JP2003003670A - コンクリート建造物用結合剤の混合・注入方法及びその装置 - Google Patents

コンクリート建造物用結合剤の混合・注入方法及びその装置

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JP2003003670A
JP2003003670A JP2001191861A JP2001191861A JP2003003670A JP 2003003670 A JP2003003670 A JP 2003003670A JP 2001191861 A JP2001191861 A JP 2001191861A JP 2001191861 A JP2001191861 A JP 2001191861A JP 2003003670 A JP2003003670 A JP 2003003670A
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cement
mixing
injection
bag body
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Koichi Nishiyama
幸一 西山
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TOA SHOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】専用の攪拌装置や注入容器を使用せずに少量の
セメントを手軽に且つ簡単に水等と練り混ぜ、得られた
結合剤をそのまま注入し得る効率的な水等との攪拌混合
と注入作業が期待できるコンクリート建造物用結合剤の
混合・注入方法及びその装置を提供する。 【解決手段】セメント4を収容する袋体1内に練混ぜ液
5を目分量にて入れて袋体1の袋口を封止し、この状態
で袋体1を手揉みすることにより、セメント4と練混ぜ
液5とを練り混ぜて注入施工に適した軟度の結合剤6を
作り、その後、袋体1に備えた注入ノズル2から結合剤
6を被充填部に押し出し注入し得るようにした。又、可
撓性を有する袋体1に、適度の硬度を有する注入ノズル
2を備え、内部には所定量のセメント4を収納し、袋口
には封止手段3を備え、この封止手段3により袋体1の
袋口を開き、セメント4と練り混ぜる練混ぜ液5を入れ
た後に所要のシール性にて袋口を封止し得るようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート建造
物のバルコニー、廊下等に設置する手摺の取付け施工時
に、手摺支柱のアンカーと手摺設置部の固定穴との間に
充填することにより、当該設置部に手摺支柱を直立固定
したり、又は鉄筋の端部を接続する等の各種の施工用と
して使用される結合剤の混合・注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート建造物のバルコニー
等の手摺設置部に明けた固定穴に手摺支柱を直立固定す
るための結合剤を作る場合、セメントと水等とをミキサ
等の専用の攪拌機を用いて練り混ぜる。そして、手摺支
柱のアンカーが挿し込まれた固定穴に注入(充填)する
場合等には別途に準備した専用の注入容器等に練り混ぜ
た結合剤(充填剤、接着剤)を移し替えて行う仕法が一
般的であった。ところで、手摺支柱を固定穴に固定する
等の施工に使用される結合剤は気温やその他の環境条件
等に左右されるが、1〜3時間程度で硬化する。従っ
て、1回当りのセメントと水等との練り上がり量は5乃
至7本の手摺支柱を固定穴に直立固定し得る例えば2000
cc(2kg)程度が限度であるとされている。それ以上
の結合剤を作っても使えこなせずに、硬化してしまって
捨てざる得ない等の無駄になる。因みに、1本の手摺支
柱を固定穴に固定する際に使用する結合剤の注入量(充
