JP2002535560A - 車両用空調システム - Google Patents
車両用空調システムInfo
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- JP2002535560A JP2002535560A JP2000596273A JP2000596273A JP2002535560A JP 2002535560 A JP2002535560 A JP 2002535560A JP 2000596273 A JP2000596273 A JP 2000596273A JP 2000596273 A JP2000596273 A JP 2000596273A JP 2002535560 A JP2002535560 A JP 2002535560A
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- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04B—POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
- F04B39/00—Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
- F04B39/04—Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid
- F04B39/041—Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid sealing for a reciprocating rod
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04B—POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
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- F04B39/04—Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid
- F04B39/041—Measures to avoid lubricant contaminating the pumped fluid sealing for a reciprocating rod
- F04B39/045—Labyrinth-sealing between piston and cylinder
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J15/00—Sealings
- F16J15/44—Free-space packings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16J—PISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
- F16J9/08—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction with expansion obtained by pressure of the medium
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Compressor (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
可動のピストン(2)を持つ少なくとも1つのシリンダを備えたコンプレッサを有する車両用空調システムにおいて、ピストン(2)のスカートとシリンダ壁(1)との間のシールの機能を向上させるために、ピストン(2)のスカートにラビリンスシールを配置し、及び/又は、可撓性のシール材で構成されたリング(10)をピストンリング(9)が取り付けられたスロット(8)に配置する。
Description
【0001】 本発明は、可動ピストンを有する少なくとも1つのシリンダを備えたコンプレ
ッサを具備する車両用空調システムに関する。
ッサを具備する車両用空調システムに関する。
【0002】 このようなシステムは、従来、R12又はR134aのような冷媒で稼動され
ていた。このようなシステムの稼動においては、吸入圧と吐出圧との間が10〜
20バールの範囲の圧力差を形成できるようなコンプレッサが必要となる。これ
については、ピストンリングがないか、せいぜい1つのピストンリングを有する
コンプレッサピストンによって達成することが可能である。
ていた。このようなシステムの稼動においては、吸入圧と吐出圧との間が10〜
20バールの範囲の圧力差を形成できるようなコンプレッサが必要となる。これ
については、ピストンリングがないか、せいぜい1つのピストンリングを有する
コンプレッサピストンによって達成することが可能である。
【0003】 昨今において、有機ハロゲン冷媒は、大気中に放出されると、オゾン分解をお
こし、温室効果を増大させるので、公的に批判されている。よって、オゾンに対
して危険のない、即ち、温室効果について影響しない冷媒で稼動する空調装置の
開発に相当な努力が費やされてきている。
こし、温室効果を増大させるので、公的に批判されている。よって、オゾンに対
して危険のない、即ち、温室効果について影響しない冷媒で稼動する空調装置の
開発に相当な努力が費やされてきている。
【0004】 ここで、冷媒として潜在的にふさわしい物質は、これらの要求を満たすかぎり
において、かなり高い圧力差が要求されるという問題が生じている。このような
圧力差は、空調装置のコンプレッサの在来型の構造では容易に達成することがで
きない。1つの試みとして、ピストンリングのない、又は、単一のピストンリン
