JP2002538317A - クッション体とその製造方法および製造装置 - Google Patents

クッション体とその製造方法および製造装置

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JP2002538317A JP2000601238A JP2000601238A JP2002538317A JP 2002538317 A JP2002538317 A JP 2002538317A JP 2000601238 A JP2000601238 A JP 2000601238A JP 2000601238 A JP2000601238 A JP 2000601238A JP 2002538317 A JP2002538317 A JP 2002538317A
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Abstract

(57)【要約】 クッション体製造装置は、軟化した熱可塑性樹脂を吐出することにより複数本の連続線状体をループ状に曲がりくねらせかつ互いの接触部を融着させる複数のノズルと、これら連続線状体がループを形成する際に連続線状体をクッション体の厚み方向両面から寄せる第1のガイド部(41,42)と、クッション体の両サイド方向から内側に寄せる第2のガイド部(43,44)とを有している。ガイド部(41,42;43,44)は、クッション体の断面形状の輪郭に応じた凹凸のある外周面を有する複数のローラ(50,52,60,62)と、各ローラに張り渡されて無端走行することにより各ローラの外周面に応じた形状に変形して整形案内面(56,57,66,67)を形成するベルト(54,55,64,65)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両や船舶,航空機等の乗り物に装備される座席、あるいはソファ
やベッド等の家具類などに好適なクッション体とその製造方法および製造装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば車両の座席等に使われるクッション体として、従来よりウレタンフォー
ム等の合成樹脂発泡体が多く用いられてきた。また、通気性を良くするため、あ
るいは再溶融によるリサイクル使用の観点から、例えば米国特許明細書第5,6
39,543号明細書に開示されているような熱可塑性樹脂を用いた立体網目構
造のクッション体も提案されている。
【0003】 前記網目構造のクッション体を製造するために、溶融した熱可塑性樹脂を多数
のノズルから吐出させることによって得られる多数本の連続ファイバを、左右一
対の平坦なコンベア間を通しながら冷却槽に導いている。そしてこれらの連続フ
ァイバを前記冷却槽の内部でループ状に曲がりくねらせ、かつ、各々のループの
互いの接触部を融着させることにより、直方体形状のクッション体(網状ブロッ
ク)を得る。
【0004】 前記網状ブロックを所望のクッション体形状にするために、従来は、成形用の
金型に網状ブロックを収容し、熱プレスが行われている。この熱プレスによって
、前記網状ブロックが体積2分の1程度に圧縮されるとともに、所望の形状に成
形されることにより、クッション体としての最終製品形状が得られる。
【0005】 前記網状ブロックを熱プレスにより圧縮成形する場合は、見掛け上の密度(重
量)が必要以上に大きくなるという問題がある。しかもこうしたブロック工法に
より成形する場合には、多くの工数と作業時間が必要となるため、コストが高く
なる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従って本発明の目的は、所望形状の立体網目構造のクッション体を能率良く製
造でき、圧縮量も少なくてすむようなクッション体とその製造装置を提供するこ
とにある。
【0007】 前述の目的を果たすための本発明のクッション体は、熱可塑性樹脂からなる繊
度300〜100,000デニールの複数本の連続線状体を各々ループ状に曲が
りくねらせかつ互いの接触部を融着させた見掛け密度が0.005〜0.20g
/cmの立体的な網状構造体を具備し、この網状構造体は、前記連続線状体が
ループ状に形成される際に、成形すべきクッション体の製品形状に応じて厚み方
向両面および両サイド方向から内側に寄せて冷却固化させられている。
【0008】 このように構成された本発明のクッション体はバインダが不要であり、しかも
単一の熱可塑性樹脂(好ましくは熱可塑性弾性樹脂)からなるため、再溶融によ
るリサイクル使用が可能である。このクッション体は、連続線状体がノズルから
出てループ状に形成される際に最終製品形状に近い形状となる。このため製品形
状に仕上げる際の圧縮量が少なくてすみ、密度が大きくなり過ぎず軽量である。
この発明のクッション体によれば、通気性がよく、耐へたり性に優れ、製品に仕
上げる際の二次成形の圧縮量が少なくてすみ軽量である。また、クッション体の
両サイド間において前記連続線状体のループが立つため、クッション性がさらに
良好である。
【0009】 本発明の製造方法は、軟化させた熱可塑性樹脂を複数のノズルから吐出させる
ことにより複数本の連続線状体を各々ループ状に曲がりくねらせかつ互いの接触
部を融着させる工程と、前記連続線状体がループ状に形成される際に、成形すべ
きクッション体の断面形状の輪郭に応じた整形案内面を有するガイド手段によっ
てクッション体の厚み方向両面および両サイド方向から内側に寄せた状態(幅寄
