JP2002535489A - 圧延多目的耐候鋼板の製造方法及びその製品 - Google Patents

圧延多目的耐候鋼板の製造方法及びその製品

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JP2002535489A
JP2002535489A JP2000594966A JP2000594966A JP2002535489A JP 2002535489 A JP2002535489 A JP 2002535489A JP 2000594966 A JP2000594966 A JP 2000594966A JP 2000594966 A JP2000594966 A JP 2000594966A JP 2002535489 A JP2002535489 A JP 2002535489A
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シェン、ユーリン
ボドナー、リチャード、エル
ヨー、ジャン−ヤン
チョー、ウン−ヤン
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ベスレヘム・スチール・コーポレイション
ポハン・アイアン・アンド・スチール・カンパニー・リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候品種鋼板の製造方法を提供する。 【解決手段】 344MPa(50KSI)と10.16cm(4インチ)まで、447MPa(65KSI)と3.81cm(1.5インチ)まで及び481MPa(70KSI)と3.17cm(1.25インチ)までのいずれかから最小降伏強さと鋼板厚さの目標を選択する。マンガン、炭素、ニオブ、バナジウム、窒素及びチタンを含む新規耐候品種合金組成物をスラブへ鋳造する。スラブを加熱し粗圧延し中間ゲージ板とする。目標最小降伏強さと鋼板厚さにより中間ゲージ板を制御圧延し空冷又は加速冷却する。最終ゲージ板は不連続降伏を呈し、481MPa(70KSI)と3.17cm(1.25インチ)まで、447MPa(65KSI)と3.81cm(1.5インチ)まで及び344MPa(50KSI)と10.16cm(4インチ)までを要求される用途に利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、圧延したままの多目的耐候品種の鋼板の製造方法及びその製品に関
し、特に、多数のASTM仕様についての機械的及び組成的要求に適合し得る圧
延及び冷却したままの耐候品種鋼プレートを製造するための制御された合金化学
組成並びに制御された圧延及び冷却条件を用いた方法に関する。
【0002】 (従来の技術) 従来技術では、低炭素、高強度(高性能鋼(High Performance Steel:HPS))
の耐候品種鋼が、橋、柱及び他の高強度用途に益々用いられるようになりつつあ
る。これらの鋼材料は、コンクリート及び他の種類の鋼材料より優れた3つの利
点がある。第1に、より高い強度の材料を用いることにより建造される構造物全
体の重量を低減することができかつ材料コストを減らすことができる。その結果
、これらの耐候品種鋼を用いた設計は、コンクリートや他の種類の鋼を用いた設
計に比べてより競争力がある。第2に、耐候品種すなわち耐環境腐食性品種の鋼
は、塗装の必要性がないことにより橋や柱等の構造物の維持コストを格段に低減
することができる。特にこれらの耐候品種鋼は、例えば遠隔地に設置された橋や
柱等、定期的に保守することが困難な用途に望ましい。第3に、低炭素(すなわ
ち最大0.1%)及び低炭素等価レベルであることにより、鋼の溶接性及び靱性
を向上させる。
【0003】 これらの種類の鋼の使用については、ASTM仕様により教示される。中程度の強
度の用途については、例えばASTM A588-GradeB若しくはA709-Grade50Wにより、
50KSIの最小降伏強さをもつ耐候品種鋼が指定されている。これらの鋼は通常
、炭素を約0.16重量%用いる。
【0004】 橋や柱の用途に普通に用いられる耐候品種鋼の他のASTM仕様としては、橋の用
途についてはA709-Grade70W及びHPS70W、柱若しくは管の用途についてはA871-Gr
ade65がある。橋建造の70W品種は、最小70KSIの降伏強さを必要とする。この
仕様は、これらの品種が延伸、焼入れ及び焼戻しにより製造されることを要求す
る。汎用的な70W品種はやや高炭素の品種(0.12重量%)であるが、これよ
り新しいHPS70W品種は低炭素レベル(0.10重量%)を利用する。一般的にHP
S70Wは、厚さ3インチまでの板として製造される。表1はASTM仕様を挙げており
、表2は種々の仕様についての機械的特性要求の詳細を示す。表3はこれらの仕
様についての組成的要求を示す。ASTM仕様番号A871、A852、A709及びA588の開示
をここに参照する。上記の通り、高強度仕様は、熱圧延、焼入れ及び焼戻し処理
を必要とする。さらに、引張強さは、他の仕様において用いられている最小値で
はなく90〜110KSIのような範囲として指定されている。例えば、A871-Grad
e65は、80KSI以上の引張強さを指定している。
【0005】 これらの高強度ASTM仕様は、欠点がないわけではない。第1に、熱圧延、焼入
れ及び焼戻し製品の処理は、エネルギー集中的である。第2に、焼入れ及び焼戻
し品種は、炉の長さの制約により板の長さが制限される。言い換えるならば、所
定の長さの板のみを焼入れ処理に続いて熱処理することができる。なぜなら炉は
、例えばたった600インチまでの設定長さのみを受容するからである。特に、
橋建造者は、(必要な組継ぎ溶接の数を低減して製造コストを節減するために)
建築用のさらに長い長さを要望している。このような要望は、現在の高強度鋼の
鋼板製造技術によっては満足されない。
【0006】 第3に、最小70KSIの降伏強さを要求する高強度ASTM仕様はさらに、引張強
さについての上限を指定することにより困難さをもたらしている。例えば、A709
-Grade70wにおける110KSIである。特に、A709に適合する最小70KSIの降伏
強さのみを目的とすることができない。なぜなら、降伏強さが大きすぎると、最
大110KSIの引張強さを超えてしまう場合があるからである。
【0007】 現在の高強度耐候品種鋼の仕様に関連する欠点を鑑みると、より長い長さでか
つよりコスト効率のよい方式(より低い製造コスト及びより迅速な供給)で鋼板
を製造する要望が高まっている。さらに、単一合金化学組成及び/又は処理手順
による多数の異なるASTM仕様に適合する多目的鋼板製品を製造する方法に対する
要望も高まっている。このような開発により、より長い鋳造長さと品種とを一体
化することを可能とし、製造歩留まりを向上させ、スラブ在庫を低減させること
となる。
【0008】 上記の要望に対応して、本発明は、多目的耐候品種鋼板を製造する方法及びそ
の製品を提供する。さらに、本発明の方法は、制御された合金化学組成、制御さ
れた圧延、及び制御された冷却を用いることにより、それ及び機械的特性要求の
点において多数のASTM仕様に適合する圧延及び冷却したままの耐候品種鋼板を製
造する。本発明の方法は、65KSI及び70KSIの最小降伏強さでそれぞれ板厚が
1.5インチ及び1.25インチまでのASTM仕様に適合するために、制御された
合金化学組成により制御された圧延と加速された冷却とを組みあわせる。その処
理は、よりエネルギー的に効率的である。なぜなら、再オーステナイト化及び焼
戻しが不要だからである。
【0009】 加速された冷却及び熱圧延の利用は、Bodnarらによる米国特許No.5,514,227に
開示されている(ここに参照することによりその開示全体を含めるものとする)
。この特許は、ASTM A572Grade50すなわち最小降伏強さ50KSIの仕様に適合す
る鋼を製造する方法を開示する。当該特許の合金組成は、低レベルのバナジウム
と、1.0〜1.25%のマンガンを指定する。Bodnerらの特許は、耐候品種鋼
を目的としておらず、65〜70KSIの範囲の降伏強さを必要とする鋼板製品の
製造方法も目的としていない。
【0010】 (発明の概要) 以上により、本発明の第1の目的は、耐候品種鋼板の改善された製造方法を提
供することである。
【0011】 本発明の更なる目的は、異なる強さの要求と板厚との組合せに応じることがで
きる耐候品種鋼板の製造方法を提供することである。
【0012】 本発明の更なる目的は、優れた靱性、鋳造性、成形性、及び溶接性を具備する
耐候品種鋼板の製造方法を提供することである。
【0013】 本発明の更なる目的は、異なるASTM仕様に適合させるために制御された合金化
学組成並びに制御された圧延と冷却パラメータを用いる多目的耐候品種鋼板を提
供することである。
【0014】 本発明の更なる目的は、圧延され冷却されたままの状態により耐候品種鋼板製
品を製造する方法を提供することであり、焼入れ及び焼戻しされた耐候品種鋼板
に比べて経済的に優れかつ供給期間の短いものとする。
【0015】 本発明の更なる目的は、熱処理炉の寸法的制約により耐候品種鋼板の長さが限
定されないような製造方法を提供することである。
【0016】 本発明の他の目的及び利点は、後述する説明から明らかとされるであろう。
【0017】 前述の目的及び利点の達成において、本発明は、最小降伏強さと鋼板厚さ目標
を、50KSIと4インチまで、65KSIと1.5インチまで、及び70KSIと1.
