JP2002533186A - 補助層を有する切断メンバーを製造する方法 - Google Patents

補助層を有する切断メンバーを製造する方法

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JP2002533186A JP2000590808A JP2000590808A JP2002533186A JP 2002533186 A JP2002533186 A JP 2002533186A JP 2000590808 A JP2000590808 A JP 2000590808A JP 2000590808 A JP2000590808 A JP 2000590808A JP 2002533186 A JP2002533186 A JP 2002533186A
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マーテェン ブラッセー
フォッペ クラマー
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B26BHAND-HELD CUTTING TOOLS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B26B21/54Razor-blades
    • B26B21/58Razor-blades characterised by the material
    • B26B21/60Razor-blades characterised by the material by the coating material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑さが低く、かつ短時間で製造でき、かつその切断特性と有効寿命が公知の切断メンバーに匹敵する、タイプの切断メンバーと、補助層がより有効に使用される、タイプの方法を提供すること。 【解決手段】本発明は、切断メンバー(3)を製造する方法に関する。この方法では、切断メンバーのキャリア1の片側9に補助層(11)が形成される。キャリアには、電気化学的加工装置(19)によって切断エッジ(7)が形成され、このとき電気化学加工装置の電極(21)は、補助層と反対側のキャリアの側面(15)に配置される。本発明では、補助層は、キャリアに形成される切断エッジまで形成される。キャリアに切断エッジが形成されたあと、補助層は、切断メンバーの機能的な層としてキャリア上に保持される。この方法では、補助層は、2つの機能を有し、このためより有効に利用される。望ましい実施例では、補助層の主成分はSiO2であり、厚さは200nm未満で、できれば100nm未満が望ましい。この実施例では、補助層のエッジ(33)は、キャリアの切断エッジの位置にあり、切断メンバーの補助的な切断エッジか、場合によっては主切断エッジとして機能するので、切断メンバーの切断特性と有効寿命が向上する。切断メンバーは、本発明のシェービングヘッド(37)と、本発明のシェービング装置(35)で使用され、シェービング装置は、シェービングヘッドを有する。シェービングヘッドは、さらに、切断時に切断エッジ沿いに毛(75)を動かすための、切断メンバーの切断エッジ付近に配置されるマニピュレータ(51)を有する。この方法では、切断メンバーの補助層は、磨耗、腐食、発生する機械的抵抗に対して保護する保護層でもある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、切断メンバーを製造する方法であって、前記切断メンバーに補助層
を片側に形成し、次いで、電気化学処理装置によって、少なくとも1つの切断エ
ッジを形成し、当該切断メンバーを、前記電気化学処理装置の前記電極に対して
前記補助層が電極と反対側になるように配置する方法に関する。
【0002】 本発明は、また、切断エッジが形成されていて、かつ少なくとも前記切断エッ
ジ付近において補助層によって覆われている板状キャリアを備える切断メンバー
にも関する。
【0003】 本発明は、さらに、肌から伸びている毛を切断するためのキャリアおよび切断
エッジが設けられている切断メンバーと、使用時に、切断中、前記切断メンバー
の前記切断エッジ沿いに毛を移動させることを可能にするマニピュレータとを有
し、前記切断メンバーの当該切断エッジと前記マニピュレータとが、互いに隣接
し、かつ前記切断エッジに並行な方向に互いに相対的に動かすことができる、シ
ェービングヘッドにも関する。
【0004】 本発明は、また、肌から伸びている毛を切断するためのキャリアおよび切断エ
ッジが設けられている切断メンバーと、使用時に、切断中、前記切断メンバーの
前記切断エッジ沿いに毛を移動させることを可能にするマニピュレータとを有し
、前記切断メンバーの当該切断エッジと前記マニピュレータとが、互いに隣接し
、かつ前記切断メンバーと前記マニピュレータとを前記切断エッジに平行な方向
に互いに対して動かすための駆動装置を備える、シェービングヘッドを有するシ
ェーバーにも関する。
【0005】
【従来の技術】
冒頭の段落に述べたタイプの方法は、WO 97/17158から公知である。この公知
の方法によって製造することができる切断メンバーは、電気シェーバーで適切に
使用できるシェービングフォイルである。この公知の方法によって形成される補
助層は、有機物の断片と無機物の断片から構成される高分子の網を有する。補助
層の形成後、穴のパターンが、電気化学処理装置の電極に対して、補助層が電極
とは反対に向くように配置されているシェービングフォイルに、電気化学処理装
置によって形成される。穴の形成後、補助層は除去される。穴の形成時に、シェ