せした状態)で冷却固化させる工程とを具備している。この製造方法は、クッシ
ョン体を最終製品形状にするために行う圧縮等の後工程(二次成形)を軽減ある
いは省略することを可能にする。この製造方法によれば、網状構造体からなる立
体形状のクッション体を連続的に能率良く製造することができ、かつ、最終製品
形状に仕上げるための二次成形時の圧縮量も少なくてすむ。場合によっては二次
成形を省略することも可能である。このため製造コストを下げることができると
ともに、密度が高くなり過ぎることもなく、耐久性に優れ、通気性も充分なクッ
ション体が得られる。
【0010】 本発明の製造方法においては、前記ガイド手段から連続的に送り出されてくる
クッション体が熱変形可能温度域にあるうちに、クッション体の両側から二次成
形用の型によって挟み込むことによりクッション体のさらなる成形を行なう工程
を備えていてもよい。前記二次成形により、クッション体を、その最終製品形状
に正確に仕上げることができる。しかもこのクッション体は、二次成形前に予め
完成品に近い形状まで予備成形されるため、二次成形時に必要な圧縮量が少なく
てすむ。
【0011】 この発明の製造装置は、軟化させた熱可塑性樹脂を連続的に吐出する複数のノ
ズルを有するノズル部であって、前記ノズルが吐出する複数本の連続線状体を各
々ループ状に曲がりくねらせかつ互いの接触部を融着させるノズル部と、前記ノ
ズル部の下方に設けられかつ成形すべきクッション体の断面形状の輪郭に応じた
整形案内面を有するガイド手段であって、前記連続線状体がループ状に形成され
る際にこれら連続線状体をクッション体の厚み方向両面および両サイド方向から
内側に寄せるガイド手段と、前記連続線状体を冷却することによって冷却固化さ
せる冷却手段とを具備している。この製造装置によれば、連続線状体がループ状
に形成される際(網状体の製造時)にクッション体の予備成形を行なっておくこ
とができるため、その後に行なう二次成形(最終製品形状に仕上げるための成形
)での圧縮量が少なくてすむ。このため、網状構造体からなる立体形状のクッシ
ョン体を連続的に能率良く製造することができる。
【0012】 本発明のクッション体製造装置において、前記ガイド手段は、成形すべきクッ
ション体の厚み方向両面に対向して設けた一対の第1のガイド部と、成形すべき
クッション体の両サイドに対向して設けた一対の第2のガイド部とを有し、これ
ら第1のガイド部と第2のガイド部は、それぞれ前記クッション体の断面形状の
輪郭に応じた外周面を有する複数のローラと、これらローラ間に張り渡されて無
端走行することにより前記ローラの外周面に応じた形状に変形して前記整形案内
面を形成するベルトを有していてもよい。このように4方向からクッション体を
挟み込むガイド手段により、冷却固化前の網状構造体をクッション体の最終製品
形状に近付ける予備成形が可能となる。この製造装置によれば、前記第1のガイ
ド部と第2のガイド部によって網状構造体を4方向から寄せるため、網状構造体
の幅寄せ効果をさらに高めることができる。
【0013】 前記ガイド手段は、成形すべきクッション体を挟んで互いに対向して設けた一
対のガイド部を有し、これらガイド部は前記クッション体の厚み方向両面と両サ
イドを囲む形状の外周面を有する複数のローラと、各ローラ間に張り渡されて無
端走行することにより前記ローラの外周面に応じた形状に変形して前記整形案内
面を形成するベルトを有していてもよい。このように2方向からクッション体を
挟み込むガイド手段によっても、冷却固化前の網状構造体をクッション体の最終
製品形状に近付けることが可能である。この製造装置によれば、ガイド手段を構
成するローラの数が少なくてすむ。
【0014】 本発明のクッション体製造装置において、前記ガイド手段は、前記連続線状体
をクッション体の厚み方向に寄せる距離よりも、両サイドから幅寄せする距離の
方が大きくなるようにしてもよい。この製造装置によれば、クッション体の両サ
イド間において連続線状体のループがクッション体の厚み方向に立つため、クッ
ション体のクッション性能が向上する。
【0015】 本発明のクッション体製造装置は、前記ガイド手段から連続的に送り出されて
くるクッション体が熱変形可能温度域にあるうちに、このクッション体を両側か
ら挟み込んでさらなる成形を行なう二次成形用の型を備えていてもよい。二次成
形用の型は、パンチングメタルのように多数の孔のあいた簡易型を使用できる。
この製造装置によれば、ガイド手段から連続的に送り出されてくるクッション体
を、二次成形用の型によって正確な製品形状に仕上げることができる。
【0016】 本発明のクッション体製造装置において、前記ノズル部は、前記ガイド手段の
整形案内面の内側の領域に前記樹脂を吐出するようにノズルの一部を覆うマスキ
ング手段を有していてもよい。このようなノズル部を採用すれば、ノズルから吐
出される連続線状体の分布が、前記ガイド手段によって幅寄せされるべきクッシ
ョン体の断面形状に近くなる。従ってこの製造装置によれば、前記ガイド手段に
よる幅寄せ効果をさらに高めることが可能となる。マスキング手段は、ノズル部
の吐出領域を変えることのできる可動式の遮蔽部材を備えていてもよい。
【0017】 この発明の他の目的および利点については以下の記載で明らかにされるかある
いは発明の実施例により明らかにされる。そしてこの発明の種々の目的および利
点は、添付の特許請求の範囲に明白に指摘された構成および組合わせにより達成
される。
【0018】 この明細書の一部を構成している添付図面は、この発明の現在の好適な実施例