25インチまでのいずれかから選択することにより、圧延及び冷却したままの耐
候品種鋼板の製造方法を提供する。加熱されたスラブは、実質的にに次の重量%
組成からなる。 約0.05%〜約0.12%の炭素、 約0.50%〜約1.35%のマンガン、 約0.04%までのリン、 約0.05%までのイオウ、 約0.15%〜約0.65%までのシリコン、 約0.20%〜約0.40%までの銅、 約0.50%までのニッケルの量、 約0.40%〜約0.70%のクロム、 約0.01%〜約0.10%のバナジウム、 約0.01%〜約0.05%のニオブ、 約0.005%〜約0.02%のチタン、 約0.001%〜約0.015%の窒素、 約0.1%までのアルミニウムの量、並びに 残部の鉄及び付随的不純物。
【0018】 鋳造スラブは、オーステナイトの再結晶停止温度(すなわちT)より高温へ
加熱され、中間ゲージ板へと粗く圧延される。中間ゲージ板は、T未満の中間
温度(すなわちオーステナイト非再結晶領域)から開始してAr温度より高温
の圧延終了温度まで仕上げ圧延され、最終ゲージ板を製造する。
【0019】 最終ゲージ板は、最小降伏強さと板厚目標が50KSIと4インチまでのときは
空冷され、最小降伏強さと板厚目標が65KSIと1.5インチまでのとき及び7
0KSIと1.25インチまでのときは液体媒体及び/又は空気/水混合物中で加
速冷却される。空冷又は加速冷却のいずれのときも、冷却開始温度はArより
高温とすることにより板長全体に亘って均一な機械的特性を確保する。板は、冷
却終了温度がAR未満の温度になるまで加速冷却される。加速冷却は、水、空
気/水混合物又は他の冷却剤を用いて冷却することであり、温間加工された最終
ゲージ板製品を速やかにAr温度未満の温度へ冷却することにより良好な靱性
と高強度をもった微細粒子ミクロ構造の板製品を製造する。後述するように、加
速冷却における冷却開始温度及び冷却終了温度は、降伏挙動の制御及び種々のA
STM機械的特性仕様への適合において重要である。
【0020】 合金化学組成は、所与の板厚と関係した鋼板特性を最適化するための好適例を
有する。マンガンは約0.70%〜約1.00%の範囲とし、さらに好適には約
0.70%〜0.90%の範囲とする。ニオブは、約0.02%〜0.04%の
範囲とし、さらに好適には約0.03〜0.04%の範囲とする。チタンは、約
0.01%〜0.02%の範囲とし、さらに好適には約0.010%〜0.01
5%の範囲とする。バナジウムは、約0.06%〜0.09%の範囲とし、さら
に好適には約0.06%〜0.08%の範囲とする。窒素は約0.006%〜0
.008%の範囲とする。
【0021】 加速冷却が用いられるとき、加熱されたスラブの化学組成及び加速冷却は、冷
却された最終ゲージ板中における不連続な降伏効果に寄与する。加速冷却ステッ
プにおける好適な冷却速度は、板厚0.5〜1.5インチの範囲について約5〜
50゜F/秒の範囲であり、さらに好適には板厚約0.5インチについて10〜
50゜F/秒の範囲であり、板厚約0.5〜約1.25インチについては8〜3
5゜F/秒であり、板厚約1.25〜1.5インチについては5〜25゜F/秒で
あり、板厚4インチまでについては1〜10゜F/秒である。
【0022】 好適には、加速冷却中、冷却開始温度が約1350゜F〜約1600゜Fであ
り、さらに好適には約1400゜F〜約1550゜Fである。冷却終了温度は、
約900゜F〜約1300゜Fであり、さらに好適には約1000゜F〜約11
50゜Fである。
【0023】 本発明はさらに、本発明の方法により製造された鋼板を含み、それは圧延及び
冷却したままの耐候性品種鋼板であって、焼入れ及び焼戻しした鋼板製品ではな
い。鋼板は、(1)少なくとも1.25インチの板厚でかつ最小70KSIの降伏強さ
、(2)少なくとも1.50インチの板厚でかつ最小65KSIの降伏強さ、(3)4.