填量)は手摺支柱の大きさ、その立設構造形態、固定穴
の大きさ等によって様々では有るが、例えば図3に例示
したような手摺支柱9を固定穴11に直立固定する場合、
300cc程度の結合剤を使用するとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来において
は2000ccの少量の結合剤をセメントと水等とを練り混ぜ
て作る度に攪拌装置を使用し、又、それを専用の注入容
器等に移し替えながら手摺支柱の取付けを行わなければ
ならことから、面倒で手間が掛かる。特に、セメントと
水等を練り混ぜる作業が終了する度に付着残留する接合
剤を洗い流すために攪拌装置を洗わなければならないと
言った煩わしい作業が施工時間の延長を招く要因とな
り、作業者に与える精神的な負担が大きくなるばかり
か、作業能率が非常に悪い。又、専用の攪拌装置を用い
てセメントと水とを完全に練り混ぜるためには時間を掛
けて攪拌を行わなければならい。特にセメントのダマ
(塊)がなかなか消えず、このダマがなくなり、セメン
トと水等とを完全且つ均一に練り混ぜるためにはかなり
の時間を掛けてその攪拌を行わなければならない等の数
々の問題があった。
【0004】本発明はこの様な従来事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とする処は、専用の攪拌装置を使用
せずに少量のセメントを簡単且つ手軽に水等と練り混ぜ
ることができ、しかも、専用の注入容器に移し替えるこ
とをせずに注入作業に即座に移行することができる効率
的な水等との攪拌混合と注入作業が期待できるコンクリ
ート建造物用結合剤の混合・注入方法及びその装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を達成するための手段】課題を達成するために本
発明は、セメントを収容する袋体内に所定量の練混ぜ液
を入れて袋体の袋口を封止し、この状態で袋体を上下左
右に振ったり、擦り合わせる等の手揉みをすることによ
り、セメントと練混ぜ液とを練り混ぜて注入施工に適し
た軟度の結合剤を作り、その後、袋体に備えた注入ノズ
ルから結合剤を被充填部に押し出し注入することを要旨
とするコンクリート建造物用結合剤の混合・注入方法で
ある。因みに、上記結合剤の望ましいコンシステンシー
の範囲は7〜13(J14ロール・秒)である。
【0006】又、本発明では少なくとも可撓性を有する
袋体に注入ノズルを備え、内部には所定量のセメントが
収納したことを要旨とするコンクリート建造物用結合剤
の混合・注入装置である。ここで、上記袋体の袋口には
所要のシール性を持って繰り返し開閉可能とする封止手
段を備える。この封止手段としては特に限定されるもの
ではないが、簡単且つ繰り返し開閉可能で、所要のシー
ル性にて封止し得る例えば一対の雄雌からなるチャック
等が好ましい。又、上記注入ノズルには適宜の間隔をお
いて数本のカット線又は折れ線を施すことが好ましい。
これにより、切断工具等を使用すること無く尚且つ注入
する隙間や注入孔等の大きさに応じて選択的にノズルを
開口することができる。又、上記袋体は、手揉みし得る
可撓性を有する材料であれば特に限定されるものではな
いが、生分解可能な材料を用いて形成することが好まし
く。又、注入ノズル、そして雄雌一対のチャック等から
なる封止手段においても同じく生分解可能な材料を用い
て形成することが好ましい。又、注入ノズルを袋体に一
体に形成、又は後付けにより設ける等、何れでも良い。
【0007】又、本発明では一部又は全体が手揉みが可
能な可撓性を有する容器の内部に、少なくとも2室に仕
切る仕切り手段を設けてその一方側にセメントを、他方
側には練混ぜ液を隔離収容し、更に容器の開口部には所
要のシール性で開閉可能に封止し得る封止手段を又は注
入ノズルを備えた蓋体を開閉可能に備えてなることを要
旨とするコンクリート建造物用結合剤の混合・注入装置
