JP2002544189A - (ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオキシエステルを調製する方法 - Google Patents

(ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオキシエステルを調製する方法

Info

Publication number
JP2002544189A
JP2002544189A JP2000617173A JP2000617173A JP2002544189A JP 2002544189 A JP2002544189 A JP 2002544189A JP 2000617173 A JP2000617173 A JP 2000617173A JP 2000617173 A JP2000617173 A JP 2000617173A JP 2002544189 A JP2002544189 A JP 2002544189A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
isomers
hydroperoxide
tert
group
dimethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000617173A
Other languages
English (en)
Inventor
ベルグフェルト,マンフレッド
カーステンス,アクセル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Akzo Nobel NV
Original Assignee
Akzo Nobel NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akzo Nobel NV filed Critical Akzo Nobel NV
Publication of JP2002544189A publication Critical patent/JP2002544189A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C409/00Peroxy compounds
    • C07C409/38Peroxy compounds the —O—O— group being bound between a >C=O group and a carbon atom, not further substituted by oxygen atoms, i.e. esters of peroxy acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C407/00Preparation of peroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C407/00Preparation of peroxy compounds
    • C07C407/003Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 非腐食性の原料を用い、ハロゲン化副生成物を生じず、且つ、塩基を使用するにも拘らず不用塩を形成しない、パーオキシエステルの調製方法を提供する。 【解決手段】 置換された又は置換されていない(ジ)カルボン酸(ジ)ビニルエステルが、置換された又は置換されていないヒドロカルビルヒドロパーオキシドと反応させられることを特徴とする、(ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオキシエステルを調製する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カルボン酸のアルキルパーオキシエステル及びジカルボン酸のジ(
アルキルパーオキシエステル)を調製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カルボン酸のアルキルパーオキシエステルの調製について、ウルマン工業化学
大辞典第5版(1991年)、第A19巻、第215頁、第6.2章には、ヒドロパーオキシド
とカルボン酸、カルボン酸ハライド、カルボン酸無水物、又はN-アシルイミダゾ
ールとの反応が記載されている。
【0003】 カルボン酸のアルキルパーオキシエステルの調製で、最も重要であり、且つ、
工業上最も頻繁に使用される反応は、式(1)に従う、塩基の存在下における、
アルキルヒドロパーオキシドとハライドとの反応である。
【0004】 しかし、酸ハライドは大変に腐食性であるので、プラントにおいて酸ハライド
と接触させられる総ての部品が耐腐食性であることが高く要求され、プロセスを
より高価なものとする。さらに、酸ハライドは、それ自体で比較的高価であり、
及び、ハロゲン化された副生成物を形成する傾向がある。最後に、式(1)によ
れば、所望のアルキルパーオキシ(ジ)カルボン酸エステルが得られるだけでな