ービングフォイルの片面に補助層が形成されるため、このように形成される各穴
は、この片面に、電気シェーバーのせん断要素とともに切断エッジとして使用で
きる程度に小さいある半径の丸みをもつエッジを有する。
【0006】 この公知の方法の欠点は、シェービングフォイル上に補助層を形成することが
複雑であり、時間を要することである。また補助層は、シェービングフォイルに
穴が形成されると、シェービングフォイルから除去されるため、補助層は最適に
は使用されていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、補助層がより有効に使用される、冒頭の段落で述べたタイプ
の方法を提供することである。
【0008】 これを達成するために、本発明による方法は、前記補助層を、前記切断メンバ
ーに形成される前記切断エッジまで形成し、前記切断エッジの形成後は、前記切
断メンバー上の前記補助層を前記切断メンバーの機能的な補助層として保持させ
ることを特徴とする。補助層が、切断メンバーの金属キャリアに形成されると、
この補助層は、例えば、その目的に適した材質を使用して、キャリアの耐食層と
して機能させることができる。また補助層は、切断メンバーのキャリアに形成さ
れる切断エッジまで形成されるので、キャリアの切断エッジの位置に形成される
補助層のエッジは、その目的に適し、かつこの目的に適合する厚さの材質を使用
して、切断メンバーの補助切断エッジか、場合によっては主切断エッジとして機
能させることができる。この方法の場合、補助層は、切断メンバーの製造時に役
割を果たすのみならず、製造後においても、切断メンバーの機能的な補助層とし
て使用されるため、補助層はより良好に使用され、補助層を形成する工程は無駄
にならない。
【0009】 本発明による方法の特別な実施例は、補助層がSiO2を有することを特徴とする
。SiO2の硬さは、ほとんどの金属や鋼類の硬さより高い。この結果、主成分がSi
O2であり、適切な厚さを有し、キャリアの切断エッジの位置に形成される補助層
のエッジは、切断メンバーの切断エッジとしてきわめて適切に使用することがで
きる。さらに、SiO2は、鋼に非常によく付着するため、SiO2を主要成分とする補
助層は、鋼キャリアとの組み合わせにおいて非常に適切に使用できる。
【0010】 本発明による方法のさらなる実施例は、補助層が、酸化ジクロニウムも有する
ことを特徴とする。酸化ジクロニウムも有する補助層を形成することで、補助層
の硬さがさらに向上し、これにより、切断メンバーの切断エッジ用としての補助
層のエッジの適合性が、さらに向上する。このさらなる実施例では、補助層は、
かなりの量のSiO2も有するため、鋼キャリアとの組み合わせにおいて補助層と良
好に付着する。
【0011】 さらに本発明による方法の別の実施例は、補助層の厚さが、200nm未満である
ことを特徴とする。補助層の厚さが200nm未満であり、かつその材料としてSiO2
などの適した金属を使用すれば、キャリアの切断エッジの位置に形成される補助
層のエッジは、切断メンバーの切断エッジとして適切に使用できることが判明し
ている。
【0012】 本発明による方法の特別な実施例は、補助層の厚さが、100nm未満であること
を特徴とする。補助層の厚さが100nm未満であるときには、キャリアの切断エッ
ジの位置に形成される補助層のエッジの特性は、さらに向上する。
【0013】 本発明による方法のさらなる実施例は、前記切断メンバーが、板状で、かつ実
質的にまっすぐな切断エッジが設けられていることを特徴とする。本発明による
方法のこのさらなる実施例は、特に、ウェットシェーバーで使用する刃を製造す
るのに適切に使用することができる。このような刃は、例えば、0.1mmなどごく
薄い厚さの金属キャリアを有する。従来の方法を使用した場合、このような刃の
キャリアに高い鋭利性と硬さを有する切断エッジを形成することは困難であるか
、または不可能である。キャリアの切断エッジの位置に形成される本発明による
方法による補助層のエッジは、補助層が適した厚さを有しその材質が適した金属
であれば、すぐれた切断特性を有し、このため刃の切断エッジとして使用するこ
とができるので、キャリアに形成される切断エッジの切断特性が低くても、刃の
切断特性への影響は小さく、刃の切断特性は、実質的に補助層のエッジの切断特
性によって決まる。
【0014】 さらに本発明による方法の別の実施例は、相対的に小さいくさび角度を有する
第一くさび形部分を、前記切断メンバーの前記補助層とは反対側の側面に、前記
切断エッジから距離を置いて、機械的な材料除去装置によって形成し、次いで、
前記切断エッジと前記第一くさび形部分との間に延在する、相対的に大きなくさ
び角度を有する第二くさび形部分を、当該側面に、電気化学処理装置によって形
成することを特徴とする。切断メンバーのキャリアの側面のうち、補助層と反対
側の側面には、第一くさび形部分と第二くさび形部分の両方が形成されるので、
キャリアは、切断エッジ付近において補助層を堅牢かつ安定的に支持する。機械
的な材料除去装置による材料の除去は、電気化学処理装置による除去に比べて高
速である。電気化学処理装置は、切断エッジに隣接する第二くさび形部分を形成
するのに使用されるだけであるので、切断メンバーを製造するのに必要な時間は
、かなり短縮される。さらに、第二くさび形部分の寸法は、第一くさび形部分の
寸法よりも小さくすることができるので、必要な製造時間は、さらに短縮される
【0015】 本発明による方法の特別な実施例は、前記第一くさび形部分の前記くさび角度
が15゜〜30゜であり、前記第二くさび形部分の前記くさび角度が30゜〜60゜であるこ
