JP2003004625A - フローサイトメータ - Google Patents
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Abstract
報を精度よく検出すること。 【解決手段】 平行な光ビームを出射する光源部と、光
電変換素子と、被検粒子を含有する試料液をシース液に
包んで流すフローセルと、光源部からの光ビームをフロ
ーセルに集光する第1コンデンサレンズと、光源部と第
1コンデンサレンズとの間に設置されフローセルの流れ
に直交する方向の光ビームの径と集光位置を調整するシ
リンドリカルレンズ系と、フローセルを通過した光源か
らの光ビームを遮光するビームストッパと、第1コンデ
ンサレンズからの光ビームによって粒子から生じる光を
光電変換素子へ集光する第2コンデンサレンズからな
る。
Description
中の有形成分などの粒子を分析するのに用いられるフロ
ーサイトメータに関するものである。さらに詳しくは、
被検粒子にレーザ光を照射して光学的情報の検出を行う
光学系に関する。
光学系においては、レーザ光源から出射されるレーザビ
ームをレンズで集光してフローセルの試料流に照射し、
光路中にレーザビームの一部を遮光するスリットを設
け、試料流に直交する方向の照射ビーム幅をそのスリッ
トによって調整するようにしたものが知られている(例
えば特開2000−258334号公報参照)。
ような構成の光学系では、レーザ光源から出射されるレ
ーザビームの一部がスリットによって遮光されるため光
源の利用効率が低下する。また、上記のような構成の光
学系では、フローセルの流れに直交する方向の焦点・フ
ローセルの流れに平行な方向の焦点のいずれもフローセ
ルの中心部に位置するため、直接光を遮光するためのビ
ームストッパ(前記公報中の「オブスキュレータ」に相
当)の位置においてはビームが広がり、ビームスポット
径が大きくなる。そしてそれに応じてビームストッパの
面積を大きくする必要が生じる。しかし、ビームストッ
パの面積を大きくすることは、被験粒子からの前方散乱
光を受光する妨げとなるおそれがある。
れたもので、光源から出射されてフローセルの試料流を
横切る細長い楕円形のビームスポットの長径長さをスリ
ットを用いることなく任意に設定できると共に、最小寸
法のビームストッパで光源からの直接光を効果的に遮光
でき、それによって前方散乱光を含む粒子からの光学情
報を精度よく検出することが可能なフローサイトメータ
を提供することを課題とするものである。
ームを出射する光源部と、光電変換素子と、被検粒子を
含有する試料液をシース液に包んで流すフローセルと、
光源部からの光ビームをフローセルに集光する第1コン
デンサレンズと、光源部と第1コンデンサレンズとの間
に設置されフローセルの流れに直交する方向の光ビーム
の径と集光位置を調整するシリンドリカルレンズ系と、
フローセルを通過した光源からの光ビームを遮光するビ
ームストッパと、第1コンデンサレンズからの光ビーム
によって粒子から生じる光を光電変換素子へ集光する第
2コンデンサレンズからなるフローサイトメータを提供
するものである。
主に血液中に含まれる赤血球・白血球・血小板といった
各種血球や、尿中に含まれる細菌・赤血球・白血球・上
皮細胞・円柱などの有形成分などを指すが、工業分野に
おけるトナー・顔料など各種の粉体・粒子でもよい。例
えば測定対象が血液や尿等の場合は、検体に対して希釈
・染色等の処理が適宜施され、試料液が調製される。ト
ナー・顔料などの場合には、適当な分散媒を用いるなど
して試料液が調製される。
含む試料液をシース液と共にフローセルに流し試料液を
シース液で包んでシースフローを形成し、そのシースフ
ローにレーザ光を照射し、各粒子からの散乱光や蛍光等
を光検出信号として検出する。なお、シースフローと
は、フローセル中を層流状態で流れるシース液によって
試料流をほぼ粒子の外径まで絞り、粒子を一列に整列さ