く、不用生成物である、等モル量の所望でない塩も形成される。例えば、酸クロ
ライドが塩基としてのピリジンと共に使用された場合には、1モルのアルキルパ
ーオキシカルボン酸エステル当たり1モルのピリジン塩酸塩が形成され、又は、
NaOHが塩基として使用された場合には、1モルのアルキルパーオキシカルボン酸
エステル当たり1モルのNaClが形成され、これらの不用生成物は、廃棄されなけ
ればならない。ありふれた塩も含めて、ハロゲン化生成物の廃棄は経費がかかり
、且つ、環境の点からも好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上述の欠点の無いパーオキシエステルの調製方法が望まれる。
【0006】 この理由から、本発明は、非腐食性の原料を用い、ハロゲン化副生成物を生じ
ず、且つ、塩基を使用するにも拘らず不用塩を形成しない、パーオキシエステル
の調製方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
驚くことに、上記目的は、カルボン酸ビニルエステル又はジカルボン酸ジビニ
ルエステルを、塩基及び任意的に相間移動触媒を使用して、アルキルヒドロパー
オキシドと反応させるところの、本発明に従う方法により達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい態様は、式(I)及び(II)の(ジ)アルキルパーオキシ(ジ
)カルボン酸エステルを、 式(III)又は(IV)の(ジ)カルボン酸ビニル(ジ)エステルを 式(V)のアルキルヒドロパーオキシドと反応させることにより調製する。 上式において、R1、R2、及びR3は、任意的に水酸基により置換されていてよい炭
化水素基を表し、及び、R1はエステル部分を任意的に含んでよく、及び、nは1
、2又は3である。
【0009】 驚くことに、本発明に従う方法は、ハロゲンを含む廃棄物の形成を回避しただ
けでなく、式(2)から明らかなように(該式は式(III)の化合物と式(V)の
化合物から、式(I)において n=1の生成物を作ることを記載する)アセトア
ルデヒドの形態の価値ある副生成物を当モル量で生成し、該副生成物は多様な用
途、例えば、酢酸、無水酢酸、酢酸エチル、過酢酸、クロトンアルデヒド、クロ
ラール、グリオキサール、及びペンタエリスリトールの調製に使用できる。
【0010】 式(IV)のジカルボン酸ジビニルエステルと式(V)(n=1)のアルキルヒド
ロパーオキシドとの式(3)で表される本発明に従う反応は、廃棄塩の形成無く
、式(II)のアルキルパーオキシジカルボン酸エステル1モル当たりアセトアル
デヒド2モルさえの形成をもたらす。
【0011】 好ましい態様では、本発明に従う方法は、R1がメチル、エチル、プロピル(総
ての異性体)、ブチル(総ての異性体)、ペンチル(総ての異性体)、ヘキシル
(総ての異性体)、ヘプチル(総ての異性体)、オクチル(総ての異性体)、ノ
ニル(総ての異性体)、デシル(総ての異性体)、ウンデシル(総ての異性体)
、ドデシル(総ての異性体)、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、フェニル
、メチル基で置換されたフェニル(総ての異性体)、ベンジル、C6H5OCH2-、プ
ロペニル、C6H5CH=CH-、及び、式CmH2m+1-O-C(O)-R2-で表されるモノ−メチル
、−エチル、−プロピル又は−ブチルエステル(総ての異性体)、ここでm=1
〜4及びR2は次段落で示される、からなる群より選ばれる化合物の生成に関する
【0012】 本発明に従う他の好ましい態様は、R2が1〜10個の炭素原子を有する直鎖又
は分岐アルキレン基である化合物の調製方法に関する;特にはR2は-(CH2)n-(こ
こでn=1〜10)、-CH2CH(CH3)CH2C(CH3)2-、-CH(CH3)CHC(CH3)2-、及び-CH2 CH(CH3) -;シクロヘキシル(総ての異性体);-CH2-C6H10-CH2-(総ての異性体
);又はフェニル(オルト又はパラ)。上述のR2である2価酸のジビニルエステ
ルの混合物を用いてもよい。
【0013】 本発明の他の好ましい態様は、R3が、R3OOHが以下のアルキル(ジ)ヒドロパ
ーオキシドのうちの1つであるように選ばれる、化合物を調製する方法に関する
。tert−ブチルヒドロパーオキシド、tert−アミルヒドロパーオキシド、tert−
ヘキシルヒドロパーオキシド(総ての異性体)、tert−ヘプチルヒドロパーオキ
シド(総ての異性体)、2,4,4-トリメチルペンチル−2−ヒドロパーオキシド
、α−クミルヒドロパーオキシド、水素化α−クミルヒドロパーオキシド(C6H1 1 C(CH3)2OOH)、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−ヒドロパーオキシド
、p−メチルヒドロパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロパーオキシ
