JP2002536249A - 容器のための蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】容器の口部と取り外し可能な状態で係合するのに適している蓋（１）は、密閉シールを形成する前記口部と対応して容器の壁（３）と接するのに適している端部（６）によって形成された表面（５）を具備する。有利なことに、前記蓋（１）の表面（５）は、弾性的に曲げられ得、前記蓋（１）は、容器の口部と蓋との係合中、容器内に含まれた空気を排気するように、前記表面を通る空気の通路を形成するバルブ手段（９）を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、例えば、食品用容器、シチュー鍋などの容器の壁によって形成され
た口部と、取り外しできる状態で係合することになる容器のための蓋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上記のタイプの蓋が載る容器の使用は、すでに知られているように、食品の保
存に適用されている。前記容器は、特に、生と調理された食品との両方に対して
、家庭での保存のため、すなわち、特に冷蔵庫内で数日間保存するために示され
ている。

【０００３】 食品の良好な保存状態を得るために満たされなければならない要件は、汚染物
質をできるだけ妨げるように、外環境との接触を同様にできる限り避けることで
ある。容器の密閉シールを形成する蓋の使用の必要性は、ここに由来する。

【０００４】 現在、前述の要件を満たすのに適している容器は、容器の口部と密に係合する
ように特別に設計され、かつ成形された蓋と組み合わさって、すでに供給されて
いる。現に、各蓋は、この蓋のために設計された容器の密閉を確実にするのを可
能としている。

【０００５】 食品が、調理されたのと同じシチュー鍋に保存され得ないという問題は、シチ
ュー鍋の蓋が、一般に密閉シールを提供されることがないからであると、上記か
らすぐに理解され得る。結果として、保存されるべき食品は、前記容器の１つに
入れられなければならない。

【０００６】 上記の特別な意味において、食材の保存中に留意されなければならないさらな
る要件は、保存中に、食品と接触する空気の量を最小限にするということである
。これは、容器の中に含まれる酸素が、食品の表面と接触するようになるとき、
食品の器官的な特性を変化させる良く知られた酸化現象が生じるからである。こ
れに関し、食品の狭い範囲の表面酸化であっても、明らかに味覚として認識され
得るということにも注意すべきである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】

先行技術の蓋と容器の言及について、これら蓋と容器は、これらの間の密閉シ
ールを形成する程度にまで、容器内に含まれた空気の量を最小限にすることがで
きないという欠点を有する。

【０００８】 この発明の背景にある問題は、上述された要件を満たすと同時に、先行技術に
ついて言及された欠点を克服する構造的、機能的特性を備えた、容器の蓋を発明
することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

この問題は、請求項１に係わる容器のための蓋によって解決される。

【００１０】 本発明に係わる容器のための蓋のさらなる特性及び利点は、以下に与えられた
好ましい実施の形態の記載、例を通して与えられた記載、並びに限定されない意
味の記載から、添付の図面とともに生じる。

【００１１】

【発明の実施の形態】

図１から図６について、参照符号１は、全体的を通し、例としてシチュー鍋の
実際的な形状をとっている、容器２のための蓋を指し示す。まったく通例の状態
にでは、前記容器２は、円形の底部、及び口部４を形成する側壁３を具備する。

【００１２】 前記蓋１は、円盤状の表面５を具備し、密閉シールを形成する程度に、容器２
の口部４と取り外し可能な状態で係合するのに適している。この目的のために、
前記蓋の表面５は、前記容器２の壁３と密接させるのに適している周端部６を有
する。

【００１３】 もっと正確には、この周端部６は、蓋１が容器２の口部４と係合されたとき（
図２）、壁３に接触され、かつシール用ガスケットのように作用されるように、
力で口部４に挿入されるシールリップ７を有する。

【００１４】 さらに、この周端部６は、前記シールリップ７の上方に位置され、かつ前記容
器２の壁３の頂端に接するのに適した、周全体に延びている棚状面８を有する。
この棚状面８が前記壁３に接しているとき、図２及び６に示されるように、棚状
面８は、前記容器２の口部４の中で、蓋１の挿入を制限することを可能にする。