グを備えた従来どおりに構成されるピストンを有しているコンプレッサでそのよ
うな冷媒を用いようとすると、コンプレッサの効能がピストンスカートを伝う冷
媒の流れのために漏れ損失によってひどく損なわれてしまい、システムが全く機
能しなくなってしまうというリスクがある。したがって、非常に加圧しなければ
ならない冷媒を用いる空調システムの場合には、シリンダに4つのピストンリン
グを取り付けたピストンが用いられていた。
において、かなり高い圧力差が要求されるという問題が生じている。このような
圧力差は、空調装置のコンプレッサの在来型の構造では容易に達成することがで
きない。1つの試みとして、ピストンリングのない、又は、単一のピストンリン
グを備えた従来どおりに構成されるピストンを有しているコンプレッサでそのよ
うな冷媒を用いようとすると、コンプレッサの効能がピストンスカートを伝う冷
媒の流れのために漏れ損失によってひどく損なわれてしまい、システムが全く機
能しなくなってしまうというリスクがある。したがって、非常に加圧しなければ
ならない冷媒を用いる空調システムの場合には、シリンダに4つのピストンリン
グを取り付けたピストンが用いられていた。
【0005】 しかしながら、これでは、コンプレッサの組み立てに骨が折れ、費用が嵩むこ
とになる。さらに、シリンダの内壁との間のピストンの摩擦が相当増大すること
となり、コンプレッサの動作において冷却動作に寄与しない余分な仕事が必要と
なる。それどころか、ピストンとシリンダとの間で発生する摩擦熱が、冷媒によ
って大きく吸収されてしまい、全く好ましくない状態となる。
とになる。さらに、シリンダの内壁との間のピストンの摩擦が相当増大すること
となり、コンプレッサの動作において冷却動作に寄与しない余分な仕事が必要と
なる。それどころか、ピストンとシリンダとの間で発生する摩擦熱が、冷媒によ
って大きく吸収されてしまい、全く好ましくない状態となる。
【0006】 (発明の利点) 本発明によって、コンプレッサでの漏れ損失を制限することで、小さい圧力差
に対応して設計されている空調装置と比べて摩擦の相当な増大を避けつつ、非常
に加圧しなければならない冷媒での運転を可能にする車両用空調システムが創作
されることとなる。
に対応して設計されている空調装置と比べて摩擦の相当な増大を避けつつ、非常
に加圧しなければならない冷媒での運転を可能にする車両用空調システムが創作
されることとなる。
【0007】 このような空調装置は、特に、所謂、超臨界プロセスの冷媒としてのCO2 や
、20バールから100バールまでの範囲で吸入圧と吐出圧との間に大きな圧力
差が必要となる他の冷媒を用いた運転に適したものである。
、20バールから100バールまでの範囲で吸入圧と吐出圧との間に大きな圧力
差が必要となる他の冷媒を用いた運転に適したものである。
【0008】 本発明にかかる第1の空調システムにおいて、ピストンは、ピストンスカート
の表面にラビリンスシールを具備している。このラビリンスシールは、好ましく
は、スカート表面の周方向に向けられて形成された複数のグルーブによって構成
され、特に高圧の場合に漏れ損失を低減するのに適している。その理由は、シリ
ンダに入れられた冷媒の圧力が最も高くなるちょうどその時、特に大きな漏れ損
失が予想される時に、激しい加圧のために冷媒の粘度がもはや無視できなくなり
、結果として、シリンダの内壁とピストンスカートとの間をシリンダから漏れ出
る冷媒の乱れが、ラビリンスシールのグルーブ内で流れに対して効果的な抵抗を
与えるからである。
の表面にラビリンスシールを具備している。このラビリンスシールは、好ましく
は、スカート表面の周方向に向けられて形成された複数のグルーブによって構成
され、特に高圧の場合に漏れ損失を低減するのに適している。その理由は、シリ
ンダに入れられた冷媒の圧力が最も高くなるちょうどその時、特に大きな漏れ損
失が予想される時に、激しい加圧のために冷媒の粘度がもはや無視できなくなり
、結果として、シリンダの内壁とピストンスカートとの間をシリンダから漏れ出
る冷媒の乱れが、ラビリンスシールのグルーブ内で流れに対して効果的な抵抗を
与えるからである。
【0009】 本発明に係る空調システムの第2の具体例において、ピストンはピストンリン
グが装着されている少なくとも1つのスロットを有する限りにおいて従来と同様
の構成であるが、そのスロットに可撓性のあるシール材で作られたリングが追加
的に配置されている。このリングの機能は、ピストンリング付きのピストンの場
合であれば、実質的にピストンの外側の表面とピストンリングの内周面を伝って
スロットを通り抜けるように流れる冷媒の流路を収縮または完全に遮断すること
にある。
グが装着されている少なくとも1つのスロットを有する限りにおいて従来と同様
の構成であるが、そのスロットに可撓性のあるシール材で作られたリングが追加
的に配置されている。このリングの機能は、ピストンリング付きのピストンの場
合であれば、実質的にピストンの外側の表面とピストンリングの内周面を伝って
スロットを通り抜けるように流れる冷媒の流路を収縮または完全に遮断すること
にある。
【0010】 この目的のために、リングは、ピストンリングと圧力が相対的に低くなるスロ
ットの側壁との間に実質的に配置される。このため、ピストンリングは可撓性の
あるリングに冷媒によって押し付けられ、結果として後者のシール機能が成し遂
げられる。可撓性のあるリングそれ自体は、適切にピストンスカートの表面から
外側へ突出していない。このため、可撓性のあるリングは、シリンダの内壁に接
触することがない。したがって、擦り切れにくくなり、また、ピストンを動かす
ために摩擦を克服するのに必要とする力を増大させることもない。
ットの側壁との間に実質的に配置される。このため、ピストンリングは可撓性の
あるリングに冷媒によって押し付けられ、結果として後者のシール機能が成し遂
