JP2002541064A - 改変されたカリシン - Google Patents

改変されたカリシン

Info

Publication number
JP2002541064A
JP2002541064A JP2000599352A JP2000599352A JP2002541064A JP 2002541064 A JP2002541064 A JP 2002541064A JP 2000599352 A JP2000599352 A JP 2000599352A JP 2000599352 A JP2000599352 A JP 2000599352A JP 2002541064 A JP2002541064 A JP 2002541064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calicin
hair
skin
binding
domain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000599352A
Other languages
English (en)
Inventor
ジョン フィンドレイ,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Leeds
Original Assignee
University of Leeds
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Leeds filed Critical University of Leeds
Publication of JP2002541064A publication Critical patent/JP2002541064A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q5/00Preparations for care of the hair
    • A61Q5/12Preparations containing hair conditioners
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/37Esters of carboxylic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/40Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
    • A61K8/41Amines
    • A61K8/416Quaternary ammonium compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/40Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
    • A61K8/42Amides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/64Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/14Drugs for dermatological disorders for baldness or alopecia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • A61P33/14Ectoparasiticides, e.g. scabicides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 カリシンは、少なくとも1つの選択された薬剤に結合するための結合ドメイン、および毛髪線維または皮膚の表面の少なくとも一部に結合し、そして毛髪線維または皮膚の表面に対して上記のカリシンを標的化するために使用され得る標的化ドメインを含む。そしてより詳細には、毛髪線維および/または皮膚に対するリガンドの輸送および/または結合に関し、そしてまた、上記の毛髪線維および皮膚ならびに/または上記のリガンドに対する上記のリポカリンの特異性を変更するためのリポカリンの改変に関する。本発明はまた、少なくとも1つのカリシンを含有している毛髪または皮膚の治療組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本明細書中に記載されている本発明は、カリシン(calycin)の使用に
関し、そして詳細には、毛髪および皮膚の治療の業界でのリポカリン(lopo
calin)の使用に関し、そしてより詳細には、毛髪線維および/または皮膚
に対するリガンドの輸送および/または結合に関し、そしてまた、上記の毛髪線
維および皮膚ならびに/または上記のリガンドに対する上記のリポカリンの特異
性を変更するためのリポカリンの改変に関する。
【0002】 リポカリンは、生物学的な生物中に見出される細胞外タンパク質の多様なファ
ミリーである。これらは、リガンドの結合および輸送に関連する種々の機能を提
示する。例えば、これらは、フェロモン活性、嗅覚、味覚、視覚、免疫調節、お
よび細胞の恒常性に関連している一般的な機能を媒介することに関連している。
【0003】 議論の余地があるように、最も広範囲に研究されたリポカリンは、レチノール
結合タンパク質(RBP)であり、これは、体中にレチノールを輸送する。レチ
ノール(またはビタミンA)は、非常に重要な物質であり、これは、視覚、生殖
、および免疫システムの正常な機能に、そして造血において重要である。レチノ
ールの代謝産物もまた、発生、分化において、そしてガン細胞に対して活性であ
る。
【0004】 胚の発生の間には、ビタミンA(レチノール)の欠乏は、神経システム、眼、
顔、歯、耳、四肢、皮膚、肺、および尿性器システムの発達に対して催奇形性の
(tetratogenic)影響を導き得る。最適なレチノールの濃度を維持
することの重要性もまた、胚および成体の発達に対する過剰のレチノールの影響
によって示される。この過剰は、多くの器官の異常な発達を導き得、そして障害
および死亡を導く毒性の影響を導き得る。
【0005】 体は、肝細胞中にレチノールを蓄え、必要とされる場合には、レチノールはこ
こから動員される。RBPは細胞中でレチノールと複合体を形成し、そしてこの
複合体は、血漿中に分泌され、そこからそれがほとんど全ての組織に到達し得る
。RBPは、血漿中を自由に拡散することはできないが、さらなるタンパク質で
あるトランスチレチン(transthretin)(TTR)と会合する。T
TRは、血漿中のRBPを保持することを含むいくつかの機能を有する。RBP
はまた、レチノールに対して標的化された組織の細胞表面に結合したタンパク質
(いわゆるRBPレセプター)と相互作用する。このレセプターに対するRBP
の結合は、レチノールの細胞からの放出および細胞による取り込みを誘導し、こ
