JP2002537214A - ガラスセラミック材料およびその製法 - Google Patents

ガラスセラミック材料およびその製法

Info

Publication number
JP2002537214A
JP2002537214A JP2000600939A JP2000600939A JP2002537214A JP 2002537214 A JP2002537214 A JP 2002537214A JP 2000600939 A JP2000600939 A JP 2000600939A JP 2000600939 A JP2000600939 A JP 2000600939A JP 2002537214 A JP2002537214 A JP 2002537214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
composition
heating
weight
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000600939A
Other languages
English (en)
Inventor
ウィリアム・ボンフィールド
ケネス・ブルミット
トーマス・バックランド
Original Assignee
アボネティックス・リミテッド
デピュー・インターナショナル・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アボネティックス・リミテッド, デピュー・インターナショナル・リミテッド filed Critical アボネティックス・リミテッド
Publication of JP2002537214A publication Critical patent/JP2002537214A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/02Inorganic materials
    • A61L27/10Ceramics or glasses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C10/00Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
    • C03C10/0009Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing silica as main constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C4/00Compositions for glass with special properties
    • C03C4/0007Compositions for glass with special properties for biologically-compatible glass

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ガラスセラミック材料、特に、指関節プロテーゼのような生体医学用途に適したガラスセラミック材料を開示する。当該ガラスセラミック材料は、3.6 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を有し、かつ、(a)エンスタタイト(MgSiO)または1またはそれ以上のエンスタタイト同質多形体を含んでなる主結晶相、(b)Mg2SiO、SiO2、TiO2、MgO、NaMg2SiO10およびNa2MgF2(SiO11 2からなる群から選ばれる1またはそれ以上の副結晶相、および(c)残部ガラス相を含んでなり、かつ20〜60重量%のMgO、35〜65重量%のSiO2、1〜20重量%のTiOおよび1〜15重量%のNa2Oを含んでなる親ガラス組成物を加熱することによって得られる。ことを特徴とする材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ガラスセラミック材料、特に、指関節プロテーゼのような生体医学
用途に適したガラスセラミック材料に関する。
【0002】 (従来の技術) ガラスセラミック材料は、ガラスとして最終形態に処理し次いで制御した熱処
理にって結晶化を誘発しうるセラミックであると、定義することができる。した
がって、ガラスセラミックは、親ガラス(母材ガラス、parent glass)を、制御
しながら失透処理して成形した多結晶質材料である。ガラスセラミックは、一般
に、親ガラスよりも優れた機械的特性を有し、台所用品の製造に常用されている
【0003】 エンスタタイトは、天然産のマグネシウム-ケイ酸塩セラミックであって、そ
の化学式は、MgSiO3である。現在、合成エンスタタイトの市販の用途は、主とし
て、電気絶縁体の分野である。エンスタタイトは、比較的高い破壊靭性を示すセ
ラミック材料であり、これは、クラックを増強させるのに必要な単位長さ当たり
のエネルギーを有効に増加させる、クリスタライトの高いアスペクト比のためで
あると、考えられる。
【0004】 US 4,687,749は、主結晶相としてエンスタタイトを含むガラスセラミック製品
を製造する方法を開示する。しかしながら、この方法は、結晶化が制御できない
問題点並びにこのために、前駆体ガラスがその結晶化熱処理の間に限界的な安定
性しか示さずにしばしばクラックを成形する問題点があった。
【0005】 (発明の目的) 本発明の目的は、改善された機械的特性を有するガラスセラミック材料であっ
て、生体医学用途に適したガラスセラミック材料を提供することである。
【0006】 (発明の開示) したがって、本発明の第1の態様によれば、本発明は、ガラスセラミック材料
