JP2002532564A - 過酸化によるヒト臓器への損傷に対して保護作用を有する水中油型エマルジョン、その製造及び使用 - Google Patents

過酸化によるヒト臓器への損傷に対して保護作用を有する水中油型エマルジョン、その製造及び使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明の対象は、作用物質としてα−トコフェロール又はその立体異性体、及び乳化剤としてリン脂質を含む水中油エマルジョンであり、これは、ヒト臓器における過酸化損傷を保護する作用を有する。このエマルジョンは、α−トコフェロールの含分では、その作用に関して、RRR−α−トコフェロール1.48g/l〜30g/lに相当する量を含み、かつ静脈内認容性油状物0〜25g/l及びリン脂質0.25〜3g/lを含有する。このエマルジョンは、輸液として投与するのが好ましく、特に、臓器移植の間に起こる虚血及び/又は再潅流が原因の過酸化損傷を減ずるために特に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、過酸化によるヒト臓器への損傷に対して保護作用を有する水中油エ
マルジョンに関するものであり、これは、ビタミンEの主成分、α−トコフェロ
ールを作用物質として含有し、ビタミンEの含分は、通常、マルチビタミン溶液
中に含有されるよりも実質的に上回る。このエマルジョンは、臓器が、血液の供
給が足らない或いは完全に血液の供給停止に曝された場合に、新たに完全な血液
供給が行われる前に生じる過酸化に対して、特に向けられている。この状態は、
臓器への供給に使用される血管の各種の閉塞の際に現れ、その際、新たな血液供
給は、大抵、外科的処置により復元される。しかしながら、臓器に外科的処置を
行い得るために、供給血管をはさみ止めることにより、臓器、例えば腎臓、肝臓
、腸又は心臓、の手術の途中で、計画的に引き起こすこともある。手術が終了す
ると、血液が再び供給される。臓器移植の過程で、この溶液は、同様に使用でき
、良好な結果が得られる。このエマルジョンの適用は、一般に、静脈内にのみ、
特に輸液として行われる。しかしながら、臓器移植の過程で、臓器保存液への補
足的添加物としても好適である。
【0002】 ビタミンEは、既に比較的低濃度で、脂質のペルオキシラジカルと有効に戦い
得る本質的な脂溶性ビタミンである。それは、更に、過酸化に対し、細胞膜の保
護に、高い効果を示し、その際、これらの効能が、同じく脂質酸化からの保護に
基づき、即ち、過酸化による破壊に対して、細胞膜中に存在する脂質の二重結合
が保護されることが、ここでも、仮定される。その際、その構造及び強度におい
て、細胞膜は、無傷のままである。
【0003】 α−トコフェロールは、ビタミンEの主成分である。概念「ビタミンE」には
、他のトコフェロール、例えばβ、γ及びδ−トコフェロール、並びにトコール
及びトコトリエノール誘導体も含まれる。α−トコフェロールは、式、2,5,
7,8テトラメチル−2−(4’8’12’−トリメチルトリデシル)クロマン
−6−オールを有し、位置2、4’及び8’にキラル中心3個を有し、従って立
体異性体形8個(RRR、SSS、RRS、SSR、RSR、SRS、RSS及
びSRR)がある。しかしながら天然には、RRR−形が存在するだけであり、
これは、最強の効力も有する。更に、ラセミ化合物形、即ち8個の立体異性体す
べてを同割合で混合したオール−rac−α−トコフェロール、と同様、合成過程
で得られる他の立体異性体がある。通常、全ての立体異性体形の効能は、オール
-rac−形の効力と同様に、RRR−形の効力に関連している。従って、例えばオ
ール−rac−α−トコフェロール1gの効力は、RRR−立体異性体0.74g
の効力に、SRR−立体異性体1gのそれは、RRR−α−トコフェロール0.
31gの効力に相当する。抗酸化作用は、クロマン環のフェノール性OH−基に
よるものである。
【0004】 通常、ビタミンEは、マルチビタミン調合物の枠で経口投与される。ビタミン
Eは、しばしば、腸管外又は静脈内投与可能なマルチビタミン溶液中にα−トコ
フェロールのエステルの形で含有されるので、これを用いて、不時のビタミンE
不足をなおすかもしくはそれを予防することができる。
【0005】 WO97/03651にも、既に、ビタミンEを油相に含有する水中油エマル
ジョン(Oel in Wasser Emulsion)が記載されており、そこでは、ビタミンEは
、単独のビタミンとして提示されている。しかしながら、水中油エマルジョンの
作用物質は、示されていない。作用物質はむしろ難溶性物質、例えば有利にイト
ラコナゾール(Itraconazol)、抗カビ剤又は抗癌剤、タキソールもしくはその
誘導体であり、ビタミンE、特にα−トコフェロールの添加により、これらの脂
質への溶解度を改良できると理解されている。その際、脂質相中にビタミンEを
できるだけ高く含有させるという目的を達成することができ、この場合、脂質相
の唯一の成分としてビタミンEを有するエマルジョンも含まれる。この要件は、
共重合体種の合成乳化剤(ポロキサマー(Poloxamere)又はプルロニック(Plur
onic)タイプ)の選択により先ず第一に充たされる。ここで、エマルジョン中の
脂質の含有率が10及び20%で、この脂質が、大豆油及びビタミンEの重量比
1:1の混合物からなる場合に、ポロキサマー407もしくはプルロニック12
7の含有率が2もしくは4%の量で、安定なエマルジョンを得ることができ、こ
れは、タキソールの溶解度に関しては、特に乳化剤含有率4%で十分である。こ