れは次いで、広範な種々の代謝プロセスおよび調節プロセスに利用され得る。レ
セプターは、現在クローン化され、そして63kDaのポリペプチドをコードす
る(US 5,573,939およびUS 5,573,939を参照のこと)
。従って、RBPは、非常に用途が広いタンパク質であり、高度に特異的な様式
で、レチノールおよび少なくとも2つのマクロ分子と相互作用することが可能で
ある。
【0006】 RBPの三次元構造は、1984年に決定され、そして新規の構造が明らかに
された。多くのさらなるリポカリンが同定されそして特徴づけされたので、これ
は、この塩基性の8個のβ−鎖構造が構造的な相同性の全てにおいてが保存され
ているが、アミノ酸配列同一性の全体的なレベルは低いことが明らかになった。
このタンパク質のファミリーは、リポカリンとして公知となった(ギリシア語
脂肪(fat)を意味するliposおよびカップ(cup)を意味するcal
yxに由来する)。密接に関連するファミリーである10個のβ−鎖の細胞内タ
ンパク質もまた、見出され得、2つの群はともにカリシンを構成する。
【0007】 リポカリンは、生物学的な寿命を通じて見出され、そして約18kDaから4
5kDaまでの分子量の範囲である。しかし、これは、モノマーの分子の形態を
示す;多くのリポカリンはマルチマーとして存在する。例えば、ビリン(bil
in)−結合タンパク質は、19.5kDaのモノマーサブユニットのホモテト
ラマーとして存在する。アポリポタンパク質Dはダイマーとして存在するが、こ
れはまた、他のタンパク質とも会合する。RBPは、1:1までの比でTTRと
複合体を形成することが見出されているが、一方、クルスタシアニン(crus
tacyanin)は、その安定な分子形態中に16個のサブユニットを含むよ
うである。
【0008】 以前に記載されているように、リポカリンは、アミノ酸レベルで高度には保存
されていないが、それらをリポカリンによって認識可能にする特定の構造的な特
徴を保持している。コア構造は、直角に配置されたβ−シートによって提示され
、β−鎖は、一方の末端で閉じたバレル様構造を形成するように互いに連結され
、それによって「カップ型」構造を生じる。従って、作製された空洞は、リポカ
リンによって輸送/結合されるリガンドについての結合ポケットを提示する。リ
ポカリンとしてタンパク質を同定することを助ける、配列相同性の短い領域がい
くつか存在する。2つの最も決定的(definitive)なもの(必修(o
bligatory)ではない)は、GXWおよびTDYモチーフである。
【0009】 リポカリンの主要な機能は、特異的なリガンドの結合および輸送である(しか
し、少なくとも1つが酵素活性を有する)。これは、通常は、小さい疎水性分子
である。結合の特異性は、リポカリンポケットの立体構造および成分の側鎖によ
って決定される。インビトロで、多くのリポカリンが、天然においては通常は存
在しない疎水性分子の範囲に対して高い親和性を有して結合し得ることが注目さ
れる。このことは、特定の生化学的なおよび構造的な特性を有する結合分子に対
するリポカリンの固有の能力を提示し得る。
【0010】 RBPがレチノールおよびTTRだけではなく、膜に会合したレチノイン酸レ
セプターにもまた結合するという認識は、RBPが、それがRBPが比較的高い
親和性および特異性を有する細胞性の標的と相互作用することができる特異的な
ドメインを含むことを示す。実際、本発明者らは、当業者が、特異的な組織また
は体内の部位に対してリポカリン(およびリガンド)を標的化するように、レセ
プターの認識に関連する同じ領域に遺伝子操作すことによって、リポカリンの特
異性を変更し得ることを見出した。
【0011】 広範に研究されているリポカリンの別の例は、β−ラクトグロブリンである。
β−ラクトグロブリンは、哺乳動物の乳中で見出される非常に豊富なタンパク質
である。ウシのβ−ラクトグロブリンのモノマーの分子量は18kDaであり、
これは、162個のアミノ酸に対応する。多数の研究が、インビトロでは、β−
ラクトグロブリンがレチノールおよび脂肪酸に結合することを示した。しかし、
インビボでβ−ラクトグロブリンによって果たされる実際の役割は、まだ理解さ
れていない。
【0012】 本発明者らは、天然ではない部位で脂肪酸に結合するβ−ラクトグロブリンの
能力を研究した。用語、天然ではないは、リポカリンによって天然に遭遇されな
い標的化部位として定義される。毛髪の小皮(cuticle)は、脂肪酸中に
コーティングされると考えられる。これらの脂肪酸は、水に対する疎水性のバリ
アとして機能し得、そしてこれらはまた、毛髪にその天然の光沢および感触を与
える。化粧用のヘアーコンディショナーは、毛髪のこれらの特徴を強調するよう
に作用する。しかし、コンディショナーは、現在は、毛髪の小皮と一時的な会合
を有するのみであり、従って、利用者は、毛髪の光沢および本体を維持するため
には、定期的にコンディショナーを塗布しなければならない。
【0013】 本発明者らは、例えば、β−ラクトグロブリンのようなリポカリンを、毛髪に
対してコンディショニング特性を提供するように適応させ得ることを実証する。
毛髪生成物の大部分は、毛髪に本体と防御成分を吹き込む(imbue)こと要
求するタンパク質を含む。しかし、これらのタンパク質添加物の高い親和性を有
してヒトの毛髪に結合する能力は、疑わしい。
【0014】 対照的に、毛髪の小皮をコーティングする脂肪酸についてのβ−ラクトグロブ
リンの親和性は、毛髪にしっかりと結合しそして種々の所望される特性を与える
、リポカリンに基づくコンディショナーの処方を可能にする。さらに、毛髪に結
合するリポカリンは、例えば、その疎水性を変更し、それによってそれが結合す
る毛髪線維に対して本体を与えるために、タンパク質の電荷を改変することによ
って、毛髪に対して他の有益な特徴を与え得る。さらに、毛髪に結合するリポカ
リンは、改変されたリポカリンによって結合された毛髪の手触りおよび/または
光沢を変更するように、翻訳後修飾(例えば、グリコシル化、脂質化(lipi
dation))され得る。あるいは、リポカリンは、間接的にコンディショニ
ング効果および保護する効果を提供するように、毛髪に対して種々の薬剤を保有
するように適応させられ得る。
【0015】 さらにまたはあるいは、リポカリンのマルチマーの複合体は、毛髪に対して1
つより多い有用な薬剤を保有するように適応させられ得る。例として、そして限
定的ではないが、マルチマーのリポカリン複合体は、毛髪に対してコンディショ
ニング薬剤および芳香剤の両方を保有するように使用され得る。芳香剤分子は、
一般的には、揮発性物質である。リポカリンに対する芳香剤分子の結合は、遅れ
た放出および/または制御された放出を提供する。このようなリポカリンの一例
は、ピラジン結合タンパク質であり、これは、コショウの臭気物質(odour
ant)3−イソブチル−3−メトキシピラジンに結合する。あるいは、リポカ
リンは、選択した臭気物質に結合するライブラリーから選択され得る。