である。又、上記仕切り手段が、容器の内部を少なくと
も上下2室に仕切るように同内部に配設され尚且つ注入
ノズル等を突刺すことで破壊する材料を用いて形成した
仕切り壁であり、例えば所要の厚さを有するアルミ箔又
はシート状アルミを壁基材とし、その両面にポリプロピ
レン、ポリエチレン等のポリ系合成樹脂膜を施してな
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の具体例を図面に基
づいて説明する。図1は請求項1乃至2に係る本発明混
合・注入装置Aの実施形態の一例を示す斜視図で、1は
袋体、2は注入ノズル、3は封止手段であり、計量され
たセメント4を収容する袋体1内に所定量の練混ぜ液5
を入れて袋体1の袋口を封止手段3により封止し、この
状態で袋体1を上下左右に振ったり、擦り合わせる等の
手揉みをすることにより、セメント4と練混ぜ液5とを
練り混ぜて注入施工に適した軟度の結合剤6(充填剤、
接着剤)を簡単且つ手軽に得られ、該結合剤6を袋体1
に備えられている注入ノズル2から被充填部、例えば図
3に示すような手摺支柱9内から固定穴11へと押し出し
注入し得るように形成してある。
【0009】袋体1は、作業者が手揉みし得る可撓性を
有する材料であれば特に限定されるものではないが、生
分解可能な材料が好ましい。この様な材料を用いて袋体
1を形成することで、使用後において袋体1を産業廃棄
物として発生させない。つまり、環境に優しい混合・注
入装置Aの製作することが可能になる。この袋体1は、
収容するセメント4量に合せた夫々の大きさに形成する
と共に、閉鎖底側には注入ノズル2を備えると共に、袋
口には所要のシール性を持たせて開閉可能に封止し得る
封止手段3を備える。又、袋体1はセメント4を収容し
た状態においては袋口縁が熱融着やその他の手段により
完全にシールされているものである。つまり、袋口を開
く時にはシール部7をハサミ等により切除した後に、封
止手段3による封止状態を解除することで、袋口を開く
ことができるようにしてある。又、袋体1は透明の材料
を用いて形成することで、セメント4と練混ぜ液5との
手揉みによる練り混ざり状態が目視により確認しながら
行うことができる。
【0010】注入ノズル2は、先細筒状のノズル形態を
定形保持し得るような適宜の硬度を有する例えば合成樹
脂材料等の所要の材料を用いた先細円筒状にて袋体1に
設ける。この注入ノズル2は、別途に形成して袋体1に
設けるも、袋体と同時成形により一体に設けるも任意で
あるが、袋体1と同じく生分解可能な材料を用いて形成
することが好ましい。それにより、袋体1と同じく産業
廃棄物として発生させないようにする。又、この注入ノ
ズル2の先細側には所要の間隔をおいて数本のカット線
又は折れ線8が施されており、何れかのカット線又は折
れ線8を選択的にカット又は折ることでノズルを開き、
例えば図3に示した手摺支柱9の注入口10に挿し込んで
練り混ぜた袋体1内の結合剤6を手摺支柱9内から手摺
設置部Bの固定穴11に押し出し注入し得るようにしてあ
る。
【0011】封止手段3は、セメント4が収容されてい
る袋体1内に、添加剤、流動化剤、そして水等の練混ぜ
液5を入れてそれらを練り混ぜる時に液等が外部に漏れ
無いように袋体1の袋口を所要のシール性にて封止し得
るものであれば特に限定されるものではないが、例えば
図1の拡大図に示すように、所要のシール性にて簡単に
封止、そして封止状態を簡単に解除し得る例えば一対の
雄雌からなるチャック等が好ましく、袋口の内側に熱融
着その他の止着手段により一体に設けるものである。
又、この封止手段3も前述の注入ノズル2と同様に、生
分解可能な材料を用いて袋体1に備えることで、産業廃
棄物として発生させないようにすることが好ましい。即
ち、使用後において袋体1と分別すること無く、袋体1
と共に処理できるようにすることが好ましい。
【0012】而して、以上の如く底側に注入ノズル2
