JP2002534370A - サイクロスポリンを送達するための分散可能な濃縮物 - Google Patents

サイクロスポリンを送達するための分散可能な濃縮物

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JP2002534370A JP2000591976A JP2000591976A JP2002534370A JP 2002534370 A JP2002534370 A JP 2002534370A JP 2000591976 A JP2000591976 A JP 2000591976A JP 2000591976 A JP2000591976 A JP 2000591976A JP 2002534370 A JP2002534370 A JP 2002534370A
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    • A61P37/06Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection

Abstract

(57)【要約】 サイクロスポリンを投与するための製剤。この製剤は、ヒドロキシアルカン酸の低級アルキルエステルであることを特徴とする親水性溶媒と、界面活性剤(好ましくは、少なくとも約8の高HLB(親水親油バランス)を有する界面活性剤と約5未満の低HLBを有する界面活性剤の組み合わせ)を特徴とする。脂肪酸エステル(例えば、トリカプリン)、リン脂質、およびエトキシル化脂肪(例えば、Cremophorまたは他の類似物質)などの他の成分は任意である。任意に、界面活性剤の代わりにエトキシル化脂肪を使用する。結果として生じる製剤の好ましい粒径は約100nm未満であり、約60nm未満であることがより好ましく、約5nm〜約50nmであることが最も好ましい。本発明の製剤は、高いアベイラビリティーを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野および背景 本発明は、サイクロスポリンを送達するための分散可能な濃縮調製物、特に、
送達システムに、サイクロスポリンおよび関連物質の高いバイオアベイラビリテ
ィーを持たせる分散可能な濃縮調製物に関する。
【0002】 多くの分散システムが、物質(特に、生物学的に活性な化合物)の担体として
現在使用されているか、またはその担体として使用するために研究されている。
これらのシステムは、送達中に物質を環境から保護し、その物質を標的部位への
放出を制御するように設計されている。場合によっては、目的は、この分散体を
用いて身体内の特定の部位を標的化することである。他の場合では、目的は、注
射部位でリザーバとして働く薬物担体システムを調製することである。
【0003】 薬学的製剤および化粧用製剤に用いられる分散システムは、懸濁液またはエマ
ルジョンとして分類することができる。懸濁液は、懸濁化剤を用いて水性媒体ま
たは非水性媒体に分散された、サイズが数ナノメートルから数百ミクロンの固体
粒子として定義される。固体粒子として、マイクロスフェア、マイクロカプセル
、およびナノスフェアが挙げられる。
【0004】 エマルジョンは、乳化剤(例えば、界面活性剤および脂質)の界面膜により安
定化された、一方の液体が他方の液体に分散したものとして定義することができ
る。その長い歴史にもかかわらず、現在、エマルジョンは、本質的に不安定性な
ために、他の多くの剤形より用いられていない。エマルジョン製剤として、油中
水型エマルジョンおよび水中油型エマルジョン、複数の水/油/水エマルジョン
、マイクロエマルジョン、マイクロドロップレット、およびリポソームが挙げら
れる。
【0005】 マイクロエマルジョンは、その成分を接触させた場合に、自発的または実質的
に自発的に形成される透明または実質的に透明なエマルジョンである。マイクロ
エマルジョンは熱力学的に安定であり、約200nm未満のサイズの分散した粒
子または小滴を有している。一般に、マイクロエマルジョンは、平均直径が約1
50nm未満の小滴または粒子を特徴とする。これらの粒子は球状であってもよ
いが、他の構造(例えば、層状、6角形、または等方性の対称を有する液晶)も
可能である。マイクロエマルジョンは、通常、24時間を超える期間にわたって
安定である。
【0006】 マイクロエマルジョンはまた、希釈の際に水性媒体(例えば、水)中で、また
は経口投与後に胃液中でマイクロエマルジョンを自発的に形成する組成物として
本明細書中で定義される「マイクロエマルジョン前濃縮物(preconcen
trate)」として使用することができる。水でのマイクロエマルジョンの希
釈は、例えば、約1:1〜約1:10倍希釈であり得る。
【0007】 前記のように、エマルジョンに基づく送達システムはある特定の用途に有用で
あるが、この送達小胞は、デリケートな液体/膜/液体構造の性質のために物理
的破壊を受けやすい。また、エマルジョンに基づく送達システムの放出時間は比
較的短い。さらに、エマルジョンに基づく小胞を、後で再構成するための貯蔵用
に使用した水性媒体から単離することは難しい。
【0008】 これらの困難にもかかわらず、マイクロエマルジョンは、あるタイプの薬学的
化合物(特に、例えば、環状オリゴペプチドであるサイクロスポリンクラスのメ
ンバー)の唯一成功した送達システムであった。当該分野で周知かつ説明されて
いるように、サイクロスポリンクラスには、例えば、免疫抑制剤、抗寄生虫薬、
および多剤耐性を逆転するための薬剤として薬学的に有用な物質が含まれる。こ
のようなサイクロスポリン類の例として、サイクロスポリンA(「Ciclos
porin」としても知られ、本明細書中では「Ciclosporin」と呼
ぶ)、サイクロスポリンG、[0−(2−ヒドロキシエチル)−(D)Ser] 2 −Ciclosporin、および[3’−デスヒドロキシ−3’−ket−
MeBmt]1−[Val]2−Ciclosporinが挙げられる。
【0009】 単離された最初のサイクロスポリン類は、天然の菌類代謝産物であるCicl
osporin(Cyclosporine)であった。Ciclospori
nは、式(I):
【0010】
【化1】 のサイクロスポリンである。上式で、−MeBmt−は、式(II):
【0011】
【化2】 のN−メチル−(4R)−4−but−2E−エン−1−イル−4−メチル−(
L)スレオニル残基を示す。ここで、−x−y−は、−CH=CH−(トランス
)である。Ciclosporinは免疫抑制剤として周知である。さらに、C
iclosporinは、自己免疫疾患および炎症疾患の治療について調べられ
ている。
【0012】 Ciclosporinの最初の発見から、様々な天然サイクロスポリン類が
単離および同定され、さらに多くの非天然サイクロスポリン類が全合成または半
合成手段により、あるいは改良した培養技術を使用することにより調製されてい
る。現在、サイクロスポリン類に含まれるクラスとして、例えば、天然サイクロ
スポリンA〜Z(Traberら,Helv.Chim.Acta.60:12
47−1255,1977;Traberら,Helv.Chim.Acta.
