JP2002543053A - エステル互換触媒としてのアルカリ金属アルコキシド、および臭化物塩である重合阻害剤を用いるアクリラート単量体の製造 - Google Patents

エステル互換触媒としてのアルカリ金属アルコキシド、および臭化物塩である重合阻害剤を用いるアクリラート単量体の製造

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JP2002543053A JP2000613804A JP2000613804A JP2002543053A JP 2002543053 A JP2002543053 A JP 2002543053A JP 2000613804 A JP2000613804 A JP 2000613804A JP 2000613804 A JP2000613804 A JP 2000613804A JP 2002543053 A JP2002543053 A JP 2002543053A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/02Preparation of carboxylic acid esters by interreacting ester groups, i.e. transesterification

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体である生成物Cを生成するために、アルカリ金属アルコキシドをエステル互換触媒として用いて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを対応するアルキル/メタクリラートエステルから製造する方法に関する。本発明は、さらに、遊離ラジカル重合阻害剤としての臭化物およびヨウ化物の塩の用途にも関する。本発明は、さらに、反応体であるエステルBおよび/または(メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cのアニオン重合反応を阻害する、非干渉性アルコールまたはポリオールの用途にも関する。本発明は、さらに、合成しようとする(メタ)アクリラートのエステル交換またはエステル−エステル互換反応系における重合を阻害する方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、エステル互換(ester interchange)触媒としてアルカリ金属アル
コキシドを用いて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを対応するアルキル/
メタクリラートエステルから製造する方法に関する。たとえばリチウムメトキシ
ドまたはリチウムtert−ブトキシドは、メタクリラートエステル、たとえばメタ
クリル酸イソボルニル、メタクリル酸ヘキシルおよび三メタクリル酸グリセロー
ルのそれらの酢酸エステルからの、高い選択性による高収率での急速な形成を触
媒する。本発明は、さらに、重合阻害剤、LiBr、MgBr2、および関連す
る金属または対イオンの臭化物塩の用途にも関する。臭化物塩は、エステル交換
によるアルコールからのメタクリラートもしくはアクリラートエステルの製造、
またはエステル互換による酢酸アルキルからのメタクリラートエステルの製造の
際に、プロセス重合阻害剤として役立つ。本明細書に開示される臭化物塩は、反
応器または蒸留塔内での出発(メタ)アクリル酸メチル又はその他の(メタ)ア
クリル酸の低級エステルの重合を阻害するのに用いることができる。
【0002】 メタクリラートまたはアクリラート単量体は、一般的には、メタクリル酸もし
くはアクリル酸による、アルコールもしくはポリオールの直接エステル化、また
はメタクリル酸メチルもしくはアクリル酸エチルのような(メタ)アクリル酸の
低級エステルとの、アルコールもしくはポリオールのエステル交換(transester
ification)によって製造される。そのような方法では、望みの(メタ)アクリ
ラート反応体、および適する触媒とともにアルコールを反応器に仕込む。たとえ
ば、ドデカノールは、メタクリル酸およびメタンスルホン酸によってメタクリル
酸ドデシルへと転化する。反応混合物を加熱し、工程中の副生物として生成され
る水は、ヘプタンのような炭化水素溶媒との共沸混合物として除去する。エステ
ル交換の場合は、アルコールとアクリル酸メチルとを、たとえばチタン酸テトラ
アルキルの存在下で加熱し、副生物のメタノールの除去によって、反応を進行さ
せる。これらの反応は、業界では、非常に多様な特有の触媒、反応条件、および
製造しようとする特定の単量体に最適化された装置類を用いて、広汎に実施され
ている。エステル互換反応も、特に油脂のランダム化のために周知である。アル
カリ金属アルコキシドの使用は、油脂のエステル互換反応のために公知である。
アルカリ金属アルコキシドを用いたエステル交換によって糖類のポリエステルを
製造する方法を開示する、米国特許第5,424,420号明細書も参照された
い。
【0003】 メタクリル酸イソボルニルは、その(共)重合体が高いガラス転移温度を有す
ることから効用がある、一般的な単量体である。それは、好都合には、カンフェ
ンへのメタクリル酸の酸触媒付加によって製造される。この反応は、適切な触媒
の存在下で、急速かつ円滑に進行するが、生成物の除去によって進行させること
ができない平衡反応であるため、低い転化に向かう。そのため、酸性の触媒を中
和し、カンフェンおよびメタクリル酸を生成物から分離しなければならない。メ
タクリル酸は、この分離の際に失われることが多く、カンフェンは、特にその臭
気のために、生成物中の非常に望ましくない不純物である。高い転化へと進ませ
ることができない平衡反応と、不快な不純物との複合化を避ける、新たな反応図
式に対する明白な必要性が存在する。メタクリル酸イソボルニルを製造するもう
一つの取組み方は、イソボルネオールのメタクリル酸メチルとのエステル交換を
含むが、イソボルネオールは、極めて高融点の「ケーキ状の」固体であって、工
業的規模で取り扱うのが困難である。
【0004】 望ましいメタクリラート単量体は、三メタクリル酸グリセロールであって、ア
ルコールの質量が低く、メタクリラート部分間の距離が短い三官能性単量体であ
る。第二級アルコールの周囲が空間的に密集しており、その脱離が容易であるこ
とから、三メタクリル酸グリセロールの工業的合成は、慣用の反応順序を用いて
は実施不能であった。
【0005】 代表的な重合阻害剤は、ヒドロキノン、4−メトキシフェノール、ピロガロー
ルのようなフェノール性化合物、またはブチル化されたヒドロキシトルエン、お
よびその誘導体のような立体障害フェノール性化合物である。空気中の酸素は、