れらの合成乳化剤は、油不含ビタミンEエマルジョンの製造にも使用することが
できた。それに対して、乳化剤として、リン脂質、特に卵レシチンを使用する場
合、十分に安定であるエマルジョン中の油−ビタミンE比は、1:1に達成され
ず、かつこの文献によれば、唯一の脂質物質としてビタミンEを含有するエマル
ジョンの製造は不可能である(例7参照)。例7によれば、乳化剤として卵レシ
チンを使用すると、ビタミンEの含有率10又は50%で、かつ卵レシチンの含
有率0.4〜4%では、安定なエマルジョンを得ることはできなかった。リン脂
質を用いて、安定なエマルジョンが得られた例は、大豆ホスファチドエピクロン
の使用の際に、全ての場合に、油含有率30%及びビタミンE含有率5%を呈示
し、その際、大豆ホスファチド含有率は、4%であった。
【0006】 乳化剤として卵レシチンを使用する唯一の例は、例4であり、ここで、100
0mlに換算して、エマルジョン中の大豆油含分は330mlであり、ビタミン
E含分は80gであり、かつ卵レシチン含分は66gであった。過敏な患者への
そのようなエマルジョンを静脈内投与することは、不可能である。
【0007】 特別な問題は、虚血及び後続の再潅流の際に起こる過酸化から生じる損傷であ
る。それというのも、これらは、一般に、最も重病の患者、例えば肝臓、心臓又
は腎臓の大手術又は臓器移植を受ける患者にかかわるからである。脂質過酸化が
原因の場合には、この損傷がビタミンEの投与により、緩和することができると
の意見が生じた。従って、この損傷が事実ビタミンEにより撲滅できるかどうか
見るために、動物実験が、例えばマウス又はラットで実施された。常にでは無い
が、多くの場合にこれらの実験で、虚血及び/又は再潅流の結果としての過酸化
損傷が、ビタミンEもしくはα−トコフェロールの投与により減じ得ることが判
明した。
【0008】 実験動物への複数の適用可能性、例えば経口又は腹腔内投与、のうち、静脈内
適用も実験動物で検査された。従って、例えばIkezawa T.,Nishikimi N.,Oba Y.
により、かれらの研究、「Lipidperoxides in the mechanism of ischemia/repe
rfusion injury in skeletal muscle;experimental studies」(VASC SURG 1993
,27,191〜201)で、再潅流の直前に数分に渡り、ビタミンE(オール−rac−ト
コフェロールアセテート:ポリエチレングリコール400を用いて調製)500
mgを、虚血−再潅流モデルである犬の骨格筋へ静脈内投与した際に、予期しう
る虚血−再潅流損傷が減じられたことが確認された。このことは、特に、横紋筋
融解が生じる徴候とみなされる、血清−クレアチン−ホスホキナーゼの著しい増
加が、α−トコフェロール投与により、再潅流過程の間抑制される事実、及び生
じたマロンジアルデヒド(MDA)とチオバルビツール酸との反応からの有色反
応生成物(TBARS:Thiobarbitursaere-Reaktive-Substanzen(チオバルビ
ツール酸−反応性物質))として測定される、血清中の脂質過酸化物の増加がこ
れらの投与により阻害される事実により示される。更に、ビタミンEが、経口で
食道ゾンデを経て1.0mg/日の用量で、或いは中心静脈カテーテルを経て静
脈内に0.5mg/日の用量で、それぞれ3日にわたり投与され、次いで、酸化
ストレスに曝されたラットで、ビタミンEを投与されていない対照動物に比べ、
静脈内供給により、血漿及び大動脈内皮中にビタミンEの著しい豊富化が達成で
きることが示され、その際、血漿中に達成されたビタミンE濃度は、ビタミンE
を2倍の用量で経口投与された動物に比べても著しく上昇した。ビタミンEの投
与は、脂質過酸化の程度に関して明らかな効果を示した。ビタミンEを静脈内に
得た動物のTBARSの血漿中濃度は、対照動物の血漿中よりも著しく低く、か
つ酸化ストレス下で更に増加は認められなかった(Engelhart K.,Fuerst P.,Bie
salski HK,Untersuchungen zur parenteralen Gabe von Vitamin E bei Ratten(
Abstract)16 DGEM-AKE Jahrestagung,Stuttgart-Hohenheim,1997.Aktuelle Erna
ehrungsmedizin 1997,22(1),49,50)。
【0009】 そのような研究に使用されたα−トコフェロール調合物の詳細は、同じ作者の
文献、K.Engelhart et al. Free Rad. Res.,Vol.29,pp.421〜426,1998に記載さ
れており、それによれば、実験動物として使用のラットにα−トコフェロール調
合物を腸管外投与するために、市販の脂肪エマルジョンが使用され、それには、
エマルジョン中のトコフェロール濃度が12.5mmol/l(=5.4g/l
)に達するように、オール−rac−α−トコフェロールが添加されていた。市販
の脂肪エマルジョンは、100ml当たり、大豆油10g、卵レシチン1.2g
、グリセリン2.5g、油酸30mg、NaOH3ml及びビタミンE4μmol
/lを含有した。即ち、リットル当たり大豆油100g、卵レシチン12g、グ
リセリン25g、油酸300mg及び水酸化ナトリウム溶液30mlを有する。
実験動物として使用したラットに静脈内投与する前に、このエマルジョンを生理
的食塩水で稀釈して、オール−rac−α−トコフェロール濃度を0.58mmol/
l、即ち0.025g/lにした。既に前記のK.Engelhart, P.Fuerst und H.K.