65:1655−1677,1982;Kobelら,Europ.J.App
.Microbio.and Biotech.,14:273−240(19
82);およびvon Wartburgら,Progress in All
ergy,38:28−45(1986)を参照のこと)、ならびに様々な非天
然サイクロスポリン誘導体および人工または合成サイクロスポリン(いわゆるジ
ヒドロサイクロスポリン(前記式(II)の−MeBmt−残基の−x−y−部
分が飽和されて、−x−y−が−CH2−CH2−になっている);誘導体化サイ
クロスポリン(例えば、さらなる置換基が、サイクロスポリン分子の3位にある
サルコシル残基のα炭素原子に導入されている);−MeBmt−残基が異性体
形態(例えば、−MeBmt−残基の6’および7’位をまたぐ立体配置がトラ
ンスではなくシスである)で存在するサイクロスポリン;ならびにペプチド配列
内の特定の位置に変異アミノ酸が組み込まれているサイクロスポリンを含む)が
挙げられる。サイクロスポリンクラスのこれらのメンバーの多くは、Ciclo
sporinに匹敵し得る薬学的有用性を示す。
【0013】 残念なことに、Ciclosporinの効果的な投与には多くの困難が生じ
ている。このような困難は、サイクロスポリンクラスのメンバーの性質に固有の
ものであるらしい。サイクロスポリン類は特徴として非常に疎水性があり、従っ
て、親水性担体を必要とする。適切な担体の選択は、サイクロスポリン類の投与
に特に重要である。なぜなら、これらの化合物のバイオアベイラビリティーは、
担体の特性によって非常に変化することが当該分野で周知であるからである。さ
らに、これらの化合物には、個体間で有意に変化する可能性があるバイオアベイ
ラビリティーがあることが知られている。このような変化は、サイクロスポリン
類の副作用(例えば、腎毒性)を考えると特に危険である。従って、適切な担体
を用いれば、個体間で実質的に均一な、サイクロスポリン類の良好なバイオアベ
イラビリティーが得られるにちがいない。
【0014】 前記のように、サイクロスポリン類を、マイクロエマルジョン担体と共に投与
することができる。この担体は、一般に、親水性溶媒(例えば、液体PEG20
0〜600、エチレングリコールまたはプロピレングリコール、エタノールまた
はプロパノール、グリセリン、スクロースの水溶性脂肪酸C6〜C18エステル
、ジメチルイソソルビド、酢酸エチル、グリコフロール(環状ポリオールの脂肪
酸誘導体)、トコフェロールのPEG誘導体、またはPEG−脂肪酸エステル)
;界面活性剤(例えば、Tween20、様々なPEG(ポリエチレングリコー
ル)誘導体またはリン脂質);水不溶性油(例えば、トウモロコシ油および他の
植物油ならびに油の混合物);ならびにCremophorTMTM=登録商標、
以下同じ)、および両親媒性溶媒、乳化剤、界面活性剤などとして使用されるヒ
マシ油または他の脂肪の同様のPEG誘導体を含有する。残念なことに、これら
の背景技術のどの製剤を用いても、サイクロスポリンの高いバイオアベイラビリ
ティーが得られない。
【0015】 現在市販されている製剤は、Sandoz,A.G.の米国特許第5,342
,625号に開示されている。この製剤は、親水相と親油相と界面活性剤を含ん
でいる。この親水相は、例えば、モノオキシ−またはポリオキシ−C2-12アルカ
ンジオールのC1-5アルキルジエーテルまたは部分エーテルであり得る。
【0016】 SandozのPCT出願番号WO96/13273は、ジメチルイソソルビ
ドおよび/または低級アルキルアルカン酸エステルを含む親水相と、親油相と、
界面活性剤を含有する、サイクロスポリンおよび他のマクロライド薬(例えば、
ラパマイシン)用の組成物について述べている。分散後の粒径は200nmにな
り得るが、好ましくは100nm以下である。親水相は、PEG、プロピレング
リコールおよびグリコフロール、またはジメチルイソソルビド(二環状エーテル
)である。サイクロスポリンおよび担体を含有する組成物のバイオアベイラビリ
ティーは開示されていない。
【0017】 やはりSandozの出願である、PCT出願番号WO97/19692は、
飽和ヒドロキシ脂肪酸のPEG−誘導体(たとえばPEG−ヒドロキシステアリ
ン酸)と低級アルコール(例えば、エタノールまたはプロピレングリコール)に
基づく組成物について述べている。このような組成物のバイオアベイラビリティ
ーも開示されていない。
【0018】 NovartisのPCT出願番号WO98/33512は、油を含有しない
、サイクロスポリンを経口投与するための組成物について述べている。その代わ
りに、これらの組成物は、HLB10以上の界面活性剤と、ポリエチレングリコ
ールおよび/または低級アルコール(12%を超えない)の親水相を含有してい
る。これらの製剤は、分散の際に10〜150nmの粒径を生じる前濃縮物であ
る。これらの組成物の開示された利点は、硬カプセル内に安定に含まれる能力で
ある。しかしながら、この組成物を用いたサイクロスポリンのバイオアベイラビ
リティーに関する詳細なデータが開示されていない。前記のように、サイクロス
ポリンのバイオアベイラビリティーは、担体によって非常に変化することが知ら
れている。
【0019】 POLI IndurstriaのPCT出願番号WO97/04795は、
1つの重合体(線状または架橋PEGおよびポリアクリル酸あるいはその混合物
)と、脂肪酸と低級アルコールとのモノエステルを含有する組成物について述べ
ている。このような組成物のバイオアベイラビリティーも開示されていない。
【0020】 Novartisの米国特許第5,756,450号は、脂肪酸C6〜C18
とポリオールとの水溶性モノエステル(例えば、モノサッカリド(例えば、モノ
ラウリン酸サッカロース)またはモノラウリン酸ラフィノース)からなる、サイ
クロスポリン用の固体製剤について述べている。この溶媒は、他の水溶性溶媒(
PEG、エタノール、エチレングリコール、およびグリセリンが挙げられる)と
併用することができる。この例は、水に完全に溶けるモノラウリン酸サッカロー
スに溶解したCyclosporinの固溶体(粉末)について説明している。
このような組成物のバイオアベイラビリティーも開示されていない。
【0021】 Hanmi Pham.の米国特許第5,603,951号および同第5,6
39,474号は、軟ゼラチンカプセル中に処方された、コサーファクタントと
してのジメチルイソソルビド、第一級アルコール、中鎖トリグリセリド、および
10〜17のHLB値を有する界面活性剤(例えば、Tween20)から成る
組成物について述べている。この粒径は約100nmである。このような組成物
のバイオアベイラビリティーも開示されていない。
【0022】 Biogelの米国特許第5,583,105号は、トコフェロールのPEG
エステル、親油性溶媒、両親媒性溶媒、およびエタノールからなる、サイクロス
ポリン製剤について述べている。このような組成物のバイオアベイラビリティー
も開示されていない。
【0023】 Dr.Rentschler GmbHの米国特許第5,614,491号は
、乳化剤としてのPEG脂肪酸モノエステルと溶媒としてのポリオールからなる
製剤について述べている。Shermanの米国特許第5,798,333号は
、Tocophersolanおよび多価アルコールからなる製剤について述べ
ている。Tocophersolanは、サイクロスポリンを7:1の比だけで
溶解する水溶性界面活性剤である。Sangstatへの米国特許第5,827
,822号は、200〜400nmの粒径を形成する、アルコールとPEG界面
活性剤からなる製剤について述べている。
【0024】 Ciplaの欧州特許出願番号EP 0760237 A1は、植物油トリグ
リセリド(ヒマシ油、ラッカセイ油、またはヤシ油)、リン脂質、界面活性剤(
Tween20、ポリオキシル−40−硬化ヒマシ油)、および親水性溶媒であ
るプロピレングリコールを含有する組成物について述べている。このような組成
物を用いて投与されたサイクロスポリンのバイオアベイラビリティーも開示され
ていない。
【0025】 これらの開示された背景技術の担体製剤はどれも、ヒドロキシアルカン酸の低
級アルキルエステル(例えば、乳酸エチル)またはN−メチルピロリドンの低級
アルキルエステルである親水性溶媒を特徴としていない。さらに、これらの開示
された背景技術の担体製剤はどれも、高いHLBを有する界面活性剤と低いHL
Bを有する界面活性剤との組み合わせを特徴としていない。さらに、これらの背
景技術の担体製剤はどれも、高いバイオアベイラビリティーを有するとして開示
されていない。従って、これらの背景技術の担体製剤は、以下でさらに詳細に説
明するように、本発明の有利な高いバイオアベイラビリティーを有すると思われ
ない。
【0026】 従って、サイクロスポリン類を投与するための、特に、経口投与するための組
成物の要求はまだ満たされておらず、このような組成物を有することは有用であ
ろう。前記組成物は、高いバイオアベイラビリティーをもたらし、好ましくは、