を図示しているとともに、前述した概略的な記載および以下の好適な実施例の詳
細な記載と協働して、発明の本質を説明するために寄与する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の第1の実施形態について図1から図6を参照して説明する。
【0020】 図2に示すクッション体1は、主として熱可塑性弾性樹脂からなる300デニ
ール以上の連続線状体2を、ランダムなループ状に曲がりくねらせかつ各々のル
ープの互いの接触部を融着させた立体的な網状構造体3からなる。このクッショ
ン体1の見掛け密度は0.005〜0.20g/cmの範囲にある。連続線状
体2の線径は、例えば0.3mm〜0.4mmである。但し、必要に応じてそれ
以外の線径であってもよい。
【0021】 後述するようにクッション体1は、ループが形成される際に、成形すべきクッ
ション体1の断面形状に応じて、連続線状体2がクッション体1の厚み方向両面
1a,1bから内側に寄せられ、かつ、両サイド1c,1dから内側に寄せられ
ている。すなわち、網状構造体3を厚み方向と幅方向に寄せた状態で、連続線状
体2が冷却固化させられている。このクッション体1を車両等の座席に用いる場
合には、厚み方向の平坦な面(上面)1aが、主として着座荷重の加わる座部と
して使われる。盛り上がった形状の両サイド1c,1dは、いわゆるサイドサポ
ート部として機能する。
【0022】 なお、クッション体1の見掛け密度が0.005g/cm未満では、反発力
が失われるのでクッション体として不適当である。見掛け密度が0.20g/c
を越えると弾発性が強くなり過ぎて、座り心地が悪くなるので、やはりクッ
ション体として不適当である。より好ましい見掛け密度は0.01g/cm
上、0.05g/cm以下である。
【0023】 また、連続線状体2の繊度が300デニール未満では強度が低下し、反発力が
低下するので好ましくない。繊度が100,000デニールを越えると、単位体
積当たりの連続線状体2の構成本数が少なくなり、圧縮特性が悪くなるので好ま
しくない。すなわちこの線状体2の繊度は、クッション体として好ましい反発力
が得られる300デニール以上、望ましくは400デニール以上、100,00
0デニール以下であり、より好ましくは、500〜50,000デニールである
【0024】 連続線状体2の材料である熱可塑性弾性樹脂としては、ポリエステル系エラス
トマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等を適用でき
る。ポリエステル系エラストマーは、例えば熱可塑性ポリエステルをハードセグ
メントとし、ポリアルキレンジオールをソフトセグメントとするポリエステルエ
ーテルブロック共重合体、または脂肪族ポリエステルをソフトセグメントとする
ポリエステルエーテルブロック共重合体である。ポリアミド系エラストマーは、
例えばナイロンをハードセグメントとし、ポリエチエングリコールあるいはポリ
プロピレングリコール等をソフトセグメントとするものなどが例示できる。
【0025】 また上記の熱可塑性弾性樹脂に、熱可塑性の非弾性樹脂を組合わせてもよい。
熱可塑性非弾性樹脂は、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリウレタンなどで
ある。これら非弾性樹脂と熱可塑性弾性樹脂との組合わせは、リサイクル使用の
観点から互いに同系の樹脂が望ましい。例えばポリエステル系エラストマーとポ
リエステル系樹脂との組合わせや、ポリアミド系エラストマーとポリアミド系樹
脂との組合わせ、あるいはポリウレタン系エラストマーとポリウレタン系樹脂と
の組合わせなどが推奨される。
【0026】 上記クッション体1は、図3に概念的に示したクッション体製造装置10によ
って製造される。クッション体製造装置10の一例は、押出機15とノズル部1
6を備えている。押出機15は、材料供給口17から投入された熱可塑性弾性樹
脂原料を、この樹脂の融点より10℃ないし80℃高い温度(例えば40℃高い
温度)に加熱しつつ、ノズル部16に向って押出す。
【0027】 上記温度に加熱された熱可塑性弾性樹脂はノズル部16から下方に吐出され、
線状に連続して途切れることなく自由落下する。熱可塑性弾性樹脂の吐出時の溶
融温度をこの樹脂の融点より30℃〜50℃高い温度とすれば、ランダムな三次
元ループを形成しやすく、しかもループどうしの接触部が互いに融着しやすい状
態に保つことができるので好ましい。
【0028】 図4に示すようにノズル部16は、所定広さ(一例として、幅W:60cm、
長さL:5cm)のノズル有効面20を有している。このノズル有効面20に、
孔径0.5mm程度の多数のノズル16aが、所定の孔間ピッチ(例えばピッチ
:5mm)で形成されている。図5に示すようにノズル部16には、成形すべき
クッション体の横断面の輪郭形状に応じた開口部21を有するマスキング手段と
してのマスキング部材22が装着される。このマスキング部材22により、全て
のノズル16aのうち、クッション体の幅方向断面に応じた領域の内側に位置す
るノズル16aのみが開口して溶融樹脂を吐出することができる。前記押出機1
5は、ノズル1つ当りの吐出量が0.5g〜1.5g/分となるように前記熱可
塑性弾性樹脂をノズル16aから吐出する。
【0029】 ノズル部16の下方には、ノズル部16から例えば50cmほど離れて、この
発明でいう冷却手段として機能する水等の冷却液30の液面30aが位置してい
る。この冷却液30は、例えば70℃前後の温度に加熱されている。 ノズル部16の下方にガイド手段40が設けられている。図1に示すようにガ
