JP2003004288A - 一様流吹き出し装置 - Google Patents

一様流吹き出し装置

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JP2003004288A JP2001189610A JP2001189610A JP2003004288A JP 2003004288 A JP2003004288 A JP 2003004288A JP 2001189610 A JP2001189610 A JP 2001189610A JP 2001189610 A JP2001189610 A JP 2001189610A JP 2003004288 A JP2003004288 A JP 2003004288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 箱体内部の風速の増加を抑制して、一様流を
吹き出すことができる一様流吹き出し装置を提供するこ
と。 【解決手段】 箱体2の前面に空気吹き出し面3を形成
し、前面と交差する一側面5に空気流入口5’を形成
し、箱体2の内部に、一側面5と平行な分配板14,1
5,16を配置し、最も下流側の分配板14を後面8に
当接し、最も上流側の分配板15を空気吹き出し面3寄
りに配置し、空気流入口5’から他側面4に亘って流路
を形成する。一側面5及び他側面4間に架設された周面
6,7と空気吹き出し面3との間において、箱体2の前
面外周部を閉鎖すると共に、この閉鎖部の背後に箱体2
の一側面5から他側面4に向かって延びる空気流通路2
0を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、溶接、ハンダ付
け、研磨などの粉じん発生作業場、塗装、洗浄などの有
機溶剤使用作業場、グルタラールを使用する内視鏡洗浄
機などに設置する換気装置の吹き出し気流を発生させる
一様流吹き出し装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】気流吹き出し装置及び排気装置を併用し
たいわゆるプッシュプル型換気装置においては、流れに
対して垂直な断面で、流れの速度の大きさがその断面中
で一定である一様流を吹き出す吹き出し装置を用いるこ
とが、有害物質を拡散させることがなく、換気効率が向
上するので望ましい。書籍名「工場換気」1982年出
版(社団法人 空気調和・衛生工学会発行林 太郎著)
の第12頁第4行乃至第5行には、「速度分布の一様性
の精度を高めて±20%以内程度に抑えると、一様流が
得られ、その断面も連続したものとなる」ことが記載さ
れている。 【0003】そこで、本出願人は、先に、箱体の一面を
空気流入面とし、空気流入面と交差する面を空気吹き出
し面とし、空気吹き出し面にパンチングメタル板、ハニ
カム板等の整流板を配置し、箱体の内部に空気流入面と
平行な複数の分配板を、互いに間隔を開けて、且つ、空
気流入面から視て一部が重なるように設置し、箱体内に
流入した空気を分配板で均等に分配すると共に、整流板
で整流して吹き出すようにした分配板方式の一様流吹き
出し装置を、特開2000−320883号として提案
した。 【0004】ところで、近年では、作業現場においてス
ペースをとらず、簡便に設置できるように、装置全体の
薄型化が求められている。しかし、上記従来のもののよ
うな分配板方式の一様流吹き出し装置では、気流分配部
の厚みを薄くすると箱体内部の風速が速くなり、この傾
向は空気流入面に近い位置で顕著となる。すると、図9
に示すように、最も上流側に位置する分配板aの直前に
おいて、吹き出し流の風速がひときわ速くなり、吹き出
し流の風速分布のばらつきが大きくなり易い。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、箱体
内部の風速の増加を抑えて、装置を薄型化しても、一様
流を吹き出すことができる一様流吹き出し装置を提供す
ることにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の一様流吹き出し
装置は、中空の箱体の前面に空気吹き出し面を形成し、
該前面と交差する一側面に空気流入口を形成し、箱体の
内部に、一側面及びこれに対向する他側面と平行な複数
の分配板を、一側面、各分配板及び他側面の間に互いに
間隔を開けて配置し、最も下流側の分配板を空気吹き出
し面と対向する後面に当接し、最も上流側の分配板を空
気吹き出し面寄りに僅かに隙間をあけて配置し、一側面
から視た場合に、最も上流側の分配板と後面との間に隙
