JP2003004577A - 回転体の不釣合い修正方法及び回転体 - Google Patents

回転体の不釣合い修正方法及び回転体

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JP2003004577A
JP2003004577A JP2001185295A JP2001185295A JP2003004577A JP 2003004577 A JP2003004577 A JP 2003004577A JP 2001185295 A JP2001185295 A JP 2001185295A JP 2001185295 A JP2001185295 A JP 2001185295A JP 2003004577 A JP2003004577 A JP 2003004577A
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rotating body
correction
unbalance
stop rings
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Ikunori Sakatani
郁紀 坂谷
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不釣合いの修正に要する時間を短縮してもな
お、高精度での不釣合い修正をする。 【解決手段】 回転体とされるスリーブ4等は、不釣合
いの大きさが既知であるリング状の第1及び第2のスト
ップリング21,22が、それらの第1及び第2のスト
ップリングのそれぞれを各軸心を中心に回転させたとき
に各不釣合いによって生じる力を合わせた力が、自身の
不釣合いによって生じる力を打ち消すように、第1及び
第2のストップリング21,22のそれぞれが、自身に
対するそれらの回転方向位置が調整されて、同軸に装着
部10ににより固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体に生じてい
る不釣合いを修正する回転体の不釣合い修正方法、及び
回転体に関し、特に、磁気ディスク装置や光ディスク装
置の回転駆動部分の適用に好適な回転体の不釣合い修正
方法、及び回転体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置や光ディスク装置(以
下、ディスク装置という。)において、光ディスクや磁
気ディスク(以下、ディスクという。)を回転駆動する
スピンドルモータは、ディスクやスリーブ等からなる回
転体を、軸受を介して回転自在に支持している。ここ
で、軸受としては転がり軸受や流体軸受等がある。
【0003】ここで、図4に、流体軸受により回転体を
支持しているディスク装置100の構成を示す。ディス
ク装置100は、ブラケット101に固定されている固
定軸102に対して、複数枚のディスク111,11
2,113,114,116を回転自在に支持してい
る。このディスク装置において、ディスク111〜11
6は、固定軸102に対して回転自在に支持されている
スリーブ103に固定されている。スリーブ103は、
筒形状をなし、ディスク111〜116は、このスリー
ブ103の外周に、取り付け部材104により取り付け
られている。
【0004】また、スリーブ103には、その内側面に
モータロータ105が取り付けられている。モータロー
タ105と回転軸102との間には、ブラケット101
に固定されているモータステータ106が位置されてい
る。そして、ディスク装置100は、固定軸102とス
リーブ103との間に構成されている流体軸受を介し
て、固定軸102に対してスリーブ103を回転自在に
支持している。
【0005】このようなディスク装置100は、モータ
ステータ106のコイルに通電すると、モータロータ1
05に回転力が発生する。そして、モータロータ105
の回転により、スリーブ103に固着されている複数の
ディスク111〜116が一体に回転する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、ディ
スク装置は、データの高速転送等の要求により、ディス
ク111〜116を含めた回転体がますます高速回転化
する傾向にある。回転体の高速回転下では、回転体の不
釣合いによる遠心力がスピンドルモータの軸受に大きく
影響する。このようなことから、回転体に生じている不
釣合いを修正すべく、従来より種々の手段が提案されて
いる。ディスク装置においてなされている従来の不釣合
い修正は次のようになる。
【0007】従来の不釣合い修正では、例えば、不釣合