を、袋口に封止手段3を備えた袋体1内に、添加剤、流
動化剤、そして水等の練混ぜ液5との攪拌混合によって
例えば2000cc程度の結合剤6を得ることができる分量に
計量されたセメント4を収納し、袋口を熱融着等により
一体にシールすることで図1に示す本発明の混合・ 注
入装置Aを得る。これによって、例えばコンクリート建
造物のバルコニー等の手摺設置部Cに明けられている5
乃至7ヶ所の固定穴11に手摺支柱9を直立固定し得る程
度の少量(分量)の結合剤6を、水等の練混ぜ液5を入
れて袋体1を上下左右に振ったり、擦り合わせる等の簡
単な手揉み仕法により手軽に作ることができる。
【0013】尚、セメント4の収容量としては特に限定
されるものではなく、600cc、900cc、1500ccのように使
用する現場の手摺支柱9の設置本数に合せた分量の結合
剤6を得ることができるセメント4量を袋体1内に収容
するものである。
【0014】結合剤6としては、特に限定されるもので
はないが、僅かな隙間にも充填できる優れた流動性を有
し、しかも、コンクリートとの一体化が図れるようにコ
ンクリートに馴染み易いグラウト材等が望ましい。又、
望ましいコンシステンシーの範囲は7〜13(J14ロール
・秒)である。尚、結合剤6はエポキシ樹脂系やその他
のこの種コンクリート建造物の施工において使用されて
いるものでも良く、特に限定されるものではない。
【0015】次に、以上の如く構成した本実施例詳述の
混合・注入装置Aを用いた手摺Bの取付け施工例を説明
すると、図2に示すように、作業者は袋体1の袋口のシ
ール部8をハサミ等で切除し、封止手段3による封止状
態を解除して袋口を開き、内部に収容されているセメン
ト4量に合せた目分量の添加剤、流動化剤、そして水等
の練混ぜ液5を袋体1内に入れる(aの状態)。次に、
封止手段3により袋口を封止し、この状態で袋体1を上
下左右に振ったり、擦り合わせる等の手揉みを行う。す
ると、袋体1内のセメント4と水等の練混ぜ液5が練り
混ぜられて注入施工に適した軟度の結合剤6が得られる
(bの状態)。この時、擦り合わせる等の手揉みにより
セメントのダマ(塊)は簡単且つ直ぐに消えて均一に練
り混ぜられる。そして、注入ノズル2の先細側に施され
ている何れかのカット線又は折れ線8から選択切除して
ノズル2を開き、図3(a)に示すように、手摺設置部
Cの固定穴11にアンカー12を挿し込んで直立する手摺支
柱9の注入口10にノズル2を挿し込み、袋体1内の結合
剤6を絞り出すように押し出して手摺支柱9内、アンカ
ー12が挿入する固定穴11内へと注入する。
【0016】従って、斯かる実施例詳述の混合・注入装
置Aによれば、計量された所定量のセメント4を収容す
る袋体1内に、当該セメントの分量に合せて計量した水
等の練混ぜ液5を入れて手揉みをすると言った手軽な仕
法により注入施工に適した軟度の結合剤6を簡単に得る
ことができる。しかも、練り混ぜた結合剤6は袋体1に
備えられている注入ノズル2をもって即座に注入作業を
行うことができる。
【0017】図4乃至図6は、請求項3乃至4に係る本
発明混合・注入装置A-1の実施形態の一例を示し、斯か
る装置A-1は上記実施例詳述の材料から略円筒状やチュ
ーブ状に形成した容器13の内部に、同内部を上下2室に
仕切るように仕切り手段を設けて、その一方側に前述し
たグラウト材等のセメント4を、他方側に所要の添加
剤、流動化剤、そして計量された水等の練混ぜ液5を隔
離収容してなり、使う時に容器13の開口部から注入ノズ
ル14を備えた蓋体15を取り外し、該注入ノズル14を開口
部から容器13内に挿し込んで仕切り手段を破壊した後、
容器13を上下左右に振ったり、擦り合わせる等の手揉み
をすることにより、セメント4と練混ぜ液5とを練り混
ぜて注入施工に適した軟度の結合剤6を簡単且つ手軽に
得られるように形成してある。
【0018】容器13は、前述の実施例詳述のようにその
一部又は全体が手揉みし得る適宜の可撓性を有する材料