イド手段40は、成形すべき前記クッション体(例えば図2に示すクッション体
1)の厚み方向両面1a,1bに対向して配された一対の第1のガイド部41,
42と、前記クッション体1の両サイド1c,1dに対向して配された一対の第
2のガイド部43,44とを含んでいる。
【0030】 さらに詳しくは、第1のガイド部41,42は、成形すべきクッション体に応
じた凹凸形状のある複数のローラ50,51,52,53(図6に示す)と、一
方のローラ50,51間に張り渡した可撓性の無端ベルト54と、他方のローラ
52,53間に張り渡した可撓性の無端ベルト55などからなる。
【0031】 各ローラ50,51,52,53は、成形すべきクッション体1の厚み方向両
面1a,1bの断面形状の輪郭に応じた曲面状の外周面50a,51a,52a
,53aを有している。一方のベルト54が上下のローラ50,51間で無端走
行する。他方のベルト55は上下のローラ52,53間で無端走行する。各ベル
ト54,55はローラ50,51,52,53の外周面50a,51a,52a
,53aに応じた形状に変形し、厚み方向の整形案内面56,57を形成する。
【0032】 第2のガイド部43,44も、互いに対をなす上下一対の凹凸形状のあるロー
ラ60,62(図1に一部のみ示す)と、一方のローラ60に張り渡した可撓性
の無端ベルト64と、他方のローラ62に張り渡した可撓性の無端ベルト65な
どからなる。各ローラ60,62は、クッション体1の両サイド1c,1dの断
面形状の輪郭に応じた曲面状の外周面60a,62a(図1に一部のみ示す)を
有している。そしてこれらのベルト64,65が無端走行することにより、各ベ
ルト64,65がローラ60,62の外周面60a,62aに応じた形状に変形
して両サイドの整形案内面66,67を形成する。
【0033】 ベルト54,55,64,65の一例は、それぞれ前記連続線状体2よりも軟
化温度の高い合成樹脂ネットを用いるが、ステンレス鋼などの金属からなる可撓
性の金属ネット(例えばベルト幅:70cm)を用いてもよい。各ベルト54,
55,64,65の上部は冷却液30の液面30a上に露出している。これらの
ベルト54,55,64,65はモータ等を駆動源とする駆動機構によって、図
3中の矢印方向に連続的に無端走行する。図1においてC1,C2,C3,C4
は、それぞれローラ50,52,60,62の回転中心を示している。回転中心
C1,C2,C3,C4は互いに同じ高さにある必要はない。
【0034】 次に上記製造装置10によってクッション体1を製造する工程について説明す
る。 熱可塑弾性樹脂原料を押出機15に供給し、樹脂原料の軟化温度よりも40℃
程度高い温度に加熱し軟化させる。そして溶融状態の熱可塑性弾性樹脂原料をノ
ズル部16の各ノズル16aから吐出させ、ベルト54,55,64,65の間
に自然落下させる。
【0035】 溶融した熱可塑性弾性樹脂がベルト54,55,64,65の間に落ちること
により、ノズル16aの数に応じた本数の連続線状体2が形成される。これら連
続線状体2は、ベルト54,55,64,65の間に挟まれ、停留することで、
曲がりくねりながらランダムなループが発生する。すなわちこれらの連続線状体
2は、それぞれ途切れることなく曲がりくねりながらも図3中の矢印A方向に連
続しつつ、A方向と交差する方向(例えば矢印B方向)にループを形成する。
【0036】 この場合、ノズル16aのピッチをループが互いに接触できる寸法にしておく
ことで、ベルト54,55,64,65の間でループを互いに接触させることが
できる。これらループどうしの接触部を融着させることにより、立体的な網状構
造体3が得られる。なお、冷却液30の温度を網状構造体3のアニーリング温度
(擬似結晶化促進温度)に保持しておくことで、網状構造体3の擬似結晶化処理
を同時に進行させることができる。
【0037】 ループが融着した網状構造体3は、厚み方向両面が第1のガイド部41,42
の整形案内面に56,57によって規制される。これと同時に、両サイドが第2
のガイド部43,44の整形案内面に66,67によって内側に幅寄せされる。
こうして網状構造体3が幅寄せされつつ、冷却液30に毎分約1mの速度で引き
込まれ、冷却液30の中で冷却固化するとともに、各ループの融着部が固定され
る。これにより、クッション体1の最終製品の幅方向断面に近い断面形状を有す
る網状構造体3が連続的に製造される。このように、連続線状体2がループを形
成する際に、ガイド部43,44によって網状構造体3が連続的に幅寄せされる
。このため、クッション体1の両サイド1c,1d間においてクッション体1の
厚み方向にループが立つようになり、着座荷重等に対して良好なクッション性が
発揮されるようになる。
【0038】 なお、ガイド手段40によって連続線状体2を内側に寄せる際に、第1のガイ
ド部41,42によって厚み方向に寄せる距離よりも、第2のガイド部43,4
4によって幅寄せする距離の方を大きくするとよい。こうすることにより、クッ
ション体1の両サイド1c,1d間において連続線状体2の各ループがクッショ
ン体1の厚み方向に立つようになるため、厚み方向のクッション性能がさらに良
くなる。
【0039】 上記の一連の工程を経て得られた網状構造体3を、必要に応じて上記熱可塑性
弾性樹脂の融点よりも10℃以上低い温度で擬似結晶化処理を行う。この擬似結
晶化処理後に、網状構造体3を所定の大きさに切断することにより、図2に示す
ようなクッション体1の最終形状に近い網状構造体3を得た。この網状構造体3