【００１５】 蓋１は、好ましくは、プラスチック材から成り、円盤形状であるため、弾性的
に曲げられ得る。特に、図６の記載について、垂直下方に向けられた力で蓋に応
力がかけられることにより（図中では矢印Ｆで指し示されている）、蓋１は、棚
状面８が容器２の壁３に接触された後、凹面状態となるまで湾曲に変形する。

【００１６】 有利なことに、蓋１は、この蓋１が容器２の口部４との係合中に、表面５を通
る空気の通路を形成するバルブ手段９を有する。

【００１７】 好ましい実施の形態に関して、このバルブ手段９は、蓋１の中心に配置され、
相補の閉塞具シート１１の中に挿入された閉塞具１０の実際的な形状をとる。こ
の閉塞具１０は、閉じた位置（図２）と開いた位置（図３）との間を前記シート
１１の中で駆動され得、バルブ手段９を通る、すなわち表面５を通る空気の通路
は、閉じた位置で閉鎖され、開いた位置で通過される。

【００１８】 例において、シリンダ状のシートは、表面５とともに単一の部材として形成さ
れたシリンダ状スリーブ１２の内部表面部の実際的な形状をとる。このスリーブ
１２は、表面５から上側に延びている。

【００１９】 閉塞具１０は、明細書の後で明らかにするように、バルブ手段９の前記閉じた
位置と開いた位置とのそれぞれに対応する頂部（図３）と底部（図２）との間で
、前記シート１１内、すなわちスリーブ１２内を可動的に挿入されたシリンダ状
の実際的な形状をとる。

【００２０】 閉塞具１０の頂端は、前記スリーブ１２の外側にあり、かつ前記閉じた位置と
開いた位置、すなわち頂部と底部との間において、シートの内側で閉塞具を駆動
することを可能とするつまみ部１３内で終端している。

【００２１】 あらかじめ設定された前記つまみ部１３から距離Ｄ離れた位置からはじまり、
閉塞具１０の底部の開放端へ向かって軸方向へ伸びた溝１４は、閉塞具１０の外
側の側部表面に形成されている。

【００２２】 図５に示されるように、閉塞具１０が閉じた位置にあるとき、シート１１を完
全に塞ぎ、密閉を確実にする程度に、スリーブ１２へ完全に挿入される。

【００２３】 代わって、閉塞具１０が開いた位置にあるとき、シート１１から部分的に引き
出されている。この状態において、溝１４は、閉塞具１０の側部表面とシート１
１の側部表面との間の密な係合を妨げる。実際に、溝１４は、シート１１を通る
、すなわちバルブ手段９を通る、かくして蓋１の表面５を通る空気が通過する通
気孔を形成する。

【００２４】 閉じた位置（底部）において、閉塞具のストロークの終わりは、つまみ部１３
がスリーブ１２の頂端に接することにより決定される。

【００２５】 開いた位置（頂部）において、閉塞具のストロークの終わりは、閉塞具１０の
底部の開放端に形成された径方向外側の突部によって確保され、この突部は、ス
リーブ１２内に形成された内側の段に接する。

【００２６】 蓋１の使用において、すなわち密閉を達成するように、容器２の口部４と同様
に係合することが必要なとき、口部４に関して中心となるように容器２に蓋１を
位置させることは十分である。同時に、閉塞具１０が開いた位置（頂部）にある
ことを確実にさせる必要がある。

【００２７】 そして、垂直下方に向けられた力で、蓋１に手で応力をかけることによって（
図６では矢印Ｆによって指し示されている）、蓋１は、棚状面８が容器２の壁３
の頂端に接するまで、容器２の口部へ挿入される。これと同時に、シールリップ
７は、シール用ガスケットとして作用するように、容器の壁３と接触する。

【００２８】 上で示した状態で蓋１に応力をかけ続けると、この蓋１は、凹面形状となるま
で（図６）、湾曲して弾性的に変形され始める。蓋１の湾曲は、バルブ手段９を
通して容器から空気を排気しすること、すなわち容器２に含まれた空気の量を減
らすことを可能にする。

