JP2002542835A - アエロモナス=アミノペプチダーゼによりポリペプチドからn−末端アラニン残基を除去する方法 - Google Patents

アエロモナス=アミノペプチダーゼによりポリペプチドからn−末端アラニン残基を除去する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、海洋細菌アエロモナス=プロテオリティカ(Aeromonas proteolytica)から誘導されたアミノペプチダーゼを用いて、ポリペプチド、好ましくは組換えタンパク質からN−末端アラニン残基を除去することを記載する。したがって、アエロモナス=アミノペプチダーゼ(AAP;E.C.3.4.11.10)を用いて、ヒトソマトトロピン(pST、ヒト成長ホルモン、すなわちhHGH)、ブタソマトトトピン(pST)およびウシソマトトロピン(bST)の誘導体からN−末端アラニル基を除去して、例えば、それらの天然アミノ酸配列を有するタンパク質を生成し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 優先権 本出願は、1999年4月30日に提出された米国仮明細書第60/132,
062号の米国法典第35章第119条の下、優先権を主張する。
【0002】 発明の分野 本発明は、海洋細菌アエロモナス=プロテオリティカ(Aeromonas proteolytica
)から誘導されたアミノペプチダーゼを用いて、ポリペプチド、好ましくは組換
えタンパク質からN−末端アラニン残基を除去する方法を記載する。したがって
、アエロモナス=アミノペプチダーゼ(AAP;E.C.3.4.11.10)
を用いて、ヒトソマトトロピン(hST、ヒト成長ホルモン、すなわちhGH)
、ブタソマトトトピン(pST)およびウシソマトトロピン(bST)の誘導体
からN−末端アラニル基を除去して、例えば、それらの天然アミノ酸配列を有す
るタンパク質を生成し得る。当該酵素反応を遊離溶液中で行うか、あるいは、イ
ン・ビトロで行う反応のため、該AAPを固相担体上に固定化し得る。Ala−
hGHをhGHに転換する効率的な方法は、例えば、E.coli中でのAla
−hGHの発現、封入体の回収、界面活性剤中の可溶化および再折たたみ、遠心
による界面活性剤の除去、選択的沈殿、酵素的切断、その後の2つのカラムクロ
マトグラフィー工程を含む。
【0003】 発明の背景 天然タンパク質を模倣するか、またはそれと同一の構造を有する組換えタンパ
ク質は、ワクチンおよび診断試験キットの成分として、および構造/機能研究の
試薬として、治療的アプリケーションにおける使用が非常に望まれている。その
ようなアプリケーション用の組換えタンパク質を発現するために、通常、哺乳類
、細菌および昆虫の細胞が用いられている。しかしながら、大量のタンパク質が
実験的または臨床的研究に必要とされるときには、細菌発現系がよく用いられ、
該タンパク質はその適正なコンホメーションに再折たたみすることが可能である
。細菌系は、特に、最終タンパク質生成物において、真核生物転写後修飾(例え
ば、グリコシル化)が必要も所望もされない場合には、他の発現ベクター系に対
して顕著なコスト的利点を与える。
【0004】 E.coliのごとき細菌中で発現された組換えタンパク質は、しばしば、不
溶性封入体中に隔離される。封入体から収穫された非相同タンパク質は、しばし
ば、そのアミノ末端に、メチオニンのごときさらなるアミノ酸残基を保持する。
しかしながら、(AGT開始コドンによりコードされる)このメチオニン残基は
、真核宿主細胞から収穫した天然もしくは組換えタンパク質にはあまり存在しな
い。E.coliの細胞質中で産生される多くのタンパク質のアミノ末端は、メ
チオニンペプチダーゼのごとき酵素によってプロセスされ[Ben Bassat et al.,
J. Bacteriol. 169: 751-757, 1987]、発現により、該メチオニンは、通常、
N−末端から切り離される。
【0005】 タンパク質末端のアミノ酸組成は多くの異なる方法でバイアスされる[Berezo
vsky et al., Protein Engineering 12(1): 23-30, 1999]。N−エクソペプチ
ダーゼ活性の体系的調査は、「N−末端(N-terminal)またはN−端(N-end)」規
則」の発見に導いた:N−末端(f)Metは、隣のアミノ酸がAla、Cys
、Gly、Pro、Ser、ThrまたはValならば、切断される。この隣の
アミノ酸がArg、Asp、Asn、Glu、Gln、Ile、Leu、Lys
またはMetであれば、最初の(f)Metは当該成熟タンパク質の第1アミノ
酸として残る。該アミノ酸側鎖の水和半径は、これらの観察に対する物理的根拠
として提案された[Bachmain et al., Science, 234: 179-186, 1986; Varshavs
ky, Cell, 69: 725-735, 1992]。タンパク質の半減期(3分間ないし20時間
)は、N−末端アミノ酸の化学的構造により劇的に影響される[Stewart et al.