ヒドロキシアルカン酸の低級アルキルエステルである親水性溶媒と界面活性剤(
好ましくは、高いHLBを有する界面活性剤と低いHLBを有する界面活性剤と
の組み合わせ)を含有する。
【0027】 発明の要約 本発明は、サイクロスポリンを投与するための新規の製剤に関する。前記製剤
は、ヒドロキシアルカン酸の低級アルキルエステルであることを特徴とする親水
性溶媒と、界面活性剤(好ましくは、少なくとも約8の高いHLB(親水親油バ
ランス)を有する界面活性剤と、約5未満の低いHLBを有する界面活性剤との
組み合わせ)を特徴とする。
【0028】 脂肪酸エステル(例えば、トリカプリン)、リン脂質、およびエトキシル化脂
肪(例えば、CremophorTMまたは他の類似物質)などの他の成分は任意
である。
【0029】 結果として生じる製剤の粒子の好ましい平均直径は約100nm未満であり、
より好ましくは約60nm未満であり、最も好ましくは約5nm〜約50nm未
満である。
【0030】 下文中の用語「分散可能な濃縮物」は、約150nm未満の平均直径を有する
小滴または粒子を特徴とする組成物を含む。下文中の用語「ナノ分散(nano
dispersion)前濃縮物」は、水性媒体中で(例えば、希釈の際に水中
で)、または経口投与後に胃液中で自発的にナノ分散体を形成する組成物を意味
する。水でのナノ分散前濃縮物の希釈は、例えば、約1:1倍から約1:10倍
の希釈でもよい。 本発明は、あくまで例示により、添付の図面を参照して本明細書中で説明する
【0031】 好ましい実施態様の説明 本発明は、サイクロスポリンを投与するための新規の製剤に関する。この製剤
は、ヒドロキシアルカン酸の低級アルキルエステルであることを特徴とする親水
性溶媒と、界面活性剤(好ましくは、少なくとも約8の高いHLB(親水親油バ
ランス)を有する界面活性剤と、約5未満の低いHLBを有する界面活性剤との
組み合わせ)を特徴とする。前記親水性溶媒は乳酸エチルであることが好ましい
【0032】 脂肪酸エステル(例えば、トリカプリン)、リン脂質、およびエトキシル化脂
肪(例えば、CremophorTMまたは別の類似物質)などの他の成分は任意
である。任意に、界面活性剤の代わりに、十分な量のエトキシル化脂肪(例えば
、CremophorTM)を使用する。
【0033】 本発明の別の利点は、トリカプリンなどの固体脂肪が本発明の製剤との併用に
適しており、任意に、本発明の製剤に取り入れることができることである。下文
中の用語「固体脂肪」および「液体脂肪」は、それぞれ、室温で固体または液体
の脂肪を意味する。
【0034】 本発明の組成物は、エタノールなどのアルコールを含まないことが好ましい。 結果として生じる製剤の好ましい粒径は約100nm未満であり、約60nm
未満であることがより好ましく、約5nm〜約50nmであることが最も好まし
い。以下でより詳細に説明するように、実際には、サイクロスポリン投与に適切
にするために、結果として生じる製剤の粒径は約100nm未満でなければなら
ない。
【0035】 以下でより詳細に説明するように、これらの成分の組み合わせは、サイクロス
ポリン製剤について以前に示されていたものより高いバイオアベイラビリティー
をもたらすことが予期せずに分かった。さらに、本発明の製剤には、良好な安定
性を得るために安定化剤(例えば、酸化防止剤)を必要としないという利点があ
る。1つの機構に制限されることを望まないが、本発明の製剤の優れた安定性は
、乳酸エチルなどの親水性溶媒を使用した結果であると仮説を立てている。
【0036】 乳酸エチルおよびこの溶媒ファミリーの他のメンバーには、本発明の製剤のよ
うな製剤に対して、予期しない優れた特性がある。例えば、乳酸エチルはエタノ
ールより疎水性であるので、有機溶媒および無機溶媒の両方に混和する。乳酸エ
チルの貯蔵安定性は、エタノールより高い。エタノールは非常に揮発性のある溶
媒であり、それに対応して貯蔵安定性は低い。その結果、現在入手可能な背景技
術の製剤にエタノールを使用することは、これらの製剤の明らかな欠点である。
さらに、これらの背景技術の製剤は、エタノールと、このアルコールを安定化す
るプロピレングリコールとの組み合わせを必要とする。このことは、エタノール
を製剤に取り入れるもう1つの欠点である。本発明の製剤は、このような欠点を
克服している。
【0037】 以下の例示的な実施例を参照して、本発明をさらに容易に理解することができ
る。一般に、薬学的効力を有するサイクロスポリンクラスの任意のメンバーを示
す、「サイクロスポリン」について言及していることに留意すべきである。サイ
クロスポリンクラスの特に好ましいメンバーは、Ciclosporin(サイ
クロスポリンA)である。本発明のマイクロエマルジョンの調製を、最初に、以
下の一般的な説明を参照して、次いで、本発明の組成物の調製および応用の以下
の限定しない実施例を参照して説明する。
【0038】 親水性溶媒 前記のように、最初に、適切な親水性有機溶媒を選択しなければならない。こ
の溶媒は、ヒドロキシアルカン酸の低級アルキルエステルのファミリーまたはN
−アルキルピロリドンの低級アルキルエステルのファミリーから選択することが
好ましい。下文中の用語「低級アルキル」として、C1〜C4(例えば、エチル
)が挙げられる。好ましい本発明の親水性溶媒は、C1〜4アルキル−ヒドロキ
シアルカン酸エステルまたはN−C1〜4アルキルピロリドンである。親水性溶
媒は、乳酸エチルまたはN−メチルピロリドンからなる群から選択されることが
より好ましい。
【0039】 乳酸エチル(2−ヒドロキシプロパン酸エチルエステル)は、水、アルコール
、およびエーテルと混和する無色の液体である。乳酸エチルはヒトへの投与に適
しているとみなされ、経口量で与えた場合、そのLD50はマウスの5g/kgよ
り多かった。N−メチルピロリドンは、水および有機溶媒と混和する無色の液体
であり、これもまたヒトへの投与に安全であるとみなされている。N−メチルピ
ロリドンは、歯肉炎を治療するための重合in situインプラント用の溶媒
として臨床で用いられている。
【0040】 あるいは、さらに好ましくは、ヒドロキシアルカン酸の低級アルキルエステル
のファミリーから選択される溶媒と、N−アルキルピロリドンの低級アルキルエ
ステルのファミリーから選択される溶媒との組み合わせを使用する。任意に、こ
れらの溶媒のいずれかと、他の親水性有機溶媒(例えば、エチレングリコール、
グリコフロール、またはPEG400)とを組み合わせることができる。これら
の親水性溶媒は、サイクロスポリン類に適していると以前には教示も示唆もされ
ていない。
【0041】 界面活性剤 次に、適切な界面活性剤を選択することが好ましいが、任意に、以下にさらに
詳細に説明するように、界面活性剤の代わりに十分な量のエトキシル化脂肪(例
えば、CremophorTM)を使用する。
【0042】 界面活性剤を使用する場合、この界面活性剤は、少なくとも約8の高いHLB
(親水親油バランス)を有する界面活性剤と、約5未満の低いHLBを有する界
面活性剤との組み合わせであることが好ましい。用語「HLB」は、界面活性剤
の親水親油バランスを意味する。高いHLBを有する界面活性剤は親水性である
が、低いHLBを有する界面活性剤は疎水性である。従って、本発明の組成物に
好ましい、高いHLBを有する界面活性剤と低いHLBを有する界面活性剤との
組み合わせは、実際には、親水性界面活性と疎水性界面活性剤の組み合わせであ
る。この組み合わせが、サイクロスポリン類の薬学的担体に適しているとは背景
技術において教示も示唆もされていない。界面活性剤のHLBが背景技術におい
て特定されている場合、それは8〜20の範囲で示されており、本明細書中で教
示された界面活性剤の組み合わせとは明らかに異なる。従って、低いHLBを有
する界面活性剤と高いHLBを有する界面活性剤との好ましい組み合わせに基づ
いて、本発明の組成物は、背景技術において教示されたものと明らかに区別する
ことができる。
【0043】 特に好ましいこれらの界面活性剤の組み合わせは、低HLBの界面活性剤のH
LBと高HLBの界面活性剤のHLBとの間の大きな差を特徴とする。従って、
このような特に好ましい組み合わせの一例は、TweenTM20とSpanTM
0の組み合わせであるが、もちろん、このような他の組み合わせも使用すること
ができる。
【0044】 SpanTM疎水性界面活性剤は、脂肪酸ソルビタンエステル(例えば、モノオ
レイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタ
ン、トリステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸
ソルビタン、およびモノラウリン酸ソルビタン)のグループである(Fiedl
er,H.P.,“Lexikon der Hilfsstoffe fur
Pharmazie,Kosmetic und Angrenzende
Gebiete”,Editio Cantor,D−7960 Aulend
orf,第3版,1989,1139−1140頁)。SpanTM80は、4.