であれば特に限定されるものではないが、生分解可能な
材料を用いて適宜の有底筒状に形成することが好まし
い。そして、円筒状を呈する容器13は、図示例のように
セメント4を収容する有底筒状の下側筒部13-1と練混ぜ
液5を収容する上側筒部13-2とで構成され、この上下筒
部13-1,13-2を熱蒸着等により一体に接合するようにし
てある。この時、上下筒部13-1,13-2の間に仕切り手段
を設けることで、容器13内を上下2室に区画するように
してある。
【0019】仕切り手段は、容器13を万が一落した場合
の衝撃等を受けても簡単に破壊することがない強靭さを
備える一方で、先細状の注入ノズル14やその他のねじ回
し(ドライバ)や棒等を用いて突刺す行為により破け、
しかも、容器13を上下左右に振ることで、当該破け部分
から完全に破壊してセメント4と水等の練混ぜ液5とが
完全に混ざり合うことができる材料、例えば所要の厚さ
を有するアルミ箔又はシート状アルミを壁基材としてそ
の両面に、上下筒部13-1,13-2との熱蒸着を図るポリプ
ロピレン、ポリエチレン等のポリ系合成樹脂膜を施した
仕切り壁16であり、この仕切り壁16を、前述のように上
下筒部13-1,13-2を接合片部17,18を介して熱蒸着によ
り接合する時に、その接合片部17,18間に介在して容器
13内に配設することで、容器13内を上下2室に区画する
ものである。
【0020】又、上側筒部13-2の開口部に螺合方式によ
り装着する蓋体15に備えた注入ノズル14の先細側には前
述したように所要の間隔をおいて数本のカット線又は折
れ線8が施されており、何れかのカット線又は折れ線8
を選択的にカット又は折ることで、適宜の開口にてノズ
ル14を開くことができるようにしてある。尚、この注入
ノズル14は予め開口しておき、図4に二点鎖線で例示し
たように閉鎖キャップ19等にて適宜閉鎖し得るように形
成することも勿論任意である。
【0021】而して、以上の如く構成した本実施例詳述
の混合・注入装置A-1によれば、注入ノズル14を備えた
蓋体15を取り外してノズル14を容器13の開口部から挿し
込み、当該ノズル14で内部の仕切り壁16を突き破る(図
5参照)。その後、蓋体15を開口部に装着して容器13を
上下左右に振ったり、擦り合わせる等の手揉みを行う。
この時、容器13を上下左右に振る行為により、注入ノズ
ル14により突き破られた仕切り壁16は当該破れ部分より
完全に破壊され、隔離収容されていたセメント4と練混
ぜ液5とが完全に混ざり合って注入施工に適した軟度の
結合剤6に練り混ぜられる。そして、この様にして得ら
れた容器13内の結合剤6は、図6に示すように、カット
線又は折れ線8から選択切除されることで開口し、手摺
支柱9の注入口10から同支柱9内に挿し込まれた注入ノ
ズル14から手摺支柱9内、アンカー12が挿入する固定穴
11内へと絞り出すように押し出し注入することができ
る。
【0022】従って、斯かる実施例詳述の混合・注入装
置A-1によれば、予め計量された所定量のセメント4と
水等の練混ぜ液5とを隔離収容する容器13内部の仕切り
壁16を、蓋体15の注入ノズル14等を用いて突き破った後
に手揉みをすると言った手軽な仕法により注入施工に適
した軟度の結合剤6を得ることができる。つまり、前述
した実施例詳述のように水等の練混ぜ液5をセメント量
に合せた目分量にて袋体1に入れると言ったことを一切
せずに、容器13内部の仕切り壁16を突き破り、容器13を
上下左右に振る等の手揉みにより注入施工に適した軟度
の結合剤6を簡単に得ることができる。練り混ぜた容器
13内の結合剤6は注入ノズル14をもって即座に注入作業
を行うことができる。
【0023】尚、前述実施例においては容器13を上下2
室に仕切って、内部にグラウト材等のセメント4と水等
の練混ぜ液5を隔離収容する構造形態としたが、斯かる
2室形態に限定されるものではない。例えば、エポキシ
