路13を区画
する分断堤15の先端部15Aをテーパー構造とし、す
なわち当該分断堤15の先端部15Aを先細り状に、か
つ先端に向けて高さが低くなるように形成したため、等
価屈折率分布を緩やかに変化させることができ、接続部
分14からの、従来歩留まり低下要因であった放射損失
を低減できる。
【0029】また、上記した導波路構造及び作製プロセ
スは、従来方式の逆パターンの光回路に対しコアを埋め
込む方式であるため、狭いギャップを有する光導波路を
容易に形成することができる等の効果が得られる。
【0030】以上、一実施形態に基づいて本発明を説明
したが、本発明は、これに限定されるものでないことは
明らかである。例えば、上記実施形態では、導波路型光
合分波器について説明したが、これに限定されず、平面
基板上に形成された屈折率の低い第一のクラッド層と第
一のクラッド層よりも屈折率の高いコアとこれを覆うコ
アよりも屈折率の低い第二のクラッド層からなる光導波
路等にも適用できることはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】本発明では、従来歩留まり低下要因であ
った放射損失を改善することができ、かつ従来製法より
も短時間で光部品を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは本発明の一実施形態を示す平面図、Bは接
続部分の拡大図、CはBのa−a’断面図、DはBのb
−b’断面図である。
【図2】a〜hは本実施形態による導波路型光合分波器
の製造工程図である。
【図3】a〜bは本実施形態による導波路型光合分波器
の製造工程図である。
【図4】従来の導波路型光合分波器の平面図である。
【図5】従来の導波路型光合分波器の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1 石英基板 2A 金属マスク 3 レジストマスクパターン 4 金属マスクパターン 11 入力導波路 12A、12B スラブ導波路 13 アレイ導波路 15 分断堤 15A 先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北野 延明 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内 (72)発明者 田中 康太郎 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内 Fターム(参考) 2H047 KA04 KA12 KA13 LA18 PA22 PA24 TA35 TA42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面基板上に形成された屈折率の低い第
    一のクラッド層と第一のクラッド層よりも屈折率の高い
    コアとこれを覆うコアよりも屈折率の低い第二のクラッ
    ド層とから構成され、前記コアは、前記第一のクラッド
    層よりなる少なくとも1つ以上の隣接コア分断堤により
    区画されてなる光導波路において、 前記隣接コア分断堤の端部を先細り状に、かつ先端に向
    けて高さが低くなるように形成したことを特徴とする光
    導波路。
  2. 【請求項2】 入力導波路と、入射した各波長の光を拡
    大、集光するスラブ導波路と、光の位相を調整する複数
    本のアレイ導波路とを備え、前記アレイ導波路は少なく
    とも1つ以上の分断堤により区画されてなる導波路型光
    合分波器において、 前記スラブ導波路と前記アレイ導波路との接続部分にお
    けるアレイ導波路を区画する前記分断堤の端部を先細り
    状に、かつ先端に向けて高さが低くなるように形成した
    ことを特徴とする導波路型光合分波器。
  3. 【請求項3】 前記アレイ導波路の断面形状を矩形、台
    形或いは三角形としたことを特徴とする請求項2記載の
    導波路型光合分波器。
  4. 【請求項4】 平面基板上に形成された屈折率の低い第
    一のクラッド層と第一のクラッド層よりも屈折率の高い
    コアとこれを覆うコアよりも屈折率の低い第二のクラッ
    ド層からなる光導波路の製造方法において、 第一のクラッド層を有する石英或いはSi平面基板上に
    フォトリソグラフィ及び反応性イオンエッチングにより
    光回路の型を形成し、この型を活性イオンプラズマによ
    るエッチングによって加工し、その型にコアガラスを埋
    め込み、導波路を形成することを特徴とする光導波路の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 入力導波路と、入射した各波長の光を拡
    大、集光するスラブ導波路と、光の位相を調整する複数
    本のアレイ導波路とを備え、前記アレイ導波路は少なく
    とも1つ以上の分断堤により区画されてなる導波路型光
    合分波器の製造方法において、 前記スラブ導波路と前記アレイ導波路との接続部分にお
    けるアレイ導波路を区画する前記分断堤の端部を形成す
    るに際し、石英基板あるいはSi基板上に形成した純粋
    SiO2バッファ層を加工し、活性イオンプラズマによ
    ってエッチングして、当該端部を先細り状に、かつ先端
    に向けて高さが低くなるように形成することを特徴とす
    る導波路型光合分波器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005215009A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Nec Corp 光導波路回路及びその製造方法
WO2006006681A1 (ja) * 2004-07-15 2006-01-19 Asahi Glass Company, Limited ガラス光導波路

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