であって、 当該ガラスセラミック材料は、3.6 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を有
し、かつ、 (a)エンスタタイト(MgSiO)または1またはそれ以上のエンスタタイト同質
多形体を含んでなる主結晶相、 (b)Mg2SiO、SiO2、TiO2、MgO、NaMg2SiO10およびNa2MgF2(SiO11 2 からなる群から選ばれる1またはそれ以上の副(minor)結晶相、および (c)残部ガラス相 を含んでなり、かつ、 20〜60重量%のMgO、35〜65重量%のSiO2、1〜20重量%のTiOおよび1〜15重
量%のNa2Oを含んでなる親(parent)ガラス組成物を加熱することによって得ら
れる ことを特徴とする材料を提供する。
【0007】 残部ガラス相の化学組成は、種々の化学特性を有することができ、1またはそ
れ以上のNa2O、SiO2、Na2O-SiO2およびNa2O-SiO2-TiO2を含むことができる。
【0008】 好適には、当該材料は、20〜35重量%のMgO、50〜65重量%のSiO2、4〜15重量
%(好適には、5〜15重量%)のTiOおよび1〜12重量%のNa2Oを含んでなる親
ガラス組成物(親ガラス組成)を加熱することによって得ることができる。より
好適には、ガラスセラミック材料は、24〜30重量%のMgO、54〜62重量%(54〜6
1重量%)のSiO2、4〜15重量%のTiO(5〜10重量%のTiO)および1〜10重量
%のNa2Oを含んでなる親ガラス組成物を加熱することによって得ることができる
【0009】 好適には、MgO:SiO2の重量比は、25:75〜40:60である。より好適には、MgO
:SiO2の重量比は、32:68〜32:62である。
【0010】 好適には、TiOおよびNa2Oの濃度は、各々、親ガラス組成物の総重量を基準
に、5〜10重量%および1〜6重量%であって、より好適には、各々、6〜8重量%
および1〜5重量%である。
【0011】 親ガラス組成物は、また少量のMnO、例えば1〜2重量%のMnOを、ある種の系に
おいて、1またはそれ以上のエンスタタイト同質多形体(プロトエンスタタイト
)安定化のために、含むことができる。親ガラス組成物は、他の成分を含むこと
ができる一方、US 4,687,749開示の組成物とは対照的に、最終材料の特性にとっ
て、Al2O3および/または少なくとも1つのLi2O、CaO、SrO、La2O3、Y2O3、K2O
およびBaOの存在は、必須ではない。したがって、本発明の好適な態様によれば
、ガラスセラミック材料は、実質的に、前記した相(a)、(b)および(c)と
共に、不可避的不純物を含む。
【0012】 本発明のガラスセラミック材料は、3.6 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性
を有することができる一方、3.8 MNm−3/2またはそれ以上、好適には4 MNm−3
/2またはそれ以上、より好適には、4.5 MNm−3/2またはそれ以上、特に好適に
は、5 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を達成することができる。
【0013】 本発明のガラスセラミック材料は、好適には、300 MPaまたはそれ以上、より
好適には325 MPaまたはそれ以上、特に好適には350 MPaまたはそれ以上の曲げ強
度を有することができる。
【0014】 一般に、本発明のガラスセラミック材料は、600またはそれ以上のビッカース
硬度(荷重20 kg)を有することができる。
【0015】 本発明のガラスセラミック材料は、好適には、平均粒径5〜15μm、より好適に
は8〜12μm、特に好適には約10μmを有することができる。微構造は、高いアス
ペクト比のエンスタタイト結晶を特徴とする。
【0016】 本発明のガラスセラミック材料の結晶化度は、一般に、50容量%まで、より好
適には、50〜70容量%である。
【0017】 本発明の別の態様によれば、本発明は、本明細書に記載のガラスセラミック材
料を含んでなることを特徴とする骨合成材料(骨代用材料)を提供する。
【0018】 本発明の別の態様によれば、本発明は、本明細書に記載のガラスセラミック材
料または骨合成材料と共に、医薬上許容される希釈剤または担体を含んでなるこ
とを特徴とする組成物を提供する。
【0019】 本発明の別の態様によれば、本明細書に記載のガラスセラミック材料、骨合成
材料または組成物は、骨インプラント、関節インプラント、プロテーゼ、例えば
、指関節プロテーゼ、充填材として、使用することができる。
【0020】 本発明の第2態様によれば、本発明は、ガラスセラミック材料を製造する方法
であって、 (i)20〜60重量%のMgO、35〜65重量%のSiO2、1〜20重量%のTiOおよび0〜1
5重量%のNa2O(好適には、1〜15重量%のNa2O)を含んでなる親ガラス組成物を
準備し、 (ii)親ガラス組成物を、(a)エンスタタイト(MgSiO)または1またはそれ
以上のエンスタタイト同質多形体を含んでなる主結晶相、(b)Mg2SiO、SiO2
、MgO、TiO2、NaMg2SiO10およびNa2MgF2(SiO112からなる群から選ば
れる1またはそれ以上の副結晶相、および(c)残部ガラス相を、析出させるのに
充分な温度および充分な時間、加熱する ことを特徴とする方法を提供する。
【0021】 本発明の方法によれば、ガラスセラミック成分は、まず親ガラスを成形し次い
で加熱により結晶化を誘発することによって、成形することができる。親ガラス
は、所望の形態に、当該分野でよく知られた方法で成形することができ、例えば
、溶融材料を適切な型に流し込んで注入成形したり、吹き込み成形したり、フロ
