JP2003004708A - 自己比較方式の渦流探傷装置 - Google Patents
自己比較方式の渦流探傷装置Info
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Abstract
比較式の渦流探傷装置を提供することを目的としてい
る。 【解決手段】一定距離だけ離して連接され、交流磁場を
被検査体に与えて発生した渦電流を検出する極性の異な
る2つのコイルを備えた自己比較方式の渦流探傷装置に
おいて、前記欠陥判定回路として、検波器からの信号の
極性に応じて、それぞれを閾値と比較する+側極性判定
回路及び−側極性判定回路と、+側極性信号の判定を行
ってから該信号に対応する−側極性信号を検出するまで
の時間を測定する待ち時間測定回路とを設けた。
Description
流探傷装置に係わり、特に、鋼管の表面欠陥を誤検出し
ないようにする技術である。
づけると、該金属等に存在する欠陥(例えば、表面傷
等)は、該コイルに誘起される電流、電圧の変化として
検出される。また、必要ならば、金属の材料判別、膜厚
測定、形状・寸法等も測定できる。この原理を利用した
欠陥検出装置は、渦流探傷装置と称され、高速検出が可
能で、且つ検出結果を電気信号で取り出せるので、鉄鋼
においては棒鋼、線材、鋼管等の表面欠陥の検査に広く
利用されている。なお、上記コイルには、鋼管、線材等
の被検査体を囲む貫通方式、被検査体に単に接近させる
プローブ方式及び被検査体の内部に入れる内挿式のもの
がある。また、コイルを図2に示すように一定距離だけ
離隔して連接し、同一の欠陥を2回にわたって検出させ
るようにした探傷装置は、自己比較式と称されている。
をフローで図2に示したが、それは、発振器で作られた
交流がコイルに流され、交流磁場を被検査体(例えば、
鋼管)に与えられるようになっている。そして、被検査
体に生じた渦電流をコイルが検出し、その出力を平衡回
路に送る。また、この探傷装置では、非常に小さな電流
の変化分を検出しなければならないので、前もって平衡
回路は無欠陥の場合の出力が0になるように調整してお
く。この平衡回路からの出力信号は、増幅器で増幅さ
れ、検波器に送られる(図2の装置では、信号波形のX
軸、Y軸の位相を別々に処理できるよう、2つの検波器
が設けられている)。これら検波器は、その入力信号を
移相器から加えられる制御信号によって位相解析を行
い、フィルタで欠陥信号以外の雑音を除去し、被検査体
からの情報をCRT(ブラウン管)等に表示する。さら
に、フィルタを経た信号は、最終的に欠陥判定回路に入
力され、予め設定されている判定条件と比較されて欠陥
の有無が判定され、比較器から出力される。なお、検出
された信号は、ブラウン管上では、図3に示すような位
相角θ及び振幅Aを有する波形で表される。そして、自
己比較方式では、同一欠陥をコイルAとコイルBにより
渦電流変化として検出した場合の信号は、コイル構造に
起因して極性(+−)が図4に示すように反転する。ま
た、通常の欠陥により生じる信号は、前記位相角θをあ
る角度に設定すると、必ずブラウン管上でも同一波形
(必ず+側に振れて、その後−側に振れる)が得られ
る。
信号が予め設定された値(以下、閾値という)より大き
ければ欠陥と判定していた。しかも、信号の大きさは+
及び−側で同じになるので、片側だけに閾値を設けるよ
うにしていた。
探傷装置を用いても、鋼管の欠陥検査において、いまだ
欠陥を誤判定することがあり、改善が望まれている。
に鑑み、従来より欠陥の誤判定が少ない自己比較式の渦
流探傷装置を提供することを目的としている。
成するには、検査時にコイルが受けるノイズ(搬送中の
被検査体及びその周囲で発生するノイズ等)を欠陥とし
て判定しないようにする必要があると考えた。そして、
その考えを具現化する手段について鋭意研究し、本発明
を完成させた。
定距離だけ離して連接され、交流磁場を被検査体に与え
て発生した渦電流を検出する極性の異なる2つのコイル
と、被検査体の無欠陥時の出力が0になるように調整す
る平衡回路と、該平衡回路からの出力を増幅する増幅器
と、増幅された信号を移相器からの制御信号で位相解析
する検波器と、欠陥信号以外の雑音を抑制するフィルタ
と、フィルタを経た信号が入力され、予め設定されてい
る閾値と比較して欠陥の有無を判定する欠陥判定回路と
を備えた自己比較方式の渦流探傷装置において、前記欠
陥判定回路として、検波器からの信号の極性に応じて、
それぞれを閾値と比較する+側極性判定回路及び−側極
性判定回路と、+側極性信号の判定を行ってから該信号
に対応する−側極性信号を検出するまでの時間を測定す
る待ち時間測定回路とを設けたことを特徴とする自己比
較方式の渦流探傷装置である。この場合、前記検波器の
数を2とし、信号波形をX軸成分及びY軸成分に分けて
位相解析するのが良い。また、前記フィルタと欠陥判定
回路との間に、フィルタの出力を外部表示するCRTを
設けたり、あるいは前記被検査体が鋼管であるのが好ま
しい。
定が従来に比べ確実に少なくなる。その結果、被検査体
の欠陥検査に要する時間や作業者の省力が達成され、該
被検査体の生産性が向上したばかりでなく、製造コスト
の削減も達成できる。
沿い、本発明の実施の形態を説明する。
た。その結果、誤判定の原因は、外来の電気又は搬送ガ
タ(被検査体が検査ラインを走行中にガタツクこと)に
起因するノイズの過剰検出にあることがわかった。そし
て、これらのノイズは、波形特性に規則性がなく、例え
ば、−側に先に振れて、その後+側に振れる(位相が1
80°反転した様子)又は片側(+側又は−側)だけの