げられる。可撓性のあるリングそれ自体は、適切にピストンスカートの表面から
外側へ突出していない。このため、可撓性のあるリングは、シリンダの内壁に接
触することがない。したがって、擦り切れにくくなり、また、ピストンを動かす
ために摩擦を克服するのに必要とする力を増大させることもない。
【0011】 さらに、ピストンリングは、軸方向に遊びを持たせてスロットに挿着するよう
にするとよい。これは、ピストンリングの内面とスロットの底部との間の空間に
高圧サイドから冷媒を浸透させることができ、よって、シリンダの内壁に対して
全周にわたってピストンリングを均等に押圧することが可能となる。この点につ
いては、可撓性のあるシール材で作られたリングの軸方向の圧縮によってコンプ
レッサの運転サイクルの高圧段階においてのみこのような遊びが形成されること
で十分である。
にするとよい。これは、ピストンリングの内面とスロットの底部との間の空間に
高圧サイドから冷媒を浸透させることができ、よって、シリンダの内壁に対して
全周にわたってピストンリングを均等に押圧することが可能となる。この点につ
いては、可撓性のあるシール材で作られたリングの軸方向の圧縮によってコンプ
レッサの運転サイクルの高圧段階においてのみこのような遊びが形成されること
で十分である。
【0012】 空間は、また、スロットの底部と可撓性のあるシール材で作られたリングの内
面との間に形成するようにしてもよい。したがって、後者は、ちょうどピストン
リングのように、空間に浸透する冷媒によって径方向の外側に押圧され、これに
より、ピストンリングの拡張運動に勢いをつける。追加的な特徴および利点は、
以下に述べる具体例の記述から明瞭となる。
面との間に形成するようにしてもよい。したがって、後者は、ちょうどピストン
リングのように、空間に浸透する冷媒によって径方向の外側に押圧され、これに
より、ピストンリングの拡張運動に勢いをつける。追加的な特徴および利点は、
以下に述べる具体例の記述から明瞭となる。
【0013】 (具体的構成例の記述) 図1の図面は、本発明に係る空調システムのコンプレッサに用いられるシリン
ダの一部のみを示している。その他の空調システムの構成は、公知であるので、
ここにおいて詳述することを省略する。
ダの一部のみを示している。その他の空調システムの構成は、公知であるので、
ここにおいて詳述することを省略する。
【0014】 図1は、シリンダ壁1と、一点鎖線3によって示された中心線に沿ってシリン
ダの内部で変位することができるピストン2との断面を示している。ピストン2
は、シリンダ壁1に近接して並置されたスカートを有し(これら両者の間のギャ
ップ4は、明瞭にするために、図面に合わせてより大きく示されている)、ピス
トン2のスカート上には、周方向に向けて形成された複数のスロット5が配置さ
れている。この範囲の断面は図の右側に拡大されて示されている。この円で、ス
ロット5は、ピストンとシリンダ壁1との間のギャップ4の幅におおよそ一致す
る径方向の深さと共に、軸3方向においてもある長さを有していることがわかる
。
ダの内部で変位することができるピストン2との断面を示している。ピストン2
は、シリンダ壁1に近接して並置されたスカートを有し(これら両者の間のギャ
ップ4は、明瞭にするために、図面に合わせてより大きく示されている)、ピス
トン2のスカート上には、周方向に向けて形成された複数のスロット5が配置さ
れている。この範囲の断面は図の右側に拡大されて示されている。この円で、ス
ロット5は、ピストンとシリンダ壁1との間のギャップ4の幅におおよそ一致す
る径方向の深さと共に、軸3方向においてもある長さを有していることがわかる
。
【0015】 矢印6の方向にシリンダから漏れ出る冷媒は、シリンダの高圧段階の間、矢印
7で示されるように、それぞれのスロット5で乱れが生じ、つねに変化する薄層
をなす漏出流がギャップ4で発生する。したがって、従来のピストンシリンダ構
造と比較して、ギャップ4を狭くしなくても、流出流がかなり減少されることと
なる。シリンダ壁とピストンとの間の摩擦は、これにより、従来の構成よりも大
きくなることがない。
7で示されるように、それぞれのスロット5で乱れが生じ、つねに変化する薄層
をなす漏出流がギャップ4で発生する。したがって、従来のピストンシリンダ構
造と比較して、ギャップ4を狭くしなくても、流出流がかなり減少されることと
なる。シリンダ壁とピストンとの間の摩擦は、これにより、従来の構成よりも大
きくなることがない。
【0016】 ラビリンスシールの機能を増大させるために、ピストンリングをピストンに付
加的に取り付けるようにしてもよい。
加的に取り付けるようにしてもよい。
【0017】 図2に本発明に係るピストンリングシールの断面が示されている。これは、ピ
ストンリングシール自身によって、又は、上述したラビリンスシールとの組み合
わせで用いるようにしてもよい。
ストンリングシール自身によって、又は、上述したラビリンスシールとの組み合
わせで用いるようにしてもよい。
【0018】 図2において、シリンダ壁1の断面が、シリンダ壁に沿って可動するピストン
2の断面と共に示されている。スロット8は、図1でのスロットのように、ピス
トンのスカート上に周方向に伸びるように形成されているが、図1のスロットよ
りも、かなり大きな長さと深さに形成されている。スロット8には、ピストンリ
ング9が可撓性のあるシール材で作られたリング10と共に配置されている。ピ
ストンリング9の外周面は、シリンダ壁に並設されている。リング9の内周面と
スロット8の底部との間には、スペース13が形成されている。スペース13は
、高圧サイドでピストンリング9の端面に沿って伸びるギャップ14と、シリン
ダ壁1とピストン2のスカートとの間のギャップ4とを介してシリンダの圧力室
(図示せず)に通じている。
2の断面と共に示されている。スロット8は、図1でのスロットのように、ピス