は、前記ノズル16aの数に応じた本数の連続線状体2が互いにランダムループ
を描きながらクッション体1の長手方向に連なった立体網目形状をなしている。
【0040】 このクッション体1を前後方向の所定長さ(クッション体としての製品長さ)
に切断することにより、図2に示すクッション体1を得た。さらにこのクッショ
ン体1をパンチングメタルからなる簡易型に収容し、130℃〜160℃の熱風
で加熱するとともに最終製品形状となるようにある程度圧縮して二次成形を行な
った。そして冷却後に脱型し、所定の立体形状のクッション体1(密度が例えば
0.05g/cm)を得た。
【0041】 得られたクッション体1の二次成形に要した時間は僅か5分であり、製品重量
は1,035g、25%圧縮硬さが180N(ニュートン)であった。二次成形
の時間を4分に設定した場合、製品重量が1,200g、25%圧縮硬さが19
0Nであった。ここで25%圧縮硬さとは、日本工業規格のJISK6400で
規定される圧縮試験において、直径200mmφの円板でクッション体を25%
まで圧縮したときの荷重(反力)である。
【0042】 なお、第2のガイド部43,44によって連続線状体を幅寄せする距離をゼロ
にして成形したクッション体の重量は1,000g、25%圧縮硬さが180N
であった。このガイド部43,44によって幅寄せした距離が15mmのクッシ
ョン体は、重量1,035g、25%圧縮硬さが200Nであった。ガイド部4
3,44によって幅寄せした距離が30mmのクッション体は、重量1,070
g、25%圧縮硬さが230Nであった。
【0043】 これに対し、従来技術によって単なる立方体に成形した網状構造体のブロック
を圧縮成形型によって加熱し、2分の1の体積に圧縮することによって比較例と
してのクッション体を得た。この比較例のクッション体は成形に30分を要し、
得られたクッション体の重量は1,500g、25%圧縮硬さが180Nであっ
た。この比較例を成形時間40分で成形した場合のクッション体の重量は1,7
00g、25%圧縮硬さが190Nであった。いずれにしても従来技術では、ク
ッション体の圧縮量が大きいため見掛け密度が大幅に増加した。
【0044】 前述した本発明の実施形態であるクッション体1においては、主として熱可塑
性弾性樹脂からなる300デニール以上の連続線状体2を曲がりくねらせて多数
のランダムループが形成されている。そして、各々のループが互いに溶融状態で
接触させられ、接触部の大部分を互いに融着させて三次元的なランダムループか
らなる立体形状の網状構造体3が形成されている。このため、クッション体1の
使用時に大きい応力で大変形を与えても、網状構造体3の全体が互いに三次元的
に変形しつつ応力を吸収する。その応力が解除されると、熱可塑性弾性樹脂のゴ
ム弾性によって網状構造体3が元の形状に復元することができる。
【0045】 しかも本発明のクッション体1は、その長手方向に連なる連続線状体2によっ
て網状構造体3が構成されるため、線状体2がほつれたり形状の崩れを生じるこ
とがない。そして連続線状体2どうしが溶融状態で互いに融着するから、バイン
ダが不要である。しかもこのクッション体1は単一の熱可塑性樹脂からなるため
、再溶融によるリサイクル使用が容易である。
【0046】 図7は、本発明の第2の実施形態のクッション体製造装置のガイド手段40を
示している。すなわちこのガイド手段40は、成形すべきクッション体(例えば
図2に示すクッション体1)を厚み方向に挟むように互いに対向して設けた一対
のガイド部41A,42Aを備えている。それ以外の構成と作用効果について、
第2の実施形態は前記第1の実施形態と同様であるから説明は省略する。
【0047】 この第2の実施形態のガイド部41A,42Aは、それぞれ、複数のローラ7
0,71(一部のみ図示する)と、ベルト74,75を有している。ローラ70
,71は、クッション体1の厚み方向両面1a,1bおよび両サイド1c,1d
を囲む形状の外周面70a,71aを有している。ベルト74,75は、各ロー
ラ70,71に巻掛けられて無端走行することにより、ローラ70,71の外周
面70a,71aに応じた形状に変形し、整形案内面72,73を形成する。こ
れらガイド部41A,42Aも、前述の連続線状体2がループを形成する際に、
クッション体1を、厚み方向両面1a,1bと、両サイド1c,1d方向から幅
寄せすることができる。図7において、C5,C6はそれぞれローラ70,71
の回転中心を示している。回転中心C5,C6は互いに同じ高さにある必要はな
い。
【0048】 図8は、本発明の第3の実施形態のガイド手段40を示している。このガイド
手段40は、ガイド部41,42の少なくとも一方に、水平方向に移動可能な成
形用プーリ80と、移動可能なテンションプーリ81,82を備えている。この
実施形態の場合、クッション体が熱変形可能温度域にあるうちに、成形すべきク
ッション体の長手方向の形状に応じて成形用プーリ80が移動させられる。すな
わち、クッション体を長手方向に移動させながら、成形用プーリ80によってク
ッション体を厚み方向に圧縮することにより、クッション体の長手方向各部の形
状付与が行なわれる。
【0049】 図9は、本発明の第4の実施形態のクッション体製造装置を示している。この
実施形態は、ガイド手段40の下方に二次成形用の型90を備えている。二次成
形用の型90は、ガイド手段40から連続的に出てくるクッション体の両側に対
向する受け型91と押さえ型92を含んでいる。受け型91の一例は上下のロー
