JP2003003678A - 住宅のリフォーム方法 - Google Patents

住宅のリフォーム方法

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JP2003003678A
JP2003003678A JP2001189949A JP2001189949A JP2003003678A JP 2003003678 A JP2003003678 A JP 2003003678A JP 2001189949 A JP2001189949 A JP 2001189949A JP 2001189949 A JP2001189949 A JP 2001189949A JP 2003003678 A JP2003003678 A JP 2003003678A
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Haruyuki Yagi
晴之 八木
Yahiro Nakaya
八博 中屋
Hisatoyo Kawame
尚豊 川目
Hiroyuki Saito
浩幸 斎藤
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Sekisui House Ltd
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Sekisui House Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全面的な外壁の改修によって居住性を向上さ
せるには、住宅の建替えが必要であるが、住宅の建替え
はリフォームと異なり、多額の費用と手間とを要するも
のであった。 【解決手段】 既存住宅から鉄骨躯体52を残したま
ま、既存の外壁を構成する外壁パネル16の一部または
全部を取り除き、次いで、前記鉄骨躯体52を構成する
軸組、耐力壁の一部を取り除くと共に新設の軸組3・4
3、耐力壁28を固定して、新たな鉄骨躯体53を構成
し、該新たな鉄骨躯体53に新設の外壁材を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅のリフォーム
方法および住宅のリフォーム案算出方法に関し、特に、
鉄骨構造のプレハブ住宅の外壁を全面的に交換すること
により住宅の居住性、外観を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、既存住宅に損傷が生じた場合
には改修工事を行ったり、生活上の必要等に応じて既存
住宅に増築工事などが行われている。プレハブ住宅にお
いては、湿式壁を用いた木造住宅などと異なり、部品化
された外壁部品を取りつけることにより、乾式の外壁を
備えるようにしている。また、住宅を構成する躯体や外
壁等が部品化されているため、新築施工時の組み立てが
容易であると共に、改修や増築用の部品が保存されてい
る。このため、新築時の施工や部分的なリフォーム施工
が、湿式壁の住宅などと比較して、容易である。一方、
居住者が、断熱性や防振性に優れた外壁を有する住宅に
住みたい、あるいは、デザイン性の優れた住宅に住みた
い、といった欲求を感じた場合には、リフォームではな
く、住宅の建替え、すなわち既存住宅を解体して新たに
新築することが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来においては、プレ
ハブ住宅においても、外壁のリフォーム施工としては部
分的なものに限定されており、全面的なリフォーム施工
は意識されていなかった。このため、居住者が前述した
ような欲求、すなわち全面的な外壁の改修による居住性
の向上等を望む場合は、住宅の建替えが行われていた。
しかし、住宅の建替えはリフォームと異なり、多額の費
用と手間とを要するものである。
【0004】また、実際に全面的な外壁のリフォームを
プレハブ住宅で行うとしても、次のような場合には困難
があった。第一には、リフォーム対象となる既存住宅
が、軸組構造ではなく壁構造の住宅であり、外壁をも躯
体構造の一部として構成されている場合である。このよ
うな住宅の場合、外壁を全面的に取り換えようとする
と、躯体構造そのものが揺らぐことになってしまう。つ
まり、外壁のみを変更したいという場合であっても、ほ
とんど既存住宅を解体して組立て直す必要があり、手間
と費用が大きくかかってしまう。第二においては、新た
な外壁部品が既存住宅の外壁部材からモデルチェンジし
て、既存住宅に対応していない場合である。このような
場合は当然、新たな外壁部品を既存住宅に固定すること
ができない。したがって、従来の外壁部品の固定による
改修は行えても、既存住宅の居住者に、最新の外壁によ
る快適性を提供することはできないのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1においては、プレハ
ブ住宅のリフォームにおいて、既存住宅から鉄骨躯体を
残したまま、既存の外壁を構成する外壁材の一部または
全部を取り除き、次いで、前記鉄骨躯体を構成する軸
組、耐力壁の一部を取り除くと共に新設の軸組を固定し
て、新たな鉄骨躯体を構成し、該新たな鉄骨躯体に新設
の外壁材を固定するものである。
【0006】請求項2においては、プレハブ住宅のリフ
ォームにおいて、既存住宅から鉄骨躯体を残したまま、
既存の外壁を構成する外壁材の一部または全部を取り除
き、次いで、前記鉄骨躯体を構成する軸組、耐力壁の一
部を取り除くと共に新設の耐力壁を固定して、新たな鉄
骨躯体を構成し、該新たな鉄骨躯体に新設の外壁材を固
定するものである。
【0007】請求項3においては、前記新設の外壁材の
固定方法は、前記既存の外壁材の固定方法と同じとする
ものである。
【0008】請求項4においては、前記新設の外壁の総
厚みは、前記既存の外壁の総厚みと同じものとするもの
である。
【0009】請求項5においては、前記既存住宅に残し
た既存の外壁材と、該既存住宅に固定した前記新設の外
