JP2002532547A - 皮膚の病変の治療 - Google Patents

皮膚の病変の治療

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JP2002532547A JP2000589178A JP2000589178A JP2002532547A JP 2002532547 A JP2002532547 A JP 2002532547A JP 2000589178 A JP2000589178 A JP 2000589178A JP 2000589178 A JP2000589178 A JP 2000589178A JP 2002532547 A JP2002532547 A JP 2002532547A
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ゴールドバーグ ハリー
サンプソン ヒュー
ビー.ソーシン ハワード
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パナシーア ファーマスーティカルズ エルエルシー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、皮膚の病変を患っている個体において該病変を局所免疫応答を引き起こすことができる感作剤と接触させることによって、皮膚の病変を治療するための構成体及び方法を提供する。本発明の構成体は医薬及び(又は)獣医薬の関係で適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願のクロスレファレンス 本願は、1998年12月22日付け出願の米国特許出願第09/218,3
45号の優先権を主張する。
【0002】 発明の背景 皮膚の障害は、広い範囲に及ぶ作用効果の原因となり得る。いくつかの皮膚の
病変はそれほどいらだたないが、他の病変には手ひどいものがある。多くの皮膚
の病変は、現在入手できる治療法及び技術による治療に抵抗する。ウイルス感染
に原因する皮膚の病変は、特に治療に強く抵抗する傾向がある。しかし、いぼは
、信頼できる治療が現在利用できない普通の頑固なウイルス性皮膚病変の一例で
ある。
【0003】 殆ど全ての個体は、その一生のある時点において1種以上のいぼに悩まされる
であろう。各種のいぼ療法を利用できるが、その大部分はいぼ及びその周囲の組
織の破壊に集中している。例えば、いぼは、しばしば寒冷療法によるか又は外科
術により除去される。その他の場合には、いぼは、サリチル酸、乳酸又はトリク
ロル酢酸のような局部破壊剤により治療される。これらの方法のいずれも周囲の
組織にとって重大な損傷が生じ得るという欠点を有する。更に、これらの治療は
しばしば有効ではなく、再発率は高くなろう。いぼを治療するための更なる方法
は、いぼの成長を阻止するために皮膚の環境を変える試み(例えば、レチノイド
、ホルマリン、グルタルアルデヒ又は塩化アルミニウムを適用することによって
)、いぼの増殖阻止から催眠療法にまで及ぶ。
【0004】 従って、皮膚の病変を治療するための、特にいぼを治療するための改善された
システムに対するニーズが存在する。
【0005】 発明の要約 本発明は、皮膚の障害を治療するための新規な方法を提供する。特に、本発明
は、ウイルス性の皮膚の病変の治療、特にいぼの治療に有用である。
【0006】 一般的に、本発明は、皮膚病変の領域における局在化した免疫応答を刺激して
攻撃に対する免疫機構を誘発させるためのシステムを提供する。このような局在
化した免疫応答を刺激する好ましい方法は、感染領域の皮膚に感作剤を適用する
ことである。好ましくは、感作剤は、体の他の領域への分布が抑止され又は妨げ
られるように送出される。例えば、感作剤は、極く短時間で適用することができ
る。別法として又は更に、感作剤は、それを物理的にな連行させる塗布具、例え
ばペン型又は貼付剤として送出される。また、感作剤は物理的に制限された位置
に送出させることができる。
【0007】 本発明のある種の好ましい具体例では、感作剤は、該剤の作用を停止させるた
めに、該剤の適用後に適当な時間で適用できる中和剤と組合わせて与えられる。
中和剤の選定並びにその好ましい適用態様は、特定の本発明の具体例で利用され