遊離ラジカル重合の際に連鎖を成長させる、炭素を中心とする基と拡散制御性の
速度で反応することから、これらの反応における初期ラジカル連鎖反応停止剤と
して役立つ。酸素は、炭素中心基と結合して、はるかに長命のペルオキシ基を生
成する。ペルオキシ基は、フェノール性阻害剤を酸化し、連鎖反応が停止される
。阻害剤のその他の分類群はCu(II)のような金属イオン、芳香族ニトロ化合
物、亜酸化窒素、ニトロキシル化合物、芳香族アミン、およびフェノチアジン(
PTZ)のような芳香族複素環を包含する。これらのうちには、効果的に機能す
るために空気を必要とするものがあり、そうでないものもある。ある分類群の単
量体に非常に効用があるものがあり、その分類群には特に役立たないものもある
。与えられた分類群の単量体に対するいくつかのプロセス阻害剤の効用は、その
製造に用いられる反応条件に依存することさえ見出されている。たとえば、ヒド
ロキノンのようなフェノール性阻害剤は、酸で触媒される直接エステル化による
(メタ)アクリラートエステルの製造に特に役立つ。ヒドロキノンは、塩基で触
媒されるエステル交換には劣悪な阻害剤であるが、それは、空気の存在下での塩
基性条件下では、急速に酸化して、暗色の反応混合物を生じるからである。
【0006】 重合阻害剤は、一般的には、生成物が販売されるか、または最終使用者によっ
て重合される以前に、除去するか、もしくは濃度を実質的に低下させなければな
らない。製造の際に重合を阻害するのに要する高レベルの阻害剤は、効果的な重
合を阻害する。揮発性単量体、たとえばメタクリル酸アリル、ジメチルアミノエ
チル=メタクリラート、アクリル酸ヘキシルまたはアクリル酸メチルの場合、重
合阻害剤は、分別蒸留を通じて除去することができる。ほとんどの阻害剤は、蒸
留できる単量体より有意に高い沸点を有し、分離を得ることができる。一方、重
合阻害剤は、アクリル酸イソデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステ
アリル、トリメチロールプロパン=トリアクリラートなどのような不揮発性単量
体からは、蒸留によって除去することができない。この場合、重合阻害剤は、た
とえばフェノール性阻害剤を水酸化ナトリウム水溶液での除去による、洗浄を通
じて除去しなければならない。収率低下、混和性、工程の複雑さ、または廃棄物
最小化の要望のために、洗浄を通じての阻害剤の除去が望ましくない場合がある
。他の場合には、単量体の低揮発性が、低レベルの強力な阻害剤、たとえばPT
Zを蒸留によって除去するのを困難にする。単量体の製造は、単量体のプロセス
化学を重合なしに進行させるが、生成物および阻害剤の容易な分離を許す阻害剤
に期待を有するのを常とする。
【0007】 以下に記載される本発明は、(メタ)アクリル酸アルキル単量体の形成のため
の新規な反応を提供し、容易に除去される重合阻害剤を用いて、そのような単量
体の製造の分野での必要性を満たす。
【0008】 本発明は、メタクリラート単量体を合成する方法であって、
【0009】 (i)反応体であるエステルA:
【0010】
【化5】
【0011】 (ii)反応体であるエステルB:
【0012】
【化6】
【0013】 (iii)アルカリ金属アルコキシド;および場合により
【0014】 (iv)重合阻害剤 を含む反応混合物を、(メタ)アクリル酸アルキルというエステル単量体である
生成物C:
【0015】
【化7】
【0016】 および副生物D:
【0017】
【化8】
【0018】 〔上式中、R1は、(C1〜C6)アルキル、非置換であるか、または(C1〜C4
)アルキルもしくはヒドロキシルで置換された(C6〜C10)脂環式もしくは芳
香族の環であり;
【0019】 R2は、2〜20個の炭素原子を有するn−もしくはイソ−アルカノール、フ
ルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ベンジルアルコール
、2−フェノキシエタノール、シクロヘキサノール、アリルアルコール、メタリ
ルアルコール、ブテノール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、1
,3−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペ
ンタエリトリトール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、グリセロ
ール、ボルニルアルコール、ボルネオール、イソボルニルアルコール、エトキシ
エタノール、ブトキシエタノール、プロポキシエタノール、および高級エトキシ
ラートから選ばれるアルコールまたはポリオールR2(OH)nの誘導体、ならび
にalkアミンおよびジ(alk)アミノアルコール(alkは、メチル、エチルまたは
ブチルである)の誘導体であり;
【0020】 nは、1〜4の整数であって、アルコールまたはポリオールR2(OH)nのヒ
ドロキシル基の数に相当し;
【0021】 R3は、メチルまたはエチルであり;
【0022】 R4は、水素またはメチルである〕 を生成するのに充分な熱の下で結合することを含む方法に関する。
【0023】 副生物Dは、反応を完了へと進行させるために除去することができ、かつ/ま
たは(メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cは、酸で反応停止させ、生成物
Cを減圧蒸留を通じて回収することができる。これに代えて、(メタ)アクリル
酸アルキルである生成物Cは、残留アルカリ金属アルコキシド、および存在する
場合の重合阻害剤を除去するために、水性溶液で洗浄することができる。
【0024】 アルカリ金属アルコキシドは、好都合には、リチウムメトキシド、リチウムエ
トキシド、リチウムブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、リチウムイソプロ
ポキシド、およびそれらの混合物、より好ましくはリチウムメトキシドもしくは
リチウムtert−ブトキシド、またはそれらの混合物よりなる群から選ぶ。
【0025】 特に好適な実施態様では、反応混合物は、少なくとも1種類のプロセス遊離ラ
ジカル重合阻害剤をさらに含む。該プロセス遊離ラジカル重合阻害剤は、没食子
酸プロピル、チオジフェノール、メトキシフェノール、フェニルナフチルアミン
、臭化物塩、およびそれらの混合物から選ぶことができる。より好ましくは、少
なくとも1種類のプロセス重合阻害剤は、臭化物またはヨウ化物塩、特に臭化リ
チウム、臭化マグネシウム、臭化ナトリウム、臭化セシウム、臭化カリウム、臭