とを特徴とする。この結果、切断メンバーのキャリアは、切断エッジ付近におい
て補助層を最適に支持する。
【0016】 冒頭の段落で述べたタイプの切断メンバーは、EP-B-0 591 339から公知である
。この公知の切断メンバーは、ウェットシェーバーで使用するための板状刃であ
る。この公知の切断メンバーの板状キャリアは、材質が鋼であり、複数の連続す
る金属除去工程による切断エッジを有するくさび形のエッジ部分を備える。キャ
リアは、その両側が、約200nmの厚さを有するDLC(diamond-like carbon)の補
助層によって覆われている。この補助層は、キャリアの切断エッジまで延び、エ
ッジを超えて、キャリアの切断エッジを囲んでいるチップに移行する。このチッ
プの強度を高めるため、補助層には、切断エッジ付近において約250nmの長さに
わたり、互いに約80゜の角度を有するファセット(facet)が形成される。補助層
を使用することで、公知の切断メンバーの切断エッジは、磨耗に対して保護され
、このため切断エッジの鋭利性が向上し、結果的に切断メンバーの有効寿命が向
上する。またファセットを使用することで、切断エッジ付近の補助層への損傷が
制限される。
【0017】 公知の切断メンバーの欠点は、その製造がやや複雑で時間がかかることである
。切断メンバーのキャリアの両側に補助層を備えたあとに、さらにその補助層に
前述のファセットを備える必要がある。
【0018】 本発明のさらなる目的は、複雑さが低く、かつ時間の短い方法で製造でき、か
つその切断特性と有効寿命が公知の切断メンバーに匹敵する、冒頭の段落で述べ
たタイプの切断メンバーを提供することである。
【0019】 これを実現するため、本発明による切断メンバーは、補助層がキャリアの片側
にのみ形成され、切断エッジまで延在している。補助層がキャリアの切断エッジ
まで延在しているため、補助層のエッジは、キャリアの切断エッジ位置に存在す
る。補助層に適した材質が使用され、補助層の厚さが適した厚さであれば、補助
層のエッジは、切断メンバーの補助切断エッジとして機能するか、場合によって
は主切断エッジとして機能することが判明している。この結果、切断メンバーの
切断特性と有効寿命は、おもに補助層の切断特性と有効寿命によって決まり、こ
れらは、補助層に適した材質と厚さを使用することにより、公知の切断メンバー
の切断特性と寿命に匹敵する。本発明による切断メンバーは、片側にのみ補助層
を形成し、この補助層はキャリアの切断エッジまでしか延在しないので、本発明
による切断メンバーは、公知の切断メンバーよりもずっと容易にかつ短時間で製
造することが出切る。
【0020】 本発明による切断メンバーの特別な実施例は、補助層が、SiO2を有することを
特徴とする。SiO2の硬さは、ほとんどの金属や鋼類の硬さより高い。このため、
適した厚さを有し、キャリアの切断エッジのところに位置し、かつ主成分がSiO2 である補助層のエッジは、特に切断メンバー用の耐久性の高い切断エッジとして
適切に使用できる。さらに、SiO2は、鋼に非常によく付着するので、主成分がSi
O2である補助層は、鋼キャリアとの組み合わせにおいて非常に適切に使用するこ
とができる。
【0021】 本発明による切断メンバーのさらなる実施例は、補助層が、ZrO2も有すること
を特徴とする。補助層がZrO2も有するため、補助層の硬さがさらに向上し、それ
により、切断メンバーの切断エッジとして使用する補助層のエッジの望ましい特
性がさらに向上する。このさらなる実施例における補助層は、かなりの量のSiO2 も含むため、鋼キャリアとの組み合わせにおいて補助層が良好に付着する。
【0022】 さらに、本発明による切断メンバーの別の実施例は、前記補助層の厚さが200n
m未満であることを特徴とする。キャリアの切断エッジの位置に存在する補助層
のエッジが、200nm未満の厚さを有し、SiO2などの適切な材質であれば、当該補
助層のエッジは、切断メンバーの切断エッジとして適切に使用でき、この切断メ
ンバーは、すぐれた切断特性と長い有効寿命を示すことが判明している。
【0023】 本発明による切断メンバーの特別な実施例は、前記補助層の厚さが100nm未満
であることを特徴とする。補助層の厚さが100nm未満であるときには、キャリア
の切断エッジの位置に存在する補助層のエッジの切断特性が、さらに向上する。
【0024】 本発明による切断メンバーのさらなる実施例は、前記補助層と反対側の前記切
断メンバーの側面に、相対的に小さいくさび角度を有する第一くさび形部分と、
相対的に大きなくさび角度を有する第二くさび形部分とが、形成されていて、前
記第一くさび形部分が、前記切断エッジからある距離に位置し、前記第二くさび
形部分が、前記切断エッジと前記第一くさび形部分との間に延在していることを
特徴とする。切断メンバーのキャリアの側面のうち、補助層と反対側の側面には
、第一および第二くさび形部分の両方が形成され、キャリアは、切断エッジ付近
において補助層を堅牢かつ安定的に支持する。この結果、切断エッジに作用する
切断力の影響のもとで発生しうる切断エッジの変形がかなり制限され、これによ
り切断メンバーの有効寿命がさらに長くなり、切断メンバーの切断特性に対する
切断力の悪影響は実質的に存在しない。
【0025】 本発明による切断メンバーの別の実施例は、前記第一くさび形部分の前記くさ
び角度が15゜〜30゜であり、前記第二くさび形部分の前記くさび角度が30゜〜60゜で
あることを特徴とする。この結果、切断メンバーのキャリアは、切断エッジ付近
において補助層を最適に支持する。
【0026】 冒頭の段落で述べたタイプのシェービングヘッドとシェーバーは、EP-A-0 855