【0016】 また、他の毛髪治療生成物が、複数の機能的な特性を有して開発され得る。例
えば、1つリポカリンの脂肪酸結合ドメインは、別のリポカリンのリガンド結合
ドメインと複合体を形成し得る。
【0017】 着色されたリポカリンのこの局面においては、クルスタシアニン(crust
acyanin)もまた、本発明者によって配列決定され、そしてモデル化され
た。この例におけるリガンドは、カロテノイド、アスタキサンチンであり、そし
て多数のこのようなリポカリン−カロテノイド複合体が天然において存在する。
カロテノイドとリポカリンの間での相互作用は、アスタキサンチンの吸収特性に
おいて変化を生じ、その結果、複合体は、ここで、異なる色を呈する。従って、
このような着色された複合体が、特異的な毛髪の着色剤としての使用のために操
作され得ることが、提案される。
【0018】 また、最近の数年間においては、毛髪のダニが、学校で共通の問題となってい
る。これは主に、看護スタッフによる学校内での毛髪の検査が、最近の15〜2
0年間以上にわたって段階的に減少していることに起因する。現在は、毛髪のダ
ニによる感染の処置は、殺虫剤のシャンプー(ピレスロイドに基づく)の投与に
よる。これは、最初の感染を除去することにおいて有効であるが、予防的な処置
は提供しない(そして、安全性の関心について問題を与えている)。従って、再
感染が一般的であり、これは、高価な(そして疑わしい)殺菌性のシャンプーを
使用する複数回の処置を導く。従って、予防的な処置のためのシャンプーを生産
することが高度に所望されており、これは、しっかりとした結合に基づく長期間
続く効果を有し、そして好ましくは低濃度で殺菌性の薬剤をゆっくりと放出する
。このような処方物はまた、昆虫の駆除剤としての価値を有する。
【0019】 さらに、動物(家庭のおよび/または家畜の両方)は、一般的には、体の外表
面での種々の寄生虫の感染を受けやすい。従って、寄生虫の感染を予防および/
または治療(好ましくは、毒性の薬剤をゆっくりと放出することによって)する
ために、柔毛、皮、または羽毛の線維に対して結合したままである抗寄生虫複合
体を生産することが、高く望まされている。
【0020】 従って、本発明の目的は、毛髪の処置における使用のためのカリシンまたはカ
リシン複合体を提供することである。
【0021】 本発明のさらなる目的は、種々の毛髪および/または頭皮の状態を予防および
/または治療する薬剤の送達における使用のための、カリシンまたはカリシン複
合体を提供することである。
【0022】 本発明の最も広範な局面は、毛髪線維および/または皮膚の表面に対して少な
くとも1つのリガンドの選択的な送達を提供するための、カリシンのリガンド結
合ドメインおよび/または標的化ドメインのいずれかまたは両方の改変に関する
【0023】 本発明の第1の局面に従うと、少なくとも1つの選択された薬剤に結合するた
めの結合ドメイン、ならびに、上記の毛髪線維および/または皮膚の表面に対し
て上記のカリシンを標的化するために、毛髪線維および/または皮膚の表面の少
なくとも一部に結合する標的化ドメインを含有しているカリシンが、提供される
【0024】 用語標的化についての本明細書中での言及は、限定的ではなく、上記の毛髪線
維および/または皮膚の表面に対する、上記のカリシンの優先的または選択的な
配置または結合を含むように意図される。
【0025】 本発明の好ましい実施形態においては、上記のカリシンはさらに、上記のカリ
シンのマルチマーのアセンブリを可能にするサブユニット相互作用ドメインを含
む。この局面においては、上記のサブユニット相互作用ドメインは、上記のカリ
シンの天然に存在する部分であり得るか、あるいは、これは、従来の合成もしく
は組換え技術を使用してカリシンに挿入され得る。
【0026】 上記の結合ドメインおよび/または上記の標的化ドメインは、上記のカリシン
に対して内因性であり得ることが当業者に明らかであるが、しかし例えば、上記
のカリシンが毛髪もしくは皮膚の処置生成物、または毛髪線維および/もしくは
皮膚の表面には天然には結合しない場合は、対応する結合ドメインおよび/また
は標的化ドメインが適応させられる。この適応は、存在している結合ドメインお
よび/もしくは標的化ドメインの変更、または機能的に必要とされるドメインに
ついての同じものの置換のいずれかを含み得る。
【0027】 単なる用語カリシンが、「結合ドメイン」および「標的化ドメイン」に機能的
に分けられ得ることが、記載から明らかである。「結合ドメイン」は、リガンド
と相互作用するように作用し、そして「標的化ドメイン」は、定義された部位に
結合したリガンドを輸送することにおいて特異性を提供するように作用する。い
くつかの例においては、結合ドメインはまた、標的化の機構の一部であり得る。
さらに、サブユニット相互作用ドメインは、カリシンをマルチマー化するように
作用する。
【0028】 本発明のさらなる実施形態または局面に従うと、上記の結合ドメインが1つよ
り多いリガンドに結合するように適合され、そして理想的には上記のリガンドは
対応する結合部位に従って異なる性質のカリシンが提供される。上記の結合ドメ
インは、理想的には、種々のカリシン中に見出される種々の結合ドメインに基づ
く。
【0029】 上記のカリシンを作製するための方法は当該分野で周知であり、そしてカリシ
ン変異体および融合タンパク質の作製における組換えDNA技術を含む。リガン
ドに対するカリシンの親和性が、例えば、リガンドに対してより高い親和性を有
する適応させられたカリシンを作製するように、リガンド結合ドメインを遺伝的
に改変することによって変更され得ることが、当業者に明らかである。さらに、
リガンド結合ドメインは、リガンドの結合の特異性を変更するために、この方法
で遺伝的に改変され得る。標的化ドメインの特異性が、標的化の特異性を変更す
るか、あるいは,その結合部位についての標的化ドメインの親和性を増大または
低下させるかのいずれかのように、変更され得ることもまた、明らかである。こ
の型の遺伝的な改変は、当該分野で周知であり、そして例えば、リガンド結合部
位および/または標的化ドメインの特性を変更するための点変異の導入を含む。
【0030】 1つより多い型のリガンド結合ドメインとの分子複合体の産生が作製され得る
こともまた、明らかである。これは、複数の成分の遺伝子および遺伝子産物を産
生するように、適切な連結領域を用いての、カリシンの遺伝子の互いの融合によ
って達成され得る。または、相互作用部位は、個々のタンパク質の混合時に、分
子が、類似のまたは異なる機能性を有する多サブユニット複合体に分子に会合さ
れるように、カリシンの個々のモノマー中に導入され得る。この型の遺伝的な改
変が当該分野で周知であり、そしてタンパク質の特性を変更するための、点変異
の導入、付加、欠失などを含む。さらに、または代替として、カリシンのモノマ
ーは、化学的な方法(二官能性の架橋剤を含む)によってマルチマーの複合体を
形成するために架橋され得る。
