JP2002544069A - プラスッチック瓶を閉鎖するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 プラスッチック瓶、特にＰＥＴボトル（２；２′）を、滅菌条件下で充填物を充した後に閉鎖するための装置であって、閉鎖部材（５）のためのマガジン（４）と、このマガジン（４）から個々の閉鎖部材（５）を取り出して、脈動的に順番に１つ１つ相前後してその作業位置に搬送される瓶（２；２′）の充填口（８）上に閉鎖部材（５）を載着するための引渡し装置（６）と、閉鎖過程を実施するための工具（９）とが設けられている。その場合、引渡し装置（６）は閉鎖部材としての熱封板片をマガジン（４）から取り出して、これをそのつど準備された瓶（２′）の充填口（８）に供給し、次いで閉鎖工具（９）が同じ作業ステップ内で熱封板片（５）を、準備位置に留まっている瓶（２′）の充填口（８）を取り囲む縁領域に熱封する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 背景技術 本発明は請求項１の上位概念に記載の、プラスッチック瓶、特にＰＥＴボトル
を閉鎖するための装置に関する。

【０００２】 プラスッチック瓶を閉鎖するための公知の装置はそれぞれ搬送区間内に組み込
まれており、この搬送区分内ではプラスッチック瓶が脈動的に順番に１つ１つ相
前後して充填兼閉鎖のための作業位置を通過する。第１の作業ステップでは滅菌
条件下で液状充填物の充填が行われ、第２の作業ステップで瓶が充填物の上方で
ガス消毒され、第３の作業ステップで閉鎖部材が充填口の領域内に載着され、次
いで第４の作業ステップで瓶が閉鎖工具によって完全に閉鎖される。閉鎖部材は
第３の作業ステップでの載着時に、閉鎖工具に達するまでの搬送のために閉鎖部
材の十分な保持が得られるように例えば点溶接で固定される。閉鎖のためのこの
種の装置は、特に充填システム内での故障時に不都合にも多数の作業ステップを
残している。それというのは、故障に起因する機械停止後に、未だ搬送区間の閉
鎖領域内に存在する多数の瓶を装置から取り除かなければならないからである。

【０００３】 本発明の課題は、能率の向上と共に、作業ステップの中断の後の充填過程をわ
ずかな損失で継続することができるような、プラスッチック瓶を閉鎖するための
装置を提供することにある。

【０００４】 本発明はこの課題を請求項１の特徴を有する装置によって解決する。その他の
重要な構成が請求項２から８までに記載されている。

【０００５】 本発明による閉鎖装置は、充填ステーションのすぐ後方に配置されていて唯一
の作業ステップで熱封板片の供給と瓶の充填口上でのその完全な熱封とを有利に
もわずかな搬送間隔で可能にするコンパクトな構成ユニットとして形成されてい
る。搬送過程およびまたは充填過程が中断した場合には、充填されてはいるが未
だ閉鎖されていない欠陥のある個々の瓶だけを廃棄品として搬送区間から取り出
せばよいため、この種の閉鎖装置によれば、特にそれが複数の搬送区間内に平行
に配置されている場合には、損失が極めてわずかとなる。それと同時に、作業ス
テップの短縮によって生産性が向上する。

【０００６】 その他の詳細および有利な実施形が以下の記載並びに本発明の対象の１実施例
を略示的に詳細に図示した図面から明らかである。

【０００７】 実施例の説明 図１に特にＰＥＴボトルとしてのプラスチック瓶のための、全体を符号１で示
した閉鎖装置が示されており、プラスチック瓶は水平方向に延びる搬送軌道Ｆ内
で図示されていない搬送手段によって脈動的に順番に無菌の滅菌領域Ｂから充填
兼ガス消毒ステーション３へ達し、この充填兼ガス消毒ステーションからそれぞ
れのプラスチック瓶は符号２′で示された閉鎖過程のための作業位置に到達する
。搬送軌道Ｆのこの領域内には閉鎖部材５のためのマガジン４を備えた引渡し装
置６が配置されており、この引渡し装置によってそのつど１つの閉鎖部材５がマ
ガジン４から取り出されて、引渡し装置６のほぼ閉じられた内室に形成された滅
菌区間を通過した後に、準備位置に位置する瓶２′の充填口８へ載着される。次
いで瓶２′が閉鎖工具９（図２）によって閉鎖さる。

【０００８】 本発明により形成された閉鎖装置１では、閉鎖部材としてマガジン４から取り
出される熱封板片５が、回転運動によって、そのつど準備された瓶２′の充填口
８の領域内へ転位されるよう引渡し装置６が形成されている。準備された瓶２′
の次の作業ステップまでの滞留時間内に、熱封板片５が、準備位置内に滞留して
いる瓶２′の充填口８を取り囲む縁領域上に載着されて熱封される。