ラと無端ベルトを組合わせたベルト機構であり、クッション体を下方に移動させ
る機能を有している。押さえ型92は受け型91と対向する側に成形面92aを
有し、かつ、軸92bを中心として回転することができる。
【0050】 二次成形用の型90を備えたクッション体製造装置は、ガイド手段40から連
続的に送り出されてくるクッション体が熱変形可能温度域にあるうちに、押さえ
型92の成形面92aをクッション体に押付ける。このことにより、クッション
体をある程度圧縮してクッション体のさらなる成形(仕上げの二次成形)が行な
われる。この二次成形後に、このクッション体を所定の製品長さに切断する。こ
れらの受け型91と押さえ型92は、例えばアルミニウム合金製のパンチングメ
タルなどのように多数の通気孔を有する簡易型を使用することにより、熱風をク
ッション体の内部に吹込むことができるようにしてもよい。
【0051】 図10は、本発明の第5の実施形態のクッション体製造装置を示している。こ
の実施形態も、ガイド手段40の下方に二次成形用の型100を備えている。型
100は、ガイド手段40から出てくるクッション体を挟むことの可能な左右一
対の往復動式の押さえ型101,102を含んでいる。押さえ型101,102
の相互対向面には、成形すべきクッション体の長手方向各部等の形状に応じた凹
凸のある成形面101a,102aが形成されている。
【0052】 上記押さえ型101,102を、図示しない型駆動機構によって、図10中の
左右方向(矢印Fで示す方向)に往復動させる。押さえ型101,102の成形
面101a,102aを、ガイド手段40から連続的に送り出されてくる熱変形
可能温度域にあるクッション体に押付けることによって、クッション体のさらな
る成形(仕上げの二次成形)が行なわれる。上記二次成形後に、クッション体が
所定の製品長さに切断される。この押さえ型101,102も、例えばアルミニ
ウム合金製のパンチングメタルなどのように多数の通気孔を有する簡易型でよい
【0053】 図11から図13は本発明の第6の実施形態のクッション体製造装置10Aを
示している。このクッション体製造装置10Aのダイヘッド120は、多数のノ
ズル16aが形成されたノズルプレート121,122と、ヒータ123と、ダ
イヘッド120内のチャンバ124に熱可塑性の溶融樹脂を供給するための配管
125と、保温材126と、フィルタ127と、マスキング手段として機能する
可動式の遮蔽部材130などを備えている。遮蔽部材130はシリンダ機構等の
アクチュエータ131によって、図11と図13に示す矢印D1方向に移動させ
ることができる。この遮蔽部材130をD1方向に移動させることにより、成形
すべきクッション体の形状に応じて、全ノズル16aのうちの一部を遮蔽し、ノ
ズル部16の吐出領域を変化させる。こうすることにより、クッション体を成形
する上で必要な部分にのみ連続線状体2を吐出することができる。
【0054】 ノズル部16の下方に、冷却液30と、ガイド手段40として機能する無端ベ
ルトを用いた第1のコンベア141と、可動ローラを用いた第2のコンベア14
2が設けられている。第2のコンベア142の下方に、無端ベルトを用いた第3
のコンベア143が設けられている。第2のコンベア142は第1のコンベア1
41と向かい合い、アクチュエータ144によって、図11中の矢印D2方向に
、遮蔽部材130と同期して往復移動させることができる。第1のコンベア14
1と第2のコンベア142は、昇降機構145によって上下方向に移動させるこ
とができるようにしてもよい。
【0055】 第1のコンベア141の上端部141aと、第2のコンベア142の上端部1
42aは、いずれも液面30aの上に出ている。これら上端部141a,142
aは、ノズル16aから落ちてくる連続線状体2のうち、外側に位置する線状体
2aを受け止めることのできる位置にある。コンベア141,142,143の
移動速度(網状構造体3を送る速度)は、ノズル16aから落ちてくる連続線状
体2の落下速度よりも遅い。このため全ての連続線状体2は、コンベア141,
142間で滞留し、ループを形成する。
【0056】 図12に一方のコンベア141を代表して示したように、ノズル部16から落
ちてくる連続線状体2のうち、外側に位置する線状体2aは、コンベア141の
上端部141aにP1で示す位置で接し、ある程度固化する。この状態でコンベ
ア上端部141aが矢印D3方向に回転することにより、外側の線状体2aは、
軟化状態にある内側の線状体2bに向かって移動する。そして外側の線状体2a
と内側の線状体2bが液面30a上の位置P2において互いに接することにより
、両者が接着し一体化する。このため網状構造体3の表面付近の密度が網状構造
体3の内部の密度よりも高くなる。この実施形態の場合、コンベア上端部141
a,142aの、少なくともP1からP2に至る部分が液面30a上に出ている
必要がある。
【0057】 第2のコンベア142を第1のコンベア141に近付ける方向に移動させると
、網状構造体3の表面の密度を高めることができる。第2のコンベア142を第
1のコンベア141から遠ざける方向に移動させると、網状構造体3の表面の密
度が小さくなる。これらコンベア141,142を用いることにより、網状構造
体3の表面の密度を上げることができ、表面の凹凸を少なくすることができる。
なお、昇降機構145によってコンベア141,142を上下方向に移動させる
ことにより、液面30aに対するコンベア上端部141a,142aの高さを変
化させてもよい。