【0031】 本発明のさらなる好ましい実施形態においては、本発明に従うカリシンが提供
される。ここでは、上記のカリシンは、組換え遺伝子技術を使用して作製される
【0032】 本発明のさらなる局面に従うと、本発明に従う少なくとも1つのカリシンを含
有している毛髪または皮膚の治療組成物が提供される。
【0033】 本発明の好ましい実施形態においては、上記の組成物は、毛髪の小皮および/
もしくは皮膚の表面をコーティングする脂肪酸、または小皮および/もしくは皮
膚の表面を含むタンパク質部分に結合する能力を有する点で特徴付けられた少な
くとも1つのカリシンを含有している。なおより好ましくは、上記の組成物はさ
らに、それが少なくとも1つのリガンドに結合し、毛髪に対するその標的化が有
用な効果を有する点で、さらに特徴付けられる。
【0034】 なおさらに好ましい実施形態においては、上記の有用な効果は、治療的効果ま
たは化粧効果である。
【0035】 上記の化粧効果が、コンディショニング効果を提供するために毛髪または皮膚
に対して上記のカリシンの標的化を含み、そしてさらに、これの代替として、ま
たはこれと組合せて、例えば、少なくとも1つの所望される効果を提供するため
に、例えば、毛髪または皮膚に対して芳香剤または色素を標的化することを含む
【0036】 「コンディショニング」という用語は、本明細書中で毛髪に関して、制限無し
に、もつれ防止、柔軟、および/または艶出しの効果を含むように使用される。
その用語は皮膚に関して、これも制限無しに、潤いを与える効果および柔軟効果
を含むように使用される。
【0037】 当該治療的効果は、医学的状態を予防および/または治療するために、当該カ
リシン(calycin)を毛髪および/または皮膚へ標的化することを含むこ
とが、当業者に明らかである。
【0038】 治療的効果を有するカリシンの例は、外寄生を予防および/または治療するた
めに、殺虫剤を毛髪および/または皮膚へ結合および輸送するカリシンであるこ
とが、当業者にあきらかである。
【0039】 本発明の好ましい実施態様では、当該カリシン組成物は、動物および/または
鳥の寄生虫感染を治療するのに使用する獣医学的組成物である。
【0040】 本発明のさらなる局面で、毛髪、柔皮、皮、羽毛、頭皮、および/または皮膚
に影響する状態を予防および/または治療するために、本発明の治療的組成物を
個体および/または動物および/または鳥に投与することを含む、ヒトおよび/
または動物および/または鳥の治療方法が提供される。
【0041】 このカリシンは、薬剤を毛髪へ伝達するための、生分解性の結合手段および/
または標的化手段を提供することが明らかである。
【0042】 以下の図面、方法および材料に関して、例としてのみ、本発明の実施態様がこ
こで記載される。
【0043】 (材料および方法) (β−ラクトグロブリンの放射性ヨウ素化) 製造業者の指示に従って、Iodobeads(Pierce)およびNa12 5 Iによって、β−ラクトグロブリンを放射性標識した。18μlの水中18μ
g(1nmol)のβ−ラクトグロブリンを、200μlの100mMリン酸ナ
トリウム(pH6.5)中2つの洗浄したIodobeadsの存在下で、20
μl(1mCi)の担体を含まないNa125Iと、室温で5分間インキュベート
した。Iodobeadsを鉗子で除去することによって反応を終了させた。1
00mMのリン酸塩(pH7.4)、0.14MのNaCl(PBS)中でオボ
アルブミン(0.2% w/v)を反応混合物に加え、体積を0.5mlにした
。標識反応の直後に過剰なNa125Iを除去するために、Sephedex G
−50(30×0.9cm)を用いて、ゲルろ過を行い、PBS中0.2%(w
/v)のオボアルブミンで平衡化および展開した。
【0044】 (毛髪表面の脂肪酸への125Iβ−ラクトグロブリン結合に関するアッセイ) 小皮細胞への[125I]β−ラクトグロブリンの結合を、Sivaprasa
dorao(1987)から適合された油遠心方法を用いて、3連でアッセイし
た。5mgの単離した毛髪を、100μlのアッセイ緩衝液(20mMのリン酸
ナトリウム、pH7.4、150mMのNaCl)中の[125I]−β−ラクト
グロブリンと混合した。22℃で15分インキュベートした後、混合物を125
00×gで2分間遠心分離し、続いて上清を除去した。上記のような遠心分離を
用いた一連の洗浄を、非特異的に結合した[125I−]β−ラクトグロブリンを
除去するために行った。 1番目の洗浄:2×0.5mlの50mM Tris−Cl pH7.4、0.
5MのNaCl(高塩濃度洗浄) 2番目の洗浄:2×0.5mlの50mM Tris−Cl pH7.4(低塩
濃度洗浄) 次いで、小皮試料を300μlのフタル酸ジブチルに重層した。結合した[12 5 I]β−ラクトグロブリンを、12500×gで2分間遠心分離することによ
って、結合していない材料から分離した。小皮のペレットを含むチューブの下部
を、ドライアイス浴で凍結させた後切断し、ペーパータオルに排液し、次いでL
KB Rack γ計数管で放射能を測定した。これは全結合を与えた。100
00倍過剰の非標識β−ラクトグロブリンの存在下で並行してインキュベーショ
ンを行い、非特異的結合を決定した。特異的結合を、全結合から非特異的結合を
引くことによって計算した。
【0045】 (カリシンマルチマーの産生方法) カリシン分子のマルチマーを産生する多くの可能なアプローチが存在する。産
生されるマルチマーは、ホモマーまたはヘテロマーであり得、そして2つのカリ
シン分子(ダイマー)またはより高い次数の複合体(トリマー以上)を含み得る
。化学的手段によってヘテロダイマーを産生する好ましい方法は、下記で概略を
述べる。
【0046】 (N−末端を介して架橋したヘテロダイマー) ジスクシンイミジル−スベルイミデート(suberimidate)−ジヒ
ドロクロリド(DSS)) DSSは、タンパク質の1級アミン基と反応してそのN−末端アミンまたは表
面に露出したリジンのアミノ基によってそれらをつなげる、ホモ二官能性試薬(
N−ヒドロキシスクシンイミドエステル)である。DSSを、氷冷25mMのN
2HPO4/1mM−MgCl2(pH8.0)中20mg/mlの新しいスト
ック溶液として調製し、そして同じ緩衝液中1mg/mlのカリシン調製物に加
えて、0.5、2.0、および10mg/mlの作用濃度を与えた。反応を室温
(21℃)で1時間進行させ、そして反応混合物1mlあたり50μlの1.0
M−酢酸アンモニウムを加えることによって終了させた。
【0047】 (ジメチル−アジプイミデート(adipimidate)−ジヒドロクロリ
ド(DMA)) 条件はDSS処理と同一であった。
【0048】 (1,5−ジフルオロ−2,4−ジニトロベンゼン(DFDNB)) DFDNBを、1.0Mのストック溶液として調製し、そして25mMのNa 2 HPO4/1mMのMgCl2(pH8.0)中のカリシン懸濁液に加え、5.
