JP2002541241A - (8←→8)、(6←→6)、(6←→8)カテキンおよびエピカテキンのダイマーならびにそれらの合成方法 - Google Patents
(8←→8)、(6←→6)、(6←→8)カテキンおよびエピカテキンのダイマーならびにそれらの合成方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 (8←→8)、(6←→6)および(8←→6)結合を有する新規なカテキンおよびエピカテキンのダイマー、ならびにダイマージガレートを合成する。
【解決手段】 保護したカテキンおよびエピカテキンのモノマーを酸化的または還元的にカップリングさせる新規な方法により、新規なカテキンおよびエピカテキンのダイマー、ならびにダイマージガレートを合成する。
Description
【0001】 発明の属する技術分野 本発明は、合成カテキンおよびエピカテキンのダイマー、それらの誘導体、な
らびにそれらの合成方法および使用法に関する。
らびにそれらの合成方法および使用法に関する。
【0002】 発明の背景 ポリフェノール類は非常に多様性に富んだ化合物群であり(フェレイラ(Ferr
eira), D. 、ステインバーグ(Steynberg), J. P. 、ロー(Roux), D. G. お
よびブランド(Brandt), E. V., Tetrahedron, 48, (10), 1743−1803 (1992
))、様々な植物に広く存在しており、それらのうちのいくつかは食物連鎖に絡
んでいる。多くの場合、ヒトの食餌においては重要な化合物群である。ポリフェ
ノール類の中には栄養価がないと考えられているものがあるが、それらの化合物
が健康に寄与するという理由から、関心が高まっている。
eira), D. 、ステインバーグ(Steynberg), J. P. 、ロー(Roux), D. G. お
よびブランド(Brandt), E. V., Tetrahedron, 48, (10), 1743−1803 (1992
))、様々な植物に広く存在しており、それらのうちのいくつかは食物連鎖に絡
んでいる。多くの場合、ヒトの食餌においては重要な化合物群である。ポリフェ
ノール類の中には栄養価がないと考えられているものがあるが、それらの化合物
が健康に寄与するという理由から、関心が高まっている。
【0003】 例えば、ケルセチン(フラボノイドの一種)は、動物実験においては制癌物質
活性を有することが示されている(デシュナー(Deschner), E. E.、ルパート
(Ruperto), J.、ワン(Wong), G.およびニューマーク(Newmark), H. L., C
arcinogenesis, 7, 1193−1196 (1991);カト(Kato), R.、ナカダテ(Nakadat
e), T.、ヤマモト(Yamamoto), S.およびスギムラ(Sugimura), T., Carcino
genesis, 4, 1301−1305 (1983))。(+)−カテキンおよび(−)−エピカテ
キン(フラバン−3−オール類)は、白血病ウイルスの逆転写酵素活性を阻害す
ることが示されている(シュ(Chu), S. C.、シュシェ(Hsieh), Y. S.および
リム(Lim), J. Y.、J. Nat. Prod., 55, (2), 179−183(1992))。ノボタニン
(nobotanin)(オリゴマー加水分解型タンニン)が抗腫瘍活性を有することに
ついても明らかになっている(オクダ(Okuda), T.、ヨシダ(Yoshida), T.お
よびハタノ(Hatano), T.、ポリフェノール類の分子構造および薬剤学的活性:
オリゴマー加水分解型タンニン類およびその他について(Molecular Structures
and Pharmacological Activities of Polyphenols : Oligomeric Hydrolyzable
Tannins and Others)、第16回ポリフェノール類に関する国際会議(the XVIth
International Conference of Groupe Polyphenols)にて発表(ポルトガル、
リスボン、1992年7月13日〜16日))。統計学的報告においても、日本の茶の生
産地では胃癌による死亡率が有意に低いことが示されている。緑茶に含まれる薬
剤学的に活性な物質としてはエピガロカテキンガレートが報告されており、マウ
スの皮膚の腫瘍を阻害した(オクダ(Okuda), T.ら、同上)。エラグ酸も多様
な動物腫瘍モデルに対して制癌物質活性を有することが示されている(ボウハー
タ(Boukharta), M.、ヤルバート(Jalbert), G.およびカストングァイ(Cast onguay), A.、癌の化学阻止剤としてのエラジタンニン類およびエラグ酸の効果 について(Efficacy of Ellagitannins and Ellagic acid as Cancer Chemoprev entive Agents)、第16回ポリフェノール類に関する国際会議(the XVIth Inter national Conference of Groupe Polyphenols)にて発表(ポルトガル、リスボ ン、1992年7月13日〜16日))。
活性を有することが示されている(デシュナー(Deschner), E. E.、ルパート
(Ruperto), J.、ワン(Wong), G.およびニューマーク(Newmark), H. L., C
arcinogenesis, 7, 1193−1196 (1991);カト(Kato), R.、ナカダテ(Nakadat
e), T.、ヤマモト(Yamamoto), S.およびスギムラ(Sugimura), T., Carcino
genesis, 4, 1301−1305 (1983))。(+)−カテキンおよび(−)−エピカテ
キン(フラバン−3−オール類)は、白血病ウイルスの逆転写酵素活性を阻害す
ることが示されている(シュ(Chu), S. C.、シュシェ(Hsieh), Y. S.および
リム(Lim), J. Y.、J. Nat. Prod., 55, (2), 179−183(1992))。ノボタニン
(nobotanin)(オリゴマー加水分解型タンニン)が抗腫瘍活性を有することに
ついても明らかになっている(オクダ(Okuda), T.、ヨシダ(Yoshida), T.お
よびハタノ(Hatano), T.、ポリフェノール類の分子構造および薬剤学的活性:
オリゴマー加水分解型タンニン類およびその他について(Molecular Structures
and Pharmacological Activities of Polyphenols : Oligomeric Hydrolyzable
Tannins and Others)、第16回ポリフェノール類に関する国際会議(the XVIth
International Conference of Groupe Polyphenols)にて発表(ポルトガル、
リスボン、1992年7月13日〜16日))。統計学的報告においても、日本の茶の生
産地では胃癌による死亡率が有意に低いことが示されている。緑茶に含まれる薬
剤学的に活性な物質としてはエピガロカテキンガレートが報告されており、マウ
スの皮膚の腫瘍を阻害した(オクダ(Okuda), T.ら、同上)。エラグ酸も多様
な動物腫瘍モデルに対して制癌物質活性を有することが示されている(ボウハー
タ(Boukharta), M.、ヤルバート(Jalbert), G.およびカストングァイ(Cast onguay), A.、癌の化学阻止剤としてのエラジタンニン類およびエラグ酸の効果 について(Efficacy of Ellagitannins and Ellagic acid as Cancer Chemoprev entive Agents)、第16回ポリフェノール類に関する国際会議(the XVIth Inter national Conference of Groupe Polyphenols)にて発表(ポルトガル、リスボ ン、1992年7月13日〜16日))。
【0004】 プロアントシアニジンオリゴマー類については、抗突然変異剤としての使用を
キッコーマン株式会社(Kikkoman Corporation)が開示している(JP 4−190774
号)。ポリフェノール化合物を食品に使用すること、および実験動物モデルに
おけるそれらの腫瘍増殖制御能については、第202回アメリカ化学会年会(the 2
02th National Meeting of The American Chemical Society)において発表され
ている(食品中のフェノール性化合物およびそれらが健康に及ぼす影響 I:分析
、分布および化学(Phenolic Compounds in Food and Their Effects on Health
I : Analysis, Occurrence & Chemistry )、ホー(Ho), C. T.、リー(Lee
), C. Y.およびファン(Huang), M. T.、編者、ACS シンポジウムシリーズ506
(ACS Symposium Series 506)、アメリカ化学会(American Chemical Society
)、ワシントンD. C.(1992);食品中のフェノール性化合物およびそれらが健
康に及ぼす影響II:抗酸化剤および癌予防(Phenolic Compounds in Food and T
heir Effects on Health II : Antioxidants & Cancer Prevention)、ファン(
Huang), M. T.、ホー(Ho), C. T.およびリー(Lee), C. Y.および、編者、A
CS シンポジウムシリーズ507(ACS Symposium Series 507)、アメリカ化学会(
American Chemical Society)、ワシントンD. C.(1992))。最近、プロシアニ
ジン類および特に高分子のプロシアニジンオリゴマー類は広範囲の生物学的活性
を有することが見出された。
キッコーマン株式会社(Kikkoman Corporation)が開示している(JP 4−190774
号)。ポリフェノール化合物を食品に使用すること、および実験動物モデルに
おけるそれらの腫瘍増殖制御能については、第202回アメリカ化学会年会(the 2
02th National Meeting of The American Chemical Society)において発表され
ている(食品中のフェノール性化合物およびそれらが健康に及ぼす影響 I:分析
、分布および化学(Phenolic Compounds in Food and Their Effects on Health
I : Analysis, Occurrence & Chemistry )、ホー(Ho), C. T.、リー(Lee
), C. Y.およびファン(Huang), M. T.、編者、ACS シンポジウムシリーズ506
(ACS Symposium Series 506)、アメリカ化学会(American Chemical Society
)、ワシントンD. C.(1992);食品中のフェノール性化合物およびそれらが健
康に及ぼす影響II:抗酸化剤および癌予防(Phenolic Compounds in Food and T
heir Effects on Health II : Antioxidants & Cancer Prevention)、ファン(
Huang), M. T.、ホー(Ho), C. T.およびリー(Lee), C. Y.および、編者、A
CS シンポジウムシリーズ507(ACS Symposium Series 507)、アメリカ化学会(
American Chemical Society)、ワシントンD. C.(1992))。最近、プロシアニ
ジン類および特に高分子のプロシアニジンオリゴマー類は広範囲の生物学的活性
を有することが見出された。
【0005】 任意のオリゴマーから構成されている多数の可能な位置異性体および立体異性
体の間の構造活性相関を測定することを目的として合成方法が開発されてきた。
これらの方法は、直鎖および分岐鎖プロシアニジンオリゴマーを含む典型的な(
4→6)、(4→8)、(6→4)および(8→4)結合に注目したものである
。これらの結合に加えて、C−4位置における結合の立体化学は、これらの結合
位置に存在するモノマーの影響を受ける。
体の間の構造活性相関を測定することを目的として合成方法が開発されてきた。
これらの方法は、直鎖および分岐鎖プロシアニジンオリゴマーを含む典型的な(
4→6)、(4→8)、(6→4)および(8→4)結合に注目したものである
。これらの結合に加えて、C−4位置における結合の立体化学は、これらの結合
位置に存在するモノマーの影響を受ける。
【0006】 例えば、(+)−カテキン(本明細書においてはCと表す)が別のCまたは(
−)−エピカテキン(本明細書においてはECと表す)に結合する場合には、(4
→6)または(4→8)結合が有利である。EC がCまたは別のEC に結合する場
合には、(4β→6)または(4β→8)結合が有利である。分岐鎖オリゴマー
に結合する場合には、立体化学的結合は(6→4α)、(6→4β)、(8→4