化カルシウム、臭化ルビジウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム、テトラア
ルキルアンモニウム=ブロミドおよび臭化ホスホニウム、最も好ましくは臭化リ
チウム、臭化マグネシウムおよび臭化ナトリウムである。
【0026】 さらにもう一つの実施態様では、反応混合物は、反応体であるエステルB、お
よび/または(メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cのアニオン重合反応を
阻害する、非干渉性アルコールもしくはポリオールをさらに含む。非干渉性アル
コールは、tert−ブタノール、ボルネオールまたはイソボルネオールから選ぶこ
とができる。
【0027】 本発明は、さらに、エステル交換反応系で合成される(メタ)アクリラートの
重合を阻害する方法であって、
【0028】 (a)(i)アルコールまたはポリオール;および(ii)(メタ)アクリラート
のエステルを含む(メタ)アクリラート生成用反応混合物を与えることと、
【0029】 (b)触媒および臭化物塩の存在下で該反応混合物を反応させて、該反応混合物
と、得られる生成物との重合誘導体を実質的に含まない該(メタ)アクリラート
のアルコールまたはポリオールエステルを生成することと を含む方法にも関する。臭化物塩は、臭化リチウム、臭化マグネシウム、臭化ナ
トリウム、臭化セシウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化ルビジウム、臭
化ストロンチウム、臭化バリウム、テトラアルキルアンモニウム=ブロミドおよ
び臭化ホスホニウム、好ましくは臭化リチウム、臭化マグネシウムおよび臭化ナ
トリウムから選ぶことができる。
【0030】 本発明は、さらに、エステル互換反応系で合成されるアクリラートの重合を阻
害する方法であって、
【0031】 (a)(i)第一エステル;および(ii)少なくとも不飽和基を有する第二エス
テルを含むアクリラート生成用反応混合物を与えることと、
【0032】 (b)触媒および臭化物塩の存在下で該反応混合物を反応させて、(メタ)アク
リル酸アルキルを生成することと を含む方法にも関する。この(メタ)アクリル酸アルキルは、好ましくは、該反
応混合物と、得られる生成物との重合誘導体を実質的に含まない。臭化物塩は、
臭化リチウム、臭化マグネシウム、臭化ナトリウム、臭化セシウム、臭化カリウ
ム、臭化カルシウム、臭化ルビジウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム、テ
トラアルキルアンモニウム=ブロミドおよび臭化ホスホニウム、好ましくは臭化
リチウム、臭化マグネシウムおよび臭化ナトリウムから選ぶことができる。触媒
は、好ましくは、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムブトキシ
ド、リチウムtert−ブトキシド、リチウムイソプロポキシド、およびそれらの混
合物、最も好ましくはリチウムメトキシドもしくはリチウムtert−ブトキシド、
またはそれらの混合物よりなる群から好都合に選ぶことができる。
【0033】 本発明は、メタクリラート単量体を製造するための新規な反応に関する。この
反応では、第一エステル、通常は酢酸アルキルを、エステル互換反応を通じて、
中間体のアルコールを単離することなく、望みの(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルの単量体へと直接転化する。(メタ)アクリラートエステルの形成は、ア
クリル酸の二量化から生じる副反応の干渉、および(メタ)アクリラート部分の
オレフィン性二重結合に対するアルコールのマイケル付加のために、芳香族また
は飽和カルボン酸エステルの形成より若しく困難である。驚くべきことに、本出
願人らは、強塩基性の触媒、たとえばアルカリ金属アルコキシドの添加が、アル
キルエステルの(メタ)アクリル酸アルキルとのエステル互換反応を非常に急速
かつ円滑に触媒することを発見した。
【0034】 反応:本明細書に記載のエステル互換反応は、(メタ)アクリル酸アルキル単量
体を製造し、それによって低級アシルエステルと、不飽和カルボン酸から誘導さ
れるアルキルエステルとを、アルカリ金属アルコキシド触媒および重合阻害剤の
存在下、高い温度での基本的に無水である条件下で反応させる手段を提供する。
この反応順序は、下記の反応順序によって提示することができて:
【0035】
【化9】
【0036】 ここで、R1、R2、R3、R4およびnは、上記に定義されたとおりであり、
【0037】 反応体のエステルAおよびBを、選ばれた塩基性触媒の存在下で反応させて、
(メタ)アクリル酸アルキルというエステル単量体である生成物C、および副生
物D(これは、反応を完了へと進めるために除去される)を生成する。変数「m
」は、ヒドロキシル基の数、および過剰な反応体を用いるか否かに応じて、1か
ら5まで変えることができる。反応は、好ましくは、急速かつ完全な転化を促進
する共沸乾燥による水の不在下で実施する。
【0038】 反応体のエステルAは、R1が(C1〜C6)アルキル、非置換であるか、また
は(C1〜C4)アルキルもしくはヒドロキシルで置換された(C6〜C10)脂環
式もしくは芳香族の環である、エステルである。好ましくは、R1は、(C1〜C 4 )アルキルまたはシクロヘキシルもしくはベンゼン環、より好ましくは(C1
2)アルキル、最も好ましくはメチルである。R2は、n−もしくはイソ−(C 2 〜C20)アルカノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアル
コール、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、シクロヘキサノール
、アリルアルコール、メタリルアルコール、ブテノール、エチレングリコール、
トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、
ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、2,2−ジメチル−1,3−
プロパンジオール、グリセロール、ボルニルアルコール、ボルネオール、イソボ
ルニルアルコール、エトキシエタノール、ブトキシエタノール、プロポキシエタ
ノール、および高級エトキシラート、たとえばエトキシブタノール、エトキシプ
ロパノールから選ばれるアルコールまたはポリオールR2(OH)nの反応、なら
びにalkアミン、特にジ(alk)アミノアルコール(式中、alkは、メチル、エチ
ル、プロピルまたはブチルである)、たとえばN,N−ジメチルアミノエタノー
ル、N,N−ジエチルアミノエタノール、N,N−ジプロピルアミノエタノール