【0058】 図14に示した第7の実施形態のダイヘッド120は、成形すべきクッション
体の形状に応じた遮蔽部材130を備えている。この遮蔽部材130をアクチュ
エータ131によって矢印D1方向に移動させることにより、ノズル部16の吐
出領域を連続的に変化させることができる。
【0059】 図15に示した第8の実施形態のダイヘッド120は、成形すべきクッション
体の形状に応じた吐出領域をもつノズル部16と、クッション体の厚み方向(矢
印D1で示す方向)に移動可能な遮蔽部材130を備えている。この遮蔽部材1
30を矢印D1方向に移動させることにより、ノズル16aの吐出領域を変化さ
せる。
【0060】 図16に示した第9の実施形態のダイヘッド120は、矢印D4で示す方向に
移動可能な第1の遮蔽部材130aと、矢印D5で示す方向に移動可能な第2の
遮蔽部材130bと、矢印D6で示す方向に移動可能な第3の遮蔽部材130c
を備えている。このように互いに異なる方向に連続的に移動可能な遮蔽部材13
0a,130b,130cを用いることにより、ノズル部16の吐出領域をさら
に細かく変化させることが可能となる。
【0061】 なお、本発明におけるガイド手段としては、前述のベルト機構を用いたガイド
手段40以外に、例えばクッション体の断面形状の輪郭に応じた曲面(整形案内
面)を有するガイド板などの固定式のガイド部材を用いてもよい。この固定式の
ガイド部材は、下方にゆくほど内側に寄るように傾斜させるとよい。あるいはこ
のガイド板と、ベルト機構とを組合わせてもよい。また、クッション体の断面形
状の輪郭に応じた外周面を有するローラなどの回転式のガイド部材を用いてもよ
い。
【0062】 (産業上の利用可能性) 本発明によるクッション体は、自動車等の車両や船舶,航空機等の乗り物に装
備される座席、あるいはソファやベッド等の家具類等に適用することができる。
【0063】 その他の利点および変形例は当業者にとって容易に考え付くことになるであろ
う。この発明のより広い概念は、特定の詳細な代表的装置や、ここに記載された
図示例に限定される性質のものではない。すなわちこの発明の種々の変形例は、
添付の特許請求の範囲およびそれと同様のものにより規定された大きな発明の概
念から逸脱しない範囲でなすことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すクッション体製造装置のガイド手段
を構成する各ローラの平面図。
【図2】 図1に示されたガイド手段を用いて製造したクッション体の一例の
斜視図。
【図3】 図1に示されたガイド手段を備えるクッション体製造装置の側面図
【図4】 図3に示されたクッション体製造装置のノズル部の平面図。
【図5】 図4に示されたノズル部にマスキング部材が取付けられた状態を示
すノズル部の平面図。
【図6】 図6は図3に示されたクッション体製造装置のガイド手段の側面図
【図7】 図7は本発明の第2の実施形態を示すクッション体製造装置のガイ
ド手段のローラの平面図。
【図8】 本発明の第3の実施形態を示すクッション体製造装置のガイド手段
の側面図。
【図9】 本発明の第4の実施形態を示すクッション体製造装置のガイド手段
と二次成形用の型の側面図。
【図10】 本発明の第5の実施形態を示すクッション体製造装置のガイド手
段と二次成形用の型の側面図。
【図11】 本発明の第6の実施形態のクッション体製造装置を一部断面で示
す側面図。
【図12】 図11に示されたクッション体製造装置の一部を拡大して示す側
面図。
【図13】 図11に示されたクッション体製造装置のノズル部の平面図。
【図14】 本発明の第7の実施形態を示すクッション体製造装置のノズル部
の平面図。
【図15】 本発明の第8の実施形態を示すクッション体製造装置のノズル部
の平面図。
【図16】 本発明の第9の実施形態を示すクッション体製造装置のノズル部
の平面図。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる繊度300〜100,000デニール
    の複数本の連続線状体(2)を各々ループ状に曲がりくねらせかつ互いの接触部
    を融着させた見掛け密度が0.005〜0.20g/cm3 の立体的な網状構造
    体(3)を具備し、 前記網状構造体(3)は、前記連続線状体(2)がループ状に形成される際に
    成形すべきクッション体(1)の製品形状に応じて厚み方向両面および両サイド
    方向から内側に寄せて冷却固化させられ、 前記クッション体(1)の厚み方向両面の密度と、両サイドの表面の密度が、
    それぞれクッション体(1)の内部の密度よりも高くなっているクッション体
  2. 【請求項2】 軟化させた熱可塑性樹脂を複数のノズル(16a)から吐出
    させることにより複数本の連続線状体(2)を各々ループ状に曲がりくねらせか
    つ互いの接触部を融着させる工程と、 前記連続線状体(2)がループ状に形成される際に、成形すべきクッション体
    (1)の断面形状の輪郭に応じた整形案内面(56,57;66,67;72,
    73)を有するガイド手段(40)によってクッション体(1)の厚み方向両面
    および両サイド方向から内側に寄せた状態で前記連続線状体(2)を冷却固化さ
    せる工程と、 を具備したことをするクッション体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載したクッション体の製造方法において、 前記ガイド手段(40)から連続的に送り出されてくるクッション体(1)が