3のHLBを有する低HLB界面活性剤の一例であり、モノオレイン酸ソルビタ
ンである。これらは、様々な製造業者(Capital City Produ
cts、Croda Chem、ICI、Lippo Chem.、およびAt
lasを含むが、それに限定されない)から、様々な商品名:ArlacelTM 、ArmotanTM、CrillTM、EmsorbTM,LiposorbTM、P
rotachemTM、およびSorbesterTMで市販されている。
【0045】 このグループからの適切な界面活性剤の例は、以下の通りである(括弧内にH
LB値を示す):SpanTM60(4.7)、SpanTM65(2.1)、Sp
anTM80(4.3)、SpanTM85(1.8)、ArlacelTM83(3
.7)、ArlacelTMC(3.7)、ArlacelTM85(1.8)、A
rlacelTM80(4.3)、およびArlacelTM60(4.7)。一般
に、これらの分子は油に溶ける。これらはまた、ほとんどの有機溶媒に溶ける。
一般に、これらは、水に溶けないが、分散する。他の低HLBの界面活性剤とし
て、モノラウリン酸PEG−6グリセリル(約3または4のHLB)およびラウ
リン酸プロピレングリコール(4のHLB)が挙げられるが、それに限定されな
い。
【0046】 TweenTM親水性界面活性剤(ポリソルベート)は、PEGソルビタンエス
テルのファミリー(ポリオキシエチレン−ソルビタン−脂肪酸エステル)(例え
ば、周知であり、かつ商標名TweenTMで市販されているタイプのモノラウリ
ルおよびトリラウリル、パルミチル、ステアリル、およびオレイルエステル)で
ある(Fiedler,H.P.,“Lexikon der Hilfsst
offe fur Pharmazie,Kosmetic und Angr
enzende Gebiete”,Editio Cantor,D−796
0 Aulendorf,第3版,1989,1300−1304頁)。Twe
enTM20(モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン)のHLB
は、16.7である。他のタイプのTweenTM界面活性剤もまた、本発明の組
成物に有用であり得る。
【0047】 TweenTM界面活性剤は水に溶けるが、油に溶けない。このファミリーの界
面活性剤の化学構造は、ソルビタンとのエステル結合により結合した、1、2、
または3個の短いPEG鎖(一般に、約5〜20個のエチレングリコール単位)
を特徴とする。これらの界面活性剤は、様々な会社(Croda、ICI、Sa
ndoz、Mazer、Atlas)により生産され、TweenTMの他に、S
orlateTM、MonitanTM、CrilletTMなどの様々な商標名で世
に出ている可能性がある。ポリソルベート20、21、0、60、61、65、
80、および85である、これらのファミリーのメンバーのHLBは11〜16
.7であり、従って、高HLB界面活性剤として本発明に適している。
【0048】 他の適切な高HLB界面活性剤は、Gattefosse Ltd.などの製
造業者から得ることができる。このような界面活性剤として、ショ糖脂肪酸エス
テル(例えば、モノパルミチン酸サッカロース(15のHLB)およびモノステ
アリン酸サッカロース(11のHLB))、またはラウリン酸PEG−32グリ
セリル(14のHLB)が挙げられるが、それに限定されない。適切な高HLB
非イオン界面活性剤は、12.4〜16.9の範囲のHLBを有するBrijフ
ァミリー(例えば、Brij35、56、58、76、78、および99)のポ
リエチレングリコール(PEG)n−アルカノールエステルである。Brij5
6は、ポリオキシエチレン[10]セチルエーテルであり、TweenTM20ま
たはCremophorTMの代わりに使用することができる、このような高HL
B界面活性剤の一例である。BrijTM56のHLBは12.9である。
【0049】 リン脂質(任意) 次に、様々な任意の成分を選択すべきである。任意の成分の一例はリン脂質で
ある。リン脂質は、リン酸化されたジアシルグリセリド分子またはその誘導体で
ある。その親構造は、ジアシルグリセロールリン酸またはホスファチジン酸であ
る。ホスファチジルコリン(レシチン)は、リン酸化ジアシルグリセリドのコリ
ンエステルである。4〜19炭素のアシル鎖長を有する合成レシチンが入手可能
である。生物学的に使用するための好ましいレシチンは、生物学的範囲内(10
〜18炭素)のアルキル鎖長を有するレシチンである。天然レシチンは、様々な
供給源(例えば、卵、ウシ心臓、またはダイズ)から得ることができる。不飽和
レシチン(ジオレオイル;ジリノレオイル;α−パルミトイル、βオレオイル;
αパルミトイル、βリノレオイル;およびαオレオイル、βパルミトイル)、ジ
アラキドニルレシチン(高度不飽和およびプロスタグランジン前駆体)、ならび
にαパルミトイルβミリストイルレシチンもまた入手可能である。
【0050】 あるリン脂質(例えば、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、ホスファ
チジルイノシトール、カルジオリピン(ジホスファチジルグリセロール)、およ
びホスファチジルグリセロールは、血清中でカルシウムと反応し、リポスフェア
を細胞膜へ凝集または結合する可能性がある。これらの好ましくない反応は、こ
れらのリン脂質と非カルシウム結合リン脂質(例えば、ホスファチジルコリン)
とを組み合わせることで最小限にすることができる。ホスファチジン酸は卵から
単離するか、または合成により調製することができる(ジミリストイル、ジパル
ミトイル、およびジステアロイル誘導体がCalbiochemから入手可能で
ある)。ウシホスファリジルセリンもまた市販されている(Sigma Che
mical CO.,St.Louis,Mo.)。ホスファチジルイノシトー
ルは、植物またはウシ供給源から単離することができる。カルジオリピンは、ウ
シまたは細菌供給源から精製することができる。ホスファチジルグリセロールも
また細菌供給源から精製するか、または合成により調製することができる。
【0051】 純粋な状態のホスファチジルエタノールアミンは、カルシウム依存的に自己凝
集し、細胞膜と共に凝集する強い傾向を有すると考えられており、非凝集リン脂
質と組み合わせて使用すべきである。ホスファチジルエタノールアミンは、卵、
細菌、ウシ、またはプラスマロゲンから単離されるか、あるいは合成ジオクタデ
カノイル、ジオレオイル、ジヘキサデシル、ジラウリル、ジミリストイル、およ
びジパルミトイル誘導体として市販されている。
【0052】 エトキシル化脂肪(任意) 別の任意の成分はエトキシル化脂肪である。これらのエトキシル化脂肪は、天
然または硬化ヒマシ油と酸化エチレンの反応産物であり得る。約1:35〜約1
:60のモル比で天然または硬化ヒマシ油を酸化エチレンと反応させ、任意に、
ポリエチレングリコール成分を生成物から除去する。
【0053】 特に好ましい適切な市販されているエトキシル化脂肪の一例は、ポリエチレング
リコール−硬化ヒマシ油のグループの1つであるCremophorTMELであ
る。このグループの他のメンバー(例えば、CremophorTMRH40およ
びCremophorTMRH60)も適切であり得る。
【0054】 使用可能な類似または同一の生成物は、商標名NIKKOL(例えば、NIK
KOL HCO−40およびHCO−60)、MAPEG(例えば、MAPEG
CO−40h)、INCROCAS(例えば、INCROCAS40)、およ
びTAGAT(例えば、TAGAT RH40などのポリオキシエチレン−グリ
セロール−脂肪酸エステル;および11.3のHLB値を有するポリオキシエチ
レン−グリセロール−トリオレエートである、TAGAT TO)で入手可能で
ある。
【0055】 脂肪酸エステル(任意) さらに別の任意の成分は、トリカプリンなどの脂肪酸エステルである。トリカ
プリンは、グリセロールとカプロン酸の疎水性トリエステルである。トリカプリ
ンは水に溶解せず、従って、水溶液中での分散後に、分散したサイクロスポリン
充填粒子の成分として残っている。トリカプリンは、親水性−疎水性分散剤によ
り分散された脂肪媒体にサイクロスポリンを可溶化する。トリカプリンの代わり
として適した他のこのような脂肪成分として、純粋および混合の脂肪酸アルキル
エステルならびにその混合物が挙げられるが、それに限定されない。例として、
脂肪酸のエチルエステル(例えば、ステアリン酸エチルおよびパルミチン酸エチ
ル)ならびにトリグリセリド(例えば、トリラウリンおよびトリミリスチン)が
挙げられるが、それらに限定されない。脂肪混合物として、水素添加された植物
油が挙げられる。好ましい脂肪は、25〜37℃の融点でサイクロスポリンを可
溶化し、その結果、結果として生じる前濃縮物製剤が、体温でエマルジョンに溶