、N,N−ジブチルアミノエタノールの反応から誘導され、nは、1〜4の整数
であって、アルコールまたはポリオールR2(OH)nのヒドロキシル基の数に相
当する。
【0039】 反応体のエステルBは、R3が(C1〜C2)アルキル、最も好ましくはメチル
であり、R4が(C1〜C3)アルキル、より好ましくはメチルまたはエチル、最
も好ましくはメチルである、メタクリル酸の低級アシルエステル、特にメタクリ
ル酸メチルまたはエチルである。反応体のエステルBは、アルコールおよびメタ
クリル酸の酸で触媒される反応を通じて、公知の様式で製造することができる。
【0040】 本発明の一実施態様では、反応体のエステルAおよびB、ならびにアルカリ金
属アルコキシドを反応容器内で混合し、次いで反応温度(約80〜120℃)ま
で加熱する。反応が進行するにつれて、副生物のエステルを除去して、反応を完
了まで進ませる。好ましくは、副生エステルは、蒸留または共沸蒸留によって除
去する。反応体は、エステル−エステル互換反応を通じて進行して、望みの(メ
タ)アクリル酸アルキル単量体を生成する。
【0041】 反応体のモル比は、広範囲にわたって変化させることができる。好ましくは、
反応体材料のAおよびBの量は、反応体材料Aのエステル基のモル比が、反応体
材料Bの利用できるエステル基にほぼ等しくなるように調整する。
【0042】 反応温度は、反応体材料AおよびBが液体である温度に選ぶ。適切な反応温度
の選択は、当業者によって不当な実験の実施なしに容易に決定することができる
【0043】 本発明の恩恵を確保するために、反応は、強塩基性の触媒、たとえばアルカリ
金属アルコキシドの存在下で実施しなければならない。
【0044】 本発明に用いられる触媒は、アルカリ金属アルコキシドである。リチウムアル
コキシドが一般的に好適である。好適な触媒は、リチウムメトキシド、リチウム
エトキシド、リチウムブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、リチウムイソプ
ロポキシド、およびそれらの混合物を包含する。リチウムメトキシドおよびリチ
ウムtert−ブトキシドは、一般的には、本発明の実施に最も好ましい。リチウム
tert−ブトキシドは、たとえば、Chemetall GmbH, Frankfurt am Mein(ドイツ
国)から大量に商業的に入手可能であり、シクロヘキサンのような不活性炭化水
素溶媒に優れた溶解度(10%)を有する。触媒は、一般的には、(反応体Aを
基準にして)約5モル%未満の量、好ましくは約1〜2.5モル%の範囲内で用
いる。
【0045】 より好適な実施態様では、反応体のエステルAを、反応体のエステルB、およ
び少なくとも1種類の重合阻害剤と高い温度で混合して、反応体のエステルAお
よびBの混合物を生成する。次いで、この混合物をアルカリ金属アルコキシドと
結合し、還流に付す。副生エステルを除去して、反応を完了まで進ませる。
【0046】 本出願人らは、tert−ブタノールの添加、または酢酸イソボルニルの場合はイ
ソボルネオールの添加は、エステル−エステル互換の際のアニオン重合反応を阻
害することを発見した。追加の遊離ラジカル重合阻害剤は、好ましくは、反応混
合物にも加える。追加の重合阻害剤は、いかなる数の周知の阻害剤、たとえば没
食子酸プロピル、チオジフェノール、メトキシフェノール、フェニルナフチルア
ミンから選ぶこともできるが、新規な阻害剤を用いることによって最良の結果が
得られていて、それらを下記でさらに充分に考察する。
【0047】 エステル−エステル互換に好適である実施態様:好適な出発エステルは、酢酸イ
ソボルニルまたは酢酸n−ヘキシルのような、望みのアルコールの酢酸エステル
である。メタクリロイル部分は、好ましくは、メタクリル酸メチルまたはエチル
によって供給する。エステル互換によるメタクリル酸イソボルニルの合成では、
酢酸イソボルニルおよびメタクリル酸メチルを反応器に仕込む。反応は、副生物
である酢酸メチルの除去によって、高い転化まで進ませる。好適な触媒は、リチ
ウムアルコキシド、特にリチウムtert−ブトキシドである。反応混合物は、急速
かつ完全な転化のためには無含水でなければならず、これは、通常、炭化水素溶
媒を用いた共沸乾燥によって達成される。好適な非干渉性アルコールまたはポリ
オールは、tert−ブタノール、または酢酸イソボルニルの製造の際は、イソボル
ネオールである。
【0048】 本発明は、さらに、慣用の合成経路に従ってか、または上記の反応順序を通じ
て生成される単量体の重合を阻害する方法にも関する。反応の際の(メタ)アク
リル酸の重合を阻害するには、反応体は、ほとんど常に、空気、および1種類ま
たはそれ以上の重合阻害剤の存在下で結合させる。重合阻害剤は、空気と組み合
わせると、反応体または生成物単量体の重合を阻害するよう機能する。重合阻害
剤は、通常、反応混合物とその生成物流の双方に存在して、プロセス重合反応を
阻害し、かつ、販売される最終生成物に存在して、貯蔵の際の重合を阻害する。
反応器または回収工程に用いられる重合阻害剤(「プロセス重合阻害剤」)は、
一般的には、最終生成物の製造および回収の際に高い温度に出会うため、最終生
成物の阻害剤より活性に富まなければならない。
【0049】 エステル交換反応は、周知の方法であって、アルコールおよびエステルが出発
材料である。たとえば、エステル交換によるエチレングリコール=ジメタクリラ
ートの合成では、エチレングリコールおよびメタクリル酸メチルを反応器に仕込
む。
【0050】 触媒としては、米国特許第5,498,751号、第5,554,785号お
よび第5,606,103号明細書(引用により本明細書に組み込まれる)に記
載のとおり、スズ化合物を用いることができるか、またはスズ化合物と炭酸ナト
リウムとの組合せを用いることができる。金属イオンの炭酸ナトリウムとの交換
を防ぐために、また臭化ナトリウムがエチレングリコールへの適切な溶解度を有
することから、臭化ナトリウムを、メチルヒドロキノンと組み合わせて阻害剤と
して用いる。
【0051】 プロセス重合阻害剤の新規な分類群は、臭化物の塩、たとえば臭化リチウム、
臭化マグネシウムまたは臭化ナトリウムであって、プロセス阻害剤のための必要
条件をすべて満たす。該重合阻害剤は、エステル生成物およびエステル反応体の
単量体合成条件下での遊離ラジカル連鎖重合を阻害し、単量体合成反応の際に出
会う有機反応媒体への優れた溶解度を有し、有機単量体に比して完全に不揮発性
であることから蒸留を通じてか、または水洗を通じて容易に除去される。
【0052】 研究室、パイロットプラントまたは商業的規模の製造で重合阻害剤として役立
つことが見出されている、特に好適な臭化物塩は、臭化リチウム、臭化マグネシ