0mMの最終的な濃度を得た。室温で30分後、大容量の0.1M酢酸アンモニ
ウム(pH7.0)に対して透析することによって反応を終了させた。
【0049】 (N−ヒドロキシスクシンイミジル2,3−ジブロモプロピオネート(SDB
P)) SDBPは、カリシンの間に架橋を形成する連続的な反応で使用されるヘテロ
二官能性試薬(ジブロモプロピオネートおよびN−ヒドロキシスクシンイミドエ
ステル)である。SDBPを、製造業者の指示に従ってストック溶液として調製
した。1mg/mlの濃度の最初のカリシンを、SDBPの最適な濃度で、4℃
で1時間、pH7のリン酸緩衝液中で絶えず攪拌しながら加えたSDBPのN−
ヒドロキシスクシンイミド部分と反応させた。過剰の架橋剤をゲルろ過によって
除去し、そして誘導体化カリシン(今やその表面にアルキルジブロミド基を含む
)を、温度を21℃に上昇させることによって、2番目のカリシンと反応させた
(1mg/mlの全タンパク質濃度)。この反応もまた、最初の反応と同じ緩衝
液およびpH条件下で絶えず攪拌しながら行った。
【0050】 (アミノ基およびカルボキシル基を介して架橋したヘテロダイマー) (1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミドヒドロク
ロリド(EDC)) 1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミドヒドロクロ
リド(EDC)を、1つのカリシンのN−末端アミノ基(またはリジンの側鎖ア
ミノ基)と2番目のカリシンのC−末端カルボキシル基との間のアミド結合の形
成を触媒し、望ましいヘテロダイマーを形成するために使用する。EDCを製造
業者の指示に従って、ストック溶液として調製した。タンパク質を、pH4.5
−5.0の2−[モルホリノ]−エタンスルホン酸(MES)緩衝化生理食塩水
中で1.0mg/mlの濃度に懸濁し、そしてEDCの最適な濃度で、25℃で
16時間、攪拌しながらEDCを加えた。
【0051】 (1つのアミノ基および1つの遊離システイン残基を介して架橋したヘテロダ
イマー) (スクシンイミジル4−[N−マレイミドメチル]−シクロヘキサン−1−カ
ルボキシレート(SMCC)) スクシンイミジル4−[N−マレイミドメチル]−シクロヘキサン−1−カル
ボキシレート(SMCC)は、1つのカリシンのN末端アミノ基(またはリジン
の側鎖アミノ基)およびもう1つの遊離のメルカプト基と連続的に反応させるた
めに使用する、ヘテロ二官能性架橋試薬(N−ヒドロキシスクシンイミドエステ
ルおよびマレイミド)である。SMCCを、製造業者の指示に従って、ストック
溶液として調製した。N−ヒドロキシスクシンイミド部分との反応を、SMCC
の最適な濃度で、4℃で60分、絶えず攪拌しながらpH7.0のリン酸緩衝液
中で行った。過剰な架橋剤を、ゲルろ過によって除去し、そして誘導体化カリシ
ン(今はマレイミド部分が結合している)を、2番目のカリシンの表面に露出し
たシステイン側鎖と反応させた。マレイミド反応を、0.1−1.0mg/ml
の最終的なタンパク質濃度で、4℃で20時間、絶えず攪拌しながらpH6.5
−7.5のリン酸緩衝液中で行った。最初のカリシンが遊離のシステインを欠き
、そして2番目のカリシンがそれを含んでいる場合、この反応が好ましい。
【0052】 望ましくないカリシンホモダイマーおよび望ましいカリシンへテロダイマーの
混合物を、両方のカリシンの結合特性を認識する2つのアフィニティークロマト
グラフィー工程の組み合せによって単離する。上記で概略を述べたほとんどの架
橋試薬に関して、必要な場合に使用し得る、異なるスペーサーアームの長さを有
するアナログが利用可能である。
【0053】 一般的に、上記で概略を述べたほとんどの架橋反応に関して、架橋試薬をタン
パク質に対して2−50倍モル過剰で使用する。使用される実際の架橋剤の濃度
はまた、使用されるタンパク質濃度に依存する。架橋反応の終了後、過剰な架橋
剤または加水分解された架橋剤を、当該分野でよく確立された実施によって、ゲ
ルろ過、透析または遠心濃縮によって終了および除去する。反応pH、温度、時
間、ならびにタンパク質および架橋剤の濃度に関する、あらゆる特定の架橋反応
の正確な条件は、実験によってその特定の反応のために最適化する必要がある。
【0054】 (β−ラクトグロブリンと主要尿タンパク質との間のヘテロダイマー形成) 架橋試薬である1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイ
ミドヒドロクロリド(EDC)を、2つのカリシン(β−ラクトグロブリン(β
−LG)および組換え主要尿タンパク質(rMUP))の架橋を行うために使用
した。
【0055】 β−LG(0.5mg/mL)およびrMUP(0.5mg/mL)を、0.
5mMのEDCと共に、pH4.5で、室温で22時間、一緒にかまたは別にイ
ンキュベートし、そして次いで試料をSDSゲル電気泳動のために調製した。ク
ーマシーブルー染色したゲルを、図3に示す。矢印はβ−LGおよびrMUPの
ヘテロダイマーを示す。Mは、分子量マーカーを含むゲルレーンを示す。
【0056】 図3、レーン3は、β−LG単独は、EDCとのインキュベーション時、容易
には架橋してホモダイマーを形成しないことを示す。しかし、rMUPは(図3
、レーン2を参照のこと)、この架橋剤の存在下でホモダイマー(分子量約45
kDa)を形成する。EDCの存在下でこれらのカリシン両方を一緒にインキュ
ベートした時(図3、レーン1)、rMUPホモダイマーは依然として形成され
るが、分子量約42kDaのさらなるバンドが見られ、そしてrMUP/β−L
Gヘテロダイマーの形成を示す。
【0057】 rMUP/β−LGへテロダイマーの形成のさらなる証拠を、図4に示す。こ
れは、β−LGへの放射性標識rMUPのEDC誘導架橋を示す。[35S]Me
t−標識rMUP(〜100,000cpm)を0.5mMのEDCと共に、p
H4.5で、室温で22時間、単独でかまたは0.5mg/mLのβ−LGと共
にかのいずれかでインキュベートした。次いで試料をSDSゲル電気泳動で分析
し、そして乾燥したゲルをオートラジオグラフィーフィルムに感光させた。それ
を図4に示す。
【0058】 図4で示したオートラジオグラフは、rMUP単独(図3で示した実験よりも
非常に低い濃度で存在する)は、検出に十分なホモダイマーを産生しなかったこ
とを示す。しかし、過剰のβ−LGとの同量の放射性標識rMUPのインキュベ
ーションは、42kDaの標識バンドによって示されるように、ヘテロダイマー
の形成を引き起こした。
【0059】 (α−クラスタシアニン(α−Crustacyanin))からのホモダイ
マー、ヘテロダイマー、およびオリゴマーの形成) ロブスター組織から単離した天然α−クラスタシアニン(〜0.3mg/mL