, J. Biol, Chem. 270: 25-28, 1995; Griegoryev et al., J. Biol., Chem., 2
71: 28521-28532, 1996]。部位特異的変異誘発を引続き用いて、変化したN−
末端アミノ酸配列を含有する組換えタンパク質の寿命をモニターすることによっ
て該「N−端規則」を確認した[Varshavsky, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 93
: 12142-12149, 1996]。タンパク質のアミン末端にてのアミノ酸配列の統計解
析は、MetおよびAla残基が、1位にて過剰表現され(over-represented)、
一方、+2および+5位にては、Thrが好まれる[Berezovsky et al., Prote
in Engineering 12(1): 23-30, 1999]。しかしながら、C末端バイアスは、荷
電アミノ酸およびCys残基に対して優先性を示した[Berezovsky et al., Pro
tein Engineering 12(1): 23-30, 1999]。
【0006】 N−末端メチオニンを保持する組換えタンパク質は、いくつかの場合、N−末
端メチオニンを欠如する天然種とは異なる生物学的特徴を有する。例えば、N−
末端メチオニンを保持するヒト成長ホルモン(Met−hGH)は、天然起源か
ら精製されたhGHまたは(N−末端メチオニンを欠如する)天然hGHと同一
の一次配列を有する様に調製された組換えhGHと比較して、所望しない抗体の
誘発を促進し得る。天然タンパク質の構造を模倣する組換えタンパク質を発生す
る低コスト方法は、しばしば、治療的アプリケーションに非常に所望される[Sa
ndman et al., Bio/Technology 13: 504-6 (1995)]。
【0007】 細菌中で天然タンパク質を調製する一つの方法は、天然アミノ酸配列の開始点
から上流を特異的に切断するエンドプロテアーゼに対する認識部位を含有するよ
り大きな融合タンパク質の部分として所望するタンパク質を発現することである
。該認識部位および切断部位は、天然シグナルペプチダーゼにより認識されるも
のであり得、膜への輸送または細胞からの分泌のために標的されるタンパク質の
N−末端の信号ペプチドを特異的にクリップする。他の場合、認識および切断部
位を融合タンパク質をコードする遺伝子中に処理して、組換えタンパク質がイン
・ビトロもしくはイン・ビボで他の非天然エンドプロテアーゼに対して感受性に
なるようにし得る。例えば、血液凝固第Xa因子、コラゲナーゼ、および酵素エ
ンテロキナーゼを用いて、様々なタンパク質から異なる融合タグを放出し得る。
しかしながら、経済的考慮が、一般に、医薬使用のための大規模のエンドプロテ
アーゼの使用を排除する。
【0008】 細胞中で天然タンパク質を調製するもう一つの方法は、酵素メチオニンアミノ
プロテアーゼ(MAP)を使用して、E.coli誘導組換えタンパク質からの
N−末端メチオニンをプロセスすることである。例えば、Met−hGHをMA
Pで処理してhGHを生成し得る。米国特許第4,870,017および5,01
3,662号は、種々のタンパク質からMetを除去するためのE.coliメ
チオニンアミノペプチダーゼのクローニング、発現および使用、ならびMet−
IL−2を記載する。種々のペプチド基質からアミノ酸を放出する能力を分析し
て、MAPは、少なくとも3個のアミノ酸長のペプチド上のN−末端メチオニン
のみを切断することを明らかにした。2位および3位にアミノ酸の性質も重要で
ある。例えば、メチオニンは、Met−Ala−Met;Met−Gly−Me
t;Met−Ala−Pro−Thr−Ser−Ser−Ser−Thr−Ly
s−Lys−Thr−Gln−Leu(配列番号:1)およびMet−Pro−
Thr−Ser−Ser−Ser−Thr−Lys−Lys−Gln−Cys(
配列番号:2)から放出されるが、Met−Phe−Gly、Met−Leu−
Phe、Met−Met−Metなどからは放出されない。Leu−Ala−P
ro−Thr−Ser−Ser−Ser−Thr−Lys−Lys−Thr−G
ln−Leu(配列番号:3)、Ala−Pro−Thr−Ser−Ser−S
er−Thr−Lys−Lys−Thr−Gln−Leu(配列番号:4)また
はPro−Thr−Ser−Ser−Ser−Thr−Lys−Lys−Gln
−Cys(配列番号:5)からは何もアミノ酸は放出されない。
【0009】 WO84/02351は、ロイシンアミノペプチダーゼを用いて、融合タンパ
ク質からヒト成長ホルモンまたはヒトプロインスリンのごとき成熟(天然)タン
パク質を調製する方法を開示する。アミノ酸配列(Y・・・Y)−(P
ro)−(X・・・X)[式中、(Y・・・Y)−(Pro
−は未発達配列であって、残りは該成熟タンパク質、mは2より大きな整数
、Yは任意のアミノ酸、pは、XもしくはXがProならば0、Xもしく
はXがProと異なるならば1、Xは任意のアミノ酸、およびnは4以上の整
数]を有する融合タンパク質は、アミノペプチダーゼでの段階的切断により転換
されて、p=1またはX=Proならばアミノ酸Y・・・Y、あるいはX =Proならば基Y・・・Yを除去し、次いで、p=1ならば、自体
公知の方法で1または2段階で酵素的に2個のアミノ酸Y−Proを切離し、
同様に、X=Proならば、Y単独を切離す。
【0010】 欧州特許出願EP 0204527 A1は、式H−Met−X−Pro−Y−
OHで表されるタンパク質からN−末端メチオニンを除去して、式H−X−Pr
o−Y−OHで表されるタンパク質を得る方法を開示する。ここで、Xはプロリ
ン以外のアミノ酸であって、Yはペプチド鎖である。アミノペプチダーゼMが好
ましいが、ロイシンアミノペプチダーゼ、アミノペプチダーゼPOまたはアミノ
ペプチダーゼPも使用できた。該N−末端メチオニンはヒトインターロイキン−
2およびヒト成長ホルモンの誘導体から除去された。
【0011】 アエロモナス=アミノペプチダーゼ(AAP)は、海洋細菌アエロモナス=プロ
テオリティカから単離されたエキソ−ペプチダーゼであり、これもペプチドおよ
びタンパク質からN−末端アミノ酸の放出を可能にするのに用い得る[Wilkes e
t al., Eur. J. Biochem. 34(3), 459-66, 1973]。最も好適な配列はX−//
−Y−であって、Yは疎水性残基、好ましくは、フェニルアラニンのごとき芳香
族アミノ酸である。加水分解され易い残基は、全ての疎水性、芳香族、および塩
基性アミノ酸に加えてプロリンである。アスパラチル、グルタミルおよびシステ
イン酸残基は、高い酵素濃度でさえも、試験したいずれの基質のアミノ末端から
も除去されなかった。しかしながら、アスパラギン、グルタミン、およびアミノ
エチル化システインはオリゴペプチド基質から除去された。グリシンは、一般に
、加水分解に抵抗性であるが、隣接残基に依存して、いくつかの基質からはゆっ
くりと除去された。ペプチド基質に対するAAP活性も、Cu2+およびNi のごとき遊離酵素AAPの対金属イオンを変えることによって、促進し得る[
Prescott et al., Biochem. Biophys. Res. Comm. 114(2): 646-652, 1983]。