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロパーオキシヘキシン、及び(メタ及
び/又はパラ)ジ(ヒドロパーオキシイソプロピル)ベンゼン。又、R3 はR3OOH
が、D.Swernにより出版された「有機過酸化物」、第2巻、第1章、「ヒドロパー
オキシド」、第1〜152頁(1971年)、ISBN0471839612、に記載されているよう
に、ケトンとH2O2との反応により得られるヒドロパーオキシドであるように選ぶ
ことができる。さらに、上記のヒドロパーオキシドの何らかのものの混合物も、
本発明の実施態様に従い使用することができる。
【0014】 本発明に従い好ましく調製される、式(I)のアルキルパーオキシカルボン酸エ
ステルは下記を包含する: α−クミルパーオキシネオデカノエート、水素化α−クミルパーオキシネオデ
カノエート、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシネオデカノエート、t
ert−アミルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノ
エート、1,1-ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシネオデカノエー
ト、α−クミルパーオキシピバレート、水素化α−クミルパーオキシピバレート
、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシピバレート、tert−アミルパー
オキシピバレート、tert−ブチルパーオキシピバレート、1,1-ジメチル−3−ヒ
ドロキシブチル−1−ブチルパーオキシピバレート、α−クミルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート、水素化α−クミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、tert−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、1,1-ジメチル-3-ヒドロキシブチル-1-パーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、α−クミルパーオキシジエチルアセテート、
水素化α−クミルパーオキシジエチルアセテート、2,4,4−トリメチルペンチル
−2−パーオキシジエチルアセテート、tert−アミルパーオキシジエチルアセテ
ート、tert−ブチルパーオキシジエチルアセテート、1,1-ジメチル−3−ヒドロ
キシブチル−1−パーオキシジエチルアセテート、α−クミルパーオキシイソブ
タノエート、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシイソブタノエート、t
ert−アミルパーオキシイソブタノエート、tert−ブチルパーオキシイソブタノ
エート、1,1-ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシイソブタノエー
ト、α−クミルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、水素化α−クミ
ルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、2,4,4−トリメチルペンチル−
2−パーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、tert−アミルパーオキシ-3,
5,5-トリメチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘ
キサノエート、1,1-ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシ-3,5,5-
トリメチルヘキサノエート、α−クミルパーオキシアセテート、水素化α−クミ
ルパーオキシアセテート、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシアセテ
ート、tert−アミルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシアセテート
、1,1-ジメチル−3−ヒドロキシブチル−1−パーオキシアセテート、α−クミ
ルパーオキシベンゾエート、水素化α−クミルパーオキシベンゾエート、2,4,4
−トリメチルペンチル−2−パーオキシベンゾエート、tert−アミルパーオキシ
ベンゾエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、及び1,1-ジメチル−3−
ヒドロキシブチル−1−パーオキシベンゾエート。
【0015】 本発明に従い好ましく調製される、式(II)のアルキルパーオキシジカルボン
酸エステルは下記を包含する: ジ-tert-ブチルパーオキシマロネート、ジ-tert-ブチルパーオキシサクシネー
