JP2005067717A - 異種混合物の封入パックおよび異種混合物の封入パックへの充填方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、異種混合物の封入パックおよび異種混合物の封入パックへの充填方法に関し、例えば粉状体または固状体と混合液との異種混合物が袋本体に設けた複数個の小形な内袋部内に所要量づつ個別に充填、収容されることにより取扱い、運搬・保管を簡便になしているが、使用時には収納している内袋部を破って直ちに両者を袋本体内に混合し、使用に供するものである。
【解決手段】柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより袋本体1が形成され、該袋本体は外袋部2A(2A1,2A2)と内袋部2Bとよりなる密封可能な二重袋構造に形成され、前記外袋部内に粉状体P、または粒状体、固状体の何れかを所望量封入し、前記内袋部は破砕可能になし、内部には前記粉状体、または粒状体、固状体の何れかに混合可能に混合液Wを所望量封入する。
【選択図】図1
【解決手段】柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより袋本体1が形成され、該袋本体は外袋部2A(2A1,2A2)と内袋部2Bとよりなる密封可能な二重袋構造に形成され、前記外袋部内に粉状体P、または粒状体、固状体の何れかを所望量封入し、前記内袋部は破砕可能になし、内部には前記粉状体、または粒状体、固状体の何れかに混合可能に混合液Wを所望量封入する。
【選択図】図1
Description
本発明は、異種混合物の封入パックおよび異種混合物の封入パックへの充填方法に関し、例えば粉状体または固状体と混合液との異種混合物が袋本体に設けた複数個の小形な内袋部内に所要量づつ個別に充填、収容されることにより取扱い、運搬・保管を簡便になしているが、使用時には収納している内袋部を破って直ちに両者を袋本体内に混合し、使用に供するものである。
従来、セメント、石膏等の水硬性材料は、工場において例えばクラフト紙等の紙類、基体としての紙に合成樹脂を積層した積層体、合成樹脂ビニール等により形成される所望の大きさの袋内に計量された所望量づつが梱包され、販売店の店頭に陳列される等することにより販売が行われていた。そして、使用時には、例えばセメントは、袋を開封して外部に取り出されてから、セメントと、砂、砂利、高炉スラグ等の骨材と、水とを所定割合づつ現場にて混合し、混練することにより使用に供されていた。
このように、生産時、販売時、保管時、運搬時には取り扱いの便宜と変質を防止するためにセメント等の内容物は骨材や水とは個別に梱包されるが、使用時において初めて現場にて混合されることにより、使用に供されていた。
また、異種混合物としては、上述のセメント、石膏等の水硬性材料のほかに、例えば農薬、練り餌、粘土を形成する粉末土、塗料、食用粉等がある。
特開2000−289750号公報
しかしながら、例えばセメントは、工場において生産されると、例えばクラフト紙等の紙類、基体としての紙に合成樹脂を積層した積層体、合成樹脂ビニール等により形成された所望の大きさの袋内に計量後に梱包され、販売、保管、運搬等が行われ、購入後の使用時には、袋を開封してから外部に取り出される。そして、セメントと、砂、砂利等の骨材と、水とを所定割合づつに混合し、混練することにより、使用に供される。
この時、セメントに対する骨材および水の混合割合が多い場合には柔らか過ぎて流動性に富み、反対に水の混合割合が少ない場合には硬過ぎる等してワーカビリチーが良くなく取り扱い難い。また、使用する骨材の大きさ、材質等の選定等も難しく、混練時間や打設後の硬化時間が長短変化し、一定しない等、多大に影響するため、専門家や経験者に頼ることが大きく、素人では容易に調整を行うことが難しかった。しかも、コンクリートとして養生・固化後においてもひび割れやかけを生じ易くなり、しかも引っ張り、圧縮等の強度を充分に発揮することができなかった。
本発明は上記従来の不都合を解決し、紛状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とよりなる異種混合物を生産時に予め二重袋構造の袋本体に設けられる外袋部と内袋部に個々に所定量づつ充填、収容し、使用時に内袋部を破砕して素人でも直ちに所定割合を混合して使用に供することにより取り扱い易く、また使用に適する大きさ、材質が得られ、常時混練時間や硬化時間も一定して調整が容易に行え、以て信頼度が高い効能を発揮し得る異種混合物の封入パックおよび異種混合物の封入パックへの充填方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、請求項1に記載の発明は、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートにより袋本体が形成され、該袋本体は外袋部と内袋部とよりなる密封可能な二重袋構造に形成され、前記外袋部内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかを所望量封入し、前記内袋部は破砕可能となして内部には前記粉状体、または粒状体、固状体の何れかに混合可能に混合液を所望量封入することを特徴としたという手段を採用した。