256から公知である。この公知のシェービングヘッドと公知のシェーバーの切断
メンバーは、まっすぐな切断エッジを備えた板状のキャリアを有する。マニピュ
レータは、切断メンバーの切断エッジ付近に編成された多数の歯を備えた櫛の歯
状の操作メンバーを動かすキャリアを有する。動作時には、肌から伸びている毛
は、肌の上をシェービングヘッドが移動するときに操作メンバーの歯の間の空間
に入り、さらに毛は切断メンバーの切断エッジに達する。マニピュレータは、シ
ェーバーの駆動装置によって、切断メンバーに対して、切断エッジに平行な方向
に振動させることができ、これにより、操作メンバーの歯の間の空間に入ってい
た毛は、切断時にマニピュレータによって切断メンバーの切断エッジに沿って前
後に動かされる。この結果、切断メンバーの切断特性は実質的に向上し、必要な
切断力はかなり制限される。
【0027】 公知のシェービングヘッドと公知のシェーバーの信頼性の高い動作を達成し、
肌のキズ付きを防止するためには、操作メンバーは、切断メンバーの切断エッジ
に対して正確な位置になければならず、操作メンバーと切断エッジの間の空間は
できるのみ小さくする必要がある。公知のシェービングヘッドと公知のシェーバ
ーの欠点は、この空間が制限されているために、操作メンバーと切断エッジの間
にかなりの摩擦力が発生し、この結果として、操作メンバーと切断エッジは接触
腐食と摩擦腐食を受ける。
【0028】 本発明のさらなる目的は、公知のシェービングヘッドと公知のシェーバーの前
述の欠点を示さない、冒頭の段落で述べたタイプのシェービングヘッドとシェー
バーを提供することである。
【0029】 これを達成するため、本発明によるシェービングヘッドは、、前記切断メンバ
ーが、本発明の切断メンバーであり、前記切断メンバーの前記補助層が、前記マ
ニピュレータに面していることを特徴とする。
【0030】 この目的を達成するため、本発明によるシェーバーは、そこで使用されるシェ
ービングヘッドが本発明によるシェービングヘッドであることを特徴とする。
【0031】 シェービングヘッドの切断メンバーが本発明による切断メンバーであり、切断
メンバーの補助層がマニピュレータに面しているため、シェービングヘッドは、
すぐれた切断特性と長い有効寿命を示すのみでなく、適切な材質が使用されれば
、切断メンバーの補助層は接触腐食と摩擦腐食に対する保護層としての役割も果
たし、その一方で、補助層を使用することにより、切断メンバーの切断エッジと
操作メンバーの間に発生する摩擦力がかなり低減される。
【0032】 本発明のこれらの観点およびその他の観点は、以下に説明する実施例を参照し
て、明確になるであろう。
【0033】
【発明を実施するための形態】
図1は、本発明による方法によって本発明における切断メンバーを製造するこ
とのできる鋼の板状キャリアを示す。図2は、本方法によってまっすぐな切断エ
ッジ7が形成される、キャリア1の前部5の断面図である。図6は、本方法によって
製造される切断エッジ7を有する切断メンバーの断面図であり、この図6の断面図
は、図2の断面図に対応する。図3、4、5も、本方法の複数の連続するステップ中
またはステップ後のキャリア1を、図2に示されている断面図に対応する断面図と
して示す。図示されている例では、切断メンバー3は、EP-B-0 591 339に開示さ
れている前述のウェットシェーバーや、あるいは以下に説明する本発明によるシ
ェービングヘッドとシェーバーにおいて、適切に使用することができる板状の切
断刃である。この目的に対し、図示されている例のキャリア1は、長さLが数cm、
幅Bが約1cm、厚さDが約0.1mmである。
【0034】 図3に示されているように、本発明の方法によると、キャリア1には、まず、補
助層11が一方の側面9に形成される。図示されている例では、補助層11は、主成
分がSiO2であり、ゾルゲル処理(sol-gel process)によってキャリア1に形成さ
れる。ゾルゲル処理は、一般に公知であり、セラミック層の形成によく使用され
る。この処理によると、図示されている例の場合、アルコールを有し、Si成分が
溶けていて、図示されている例の場合、テトラエチルオルト珪酸塩(TEOS)を含
む溶剤は、スピニング、吹き付け、鋳込み工程などによってキャリア1に形成さ
れる。この溶剤の蒸発時に、化学反応が起きてSiO2が形成され、キャリア1上に
層として残留する。次いで、キャリア1は、ある時間炉に入れられ、これによっ
てSiO2の層とSiO2の重合から残留溶剤が蒸発する。SiO2は、鋼に非常によく付着
するので、鋼のキャリア1との組み合わせには非常に適している。形成された補
助層11は、厚さが200nm未満であり、図3に示されているように、切断エッジ7が
形成されるキャリア1のエッジ13まで形成される。補助層11は、キャリア1の側面
9全体を覆うように形成することができる。しかしながら、図示されている例で
は、補助層11は、主としてキャリア1の前部5に形成されている。
【0035】 図4に示されているように、補助層11の形成後、キャリア1の前部5には、本方
法に従って、相対的に小さいくさび角度α1を有する第一くさび形部分17が、補
助層11とは反対側の側面15に形成される。図示されている例の場合、第一くさび
形部分17は、それ自身、公知であり良く使用されている研削盤などの機械的な材
料除去装置によって形成され、かつ図4に示されるように、キャリア1のエッジ13
まで延在している。第一くさび形部分17は、図6に示されているように、最終的
な切断メンバー3では、切断エッジ7からいくらか内側の距離に位置する。