せる流れをいう。
ら光学的情報を得るため、透明で表面が滑らかなものが
好適であり、ガラス等の材質が用いられる。また光源と
しては、半導体レーザやアルゴンレーザ等が用いられ
る。光電変換素子には、粒子からの光学的情報を光電変
換して光検出信号を得るために、フォトダイオードやフ
ォトトランジスタ、フォトマルチプライヤチューブ等が
用いられる。
検出信号は、その信号波形が処理され、ピークレベル、
パルス幅等が粒子の特徴を表すパラメータとして算出さ
れる。ピークレベル、パルス幅等のパラメータは公知の
ピークホールド回路やカウンタ回路等によって算出でき
る。
光源部の出射する光ビームをフローセルの流れに直交す
る方向に集光する第1シリンドリカルレンズと、第1シ
リンドリカルレンズからの光ビームをフローセルの流れ
に直交する方向に発散させる第2シリンドリカルレンズ
であることが好ましい。この場合、第1シリンドリカル
レンズにはシリンドリカルレンズ凸レンズを、第2シリ
ンドリカルレンズにはシリンドリカル凹レンズを用いる
ことができる。
の出射する光ビームをフローセルの流れに直交する方向
に発散させる第1シリンドリカルレンズと、第1シリン
ドリカルレンズからの光ビームをフローセルの流れに直
交する方向に集光する第2シリンドリカルレンズである
といった構成も可能である。この場合には、第1シリン
ドリカルレンズにシリンドリカル凹レンズを、第2シリ
ンドリカルレンズにシリンドリカル凸レンズを用いるこ
とができる。これらのレンズの作用により、フローセル
の流れの中に流れに直交する所望長さの長軸を有する楕
円形のビームスポットを形成し、かつ、所望位置のビー
ムストッパ上でビームスポットのサイズを最小にするこ
とができる。従って、ビームストッパを、フローセルの
流れの方向に沿って延びる最小幅の細長い遮光部材から
構成できる。
される楕円形のビームスポットの長径をフローセルの流
れの幅に実質的に等しくすることが好ましい。この発明
では、光源部が、断面が楕円形のビームを放射するレー
ザダイオードと、放射されるビームを平行光に変換する
コリメータレンズとからなり、楕円形ビームの長軸がフ
ローセルの流れに直交する方向又は平行な方向になるよ
うにレーザダイオードが配置されてもよい。
る。なお、これによって、この発明が限定されるもので
はない。図1はこの発明の実施例のフローサイトメータ
の構成を示すブロック図であり、本体100は、検出部
200、信号処理部300、分析部400および出力部
500からなる。
れ示す側面図と平面図である。検出部200は、平行な
光ビームを出射する光源部1と、被検粒子を含有する試
料液を流すフローセル2と、光電変換素子3と、光源部
1の出射する光をフローセル2の流れに直交する方向に
集光するシリンドリカル凸レンズ4と、シリンドリカル
凸レンズ4から出た光ビームをフローセル2の流れに直
交する方向に発散させるシリンドリカル凹レンズ5と、
シリンドリカル凹レンズ5から出た光ビームをフローセ
ル2に集光する第1コンデンサレンズ6と、第1コンデ
ンサレンズ6から出てフローセル2を透過した光ビーム
を遮光するビームストッパ7と、第1コンデンサレンズ
6から出た光ビームによって粒子から生じる光を光電変
換素子3へ集光する第2コンデンサレンズ8からなる。
なお、ピンホール板9は外部迷光を遮光するために設け
られている。
ータレンズ22からなる。レーザダイオード20には赤
色レーザダイオード(日立製作所製HL6312G型)
を用いている。このレーザダイオードのレーザ光の波長
は635nmであり、レーザ光は断面が楕円形で、レー
ザ光の広がり角度は、楕円形の長径方向には31度、短
径方向には8度である。
るため、できるだけ開口数の大きいものを用いる。また
フローセル2は、図4に示すように、内部流路31は断
面が一辺L1=200μmの正方形、外壁は一辺L2=
4mmの正方形となるよう構成されており、材質にはガ
ラスが用いられている。