    熱変形可能温度域にあるうちに、クッション体(1)の両側から二次成形用の型
    (90,100)によってクッション体(1)を挟み込むことにより、クッショ
    ン体(1)のさらなる成形を行なう工程と、 成形されたクッション体(1)を所定長さに切断する工程とを具備する。
  4. 【請求項4】 軟化させた熱可塑性樹脂を連続的に吐出する複数のノズル(
    16a)を有するノズル部(16)であって、前記ノズル(16a)が吐出する
    複数本の連続線状体(2)を各々ループ状に曲がりくねらせかつ互いの接触部を
    融着させるノズル部(16)と、 前記ノズル部(16)の下方に設けられかつ成形すべきクッション体(1)の
    断面形状の輪郭に応じた整形案内面(56,57;66,67;72,73)を
    有するガイド手段(40)であって、前記連続線状体(2)がループ状に形成さ
    れる際にこれら連続線状体(2)をクッション体(1)の厚み方向両面および両
    サイド方向から内側に寄せるガイド手段(40)と、 前記連続線状体(2)を冷却することにより冷却固化させる冷却手段(30)
    と、 を具備したことを特徴とするクッション体製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ガイド手段(40)は、成形すべきクッション体(1)の厚み方向両面に
    対向して設けた一対の第1のガイド部(41,42)と、成形すべきクッション
    体(1)の両サイドに対向して設けた一対の第2のガイド部(43,44)とを
    有し、これら第1のガイド部(41,42)と第2のガイド部(43,44)は
    、それぞれ前記クッション体(1)の断面形状の輪郭に応じた外周面を有する複数
    のローラ(50,51,52,53;60,62)と、これらローラ間に張り渡
    されて無端走行することにより前記ローラの外周面に応じた形状に変形して前記
    整形案内面(56,57;66,67)を形成するベルト(54,55;64,
    65)を有している。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ガイド手段(40)は、成形すべきクッション体(1)を挟んで互いに対
    向して設けた一対のガイド部(41A,42A)を有し、これらガイド部(41
    A,42A)は前記クッション体(1)の厚み方向両面と両サイドを囲む形状の
    外周面を有する複数のローラ(70,71)と、各ローラ(70,71)間に張
    り渡されて無端走行することにより前記ローラ(70,71)の外周面に応じた
    形状に変形して前記整形案内面(72,73)を形成するベルト(74,75)
    を有している。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ガイド手段(40)は、前記連続線状体(2)をクッション体(1)の厚
    み方向に寄せる距離よりも、両サイド方向に寄せる距離の方が大きくなるように
    している。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ガイド手段(40)から連続的に送り出されてくるクッション体(1)が
    熱変形可能温度域にあるうちに、このクッション体(1)を両側から挟み込んで
    さらなる成形を行なう二次成形用の型(90,100)を備えている。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ノズル部(16)は、前記ガイド手段(40)の前記整形案内面(56,
    57;66,67;72,73)の内側の領域に前記樹脂を吐出するようにノズ
    ル(16a)の一部を覆うマスキング手段(22)を有している。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ノズル部(16)は、ノズル(16a)の一部を覆うことによってノズル
    部(16)の吐出領域を変化させることの可能な遮蔽部材(130)を有してい
    る。
  11. 【請求項11】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ガイド手段(40)は、前記遮蔽部材(130)と同期して移動するコン
    ベア(142)を有している。
  12. 【請求項12】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ノズル部(16)は、互いに異なる方向に移動可能でかつノズル(16a
    )の一部を覆うことによってノズル部(16)の吐出領域を変化させることの可
    能な複数の遮蔽部材(130a,130b,130c)を備えている。
  13. 【請求項13】 請求項4に記載したクッション体製造装置において、 前記ガイド手段(40)は互いに対向する一対のコンベア(141,142)
    を有し、このコンベア(141,142)は、前記網状構造体(3)の表面を構
    成すべく連続線状体(2a)を冷却液(30)よりも高い位置で受ける上端部(
    141a,142a)を有し、かつ、このコンベア(141,142)は、前記
    外側の線状体(2a)を、前記冷却液(30)よりも高い位置で内側の連続線状
    体(2b)に接触させる方向に移動する。
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