【0036】 本方法では、次に、キャリア1には、前述の切断エッジがエッジ13付近に形成
される。この目的のため、線図的に図5のみに示されている電極21を備えた電気
化学処理装置19が使用される。図示されているこの例の場合、電極21は、銅芯23
と、電気絶縁体からなる被覆25とを有する。この電極21は、相対的に大きなくさ
び角度α2を有するくさび形の端部27を有する。図5に示されているように、電極
21はキャリア1のエッジ13の上に配置され、キャリア1は、補助層11が電極21の反
対側となるように電極21に対して配置される。電極21とキャリア1は、NaNO3溶液
などの高イオン性の電解液中にある。電極21とキャリアの間に電圧がかけられ、
このとき電極21は陰極であり、キャリア1は陽極である。かけられる電圧の範囲
は、例えば、10〜20Vである。図5における矢印29は、電解液の流れを示し、この
流れは、電気化学加工処理の過程においてキャリア1と電極21の間に維持される
。流れ29は、電極21の被覆25によって導かれ、被覆25は、電極21からキャリア1
への電流が広がりすぎることを防止する役割も果たす。
【0037】 電気化学加工処理の工程において、キャリア1には、第二くさび形部分31が、
エッジ13付近で補助層11とは反対側の側面15に形成される。この第二くさび形部
分は、図6に示されるように、切断エッジ7と第一くさび形部分17の間に延在して
いる。電極21は、キャリア1に対して固定位置にある。または、電極21は、図5に
示されている矢印Vによって示される送り速度でキャリア1の方向に交番的に移動
させてもよい。このようにして形成される第二くさび形部分31の形状は、電極21
の形状に一致するので、これは、電極21のくさび角度に対応する相対的に大きな
くさび角度α2を有することになる。電気化学加工処理は、形成される第二くさ
び形部分31が補助層11のエッジ33に結合するまで続けられる。この結果、キャリ
ア1の切断エッジ7が、第二くさび形部分31の境界として補助層11のエッジ33の位
置に形成され、第二くさび形部分31のきわめて高い寸法精度が達成される。電気
化学加工処理に対して不活性な補助層11を使用することにより、第二くさび形部
分31が電気化学加工処理によって補助層11のエッジ33付近で丸められることが防
止されるため、補助層11のエッジ33の位置において形成されるキャリア1の切断
エッジ7は、きわめて小さい半径の丸みを有することになり、この結果これは非
常に鋭利になる。
【0038】 本発明の方法によると、電気化学加工処理のあと、補助層11は、図6に示され
ているように、切断メンバー3の機能的な補助層としてキャリア1上に維持される
。図6に図示されている例の場合、補助層11はSiO2を主成分とし、厚さは200nm未
満であり、キャリア1の切断エッジ7にまで延在している。補助層11のエッジ33は
、キャリア1の切断エッジ7のところに位置し、切断メンバー3の補助切断エッジ
か、場合によっては主切断エッジとしての機能をもたせることができる。SiO2
硬さは、ほとんどの金属や鋼類の硬さよりずっと高いので、補助層11のエッジ33
は、耐磨耗性が高く、切断メンバー3は長寿命である。これに代わる実施例では
、補助層11は、おもにSiO2とZrO2の混合体を有する。これにより、補助層11のエ
ッジ33の硬さと耐磨耗性、すなわち切断メンバー3の有効寿命は、さらに高まり
、その一方で、前述のミクスチャの中にSiO2が存在するため、補助層11は鋼キャ
リア1に良好に付着する。このようなSiO2とZrO2の補助層は、例えば、ゾルゲル
処理時に前述のテトラエチルオルト珪酸塩(TEOS)以外に、溶剤溶液に例えば、
テトラブドキシルジルコン酸塩(TBOZ)を付加することにより形成でき、この場
合、溶剤溶液の蒸発時に、SiO2とは別にZrO2が形成される。しかしながら、、本
発明は、補助層11の主成分がZrO2である実施例も含み、この場合、補助層11のエ
ッジ33の硬さと耐磨耗性は、非常に高くなる。また、補助層が、例えば、Cr2O3
など別の種類のセラミック材料などを有する実施例も含み、この場合にも、補助
層11のエッジ33の硬さと耐磨耗性は、非常に高くなる。補助層11のエッジ33は、
補助層11の厚さが約200nm未満のときに良好な切断特性をもつことが判明してい
る。補助層11の厚さが100nm以下のときには、エッジ33の切断特性は、かなり向
上する。このような補助層11の厚さは、ゾルゲル処理によって、許容範囲内の偏
差で達成される。補助層11は、切断メンバー3の製造時に必要な機能、つまり、
キャリア1の切断エッジ7の丸みの半径が大きくなりすぎることを防止することを
実現させるのみならず、切断メンバー3の製造後においても、エッジ33に、切断
メンバー3の補助切断エッジ、場合によっては主切断エッジとしての機能をもた
せることができる、機能的な補助層11として使用されるので、補助層11はより有
効に使用され、切断メンバー3の切断特性と有効寿命はかなり向上する。
【0039】 キャリア1には、補助層11の反対側の側面15上に、相対的に小さいくさび角度
α1を有する第一くさび形部分17が形成されるのみならず、切断エッジ7付近に、
相対的に大きなくさび角度α2を有する第二くさび形部分31も形成されるので、
キャリア1は、切断エッジ7付近で、従来のように当該キャリアに、切断メンバー
(特に、相対的に小さいくさび角度を有し切断エッジまで延在している1つのく
さび形部分をもつ切断刃)が形成される場合のキャリアの厚さよりかなり大きい
平均厚さを、有する。この結果、キャリア1は、切断エッジ7付近において補助層
11を堅牢かつ安定に支持し、また切断力により切断エッジ7付近で発生しうるキ