0インチまでの板厚でかつ最小50KSIの降伏強さのいずれかとすることができ
る。その広範でかつ好適な範囲の点において、合金化学組成すなわち構成もまた
本発明の一部である。
【0024】 (図面の簡単な説明) 図1Aは、実験室での結果データに基づくグラフであり、板厚1.0インチに
ついての降伏強さ及び引張強さに対するマンガンの影響及び降伏現象を示してい
る。 図1Bは、実験室での結果データに基づくグラフであり、板厚1.5インチに
ついての降伏強さ及び引張強さに対するマンガンの影響及び降伏現象を示してい
る。 図2Aは、実験室での結果データに基づくグラフであり、板厚1.0インチに
ついての種々のマンガンレベル並びに空冷及び加速冷却におけるYS/TS比を
示す。 図2Bは、実験室での結果データに基づくグラフであり、板厚1.0インチに
ついての降伏強さ及び引張強さに対する冷却終了温度の影響及び降伏現象を示す
。 図3は、工場での結果データに基づく棒グラフであり、従来技術により圧延及
び冷却されたままの合金における板厚、降伏強さ及び引張強さを比較している。 図4は、工場での結果データに基づく棒グラフであり、本発明による処理及び
化学組成を用いた場合の板厚、降伏強さ及び引張強さを比較している。 図5は、実験室での結果データに基づくグラフであり、降伏強さに対するバナ
ジウム含有量及び圧延終了温度の影響を示している。 図6は、実験室での結果データに基づくグラフであり、2つのニオブレベルに
おける降伏強さに対するニオブの影響並びに降伏強さに対する冷却速度、圧延終
了温度及び冷却終了温度の影響を示している。
【0025】 (好適な実施例の説明) 本発明は、コスト効果、改善された工場生産性、フレキシビリティ、改善され
た成形性、鋳造性及び溶接性、並びにエネルギー効率の観点から耐候品種鋼板の
製造において大きな有用性をもたらす。本発明の方法は、圧延され冷却されたま
まの状態で耐候品種鋼板を製造することにより、現在の耐候品種鋼板に用いられ
ている焼入れ及び焼戻しの必要性を排除する(製造コスト及び供給期間を節減す
る)。本発明の処理を用いて、様々なASTM仕様における化学的及び機械的要求に
適合させることができ、本発明は多目的耐候品種鋼板を製造することができる。
耐候品種とは、前述のASTM仕様により例示されるような合金化学組成を意味する
意図であり、有効レベルの銅、ニッケル、クロム及びシリコンを用いることによ
り大気耐食性を実現し、それにより所与の用途において剥きだしのまま(塗装無
しで)使用することができる。
【0026】 加えて、製造された状態の板の長さが、既存のオーステナイト化及び焼戻し用
の炉に合わせるために要求される長さに限定されない。従って、橋建設及び実用
柱への使用等、特定の用途に合わせて600インチ以上の長さを製造することが
できる。よって、橋建設において、より長い板を利用することができるため、組
継ぎ溶接の数を低減することができる。
【0027】 本発明の方法は、先ず制御された合金組成をもつスラブ若しくはインゴット等
の形状に鋳造した後に制御された圧延により板とする手順と、最小降伏強さ及び
板厚目標の選択とをリンクさせる。窒化チタン技術の利点を完全に得るために連
続的にスラブを鋳造することが好ましい。すなわち、連続鋳造により窒化チタン
粒子を微細分散させることにより、再加熱中及び各オーステナイト再結晶後の粒
子成長を制限する。制御された圧延に続いて、仕上げゲージ圧延板製品は、最小
降伏強さ及び板厚目標に応じて空冷又は加速冷却のいずれかにより冷却される。
【0028】 板厚は、最小降伏強さ50KSIに対して4インチまで、最小降伏強さ65KSIに
対して1.5インチまで、最小降伏強さ70KSIに対して1.25インチまでと
することができる。
【0029】 合金化学組成は、炭素、マンガン並びに有効量のシリコン、銅、ニッケル及び
クロムの合金元素を含む。これらのうち後ろの4つの元素は、圧延及び冷却され
たままの鋼板の耐候性すなわち大気耐食性に寄与する。これらの元素により、圧
延され冷却されたままの鋼板の最小耐食指数が、少なくとも6.0であり、好適
には少なくとも6.7である。これは、ASTM G101の「低合金鋼の大気耐食性評
価ガイド(the Guide for Estimating the Atmospheric Corrosion Resistance o
f Low-Alloy Steels)」による。
【0030】 チタン、ニオブ及びバナジウムの微少合金元素もまた、有効量の窒素と共に用
いられる。合金化学組成以外の残り部分は鉄、例えばイオウ、リン、アルミニウ
ム他の基本的な鋼製造元素、及びこれらの種類の鋼に通常見られる他の付随的不
純物である。
【0031】 炭素は低レベルに制御され、包晶のクラック感受領域未満とすることにより鋳
造性、溶接性及び成形性を改善する。チタンの存在は、微細な窒化チタン粒子を
導入することにより、再加熱中及び各粗圧延過程若しくはオーステナイト再結晶
ステップの後におけるオーステナイト粒子成長を制限する。ニオブ・カルボニト
ライドの存在は、圧延中におけるオーステナイト再結晶を遅延させ、冷却した状
態の微細構造中の析出強化をもたらす。バナジウムの添加により、変態した微細
構造の析出硬化をもたらす。
【0032】 圧延及び冷却されたままの鋼板における不連続降伏の存在に寄与するために、
合金化学組成を適応可能であることを注記する。不連続降伏は、加工上の応力−
歪み図における降伏降下の存在により判別される。特に、これらの種類の材料に
おいては、明確な降伏点に達するまでは弾性変形が速やかに生じる。降伏点にお
いて、不連続が発生することにより応力は、生じた歪みに対して連続的に増加し
ない。降伏点を超えると、応力/歪みの連続的増加により更なる塑性変形を生じ
る。一方、連続的降伏は、顕著な降伏点が生じないことで判別され、従って弾性
変形から塑性変形への連続的な遷移を示す。鋼化学組成及び微細構造に依存して
、塑性変形の開始をより速く(より低い降伏強さ)するか又は不連続降伏を呈す
る類似鋼のそれに類似させることができる。
【0033】 降伏強さは、多くの材料において不連続降伏現象すなわち降伏点を明らかにす
るために0.2%外れた点で測定される。しかしながら、降伏強さを測定するた
めに0.2%外れた点を用いることは、連続的降伏挙動を呈する材料においては
(塑性変形の開始が低強度で生じるとき)幾分低い降伏強さが得られる可能性が
