JP2002533567A5

JP2002533567A5 -

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Publication number: JP2002533567A5
Application number: JP2000589742A
Authority: JP
Filing date: 1999-12-16
Publication date: 2007-02-15

Description

【特許請求の範囲】
【請求項１】 40容量%未満のフェライトの第一相、50容量%〜90容量%の、支配的に細粒ラスマルテンサイト、細粒低ベイナイト、微粒状ベイナイト(FGB)、またはその混合物を含む第二相、および10容量%未満の残留オーステナイトを含む第三相を含むミクロ組織を有する三重相鋼板の製造方法であって、ここで、ラスマルテンサイトと低ベイナイトが、細粒化されており、それぞれが１０μ未満の有効粒径を有するオーステナイトから形成されており、該方法が以下の諸工程：
(a) (i) 鋼スラブを均質化し、(ii) 該鋼スラブ中の全ての、ニオブおよびバナジウムの炭化物および炭窒化物を溶解し、および(iii) 該鋼スラブ内に、微細な初期オーステナイト粒子を生成させるのに十分に高い、再加熱温度まで該鋼スラブを加熱する工程と、
(b) オーステナイトを再結晶化する第一の温度範囲での、1またはそれ以上の熱間圧延パスにおいて鋼板を形成するために、該鋼スラブを圧下する工程と、
(c) ほぼT_nr温度以下であり、かつほぼAr₃変態点以上の、第二の温度範囲での、1またはそれ以上の熱間圧延パスにおいて、該鋼板を更に圧下する工程と、
(d) 更に、Ar₃変態点〜Ar₁変態点なる範囲の、第三の温度範囲での、1またはそれ以上の熱間圧延パスにおいて、該鋼板を圧下する工程と、
(e) 少なくとも10℃/秒(18°F)なる冷却速度にて、600℃(1110°F)以下の急冷停止温度まで、該鋼板を急冷する工程と、
(f) 該急冷工程を停止する工程とを含み、これら工程を、該鋼板の該ミクロ組織の、40容量%未満のフェライトの第一相、50容量%〜90容量%の、支配的に細粒ラスマルテンサイト、細粒低ベイナイト、微粒状ベイナイト(FGB)、またはその混合物を含む第二相、および10容量%未満の残留オーステナイトを含む第三相への変態を容易にするように実施することを特徴とする、上記方法。
【請求項２】鋼板のミクロ組織の変態が起こるフェライトの第１相が、変形フェライトの第１相である請求項１記載の方法。
【請求項３】該工程(a)の再加熱温度が、955℃〜1100℃(1750°F〜2012°F)なる範囲内にある、請求項１記載の方法。
【請求項４】該工程(a)の微細初期オーステナイト粒子が、120μ未満の粒径をもつ、請求項１記載の方法。
【請求項５】 30%〜70%の、該鋼スラブの厚みにおける低下が、該工程(b)で起こる、請求項１記載の方法。
【請求項６】 40%〜80%の、該鋼板の厚みにおける低下が、該工程(c)で起こる、請求項１記載の方法。
【請求項７】 15%〜50%の、該鋼板の厚みにおける低下が、該工程(d)で起こる、請求項１記載の方法。
【請求項８】更に、該工程(f)において、該急冷を停止した後、該鋼板を周囲温度まで空冷する工程をも含む、請求項１記載の方法。
【請求項９】該工程(a)の該鋼スラブが、鉄および以下の合金元素を、指示した質量%にて含む、請求項１記載の方法：
0.03%〜0.12%のC、
少なくとも1%で9%未満のNi、
0.02%〜0.1%のNb、
0.008%〜0.03%のTi、
0.001%〜0.05%のAl、および
0.002%〜0.005%のN。
【請求項１０】該鋼スラブが、6質量%未満のNiを含む、請求項９記載の方法。
【請求項１１】該鋼スラブが、3質量%未満のNiを含み、かつ付随的に0.5質量%〜2.5質量%のMnを含む、請求項９記載の方法。
【請求項１２】該鋼スラブが、更に(i) 1.0質量%までのCr、(ii) 0.8質量%までのMo、(iii) 0.5質量%までのSi、(iv) 0.02質量%〜約0.10質量%のV、(v) 0.1質量%〜1.0質量%のCu、(vi) 2.5質量%までのMnおよび(vii) 0.0004質量%〜0.0020質量%のBからなる群から選択される少なくとも1種の添加物をも含む、請求項９記載の方法。
【請求項１３】鋼板の化学的性質及び加工条件が、工程(f)の終了後、該鋼板が、その基板およびそのHAZ両者において、-62℃(-80°F)未満のDBTTを有し、かつ830MPa(120ksi)を越える引張り強さを持つようになっている、請求項１記載の方法。
【請求項１４】亀裂経路のねじれを最大にするように、該フェライトの第一相と、支配的に細粒ラスマルテンサイト、細粒低ベイナイト微粒状ベイナイト(FGB)、またはその混合物間に、複数の高角度界面を与えるように、１以上の圧延加工が、三重相鋼板の亀裂伝播抵抗を高めるために行なわれる請求項１、３〜１３のいずれか１項記載の方法。
【請求項１５】請求項１〜１４のいずれか１項記載の方法により製造される三重相鋼板。