WO2005040498A1

WO2005040498A1 - 補修用舗装材セットおよび舗装補修方法

Info

Publication number: WO2005040498A1
Application number: PCT/JP2003/013719
Authority: WO
Inventors: Koichiro Kimura; Keiichi Noto; Kingo Ushioda; Fung Rung Yu
Original assignee: Taiyo Dohro Co., Ltd.
Priority date: 2003-10-27
Filing date: 2003-10-27
Publication date: 2005-05-06
Also published as: AU2003277525A1; JPWO2005040498A1

Abstract

手に持ってシェイク可能かつ少なくとも一端に開閉可能な蓋(14,16)を有する筒状容器(16)と、この筒状容器内に十分な空間(20)を残して収容された骨材(22)と、大気中常温で硬化する規定量のバインダを密封して収容し筒状容器(10)内の空間(20)内に収納された小容器(24,26)を備えた補修用舗装材セット。小容器(24,26)内のバインダを筒状容器(10)内に注ぎ筒状容器(10)をシェイクすることにより骨材(22)とバインダとを混合可能にした。少量の舗装用合材を用いる場合に、手間と費用を少なくし、硬化による容積収縮が少なく、特別な技術者や器具が不用であり、作業を単純にして能率良く行える。

Description

補修用舗装材セットおよび舗装補修方法技術分野

本発明は、少量の舗装材を簡便に準備するのに好適な補修用舗装材セットと、これを用いた舗装補修方法とに関す明るものである。

田

背景技術

舗装道路工事の完了時に舗装の検査をするため、舗装路を所定間隔で円柱状にくり抜き、このくり抜いた円柱状の部材（検査用コアと呼ぶ）により施工の良否を検査している。この検査用コアをくり抜いた穴は別に用意した舗装資材で埋め戻している。

このように検査用コアの穴の埋め戻しに加熱アスファルト合材を用いる場合は、従来は小型の舗装用ミキサー車や小型のトラックなどで運搬していた。この場合加熱アスファルト合材は通常 0 . 3〜1 . 0 トン単位で運ばれることになる。発明の開示

発明が解決しようとする課題 .

しかし検査用コアの穴の埋め戻しに使用する合材の使用量はごく僅かであり、余分な合材は使用されずに処理しなければならない。このため資源の無駄遣いになるという問題があった。また合材の運搬に多くの手数がかかるばかりでなく、人件費、車両償却費、アスファルト加熱エネルギー費用、など多くの費用もかかり、資源の浪費は莫大であった。

一方市販の常温アスファルト合材は硬化により容積が減るため（目減り）、硬化により検査用コア穴の表面が路面から陥没する。このため舗装路面が不均一になるという問題が生じる。

また作業日程によっては検查用コア穴を直ちに埋め戻すことができないことがある。この場合には碎石ゃ砂などを投入して仮に埋め戻しておき、後日この穴から砕石や砂などを掘り出して常温ァスフアルト合材を埋め戻すという作業を行つていた。このため二重手間を要し、能率が悪いという問題があった。

さらに近年常温型樹脂アスファルトモルタルを検査用コア穴の埋め戻しに使用することも行われている。しかしこの資材は施工現場において骨材と樹脂およびアスファルトを混合撹拌することが必要であるが、骨材、樹脂バインダゃセメントの撹拌 ·混合には大変な手間と労力が必要で特別な器具も必要になる。特に現場では、樹脂の取扱いに専門技術者が必要になったり、混合不良により硬化不良を引き起こすおそれもあった。同様に生コンクリートで埋め戻す場合もあったが、この場合には生コン熟練技術者が必要であつた。

この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、検査用コア穴の埋め戻しなどの少量の資材を用いる場合に好適であり、手間と費用が少なくてすみ、硬化による容積収縮が少なく、特別な技術者や器具が不用であり、作業を単純にして能率良く作業を行えるようにする補修用舗装材セットを提供することを第 1の目的とする。またこれを用いた舗装補修方法を提供することを第 2の目的とする。

- 課題を解決するための手段

この発明によれば第 1の目的は、手に持ってシェイク可能かつ少なくとも一端に開閉可能な蓋を有する筒状容器と、この筒状容器内に十分な空間を残して収容された骨材と、大気中常温で硬化する規定量のバインダを密封して収容し前記筒状容器内の前記空間内に収納された小容器とを備え、前記小容器内のバインダを前記筒状容器内に注ぎ筒状容器をシェイクすることにより骨材とパインダとを混合可能にしたことを特徴とする補修用銪装材セット、により達成される。