ある。この結果、連続的降伏を呈する材料は、前述のASTM仕様における最小降伏
強さに適合しない場合がある。
【0034】 本発明の方法は、最終ゲージ板が種々のASTM仕様における最小降伏強さ及び要
求される引張強さに適合することを確保するべく、不連続降伏板を製造するため
に合金化学組成及び制御された圧延/冷却の双方が調整される。
【0035】 一旦、目標とする板の降伏強さと厚さが確立されたならば、その合金がインゴ
ット又はスラブへと鋳造され、後続の加熱変形に供される。このような鋳造技術
は周知の技術であり、本発明の理解の上でそれ以上の説明は不要と考える。鋳造
後、鋳造スラブは約2000゜F〜2400゜Fに、好適には2300゜F゜近
傍に再加熱され、制御された熱圧延に供される。熱圧延処理における第1のステ
ップは、再結晶停止温度(一般的に1800゜F近傍)より高温で行うスラブの
粗圧延である。この温度は、技術的に認知されており、本発明の理解のために更
なる説明は不要と考える。この粗圧延中、鋳造された状態のスラブの粗い粒子が
、各圧延過程においてオーステナイト再結晶により純化する。薄板化の程度は、
最終ゲージ板目標及び鋳造したスラブの厚さに依存して変更可能である。例えば
、10インチのスラブを鋳造したとき、粗圧延ステップにおいてそのスラブを1
.5インチ〜7インチの範囲の厚さへ粗圧延することができる。
【0036】 その後この中間的若しくは移行ゲージ板は、再結晶停止温度未満であるがオー
ステナイト変態開始温度(Ar)より高温で制御された仕上げ圧延に供される
ことにより、仕上げゲージに達する。この圧延シーケンスにおける薄板化の程度
は、中間ゲージ板から最終ゲージ板へ約50〜70%の低減の範囲で、好適には
60〜70%の範囲で変えることもできる。この仕上げ圧延ステップ中は、粒子
が平坦化されることにより最終的に冷却された製品における粒子の純化を高める
【0037】 仕上げ圧延ステップが完了すると、最小降伏強さ及び板厚目標に依存して最終
ゲージ板を空冷又は加速冷却のいずれかにより冷却する。以下に詳述する通り、
板厚が3〜4インチまでで最小降伏強さが50KSIの目標は、最終ゲージ板製品
を空冷するのみにより適合させられる(加速冷却は、例えば4インチ厚の重いゲ
ージ板において強度の均一性すなわち50KSI以上を確保するために余分の強度
が必要とされる場合に用いられる)。別の例として、加速冷却(AC:accelera
ted cooling)は、最小降伏強さ65KSI又は70KSIのいずれかを得るために用
いることができる。1.25インチの厚さの板は、加速冷却により最小降伏強さ
70KSIに適合するように製造できる。1.5インチの厚さの板は、最小降伏強
さ65KSIに適合するように製造できる。言い換えるならば、制御された化学組
成、制御された圧延及び空冷若しくは加速冷却のいずれかを用いると、多目的耐
候品種鋼板を種々のASTM仕様に適合するように製造することができる。
【0038】 制御された仕上げ圧延は、適度な状態下で行われる。すなわち、仕上げ圧延温
度は、最終ゲージ板製品中の極めて微細な粒子構造と工場生産性の向上を実現す
るためにAr温度より高温を目標とされる。Ar温度より非常に高い温度に
おいて圧延を仕上げることにより、この圧延に必要な全時間が短くなり、工場生
産性が向上する。仕上げ圧延温度は、約1400゜F〜1650゜Fの範囲とす
ることができる。AR温度より高温で圧延することはまた、最終ゲージ板中に
不均一構造を形成する。
【0039】 加速冷却ステップは、最終ゲージ板の不連続降伏特性に寄与する。特に、加速
冷却が不適切に行われた場合、最終ゲージ板製品が大量のマルテンサイトを含む
ことにより連続降伏挙動を起こさせる結果、降伏強さを低くしてしまう場合があ
る。従って、加速冷却ステップの冷却終了温度は、最終ゲージ板中における大量
のマルテンサイトの形成を最小とするに十分高温であることが望ましい。冷却終
了温度の好適な範囲は、約850゜F〜1280゜Fである。
【0040】 上述の通り、圧延はAr温度より高温で完了しかつ冷却開始も同様にこの限
界より高温で開始すべきである。冷却開始温度の好適な範囲は、約1350゜F
〜1550゜Fである(各鋼の化学組成の実際のAr温度に依存する)。
【0041】 種々の合金元素についての広範かつより好適な重量%範囲及び限界は、重量%
により次の通り規定されている。 0.08%を目標として0.05〜0.12%、好適には0.07〜0.10
%、より好適には0.075〜0.085%の炭素、 0.80%を目標として0.5〜1.35%、好適には0.60〜1.25%
、より好適には0.70〜0.90%、最適には0.75〜0.85%のマンガ
ン、 約0.04%までのリン、 約0.05%までのイオウ、 約0.15%〜約0.65%までのシリコン、 約0.20%〜約0.40%までの銅、 約0.40%〜約0.70%までのクロム、 約0.50%まで、好適には約0.20%〜0.40%のニッケルの量 0.07%又は0.08%を目標として0.01〜0.10%、好適には0.
03〜0.10%、より好適には0.06〜0.09%のバナジウム、 0.035%を目標として0.01〜0.05%、好適には0.02〜0.0
4%、より好適には0.03〜0.04%のニオブ、 0.012%を目標として0.005〜0.02%、好適には0.01〜0.
02%、より好適には0.01〜0.015%のチタン、 0.015%まで、好適には0.001〜0.015%、より好適には0.0
06〜0.008%の窒素の量、 0.1%まで、一般的には処理中の鋼を完全に脱酸するための量であり、好適
には約0.02%〜0.06%のアルミニウムの量、並びに 残り部分の鉄及び付随的不純物。
【0042】 目標を0.08%の炭素、0.80%のMn、0.4%のSi、0.3%のC
u、0.3%のNi、0.5%のCr、0.035%のNb、0.07%のV、
0.012%のTi、0.007%のNと共に残り部分の鉄及び付随的不純物と
したとき、好適な目標化学組成は、約0.07〜0.09%の炭素(C)、0.7
5〜0.85%のマンガン(Mn)、0.3〜0.5%のシリコン(Si)、0.2
〜0.4%の銅(Cu)、0.2〜0.4%のニッケル(Ni)、0.4〜0.6%
のクロム(Cr)、0.03〜0.04%のニオブ(Nb)、0.06〜0.08%
のバナジウム(V)、0.01〜0.015%のチタン(Ti)、0.006〜0.