ート法によって成形したり、微分散親ガラス粒子を焼結したり、遠心成形したり
、射出成形することができる。本発明方法の特に有利な特徴は、先行技術の親ガ
ラス材料に比し、注入成形の間、クラック成形がより少ないことである。
【0022】 好適には、本発明の親ガラス組成物は、20〜35重量%のMgO、50〜65重量%のS
iO2、4〜15重量%(好適には、5〜15重量%)のTiOおよび1〜12重量%のNa2O
を含んでなる。より好適には、本発明の親ガラス組成物は、24〜30重量%のMgO
、54〜62重量%(好適には、54〜61重量%)のSiO2、5〜10重量%のTiOおよび
1〜10重量%のNa2Oを含んでなることができる。
【0023】 MgO:SiO2の重量比は、好適には、25:75〜40:60、より好適には、32:68〜3
2:62であることができる。
【0024】 好適には、TiOおよびNa2Oの濃度は、各々、親ガラス組成物の総重量を基準
に、5〜10重量%および1〜6重量%であって、より好適には、各々、6〜8重量%
および1〜5重量%であることができる。
【0025】 各相の析出のため、親ガラス組成物は、一般に600〜1,300℃、好適には600〜1
,200℃、より好適には1,000〜1,200℃の温度で加熱することができる。加熱は、
好適には15℃/分までの加熱速度、より好適には10℃/分までの加熱速度、特に好
適には7.5℃/分までの加熱速度、最も好適には、5℃/分までの加熱速度、特に最
も好適には、2℃/分までの加熱速度、特に、1℃/分までの加熱速度で実施するこ
とができる。
【0026】 一般に、二段階熱処理を採用することができ、この二段階法によれば、まずア
ニーリング(徐冷)し、次いで制御しながら加熱して、多数の結晶化用核を成形
し、その後、結晶を成長させる。アニーリング工程は、また5℃/分までの速度、
好適には、2℃/分までの速度、より好適には、1℃/分までの速度で実施すること
ができる。所望により、当該材料は、アニーリング工程ののちに、室温まで冷却
することができる。
【0027】 好適な熱処理によれば、アニーリング済み親ガラス組成物を、室温から結晶化
ピーク温度(Tc)まで加熱することができ、この結晶化温度Tcは、一般に750〜1
,200℃とすることができる。熱処理は、好適には15℃/分までの加熱速度、より
好適には10℃/分までの加熱速度、特に好適には5℃/分までの加熱速度、特に最
も好適には、2℃/分までの加熱速度、特に、1℃/分までの加熱速度で実施するこ
とができる。ガラスを最終温度に加熱するにつれて、多数の分散結晶核が成形さ
れる。最終温度に達すると、ガラスは、この最終温度で、所望の寸法のクリスタ
ライトを成形するのに充分な時間、好適には、30分間またはそれ以上、より好適
には、2時間、最も好適には、10時間保持することができる。この処理後に、室
温まで、好適には10℃/分までの速度、より好適には5℃/分までの速度、最も好
適には、2℃/分までの速度、特に好適には、1℃/分までの速度で徐冷することが
できる。冷却処理は、大気中で実施することができる。
【0028】 熱処理の別法として、所定の系の最適核成形温度(Tn)を決定することができ
る。Tnは、当該ガラス組成物において最短時間で最大数の核が成形されるような
温度である。温度Tnは、好適には、600〜900℃、より好適には700〜840℃、特に
好適には700〜750℃である。Tnを決定すれば、アニーリング済みサンプルは、こ
の温度Tnまで、比較的速い速度、例えば20℃までの速度、好適には、15℃までの
速度、より好適には、10℃までの速度で昇温させ、次いで、この温度Tnで、所望
の数の核成形が達成されるのに充分な時間、保持することができる。この保持時
間は、一般に1〜5時間である。その後、材料は、Tcの温度まで、前記と同様に比
較的速い速度、例えば、好適には、15℃までの速度、より好適には、10℃までの
速度、最も好適には、7.5℃までの速度で加熱することができる。Tcは、一般に7
50〜1,200℃である。最終温度に達すれば、ガラスは、この温度で、所望寸法の
クリスタライトの成形に充分な時間、保持することができる。この保持時間は、
一般に30分またはそれ以上、より好適には2時間またはそれ以上、最も好適には1
0時間またはそれ以上である。この処理後に、室温まで、好適には20℃/分までの
速度、より好適には10℃/分までの速度、特に好適には5℃/分までの速度、最も
好適には、2℃/分までの速度で徐冷することができる。冷却処理は、大気中で実
施することができる。この方法によれば、2つの臨界温度TnおよびTcへのサンプ
ル加熱速度およびこれらの温度TnおよびTcからのサンプル冷却速度は、当該サン
プルの耐熱性のみに依存する。温度TnおよびTcは、常法、例えば示差熱分析(DT
A)によって測定することができる。
【0029】 親ガラス組成物は、ナトリウム、ケイ素、チタンおよびマグネシウムの酸化物
および/または炭酸塩、例えばNa2CO、SiOおよびMgCOを含んでなる混合粉
末前駆体を、当該親ガラス組成物の成形に充分な温度および充分な時間、加熱す
ることによって成形することができる。前駆体粉末の加熱は、一般に通常の工程
、例えば溶融工程、均一化工程および所望により清澄化工程(または焼成工程)
を含んでなる。有利には、混合粉末前駆体は、二段階熱処理に付す。この二段階
熱処理によれば、第1段階で温度800〜1,200℃(好適には、900〜1,100℃)まで
、前駆体の容量減少に充分な時間、加熱し、次いで第2段階で温度1,450〜1,650
℃まで、親ガラス組成物の成形に充分な時間、加熱することができる。
【0030】 以上、本発明によれば、指関節のような、小さく、あまり大きくない荷重を支
持する関節のための代用材料として意図される、最終形状に注入成形可能で、3.