AAPは2つのジスルフィド結合を有する29.5kDaの金属酵素である。
【0012】 欧州特許EP 0191827 B1および米国特許第5,763,215号は、
アエロモナス=アミノペプチダーゼ使用による、外来宿主中で形成された真核生
物タンパク質のアナログからのN−末端アミノ酸の連続除去を開示する。(1m
LのpH9.5 10mM Naホウ酸塩バッファーに溶解した)8mgのメチオ
ニル−ヒト成長ホルモン(Met−hGH)を(pH9.5 Trisバッファ
ー中で0.4725mg/mLにて溶解した)アエロモナ=アミノペプチダーゼ
と、900対19の比率で混合し、37℃にてインキュベートすると、メチオニ
ン切断は15分間で完了した。新たなN−末端アミノ酸であるロイシンの切断は
、22時間後にわずかであった。Met−pST、Met−IGF−1、Met
−インターロイキン−2(Met−IL−2)、Met−アポリポタンパク質E
からのN−末端メチオニンは、AAPにより除去された。しかしながら、N−末
端アラニンは、成熟スーパーオキシドジスムターゼから除去されなかった。
【0013】 より複雑な方法を用いても、天然アミノ酸末端を持つ組換えタンパク質を生成
し得る。例えば、米国特許第5,783,413号は、式NH−A−グルタミン
−タンパク質−COOHで表されるアミノ−末端伸長タンパク質を処理して、所
望の天然タンパク質を生成するための(a)1以上のアミノペプチダーゼ、(b
)グルタミンシクロトランスフェラーゼ、および(c)ピログルタミンアミノペ
プチドの同時もしくは連続使用を記載する。(ジペプチジルアミノペプチダーゼ
I、アエロモナス=アミノペプチダーゼ、アミノペプチダーゼP、およびプロリ
ンアミノペプチダーゼよりなる群から選択された)第1のアミノペプチダーゼは
、グルタミンに対して、残基アミノ末端の除去を触媒する。グルタミンシクロト
ランスフェラーゼは、グルタミンのピログルタミンへの転換を触媒し、ピログル
タミンアミノペプチダーゼは、ピログルタミンの除去を触媒して、所望のタンパ
ク質産物を生成する。
【0014】 米国特許第5,565,330および5,573,923号は、前駆体ポリペプチ
ドのアミノ末端からジペプチドを除去する方法を開示し、それは約225kDa
の質量および約3.5の最適pHを有する変形菌類ジクトステリウム=デスコイ
ジウム(Dictostelium descoideum)由来のジペプチジルアミノペプチダーゼ(d
DAP)での該前駆体の処理を含む。ヒトインスリンの前駆体、ヒトインスリン
のアナログ、ジペプチド伸長を含有するヒト成長ホルモンは、該dDAPが遊離
溶液中である場合、およびそれが適当な固相担体表面に固定化された場合、dD
APにより処理された。
【0015】 組換えタンパク質のアミノ末端からのアミノ酸を処理するより効果的な方針は
、天然タンパク質の構造を模倣する治療タンパク質を生成するコストを削減する
ために所望される。組換えタンパク質の発現レベルを増加させるか、あるいはそ
の下流プロセシングを容易にする方法は、小化学分子および大規模臨床試験に付
される他のタンパク質ベースの分子の選別および開発も加速化する。
【0016】 発明の概要 本発明の目的は、組換えタンパク質からN−末端アラニル基を除去する方法を
提供することにあり、それは該組換えタンパク質アエロモナス=アミノペプチダ
ーゼと接触させて、該N−末端アラニル基を除去し、次いで、得られた組換えタ
ンパク質を回収することを特徴とする。
【0017】 好ましくは、該組換えタンパク質は真核生物起源のものである。さらにより好
ましくは、該組換えタンパク質はヒト成長ホルモン(hGH)、ウシソマトトロ
ピン(bST)、ブタソマトトロピン(pST)およびヒトティッシュファクタ
ーパスウェイインヒビター(TFPI)よりなる群から選択される。最も好まし
くは、該組換えタンパク質はhGHである。
【0018】 好ましくは、該接触プロセスは約pH7ないし約pH11のpHにて行う。さ
らにより好ましくは、該接触プロセスは約pH8ないし約pH10のpHにて行
う。最も好ましくは、該接触プロセスは約pH8.0ないし約pH9.5のpH
にて行う。
【0019】 好ましくは、該接触プロセスは、ホウ酸塩、CHES、重炭酸ナトリウム、リ
ン酸ナトリウムおよびTris−HClよりなる群から選択されるバッファーの
存在下で行う。より好ましくは、該バッファーはホウ酸塩、リン酸塩またはTr
is−HClである。
【0020】 好ましくは、該接触プロセスは、該アミノペプチダーゼが固定化されて行い得
る。好ましくは、該アミノペプチダーゼはクロマトグラフィー樹脂、クロマトグ
ラフィー表面またはクロマトグラフィーゲル上に固定化される。
【0021】 好ましくは、該組換えタンパク質はクロマトグラフィー樹脂上に固定化された
アミノペプチダーゼを含有するカラムを通す。
【0022】 別法として、該接触プロセスは、該アミノペプチダーゼを固定化せずに(例え
ば、遊離溶液中で)行い得る。
【0023】 アエロモナス=アミノペプチダーゼがポリペプチドのN−末端領域中の2以上
の密な間隔のアラニル残基を含有するタンパク質のプロセシングを許容するであ
ろうことも考えられる。該アミノペプチダーゼは、該ポリペプチドのN−末端か
ら連続的に進行し、おそらく、露出したN−末端ポリペプチド残基の短距離内に
あるさらなるアラニン残基を認識するであろう。アラニル−特異的認識および切
断部位のコンセンサス配列の調査は、様々なタンパク質およびペプチド基質に対
して評価し得る。
【0024】 アエロモナス=アミノペプチダーゼは、本明細書に開示された条件下、タンパ
ク質のN−末端領域中の非アラニル残基のプロセシングも容易にする。認識およ
び切断のこれらの部位のコンセンサス配列の調査は、様々なタンパク質およびペ
プチド基質に対して評価し得る。
【0025】 本発明のもう一つの目的は、アエロモナス=アミノペプチダーゼで式X−Y−
Pro−Zで表される前駆体ポリペプチドからアミノ末端アミノ酸を除去して、
式Y−Pro−Zで表されるポリペプチドを得る方法を記載することにあり、こ
こに、Xはプロリン以外の1以上のアミノ酸、Yはプロリン以外のいずれのアミ
ノ酸、およびZは1以上のアミノ酸である。 好ましくは、Xはアラニンである。 好ましくは、Yはフェニルアラニン、メチオニン、トレオニン、およびアスパ
ラギン酸よりなる群から選択される。より好ましくは、Yはフェニルアラニンで
ある。 最も好ましくは、Xがアラニンであって、Yがフェニルアラニンである。 好ましくは、該前駆体ポリペプチドはAla−hGHである。
【0026】 定義 以下は、本明細書において交換可能に用いられる略語および対応する意味のリ
ストである: g=グラム HPLC=高速液体クロマトグラフィー kb=キロベース mb=ミリベース mg=ミリグラム ml、mL=ミリリットル RP−HPL=逆相高速液体クロマトグラフィー ug、μg=マイクログラム ul、uL、μl、μL=マイクロリッター
【0027】 以下は、本明細書において交換可能に用いられる種々の語の定義および対応す
る意味のリストである: 「aap」および「AAP」なる語は、アエロモナス=アミノペプチダー