解する固体粒子のナノ分散体を形成する脂肪である。
【0056】 以下の特定の実施例は、本発明の様々な態様を例示するが、いかようにも限定
することを意図していない。以下に記載の全ての実験について、特に指定のない
限り、前濃縮物の粒径は、ミクロン以下の粒径の測定に適したN4−Coult
er粒径分析装置を用いて測定した。前濃縮物の3つの滴を、5ミリリットルの
水に添加した。前濃縮物を、5ミリリットルの0.1N HCl溶液に分散させ
た場合、前濃縮物の粒径は変化しなかった。以下に記載の実験に使用したサイク
ロスポリンクラスのメンバーは、Ciclosporin(サイクロスポリンA
)であった。
【0057】 実施例1 粒径に対する溶媒の影響 表1に示すように(成分の全ての量をミリグラムで示した)、漸増量の乳酸エ
チルまたはN−メチルピロリドンと共に、Ciclosporin、溶媒、TR
C(トリカプリン)、卵リン脂質(Avanti,USA)、TweenTM20
、SpanTM80、およびCremophorTMを含有する例示的な組成物を調
製した。(平均)粒径に対する、漸増量のこれらの成分を本発明の組成物に添加
する影響もまた表1に示す。簡単に述べると、乳酸エチルまたはN−メチルピロ
リドンのいずれかを含有した全組成物の粒径は、100nm未満であった。乳酸
エチルまたはN−メチルピロリドンのいずれかの量が増加するにつれて、粒径は
減少した。一般に、乳酸エチルは、小さなサイズの粒子を形成するのにN−メチ
ルピロリドンより効果的であった。エチレングリコール(製剤9の場合)、プロ
ピレングリコール、液体ポリエチレングリコール(PEG200−600)を、
乳酸エチルまたはN−メチルピロリドンのいずれかを含有する製剤に添加しても
、粒径は100nmより大きくならなかった。
【0058】
【表1】 実施例2 粒径に対する界面活性剤の影響 表2に示すように(成分の全ての量をミリグラムで示した)、漸増量のSpa
TM80と共に、Ciclosporin、卵リン脂質(95%純度,Avan
ti,USA)、溶媒として乳酸エチル、TweenTM20、およびCremo
phorTMを含有する例示的な組成物を調製した。(平均)粒径に対する、漸増
量のSpanTM80を本発明の組成物に添加する影響もまた表2に示す。簡単に
述べると、この組成物は液体溶液であった。脱イオン水に分散させた場合、Sp
anTM80を含有する全ての組成物の粒径は、100nm未満であった。Spa
TM80の量が増加するにつれて、粒径は減少した。
【0059】
【表2】 実施例3 粒径に対する他の成分の影響 表3に記載のように(成分の全ての量をミリグラムで示した)、Ciclos
porinを含有する種々の組成物を調製した。水に分散させた場合の、前濃縮
物溶液の粒径に対するこれらの成分の影響も表3に示す。簡単に述べると、低H
LB界面活性剤と高HLB界面活性剤(例えば、TweenTMまたはCremo
phorTMとSpanTM)を有する組成物の粒径は、100nm未満であった。
高HLB溶媒(HLB>10)として、TweenTMおよびCremophor TM を互いの代わりに使用することができるが、適切な粒径を得るためには、他の
成分の量に依存して、一定量のいずれかの界面活性剤が必要とされる。さらに、
乳酸エチルなどの溶媒が存在することが必要とされる。トリカプリンなどの脂質
が明らかに好ましい。30nm範囲内の粒径を得るためには、リン脂質が存在す
ることも好ましいが、製剤3のようにリン脂質がなくても、粒径は依然として1
00nmより小さかった。製剤3では、リン脂質を添加しなかったが、粒径は9
5nmであった。
【0060】
【表3】 実施例4 粒径に対する低HLB界面活性剤の影響 低HLB界面活性剤の一例としてSpanTM80を含有する組成物を、これら
の成分を室温で液体に溶解することにより調製した。(平均)粒径を表4に示す
(成分の全ての量をミリグラムで示した)。簡単に述べると、トリカプリンは、
他のトリグリセリドおよび油混合物(例えば、中鎖トリグリセリド(MCT))
で置き換えることができる。Brijは、ポリオキシエチレンアルコールエーテ
ルのグループである。Brij56は、ポリオキシエチレン[10]セチルエー
テルであり、TweenTMまたはCremophorTMの代わりに使用すること
ができる高HLB界面活性剤である。BrijTM56のHLBは12.9である
【0061】
【表4】 実施例5 第1の好ましい製剤の選択 好ましい製剤5および8の2つを、表5(成分の全ての量をミリグラムで示し
た)の製剤から選択した。さらなる好ましい製剤を実施例10に示す。これらの
製剤の粒径は最小であった(約30nmの範囲内)。
【0062】
【表5】 実施例6 好ましい製剤の貯蔵安定性 1つの組成物を、2つの異なる総量で調製した(成分の全ての量をミリグラム
で示した)。第1の体積では、組成物は、400のCiclosporin、1
600の乳酸エチル、400のリン脂質、800のSpanTM80、800のT
weenTM20、800のTRC、および800のCremophorTMHRを
含有した。第2の体積では、各成分の量を10倍多くした。両方の組成物を、全
成分を液体溶液に溶解して、穏やかに加熱(約40℃)をしながら混合すること
により容易に調製した。好ましくは、最初にリン脂質を乳酸エチルに溶解し、次
いで、最後に添加するCiclosporinを除く他の全成分を、連続的に混
合しながら添加した。異なる量の組成物を脱イオン水に分散させた後に、組成物
の平均粒径を、Coulter N4粒径分析装置による光分散技術を用いて測
定した。両体積の組成物は、好ましい30nm未満の粒径を有した。この組成物
を、以下でさらに詳細に説明するようにヒトでの研究に使用した。
【0063】
【表6】 前記組成物の安定性を、50mg用量のCiclosporinを硬ゼラチン
カプセル(サイズ00)またはガラス容器に入れ、次いで、この組成物を室温(
25℃)または冷蔵(4℃)で貯蔵することにより試験した。粒径をおよびCi
closporin含有量を、3ヶ月および6ヶ月貯蔵した後に測定した。どの
分散範囲(5mlあたり3〜20滴)でも、全試料の粒径は、17.2〜32.
6の範囲であることが分かった。HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によ
る分析後のピークサイズから計算した、貯蔵した全ての製剤のCiclospo
rin含有量は、初濃度の95〜104%の範囲であった。
【0064】 実施例7 好ましい製剤の分析 実施例6の組成物を、400mg Ciclosporinで5回独立して調
製した。粒径、Ciclosporin含有量、形成した粒子の形態、および粒
子の融点を測定した。このCiclosporin製剤のT細胞に対する生物活
性もまた測定した。
【0065】 脱イオン水または0.1N HCl溶液に分散させた場合、全製剤の粒径は1
8〜29nmの範囲であった。粒子を、透過型電子顕微鏡(TEM)により高倍
率で見た。30nmの範囲の狭い粒度分布を有する球状粒子が観察された。粒子
の融点を示差走査熱量計(DSC)により測定し、30〜35℃の温度範囲にあ
ることが分かった。この組成物は、T細胞の活性を阻害することに非常に効果的
であった。これらの結果は、この好ましい製剤の優れた安定性、再現性、および
効力を明らかに示している。
【0066】 実施例8 好ましい製剤に対するCiclosporin含有量の影響 実施例6の組成物を漸増量のCiclosporinを用いて調製し、その粒
径を測定した。表7に示す結果は、5回の独立した実験の平均である(成分の全
ての量をミリグラムで示した)。この組成物におけるCiclosporin量
が60nmより上に増加した場合に、粒径は増加する。
【0067】
【表7】 50mgのCiclosporinを含有する組成物を瓶につめた。この瓶を
室温または37℃で貯蔵し、粒径を測定した。この結果を表8に示す。
【0068】
【表8】 実施例9 ヒトでの薬物動態研究 標準的な市販されているCiclosporin用製剤(Sandimmun
e NeoralTM,Sandoz A.G.)と比較した、本発明の組成物の
薬物動態学的性能を調べるために、無作為化した薬物動態予備研究を行った。本
発明の製剤を、50mgのCiclosporinを含有するカプセルで試験し
た。標準的な組成物を、100mgのCiclosporinを含有する軟ゼラ
チンカプセルを用いて試験した。4個の本発明の製剤のカプセル(カプセル1個
あたり50mgのCiclosporinを含有)または2個の市販製剤のカプ
セル(カプセル1個あたり100mgのCiclosporinを含有)を、6
人の絶食しているボランティアに経口投与した(Ciclosporin総投与
量は200mg)。次いで、投与の0、0.25、0.5、0.75、1、1.