Biesalskiの文献に記載のように、これを、ラットに、中心静脈カテーテルを介
して、オール−rac−α−トコフェロール0.5mg/日の用量で3日に渡り静
脈投与した。Engelhart et al.の文献:Free Rad. Research,Vol.29には、結果
として、トコフェロール適用の効果に関して、細胞連合大動脈内皮中のα−トコ
フェロールレベルの著しい増加のみが記載されていた。
【0010】 最後に、臓器保存溶液へのビタミンEの添加についても動物実験で検査した(
A.Demirbas et al.,Transplantation Proceedings 25(3),(1993)2274及びSilka
Selliak et al.,Ceylon Medical Journal1995,40,97〜100)。両方の研究で、ビ
タミンEで処理された腎臓は、実施された臓器移植後、より僅かの過酸化及びよ
り良好な腎機能を示した。
【0011】 A.Demirbas et al.では、ビタミンEとして、α−トコフェロールを使用して
いるが、どのように投与したかは、その研究から明らかにされていない。それに
対して、Silka Selliakは、彼の工程方法を明記した。彼は、保存溶液に「水溶
性ビタミンE(Merck)」を添加したが、これは、トコフェロールではなく、ビ
タミンE効果のあるフラグメント(Trolox)であり、それには疎水性部分が欠け
ている。
【0012】 臓器移植の範囲内で、抗酸化作用ビタミンの過酸化損傷に及ぼす影響が、腎移
植が実施された患者に関する「Rabl H.Khoschsorur G.,Colombo T.,Petritsch P
.,Rauchenwald M.,Koeltringer P.,Tatzber F.,Esterbauer H.,“A multivitami
n infusion prevents lipid peroxidation and improves transplantation perf
ormance”,Kidney International1993,43(4):912〜917」で研究されている。そ
の際、当時、仮説とみなされた意見は、腎移植の際の虚血及び再潅流による損傷
は、脂質過酸化と関連しており、従って、抗酸化剤による脂質過酸化の阻止が、
移植された腎機能の改善をもたらすにちがいないということを根拠とした。調査
は30人の患者について実施された。これら患者のうち16人が、腎移植後に、
まだ虚血段階で、腎臓の再潅流30分前に、オムニビオンタ(Omnibionta)の名
前で認可されているマルチビタミン溶液20mlを500mlまで稀釈した溶液
を輸注された。この溶液により、各患者は、α−トコフェロールアセテート10
mg及びα−トコフェロール0.2mgを得た。更に、投与溶液は、ビタミンC
、ビタミンA及び5B−ビタミンを含有し、これら全てにも、抗酸化作用がある
。投与マルチビタミン製剤は、水をベースとする調合物である。これは、補助溶
剤として、300mgのベンジルアルコール、1000mgのポリソルベート8
0、400mgのプロピレングリコール、5000mgの85%グリセリン、7
20mgのトロメタモール(Trometamol)及び容量20mlまでの水を含有する
。この溶液を生理的食塩水で500mlまで稀釈した。その際、α−トコフェロ
ールの用量は、ビタミンEの1日当たりの推奨必要量にのみ相当するが、他方、
ビタミンCは、1日あたりの必要量の13倍の量で、またビタミンAは、1日あ
たりの必要量の6倍の量で投与された。血漿中のマロンジアルデヒド(MDA)
測定に基づく患者の血液標本の評価が、ビタミン溶液の投与時、再潅流30分前
並びに再潅流1、2、3及び4時間後に示すように、ビタミン溶液を用いて、M
DA−値の増加が阻止でき、一方、対照患者では、特に再潅流の開始1時間後に
値の明らかな増加が記録された。これにより、再潅流の間、このビタミン溶液の
投与が、リン脂質過酸化を抑止したことが立証された。同時に、クレアチニン−
クリアランスに基づき、移植腎臓の腎機能の改善が、マルチビタミン溶液を輸注
された各患者で報告された。その際、著者は、主効果はビタミンCにあるとし、
その作用は、フリーラジカルによる破壊に対して、原発の(primaere)抗酸化剤
であるビタミンEを保護する効果により説明され、従って、ビタミンEのリサイ
クルがおそらく起こったのであった。Rabl et al.は、オムニビオンタが抗酸化
作用のあるビタミンを有するオーストリアで唯一許可された調剤であったので、
これが選択されたことにも言及した。従って、選択の手段は示さなかった。疎水
性成分の溶解媒介のために、認容性を削減し、副作用を引起す物質、例えばベン
ジルアルコール、プロピレングリコール及び他の添加剤を必要とする水性ビタミ
ン注入溶液の問題であることを考えても、このことは容易に理解され得る。その
ような溶液は、難しい手術の間、即ちショック状態で患者に投与するのに殆ど適
さない。結局のところ、トコフェロール用量は、非常に低く、その場合、主要量
がアセテートとして存在し、このことから、それが完全に利用されないことは公
知である。更に、移植実施後初めて、再潅流の30分前に、製剤の注入が開始さ
れ、その際、輸液の主部分は、再潅流の開始時に供給されることが確認された。
過酸化損傷の減少の成果は、再潅流の30分前であるが、移植実施後に、基本値
として、MDA−値を得ることにより探知された。しかしながら、過酸化損傷が
再潅流の間にのみ予期されるのではなく、既に虚血の間に現れ、動物実験で確認
されたように、特に、虚血段階で、細胞中に、キサンチンオキシダーゼ、ヒポキ