トンのスカート上に周方向に伸びるように形成されているが、図1のスロットよ
りも、かなり大きな長さと深さに形成されている。スロット8には、ピストンリ
ング9が可撓性のあるシール材で作られたリング10と共に配置されている。ピ
ストンリング9の外周面は、シリンダ壁に並設されている。リング9の内周面と
スロット8の底部との間には、スペース13が形成されている。スペース13は
、高圧サイドでピストンリング9の端面に沿って伸びるギャップ14と、シリン
ダ壁1とピストン2のスカートとの間のギャップ4とを介してシリンダの圧力室
(図示せず)に通じている。
【0019】 リングの低圧サイド側の端面16と、これに近接するスロット8の側壁との間
には、シール材で構成されたリング10が配置されている。このリング10は、
適切に端面16に固く取り付けられている。図で示される他の配置として、リン
グは複数サイドを被覆する形でピストンリングの高圧端面15まで伸ばすように
してもよい。スペース13は、また、リング10の内周面とスロット8の底部と
の間に延設されている。リング10の外周面は、軸に向かってわずかに後退させ
てあり、このため、ピストン2のスカート表面に隠れている。
には、シール材で構成されたリング10が配置されている。このリング10は、
適切に端面16に固く取り付けられている。図で示される他の配置として、リン
グは複数サイドを被覆する形でピストンリングの高圧端面15まで伸ばすように
してもよい。スペース13は、また、リング10の内周面とスロット8の底部と
の間に延設されている。リング10の外周面は、軸に向かってわずかに後退させ
てあり、このため、ピストン2のスカート表面に隠れている。
【0020】 端面15が、シリンダの高圧段階の間に、高圧にさらされているとき、端面1
5は軸方向、即ち、図中の下方向に後退し、同時にリング10が圧縮される。結
果として、ギャップ14が広くなり、冷媒はスペース13に浸透する。ピストン
リング9の内周面11にかかる冷媒の圧力は、シリンダ壁1にピストンリングを
押し付け、したがって、これらの2つの表面間の効果的なシールを確保する。同
時に、冷媒の圧力はリング10を径方向の外側に押圧することとなるので、必要
時においてこのリングがピストンリング9と共に拡がり、ピストンリングの外側
への動きを妨げることがない。軸方向に圧縮されたリング10は、同時にピスト
ンリングの低圧側端面16とこれに近接するスロット8の側壁との間の効果的な
シールを形成する。
5は軸方向、即ち、図中の下方向に後退し、同時にリング10が圧縮される。結
果として、ギャップ14が広くなり、冷媒はスペース13に浸透する。ピストン
リング9の内周面11にかかる冷媒の圧力は、シリンダ壁1にピストンリングを
押し付け、したがって、これらの2つの表面間の効果的なシールを確保する。同
時に、冷媒の圧力はリング10を径方向の外側に押圧することとなるので、必要
時においてこのリングがピストンリング9と共に拡がり、ピストンリングの外側
への動きを妨げることがない。軸方向に圧縮されたリング10は、同時にピスト
ンリングの低圧側端面16とこれに近接するスロット8の側壁との間の効果的な
シールを形成する。
【0021】 リング10の寸法は、軸圧縮されるときでさえ、シリンダ壁1と接触しないよ
うに保障されているので、リングが摩損にさらされることはない。
うに保障されているので、リングが摩損にさらされることはない。
【0022】 本発明にかかるシールされたピストンを動かすために費やされる摩擦性の力は
、従来のピストンリングを備えたピストンで必要とされる力と実質的に異ならな
い。それにもかかわらず、かなり改善されたシールの機能は、特に、CO2 のよ
うな高圧冷媒を用いる空調システムで見られるように、相当高められた圧力を伴
う用途で使うことを可能にしている。
、従来のピストンリングを備えたピストンで必要とされる力と実質的に異ならな
い。それにもかかわらず、かなり改善されたシールの機能は、特に、CO2 のよ
うな高圧冷媒を用いる空調システムで見られるように、相当高められた圧力を伴
う用途で使うことを可能にしている。
【図1】 図1は、本発明の第1実施例に係る空調システムに用いられる圧縮機のシリン
ダの断面を示す。
ダの断面を示す。
【図2】 図2は、本発明の第2実施例に係るシリンダの断面を示す。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年2月19日(2001.2.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 車両用空調システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、請求項1の前段部分に基づくコンプレッサを有する車両用空調シス
テムに関する。
テムに関する。
【0002】 この種の空調装置は、従来、R12又はR134aのような冷媒で稼動されて
いた。このようなシステムの稼動においては、吸入圧と吐出圧との間が10〜2
0バールの範囲の圧力差を形成できるようなコンプレッサが必要となる。これに
ついては、ピストンリングがないか、せいぜい1つのピストンリングを有するコ
ンプレッサピストンによって達成することが可能である。
いた。このようなシステムの稼動においては、吸入圧と吐出圧との間が10〜2
0バールの範囲の圧力差を形成できるようなコンプレッサが必要となる。これに
ついては、ピストンリングがないか、せいぜい1つのピストンリングを有するコ
ンプレッサピストンによって達成することが可能である。
【0003】 昨今において、有機ハロゲン冷媒は、大気中に放出されると、オゾン分解をお
こし、温室効果を増大させるので、公的に批判されている。よって、オゾンに対
して危険のない、即ち、温室効果について影響しない冷媒で稼動する空調装置の
開発に相当な努力が費やされてきている。