樹脂系のセメントを隔離収容する場合には同エポキシ主
材、硬化剤並びに骨材、そして練混ぜ液、これらを隔離
収容する上下3室に仕切る等、特に限定されるものでは
ない。
【0024】図7は、請求項3乃至4に係る注入・混合
装置A-2の他の実施例を示し、斯かる実施例では容器20
を箱状に形成すると共に、仕切り壁16により上下2室に
仕切った下側にセメント4を、上側に水等の練混ぜ液5
を隔離収容してなるもので、この様に容器20を箱状に形
成した以外の構成においては前述の実施例詳述と基本的
に変わりがない。よって、同じ構成部分に同じ符号を用
いることで重複説明は省略する。
【0025】即ち、セメント4を収容する有底箱状の下
側容器部20-1と練混ぜ液5を収容する上側容器部20-2と
を熱蒸着等により一体に接合することにより容器20内を
前述の仕切り壁16を介して上下2室に区画するようにし
てある。又、上側容器部20-2の開口部に開閉可能に装着
する蓋体15の注入ノズル14は、前述した手摺支柱9の注
入孔10へ挿し込んだ状態での注入作業を容易にするため
に前方に向けた略L字状を成し、その先細側に所要の間
隔をおいて数本のカット線又は折れ線8が施されてい
る。又、この注入ノズル14の後方位置には取っ手21が設
けられており、この取っ手21を持って前述の注入作業を
行い得るようにしてある。
【0026】尚、前述の実施例においては手摺Bの施工
例を詳述したが、本発明の混合・注入装置A,A-1,A-2
は、コンクリート建造物を建設する際の鉄筋端部の接続
金具内に結合剤6を注入する等の各種の施工用として使
用されるものであり、限定されるではない。要するに、
本発明の混合・注入装置A,A-1,A-2は、コンクリート
建造物の各種の施工において結合剤6を注入すること
で、固定、接続、接着を行う等の全て施工を対称として
いるものである。
【0027】
【発明の効果】本発明のコンクリート建造物用結合剤の
混合・注入方法及びその装置は叙上の如く構成してなる
ことから下記の作用効果を奏する。従来の仕法のよう
に、専用の攪拌装置を使用せずに袋体内のセメントに水
等の練混ぜ液を加えて手揉みすると言った簡単且つ手軽
な仕法により注入施工に適した軟度の結合剤を得ること
ができる。しかも、練り混ぜた結合剤を従来の仕法のよ
うに、専用の注入容器等に移し替えることをせずに袋体
に備えられている注入ノズルをもって注入作業を行うこ
とができる。
【0028】又、コンクリート建造物のバルコニー等に
設置する手摺の取付け施工時に、容器内の仕切り壁を、
注入ノズル等を用いて突き破ることにより、同容器内に
隔離収容されているセメントと水等の練混ぜ液とが混ざ
り合う。この状態で容器を上下左右に振ったり、擦り合
わせる等の手揉みをすることにより、注入施工に適した
軟度の結合剤を簡単に得ることができる。従って、例え
ば施工現場において鉄筋の端部を接続したり、或いは三
階以上のバルコニー等に手摺を取付ける際には施工者は
本発明の混合・ 注入装置を持って行けばその場で、セ
メントと水等の練混ぜ液とを練り混ぜて結合剤を作り、
注入ノズルにて注入作業を行うことができる。つまり、
水等の練混ぜ液を別途に持ち歩かずに少量の結合剤をそ
の場で作り、注入することができる。
【0029】従って、本発明によれば、従来の仕法のよ
うに、専用の攪拌装置を使用せずに無駄にすることが無
い少量のセメントを簡単且つ手軽に水等の練混ぜ液と練
り混ぜることで、注入施工に適した軟度の結合剤を得る
ことができる。しかも、従来の仕法のように、練り混ぜ
た結合剤を専用の注入容器等に移し替えることをせずに
注入作業に即座に移行することができる。又、全ての結
合剤を注入してしまった空の混合・注入装置はそのまま
処分することができることで、従来の仕法のように、専
用の攪拌装置や注入容器を洗う等の作業者に大きな負担
となっていた付帯作業が一切不要となる。よって、効率