ャリア1の変形(これは補助層11を破損させる可能性がある)が、最大限防止さ
れる。くさび角度α1が、従来の値、つまり約15゜〜約30゜の範囲にある場合に
は、補助層11の最適な支持が得られ、くさび角度α2が約30゜〜約60゜の間にあ
れば、補助層11のエッジ33と切断エッジ7の切断特性は、実質的に影響を受けな
い。本発明による方法の前述の例で示したように、キャリア1の第一くさび形部
分17は、機械的な材料除去装置によって形成され、比較的時間のかかる電気化学
加工処理は、第一くさび形部分17に比べて相対的に小さい第二くさび形部分31を
形成するためにのみ使用されるので、切断メンバー3を製造するのに必要な時間
は、かなり短縮される。また、本発明は、第一くさび形部分17も電気化学加工処
理によって形成する方法の実施例や、相対的に小さいくさび角度を有しかつ切断
エッジ7まで延在している1つのくさび形部分のみを電気化学加工処理によってキ
ャリア1に形成する方法の実施例も含む。しかしながら、これらの実施例の場合
、比較的時間のかかる電気化学加工処理が、非効率的に使用されることになる。
なぜなら、この場合、電気化学加工処理は、キャリア1の高い寸法精度や小さな
半径の丸みが要求されない、切断エッジ7から離れた部分にも、使用されるから
である。本発明は、また、電気化学加工処理に比べて相対的に高速な別の種類の
機械加工処理によって第一くさび形部分17を形成する方法の実施例も含む。この
ような機械加工処理の例は、ローリング(rolling)処理などのプラスティック
変形処理である。
【0040】 前述したように、本発明による方法は、前述した切断メンバー3など、本発明
による切断メンバーの製造に、特に適切に使用することができる。しかしながら
、本発明による切断メンバーは、本発明による方法以外の方法によっても製造で
きる。例えば、本発明による切断メンバー3のキャリア1の切断エッジ7は、前述
の電気化学加工処理の代わりに、例えば、化学的エッチング処理や機械的な材料
除去処理によって形成することができる。さらに、本発明による切断メンバー3
の補助層11は、前述のゾルゲル処理の代わりに、例えばスパッタ処理によって形
成することもできる。本発明による切断メンバーは、切断メンバーのキャリアの
切断エッジまでしか延在していない補助層が、その片側にしか形成されないので
、本発明による切断メンバーは、比較的簡単な方法で、かつ相対的に短い時間で
製造することができる。
【0041】 本発明による方法は、本発明による切断エッジ以外の種類の切断メンバーを製
造する場合にも適切に使用できる。このような切断メンバーの例として、くさび
形キャリアなどの板状キャリア以外のキャリアを備える切断メンバーや、2枚以
上の切断エッジを備える切断メンバー、あるいは円形や楕円などの別の形状の切
断エッジを備える切断メンバーが挙げられる。この例として、それぞれが切断エ
ッジをもつ穴のパターンを有するシェービングフォイルがあげられる。
【0042】 図7と図8は、それぞれ、本発明のシェーバー35と、シェーバー35の一部を構成
する本発明のシェービングヘッド37を示す。シェーバー35は、図の複雑さを防ぐ
ために図7と図8には示されていない固定手段によってシェービングヘッド37が着
脱可能に固定されるハウジング39を含む。このハウジング39は、電気モーター41
、モーター41に電気を供給するバッテリー43、モーター41を制御する電気レギュ
レータ45を収容する。モーター41は、ハウジング39上に設けたスイッチ47によっ
てオン/オフ切り換えを行うことができる。
【0043】 シェービングヘッド37は、板状キャリア1と切断エッジ7を備える前述の切断メ
ンバー3のような本発明の切断メンバーを有する。切断メンバー3は、切断エッジ
7を、シェーバー35のシェービング方向Yに垂直なX方向に平行に延在させて、シ
ェービングヘッド37のホルダー49に、固定位置で、固定されている。シェービン
グヘッド37は、さらに、キャリア53と櫛の歯状の操作メンバー55を備えるマニピ
ュレータ51を含む。キャリア53は、切断メンバー3のキャリア1に隣接する平らな
境界面57を有する。櫛の歯状の操作メンバー55は、歯59の列を有し、これらの歯
は、X方向に平行に配置され、実質的に操作メンバー55のほぼ幅全体に延在し、
シェービング方向であるY方向に見たときに、切断メンバー3の切断エッジ7の直
前に配置されている。図が複雑になることを避けるため、図4には、操作メンバ
ー55の歯59のうち数本しか示されていない。X方向に平行な方向で見たとき、マ
ニピュレータ51のキャリア53は、シェービングヘッド37のホルダー49に対して動
かすことができ、そしてこの目的のために、X方向に平行に延在し、かつシェー
ビングヘッド37のホルダー49の中に形成されていてかつX方向に平行に延在して
いる2本の溝63、65と協働するガイド61が設けられている。偏心的に配置された
ピン69は、マニピュレータ51のキャリア53の中に形成されている溝71と協働する
ように、モーター41の出力軸67に設けられる。X方向に平行な方向に見て、溝71
は、ピン69の直径に対応する幅を有するので、モーター41の出力軸67の回転は、
シェービングヘッド37のホルダー49に対するマニピュレータ51の振動運動(X方
向に平行な方向)に変換される。
【0044】 使用時には、シェーバー35のシェービングヘッド37は、使用者によって、ヒゲ
を剃る肌73の上をシェービング方向Yに動かされる。この結果、肌73から伸びて
いる毛75は、まず操作メンバー55の歯59の間の空間に入り、その後毛75は、切断