壁材との双方に、再塗装を行うものである。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、本発明の適用対象となる鉄
骨構造のプレハブ住宅の構成の一例について、図1から
図5を用いて説明する。図1はプレハブ住宅1の構成を
示す斜視図であり、図2は軸組を示す模式図であり、図
3は耐力壁を示す模式図であり、図4は窓用の軸組を示
す模式図であり、図5は出入口用の軸組を示す模式図で
ある。また、以下では、住宅の外部構成部品に関して次
のように定義する。外壁材としては、外壁パネルおよ
び、目地材、目地シート等の目地部材とする。外装材と
しては、外壁の開口部に設けられるサッシ、窓額縁、扉
および、屋根を構成する屋根材とする。それぞれの部材
の具体的な内容に関しては、後述する。
【0011】鉄骨型軸組構造のプレハブ住宅(以下住
宅)1の躯体構造は、軸組3および独立柱(図示せ
ず)、梁5等によって構成されている。住宅1の基礎2
上には、軸組3・3・・・および複数本の独立柱が立設
されており、軸組3は基礎2の外周側、独立柱は基礎2
の内部側に配置されている。軸組3は柱として機能する
部材である。これについては後述する。軸組3・3・・
・および独立柱上には、梁5・5・・・が固定されてお
り、以上構成により、住宅1の1階部分の躯体構造が構
成されている。住宅1において、2階が構成される部分
では、前記梁5・5・・・上に軸組3・3・・・および
独立柱を立設し、該軸組3および独立柱上に梁5・5・
・・が固定される。1階部分と同様に、軸組3は住宅外
周側に配置され、独立柱は住宅内部側に配置される。同
様にして、3階部分を構成することもできる。また、1
階、2階等のそれぞれの階層で、梁5・5・・・上に小
屋組6を固定し、該小屋組上に屋根7を配置している。
屋根7は瓦等の屋根材により構成される。小屋組6は、
トラス構造で構成したトラスフレーム6aや梁6b等を
組み合わせて、上面が傾斜面となるように形成してい
る。以上において、軸組3、梁5等の躯体を構成する部
材間は、ボルトや固定具等の締結手段により固定されて
いる。
【0012】前記軸組3は、外周部分が長方形型に構成
された枠体部材で形成される。該枠体部材の内部で、フ
レーム部材3aが枠体の左右を橋架し、該フレーム部材
3aと外周の枠体との間にフレーム部材3bを橋架し
て、フレーム部材3a・3bにより「T」字が形成され
ている。そして、これらのフレーム部材3a・3bによ
り、軸組3の剛性を高めるようにしている。枠体内部の
構成としては、図2に示すように、「T」字に限定され
るものではなく、左右や上下方向にフレーム部材を橋架
する構成であれば、「十」字形とした軸組23や、
「一」字形とした軸組33、その他の構成でも良い。あ
るいは、内部にフレーム部材をまったく設けなくても良
い。
【0013】また、住宅1の躯体に耐力壁8・8・・・
を配置して、該躯体構造を強化することも行われてい
る。耐力壁8は、外周部分が軸組3と同じく長方形型の
枠体で構成される。該枠体の内部にはフレーム部材8a
を配置し、該フレーム部材8aが枠体の左右を橋架して
いる。加えて、枠体およびフレーム部材8aで囲まれる
空間内で、対角線上にブレース(筋違)18・18を配
置して、耐力壁8の剛性を高めている。つまり耐力壁8
は、前記軸組3の基本構成に、棒状部材であるブレース
18・18を追加した構成としたものである。図3に示
すように、耐力壁28では枠体の内部を、フレーム部材
により「十」字形としている。また、耐力壁38では、
ブレース18・18を内部に備えると共に、前記対角線
上にフレーム部材38b・38b・・・を配置してい
る。耐力壁8に代えて、耐力壁28・38を住宅1に備
えるようにしても良い。以上の構成により、耐力壁8は
躯体への取り付けに関して、軸組3と互換性があり、1
階、2階等のそれぞれの階層で、軸組3と並置して基礎
2もしくは梁5・5・・・上に固定される。そして耐力
壁8・8・・・の配設により、住宅1の耐震性、防振性
を向上させることができる。
【0014】本発明の適用対象となる躯体は、外壁をす
べて取り除いても躯体構造が揺れることのない軸組構造
の躯体である。すなわち、後述のリフォーム作業の一段
階として、外壁を一旦住宅より取り除いた際に、躯体構
造の弱化が発生しない躯体である。例えば、外壁そのも
のが躯体構造の主要な一部を構成する住宅、所謂壁構造
の住宅は、本発明の適用対象外である。住宅1の躯体
は、前述したように、軸組3および独立柱、梁5によっ
て構成されるものである。本発明の適用対象となる躯体
は、鉄製の柱・梁によって構成されればよいものであ
り、躯体構造は問わない。通し柱を用いた柱勝ち構造で
あっても、通し梁を用いた梁勝ち構造であってもよい。
したがって、軸組3に代えて独立柱その他の柱状部材
で、住宅1の躯体を構成しても良い。また、前記耐力壁
8は躯体構造の強化に用いられる部材であり、構造上は
除いても差し支えがない。本発明においては、本発明の
対象とする躯体構造に耐力壁を含めることにしてもよい
し、耐力壁を含めないことにしてもよい。
【0015】住宅1の外壁は、前記軸組3や耐力壁8等
に、外壁パネル9を固定して形成される。後述するよう
に、外壁パネル9は積層構造に構成されているが、同じ
積層構造かつ、大きさ、形状の異なる外壁パネル9a・
9b・9c等を、外壁パネル9で総称する。図1に示す
ように、階層間に配置される外壁パネル9aは、上下の
梁5・5(もしくは基礎2)に、ボルトや固定具等の締
結手段で固定される。また、外壁パネル9の上下のいず
れか一側を梁5(または基礎2)に固定し、該外壁パネ
ル9の左右を軸組3に固定するようにしても良い。外壁
パネル9bは上部が梁5に固定され、側部は軸組3・3
に固定される。外壁パネル9cは下部が基礎2に固定さ
れ、側部は軸組3・3に固定されている。また、梁5
(もしくは基礎2)と、軸組3のフレーム部材3aとに
外壁パネル9dを固定するようにしてもよい。
【0016】住宅1の躯体の外面側(軸組3や耐力壁8
で構成される躯体の外部)には、外壁パネル9を設けな
い開口部を形成し、該開口部に窓や出入口が設けられる
