JP2003002393A - 貯水タンクの内装構造 - Google Patents

貯水タンクの内装構造

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JP2003002393A
JP2003002393A JP2001189311A JP2001189311A JP2003002393A JP 2003002393 A JP2003002393 A JP 2003002393A JP 2001189311 A JP2001189311 A JP 2001189311A JP 2001189311 A JP2001189311 A JP 2001189311A JP 2003002393 A JP2003002393 A JP 2003002393A
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water
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storage bag
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Masashi Nagano
昌史 長野
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SAN ACE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高置水槽等の清掃には高い清掃費がかかる上に
断水時間も長く、それでいて水槽内壁の藻などを完全に
取り除くことは不可能に近い。 【解決手段】ポリオレフィン系のプラスチックシートで
製作した貯水袋21に注水側接続口23と給水側接続口
24と吊フック27を取り付け、この貯水袋21を貯水
槽1に収納し、その注水側接続口23を貯水槽1の注水
口9に、給水側接続口24を給水口11にそれぞれ着脱
自在に接続し、貯水槽1に内側へ向けて突出しているボ
ルト39には六角ボルト31などを繋いでこれに吊フッ
ク27を掛け、貯水袋21の口21aは貯水槽1の作業
口5から引き出して外側へ折り畳み、この折り畳んだ部
分を当該作業口5にロープ37で縛り止める。従って、
水は貯水袋21に蓄えられて、貯水槽1の壁には直接触
れないので、藻の発生や微生物の繁殖が抑制され、貯水
袋21を交換するだけで水槽1内の清掃が済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯水タンクの内装
構造に関する。詳しくは、ビルやマンションや学校、病
院などに設置される受水槽や高置水槽等の貯水タンクの
メンテナンス、特に、定期的な清掃などのメンテナンス
を容易に行うことができる内装構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ビルやマンション、学校や病院などの高
層建物における水道水の供給は、通常、屋上に高置水槽
を据え付け、地上又は地下に設置した受水層に水道水を
一旦蓄えた後、その水をポンプで高置水槽に揚げ、この
水槽内の水を重力で供給するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような給水系にお
いて、受水槽や高置水槽にはどうしても藻が発生したり
微生物が繁殖して不衛生になり易いので、水道法や簡易
給水施設に関する諸条例によって、1年に1回以上の定
期的な清掃を行うことが義務付けられている。この種の
清掃にはそれなりの手間がかかるので、費用が嵩む上
に、断水時間も長くなり、それでいて、貯水タンクの内
壁の藻などを完全に取り除くことは不可能に近い。
【0004】本発明は上記した問題点に鑑みて為された
ものであり、貯水タンク内の清掃が簡単で済み、特に、
貯水タンクの内壁に水が直接触れることが殆ど無くて藻
の発生や微生物の繁殖が抑制されることにより貯水槽内
を清浄に保つことができる新規な貯水タンクの内装構造
を提供することを目的とする。また本発明は、上記の目
的に加え、貯水タンクの内壁に水が触れるのを防止する
ための処置を容易に行うことができたり、その処置の耐