また第 2の目的は、この補修用舗装林セットを用いた舗装用補修方法であって、筒状容器の蓋を開いて小容器を取出し、小容器内のパインダを筒状容器内に注いだ後、筒状容器の蓋を閉じ、筒状容器をシェイクすることにより骨材とバインダとを含む内容物を混合し、この混合物を舗装補修箇所に供給することを特徴とする補修用舗装材セットを用いた舗装補修方法、により達成される。発明の効果

この発明によれば、筒状容器の一端の蓋を開き、中の小容器を取出して小容器内のバインダを筒状容器内に注ぎ、蓋を閉じて筒状容器をシヱイクすることにより、骨材と規定量のバインダとを容易に混合することができる。このため検查用コア穴の埋め戻しなど少量の舗装合材を用意するのに有効である。

パインダは骨材の量に対応して規定量を小容量に入れて.おくから、施工現場で骨材やバインダの計量を行う必要がなくなり、手間がかからない。またこの混合物は常温アスファルト合材のように硬化に伴う容積減少も少ないから、施工後に路面の平滑度が悪くなることもなレ、。

さらにトラックやミキサー車が不用であるから、使わずに無駄になる合材がほとんど発生せず、特別な技術者や器具が不用である。さらにまた常温で使用可能なバインダを用いるので混合時に加熱する必要が無くエネルギーの消費が少なく、作業力 S単純で能率が向上する。

なおバインダは密封して小容器に入れられているので、この補修用舗装材セットは保管が容易で取扱いに便利でもある。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の一実施例の縦断面図である。

図 2は、図 1における Π— Π線断面図である。 '

図 3は、使用方法を説明する図である。

図 4は、撹拌用部材の他の実施例を示す図である。符号 1 0は、筒状容器、符号 1 2は円筒部、符号 1 4 , 1 6は蓋、符号 1 8， 1 8 Aは線材（ワイヤ、撹拌用部材）、符号 2 0は空間、符号 2 2は骨材、符号 2 4， 2 6は小容器、符号 2 8はバインダ、符号 3 0は検査用コア穴、 Aは補修用舗装材セットを示す。。発明を実施するための最良の形態

パインダは 2液混合型の樹 J!旨バインダが適し、この場合 2つの液（主剤を含む主液と、硬化剤）は 2つの小容器に別々に規定量ずつ密封し、これらの小容器を筒状容器に収納しておく。

筒状容器の内側には、筒状容器をシェイクした時に内容物が均質に混合し易くするために撹拌用部材を設けておくのがよい。例えば筒状容器の長さ方向の中央付近を横断するように金属の,線材（ワイヤ）、金属ロッドなどを固定し、筒状容器をシェイクする（振り混ぜる）時に内容物がこれらワイヤやロッドにより撹拌されるようにする。撹拌用部材は 1本の線材でもよいが、格子状に組んだワイヤ、ロッド、金属板などであってもよいし、適宜間隔を空けて平行に固定したものでもよい。

筒状容器は、円筒とすれば製作が容易で好ましいが、断面が三角形、四角形などの多角形の筒でもよい。筒状容器は硬質な紙製が軽くて安価であり、また処理が容易であるため最も好ましレ、が、他の材料で作ったものでもよい。例えばプラスチック（樹脂）製、金属製、木材製、竹製のものであってもよい。

バインダは常温で流動性を持った 2液混合型のものが適し、以下のようなものが使用可能である。

常温ェポキシァスファ /レトバインダ、常温ウレタンァスファ/レトバインダ、

常温ポリェステルァスフアルトバインダ、常温ァクリルアスファルトバインダ、

常温ビュルエステルァスファノレトバインダ、

常温シリコンアスファルトパインダ、

常温榭脂アスファルトバインダ。

バインダは一液型樹脂バインダ（例えば湿気硬化型ウレタンなど）でもよく、無機セメント系固着剤であってもよい。

骨材は、砂利、粒調骨材、砕石、硅砂、セラミック、ニッケル鉱碎、酸化鉄、鉄鉱砕、スラッジ、ゴムチップ、プラスチックチップ、ホタテ貝殼、ガラス片、景観用天然石、廃ガワラ、のいずれかを含むものとすることができる。