る感作剤の達成に依存しよう。
【0008】 本発明の特に好ましい具体例では、感作剤は、毒ツタ(poison ivy
)、毒オーク(poison oak)又は毒シューマック(poison s
umac)の汁液中に天然に見出される化合物からなる。該剤は、毒ツタ、毒オ
ーク又は毒シューマックの抽出物として提供でき、或いは非天然源(例えば、天
然以外の化学合成又は生合成による)から調製することができる。好ましくは、
感作剤は、ウルシオールを含み及び(又は)少なくとも1種のカテコールを含有
する。他の好ましい具体例では、感作剤は非メチル化CpGを含有するポリヌク
レオチドである。
【0009】 本発明の方法及び構成体又は組成物は、いぼ(例えば、尋常性いぼ[verr
uca vulgaris]、足底いぼ、手掌いぼ、扁平いぼ[verruca
plana]、モザイク様いぼ[尖圭コンジーマ;性病いぼも含めて])の治
療に特に適用できるが、また、特に皮膚のその他のウイルス性感染も含めて他の
皮膚の病変(例えば、鼻ポリープ、メラノーマ、疱疹びらん、基底細胞癌)の治
療にも有用である。
【0010】 特定の具体例では、本発明は、(i)皮膚の病変に適用したときに局所免疫応
答を誘発させる能力を特徴とする感作剤と、(ii)皮膚に該感作剤を適用するた
めの送出手段とを含む皮膚の障害を治療するための構成体を提供する。好ましく
は、皮膚の病変は、鼻ポリープ、メラノーマ、疱疹びらん、基底細胞癌及びいぼ
よりなる群から選択される。
【0011】 本発明のある種の構成体は、感作剤による更なる作用効果を実質的に妨げる中
和剤を含有し、この中和剤は感作剤の適用後に適用するために、感作剤とは別途
に与えられる。好ましくは、中和剤は特定の感作剤の特異的阻害剤である。
【0012】 特に好ましい本発明の構成体は、毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりな
る群から選択される植物により天然に産する化合物である。好ましくは、この化
合物は植物の汁液の1種以上の成分、例えばウルシオールを含む。 別の好ましい本発明の組成物は、非メチル化CpG単位を含有するポリヌクレ
オチド、リポ多糖類、リピドA、加熱殺菌細菌、百日咳ウイルスエピトープ、サ
イトカイン、コレラ毒、プロホレラゲノイド、コレラ毒Bサブユニット及び菌類
多糖類よりなる群から選択される感作剤を含む。
【0013】 本発明の構成体は、例えば、感作剤が配置されている溜めを含む第一端部と、
握り及び取り扱いを容易にさせるために構成され配列された柄とを有する塗布具
よりなる送出手段と組合わせて及び(又は)それとの関係で提供することができ
る。送出手段は、例えば、ペン型塗布具、先端に綿をかぶせた綿棒、バルブ型塗
布具又は貼付剤として構成することができる。
【0014】 また、本発明は、本発明の構成体により皮膚の病変を治療する方法を提供する
。特に好ましい具体例方法は、毒植物の汁液の1種以上の成分を適用することに
よっていぼを治療する方法を包含する。
【0015】 定義 “抽出物”:用語“抽出物”は、ここで使用するときは、天然供給源の1種以
上の天然要素又は元素を除去することによってその供給源から調製された物質又
は物質の集合物を意味する。抽出物は、少数の天然要素が除去されただけの粗製
の調製物であることができ、或いは選定された天然要素又はその集合物以外の全
ての天然要素が実質的に除去された実質的純粋な調製物であってもよい。
【0016】 “個体”:用語“個体”とは、ここで使用するときは、本発明の組成物が適用
され又はそれとの関係で本発明の方法が実施される人間又は動物を意味する。個
体は、好ましくは、哺乳動物、更に好ましくは人間又は家畜(例えば、犬、猫、
鳥、馬、牛、羊、山羊など)である。最も好ましくは、個体は人間である。
【0017】 “病変”:用語“病変”とは、ここで使用するときは、皮膚のどんな障害も意
味する。本発明に従う好ましい病変は、ウイルス性感染に原因する。例えば、い
ぼ、鼻ポリープ、メラノーマ、疱疹びらん及び基底細胞癌は全て本発明に従う病
変である。本発明のある種の好ましい具体例では、病変は、いぼ、例えば、尋常
性いぼ(verruca vulgaris)、足底いぼ、手掌いぼ、扁平いぼ
(verruca plana)、モザイク様いぼ(尖圭コンジーマ;性病いぼ