い修正用の接着剤(以下、修正用接着剤という。)を回
転体の一部に偏在させて接着することで不釣合いを修正
していた。修正用接着剤を使用した不釣合い修正の手順
は以下のようになる。 (1)先ず、不釣合い測定機(例えば、バランサー)に
不釣合い修正をしたい回転体を取り付ける。
【0008】(2)回転体を回転させて、不釣合いを測
定する。 (3)回転体に生じている不釣合いを打ち消す部位に修
正用接着剤を接着する。例えば、図4に示すように、修
正用接着剤120は、取り付け部材104の上面に形成
されている溝部104a内の一部分に接着される。 (4)修正用接着剤を硬化させる。
【0009】(5)回転体を回転させて、不釣合いを確
認する。 (6)規定の不釣合い以上の場合は、上述の(3)の手
順に戻る。 以上のような修正用接着剤を使用する不釣合い修正の手
順では、高速回転で不釣合い修正を行うためには、遠心
力で飛散しないように、修正用接着剤を硬化させてか
ら、回転体を回転させて、再度不釣合いを確認するとい
った作業が必要であった。さらに、一般に使用している
修正用接着剤は、エポキシ系接着剤をベースにしている
ため、硬化に時間を要していた。例えば、雰囲気温度が
60℃では、約1時間を要していた。このように、修正
用接着剤を使用する不釣合い修正では、過大な時間が必
要であり、不釣合い修正の時間短縮が望まれていた。
【0010】なお、実使用時の回転速度よりも低速回転
で不釣合いの確認の測定をすれば、接着剤の硬化前でも
飛散させずに回転体を回転させることができるので、接
着剤の硬化時間を省略することはできる。しかし、不釣
合い修正に使用した回転速度よりも高速回転になる実使
用時では、回転軸の回転中心がわずかにずれることもあ
り、低速回転下で不釣合い修正をしたのでは、そのよう
な実使用時を考慮に入れた不釣合い修正にはなっておら
ず、高精度な不釣合い修正が困難であった。
【0011】特に、流体軸受では、ラジアル方向の剛性
が転がり軸受に比べて小さく、回転速度によって回転中
心がわずかに変化するため、実使用時の回転速度を使用
して不釣合い修正をする必要がある。そこで、本発明
は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、不釣合い
の修正に要する時間を短縮し、かつ、高精度での不釣合
い修正を実現する回転体の不釣合い修正方法、及び回転
体の提供を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、不釣合いの大きさが既
知であるリング状の修正部材を複数用意し、前記修正部
材のそれぞれを各軸心を中心に回転させたときに各不釣
合いによって生じる力を合わせた力が、回転体の不釣合
いによって生じる力を打ち消すように、前記修正部材の
それぞれを、前記回転体に対するそれらの回転方向位置
を調整しつつ、前記回転体に固定することを特徴とする
回転体の不釣合い修正方法である。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、不釣合いの大きさが互いに等し
い複数の前記修正部材を用いることを特徴とする回転体
の不釣合い修正方法である。また、請求項3に記載の発
明は、請求項1又は2に記載の発明において、回転方向
に対する径方向が流体軸受装置により軸受されているこ
とを特徴とする回転体の不釣合い修正方法である。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、不釣合い
の大きさが既知であるリング状の修正部材のそれぞれ
を、それらの修正部材のそれぞれを各軸心を中心に回転
させたときに各不釣合いによって生じる力を合わせた力
が、自身の不釣合いによって生じる力を打ち消すよう
に、自身に対するそれらの回転方向位置が調整されて、
固定していることを特徴とする回転体である。
【0015】以上のような発明により、回転体は、リン
グ状の修正部材の不釣合いによって生じる力により、該
回転体において不釣合いにより生じている力を打ち消す
ように、該修正部材が取り付けられ、さらに修正部材の
回転方向位置が調整されて、不釣合いが修正される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。この実施の形態は、本
発明を、回転体として磁気ディスク等を有する磁気ディ
スク装置に適用したものである。図1には、磁気ディス
ク装置1の構成を示している。この磁気ディスク装置1
は、固定軸2に対して、複数枚の磁気ディスク111,
112,113,114,115,116を回転自在に
支持している。
【0017】固定軸2は、丸棒形状とされ、筐体或いは
基盤に固定されているブラケット3に対して立設されて