骨材には捕強用ファイバを混入しておいてもよい。例えばグラスファイバ、ナィロンファイバ、ビニロンファイバ、カーボンファイバ、植物ファイバなどが使用できる。

この発明は舗装道路の検查用コア穴の埋め戻しに最適なものであるが、これに限定されるものではない。例えば舗装道路の土壌や地質の試験のために試験用の穴をあけた場合の埋め戻しに用いることができる。また 1セットの内容物の量が少ないから、小規模舗装、例えば道路補修、緊急対策用補修、景観舗装、ゴルフ場、スポーツ施設、家庭用マンション、ビル、工場、公園などでの小規模舗装にも適する。内容物を混合するのに広い場所を用意する必要が無いので、マンホール内、地下道内、トンネル内など工事空間に制限がある場合にも適する。

さらに骨材とバインダは未混合状態で筒状容器に小分けされているので、合材を少量ずつ使用する工事、例えば、ガス、電気、水道、通施設などの工事、防災工事、軍事用、緊急対策用の工事、河川補修、鉄道捕修、地下鉄補修、航空機通路補修、滑走路補修などにも適する。実施例 1

図 1は本発明に係る補修用舗装材セットの一実施例を示す縦断面図、図 2は撹拌用部材を示す Π— Π線横断面図、図 3はその使用方法を示す図である。

図 1において符号 1 0は硬質紙製の筒状容器であり、手に持ってシヱイク可能な大きさである。例えば直径約 1 1 c m、長さ約 4 0 c mのものが最適である。この筒状容器 1 0は、硬質の紙を卷いた円筒からなる円筒部 1 2と、その両端に装着された蓋 1 4， 1 6とを有する。少なくとも一方の蓋 1 4は着脱可能である。ここで ίま上の蓋 1 4を着脱（開閉）可能とする。下の蓋 1 6は円筒部 1 2に固着しておレヽてもよいし、着脱可能でもよい。

円筒部 1 2の中央付近には、その直径方向に横断する 2本の金属線材（ワイャ） 1 8， 1 8が互いにほぼ直交するように固定されている。これら線材 1 8， 1 8は後記する内容物の撹拌を促進するための撹拌用部材となる。

筒状容器 1 0の中には上方に十分な空間 2 0を残して適宜量の骨材 2 2が入れられている。骨材 2 2は、例えば用途に応じて適切な粒度とした砂利ゃ碎石などであり、筒状容器 1 0の容積の約半分くらいを占める量が収容される。

骨材 2 2の上方に空いた空間 2 0には、バインダを入れた小容器 2 4， 2 6が収納される。例えば 2液混合型の常温アスファルト樹脂パインダ（高分子バインダ）を用いる場合には、 2液混合型榭脂の主剤と常温アスファルトとを混合した主液と、樹旨の硬化剤とがそれぞれ骨材 2 2の量に対応した規定量ずつ各小容器 2 4， 2 6に密封されている。小容器 2 4， 2 6はレトルトバウチ密封容器 2 4 や、プラスチック容器 2 6など、密封可能なものである。パインダとして、例えば常温エポキシアスファルトパインダを用いる場合には、常温アスファルトとェポキシ樹脂の主剤との混合液（主液）を一方の小容器 2 4に入れ、エポキシ樹脂の硬化剤を他方の小容器 2 6に入れておく。

このように筒状容器 1 0に骨材 2 2，小容器 2 4， 2 6を入れた後、蓋 1 4を閉じることによって補修用舗装材セット Αが完成する。この状態でセット Aは保存され、使用する時に使用量に応じた数量を施工場所に運ぶ。

このセット Aは図 3に示すようにして使用される。まず蓋 1 4を開いて中の小容器 2 4， 2 6を取出す。そしてレトルトバウチ容器 2 4を開封したり、プラスチック容器 2 6を開いて、主液、硬化剤を筒状容器 1 0に注入する。図 3で 2 8 はこれら主液および硬化剤を含むバインダを示す。そして蓋 1 4を閉じて（円筒部 1 2に装着して）力ら筒状容器 1 0を手に持って強くシェイクする（振り混ぜる）。

