JP2002534260A - ２つの分離ディスクを有する遠心分離機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、遠心分離機に関する。 【解決手段】 遠心分離ドラム（２）と、遠心分離ドラム（２）の外へ液体を誘導するための少なくとも１つ、好ましくは２つの分離ディスク（８、１０）とを備える。このために、少なくとも１つの分離ディスク（８、１０）は、少なくとも１つの誘導チャネル（１２、１４）を備え、誘導チャネルは、誘導チャンバ（１６、１８）内へ通じ、それによって、少なくとも１つの拘束点（Ｄ１、Ｄ２）が誘導チャネルとそれへ割り付られる誘導チャンバ（１６、１８）との間に設けられるのが好ましい。回転可能な流量拘束器が、前記拘束点（Ｄ１、Ｄ２）に割り当てられ、その回転のそれぞれの位置に従い、少なくとも１つの拘束点（Ｄ１、Ｄ２）のある程度の大きさの断面を開口する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する分野】

本発明は、請求項１のプレアンブルによる遠心分離機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この形式の遠心分離機は、ＥＰ−Ａ−０ ６４０ ３９８により既知になって
いる。

【０００３】 また、ＥＰ ８８６ ５１４ Ｃには、遠心分離機の第１の分離ディスクが内
部インレット管に渡って押圧され、その第２の分離ディスクが第１の分離ディス
クに渡って押圧される遠心分離機が示されている。

【０００４】 ドイツＤＥ ３８ ３３ ０６３ Ｃ１には、遠心分離ドラムから液体を排出
するための分離ディスクを有する遠心分離機が示されており、そこでは、分離デ
ィスクは２つの排出導管を有し、導管は、分離ディスクの外周から始まり、最初
にらせん状に内方へ、次に垂直に上方へ延在し、導管のそれぞれは、軸方向に調
節可能な拘束本体によって断面が可変である拘束点を有する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】

軸方向に調節可能な拘束本体の構造は、それ自体は好首尾であった。しかし、
密度の異なる２つの液体を排出するために単一の分離ディスクの代りに２つの分
離ディスクが使用される場合、それぞれの場合において、２つの分離ディスクに
別々の拘束本体を割り当てることが必要である。動作中に、遠心分離機が異なる
量の液体で作動される場合、変化した量の液体に適応させるために、２つの分離
ディスクの場合に拘束本体をそれぞれ別々に調節することも必要である。拘束器
は相互に不利に影響を与えないよう相互に対して調節されなければならないので
、そのような別々の調節は困難である。

【０００６】 本発明の目的は、上述形式の遠心分離機を更に発展させ、拘束点の軸方向調節
に対して複雑でない様式で取扱うことができる、構造的に簡単な代替物を作るこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本発明はこの目標を、請求項１の対象物によって達成する。有利な実施の形態
を従属請求項に示す。

【０００８】 回転可能な拘束本体の考案の結果として、構造的に簡単な様式で実施されるこ
とができ、拘束本体の軸方向調節の削除のために、特に小型で取扱いの容易な遠
心分離機の構造を可能にする、拘束断面を調節するための可能性が作成される。

【０００９】 スリーブは、分離ディスクの１つ上へ嵌合され、スリーブの周辺で少なくとも
１つの排出導管のアウトレット開口部内へ突出するのが好ましい。アウトレット
開口部内へ突出することによって、スリーブは、アウトレット開口部を部分的に
閉鎖する能力があり、このようにして拘束効果を実施する能力がある。

【００１０】 円筒形スリーブとしての構造はまた、スリーブ上に取付けられ外部から掴むこ
とができるハンドルによって拘束断面の簡単な調節を可能にする。

【００１１】 円筒形スリーブに対して、（例えば）軸方向端部領域に周辺開口部ないし（ア
パーチャタイプの）凹部を設けることにより、この拘束効果を複雑でない様式で
変化できるようにことができ、この開口部は、スリーブが分離ディスク上で回転
される場合に少なくとも１つの拘束点のアウトレット開口部をある程度覆うよう
に周辺に沿って配分される。