5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、9、12、15、および2
4時間後に、血液試料を採取した。2回の研究期間の間に、1週間の回復(wa
shout)期間を設けた。Ciclosporinの血漿濃度を、Ciclo
sporinを与えた患者をモニターする標準的なTdx法を用いて測定した。
図1に示し、以下でさらに詳細に説明するように、各ボランティアの濃度対時間
曲線を各期間について作成した。観察された最大濃度をCmaxとして記録し、
曲線下の面積(AUC)を各ボランティアについて計算した。
【0069】 本発明の以下の製剤を研究した。
【0070】
【表9】 組成物を以下の通りに調製した。Ciclosporin、卵ホスファチジル
コリン、およびトリカプリンを、室温でビーカー中で混合することにより、乳酸
エチルおよびTweenTM20からなる溶液に溶解した。他の成分を添加し、混
合して、透明な黄色がかった液体を得た。この透明な溶液(0.350g)を、
500個の硬ゼラチンカプセル(サイズ00)に入れた。粒径測定およびCic
losporin含有量のために、約10個のカプセルを選択した。各カプセル
は、700mgの溶液(重量範囲:665〜735mg)と、対応する量のCi
closporin(47.5〜52.5mg/カプセル)を含有していた。1
個のカプセルの内容物を10mlの0.1N HCl溶液または脱イオン水に分
散させた後の製剤の粒径を、N4粒径分析装置(Coulter)を用いること
により光分散で測定した。ほとんど透明な分散体の平均粒径は28nmであった
【0071】 ヒトボランティアでの試験の結果を、以下の表9に示す。
【0072】
【表10】 全ての薬物動態学的パラメータの示した値は平均±S.D.であり、括弧内の
値は範囲である。本研究に参加したボランティアの数をnとして示す。平均血中
濃度を図1に示す。図1は、本発明の分散可能な濃縮物製剤に溶解した50mg
Ciclosporinのカプセルを4個、経口投与した後のCiclosp
orin血中濃度のグラフである。この製剤は、50mg Ciclospor
in、200mg 乳酸エチル、50mg 卵リン脂質、100mg Twee
TM20、100mg TRC、100mg SpanTM80、および100m
g CremophorTMを含み、分散後に生じる粒径は28nmであった。参
照として、全体として100mg Ciclosporinを含有するSand
immun NeoralTM(Sandoz)カプセルを2個、参照として投与
した。図1に示す結果は、本発明の製剤に対するn=6の平均であり、市販製剤
Sandimmun NeoralTM(Sandoz)に対するn=4の平均で
ある。
【0073】 このヒトでの研究から、最良の市販製剤であるSandimmun Neor
alTM(Sandoz)と比較して、本発明の製剤に効力があることが明らかに
分かる。本発明の製剤は、より高いCmaxおよびAUCを示したので、この市
販製剤より明らかに優れている。有意に小さな標準偏差から、個々の被験者間で
の変化の程度が少ないことが分かる。
【0074】 実施例10 第2の好ましい組成物のヒトでの薬物動態研究 標準的な市販されているCiclosporin用製剤(Sandimmun
e NeoralTM,Sandoz A.G.)と比較した、第2の好ましい本
発明の組成物の薬物動態学的性能を調べるために、無作為化した薬物動態予備研
究を行った。この第2の好ましい製剤は、実施例9の製剤と比較してサイクロス
ポリンを多く充填した、約20パーセント多いサイクロスポリンを含有する高濃
度製剤である。
【0075】 本発明の以下の製剤を研究した。
【0076】
【表11】 実施例9の組成物と同様に組成物を調製した。1個のカプセルの内容物を10
mlの0.1N HCl溶液または脱イオン水に分散させた後の製剤の粒径を、
N4粒径分析装置(Coulter)を用いて測定した。ほとんど透明の分散体
の平均粒径は、25〜50nmであった。
【0077】 この第2の好ましい本発明の製剤を、ヒトボランティアにおいて、100mg
のCiclosporinを含有する軟ゼラチンカプセルを用いて試験した。標
準組成物を、100mgのCiclosporinを含有する軟ゼラチンカプセ
ルを用いて試験した。2個の本発明の製剤のカプセル(カプセル1個あたり10
0mgのCiclosporinを含有)または2個の市販製剤のカプセル(カ
プセル1個あたり100mgのCiclosporinを含有)を、12人の絶
食しているボランティアに経口投与した(12人のボランティアにおいて、Ci
closporin総投与量は200mg)。次いで、投与の0、0.25、0
.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、
9、12、15、および24時間後に、血液試料を採取した。2回の研究期間の
間に、1週間の回復期間を設けた。Ciclosporinの血漿濃度を、Ci
closporinを与えた患者をモニターする標準的なTDX法を用いて測定
した。図2に示し、以下でさらに詳細に説明するように、各ボランティアの濃度
対時間曲線を各期間について作成した。観察された最大濃度をCmaxとして記
録し、この濃度を観察した時間をTmaxとして記録し、曲線下の面積(AUC
)を各ボランティアについて計算した。
【0078】 AUCとCmaxの示した比は、好ましい薬物動力学的測定法に従って、直接
、および対数変換(相乗モデル(multiplicative model)
)を介しての両方で計算した後の、個々の比の幾何平均である。90%のパラメ
ータ(ANOVA)信頼区間を、全ての比についてコンピュータで計算した。
【0079】 ヒトボランティアでの試験の結果を、以下の表10に示す。
【0080】
【表12】 全ての薬物動態学的パラメータの示した値は平均±S.D.であり、括弧内
の値は範囲である。本研究に参加したボランティアの数をnとして示す。比は、
前記のように直接または対数変換を介して計算した、AUCとCmaxの比の幾
何平均である。差は、Tmaxの平均結果と範囲である。
【0081】 平均血中濃度を図2に示す。図2は、本発明の第2の好ましい分散可能な濃縮
物製剤に溶解した100mg Ciclosporinのカプセルを2個、経口
投与した後のCiclosporin血中濃度のグラフである。全体として10
0mg Ciclosporinを含有するSandimmun Neoral TM (Sandoz)カプセルを2個、参照として投与した。図2に示す結果は、
本発明の製剤および市販製剤であるSandimmun NeoralTM(Sa
ndoz)に対するn=12の平均である。
【0082】 このヒトでの研究から、最良の市販製剤であるSandimmun Neor
alTM(Sandoz)と比較して、本発明の製剤に効力があることが明らかに
分かる。吸収の程度および速度が同様であったので、本発明の製剤は、この市販
製剤と明らかに生物学的に等価である。
【0083】 特に、吸収の程度を示すAUC値の比は0.97であり、90%ANOVA信
頼区間(CI)は0.89〜1.06であった。このことは、これらの製剤の生
物学的等価性を裏付けている。同様に、吸収速度を示すCmax値の比は1.0
0であり、90%ANOVA信頼区間は0.92〜1.08であった。これもま
た、これらの製剤の生物学的等価性を裏付けている。これらの製剤のTmax値
の間には、−1.0〜0.5時間の範囲内で−0.25時間しか差がないので、
Tmax値により示される吸収速度もまた生物学的等価性を裏付けている。従っ
て、実施例9の本発明の組成物と同様に、本発明の第2の好ましい製剤もまた、
標準的な市販製剤と生物学的に等価であることが分かった。
【0084】 実施例11 粒径に対する脂肪酸エステルの影響 表11AおよびBに示すように(成分の全ての量をミリグラムで示した)、漸
増量のTRC(トリカプリン)と共に、Ciclosporin、乳酸エチル、
卵リン脂質(Avanti,USA)、およびTweenTM20を含有する例示
的な組成物を調製した。(平均)粒径に対する、漸増量のTRCを本発明の組成
物に添加する影響もまた表11AおよびBに示す。
【0085】 簡単に述べると、前記組成物の粒径はいずれも、100nm未満ではなかった
。粒径に関して最良の組成物は、300mg TRCと100mg リン脂質を
特徴とする番号1の組成物、および200mgTRCと100mg リン脂質を
特徴とする番号2の組成物であった。TRCおよび/またはリン脂質の量を減ら
した、あるいはTRCおよび/またはリン脂質がない、残りの組成物の粒径は劣
っていた。TRCの代わりにトウモロコシ油を添加すると、トウモロコシ油が乳
酸エチルに溶けないために2つの層が形成した。その結果、粒径を測定すること
ができなかった。表11Aに、各製剤の単一バッチについての粒径に対するTR
Cの影響を示すが、粒径を2回測定し、両方の値を別々に示す。表11Bに、番
号2の製剤の複数バージョンについての粒径に対するTRCの影響を示し、これ
も粒径を2回測定し、両方の値を別々に示す。
【0086】
【表13】
【表14】 実施例12 粒径に対する親水性溶媒の影響 表12AおよびBに記載のように(成分の全ての量をミリグラムで示した)、
Ciclosporinを含有する異なる組成物を調製した。水に分散させた場
合の前濃縮物溶液の粒径に対する、2つの異なる親水性溶媒である乳酸エチルお
よび1,2プロピレングリコールの影響もまた表12Aに示す。一方、3つのこ
のような溶媒、乳酸エチル、グリコフロール、およびN−メチルピロリドンの影
響を表12Bに示す。プロピレングリコールおよびグリコフロールは両方とも、