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記袋本体は、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂よりなる1種、もしくは複数の組み合わせよりなる共重合樹脂の熱可塑性合成樹脂、不織布、アルミ箔から選ばれる1つ以上の材料の組み合わせによりなる柔軟シートにより形成されることを特徴とするという手段を採用した。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1,請求項2において、前記内袋部は、前記袋本体の内部を横方向に適宜数nの数段または縦方向に適宜数n′の数列の中シール部を配列することにより前記外袋部に対して小形に区分して内設されることを特徴とするという手段を採用した。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項3,請求項4において、前記中シール部または袋本体の所望側端に配置される内容物投入用開口部とは熱シール、高周波溶着等の適宜固着手段により封緘されることを特徴とするという手段を採用した。
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項3,請求項4において、粉状体、または粒状体、固状体が封入される前記外袋部は、必要に応じて適宜側縁部に外袋部の内外を開閉する弁体が装着されることを特徴とするという手段を採用した。
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5において、前記粉状体、または粒状体、固状体は、セメントと骨材、石膏等の水硬性材料であるか、粉末土、農薬、練り餌、顔料、染料、食用粉であるのに対して前記液状体は水であることを特徴とするという手段を採用した。
また、本発明の請求項7に記載の発明は、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートにより形成される袋本体内に区分した外袋部と内袋部よりなる密封可能な二重袋構造に形成される前記外袋部内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液との異種混合物を充填する異種混合物の封入パックへの充填方法において、粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを対向する異方向から充填する時に、先ず内袋部内に混合液を充填する工程と、次いで該内袋部の内容物投入用開口部を封緘する工程と、その後袋本体を倒立し、外袋部内に紛状体、または粒状体、固状体の何れかを充填し、内容物投入用開口部を封緘し、袋本体内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを個別に梱包することを特徴とするという手段を採用した。
また、本発明の請求項8に記載の発明は、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートにより形成される袋本体内に区分した外袋部と内袋部とよりなる密封可能な二重袋構造に形成される前記外袋部内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液との異種混合物を充填する異種混合物の封入パックへの充填方法において、粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを同方向から充填する時に、前記外袋部内に紛状体、または粒状体、固状体の何れかを充填する工程と、次いで内袋部内に混合液を充填、収容する工程と、さらに上方の内容物投入用開口部を封緘し、袋本体内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを個別に梱包することを特徴とするという手段を採用した。
二重袋構造に形成される袋本体に設けられる外袋部と内袋部に紛状体、または粒状体、固状体と混合液とよりなる異種混合物を生産時に予め個々に所望量づつ充填、収納しておき、使用時に内袋部を破砕することにより素人でも直ちに所定割合を混合して使用に供することができ、取り扱いが簡便になる。また、使用に適する大きさ、材質が得られ、常時混練時間や硬化時間も一定して調整が容易に行え、以て信頼度が高い効能を発揮することができる。