こし、温室効果を増大させるので、公的に批判されている。よって、オゾンに対
して危険のない、即ち、温室効果について影響しない冷媒で稼動する空調装置の
開発に相当な努力が費やされてきている。
【0004】 ここで、冷媒として潜在的にふさわしい物質は、これらの要求を満たすかぎり
において、かなり高い圧力差が要求されるという問題が生じている。このような
圧力差は、空調装置のコンプレッサの在来型の構造では容易に達成することがで
きない。1つの試みとして、ピストンリングのない、又は、単一のピストンリン
グを備えた従来どおりに構成されるピストンを有しているコンプレッサでそのよ
うな冷媒を用いようとすると、コンプレッサの効能がピストンスカートを伝う冷
媒の流れのために漏れ損失によってひどく損なわれてしまい、システムが全く機
能しなくなってしまうというリスクがある。したがって、非常に加圧しなければ
ならない冷媒を用いる空調システムの場合には、シリンダに4つのピストンリン
グを取り付けたピストンが用いられていた。
において、かなり高い圧力差が要求されるという問題が生じている。このような
圧力差は、空調装置のコンプレッサの在来型の構造では容易に達成することがで
きない。1つの試みとして、ピストンリングのない、又は、単一のピストンリン
グを備えた従来どおりに構成されるピストンを有しているコンプレッサでそのよ
うな冷媒を用いようとすると、コンプレッサの効能がピストンスカートを伝う冷
媒の流れのために漏れ損失によってひどく損なわれてしまい、システムが全く機
能しなくなってしまうというリスクがある。したがって、非常に加圧しなければ
ならない冷媒を用いる空調システムの場合には、シリンダに4つのピストンリン
グを取り付けたピストンが用いられていた。
【0005】 1つのシリンダを備えた車両用コンプレッサは、例えば、米国特許45940
55に開示されている。ピストンとシリンダとの間のシールを改善するために、
ピストンは、そのスカートに周方向に形成される2つのグルーブを設け、それぞ
れのグルーブにピストンリングが取り付けられている。1つのピストンリングし
か有しないピストンと比べて、このピストンは、シリンダ内でより傾きにくくな
っており、結果としてシリンダ内壁上での魔損が低減される。また、ピストンと
シリンダとの間のシールが改善される。
55に開示されている。ピストンとシリンダとの間のシールを改善するために、
ピストンは、そのスカートに周方向に形成される2つのグルーブを設け、それぞ
れのグルーブにピストンリングが取り付けられている。1つのピストンリングし
か有しないピストンと比べて、このピストンは、シリンダ内でより傾きにくくな
っており、結果としてシリンダ内壁上での魔損が低減される。また、ピストンと
シリンダとの間のシールが改善される。
【0006】 しかしながら、これでは、コンプレッサの組み立てに骨が折れ、費用が嵩むこ
とになる。さらに、シリンダの内壁との間のピストンの摩擦が相当増大すること
となり、コンプレッサの動作において冷却動作に寄与しない余分な仕事が必要と
なる。それどころか、ピストンとシリンダとの間で発生する摩擦熱が、冷媒によ
って大きく吸収されてしまい、全く好ましくない状態となる。
とになる。さらに、シリンダの内壁との間のピストンの摩擦が相当増大すること
となり、コンプレッサの動作において冷却動作に寄与しない余分な仕事が必要と
なる。それどころか、ピストンとシリンダとの間で発生する摩擦熱が、冷媒によ
って大きく吸収されてしまい、全く好ましくない状態となる。
【0007】 これらの不都合は、請求項1で与えられる特徴を備えた空調ユニットでは生じ
ない。本発明の付加的な有利な具体例は、従属する請求項から明白となる。
ない。本発明の付加的な有利な具体例は、従属する請求項から明白となる。
【0008】 (発明の利点) 本発明によって、コンプレッサでの漏れ損失を制限することで、小さい圧力差
に対応して設計されている空調装置と比べて摩擦の相当な増大を避けつつ、非常
に加圧しなければならない冷媒での運転を可能にする車両用空調システムが創作
されることとなる。
に対応して設計されている空調装置と比べて摩擦の相当な増大を避けつつ、非常
に加圧しなければならない冷媒での運転を可能にする車両用空調システムが創作
されることとなる。
【0009】 このような空調装置は、特に、所謂、超臨界プロセスの冷媒としてのCO2 や
、20バールから100バールまでの範囲で吸入圧と吐出圧との間に大きな圧力
差が必要となる他の冷媒を用いた運転に適したものである。
、20バールから100バールまでの範囲で吸入圧と吐出圧との間に大きな圧力
差が必要となる他の冷媒を用いた運転に適したものである。
【0010】 本発明にかかる第1の空調システムにおいて、ピストンは、ピストンスカート
の表面にラビリンスシールを具備している。このラビリンスシールは、好ましく
は、スカート表面の周方向に向けられて形成された複数のグルーブによって構成
され、特に高圧の場合に漏れ損失を低減するのに適している。その理由は、シリ
ンダに入れられた冷媒の圧力が最も高くなるちょうどその時、特に大きな漏れ損
失が予想される時に、激しい加圧のために冷媒の粘度がもはや無視できなくなり
、結果として、シリンダの内壁とピストンスカートとの間をシリンダから漏れ出
る冷媒の乱れが、ラビリンスシールのグルーブ内で流れに対して効果的な抵抗を
与えるからである。
の表面にラビリンスシールを具備している。このラビリンスシールは、好ましく
は、スカート表面の周方向に向けられて形成された複数のグルーブによって構成
され、特に高圧の場合に漏れ損失を低減するのに適している。その理由は、シリ
ンダに入れられた冷媒の圧力が最も高くなるちょうどその時、特に大きな漏れ損
失が予想される時に、激しい加圧のために冷媒の粘度がもはや無視できなくなり
、結果として、シリンダの内壁とピストンスカートとの間をシリンダから漏れ出
る冷媒の乱れが、ラビリンスシールのグルーブ内で流れに対して効果的な抵抗を