【００２９】 この点において、閉塞具１０を閉じた位置にするように（図２）、つまみ部１
３を作用させることは十分である。そうすることによって、密なシールは、蓋１
と容器２の口部４との間に形成される。容器の内部に形成される真空の結果、手
で これ以上応力がかけられなくても、凹面形状のままである。

【００３０】 有利なことに、閉塞具１０のシート１１への挿入は、あらかじめ設定された程
度の力で達成され得、また、蓋１の湾曲による変形を得ることを必要とされる力
が、開いた位置（頂部）から閉じた位置（底部）への駆動を得ることを必要とさ
れる力より低いように選択され得る。これは、蓋１が容易に持ち上げられ、容器
から取り外され得るように、溝１４によって形成された通気孔を通過する容器へ
の空気の入り口を決定する。

【００３１】 図７において、参照符号１００は、全体を通して、本発明に係る蓋の別の実施
の形態を示している。構造的、機能的に蓋１と同等の蓋１００の部品は、同じ参
照符号を用いて示され、以下には記載されない。

【００３２】 蓋１００は、表面５の中心に位置されたつまみ部１０１を具備する。

【００３３】 一方向バルブ手段１０２を収容するためのシートを構成する通過穴は、蓋１０
０の表面５内に形成されている。すなわち、バルブ手段は、一方向にのみ空気を
通過させる。

【００３４】 この例において、バルブ手段は、下方の閉塞具シート１０４に接するように、
ばね１０５の作用によって押されるボール閉塞具１０３の実際的な形状をとる。
ボール型閉塞具１０３とシート１０４は、蓋１００と容器２の口部４との係合中
、空気の通路が、ばね１０５の作用と対照をなすことを可能とされるようになっ
ている。代わって、蓋１００の湾曲の結果、容器２内に形成されることになる真
空の作用は、閉塞具１０３をシート１０４に接する位置へ戻し、容器への空気の
入り口を事実上閉鎖する。

【００３５】

【発明の効果】

上述より理解され得るように、本発明に係る蓋は、前記要件を満たすこと、並
びに先行技術に関して言及された欠点を克服することを可能にする。事実、説明
してきたように、本発明に係る蓋は、容器の密閉を確実にする。さらに、容器の
口部と蓋との係合中、蓋は、食品と接触する空気の量を最小化するように、容器
内に含まれた空気を排気することを可能にする。

【００３６】 本発明に係る蓋の他の利点は、同じことが、シチュー鍋などの慣用容器の口部
と係合されるのに適し得、調理されたのと同じ容器内の食品を保存することを可
能にするという事実にある。

【００３７】 本発明に係る蓋のさらなる利点は、その構造的，機能的な簡易性にある。

【００３８】 明らかに、本発明の属する技術分野の通常の技術を有する者は、報酬を支払う
ことや特別な要求を満たすために、すべてを含め、別に定めた請求項に規定され
ているような本発明の保護の文脈に含まれた、上述の容器のための蓋に対する多
くの改造及び変形をさせることが可能である。

【００３９】 このように、例えば、容器の口部の形状における変形に関し、蓋の形状は、類
似の状態に変えられる。すなわち、長円形、矩形、並びに他の形状を備えた口部
を有する容器に対して、これらと対応する形状にすることが可能である。

【００４０】 上述された閉塞具及び閉塞具シートは、他の機能的に同等な閉塞具及び閉塞具
シートと代用され得る。例えば、ゲートバルブ、コックなどのタイプの閉塞具を
使用することができる。もしくは、回転によって動作される閉塞具が用いられ得
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、容器の口部と係合されている、本発明に係る蓋の斜視図である。

【図２】 図２は、図１の蓋及び容器の側面図である。

【図３】 図３は、容器の蓋と係合する前の図２の蓋の側面図である。

【図４】 図４は、図３の蓋を詳細に示した、部分的に断面の斜視図である。

【図５】 図５は、２つの異なる使用状態において、図４に詳細に示した蓋の側面図であ
る。

【図６】 図６は、容器の口部との係合中の、図１の蓋の側面図である。

【図７】 図７は、本発明に係る蓋の別の実施の形態に関する側面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ Ｆターム(参考） 3E067 AA04 AB01 BA01A BC03A BC07A EA17 EA32 EB27 FA01 FC01 GB01 GD01 3E084 AA02 AA12 AB01 AB06 AB10 BA02 CA01 CC03 EA01 EA03 EB04 EC03 FA09 GA08 GB12 HA03 HB02 HC03 HD04 KA19 4B055 AA26 BA14 BA80 CA21 CA23 CA51 CB05 CB17 FA09 FB33 FC01