)を、20μMから10mMにわたる様々な濃度のEDCと、pH4.5で、室
温で20時間インキュベートした。試料をSDSゲル電気泳動によって分析した
。できたクーマシーブルー染色ゲルを図5に示す。
【0060】 図5は、このカリシンは非常に効率的に架橋し、非常に大きなオリゴマー種を
形成することを示す。これは、天然タンパク質自身の、すなわち、モノマーであ
るC1およびA2から構成される、非共有結合したヘテロダイマーのオクタマー
であると提案された、オリゴマーの性質を反映しているようである。
【0061】 図5は、未処理の試料中で明らかに分離した2つのモノマーおよび、EDC架
橋剤の濃度が上昇するにつれて、A2モノマーが選択的に架橋し、続いてA2サ
ブユニットが架橋して、増加する大きさのオリゴマーになることを示す。10m
MのEDCによって、実質的に全てのモノマーが架橋し、そして少量のダイマー
が見える。
【0062】 (毛髪線維への主要尿タンパク質(MUP)の結合) 6つのヒスチジンでタグ化した[35S]Met標識rMUPを、E.coli
にて産生し、Ni−NTA樹脂で精製し、そしてヒト毛髪線維へのこのタンパク
質の結合を評価するために使用した。[35S]Met標識rMUP(約5,00
0cpm)のアリコートを、20μMの非標識rMUPの存在下(非特異的結合
)または非存在下(全結合)で、100μLの25mMリン酸ナトリウム(pH
7.2)、150mMのNaCl(PBS)の最終容量で、約20mgのヒト毛
髪線維の部分と共に、室温で1時間インキュベートした。[35S]rMUPのみ
の存在下での全結合、および大モル過剰の(>1,000倍)非標識rMUP存
在下での非特異的結合を、様々な洗浄工程の後決定した。各洗浄溶液中に回収さ
れた[35S]rMUPの量、および1%のSDSを用いた洗浄後に毛髪線維に結
合して残っている[35S]rMUPの量を決定した。
【0063】 (結果) (毛髪表面の脂肪酸への125Iβ−ラクトグロブリン結合に関するアッセイ) 1000倍過剰の非標識β−ラクトグロブリンは、小皮表面に結合した[125
I]β−ラクトグロブリンの約20%を競合的に置換した。表1を参照のこと。
【0064】
【表1】 *これらの実験における誤差は、+/−10%より少ない。
【0065】 (毛髪線維への主要尿タンパク質(MUP)の結合) 図6は、初期の洗浄工程で、過剰の非標識MUPを含む試料(すなわち非特異
的結合試料)において、全結合試料におけるよりも有意に多くの[35S]rMU
Pが除去されることを示す。1%のSDSで洗浄することは、全ての毛髪に結合
した[35S]rMUPを除去することが予想され、従ってこれらの試料は毛髪に
結合した[35S]rMUPを表す。
【0066】 これら試料中の放射能計数は、全[35S]rMUP結合のうち、約31%が特
異的に結合していることを示す。興味深いことに、SDSで洗浄した後でさえい
くらかの[35S]rMUPが毛髪に結合したままであり、そして非特異的試料中
よりも全結合試料中でより多く結合したままであった。これは、この組織への特
に強い吸収を示す。
【0067】 (結論) これらの結果から、β−ラクトグロブリンは毛髪表面に特異的に結合すること
が結論づけられる。タンパク質のリガンド結合部位の疎水性性質は、小皮表面の
非極性部分がβ−ラクトグロブリンのリガンドとして作用し得ることを示唆する
。これの主な例は、小皮であり得る。β−ラクトグロブリン結合部位のどちらか
といえば非選択的な性質は、小皮、従って毛髪線維表面との、より効果的な相互
作用を産生するための、タンパク質工学の可能性を提供する。
【0068】 ここで示したデータは、カリシンモノマーが、容易に架橋して、ホモダイマー
、ヘテロダイマー、およびより大きいオリゴマーになり得ることを示す。そのよ
うな反応は、2つ以上の別個かつ特異的な結合ポケットを有するカリシン種の形
成を可能にする。ホモダイマー、ヘテロダイマー、およびオリゴマーが形成され
る程度は、特定のカリシンに依存する。例えば、MUPはEDCによって容易に
架橋されてホモダイマーを形成するが、β−LGはそうでない。α−クラスタシ
アニンの場合のように、カリシンモノマーが最初互いに近くで非共有結合してい
る場合には、非常に効率的な架橋が達成され得る。
【0069】 ヒト毛髪小皮調製物へのβ−LG結合に加えて、その結果はまた、ヒト毛髪線
維への別のカリシン(rMUP)の特異的結合を示す。
【0070】 毛髪線維への少量のrMUP結合は、SDS(ほとんどのシャンプー調製物の
一般的な成分)による徹底的な洗浄にも抵抗性である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、多くのカリシンで見出される保存された特徴の図表的表示を示す。
【図2】 図2は、ヨウ素化β−ラクトグロブリン(β−LG)の毛髪小皮に対する結合
特異性を示すヒストグラムを示す。
【図3】 図3は、1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミドヒ
ドロクロリド(EDC)−誘導β−ラクトグロブリン/組換え主要尿タンパク質
(β−LG/rMUP)ヘテロダイマーの形成を示すオートラジオグラフを示す
。ここで; レーン1は、0.5mMのEDCと共にインキュベートされたβ−LGおよびr
MUPを示す。 レーン2は、0.5mMのEDCと共にインキュベートされたrMUPを示す。
レーン3は、0.5mMのEDCと共にインキュベートされたβ−LGを示す。
Mは、分子量マーカーを含むゲルレーンを示す。
【図4】 図4は、EDC−誘導β−LG/rMUPへテロダイマー形成のさらなる証拠
を示すオートラジオグラフを示す。ここで; レーン1は、[35S]Met−標識rMUP+β−LG(0.5mMのEDC処
理)を示す。 レーン2は、[35S]Met−標識rMUP(0.5mMのEDC処理)を示す
。 レーン3は、[35S]Met−標識rMUP(未処理)を示す。 Mは、分子量マーカーを含むゲルレーンを示す。
【図5】 図5は、α−クラスタシアニンのEDC−誘導オリゴマー化を示すオートラジ
オグラフを示す。ここでMは、分子量マーカーを含むゲルレーンを示す。
【図6】 図6は、毛髪への[35S]−rMUP(組換え主要尿タンパク質)の結合後の
、洗浄試料の分析を示す。横座標のラベルは、以下の試料を指す: 非結合:毛髪から除去した後の最初の結合混合物のcpm 洗浄1:100μLのPBSによる最初の洗浄のcpm 洗浄2:100μLのPBSによる2回目の洗浄のcpm 1%SDS洗浄:毛髪試料と37℃で16時間インキュベートした後100μL
の1%SDS中に回収されたcpm 依然として毛髪に結合:全ての洗浄工程の後に毛髪線維に結合したままであるc
pm 示された値は、4連の決定の平均値であり、そしてエラーバーはS.E.M.