いる。この固定軸2は、スピンドルモータの構成部材と
される。この固定軸2は、スリーブ4を介して、磁気デ
ィスク111〜116を回転自在に支持している。スリ
ーブ4は全体として略円筒形状をなす。このスリーブ4
は例えばアルミ合金や銅合金により形成されている。こ
のスリーブ4は、下側部4aが、回転駆動手段とされる
モータロータ5及びモータステータ6を収容可能な所定
形状をなし、また、上側部4bが、スラスト軸受をなす
スラストプレート7及びカラー板8を収容可能な所定形
状をなしている。
【0018】スリーブ4の下側部4aは、固定軸2に対
してすき間を隔てて取り囲むように円筒形状をなす小径
筒部4a1と、さらに、小径筒部4a1の直径よりも大と
なる直径を有する円筒形状をなす大径筒部4a2とから
構成されている。すなわち、スリーブ4の下側部4a
は、固定軸2に対して離間して配した小径筒部4a
1と、さらに大径の大径筒部4a2とから構成され、その
間に空間を有する形状をなす。
【0019】ここで、小径筒部4a1の内周面はラジア
ル受面4a11とされ、固定軸2の外周面においてそのラ
ジアル受面4a11に対応される領域はラジアル軸受面2
aとされている。ラジアル受面4a11とラジアル軸受面
2aとは、所定のすき間を形成しており、そのすき間は
ラジアル軸受すき間をなす。例えば、ラジアル受面4a
11とラジアル軸受面2aとの何れか一方若しくは両方に
は、例えばヘンリーボーン状の動圧発生用の溝が設けら
れている。そして、このラジアル受面4a11とラジアル
軸受面2aとのすき間であるラジアル軸受すき間には、
空気或いは潤滑油や磁性流体等の潤滑流体が封入されて
いる。これにより、ラジアル受面4a11とラジアル軸受
面2aとの間は非接触とされ、流体潤滑されている。
【0020】また、スリーブ4の下側部4aには、大径
筒部4a2の内周面4a21に、中空状のモータロータ5
が取り付けられている。このモータロータ5は、内周側
がロータ磁石とされ、外周側が鋼板製のロータヨークと
されている。このロータヨーク5に対峙するように、ブ
ラケット3にモータステータ6が取り付けられている。
モータステータ6は、スリーブ4の小径筒部4a1の外
周面4a12からすき間を隔てて、取り囲むようにして、
ブラケット3にて固定されている。そして、モータステ
ータ6の外周に、エアギャップを隔ててモータロータ5
が配置されている。このような、モータロータ5及びモ
ータステータ6とは、固定軸2に対してスリーブ4を回
転駆動する駆動手段を構成する。
【0021】一方、スリーブ4の上側部4bにおいて、
スラスト軸受が構成されている。スラスト軸受は、固定
軸2に取り付けてあるカラー板8と、スリーブ4に取り
付けてあるスラストプレート7とにより構成される。具
体的には、カラー板8は、固定軸2におけるブラケット
3に固定されていない自由端をなす先端側に、固定され
て取り付けられている。カラー板8は、固定軸2から径
方向に張り出した円盤形状をなす。このカラー板8は、
固定軸2から張り出した上面若しくは上下両面が、スラ
スト軸受面をなす。
【0022】このように固定軸2に対して取り付けられ
ているカラー板8に対応して、スリーブ4の上部に、ス
ラストプレート7が固着されて取り付けられている。ス
ラストプレート7は円盤形状をなしている。このスラス
トプレート7は、下面が、固定軸2に取り付けてあるカ
ラー板8の上面に対して、スラスト軸受すき間として所
定の間隔だけ離間されて配置されている。このようなカ
ラー板8とスラストプレート7とが配置されることに対
応して、スリーブ4の上側部4bには、カラー板8の外
周面を囲むように凹部4b1が形成されている。また、
スリーブ4の上側部4bには、その凹部4b1の上方
に、スラストプレート7が取り付けられるための溝部4
2が形成されている。
【0023】ここで、スラストプレート7においてスラ
スト軸受面をなす下面と、カラー板8においてスラスト
受面をなす上面には、いずれか一方或いは両方に、図示
しない例えばスパイラル状の動圧発生用の溝が形成され
ている。このようなスラスト軸受面とスラスト受面とで
動圧形スラスト軸受が構成され、そのスラスト軸受すき
間に潤滑流体が介在し、スラスト軸受面とスラスト受面
との間が流体潤滑されている。なお、図示しないが、ス
ラストプレート7に、シール板を取り付け、流体軸受の
流体の外部流出を防止してもよい。
【0024】また、スリーブ4の外周に、複数枚の磁気
ディスク111〜116が取り付けられている。複数枚
の磁気ディスク111〜116は、スリーブ4に対し
て、取り付け部材9によって取り付けられている。複数
枚の磁気ディスク111〜116は、この取り付け部材