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器（２）の壁（３）によって形成された口部（４）と、取
   り外し可能な状態で係合するように設計され、密閉シールを形成する前記口部（
   ４）と対応し、前記容器（２）の壁（３）と接するのに適している端部（６）に
   よって形成された表面（５）を具備するタイプの容器のための蓋であって、この
   蓋（１；１００）の前記表面（５）は、弾性を有し、また前記蓋（１；１００）
   は、前記容器（２）の口部（４）とこの蓋（１；１００）との係合中に、前記容
   器（２）内に含まれている空気を排気するように、前記蓋（１；１００）の表面
   （５）を通る空気の通路を形成するバルブ手段（９；１０２）を具備することを
   特徴とする容器のための蓋。
2. 【請求項２】 前記バルブ手段（９）は、閉塞具シート（１１）へ挿入され
   る閉塞具（１０）を有し、この閉塞具（１０）は、閉じた位置と開いた位置との
   間で前記閉塞具（１１）の内で駆動され得、前記バルブ手段（９）を通る空気の
   通路は、閉じた位置で閉鎖され、開いた位置で通過する請求項１に記載の蓋。
3. 【請求項３】 前記閉塞具（１０）は、閉じた位置と開いた位置との間で、
   前記閉塞具（１１）の内を摺動する請求項２に記載の蓋。
4. 【請求項４】 前記閉塞具（１０）は、シリンダ状の本体部を有し、前記閉
   塞具シート（１１）は、相補形状のシリンダ状のシートを有し、前記閉塞具（１
   ０）は、この閉塞具（１０）が前記閉塞具シート（１１）へ挿入されている閉じ
   た位置と、閉塞具（１０）が部分的に閉塞具シート（１１）から引き出されてい
   る開いた位置との間を摺動し、前記閉塞具（１０）の表面は、前記閉塞具（１０
   ）が部分的に前記閉塞具シート（１１）から引き出されたときに、空気が閉塞具
   シート（１１）を通ることを可能とするための通気孔として作用する少なくとも
   １つの溝（１４）を有する請求項２に記載の蓋。
5. 【請求項５】 前記閉塞具（１０）は、力によって前記閉塞具シート（１１
   ）へ挿入される請求項４に記載の蓋。
6. 【請求項６】 つまみ部（１３）が、前記閉塞具（１０）に設けられ、この
   つまみ部によって前記閉塞具（１０）は、前記閉じた位置と前記開いた位置との
   間で駆動され得る請求項４に記載の蓋。
7. 【請求項７】 前記バルブ手段は（１０２）は、一方向バルブを有する請求
   項１に記載の蓋。
8. 【請求項８】 前記端部（６）は、容器（２）と蓋（１；１００）との密閉
   を確実にするためのガスケットとして機能するのに適しているシールリップ（７
   ）を有する請求項１に記載の蓋。
9. 【請求項９】 前記シールリップ（７）は、前記容器（２）の口部（４）へ
   所定の圧力下で挿入されるのに適している請求項８に記載の容器。
10. 【請求項１０】 前記端部（６）は、容器（２）の口部（４）と前記蓋（１
    ；１００）との係合中、前記容器（２）の口部（４）中への前記蓋（１；１００
    ）の挿入を制限するように、前記容器（２）の壁（３）に当接するのに適してい
    る棚状面（８）を有する請求項８に記載の容器。
11. 【請求項１１】 前記蓋（１；１００）は、円盤形である請求項８に記載の
    容器。
12. 【請求項１２】 前記蓋（１；１００）の表面（５）は、湾曲によって弾性
    的に曲げられ、前記表面（５）は、この表面に対する垂直方向の力（Ｆ）によっ
    て応力をかけられた凹面形状をとる請求項１に記載の容器。