久性などを保証できる貯水タンクの内装構造を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載した貯水タンクの内装構造は、注水
口と給水口を備えた受水槽や高置水槽等の貯水タンクの
内装構造であって、注水側接続口及び給水側接続口を備
えたプラスチックシート製の貯水袋を貯水タンクに収納
し、その注水側接続口を当該貯水タンクの注水口に着脱
自在に接続すると共に、その給水側接続口を当該貯水タ
ンクの給水口に着脱自在に接続したことを特徴とするも
のである。
【0006】この貯水タンクの内装構造にあっては、水
は貯水袋に蓄えられて、当該貯水タンクの内壁に直接触
れることは殆ど無いので、貯水袋の中に多少の藻が発生
することはあっても、貯水タンクの内壁自体に藻が発生
してこびり付いたりすることは通常では起こり得ない。
従って、貯水タンクの内壁は常に清浄に保たれ、貯水袋
内で発生した藻や沈殿物などは、その中の水を排水し貯
水袋を外すことで一挙に取り除くことができるので、内
壁の藻を掻き取ったり消毒したりする従来の本格的な清
掃作業は必要無く、施すにしても念のための簡単な程度
で済む。
【0007】一般に、貯水槽には水抜き用のドレンコッ
クが設けられているので、貯水袋にドレン口を設けてお
いて、それを貯水槽のドレン口に接続し、貯水袋を交換
するときはそのドレン口を開いて中の水を抜くようにす
れば良い。また、この種の貯水槽は、形状やサイズは元
より、その給水口や注水口、ドレンコックなどの位置、
規格、サイズなどもまちまちであるから、貯水袋の製作
は現場合わせの一品製作的になることは避けられない
が、例えば、貯水袋の注水側接続口及び給水側接続口な
どには1又は数種類の規格に統一しておいて、貯水槽側
の注水口や給水口などにアダプターを取り付けるように
すれば、少なくとも貯水袋の製作は低コストにできる。
【0008】請求項2に記載した貯水タンクの内装構造
は、請求項1に記載した貯水タンクの内装構造におい
て、貯水袋の上部に吊フックを取り付け、この吊フック
を、当該貯水タンクの壁上部から内側へ向けて突出した
突出部材に掛けたことを特徴とするものである。このよ
うにすれば、貯水タンク内に収納された貯水袋の位置が
安定すると共に、水量に拘わらず、ほぼ目一杯拡がった
形に保持されるので、貯水機能や給水機能が正常に働く
のを保証できる。
【0009】請求項3に記載した貯水タンクの内装構造
は、請求項1又は2に記載した貯水タンクの内装構造に
おいて、貯水袋の口を貯水タンクの作業口から引き出し
て外側へ折り畳み、この折り畳んだ部分を当該作業口に
ロープで縛り止めたことを特徴とするものである。この
ようにすると、貯水袋の口が作業口に固定されるため、
貯水タンク内における貯水袋の位置及び形をより安定に
保持することができ、それでいて、貯水袋の交換作業が
面倒になることも無い。
【0010】請求項4に記載した貯水タンクの内装構造
は、請求項1に記載した貯水タンクの内装構造におい
て、貯水袋は、その壁のほぼ全体がシートを2枚以上重
ねることで形成された袋壁空間を有し且つ該袋壁空間に
空気が注入されることで当該貯水タンクの内側形状とほ
ぼ同じ形に膨らむようにそのシートが随所でシールされ
ると共に、その袋状を為す部分の上端部又はその近くに
空気の注入と排気を行うための1又は複数の空気口を備
えたことを特徴とするものである。
【0011】従って、貯水袋を設置するときは、これを
当該貯水タンク内に大ざっぱに広げて袋壁空間に空気を
注入すれば、貯水袋のほぼ全体が貯水タンク内にぴった
り収まって設置が完了するので、貯水袋の各所を引っ張
って徐々に広げて行く作業が不要で済み、しかも、貯水
袋に弛みや折れが無いきれいな形で注水を始めることが
できるので、水圧による貯水袋の破れなどの事故を確実
に防止できる。そして、そのように膨らんだ形の貯水袋
に注水しながら空気口を適度に開放すれば、袋壁空間に
注入されていた空気が上部から抜かれて行って、袋壁空
間を有する部分は扁平に畳まれて貯水槽の内壁に密着す
るので、蓄えられた水の圧力で貯水袋が破れたりするこ
とは先ず生じない。
【0012】本発明の貯水袋の丈は、基本的に、当該貯
水槽に蓄える水量の上限レベルよりある程度高くするこ
とになるので、貯水袋からの空気抜きを、貯水量が上限
レベルに達したところで終了すれば、貯水袋の上端部に