以下本発明の詳細を図面に従って実施の形態の具体例につき説明する。
以下、本発明の実施形態1を述べると、図1は、本発明の異種混合物の封入パックの実施形態1を示す部分切欠斜視図、図2は同じく袋本体の上下に配置される内容物投入用開口部が開口している状態を示す斜視図、図3は同じく内容物を袋本体内に充填、収容する状態を示す断面図、図4は縦断面図である。
本実施形態1は内容物として所定割合のセメントおよび骨材と、水との異種混合物を梱包する場合に適用したものであり、1は袋本体であり、この袋本体1は柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより外袋部2Aと内袋部2Bとよりなる密封可能な二重袋構造に形成される。また、この袋本体1は、例えばポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂よりなる1種、もしくは複数の組み合わせよりなる共重合樹脂の熱可塑性合成樹脂のほか、不織布、アルミ箔から選ばれる1つ以上の材料の組み合わせによりなる柔軟シートSにより形成される。前記熱可塑性合成樹脂よりなる柔軟シートSにより袋本体1を形成する場合には、内部を透視して内容物や性状を確認し易くするために、好ましくは透明または半透明の合成樹脂の柔軟シートSにより形成することが好ましいが、柔軟シートSはこれに限ることなく例えば内部に充填する内容物を外部から見分けたり、内容物の変質を防止して保存するのに適うように着色されたものを用いて成形されてもよい。
前記外袋部2A内には粉状体P、または図には示さない粒状体、固状体の何れかを破砕可能に所望量封入する。また、前記内袋部2B内には前記粉状体P、または粒状体、固状体の何れかに混合可能に混合液Wを破砕可能に所望量封入する。
また、前記内袋部2Bは、前記袋本体1の内部を横方向Yに適宜数n、本実施形態1では図1に示すように1段の中シール部3を配列することにより扁平筒状体をなす前記外袋部2A内に小形に区分して内設される。
この中シール部3は、例えば熱シール、高周波溶着等の適宜固着手段により封緘される。
内容物として、前記粉状体P、または粒状体、固状体は、本実施形態1では粉状体Pがセメントと骨材であるが、このほかに例えば石膏等の水硬性材料であるか、粉末土、農薬、練り餌、顔料、染料、食用粉等がある。また、前記液状体Wは水である。
4は袋本体1の所望側端、本実施形態1では上下に配置される内容物投入用開口部であり、この内容物投入用開口部4,4は前記外袋部2Aを形成すべき、左右の側端が閉鎖された柔軟シートSよりなる扁平筒状体をなす筒状体2A′内に粉状体P、粒状体、固状体を充填し、収容後に封緘されるとともに、前記内袋部2B内に混合水Wを充填、収容後は封緘される。
そして、これらの内容物投入用開口部4,4を封緘するためには、例えば熱シール、高周波溶着等の適宜固着手段により封緘される。
そして、本実施形態1において、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより形成される二重袋構造をなす袋本体1の外袋部2Aと内袋部2B内に粉状体Pよりなる所定割合のセメントおよび骨材と所定割合の混合液Wとを充填、収容するには、図2、図3、図4に示すように対向する異方向から充填する時には、先ず内袋部2B内に一方(上方に位置する)の内容物投入用開口部4から混合液Wとして水を充填する。この際、内袋部2B内には適量の空気が混合液Wと一緒に充填されることにより、袋本体1の外部から破砕圧をかけた場合に内袋部2B内に封入されている空気の加圧力が一緒に封入されている粉状体P等に働らくことにより内袋部2Bが破砕され易くしておく。
次いで、混合液Wが充填、収容された該内袋部2Bの上方(一方)の内容物投入用開口部4を熱シール、高周波融着をする等の適宜固着手段を用いて封緘する。その後、袋本体1を倒立し、外袋部2A内に紛状体Pよりなる所定割合のセメントおよび骨材を下方に位置していた(他方)の内容物投入用開口部4から充填、収容し、この内容物投入用開口部4を熱シール、高周波融着する等して封緘する。骨材としては、例えば砂、砂利、高炉スラグ、砕石、人工骨材等があげられる。また、これらの骨材の大きさは、使用されるセメントの種類や用途に応じて適当に選定される。
本実施形態1は以上の構成からなり、工場において生産された粉状体Pをなす水硬性材料をなすセメントは、計量後、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより形成される単一の袋本体1内に、内袋部2Bとは区分した外袋部2A内に所定割合の骨材と一緒に充填、収容され、また内袋部2B内には混合液Pとして所定割合の水が充填、収容されている。
このように、粉状体Pをなすセメントおよび骨材と、混合液Wとしての水との異種混合物は、内外二重袋構造をなす袋本体1の外袋部2Aと内袋部2B内に個々に充填、収容され、単一の袋本体1内に梱包されるので、販売時、保管時、運搬時での取り扱いが便利になる。