ウムおよび臭化ナトリウムを包含する。用いることができるその他の臭化物塩は
、セシウム、カリウム、カルシウム、ルビジウム、ストロンチウム、バリウム、
およびテトラアルキルアンモニウムまたはホスホニウムである。塩化物塩は、通
常、充分に効果的ではない。ヨウ化物塩は、重合を阻害することはできるが、ヨ
ウ化物の空気による酸化によって、分子状ヨウ素が形成されるためと思われる、
暗い反応混合物を形成するため、より実際的でない。
【0053】 臭化物イオンは、代表的には、重合阻害能を有するとは当業者に考えられてい
ない。特定の理論または作用機序にこだわるつもりはないが、臭化物塩の阻害力
は、炭素を中心とするラジカルと分子状酸素との反応から生成される、ペルオキ
シラジカルとの臭化物イオンの容易な反応によって合理化され得る。炭素中心ラ
ジカルは、ビニル性単量体のラジカル重合の際の連鎖成長種である。単量体の製
造における阻害系の機能は、連鎖反応を阻害すること、すなわち炭素中心ラジカ
ルを、より高分子量の炭素中心ラジカルを再発生させる単量体分子に付加するこ
とである。ペルオキシラジカルと臭化物イオンとの反応は、アルキルペルオキシ
アニオン、および臭素ラジカルを生成すると考えられる。アルキルペルオキシア
ニオンは、比較的非反応性であり、不変のままであると思われる。臭素ラジカル
は、結合して分子状臭素を生成することができ、それは、他の反応によって揮発
するか、または放散される。ハロゲン化物の阻害剤としての有効性は、I-≒B
->>Cl->F-という傾向を有するとの所見は、それらの酸化電位と相関す
る。阻害力は、評定するのが容易でなく、問題の単量体、温度、酸素濃度、およ
び反応混合物中に存在するその他の成分の濃度および特性に依存することがある
【0054】 本出願人らは、臭化物塩が、エステル互換またはエステル交換反応の双方によ
って、(メタ)アクリラート単量体の合成の際の阻害剤として特に役立つことを
見出した。本出願人らは、さらに、臭化リチウムが、リチウムtert−ブトキシド
で触媒される、酢酸イソボルニル、酢酸n−ヘキシルおよび三酢酸グリセロール
(トリアセチン)のメタクリル酸メチルとのエステル互換反応における効果的な
重合阻害剤であることを見出した。
【0055】 得られる生成物は、エステル−エステル互換によって合成されたか、またはエ
ステル交換によって合成されたかに拘わらず、減圧蒸留または水洗を用いて、触
媒および阻害剤を含まぬようにさせる。反応触媒の不揮発性の性質のため、蒸留
塔の蒸気相中に非常に高レベルの生成物を回収することができる。蒸留を通じて
の回収後の収率は、70%強、より好ましくは85%強で得られる。いくつかの
単量体生成物については、理論的収率は、90%強である。回収された生成物の
純度レベルは、一般的には、92%強、より好ましくは97%強である。メタク
リラートまたはアクリラート単量体の純度は、ガスクロマトグラフィーを用いて
評定される。ガスクロマトグラフは、毛管カラムおよびフレームイオン化検出器
を備えている。これらの分析に適する代表的な毛管カラムは、0.5μmのフィ
ルム厚さを有する30mのRtx-1カラム(Restek Corporation, Bellefonte, PAよ
り入手できる)である。サンプルは、注入ポートに正確に注入し、単量体に帰さ
れ得るピーク下面積をクロマトグラムにおけるピークのすべての全面積で除す。
その比が、単量体サンプルの純度に相当する。
【0056】 本発明を、下記の非限定的な実施例を参照して、より充分に説明する。
【0057】 下記の実施例中、反応混合物の重合体含量は、比ろう法による濁度の測定によ
って決定した。この含量は、比ろう法による濁度単位(NTU)によって示す。
比ろう法は、光散乱によって材料中の曇りを検定する方法である。本事例では、
溶解した重合体を含む生成物を、逆溶媒(重合体は溶解できないが、生成物は混
和できる液体)に加える。重合体は、微細な曇りとして沈澱し、それを光散乱に
よって定量する(比ろう法)。この方法は、単量体工業には全く周知であり、当
業者は、該方法を熟知している。本特許のためには、逆溶媒としてメタノール中
2体積%の単量体を用いた。NTUは、Hachのモデル2100Aの濁度計を用い
て測定した。濁度計を較正して、NTUを測定する手順は、基本的には、米国環
境保護局の方法第180.1項のそれである。
【0058】 例1:臭化リチウムで製造したメタクリル酸イソボルニル(IBOMA) 機械的攪拌器、エアスパージャー(10〜15ml/分)、熱電対、12インチ
カラム(=約0.3m)(0.20インチ〔=約0.5cm〕のPropakのパッキン
、約6枚で充填)および可変還流ヘッドを備えた3リットル入り四ツ口丸底フラ
スコに、酢酸イソボルニル588g(3mol)を仕込んだ。ヘッドには、メタクリ
ル酸メチル中2%の臭化リチウム溶液を1.9ml/時の速度でダウンカラム阻害
剤として供給するのを許す、プラスチック管を取り付けた。臭化リチウム(3.
0g、0.03mol)、tert−ブタノール(22.5g、0.304mol)、シクロ
ヘキサン(300g)およびメタクリル酸メチル(MMA)(450g、4.5mo
l)を加えた。反応混合物を、還流に付し、シクロヘキサン/H2O約10mlを、
約15分間にわたって留去した。シクロヘキサン中10%のリチウムtert−ブト
キシドの溶液(40g、0.05mol)を加え、反応を、ヘッド温が57℃に低下
するまで全還流下に置いた。シクロヘキサン/酢酸メチルの共沸混合物を、9:
1の還流比で除去した。ヘッド温は、反応の初めの3分の2の間57℃を保ち、
次いで最後は70℃まで徐々に上昇したが、ポット温は、約105〜110℃ま
で上昇した。反応は、酢酸イソボルニルに対するメタクリル酸イソボルニルの比
が100を越えるまで継続した。反応が完了したならば、バッチを80℃まで冷
却し、酢酸(5.4g、0.09mol)を加えた。残留するシクロヘキサンおよび
MMAを、減圧蒸留(70〜80℃)で除去し、未精製生成物を、一段蒸留装置
を用いて蒸留した。機械的攪拌器、クライゼンヘッド、下向冷却器および受容器
を備えた2リットル入り二口丸底フラスコに、未精製の精留IBOMA680g
、およびIrganox 1010〔テトラキス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル−プロピオニルオキシメチル)メタン、Ciba Specialty Chemicals、
スイス国が供給する抗酸化剤〕3gを仕込んだ。装置を、2〜5mmHgまで排気し
、IBOMAは、95〜100℃で急速に(2時間)留出した。未精製IBOM
Aの収量は、680g(102%)であった。蒸留後、収量は、650g(97.