9により、軸方向に隣接される磁気ディスクからそれぞ
れ離間されて配置されている。例えば、取り付け部材9
は、略円環形状をした複数個のスペーサ9a,9b,9
c,9d,9eにより構成されており、複数枚の磁気デ
ィスク111〜116は、複数個のスペーサ9a〜9e
と交互に配置されることにより、隣接される磁気ディス
クとそれぞれ離間されて配置されるようになされてい
る。
【0025】また、スリーブ4の上部であって、装着部
10に修正部材である第1及び第2のストップリング2
1,22が装着されている。ここで、第1のストップリ
ング21と第2のストップリング22は同一形状をな
す。以下、第1のストップリング21を代表して、その
形状等を説明する。第1のストップリング21は、略円
環形状をなし、その一部領域に錘部21a,21bが形
成されている。第1のストップリング21は、略円環形
状とされたその一部を欠いて端部を有する略C字形状を
なし、該各端部に錘部21a,21bが形成されてい
る。ここで、錘部21a,21bは、内周側に突出した
形状をなす。また、第1のストップリング21は、例え
ば金属材料や樹脂材料により形成されている。
【0026】このように、第1のストップリング21
は、肉厚や幅が一様とされて形成され、一部に他の部分
の形状と形状を異にする錘部21a,21bが形成され
ている。すなわち、図2に示すように、第1のストップ
リング21は、分断するA−A破線を境界にしてみた場
合に、対称形状にならない、すなわち同一の重量をなさ
ないような形状をなす。このような形状により、第1の
ストップリング21は、不釣合いの部材として構成され
る。
【0027】そして、第1のストップリング21は錘部
21a,21bの形状が一定であることから、不釣合い
は既知である。例えば、錘部21a,21bは、第1の
ストップリング21において、不釣合い量で、0.1×10
-5kg・mを示すように形成されている。第1のストップ
リング21は以上のような形状とされており、第2のス
トップリング21も同様な形状に形成されている。よっ
て、第1のストップリング21と第2のストップリング
22とは、互いに同一形状であって、且つ既知とされた
不釣合いを有した部材をなす。
【0028】スリーブ4には、このような第1及び第2
のストップリング21,22を装着するための装着部1
0が形成されている。具体的には、装着部10は、第1
及び第2のストップリング21,22のそれぞれを各軸
心を中心に回転させたときに各不釣合いによって生じる
力を合わせた力が、回転体の不釣合いによって生じる力
を打ち消すように、第1及び第2のストップリング2
1,22のそれぞれが、回転体に対するそれらの回転方
向位置を調整しつつ、回転体に同軸に固定することがで
きるような形状として構成されている。より具体的に
は、装着部10は、次のように構成されている。
【0029】装着部10は、取り付け部材9の上部に形
成されている。装着部10は、回転軸2から見て径方向
に凹とされる溝形状とされ、固定軸2の外周を取り巻く
ような形状をなしている。具体的には、装着部10は、
取り付け部材9の上面から突設されて全体として円環形
状をなす周壁部10aと、その周壁部10aの上端から
内周側に延びて形成されている押え部10bとから構成
されている。そして、押え部10bは、スリーブ4の上
面に沿って内周側に延びた底面部10cに対して所定間
隔を有するような位置に形成されている。ここでいう所
定間隔とは、第1及び第2のストップリング21,22
を2枚重ねた状態での全厚さに相当する。
【0030】このような形状をなす装着部10により、
第1及び第2のストップリング21,22が重ねた状態
で回転体と同軸にされて保持される。例えば、この装着
部10への第1及び第2のストップリング21の装着に
ついては、径が小さくなるように、圧縮して(すなわ
ち、押え込んで)、装着部10に嵌着することにより行
う。ここで、例えば、装着部10の周壁部10aを内周
面の径を、ストップリング21,22の外周径よりも若
干小さく形成すれば、ストップリング21,22は、装
着部10に装着された際に、外周方向に発生する自己の
弾性力により、装着部10内にて固定されるようにな
る。
【0031】このように、装着部10に装着される第1
及び第2のストップリング21,22により、磁気ディ
スク装置1の回転体において発生している不釣合いの修
正が実現される。第1及び第2のストップリング21,
22による不釣合い修正の原理については、後で詳述す
る。以上のように構成される磁気ディスク装置1の動作
は次のようになる。モータステータ6のコイルに通電す
ると、モータロータ5に回転力が発生する。そして、モ