α)、(8→4β)である。
−)−エピカテキン(本明細書においてはECと表す)に結合する場合には、(4
→6)または(4→8)結合が有利である。EC がCまたは別のEC に結合する場
合には、(4β→6)または(4β→8)結合が有利である。分岐鎖オリゴマー
に結合する場合には、立体化学的結合は(6→4α)、(6→4β)、(8→4
α)、(8→4β)である。
【0007】 しかしながら、オリゴマーを構成しているモノマー間では他の結合位置も可能
である。これらとしては(8←→8)、(6←→6)および(6←→8)結合が
挙げられ、代表的な構造を以下に示す。通常とは異なるこれらの結合を有するオ
リゴマー類は天然では稀少または未知であり、これらの化合物およびそれらの誘
導体に関する類似または新規の利用法については、生物学的評価を通して開拓す
ることができる。
である。これらとしては(8←→8)、(6←→6)および(6←→8)結合が
挙げられ、代表的な構造を以下に示す。通常とは異なるこれらの結合を有するオ
リゴマー類は天然では稀少または未知であり、これらの化合物およびそれらの誘
導体に関する類似または新規の利用法については、生物学的評価を通して開拓す
ることができる。
【0008】 従って、このような結合を有するオリゴマーを合成することに関心が寄せられ
ている。
ている。
【0009】 発明の概要 本発明は、新規な(8←→8)、(6←→6)、(8←→6)カテキンおよび
エピカテキンのダイマーならびにそれらのガレート(没食子酸塩)ダイマー、さ
らにそれらを合成する方法に関する。本発明の方法に従って合成された化合物は
、例えばHPLCなどによって精製することができる。本発明の化合物は抗癌剤とし
て使用することができる。
エピカテキンのダイマーならびにそれらのガレート(没食子酸塩)ダイマー、さ
らにそれらを合成する方法に関する。本発明の方法に従って合成された化合物は
、例えばHPLCなどによって精製することができる。本発明の化合物は抗癌剤とし
て使用することができる。
【0010】 (8←→8)、(6←→6)、(8←→6)カテキンおよび/またはエピカテ
キンのダイマーは以下のような構造を有している。
キンのダイマーは以下のような構造を有している。
【0011】
【化1】 (8←→8)、(6←→6)、(8←→6)カテキンおよび/またはエピカテ
キンのガレートダイマーは以下のような構造を有している。
キンのガレートダイマーは以下のような構造を有している。
【0012】
【化2】 (8←→8)ダイマーは次の段階を含む方法によって合成することができた。
(a)第一の保護基を用い、エピカテキンおよび/またはカテキンのモノマーの
フェノール性ヒドロキシル基を保護し;(b)第二の保護基を用い、モノマーの
3−ヒドロキシル基を保護し;(c)N−ブロモスクシンイミドなどを用いてC−
8位をハロゲン化して8−ブロモ化合物を得;(d)8−ブロモ化合物をアルキ
ルリチウム(例えば、tert−ブチルリチウムまたはブチルリチウムなど)と反応
させてアリールリチウム化合物を得;(e)ハロゲン−金属交換を行うことによ
り、アリールリチウム化合物の酸化的または還元的カップリングを行ったが、こ
のとき、アリールリチウムを添加して8−リチウム化合物を得、次に、塩化鉄を
加えて(8←→8)カップリングを行い;さらに、(f)(8←→8)化合物を
脱保護した。
(a)第一の保護基を用い、エピカテキンおよび/またはカテキンのモノマーの
フェノール性ヒドロキシル基を保護し;(b)第二の保護基を用い、モノマーの
3−ヒドロキシル基を保護し;(c)N−ブロモスクシンイミドなどを用いてC−
8位をハロゲン化して8−ブロモ化合物を得;(d)8−ブロモ化合物をアルキ
ルリチウム(例えば、tert−ブチルリチウムまたはブチルリチウムなど)と反応
させてアリールリチウム化合物を得;(e)ハロゲン−金属交換を行うことによ
り、アリールリチウム化合物の酸化的または還元的カップリングを行ったが、こ
のとき、アリールリチウムを添加して8−リチウム化合物を得、次に、塩化鉄を
加えて(8←→8)カップリングを行い;さらに、(f)(8←→8)化合物を
脱保護した。
【0013】 別の方法としては、上記の段階(a)〜(c)を行い、次に、0価のニッケル反
応試薬を対応する金属粉末と組み合わせて使用することなどにより、ハロゲン化
化合物の還元的カップリングを行い、続いて脱保護を行った。
応試薬を対応する金属粉末と組み合わせて使用することなどにより、ハロゲン化
化合物の還元的カップリングを行い、続いて脱保護を行った。
【0014】 フェノール性ヒドロキシル基または3−ヒドロキシル基の保護にベンジル基を
用いる場合には、水素化分解によって脱保護を行うことができる。3−ヒドロキ
シル基の保護にテトラヒドロピラニルを用いる場合には、はじめにテトラヒドロ
ピラニル保護基を除去し、その後、ベンジル保護基を除去する。
用いる場合には、水素化分解によって脱保護を行うことができる。3−ヒドロキ
シル基の保護にテトラヒドロピラニルを用いる場合には、はじめにテトラヒドロ
ピラニル保護基を除去し、その後、ベンジル保護基を除去する。
【0015】 (6←→6)カテキンおよび/またはエピカテキンのダイマージガレートの合
成は次のような段階を含む。(a)第一の保護基を用い、エピカテキンまたはカ
テキンモノマーのフェノール性ヒドロキシル基を保護し;(b)C−6位および
C−8位をハロゲン化し;(c)第二の保護基(例えば、tert−ブチルジメチル
シリルなど)を用いて3−ヒドロキシル基を保護し;(d)8−ハロゲン基(例
えば、ブロモ基など)を選択的に除去し;(e)6−ハロゲン化化合物の酸化的
または還元的カップリングを行い;(f)3−ヒドロキシル基を脱保護し;(g)
tri−O−ベンジルガロイルクロリドを用いて3位をエステル化し、;さらに、(
h)フェノール性ヒドロキシル基を脱保護して(6←→6)遊離ダイマージガレ
ートを得た。
成は次のような段階を含む。(a)第一の保護基を用い、エピカテキンまたはカ
テキンモノマーのフェノール性ヒドロキシル基を保護し;(b)C−6位および
C−8位をハロゲン化し;(c)第二の保護基(例えば、tert−ブチルジメチル
シリルなど)を用いて3−ヒドロキシル基を保護し;(d)8−ハロゲン基(例
えば、ブロモ基など)を選択的に除去し;(e)6−ハロゲン化化合物の酸化的
または還元的カップリングを行い;(f)3−ヒドロキシル基を脱保護し;(g)
tri−O−ベンジルガロイルクロリドを用いて3位をエステル化し、;さらに、(
h)フェノール性ヒドロキシル基を脱保護して(6←→6)遊離ダイマージガレ
ートを得た。
【0016】 (6←→8)ダイマーは次の段階を含む方法によってカテキンおよび/または
エピカテキンから合成することができた。(a)6位および8位をブロム化したカ
テキンおよび/またはエピカテキンのモノマーの混合物を酸化的カップリングさ
せることにより、(8←→8)ダイマー、(6←→8)ダイマーおよび(8←→
8)ダイマーの混合物を生成し;さらに、(b)混合物をHPLCで分離した。別の
方法としては、次の段階を含む方法によって(6←→8)ダイマーを合成した。
(a)ハロゲン−金属交換反応を利用し、トリメチルボレートで反応を停止する
ことにより、6位または8位をブロム化したカテキンおよび/またはエピカテキ
ンのモノマーからアリールボロン酸を生成し、次に、水性酸性溶媒を用いて遊離
酸を得;さらに、(b)混合物をパラジウム触媒に接触させてカップリングを行
った。
エピカテキンから合成することができた。(a)6位および8位をブロム化したカ
テキンおよび/またはエピカテキンのモノマーの混合物を酸化的カップリングさ
せることにより、(8←→8)ダイマー、(6←→8)ダイマーおよび(8←→
8)ダイマーの混合物を生成し;さらに、(b)混合物をHPLCで分離した。別の
方法としては、次の段階を含む方法によって(6←→8)ダイマーを合成した。
(a)ハロゲン−金属交換反応を利用し、トリメチルボレートで反応を停止する
ことにより、6位または8位をブロム化したカテキンおよび/またはエピカテキ
ンのモノマーからアリールボロン酸を生成し、次に、水性酸性溶媒を用いて遊離
酸を得;さらに、(b)混合物をパラジウム触媒に接触させてカップリングを行
った。
【0017】 発明の詳細な記述 本発明において使用するモノマーのフェノール性ヒドロキシル基の保護に適し
た保護基としては以下のものが挙げられるが、それらは、モノマーへの導入が可
能であり、かつ、モノマーのラセミ化または分解を起こすことなく除去すること
が可能であり、さらに、酸化的または還元的カップリング反応に使用する条件に
適したものである。ヒドロキシル基の保護および脱保護の方法は当業者において
は既知であり、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Syn
thesis)」(T. W. グリーン(Greene)著、ジョン・ウィレー&サンズ(John W
iley & Sons)社)に記載されている。好ましい保護基はベンジル基であり、こ
れらはすべて一段階で容易に除去される。
た保護基としては以下のものが挙げられるが、それらは、モノマーへの導入が可
能であり、かつ、モノマーのラセミ化または分解を起こすことなく除去すること
が可能であり、さらに、酸化的または還元的カップリング反応に使用する条件に
適したものである。ヒドロキシル基の保護および脱保護の方法は当業者において
は既知であり、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Syn
thesis)」(T. W. グリーン(Greene)著、ジョン・ウィレー&サンズ(John W
iley & Sons)社)に記載されている。好ましい保護基はベンジル基であり、こ
れらはすべて一段階で容易に除去される。
【0018】 3−ヒドロキシル基の保護基として適切なものとしては、ベンジル基、テトラ
ヒドロピラニル基などが挙げられる。2−アリールからアリール−2への酸化的
カップリングにおいて塩化鉄(FeCl2)を用いた文献を参考として開示しておく
。C. A. ブロカ(Broka)、Tetrahedron Lett. 32, 859 (1991) 0価のニッケル反応試薬(ほとんどの場合、0価のニッケルは、2価のニッケ
ル塩/コンプレックスと還元剤とからイン・サイチュー(in situ)において生
成する)を用いて2−アリールからアリール−2への還元的カップリングを行っ
た文献としては次のようなものがあり、参考として開示しておく。R. H. ミッチ
ェル(Mitchell)ら、J. Am. Chem. Soc., 106, 7776 (1984);H.マツモト(Mat
sumoto)ら、J. Org. Chem. 48, 840 (1983);S. イナバ(Inaba)ら、Tetrahed
ron Lett. 23, 4215 (1982);S. クナップ(Knapp)ら、J. Org. Chem. 58, 997
(1993);K. タカギ(Takagi)ら、Bull. Chem. Soc. Jpn. 57, 1887 (1984);M
. イヨダ(Iyoda)ら、Bull. Chem. Soc. Jpn. 63, 80 (1990)(最も重要な参考
文献);K. タカギ(Takagi)ら、Chem. Lett. 917 (1979);M. A. フォックス
(Fox)ら、J. Org. Chem. 56, 3246 (1991);Y. ロリン(Rollin)ら、J. Orga
nomet. Chem. 303, 131, (1986);R. ヴァンデレッセ(Vanderesse)ら、J. Org
anomet. Chem. 264, 263, (1984);B. ルビノー(Loubinoux)ら、Tetrahedron
Lett. 3951 (1977) 非対称ビアリール類の合成(触媒としてのパラジウム(Pd)化合物存在下にお
いて臭化アリールとアリール’B(OH)2 とからAr Ar' を得る)におけるスズキ
カップリング法については、以下の文献を参考として開示しておく。R. B. ミラ
ー(Miller)およびS. ドゥガー(Dugar)、Organometallics 3, 1261 (1984);
M. A. ブランダオ(Brandao)ら、Tetrahedron Lett. 34, 2437 (1993);M. サ
トウ(Sato)ら、Chem. Lett. 1405 (1989);S. P. マダフォード(Maddaford)
およびB. A. ケイ(Keay)、J. Org. Chem. 59, 6501−6503 (1994)(重要参考
文献);M. J. バーク(Burk)ら、J. Am. Chem. Soc., 116, 10847−10848 (19
94);S. W. ライト(Wright)ら、J. Org. Chem. 59, 6095−6097 (1994)(重要
参考文献);G. B. スミス(Smith)ら、J. Org. Chem. 59, 8151−8156 (1994)
;T. I. ワロウ(Wallow)およびB. M. ノヴァク(Novak)、J. Org. Chem. 59,
5034−5037 (1994)(重要参考文献);X. ユエ(Yue)ら、Tetrahedron Lett.