ト、ジ-tert-ブチルパーオキシグルタレート、ジ-tert-ブチルパーオキシアジペ
ート、ジ-tert-ブチルパーオキシアゼレート、ジ-tert-ブチルパーオキシフタレ
ート、ジ-tert-アミルパーオキシマロネート、ジ-tert-アミルパーオキシサクシ
ネート、ジ-tert-アミルパーオキシグルタレート、ジ-tert-アミルパーオキシア
ジペート、ジ-tert-アミルパーオキシアゼレート、ジ-tert-アミルパーオキシフ
タレート、ジ(1,1-ジメチル-3-ヒドロキシブチル-1-パーオキシ)マロネート、
ジ(1,1-ジメチル-3-ヒドロキシブチル-1-パーオキシ)サクシネート、ジ(1,1-
ジメチル-3-ヒドロキシブチル-1-パーオキシ)グルタレート、ジ(1,1-ジメチル
-3-ヒドロキシブチル-1-パーオキシ)アジペート、ジ(1,1-ジメチル-3-ヒドロ
キシブチル-1-パーオキシ)アゼレート、ジ(1,1-ジメチル-3-ヒドロキシブチル
-1-パーオキシ)パーオキシフタレート、2,5-ジメチル-2,5-ビス(アセチルパー
オキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(2-エチルヘキサノイルパーオキシ
)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(バンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5-
ジメチル-2,5-ビス(アセチルパーオキシ)ヘキシン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(
2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキシン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(バンゾ
イルパーオキシ)ヘキシン、(メタ及び/又はパラ)ジ(ネオデカノイルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン、(1,3又は1,4)−ジ(ネオデカノイルパーオキシイ
ソプロピル)シクロヘキサン、−ジ(α-クミルパーオキシカルボ)シクロヘキ
サン、−ジ(水素化α-クミルパーオキシカルボ)シクロヘキサン、-ジ(2,4,4-
トリメチルペンチル-2-パーオキシカルボ)シクロヘキサン、-ジ(tert-ブチル
パーオキシカルボ)シクロヘキサン、-ジ(tert-アミルパーオキシカルボ)シク
ロヘキサン、及び-ジ(1,1−ジメチル-3-ヒドロキシブチル-1-パーオキシカルボ
)シクロヘキサン。
【0016】 本発明に従う方法において、溶媒を使用することが有利であり得る。溶媒とし
ては、水、有機溶媒、及びこれらの混合物が包含される。有機溶媒としては、従
来の減感剤(phlegmatizer)、例えばイソドデカン、ジ−tert−ブチルフタレー
ト等を用いることができる。これら従来の減感剤を用いることは、形成されるア
セトアルデヒドが得られるパーエステルから容易に分離できるのであれば、好ま
しい。しかし、例えばストリッピング、フラッシュ蒸留、又は他の従来法による
アセトアルデヒドの分離を容易にするために、5〜8個の炭素原子を有する脂肪
族有機溶媒を用いることが好ましくあり得る。その場合、n−ペンタン、n−ヘ
キサンが特に好ましい。しかし、該低沸点溶媒の使用が望まれる場合、危険な状
態が起きないよう、従来の減感剤と組合わせて使用することが好ましい。溶媒(
又は一部の溶媒)は、反応容器に一または二以上の反応物が入れられる前に、反
応容器中に在ってよい。しかし、溶媒(又は一部の溶媒)は、一または双方の反
応物と共に添加されてもよい。
【0017】 本発明の方法において、触媒として好ましく使用するのに適する塩基は、アル
カリ(土類)水酸化物、アルカリ(土類)酸化物であり、アルカリ(土類)水酸
化物としては水酸化カルシウム、又は水酸化ナトリウム、アルカリ(土類)酸化
物として酸化カルシウム、又は酸化ナトリウムが特に好ましい。これらの塩基は
従来の方法で使用され、他の反応物の前に(その全体が又は一部が)又は反応物
と共に反応容器に加えられる。
【0018】 本発明に従う方法において任意的に使用される相間移動触媒としては、テト
ラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テト
ラブチルアンモニウムヒドロサルフェート、ベンジルトリエチルアンモニウムク
ロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノピリジ
ン、メチルトリカプリルアンモニウムクロライドを包含する、慣用の相間移動触
媒を使用することができる。商品名Aliquat 336として知られる、メチルトリカ
プリルアンモニウムクロライドの使用が好ましい。
【0019】 本発明に従う方法における(ジ)カルボン酸(ジ)ビニルエステル中のビニル
基と、アルキルヒドロパーオキシド中のヒドロパーオキシド基とのモル比は、0.