ある袋壁空間だけに空気が残ることになる。空気抜きを
このように調整すると、その残った空気が貯水袋の浮き
子として働くので、この働きによって、貯水袋の姿勢が
一層安定に保持される。蓄えた水の水位が下がったとき
は貯水層の上端部(空気が残っている部分)も下がる
が、この部分は必ず水面に浮くので、次に水が補給され
たときは、当然、元の高さに押し上げられて所要の形を
保持する。
【0013】この貯水袋の注水側接続口は少なくとも貯
水袋の上端よりは低い位置、特に、貯水量の下限レベル
より下、望ましくは貯水袋の底部又はその近くから延ば
すのが良い。このようにすれば、空気が残っている上端
部が水面に垂れている状態から給水が行われても、水が
貯水袋から外へこぼれるのを確実に防止することができ
る。空気口は、注入口と排気口を各別に設けてもよい
し、その両方を兼ねて1つだけ設けても良い。貯水袋へ
の空気の注入には小型のコンプレッサーを使用しても良
いが、通常は、足踏み式の簡単なポンプで足りる。
【0014】請求項5に記載した貯水タンクの内装構造
は、請求項4に記載した貯水タンクの内装構造におい
て、貯水袋に、貯水槽内に設けられている梯子の裏側に
挿入される圧力均衡部を設けたことを特徴とするもので
ある。このようにすれば、貯水袋の圧力均衡部とその余
の部分とは、当該梯子を挟んで又は梯子の合間を通して
互いに同じ圧力で接し合うので、貯水袋が梯子に対して
局所的に押し付けられて破れるのを確実に防止できる。
【0015】請求項6に記載した貯水タンクの内装構造
は、請求項1から5のいずれかに記載した貯水タンクの
内装構造において、貯水袋をポリオレフィン系のプラス
チックシートで製作したことを特徴とするものである。
ポリオレフィン系のプラスチックは、藻が発生し難い特
性を有するので、藻の発生や微生物の繁殖がかなり抑え
られるため、衛生度を更に高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る貯水タンク
の内装構造の詳細を図面に示した各実施の形態に従って
説明する。 〔1.第一の実施の形態〕(図1〜図4) 図1から図3は、本発明を、矩形の高置貯水槽1の内装
構造に適用した第一の実施の形態を示すものである。
【0017】〔A.構造〕(図1〜図3) この貯水槽1は、矩形の箱形を為す槽本体3と作業口5
を備えている。槽本体3はその全体がFRPパネルを接
合して形成され、その天壁の開口部から作業口5が上に
延びている。作業口5は蓋7によって塞がれる。槽本体
3の一側壁には、その上端近くに注水口9が内側へ向け
て突出し、下端部には給水口11が開口している。注水
口9には図示しない揚水ポンプから延びた注水管が接続
され、給水口11には図示しない分配栓が接続されてい
る。底壁にはドレン13が取り付けられている。
【0018】貯水槽1の内装構造には、貯水袋21(図
面では砂地模様を付けてある)と、フック用のボルト3
1及びナット33が用いられる。貯水袋21は、角底袋
状をしており、熱可塑性が良くしかも抗菌性に優れたプ
ラスチックシート、例えば、ポリオレフィン系の比較的
厚手のプラスチックシートによって製作され、厚さ0.
08mmのシートを二重に貼り重ねて作られている。こ
の貯水袋21のサイズとしては、標準的な貯水槽のサイ
ズに合わせた何種類かの貯水袋21が用意されていて、
目的の貯水槽1のサイズに近いサイズのものがあればそ
れを選んで使用する。サイズが合うものが無ければ一品
製作的に製作する。
【0019】貯水袋21には注水側接続口23と給水側
接続口24及びドレン口25と、吊フック27が取り付
けられている。注水側接続口23と給水側接続口24は
それぞれスリーブ状に製作され、当該貯水槽1における
注水口9と給水口11との位置関係に合わせた位置関係
で穿った孔に、それぞれヒートシール法で取り付けられ
る。ドレン口25にはフランジ25aが一体に形成され
ており、貯水袋21に穿った孔を内側から通した状態
で、貯水袋21の底面と補強シート26とでフランジ2
5aを挟んでヒートシールすることで水密に取り付けら
れる。吊フック27は、例えばポリプロピレンによって
円環形に形成されると共に、取付け片29に固定されて
いて、この取付け片29を貯水袋21の高さ方向におけ
るほぼ中間部の各隅角辺りに外付けすることで、吊フッ