【００１２】 上述の利点に加えて、拘束本体の回転可能性は、２つの分離ディスクの場合に
拘束断面の調節を整合させる問題を解決するための簡単な可能性を提供する。こ
の目的のために、スリーブの周辺開口部つまり凹部は、スリーブが分離ディスク
上で回転される場合に、幾つかの別の分離ディスクの拘束点の断面が、遠心分離
機内への液体の流入の関数として相互に整合した様式で可変であるように整合さ
れる。スリーブでの凹部つまり開口部の相互の整合は、経験的に決定される。理
論的には、スリーブは、好適な「拘束特性」を有するそれぞれの用途に対して、
それぞれの場合においてそれによって実施できる。

【００１３】 円筒形スリーブの２つの軸方向端部で、各軸方向端部領域において、拘束点の
１つが、スリーブが回転される場合にそれぞれ変化するようにスリーブの周辺で
の凹部が構成される場合、２つの分離ディスクの整合した調節が許可される。

【００１４】

【発明の実施の形態】

以下に、本発明を、図面を参照して実施の形態によって詳細に説明する。

【００１５】 図１は、分離器として構成される遠心分離機を示し、遠心分離機は、それ自体
既知の様式で、遠心分離材料を種々の成分に分離するための遠心分離ドラム２（
ここではその開始点に関してのみ示し、下方向に装着される）を有する。図１の
実例では、遠心分離材料つまり遠心分離液体は、例えば、矢印Ａの方向で上部か
ら中央インレットつまりインレット管４を通り遠心分離ドラム内へ誘導される。

【００１６】 遠心分離ドラム２から流出する２つの液体成分の排出は、いずれの場合でも相
互に軸方向に渡って押圧される分離ディスク８、１０によって２つの分離チャン
バ６、７で生じる。分離ディスク８、１０のそれぞれは、少なくとも１つ、好ま
しくは２つの排出導管１２、１４を有し、排出導管のそれぞれは、排出チャンバ
１６、１８内に通じ、液体は、排出チャンバから、アウトレット管２０、２２を
通って排出される。異なる密度の液体は、矢印ＢおよびＣの方向で分離チャンバ
６、７内へ導管２３、２５を通り導入され、導管は、遠心分離ドラムの回転軸か
ら半径方向に異なる距離にあるので、異なる密度の液体の排出を可能にする。

【００１７】 分離ディスクの排出導管１２、１４は、最初に分離ディスクの下側で外側の周
囲から内側へ延在し、次に、分離ディスク８、１０の管状付加部品２４、２６の
内側で軸方向に上方へ延在する。この場合、外側分離ディスク１０の管状付加部
品２６は、内側分離ディスク８の管状付加部品２４に渡って押圧され、それによ
り、外側排出導管１４が、内側と外側分離ディスク８、１０との間に形成される
。内側で下側の分離ディスク８は、液体を下側分離チャンバ７から、上側で外側
の分離ディスク１０の排出チャンバ１６の上にある排出チャンバ１８内へ誘導す
る。内側分離ディスク８の管状付加部品２６は、インレット管４に渡って押圧さ
れ、それにより、内側排出導管１２の一部分が、管状付加部品２６とインレット
管４との間に形成される。

【００１８】 外側分離ディスク１０の管状付加部品２４の軸方向の上側端部に隣接して、円
筒形スリーブ２８はまた、内側分離ディスク８の管状付加部品２６上へ嵌合され
、円筒形スリーブ２８は、下側排出チャンバ１６から上側排出チャンバ１８内へ
延在し、その軸方向の上側と下側の端部領域に凹部３０、３２を設けられ、凹部
は、スリーブ２８が管状付加部品２６上で回転される際に、排出チャンバ１６、
１８内への排出導管１２、１４の口部つまりアウトレット開口部を、管状付加部
品上でのスリーブの回転位置に依存する拘束器の様式である程度開口する。この
ように、液体の量は可変であるが、両分離ディスク８、１０の排出導管１２、１
４の拘束点Ｄ１、Ｄ２は、１つだけの構造的要素、具体的にはスリーブ２８を回
転することによって、連帯してかつ相互の関数として調節されることができる。

【００１９】 スリーブ２８およびその凹部３０、３２の正確な更なる発展は、下側拘束器の
断面に対する上側拘束器の断面の最適な割合が用途に対する液体（例えば、ミル
ク）の量の関数として経験的に決定されることで決定される。そのような試験の
関数として、凹部３０、３２は次いで、スリーブ２８の周辺上に配分される。