5%)であり、ヒール(19g)は、仕込みの約2.8%であった。この反応で
生成されたIBOMAは、99.1%純粋であり、主要不純物は、酢酸イソボル
ニルであった。
【0059】 例2:洗浄によって単離したメタクリル酸イソボルニル 未精製反応を、例1に記載したとおりに実施した。蒸留ではなく、洗浄によっ
て、メタクリル酸イソボルニルから臭化リチウムおよび酢酸リチウムを除去した
。未精製メタクリル酸イソボルニルを、等重量のシクロヘキサンで希釈し、生成
物を、20重量%の20%強アルカリで洗浄した。2相の急速かつ完全な分離が
生じた。有機相を、20重量%の食塩水(2%のNaHCO3を含有する15%
のNaCl)で洗浄し、相が円滑かつ急速に分離した。シクロヘキサンを、減圧
下での蒸留を通じて除去して、IBOMA665gを得た。
【0060】 比較例:臭化リチウムを用いないメタクリル酸イソボルニル 機械的攪拌器、エアスパージャー(10〜15ml/分)、熱電対、12インチ
カラム(=約0.3m)(0.20インチ〔=約0.5cm〕のPropakのパッキン
、約6枚で充填)および可変還流ヘッドを備えた3リットル入り四ツ口丸底フラ
スコに、酢酸イソボルニル588g(3mol)、シクロヘキサン(300g)およ
びメタクリル酸メチル(450g、4.5mol)を仕込んだ。反応混合物を、還流
に付し、シクロヘキサン/H2O約10mlを、約15分間にわたって留去した。
シクロヘキサン中10%のリチウムtert−ブトキシドの溶液(40g、0.05m
ol)を加え、反応を、ヘッド温が57℃に低下するまで全還流下に置いた。シク
ロヘキサン/酢酸メチルの共沸混合物を、9:1の還流比で除去した。ヘッド温
は、反応の初めの3分の2の間57℃を保ち、次いで最後は70℃まで徐々に上
昇したが、ポット温は、約105〜110℃まで上昇した。反応は、酢酸イソボ
ルニルに対するメタクリル酸イソボルニルの比が100を越えるまで継続した。
反応が完了したならば、バッチを80℃まで冷却し、酢酸(5.4g、0.09m
ol)を加えた。残留するシクロヘキサンおよびメタクリル酸メチルを、減圧蒸留
(70〜80℃)を通じて除去した。未精製生成物をメタノールに溶解(2/9
8v/v)したとき、雲状の白沈が形成された。未精製生成物を、等重量のシクロ
ヘキサンで希釈し、20重量%の20%強アルカリで洗浄した。2相は、長期の
放置に際しても分離しなかった。この結果は、未精製反応混合物をメタノールに
溶解する際に生成された大量の沈澱とともに、反応混合物中の重合体の存在を示
す。
【0061】 例3:臭化マグネシウムを用いたメタクリル酸イソボルニル 機械的攪拌器、エアスパージャー(10〜15ml/分)、熱電対、12インチ
カラム(=約0.3m)(0.20インチ〔=約0.5cm〕のPropakのパッキン
、約6枚で充填)、および可変還流ヘッドを備えた3リットル入り四ツ口丸底フ
ラスコに、酢酸イソボルニル196g(1mol)を仕込んだ。臭化マグネシウム(
1.00g、0.005mol)、イソボルネオール(7.71g、0.05mol)、
シクロヘキサン(100g)およびメタクリル酸メチル(150g、1.5mol)
を加えた。反応混合物を、還流に付し、シクロヘキサン/H2O約10mlを、約
15分間にわたって留去した。シクロヘキサン中10%のリチウムtert−ブトキ
シドの溶液(15.8g、0.02mol)を加えた。反応混合物を、ヘッド温が5
7℃に低下するまで全還流下に置いた。シクロヘキサン/酢酸メチルの共沸混合
物を、4:1の還流比で除去した。ヘッド温は、反応の初めの3分の2の間56
℃を保ち、次いで最後は78℃まで徐々に上昇したが、ポット温は、約105℃
まで上昇した。反応は、酢酸イソボルニルに対するメタクリル酸イソボルニルの
比が100を越えるまで継続した。反応が完了したならば、バッチを80℃まで
冷却し、酢酸(1.8g、0.03mol)を加えた。残留するシクロヘキサンおよ
びメタクリル酸メチルを、減圧蒸留(70〜80℃)で除去し、未精製生成物を
、一段蒸留装置を用いて蒸留した。機械的攪拌器、クライゼンヘッド、下向冷却
器および受容器を備えた1リットル入り二口丸底フラスコに、未精製の精留IB
OMA230g、および1.5gのIrganox 1010を仕込んだ。装置を、2〜5mmHg
まで排気し、IBOMAは、95〜100℃で急速に(2時間)留出した。未精
製IBOMAの収量は、230g(103.5%)であった。蒸留後、収量は、
201g(90.5%)であり、ヒール(18.6g)は、仕込みの約4%であっ
た。
【0062】 例4:三メタクリル酸グリセロール 機械的攪拌器、エアスパージャー(10〜15ml/分)、熱電対、12インチ
カラム(=約0.3m)(0.20インチ〔=約0.5cm〕のPropakのパッキン
、約6枚で充填)、および可変還流ヘッドを備えた3リットル入り四ツ口丸底フ
ラスコに、三酢酸グリセロール218g(1mol)を仕込んだ。臭化リチウム(4
g、0.046mol)、シクロヘキサン(300g)およびメタクリル酸メチル(
450g、4.5mol)を加えた。反応混合物を、還流に付し、シクロヘキサン/
2O約10mlを、約15分間にわたって留去した。シクロヘキサン中10%の
リチウムtert−ブトキシドの溶液(39.5g、0.05mol)を加えた。反応を
、ヘッド温が62℃に低下するまで全還流下に置いた。シクロヘキサン/酢酸メ
チルの共沸混合物を、9:1の還流比で除去した。ヘッド温は、反応の初めの3
分の2の間62℃を保ち、次いで最後は81℃まで徐々に上昇したが、ポット温
は、約92℃まで上昇した。反応は、二メタクリル酸酢酸グリセロールに対する
三メタクリル酸グリセロールの比が100を越えるまで継続した。反応が完了し
たならば、シクロヘキサンおよびMMAを、減圧蒸留(70〜80℃)で除去し
た。反応後の未精製物の重量は、285gであった。未精製物を、等体積のシク
ロヘキサンで再構成し、生成物を、20重量%の苛性溶液114gで2回洗浄し
た。水相と有機相との分離は鮮明かつ急速であって、反応混合物中に多少の重合
体材料が存在したとしても僅かであるにすぎないことを示した。有機層を、0.