008%の窒素(N)と共に残り部分の鉄及び付随的不純物を含む。
【0043】 鋼板製品において連続的降伏挙動を生じさせる元素レベルが、合金組成の一部
にあること、例えばモリブデン、ホウ素等が0.025%を超えるような合金組
成は望ましくなく、意図しない。基本的な鋼製造過程で用いられる原材料により
モリブデン若しくはホウ素が鋼スラブ中に存在する場合、これらの元素の存在は
不純物レベルとみなされ、鋼板に対して物理的特性を変えるような合金要素とし
ては機能しない。特に約0.025%以下の量、さらには0.015%以下の量
のモリブデンである。
【0044】 鋼は、処理されたとき完全に脱酸した状態若しくはほぼ脱酸した状態のいずれ
かの場合があるが、鋳造性及び高い靱性のために完全に脱酸されることが好まし
い。汎用的な脱酸元素、例えばアルミニウム等の添加を伴う鋼の「脱酸」は、周
知の技術であり本発明の態様のために更なる説明は不要と考える。
【0045】 本発明の種々の態様を検査する実験室規模及び工場規模の双方における試験が
行われた。以下は、実験室試験及び工場試験の双方に関する手順及び結果の詳細
を示す。実際に行われた試験は、本発明に関連して用いられる種々の処理及び組
成的パラメータに関する例示を意図することを理解されたい。これらの試験は、
添付の請求の範囲により規定される本発明の範囲を限定するものとして解釈すべ
きではない。特に言及しない限り、百分率%は重量%である。実験値についての
メートル系換算は、次の関係式により行われる。 1KSI=6.92MPa、 1KSI=1.43kg/mm、 ℃=5/9(゜F−32)、 1インチ=2.54cm
【0046】 (実験室試験手順) マンガンレベル(0.75%Mn、1.00%Mn、及び1.25%Mn)の
異なる3つの実験用組成物を真空誘導電気炉内で溶融し、500-lb.インゴット
として約8.5平方インチ長さ20インチに鋳造した。0.75%Mn品種の2
つのインゴット、1.25%Mn品種の2つのインゴット、1.00%Mn品種
の1つのインゴットが作製された。各加熱についての製品解析が表4に示されて
いる。各インゴットは、先ず2300゜Fで3時間保持され、厚さ4インチ幅5
インチのビレット、又は厚さ6インチ幅5インチのビレットへ熱圧延された。小
さい4インチ〜5インチのマルツ(mults)が各ビレットからカットされ、230
0゜Fへ再加熱され、厚さ0.5インチ、1インチ及び1.5インチの鋼板へ制
御下で圧延される。AC処理により作製された全ての鋼板について検査された圧
延及び冷却のパラメータの範囲は、表5に示されている。
【0047】 実験室装置は、加速冷却処理製造をシミュレートするために用いられた。この
装置は、空気駆動される急冷ラックと、1〜4%(体積%)のAqua Quench 110
、ポリマー急冷剤及び水により充填された冷却タンクとを具備する。仕上げ圧延
の最後の工程の後、鋼板をラック上へ移動し、タンクの内側の冷却テーブル上で
急冷する。鋼板の中間厚さ温度は、設置された熱電対により連続的に記録され、
温度が所望の冷却終了温度(FCT)に達したとき、鋼板を溶液から取り出して
空気中で冷却する。所与の場合、結果を確実にするために複数の鋼板が作製され
た。
【0048】 機械的特性の評価のために、複製の横張力試料が0.5インチ鋼板(全厚、平
坦糸片状試料)、並びに1インチ及び1.5インチ鋼板(1/4t、0.505
インチ直径試料)が作製された。3つの縦長のフルサイズのCharpy V-notch(C
VN)試料が、0.5インチ鋼板については1/2の場所、そして1インチ鋼板
と1.5インチ鋼板については1/4tの場所において各鋼板から取り出された
。試験温度は、−10゜F又は−20゜Fであった。金属試験のために、小さな
全厚試料が各鋼板から取り出され、長い面上を研磨され、4%ピクラル溶液及び
2%ナイタル溶液中でエッチングされ、光学顕微鏡で検査された。加速冷却シミ
ュレーション実験に加えて、この組成がA588/A709-50Wに適合できるか否かを決
定するために、厚さ2インチの0.75%Mn鋼板が、制御された圧延終了温度
(CFT)及び空冷を用いて作製された。
【0049】 (実験室試験結果) 表4は、種々のマンガンレベルすなわち0.75%、1.00%及び1.25
%の影響を調べるために用いられた5つの合金A−Eの実際の組成を示す。さら
に、表4は、合金A−Eが表3に示したASTM仕様組成から大きく異なることを示
す。特に、本発明の制御された合金化学組成では、一般的に低めのマンガン、有
効量のニオブ及びチタン、並びに不純物レベルのモリブデンを用いる。表4の耐
候性元素であるシリコン、銅、ニッケル及びクロムは、表3に示したこれらの元
素についての限界内に維持されている。
【0050】 表4の組成並びに制御された圧延及び加速冷却により作製された鋼板の微細構
造は、マンガンを増加させると変化した。0.75%Mn合金であるA及びBは
、基本的に多角形フェライト及びパーライトであり、少量のベイナイト及びマル
テンサイトが存在する。1.00%Mnの合金Cは、大部分が多角形フェライト
からなるが、第2相は主にベイナイト及びマルテンサイトでありいくらかパーラ
イトが存在する。1.25%Mnの合金D及びEは、多角形フェライトが少なく
、ベイナイト及びマルテンサイトが多く、パーライトはほとんどない。厚さ0.
5インチの鋼板では、圧延の実施は緩やかと考えられる。すなわち、目標中間温
度1750゜F、圧延終了温度1600゜Fであり、中間温度と圧延終了温度の
間で60%の薄板化である。この緩やかな圧延の実施は、汎用的な制御圧延及び
空冷による鋼板で用いられるさらに厳しい実施と対照的である。すなわち、汎用
的な厳しい実施では、中間温度1650゜F、圧延終了温度1350゜Fであり
、中間温度と圧延終了温度の間で60%の薄板化である。厚さ0.5インチ鋼板
についての加速冷却の実施は、通常、冷却開始温度1500゜F、冷却終了温度
1100゜F、及び冷却速度25゜F/秒である。
【0051】 同様の緩やかな圧延及び加速冷却条件が、1インチ及び1.5インチの鋼板に
ついても用いられた。1インチ鋼板では、1800゜F/1600゜F/70%
(中間温度(IT)/圧延終了温度(FRT)/ITとFRTの間の薄板化)の緩
やかな圧延を実施した。加速冷却では、1550゜F/1100゜F/20゜F
/秒(冷却開始温度(SCT)/冷却終了温度(FCT)/冷却速度(CR)を目標と
した。1インチ鋼板の微細構造は、0.75%Mn及び1.0%Mnにおける0
.5インチ鋼板のそれと同様であった。しかしながら、合金D及びE、1.25
%Mn鋼板は、多角形フェライトが遙かに少なく、ベイナイト及びマルテンサイ
トがかなり多く、パーライトはあったとしても極めて少なかった。
【0052】 1.5インチ鋼板についての制御された圧延及び冷却の手順は、それぞれ17
00゜F/1550゜F/60%(圧延)及び1470゜F/1150゜F/1
0゜F/秒(加速冷却)である。一般に、板厚が増すと微細構造はより粗くなった
【0053】 合金A〜Eの各々はまた、比較する目的で制御圧延及び空冷に供された。