ゼ(Aeromonas aminopeptidase)を意味する。 「ap」および「AP」なる語は、アミノペプチダーゼを意味する。 「アミノ酸」なる語は、全ての天然に産出するL−アミノ酸を意味し、ノ
ルロイシン、ノルバリン、ホモシステインおよびオルニチンを含む。 「融合分子」なる語は、発現により融合タンパク質を産生するタンパク質
コード分子またはその断片を意味する。 「融合タンパク質」なる語は、当該タンパク質から誘導されない1以上の
さらなるアミノ酸を含むタンパク質またはその断片を意味する。 「プロモータ」なる語は、mRNA産生を制御する調節配列を意味するた
めの包括的な意味に用いる。 「タンパク質断片」なる語は、そのアミノ酸配列が、当該タンパク質アミ
ノ酸のサブセットを含むペプチドまたはポリペプチド分子を意味する。 「タンパク質分子/ペプチド分子」なる語は、5個以上のアミノ酸を含む
いずれの分子をも意味する。 「組換え」なる語は、核酸分子または、間接的であるが、核酸分子のヒト
操作により得られるいずれの剤(例えば、DNA、ペプチド等)を意味する。 「特異的に結合する」なる語は、抗体もしくはペプチドの結合が関係ない
分子の存在によって、競合的に阻害されないことを意味する。 「実質的に精製された」なる語は、目的とする分子を含有する天然産出調
製物中にあるかまたは存在するであろう1以上の分子が除去されてしまうかまた
は濃度が減少されてしまうかを意味する。
【0028】 図面の簡単な説明 図1 Ala−hGHおよびhGHの構造 ヒト成長ホルモン(右)は、2つのジスルフィド結合架橋に関わる4つのシス
テイン残基を持つ一本鎖ポリペプチド(22kDa)である。正確なN−末端配
列がアエロモナス=アミノペプチダーゼでのAla−hGH(左)のイン・ビト
ロ酵素的切断により達成された。 図2 Ala−hGHからのhGHの生成のプロセス Ala−hGHからのhGHの精製の全般的プロセスは、細菌性封入体からの
Ala−hGHの精製、界面活性剤中のAla−hGHの再折たたみ、界面活性
剤除去、酸沈殿、アミノペプチダーゼでの処理、およびカチオンおよびアニオン
交換カラムクロマトグラフィーによる天然hGHの精製を含む。 図3 AAPによるAla−hGHからのAlaの除去のキネティクス AAPによるAla−hGHからのAlaの除去のキネティクスを図3に例示
する。6mlの全体積中、Ala−hGHは3mg/mlにて存在し、AAPは
0.5、1.0、2.0、3.0および4.0単位/mlにて存在する。反応は
室温にて行い、試料を25時間までずっと収集し、生成物をES/MSにより分
析した。3つの高濃度のAAPにつき、ほとんどの反応が6時間までに完了した
。 図4 酵素的切断プロセスオプション−カラム様式 定常フローおよび連続フロー切断プロセスの概略的な比較を例示する。 図5 Ala−hGHのバッチ様式切断 図5は、バッチ様式においてCu−AAPによるAla−hGHの加速された
切断の時間経過をZn−APPと比較して例示する。 図6 Ala−hGHのリサーキュレーション様式切断 図6はカラムリサーキュレーション様式においてZn−APPと比較したCu
−AAPによるAla−hGHの加速された切断の時間系経過を例示する。 図7 HPLCにより解析された切断効率 図7はAAPでの切断前、不完全切断および反応が完了した後のAla−hG
HのHPLCプロファイルを例示する。 図8 RP−HPLCによる生成物比較 図8は、AAPでAla−hGHを処理することにより調製したhGH、およ
びhGHの2つの市販調製物(ヒューマトロープ(Humatrope) およびゾマクトン
(Zomacton))のHPLCプロファイルを例示する。 図9 トリプシンマッピングにより分析されたAAPで処理されたAla−hG
Hの生成物 図9〜12は典型的なトリプシンマッププロファイルを例示する。図9は、A
la−T1ペプチドをT1ペプチドと比較した移動度における差異を例示するプ
ロファイルトレーシングを例示する。 図10 トリプシン消化によるhGH中の残留Ala−hGHの定量分析 図10は、縦に引き伸ばしたプロファイルトレーシングを示し、Ala−T1
およびT1についての溶出位置下ピーク面積の差異を例示する。 図11 トリプシンマッピングによる生成物比較 図11は、AAPでのAla−hGHの処理後に精製したhGHのトリプシン
マップを市販源のhGH(ヒューマトロープおよびゾマクトン)のトリプシンマ
ップと比較して例示する。 図12 トリプシンマッピングによる最終生成物中のAla−hGHの残留レベ
ル 図12は、縦に引き伸ばしたプロファイルトレーシングを示し、hGHの粗調
製物、hGHの最終バルク調製物、および2つの市販源からのhGH(ヒューマ
トロープおよびゾマクトン)においてAla−T1の存在または不存在を例示す
る。 図13 ES/MSにより解析された切断効率 図13は、AAPでの切断前、不完全な切断および反応完了後のAla−hG
HのES/MSプロファイルを例示する。図8は、AAPでAla−hGHを処
理することにより調製したhGH、およびhGHの2つの市販調製物(ヒューマ
トロープおよびゾマクトン)のHPLCプロファイルを例示する。 図14 RP−HPLC、SE−HPLCおよびES/MSによる生成物分析 図14は、RP−HPLCおよびSE−HPLCカラム上で分解された最終生
成物のHPLCトレーシングと重ねられたAla−hGHおよびhGHのES/
MSプロファイル(最下図)を例示する。 図15 N−末端配列決定により分析された生成物 図15は、自動タンパク質シーケンサーからサイクル1およびサイクル2の後
に放出された生成物のトレーシングを例示する。フェニルアラニン(18.3分
)は、1回のサイクル後に検出された唯一の顕著な残基である。プロリン(14
.2分)は、サイクル2で検出された唯一の顕著な残基である。アラニン(
は両方のサイクルにおいて無視でき、最終精製生成物中にはN−末端アラニン残
基が欠如していることを示す。
【0029】 発明の詳細な記載 以下の実施例は本発明をより詳細に例示するが、本発明はそれらの特定の実施
例に限定されないことは理解されるであろう。本開示を読めば、本発明の精神お
よび範囲を逸脱することなく、種々の他の実施例は当業者に明らかになるであろ
う。
【0030】 一般的方法 タンパク質をクローン化し、発現させ、および特徴付ける一般的な方法は、出
典明示して本明細書の一部とみなす[T. Maniatis et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, 1982]およびそこに
列記された文献;および出典明示して本明細書の一部とみなす[J. Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd edition, Cold Spring Ha
rbor Laboratory, 1989]およびそこに列記された文献に見出される。抗体の構
築、操作および単離についての一般的および特定の条件および手順は当該分野で
よく知られている(例えば、[Harlow and Lane, In Antibodies; A Laboratory Manual, Cold Spring Habor Press, Cold Spring Harbor, New York (1988)]
を参照)。