がノズル11からフローセル2の流路に吐出され、図5
に示すようにシースフロー、つまり、シース液Sに包ま
れた試料液流Tが形成される。図2においてレーザダイ
オード20から発せられた放射状のレーザ光はコリメー
タレンズ22を経て平行光に変換され、シリンドリカル
レンズ4と5を屈折することなく通過して、コンデンサ
レンズ6によりフローセル2の試料液流の中心の第1集
光点Rに集光されるた後、長さLのビームストッパ7に
到達する。図2における第1集光点Rの位置はコンデン
サレンズ6の焦点の位置又はその近傍である。
20から発せられ平行な光ビームに変換された光は、シ
リンドリカルレンズ4と5の屈折作用によりビーム径が
調整された後、第1コンデンサレンズ6によりフローセ
ル2と第2コンデンサレンズ8の間の幅Wのビームスト
ッパ7上の第2集光点Qに集光される。
ル2には試料流Tを横切って楕円形のビームスポットB
が形成される(図5はフローセル2にビームスポットB
が形成される様子を示すフローセル2の要部断面図であ
り、レーザ光の照射方向からフローセル2を見たもので
ある)。
の流れ方向に対してビームスポットBの短径方向を合わ
せることで複数の粒子が同時に照射されることを防ぎ、
試料液流Tの流れ方向に対して垂直な方向にビームスポ
ットBの長径方向を合わせることで試料液流Tを横切る
方向にぶれて通過する粒子も十分に照射されるようにし
ている。図3において、集光点Qの位置とビームスポッ
トBの長径長さは、シリンドリカル凸レンズ4とシリン
ドリカル凹レンズ5の焦点距離と設置位置により設定さ
れる。
ようにフローセル2中の試料液流Tを横切る位置(すな
わち第1集光点R)において長径が220μm、短径が
10μmの楕円形ビームスポットを形成した後、レーザ
光の直接光はビームストッパ7上において試料液流Tの
流れ方向に長径を有する非常に細長い楕円形状のビーム
スポットとなるので、ビームストッパ7の幅Wもきわめ
て小さくすることができる。
2の中を流れる被検粒子Pからは前方散乱光が発生す
る。この前方散乱光は第2コンデンサレンズ8によって
集められ、光電変換素子3としてのフォトダイオードに
よって光電変換され、パルス状の電気信号として検出さ
れる。ここで、ビームストッパ8の幅が十分に小さく設
定される。従って、光電変換素子3は、直接光はビーム
ストッパ7により効果的に遮光され、粒子の発する低角
の光まで受光することができる。
れた信号は信号処理部300に送られる。ここで信号波
形が処理され、ピークレベル、パルス幅等のパラメータ
が算出される。
パラメータに関するデータは分析部400に送られ、統
計解析される。ここでは前方散乱光信号のピークレベ
ル、およびパルス幅、の二つのパラメータを組合わせて
なるスキャッタグラム等が作成され、被検粒子の計数・
分類がなされる。
る。この実施例では、出力部500はプリンタとLCD
を備え、各種測定項目に関するデータがプリンタにより
プリントアウトされる。また分析部400により作成さ
れたスキャッタグラムがLCDによって表示される。な
お、信号処理部300と分析部400は、パーソナルコ
ンピュータで構成される。
みならず、側方散乱光や蛍光の検出を行うよう構成する
ことも当然に可能である。その場合は、側方散乱光や蛍
光を検出するための光電変換素子、その他必要な光学系
を付加すればよい。それらは公知のものを利用できる。
例えば、光電変換素子としては、フォトマルチプライヤ
チューブなどが好適に用いられる。
成を示す図2と図3対応図である。検出部200aは、
平行光を出射する光源部1aと、被検粒子を含有する試
料液を流すフローセル2aと、光電変換素子3aと光源
部1aの出射する光をフローセル2aの流れに直交する
方向に集光するシリンドリカル凸レンズ4aと、シリン
ドリカル凸レンズ4aから出た光をフローセル2aの流
れに直交する方向に発散させるシリンドリカル凹レンズ
5aと、シリンドリカル凹レンズ5aから出た光をフロ