37, 8213−8216 (1996);J. W. ベンボウ(Benbow)およびB. L. マルティネス
(Martinez)、Tetrahedron Lett. 37, 8829−8832 (1996);M. ベラー(Beller
)ら、Angew. Chem. 107, 1992−1993 (1995)(場合によっては、遊離のボロン
酸ではなくボロン酸エステルを用いることがある) ダイマーの立体異性体も本発明の範ちゅうに含まれる。ダイマー中のポリフェ
ノールモノマーユニット上の置換基の立体化学については、相対的立体化学を表
す「α/β」もしくは「シス/トランス」、または絶対的立体化学を表す「R/
S」で表記することができる。「α」とは、フラバン環平面に対して置換基が下
向きであることを示しており、一方、「β」とは、該平面に対して置換基が上向
きであることを示す。「シス」とは、2個の置換基が環の同一面上に位置してい
ることを示しており、一方、「トランス」とは、2個の置換基が環の反対の面上
に位置していることを示す。RおよびSとは、不斉中心に直接結合している基の
順位に基づき、中心に関する置換基の配置を表すものである。置換基を有する芳
香環同士のフラバン内結合は、2種類のアトロプ異性体を生成することができる
対称軸を構成している。
ヒドロピラニル基などが挙げられる。2−アリールからアリール−2への酸化的
カップリングにおいて塩化鉄(FeCl2)を用いた文献を参考として開示しておく
。C. A. ブロカ(Broka)、Tetrahedron Lett. 32, 859 (1991) 0価のニッケル反応試薬(ほとんどの場合、0価のニッケルは、2価のニッケ
ル塩/コンプレックスと還元剤とからイン・サイチュー(in situ)において生
成する)を用いて2−アリールからアリール−2への還元的カップリングを行っ
た文献としては次のようなものがあり、参考として開示しておく。R. H. ミッチ
ェル(Mitchell)ら、J. Am. Chem. Soc., 106, 7776 (1984);H.マツモト(Mat
sumoto)ら、J. Org. Chem. 48, 840 (1983);S. イナバ(Inaba)ら、Tetrahed
ron Lett. 23, 4215 (1982);S. クナップ(Knapp)ら、J. Org. Chem. 58, 997
(1993);K. タカギ(Takagi)ら、Bull. Chem. Soc. Jpn. 57, 1887 (1984);M
. イヨダ(Iyoda)ら、Bull. Chem. Soc. Jpn. 63, 80 (1990)(最も重要な参考
文献);K. タカギ(Takagi)ら、Chem. Lett. 917 (1979);M. A. フォックス
(Fox)ら、J. Org. Chem. 56, 3246 (1991);Y. ロリン(Rollin)ら、J. Orga
nomet. Chem. 303, 131, (1986);R. ヴァンデレッセ(Vanderesse)ら、J. Org
anomet. Chem. 264, 263, (1984);B. ルビノー(Loubinoux)ら、Tetrahedron
Lett. 3951 (1977) 非対称ビアリール類の合成(触媒としてのパラジウム(Pd)化合物存在下にお
いて臭化アリールとアリール’B(OH)2 とからAr Ar' を得る)におけるスズキ
カップリング法については、以下の文献を参考として開示しておく。R. B. ミラ
ー(Miller)およびS. ドゥガー(Dugar)、Organometallics 3, 1261 (1984);
M. A. ブランダオ(Brandao)ら、Tetrahedron Lett. 34, 2437 (1993);M. サ
トウ(Sato)ら、Chem. Lett. 1405 (1989);S. P. マダフォード(Maddaford)
およびB. A. ケイ(Keay)、J. Org. Chem. 59, 6501−6503 (1994)(重要参考
文献);M. J. バーク(Burk)ら、J. Am. Chem. Soc., 116, 10847−10848 (19
94);S. W. ライト(Wright)ら、J. Org. Chem. 59, 6095−6097 (1994)(重要
参考文献);G. B. スミス(Smith)ら、J. Org. Chem. 59, 8151−8156 (1994)
;T. I. ワロウ(Wallow)およびB. M. ノヴァク(Novak)、J. Org. Chem. 59,
5034−5037 (1994)(重要参考文献);X. ユエ(Yue)ら、Tetrahedron Lett.
37, 8213−8216 (1996);J. W. ベンボウ(Benbow)およびB. L. マルティネス
(Martinez)、Tetrahedron Lett. 37, 8829−8832 (1996);M. ベラー(Beller
)ら、Angew. Chem. 107, 1992−1993 (1995)(場合によっては、遊離のボロン
酸ではなくボロン酸エステルを用いることがある) ダイマーの立体異性体も本発明の範ちゅうに含まれる。ダイマー中のポリフェ
ノールモノマーユニット上の置換基の立体化学については、相対的立体化学を表
す「α/β」もしくは「シス/トランス」、または絶対的立体化学を表す「R/
S」で表記することができる。「α」とは、フラバン環平面に対して置換基が下
向きであることを示しており、一方、「β」とは、該平面に対して置換基が上向
きであることを示す。「シス」とは、2個の置換基が環の同一面上に位置してい
ることを示しており、一方、「トランス」とは、2個の置換基が環の反対の面上
に位置していることを示す。RおよびSとは、不斉中心に直接結合している基の
順位に基づき、中心に関する置換基の配置を表すものである。置換基を有する芳
香環同士のフラバン内結合は、2種類のアトロプ異性体を生成することができる
対称軸を構成している。
【0019】 発明の実施の形態 実施例1:(2R,3S,トランス)−5,7,3’,4’−テトラ−O−ベ
ンジルカテキンの合成 (+)−カテキン(65.8 g, 226.7 mmol, 無水)を無水ジメチルホルムアミド
(DMF)(720 ml)に溶解し、この溶液をナトリウムヒドリド(油中60%溶液)
(39 g, 975 mmol, 4.3等量)のDMF(180 ml)懸濁液に撹拌しながら室温で80分
以上かけて滴下した(S. ミウラ(Miura)ら、Radioisotopes, 32, 225−230 (1
993))。50分間撹拌した後、フラスコを−10℃のNaCl/氷槽中に入れた。臭化ベ
ンジル(121 ml, 1.02 mol, 4.5等量)を80分以内に滴下し、褐色の反応混合物
を撹拌しながら一晩かけて室温に戻した。得られた反応混合物の溶媒を留去した
ところ、飴状の固体が得られ、これを200 mlのクロロホルム(CHCl3)および100
mlの水からなる二層溶媒に加熱撹拌しながら溶解した。層分離を行い、水層をク
ロロホルム(20 ml)で抽出し、あわせた有機層を水(100 ml)で洗浄し、硫酸
マグネシウム(Mg SO4)で乾燥後溶媒を留去した。シリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフィー(42×10 cm :酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン=1:12
:7)によって残渣を精製し、溶媒留去後真空乾燥することにより、85gの粗生
成物を得、これをトリクロロエチレン(1.3 L)から再結晶することによって35
.1g(収率24%)の灰白色粉末を得た。1H NMR (CDCL3)δ 7.47 −7.25 (m,
20H), 7.03 (s, 1H), 6.95 (s, 2H), 6.27, 6.21 (ABq, 2H, J=2Hz), 5.1
8 (s, 2H), 5.17 (narrow ABq, 2H), 5.03 (s, 2H), 4.99 (s, 2H), 4.6
3 (d, 1H, J=8.5Hz), 4.00 (m, 1H), 3.11, 2.65 (ABq, 2H, J=16.5Hz,
いずれも部分的にd であり、それぞれJ=5.5Hz および9Hz), 1.59 (d, 1H, J=
3.5Hz);IR (フィルム) 3440 (br), 1618, 1593, 1513, 1449, 1144, 1116,
733, 696 cm-1 ;MS m/z 650(M+,0.5%), 319, 181, 91 別の方法としては、H. カワモト(Kawamoto)らによって報告されている方法
(Mokuzai Gakkaishi, 37 (5) 488−493 (1991))に従ってテトラ−O−ベンジル
(+)−カテキンを合成することができ、このとき、DMF中で炭酸カリウムおよ
び臭化ベンジルを使用する。M. -C. ピエール(Pierre)らによると、2位およ
び3位においてカテキンの部分的ラセミ化が観察されている(Tetrahedron Lett
. 38 (32) 5639−5642 (1997))。
ンジルカテキンの合成 (+)−カテキン(65.8 g, 226.7 mmol, 無水)を無水ジメチルホルムアミド
(DMF)(720 ml)に溶解し、この溶液をナトリウムヒドリド(油中60%溶液)
(39 g, 975 mmol, 4.3等量)のDMF(180 ml)懸濁液に撹拌しながら室温で80分
以上かけて滴下した(S. ミウラ(Miura)ら、Radioisotopes, 32, 225−230 (1
993))。50分間撹拌した後、フラスコを−10℃のNaCl/氷槽中に入れた。臭化ベ
ンジル(121 ml, 1.02 mol, 4.5等量)を80分以内に滴下し、褐色の反応混合物
を撹拌しながら一晩かけて室温に戻した。得られた反応混合物の溶媒を留去した
ところ、飴状の固体が得られ、これを200 mlのクロロホルム(CHCl3)および100
mlの水からなる二層溶媒に加熱撹拌しながら溶解した。層分離を行い、水層をク
ロロホルム(20 ml)で抽出し、あわせた有機層を水(100 ml)で洗浄し、硫酸
マグネシウム(Mg SO4)で乾燥後溶媒を留去した。シリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフィー(42×10 cm :酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン=1:12
:7)によって残渣を精製し、溶媒留去後真空乾燥することにより、85gの粗生
成物を得、これをトリクロロエチレン(1.3 L)から再結晶することによって35
.1g(収率24%)の灰白色粉末を得た。1H NMR (CDCL3)δ 7.47 −7.25 (m,
20H), 7.03 (s, 1H), 6.95 (s, 2H), 6.27, 6.21 (ABq, 2H, J=2Hz), 5.1
8 (s, 2H), 5.17 (narrow ABq, 2H), 5.03 (s, 2H), 4.99 (s, 2H), 4.6
3 (d, 1H, J=8.5Hz), 4.00 (m, 1H), 3.11, 2.65 (ABq, 2H, J=16.5Hz,
いずれも部分的にd であり、それぞれJ=5.5Hz および9Hz), 1.59 (d, 1H, J=
3.5Hz);IR (フィルム) 3440 (br), 1618, 1593, 1513, 1449, 1144, 1116,
733, 696 cm-1 ;MS m/z 650(M+,0.5%), 319, 181, 91 別の方法としては、H. カワモト(Kawamoto)らによって報告されている方法
(Mokuzai Gakkaishi, 37 (5) 488−493 (1991))に従ってテトラ−O−ベンジル
(+)−カテキンを合成することができ、このとき、DMF中で炭酸カリウムおよ
び臭化ベンジルを使用する。M. -C. ピエール(Pierre)らによると、2位およ
び3位においてカテキンの部分的ラセミ化が観察されている(Tetrahedron Lett
. 38 (32) 5639−5642 (1997))。
【0020】 実施例2:(2R)−5,7,3’,4’−テトラキス(ベンジルオキシ)フ ラバン−3−オンの合成 実施例1に従って調製したテトラ−O−ベンジルカテキン(54.4 g, 83.8 mmol
)を塩化メチレン(420 ml)に溶解し、この溶液に、用時調製したデス−マーテ
ィン ペリオディナン(Dess−Martin periodinane)(39.0 g, 92 mmol)(D.
B. デス(Dess)およびJ. C. マーティン(Martin)、J. Am. Chem. Soc., 113,
7277−7287 (1991)、ならびにR. E. アイルランド(Ireland)およびL. リウ(
Liu)、J. Org. Chem. 58, 2899 (1993)の方法に従って調製)を撹拌しながら室
温で一度に加えた。1.5時間以内に水飽和塩化メチレン(約30 ml)を反応混合物
に滴下したところ、黄褐色の懸濁液を得た(S. D. メイヤー(Meyer)および S.
L. シュレイバー(Schreiber)、J. Org. Chem. 59, 7549−7552 (1994))。20
分後、飽和炭酸ナトリウム溶液(NaHCO3, 500 ml)および10%のNa2 S2 O3 ・5
H2 O 水溶液(200 ml)を用いて反応混合物を希釈した。層分離を行い、水層を5
0 mlの塩化メチレンで抽出した。あわせた有機層をシリカゲル(24×9 cm :ク
ロロホルム/酢酸エチル=9:1)を用いてろ過した。ろ液の溶媒を除去し、真
空乾燥することによって50.1gのケトンを得、これをクロロホルム/エーテルか
ら再結晶することによって精製した。融点 144−144.5℃;[α]D +38.5°,[
α]546 +48.7°(クロロホルム,c=20.8g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.4
5 −7.26 (m, 20H), 6.96 (s, 1H), 6.88, 6.86 (ABq, 2H, J=8Hz, Bは部
分的にdであり、J=1.5 Hz), 6.35 (narrow ABq, 2H), 5.24 (s, 1H), 5.1
4 (s, 2H), 5.10 (narrow ABq, 2H), 5.02 (s, 2H), 5.01 (s, 2H), 3.6
1, 3.45 (ABq, 2H, J=21.5Hz) 実施例3:8−ブロモ−5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルエピカテ
キンの合成 方法A:テトラ−O−ベンジルエピカテキン(116 mg, 178 mmol)を無水CH2 Cl 2 (4 ml)溶液に溶解し、氷冷、撹拌しながら、この溶液にN−ブロモスクシンイ
ミド(NBS)(32 mg, 180 mmol)を加えた。0℃で100分間撹拌した後、溶液を
濃縮し、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(15×1.8 cm,クロロホ
ルム/酢酸エチル=25:1)によって残渣を精製した。クロロホルム/エタノー
ルから結晶化することによって110mg(収率85%)の無色綿状固体を得た。融点
137.5℃;[α]D−50.4°,[α]546−60.7°(酢酸エチル,c=17.3g/L)
;1H NMR (300MHz, CDCL3, TMS)δ 7.5 −7.25(m, 20H), 7.23 (d, 1H, J
=1.5Hz), 7.03, 6.98 (ABq, 2H, J=8.5 Hz, Aは部分的にdであり、J=1Hz),
6.25 (s, 1H), 5.22 (s, 2H), 5.19 (s, 2H), 5.11 (s, 2H), 5.02, 4
.96 (ABq, 2H, J=9Hz), 4.98 (s, 1H), 4.27 (br s, 1H), 3.04, 2.90 (
ABq, 2H, J=17.5Hz,両方とも部分的にdであり、それぞれJ=1.5 Hzおよび4Hz)
, 1.58 (d, 1H, J=4.5 Hz);13C NMR (75MHz, CDCl3)δ 156.86, 154.79,
151.65, 149.09, 148.73, 137.31, 137.15, 136.77, 136.72, 130.82, 128.67,
128.65, 128.58, 128.56, 128.09, 127.98, 127.87, 127.50, 127.31, 127.25,
127.13, 118.91, 115.17, 113.07, 102.85, 93.07, 78.62, 71.35, 71.20, 70.