【0054】 種々の合金A〜Eの機械的特性は、マンガンレベル、空冷及び加速冷却並びに
不連続及び連続降伏の変化の観点から解析された。図1A及び図1Bは、空冷及
び加速冷却された鋼板について引張強さ及び降伏強さをマンガンレベルの変化に
より比較したグラフを示す。図1Aは、1.0インチ板を用いて得られたデータ
を示し、図1Bは、1.5インチ板を用いて得られたデータを示す。
【0055】 第1に、図1A及び図1Bは、マンガンレベルが増すと引張強さが増すことを
示している。第2に、これらの図は、空冷される全ての合金について不連続降伏
が発生したことを示す。これに対して、所与の加速冷却された合金(◇で示す)
は不連続降伏を呈するが、他の合金(○で示す)は連続降伏を呈する。
【0056】 図1Bを参照すると、0.75%マンガンを含む加速冷却された不連続降伏す
る材料は、ASTM指針A709-70Wの90KSIという最小引張強さに適合しなかった。
【0057】 図1A及び図1Bはまた、マンガンが降伏挙動に対して大きな影響を持つこと
を示している。すなわち、マンガンレベルが高くなると、冷却した状態の鋼板に
おける鋼の硬度が高くなりかつマルテンサイト及びベイナイトの体積分率が高く
なる。これらの焼戻しされていないマルテンサイト及びベイナイト構造中におい
て可動性転位が高密度で存在することは、フェライト/パーライト微細構造とは
対照的に、加工硬化挙動を変える。そして、初期段階で連続降伏挙動となり、試
験終了段階に近づくと引張強さが増すこととなる。連続降伏が生じるとき(塑性
変形が極めて速やかに起きる)、0.2%外れた点での測定を用いると降伏強度
が極めて低くなる場合がある。図1Aから明らかであるように、0.75%マン
ガンレベル合金では連続降伏となる傾向は小さいが、1.25%マンガンレベル
合金では連続降伏となりがちである。この結果、幾つかの0.75%マンガンレ
ベル板の降伏強さは、70KSIの最小降伏強さ要求にほぼ適合するのに対し、1
.25%マンガンレベル板のほとんどはこの最小値に適合せず、そして幾つかの
ものは65KSIの最小降伏強さにさえ適合しない。
【0058】 引張強さに対する降伏強さの比を調べると、連続降伏挙動を呈する試料は一般
的に降伏強さが小さく、引張強さが大きいため、YS/TS比が小さい。これに
対して、空冷鋼板は最も大きいYS/TS比(すなわち>0.85)を示し、不
連続降伏を呈する加速冷却鋼板は、連続降伏を呈する加速冷却鋼板と空冷鋼板の
間のYS/TS比(すなわち0.73〜0.82)を示す。図2Aは、異なる処
理をされた1.0インチ鋼板についてのYS/TS比を示す。図2Aはさらに、
連続降伏に対するマンガンレベルの増加の影響すなわちマンガンが増すとYS/
TS比が小さくなることを裏付けている。
【0059】 Charpy衝撃エネルギーが種々の合金について試験された。この試験の結果は、
全ての合金組成並びに圧延及び冷却の実行が、ASTM指針A709-70W(American Asso
ciation of State Highway and Transportation Officials-AASHTO)破断臨界ゾ
ーン3要求である10゜Fにおける最小値35ft-lbsに適合した。
【0060】 再び図1Bを参照すると、1.5インチ鋼板では、加速冷却された不連続降伏
鋼板は最小降伏強さ70KSIもしくは最小引張強さ90KSIに適合していない。し
かしながら、この図は、これらの厚さの鋼板について、最小降伏強さ65KSIに
は適合していることを示す。言い換えるならば、本発明の処理は、ASTMA871仕様
の最小降伏強さ65KSIに適合する1.5インチ鋼板を製造するために用いるこ
とができ、後述のように、最小値70KSI仕様については1.25インチまでで
ある。
【0061】 圧延終了温度の影響を調べると、降伏挙動及び得られる最終強さを決定するよ
り重要な要因が冷却パラメータであることが判明した。すなわち、冷却終了温度
及び冷却速度である。強さレベルと圧延終了温度を関連付ける特段の傾向は見ら
れなかった。適切な粒子純化を保証するべく再結晶停止温度(約1800゜Fと
見積もられる)未満での適切な温間加工を確保するために、中間温度からの降下
が全体で最小60%であることが好適である。
【0062】 図2Bは、1インチ加速冷却鋼板における降伏強さ及び引張強さに対する冷却
終了温度の影響を示している。この図は、低すぎる冷却終了温度を用いるとマル
テンサイトの量が多くなる結果、連続降伏挙動となり降伏強さが小さくなること
を示す。厚さ0.5インチ程度の鋼板については冷却終了温度は重要ではないが
、板が厚くなると重要となってくる。理由の一つは、製造中に冷却終了温度を低
くしすぎると冷却中のリウェッティングが発生する。リウェッティングは、冷却
中の核沸騰状況の発生であり、この状況は安定膜沸騰よりもさらに激しい。リウ
ェッティングは、熱流速の制御を困難とし、その鋼板が過冷却され易くなる結果
、表面が粗くなり、歪みや特性の不均一を生じる。加速冷却中は、厚い表面スケ
ール、高い冷流束及び低い冷却終了温度がリウェッティングを促進する場合があ
る。リウェッティングは、圧延及び最適な冷却計画においてスケール除去をうま
く実行することにより最小とすることができる。しかしながら、例えば1.5イ
ンチより厚い重いゲージ鋼板においては、完全にリウェッティングを排除するこ
とは困難であり、これらの種類の鋼板を加速冷却する際には十分注意を払わねば
ならない。
【0063】 0.75%マンガンレベルの2インチ鋼板は、特定温度へ制御圧延されかつ空
令されたとき、フェライト及びパーライトの微細構造を示す。この鋼板は、降伏
強さ59KSI、引張強さ75KSIを呈する。従って、空冷された2インチ鋼板は、
2インチ鋼板におけるA588Grade50W仕様要求に適合する。Charpy衝撃試験もまた
、この品種についての+10゜Fにおける30ft-lbsに一致することを示した。
これらの結果により、本発明の処理(制御された圧延終了温度及び空冷)を用い
て製造された厚さ4インチまでの鋼板もまた、A588Grade50W仕様に適合すると考
えられる。必要であれば、緩やかな加速冷却処理を追加することにより重いA588
ゲージ鋼板について適切な強さを確保する。
【0064】 実験室試験は、上記の通り特定された合金化学組成及び圧延/冷却を制御する
ことにより、空冷又は加速冷却のいずれであろうと、所与の厚さの鋼板について
の幾つかのASTM仕様に適合することができる多目的鋼板を得られることを明確に
示している。
【0065】 (工場試験手順) 300トンBOF(basic oxygen funace)加熱物である本発明の実験室発展グ
レードである合金Xが製造され、連続的に厚さ10インチのスラブへ鋳造された
。同じ試験において、現在のA709HPS70W,Q&T仕様に適合する合金のスラブ合金Y
もまた圧延され加速冷却され、このグレードもまたA709-70Wについて必要な機械
的特性を実現するための加速冷却処理により製造可能であるか否かを決定した。
双方の加熱物の化学分析を表6に示す。炭素含有量及び全ての耐候性元素(すな
わちSi、Cu、Ni、Cr)は、合金X及び合金Yにおいてほぼ同じである。