ク27が取り付けられる。
【0020】ナット33には当該貯水槽1内に突出して
いるボルトの呼び径に合うサイズの六角ナットを使用
し、ボルト31にはナット33に合う呼び径の六角ボル
トを使用している。
【0021】〔B.設置と作用〕(図2、図3) 次に、貯水袋21の設置と作用等を説明する。先ず、当
該貯水槽1に取り付けられているボルト39のうち、天
壁近くの4隅辺りから水平に突出しているものを選ん
で、それにナット33を半分ほどねじ込み、このナット
33にフック用のボルト31を取り付ける。
【0022】このようにしてボルト31を取り付けると
共に、槽本体3内をきれいに洗浄し、その中に貯水袋2
1を収納する。その際、貯水袋21の側面には予め両面
テープを何箇所か貼り付けておく。槽本体3内に貯水袋
21を入れた後、先ず、その注水側接続口23を注水口
9に被せてバンド35で固定し、給水口11にはOリン
グ36を圧入しておいてから該Oリング36に給水側接
続口24を通し、ドレン口25はドレン13に差し込
む。そして、給水側接続口24が抜けないように注意し
ながら、両面テープによって、貯水袋21を槽本体3の
内面に数箇所仮止めする。
【0023】この状態から、先に取り付けておいたボル
ト31に吊フック27を掛ける。これにより、貯水袋2
1はその高さ方向におけるほぼ中間部で槽本体3の内壁
に吊り下げられた状態となる。次に、貯水袋21の口2
1aを均等に窄めながら作業口5から上に引き出し、こ
の引き出した部分の全体を外側へ折り畳んで作業口5の
壁を覆うようにし、この折り畳んだ部分の上から作業口
5にロープ37を何周か回して縛る。
【0024】貯水袋21の設置は以上で完了し、貯水袋
21は、その口が作業口5に固定されると共に、槽本体
3内では、その上端部が吊フック27とボルト31を介
して槽本体3の内壁に吊持されることでほぼ四角な袋状
に拡がった形で収まる。
【0025】そこで、水位計41を貯水袋21内で所要
の高さに位置するように取り付けた後、揚水ポンプを始
動して注水口9から貯水袋21に注水する。この注水
は、水位計41から出力される水位信号に従って自動的
に制御され、貯水袋21が槽本体3内にほぼ目一杯広が
る程度の量を上限レベルとして行われる。貯水袋21に
注水された水は、貯水袋21を満たすと共に、その水圧
で給水側接続口24がOリング36に密着して、これら
給水側接続口24と給水口11とが水密に接続される。
このような密着を可能にするために、給水側接続口24
の口径は、使用するOリング36の内径より多少大きめ
にしておく。
【0026】しかして、注水された水は貯水袋21に蓄
えられて、貯水槽1には直接触れることは殆ど無いの
で、貯水槽1の内壁自体に藻が発生することは無く、貯
水袋21でも藻が発生し難い。これにより、貯水槽1の
内部を清浄に保つことができる。
【0027】そして、貯水槽1に設置した貯水袋21
は、メンテナンス時期又はそれ以前に、新しいものと交
換する。設置済みの貯水袋21を外すときは、先ずドレ
ン13を開放して貯水袋21内の水を抜く。これで貯水
袋21が空になるので、ロープ37を解いて作業者が貯
水槽1内に入り、吊フック27をボルト31から外し、
注水側接続口23と給水側接続口24を外した後、貯水
袋21を貯水槽1から取り出す。貯水袋21内で多少の
藻が発生していても、それは貯水袋21を新しいものに
交換することで一挙に取り除くことができ、また、貯水
袋21の底に沈んだ水アカや錆などの沈殿物は水抜きす
ることで除去できる。
【0028】〔C.フック用ボルトの別の形態〕(図
4) 図4に、貯水袋21の吊フック27を掛けるためのフッ
ク用ボルトの別の形態31Aを示す。このボルト31A
は、ボルト頭部43に鈎形をしたフック45を溶接した
ものであって、槽本体3側のボルト39′が、天壁から
下垂状に突出した姿勢である場合に適する。即ち、この
場合も、当該ボルト39′にナット33を半分程度螺合
し、これにフック付きのボルト31Aを取り付ける。こ
のフック45に吊フック27を直接掛けても良いし、同
図に示すように2つのフック45にバー47を通し、こ
のバー47に吊フック27を通しても良い。
【0029】〔2.第二の実施の形態〕(図5、図6) 図5及び図6は、本発明を、高置貯水槽1の内装構造に