的な攪拌混合と注入作業が望め、しかも攪拌装置等を洗
い流す等の付帯作業が一切不要となる等から、従来の仕
法を用いた例えば手摺の取付施工法に比べて作業能率の
大幅な向上が期待できる。何よりも無駄無く使用できる
少量の結合剤を簡単且つ手軽に得ることができる画期的
なコンクリート建造物用結合剤の混合・注入方法及びそ
の装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1乃至2に係る本発明コンクリート建
造物用結合剤の混合・注入装置の実施形態の一例を示し
た斜視図で、一部を破断して示す
【図2】 袋体内のセメントと練混ぜ液とを練り混ぜる
攪拌混合を示す斜視図で、(a)は袋体内に練混ぜ液を
入れている状態を示す、(b)は袋体の袋口を封止して
手揉みによりセメントと練混ぜ液とを練り混ぜている状
態を示す
【図3】 本発明の混合・注入装置により得られた袋体
内の結合剤を注入充填する施工実施の一例を示し、
(a)は先細側をカット又は折った注入ノズルを手摺支
柱の注入口に挿し込んで同支柱内に結合剤を注入してい
る状態を示す要部の縦断面図、(b)は結合剤を手摺支
柱内の所定部位まで注入充填せしめて同支柱を手摺設置
部に直立固定せしめた状態の縦断面図
【図4】 請求項3乃至4に係る本発明コンクリート建
造物用結合剤の混合・注入装置の実施形態の一例を示し
た斜視図で、一部を破断して示す
【図5】 同要部の拡大断面図で、注入ノズルを用いて
容器内部の仕切り壁を突き破った状態を示す
【図6】 先細側をカット又は折った注入ノズルを手摺
支柱の注入口に挿し込んで同支柱内に結合剤を注入して
いる状態を示す同要部の縦断面図
【図7】 請求項3乃至4に係る本発明コンクリート建
造物用結合剤の混合・注入装置の他の実施形態を示した
斜視図で、一部を破断して示す
【符号の説明】
A,A-1 A-2:混合・注入装置 1:袋体 2,14:注入ノズル 3:封止手段 4:セメント 5:練混ぜ液 6:結合剤 13,20:容器 15:蓋体 16:仕切り壁(仕切り手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントを収容する袋体内に練混ぜ液を
    入れて袋体の袋口を封止し、この状態で袋体を手揉みす
    ることにより、セメントと練混ぜ液とを練り混ぜて注入
    施工に適した軟度の結合剤を作り、その後、袋体に備え
    られている注入ノズルから結合剤を被充填部に押し出し
    注入することを特徴とするコンクリート建造物用結合剤
    の混合・注入方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも手揉みが可能な可撓性で袋口
    には所要のシール性で開閉可能に封止し得る封止手段を
    備える袋体に注入ノズルを備え、内部にはセメントを収
    納してなることを特徴とするコンクリート建造物用結合
    剤の混合・注入装置。
  3. 【請求項3】 一部又は全体が手揉みが可能な可撓性を
    有する容器の内部に、少なくとも2室に仕切る仕切り手
    段を設けてその一方側にセメントを、他方側に練混ぜ液
    を隔離収容し、更に容器の開口部には所要のシール性で
    開閉可能に封止し得る封止手段を又は注入ノズルを備え
    た蓋体を開閉可能に備えてなることを特徴とするコンク
    リート建造物用結合剤の混合・注入装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の仕切り手段が、容器の内
    部を少なくとも上下2室に仕切るように同内部に配設さ
    れ尚且つ物を突刺すことで破壊する材料を用いて形成し
    た仕切り壁であることを特徴とするコンクリート建造物
    用結合剤の混合・注入装置。
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