【0031】 試薬 アエロモナス=アミノペプチダーゼおよびすべての特別な化学物質は、断りが
ない限り、Sigma Chemical Company (St. Louis, MO)から入手した。 ヒューマトロープはEli Lillyから入手した。ゾマクトンはGentechnischから
入手した。
【0032】 タンパク質精製 タンパク質精製は、イオン交換、ゲル濾過、疎水性クロマトグラフィー、また
は逆相クロマトグラフィーのごとき:様々なクロマトグラフィー法のいずれかを
用いて達成し得る。これらおよび他のタンパク質精製方法は、[Methods in Enz
ymology, Volume 182 "Guide to Protein Purification" edited by Murray Deu
tscher, Academic Press, San Diego, California, 1990]に詳細に記載される
。折りたたまれたタンパク質もモノクローナル抗体または適当なマトリクスに付
着された受容体サブユニットのごときアフィニティー試薬を用いてアフィニティ
ー精製し得る。
【0033】 精製したタンパク質は、RP−HPLC、エレクトロスプレイ質量分光分析、
およびSDS−PAGEにより分析し得る。タンパク質定量はアミノ酸組成、R
P−HPLCおよびブラッドフォードタンパク質決定法(Bradford protein dete
rmination techniques)により達成される。トリプシンペプチドマッピングも、
エレクトロスプレイ質量分光分析と一緒に行って用いて、タンパク質の同定の確
認に使用し得る。
【0034】 実施例1:アラニル−ヒト成長ホルモン(Ala−hGH)の調製 Ala−hGH(図1)は、ミニ−Muベースの染色体発現システム(各々出
典明示して特別に本明細書の一部とみなす、[Weinberg et al., Gene 126: 25-
33, 1993];米国特許第5,395,763号および1998年3月19日に出願
された米国特許出願第09/044,369号)を用いてE.coli中で発現
させた。Ala−hGHを約1.5ないし約2.0g/リットルのレベルにて発
現させた。 Ala−hGHを精製し、再折たたみし、(RP−HPLCによる)Ala−
hGHの分析および(A280にての吸収による)全タンパク質濃度に基づき、
>90%の純度にプロセスした。簡単には、封入体を単離し、Ala−hGHを
精製し、以前に記載された方法[WO98/29433]を用いて再折たたみし
た。再折たたみは、界面活性剤としてアシル−グルタミン酸塩を用いてpH10
にて>85%の収率で最も普通に達成された。次いで、該界面活性剤をpH10
の水に対して徹底的に限外濾過(10TOV)することにより、該再折たたみ混
合物から除去した。これの後、酸沈殿ステップによりほとんどの組換えE.co
liタンパク質を除去した。この沈殿ステップでのAla−hGHの平均回収は
〜80〜85%であった。この半精製Ala−hGHは、好ましくは固定化様式
において、酵素で処理される前に、切断バッファー(10mM リン酸塩、pH
8.0)に対して透析濾過した。酵素的切断ステップ後、hGHをイオン交換ク
ロマトグラフィーによってさらに精製したバルク粉末にした。全般プロセスの概
要は図2に例示する。
【0035】 実施例2:遊離溶液中でのアエロモナス=アミノペプチダーゼによるAla−ヒ
ト成長ホルモン(Ala−hGH)のイン・ビトロプロセシング 該切断ステップに先立って、Ala−hGHを10mM ホウ酸塩、pH9.
5中で3mg/1mlの濃度に調整した。これに、アエロモナス=アミノペプチ
ダーゼを3単位/mlで添加し、周囲温度にて24〜36時間、または37℃に
て短時間、反応を進行させるようにした。切断反応の進行は、RP−HPLCに
より、またはAla−hGHからのアラニンの放出のアミノ酸分析によりモニタ
ーし得る。反応の最後に、該溶液を2% 酢酸(1:1.5希釈 w/w)を添加
することによって停止させた。 AAPによるAla−hGHからのAlaの除去のキネティクスを図3に例示
する。6mlの全体積中、Ala−hGHは3mg/mlにて存在し、AAPは
0.5、1.0、2.0、3.0および4.0単位/mlにて存在した。反応を
室温で行い、試料を25時間までずっと収集し、生成物をES/MSにより分析
した。3つの高濃度のAAPについて、ほとんどの反応が6時間までに完了した
【0036】 実施例3:固定化アミノペプチダーゼを用いるAla−hGH(Ala−hGH
)のイン・ビトロプロセシング固定化アミノペプチダーゼの調製 アエロモナス=アミノペプチダーゼ(AAP)を臭化シアン(CNBr)化学
によりセファロース4B樹脂のごとき樹脂上に連結した。市販のCNBr−活性
化セファロース4B樹脂を冷水で徹底的に洗浄し、次いで、0.1M 炭酸ナト
リウムバッファー、pH8.5または10mM リン酸塩、pH8に懸濁させた
。AAPを添加し(100単位/g樹脂)、混合物を4℃にて穏やかに一晩攪拌
した。水で洗浄した後、該樹脂を室温にて2時間エタノールアミン(0.5〜1
M)でキャップした。次いで、樹脂を水で洗浄し、10mM リン酸塩、pH8
のごとき酵素的切断バッファーで平衡化した。この固定化酵素の活性をL−ロイ
シン−p−ニトロアニリドを基質として用いて、Sigmaにより示された標準
アッセイにより測定した。平均活性は典型的に、10〜20単位/ml樹脂床で
あった。
【0037】Ala−ヒト成長ホルモン(hGH)のイン・ビトロ切断 バッチ様式: 固定化アミノペプチダーゼをホウ酸塩またはリン酸塩バッファーに1:1混合
物として懸濁させた。リン酸塩またはホウ酸塩バッファー中5ml Ala−h
GHを含有する7−mlチューブに、1mlの樹脂を添加した。これは、3mg
/mlタンパク質濃度の全6mlとなった。混合物を20〜40℃にて10〜2
4時間振盪した。反応の最後に、樹脂を濾過除去し、得られた溶液をRp−HP
LCにより分析した。該溶液の残りをCentriConマイクロ濾過装置を用
いて遠心した。濾液をアラニンの放出につきアミノ酸アナライザーにより分析し
た。未透過物(retentate)を質量分光分析用の粉末に乾燥させる前に2% 酢酸で
4〜5回交換した。 表1は固定化AAPを用いるAla−hGHのバッチ様式切断に対する温度効
果を例示する。反応は周囲温度にて促進され、基本的に54時間以降に完了する
【0038】
【表1】
【0039】 サーキュレーション様式: 10mM ホウ酸塩、pH9.5または10mM リン酸塩、pH8.0中のA
la−hGHを予めアエロモナス=アミノペプチダーゼを固定化したセファロー
スカラムに循環させた。容器の容積は、タンパク質の濃度に依存して100ml
ないし700mlであった。典型的に、Ala−hGHは5〜10mg/mlで
ある。フローレートは2〜4ml/分の間である。これを20℃にて約24時間
行った。反応をRP−HPLCによりモニターした。切断効率は、質量分光分析
またはN−末端配列決定により確認した。次いで、終了した生成物をイオン交換
クロマトグラフィーによりさらに精製した。 表2は、リサーキュレーション様式において28℃にて固定化AAPを用いる
Ala−hGHの切断に対するフローレートの効果を例示する。 より短い滞留時間は、一般的に、より高い濃度の未切断基質と関連する。