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/13 A61K 7/13 7/40 7/40 7/48 7/48 38/00 45/00 38/16 47/42 45/00 47/48 47/42 A61P 17/00 47/48 171 A61P 17/00 17/14 171 33/00 171 17/14 33/14 33/00 171 C07K 19/00 33/14 A61K 37/02 C07K 19/00 37/04 C12N 15/09 ZNA C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 GA11 HA01 4C076 AA95 BB31 BB34 BB36 CC34 EE41 EE47 EE59 FF31 4C083 AD411 AD412 BB21 BB41 CC02 CC20 CC31 CC33 CC36 EE03 EE12 EE26 EE28 EE29 FF01 4C084 AA01 AA02 AA18 AA19 BA44 CA53 CA59 DC50 MA63 NA05 NA12 NA13 NA14 ZA892 ZA922 ZC412 ZC612 4H045 AA20 AA30 BA41 CA40 EA15 EA20 FA74

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの選択されたリガンドに結合するための結合
    ドメイン、ならびに毛髪線維および/または皮膚の表面に対して該リガンドを標
    的化するための該毛髪および/または皮膚の表面の少なくとも一部に結合する標
    的化ドメインを含むカリシンの、使用。
  2. 【請求項2】 前記カリシンがさらに、別のカリシン上の相互作用ドメイン
    と相互作用し、それによってそれらが会合する相互作用ドメインをさらに含む、
    請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 前記カリシンが融合タンパク質から選択され、そしてマルチ
    マーである、請求項2に記載の使用。
  4. 【請求項4】 前記結合ドメインおよび/または前記標的化ドメインが、カ
    リシンまたはカリシンのマルチマーに対して内因性である、請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の使用。
  5. 【請求項5】 前記結合ドメインおよび/または前記標的化ドメインが、前
    記内因性の結合ドメインおよび/または標的化ドメインの変更によって適応させ
    られているか、あるいは、必要とされる機能性を有するドメインへの、前記内因
    性の結合ドメインおよび/または標的化ドメインの置換によって適応させられて
    いる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
  6. 【請求項6】 前記結合ドメインが、1つより多いリガンドに結合するよう
    に適応させられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 【請求項7】 前記リガンドが、種々の天然に存在するカリシン中に見出さ
    れる種々のそれぞれの結合ドメインに結合する、請求項6に記載の使用。
  8. 【請求項8】 前記カリシンまたは少なくとも1つのカリシンが、毛髪の小
    皮および/または皮膚をコーティングする脂肪酸、あるいは、小皮および/また
    は皮膚を構成しているタンパク質部分に結合する能力を有する、請求項1〜7の
    いずれか1項に記載の使用。
  9. 【請求項9】 前記該カリシンまたは少なくとも1つのカリシンが、β−ラ
    クトグロブリンである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。
  10. 【請求項10】 前記該カリシンまたは少なくとも1つのカリシンが、主要
    尿タンパク質および/または組換えの主要尿タンパク質である、請求項1〜8の
    いずれか1項に記載の使用。
  11. 【請求項11】 カリシン、必要に応じて、カリシンのマルチマーを作製す
    るための方法であって、該カリシンは、請求項1〜10のいずれか1項に記載さ
    れる通りであり、そして変異体または融合タンパク質であり、ここで、該方法は
    、カリシン変異体および融合タンパク質の作製における組換えDNA技術の使用
    を包含する、方法。
  12. 【請求項12】 前記リガンド結合ドメインおよび/または標的化ドメイン
    が、リガンドの結合の特異性を変更、および/またはその結合部位に対する標的
    化ドメインの親和性を変更するように遺伝的に改変されている、請求項11に記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 前記カリシンが、1つより多い型のリガンド結合ドメイン
    との分子複合体を含み、ここでカリシン遺伝子が、互いに融合され、そして/ま
    たは適切な連結領域が、複数の成分の遺伝子および遺伝子産物を産生するために
    使用され、そして/または相互作用部位が、該カリシンの個々のモノマー中に導
    入され、その結果、個々のタンパク質を混合する場合、分子が類似または異なる
    機能性を有する多サブユニットの複合体に会合される、請求項11および/また
    は請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記方法が、マルチマーの複合体を形成するためにカリシ
    ンのモノマーを架橋する化学的な方法を包含する、請求項11および/または請
    求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の方法をさらに包含する、請求項13に
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記化学的な方法が、二官能性の架橋剤の使用を含む、請
    求項14または15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記架橋剤が、1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプ
    ロピル]カルボジイミドヒドロクロライド(EDC)である、請求項16に記載
    の方法。
  18. 【請求項18】 β−ラクトグロブリンおよび組換えの主要尿タンパク質の
    架橋を達成するための、請求項11〜17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜10のいずれか1項に記載された少なくとも1
    つのカリシンを含有する毛髪または皮膚の治療組成物の、使用。
  20. 【請求項20】 前記組成物が、化粧効果または治療効果を提供する、請求
    項19に記載の使用。
  21. 【請求項21】 前記化粧効果が、コンディショニング効果を提供するため
    の、前記カリシンの毛髪に対する標的化および/または少なくとも1つの所望さ
    れる効果を提供するための、芳香剤もしくは毛染め剤の毛髪に対する標的化を含
    む、請求項20に記載の使用。
  22. 【請求項22】 医薬品としての使用のために治療薬に結合した、カリシン
  23. 【請求項23】 前記医薬品が、動物および/または鳥の寄生虫の感染の処
    置における使用のための獣医学的組成物である、請求項22に記載のカリシン。
  24. 【請求項24】 前記カリシンが結合し、そして外寄生を予防および/また
    は治療するために、毛髪および/または皮膚に殺虫剤を輸送する、請求項22に
    記載のカリシン。
  25. 【請求項25】 毛髪、柔毛、皮、羽毛、頭皮、および皮膚に影響する状態
    を予防および/または処置するための、個体および/または動物および/または
    鳥に対する、カリシンを含有している組成物の投与を含む、ヒトおよび/または
    動物および/または鳥の処置のための方法。
JP2000599352A 1999-02-18 2000-02-17 改変されたカリシン Withdrawn JP2002541064A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9903584.2A GB9903584D0 (en) 1999-02-18 1999-02-18 Modified calycins
GB9903584.2 1999-02-18
PCT/GB2000/000517 WO2000048558A1 (en) 1999-02-18 2000-02-17 Modified calycins

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002541064A true JP2002541064A (ja) 2002-12-03

Family

ID=10847924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000599352A Withdrawn JP2002541064A (ja) 1999-02-18 2000-02-17 改変されたカリシン

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP1152734A1 (ja)
JP (1) JP2002541064A (ja)
AU (1) AU2678800A (ja)
CA (1) CA2362284A1 (ja)
GB (1) GB9903584D0 (ja)
WO (1) WO2000048558A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120793A (ja) * 2006-10-17 2008-05-29 Osaka Prefecture Univ ドラッグデリバリーシステムに用いる薬剤運搬体とそれを用いた医薬品および化合物の溶解補助剤とそれを含む組成物
WO2014203878A1 (ja) * 2013-06-17 2014-12-24 雪印メグミルク株式会社 エラスチン産生促進剤
WO2014203883A1 (ja) * 2013-06-17 2014-12-24 雪印メグミルク株式会社 ヒアルロン酸産生促進剤
WO2014203885A1 (ja) * 2013-06-17 2014-12-24 雪印メグミルク株式会社 コラーゲン産生促進剤

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2305547C2 (ru) * 2001-08-23 2007-09-10 Вестгейт Байолоджикал Лимитед Применение апопротеинов сыворотки молока в профилактике или лечении микробной или вирусной инфекции
US7807141B2 (en) 2003-09-08 2010-10-05 E.I. Du Pont De Nemours And Company Peptide-based oral care surface reagents for personal care
US7585495B2 (en) 2003-09-08 2009-09-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Method for identifying shampoo-resistant hair-binding peptides and hair benefit agents therefrom
US7220405B2 (en) 2003-09-08 2007-05-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Peptide-based conditioners and colorants for hair, skin, and nails
MXPA05004820A (es) 2003-09-08 2005-09-20 Du Pont Acondicionadores y colorantes a base de peptidos para cabello, piel y unas.