ようにしている。該開口部にサッシを固定し、該サッシ
に窓額縁や玄関ドア等を開閉自在に設けて、窓や出入口
が形成される。
【0017】開口部へのサッシの取りつけは、例えば、
以下のような方法で行われる。まず、第一の例である。
図1に示すように、軸組3の下部に外壁パネル9dを固
定し、該軸組3の上部には外壁パネル9を設けないよう
にして、該上部には開口部11が形成されている。そし
て該開口部11に、窓用のサッシ12がボルトや固定具
等の締結手段により固定される。該サッシ12には、窓
ガラスを枠体に固定した窓額縁を取りつけて、開口部1
1に開閉自在の窓を構成する。第二の例としては、前記
外壁パネル9b・9c間に形成された開口部10への取
り付けである。この場合はまず、外壁パネル9bの背面
下端と、外壁パネル9cの背面上端とにそれぞれ、フレ
ーム部材を固定する。後述するように、外壁パネル9は
枠体19を備え、該枠体19に外板29、断熱材39が
固定される構成としている。該枠体19に、前記フレー
ム部材をボルトや固定具等の締結手段により固定可能と
している。そして、外壁パネル9b・9cに固定したフ
レーム部材に、窓用のサッシ13がボルトや固定具等の
締結手段により固定される。該サッシ13に、前述と同
じ構成の窓額縁を取りつけて、開口部10に開閉自在の
窓を構成する。第三の例としては、内部に開口部を設け
た外壁パネル9を用いる場合である。この場合も、第二
の例の場合と同じく、開口部上下端で前記枠体19上に
それぞれフレーム部材を固定し、上下の該フレーム部材
に窓用のサッシを固定する。そして、該サッシに窓額縁
を取りつけて、開口部に開閉自在の窓を構成する。
【0018】図4に示す、窓用の軸組43は、開口が他
の軸組3等より大きく形成されている。前記軸組3に代
えて、軸組43を躯体(梁5・5もしくは基礎2)に固
定することで、軸組3よりも幅広の窓を、住宅1に備え
ることができる。
【0019】また、住宅1において、玄関等の扉を構成
する部分では、図5に示すように、出入口用の軸組40
・41・42等を、躯体(基礎2と梁5)に固定する。
軸組40等には、人が立ち姿勢で容易に通過できる開口
が形成されている。該開口に出入口用のサッシを、ボル
トや固定具等の締結手段により固定し、該サッシに回動
自在の扉(玄関であれば玄関ドア)を設けて、出入口を
構成する。
【0020】互いに隣接する外壁パネル9・9間には、
目地材14が挿入されて、スリット状の目地部分を埋め
るようにしている。また、前記サッシ12・13等と、
隣接する外壁パネル9との間には、目地シート15が貼
り付けられて、目地部分を埋めるようにしている。該目
地シートにより、軸組の住宅外部への露出部分が被覆さ
れる。なお、目地材14は金属製であり、目地シート1
5は合成樹脂製である。
【0021】次に、躯体への固定方法および、総厚みが
同一である外壁パネルについて、図6、図7を用いて説
明する。図6は既存および最新の外壁パネルの構造を示
す断面図であり、図7は内外壁の配置を示す斜視断面図
である。まず、既存の外壁パネル16・17・24およ
び、前述した外壁パネル9の構造について説明する。こ
こで、外壁パネル9は、既存住宅に新設するパネルであ
り、最新のものである。既存のプレハブ住宅(以下既存
住宅)には、図6に示すような、既存の外壁パネル16
・17・24等のいずれかが備えられている。
【0022】外壁パネル16は、長方形型に構成された
枠体26を備えている。該枠体26の正面および背面よ
り、該枠体26が形成する開口を塞ぐようにして、外板
36および内板46が固定されている。該固定は、外板
36および内板46を接着シート等により、枠体26に
貼り付けられて行う。また、外壁パネル16の内部に
は、外板36および内板46を固定する前に、断熱材5
6が挿入されている。図7に示すように、住宅への配設
時には、外板36が住宅外部側となるようにして、外壁
パネル16は配置される。軸組3の反外壁パネル16側
には、枠体部材である内壁枠25および、該内壁枠25
に固設される内壁パネル30が配置されている。そし
て、外壁パネル25と内壁パネル30とで形成される空
気層にて、断熱効果が得られるようにしている。なお、
外壁パネルの配置構成は、外壁パネル16および、後述
する外壁パネル9・17・24で同様であり、いずれの
外壁パネルでも図7に示すようなものとなる。
【0023】外壁パネル17も外壁パネル16と同様の
構成であり、枠体27を備え、該枠体27の両側に外板
37、内板47を固定し、内部には断熱材57が配置さ
れている。外壁パネル16・17では、外板および内板
を金属板で形成し、パネルの内部に配置した断熱材で、
断熱効果を得るようにしている。
【0024】外壁パネル16・17が同一の構造である
のと同様に、新設の外壁パネル9と既存の外壁パネル2
4とが同一の構造で構成されている。外壁パネル9・2
4では、外壁パネル16・17より内板46・47を除
いた構造に構成されている。つまり外壁パネル9・24
はそれぞれ、長方形型の枠体19・34を備え、該枠体
19・34に外板29・44を貼り付けて固定し、枠体
19内部に断熱材39・54を配置している。外壁パネ
ル16・17では、外板を繊維混入のセメントまたはセ
ラミックで構成しており、耐火性、耐水性、遮音性に効
果があるようにしている。また、パネル内部に配置した
断熱材で、断熱効果を得るようにしている。なお、これ
らの性能は、外壁パネル9が他の外壁パネルと比べて、
もっとも優れている。
【0025】外壁パネル9・16・17・24間で、住
宅の躯体への固定方法は同一のものである。つまり、い
ずれの外壁パネルにおいても、該外壁パネルの備える枠
体と、躯体中の梁(もしくは基礎)とを、ボルトや固定
具等の締結手段で固定するためである。なお、前述した
ように、外壁パネルは外壁材である。このため、外壁パ
ネル16・17・24のうち、いずれの外壁パネルを用
いて外壁を構成した既存住宅であっても、該外壁パネル
を取り除いて、新設の外壁パネル9により、最新の外壁
を備えることができる。
【0026】また、外壁パネル9・16・17・24間