31, 65.92, 28.00;IR(鉱物油懸濁液)3571, 1606, 1581, 1518, 1184, 1129,
771, 732, 694 cm-1 ;MS (m/z) 399/397 (1/1 %), 332 (1%), 181 (
8%), 91 (100%);元素分析 C43 H37 O6 Br, 計算値 C 70.78, H 5.11, 測
定値 C 70.47, H 5.10 方法B:実施例1に記載した方法に従って調製した5,7,3’,4’−テト
ラ−O−ベンジル−8−ブロモカテキン(563 mg, 771 μmol)をCH2 Cl2(5 ml
)に溶解し、この溶液にデス−マーティン ペリオディナン(Dess−Martin per
iodinane)(425 mg, 1.00 mmol)を室温で一度に加えた。この混合物に水飽和C
H2 Cl2 を40分以内に滴下したところ、若干の濁りが生じた。さらに20分後、飽
和NaHCO3 溶液(20 ml)および10%のNa2 S2 O3 ・5H2 O 水溶液(20 ml)を加
えた。層分離を行い、水層をエーテル(3×15 ml)で抽出した。あわせた有機
層を濃縮し、シリカゲル(20×2.5 cm :エーテル/ヘキサン=1:1)を用い
てろ過した。ろ液を留去し、真空乾燥することにより、522mg(収率93%)の無
色泡状のケトンを得た。1H NMR (CDCL3)δ 7.47−7.25(m, 20H), 7.04 (d,
1H, J=1Hz), 6.85, 6.81 (ABq, 2H, J=8.5 Hz, Bは部分的にdであり、J=8.
5Hz), 3.52, 3.48 (ABq, 2H, J=21.5Hz);13C NMR (CDCl3) δ 203.99,
155.55, 155.40, 150.68, 148.98, 137.06, 136.90, 136.28, 136.04, 128.64,
128.62, 128.46, 128.41, 128.22, 128.05, 127.78, 127.76, 127.35, 127.17,
127.13, 127.08, 126.99, 118.86, 114.59, 112.43, 103.54, 93.96, 93.87, 82
.91, 71.25, 71.04, 70.98, 70.38, 33.30 ;IR(フィルム)1734, 1605, 1513,
1099, 737, 696 cm-1 上記の粗ケトン(598 mg, 822 μmol )を無水THF(8.2 ml)に溶解し、この
溶液にリチウムtri−sec−ブチルボロヒドリド(L−セレクトリド(L−Selectr
ide(登録商標)))の1モル溶液(1.23 ml)を10分以内に滴下した。−78℃で
3時間撹拌した後、薄層クロマトグラフィー(TLC)(SiO2, 酢酸エチル/ヘキ
サン=1:3)によって出発材料が検出されたため、さらに1.23 mlの還元剤を
加えた。さらに4時間撹拌を続け、この間に温度を−4℃まで徐々に上げた。冷
却しながら水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液(2.5 M, 6 ml)および35%の過酸
化水素水(H2 O2)(4 ml)を添加したところ、発熱により、槽温度が12℃まで
上昇した。水槽内で一晩撹拌を続けた後、混合物の溶媒の一部を留去し、エーテ
ル(20 ml)および酢酸エチル(10 ml)を加えた。層分離を行い、水層を酢酸エ
チル(50 ml)で抽出した。あわせた有機層の溶媒を留去し、シリカゲルを用い
たカラムクロマトグラフィー(23×2.5 cm,酢酸エチル/ヘキサン=1:3)に
よって残渣を精製することにより、327mg(収率55%)の淡黄色泡状の生成物を
得た。
)を塩化メチレン(420 ml)に溶解し、この溶液に、用時調製したデス−マーテ
ィン ペリオディナン(Dess−Martin periodinane)(39.0 g, 92 mmol)(D.
B. デス(Dess)およびJ. C. マーティン(Martin)、J. Am. Chem. Soc., 113,
7277−7287 (1991)、ならびにR. E. アイルランド(Ireland)およびL. リウ(
Liu)、J. Org. Chem. 58, 2899 (1993)の方法に従って調製)を撹拌しながら室
温で一度に加えた。1.5時間以内に水飽和塩化メチレン(約30 ml)を反応混合物
に滴下したところ、黄褐色の懸濁液を得た(S. D. メイヤー(Meyer)および S.
L. シュレイバー(Schreiber)、J. Org. Chem. 59, 7549−7552 (1994))。20
分後、飽和炭酸ナトリウム溶液(NaHCO3, 500 ml)および10%のNa2 S2 O3 ・5
H2 O 水溶液(200 ml)を用いて反応混合物を希釈した。層分離を行い、水層を5
0 mlの塩化メチレンで抽出した。あわせた有機層をシリカゲル(24×9 cm :ク
ロロホルム/酢酸エチル=9:1)を用いてろ過した。ろ液の溶媒を除去し、真
空乾燥することによって50.1gのケトンを得、これをクロロホルム/エーテルか
ら再結晶することによって精製した。融点 144−144.5℃;[α]D +38.5°,[
α]546 +48.7°(クロロホルム,c=20.8g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.4
5 −7.26 (m, 20H), 6.96 (s, 1H), 6.88, 6.86 (ABq, 2H, J=8Hz, Bは部
分的にdであり、J=1.5 Hz), 6.35 (narrow ABq, 2H), 5.24 (s, 1H), 5.1
4 (s, 2H), 5.10 (narrow ABq, 2H), 5.02 (s, 2H), 5.01 (s, 2H), 3.6
1, 3.45 (ABq, 2H, J=21.5Hz) 実施例3:8−ブロモ−5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルエピカテ
キンの合成 方法A:テトラ−O−ベンジルエピカテキン(116 mg, 178 mmol)を無水CH2 Cl 2 (4 ml)溶液に溶解し、氷冷、撹拌しながら、この溶液にN−ブロモスクシンイ
ミド(NBS)(32 mg, 180 mmol)を加えた。0℃で100分間撹拌した後、溶液を
濃縮し、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(15×1.8 cm,クロロホ
ルム/酢酸エチル=25:1)によって残渣を精製した。クロロホルム/エタノー
ルから結晶化することによって110mg(収率85%)の無色綿状固体を得た。融点
137.5℃;[α]D−50.4°,[α]546−60.7°(酢酸エチル,c=17.3g/L)
;1H NMR (300MHz, CDCL3, TMS)δ 7.5 −7.25(m, 20H), 7.23 (d, 1H, J
=1.5Hz), 7.03, 6.98 (ABq, 2H, J=8.5 Hz, Aは部分的にdであり、J=1Hz),
6.25 (s, 1H), 5.22 (s, 2H), 5.19 (s, 2H), 5.11 (s, 2H), 5.02, 4
.96 (ABq, 2H, J=9Hz), 4.98 (s, 1H), 4.27 (br s, 1H), 3.04, 2.90 (
ABq, 2H, J=17.5Hz,両方とも部分的にdであり、それぞれJ=1.5 Hzおよび4Hz)
, 1.58 (d, 1H, J=4.5 Hz);13C NMR (75MHz, CDCl3)δ 156.86, 154.79,
151.65, 149.09, 148.73, 137.31, 137.15, 136.77, 136.72, 130.82, 128.67,
128.65, 128.58, 128.56, 128.09, 127.98, 127.87, 127.50, 127.31, 127.25,
127.13, 118.91, 115.17, 113.07, 102.85, 93.07, 78.62, 71.35, 71.20, 70.
31, 65.92, 28.00;IR(鉱物油懸濁液)3571, 1606, 1581, 1518, 1184, 1129,
771, 732, 694 cm-1 ;MS (m/z) 399/397 (1/1 %), 332 (1%), 181 (
8%), 91 (100%);元素分析 C43 H37 O6 Br, 計算値 C 70.78, H 5.11, 測
定値 C 70.47, H 5.10 方法B:実施例1に記載した方法に従って調製した5,7,3’,4’−テト
ラ−O−ベンジル−8−ブロモカテキン(563 mg, 771 μmol)をCH2 Cl2(5 ml
)に溶解し、この溶液にデス−マーティン ペリオディナン(Dess−Martin per
iodinane)(425 mg, 1.00 mmol)を室温で一度に加えた。この混合物に水飽和C
H2 Cl2 を40分以内に滴下したところ、若干の濁りが生じた。さらに20分後、飽
和NaHCO3 溶液(20 ml)および10%のNa2 S2 O3 ・5H2 O 水溶液(20 ml)を加
えた。層分離を行い、水層をエーテル(3×15 ml)で抽出した。あわせた有機
層を濃縮し、シリカゲル(20×2.5 cm :エーテル/ヘキサン=1:1)を用い
てろ過した。ろ液を留去し、真空乾燥することにより、522mg(収率93%)の無
色泡状のケトンを得た。1H NMR (CDCL3)δ 7.47−7.25(m, 20H), 7.04 (d,
1H, J=1Hz), 6.85, 6.81 (ABq, 2H, J=8.5 Hz, Bは部分的にdであり、J=8.