与えるからである。
【0011】 本発明に係る空調システムの第2の具体例において、ピストンはピストンリン
グが装着されている少なくとも1つのスロットを有する限りにおいて従来と同様
の構成であるが、そのスロットに可撓性のあるシール材で作られたリングが追加
的に配置されている。このリングの機能は、ピストンリング付きのピストンの場
合であれば、実質的にピストンの外側の表面とピストンリングの内周面を伝って
スロットを通り抜けるように流れる冷媒の流路を収縮または完全に遮断すること
にある。
グが装着されている少なくとも1つのスロットを有する限りにおいて従来と同様
の構成であるが、そのスロットに可撓性のあるシール材で作られたリングが追加
的に配置されている。このリングの機能は、ピストンリング付きのピストンの場
合であれば、実質的にピストンの外側の表面とピストンリングの内周面を伝って
スロットを通り抜けるように流れる冷媒の流路を収縮または完全に遮断すること
にある。
【0012】 この目的のために、リングは、ピストンリングと圧力が相対的に低くなるスロ
ットの側壁との間に実質的に配置される。このため、ピストンリングは可撓性の
あるリングに冷媒によって押し付けられ、結果として後者のシール機能が成し遂
げられる。可撓性のあるリングそれ自体は、適切にピストンスカートの表面から
外側へ突出していない。このため、可撓性のあるリングは、シリンダの内壁に接
触することがない。したがって、擦り切れにくくなり、また、ピストンを動かす
ために摩擦を克服するのに必要とする力を増大させることもない。
ットの側壁との間に実質的に配置される。このため、ピストンリングは可撓性の
あるリングに冷媒によって押し付けられ、結果として後者のシール機能が成し遂
げられる。可撓性のあるリングそれ自体は、適切にピストンスカートの表面から
外側へ突出していない。このため、可撓性のあるリングは、シリンダの内壁に接
触することがない。したがって、擦り切れにくくなり、また、ピストンを動かす
ために摩擦を克服するのに必要とする力を増大させることもない。
【0013】 さらに、ピストンリングは、軸方向に遊びを持たせてスロットに挿着するよう
にするとよい。これは、ピストンリングの内面とスロットの底部との間の空間に
高圧サイドから冷媒を浸透させることができ、よって、シリンダの内壁に対して
全周にわたってピストンリングを均等に押圧することが可能となる。この点につ
いては、可撓性のあるシール材で作られたリングの軸方向の圧縮によってコンプ
レッサの運転サイクルの高圧段階においてのみこのような遊びが形成されること
で十分である。
にするとよい。これは、ピストンリングの内面とスロットの底部との間の空間に
高圧サイドから冷媒を浸透させることができ、よって、シリンダの内壁に対して
全周にわたってピストンリングを均等に押圧することが可能となる。この点につ
いては、可撓性のあるシール材で作られたリングの軸方向の圧縮によってコンプ
レッサの運転サイクルの高圧段階においてのみこのような遊びが形成されること
で十分である。
【0014】 空間は、また、スロットの底部と可撓性のあるシール材で作られたリングの内
面との間に形成するようにしてもよい。したがって、後者は、ちょうどピストン
リングのように、空間に浸透する冷媒によって径方向の外側に押圧され、これに
より、ピストンリングの拡張運動に勢いをつける。追加的な特徴および利点は、
以下に述べる具体例の記述から明瞭となる。
面との間に形成するようにしてもよい。したがって、後者は、ちょうどピストン
リングのように、空間に浸透する冷媒によって径方向の外側に押圧され、これに
より、ピストンリングの拡張運動に勢いをつける。追加的な特徴および利点は、
以下に述べる具体例の記述から明瞭となる。
【0015】 (具体的構成例の記述) 図1の図面は、本発明に係る空調システムのコンプレッサに用いられるシリン
ダの一部のみを示している。その他の空調システムの構成は、公知であるので、
ここにおいて詳述することを省略する。
ダの一部のみを示している。その他の空調システムの構成は、公知であるので、
ここにおいて詳述することを省略する。
【0016】 図1は、シリンダ壁1と、一点鎖線3によって示された中心線に沿ってシリン
ダの内部で変位することができるピストン2との断面を示している。ピストン2
は、シリンダ壁1に近接して並置されたスカートを有し(これら両者の間のギャ
ップ4は、明瞭にするために、図面に合わせてより大きく示されている)、ピス
トン2のスカート上には、周方向に向けて形成された複数のスロット5が配置さ
れている。この範囲の断面は図の右側に拡大されて示されている。この円で、ス
ロット5は、ピストンとシリンダ壁1との間のギャップ4の幅におおよそ一致す
る径方向の深さと共に、軸3方向においてもある長さを有していることがわかる
。
ダの内部で変位することができるピストン2との断面を示している。ピストン2
は、シリンダ壁1に近接して並置されたスカートを有し(これら両者の間のギャ
ップ4は、明瞭にするために、図面に合わせてより大きく示されている)、ピス
トン2のスカート上には、周方向に向けて形成された複数のスロット5が配置さ
れている。この範囲の断面は図の右側に拡大されて示されている。この円で、ス
ロット5は、ピストンとシリンダ壁1との間のギャップ4の幅におおよそ一致す
る径方向の深さと共に、軸3方向においてもある長さを有していることがわかる
。
【0017】 矢印6の方向にシリンダから漏れ出る冷媒は、シリンダの高圧段階の間、矢印
7で示されるように、それぞれのスロット5で乱れが生じ、つねに変化する薄層
をなす漏出流がギャップ4で発生する。したがって、従来のピストンシリンダ構
造と比較して、ギャップ4を狭くしなくても、流出流がかなり減少されることと
なる。シリンダ壁とピストンとの間の摩擦は、これにより、従来の構成よりも大
きくなることがない。