で、該外壁パネルの総厚みは同一のものである。外壁パ
ネルの総厚みとは、外壁パネル16であれば、外板3
6、断熱材56、内板46のすべてをあわせた厚みのこ
とであり、外壁パネル9であれば、外板29と断熱材3
9とをあわせた厚みのことである。なお、外壁パネルの
厚みは外壁の厚みに等しい。このため、外壁パネル16
・17・24のうち、どの外壁パネルを用いて外壁を構
成した既存住宅であっても、該外壁パネルの一部を取り
除いて新設の外壁パネル9を固定した際に、外壁に凸凹
が生じることがない。このため、住宅外壁の一部だけを
リフォームした場合においても、住宅の外観に違和感が
生じることがない。また、前記サッシ12と外壁パネル
9との目地部分を前記目地シート15で埋める際も、リ
フォームの前後で外壁の厚さに変化がないため、既存住
宅のサッシをそのまま用いることができる。
【0027】次に、軸組、耐力壁の部分的変更を行った
鉄骨躯体について、図8、図9を用いて説明する。本発
明においては、既存住宅より外壁を構成する外壁パネル
を取り除いた後、鉄骨躯体を構成する軸組および、耐力
壁を取り除くと共に、新設の軸組、耐力壁を鉄骨躯体に
固定して、躯体構造の部分的変更を行う。図8は一階部
分におけるリフォーム前の鉄骨躯体を示す斜視図であ
り、図9は一階部分におけるリフォーム後の鉄骨躯体を
示す斜視図である。軸組、耐力壁は、基礎2や梁5の上
下で固定されている(基礎2は上方のみ)。したがっ
て、ボルト等の締結手段を取り外すことで、一枚の軸
組、耐力壁だけを水平方向に抜いて、取り外すことがで
きる。一方、壁構造の住宅においては壁がユニット化さ
れている場合でも、壁と床面とが嵌め込まれて固定され
ている場合には、一枚の壁ユニットだけを取り外す、な
どということはできない。
【0028】一階部分におけるリフォーム前の鉄骨躯体
52の一例を、図8に示している。鉄骨躯体53は、鉄
骨躯体52に軸組、耐力壁の部分的変更を行って構成さ
れたものであり、図9に示している。鉄骨躯体52から
鉄骨躯体53への変更箇所は、以下の3点である。図
8、図9中に示す変更箇所Aでは、鉄骨躯体52を構成
する軸組3・23を取り除くと共に新設の軸組43を固
定して、新たな鉄骨躯体53を構成している。前述した
ように、軸組43を鉄骨躯体53に固定することで、軸
組3に取りつける窓よりも幅広の窓を住宅に取りつける
ことができる。変更箇所Bでも同様に、鉄骨躯体52を
構成する軸組33を取り除くと共に新設の軸組3を固定
して、新たな鉄骨躯体53を構成し、住宅に備える窓の
数を増加させている。変更箇所Cでは、鉄骨躯体52を
構成する軸組33を取り除くと共に新設の耐力壁28を
固定して、新たな鉄骨躯体53を構成している。そし
て、住宅の耐震性、防振性が強化されるようにしてい
る。
【0029】その他、鉄骨躯体から耐力壁を取り除くと
共に新設の軸組を備えて、新たな鉄骨躯体を構成し、窓
の無いところに窓を作ったりしてもよい。あるいは、鉄
骨躯体から耐力壁を取り除くと共に新設の耐力壁を備え
て、新たな鉄骨躯体を構成し、より耐震性、防振性に優
れた耐力壁を備えるようにしても良い。さらに、鉄骨躯
体から一旦取り外した軸組、耐力壁を、他の個所に付け
替えることで、住宅のレイアウトを変更してもよい。こ
の場合は住宅の居住者は新たな軸組・耐力壁を購入する
必要が無く、コストを比較の上で安価なものとすること
ができる。また、以上の躯体構造の変更は、1階部分に
限定されるものではなく、他の階層において行っても良
い。
【0030】次に、本発明のリフォーム方法を用いた外
壁リフォーム作業手順100について、図10を用いて
説明する。図10は外壁リフォーム作業の手順図であ
る。本発明においては、外壁リフォーム作業手順100
にしたがって、一部の外壁をリフォームする、あるいは
全部の外壁をリフォームすることも、どちらでも可能で
ある。例えば、ある特定の階層の既存外壁を取り外して
新外壁に交換する、などといったリフォームも可能であ
る。まず、既存住宅より、前記外壁パネル16・17・
24等の既存外壁パネルを、既存住宅の躯体より取り外
す(ステップ101)。このとき同時に、前記目地材1
4、目地シート15等の目地部材も取り外される。次い
で、既存の軸組(例えば前記軸組3)に固定されている
既存サッシ(例えば前記サッシ12)を取り外す(ステ
ップ102)。そして、取り外した既存サッシから、窓
額縁を取り外す(ステップ103)。
【0031】以上の作業により、既存住宅より外壁パネ
ルを取り外した個所では、軸組、耐力壁が露出した状態
となる。この状態になると、軸組や耐力壁の交換が可能
であり、交換したい部分の軸組や耐力壁を鉄骨躯体より
取り外す(ステップ104)。次いで、軸組、耐力壁が
取り外された個所の鉄骨躯体へ、新設の軸組、耐力壁を
固定する(ステップ105)。前述したように、新たに
固定する軸組、耐力壁は、同じ住宅の他の個所から取り
はずした軸組、耐力壁であっても良い。リフォーム施工
中に住宅が倒壊してしまうのを防ぐため、変更箇所の軸
組、耐力壁をすべて取り外してしまってから、取り付け
を行うのではなく、部分的に何度も行うのが望ましい。
つまり、ステップ104・105は、変更個所ごとに順
番に、繰り返し行うものとする。
【0032】また、窓のサイズを変更したり、出窓を形
成したり、あるいは窓位置を変更する場合には、露出し
た個所の軸組を加工を行う(ステップ106)。具体的
には、前記軸組3を例にとると、該軸組3の枠体内で、
フレーム部材3a・3bの取りつけ位置を変更し、該軸
組3の開口の大きさを調節することにより行う。以上の
ようにして、ステップ104・105の作業だけでな
く、ステップ106の作業においても窓位置の変更は可
能である。ただし、大型の窓を窓を備える場合などは、
ステップ106の作業では無理なので、ステップ104
・105の作業を行う。
【0033】次いで、新設のサッシを露出している軸組
に取りつける(ステップ107)。既存の外壁パネルを
新設の外壁パネル9に交換する際に、サッシの交換も可
能であるため、本リフォーム作業中に同時に行うのであ