5Hz), 3.52, 3.48 (ABq, 2H, J=21.5Hz);13C NMR (CDCl3) δ 203.99,
155.55, 155.40, 150.68, 148.98, 137.06, 136.90, 136.28, 136.04, 128.64,
128.62, 128.46, 128.41, 128.22, 128.05, 127.78, 127.76, 127.35, 127.17,
127.13, 127.08, 126.99, 118.86, 114.59, 112.43, 103.54, 93.96, 93.87, 82
.91, 71.25, 71.04, 70.98, 70.38, 33.30 ;IR(フィルム)1734, 1605, 1513,
1099, 737, 696 cm-1 上記の粗ケトン(598 mg, 822 μmol )を無水THF(8.2 ml)に溶解し、この
溶液にリチウムtri−sec−ブチルボロヒドリド(L−セレクトリド(L−Selectr
ide(登録商標)))の1モル溶液(1.23 ml)を10分以内に滴下した。−78℃で
3時間撹拌した後、薄層クロマトグラフィー(TLC)(SiO2, 酢酸エチル/ヘキ
サン=1:3)によって出発材料が検出されたため、さらに1.23 mlの還元剤を
加えた。さらに4時間撹拌を続け、この間に温度を−4℃まで徐々に上げた。冷
却しながら水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液(2.5 M, 6 ml)および35%の過酸
化水素水(H2 O2)(4 ml)を添加したところ、発熱により、槽温度が12℃まで
上昇した。水槽内で一晩撹拌を続けた後、混合物の溶媒の一部を留去し、エーテ
ル(20 ml)および酢酸エチル(10 ml)を加えた。層分離を行い、水層を酢酸エ
チル(50 ml)で抽出した。あわせた有機層の溶媒を留去し、シリカゲルを用い
たカラムクロマトグラフィー(23×2.5 cm,酢酸エチル/ヘキサン=1:3)に
よって残渣を精製することにより、327mg(収率55%)の淡黄色泡状の生成物を
得た。
【0021】 実施例4:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−8−ブロモ−3−O− (テトラヒドロピラン−2−イル)カテキンの合成 5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−8−ブロモエピカテキン(297 m
g, 407 μmmol)を無水CH2 Cl2(2 ml)に溶解し、この溶液にジヒドロピラン(
56 μl, 0.61 μmol)を室温で添加し、続いて、メタンスルホン酸(2.6μl, 40
μmol)を加えた。室温で25分間撹拌すると溶液の色が徐々に黒色となり、その
後、飽和炭酸ナトリウム水溶液(Na2 CO3)(0.15 ml)を加えた。溶媒を留去し
、残渣はシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン
)にかけた。前流出は酢酸エチル/ヘキサン=1:4で行い、生成物(215 mg,
収率65%)は酢酸エチル/ヘキサン=1:3で溶出させ、未反応の出発材料(97
mg, 収率33%)は酢酸エチル/ヘキサン=1:2で溶出させた。生成物 1H NM
R (CDCL3)δ 7.50−7.25 (m, 20H), 7.10 (s)および 7.08 (d, J=1Hz)
(1H, 2個のエピマー), 6.94, 6.91 (ABq, 2H, J=8.5 Hz), 6.22 (s, 1H),
5.20−4.97 (m, 8H), 4.88 (s)および 4.86 (s)(1H, 2個のエピマー)
, 4.13−3.80 (m, 3H), 3.42−2.87 (m, 3H), 2.78 (dd, J=16.5 Hz, 8.5H
z)および2.61 (dd, J=16.5Hz, 7Hz)(1H, 2個のエピマー),1.77−1.18 (
m, 5H);IR (フィルム)1605, 1121, 1031, 735, 696 cm-1 実施例5:5,7,3’,4’,5’’,7’’,3’’’,4’’’−オク タ−O−ベンジル−8,8’−ビカテキンの合成 実施例4において調製したテトラヒドロピラニルエーテル(527 mg, 648 mmol
)を無水THF(6.5 ml)に溶解し、この溶液にtert−ブチルリチウム(ペンタン
中、1.7M)(0.91 ml, 1.55 mmol)を−78℃で5分以内に滴下した。得られた溶
液を−78℃で5分間撹拌し、その間に、無水塩化鉄(FeCl3)(147 mg, 0.91 mm
ol)に無水THF(1.5 ml)を加えた(激しい発熱反応)。得られた溶液/懸濁液
を2分以内に有機リチウム反応試薬に加えたところ、黒褐色の溶液を得た。反応
混合物を−78℃で5分間放置し、次に、1時間以内に0℃に戻した。5%のHCl
(1 ml)を加えて溶媒を一部留去した後、生成物をクロロホルム(15 ml)に加
えて抽出し、有機層を5%のHCl(2×5ml)で洗浄して無水硫酸マグネシウム
(MgSO4)を用いて乾燥した。溶媒を留去し、5%のHCl(0.4 ml)を加えたTHF
(4 ml)中に入れた。室温で65分間放置した後、反応混合物の溶媒を留去し、残
渣はシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)に
かけた。初期溶出は酢酸エチル/ヘキサン=2:5で行い、64mg(収率15%)の
5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルカテキンを回収した。さらに、酢酸
エチル/ヘキサン=1:2で溶出することにより、2種類の未確認副生成物が得
られ、最終的に酢酸エチル/ヘキサン=2:3で溶出することにより、所望する
ダイマー(94 mg, 収率22%)を得た。92mgのサンプルを分取HPLC(ウォーター
ズ μポラシル(Waters μPorasil)、125Å、粒子径10μm、30×5cm、酢酸
エチル/ヘキサン=2:3、流速80ml/分、UV検出波長は280nm)にかけてさら
に精製することにより、65mg(収率16%)の無色薄膜状の純粋な生成物を得た。
;[α]D−75.2°,[α]546−91.4°(酢酸エチル,c=18.3g/L);1H NMR
(CDCL3)δ 7.42−7.20(m, 40H), 6.90 (d, 2H, J=1Hz), 6.75, 6.67 (AB
q, 4H, J=8Hz), 6.28 (s, 2H), 5.03 (s, 4H), 5.00−4.85 (m, 12H),
4.59 (d, 2H, J=8.5Hz), 3.84 (m, 2H), 2.95, 2.66 (ABq, 4H, J=16.5H
z,両方とも部分的にdであり、それぞれJ=5.5Hzおよび8Hz), 1.67 (br, 2H)
;13C NMR (CDCl3) δ 156.64, 156.45, 153.02, 148.78, 148.68, 137.85, 1
37.22, 137.05, 131.80, 128.38, 128.31, 128.22, 127.71, 127.67, 127.58, 1
27.26, 127.17, 127.09, 126.58, 119.88, 114.44, 113.19, 105.46, 102.61, 9
2.51, 80.64, 71.14, 71.10, 69.78, 68.11, 27.20;IR(フィルム) 3563, 344
0(br), 1602, 1264, 1120, 736, 697 cm-1 ;MS (エレクトロスプレー、0.1
%のHCOOH (CH3 CN 中))m/z 1323.1/1322.0 (M + Na)+ (13C 12C85 H7 4 O12 Na/12C86 H74 O12 Na 計算値 1322.5/1321.5), 968.8/967.8 (M +
H)+ 、次にレトロディールス−アルダー反応(retro Diels−Alder reaction
)を行った(13C12C63 H55 O9/12C64 H55 O9 計算値 968.4/967.4) 実施例6:5,7,3’,4’,5’’,7’’,3’’’,4’’’−オク タ−O−ベンジル−3,3’’−ジ−O−(トリ−O−ベンジルガロイル)−8,
8’−ビカテキンの合成 トリ−O−ベンジルガリックアシッド(63.5 mg, 144 mmol,5等量)およびDM
F(1.5μl)を塩化メチレン(CH2 Cl2)(1 ml)に溶解し、この溶液に塩化オキ
サリル(25 μl, 0.29 μmol, 10等量)を加えた。塩化カルシウム(CaCl2)管
をつけ、室温で35分間撹拌した後、混合物の溶媒を留去し、真空乾燥した。実施
例7で調製した8,8’’−ダイマー(37.5 mg, 28.9 μmol)を無水ピリジン
(0.8 ml)に溶解し、さらに4−ジ(メチルアミノ)ピリジン(DMAP)(17.6 m
g, 144 μmol, 5等量)を加えた溶液を粗酸塩化物に加えた。管に栓をし、混合
物を室温で24.5時間撹拌した。50μlの水を加えた後、さらに室温で4時間撹拌
した。次に、5%の塩酸(HCl)(15 ml)を加え、生成物を塩化メチレン(CH2
Cl2)(3×5 ml)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒留去
し、シリカゲルを用いてろ過(15×1.8 cm,酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサ
ン=1:9:10)することによって粗生成物を精製した。溶媒を留去し、真空乾
燥することにより、58.2mgの無色薄膜状の生成物が得られ、これをさらに分取HP
LC(シリカゲル、200×200×2mm, 酢酸エチル/ヘキサン=1:2)で精製する
ことより、55.0mg(収率89%)の生成物が得られた。;[α]D−31.4°,[α]546 −36.9°(酢酸エチル,c=15.4g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.40−7.15(m
, 70H), 6.85 (s, 2H), 6.68, 6.36 (ABq, 4H, J=8.5Hz), 6.34 (s, 2H)
, 5.25 (m, 2H), 5.05 (s, 4H), 5.03−4.92 (m, 10H), 4.84 (s, 8H),
4.83 (s, 4H), 4.77, 4.71 (ABq, 4H, J=11.5Hz), 2.87, 2.78 (ABq, 4H
, J=16.5Hz, 両方とも部分的にdであり、それぞれ、J=5.5Hzおよび4.5Hz); 13 C NMR (CDCl3) δ 164.84, 156.63, 156.46, 153.16, 152.24, 148.65, 148
.41, 142.52, 137.82, 137.64, 137.30, 137.06, 137.02, 136.69, 131.90, 128 .46, 128.39, 128.31, 128.20, 128.11, 127.80, 127.74, 127.60, 127.53, 127 .31, 127.13, 127.06, 126.47, 124.99, 119.19, 114.34, 112.39, 109.08, 105 .40, 102.00, 91.93, 75.06, 70.98, 70.89, 70.02, 69.94, 23.02 ;IR(フィ ルム) 1714, 1596, 1428, 1125, 735, 696 cm-1 ;元素分析 C142 H118 O20 計算値C 79.42, H 5.81 、測定値 C 79.53, H 5.55 実施例7:3,3’’−ジ−O−ガロイル−8,8’’−ビカテキンの合成 実施例6で得られた化合物(29.2 mg, 13.6 μmol)をTHF(2 ml)およびMeOH
(2 ml)に溶解し、市販の20%Pd (OH)2/C (湿潤)(34.5 mg)を用い、大
気圧下(バルーンを使用)で105分間水素化を行った。綿花を用いて触媒をろ去
し、MeOH(2 ml)で洗浄した。溶媒留去した後、分取HPLC(ウォーターズ ボン
ダパックC18(Waters Bondapak C18)、300×19 mm、流速9 ml/分、UV検出波長
は280nm)を用いて粗生成物を精製した。このとき、溶出液A(0.5%の酢酸水溶
液)に対する溶出液B(0.5%の酢酸の変性エタノール溶液)の割合は次のように
濃度勾配をつけた:0−1分はBが15%、1−15分はBが15〜26%、15−16分はB
が26〜80%、16−20分はBが80%。生成物を含む溶出液をあわせて溶媒留去し、
真空乾燥することにより、6.7mg(収率56%)の紫色フィルム状の生成物を得た
。1H NMR (acetone−d6/D2 O=3:1 (v/v))δ 7.06 (s, 4H), 7.03 (d,
2H, J=2Hz), 6.86, 6.76 (ABq, 4H, J=8Hz, Aは部分的にdであり、J=1.5Hz)
, 6.19 (s, 2H), 5.23 (m, 2H), 4.99 (d, 2H, J=8Hz), 3.05, 2.64 (A
Bq, 4H, J=16Hz,両方とも部分的にdであり、それぞれJ=5.5Hzおよび8Hz);13 C NMR (acetone−d6/D2 O=3:1 (v/v)) δ166.59, 155.92, 155.59, 154.2
6, 145.81, 145.27, 145.19, 139.00, 131.30, 121.08, 119.58, 115.74, 114.7
6, 109.95, 100.89, 99.41, 96.08, 78.89, 71.36, 25.97;MS (エレクトロス
プレー、MeOH/CH3 CN)m/z 906.4/905.4 ((M + Na)+ 、13C 12C43 H34 O 20 Na/12C44 H34 O20 Na 計算値 906.2/905.2), 735.6((M + Na)+ −ga
llic acid 、12C37 H28 O15 Na 計算値 735.1),601.7((M + Na)+ 、次に
レトロディールス−アルダー反応(retro Diels−Alder reaction)を行った 12 C29 H22 O13 Na 計算値 601.1) 実施例8:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルカテキンの合成 (+)−カテキン(65.8 g, 226.7 mmol, 無水)を無水ジメチルホルムアミド
(DMF)(720 ml)に溶解し、この溶液をナトリウムヒドリド(油中60%溶液)
(39 g, 975 mmol, 4.3等量)のDMF(180 ml)懸濁液に撹拌しながら室温で80分
以上かけて滴下した(S. ミウラ(Miura)ら、Radioisotopes, 32, 225−230 (1
993))。50分間撹拌した後、フラスコを−10℃のNaCl/氷槽中に入れた。臭化ベ
ンジル(121 ml, 1.02 mmol, 4.5等量)を80分以内に滴下し、褐色の反応混合物
を撹拌しながら一晩かけて室温に戻した。得られた反応混合物の溶媒を留去した
ところ、飴状の固体が得られ、これを200 mlのクロロホルム(CHCl3)および100
mlの水からなる二層溶媒に加熱撹拌しながら溶解した。層分離を行い、水層をク
ロロホルム(20 ml)で抽出し、あわせた有機層を水(100 ml)で洗浄し、硫酸
マグネシウム(Mg SO4)で乾燥後溶媒を留去した。シリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフィー(42×10 cm :酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン=1:12
:7)によって残渣を精製し、溶媒留去後真空乾燥することにより、85gの粗生
成物を得、これをトリクロロエチレン(1.3 L)から再結晶することによって35
.1g(収率24%)の灰白色粉末を得た。1H NMR (CDCL3)δ 7.47−7.25(m, 20
H), 7.03 (s, 1H), 6.95 (s, 2H), 6.27, 6.21 (ABq, 2H, J=2Hz), 5.18
(s, 2H), 5.17 (narrow ABq, 2H), 5.03 (s, 2H), 4.99 (s, 2H), 4.63
(d, 1H, J=8.5Hz), 4.00 (m, 1H), 3.11, 2.65 (ABq, 2H, J=16.5Hz, い
ずれも部分的にd であり、それぞれJ=5.5Hz および9Hz), 1.59 (d, 1H, J=3.