間が無く、しかも、空気流入口から他側面に亘って流路
を形成してある。一側面及び他側面間に架設された両側
の周面と空気吹き出し面との間において、前記箱体の前
面外周部を閉鎖し、この閉鎖部の背後に箱体の一側面か
ら他側面に向かって延びる空気流通路を形成する。 【0007】空気流入口から箱体内に流入し、側部に向
かった空気は両側の空気流通路を通過し、中央部に向か
った空気は、他側面に向かって流れる途中で、最も上流
側の分配板から順に分配板に当たり、その都度、気流の
一部が空気吹き出し面側に誘導される。箱体の両側に空
気流通路を設けた構成により、空気流通部分の断面総面
積が広くなって、箱体内の風速が低下する。また、下流
側の分配板に当たって跳ね返った気流は、その上流側に
位置する分配板を通過した気流と一緒になり、断面を遮
断するよう配置された分配板に遮られて空気流入口側に
逆流することなく、空気吹き出し面に向かって分散され
る。この結果、空気吹き出し面から吹き出す空気の風速
及び風向は均一に整流される。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。図1乃至図5に示すように、
一様流吹き出し装置1は、直方体形状をなす中空の箱体
2を備え、箱体2の前面の外周部を除く部分を開口して
空気吹き出し面3を形成する。また、空気吹き出し面3
と直交する一側面5に空気流入口5’を形成し、この空
気流入口5’にファン17を直結してある(図2)。 【0009】箱体2の内部には、一側面5及びこれに対
向する他側面4と平行な3枚の分配板14,15,16
が配置される(図1,図4)。分配板14,15,16
は長方形の板体より成り、これらの分配板14,15,
16は、箱体2の一側面5、各分配板14,15,16
及び箱体2の他側面4の間に互いに間隔があくよう配置
される(図1,図3)。 【0010】図5に示すように、分配板14、15,1
6の内、空気の流れ方向に対して最も下流側に位置する
第1の分配板14は、箱体2の空気吹き出し面3と対向
する後面8に当接すると共に、空気吹き出し面3との間
に間隙が形成されるよう配置される。最も上流側に位置
する第2の分配板15は、空気吹き出し面3寄りに僅か
に隙間を開けて、且つ、箱体2の後面8から間隔を開け
て配置される。第1の分配板14と第2の分配板15と
の間に配置された第3の分配板16は、一側面5から視
たとき、その一側縁が第1の分配板14と重なり、他側
縁が第2の分配板15と重なるよう配置される。 【0011】従って、一側面5から視ると、箱体2の後
面8と第2の分配板15との間には隙間が無く、しか
も、箱体2の内部には、空気流入口5’から他側面4に
亘って流路が形成されている。また、箱体2の内部に
は、周面6,7と空気吹き出し面3の両側縁との間にお
いて閉鎖された前面の背後に、それぞれ一側面5から他
側面4に向かって延びる空気流通路20が形成される
(図1)。 【0012】箱体2の空気吹き出し面3には、パンチン
グメタルからなる第1の多孔板10と、パンチングメタ
ルからなる第2の多孔板11と、ハニカム板12とを互
いに間隔を開けて平行に配置して成る整流部材19が、
ハニカム板12を外側に向けて取り付けられ、ハニカム
板12の前面(空気吹き出し面3の外側)が空気吹出口
13となっている。本実施形態においては、整流部材1
9を、箱体2の内側に収納した状態で装着し、一様流吹
き出し装置1全体を薄型化してある。 【0013】(実施例)箱体2の寸法は、その前面を8
00mm×800mm、前面とこれに対向する後面8との距
離を110mm、その内部に収納された整流部材19の厚
みを45mmとする。また、箱体2の前面外周部を50mm
幅で閉塞し、その中央部に700mm×700mmの空気吹
き出し面3を形成する。また、第1乃至第3の分配板1
4,15,16を175mmの等間隔で配置し、周面6,
7の内側において、箱体2前面の閉鎖部の背後には幅5
0mmの空気流通路20を形成してある。 【0014】ファン17から空気流入口5を通して箱体
2の内部に空気を送り、空気吹出口13を100mmの
正方格子に分割した測定点での風速を測定する。図6
は、空気吹出口13における風速の測定点を示す図であ
る。測定点は、縦6×横6の計36点あって、空気吹出
口13を2等分した位置を座標の原点とし、空気流入口
5から送られる空気の送り出し方向にZ軸をとり、空気
吹き出し面3の左から右に向かう方向にX軸をとってあ
る。実施例の一様流吹き出し装置1との比較のために、
箱体の前面全体を開口して空気吹き出し面とし、3枚の
分配板を両側の周面に当接させて、箱体の両側に空気流