メンバー3の切断エッジ7に達する。マニピュレータ51が、X方向に平行に切断エ
ッジ7に対する振動運動を行うので、毛75は、X方向に平行に見たとき、切断動作
の直前と切断時にマニピュレータ51によって切断エッジ7沿いに前後に動かされ
る。この結果、切断メンバー3の切断特性は、実質的に向上し、必要な切断力は
実質的に低減される。
【0045】 シェービングヘッド37とシェーバー35の信頼性の高い動作を得るためと、特に
肌のキズ付きを防止するため、操作メンバー55は、切断メンバー3の切断エッジ7
に対し正確に位置しなければならず、操作メンバー55と切断エッジ7の間の空間
は、出来る限り小さい、または存在しないようにしなければならない。本発明の
場合、切断メンバー3は、切断メンバー3の補助層11がマニピュレータ51と相対す
るように、シェービングヘッド37のホルダー49に固定される。この結果、シェー
バー35とシェービングヘッド37においては、補助層11のエッジ33によって得られ
る特定切断特性と、切断メンバー3の有効寿命が、顕著になるのみならず、補助
層11は、操作メンバー55と切断エッジ7の間で発生する摩擦力を実質的に低減さ
せる役割も果たす。また補助層11は、切断メンバー3のキャリア1とマニピュレー
タ51のキャリア53の材質が異なるときに発生する可能性がある摩擦腐食と接触腐
食に対する保護層としての機能も有する。
【0046】 本発明による前述の切断メンバー3の場合、切断メンバー3の製造後に切断メン
バー3上に保持される補助層11のエッジ33は、切断メンバーの補助切断エッジと
して、場合によっては主切断エッジとして機能する。この目的のため、補助層11
は、実質上SiO2であるか、または実質上SiO2とZrO2の混合体であり、補助層11の
厚さが、200nm未満(望ましくは100nm未満)であることが望ましい。本発明によ
る前述のシェービングヘッド37の場合、補助層11は、さらに、摩擦腐食と接触腐
食に対する保護層として、かつ摩擦軽減層として機能する。本発明は、切断メン
バー上の補助層の機能に依存して、形成される補助層が、他の材料からなりおよ
び/または厚さが異なるような方法および切断メンバーも含むことに、注目され
たい。補助層が、例えば、摩擦を小さくするためのみ、あるいは腐食に対して保
護するためのみに使用される場合には、補助層は、例えば、200nmよりはるかに
厚くしてもよく、また、硬さがはるかに低い種類の材料を使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法を使用して本発明による切断メンバーを製造するこ
とのできる板状キャリアを示す。
【図2】本発明による方法における複数の連続するステップ中またはステップ
後の、図1の線IIa-IIaにおけるキャリアの断面図を示す。
【図3】本発明による方法における複数の連続するステップ中またはステップ
後の、図1の線IIa-IIaにおけるキャリアの断面図を示す。
【図4】本発明による方法における複数の連続するステップ中またはステップ
後の、図1の線IIa-IIaにおけるキャリアの断面図を示す。
【図5】本発明による方法における複数の連続するステップ中またはステップ
後の、図1の線IIa-IIaにおけるキャリアの断面図を示す。
【図6】本発明による方法における複数の連続するステップ中またはステップ
後の、図1の線IIa-IIaにおけるキャリアの断面図を示す。
【図7】本発明によるシェービングヘッドを備えた、本発明によるシェーバー
を示す。
【図8】図7に示されているシェーバーの断面図である。
【符号の説明】
1 キャリア 3 切断メンバー 5 キャリア1の前部 7 切断エッジ 9 側面 11 補助層 13 エッジ 15 キャリアの側面 17 第一くさび形部分 19 電気化学加工装置 21 電極 23 銅芯 25 被覆 27 くさび形の端部 29 矢印 31 第二くさび形部分 33 補助層のエッジ 35 シェーバー 37 シェービングヘッド 39 ハウジング 41 電気モーター 43 バッテリー 45 電気レギュレータ 47 スイッチ 49 ホルダー 51 マニピュレータ 53 キャリア 55 操作メンバー 57 境界面 59 歯 61 ガイド 67 出力軸 69 ピン 71 溝 73 肌
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 Groenewoudseweg 1, 5621 BA Eindhoven, Th e Netherlands (72)発明者 クラマー フォッペ オランダ国 5656 アー アー アインド ーフェン プロフホルストラーン 6 (72)発明者 プラグト ヨハン オランダ国 5656 アー アー アインド ーフェン プロフホルストラーン 6 Fターム(参考) 3C056 AA06 BC01 【要約の続き】 合によっては主切断エッジとして機能するので、切断メ ンバーの切断特性と有効寿命が向上する。切断メンバー は、本発明のシェービングヘッド(37)と、本発明のシ ェービング装置(35)で使用され、シェービング装置 は、シェービングヘッドを有する。シェービングヘッド は、さらに、切断時に切断エッジ沿いに毛(75)を動か すための、切断メンバーの切断エッジ付近に配置される マニピュレータ(51)を有する。この方法では、切断メ ンバーの補助層は、磨耗、腐食、発生する機械的抵抗に 対して保護する保護層でもある。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切断メンバーを製造する方法であって、前記切断メンバーに補助層を片側に形
    成し、次いで、電気化学処理装置によって、少なくとも1つの切断エッジを形成