5Hz);IR (フィルム) 3440 (br), 1618, 1593, 1513, 1499, 1144, 1116, 7
33, 696 cm-1;MS m/z 650(M+,0.5%), 319, 181, 91 別の方法としては、カワモト(Kawamoto)らによって報告されている方法(Mo
kuzai Gakkaishi, 37 (5) 488−493 (1991))に従ってテトラ−O−ベンジル(+
)−カテキンを合成することができ、このとき、DMF中で炭酸カリウムおよび臭
化ベンジルを使用する。M. -C. ピエール(Pierre)らによると、2位および3
位においてカテキンの部分的ラセミ化が観察されている(Tetrahedron Lett. 38
(32) 5639−5642 (1997))。
g, 407 μmmol)を無水CH2 Cl2(2 ml)に溶解し、この溶液にジヒドロピラン(
56 μl, 0.61 μmol)を室温で添加し、続いて、メタンスルホン酸(2.6μl, 40
μmol)を加えた。室温で25分間撹拌すると溶液の色が徐々に黒色となり、その
後、飽和炭酸ナトリウム水溶液(Na2 CO3)(0.15 ml)を加えた。溶媒を留去し
、残渣はシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン
)にかけた。前流出は酢酸エチル/ヘキサン=1:4で行い、生成物(215 mg,
収率65%)は酢酸エチル/ヘキサン=1:3で溶出させ、未反応の出発材料(97
mg, 収率33%)は酢酸エチル/ヘキサン=1:2で溶出させた。生成物 1H NM
R (CDCL3)δ 7.50−7.25 (m, 20H), 7.10 (s)および 7.08 (d, J=1Hz)
(1H, 2個のエピマー), 6.94, 6.91 (ABq, 2H, J=8.5 Hz), 6.22 (s, 1H),
5.20−4.97 (m, 8H), 4.88 (s)および 4.86 (s)(1H, 2個のエピマー)
, 4.13−3.80 (m, 3H), 3.42−2.87 (m, 3H), 2.78 (dd, J=16.5 Hz, 8.5H
z)および2.61 (dd, J=16.5Hz, 7Hz)(1H, 2個のエピマー),1.77−1.18 (
m, 5H);IR (フィルム)1605, 1121, 1031, 735, 696 cm-1 実施例5:5,7,3’,4’,5’’,7’’,3’’’,4’’’−オク タ−O−ベンジル−8,8’−ビカテキンの合成 実施例4において調製したテトラヒドロピラニルエーテル(527 mg, 648 mmol
)を無水THF(6.5 ml)に溶解し、この溶液にtert−ブチルリチウム(ペンタン
中、1.7M)(0.91 ml, 1.55 mmol)を−78℃で5分以内に滴下した。得られた溶
液を−78℃で5分間撹拌し、その間に、無水塩化鉄(FeCl3)(147 mg, 0.91 mm
ol)に無水THF(1.5 ml)を加えた(激しい発熱反応)。得られた溶液/懸濁液
を2分以内に有機リチウム反応試薬に加えたところ、黒褐色の溶液を得た。反応
混合物を−78℃で5分間放置し、次に、1時間以内に0℃に戻した。5%のHCl
(1 ml)を加えて溶媒を一部留去した後、生成物をクロロホルム(15 ml)に加
えて抽出し、有機層を5%のHCl(2×5ml)で洗浄して無水硫酸マグネシウム
(MgSO4)を用いて乾燥した。溶媒を留去し、5%のHCl(0.4 ml)を加えたTHF
(4 ml)中に入れた。室温で65分間放置した後、反応混合物の溶媒を留去し、残
渣はシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)に
かけた。初期溶出は酢酸エチル/ヘキサン=2:5で行い、64mg(収率15%)の
5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルカテキンを回収した。さらに、酢酸
エチル/ヘキサン=1:2で溶出することにより、2種類の未確認副生成物が得
られ、最終的に酢酸エチル/ヘキサン=2:3で溶出することにより、所望する
ダイマー(94 mg, 収率22%)を得た。92mgのサンプルを分取HPLC(ウォーター
ズ μポラシル(Waters μPorasil)、125Å、粒子径10μm、30×5cm、酢酸
エチル/ヘキサン=2:3、流速80ml/分、UV検出波長は280nm)にかけてさら
に精製することにより、65mg(収率16%)の無色薄膜状の純粋な生成物を得た。
;[α]D−75.2°,[α]546−91.4°(酢酸エチル,c=18.3g/L);1H NMR
(CDCL3)δ 7.42−7.20(m, 40H), 6.90 (d, 2H, J=1Hz), 6.75, 6.67 (AB
q, 4H, J=8Hz), 6.28 (s, 2H), 5.03 (s, 4H), 5.00−4.85 (m, 12H),
4.59 (d, 2H, J=8.5Hz), 3.84 (m, 2H), 2.95, 2.66 (ABq, 4H, J=16.5H
z,両方とも部分的にdであり、それぞれJ=5.5Hzおよび8Hz), 1.67 (br, 2H)
;13C NMR (CDCl3) δ 156.64, 156.45, 153.02, 148.78, 148.68, 137.85, 1
37.22, 137.05, 131.80, 128.38, 128.31, 128.22, 127.71, 127.67, 127.58, 1
27.26, 127.17, 127.09, 126.58, 119.88, 114.44, 113.19, 105.46, 102.61, 9
2.51, 80.64, 71.14, 71.10, 69.78, 68.11, 27.20;IR(フィルム) 3563, 344
0(br), 1602, 1264, 1120, 736, 697 cm-1 ;MS (エレクトロスプレー、0.1
%のHCOOH (CH3 CN 中))m/z 1323.1/1322.0 (M + Na)+ (13C 12C85 H7 4 O12 Na/12C86 H74 O12 Na 計算値 1322.5/1321.5), 968.8/967.8 (M +
H)+ 、次にレトロディールス−アルダー反応(retro Diels−Alder reaction
)を行った(13C12C63 H55 O9/12C64 H55 O9 計算値 968.4/967.4) 実施例6:5,7,3’,4’,5’’,7’’,3’’’,4’’’−オク タ−O−ベンジル−3,3’’−ジ−O−(トリ−O−ベンジルガロイル)−8,
8’−ビカテキンの合成 トリ−O−ベンジルガリックアシッド(63.5 mg, 144 mmol,5等量)およびDM
F(1.5μl)を塩化メチレン(CH2 Cl2)(1 ml)に溶解し、この溶液に塩化オキ
サリル(25 μl, 0.29 μmol, 10等量)を加えた。塩化カルシウム(CaCl2)管
をつけ、室温で35分間撹拌した後、混合物の溶媒を留去し、真空乾燥した。実施
例7で調製した8,8’’−ダイマー(37.5 mg, 28.9 μmol)を無水ピリジン
(0.8 ml)に溶解し、さらに4−ジ(メチルアミノ)ピリジン(DMAP)(17.6 m
g, 144 μmol, 5等量)を加えた溶液を粗酸塩化物に加えた。管に栓をし、混合
物を室温で24.5時間撹拌した。50μlの水を加えた後、さらに室温で4時間撹拌
した。次に、5%の塩酸(HCl)(15 ml)を加え、生成物を塩化メチレン(CH2
Cl2)(3×5 ml)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒留去
し、シリカゲルを用いてろ過(15×1.8 cm,酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサ
ン=1:9:10)することによって粗生成物を精製した。溶媒を留去し、真空乾
燥することにより、58.2mgの無色薄膜状の生成物が得られ、これをさらに分取HP
LC(シリカゲル、200×200×2mm, 酢酸エチル/ヘキサン=1:2)で精製する
ことより、55.0mg(収率89%)の生成物が得られた。;[α]D−31.4°,[α]546 −36.9°(酢酸エチル,c=15.4g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.40−7.15(m
, 70H), 6.85 (s, 2H), 6.68, 6.36 (ABq, 4H, J=8.5Hz), 6.34 (s, 2H)
, 5.25 (m, 2H), 5.05 (s, 4H), 5.03−4.92 (m, 10H), 4.84 (s, 8H),
4.83 (s, 4H), 4.77, 4.71 (ABq, 4H, J=11.5Hz), 2.87, 2.78 (ABq, 4H
, J=16.5Hz, 両方とも部分的にdであり、それぞれ、J=5.5Hzおよび4.5Hz); 13 C NMR (CDCl3) δ 164.84, 156.63, 156.46, 153.16, 152.24, 148.65, 148
.41, 142.52, 137.82, 137.64, 137.30, 137.06, 137.02, 136.69, 131.90, 128 .46, 128.39, 128.31, 128.20, 128.11, 127.80, 127.74, 127.60, 127.53, 127 .31, 127.13, 127.06, 126.47, 124.99, 119.19, 114.34, 112.39, 109.08, 105 .40, 102.00, 91.93, 75.06, 70.98, 70.89, 70.02, 69.94, 23.02 ;IR(フィ ルム) 1714, 1596, 1428, 1125, 735, 696 cm-1 ;元素分析 C142 H118 O20 計算値C 79.42, H 5.81 、測定値 C 79.53, H 5.55 実施例7:3,3’’−ジ−O−ガロイル−8,8’’−ビカテキンの合成 実施例6で得られた化合物(29.2 mg, 13.6 μmol)をTHF(2 ml)およびMeOH
(2 ml)に溶解し、市販の20%Pd (OH)2/C (湿潤)(34.5 mg)を用い、大
気圧下(バルーンを使用)で105分間水素化を行った。綿花を用いて触媒をろ去
し、MeOH(2 ml)で洗浄した。溶媒留去した後、分取HPLC(ウォーターズ ボン
ダパックC18(Waters Bondapak C18)、300×19 mm、流速9 ml/分、UV検出波長
は280nm)を用いて粗生成物を精製した。このとき、溶出液A(0.5%の酢酸水溶
液)に対する溶出液B(0.5%の酢酸の変性エタノール溶液)の割合は次のように
濃度勾配をつけた:0−1分はBが15%、1−15分はBが15〜26%、15−16分はB
が26〜80%、16−20分はBが80%。生成物を含む溶出液をあわせて溶媒留去し、
真空乾燥することにより、6.7mg(収率56%)の紫色フィルム状の生成物を得た
。1H NMR (acetone−d6/D2 O=3:1 (v/v))δ 7.06 (s, 4H), 7.03 (d,
2H, J=2Hz), 6.86, 6.76 (ABq, 4H, J=8Hz, Aは部分的にdであり、J=1.5Hz)
, 6.19 (s, 2H), 5.23 (m, 2H), 4.99 (d, 2H, J=8Hz), 3.05, 2.64 (A
Bq, 4H, J=16Hz,両方とも部分的にdであり、それぞれJ=5.5Hzおよび8Hz);13 C NMR (acetone−d6/D2 O=3:1 (v/v)) δ166.59, 155.92, 155.59, 154.2
6, 145.81, 145.27, 145.19, 139.00, 131.30, 121.08, 119.58, 115.74, 114.7
6, 109.95, 100.89, 99.41, 96.08, 78.89, 71.36, 25.97;MS (エレクトロス
プレー、MeOH/CH3 CN)m/z 906.4/905.4 ((M + Na)+ 、13C 12C43 H34 O 20 Na/12C44 H34 O20 Na 計算値 906.2/905.2), 735.6((M + Na)+ −ga
llic acid 、12C37 H28 O15 Na 計算値 735.1),601.7((M + Na)+ 、次に
レトロディールス−アルダー反応(retro Diels−Alder reaction)を行った 12 C29 H22 O13 Na 計算値 601.1) 実施例8:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルカテキンの合成 (+)−カテキン(65.8 g, 226.7 mmol, 無水)を無水ジメチルホルムアミド
(DMF)(720 ml)に溶解し、この溶液をナトリウムヒドリド(油中60%溶液)
(39 g, 975 mmol, 4.3等量)のDMF(180 ml)懸濁液に撹拌しながら室温で80分
以上かけて滴下した(S. ミウラ(Miura)ら、Radioisotopes, 32, 225−230 (1
993))。50分間撹拌した後、フラスコを−10℃のNaCl/氷槽中に入れた。臭化ベ
ンジル(121 ml, 1.02 mmol, 4.5等量)を80分以内に滴下し、褐色の反応混合物
を撹拌しながら一晩かけて室温に戻した。得られた反応混合物の溶媒を留去した
ところ、飴状の固体が得られ、これを200 mlのクロロホルム(CHCl3)および100
mlの水からなる二層溶媒に加熱撹拌しながら溶解した。層分離を行い、水層をク
ロロホルム(20 ml)で抽出し、あわせた有機層を水(100 ml)で洗浄し、硫酸
マグネシウム(Mg SO4)で乾燥後溶媒を留去した。シリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフィー(42×10 cm :酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン=1:12
:7)によって残渣を精製し、溶媒留去後真空乾燥することにより、85gの粗生
成物を得、これをトリクロロエチレン(1.3 L)から再結晶することによって35
.1g(収率24%)の灰白色粉末を得た。1H NMR (CDCL3)δ 7.47−7.25(m, 20
H), 7.03 (s, 1H), 6.95 (s, 2H), 6.27, 6.21 (ABq, 2H, J=2Hz), 5.18
(s, 2H), 5.17 (narrow ABq, 2H), 5.03 (s, 2H), 4.99 (s, 2H), 4.63
(d, 1H, J=8.5Hz), 4.00 (m, 1H), 3.11, 2.65 (ABq, 2H, J=16.5Hz, い
ずれも部分的にd であり、それぞれJ=5.5Hz および9Hz), 1.59 (d, 1H, J=3.