ータロータ5の回転により、スリーブ4に固着されてい
る複数の磁気ディスク111〜116が一体に回転す
る。
【0032】この回転で、スリーブ4を支持する動圧型
ラジアル軸受に動圧が発生するため、ラジアル軸受すき
間内の流体圧により、スリーブ4は固定軸2に対して半
径方向において非接触を保って支持される。また、スラ
スト軸受においても、スリーブ4の回転と同時に、動圧
形スラスト軸受のすき間内に動圧が発生するため、モー
タロータ5は軸方向に浮上して、同じく非接触を保って
支持される。
【0033】磁気ディスク111〜116を回転操作す
る磁気ディスク装置1は、第1及び第2のストップリン
グ21,22により、回転体の不釣合いの修正がなされ
る。以下、不釣合いの修正手順を説明する。 (1)第1及び第2のストップリング21,22を用意
する。第1及び第2の各ストップリング21,22は、
上述したように所定の形状として形成されているもので
あり、既知の不釣合い有する部材をなす。
【0034】(2)不釣合い測定機(バランサー)に不
釣合いを修正する回転体を取り付ける。 (3)回転体を回転させて不釣合いを測定する。 (4)回転体の不釣合いの測定結果に応じて、第1及び
第2のストップリング21,22を装着部10に取り付
ける。具体的には、測定結果に応じて、次のような組み
合わせとして、第1及び第2のストップリング21,2
2の取り付けを行う。
【0035】(4−1)例えば、回転体の不釣合いが2
個のストップリングの不釣合いの和と同じ場合は、第1
及び第2のストップリング21,22を同位相にして、
装着部10に装着する。ここで、第1及び第2のストッ
プリング21,22についての位相とは、錘部の相対位
置関係をいうもので、同位相とは、第1及び第2のスト
ップリング21,22を重ねた状態(組み合わせた状
態)において、その中心から見た場合に、第1のストッ
プリング21の錘部21a,21bと第2のストップリ
ング22の錘部22a,22bとの配置位置の開き角度
が0°であることを言う。
【0036】回転体の不釣合いが2個のストップリング
の不釣合いの和と同じ場合は、このように同位相として
組み合わせた第1及び第2のストップリング21,22
を装着部10に装着する。また、同時に、同位相をなす
錘部が回転体の不釣合いを修正するような位置に配置さ
れるように、第1及び第2のストップリング21,22
を装着部10に装着する。ここで、同位相をなす錘部が
不釣合いを修正するような位置とは、第1及び第2のス
トップリング21,22の不釣合いにより発生する遠心
力の合力が、回転体の不釣合いで発生する遠心力を打ち
消すような(すなわち、相殺されるような)位置であ
る。
【0037】(4−2)また、回転体10の不釣合いが
2個のストップリングの不釣合いの和より小さい場合
は、それに応じて第1及び第2のストップリング21,
22の位相をずらして、装着部10に装着する。この原
理について、図3を用いて説明する。第1及び第2のス
トップリング21,22は、位相を調整することで、零
からストップリング2個の合計分の間で不釣合いを発生
させることができる。すなわち、上述したように、第1
及び第2のストップリング21,22を同位相(錘部の
位置を一致)で組み合わせた場合、その不釣合いはスト
ップリング21,22の2個分の不釣合いになり、2個
の組み合わせにおいて最大の不釣合いを発生させる。こ
のようなことから、回転体の不釣合いが2個のストップ
リングの不釣合いの和と同じ場合、上述したように、同
位相の関係にした第1及び第2のストップリングを装着
部10に装着する。
【0038】一方、逆位相(錘部を互いに反対側に位置
させる)で組み合わせた場合、不釣合いは相殺されて、
2個の第1及び第2のストップリング21,22により
発生する不釣合いは、総和として零になり、2個の組み
合わせにおいて発生する不釣合いはほぼ零になる。すな
わち、このような組み合わせとした第1及び第2のスト
ップリング21,22を装着しても、回転体の回転に対
する影響は出ない。
【0039】以上のような関係に基づいて、回転体10
の不釣合いが2個のストップリングの不釣合いの和より
小さい場合は、第1及び第2のストップリング21,2
2の位相を調整する。例えば、実施の形態のように1個
のストップリングが0.1×10-5kg・mの不釣合いを有して
いる場合において、2個の第1及び第2のストップリン
グ21,22の組み合わせで、0.14×10-5kg・mの不釣
合いを得る場合には、図3に示すように、第1のストッ
プリング21に対して第2のストップリング22の位相
を90°ずらして組み合わせる。すなわち、この場合に
は、その中心から見た場合に、第1のストップリング2