    し、当該切断メンバーを、前記電気化学処理装置の前記電極に対して前記補助層
    が電極と反対側になるように配置する方法において、前記補助層を、前記切断メ
    ンバーに形成される前記切断エッジまで形成し、前記切断エッジの形成後は、前
    記切断メンバー上の前記補助層を前記切断メンバーの機能的な補助層として保持
    させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記補助層が、SiO2を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記補助層が、ZrO2も有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記補助層の厚さが、200nm未満であることを特徴とする、請求項1、2または3
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記補助層の厚さが、100nm未満であることを特徴とする、請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記切断メンバーが、板状で、かつ実質的にまっすぐな切断エッジが設けられ
    ていることを特徴とする、請求項1、2、3、4または5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 相対的に小さいくさび角度を有する第一くさび形部分を、前記切断メンバーの
    前記補助層とは反対側の側面に、前記切断エッジから距離を置いて、機械的な材
    料除去装置によって形成し、次いで、前記切断エッジと前記第一くさび形部分と
    の間に延在する、相対的に大きなくさび角度を有する第二くさび形部分を、当該
    側面に、電気化学処理装置によって形成することを特徴とする、請求項6に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 前記第一くさび形部分の前記くさび角度が15゜〜30゜の範囲にあり、前記第二
    くさび形部分の前記くさび角度が30゜〜60゜の範囲にあることを特徴とする、請
    求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 切断エッジが形成されていて、かつ少なくとも前記切断エッジ付近において補
    助層によって覆われている板状キャリアを備える切断メンバーにおいて、前記補
    助層が、前記キャリアの片側のみに形成されていて、かつ前記切断エッジまで延
    在していることを特徴とする切断メンバー。
  10. 【請求項10】 前記補助層が、SiO2を有することを特徴とする、請求項9に記載の切断メンバ
    ー。
  11. 【請求項11】 前記補助層が、ZrO2も有することを特徴とする、請求項10に記載の切断メンバ
    ー。
  12. 【請求項12】 前記補助層の厚さが、200nm未満であることを特徴とする、請求項9、10または
    11に記載の切断メンバー。
  13. 【請求項13】 前記補助層の厚さが、100nm未満であることを特徴とする、請求項12に記載の
    切断メンバー。
  14. 【請求項14】 前記補助層と反対側の前記切断メンバーの側面に、相対的に小さいくさび角度
    を有する第一くさび形部分と、相対的に大きなくさび角度を有する第二くさび形
    部分とが、形成されていて、前記第一くさび形部分が、前記切断エッジからある
    距離に位置し、前記第二くさび形部分が、前記切断エッジと前記第一くさび形部
    分との間に延在していることを特徴とする、請求項9、10、11、12または13に記
    載の切断メンバー。
  15. 【請求項15】 前記第一くさび形部分の前記くさび角度が15゜〜30゜の範囲にあり、前記第二
    くさび形部分の前記くさび角度が30゜〜60゜の範囲にあることを特徴とする、請
    求項14に記載の切断メンバー。
  16. 【請求項16】 肌から伸びている毛を切断するためのキャリアおよび切断エッジが設けられて
    いる切断メンバーと、使用時に、切断中、前記切断メンバーの前記切断エッジ沿
    いに毛を移動させることを可能にするマニピュレータとを有し、前記切断メンバ
    ーの当該切断エッジと前記マニピュレータとが、互いに隣接し、かつ前記切断エ
    ッジに並行な方向に互いに相対的に動かすことができる、シェービングヘッドに
    おいて、前記切断メンバーが、請求項9、10、11、12、13、14または15に記載の
    切断メンバーであり、前記切断メンバーの前記補助層が、前記マニピュレータに
    面していることを特徴とするシェービングヘッド。
  17. 【請求項17】 肌から伸びている毛を切断するためのキャリアおよび切断エッジが設けられて
    いる切断メンバーと、使用時に、切断中、前記切断メンバーの前記切断エッジ沿
    いに毛を移動させることを可能にするマニピュレータとを有し、前記切断メンバ
    ーの当該切断エッジと前記マニピュレータとが、互いに隣接し、かつ前記切断メ
    ンバーと前記マニピュレータとを前記切断エッジに平行な方向に互いに対して動
    かすための駆動装置を備える、シェービングヘッドを有するシェーバーにおいて
    、前記シェービングヘッドが、請求項16に記載されるシェービングヘッドである
    ことを特徴とするシェーバー。
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