5NのHCl溶液114gで洗浄して、脱色した。最後に、未精製物を食塩水溶
液114gで洗浄した。次いで、未精製物を減圧下(20mmHg)で精留して、最
終生成物(243g)を得たが、これは82%の収率に相当する。三メタクリル
酸グリセロールの純度は、99.2%であった。
【0063】 比較例:臭化リチウムの不在下での三メタクリル酸グリセロール 機械的攪拌器、エアスパージャー(10〜15ml/分)、熱電対、12インチ
カラム(=約0.3m)(0.20インチ〔=約0.5cm〕のPropakのパッキン
、約6枚で充填)、および可変還流ヘッドを備えた、3リットル入り四ツ口丸底
フラスコに、三酢酸グリセロール218g(1mol)、シクロヘキサン(300g
)およびメタクリル酸メチル(450g、4.5mol)を加えた。反応混合物を、
還流に付し、シクロヘキサン/H2O約10mlを、約15分間にわたって留去し
た。シクロヘキサン中10%のリチウムtert−ブトキシドの溶液(39.5g、
0.05mol)を加え、反応を、ヘッド温が62℃に低下するまで全還流下に置
いた。シクロヘキサン/酢酸メチルの共沸混合物を、9:1の還流比で除去した
。ヘッド温は、反応の初めの3分の2の間62℃を保ち、次いで最後は81℃ま
で徐々に上昇したが、ポット温は、約92℃まで上昇した。反応は、二メタクリ
ル酸酢酸グリセロールに対する三メタクリル酸グリセロールの比が100を越え
るまで継続した。反応が完了したならば、シクロヘキサンおよびメタクリル酸メ
チルを、減圧蒸留(70〜80℃)で除去した。反応後の未精製物の重量は、2
90gであった。未精製物を、等体積のシクロヘキサンで再構成し、20重量%
の苛性溶液114gで洗浄した。苛性溶液は、有機相から緩慢かつ不完全に分離
して、反応混合物中の重合体材料を示した。完全な分離が生じるには、長い放置
時間を要した。第二の苛性洗浄は、円滑であった。有機層を、0.5NのHCl
溶液114gで洗浄して、脱色した。最後に、未精製物を食塩水溶液114gで洗
浄した。次いで、未精製物を減圧下(20mmHg)で精留して、最終生成物(21
3g)を得たが、これは82%の収率に相当する。最終生成物の重合体(比ろう
法による濁度測定単位、NTU)は、300であった。
【0064】 例5:エチレングリコール=ジメタクリラート(EGDMA) 3リットル入りの丸底四ツ口フラスコに、1フィート(=約0.3m)の分画
カラム、可変還流蒸留ヘッド、エアスパージャー管、および水銀温度計と添加漏
斗とを入れた枝管を取り付けた。エアスパージ率を、30ml/分に設定した。こ
のフラスコに、エチレングリコール(310g、5mol)、メタクリル酸メチル(
1,200g、12mol)、シクロヘキサン(80g、1mol)、メタノール中73
%の二塩化ジメチルスズ(15g、0.05mol)、メタノール中25%のナトリ
ウムメトキシド(10.8g、0.05mol)、炭酸ナトリウム5.3g(0.0
5mol)、1−ヒドロキシ−4−メトキシベンゼン(MEHQ)8g、および臭化
ナトリウム8gを仕込んだ。シクロヘキサン−メタノールの共沸混合物を、蒸留
を通じて除去した。メタノールは、水洗することによってオーバーヘッドから除
去し、シクロヘキサンは、フラスコに戻した。反応は、ヒドロキシエチル=メタ
クリラートに対するEGDMAの比が50:1を越えるまで継続した。過剰なメ
タクリル酸メチルおよびシクロヘキサンは、蒸留を通じて除去し、未精製EGD
MAは、等重量のシクロヘキサンで希釈した。有機溶液を、その重量の20%の
20%強アルカリで2回、次いで食塩水で洗浄した。有機相と水相との分離は、
全事例で急速かつ鮮明であって、重合体の不在を示した。シクロヘキサンを、蒸
留によって生成物から除去して、EGDMA920g(93%)を得た。
【0065】 例6:アクリル酸ヘキシル 機械的攪拌器とテフロンパドル、可変テークオフ蒸留ヘッドを取り付けた12
インチカラム(=約0.3m)(0.20インチ〔=約0.5cm〕のPropakのパ
ッキン、約6枚で充填)、エアスパージャー管(12ml/分)、12インチ(=
約0.3m)の浸漬温度計と500ml等圧滴下漏斗とを取り付けた枝管を備えた
四ツ口の3リットル入り丸底フラスコに、ヘキシルアルコール204g(2mol)
を仕込んだ。MEHQ(0.97g、0.0075mol)、酸化ジブチルスズ(4.98
g、0.02mol)、臭化リチウム(1.5g、0.017mol)、ヘプタン(50
g)およびアクリル酸メチル(258g、3mol)を加えた。反応混合物を還流に
付し、テークオフは、ヘッド温を57〜59℃の温度に保つような率で開始され
た。反応のほとんどの部分についての還流比は、4:1の比に保った。オーバー
ヘッドを、ほぼ等体積の水で洗浄し、上相を、ヘキシルアルコールに対するアク
リル酸ヘキシルの比が7:1を越えるまでポットに戻した。次いで、生成物を減
圧下で蒸留した。オーバーヘッド温がアクリル酸ヘキシルの沸点(24mmHg以下
で88〜90℃)に相当したとき、ポット温が115℃に達するまで、ハートカ
ットを捕集した。蒸留後、収量は、228g(73%)であり、ヒール(62g)
は、仕込みの約11%であった。
【0066】 本発明の好適実施態様のこれまでの記載は、クレームによって定義されたとお
りの本発明を限定するものではなく、例示するものであるとして解さなければな
らない。上記の特質の無数の変化形および組合せを、本発明の精神から逸脱する
ことなく利用することができる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年6月5日(2001.6.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (ii)反応体であるエステルB:
【化2】 (iii)アルカリ金属アルコキシド;および場合により (iv)重合阻害剤 を含む反応混合物を、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体である生成物
C:
【化3】 および副生物D:
【化4】 を生成するのに充分な熱の下で結合することと、 次いで、(メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cを、酸で反応停止させ、生
成物Cを減圧蒸留を介して回収すること、または (メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cを水性溶液で洗浄して、残留アルカ
リ金属アルコキシドおよび存在するならば重合阻害剤を除去することのいずれか
とを含む方法。 〔上式中、R1は、(C1〜C6)アルキル、非置換であるか、または(C1〜C4
)アルキルもしくはヒドロキシルで置換された(C6〜C10)脂環式もしくは芳
香族の環であり; R2は、2〜20個の炭素原子を有するn−もしくはイソ−アルカノール、フ
ルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ベンジルアルコール
、2−フェノキシエタノール、シクロヘキサノール、アリルアルコール、メタリ
ルアルコール、ブテノール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、1
,3−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペ
ンタエリトリトール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、グリセロ
ール、ボルニルアルコール、ボルネオール、イソボルニルアルコール、エトキシ
エタノール、ブトキシエタノール、プロポキシエタノール、および高級エトキシ
ラートから選ばれるアルコールまたはポリオールR2(OH)nの誘導体、又はal
kアミンもしくはジ(alk)アミノアルコール(式中、alkは、メチル、エチル、
プロピルまたはブチルである)の誘導体であり; nは、1〜4の整数であって、アルコールまたはポリオールR2(OH)nのヒ
ドロキシル基の数に相当し; R3は、メチルまたはエチルであり; R4は、水素またはメチルである。〕
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 ポンディシェリ,ナラヤナン アメリカ合衆国 ニュージャージー 08902 ノース ブランズウィック ダー ウィン レーン 201 (72)発明者 トラパソ,ルイス イー アメリカ合衆国 ニュージャージー 07764 ウェスト ロング ブランチ シ ャーマン アベニュー 31 (72)発明者 ヴァン デ サンド,アーロン アメリカ合衆国 ニュージャージー 07712 オーシャン ウィロウ ドライブ 28 アパートメント 7 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AD41 BA69 BJ30 KA02 KA03 KE20 4H039 CA66 CD90 CE90