る。もちろん、サッシの交換を行わなくても良い。そし
て、新設の外壁パネル9を、上下の梁5・5(もしくは
基礎2)へ、前述した固定方法にしたがって取り付ける
(ステップ108)。さらに、既存の外壁パネルと新設
の外壁パネル9との接続部(目地部分)に前記目地材1
4を挿入し、サッシと外壁パネルとの間に、前記目地シ
ート15を貼り付ける(ステップ109)。サッシおよ
び外壁パネルの取り外しがあったならば、それらが既存
のものであっても新設のものであっても、目地を埋める
ための作業が行われる。
【0034】最後に、外壁の仕上げ工事が行われる(ス
テップ110)。この仕上げ工事においては、既存の外
壁部分および新設の外壁部分の双方に、再塗装を行う。
この再塗装については、以下で説明する。以上のように
して、本発明のリフォーム方法に基づいた外壁のリフォ
ームが終了する。本発明のリフォーム方法では、躯体構
造を残したまま外壁の全面的交換を行う。したがって、
新築を行う場合と比べて安価な費用で、断熱性や防振
性、さらには耐火性、耐水性、遮音性に優れた外壁を備
えることができる。
【0035】次に、既存および新設の外壁への再塗装に
ついて、図11、図12を用いて説明する。図11は外
壁リフォーム作業において、再塗装前後の既存住宅を示
す斜視図であり、図12は外壁リフォーム作業におい
て、再塗装のバリエーションを示す模式図である。既存
の住宅51を、前記外壁リフォーム作業手順100に従
ってリフォームして行くと、ステップ107が終了した
段階では、住宅51は、図11の上側に示すような状態
となる。住宅51の2階部分で、既存の外壁パネル16
を取り除いて代わりに、新設の外壁パネル9を固定した
状態である。このとき、既存の外壁パネル16と新設の
外壁パネル9との色違いが目立つ状態となっている。外
壁の一部だけを新設の外壁パネルに交換した場合、この
ようなことが発生する。なお、既存の外壁パネルとして
は、外壁パネル17・24でもよい。前述したように、
それらの外壁パネルを備え、前述した躯体構造を備えた
住宅であれば、本リフォームの対象となる住宅である。
そして、既存、新設の外壁パネルへ同時に再塗装を行う
ことで、住宅51は、図11の下側に示すような状態と
なる。このとき、既存と新設の外壁パネルを交換した個
所は、もはや区別のつかないものとなる。
【0036】前述した再塗装において、塗装色をリフォ
ーム前の外壁の色から変化させて、外観のリニューアル
を行うことができる。そして、再塗装の色彩、色調を変
化させることで、外観の味わいの異なる複数の外壁塗装
を行うことができる。例えば、図12に示すように、複
数の再塗装バリエーションが可能であり、それぞれ、住
宅51a・51b・51c・51d・51eとしてい
る。これらはいずれも、再塗装後の前記既存住宅51の
外観を示すものである。ここで、縦軸は色の明度を基準
としており、横軸を色の色相を基準(本実施例の場合、
色の派手さ加減)にし、図中の位置で、色彩、色調の具
合が示されるようにしている。
【0037】次に、前述した住宅のリフォーム方法に基
づいたリフォーム案算出システムについて、図13から
図15を用いて説明する。図13は第一実施例における
リフォーム案算出システムを示すブロック図であり、図
14は第二実施例におけるリフォーム案算出システムを
示すブロック図であり、図15は第三実施例におけるリ
フォーム案算出システムを示すブロック図である。以下
で、第一から第三実施例におけるリフォーム案算出シス
テムについて説明する。これらのシステムでは、施工者
側のデータを基にして、リフォーム対象となる既存住宅
において、可能な外壁のリフォーム案を提供するもので
ある。
【0038】まず、第一実施例におけるリフォーム案算
出システム120について説明する。リフォーム案算出
システム120は、図13に示すように、記憶装置12
1と、入力装置122と、算出装置123と、出力装置
124とから構成されている。記憶装置121はハード
ディスク等の記憶媒体であり、データの蓄積が可能に構
成されている。そして該記憶装置121には、施工者側
データ125が予め蓄積されている。施工者側データ1
25は、施工者側が過去に施工した住宅、もしくは現在
施工可能な住宅に関するデータのことである。リフォー
ム案算出システム120は、外壁のリフォーム案を提案
するものなので、施工者側データ125のうち特に、外
壁材および外壁材の固定に関わる諸要素をデータとして
記憶している。該諸要素とは、それらの住宅に関する躯
体構造に関するデータと、躯体の構成部材に関するデー
タと、外壁材に関するデータである。
【0039】躯体構造に関するデータとは、軸組、耐力
壁、独立柱、梁等を用いて構成された鉄骨躯体の構造に
関するデータのことである。施工者側が過去に施工した
住宅、もしくは現在施工可能な住宅に関して、それぞれ
躯体構造がどのようなものであるかが、データとして記
憶装置121に蓄積されている。ここで躯体構造とは、
軸組、耐力壁、独立柱、梁等の組み合わせ方を示してい
る。例えば、梁勝ちで、梁間(もしくは梁と基礎間)に
は前記軸組や耐力壁が配置される構造を躯体構造Aと
し、通し柱を用い、該通し柱間に梁が配置される構造を
躯体構造Bとしている。そして、躯体構造A・Bその他
の躯体構造のデータを集合させて、前記躯体構造に関す
るデータが構成されている。このデータは、リフォーム
対象とする既存住宅の躯体構造と同一の躯体構造の住宅
を、施工者側が扱ったことがあるか(扱うことが可能で
あるか)どうか、といった判断に用いられる。躯体の構
成部材に関するデータとは、躯体を構成する軸組、耐力
壁、独立柱、梁等のデータのことであり、各構成部材に
ついて、施工者側における品番、寸法、形状、、材質、
性能等がデータとして記憶装置121に蓄積されてい
る。例えば、前記軸組3のデータは、次のようなもので
ある。品番はA−1であり、寸法は幅が1m、高さが
2.5m、厚さが6cmであり、形状は長方形型の枠体
部材に、該枠体内をフレーム部材3a・3bが橋架して
形成される形状であり、該枠体部材の断面形状はC形状