【0040】
【表2】
【0041】 表3は、リサーキュレーション様式において20℃にて固定化AAPを用いる
Ala−hGHの切断に対するフローレートの効果を例示する。 より短い滞留時間は、直接的により高い濃度の未切断基質に相関する。
【0042】
【表3】
【0043】 フロースルー様式(Flow-through mode): 10mM ホウ酸塩、pH9.5または10mM リン酸塩、pH8.0中のA
la−hGH(8mg/ml濃度)を予めアエラモナス=アミノペプチドを固定
化したセファロースカラムに導入した。フローを15ml/時に調整し、それで
、滞留時間は約3時間であった。切断効率は、RP−HPLC、トリプシン消化
、質量分光分析またはN−末端配列決定により確認した。溶出液を収集し、下流
クロマトグラフィー精製用にプロセスした。 表4は、リサーキュレーション様式において28℃にて固定化AAPを用いる
Ala−hGHの切断に対するフローレートの効果を例示する。ほとんどのAl
a−hGHがこれら条件下でAAPによりプロセスされた。
【0044】
【表4】
【0045】 実施例4:定常フローおよび連続フロー切断プロセスの比 カラム様式切断は、総合滞留時間が合致する限り、一回のパスで非常に低いフ
ローレートにて行い得る。ラン#1はリサーキュレーティング様式における典型
的な実行である。ラン#2はラン#1の1/10のフローレートにて操作された
。しかしながら、ラン#2は、ラン#1について18分/パスと比較して、17
5分/パスで行われた。両方のランについての総合滞留時間はほぼ同一で、〜1
80分であった。2つの態様を図4に例示する。
【0046】
【表5】
【0047】 表6はリサーキュレーション様式において28℃にて固定化AAPを用いるA
la−hGHの切断に対するパス回数の効果を例示する。ほとんどのAla−h
GHはこれらの条件下でAAPによりプロセスされた。
【0048】
【表6】
【0049】 表7は、Ala−hGHの切断に対する温度および滞留時間の効果を例示する
。温度において10℃の違いが切断効率に影響するようである。より高い%切断
が必要ならば、より長い滞留時間が必要であろう。
【0050】
【表7】
【0051】 実施例5:銅によるAAPアラニル−プロセシング活性の活性化 AApの天然Zn2+触媒性コファクターの代わりにCu2+またはNi2+ に置換する効果はAla−hGHのイン・ビトロプロセシングにつき固定化系で
調べた。このCu−AAPはAAP精製プロセスから直接、あるいは、市販原料
中に存在する亜鉛カウンター金属を置換することによって銅種に転換することに
よってのいずれかで調製し得る。該転換は遊離酵素または固定化形態としてのい
ずれかで行い得る。
【0052】 Zn−AAPAセファロースからの固定化Cu−AAP: Cu−AAPは上記のごとく固定化した。樹脂スラリー(試料A、10ml樹
脂床体積で20ml)を250ml半融ガラスロートに入れ、真空でほぼ乾燥す
るまで排出した。これに、20mlの50mM トリシン/50mM KCl、p
H7.5および20mM 1,10フェナントロリンを添加し、20分間混合した
。溶液を除去し、1,10フェナントロリンを含有する新たなバッファーに入れ
、さらに2時間混合した。該バッファーを除去し該樹脂スラリーを水およびHE
PESバッファー、pH7.5で洗浄した。得られた樹脂は、各々全容積12m
lの2つのチューブに分割した。Bに、50mM HEPES、pH7.5中の
0.2mM CuClを添加し、Cに、50mM HEPES、pH7.5中の
0.2mM ZnClを添加した。両方のチューブを穏やかに3時間振盪した
。該スラリーを水で徹底的に洗浄し、ホウ酸塩、pH9.5のごとき所望のバッ
ファー中で貯蔵した。
【0053】
【表8】
【0054】 Cu−AAPおよびZn−AAPによるAla−hGH切断の速度をバッチお
よびリサーキュレーティングカラム様式の両方で比較した。バッチ切断試験にお
いて、Ala−hGHの添加前に、0.5mlの各樹脂(BまたはC)の1:1
スラリーを2.056mlの10mM ホウ酸塩バッファー、pH9.5に添加
して、0.8mg/mlの最終濃度にした。反応後、24時間以上試料を収集し
、それらを0.45μmフィルターにより固定化酵素を濾過除去することにより
反応停止した。次いで、濾液をRP−HPLCにより分析し、切断されているA
la−hGHの画分を決定した。 リサーキューレーティングカラム試験において、1cm×5cmカラムにCu
−AAP樹脂(B)または対照AAP樹脂(B)のいずれか含有するものを注ぎ
込んだ。これらのカラムを10mM リン酸で平衡させ、50mlの4.75m
g/mlのAla−hGHを2CV/時にて各カラムを通して再循環させた。ア
リコートを収集し、上記分析のため3時間、6時間、18時間および28時間に
て反応停止した。
【0055】 図5は、バッチ様式において、Cu−AAPによるAla−hGHの促進され
た切断の時間経過をZn−AAPと比較して例示する。図6は、カラムリサーキ
ュレーション様式において行われた、Cu−AAPによるAla−hGHの促進
された切断の時間経過をZn−AAPと比較して例示する。
【0056】 調査した全ての反応条件下、Cu2+−置換AAPはAla−hGHに対して
最も活性であり(図5および6)、それにもかかわらず、該Cu−AAPは、染
色体遺伝子基質Leu−p−ニトロアニリド(pNA)の加水分解において低い
活性であった(図8)。
【0057】 実施例6:アエロモナス=アミノペプチドでのAla−hGH処理により生成し
た生成物の詳細な構造解析 Ala−hGHの精製 溶解/再折りたたみ 封入体(IB)スラリーを34.5グラムの重炭酸ナトリウム、156グラム
のアミノ酸(例えば、サルコシンおよび/またはグルタミン酸)ベースの界面活
性剤および826mlの水を含有する予備混合溶液に添加した。溶解IB溶液を
室温にて20分間保持し、シスチン溶液(100mM、pH10.0)を添加し
た。該溶液を4℃に冷却する前に室温にて15分間攪拌した。次いで、終了した
再折りたたみ混合物を4リットルに濃縮し、その後pH10の水に対して透析濾
過した。
【0058】 酸沈殿: 該透析濾過した溶液をpH10.0の水で希釈して、〜2.5mg/mlのA
la−hGH濃度にした。4〜6℃にて、pHが〜5.6に達するまで、ぜん動
ポンプを用いて2%酢酸溶液を添加した。酸性化した溶液をさらに30分間攪拌
した。次いで、該溶液をSorvallRC5C遠心機を用いて6000RPM
で、4℃にて30分間遠心した。上清をデカントし、次いで、10mM リン酸
ナトリウム、pH8.0に対して透析濾過した。次いで、タンパク質濃度を8m
g/mlに調整した。
【0059】 酵素的切断: アエロモナス=アミノペプチダーゼをセファロース4B樹脂のごとき樹脂上に
臭化シアン化学[Hermanson, 1992]により連結した。この固定化された酵素の
活性をL−ロイシン−p−ニトロアニリド(Leu−pNA)を基質として用い
て、Sigmaにより示された標準アッセイによって測定した。水冷ジャケット
を装備し、25℃に保たれた固定化酵素カラムに、10mM リン酸塩、pH8
.0中の冷Ala−hGH溶液(8mg/ml)を通過させた。フローレートを