サンチン及びキサンチンが非生理的に富化している。Rabl et al.は、このこと
をはっきりと示唆している。再潅流の間の過酸化損傷は、供給された分子状酸素
と反応して、ペルオキシ結合及びラジカルを形成する化合物の富化に、大部分、
起因する。従って、虚血段階の間でも、保護を行うとよい。
【0013】 従って、本発明の課題は、注入の形での静脈内投与に好適なα−トコフェロー
ルの投薬形を発見することであり、特に、ショック下での患者にも十分耐えれる
ものを発見することである。それは、再潅流時にも虚血の段階でもカバーできる
レベルでトコフェロールの好ましい1回用量を投与する事を可能にすべきである
。このことは、それが、高程度の認容性により、優れているべきであることを意
味する。
【0014】 本発明により、この課題は、α−トコフェロールはエステル形ではなく、それ
自体で投与され、輸液は、水中油エマルジョンとして処方されるが、このエマル
ジョンは、脂肪含分最大2.5重量%/容積を有し、その場合、リン脂質、特に
卵レシチンは、乳化剤として使用され、同様に制限された量で、即ち最大0.3
%の量で使用され、かつ該エマルジョンは、RRR−α−トコフェロール、オー
ル−rac−α−トコフェロール又は他の立体異性のα−トコフェロールを、作用
に関して、RRR−α−トコフェロールの少なくとも1.48g/lの濃度に相
当する濃度で含有することにより解決した。
【0015】 特に、極限の場合には、脂肪分は全く省いてよく、即ち、トコフェロールが唯
一の油成分である。乳化剤としてリン脂質、特に卵レシチン、を有する脂肪エマ
ルジョンは、その良好な認容性のために公知であり、かつ合成乳化剤より優れて
いる。それというのも、これは、キロミクロンに類似しているからである。自体
既に良好なこれの認容性は、本発明の処置により、更に高められる。従って、静
脈内認容性に関しては、水及び有機溶剤を基礎とする系よりも明らかに優れてい
る。
【0016】 WO97/03651Danbiosyst UK LTDによる教示にかんがみて、作用物質
としてのα−トコフェロール及び乳化剤としてのリン脂質を有する安定なエマル
ジョンが、本発明による低い油量及び乳化剤量で製造できることは、予期できな
いことであり、その際、容量単位当たりのα−トコフェロールの量の5倍までの
増加は、油量及び乳化剤量の増加を必要としないことが、特に意想外である。担
体成分としての油状物を添加せずに、α−トコフェロールエマルジョンを製造す
ることに関しては、WO97/03651により、先入観すらあったので、その
成功裏の製造は極めて意想外であり、かつ絶対に予期できることではなかった。
【0017】 従って、本発明の対象は、ヒト臓器への過酸化による損傷、特に、虚血及び/
又は再潅流による損傷に対して保護作用を有する、静脈内投与のための水中油型
エマルジョンであって、これは、全エマルジョンに対して、オール−rac−α−
トコフェロール、その立体異性体及び/又は各立体異性体の混合物の形のα−ト
コフェロールを、その作用に関して、RRR−α−トコフェロール1.48g/
l〜30g/lに相当する量で含有し、かつ静脈内認容性油状物(i.v.vertraegli
chen Oel)0〜25g/l、乳化剤としてのリン脂質0.25g/l〜3g/l
並びに容量オスモル濃度を生理学的値に調整する生理的非イオン性物質、またp
H値を5〜9に調整する生理学的薬剤を含有する。
【0018】 本発明によるエマルジョンは、輸液として患者に投与するのが好ましく、血液
供給不足は事故が原因なのかあるいは手術の過程で引起されたのにちがいないか
どうかに無関係に、血液が不足することにより患者に負荷がかけられ、かつ引き
続きの外科的処置により更に負荷をかけられるので、本発明によるエマルジョン
の投与により、負荷をできるだけ縮小することが望ましい。本発明によるエマル
ジョンでは、RRR−α−トコフェロール3.7g〜22g/lに相当するα−
トコフェロール含分が有利であり、その際、α−トコフェロールの他に静脈内認
容性油状物を含有するエマルジョンに関しては、油状物が1g/l〜25g/l
の量であるのが好ましく、但し、乳化剤として使用されるリン脂質含分は、1g
/l〜3g/lである。油状物の添加を省いた場合は、同じα−トコフェロール
含有量で、リン脂質含分は、0.25g/l〜1.25g/lであるのが好まし
い。
【0019】 静脈内認容性の油状物を使用しないエマルジョンは、輸液として、悪い状態又
は全く危篤の状態の患者に投与するのに特に好適である。α−トコフェロールと
して、オール−rac−α−トコフェロールを使用するのが有利である。
【0020】 油成分としては、静脈内に投与される脂肪エマルジョン中に使用するのが好ま
しい全ての油状物を使用することができる。そのようなものとして、特に、ヒマ
ワリ油、オリーブ油、コーン油、ベニバナ油、綿実油及び落花生油並びに中鎖ト
リグリセリドを有する油が挙げられるが、種々の魚油も挙げることができる。大
豆油が特に有利である。リン脂質としては、植物性のホスファチド、特に大豆ホ
スファチドを使用できるが、卵ホスファチドが有利である。本発明によるエマル
ジョンが最適の認容性を得ることを目的とするので、容量オスモル濃度を生理値
まで調整することは欠くべからざることである。この目的に役立つ生理的、非イ
オン性物質としては、糖アルコール、特にマンニット及びグリセリンが使用され
るが、低分子アミノ酸、例えばグリシンを使用することもできる。この場合、グ
リセリンの使用が好ましい。本発明によるエマルジョンの安定性を長鎖脂肪酸の
添加により高めることも利点であり得、添加の割合は、全エマルジョンに対して
最大0.6%である。油酸が、この目的に特に好適である。