【０００９】 図２から図５までによる拡大された部分図は引渡し装置６が作業平面Ａを備え
ていることを示しており、この作業平面Ａは瓶２，２′の瓶搬送方向（矢印Ｆ′
）に対して水平な垂直中央平面Ｍに対して側方へずれて位置しており（間隔Ｃ，
図３）、この中央平面に沿って瓶２，２′が脈動的に運動させられる（間隔Ｔ，
図１）。その場合、引渡し装置６は熱封板片支持体１１を備えており、この熱封
板片支持体はそのつど一時的に作業平面Ａから、中央平面Ｍ内で充填軌道Ｆ上に
準備された瓶２′へ向かって運動されられる（図１）。

【００１０】 図１による端面図は、周囲にわたり分配されて配置された熱封板片支持体１１
を備えた星形車１２を引渡し装置６が有していることを示しており、この熱封板
片支持体１１はそれぞれ屈曲したサクションパイプ１３として形成されている（
図２）。サクションパイプの熱封板片５を支持した端部は、星形車１２の作業平
面Ａを形成している円軌道（回転Ｄ）から、水平方向の旋回運動（矢印Ｓ，図５
）によって、準備された瓶２′の中央平面Ｍ内へ転位されることができる。この
ことのために、それぞれ１つの固有の旋回駆動装置、例えばマグネット駆動装置
（図示されていない）、または１つの共通の駆動装置、例えばカム制御装置（図
示されていない）を設けることができる。図２から図４までによるサクションパ
イプ１３の種々の運動の位相と図５の一瞥とにより、熱封板片支持体１１が旋回
可能に星形車１２に支持されていることが明瞭にわかる。

【００１１】 図２の側面図は充填口８の上方で準備位置に位置する閉鎖工具９を示し、この
閉鎖工具は熱封のための係合と解除（矢印Ｇ）とのために垂直方向に運動可能な
熱封ヘッド１４を有している。熱封ヘッド１４の下端部には熱封ヘッドを越えて
突出した案内リング１５が設けられており、この案内リングは熱封ヘッド１４と
は無関係な垂直方向の運動（矢印Ｇ′）により充填口８の領域に係合する（図３
）。その場合、熱封板片５は下降運動（矢印Ｇ′）によって瓶２′へ向かって運
動する。熱封板片５は熱封過程（図３）中に案内リング１５によって固定され、
かつ案内リング１５のリング幅（開口直径）は熱封ヘッド１４の自由な通過を許
すように寸法決めされている。

【００１２】 案内リング１５は側方の切欠（図示されていない）を備えており、この切欠は
、準備された瓶２′の充填口８の上方で熱封板片支持体１１が図示の位置へ旋回
させられる場合に、熱封板片支持体１１のために、熱封板片引渡し位置（図２）
へ熱封板片支持体１１を運動させる１つの通路を環状壁１６の領域内に形成する
。

【００１３】 図２から図４までの運動の位相から分かるように、閉鎖装置１の熱封ヘッド１
４は、出発位置にある案内リング１５の上方でその出発位置を占める（図２）。
熱封ヘッド１４は第１の閉鎖位置（図３）でも、熱封板片支持体１１が瓶２′の
充填口８の上方へ転位され、かつ案内リング１５が支持体１５′によって瓶２′
へ向かって転位されるまでは（行程運動Ｈ）、熱封板片支持体１１の運動範囲の
上方にとどまる。その際、熱封板片５はサクションパイプ１３によって保持され
、かつ案内リング１５の縁側で保持されて、位置正確に充填口８を覆う。熱封板
片５の直径Ｒは、充填口８が覆われるだけでなく、熱封板片５の突出した部分領
域によって瓶頸部１７の縁側の領域も覆われるように選択されている。

【００１４】 熱封板片５のこの載着の後に、熱封板片支持体１１はその出発位置（図１）へ
戻され、かつ、加熱板などとして形成された熱封ヘッド１４が熱封板片５上へ降
下され、その結果、充填口８の縁領域内で熱封が行われる。次いで、案内リング
１５と熱封ヘッド１４とが一緒にそれらの出発位置へ戻される。

【００１５】 上述の閉鎖装置によれば、熱封板片５の載着と、プラスチック瓶２とのその気
密な結合が唯一のマシーニングサイクルで行われる。マガジンからの熱封板片５
の取り出しは、それに続いて熱封板片５の充填口８に向けられた側が完全に滅菌
され、かつこの滅菌プロセス中に引渡し装置６の内室７内で充填ステーションの
その他の汚れた表面との接触が生じないように行われる。滅菌のためには特にＨ
2０2エアロゾールが使用される。滅菌は熱封板片のそれぞれサクションパイプ１
３によって掴まれていない領域内で行われ。その場合、サクションパイプ１３は
特に熱封板片５の中央部を掴み、かつこれにより、滅菌が熱封縁の領域内でも保
証される。充填口８上へ熱封板片５を載着するまでは（図４）、熱封板片５の、
製品に面した側は接触されないままであり、その結果、再汚染は排除されている
。