通路を形成しない以外には実施例と同じ構造の気流吹き
出し装置(比較例)を用い、上記実施例と同じ位置にあ
る測定点において風速を測定した。 【0015】比較例の測定結果を図7に示す。図7は、
横軸に測定点のX座標位置、縦軸に各測定点で測定され
た風速を測定された風速の平均値で除した乱れの割合
(乱れ率)をとり、Z軸ごとの折れ線グラフで示してい
る。図7から、比較例の空気吹出口における風速分布の
ばらつきは、Z=−25cm軸上の測定点で−20%と最
大となっており、最も上流側の分配板と空気流入口5’
との間であるZ=−25cm軸上の風速のみが、他の測定
点での風速と比較して低くなっている。 【0016】これに対して、実施例の一様流吹き出し装
置1では、図8に示す実験結果から明らかなように、最
大のばらつきを示していたZ=−25cm軸上の測定点で
は、最大でも−14.2%であり、平均で6.5ポイン
トもばらつきが減少した。また、測定点全体での風速分
布のばらつきは、最大で14.5%程度にすぎず、平均
風速とのばらつきは±20%以内となって、必要とされ
る性能を充分満足するものとなった。この試験結果か
ら、箱体2の両側に空気流通路を形成することにより、
箱体2内部の風速の増加が抑制され、吹き出し流の風速
のばらつきが改善されることがわかった。なお、第1乃
至第3の分配板を有孔板とすることも、分配板の枚数を
2枚とすることも可能である。 【0017】 【発明の効果】本発明の一様流吹き出し装置によれば、
空気流通部分の総断面積が広くなって、箱体内部の風速
の増加が抑制されるので、吹き出される気流の速度分布
のばらつきが±20%以内に抑えられ、一様性の高い気
流の発生が可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一様流吹き出し装置の前面図 【図2】同上の斜視図 【図3】同上の平面図 【図4】同上の要部斜視図 【図5】同上の断面図 【図6】実施例における測定点を説明する一様流吹き出
し装置の前面図 【図7】比較例の風速分布を示すグラフ 【図8】実施例の風速分布を示すグラフ 【図9】従来の一様流吹き出し装置内部における気流を
説明する断面図 【符号の説明】 1 一様流吹き出し装置 2 箱体 3 空気吹き出し面 4 他側面 5 一側面 5’ 空気流入口 6,7 周面 8 後面 10 第1の多孔板 11 第2の多孔板 12 ハニカム板 13 空気吹出口 14 第1の分配板 15 第2の分配板 16 第3の分配板 17 ファン 19 整流部材 20 空気流通路

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 中空の箱体の前面に空気吹き出し面を形
    成し、該前面と交差する一側面に空気流入口を形成し、
    前記箱体の内部に、前記一側面及びこれに対向する他側
    面と平行な複数の分配板を、前記一側面、各分配板及び
    他側面の間に互いに間隔を開けて配置し、最も下流側の
    分配板を前記空気吹き出し面と対向する後面に当接し、
    最も上流側の分配板を前記空気吹き出し面寄りに僅かに
    隙間をあけて配置し、前記一側面から視た場合に、前記
    最も上流側の分配板と後面との間に隙間が無く、しか
    も、前記空気流入口から他側面に亘って流路を形成した
    一様流吹き出し装置であって、前記一側面及び他側面間
    に架設された両側の周面と前記空気吹き出し面との間に
    おいて、前記箱体の前面外周部を閉鎖し、この閉鎖部の
    背後に前記箱体の一側面から他側面に向かって延びる空
    気流通路を形成したことを特徴とする一様流吹き出し装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009293817A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Taikisha Ltd 開放式プッシュプル型換気装置
JP2010231485A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Sanyo Electric Co Ltd 情報処理装置
JP2019015488A (ja) * 2017-07-10 2019-01-31 忍 水谷 天井下の空気循環加熱装置
JP2019035533A (ja) * 2017-08-11 2019-03-07 新東工業株式会社 プッシュフード装置

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