【0021】 本発明によるエマルジョンの安定性を更に高めることが所望の場合には、安定
性促進作用のある他の添加物により、このことを達成することができる。そのよ
うなものとして、特に以下のもの: ジミリストイルホスファチジル−グリセリン(有利に0.025g/l〜0.2
4g/lの量で)、 ユビデカレノン(有利に0.2g/l〜0.6g/l)、 コレステリン(有利に0.1g/l〜0.5g/l) が挙げられる。
【0022】 前記文献、Rabl et al.,Kidney International 1993,(4),912〜917、では、過
酸化阻害作用の主部分は、投与された水性−有機溶液中の比較的高い割合のアス
コルビン酸塩のせいだとされている。ビタミンCは、親水性抗酸化薬である。そ
の脂質過酸化を抑制する作用は、Rabl et al.によれば、フリーラジカルによる
破壊からのビタミンEの保護に基づき、このことは、ビタミンEのリサイクルに
匹敵する。Rabl et al.により使用された溶液にとり、このことは特に重要であ
る。それというのも、この溶液中にα-トコフェロール含分は、非常に僅かであ
り、その上、その主要量が酢酸塩として存在しているからである。本発明によれ
ば、所定の調剤のエマルジョン形中に、実質的により高いビタミンE含分を使用
できるので、本質的な作用は、ビタミンC含分のせいではない。アスコルビン酸
塩(Ascorbat)は、エマルジョンの安定性に対しマイナス作用を有し得るので、
アスコルビン酸塩の含有は必ずしも意図されなかった。しかしながら、生物学的
還元性水素ドナー(特にビタミンC及びグルタチオン)が不足している場合は、
アスコルビン酸塩含分は有利な作用を有し得る。そのような場合には、エマルジ
ョンの安定性に実質的な影響を与えないので、アスコルビン酸塩を本発明による
エマルジョンに、アスコルビン酸パルミテートとして添加することが意図される
。12〜25g/lの量で使用するのが好ましい。
【0023】 最初に、水、乳化剤、容量オスモル濃度の調整のための物質及び所望の場合に
は長鎖脂肪酸から、水性相を懸濁液の形で、高速撹拌機を用いて製造することに
より、本発明によるエマルジョンの製造が、確かな方法で行われ、この水性相は
NaOHの添加により、所望のpH値7〜9に調整される。次いで、この懸濁液
に、油中のα-トコフェロールの混合物か又はα-トコフェロール単体の形で、油
相が添加される。補助的にエマルジョン安定剤を使用するならば、これは、水性
懸濁液又は水性相に混加する前の油相に添加する。次いで、この混合物を同じ高
速撹拌機で加工して、プレエマルジョンにする。本発明のエマルジョンにアスコ
ルビン酸パルミテートを添加する場合は、プレエマルジョンの製造後に、有利に
は最初の均一化段階の後で、このことを行う。
【0024】 高速撹拌機として、ベコミックス(Becomix)又はウルトラトゥラックス(Ult
raturrax)のような装置がこれに該当する。両方の混合段階は、高められた温度
で、好ましくは60〜70℃で行うのが有利である。
【0025】 そのようにして水性相及び油相から得られたプレエマルジョンに、次いで、高
圧乳化を施し、その際、高圧ホモジナイザー又はミクロ流動化装置(Microfluid
izer)を使用することができる。そうして得られたエマルジョンを、壜に充填し
、回転オートクレーブで熱滅菌する。
【0026】 本発明によるエマルジョンを、その結果が1つの偶発事件から生じるのか又は
故意に引起されたのかには無関係で、後続の再潅流を伴うすべての形の虚血の治
療に使用することができる。本発明による適用のための基本原則は、組織中に相
応して高いα-トコフェロールレベルを製造して、虚血の全段階も再潅流の段階
もカバーし、かつどの手術の開始前にも患者に投与し、しかも、有利には、最適
の組織レベルに調整するのに十分な時間を使用できるように、非常に早期に投与
するということである。これは、過酸化に対する有効な保護のために最適必要条
件を設立すると共に、患者が、手術により引起されるショック状態にまだなって
いない、という利点もある。このことは、Rabl et al.により規定された、虚血
段階、しかも再潅流開始の30分前での投与には当てはまらない。
【0027】 臓器の1つを外科的手段で治療すべき患者に、手術による処置、例えば、相当
する臓器への血液供給の中止を必要とする、肝臓の部分切除又は心臓開手術、が
問題となる場合には、手術開始12〜24時間前に1回用量の投与が指示される
。しかしながら手術の4〜5日前に既に適用し始め、かつ1日間隔で複数の用量
を投与することも可能であるが、その際、最後の用量は、有利には、手術開始前
24時間より遅く投与すべきでない。どの場合にも、患者の組織中に最適のトコ
フェロールレベルを実際に得るために、このことが推奨される。
【0028】 手術的処置が臓器移植である場合には、できれば提供者及び被移植者に本発明
のエマルジョンを投与すべきであり、その場合、両者とも、手術の少なくとも1
2時間前に適用する努力をすべきである。本発明のエマルジョンを臓器除去の直
前にのみ提供者に投与するのが可能な場合には、それにもかかわらず、提供者及
び被移植者に本発明のエマルジョンを投与し、かつ有利には臓器保存液にも添加
することが指示されている。このことは、また、長距離輸送が必要であり、しか
も提供者が本発明のエマルジョンを適時に得ることができた場合にも推奨される
。臓器保存溶液への添加は、提供者への投与が不可能であった場合に、特に重要
である。
【0029】 有利に投与される用量は、2〜50mg/kg KG、特に10〜40mg/k
g KGα-トコフェロールであり、これは、輸液として、有利には1回投与と