図 3の（A) は筒状部材 1 0を縦向きにして上下に振る状態を示す。図 3の (B ) は同様に横向き（水平向き）にして左右に振る状態を示す。筒状容器 1 0 を縦あるいは横に変えながら適宜回数（縦および横にそれぞれ 1 0回位）強くシヱイクする。この結果筒状容器 1 0内の骨材 2 2と主液および硬化剤が均質に混合する。

十分に混合したら蓋 1 4を開き、図 3の（C) に示すように検査用コアの穴 3 0に充填する。穴 3 0を埋め戻すのに代えて舗装補修箇所や小規模舗装箇所等に用いる場合は、この補修箇所等に供給し、敷きならし締固めて硬化するのを待てばよい。実施例 2

図 4は撹拌用部材の他の実施例を示す図であって図 1における！ [一 Π線相当位置の横断面図である。この実施例は、線材（ワイヤ） 1 8 Aを所定間隔をあけて平行に複数本（実施例では 3本）配列したものである。すなわち図 2の実施例では線材 1 8を十字型に配置したものであるのに対し、この図 4の実施例では平行に配置した点が異なる。

Claims

請求の範囲

1 . 手に持ってシェイク可能かつ少なくとも一端に開閉可能な蓋を有する筒状容器と、

この筒状容器内に十分な空間を残して収容された骨材と、

大気中常温で硬化する規定量のバインダを密封して収容し前記筒状容器内の前記空間内に収納された小容器とを備え、

前記小容器内のバインダを前記筒状容器内に注ぎ筒状容器をシェイクすることにより骨材とバインダとを混合可能にしたことを特徴とする補修用舗装材セット。

2 . バインダは 2液混合型の樹脂を含み、バインダの主剤を含む主液とバインダの硬化剤とが 2つの小容器に別々に収容されている請求項 1の補修用舗装材セット。

3 . 筒状容器はその内部に内容物の撹拌を促進させるための撹拌用部材を持つ請求項 1または 2の補修用舗装材セット。

4 . 撹拌用部材は、筒状容器内を横断する線材で形成される請求項 3の補修用舗装材セット。

5 . 筒状容器は、円筒、多角形筒のいずれかである請求項 1〜4のいずれかの補修用舗装材セット。

6 . 筒状容器は、硬質な紙製筒、樹脂製筒、金属製筒、木材製筒、竹製筒のいずれかである請求項 5の補修用舗装材セット。

7 . バインダは、

常温エポキシァスフアルトパインダ、

常温メチルメタァクリルアスファルトバインダ、

常温ウレタンアスファルトバインダ、

常温ポリェステルァスフアルトバインダ、常温ァクリルァスフアルトバインダ、

常温ビニルエステルァスフアルトバインダ、

常温シリコンァスファノレトバインダ、

常温樹脂アスファルトバインダ、

のいずれかである請求項 1〜 6のいずれかの補修用舗装材セット。

8 バインダは一液型樹脂バインダである請求項 1〜 6のいずれかの補修用舗装材セット。

9 バインダは、無機セメント系固着剤である請求項 1〜 6のいずれかの補修用舗装材セット。

1 0 . 骨材は、

砂利、粒調骨材、碎石、硅砂、セラミック、ニッケル鉱碎、酸化鉄、鉄鉱砕、スラッジ、ゴムチップ、プラスチックチップ、ホタテ貝殻、ガラス片、景観用天然石、廃ガワラ、のいずれかを含む請求項 1〜 9のいずれかの補修用舗装材セット。

1 1 . 骨材には補強用ファイバが混入されている請求項 1〜1 0のいずれかの補修用舗装材セット。'

1 2 . 補強用ファイバは、グラスファイバ、ナイロンファイバ、ビニロンフアイバ、カーボンファイバ、植物ファイバのいずれかを含む請求項 1 1の補修用舗装材セット。

1 3 . 請求項 1〜 1 1のいずれかの補修用舗装材セットを用いた舗装用補修方法であって、筒状容器の蓋を開いて小容器を取出し、小容器内のバインダを筒状容器内に注いだ後、筒状容器の蓋を閉じ、筒状容器をシェイクすることにより骨材とバインダとを含む内容物を混合し、この混合物を舗装補修箇所に供給することを特徴とする補修用舗装材セットを用いた舗装補修方法。