も含めて)である。
【0018】 “中和剤”:用語“中和剤”又は“中和材”は、ここで使用するときは、感作
剤の作用効果を実質的に停止させる化合物、組成物、構成体又は処置を意味する
。中和剤は、感作剤を皮膚から実質的に除去することによって作用できる。例え
ば、洗剤又は石鹸は有効な中和剤であることができる。別法として又はそれに加
えて、中和剤は感作剤の生物学的作用を妨げることができる。中和剤の選定は、
使用される特定の感作剤に依存して変わる。特に好ましい中和剤は、選定された
感作剤の特異的阻害剤である。
【0019】 “貼付剤(パッチ)”:“貼付剤”とは、感作剤を皮膚に送出できる任意の実
体である。貼付剤は、マトリックス又は容器であってよく、単純なガーゼパッド
又は複合多層器具であってよい。接着性包帯は、この用語をここで使用するとき
の用語“貼付剤”の範囲に包含される。
【0020】 “ペン”:用語“ペン”は、ここで使用するときは、少なくとも1個の実質的
に伸長した部材からなる感作剤送出具である。好ましくは室が第一端部及び第二
端部で終わっていて、その少なくとも一端に感作剤の溜めが含まれる。ある好ま
しい具体例では、伸長した部材は実質的に中空であり、感作剤がその中に装填す
ることができる。他の好ましい具体例では、伸長した部材はその第一端部に感作
剤の溜めを、その第二端部に中和剤の溜めを含む。
【0021】 “溜め”:用語“溜め”は、ここで使用するときは、活性剤(即ち、感作剤又
は中和剤)が個体に適用するために装填されている領域である。溜めが何らかの
有意の深さを有することは必要ではなく、平滑な表面もその上に活性剤が位置さ
れるならば溜めを構成する。溜めは活性剤を保持するための手段を含むことがで
き、この手段は例えば吸収性パッド、くぼみ、孔などからなる。
【0022】 “感作剤”:用語“感作剤”は、ここで使用するときは、個体の皮膚に適用し
たときに、その個体に化合物の適用領域に局所免疫応答を引き出させる任意の化
合物を意味する。好ましい感作剤は、毒ツタ、毒オーク又は毒シューマックによ
り天然に産する化合物を包含する。このような化合物はウルシオール類を含有す
る。
【0023】 別の好ましい感作剤には、例えば、非メチル化CpG単位を含有するポリヌク
レオチドが包含される(例えば、カーソン氏他の米国特許第5,830,877
号並びに公開されたPCT出願WO96/02555、Wo98/8810、W
O98/16247及びWO98/40100を参照されたい。それぞれは参照
することによりここに含める)。好ましくは、ポリヌクレオチドは長さが2〜1
00個のヌクレオチド(nt)又は塩基対(bp)であり、次式: 5’−X12CGX34−3’ (ここで、(i)C及びGはメチル化されていず、(ii)X1、X2、X3及びX4 はヌクレオチドであり、(iii)5’又は3’末端又はその近傍にはGCGトリ
ヌクレオチドは存在しない) により表わされるコンセンサス単位を含有する。好ましくは、X2はアデニン、
グアニジン又はチミンであり、X3はシトシン又はチミンであり、X1+X4は合
わせて約0〜26の間である。ポリヌクレオチド内の1種以上のヌクレオチド残
基は、安定化された残基、例えばホスホロチオエート残基であってよい。特に好
ましいポリヌクレオチドは長さが8〜40個のnt又はbpの範囲内にある。
【0024】 更に他の好ましい感作剤には、局部適用したときに局所免疫応答を刺激できる
各種の異なった化合物のどれも包含される。広範な種類の免疫刺激剤が知られて
おり、そのいくつかは、例えば、その投与領域におけるリンフォカインレベルを
上昇させることによって作用し、従って本発明に従う局所免疫応答を開始させる
能力を決定するために試験することができよう。このような化合物には、例えば
、リポ多糖類(LPS)(例えば、ジョンソン氏他、1956を参照)、リピド
A、加熱殺菌細菌(例えば、ジエンズ氏、1936を参照)、百日咳ウイルスエ
ピトープ、サイトカイン(例えば、IL−12、IL−18、IFN−α、IF
N−β、IFN−γ、TGF−αなど)、コレラ毒、プロホレラゲノイド、コレ
ラ毒Bサブユニット、菌類多糖類(例えば、シゾフィラン、ムラミルジペプチド
、ムラミルジペプチド誘導体、ホルボールエステル、ミクロスフェア、非ヘリコ