6 MNm−3/2またはそれ以上の高い破壊靭性を有するガラスセラミックを製造す
ることができる。
【0031】 本発明の組成物および熱処理によって、所望の相の制御した結晶化を達成する
ことができる。
【0032】 次に、以下の実施例および図を参照しながら、本発明をさらに説明する。
【0033】 図1は、実施例1の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強度分布
を示すグラフである。 図2は、実施例1の組成物から製造したガラスセラミック材料についてのエッ
チング研磨表面の走査型電子顕微鏡写真である。 図3は、実施例3の組成物の最適核成形温度を決定するための熱処理プロセス
を示すグラフである。 図4は、実施例4の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチング研
磨表面の走査型電子顕微鏡写真である。 図5は、実施例5の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチング研
磨表面の走査型電子顕微鏡写真である。 図6は、実施例5の組成物から製造したガラスセラミック材料のエネルギー分
散分光法(EDS)写真である。 図7は、実施例6の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチング研
磨表面の走査型電子顕微鏡写真である。 図8は、実施例7の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチング研
磨表面の走査型電子顕微鏡写真である。 図9は、実施例7の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強度分布
を示すグラフである。 図10は、実施例8の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチング
研磨表面の走査型電子顕微鏡写真である。 図11は、実施例8の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強度分
布を示すグラフである。 図12は、実施例9の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチング
研磨表面の走査型電子顕微鏡写真である。 図13は、実施例9の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強度分
布を示すグラフである。
【0034】 (実施例) 実施例1および2 最初の製造工程は、Na2CO3、SiO2、TiO2およびMgCO3を含む粉
末前駆体を適切な比率で乳棒および乳鉢を用いて混合することである。Na2
3は、融点およびガラス粘度減少のために使用し、TiO2は、核成形触媒とし
て使用した。実施例1および2の設定組成(質量%)を、以下の表1に示す。次
いで、混合バッチをアルミナ製るつぼに移し、その中で、体積を減少させ、反応
を開始させるため、粉末前駆体を約1,000℃で3時間焼結する。次いで、母
材ガラスを成形するために、「予備焼結」前駆体を1550℃の電気炉内の白金
-ロジウム製るつぼに移す。これを合計で4時間溶融させ、良好な混合を確保す
るために、スプラット(splat)冷却し、粉砕し、2時間後にもう一度再溶融さ
せる。
【0035】
【表1】
【0036】 熱金型を準備し、600℃に加熱する。この金型は、止めリングを有し、離型
剤(Colloidal)グラファイト懸濁液(Ascheson Colloids Ltd)を被覆した二分
割シリンダーを備える。溶融ガラスを充填する前に、熱金型を第2電気炉から取
り出す。次いで、充填した金型を、第2電気炉に再導入し、約600℃で約1時
間維持し、約1℃/分以下の速度で室温に冷却する。得られたガラスシリンダー
を、厚さ約3mmのディスクに薄切りし、第3の炉において約1℃/分で100
0℃まで加熱し、その中で3時間(実施例1)および10時間(実施例2)保持
し、再び約1℃/分で室温まで冷却することにより結晶化させる。
【0037】 示差熱分析(DTA)を行って結晶化挙動を測定すると、約840℃および88
0℃で最大発熱が起こる2つの結晶化挙動が存在することが判明した。図1に関
し、実施例1の組成物から製造したガラス-セラミックのX線回折(XRD)は
、析出した2つの主結晶相、クリノエンスタタイト(MgSiO3)およびクリ
ストバライト(SiO2)の存在を示す。これは、Na2Oリッチシリカガラスか
らなる残部ガラス相がクリスタライト間に存在することを意味する。
【0038】 エッチング研磨表面の走査型電子顕微鏡法によれば、微構造は、多数のスフェ
ルライト型エンスタタイト粒子からなることを示す。破断面から見ると、破断経
路は、粒子を貫通しているのではなく、粒子周囲を通過しているようである。
【0039】 図2は、実施例1の組成物から製造したガラスセラミック材料の最終微構造の
SEM写真である。ガラスセラミック材料は、約90分後に急冷し、48%HF中
でエッチングした。SEM写真は、針状表面を示す。クリスタライトの寸法は約1
0μmである。
【0040】 曲げ試験は、リング-オン-リング二軸曲げ試験機を用い、研磨した試料につい
て行い、これにより、ガラスセラミック材料は、平均曲げ強度352MPa(ワ
イブル率(Weibull modulus)5.7)を有することがわかった。 押込破壊靱性試験を行うと、ガラスセラミック材料は、平均破壊靱性4.56
MNm-3/2(標準偏差0.79MNm-3/2)を有することがわかった。ヤング率
は140GPaであると推定される。
【0041】 MTTアッセイによれば、ガラスセラミック材料は、非細胞毒性であって、ヒド
ロキシアパタイトと同様な挙動を示すことがわかった。擬似流体(SBF)を用
いた試験によれば、アパタイト相は、37℃で1週間保持すると、析出すること
がわかった。
【0042】 実施例3〜9 実施例3〜9については、母材ガラスを前記実施例1と同じ方法で製造した。
質量%およびモル%による組成を以下の表2に示す。全ての組成物は、結晶化す
ると、プロトエンスタタイトまたはクリノエンスタタイト(MgSiO3)のい
ずれかの主結晶相、ルチル(TiO2)第2相および石英(SiO2)第3相を含