背景技術のサイクロスポリン組成物に頻繁に用いられ、かつ当該分野で周知の親
水性溶媒である。
【0087】 簡単に述べると、プロピレングリコールを含み、かつ/または乳酸エチルを含
まない組成物の粒径は、乳酸エチルのみを含む組成物より非常に大きかった。こ
れらの溶媒の1つを特徴とする組成物の粒径が小さかったように(100nm未
満)、乳酸エチルおよびグリコフロールは同様の結果を示した。さらに、Spa
TM80がないことは、比較的大きな粒径から分かるように、これらの製剤には
明らかに不利である。
【0088】
【表15】
【表16】 実施例13 粒径に対するCiclosporin濃度の影響 表13に記載のように(成分の全ての量をミリグラムで示した)、Ciclo
sporinを含有する種々の組成物を調製した。水に分散させた場合の前濃縮
物溶液の粒径に対する、異なるCiclosporin濃度の影響もまた表13
に示す。第2のヒトでのバイオアベイラビリティー試験に使用した好ましい製剤
は、番号2の製剤(表13)である。
【0089】 簡単に述べると、140mgまでの比較的高い濃度のCiclosporin
を用いても、粒径が小さな(100nm未満)製剤が得られた。しかしながら、
最良の結果は、100mg未満の濃度のCiclosporinを用いて得られ
た。
【0090】
【表17】 実施例14 本発明の製剤の安定性試験 サイクロスポリンを多く充填するための本発明による好ましい製剤を、貯蔵安
定性について試験した。この試験した製剤を以下の表14Aに示し、安定性試験
の結果を表14Bに示す。簡単に述べると、本発明による製剤は、加速貯蔵条件
下で良好な貯蔵安定性を示した。
【0091】 さらに、これらの実験は、先に行われたように粒径を測定することにより、貯
蔵安定性と、本発明による製剤に対する長期貯蔵の結果として生じた影響とを任
意に明らかにできることを証明している。粒径が、予め決められた限界を超えて
大きくなっていることが分かれば、この組成物は、好ましくは、許容限度を超え
て不安定になっており、被験者への投与にもはや適切でないことが明らかにされ
る。
【0092】 試験した製剤を以下の表14に示す。この製剤は、高濃度、高充填サイクロス
ポリン製剤に好ましい本発明による製剤である。
【0093】
【表18】 安定性試験を、40℃、75%相対湿度の加速貯蔵条件下で3ヶ月まで行った
。この条件は、18ヶ月の室温貯蔵にほぼ等しい(表14B)。
【0094】
【表19】 実施例15 粒径分布に対するサイクロスポリン濃度の影響 本発明による好ましい製剤を、本組成物のスケールアップしたバッチ(10,
000個カプセル)の粒径に対するサイクロスポリン濃度の影響について試験し
た。サイクロスポリンの量は一定に保ったが、さらに希釈した製剤を得るために
残りの成分を調節した。前記のように粒径を測定した。簡単に述べると、全ての
製剤は、約100nm未満の適切な粒径を有していたが、より希釈した製剤が、
小さな、従って、望ましい粒径を明らかに有していた。3つの試験製剤とその結
果を、以下の表15に示す。
【0095】
【表20】 実施例16 バイオアベイラビリティーに対する粒径の影響 バイオアベイラビリティーに対する粒径の影響を、6つの製剤(3つは実施例
15の製剤、3つは追加した製剤)を用いて試験し、以下の表16に示す。簡単
に述べると、これらの製剤をヒトボランティアに投与し、サイクロスポリンの血
中濃度を、実質的に上述のように測定した。結果の血中濃度を、図3のグラフに
示す。グラフの各記号と製剤番号との関係は以下の通りである。黒丸(30nm
粒径)、表15の番号3の製剤;白四角(75nm)、表15の番号1の製剤;
黒三角(160nm)、表16の番号1の製剤;十字(200nm)、表16の
番号2の製剤;および白丸(400nm)、表16の番号3の製剤。
【0096】 示したように、最も高いバイオアベイラビリティーが、小さな粒径(特に30
nmおよび75nm)で見られた。バイオアベイラビリティーの急な減少は、1
00nmを超える粒径で(例えば、160nm、200nm、および400nm
の粒径を有する製剤について)見られた。従って、製剤の粒径は、約100nm
未満であるべきであり、それよりさらに小さいことが好ましい。
【0097】
【表21】 実施例17 本発明の好ましい製剤に対する様々な成分の影響 本発明の製剤から様々な成分を除去する影響を、製剤の全粒径に対する、これ
ら個々の成分の寄与を明らかにするために調べた。次いで、除去成分の非存在下
で製剤を安定化しようとして、少なくとも1つの他の成分の濃度を増加させた。
表17Aに、TweenTM20および/またはSpanTM80を除去する影響、
あるいはトリカプリンをトウモロコシ油で置き換える影響を示す。表17Bに、
TweenTM20もSpanTM80も存在しない、CremophorTMRH4
0のみの影響を示す。前記のように粒径を測定した。簡単に述べると、Twee
TM20とSpanTM80の組み合わせが好ましいが、十分な量のCremop
horTMRH40を代用すると、このような界面活性剤の組み合わせの欠如を克
服することができる。トウモロコシ油は他の成分から分離して粒子を形成しない
ので、トウモロコシ油を用いた製剤の粒径は測定しなかった。
【0098】
【表22】
【表23】 実施例18 サイクロスポリン類の投与方法 Ciclosporinなどのサイクロスポリンを、当該分野で周知の多数の
方法で被験者に投与することができる。下文中の用語「被験者」は、サイクロス
ポリンを投与したヒトまたは下等動物を意味する。例えば、局所(眼、膣、直腸
、鼻腔内を含む)、経口、または非経口により(例えば、点滴、あるいは腹腔内
注射、皮下注射、または筋肉内注射により)投与を行うことができる。
【0099】 局所投与用の製剤として、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、座薬、滴剤、
液体、スプレー、および粉剤が挙げられるが、それらに限定されない。 経口投与のための組成物として、粉剤または顆粒剤、水または非水性媒体に溶
かした懸濁剤または液剤、におい袋(sachet)、カプセルまたは錠剤が挙
げられる。増粘剤、希釈剤、香料、乳化剤、分散補助剤、乳化剤、または結合剤
が望ましいこともある。経口投与のための組成物として、好ましくは、軟ゼラチ
ンカプセルまたは硬ゼラチンカプセルが挙げられる。
【0100】 非経口投与のための製剤として、滅菌水溶液(緩衝液、希釈剤、および他の適
切な添加剤も含み得る)が挙げられるが、それに限定されない。 本発明の製剤は、分散可能な濃縮物として、または水性液体に溶かした分散体
として任意に投与することができる。あるいは、分散体を水性液体中で形成した
後に、これらの製剤を凍結乾燥(乾燥)してもよい。凍結乾燥(乾燥)した分散
体もまた、任意に被験者に投与する。好ましい投与経路は経口投与である。
【0101】 投薬は、症状の重篤度と、被験者のサイクロスポリンに対する反応性によって
決まる。当業者は、最適の投与量、投薬方法、および反復率を容易に決定するこ
とができる。
【0102】 実施例19 サイクロスポリン類を用いた治療法 臓器移植拒絶または組織移植拒絶の治療および予防、自己免疫疾患および炎症
性疾患の治療および予防、ならびに多剤耐性(MDR)の治療のために、サイク
ロスポリン類は特に注目されている。
【0103】 臓器移植拒絶または組織移植拒絶の治療および予防に関して、サイクロスポリ
ンを含有する本発明の組成物は、心臓移植、肺移植、心肺同時移植、肝臓移植、
腎臓移植、膵臓移植、骨髄移植、皮膚移植、または角膜移植、特に、例えば、同
種移植のレシピエントの治療に有用である。さらに、本発明の組成物は、骨髄移
植後に時々みられる移植片対宿主疾患の予防に有用である。
【0104】 自己免疫疾患および炎症性疾患の治療および予防に関して、サイクロスポリン
を含有する本発明の組成物は、自己免疫性血液学的疾患(溶血性貧血、再生不良
性貧血、真正赤血球性貧血、および特発性血小板減少症を含む)、全身性エリテ
マトーデス、多発性軟骨炎、強皮症、ヴェーゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活
動性肝炎、重症筋無力症、乾癬、スティーブン−ジョンソン症候群、特発性スプ
ルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病)、内
分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、多発性硬化症、原発性胆汁性
肝硬変、若年性糖尿病(I型糖尿病)、ブドウ膜炎(前部および後部)、乾性角
結膜炎、春季角結膜炎、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、および腎炎(ネフロー
ゼ症候群(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小病変症)を伴う、および
伴わない)の治療に有用である可能性がある。
【0105】 さらに、これらの組成物は、関節炎(例えば、慢性関節リウマチ、慢性進行性
関節炎、および変形性関節炎)ならびにリウマチ性疾患などの、自己免疫成分を
含む病因による炎症性疾患に特に有用である可能性がある。
【0106】 多剤耐性(MDR)に関して、サイクロスポリンを含有する本発明の組成物は
、腫瘍などの抗腫瘍薬耐性を逆転または阻止するのに有用である可能性がある。 以下の例は、これらの疾患をサイクロスポリンを含有する本発明の組成物で治
療する方法を例示するだけであり、限定することを意図しない。
【0107】 該方法は、前記実施例18に記載のように、サイクロスポリンを含有する本発
明の組成物を、治療しようとする被験者に投与するステップを含む。好ましくは