7で示されるように、それぞれのスロット5で乱れが生じ、つねに変化する薄層
をなす漏出流がギャップ4で発生する。したがって、従来のピストンシリンダ構
造と比較して、ギャップ4を狭くしなくても、流出流がかなり減少されることと
なる。シリンダ壁とピストンとの間の摩擦は、これにより、従来の構成よりも大
きくなることがない。
【0018】 ラビリンスシールの機能を増大させるために、ピストンリングをピストンに付
加的に取り付けるようにしてもよい。
加的に取り付けるようにしてもよい。
【0019】 図2に本発明に係るピストンリングシールの断面が示されている。これは、ピ
ストンリングシール自身によって、又は、上述したラビリンスシールとの組み合
わせで用いるようにしてもよい。
ストンリングシール自身によって、又は、上述したラビリンスシールとの組み合
わせで用いるようにしてもよい。
【0020】 図2において、シリンダ壁1の断面が、シリンダ壁に沿って可動するピストン
2の断面と共に示されている。スロット8は、図1でのスロットのように、ピス
トンのスカート上に周方向に伸びるように形成されているが、図1のスロットよ
りも、かなり大きな長さと深さに形成されている。スロット8には、ピストンリ
ング9が可撓性のあるシール材で作られたリング10と共に配置されている。ピ
ストンリング9の外周面は、シリンダ壁に並設されている。リング9の内周面と
スロット8の底部との間には、スペース13が形成されている。スペース13は
、高圧サイドでピストンリング9の端面に沿って伸びるギャップ14と、シリン
ダ壁1とピストン2のスカートとの間のギャップ4とを介してシリンダの圧力室
(図示せず)に通じている。
2の断面と共に示されている。スロット8は、図1でのスロットのように、ピス
トンのスカート上に周方向に伸びるように形成されているが、図1のスロットよ
りも、かなり大きな長さと深さに形成されている。スロット8には、ピストンリ
ング9が可撓性のあるシール材で作られたリング10と共に配置されている。ピ
ストンリング9の外周面は、シリンダ壁に並設されている。リング9の内周面と
スロット8の底部との間には、スペース13が形成されている。スペース13は
、高圧サイドでピストンリング9の端面に沿って伸びるギャップ14と、シリン
ダ壁1とピストン2のスカートとの間のギャップ4とを介してシリンダの圧力室
(図示せず)に通じている。
【0021】 リングの低圧サイド側の端面16と、これに近接するスロット8の側壁との間
には、シール材で構成されたリング10が配置されている。このリング10は、
適切に端面16に固く取り付けられている。図で示される他の配置として、リン
グは複数サイドを被覆する形でピストンリングの高圧端面15まで伸ばすように
してもよい。スペース13は、また、リング10の内周面とスロット8の底部と
の間に延設されている。リング10の外周面は、軸に向かってわずかに後退させ
てあり、このため、ピストン2のスカート表面に隠れている。
には、シール材で構成されたリング10が配置されている。このリング10は、
適切に端面16に固く取り付けられている。図で示される他の配置として、リン
グは複数サイドを被覆する形でピストンリングの高圧端面15まで伸ばすように
してもよい。スペース13は、また、リング10の内周面とスロット8の底部と
の間に延設されている。リング10の外周面は、軸に向かってわずかに後退させ
てあり、このため、ピストン2のスカート表面に隠れている。
【0022】 端面15が、シリンダの高圧段階の間に、高圧にさらされているとき、端面1
5は軸方向、即ち、図中の下方向に後退し、同時にリング10が圧縮される。結
果として、ギャップ14が広くなり、冷媒はスペース13に浸透する。ピストン
リング9の内周面11にかかる冷媒の圧力は、シリンダ壁1にピストンリングを
押し付け、したがって、これらの2つの表面間の効果的なシールを確保する。同
時に、冷媒の圧力はリング10を径方向の外側に押圧することとなるので、必要
時においてこのリングがピストンリング9と共に拡がり、ピストンリングの外側
への動きを妨げることがない。軸方向に圧縮されたリング10は、同時にピスト
ンリングの低圧側端面16とこれに近接するスロット8の側壁との間の効果的な
シールを形成する。
5は軸方向、即ち、図中の下方向に後退し、同時にリング10が圧縮される。結
果として、ギャップ14が広くなり、冷媒はスペース13に浸透する。ピストン
リング9の内周面11にかかる冷媒の圧力は、シリンダ壁1にピストンリングを
押し付け、したがって、これらの2つの表面間の効果的なシールを確保する。同
時に、冷媒の圧力はリング10を径方向の外側に押圧することとなるので、必要
時においてこのリングがピストンリング9と共に拡がり、ピストンリングの外側
への動きを妨げることがない。軸方向に圧縮されたリング10は、同時にピスト
ンリングの低圧側端面16とこれに近接するスロット8の側壁との間の効果的な
シールを形成する。
【0023】 リング10の寸法は、軸圧縮されるときでさえ、シリンダ壁1と接触しないよ
うに保障されているので、リングが摩損にさらされることはない。
うに保障されているので、リングが摩損にさらされることはない。
【0024】 本発明にかかるシールされたピストンを動かすために費やされる摩擦性の力は
、従来のピストンリングを備えたピストンで必要とされる力と実質的に異ならな
い。それにもかかわらず、かなり改善されたシールの機能は、特に、CO2 のよ
うな高圧冷媒を用いる空調システムで見られるように、相当高められた圧力を伴
う用途で使うことを可能にしている。
、従来のピストンリングを備えたピストンで必要とされる力と実質的に異ならな
い。それにもかかわらず、かなり改善されたシールの機能は、特に、CO2 のよ
うな高圧冷媒を用いる空調システムで見られるように、相当高められた圧力を伴