有するような材料と一致するX線回折パターンを示す。全ての結晶化組成物にお
いて、残部ガラス相を示す非晶質散乱は、わずかしか見られない。
【0043】
【表2】
【0044】 実施例3 上記のように母材ガラス(親ガラス)を製造した後、一辺5mmの小さい立方
体を、ダイヤモンド製ソーを使用して切断した。これらの立方体6つを、示差熱
分析機(Setaram LabSys DTA/DSC 1600)を使用し、図3に示す熱処理に従い、
分析した。図中のTnによって示される温度は、使用試料に応じて変化し、70
0、710、720、730、740および750℃である。各試料について、
結晶化の発熱が最大となる温度を記録し、以下の表3に記載する。多項式曲線と
して、温度(X軸)-Tn(y軸)のグラフを作成した。この曲線の最大点は、組
成物の最適核成形温度を示し、これは、711℃であった。
【0045】
【表3】
【0046】 実施例4 母材ガラスを前記の方法および表2に記載する組成に従い製造した。ガラスキ
ャスチングを厚さ約3mmのスライスに切断し、次いで、10℃/分の速度で1
200℃まで加熱することにより結晶化させた。次いで、得られたガラス-セラ
ミックを10℃/分で室温まで冷却した。試験片をエポキシ樹脂中に埋め込み、
ダイヤモンド仕上り(<1 mm)まで研磨し、次いで、走査型電子顕微鏡法(SEM
)を使用して調べた。ガラス-セラミックの構造は、大きい(>1 mm直径)スフ
ェルライト型結晶からなり、これは、侵入型気孔を有していた。スフェルライト
型粒子および気孔の一部を、SEM写真として、図4に示す。
【0047】 実施例5 表2に示す設定組成を除き、製造条件は、全て、実施例4と同じである。SEM
写真によれば、結晶構造は、最小寸法(<0.5mmで、約1mmまで)から最
大寸法(約1mm〜5mm)まで変化する緻密で高アスペクト比結晶の均一分散
体からなることがわかった(図5)。構造体の全体にわたり、直径2mmまでの
大きくかつより等しく寸法比率の粒子が、分散していた。エネルギー分散分光法
(図6)によれば、図5でも見られる白色粒子は、チタンリッチであって、マグ
ネシウムおよびケイ素から構成される他の粒子とは対照的であることがわかった
。これは、前者がXRDで観察されたルチルであり、後者がエンスタタイトであ
ることを示唆する。
【0048】 実施例6 表2に示す設定組成を除き、製造条件は、全て、実施例5と同じである。SEM
写真によれば、結晶構造は、緻密で高アスペクト比結晶の同様な均一分散体であ
るが、この場合、その寸法は、実施例5で観察した結晶よりも一般に小さく、さ
らに、そのアスペクト比は、より小さい。大きいクリスタライトは、何ら存在し
なかったが、ルチル結晶の数が増加しているようである(図7)。
【0049】 実施例7 母材ガラスを前記と同じ方法で製造したが、結晶化させるために2.5℃/分
の速度で1200℃の水準まで加熱し、10℃/分で室温まで冷却した。次いで
、試料をエポキシ樹脂中に埋め込み、切断し、1mm未満まで研磨し、1%フッ
酸/5%塩酸混合液中で15秒間エッチングした。次いで、試料を金被覆し、SE
Mを用いて観察した。実施例は、微構造がしばしば直径10mmを超える大きな
エンスタタイトの結晶からなることを示し(XRDにより示される。図8)、結
晶周囲の残部ガラスマトリックスが著しくクラックを成形していることを示した
(図9)。
【0050】 実施例8 製造条件は前記と同じである。ただし、結晶化のための加熱速度は、7.5℃
/分であって、1200℃まで加熱し、次いで冷却した。結晶微構造の試験は、
エンスタタイト結晶(図10)が実施例7よりも大幅に小さく、周りの残部ガラ
スマトリックスにおいてクラックが無いことを示した。最終結晶化度は50容量
%のオーダーであり、XRD(図11)により測定したプロトエンスタタイト:
クリノエンスタタイトの比率は、実施例7よりも減少した。
【0051】 実施例9 結晶化のために速度10℃/分で1200℃まで加熱し、冷却したこと以外は
、製造条件は前記のものと同じであった。再び、結晶エンスタタイト相の周りの
残部ガラスにはクラックが無く(図12)、結晶化度は、実施例8のものより低
かった。XRD(図13)はまた、プロトエンスタタイトのレベルがクリノエン
スタタイトのレベルよりも減少していたことを示した。 実施例3〜9について行った押込破壊靱性試験は、ガラスセラミック材料が3
.6MNm-3/2超の破壊靭性を有することを示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強度
分布を示すグラフ
【図2】 実施例1の組成物から製造したガラスセラミック材料についての
エッチング研磨表面の走査型電子顕微鏡写真
【図3】 実施例3の組成物の最適核成形温度を決定するための熱処理プロ
セスを示すグラフ
【図4】 実施例4の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチン
グ研磨表面の走査型電子顕微鏡写真
【図5】 実施例5の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチン
グ研磨表面の走査型電子顕微鏡写真
【図6】 実施例5の組成物から製造したガラスセラミック材料のエネルギ
ー分散分光法(EDS)写真
【図7】 実施例6の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチン
グ研磨表面の走査型電子顕微鏡写真
【図8】 実施例7の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチン
グ研磨表面の走査型電子顕微鏡写真
【図9】 実施例7の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強度
分布を示すグラフ
【図10】 実施例8の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチ
ング研磨表面の走査型電子顕微鏡写真
【図11】 実施例8の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強
度分布を示すグラフ
【図12】 実施例9の組成物から製造したガラスセラミック材料のエッチ