7:1.0〜1.2:1.0である。比0.8:1.0〜1.0:1.0(モル:モル)が、得られるポ
リエステルの出発ビニルエステルによる汚染を最小にするために好ましい。
【0020】 最適化されていない試験から、((ジ)カルボン酸(ジ)ビニルエステルから
の)ビニル基と、塩基触媒とのモル比は3:1〜25:1(モル/モル)である方法
が好ましいことが結論された。
【0021】 本発明に従う反応は好ましくは-10〜+60℃の温度で行われる。しかし、安全
上の理由から、より低い最高温度が使用されるべきである。従って、0〜+20℃
の温度が好ましい。
【0022】 本発明に従う反応は好ましくは標準圧力で行われる。しかし、より好ましい本
発明の態様は、大気圧未満の圧力で行う方法に関し、該方法において、形成され
たアセトアルデヒドは反応溶液から蒸留により除去される。該方法ではより低い
蒸留温度が必要とされるので、より危険性が少ない。所望であれば、アセトアル
デヒドの除去を容易にするためにキャリアーガスを使用することができる。好ま
しくは、形成されアセトアルデヒドは、パーエステルから除去され、及び、さら
なる化学プロセスで使用される。
【0023】 本発明に従い調製された(ジ)アルキルパーオキシ(ジ)カルボン酸エステル
は、重合開始剤、樹脂の硬化剤、ポリマー改質剤、例えばポリエチレンの架橋、
ポリマーの分解、燃料のセタン価の向上、防火剤の協力剤(synergist)として
使用できる。さらに、アルキルパーオキシカルボン酸エステルは、準備的有機合
成、例えばオレフィンのエポキシ化に使用することができる。
【0024】 以下の実施例により、本発明をさらに説明する。実施例1 内部の磁気攪拌機及び滴下漏斗を備えた100エーレンマイヤーフラスコに、7.5
gの、水中の70%tert−ブチルヒドロパーオキシド溶液(50.1ミリモルのtert−
ブチルヒドロパーオキシド)、10mlのn−ヘキサン、0.3gのNaOH(7.5ミリモル
)及び0.3gのAliquat336を入れた。これに、20℃で、7.41gのビニルベンゾエ
ート(52.9ミリモル)を30分かけて滴下した。次いで、20℃で20時間、後攪拌し
た。これにより水相とtert−ブチルパーオキシベンゾエートを含む有機層が得ら
れた。ガスクロマトグラフィー分析により、ビニルベンゾエートに対して計算し
て、88.9%のtert−ブチルパーオキシベンゾエートへの転換率であった。形成さ
れたアセトアルデヒドは、任意的にさらなる精製後に、他のプロセスで使用でき
る。
【0025】実施例2 内部の磁気攪拌機及び滴下漏斗を備えた100エーレンマイヤーフラスコに、6.5
gの、水中の70%tert−ブチルヒドロパーオキシド溶液(50.5ミリモルのtert−
ブチルヒドロパーオキシド)、10mlのn−ペンタン、及び0.5gのNaOH(12.5ミ
リモル)を入れた。これに、20℃で、8.3gのビニル−2−エチルヘキサノエー
ト(48.8ミリモル)を30分かけて滴下した。次いで、20℃で20時間、後攪拌した
。これにより水相とtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを含む
有機層が得られた。ガスクロマトグラフィー分析により、ビニル−2−エチルヘ
キサノエートに対して計算して、86.4%のtert−ブチルパーオキシベンゾエート
への転換率であった。形成されたアセトアルデヒドは、任意的にさらなる精製後
に、他のプロセスで使用できる。
【0026】実施例3 内部の磁気攪拌機及び滴下漏斗を備えた100エーレンマイヤーフラスコに、6.