しかしながら、合金Yにおけるマンガンレベルは、合金Xにおけるよりも高い(
1.2%と0.8%)。さらに、合金Yは、焼入れ及び焼戻し用に設計され、か
つチタン(すなわちTiN技術を用いた粒子純化のためのもの)及びニオブ(す
なわち粒子純化、オーステナイト再結晶化制御及び析出硬化のためのもの)を含
まない。4つの公称厚さ0.75インチ、1.0インチ、1.25インチ及び1
.5インチが試験において評価された。これらの圧延及び冷却パラメータは、ほ
ぼ実験室シミュレーション実験に基づいている。前述の通り、実験室加速冷却シ
ミュレーションにおいては、温度制御は厚さの中間位置での実測に基づいていた
。これに対して、加速冷却される工場製造においては、表面温度が制御に用いら
れた。表面スケール及び厚さ方向の温度勾配は、実験室での中間厚さ位置と工場
での表面の温度差の原因となり得るので、工場試験で用いた目標温度は、実験室
試験でのそれよりもやや高くした。加速冷却及び温度均一化の後、鋼板は空気中
で周囲温度へと冷却された。
【0066】 多くの場合、鋼板の幅の真ん中、前方(先頭位置)及び後方(後尾位置)が、
横引張り及び縦CVN特性について試験された。選択された鋼板が半分にカット
され、中間長さ特性について試験された。
【0067】 (工場試験結果) 工場試験結果は、実験室において圧延され冷却された鋼板が厚さ1.25イン
チまでは70KSIの最小降伏強さに適合し、そしてさらに厚さ1.5インチまで
は65KSIの最小降伏強さに適合するという結果にほぼ一致する。同様に、工場
試験は、マンガン含有量及び鋼板厚さの変化に基づく微細構造の違いも裏付けた
【0068】 さらに工場実験は、ASTM指針A709HPS70Wについて特定された従来の合金化学組
成は、単に圧延され加速冷却することはできず、そしてなおこの仕様の機械的特
性要求に適合することも示した。
【0069】 図3及び図4を参照すると、合金Y及びXは表6に示すように、降伏強さ及び
引張強さ並びに板厚に関して比較される。図3は、圧延され冷却された状態のHP
S70W仕様の合金組成(合金Y)は、板厚0.75インチ、1.25インチ及び1
.5インチについての70KSIの最小降伏強さに完全には適合しない。これに対
して、図4は、板厚1.25インチまでの合金X鋼板が70KSIの最小降伏強さ
に適合することを示す。再び、1.5インチ鋼板は、70KSIの最小降伏強さに
は適合しないが、65KSIの最小降伏強さを要求する仕様についてはなお許容さ
れ得る。
【0070】 図3の合金Yは、冷却したままの鋼板における大きな硬化度及びそれによる大
量のマルテンサイトの結果として連続降伏挙動を呈する。マルテンサイト量が多
いことにより、合金Yの衝撃強度は合金Xより弱い。
【0071】 (更なる実験室試験及び結果) 更なる実験室/工場試験は、バナジウム及びニオブの影響を調べるために厚さ
0.5インチの加速冷却鋼板に対して行われた。炭素0.08%、マンガン0.
8%、シリコン0.40%、銅0.35%、ニッケル0.20%、クロム0.4
9%、ニオブ0.035%、及びチタン0.011%を目標とする基本組成が、
3つのバナジウムレベルすなわち0.02%、0.054%及び0.079%と
共に用いられた。図5は、3つの異なる圧延温度についてバナジウム含有量の変
化に対する降伏強さの影響を示す。この図から証明されるように、70KSI(4
9kg/mm)の最小降伏強さに適合するためには、バナジウム含有量を約0.0
7%を目標として約0.054%より大きくすべきである。このグラフはさらに
、圧延終了温度を高くすると、適切な降伏強さを維持するのに好適となることを
示す。この試験中、冷却開始温度は1390゜F〜1680゜Fの範囲であり、
冷却終了温度は1020゜F〜1130゜Fの範囲であり、冷却速度は15゜F
/秒〜27゜F/秒の範囲であった。最適な圧延終了温度は約1560゜Fであっ
た。
【0072】 ニオブを試験する際、炭素0.08%、マンガン0.82%、シリコン0.4
2%、銅0.36%、ニッケル0.21%、クロム0.49%、バナジウム0.
074%、及びチタン0.013%の基本組成と共に2つのレベルが評価された
。ニオブレベルは、0.022%及び0.033%であった。図6は、0.02
2%のニオブが必ずしも49kg/mm(70KSI)の最小降伏強さ要求に適合しなか
ったことを示す。さらに図6は、遅すぎる冷却速度が最小降伏強さに対して悪影
響を及ぼすことを示している。加えて、圧延終了温度が高すぎることもまた、冷
却終了温度が高すぎることと同様に最小降伏強さに悪影響を及ぼすことを示して
いる。図6の試験に基づいて、最適処理条件は、圧延終了温度約1530゜F、
冷却終了温度約1110゜F、及び冷却速度約18゜F/秒と考えられる。
【0073】 この実験室/工場試験は、低炭素、鋳造容易、溶接容易かつ成形容易で高靱性
の耐候品種鋼を圧延及び冷却のみの条件で製造する方法を明確にしている。本発
明の方法を用いて、圧延のみの条件でASTM仕様に適合させた鋼板製品を製造する
ことができる。特に、A709-70W品種仕様は、制御された圧延及び加速冷却を用い
て1.25インチまでの厚さで製造可能である。ASTM仕様A871-品種65もまた、
制御された圧延及び加速冷却を用いて1.5インチまでの厚さで適合可能である
。A709-50W品種仕様は、制御された圧延及び空冷、及び/又は加速冷却を用いて
3インチ〜4インチの厚さまで適合可能である。
【0074】 このように、本発明は、その目的の各々を達成する好適な実施例について開示
され、圧延されたままの耐候品種鋼板及びそれによる鋼板製品を製造する新規か
つ改善された方法を提供するものである。
【0075】 勿論、本発明の教示から種々の変更、修正及び代替は、本発明の主旨及び範囲
から逸脱することなく当業者であれば想到し得るであろう。本発明は、請求の範
囲によってのみ限定されるものである。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年10月12日(2000.10.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項25
【補正方法】変更
【補正の内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH,G M,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ボドナー、リチャード、エル アメリカ合衆国、ペンシルバニア州 18020、べスレヘム、ニジャロー・ロード 3625 (72)発明者 ヨー、ジャン−ヤン 大韓民国、キュングバク 790−785、ポハ ング−シ、ナム−ク、ジゴク−ドン、15− 3、アパートメント 9−402、ナクウォ ン (72)発明者 チョー、ウン−ヤン 大韓民国、キュングバク 790−785、ポハ ング−シ、ナム−ク、ジゴク−ドン、15− 3、アパートメント 9−402、ナクウォ ン Fターム(参考) 4K032 AA01 AA04 AA05 AA11 AA14 AA16 AA21 AA22 AA23 AA27 AA29 AA31 AA35 AA36 BA01 CA03 CC02 CC03 CC04 CD02 CD03