また、袋本体1は、撥水性と柔軟性とを有する熱可塑性合成樹脂等の柔軟シートSにより形成されているので、外袋部2Aと内袋部2B内に個々に充填、収容されている粉状体Pのセメントおよび骨材と混合液Wとは袋本体1から洩れ出すことなく確実に梱包して保護することができ、しかも、ごみや湿気が外部から外袋部2Aと,内袋部2B内に侵入するのが防止される。このため、外袋部2A内に収容されている粉状体Pをなすセメントおよび骨材や内袋部2B内に収容されている混合液Wは、性状が変化したり、効能が低下することなく、しかも計量された所定量が減量されることなく確実に梱包が行える。
そして、袋本体1が、合成樹脂の柔軟シートSにより形成されている場合には、透明または半透明の合成樹脂の柔軟シートSにより形成すると、内部を透視することができるため、内容物やその性状が袋本体1の外部から確認し易くなる。また、袋本体1を形成する合成樹脂の柔軟シートSを着色されたものを用いると、内容物の変質が防止されて保存するのが最適になる。
そして、使用時には、例えば現場において柔軟シートSによりなる内袋部2Bに外部から圧力をかけて破砕すると、この内袋部2B内に充填、収容されている所定割合の混合液Wとしての水が外袋部2A内に充填、収容されている所定割合の粉状体Pとしてのセメントと骨材に混合される。この際、袋本体1を小刻みに振り動かすことにより所定割合に外袋部2Aと内袋部2Bとに封入されていた水硬性材料よりなるセメントと、骨材と、水とは万遍なく外袋部2A内で揺り動かされて混練される。しかも、内袋部2B内に水と一緒に封入されていた空気が泡になってその加圧力によりセメントと、骨材と、水とは均一にしかも円滑かつ迅速に混合される。また、セメントと、骨材と、水との混練操作は、袋本体1の外袋部2A内で周囲が囲まれる状態で行われるので、手や衣服を汚すことなく、混練操作を行うことができる。
その後、コンクリートとして使用に供されるが、セメントと、骨材と、水とは所定割合づつ前述のように袋本体1の外袋部2Aと内袋部2B内に予め個々に充填、収容されているので、セメントに対する骨材および水の混合割合が水の確保が行えないというような如何なる時、如何なる場所においても常時、一定割合に保証されるため、専門的な知識および経験を有しない者でも適度の流動性と硬さとが発揮され、ワーカビリチーが良くなり取り扱い易くなる。また使用する骨材の大きさ、材質等も選択された常時一定に保証されるので、混練時間や打設後の硬化時間が一定し、ワーカビリチーは優れたものになる。従って、コンクリートを打設し、またその後、養生・固化後された場合に、ひび割れやかけを生ずることなく、しかも引っ張り、圧縮等の強度は充分に高いものが得られる。
図5は本発明の実施形態2である。
この実施形態2では、上下2段に区分された外袋部2A1,2A2と、内袋部2Bとにより二重袋構造の袋本体1を形成し、そして、この2段の外袋部2A1,2A2のうち、一方(上方)の外袋部2A1には粉状体Pとしてのセメントを収容し、また他方(下方)の袋部部2A2には骨材を個別に梱包して使用時には例えば中シール部3を破砕することにより外袋部2A2内で一緒に混合を行うようにしたものである。
そして、本実施形態2において、水硬性材料としてのセメントと、骨材と、水とを袋本体1内に、充填、収容するのには、先ず、一方(上段)の外袋部2A1内に紛状体Pよりなる所定割合のセメントを充填、収容する。この時、中シール部3を袋本体1の柔軟シートSにより形成された扁平な筒状体2A′内を横方向Yに熱シール、高周波融着する等して封緘することにより一方(上段)の外袋部2A1と他方(下段)の外袋部2A2となるべき個所は区画され、しかも袋本体1の上下には内容物投入用開口部4,4が開口されている。
次いで、内袋部2B内に一方(袋本体1の上方に位置する)の内容物投入用開口部4から混合液Wとしての水を充填する。この際、内袋部2B内には適量の空気を混合液Wと一緒に充填し、袋本体1を使用時に加圧した場合に内袋部2Bが破砕され易くしておくと便利である。
それから、熱シール、高周波融着する等して(上方の)内容物投入用開口部4を封緘し、その後、袋本体1を倒立する。そして、下段の外袋部2A2内に骨材を充填収容し、他方(下方に位置していた)内容物投入用開口部4を熱シール、高周波融着する等して封緘して充填、収容作業を終了する。
さらに本実施形態2としては、単一の袋本体1は上下2段の外袋部2A1,2A2と内袋部2Bとによりなる二重袋構造に形成されるので、例えば袋本体1内に充填、収容する内容物としては水硬性材料よりなるセメントと、骨材と、水とに限ることなく、袋本体1の内袋部2B内には粉状体Pとして、例えば染料または顔料を充填、収容し、しかも、上下2段の外袋部2A1,2A2内には、例えば前記染料または顔料に対する混合液Wとして例えば種類、濃度等が異なる個別の溶剤を充填、収容する等、2液混合タイプの塗料等を梱包するのに有益である点のほかは、前記実施形態1と同様の構成、作用である。