〜8ml/時間に調整して、Ala−hGHと該固定化酵素とが充分に接触する
ことを確実にした。次いで、切断プールを3M 尿素、0.05M 酢酸、pH5
.0(バッファーA)に対してバッファー交換し、その後、該カチオンカラム上
に負荷した。
【0060】 カチオンカラム: 該カチオン負荷をCMセファロース樹脂で詰めた2.2×20cm アミコン
カラム上に導入した。全カラム負荷は、2.0gもAla−hGHであった。負
荷後、該カラムをバッファーAの1CV(カラム容積)で洗浄し、次いで、全部
で54CVを超えて、0〜0.2M NaClからの塩勾配で溶出した。フロー
レートは4CV/時であった。カラム溶出を0.2CV画分で収集し、該溶出を
Gilsonホロクロム検出器で280nmにてモニターした。画分をカチオン
交換HPLCにより分析し、>95%純度の画分をプールした。
【0061】 アニオンカラム: 該カチオンプールをファルマシアQ−セファロース樹脂を詰めた1.6×20
cmのアミコンカラム上に負荷した。負荷後、カラムをバッファーAの1CVで
洗浄した。0.05M Tris−Cl pH7.5中の0〜0.15M NaC
lの線形勾配を行った。カラム溶出物を上記のごとく収集した。画分をアニオン
交換HPLCにより分析し、>98%純度の画分をプールした。
【0062】 切断生成物の構造解析 切断反応の分析に対する最も簡便な方法はRP−HPLC法である。しかしな
がら、唯一信頼性のある定量分析はペプチド消化法である。この方法において、
Ala−T1についての検出限界は0.25%である。
【0063】 アミノ酸分析: 切断反応後、10kDa分子量カットオフ膜を持つCentriconを用い
て遠心した。濾液中のアラニン濃度はアミノ酸分析器によって測定し得る。次い
で、切断の度合を該反応物から放出されたアラニンの量により算出し得る。さら
に、検出されたいずれの他のアミノ酸は非特異的切断を示す。
【0064】 RP−HPLC解析: N−プロパノール(NPA)/0.25M リン酸塩pH6.5(26:74
)を移動相として用いるアイソクラチック法をVydac214ATP54上で
Ala−hGHおよびhGHに対して用いた。分離を40℃にて行った。この方
法は、主に、Ala−hGHの酵素的切断によるhGHの生成をモニターするこ
とに用いた。それは、どの画分をカチオン交換カラムから収集するかを決定する
ための第2のツールとして機能する。
【0065】 図7および8は、典型的なHPLCプロファイルを例示する。図7は、AAP
での切断前、不完全切断および反応完了後のHPLCプロファイルを例示する。
図8は、AAPでAla−hGHを処理して調製されたhGH、hGHの2つの
市販の調製物(ヒューマトロープおよびゾマクトン)のHPLCプロファイルを
例示する。
【0066】 トリプシンを用いるペプチドマッピング: hGHの溶液を0.5N NaOHでpH7.5に調整した。この溶液をTr
is塩基(50mM、pH7.5)で希釈して、該最終濃度が2mg/mlにな
るようにした。次いで、15mLのトリプシン溶液(50mM Tris塩基中
1mg/mL、pH7.5)を添加した。試料を混合し、37℃にて4時間イン
キュベートし、次いで、50mLのHCl(0.5M)で反応停止した。消化さ
れた溶液のアリコートをRP−HPLCに注入し、ペプチドを0.1%TFA入
りのアセトニトリル勾配により分解した。
【0067】 この方法は、hGHの一次元および2次元構造の完全性の評価の情報を提供す
る。最も重要なことに、これが切断反応物中および最終生成物中の未切断Ala
−hGHの痕跡レベルを分析するのに最善の方法である。hGHおよびAla−
hGHのトリプシン消化の間での唯一の差異は、N−末端オクタペプチドである
、T1対Ala−T1。これらの2つのペプチドをアイソクラチックRP−HP
LC法を用いてベースライン分解する。 T1:FPTIPLSR (配列番号:6) Ala−T1:AFPTIPLSR (配列番号:7)
【0068】 図9〜12は、典型的なトリプシンマッププロファイルを例示する。図9は、
Ala−T1ペプチドの移動度における差異をT1ペプチドと比較して例示する
プロファイルトレーシングを例示する。図10は、縦方向に引き伸ばしたプロフ
ァイルトレーシングを示し、Ala−T1およびT1についての溶出位置下ピー
ク面積の差異を例示する。図11は、AAPでのhGHの処理後に精製したhG
Hのトリプシンマップを市販源(ヒューマトロープおよびゾマクトン)由来のh
GHのトリプシンマップと比較して例示する。図12は、縦方向に引き伸ばした
プロファイルトレーシングを示し、hGHの粗調製物、hGHの最終バルク調製
物、および2つの市販源(ヒューマトロープおよびゾマクトン)由来のhGH中
のAla−T1の存在または不存在を例示する。
【0069】 エレクトロスプレイ質量分光分析(ES/MS) 測定はhGH(22、125)およびAla−hGH(22、195)のピー
ク強度に基づく。他のピークの存在は非特異的酵素的切断を示す。
【0070】 図13は、AAPでの切断前、不完全切断および反応完了後のAla−hGH
のES/MSプロファイルを例示する。図8は、AAPでAla−hGHを処理
して調製されたhGH、hGHの2つの市販の調製物(ヒューマトロープおよび
ゾマクトン)のHPLCプロファイルを例示する。
【0071】 図14は、RP−HPLCおよびSE−HPLCカラム上で分解された最終生
成物のHPLCトレーシングと重ねられたAla−hGHおよびhGHのES/
MSプロファイル(最下図)を例示する。
【0072】 N−末端配列決定 N−末端タンパク質配列決定は標準方法で行った。N−末端アミノ酸としての
Ala(Ala-hGH中に存在)とPhe(hGH中に存在)との相対量は切
断の度合を示す。内部切断もN−末端配列解析により検出し得る。
【0073】 図15は、自動タンパク質シーケンサーからサイクル1およびサイクル2の後
に放出された生成物のトレーシングを例示する。フェニルアラニン(18.3分
)は、1回のサイクル後に検出された唯一の顕著な残基である。プロリン(14
.2分)は、サイクル2で検出された唯一の顕著な残基である。アラニン(
は両方のサイクルにおいて無視でき、最終精製生成物中にはN−末端アラニン残
基が欠如していることを示す。
【0074】 実施例7:アミノペプチダーゼを用いるアラニルティッシュファクターパスウェ
イインヒビター(Ala−TFPI)のイン・ビトロプロセシング E.coliから単離されたAla−TFPI[米国特許第5,212,091
号]は、溶液中AAPを用いてTFPIにプロセスし得る。適切に再折りたたみ
されたAla−TFPIを10mM リン酸塩、pH8.0または10mM ホウ
酸塩、pH9.5中に0.5〜3mg/mlの濃度に調整する。これに、アエロ
モナス=アミノペプチダーゼを添加して、3単位/mlの濃度にし、該反応を周
囲温度にて24〜36時間、あるいは、37℃にて短時間プロセスするようにす
る。該切断反応の進行はHPLC法またはAla−TFPIからのアラニンの放
出のアミノ酸分析によってモニターし得る。反応の最後に、該溶液を2%酢酸(
1:1.5希釈w/w)の添加によって反応停止する。切断の度合は、トリプシ
ンペプチド断片のHPLC分析および単離した生成物のES/MSにより決定さ