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタクリラート単量体を合成する方法であって、 (i)反応体であるエステルA: 【化1】 (ii)反応体であるエステルB: 【化2】 (iii)アルカリ金属アルコキシド;および場合により (iv)重合阻害剤 を含む反応混合物を、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体である生成物
    C: 【化3】 および副生物D: 【化4】 〔上式中、R1は、(C1〜C6)アルキル、非置換であるか、または(C1〜C4
    )アルキルもしくはヒドロキシルで置換された(C6〜C10)脂環式もしくは芳
    香族の環であり; R2は、2〜20個の炭素原子を有するn−もしくはイソ−アルカノール、フ
    ルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ベンジルアルコール
    、2−フェノキシエタノール、シクロヘキサノール、アリルアルコール、メタリ
    ルアルコール、ブテノール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、1
    ,3−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペ
    ンタエリトリトール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、グリセロ
    ール、ボルニルアルコール、ボルネオール、イソボルニルアルコール、エトキシ
    エタノール、ブトキシエタノール、プロポキシエタノール、および高級エトキシ
    ラートから選ばれるアルコールまたはポリオールR2(OH)nの誘導体、又はal
    kアミンもしくはジ(alk)アミノアルコール(式中、alkは、メチル、エチル、
    プロピルまたはブチルである)の誘導体であり; nは、1〜4の整数であって、アルコールまたはポリオールR2(OH)nのヒ
    ドロキシル基の数に相当し; R3は、メチルまたはエチルであり; R4は、水素またはメチルである〕 を生成するのに充分な熱の下で結合することを含む方法。
  2. 【請求項2】 反応を完了へと進行させるために、副生物Dを除去する請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 (メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cを、酸で反応停
    止させ、生成物Cを減圧蒸留を介して回収する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cを水性溶液で洗
    浄して、残留アルカリ金属アルコキシドおよび存在するならば重合阻害剤を除去
    する請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 R1が、(C1〜C4)アルキル、シクロヘキシル、またはベ
    ンゼン環、特にメチルまたはエチルである請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 R4がメチルである請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 R1、R3およびR4がメチルである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 アルカリ金属アルコキシドが、リチウムメトキシド、リチウ
    ムエトキシド、リチウムブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、リチウムイソ
    プロポキシド、およびそれらの混合物、特にリチウムメトキシドもしくはリチウ
    ムtert−ブトキシド、またはそれらの混合物よりなる群から選ばれる請求項1記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 反応混合物が、少なくとも1種類のプロセス遊離ラジカル重
    合阻害剤をさらに含む請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 プロセス遊離ラジカル重合阻害剤が、没食子酸プロピル、
    チオジフェノール、メトキシフェノール、フェニルナフチルアミン、臭化物塩、
    およびそれらの混合物から選ばれる請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも1種類のプロセス重合阻害剤が、臭化物または
    ヨウ化物の塩である請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 プロセス遊離ラジカル重合阻害剤が、臭化リチウム、臭化
    マグネシウム、臭化ナトリウム、臭化セシウム、臭化カリウム、臭化カルシウム
    、臭化ルビジウム、臭化ストロンチウム、臭化バリウム、臭化テトラアルキルア
    ンモニウムおよび臭化ホスホニウム、特に臭化リチウム、臭化マグネシウムおよ
    び臭化ナトリウムから選ばれる請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 反応混合物が、反応体であるエステルB、および/または
    (メタ)アクリル酸アルキルである生成物Cのアニオン重合反応を阻害する非干
    渉性アルコールもしくはポリオールをさらに含む請求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 非干渉性アルコールが、tert−ブタノール、ボルネオール
    またはイソボルネオールである請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 エステル交換反応系で合成される(メタ)アクリラートの
    重合を阻害する方法であって、 (a)(i)アルコールまたはポリオール;および(ii)(メタ)アクリラート
    のエステルを含む(メタ)アクリラート生成用反応混合物を与えることと、 (b)触媒および臭化物塩の存在下で該反応混合物を反応させて、該反応混合物
    と得られる生成物との重合誘導体を実質的に含まない該(メタ)アクリラートの
    アルコールまたはポリオールエステルを生成することと を含む方法。
  16. 【請求項16】 臭化物の塩が、臭化リチウム、臭化マグネシウム、臭化ナ
    トリウム、臭化セシウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化ルビジウム、臭
    化ストロンチウム、臭化バリウム、臭化テトラアルキルアンモニウムおよび臭化
    ホスホニウム、特に臭化リチウム、臭化マグネシウムおよび臭化ナトリウムから
    選ばれる請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 エステル互換反応系で合成される(メタ)アクリラートの
    重合を阻害する方法であって、 (a)(i)第一エステル;および(ii)少なくとも不飽和基を有する第二エス
    テルを含む(メタ)アクリラート生成用反応混合物を与えることと、 (b)触媒および臭化物塩の存在下で該反応混合物を反応させて、(メタ)アク
    リル酸アルキルを生成することと を含む方法。
  18. 【請求項18】 臭化物の塩が、臭化リチウム、臭化マグネシウム、臭化ナ
    トリウム、臭化セシウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化ルビジウム、臭
    化ストロンチウム、臭化バリウム、臭化テトラアルキルアンモニウムおよび臭化
    ホスホニウム、特に臭化リチウム、臭化マグネシウムおよび臭化ナトリウムから
    選ばれる請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 触媒がアルカリ金属アルコキシドである請求項17記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 触媒が、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチ
    ウムブトキシド、リチウムtert−ブトキシド、リチウムイソプロポキシド、およ
    びそれらの混合物、特にリチウムメトキシドもしくはリチウムtert−ブトキシド
    、またはそれらの混合物よりなる群から選ばれる請求項19記載の方法。
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