また、図6、図7は本発明の実施形態3である。
この実施形態では、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより形成される袋本体1内に区分した外袋部2Aと内袋部2Bとよりなる密封可能な二重袋構造に形成される前記外袋部2A内に、粉状体P、または粒状体、固状体の何れかと混合液Wとの異種混合物を充填するのに、粉状体P、または粒状体、固状体の何れかと混合液Wとを同方向から充填するものである。
そして、この実施形態において、内容物を二重袋構造の袋本体1内に梱包するには、先ず前記外袋部2A内に紛状体P、または粒状体、固状体の何れかを充填する。次いで内袋部2B内に混合液Wを充填、収容する。この時、粉状体Pが充填、収容された外袋部2Aの充填、収容部分(図7において下方部)を押潰して下方の内容物投入用開口部4を矢印Aに示されるように上方へと折り曲げることにより、外袋部2A内において粉状体Pに対して混在される空気を外袋部2Aの外部に押し出して後工程により行われる内袋部2B内に混合液Wを充填、収容させ易くしておく。さらに、上方の内容物投入用開口部4を封緘するようにした点が前記実施形態1と異なる構成、作用である。
図8は本発明の実施形態4である。
本実施形態4では、粉状体P、または粒状体、固状体の何れかが封入される二重袋構造をなす外袋部2Aは、必要に応じて適宜側縁部20に外袋部2Aの内外を開閉する注出口21aを有する弁体21を装着した。そして、本実施形態4に用いる弁体21としては、例えば逆止手段を施したものが最適に使用される。
また、本実施形態4の袋本体1内に用いられる内容物としては、例えば外袋部2A内に充填、収容される粉状体Pは、水和反応により膨張性を発揮する例えば酸化カルシウムを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、三酸化硫黄等の所定割合の混合物が挙げられる。また、内袋部2B内に充填、収容される混合液Wとしては水が充填、収容されるというような膨張性の水硬材を封入する場合等に最適に使用することができる。
なお、本実施形態の二重袋構造物の袋本体1における外袋部2Aと、内袋部2Bとに前記内容物を充填、収容する手順は前記実施形態1と同様の構成、手順により行うようにする。
そして、本実施形態では、二重袋構造の袋本体1の内袋部2Bを破砕することにより、この内袋部2B内に封入されていた混合液Wを外袋部2A内において例えば酸化カルシウムを主成分とし、二酸化珪素、酸化アルミニウム、三酸化硫黄等の混合物と水と混合することにより水和反応により膨張性が発揮される流動性を有する膨張材を外袋部2Aの適宜側縁部20に装設した弁体21により制御しながら注出口21aから外部に注出させるようにすれば、例えば土木や建築における鉄筋コンクリートやコンクリート二次製品の接合端相互に埋設される鉄筋等の被締着物を膨張材の膨張により生ずるプレストレスおよびプレスにより定着させることができる。
また、袋本体1に用いられる内容物の他例としては、上記説明のほかに例えば外袋部2A内に充填、収容される粉状体Pは、軟弱地盤に対する地盤改良材として充填、収容されるグラウト剤があり、また内袋部2B内には混合液Wとして水が充填、収容される場合にも最適に使用することができる。
また、図9は本発明の実施形態5である。
この実施形態5では、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより外袋部2Aと内袋部2Bとよりなる密封可能な二重袋構造に形成される袋本体1内の外袋部2A内に粉状体P、または粒状体、固状体と混合液Wとの異種混合物を充填するのに、粉状体P、または粒状体、固状体の何れかと混合液Wとを同方向から袋本体1内に充填するものである。
そして、袋本体1内に内容物を充填、収容するには、先ず外袋部2A内に紛状体P、または粒状体、固状体の何れかを充填する。次いで、内袋部2B内に混合液Wを充填、収容する。さらに、上方の内容物投入用開口部4を封緘するようにした点が前記実施形態3と異なる構成、作用であり、また外袋部2Aの適宜側縁部20に外袋部2Aの内外を開閉する注出口を有する弁体21を設けた点は前記実施形態4と同様の構成作用である。
図10は本発明の実施形態6である。
この実施形態6では、前記実施形態5と同様に、柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートSにより外袋部2Aと内袋部2Bとよりなる密封可能に形成される二重袋構造の袋本体1の外袋部2A内に粉状体P、または粒状体、固状体の何れかと混合液Wとの異種混合物を充填するのに、粉状体P、または粒状体、固状体の何れかと混合液Wとを同方向から充填するものである。