、(可能であれば)予め定義された終点に達するまで(例えば、被験者に疾患の
徴候がなくなるまで)、効果的な投薬方法に従って本発明の組成物を投与する。
臓器移植拒絶または組織移植拒絶などの他の疾患については、本発明の組成物は
、終点なしで連続的に投与する必要があるかもしれない。
【0108】 下文中の用語「治療」は、病理学的な状態が起こる前の前治療と、その状態が
起こった後の治療の両方を含む。用語「治療する」は、病理学的な状態が起こっ
た後に被験者を治療することと、その病理学的な状態の発症を予防することの両
方を含む。
【0109】 本発明を、限られた数の実施態様に関して説明したが、本発明の多くの変更、
改変、および他の応用をなし得ることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の分散可能な濃縮物製剤に溶解した50mgサイク
ロスポリンのカプセルを4個、経口投与した後の、サイクロスポリン血中濃度の
グラフである。
【図2】 本発明の第2の濃縮物製剤に溶解した100mgサイクロスポリ
ンのカプセルを2個、経口投与した後の、サイクロスポリン血中濃度のグラフで
ある。
【図3】 バイオアベイラビリティーに対する粒径の影響を証明するために
、本発明による製剤を経口投与した後の、サイクロスポリン血中濃度のグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/24 A61K 47/44 47/44 A61P 37/06 A61P 37/06 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイクロスポリン化合物を投与するための組成物であって、
    前記組成物は、 (a)水溶液と接触した際に、約100nm未満のサイズの粒子を形成できるこ
    とを特徴とする分散可能な濃縮物と、 (b)薬学的に有効な量の前記サイクロスポリン化合物を含み、 前記分散可能な濃縮物は、 (i)少なくとも1つの界面活性剤と、 (ii)ヒドロキシアルカン酸またはN−アルキルピロリドンの低級アルキルエ
    ステルから成ることを特徴する親水性溶媒を含む、組成物。
  2. 【請求項2】 前記親水性溶媒は、低級アルキルヒドロキシアルカン酸エス
    テルを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記低級アルキルヒドロキシアルカン酸エステルは、乳酸エ
    チルを含む、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記親水性溶媒は、低級アルキルN−アルキルピロリドンを
    含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記低級アルキルN−アルキルピロリドンは、N−メチルピ
    ロリドンを含む、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記親水性溶媒は、N−アルキルピロリドンの低級アルキル
    エステルと低級アルキルヒドロキシアルカン酸エステルの組み合わせを含む、請
    求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも1つの界面活性剤は、少なくとも2つの界面
    活性剤の組み合わせであり、前記組み合わせのうちの少なくとも1つの界面活性
    剤は、少なくとも約8のHLBを有する高HLB(親水親油バランス)であり、
    前記組み合わせのうちの少なくとも1つの界面活性剤は、約5未満のHLBを有
    する低HLB界面活性剤である、請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記組み合わせは、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(2
    0)ソルビタンとモノオレイン酸ソルビタンの組み合わせである、請求項7に記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 (c)エトキシル化脂肪をさらに含む、請求項7に記載の組
    成物。
  10. 【請求項10】 前記エトキシル化脂肪は、ポリエチレングリコール−硬化
    ヒマシ油からなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記エトキシル化脂肪は、CremophorTMEL、C
    remophorTMRH40、およびCremophorTMRH60からなる群
    から選択される、請求項10に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 (e)リン脂質をさらに含む、請求項9に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記リン脂質は、卵リン脂質およびダイズリン脂質からな
    る群から選択される、請求項12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 (e)脂肪酸エステルをさらに含む、請求項12に記載の
    組成物。
  15. 【請求項15】 前記脂肪酸エステルは、室温で固体の脂肪である、請求項
    14に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 前記脂肪酸エステルはトリカプリンである、請求項15に
    記載の組成物。
  17. 【請求項17】 前記粒径は約60nm未満である、請求項1に記載の組成
    物。
  18. 【請求項18】 前記粒径は、約5nm〜約50nmの範囲である、請求項
    17に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 前記サイクロスポリン化合物はCiclosporinで
    ある、請求項1に記載の組成物。
  20. 【請求項20】 サイクロスポリン化合物を投与するための組成物であって
    、前記組成物は、薬学的に有効な量の請求項1に記載の組成物と、前記薬学的に
    有効な量の請求項1に記載の組成物の希釈剤としての水溶液とを含む、組成物。
  21. 【請求項21】 サイクロスポリン化合物を投与するための組成物であって
    、前記組成物は凍結乾燥された組成物を含み、前記凍結乾燥された組成物は、薬
    学的に有効な量の請求項1に記載の組成物と、希釈溶液を形成するための、前記
    薬学的に有効な量の請求項1に記載の組成物の希釈剤としての水溶液とから形成
    され、前記希釈された溶液は凍結乾燥されて、前記凍結乾燥された組成物を形成
    する、組成物。
  22. 【請求項22】 サイクロスポリン化合物を被験者に投与する方法であって
    、前記方法は、薬学的に有効な量の請求項1に記載の組成物を前記被験者に投与
    する工程から成る方法。
  23. 【請求項23】 前記薬学的に有効な量の請求項1に記載の組成物は、経口
    投与により前記被験者に投与される、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記薬学的に有効な量の請求項1に記載の組成物は、希釈
    剤としての水溶液により分散体として投与される、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 サイクロスポリン化合物を含有する製剤の貯蔵安定性を決
    定する方法であって、前記方法は、請求項1に記載の組成物を粒径について分析
    し、その結果、前記粒径が約100nm未満である場合、前記製剤は安定である
    ことが決定される工程から成る方法。
  26. 【請求項26】 サイクロスポリン化合物を投与するための組成物であって
    、前記組成物は、 (a)水溶液と接触した際に、約100nm未満のサイズの粒子を形成できるこ
    とを特徴とする分散可能な濃縮物と、 (b)薬学的に有効な量の前記サイクロスポリン化合物を含み、 前記分散可能な濃縮物は、 (i)エトキシル化脂肪と、 (ii)ヒドロキシアルカン酸またはN−アルキルピロリドンの低級アルキルエ
    ステルから成ることを特徴する親水性溶媒を含む、組成物。
  27. 【請求項27】 前記エトキシル化脂肪は、ポリエチレングリコール−硬化
    ヒマシ油からなる群から選択される、請求項26に記載の組成物。
  28. 【請求項28】 前記エトキシル化脂肪は、CremophorTMEL、C
    remophorTMRH40、およびCremophorTMRH60からなる群
    から選択される、請求項27に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 前記親水性溶媒は、低級アルキルヒドロキシアルカン酸エ
    ステルを含む、請求項26に記載の組成物。
  30. 【請求項30】 前記低級アルキルヒドロキシアルカン酸エステルは、乳酸
    エチルを含む、請求項29に記載の組成物。
  31. 【請求項31】 前記親水性溶媒は、低級アルキルN−アルキルピロリドン
    を含む、請求項26に記載の組成物。
  32. 【請求項32】 前記低級アルキルN−アルキルピロリドンは、N−メチル
    ピロリドンを含む、請求項31に記載の組成物。
  33. 【請求項33】 前記親水性溶媒は、N−アルキルピロリドンの低級アルキ
    ルエステルと低級アルキルヒドロキシアルカン酸エステルの組み合わせを含む、
    請求項26に記載の組成物。
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