であり、材質は鉄であり、性能は許容荷重が1.3tf
である。そして、施工者側が扱ったことがあるか、扱う
ことが可能である構成部材の全部について、各構成部材
のデータを集合させて、前記躯体の構成部材に関するデ
ータが構成されている。外壁材に関するデータとは、外
壁パネルや目地部材に関するデータのことであり、それ
ぞれの部材について、施工者側における品番、寸法、形
状、材質、性能等がデータとして記憶装置121に蓄積
されている。例えば、外壁材の性能としては、外壁パネ
ルの場合であれば、断熱性、防振性、耐火性、耐水性、
遮音性などを意味する。そして、施工者側が扱ったこと
があるか、扱うことが可能である外壁材の全部につい
て、各外壁材のデータを集合させて、前記外壁材に関す
るデータが構成されている。
【0040】また、躯体構造や躯体の構成部材、外壁材
の間における関連性(取り付け互換性)も、前記データ
を参照すれば、容易に知ることができるようにしてい
る。例えば、ある躯体構造の住宅は、どのような構成部
材により鉄骨躯体を構成可能であるか、外壁材はどのよ
うなものが適用可能であるか等が、前記データに関連付
けられて、記憶装置121に記憶されている。
【0041】一方、リフォーム案算出システム120の
利用者は、居住者側データ126を、前記入力装置12
2を用いて入力する。該入力装置122は、キーボート
やマウス等のコンピュータ装置への入力手段である。な
お、前記利用者としては、施工者、既存住宅の居住者、
どちらであってもよい。居住者側データ126は、リフ
ォーム対象となる既存住宅に関するデータのことであ
る。該居住者側データ126は、既存住宅に実際に用い
られている躯体構造、躯体の構成部材、外壁材が何であ
るかを特定するためのデータである。リフォーム対象と
なる既存住宅は、どんな躯体構造であるか、どんな軸
組、耐力壁等の構成部材を用いているか、どんな外壁パ
ネルであるか、といった該既存住宅の構成要素を、居住
者側データ126として、リフォーム案算出システム1
20に入力するのである。したがって、躯体構造のタイ
プ、各構成部材の品番、各外壁材の品番さえ特定できれ
ば、居住者側データ126として十分である。
【0042】居住者側データ126の入力が終了する
と、前記施工者側データ125と、前記居住者側データ
126と、前述した住宅のリフォーム方法とに基づい
て、前記算出装置123が、リフォーム対象とする既存
住宅に適用可能な外壁材および躯体の構成部材の特定を
行う。ここで、リフォーム対象とする既存住宅に適用可
能となる外壁材および躯体の構成部材は、存在しないこ
ともあれば、複数の部材が適用可能となることもある。
前述した外壁パネル9・16・17・24のように、リ
フォーム対象とする既存住宅と、外壁パネルの固定方法
と総厚みが同じである外壁パネルであれば、どの外壁パ
ネルであっても、該既存住宅に適用可能である。また、
軸組・耐力壁等の躯体の構成部材に関しても、階層間の
距離が等しい躯体構造に用いられるもので、固定方法が
同様の構成部材であれば、どの構成部材を用いても、前
記既存住宅に適用可能である。
【0043】算出装置123による以上の算出結果は、
出力データ127として出力装置124に出力され、前
記利用者は、どの外壁材がリフォーム対象とする既存住
宅に適用可能であるか、どの躯体の構成部材が該既存住
宅に適用可能であるか、を知ることができる。どの品番
の構成部材、外壁材を用いれば、どのような居住性の向
上が望めるか、外観が変化するか、などを前記利用者は
シミュレーションにより、実際のリフォームを行う際の
参考とすることができる。適用可能な躯体の各構成部
材、各外壁材が複数存在する場合は、可能なリフォーム
案が複数存在することになる。適用可能な各構成部材、
各外壁材のうち、一部をリフォームしようとする場合、
全部をリフォームしようとする場合などで、可能なリフ
ォームは、その組み合わせの数だけ存在することにな
る。前記利用者は入力装置122を操作することで、そ
れらの可能なリフォーム案を次々閲覧することが可能で
ある。
【0044】出力装置124は、ディスプレイ等の画像
表示装置に構成されている。一方、前記算出装置123
は、リフォーム対象とする既存住宅に、該既存住宅へ適
用可能である外壁材および躯体の構成部材を設けた場合
について、該既存住宅の外観イメージのシミュレーショ
ン算出を行うことも可能である。そして、該算出装置1
23により算出されたシミュレーション結果が、出力装
置124に外観イメージとして画像出力される。算出装
置123は、リフォーム対象とする既存住宅に新設の外
壁パネルを設けた場合、外壁の再塗装を行った場合の複
数のパターンなど、多様な外観イメージを出力装置12
4に出力可能としている。図12に示したような外観イ
メージも、出力装置124に出力される。また、軸組、
耐力壁等の躯体の構成部材の取り外しおよび取り付けに
よって、開口部の位置、形状が変化する場合には、開口
部の位置や形状の変化をシミュレーションした住宅の外
観も、前記外観イメージとして出力されるものである。
【0045】第二実施例におけるリフォーム案算出シス
テム220について説明する。リフォーム案算出システ
ム220は、図14に示すように、リフォーム案算出シ
ステム120とほぼ同様の構成であり、施工者側データ
225と出力データ227とに、価格の要素が含まれて
いる点が、リフォーム案算出システム120と異なって
いる。以下、リフォーム案算出システム120と重複す
る部分に関する説明は、省略する。
【0046】施工者側データ225においては、躯体の
構成部材および外壁材に関するデータに、価格の要素が
追加されている。そして、各構成部材、各外壁材の価格
のデータが記憶装置221に蓄積されている。また、施
工者側データ225には、施工費用に関するデータも追
加されている。該施工費用とは、ここではリフォームの
際にかかる施工費用を示している。これは、躯体の各構
成部材や各外壁材を取り外すと共に、新設の部材を取り
つける際に要する費用のことであり、リフォーム対象と