う用途で使うことを可能にしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1実施例に係る空調システムに用いられる圧縮機のシリン
ダの断面を示す。
ダの断面を示す。
【図2】 図2は、本発明の第2実施例に係るシリンダの断面を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16J 9/26 F16J 9/26 C
Claims (10)
- 【請求項1】 可動のピストン(2)を持つ少なくとも1つのシリンダを備
えたコンプレッサを有する車両用空調システムにおいて、前記ピストン(2)は
、そのスカートにラビリンスシールを具備していることを特徴とする車両用空調
装置。 - 【請求項2】 ラビリンスシールは、周方向に形成された複数のスロット(
5)により構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。 - 【請求項3】 可動のピストン(2)を持つ少なくとも1つのシリンダを備
えたコンプレッサを有する車両用空調システムにおいて、前記ピストンは、その
スカートにピストンリング(9)が取り付けられた少なくとも1つのスロット(
8)を具備し、前記スロット(8)に可撓性のあるシール材で作られたリング(
10)が配置されていることを特徴とする車両用空調装置。 - 【請求項4】 前記リング(10)は、前記スロット(8)の低圧側の側壁
と前記ピストンリング(9)との間に実質的に配置されていることを特徴とする
請求項3記載の車両用空調装置。 - 【請求項5】 前記リング(10)は、前記ピストン(2)の前記スカート
表面から突き出していないことを特徴とする請求項3又は4記載の車両用空調装
置。 - 【請求項6】 前記ピストンリング(9)は、軸方向の遊びを有して前記ス
ロット(8)に装着されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載
の車両用空調装置。 - 【請求項7】 スペース(13)が前記スロット(8)の底部(12)と前
記リング(10)の内面との間に設けられていることを特徴とする請求項3〜6
のいずれかに記載の車両用空調装置。 - 【請求項8】 二酸化炭素が冷媒として用いられることを特徴とする前述の
請求項のいずれかに記載の車両用空調装置。 - 【請求項9】 可撓性のある前記リング(10)は、1つ又はいくつかの側
面上に固定皮膜として前記ピストンリング(9)に取り付けられていることを特
徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の車両用空調装置。 - 【請求項10】 吸入圧と吐出圧との間に、50bar 以上の圧力差が形成さ
れるものであることを特徴とする前述の請求項のいずれかに記載の車両用空調装
置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE19903425A DE19903425A1 (de) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | Klimaanlage für ein Kraftfahrzeug |
DE19903425.7 | 1999-01-29 | ||
PCT/DE2000/000082 WO2000045052A1 (de) | 1999-01-29 | 2000-01-12 | Klimaanlage für ein kraftfahrzeug |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002535560A true JP2002535560A (ja) | 2002-10-22 |
Family
ID=7895697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000596273A Pending JP2002535560A (ja) | 1999-01-29 | 2000-01-12 | 車両用空調システム |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6591624B1 (ja) |
EP (1) | EP1147311B1 (ja) |
JP (1) | JP2002535560A (ja) |
DE (2) | DE19903425A1 (ja) |
WO (1) | WO2000045052A1 (ja) |
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CN104653435A (zh) * | 2014-06-21 | 2015-05-27 | 柳州凯通机械有限公司 | 活塞组件 |
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2000
- 2000-01-12 EP EP00903512A patent/EP1147311B1/de not_active Expired - Lifetime
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- 2000-01-12 JP JP2000596273A patent/JP2002535560A/ja active Pending
- 2000-01-12 US US09/890,337 patent/US6591624B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2000-01-12 DE DE50002825T patent/DE50002825D1/de not_active Expired - Fee Related
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