1の錘部21a,21bと第2のストップリング22の
錘部22a,22bとの配置位置の開き角度が90°に
なるようにする。
【0040】そして、このようにして、組み合わせた第
1及び第2のストップリング21,22を、回転体に生
じている不釣合いを修正する位置に合わせて装着部10
に装着する。すなわち、90°位相をずらした第1及び
第2のストップリング21,22の不釣合いにより発生
する遠心力の合力が、回転体の不釣合いで発生する遠心
力を打ち消すような(すなわち、相殺されるような)位
置になるように、第1及び第2のストップリング21,
22を装着部10に装着する。
【0041】(5)第1及び第2のストップリング2
1,22を取り付けた状態で回転体を回転させて、再び
回転体の不釣合いを確認する。 (6)不釣合いが解消された所望の状態にない場合に
は、第1及び第2のストップリング21,22の回転方
向における位置を再調整して、不釣合いを再修正する。
例えば、規定の不釣合い以上の場合に、第1及び第2の
ストップリング21,22を位置を再調整する。
【0042】以上のような修正手順により、第1及び第
2のストップリング21,22を利用して、磁気ディス
ク装置1の不釣合いの修正がなされる。よって、磁気デ
ィスク装置1は、既知である一定の不釣合いを有するス
トップリングを1種類準備して、複数のそれらストップ
リングにより不釣合いの修正を可能にしている。
【0043】また、不釣合い修正は、ストップリングを
取り付けるだけで済むため、実使用時の前提として高速
回転で不釣合い修正を実施する場合でも、接着剤を使用
したときのような硬化時間を不要にすることができる。
これにより、不釣合い修正に要する時間を短縮でき、回
転体の不釣合い修正に費やすコストを下げることができ
る。
【0044】また、流体軸受の場合は、転がり軸受に比
べて軸受剛性が小さく、回転数によって回転中心がわず
かに変化することがある。よって、高精度の不釣合い修
正を実現しようとする場合は、修正時の回転数を実使用
時の回転数に合わせて実施することが好ましい。一方、
本発明により実現される不釣合い修正は、回転体を実際
に回転させて、調整しながら、不釣合いを修正すること
を可能としている。よって、流体軸受では上述したよう
に実使用時を考慮して不釣合い修正をする必要がある
が、本発明により実現される不釣合い修正では、実使用
時の回転数の下で不釣合い修正を実現することができる
ので、高精度の不釣合い修正が可能になる。
【0045】なお、実施の形態では、軸受として流体軸
受により構成した磁気ディスク装置を例に挙げて説明し
た。しかし、軸受の構成については実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば、磁気ディスク装置は、軸受
を一般的な転がり軸受で構成したものであっても良い。
また、磁気ディスク装置以外にも適用できる。また、上
述の実施の形態では、2個のストップリングの組み合わ
せにより不釣合いの修正を可能にする構造を有する磁気
ディスク装置1について説明した。しかし、これに限定
されるものではなく、磁気ディスク装置1は、3個のス
トップリングにより不釣合い修正がなされるものであっ
ても良い。この場合、装着部10は、3個以上のストッ
プリングが装着可能な形状にする。例えば、装着部10
を構成する溝部の幅を装着するストップリングの数に対
応する幅にする。このような構成により、光ディスク装
置1は、回転体の不釣合いの大きさが、2個のストップ
リングの不釣合いの和よりも大きい場合でも、不釣合い
修正が可能になる。
【0046】また、上述の実施の形態では、装着部10
はストップリングの外周面を拘束するような形状になっ
ている。しかし、これに限定されるものではなく、例え
ば、装着部10は、内周面を拘束してストップリングを
保持する形状にする。具体的には、装着部10(周壁部
10a)の外周面に凹形状の溝を形成する。また、装着
部10については、溝形状として形成されることに限定
されるものではなく、ストップリングを固定する形状を
なしていれば良い。
【0047】また、上述の実施の形態では、装着部10
が、取り付け部材の一部として構成されている。しか
し、これに限定されるものでもなく、スリーブ4におい
て設けられるものであっても良い。また、上述の実施の
形態では、ストップリングを回転体の上側に配置して、
不釣合い修正をする場合について説明した。しかし、こ
れに限定されるものではなく、ストップリングを、例え
ば回転体の下側、或いは上下両側に配置して、不釣合い
修正をすることもできる。すなわち、本発明は、回転体
の上面で不釣合いを一面修正する場合に限らず、上下面