する既存住宅のリフォーム個所の増大につれて、前記施
工費用も増大するものである。施工個所、施工に要する
部材ごとに、前記施工費用がどのくらいかかるか、につ
いての関連付けが、施工者側データ225中で行われて
いる。
【0047】そして、リフォーム案算出システム220
の利用者が、居住者側データ126を入力装置222を
用いて入力すると、算出装置223により出力データ2
27の算出が行われ、該出力データ227が出力装置2
24より出力される。
【0048】出力データ227には、リフォーム対象と
する既存住宅に適用可能となる躯体の各構成部材、各外
壁材について、価格のデータも含まれている。このた
め、前記利用者は、適用可能な躯体の構成部材および外
壁材の価格を知ることができるだけでなく、予めリフォ
ームに要する総費用をも見積もることができる。
【0049】施工者がリフォーム案算出システム120
・220を利用する場合には、該システムの出力データ
を基に、既存住宅の居住者にリフォーム案の提案を行う
ことなどができる。例えば、前記算出装置123・22
3にプリンタ等の画像形成装置を接続し、リフォーム案
の出力データ、特に外観イメージなどを前記画像形成装
置を用いて、紙に印刷する。外観イメージは、カラーで
出力するのが望ましい。そして施工者は、紙に印刷され
たリフォーム案(出力データ127・227)を持って
既存住宅の居住者を訪問し、シミュレーションによる外
観イメージや、総施工コストの見積もりを呈示したりす
ることができる。このようにして、新築の施工より例え
ば、10、20年を経過した既存住宅の居住者に、新築
の建替えと比べて安価な費用で行えるリフォーム案を提
案したりすることができる。
【0050】次に、第三実施例におけるリフォーム案算
出システム320について説明する。リフォーム案算出
システム320は、図15に示すように、施工者側のコ
ンピュータ装置310と、、居住者側のコンピュータ装
置330とを、インターネット等のネットワーク300
で接続して構成される。コンピュータ装置310・32
0はそれぞれ、キーボード、マウス等の入力装置と、コ
ンピュータ本体(演算処理を行う算出装置)と、画像の
出力を可能とする出力装置と、ハードディスク等の記憶
媒体である記憶装置とを備えている。なお、居住者側の
コンピュータ装置330では、記憶装置は図示していな
い。ここで、施工者側のコンピュータ装置310はリフ
ォーム案算出システム320においてホストコンピュー
タとして機能し、居住者側のコンピュータ装置330
は、該ホストコンピュータに対する端末装置として機能
する。つまり、施工者側のコンピュータ装置310にお
いては算出装置323と記憶装置321とが重要であ
り、居住者側のコンピュータ装置330では入力装置3
22と出力装置324とが重要である。
【0051】リフォーム案算出システム320におい
て、必要不可欠な構成要素を列挙すると、居住者側の入
力装置322および出力装置324、ネットワーク30
0、施工者側の算出装置323および記憶装置321で
ある。居住者側のコンピュータ本体328は、施工者側
の算出装置323(コンピュータ本体)と、ネットワー
ク300を介して、情報伝達可能とする機能を備えてお
ればよい。
【0052】記憶装置321には、前記施工者側データ
225または前記施工者側データ125が予め蓄積され
ている。そして、居住者が入力装置322を用いて居住
者側データ126を入力すると、ネットワーク300を
介して、算出装置323で前述したような算出が行わ
れ、その算出結果が出力データとして、再びネットワー
ク300を介して、出力装置324より出力される。記
憶装置321に蓄積されたデータが施工者側データ22
5の場合は、コストに関するシミュレーションも行われ
る。
【0053】以上の構成により、居住者は自宅に居るま
まで、リフォーム案算出システム320を利用すること
ができる。居住者がマウスやキーボード等の入力装置3
22を操作することで、可能なリフォーム案が次々出力
装置324に表示され、リフォーム後の外観イメージや
総施工コストの見積もりなどを、施工者側の事務所を訪
問したり、施工者側の営業員の訪問を待つことなどと比
べて、大変気軽に行うことができる。また、施工者側に
とっても、リフォーム案算出システム320のようなコ
ンピュータシステムを構成するだけの手間で済むので、
営業にかかるコストを削減することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したことによ
り、次のような効果を奏する。請求項1記載の如く、プ
レハブ住宅のリフォームにおいて、既存住宅から鉄骨躯
体を残したまま、既存の外壁を構成する外壁材の一部ま
たは全部を取り除き、次いで、前記鉄骨躯体を構成する
軸組、耐力壁の一部を取り除くと共に新設の軸組を固定
して、新たな鉄骨躯体を構成し、該新たな鉄骨躯体に新
設の外壁材を固定するので、躯体構造を揺るがすことな
く外壁の交換が可能であり、外壁の全面的な交換が可能
である。このため、断熱性や防振性、さらには耐火性、
耐水性、遮音性に優れた新設の外壁と交換して、住宅全
体の居住性の向上を図ることができると共に、デザイン
性の優れた外壁と交換することで、外観の優れた住宅に
することもできる。さらに、外壁の全面的交換により住
宅の建替えに等しい効果を、本リフォームにより得るこ
とができるにも関わらず、費用が建替えの場合と比べて
安価なものとなる。また、躯体を分解しなくても躯体構
造の変更が可能であり、窓位置の変更や大型窓の設置を
行うことができる。このため、新築の場合と比べて費用
を安価にすると共に、作業の手間を少なくすることがで
きる。
【0055】請求項2記載の如く、プレハブ住宅のリフ
ォームにおいて、既存住宅から鉄骨躯体を残したまま、
既存の外壁を構成する外壁材の一部または全部を取り除
き、次いで、前記鉄骨躯体を構成する軸組、耐力壁の一
部を取り除くと共に新設の耐力壁を固定して、新たな鉄
骨躯体を構成し、該新たな鉄骨躯体に新設の外壁材を固
定するので、躯体構造を揺るがすことなく外壁の交換が