そして、袋本体1内に内容物を充填、収容には、先ず外袋部2A内に紛状体P、または粒状体、固状体の何れかを充填、収容する。次いで内袋部2B内に混合液Wを充填、収容する。さらに、上方の内容物投入用開口部4を封緘する。また外袋部2Aの適宜側縁部20に外袋部2Aの内外を開閉するように設けた弁体21′を外袋部2Aの側縁部20の幅の略全域にわたって設けることにより外袋部2A内で混合された混合液Wを、弁体21′を介して幅広い注出面積にて注出させるようにするほかは前記実施形態5と同様の構成、作用である。
また、図11は本発明の実施形態7である。
この実施形態では、外袋部2Aと内袋部2Bとよりなる密封可能に形成される二重袋構造の袋本体1の外袋部2Aと内袋部2Bとを横方向Yに複数個、図11では4組を、縦方向Xに配した中シール部3′,3′,3′に設けた切離手段30を介して切り離し可能に一連に設けることにより、使用時には切離手段30にて1組づつ他組の外袋部2Aおよび内袋部2Bから切り離して内袋部2B内に充填、収容した混合液Wと、外袋部2A内に充填、収容した粉状体P、粒状体、固状体の何れかとを混合して使用に供するようにしたほかは、前記第1実施形態と同様の構成、作用である。
さらに、図12は本発明の実施形態8である。
この実施形態では、縦方向Xに配した中シール部3′により外袋部2Aと、該外袋部2A内に区分された内袋部2Bとにより二重袋構造の袋本体1を形成することにより、この外袋部2A内に紛状体P、または粒状体、固状体の何れかを充填、収容し、次いで内袋部2B内に同方向から混合液Wを充填、収容し、内容物投入用開口部4を封緘するようにした点が前記第実施形態3と異なる構成、作用である。
上記説明では実施形態1として外袋部2A内に充填、収容される粉状体Pが、水硬性材料としてのセメントと骨材であり、しかも内袋部2B内に充填、収容される混合液Wが水であり、また実施形態2では、袋本体1の内袋部2B内には粉状体Pとして、例えば染料または顔料の何れかを充填、収容し、しかも上下2段の外袋部2A1,2A2内には、例えば染料または顔料に対する混合液として例えば種類、濃度等が異なる個別の溶剤を充填、収容する等の2液混合タイプの塗料等を梱包し、また、実施形態4では袋本体1内に用いられる内容物は、例えば外袋部2A内に粉状体Pとして水和反応により膨張性を発揮する例えば酸化カルシウムを主成分とした二酸化珪素、酸化アルミニウム、三酸化硫黄等の混合物が挙げられ、また、内袋部2B内には混合液Wとして水を充填、収容することにより膨張性の水硬材を封入する場合を代表的に説明したが、上記説明は代表的な例示であり、内容物として粉状体Pに限ることなく、例えば粒状体、固状体の何れかでもよい。そして、粉状体P、粒状体、固状体として例えばセメント、骨材のほか、例えば石膏等の水硬性材料があるほか、粉末土、農薬、練り餌、食用粉等があり、また液状体Wは水のほか、有機溶剤等があげられる。
また、図示する上記各実施形態は例示であり、二重袋構造をなす外袋部2Aと該外袋部2A内に区分して設けられる内袋部2Bとは、設置個数が増減変更がされたり、また大きさは本発明の目的を逸脱しない範囲で自由に設定することができる。
紛状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とよりなる異種混合物を生産時に予め二重袋構造の袋本体に設けられる外袋部と内袋部とに個々に所定量づつ充填、収容し、そして、使用時に内袋部を破砕して専門的な知識と経験を有しない者でも直ちに所定割合を混合して使用に供することができ、取り扱い易くなり、また使用に適する大きさ、材質のものが容易に得られ、常時混練時間や硬化時間が一定する等の調整が容易に行え、以て信頼度が高い効能を発揮し得るという分野、用途に適用することができる。
1 袋本体
2A 外袋部
2A1 外袋部
2A2 外袋部
3 中シ−ル部
4 内容物投入開口部
P 粉状体
S 柔軟シート
W 液状体
2A 外袋部
2A1 外袋部
2A2 外袋部
3 中シ−ル部
4 内容物投入開口部
P 粉状体
S 柔軟シート
W 液状体
Claims (8)
- 柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートにより袋本体が形成され、該袋本体は外袋部と内袋部とよりなる密閉可能な二重袋構造に形成され、前記外袋部内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかを所望量封入し、前記内袋部は破砕可能となして内部には前記粉状体、または粒状体、固状体の何れかに混合可能に混合液を所望量封入することを特徴とした異種混合物の封入パック。