ング研磨表面の走査型電子顕微鏡写真
【図13】 実施例9の組成物から製造したガラスセラミック材料のX線強
度分布を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 デピュー・インターナショナル・リミテッ ド DEPUY INTERNATIONAL LIMITED イギリス、エルエス11・8ディティ、ウエ スト・ヨークシャー、リーズ、ビースト ン、セント・アンソニーズ・ロード (72)発明者 ウィリアム・ボンフィールド イギリス、エイエル6・0エイティ、ハー トフォードシャー、ウェルウィン、ディッ グズウェル、ハーマー・グリーン・レイン 48番 (72)発明者 ケネス・ブルミット イギリス、エス75・6イーワイ、サウス・ ヨークシャー、バーンズリー、マップルウ ェル、アルトン・ウェイ14番 (72)発明者 トーマス・バックランド イギリス、エスイー23・2エスピー、ロン ドン、フォレスト・ヒル、キルモリー・ロ ード99番 Fターム(参考) 4C081 AB02 AB05 CF131 CF24 EA04 EA12 4G062 AA11 BB01 DA05 DA06 DB01 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EB03 EB04 EC01 ED04 ED05 ED06 EE01 EF01 EG01 FA01 FB03 FB04 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH10 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM19 NN33 QQ01 QQ06 QQ08 QQ20

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスセラミック材料であって、 当該ガラスセラミック材料は、3.6 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を有
    し、かつ、 (a)エンスタタイト(MgSiO)または1またはそれ以上のエンスタタイト同質
    多形体を含んでなる主結晶相、 (b)Mg2SiO、SiO2、TiO2、MgO、NaMg2SiO10およびNa2MgF2(SiO11 2 からなる群から選ばれる1またはそれ以上の副結晶相、および (c)残部ガラス相 を含んでなり、かつ 20〜60重量%のMgO、35〜65重量%のSiO2、1〜20重量%のTiOおよび1〜15重
    量%のNa2Oを含んでなる親ガラス組成物を加熱することによって得られる ことを特徴とする材料。
  2. 【請求項2】 当該材料は、20〜35重量%のMgO、50〜65重量%のSiO2、4〜
    15重量%のTiOおよび1〜12重量%のNa2Oを含んでなる親ガラス組成物を加熱す
    ることによって得られる請求項1記載の材料。
  3. 【請求項3】 MgO:SiO2の重量比は、25:75〜40:60である請求項1または
    2記載の材料。
  4. 【請求項4】 MgO:SiO2の重量比は、32:68〜32:62である請求項1〜3の
    いずれかに記載の材料。
  5. 【請求項5】 3.8 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を有する請求項1〜
    4のいずれかに記載の材料。
  6. 【請求項6】 4 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を有する請求項1〜5
    のいずれかに記載の材料。
  7. 【請求項7】 4.5 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を有する請求項6記
    載の材料。
  8. 【請求項8】 5.0 MNm−3/2またはそれ以上の破壊靭性を有する請求項7記
    載の材料。
  9. 【請求項9】 300 MPaまたはそれ以上の曲げ強度を有する請求項1〜8のい
    ずれかに記載の材料。
  10. 【請求項10】 325 MPaまたはそれ以上の曲げ強度を有する請求項9記載の
    材料。
  11. 【請求項11】 350 MPaまたはそれ以上の曲げ強度を有する請求項10記載
    の材料。
  12. 【請求項12】 600またはそれ以上のビッカース硬度(荷重20 kg)を有す
    る請求項1〜11のいずれかに記載の材料。
  13. 【請求項13】 上記親ガラス組成物は、Al2O、Li2O、CaO、SrO、La2O 、Y2O、K2OおよびBaOからなる群から選ばれる1またはそれ以上の物質を実質的
    に含んでない請求項1〜12のいずれかに記載の材料。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載のガラスセラミック材料を
    含んでなることを特徴とする骨合成材料。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれかに記載のガラスセラミック材料ま
    たは請求項14記載の骨合成材料と共に、医薬上許容される希釈剤または担体を含
    んでなることを特徴とする組成物。
  16. 【請求項16】 請求項1〜13のいずれかに記載のガラスセラミック材料、
    請求項14記載の骨合成材料または請求項15記載の組成物を含んでなることを特徴
    とする、骨インプラント、関節インプラント、プロテーゼ、充填材またはセメン
    ト。
  17. 【請求項17】 指関節プロテーゼである請求項16記載のプロテーゼ。
  18. 【請求項18】 請求項1〜13のいずれかに記載のガラスセラミック材料、
    請求項14記載の骨合成材料または請求項15記載の組成物についての、 手術または治療によりヒトまたは動物の体を処置する方法における使用。
  19. 【請求項19】 ガラスセラミック材料を製造する方法であって、 (i)20〜60重量%のMgO、35〜65重量%のSiO2、1〜20重量%のTiOおよび1〜1
    5重量%のNa2Oを含んでなる親ガラス組成物を準備し、 (ii)親ガラス組成物を、(a)エンスタタイト(MgSiO)または1またはそれ