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延及び冷却したままの耐候品種鋼板の製造方法において、 a)50KSIと4インチまで、65KSIと1.5インチまで、及び70KSIと1
    .25インチまでのいずれかから最小降伏強さと鋼板厚さの目標を選択し、 b)残部の鉄及び付随的不純物と共に重量%にて本質的に、 約0.05%〜約0.12%の炭素、 約0.50%〜約1.35%のマンガン、 約0.04%までのリン、 約0.05%までのイオウ、 約0.15%〜約0.65%までのシリコン、 約0.20%〜約0.40%までの銅、 約0.50%までのニッケルの量、 約0.40%〜約0.70%までのクロム、 約0.01%〜約0.10%までのバナジウム、 約0.01%〜約0.05%のニオブ、 約0.005%〜約0.02%のチタン、 約0.1%までのアルミニウムの量、 約0.001%〜約0.015%までの窒素 からなる加熱した形状を形成し、 c)再結晶停止温度より高温にて前記加熱した形状を中間ゲージ板へと粗く圧
    延し、 d)前記再結晶停止温度より低温の中間温度からAr温度より高温の圧延終
    了温度まで前記中間ゲージ板を最終ゲージ板へと仕上げ圧延し、 e)最小降伏強さと鋼板厚さが50KSIと4インチまでのときは前記最終ゲー
    ジ板に空冷又は加速冷却のいずれかを適用し、最小降伏強さと鋼板厚さが65KS
    Iと1.5インチまでのとき及び70KSIと1.25インチまでのときは液体媒体
    加速冷却を適用し、前記空冷の冷却開始温度がAr温度より高温であり、前記
    加速冷却の冷却開始温度がAr温度より高温でありかつ冷却終了温度がAr より低温である 耐候品種鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記マンガンの範囲が約0.70%〜1.00%である請求
    項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記マンガンの範囲が約0.70%〜0.90%である請求
    項2の方法。
  4. 【請求項4】 前記ニオブの範囲が約0.02%〜0.04%である請求項
    1の方法。
  5. 【請求項5】 前記ニオブの範囲が約0.03%〜0.04%である請求項
    4の方法。
  6. 【請求項6】 前記チタンの範囲が約0.01%〜0.02%である請求項
    1の方法。
  7. 【請求項7】 前記チタンの範囲が約0.010%〜0.015%である請
    求項1の方法。
  8. 【請求項8】 前記マンガンの範囲が約0.70%〜0.90%であり、前
    記チタンの範囲が約0.01%〜0.02%であり、前記ニオブの範囲が約0.
    02〜0.04%である請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 加速冷却が用いられ、前記加熱した形状の組成及び前記加速
    冷却により前記冷却された最終ゲージ板において不連続降伏降下を生じさせる請
    求項1の方法。
  10. 【請求項10】 前記加速冷却についての冷却速度が、0.5インチから4
    インチまでの鋼板厚さ範囲において約5〜50゜F/秒の範囲である請求項1の
    方法。
  11. 【請求項11】 前記冷却速度が、約0.5インチまでの鋼板厚さ範囲にお
    いて10〜50゜F/秒であり、約0.5〜約1.25インチの鋼板厚さ範囲に
    おいて8〜35゜F/秒であり、約1.25〜1.5インチの鋼板厚さ範囲におい
    て5〜25゜F/秒であり、約4インチまでの鋼板厚さ範囲において1〜10゜
    F/秒である請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 前記加速冷却の冷却終了温度が約900゜F〜1300゜
    Fの範囲である請求項1の方法。
  13. 【請求項13】 前記冷却終了温度が約1000゜F〜1200゜Fの範囲
    である請求項12の方法。
  14. 【請求項14】 前記冷却開始温度が約1350゜F〜約1600゜Fの範
    囲である請求項1の方法。
  15. 【請求項15】 前記冷却開始温度が約1400゜F〜約1515゜Fの範
    囲である請求項14の方法。
  16. 【請求項16】 50KSIと4インチまでの目標及び空冷又は加速冷却が選
    択される請求項1の方法。
  17. 【請求項17】 70KSIと1.25インチまでの目標及び加速冷却が選択
    される請求項1の方法。
  18. 【請求項18】 65KSIと1.5インチまでの目標及び加速冷却が選択さ
    れる請求項1の方法。
  19. 【請求項19】 前記鋼板が、少なくとも6.0のASTM G101による耐食指
    数を有する請求項1の方法。
  20. 【請求項20】 前記鋼板が厚さ少なくとも1.25インチでありかつ最小
    降伏強さ70KSIである、請求項1の方法により製造された圧延及び冷却された
    ままの耐候品種鋼板。
  21. 【請求項21】 前記鋼板が厚さ少なくとも1.50インチでありかつ最小
    降伏強さ65KSIである、請求項1の方法により製造された圧延及び冷却された
    ままの耐候品種鋼板。
  22. 【請求項22】 前記鋼板が厚さ少なくとも4.0インチまででありかつ最
    小降伏強さが50KSIである、請求項1の方法により製造された圧延及び冷却さ
    れたままの耐候品種鋼板。
  23. 【請求項23】 前記鋼板が少なくとも6.0のASTM G101による耐食指数
    を有する、請求項1の方法により製造された圧延及び冷却されたままの耐候品種
    鋼板。
  24. 【請求項24】 中間ゲージ板が最終ゲージ板を製造するために圧延により
    50〜70%薄板化される請求項1の方法。
  25. 【請求項25】 残部の鉄及び付随的不純物と共に重量%にて本質的に、 約0.05%〜約0.12%の炭素、 約0.04%までのリン、 約0.05%までのイオウ、 約0.15%〜約0.65%までのシリコン、 約0.20%〜約0.40%までの銅、 約0.50%までのニッケルの量、 約0.40%〜約0.70%までのクロム、 約0.01%〜約0.10%までのバナジウム、 約0.01%〜約0.05%のニオブ、 約0.005%〜約0.02%のチタン、 約0.1%までのアルミニウムの量、 約0.001%〜約0.015%までの窒素 からなる耐候品種鋼組成物。
  26. 【請求項26】 炭素が約0.07〜0.09%の範囲、 マンガンが約0.70〜0.90%の範囲、 チタンが約0.01〜0.02%の範囲、 ニオブが約0.03〜0.04%の範囲、 バナジウムが約0.06〜0.09%の範囲である 請求項25の組成物。
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