【００２０】 スリーブ２８の回転は、スリーブの周辺外板内へ挿入されるハンドル３４によ
って行われる。ハンドル３４は、外側管の一部分３８でのスロット状の凹部３６
を介して外部へ半径方向に突出し、遠心分離機内への液体の流入により調節され
、それに対して、液体の量に相当する対応する目盛（図示せず）をスロット３６
に設けることができる。単にハンドル３４を回転することによって、液体のそれ
ぞれの流入量に対する２つの拘束点の最適の調節が、それ故に、行われることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は、本発明による遠心分離機の断面図である。

【符号の説明】

２…遠心分離ドラム、４…インレット管、６…分離チャンバ、７…下側分離チ
ャンバ、８…内側・外側分離ディスク、１０…分離ディスク、１２…内側排出導
管、１４…外側排出導管、１６…下側排出チャンバ、１８…上側排出チャンバ、
２０…アウトレット管、２３…導管、２４，２６…管状付加部品、２８…円筒形
スリーブ、３０…凹部、３４…ハンドル、３６…スロット、３６…凹部、３８…
外側管。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遠心分離機であって、 ａ）遠心分離ドラム（２）と、 ｂ）該遠心分離ドラム（２）から液体を排出するための少なくとも１つの分離
   ディスク（８、１０）であって、該遠心分離ドラムに対して該少なくとも１つの
   分離ディスクは排出チャンバ（１６、１８）内へ通じる少なくとも１つの排出導
   管（１２、１４）を有する、該少なくとも１つの分離ディスク（８、１０）と、 ｃ）前記排出導管（１２、１４）と前記付属する排出チャンバ（１６、１８）
   との間に設けられ拘束点に対して円筒形スリーブ（２８）として構成される拘束
   本体が配属される少なくとも１つの拘束点（Ｄ１、Ｄ２）と を有し、 ｄ）前記スリーブ（２８）は、回転可能な設計であり、凹部は前記周辺に沿い
   配分され、それにより、スリーブのそれぞれの回転位置の関数として、前記スリ
   ーブが前記少なくとも１つの拘束点（Ｄ１、Ｄ２）ある程度の大きさの断面を開
   口するように、周辺開口部つまり凹部（３０、３２）が設けられることを特徴と
   する遠心分離機。
2. 【請求項２】 前記円筒形スリーブ（２８）が、前記分離ディスク（８）の
   １つ上に載置され、前記少なくとも１つの排出導管（１６、１８）のアウトレッ
   ト開口部内へ突出することを特徴とする請求項１に記載の遠心分離機。
3. 【請求項３】 前記スリーブ（２８）の前記周辺開口部ないし凹部（３０、
   ３２）が、前記スリーブ（２８）が前記分離ディスク（８、１０）上で回転され
   る場合に、幾つかの異なる分離ディスク（８、１０）の前記拘束点（Ｄ１、Ｄ２
   ）の前記断面が、前記遠心分離機内への前記液体の流入の関数として、相互に整
   合した様式で変化され得るように相互に整合される請求項１又は２のいずれかに
   記載の遠心分離機。
4. 【請求項４】 前記凹部（３０、３２）が、前記円筒形スリーブ（２８）の
   前記軸方向端部領域に形成される請求項１又は２のいずれかに記載の遠心分離機
   。
5. 【請求項５】 前記凹部（３０、３２）が、前記円筒形スリーブ（２８）の
   前記２つの軸方向端部に設けられ、前記スリーブ（２８）が回転される際に、各
   軸方向端部領域において、それぞれ前記拘束点（Ｄ１、Ｄ２）の１つを変更する
   ことを特徴とする請求項１〜４のずれかに記載の遠心分離機。
6. 【請求項６】 前記分離ディスクの第１（８）が内側インレット管（４）に
   渡って押圧され、前記分離ディスクの第２（１０）が前記第１分離ディスク（８
   ）に渡って押圧され、前記第１の分離ディスク（８）の前記排出導管（１２）が
   前記スリーブ（２８）の前記軸方向の上側端部で、前記第２の分離ディスク（１
   ０）の前記排出導管（１４）が前記円筒形スリーブ（２８）の前記軸方向の下側
   端部で、それぞれに割り当てられる排出チャンバ（１６、１８）内へと通じる請
   求項１〜５のいずれかに記載の遠心分離機。
7. 【請求項７】 前記スリーブ（２８）が、半径方向に外方へ突出する手動操
   作ハンドル（３４）を備える請求項１〜６のいずれかに記載の遠心分離機。