して、又は4〜5回の1日服用量に分けても投与される。これらの用量は、臓器
移植での被移植者及び提供者にも当てはまり、両者とも完全な用量を得るべきで
ある。
【0030】 本発明によるエマルジョンの保護作用は、種々の動物モデルで調査した。ラッ
トでのモデル実験では、肝臓の部分虚血及び部分切除後の生存率を検査した。肝
臓部分切除のモデルで、所謂「暖(warme)」虚血を調査することができる。そ
の場合、問題臓器の生理活性は、虚血(酸素及び栄養素の供給不足)にもかかわ
らず保持される。従って、虚血により引起される損傷は、このモデルで非常には
っきりと現れる。暖虚血とは反対に、「冷(kalte)」虚血では、問題臓器の生理
活性は減じられ、従って、虚血耐性は明らかに高まる。この冷虚血の例は、特に
、臓器移植実験用動物モデルである。損傷は、しばしば再潅流の過程で初めて明
らかになるので、虚血段階により引起された臓器損傷は、虚血のこの形では、あ
まりはっきりとはせず、生理的条件の変化に基づき時間的に異なる経過も示す。
【0031】 手術後7日間に渡り、肝臓部分切除のモデルで、死亡率を調査した。経験によ
ると、このモデルにおいて、部分的肝臓虚血60分後の死亡率は、50%であっ
た。このモデルの場合には、手術の間、左及び中央肝葉(全肝臓の70%)への
門脈及び動脈分岐を一時的に挟むことにより、肝葉に部分的肝臓虚血が60分に
わたり生じる。この時間後、箝子をはずすことにより血液供給を再びはじめる(
再潅流)。引き続き、その間、正常に血液が流れていた残りの肝臓を手術で除去
する(切除)。動物は、暖(体温)虚血により損傷された肝葉のみを有する。
【0032】 手術処置直前での、本発明のエマルジョンを用いるα−トコフェロール40m
g/kgの適用は、死亡率低下を生じた。この効果は、明らかに時間に依存した
。最大効果は、手術的処置24時間前に本発明のエマルジョンを用いて、α−ト
コフェロール40mg/kgを適用した後に得られた。この実験では、生存率は
、100%であった。他の手術による同様の実験では、実験動物は、再潅流段階
の開始3時間後に死亡し、かつ肝臓組織生検で及び肝臓酵素に基づき肝臓損傷を
検査した。
【0033】 臓器損傷用のマーカーとして、これらの実験では、トランスアミナーゼ(GO
T、GPT、GIDH及びLDH)の血清レベルを測定した。生存率実験と同様
に、保護効果が明らかに時間依存性であることが判明した。本発明のエマルジョ
ンを手術処置24時間前に適用した場合に、効果が最大であった。このモデルで
、脂質過酸化(TBARS)について、肝臓生検の組織に同様の結果が見られた
【0034】 肝臓同所移植モデルでは、移植される臓器は、代替される臓器と空間的に一致
したものが使用される。この「冷」虚血用モデル(提供臓器は、除去後、臓器保
存のための冷却された溶液中に移植まで貯蔵される)については、ラットでの実
験で、本発明によるエマルジョンの適用後、トランスアミナーゼの上昇と脂質過
酸化の程度とを、さらにはっきりと減じることができた。トランスアミナーゼの
減少は、平均して約75%であり、MDA−値で測定される脂質過酸化の程度は
、50%より多く減少された。
【0035】 用量依存性は、肝臓の部分虚血のモデルで検査した。記述された効果は、直接
に用量依存性であり、その場合、特にα−トコフェロールの10〜40mg/k
gの範囲で、トランスアミラーゼの著しい減少が観察された。
【0036】 これらの実験から以下の結論を出すことができる。即ち、本発明によるエマル
ジョンの投与により、冷及び暖虚血後の肝臓の虚血/再潅流損傷を制限すること
ができるということである。冷虚血(移植)の際は、内皮細胞が保護され、他方
、暖虚血の際には、肝細胞が直接保護される。術前の補足によるα−トコフェロ
ール組織レベルの十分な飽和は、本発明によるエマルジョンの適用により保証さ
れる。臓器機能は、一方では術後の肝細胞への直接的保護効果により、他方で血
管内皮の保護による改良されたミクロ循環により、改善される。本発明によるエ
マルジョンの投与は、更に、肝臓同所移植のモデルにおいて、脂質過酸化の減少
で測定される直接の抗酸化効果及び細胞消滅防止効果(anti-apoptotischen Eff
ect)により、虚血/再潅流の結果として生じた細胞損傷に対しプラスの影響を
有する。
【0037】 例1 無水グリセリン25gをベコミックス(Becomix)中で、注射用蒸留水(Wasse
r ad injectionem)220mlと、温度60〜70℃で混合し、卵レシチン(
E−80、Firma:Lipoid)3g、油酸0.2g、pH値8〜9に調整するための
1N苛性ソーダ溶液約0.7ml及び水80mlの懸濁液をこれに添加した。R
RR−α−トコフェロール4gに相当する、オール−rac−α−トコフェロール
5.4gを大豆油25gと混合し、混合物を60〜70℃迄予熱し、水性懸濁液
に装入し、かつ高圧ホモジナイザーを用い、圧力350バールで4段階で均一化
する。生じたエマルジョンは、注射用蒸留水で1000mlまで補充し、100
mlガラス壜に充填し、回転オートクレーブ中で、121℃で熱殺菌する。これ
らの100ml壜は、例えば移植、例えば肝臓又は腎臓の移植、の際にヒトに適
用されるための1日用量である。
【0038】 例2 60〜70℃に加温された、無水グリセリン25g、注射用蒸留水220ml
、卵レシチン3g、油酸0.2g及び1N苛性ソーダ溶液約0.7mlを高速撹
拌機(例えばUltra Turrax)中に少しずつ装入し、均一な懸濁液に加工する。R
RR−α−トコフェロール20gに相当する、オール−rac−α−トコフェロー
ル27gを大豆油25gと予混合し、撹拌容器中に予装入しておいた水性懸濁液