可能であり、外壁の全面的な交換が可能である。このた
め、断熱性や防振性、さらには耐火性、耐水性、遮音性
に優れた新設の外壁と交換して、住宅全体の居住性の向
上を図ることができると共に、デザイン性の優れた外壁
と交換することで、外観の優れた住宅にすることもでき
る。また、耐力壁を躯体構造に追加するので、外壁の交
換を行うと同時に、住宅の耐震性、防振性を高めること
ができる。例えば、交通量等の住宅の外部環境が変化し
た場合に、交通振動を抑制する処置を施すことができ
る。また、外壁の全面的交換により住宅の建替えに等し
い効果を、本リフォームにより得ることができるが、躯
体構造の変更が無いため、費用が建替えの場合と比べて
安価なものとなる。
【0056】請求項3記載の如く、前記新設の外壁材の
固定方法は、前記既存の外壁材の固定方法と同じとする
ので、特別な固定具や締結部材を用いることなく、従来
と同じ部材を用いて、新たな外壁を既存住宅の中に備え
ることができる。しかも、新築住宅、リフォームを行う
既存住宅とで、固定具や締結部材の共通化を図ることが
でき、施工者側のコストダウンに繋がる。このため、既
存住宅に最新の外壁を設ける場合であっても、容易に取
り付けを行うことができる。
【0057】請求項4記載の如く、前記新設の外壁の総
厚みは、前記既存の外壁の総厚みと同じものとするの
で、新設の外壁を設けた場合でも、外壁に凸凹が生じる
ことがない。加えて、外壁に凸凹が生じないため、隣接
する外壁間、外壁とサッシ間の目地部分を埋めるための
目地部材も、従来と同様のものを用いることができる。
したがって、新築住宅、リフォームを行う既存住宅と
で、目地材や目地シートの共通化を図ることができ、施
工者側のコストダウンに繋がる。
【0058】請求項5記載の如く、前記既存住宅に残し
た既存の外壁材と、該既存住宅に固定した前記新設の外
壁材との双方に、再塗装を行うので、外壁の交換個所が
目立たないものとなる。したがって、部分的に外壁をリ
フォームする場合であっても、外観が損なわれることが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレハブ住宅1の構成を示す斜視図である。
【図2】軸組を示す模式図である。
【図3】耐力壁を示す模式図である。
【図4】窓用の軸組を示す模式図である。
【図5】出入口用の軸組を示す模式図である。
【図6】既存および最新の外壁パネルの構造を示す断面
図である。
【図7】内外壁の配置を示す斜視断面図である。
【図8】一階部分におけるリフォーム前の鉄骨躯体を示
す斜視図である。
【図9】一階部分におけるリフォーム後の鉄骨躯体を示
す斜視図である。
【図10】外壁リフォーム作業の手順図である。
【図11】外壁リフォーム作業において、再塗装前後の
既存住宅を示す斜視図である。
【図12】外壁リフォーム作業において、再塗装のバリ
エーションを示す模式図である。
【図13】第一実施例におけるリフォーム案算出システ
ムを示すブロック図である。
【図14】第二実施例におけるリフォーム案算出システ
ムを示すブロック図である。
【図15】第三実施例におけるリフォーム案算出システ
ムを示すブロック図である。
【符号の説明】
1・51 住宅 3・43 軸組 8・28 耐力壁 5 梁 9・16・17・24 外壁パネル 14 目地材 15 目地シート 52・53 鉄骨躯体 120・220・320 リフォーム案算出システム 121・221・321 記憶装置 122・222・322 入力装置 123・223・323 算出装置 124・224・324 出力装置 125・225 施工者側データ 126 居住者側データ 127・227 出力データ 300 ネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川目 尚豊 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 斎藤 浩幸 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 Fターム(参考) 2E176 AA07 BB24 BB27 BB31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレハブ住宅のリフォームにおいて、既
    存住宅から鉄骨躯体を残したまま、既存の外壁を構成す
    る外壁材の一部または全部を取り除き、次いで、前記鉄
    骨躯体を構成する軸組、耐力壁の一部を取り除くと共に
    新設の軸組を固定して、新たな鉄骨躯体を構成し、該新
    たな鉄骨躯体に新設の外壁材を固定することを特徴とす
    る住宅のリフォーム方法。
  2. 【請求項2】 プレハブ住宅のリフォームにおいて、既
    存住宅から鉄骨躯体を残したまま、既存の外壁を構成す
    る外壁材の一部または全部を取り除き、次いで、前記鉄
    骨躯体を構成する軸組、耐力壁の一部を取り除くと共に
    新設の耐力壁を固定して、新たな鉄骨躯体を構成し、該
    新たな鉄骨躯体に新設の外壁材を固定することを特徴と
    する住宅のリフォーム方法。
  3. 【請求項3】 前記新設の外壁材の固定方法は、前記既
    存の外壁材の固定方法と同じとすることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の住宅のリフォーム方法。
  4. 【請求項4】 前記新設の外壁の総厚みは、前記既存の
    外壁の総厚みと同じものとすることを特徴とする請求項
    1から請求項3のいずれかに記載の住宅のリフォーム方
    法。
  5. 【請求項5】 前記既存住宅に残した既存の外壁材と、
    該既存住宅に固定した前記新設の外壁材との双方に、再
    塗装を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のい
    ずれかに記載の住宅のリフォーム方法。
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