3gのビニルピバレート(49.2ミリモル)、10mlのn−ペンタン、及び0.1gのAl
iquat336を入れた。これに、20℃で、0.1gのNaOH(2.5ミリモル)及び6.5gの
、水中の70%tert−ブチルヒドロパーオキシド溶液(50.5ミリモルのtert−ブチ
ルヒドロパーオキシド)からなる溶液を30分かけて滴下した。次いで、20℃で20
時間、後攪拌した。これにより水相とtert−ブチルパーオキシピバレートを含む
有機層が得られた。ガスクロマトグラフィー分析により、ビニルピバレートに対
して計算して、60.2%のtert−ブチルパーオキシベンゾエートへの転換率であっ
た。形成されたアセトアルデヒドは、任意的にさらなる精製後に、他のプロセス
で使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AB40 AB48 AB80 AC40 AD11 BA65 BA69 BC11 BC31 4H039 CA64 CD10 CD40

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】置換された又は置換されていない(ジ)カルボン酸(ジ)ビニルエ
    ステルが、置換された又は置換されていないヒドロカルビルヒドロパーオキシド
    と反応させられることを特徴とする、(ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオ
    キシエステルを調製する方法。
  2. 【請求項2】 前記反応が、塩基及び任意的に使用されてよい相間移動触媒の存
    在下で行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】(ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオキシエステルが式(I)
    に従う化合物及び式(II)に従う化合物からなる群より選ばれることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の方法 (上式において、R1、R2、及びR3は、水酸基により任意的に置換されていてよく
    及びエステル部分を任意的に含んでいてよい、炭化水素基を表し、並びにnは1
    、2又は3である。)。
  4. 【請求項4】 R1がメチル、エチル、プロピル(総ての異性体)、ブチル(総て
    の異性体)、ペンチル(総ての異性体)、ヘキシル(総ての異性体)、ヘプチル
    (総ての異性体)、オクチル(総ての異性体)、ノニル(総ての異性体)、デシ
    ル(総ての異性体)、ウンデシル(総ての異性体)、ドデシル(総ての異性体)
    、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、フェニル、メチル基で置換されたフェ
    ニル(総ての異性体)、ベンジル、C6H5OCH2-、プロペニル、C6H5CH=CH-、及び
    、式CmH2m+1-O-C(O)-R2-で表されるモノ−メチル、−エチル、−プロピル又は−
    ブチルエステル(総ての異性体)、但しm=1〜4及びR2は請求項5に示される
    ものである、からなる群より選ばれることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 R2が、1〜10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキレン基
    、特には-(CH2)n-(ここでn=1〜10)、-CH2CH(CH3)CH2C(CH3)2-、-CH(CH3)
    CHC(CH3)2-、及び-CH2CH(CH3) -;シクロヘキシル(総ての異性体);-CH2-C6H1 0 -CH2-(総ての異性体);及びフェニル(オルト又はパラ)、からなる群より選ば
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 R3OOHがtert−ブチルヒドロパーオキシド、tert−アミルヒドロパ
    ーオキシド、tert−ヘキシルヒドロパーオキシド(総ての異性体)、tert−ヘプ
    チルヒドロパーオキシド(総ての異性体)、2,4,4-トリメチルペンチル−2−
    ヒドロパーオキシド、α−クミルヒドロパーオキシド、水素化α−クミルヒドロ
    パーオキシド、1,1−ジメチル−3−ヘドロキシブチル−1−ヒドロパーオキシド
    、p−メチルヒドロパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロパーオキシ
    ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジヒドロパーオキシヘキシン、(メタ及び/
    又はパラ)ジ(ヒドロパーオキシイソプロピル)ベンゼン及びケトンヒドロパー
    オキシドからなる群より選ばれる化合物であることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 塩基触媒が、アルカリ(土類)水酸化物又はアルカリ(土類)酸
    化物であり、好ましくは水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、酸化カルシウム
    、又は酸化ナトリウムである、ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 相間移動触媒が、メチルトリカプリルアンモニウムクロライドで
    あることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 (ジ)カルボン酸(ジ)ビニルエステル中のビニル基と、アルキ
    ルヒドロパーオキシド中のヒドロパーオキシド基とのモル比が、0.7:1.0〜1.2
    :1.0であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 (ジ)カルボン酸(ジ)ビニルエステル中のビニル基と、塩基触
    媒とのモル比が3:1〜25:1であることを特徴とする請求項2〜9のいずれか1
    項記載の方法。
  11. 【請求項11】 反応が大気圧以下の圧力で行われ、及び、アセトアルデヒドが蒸