- 前記袋本体は、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂よりなる1種、もしくは複数の組み合わせよりなる共重合樹脂の熱可塑性合成樹脂、不織布、アルミ箔から選ばれる1つ以上の材料の組み合わせによりなる柔軟シートにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の異種混合物の封入パック。
- 前記内袋部は、前記袋本体の内部を横方向に適宜数nの数段または縦方向に適宜数n′の数列の中シール部を配列することにより前記外袋部に対して小形に区分して内設されることを特徴とする請求項1,請求項2に記載の異種混合物の封入パック。
- 前記中シール部または袋本体の所望側端に配置される内容物投入用開口部とは熱シール、高周波溶着等の適宜固着手段により封緘されることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4に記載の異種混合物の封入パック。
- 粉状体、または粒状体、固状体が封入される前記外袋部は、必要に応じて適宜側縁部に外袋部の内外を開閉する弁体が装着されることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4に記載の異種混合物の封入パック。
- 前記粉状体、または粒状体、固状体は、セメントと骨材、石膏等の水硬性材料であるか、粉末土、農薬、練り餌、顔料、染料、食用粉であるのに対して前記液状体は水であることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項5,請求項6に記載の異種混合物の封入パック。
- 柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートにより形成される袋本体内に区分した外袋部と内袋部とよりなる密封可能な二重袋構造に形成される前記外袋部内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液との異種混合物を充填する異種混合物の封入パックへの充填方法において、粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを対向する異方向から充填する時に、先ず内袋部内に混合液を充填する工程と、次いで該内袋部の内容物投入用開口部を封緘する工程と、その後袋本体を倒立し、外袋部内に紛状体、または粒状体、固状体の何れかを充填、収容し、内容物投入用開口部を封緘し、袋本体内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを個別に梱包することを特徴とする異種混合物の封入パックへの充填方法。
- 柔軟性と撥水性とを有する柔軟シートにより形成される袋本体内に区分した外袋部と内袋部とよりなる密封可能な二重袋構造に形成される前記外袋部内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液との異種混合物を充填する異種混合物の封入パックへの充填方法において、粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを同方向から充填する時に、前記外袋部内に紛状体、または粒状体、固状体の何れかを充填、収容する工程と、次いで内袋部内に混合液を充填、収容する工程と、さらに上方の内容物投入用開口部を封緘し、袋本体内に粉状体、または粒状体、固状体の何れかと混合液とを個別に梱包することを特徴とする異種混合物の封入パックへの充填方法。
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JP2003304129A JP2005067717A (ja) | 2003-08-28 | 2003-08-28 | 異種混合物の封入パックおよび異種混合物の封入パックへの充填方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011178442A (ja) * | 2010-03-02 | 2011-09-15 | Pola Chemical Industries Inc | 包装袋 |
JP2015217959A (ja) * | 2014-05-16 | 2015-12-07 | 電気化学工業株式会社 | 可塑性注入材用包装袋および可塑性注入材 |
JP2016003435A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 俊秋 代田 | 補修現場での生コンクリートの製造方法および補修現場への生コンクリート原料の輸送袋 |
-
2003
- 2003-08-28 JP JP2003304129A patent/JP2005067717A/ja active Pending
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