5Hz);IR (フィルム) 3440 (br), 1618, 1593, 1513, 1499, 1144, 1116, 7
33, 696 cm-1;MS m/z 650(M+,0.5%), 319, 181, 91 別の方法としては、カワモト(Kawamoto)らによって報告されている方法(Mo
kuzai Gakkaishi, 37 (5) 488−493 (1991))に従ってテトラ−O−ベンジル(+
)−カテキンを合成することができ、このとき、DMF中で炭酸カリウムおよび臭
化ベンジルを使用する。M. -C. ピエール(Pierre)らによると、2位および3
位においてカテキンの部分的ラセミ化が観察されている(Tetrahedron Lett. 38
(32) 5639−5642 (1997))。
【0022】 実施例9:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルエピカテキンの合成 リチウムtri−sec−ブチルボロヒドリド(L−セレクトリド(L−Selectride■
))(アルドリッヒ・ケミカル(Aldrich Chemical)社、ウィスコンシン州ミル
ウォーキー)の1モル溶液(THF、100 ml)をアルゴン雰囲気下、0℃で、無水
臭化リチウム(LiBr)(34.9 g, 402 mmol)の無水THF溶液(100 ml)に撹拌し
ながら加えた。アセトン/CO2 槽を用い、得られた混合物を−78℃に冷却し、次
にこの溶液に保護したエピカテキン(50.1 g, 77.2 mmol)の無水THF溶液(400
ml)を50分以上かけて滴下した。−78℃でさらに135分間撹拌を続けた。冷却槽
をはずし、反応混合物に2.5Mの水酸化ナトリウム水溶液(360 ml)を加えた。
反応フラスコを室温の水槽に入れ、35%の過酸化水素水(H2 O2)(90 ml)およ
びエタノール(270 ml)の混合物を130分以上かけて添加した。一晩撹拌を続け
た。クロロホルム(700 ml)を加えて結晶化した生成物を溶解し、層分離を行い
、水層をクロロホルム(50 ml)で抽出し、あわせた有機層を硫酸マグネシウム
(Mg SO4)で乾燥後溶媒を留去し、真空乾燥することにより、56.6gの粗生成物
を得た。沸騰酢酸エチル/エタノール混合物(600 ml, 2:3)にこの粗生成物
を溶解し、室温で結晶化させ、その後冷蔵庫に入れた。吸引ろ過によって生成物
をろ取し、−20℃の酢酸エチル/エタノール混合物(1:3, 2×50 ml)で洗
浄し、はじめに室温、その後80℃で真空乾燥することによって35.4g(収率70%
)の淡黄色固体を得た。留去した母液をシリカゲル(14×6.5cm,はじめにクロロ
ホルム、その後クロロホルム/酢酸エチル=12:1)でろ過し、ろ液を40mlに濃
縮し、残渣をエタノール(60 ml)で希釈することにより、さらに5.5g(収率11
%)の黄色固体のO−ベンジルエピカテキンを得た。融点129.5−130℃(酢酸エ
チル/エタノール);[α]D−27.7°,[α]546−33.4°(酢酸エチル,c=21.6
g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.48 −7.25 (m, 20H), 7.14 (s, 1H), 7.0
0, 6.97 (ABq, 2H, J=8.5Hz, Aは部分的にdであり、J=1.5Hz), 6.27 (s, 2H
), 5.19 (s, 2H), 5.18 (s, 2H), 5.02 (s, 2H), 5.01 (s, 2H), 4.91
(s, 1H), 4.21 (br s, 1H), 3.00, 2.92 (ABq, 2H, J=17.5Hz, 両方とも
部分的にdであり、それぞれ、J=1.5Hzおよび4Hz), 1.66 (d, 1H, J=5.5Hz
);元素分析 C43 H48 O6 計算値C 79.36, H 5.89 、測定値 C 79.12, H 5.9
9 実施例10:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−6,8−ジブロモエ
ピカテキンの合成 5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルエピカテキン(334 mg, 914 mmol
)を無水CH2 Cl2 (10 ml)に溶解し、この溶液に再結晶したN−ブロモスクシン
イミド(NBS)(192 mg, 1.08 mmol)を氷冷しながら一度に加えた。反応混合物
を0℃で45分間撹拌し、さらに室温で17時間撹拌した。Na2 S2 O3・5H2 O (200
mg)の水溶液(5 ml)を加えた。しばらく撹拌した後、層分離を行い、水層をC
H2 Cl2 (5 ml)で抽出し、あわせた有機層を硫酸マグネシウム(Mg SO4)で乾
燥後溶媒を留去した。シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(30×2.6
cm :酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン=1:12:7(微量の副生成物を除
去するため)、その後3:12:7)を行い、溶媒留去後真空乾燥することにより
、362mg(収率87%)の無色泡状のジブロミドを得た。[α]546−58.2°(酢酸エ
チル,c=13.5g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.64 (d, 2H, J=7Hz), 7.52
−7.26(m, 18H), 7.17 (s, 1H), 7.03, 6.97 (s, 2H), 5.20 (s, 2H), 5
.17 (s, 2H), 5.03 (s, 2H), 5.01, 4.97 (ABq, 2H, J=11Hz), 4.99 (s
, 1H), 4.19 (narrow m, 1H), 3.04, 2.87 (ABq, J=17.5Hz, 両方とも部分
的にdであり、それぞれ、J=1.5Hzおよび3.5Hz), 1.55 (d, 1H, J=3.5Hz)
;13C NMR (CDCl3) δ 154.43, 152.57, 151.09, 149.03, 148.82, 137.10, 1
36.94, 136.50, 136.37, 130.13, 128.52, 128.50, 128.48, 128.47, 128.43, 1
28.35, 128.32, 128.16, 127.82, 127.81, 127.36, 127.20, 118.81, 115.06, 1
12.91, 112.30, 105.23, 103.25, 78.80, 74.61, 74.55, 71.24, 71.14, 65.33,
28.75;IR (フィルム) 1734, 1606, 1513, 1369, 1266, 1184, 1113, 1083,
736, 697 cm-1 ;元素分析 C43 H36 O6 Br2 計算値C 63.88, H 4.49 、測定値
C 64.17, H 4.45 実施例11:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−6−ブロモ−3−O− (テトラヒドロピラン−2−イル)カテキンの合成 5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−6−ブロモエピカテキン(297 m
g, 407μmol)を無水CH2 Cl2 (2 ml)に溶解し、この溶液に、室温でジヒドロ
ピラン(56μl, 0.61 mmol)、続いてメタンスルホン酸(2.6μl, 40μmol )を
加えた。反応溶液を室温で25分間撹拌した後、飽和Na2 CO3 水溶液(0.15 ml)
を加えた。溶媒留去後、残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(
酢酸エチル/ヘキサン)にかけた。
))(アルドリッヒ・ケミカル(Aldrich Chemical)社、ウィスコンシン州ミル
ウォーキー)の1モル溶液(THF、100 ml)をアルゴン雰囲気下、0℃で、無水
臭化リチウム(LiBr)(34.9 g, 402 mmol)の無水THF溶液(100 ml)に撹拌し
ながら加えた。アセトン/CO2 槽を用い、得られた混合物を−78℃に冷却し、次
にこの溶液に保護したエピカテキン(50.1 g, 77.2 mmol)の無水THF溶液(400
ml)を50分以上かけて滴下した。−78℃でさらに135分間撹拌を続けた。冷却槽
をはずし、反応混合物に2.5Mの水酸化ナトリウム水溶液(360 ml)を加えた。
反応フラスコを室温の水槽に入れ、35%の過酸化水素水(H2 O2)(90 ml)およ
びエタノール(270 ml)の混合物を130分以上かけて添加した。一晩撹拌を続け
た。クロロホルム(700 ml)を加えて結晶化した生成物を溶解し、層分離を行い
、水層をクロロホルム(50 ml)で抽出し、あわせた有機層を硫酸マグネシウム
(Mg SO4)で乾燥後溶媒を留去し、真空乾燥することにより、56.6gの粗生成物
を得た。沸騰酢酸エチル/エタノール混合物(600 ml, 2:3)にこの粗生成物
を溶解し、室温で結晶化させ、その後冷蔵庫に入れた。吸引ろ過によって生成物
をろ取し、−20℃の酢酸エチル/エタノール混合物(1:3, 2×50 ml)で洗
浄し、はじめに室温、その後80℃で真空乾燥することによって35.4g(収率70%
)の淡黄色固体を得た。留去した母液をシリカゲル(14×6.5cm,はじめにクロロ
ホルム、その後クロロホルム/酢酸エチル=12:1)でろ過し、ろ液を40mlに濃
縮し、残渣をエタノール(60 ml)で希釈することにより、さらに5.5g(収率11
%)の黄色固体のO−ベンジルエピカテキンを得た。融点129.5−130℃(酢酸エ
チル/エタノール);[α]D−27.7°,[α]546−33.4°(酢酸エチル,c=21.6
g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.48 −7.25 (m, 20H), 7.14 (s, 1H), 7.0
0, 6.97 (ABq, 2H, J=8.5Hz, Aは部分的にdであり、J=1.5Hz), 6.27 (s, 2H
), 5.19 (s, 2H), 5.18 (s, 2H), 5.02 (s, 2H), 5.01 (s, 2H), 4.91
(s, 1H), 4.21 (br s, 1H), 3.00, 2.92 (ABq, 2H, J=17.5Hz, 両方とも
部分的にdであり、それぞれ、J=1.5Hzおよび4Hz), 1.66 (d, 1H, J=5.5Hz
);元素分析 C43 H48 O6 計算値C 79.36, H 5.89 、測定値 C 79.12, H 5.9
9 実施例10:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−6,8−ジブロモエ
ピカテキンの合成 5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジルエピカテキン(334 mg, 914 mmol
)を無水CH2 Cl2 (10 ml)に溶解し、この溶液に再結晶したN−ブロモスクシン
イミド(NBS)(192 mg, 1.08 mmol)を氷冷しながら一度に加えた。反応混合物
を0℃で45分間撹拌し、さらに室温で17時間撹拌した。Na2 S2 O3・5H2 O (200
mg)の水溶液(5 ml)を加えた。しばらく撹拌した後、層分離を行い、水層をC
H2 Cl2 (5 ml)で抽出し、あわせた有機層を硫酸マグネシウム(Mg SO4)で乾
燥後溶媒を留去した。シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(30×2.6
cm :酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン=1:12:7(微量の副生成物を除
去するため)、その後3:12:7)を行い、溶媒留去後真空乾燥することにより
、362mg(収率87%)の無色泡状のジブロミドを得た。[α]546−58.2°(酢酸エ
チル,c=13.5g/L);1H NMR (CDCL3)δ 7.64 (d, 2H, J=7Hz), 7.52
−7.26(m, 18H), 7.17 (s, 1H), 7.03, 6.97 (s, 2H), 5.20 (s, 2H), 5
.17 (s, 2H), 5.03 (s, 2H), 5.01, 4.97 (ABq, 2H, J=11Hz), 4.99 (s
, 1H), 4.19 (narrow m, 1H), 3.04, 2.87 (ABq, J=17.5Hz, 両方とも部分
的にdであり、それぞれ、J=1.5Hzおよび3.5Hz), 1.55 (d, 1H, J=3.5Hz)
;13C NMR (CDCl3) δ 154.43, 152.57, 151.09, 149.03, 148.82, 137.10, 1
36.94, 136.50, 136.37, 130.13, 128.52, 128.50, 128.48, 128.47, 128.43, 1
28.35, 128.32, 128.16, 127.82, 127.81, 127.36, 127.20, 118.81, 115.06, 1
12.91, 112.30, 105.23, 103.25, 78.80, 74.61, 74.55, 71.24, 71.14, 65.33,
28.75;IR (フィルム) 1734, 1606, 1513, 1369, 1266, 1184, 1113, 1083,
736, 697 cm-1 ;元素分析 C43 H36 O6 Br2 計算値C 63.88, H 4.49 、測定値
C 64.17, H 4.45 実施例11:5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−6−ブロモ−3−O− (テトラヒドロピラン−2−イル)カテキンの合成 5,7,3’,4’−テトラ−O−ベンジル−6−ブロモエピカテキン(297 m
g, 407μmol)を無水CH2 Cl2 (2 ml)に溶解し、この溶液に、室温でジヒドロ
ピラン(56μl, 0.61 mmol)、続いてメタンスルホン酸(2.6μl, 40μmol )を
加えた。反応溶液を室温で25分間撹拌した後、飽和Na2 CO3 水溶液(0.15 ml)
を加えた。溶媒留去後、残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(
酢酸エチル/ヘキサン)にかけた。
【0023】 実施例12:5,7,3’,4’,5’’,7’’,3’’’,4’’’−オク タ−O−ベンジル−6,6’’−ビカテキンの合成 実施例9において合成した(テトラヒドロピラニルエーテル)化合物(527 mg
, 648μmol)を無水THF(6.5 ml)に溶解し、この溶液に、−78℃でtert−ブチ
ルリチウム(1.7 M、ペンタン中、0.91 ml, 1.55 mmol)を5分以内に滴下した
。得られた溶液を−78℃で5分間撹拌し、この間に、無水塩化鉄(FeCl3)(147
mg, 0.91 mmol)に無水THF(1.5 ml)を加えた(激しい発熱反応)。得られた
溶液/懸濁液を2分以内に有機リチウム反応試薬に加えた。反応混合物を−78℃
で5分間放置し、次に、1時間以内に0℃に戻した。5%のHCl(1 ml)を加え
て溶媒を一部留去した後、生成物をクロロホルム(15 ml)に入れて抽出し、有
機層を5%のHCl(2×5 ml)で洗浄して無水硫酸マグネシウム(MgSO4)を用い
て乾燥した。溶媒を留去し、5%のHCl(0.4 ml)を加えたTHF(4 ml)中に入れ
、残渣を精製した。
, 648μmol)を無水THF(6.5 ml)に溶解し、この溶液に、−78℃でtert−ブチ
ルリチウム(1.7 M、ペンタン中、0.91 ml, 1.55 mmol)を5分以内に滴下した
。得られた溶液を−78℃で5分間撹拌し、この間に、無水塩化鉄(FeCl3)(147
mg, 0.91 mmol)に無水THF(1.5 ml)を加えた(激しい発熱反応)。得られた
溶液/懸濁液を2分以内に有機リチウム反応試薬に加えた。反応混合物を−78℃
で5分間放置し、次に、1時間以内に0℃に戻した。5%のHCl(1 ml)を加え
て溶媒を一部留去した後、生成物をクロロホルム(15 ml)に入れて抽出し、有
機層を5%のHCl(2×5 ml)で洗浄して無水硫酸マグネシウム(MgSO4)を用い
て乾燥した。溶媒を留去し、5%のHCl(0.4 ml)を加えたTHF(4 ml)中に入れ
、残渣を精製した。
【0024】 実施例13:5,7,3’,4’,5’’,7’’,3’’’,4’’’−オク タ−O−ベンジル−3,3’’−ジ−O−(トリ−O−ベンジルガロイル)−6,
6’’−ビカテキンの合成 トリ−O−ベンジルガリックアシッド(63.4 mg, 144μmol, 5等量)を1.5μl
のDMFを加えたCH2 Cl2 (2 ml)に溶解し、この溶液に塩化オキサリル(25μl,
0.29 mmol, 10等量)を加えた。CaCl2 管をつけ、室温で35分間撹拌した後、混
合物の溶媒を留去し、真空乾燥した。実施例10で得られた6,6’’−ダイマー
(37.5 mg, 28.9μmol )を無水ピリジン(0.8 ml)に溶解し、さらにDMAP(17.