US7285264B2 (en) 2003-09-08 2007-10-23 E.I. Du Pont De Nemours And Company Peptide-based body surface coloring reagents
WO2006053613A2 (en) * 2004-11-19 2006-05-26 Unilever N.V. Skin care composition comprising fusion polypeptide composition
GB0508863D0 (en) * 2005-04-29 2005-06-08 Astrazeneca Ab Peptide
US7736633B2 (en) 2005-09-28 2010-06-15 E.I. Du Pont De Nemours And Company Method for enhancing effects of colorants and conditioners
US7632919B2 (en) 2005-12-15 2009-12-15 E.I. Du Pont De Nemours And Company Polystyrene binding peptides and methods of use
US7709601B2 (en) 2005-12-15 2010-05-04 E. I. Du Pont De Nemours And Company Nylon binding peptides and methods of use
US7906617B2 (en) 2005-12-15 2011-03-15 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyethylene binding peptides and methods of use
US7858581B2 (en) 2005-12-15 2010-12-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company PMMA binding peptides and methods of use
US7700716B2 (en) 2005-12-15 2010-04-20 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polytetrafluoroethylene binding peptides and methods of use
US7928076B2 (en) 2005-12-15 2011-04-19 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polypropylene binding peptides and methods of use
US8273337B2 (en) 2007-09-14 2012-09-25 Affinergy Inc. Hair binding peptides and peptide-based hair reagents for personal care
US8697654B2 (en) 2008-12-18 2014-04-15 E I Du Pont De Nemours And Company Peptide linkers for effective multivalent peptide binding
US8287845B2 (en) 2008-12-18 2012-10-16 E I Du Pont De Nemours And Company Hair-binding peptides
US20100158837A1 (en) 2008-12-18 2010-06-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company Iron oxide-binding peptides
US20100158822A1 (en) 2008-12-18 2010-06-24 E .I. Du Pont De Nemours And Company Peptides that bind to silica-coated particles

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2688135B1 (fr) * 1992-03-09 1995-06-09 Oreal Composition cosmetique pour le maintien de la coiffure, contenant un proteine de lait et/ou un hydrolysat de proteine de lait et un hydrolysat de keratine.
CH686998A5 (fr) * 1993-09-23 1996-08-30 Givenchy Parfums Composition cosmétique à effet raffermissant-retard.
FR2757767B1 (fr) * 1996-12-27 1999-02-05 Oreal Composition topique contenant au moins une proteine d'origine vegetale et/ou une proteine d'origine animale et une poly(acide 2-acrylamido 2-methylpropane sulfonique) reticule
DE19742706B4 (de) * 1997-09-26 2013-07-25 Pieris Proteolab Ag Lipocalinmuteine

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120793A (ja) * 2006-10-17 2008-05-29 Osaka Prefecture Univ ドラッグデリバリーシステムに用いる薬剤運搬体とそれを用いた医薬品および化合物の溶解補助剤とそれを含む組成物
WO2014203878A1 (ja) * 2013-06-17 2014-12-24 雪印メグミルク株式会社 エラスチン産生促進剤
WO2014203883A1 (ja) * 2013-06-17 2014-12-24 雪印メグミルク株式会社 ヒアルロン酸産生促進剤
WO2014203885A1 (ja) * 2013-06-17 2014-12-24 雪印メグミルク株式会社 コラーゲン産生促進剤
JP2015000860A (ja) * 2013-06-17 2015-01-05 雪印メグミルク株式会社 エラスチン産生促進剤
JP2015000038A (ja) * 2013-06-17 2015-01-05 雪印メグミルク株式会社 ヒアルロン酸産生促進剤
JP2015000862A (ja) * 2013-06-17 2015-01-05 雪印メグミルク株式会社 コラーゲン産生促進剤

Also Published As

Publication number Publication date
CA2362284A1 (en) 2000-08-24
AU2678800A (en) 2000-09-04
EP1152734A1 (en) 2001-11-14
GB9903584D0 (en) 1999-04-07
WO2000048558A1 (en) 2000-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002541064A (ja) 改変されたカリシン
JP5963953B2 (ja) 皮膚透過性ペプチド
US20190023743A1 (en) Methods and compositions for modulating drug-polymer architecture, pharmacokinetics and biodistribution
He et al. Dietary glycotoxins: inhibition of reactive products by aminoguanidine facilitates renal clearance and reduces tissue sequestration.
DE69830192T2 (de) Hydrophobisch-modifizierte Hedgehog Protein Zusammensetzungen und Verfahren
Dan Mogosanu et al. Keratin-based biomaterials for biomedical applications
AU2012293448B2 (en) Novel compositions and uses thereof
HU217095B (hu) Eljárás rekombináns sertésszomatotropin aggregációjának gátlására
JPH11507203A (ja) 脊椎動物Serrate遺伝子のヌクレオチドおよびタンパク質配列およびそれらに基づく方法
JPH03504967A (ja) 血液脳関門を介しての神経ペプチド運搬のためのキメラ性ペプチド
MXPA97003362A (en) Conjugates of bdnf and nt-3 with a polymer solubleen a
Jiang et al. Purification and characterization of a chemoattractant from electric shock-induced earthworm secretion, its receptor binding, and signal transduction through the vomeronasal system of garter snakes.
RU2247554C2 (ru) Косметические композиции, включающие человеческий сывороточный альбумин, полученный от трансгенных животных, неявляющихся человеком
PT97877A (pt) Processo para a preparacao de composicoes farmaceuticas contendo peptidos homeocaixas (semelhante a caixa)
JP2005536513A (ja) 輸送剤と共役させた治療剤の経口投与
PL199645B1 (pl) Kwas nukleinowy, polipeptyd fuzyjny, kompozycja, wektor, wektor ekspresyjny, układ gospodarz wektor, sposób wytwarzania polipeptydu fuzyjnego, kwas nukleinowy i sposób wytwarzania polipeptydu fuzyjnego
CN101371920A (zh) 保持内源性促红细胞生成素组织保护活性的长效促红细胞生成素
JP2003505081A (ja) 角質層の単離ポリペプチドとその使用
JP7537678B2 (ja) 自己組織化ペプチドを含む組成物
WO2022025209A1 (ja) 自己組織化ペプチド
TWI345571B (en) Acidic fibroblast growth factor 1 (fgf-1) used for skin caring
US20040147437A1 (en) Calycins
Shariq et al. Dig & Delve into Protein Based Nanoformulations
CN114107397A (zh) 递送带负电荷的核酸的递送系统、复合物及药物
WO2023238152A1 (en) Protein conjugate for hair dye, a construct, composition and method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070501