に添加する。高速撹拌機を用いて、プレエマルジョンをこれから製造する。次い
で、これは、ミクロ流動化装置中で、600バールで、5段階で均一化する。注
射用蒸留水で1000mlまで補充した後、50mlガラス壜に充填し、例1に
記載のようにして、殺菌する。
【0039】 例3 無水グリセリン25g、油酸0.1g及び卵レシチン1.0gを、pH値8〜
9に調整された水300mlと一緒に、高速撹拌機中で、60〜70℃で、加工
して懸濁液にする。この混合物に、RRR−α−トコフェロール4gに相当する
、オール−rac−α−トコフェロール5.4gを直接装入し、高速撹拌機を用い
て、加工してプレエマルジョンにする。均一化を例2に記載のようにして行う。
注射用蒸留水で1lまで補充し、100mlガラス壜に充填し、例1に記載のよ
うにして、熱殺菌した後、エマルジョンは、酸化損傷の減少のために、特に過敏
な患者の場合にも好適である。
【0040】 例4 60〜70℃に加温された、無水グリセリン22.5g、注射用蒸留水220
ml、卵レシチン2g、油酸0.2g、ユビデカレノン0.4g及び1N苛性ソ
ーダ溶液約0.7mlを高速撹拌機(例えばUltra Turrax)中に少しずつ装入し
、均一な懸濁液に加工する。RRR−α−トコフェロール2.2gに相当する、
オール−rac−α−トコフェロール3gを大豆油12gと予混合し、撹拌容器中
に予装入しておいた水性懸濁液に添加する。高速撹拌機を用いて、プレエマルジ
ョンをこれから製造する。次いで、これは、ミクロ流動化装置中で、600バー
ルで、5段階で均一化する。注射用蒸留水で1000mlまで補充した後、充填
し、例1に記載のようにして、殺菌する。
【0041】 例5 60〜70℃に加温された、無水グリセリン22.5g、注射用蒸留水220
ml、卵レシチン2.5g、油酸0.6g及び1N苛性ソーダ溶液約0.7ml
を高速撹拌機(例えばUltra Turrax)中に少しずつ装入し、均一な懸濁液に加工
する。RRR−α−トコフェロール7.4gに相当する、オール−rac−α−ト
コフェロール10gを大豆油20gと予混合し、撹拌容器中に予装入しておいた
水性懸濁液に添加する。高速撹拌機を用いて、これからプレエマルジョンを製造
する。次いで、これは、ミクロ流動化装置中で、600バールで、1回で均一化
する。この粗エマルジョンにアスコルビン酸パルミテート23.4gを溶解させ
、その後、更に4回、600バールで均一化させる。そうして得られたエマルジ
ョンを、例4に記載のようにして、引き続き加工する。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年11月14日(2000.11.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】 そのような研究に使用されたα−トコフェロール調合物の詳細は、同じ作者の
文献、K.Engelhart et al. Free Rad. Res.,Vol.29,pp.421〜426,1998に記載さ
れており、それによれば、実験動物として使用のラットにα−トコフェロール調
合物を腸管外投与するために、市販の脂肪エマルジョンが使用され、それには、
エマルジョン中のトコフェロール濃度が12.5mmol/l(=5.4g/l
)に達するように、オール−rac−α−トコフェロールが添加されていた。市販
の脂肪エマルジョンは、100ml当たり、大豆油10g、卵レシチン1.2g
、グリセリン2.5g、油酸30mg、NaOH3mg及びビタミンE4μmol
/lを含有した。即ち、リットル当たり大豆油100g、卵レシチン12g、グ
リセリン25g、油酸300mg及び水酸化ナトリウム30mgを有する。実験
動物として使用したラットに静脈内投与する前に、このエマルジョンを生理的食
塩水で稀釈して、オール−rac−α−トコフェロール濃度を0.58mmol/l、
即ち0.025g/lにした。既に前記のK.Engelhart, P.Fuerst und H.K.Bies
alskiの文献に記載のように、これを、ラットに、中心静脈カテーテルを介して
、オール−rac−α−トコフェロール0.5mg/日の用量で3日に渡り静脈投
与した。Engelhart et al.の文献:Free Rad. Research,Vol.29には、結果とし
て、トコフェロール適用の効果に関して、細胞連合大動脈内皮中のα−トコフェ
ロールレベルの著しい増加のみが記載されていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/44 A61K 47/44 A61P 39/06 A61P 39/06 (72)発明者 ホーファー,ゲラルト オーストリア国、アー 8141 ウンタープ レムシュテッテン、ドクター・カール‐レ ンナーヴェーク 2 (72)発明者 シャウプ,カーリン オーストリア国、アー 8047 グラーツ、 カインバッハ 170 (72)発明者 ゾンマーマイヤー,クラウス ドイツ連邦共和国、デー 61191 ロスバ ッハ・フォン・デア・ヘーエ、イン・デ ア・ラウバッハ 26 (72)発明者 ヴルム,アンネリーゼ オーストリア国、アー 8010 グラーツ、 レオンハルトシュトラーセ 103 (72)発明者 ナーゲル,エックハルト ドイツ連邦共和国、デー 30900 ヴェー デマルク、イン・デア・ドゥーデンボステ ル 14 (72)発明者 マイヤー・ツ・フィルゼンドルフ,アンド レアス ドイツ連邦共和国、デー 32257 ビュン デ、クレフハーゲン 5 Fターム(参考) 4C076 AA18 BB13 CC23 CC24 DD38 DD63 EE53 FF68 4C086 AA01 AA10 BA09 BA18 MA05 MA22 MA66 ZA36 ZB21 ZC28 ZC29 ZC54