    以上のエンスタタイト同質多形体を含んでなる主結晶相、(b)Mg2SiO、SiO2
    、MgO、TiO2、NaMg2SiO10およびNa2MgF2(SiO112からなる群から選ば
    れる1またはそれ以上の副結晶相、および(c)残部ガラス相を、析出させるのに
    充分な温度および充分な時間、加熱する ことを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 親ガラス組成物は、20〜35重量%のMgO、50〜65重量%のS
    iO2、4〜15重量%のTiOおよび1〜12重量%のNa2Oを含んでなる請求項19記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 親ガラス組成物は、24〜30重量%のMgO、54〜62重量%のS
    iO2、5〜10重量%のTiOおよび1〜10重量%のNa2Oを含んでなる請求項19または
    20記載の方法。
  22. 【請求項22】 親ガラス組成物を、温度750〜1,200℃で加熱して、上記各
    相を析出させる請求項19〜21のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 親ガラス組成物を、温度800〜1,100℃で加熱して、上記各
    相を析出させる請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 親ガラス組成物を、20℃/分までの加熱速度、好適には15
    ℃/分までの加熱速度、より好適には10℃/分までの加熱速度、特に好適には5℃/
    分までの加熱速度で加熱する請求項19〜23のいずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 親ガラス組成物を、加熱して各相を析出させたのち、20℃
    /分までの冷却速度、好適には15℃/分までの冷却速度、より好適には10℃/分ま
    での冷却速度、特に好適には5℃/分までの冷却速度で冷却する請求項19〜24のい
    ずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 親ガラス組成物を加熱する上記工程は、 (a)親ガラス組成物を、当該組成物において最短時間で最大数の核が成形され
    るような温度Tnまで、20℃/分までの加熱速度、好適には15℃/分までの加熱速度
    、より好適には10℃/分までの加熱速度で加熱する工程、 (b)親ガラス組成物を、温度Tnで、所望の数の核成形が達成されるまでの時間
    、保持する工程、 (c)親ガラス組成物を、結晶化ピーク温度Tcまで、15℃/分までの加熱速度、好
    適には10℃/分までの加熱速度、より好適には7.5℃/分までの加熱速度で加熱す
    る工程、 (d)親ガラス組成物を、温度Tcで、所望のクリスタライト寸法が達成されるま
    での時間、保持する工程、および (e)得られたガラスセラミック材料を冷却する工程 を含んでなる請求項19〜21のいずれかに記載の方法。
  27. 【請求項27】 温度Tnは、700〜840℃、好適には700〜750℃、より好適に
    は700〜730℃、特に好適には705〜715℃である請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 温度Tcは、750〜1,200℃である請求項26または27記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 温度Tcへの加熱は、2.5〜10℃/分、好適には5〜10℃/分、
    より好適には7.5〜10℃/分の加熱速度で実施する請求項26〜28のいずれかに記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 親ガラス組成物を、加熱による各相への析出工程に先立ち
    、アニーリングする請求項19〜29のいずれかに記載の方法。
  31. 【請求項31】 親ガラス組成物は、Na2CO、SiO、TiOおよびMgCO
    を含んでなる混合粉末前駆体を、当該親ガラス組成物の成形に充分な温度および
    充分な時間、加熱することによって成形する請求項19〜30のいずれかに記載の方
    法。
  32. 【請求項32】 混合粉末前駆体の熱処理は、温度1,450〜1,650℃で親ガラ
    ス組成物の成形に充分な時間、加熱して行う請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】 混合粉末前駆体の二段階熱処理は、第1段階で温度800〜1
    ,200℃に加熱し、次いで第2段階で温度1,450〜1,650℃に加熱して行う請求項31
    記載の方法。
  34. 【請求項34】 溶融親ガラス組成物を、加熱による各相への析出工程に先
    立ち、所望の形態に注入成形する請求項19〜33のいずれかに記載の方法。
  35. 【請求項35】 親ガラス組成物は、Al2O、Li2O、CaO、SrO、La2O、Y2 O、K2OおよびBaOからなる群から選ばれる1またはそれ以上の物質を含んでない
    かまたは実質的に含んでない請求項19〜34のいずれかに記載の方法。
  36. 【請求項36】 親ガラス組成物は、不可避的不純物と共に、MgO、SiO2、T
    iOおよびNa2Oを本質的に含む請求項19〜35のいずれかに記載の方法。
JP2000600939A 1999-02-22 2000-02-22 ガラスセラミック材料およびその製法 Pending JP2002537214A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9904023.0A GB9904023D0 (en) 1999-02-22 1999-02-22 Glass-ceramic material and process for the production therof
GB9904023.0 1999-02-22