適用した第二の実施の形態を示すものである。尚、これ
らの図に示す貯水槽1´や使用する貯水袋61におい
て、前記貯水槽1や貯水袋21と同様の部分について
は、これら貯水槽1や貯水袋21に付した符号と同じ符
号を付することで説明を省略する。
【0030】〔A.構造〕この貯水槽1´の一側壁51
の内面には梯子53が固定されており、該梯子53は一
側壁51から多少離れた状態で設けられている。また、
この一側壁51には、梯子53より稍高いところに対応
した位置に注水口9が設けられ、底壁近くに給水口11
が設けられている。
【0031】貯水袋61は、その大部分を成す貯水主部
63と、梯子53の裏側に挿入される圧力均衡部65と
がポリオレフィン系の比較的厚手のプラスチックシート
で一体的に製作されると共に、注水側ジョイント67
と、給水側ジョイント69と、ドレン口25と、空気注
入用の逆止弁71と、排気口73が取り付けられてい
る。
【0032】貯水主部63は上面が開口63aした角底
袋状を為すように製作され、圧力均衡部65は比較的太
いスリーブ状を為すように形成されている。この圧力均
衡部65は、貯水主部63の一側壁下端部から延びてい
て、その小径に窄んだ先端部に注水側ジョイント67が
連結されている。この注水側ジョイント67には、T字
形のパイプジョイントを使用しており、その直状に延び
る部分の両端の口の一方67aが圧力均衡部65の先端
部に連結され、他方の口にはキャップ67bが取り付け
られている。この注水側ジョイント67のもう一つの口
67cが貯水槽1′の注水口9に接続される。
【0033】貯水主部63と圧力均衡部65は、その全
体が2枚のシートを重ねた袋状に形成されると共に、空
気を注入されることで図6に示す形に膨らむように、そ
の2枚のシートどうしを随所でシールしてある。即ち、
貯水主部63は、貯水タンク1′の内側形状とほぼ同じ
形に膨らむように、その前後左右4つの側壁どうしの連
続部と、これら側壁と底壁との連続部とでそれぞれ数箇
所づつ、そして各壁の中でも随所で、その2枚重ねのシ
ートをヒートシールしてある。また、圧力均衡部65の
周壁も、筒形に膨らむように随所で、その2枚重ねのシ
ートどうしをヒートシールしてある。
【0034】貯水主部63と圧力均衡部65の各壁はこ
のように袋状に形成されており、この袋状をした壁の空
間75(以下、「袋壁空間」と言う)は全体において互
いに通じていて、この袋壁空間75に通じる形で、貯水
主部63の上端面には逆止弁71と排気口73がそれぞ
れ気密に取り付けられている。排気口73は筒状を為す
と共に、キャップ73aが取り付けられている。袋壁空
間75には逆止弁71から空気が注入され、その注入さ
れた空気は排気口73のキャップ73aを緩めることで
排気される。給水側ジョイント69はドレン口25と同
様の形で形成されている。
【0035】〔B.設置と作用〕貯水袋61の設置は次
のように行う。先ず、貯水袋61を余り広げない状態で
貯水タンク1′内に収め、その圧力均衡部65を梯子5
3と一側壁51との間に下から通して、注水側ジョイン
ト67の口67cを注水口9にOリング36を介して圧
入する。そして、給水側ジョイント69はOリング36
を介して給水口11に圧入し、ドレン口25はドレン1
3の口に差し込む。次いで、貯水主部63を大ざっぱに
広げ、逆止弁71に足踏み式ポンプを接続して、前記袋
壁空間75に空気を注入する。
【0036】貯水主部63と圧力均衡部65の各壁は、
空気を注入されることによって同時に膨らんで行き、そ
の結果、図6に示すように、貯水主部63は上面が開口
した矩形の箱形になって貯水タンク1′の内壁に密着
し、圧力均衡部65は一側壁51と梯子53との間でい
っぱいに膨らんだ形になり、これら貯水主部63と圧力
均衡部65とは、梯子53の合間において互いに密着す
る。これにより、貯水袋61のほぼ全体が貯水タンク
1′内にぴったり収まって設置が完了する。従って、貯
水袋61の各所を引っ張って広げて行く作業が不要で済
む。
【0037】貯水袋1′をこのように膨らめた後、注水
を開始し、これと同時に排気口73のキャップ73aと
注水側ジョイント67のキャップ67bを適度に緩めて
袋壁空間75を開放する。この開放は、貯水主部63な
どに水圧がかかることで袋壁空間75の空気や圧力均衡