の不釣合いを二面修正することにも適用できる。
【0048】また、上述の実施の形態では、略円環形状
をなす部材に錘部を有する形状とした修正部材について
説明したが、これに限定されるものではない。例えば、
修正部材は、略円環形状の一部を単に欠いた形状(欠い
た端部に錘部を有しない形状)であっても良い。このよ
うな形状であっても、修正部材には不釣合いが生じる。
さらに、修正部材は、全体として略円環形状をなすこと
に限定されるものではなく、不釣合い修正においてスト
ップリングが有する効果と同様な効果を有する形状であ
れば良い。
【0049】また、上述の実施の形態では、本発明を、
回転体がスリーブ及び磁気ディスクとされる磁気ディス
ク装置に適用した場合について説明した。しかし、これ
に限定されるものではなく、記録媒体が光ディスクであ
る光ディスク装置に適用することもできる。さらには、
本発明は、情報機器、音響・映像機器、事務機器等に使
用されるスピンドルモータに適用することもできる。さ
らに、本発明は、他の構成からなる回転体を回転駆動す
る装置に適用できることはいうまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回転体は、修正部材を取り付けて不釣合いが修正され、
さらに修正部材を回転体に取り付けたままで調整がなさ
れるので、例えば、短時間で不釣合いの修正が完了され
るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスク装置の構成を示
す断面図である。
【図2】ストップリングの構成を示す平面図である。
【図3】2枚のストップリングの組み合わせの一態様を
示す平面図である。
【図4】従来の不釣合い修正が適用されたディスク装置
の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク装置 2 固定軸 4 スリーブ 5 モータロータ 6 モータステータ 10 装着部 21,22 ストップリング 111,112,113,114,115,116 磁
気ディスク
フロントページの続き Fターム(参考) 2G021 AB10 AD07 AE03 AM13 5D109 BA14 BA16 BA18 BB13 BB18 BB21 BB22 5H607 AA00 BB01 BB14 BB17 CC01 CC03 CC05 DD02 DD05 DD17 EE40 FF01 GG12 GG15 GG25 KK07 5H615 AA01 BB01 BB14 PP02 SS53 TT05 TT11 TT26 5H621 AA00 BB07 HH01 JK15 JK19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不釣合いの大きさが既知であるリング状
    の修正部材を複数用意し、前記修正部材のそれぞれを各
    軸心を中心に回転させたときに各不釣合いによって生じ
    る力を合わせた力が、回転体の不釣合いによって生じる
    力を打ち消すように、前記修正部材のそれぞれを、前記
    回転体に対するそれらの回転方向位置を調整しつつ、前
    記回転体に固定することを特徴とする回転体の不釣合い
    修正方法。
  2. 【請求項2】 不釣合いの大きさが互いに等しい複数の
    前記修正部材を用いることを特徴とする請求項1記載の
    回転体の不釣合い修正方法。
  3. 【請求項3】 前記回転体は、回転方向に対する径方向
    が流体軸受装置により軸受されていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の回転体の不釣合い修正方法。
  4. 【請求項4】 不釣合いの大きさが既知であるリング状
    の修正部材のそれぞれを、それらの修正部材のそれぞれ
    を各軸心を中心に回転させたときに各不釣合いによって
    生じる力を合わせた力が、自身の不釣合いによって生じ
    る力を打ち消すように、自身に対するそれらの回転方向
    位置が調整されて、固定していることを特徴とする回転
    体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101442451B1 (ko) * 2005-09-27 2014-09-22 엔테그리스, 아이엔씨. 레티클 포드
CN111835157A (zh) * 2020-07-31 2020-10-27 广东益诚自动化科技有限公司 一种马达检查修正自动机的马达端子脚自动修正机构

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