PCT/GB2000/000618 WO2000050353A1 (en) 1999-02-22 2000-02-22 Glass-ceramic material and process for the production thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002537214A true JP2002537214A (ja) 2002-11-05

Family

ID=10848254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000600939A Pending JP2002537214A (ja) 1999-02-22 2000-02-22 ガラスセラミック材料およびその製法

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP1159230B1 (ja)
JP (1) JP2002537214A (ja)
AT (1) ATE251092T1 (ja)
AU (1) AU2680500A (ja)
DE (1) DE60005647D1 (ja)
GB (1) GB9904023D0 (ja)
WO (1) WO2000050353A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013508258A (ja) * 2009-10-26 2013-03-07 エージーシー グラス ユーロップ ソーダ石灰シリカガラスセラミック材料

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1007231B (de) * 1953-05-20 1957-04-25 Dr Fritz Albrecht Verwendung von SiO-armen Glasfluessen als Hartstoffe
US3997352A (en) * 1975-09-29 1976-12-14 Corning Glass Works Mica-spodumene glass-ceramic articles
JP2807752B2 (ja) * 1993-05-17 1998-10-08 ティーディーケイ株式会社 結晶化ガラス材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013508258A (ja) * 2009-10-26 2013-03-07 エージーシー グラス ユーロップ ソーダ石灰シリカガラスセラミック材料

Also Published As

Publication number Publication date
WO2000050353A1 (en) 2000-08-31
EP1159230B1 (en) 2003-10-01
AU2680500A (en) 2000-09-14
GB9904023D0 (en) 1999-04-14
EP1159230A1 (en) 2001-12-05
ATE251092T1 (de) 2003-10-15
DE60005647D1 (de) 2003-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4960733A (en) Inorganic biomaterial and process for producing the same
KR100364229B1 (ko) 니켈 알루미노실리케이트 글라스-세라믹
US4783429A (en) No alkali containing biocompatible glass ceramic with apatite, wollastonite and diopside crystals mixed
JP2742521B2 (ja) 酸化ジルコニウム含有ガラスセラミック
EP0626165B1 (en) Glass material, living tissue replacement, method for preparing living tissue replacement, and living tissue replacement molding apparatus
US7214635B2 (en) CaO-MgO-SiO2-based bioactive glass and sintered calcium phosphate glass using same
JP2648673B2 (ja) ガラスセラミック製品
US7332452B2 (en) CaO-SiO2-based bioactive glass and sintered calcium phosphate using same
US6130178A (en) Strong miserite glass-ceramics
JP3457680B2 (ja) 生物活性セラミックス及び生物活性セラミックスの製造方法
WO2004007399A2 (en) Method of manufacture of porous inorganic structures and infiltration with organic polymers
KR100465985B1 (ko) 인공골용 생체활성 복합 세라믹스 조성물 및 그의 제조방법
JPH07232931A (ja) ガラスセラミック生体材料およびその製造方法
WO2007121457A1 (en) Composition of biodegradable glass-ceramic
JP4477377B2 (ja) 生物活性レナナイト(rhenanite)ガラスセラミック
EP3013762B1 (en) Leucite glass ceramics
JPS6363495B2 (ja)
JP2002537214A (ja) ガラスセラミック材料およびその製法
JPH0436107B2 (ja)
CN115996897A (zh) 玻璃陶瓷组合物及其制造方法
CN111094202A (zh) 从玻璃玻璃料获得的耀西耀喀石玻璃陶瓷
KR100465984B1 (ko) 생체 활성 세라믹 및 생체활성 세라믹이 코팅된 금속이식체와 그의 제조방법
WO2023125004A1 (zh) 玻璃陶瓷模具及其制备方法
JPH01115360A (ja) 無機生体材料およびその製造方法
JPH0191865A (ja) 無機生体材料及びその製造方法