れる。
【0075】 Ala−TFPIは、上記のごとく、固定化AAPを用いてTFPIにもプロ
セスし得る。切断の度合はトリプシンペプチド断片のHPLC分析および単離し
た生成物のES/MSにより決定する。
【0076】 本明細書で引用された全ての文献、特許または特許出願は、あたかも記載され
ているかのごとく、出典明示して本明細書の一部とみなされる。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 Ala−hGHおよびhGHの構造を示す概略図。
【図2】 Ala−hGHからのhGHの生成のプロセスを示すフローチャ
ート。
【図3】 AAPによるAla−hGHからのAlaの除去のキネティクス
を示すグラフ。
【図4】 酵素的切断プロセスオプション−カラム様式を示す概略図。
【図5】 Ala−hGHのバッチ様式切断を示すグラフ。
【図6】 Ala−hGHのリサーキュレーション様式切断を示すグラフ。
【図7】 HPLCにより解析された切断効率を示すプロファイル。
【図8】 RP−HPLCによる生成物比較を示すプロファイル。
【図9】 トリプシンマッピングにより分析されたAAPで処理されたAl
a−hGHの生成物を示すプロファイル。
【図10】 トリプシン消化によるhGH中の残留Ala−hGHの定量分
析を示すプロファイル。
【図11】 トリプシンマッピングによる生成物比較を示すプロファイル。
【図12】 トリプシンマッピングによる最終生成物中のAla−hGHの
残留レベルを示すプロファイル
【図13】 ES/MSにより解析された切断効率を示すプロファイル。
【図14】 RP−HPLC、SE−HPLCおよびES/MSによる生成
物分析を示すプロファイル。
【図15】 N−末端配列決定により分析された生成物を示すプロファイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ダグラス・ダブリュー・テイラー アメリカ合衆国63021ミズーリ州ボールウ ィン、チャールストン・オークス・ドライ ブ633番 Fターム(参考) 4B064 AG13 CA21 CA35 CB02 CE10 4H045 AA10 AA20 BA09 BA10 CA40 DA31 EA20 FA70 GA21

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組換えタンパク質からN−末端アラニル基を除去する方法で
    あって、該組換えタンパク質をアエロモナス=アミノペプチダーゼに接触させて
    、該N−末端アラニル基を除去し、次いで、得られた組換えタンパク質を回収す
    ることを特徴とする該方法。
  2. 【請求項2】 該組換えタンパク質が真核動物起源である請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 該組換えタンパク質が、ヒト成長ホルモン(hGH)、ウシ
    ソマトトロピン(bST)、ブタソマトトロピン(pST)、およびヒトティシ
    ュファクターパスウェイインヒビター(human tissue factor pathway inhibitor
    )よりなる群から選択されることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 該接触を約pH7ないし約pH11にて行うことを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 該接触を約pH8ないし約pH10にて行うことを特徴とす
    る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 該接触を約pH8.0ないし約pH9.5にて行うことを特
    徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 該接触をホウ酸塩、CHES、重炭酸ナトリウム、リン酸ナ
    トリウム、およびTris−HClよりなる群から選択されるバッファーの存在
    下で行うことを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 該バッファーがホウ酸塩である請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 該バッファーがリン酸ナトリウムであることを特徴とする請
    求項7記載の方法。
  10. 【請求項10】 該バッファーがTris−HClである請求項7記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 該アミノペプチダーゼを固定化することを特徴とする請求
    項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 該アミノペプチダーゼをクロマトグラフィー樹脂、クロマ
    トグラフィー表面またはクロマトグラフィーゲル上に固定化することを特徴とす
    る請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 該組換えタンパク質をクロマトグラフィー樹脂上に固定化
    されたアミノペプチダーゼを含有するカラムを通過させることを特徴とする請求
    項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 該アミノペプチダーゼを固定化しない(遊離溶液中で行う
    )ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の方法により調製されたN−末端アラニンを
    欠如する組換えタンパク質。
  16. 【請求項16】 アエロモナス=アミノペプチダーゼにより式X−Y−Pr
    o−Zで表される前駆体ポリペプチドからアミノ−末端アミノ酸を除去して、式
    Y−Pro−Zで表されるポリペプチドを得る方法であって、ここに、Xはプロ
    リン以外の1以上のアミノ酸、Yはプロリン以外のいずれかのアミノ酸、および
    Zは1以上のアミノ酸である該方法。
  17. 【請求項17】 Xがアラニンである請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 Yがフェニルアラニン、メチオニン、トレオニン、および
    アスパラギン酸よりなる群から選択される請求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】 Yがフェニルアラニンである請求項16記載の方法。
  20. 【請求項20】 Xがアラニンであって、Yがフェニルアラニンである請求
    項16記載の方法。
  21. 【請求項21】 該前駆体ポリペプチドがAla−hGHである請求項19
    または20記載の方法。
JP2000615783A 1999-04-30 2000-04-26 アエロモナス=アミノペプチダーゼによりポリペプチドからn−末端アラニン残基を除去する方法 Withdrawn JP2002542835A (ja)

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