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化によるヒト臓器への損傷、特に、虚血及び/又は再潅
    流が原因の損傷に対して保護作用を有する、静脈内投与のための水中油型エマル
    ジョンであって、これが、全エマルジョンに対して、α−トコフェロールを、オ
    ール−rac−α−トコフェロール、その立体異性体及び/又は各立体異性体の混
    合物の形で、その作用に関して、RRR−α−トコフェロール1.48g/l〜
    30g/lに相当する量で含有し、また静脈内認容性油状物0〜25g/l、乳
    化剤としてのリン脂質0.25〜3g/l並びに容量オスモル濃度を生理学的値
    に調整する生理的非イオン性物質、及びpH値を7〜9に調整する生理学的薬剤
    を含有する、エマルジョン。
  2. 【請求項2】 α−トコフェロールを、その作用に関し、RRR−α−トコ
    フェロール3.7g/l〜22g/lに相当する量で、油状物を1g/l〜25
    g/lの量で、かつリン脂質を1〜3g/lの量で含有する、請求項1記載のエ
    マルジョン。
  3. 【請求項3】 α−トコフェロールを、その作用に関し、RRR−α−トコ
    フェロール3.7g/l〜22g/lに相当する量で、かつリン脂質を0.25
    〜1.25g/lの量で含有する、α−トコフェロールが唯一の脂質成分である
    、請求項1記載のエマルジョン。
  4. 【請求項4】 α−トコフェロールは、オール−rac−α−トコフェロール
    であり、油状物は、大豆油であり、リン脂質は、卵レシチンであり、かつ容量オ
    スモル濃度の調整剤は、グリセリンであることを特徴とする、請求項1乃至3の
    いずれか1項記載のエマルジョン。
  5. 【請求項5】 全エマルジョンに対して、0.6重量%/容積までの長鎖脂
    肪酸を含有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項記載のエマル
    ジョン。
  6. 【請求項6】 群: ジミリストイルホスファチジルグリセリン 0.025g/l〜0.24g/l
    、 ユビデカレノン 0.2g/l〜0.6g/l及び コレステリン 0.1g/l〜0.5g/l からの乳化安定度を高める薬剤を付加的に含有することを特徴とする、請求項1
    乃至5のいずれか1項記載のエマルジョン。
  7. 【請求項7】 付加的にアスコルビン酸パルミテート12〜25g/lを含
    有することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項記載のエマルジョン。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項記載のエマルジョンを製造す
    る際に、リン脂質を、pH値7〜9に調整されている水、オスモル濃度を調整す
    る生理的非イオン性物質及び所望の場合には長鎖脂肪酸及び/又はアスコルビン
    酸パルミテートと共に水性懸濁液に加工し、この水性懸濁液に、α―トコフェロ
    ールを、それ自体で又は静脈内認容性油状物及び場合により乳化安定度を高める
    所定の薬剤との予混合物の形で、添加混合し、その後、生じた混合物に高圧均一
    化を施すことを特徴とする、エマルジョンの製法。
  9. 【請求項9】 過酸化によるヒト臓器への損傷に対して保護作用を有する水
    中油型エマルジョンであって、これが、全エマルジョンに対して、α−トコフェ
    ロールを、オール−rac−α−トコフェロール、その立体異性体及び/又は各立
    体異性体の混合物の形で、その作用に関し、RRR−α−トコフェロール1.4
    8g/l〜30g/lに相当する量で含有し、かつ静脈内認容性油状物0〜25
    g/l、乳化剤としてのリン脂質0.25〜3g/l並びに容量オスモル濃度を
    生理学的値に調整する生理的非イオン性物質、及びpH値を7〜9に調整する生
    理学的薬剤を含有し、虚血及び/又は再潅流による損傷を減少させるための静脈
    内投与剤として使用されるエマルジョン。
  10. 【請求項10】 α−トコフェロールをその作用に関し、RRR−α−トコ
    フェロール3.7g/l〜22g/lに相当する量で、油状物を1g/l〜25g
    /lの量で、かつリン脂質を1g/l〜3g/lの量で含有し、虚血及び/又は
    再潅流による損傷を減少させるために静脈内投与剤として使用される、請求項9
    記載のエマルジョン。
  11. 【請求項11】 油状物を添加せずに、α−トコフェロールを、その作用に
    関し、RRR−α−トコフェロール3.7g/l〜22g/lに相当する量で、か
    つリン脂質を0.25g/l〜1.25g/lの量で含有し、虚血及び/又は再
    潅流による損傷を減ずるために静脈内投与剤として使用される、請求項9記載の
    エマルジョン。
  12. 【請求項12】 臓器移植の間の虚血及び再潅流による過酸化損傷を減じる
    ため、提供者と被移植者への投与が意図される、輸液として使用される、請求項
    9乃至11のいずれか1項記載のエマルジョン。
  13. 【請求項13】 移植が意図される臓器用の保存液への添加物として、補足
    的に使用される、請求項12記載のエマルジョン。
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