6 mg, 144μmol, 5等量)を加えた溶液を粗酸塩化物に加えた。栓をしたバイア
ル中でこの混合物を室温、24.5時間撹拌した。50μlの水を加えた後、さらに室
温で4時間撹拌した。次に、5%のHCl(15 ml)を加え、生成物をCH2 Cl2 (3
×5 ml)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾燥して溶媒
留去し、シリカゲルでろ過(15×1.8cm,酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン
=1:9:10)することにより粗生成物を精製した。溶媒留去して真空乾燥する
ことにより、フィルム状の生成物を得、これをさらにクロマトグラフィーを用い
て精製することによって目的の生成物を得た。
6’’−ビカテキンの合成 トリ−O−ベンジルガリックアシッド(63.4 mg, 144μmol, 5等量)を1.5μl
のDMFを加えたCH2 Cl2 (2 ml)に溶解し、この溶液に塩化オキサリル(25μl,
0.29 mmol, 10等量)を加えた。CaCl2 管をつけ、室温で35分間撹拌した後、混
合物の溶媒を留去し、真空乾燥した。実施例10で得られた6,6’’−ダイマー
(37.5 mg, 28.9μmol )を無水ピリジン(0.8 ml)に溶解し、さらにDMAP(17.
6 mg, 144μmol, 5等量)を加えた溶液を粗酸塩化物に加えた。栓をしたバイア
ル中でこの混合物を室温、24.5時間撹拌した。50μlの水を加えた後、さらに室
温で4時間撹拌した。次に、5%のHCl(15 ml)を加え、生成物をCH2 Cl2 (3
×5 ml)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾燥して溶媒
留去し、シリカゲルでろ過(15×1.8cm,酢酸エチル/クロロホルム/ヘキサン
=1:9:10)することにより粗生成物を精製した。溶媒留去して真空乾燥する
ことにより、フィルム状の生成物を得、これをさらにクロマトグラフィーを用い
て精製することによって目的の生成物を得た。
【0025】 実施例14:3,3’’−ジ−O−ガロイル−6,6’’−ビカテキンの合成 実施例8で得られた化合物(29.2 mg, 13.6 μmol)をTHF(2 ml)およびMeOH
(2 ml)に溶解し、市販の20%Pd (OH)2/C (湿潤)(34.5 mg)を用い、大
気圧下(バルーンを使用)で105分間水素化を行った。綿花を用いて触媒をろ過
し、MeOH(2 ml)で洗浄した。溶媒留去した後、分取HPLCによって粗生成物を精
製した。
(2 ml)に溶解し、市販の20%Pd (OH)2/C (湿潤)(34.5 mg)を用い、大
気圧下(バルーンを使用)で105分間水素化を行った。綿花を用いて触媒をろ過
し、MeOH(2 ml)で洗浄した。溶媒留去した後、分取HPLCによって粗生成物を精
製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ロマンクジーク,レオ ジェイ アメリカ合衆国 ニュージャージー州 07840 ハケッツタウン ファーン ドラ イヴ 4 Fターム(参考) 4C062 FF56
Claims (17)
- 【請求項1】 (8←→8)結合を有することを特徴とするカテキンおよび
/またはエピカテキンのダイマー。 - 【請求項2】 (6←→6)結合を有することを特徴とするカテキンおよび
/またはエピカテキンのダイマー。 - 【請求項3】 (6←→8)結合を有することを特徴とするカテキンおよび
/またはエピカテキンのダイマー。 - 【請求項4】 (8←→8)結合を有することを特徴とするカテキンおよび
/またはエピカテキンのダイマージガレート。 - 【請求項5】 (6←→6)結合を有することを特徴とするカテキンおよび
/またはエピカテキンのダイマージガレート。 - 【請求項6】 (6←→8)結合を有することを特徴とするカテキンおよび
/またはエピカテキンのダイマージガレート。 - 【請求項7】 請求項1記載の(8←→8)カテキンおよび/またはエピカ
テキンのダイマーを調製する方法であって、 a 第一の保護基を用いてエピカテキンおよび/またはカテキンのモノマーの
フェノール性ヒドロキシル基を保護し; b 第二の保護基を用いて段階(a)の化合物のC−3ヒドロキシル基を保護し; c 段階(b)の化合物のC−8位をハロゲン化し; d 段階(c)の化合物をアルキルリチウム化合物と反応させることによってC−
8位にリチウムを導入し; e 段階(d)の化合物を酸化的または還元的にカップリングさせることによって
保護されたダイマーを生成し;さらに、 f 段階(e)の化合物を脱保護して(8←→8)ダイマーを生成する ことを特徴とする方法。 - 【請求項8】 請求項2記載の(6←→6)カテキンおよび/またはエピカ
テキンのダイマーを調製する方法であって、 a 第一の保護基を用いてエピカテキンおよび/またはカテキンのモノマーの
フェノール性ヒドロキシル基を保護し; b 段階(a)の化合物のC−6位およびC−8位をハロゲン化してハロゲン基を
導入し; c 第二の保護基を用いて段階(b)の化合物のC−3ヒドロキシル基を保護し; d 段階(c)の化合物のC−8位のハロゲン基を選択的に除去し; e 段階(d)の化合物をアルキルリチウム化合物と反応させることによってC−
8位にリチウムを導入し; f 段階(e)の化合物を酸化的または還元的にカップリングさせることによって
保護されたダイマーを生成し;さらに、 g 段階(f)の化合物を脱保護して(6←→6)ダイマーを生成する ことを特徴とする方法。 - 【請求項9】 請求項3記載の(6←→8)カテキンおよび/またはエピカ
テキンのダイマーを調製する方法であって、 a 第一のカテキンまたはエピカテキンのモノマーをハロゲン化して8−ハロ
ゲン化合物を生成し; b 第二のカテキンまたはエピカテキンのモノマーをハロゲン化して6−ハロ
ゲン化合物を生成し; c 段階(a)および段階(b)の化合物を酸化的または還元的にカップリングさせ
;さらに、 d (8←→8)、(6←→6)および(6←→8)ダイマーを分離する ことを特徴とする方法。 - 【請求項10】請求項4記載の(8←→8)カテキンおよび/またはエピカ
テキンのダイマージガレートを調製する方法であって、 a 第一の保護基を用い、第一および第二のカテキンおよび/またはエピカテ
キンのモノマーのC−3ヒドロキシル基を保護し; b 第二の保護基を用いて段階(a)の化合物のフェノール性ヒドロキシル基を保
護し; c 段階(b)の化合物をハロゲン化してC−8位にハロゲン基を導入し; d 段階(c)の化合物をアリールリチウム化合物と反応させることによってC−
8位にリチウムを導入し; e 段階(d)の化合物を酸化的または還元的にカップリングさせ; f 段階(e)の化合物のC−3ヒドロキシル基を脱保護し; g トリ−O−ベンジルガロイルハライドを用いて段階(f)の化合物をエステル
化することによって保護されたダイマージガレートを生成し;さらに、 h 段階(g)の化合物を脱保護して(8←→8)ダイマージガレートを生成する
ことを特徴とする方法。 - 【請求項11】請求項5記載の(6←→6)カテキンおよび/またはエピカ
テキンのダイマージガレートを調製する方法であって、 a 第一の保護基を用い、第一および第二のカテキンおよび/またはエピカテ
キンのモノマーのC−3ヒドロキシル基を保護し; b 第二の保護基を用いて段階(a)の化合物のフェノール性ヒドロキシル基を保
護し; c 段階(b)の化合物をハロゲン化してC−6位にハロゲン基を導入し; d 段階(c)の化合物をアルカリリチウム化合物と反応させることによってC−
6位にリチウムを導入し; e 段階(d)の化合物を酸化的または還元的にカップリングさせ; f 段階(e)の化合物のC−3ヒドロキシル基を脱保護し; g トリ−O−ベンジルガロイルハライドを用いて段階(f)の化合物をエステル
化することによって保護されたダイマージガレートを生成し;さらに、 h 段階(g)の化合物を脱保護して(6←→6)ダイマージガレートを生成する
ことを特徴とする方法。 - 【請求項12】 請求項6記載の(6←→8)カテキンおよび/またはエピ
カテキンのダイマージガレートを調製する方法であって、 a 第一のカテキンまたはエピカテキンのモノマーをハロゲン化して8−ハロ
ゲン化合物を生成し; b 第二のカテキンまたはエピカテキンのモノマーをハロゲン化して6−ハロ
ゲン化合物を生成し; c 段階(a)および段階(b)の化合物を酸化的または還元的にカップリングさせ
; d (8←→8)(6←→6)および(6←→8)ダイマーを分離し; e 段階(d)において分離した(6←→8)ダイマーのフェノール性ヒドロキシ
ル基を保護し; f トリ−O−ベンジルガロイルハライドを用いて段階(e)の化合物をエステル
化することによって保護されたダイマージガレートを生成し;さらに、 h 段階(f)の化合物を脱保護して(6←→8)ダイマージガレートを生成する
ことを特徴とする方法。 - 【請求項13】 カップリングが酸化的カップリングであることを特徴とす
る請求項7、8、9、10、11または12記載の方法。 - 【請求項14】 第一および第二の保護基がベンジルまたはベンジルならび
にテトラヒドロピラニルもしくはtert−ブチルジメチルシリルであることを特徴
とする請求項9または12記載の方法。 - 【請求項15】 ハロゲン化剤がN−ブロモスクシンイミドであり、このと
き、アルキルリチウムがtert−ブチルリチウムまたはN−ブチルリチウムであり
、さらに、酵素を用いた水素化分解によって脱保護段階を行うことを特徴とする
請求項7、8、9、10、11または12記載の方法。 - 【請求項16】 塩化鉄を用いて酸化的カップリングを行うことを特徴とす
る請求項13記載の方法。 - 【請求項17】 トリ−O−ベンジルガロイルハライドがトリ−O−ベンジル
ガロイルクロリドであることを特徴とする請求項10、11または12記載の方
法。
Applications Claiming Priority (3)
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US09/289,565 US6156912A (en) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 88, 66, and 68 catechin and epicatechin dimers and methods for their preparation |
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