信号である場合が多いことも知った。従来の欠陥判定回
路では、これらノイズによる信号も欠陥と判定してしま
っていたのである。
比較方式の渦流探傷装置では、真の同一欠陥を有する被
検査体をコイルA及びコイルBに順次通し、それぞれの
コイルで渦電流変化を検出した場合には,得られる信号
の極性(+−)がコイルAとコイルBでは反転するこ
と、及び位相をある角度に設定すると必ず同一波形(必
ず+側に振れてその後−側に振れる)が得られることに
着眼し、本発明を完成させたのである。
が+側の閾値を超えた場合、「+側の欠陥信号有り」を
保持し、ある時間(例えば、20msec)後までに−
側の閾値を超えた「−側の欠陥信号有り」の情報が来な
ければ、欠陥ありと判定せず、ある時間以内に−側の閾
値を超えた「−側の欠陥信号有り」の情報が来たら、欠
陥ありと判定するようにした。
示すように、従来の渦流探傷装置の欠陥判定回路を改造
し、検波器からの信号の極性に応じて、それぞれを閾値
と比較する+側極性判定回路及び−側極性判定回路と、
+側極性信号の判定を行ってから該信号に対応する−側
極性信号を検出するまでの時間を測定する待ち時間測定
回路とを組み込むようにすれば良い。
従来通り、信号波形のX軸側及びY軸側の位相解析に用
いた検波器からのいずれか一方の信号である。いずれを
検査に用いても同一の判定結果になるからである。ま
た、+側極性信号に対応する−側極性信号を検出するま
での時間は、被検査体の進行速度やコイルA−B間の距
離により異なるが、実際の検査では通常1〜30mse
c程度が多い。さらに、閾値は、人工欠陥を有する基準
の被検査体を利用して定めれば良い。
5500mmの溶接鋼管の製造において、本発明に係る
自己比較方式の渦流探傷装置を適用し、表面傷の検査を
行った。その際、コイルとしては、A−B間の距離が2
mmでA,Bのそれぞれの長さが5mmのものを用い、
被検査体の溶接鋼管の進行速度を60m/minとし
た。従って、同一欠陥に基づく+極信号と−極信号の出
現時間の差は、7msec程度となった。
に、表1に示す。表1より、従来約1.7%の誤検出が
あったのが、本発明に係る装置では約0.3%の誤検出
率に低下することが明らかである。
であるが、本発明は、それに限るものではなく、コイル
の形状やサイズを変更し、棒鋼、線材、平鋼板等の欠陥
検査にも利用できることは、言うに及ばない。
イズを欠陥とする誤判定が従来に比べ確実に少なくな
る。その結果、被検査体の欠陥検査に要する時間や作業
者の省力が達成され、該被検査体の生産性が向上したば
かりでなく、製造コストの削減も達成できる。
陥判定回路を示す図である。
ある。
波形を示す図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 交流の発振器と、一定距離だけ離して連
接され、交流磁場を被検査体に与えて発生した渦電流を
検出する極性の異なる2つのコイルと、被検査体の無欠
陥時の出力が0になるように調整する平衡回路と、該平
衡回路からの出力を増幅する増幅器と、増幅された信号
を移相器からの制御信号で位相解析する検波器と、欠陥
信号以外の雑音を抑制するフィルタと、フィルタを経た
信号が入力され、予め設定されている閾値と比較して欠
陥の有無を判定する欠陥判定回路とを備えた自己比較方
式の渦流探傷装置において、 前記欠陥判定回路として、検波器からの信号の極性に応
じて、それぞれを閾値と比較する+側極性判定回路及び
−側極性判定回路と、+側極性信号の判定を行ってから
該信号に対応する−側極性信号を検出するまでの時間を
測定する待ち時間測定回路とを設けたことを特徴とする
自己比較方式の渦流探傷装置。 - 【請求項2】 前記検波器の数を2とし、信号波形をX
軸成分及びY軸成分に分けて位相解析してなることを特
徴とする請求項1記載の自己比較方式の渦流探傷装置。 - 【請求項3】 前記フィルタと欠陥判定回路との間に、
フィルタの出力を外部表示するCRTを設けたことを特
徴とする請求項1又は2記載の自己比較方式の渦流探傷
装置。 - 【請求項4】 前記被検査体が鋼管であることを特徴と
する請求項1〜3のいずれか記載の自己比較方式の渦流
探傷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001190934A JP4674416B2 (ja) | 2001-06-25 | 2001-06-25 | 自己比較方式の渦流探傷装置 |
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JP2001190934A JP4674416B2 (ja) | 2001-06-25 | 2001-06-25 | 自己比較方式の渦流探傷装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020071125A (ja) * | 2018-10-31 | 2020-05-07 | Jfeスチール株式会社 | 欠陥判定方法、欠陥判定装置、鋼板の製造方法、欠陥判定モデルの学習方法、及び欠陥判定モデル |
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-
2001
- 2001-06-25 JP JP2001190934A patent/JP4674416B2/ja not_active Expired - Fee Related
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