ーセル2aに集光する第1コンデンサレンズ6aと、第
1コンデンサレンズ6aから出てフローセル2aを透過
した光を遮光するビームストッパ7aと、第1コンデン
サレンズから出た光によって粒子から生じた光を光電変
換素子3aへ集光する第2コンデンサレンズ8aからな
る。なお、ピンホール板9aは、外部迷光の光電変換素
子3aへの入射を防止する。
部200に対して光源部1aが円形断面の平行光を出射
するアルゴンレーザ20aからなる点のみが異なり、そ
の他の光学系は実質的に同等である。
ーセル2aの試料流を横切る楕円形のビームスポットを
形成すると共に最小のスポットサイズでビームストッパ
7a上に集光することができる。
ビームをフローセルに集光するコンデンサレンズと光源
との間にシリンドリカルレンズ系を設置したので、光源
から出射されて光フローセルの試料流を横切る細長い楕
円形のビームスポットの長径長さを任意に設定できると
共に、最小寸法のビームストッパで光源からの直接光を
効果的に遮光でき、前方散乱光を含む粒子からの光学情
報を精度よく検出することが可能となる。
る。
ある。
図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 平行な光ビームを出射する光源部と、光
電変換素子と、被検粒子を含有する試料液をシース液に
包んで流すフローセルと、光源部からの光ビームをフロ
ーセルに集光する第1コンデンサレンズと、光源部と第
1コンデンサレンズとの間に設置されフローセルの流れ
に直交する方向の光ビームの径と集光位置を調整するシ
リンドリカルレンズ系と、フローセルを通過した光源か
らの光ビームを遮光するビームストッパと、第1コンデ
ンサレンズからの光ビームによって粒子から生じる光を
光電変換素子へ集光する第2コンデンサレンズからなる
フローサイトメータ。 - 【請求項2】 シリンドリカルレンズ系が、光源部の出
射する光ビームをフローセルの流れに直交する方向に集
光する第1シリンドリカルレンズと、第1シリンドリカ
ルレンズからの光ビームをフローセルの流れに直交する
方向に発散させる第2シリンドリカルレンズからなる請
求項1記載のフローサイトメータ。 - 【請求項3】 シリンドリカルレンズ系が、光源部の出
射する光ビームをフローセルの流れに直交する方向に発
散させる第1シリンドリカルレンズと、第1シリンドリ
カルレンズからの光ビームをフローセルの流れに直交す
る方向に集光する第2シリンドリカルレンズからなる請
求項1記載のフローサイトメータ。 - 【請求項4】 フローセルに集光される光は、フローセ
ル中で流れに直交する長軸を有する楕円形のビームスポ
ットを形成し、かつ、ビームストッパ上でフローセルの
流れに直交する方向のビームスポット径が最小になる請
求項1記載のフローサイトメータ。 - 【請求項5】 フローセルの中に形成される楕円形のビ
ームスポットはその長径がフローセルの流れの幅に実質
的に等しい請求項4のフローサイトメータ。 - 【請求項6】 光源部は、断面が楕円形のビームを放射
するレーザダイオードと、放射されるビームを平行光に
変換するコリメータレンズとからなり、楕円形ビームの
長軸がフローセルの流れに直交する方向になるようにレ
ーザダイオードが配置されてなる請求項1記載のフロー
サイトメータ。 - 【請求項7】 ビームストッパは、フローセルの流れの
方向に沿って延びる細長い遮光部材からなる請求項1記
載のフローサイトメータ。 - 【請求項8】 第1シリンドリカルレンズがシリンドリ
カル凸レンズからなり、第2シリンドリカルレンズがシ
リンドリカル凹レンズからなる請求項2記載のフローサ
イトメータ。 - 【請求項9】 第1シリンドリカルレンズがシリンドリ
カル凹レンズからなり、第2シリンドリカルレンズがシ
リンドリカル凸レンズからなる請求項3記載のフローサ
イトメータ。
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