【００１６】 閉鎖装置１は引渡し装置６と閉鎖工具９とによって、互いに無関係に使用可能
な２つの構成群を有しており、その場合、熱封ヘッド１４（対応する加熱部材を
含む）は星形車１２の領域内に滅菌装置（図示されていない）を備えた引渡し装
置６から空間的に分離されている。これらの構成群は搬送軌道Ｆ（図５）ごとに
１度は必要である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 プラスチック瓶のための、複数の作業ステーションを有する瓶充填機械の搬送
区間の側面図である。

【図２】 熱封ステーションにおける熱封過程の１つの拡大図である。

【図３】 熱封ステーションにおける熱封過程のさらに別の１つの拡大図である。

【図４】 熱封ステーションにおける熱封過程のさらに別の１つの拡大図である。

【図５】 図１のＶ−Ｖ線に沿って２つの平行な熱封ステーションを見た図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ６７Ｃ 7/00 Ｂ６７Ｃ 7/00 Ｆターム(参考） 3E049 AA01 AB02 BA01 CA01 DB02 EA02 EB02 EB03 3E079 AB01 BB05 FF01 GG02 3E080 AA20 BB02 CE11 CE20 CF03 DD05 DD14 FF11

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラスッチック瓶、特にＰＥＴボトル（２；２′）を滅菌条
   件下での充填物の充填の後に閉鎖するための装置であって、閉鎖部材（５）のた
   めのマガジン（４）と、このマガジン（４）から個々の閉鎖部材（５）を取り出
   して、この閉鎖部材を滅菌区間の通過後に、脈動的に順番に１つ１つ相前後して
   その作業位置内に搬送された瓶（２′）の充填口（８）上に載着するための引渡
   し装置（６）と、閉鎖過程を実施するための工具（９）とが設けられている形式
   のものにおいて、引渡し装置（６）が閉鎖部材としての熱封板片（５）をマガジ
   ン（４）から取り出して、それぞれ準備された瓶（２′）の充填口（８）に供給
   し、かつ、閉鎖工具（９）が同じ作業ステップ内で熱封板片（５）を、準備位置
   に留まっている瓶（２′）の充填口（８）を取り囲む縁領域に熱封することを特
   徴とするプラスッチック瓶を閉鎖するための装置。
2. 【請求項２】 引渡し装置（６）が、熱封板片（５）の受容のための準備位
   置に位置する瓶（２′）の瓶搬送方向（Ｆ）に対して平行な垂直中央平面（Ｍ）
   に対して側方へずれて位置する作業平面（Ａ）を有しており、かつ熱封板片（５
   ）の載着のためにそのつど一時的に作業平面（Ａ）から、準備された瓶（２′）
   へ向かって運動可能な熱封板片支持体（１１）を備えていることを特徴とする請
   求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 引渡し装置（６）が、周囲に分配されて配置された熱封板片
   支持体（１１）を備えた星形車（１２）を備えており、熱封板片支持体（１１）
   がサクション支持体（１３）として形成されており、かつ熱封板片（５）を支持
   したその端部が星形車（１２）の回転平面から、準備された瓶（２′）の中央平
   面（Ｍ）内へ転位可能であることを特徴とする請求項２記載の装置。
4. 【請求項４】 熱封板片支持体（１１）が旋回可能に星形車（１２）に支持
   されていることを特徴とする請求項２または３記載の装置。
5. 【請求項５】 閉鎖工具（９）が、準備位置に位置する瓶（２′）の充填口
   （８）の上方に配置されており、かつ瓶（２′）の充填口（８）上に載着された
   熱封板片（５）との係合および解離のために垂直方向で運動する熱封ヘッド（１
   ４）を有していることを特徴とする請求項１から４までのいずれか１項記載の装
   置。
6. 【請求項６】 閉鎖工具（９）が、準備された瓶（２′）の充填口（８）上
   に載着された熱封板片（５）との係合および解離のために垂直方向に運動可能で
   あって熱封過程中に熱封板片（５）を固定する案内リング（１５）を有しており
   、かつこの案内リングが熱封ヘッド（１４）の自由な通過を許すリング幅を有し
   ていることを特徴とする請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。
7. 【請求項７】 案内リング（１５）が、準備された瓶（２′）の充填口（８
   ）の上方に、熱封板片引渡し位置への熱封板片支持体の運動時に熱封板片支持体
   （１１）を通過させるための側方の切欠を有していることを特徴とする請求項１
   から６までのいずれか１項記載の装置。
8. 【請求項８】 閉鎖装置（９）の熱封ヘッド（１４）が、案内リング（１５
   ）の出発位置における案内リング（１５）の上方で、かつ瓶（２′）の充填口（
   ８）の上方への熱封板片支持体（１１）の転位時の熱封板片支持体（１１）の運
   動領域の上方で、出発位置を占めていることを特徴とする請求項１から７までの
   いずれか１項記載の装置。