部65内の空気が押し出される程度にする。注水されて
くる水は、圧力均衡部65を落ちて貯水主部63の底か
ら溜まって行き、これと同時に、袋壁空間75の空気が
上へ押し上げられて排出され、それにより、貯水主部6
3や圧力均衡部65はその各壁が扁平に畳まれて貯水槽
の内壁に密着する。
【0038】そして、注水が所定の上限レベルに達した
ところで注水が止るので、これと同時に注水側ジョイン
ト67のキャップ67bと排気口73のキャップ73a
を完全に閉じて、貯水主部63の上端部にある袋壁空間
75だけに空気を残す。すると、その残った空気が貯水
袋61の浮き子として働くので、この働きによって、貯
水袋61の姿勢が安定に保持される。尚、蓄えた水の水
位が下がったときは貯水袋61の上端部(空気が残って
いる部分)も下がるが、この部分は必ず液面に浮くの
で、次に水が補給されたときは、当然、元の高さに押し
上げられて所要の形を保持する。
【0039】設置済みの貯水袋61を外すときは、ドレ
ン13を開放して貯水袋61内の水を抜くと共に、排気
口73を完全に開放して、残しておいた空気が抜ける状
態にする。これで、排水が進むに従って貯水主部63が
下に垂れて概ね平らになるので、作業者が貯水槽1′内
に入って、注水側ジョイント67を注水口9から、給水
側ジョイント69を給水口11から、ドレン口25をド
レン13からそれぞれ外した後、貯水袋61を貯水槽
1′から取り出す。
【0040】尚、圧力均衡部65の袋壁空間の空気抜き
を確実にするためには、この圧力均衡部65にも排気口
を取り付けておくと良い。
【0041】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明の具体的構成がこの実施の形態に限定されるもの
では無く、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更
等があっても本発明に含まれる。特に、実施の形態にお
いては、本発明を高置水槽の内装構造に適用したが、本
発明は、受水槽その他各種の貯水タンクの内装構造とし
て広く用いることができる。また、貯水袋の注水側接続
口や給水側接続口の形態についても、図面に示したもの
に限ることは無い。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、水は貯
水袋に蓄えられて、当該貯水タンクの内壁に直接触れる
ことは殆ど無いので、貯水袋の中に多少の藻が発生する
ことはあっても、貯水タンクの内壁自体に藻が発生して
こびり付いたりすることは通常では起こり得ない。従っ
て、貯水タンクの内壁は常に清浄に保たれ、貯水袋内で
発生した藻や沈殿物などは、その中の水を排水し貯水袋
を外すことで一挙に取り除くことができるので、内壁の
藻を掻き取ったり消毒したりする従来の本格的な清掃作
業は必要無くなる。
【0043】請求項2の発明によれば、貯水タンク内に
収納された貯水袋の位置が安定すると共に、水量に拘わ
らず、ほぼ目一杯拡がった形に保持されるので、貯水機
能や給水機能が正常に働くのを保証できる。
【0044】請求項3の発明によれば、貯水袋の口が作
業口に固定されるため、貯水タンク内における貯水袋の
位置及び形をより安定に保持することができ、それでい
て、貯水袋の交換作業が面倒になることも無い。
【0045】請求項4の発明によれば、貯水袋を設置す
るときは、これを当該貯水タンク内に大ざっぱに広げて
空気を注入すると、貯水袋のほぼ全体が貯水タンク内に
ぴったり収まって設置が完了するので、貯水袋の各所を
引っ張って徐々に拡げて行く作業が不要で済み、しか
も、貯水袋に弛みや折れが無いきれいな形で注水を始め
ることができるので、水圧による貯水袋の破れなどの事
故を確実に防止できる。そして、そのように膨らんだ形
の貯水袋に注水しながら、排気用の空気口を適度に開放
すれば、注入されていた空気が貯水袋の上部から抜かれ
て行って、袋状を為す部分は扁平に畳まれて貯水槽の内
壁に密着するので、蓄えられた水の圧力で貯水袋が破れ
たりすることは先ず生じない。
【0046】尚、この請求項4の発明に対応する実施の
形態では、貯水袋の注水側接続口を貯水袋の底部から延
ばしたが、このようにすれば、空気が残っている上端部
が水面に垂れている状態から給水が行われても、水が貯