    留によりパーエステルから除去されることを特徴とする請求項1〜10いずれか1
    項記載の方法。
JP2000617173A 1999-05-05 2000-05-02 (ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオキシエステルを調製する方法 Pending JP2002544189A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19920541.8 1999-05-05
DE19920541 1999-05-05
PCT/EP2000/004393 WO2000068192A2 (en) 1999-05-05 2000-05-02 Process for the preparation of (di)alkylperoxy esters of (di)carboxylic acids

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002544189A true JP2002544189A (ja) 2002-12-24

Family

ID=7906964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000617173A Pending JP2002544189A (ja) 1999-05-05 2000-05-02 (ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオキシエステルを調製する方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2002544189A (ja)
KR (1) KR20020003875A (ja)
WO (1) WO2000068192A2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115536565B (zh) * 2022-09-23 2024-04-05 山东阳谷华泰化工股份有限公司 一种过氧化苯甲酸叔丁酯的制备方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1518740B1 (de) * 1965-01-08 1972-06-29 Peroxid Chemie Gmbh Verfahren zur Herstellung von Percarbonsaeure-tert.-butylestern
US3595898A (en) * 1968-03-11 1971-07-27 Halcon International Inc Peresters by reaction of carboxylic acids with organic hydroperoxides

Also Published As

Publication number Publication date
KR20020003875A (ko) 2002-01-15
WO2000068192A2 (en) 2000-11-16
WO2000068192A3 (en) 2001-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0219900B1 (en) T-alkenyl peroxy esters and their use as initiators and curing agents
AU2002237361B2 (en) Peroxyester preparation method
Yamamura et al. Synthesis and properties of destructible anionic surfactants with a 1, 3-dioxolane ring and their use as emulsifier for emulsion polymerization
CN112661686B (zh) 基于钛硅分子筛复合催化剂生产过氧化羧酸烷基酯的方法
JPH04210933A (ja) tert−ブチルアルコールの製造方法
US2579411A (en) Production of vinyl ethers
US2508256A (en) Production of polar-substituted organic peroxides and products thereof
JPH07145122A (ja) N−アルキル−α,β−不飽和カルボン酸アミドの製造方法
JP2002544189A (ja) (ジ)カルボン酸の(ジ)アルキルパーオキシエステルを調製する方法
CN112624948B (zh) 利用钛硅分子筛复合催化剂合成过氧化羧酸烷基酯的方法
US3660468A (en) Carboxy-peresters
JP4723475B2 (ja) ケトンペルオキシド三量体の溶液の製造方法
CN114773191A (zh) 一种一锅法制备对乙酰氧基苯乙烯的方法
US4332740A (en) Process for preparing peroxyesters
JP2550644B2 (ja) 環式モノペルオキシケタール
JP3350440B2 (ja) 1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−メチルピリジン−n−オキシルの製造法
Bestian et al. An Acylal of Dimethylketene
US3318946A (en) Plasticiser composition
US4443376A (en) Gem-diperoxyesters
JPS5936608B2 (ja) 新規な多価ビニル芳香族化合物の製造方法
JP4558946B2 (ja) ビフェニル−2−カルボン酸の誘導体の調製方法
JP2000327658A (ja) 安定化された2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−n−オキシル組成物
JP2861122B2 (ja) ピラゾールカルボン酸エステル類の製造方法
JPH07108871B2 (ja) 4,4’‐ジヒドロキシビフェニルの製造方法
JP4672145B2 (ja) 分岐鎖カルボン酸のグリシジルエステルの製造方法