水袋から外へこぼれるのを確実に防止することができ
る。
【0047】請求項5の発明によれば、貯水袋の圧力均
衡部とその余の部分とは、当該梯子を挟んで又は梯子の
合間を通して互いに同じ圧力で接し合うので、貯水袋が
梯子に対して局所的に押し付けられて破れるのを確実に
防止できる。尚、実施の形態では、圧力均衡部が注水側
接続口を兼ねるようにしたので、その分、貯水袋の構造
を簡素化できる。
【0048】請求項6の発明によれば、貯水袋内での藻
の発生や微生物の繁殖がかなり抑えられるため、衛生度
を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る貯水タンクの
内装構造に使用する貯水袋を広げた形で示す下方から見
た斜視図である。
【図2】図1の貯水袋を使用した貯水タンクの内装構造
を示す垂直断面図である。
【図3】図2の要部を拡大した斜視図である。
【図4】図2の貯水タンクの内装構造に用いるフック用
ボルトの別の例を示す断面図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係る貯水タンクの
内装構造を示す垂直断面図である。
【図6】図5の要部を拡大した一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
1…貯水タンク 5…作業口 9…注水口 11
…給水口 21…貯水袋 21a…貯水袋の口 23…注水側
接続口 24…給水側接続口 27…吊フック 39…突出
部材 37…ロープ 39′…突出部材 1′…貯水タンク 53…梯子 61…貯水袋
65…圧力均衡部 67…注水側接続口 69…給水側接続口 71…
空気口 73…空気口 75…袋壁空間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】注水口と給水口を備えた受水槽や高置水槽
    等の貯水タンクの内装構造であって、注水側接続口及び
    給水側接続口を備えたプラスチックシート製の貯水袋を
    貯水タンクに収納し、その注水側接続口を当該貯水タン
    クの注水口に着脱自在に接続すると共に、その給水側接
    続口を当該貯水タンクの給水口に着脱自在に接続したこ
    とを特徴とする貯水タンクの内装構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した貯水タンクの内装構造
    において、貯水袋の上部に吊フックを取り付け、この吊
    フックを、当該貯水タンクの壁上部から内側へ向けて突
    出した突出部材に掛けたことを特徴とする貯水タンクの
    内装構造。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載した貯水タンクの内
    装構造において、貯水袋の口を貯水タンクの作業口から
    引き出して外側へ折り畳み、この折り畳んだ部分を当該
    作業口にロープで縛り止めたことを特徴とする貯水タン
    クの内装構造。
  4. 【請求項4】請求項1に記載した貯水タンクの内装構造
    において、貯水袋は、その壁のほぼ全体がシートを2枚
    以上重ねることで形成された袋壁空間を有し且つ該袋壁
    空間に空気が注入されることで当該貯水タンクの内側形
    状とほぼ同じ形に膨らむようにそのシートが随所でシー
    ルされると共に、その袋状を為す部分の上端部又はその
    近くに空気の注入と排気を行うための1又は複数の空気
    口を備えたことを特徴とする貯水タンクの内装構造。
  5. 【請求項5】請求項4に記載した貯水タンクの内装構造
    において、貯水袋に、貯水槽内に設けられている梯子の
    裏側に挿入される圧力均衡部を設けたことを特徴とする
    貯水タンクの内装構造。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載した貯水
    タンクの内装構造において、貯水袋をポリオレフィン系
    のプラスチックシートで製作したことを特徴とする貯水
    タンクの内装構造。
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