バクターピロリ菌溶解産物、大腸菌の不安定毒素、ブロック重合体、サポニン及
びISCOM)が包含される。
【0025】 本発明に従う感作剤として使用するための適性を評価するのに試験することが
できた他の感作剤は、例えば、アズマ氏、Vaccine 10:1000、1
992;ポックレイ氏他、Immunol.73:19、191;アダム氏他、
ISI Atlas of Science 205、1988;クレメンツ氏
他、Vaccine 6:269、1988;ベン・アシメーダ氏他、Vacc
ine 11:1302、1993;グプタ氏他、Vaccine 11:29
0、1993(詳しくはそれぞれを参照されたい)などに見出すことができる。
【0026】 ある観点では、本発明は、いぼ又は皮膚のその他のウイルス性感染症を含めて
皮膚の病変を治療するための構成体を提供する。本発明の構成体は、感作剤をそ
の適用部位で免疫反応を刺激するのに十分な量で含有する。一般的に、感作剤は
、適切な特性のものであるべきであり、或いは実質的な全身免疫反応が開始され
ないように適切に少量で又は適切に短時間で投与されるべきである。ある種の場
合には、同じ個体における多発性病変の減少又は治癒を生じさせるのに十分な全
身免疫反応を許すような態様で感作剤を使用することが望ましいかもしれない。
例えば、一箇所の病変部位に最初に適用された特定の感作剤に長く曝すことが、
病変の原因物質に対する全身免疫反応性の誘発の結果として、他の類似するが離
れた病変の消散をもたらすことが可能である。
【0027】 本発明の実施に使用するのに好ましい感作剤は、毒ツタ、毒オーク及び(又は
)毒シューマックにより天然に産する化合物を包含する。特に、好ましい感作剤
には、これらの植物の汁液中に天然に見出される化合物が包含される。毒ツタ、
毒オーク及び毒シューマックの汁液の既知の成分の一つは、長い(15〜17個
の炭素)炭化水素側鎖を持つフェノール化合物の混合物(例えば、図1を参照)
であるであるウルシオールである。側鎖は、飽和であるか又は1〜3個の二重結
合で不飽和であってよい(ドーソン、Recent Chem.Progres
s 15:39、1954;ドーソン、Transac.NY Acad.Sc
i.18:427、1956)。毒オーク植物により産するウルシオールは17
個の炭素側鎖を持つ化合物から主としてなるが、毒ツタ及び毒シューマック植物
により産するウルシオールは15個の側鎖を持つ化合物から主としてなる。
【0028】 知られるように、これらの毒植物のそれぞれのウルシオール含有汁液は、皮膚
と接触したときに、劇的な局所免疫応答を引き出させ、特に特徴的な発疹を生じ
させる。本発明は、この汁液が適用された皮膚の病変(例えば、いぼ)の消失を
もたらす宿主における応答を刺激させることもできることを立証する。従って、
本発明に従って使用するのに好ましい感作剤は、患者の皮膚における病変に適用
したときに皮膚の病変の相当な減少を生じさせるのに十分な汁液成分の集合物を
含有する。
【0029】 毒オーク、毒ツタ及び毒シューマックは、ウルシ科においてウルシ属(Rhu
s)又はトキシコデンドロン属(Toxicodendron)に分類される。
ウルシオール類は、毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックに加えて、多くの植物
に見出される。これらのうちではウルシ科のその他の部類があり、カシュー属(
Anacardium)及びマンゴ属(Mangifera)が含まれる。これ
らの植物との接触は、毒ツタ、毒オーク又は毒シューマックに触れた後に感受性
の個体で起こる皮膚炎と類似する皮膚炎を引き起こす。これらの種々の科の植物
の交差感受性は周知である。当業者ならば、与えられた植物がウルシ科に入るか
どうかを知り又は決定することができよう。例えば、A.J.クロンキスト、「
開花植物の分類総覧」(コロンビア大学印刷所、ニューヨーク、1981);J
.L.レビール、「Indices nominum suprageneri
corum plantarum vascilarium」(http://matrix.
nal.usda.gov.8080/star/supragenericname.html)1995以降及びA.L.タ
クタジャン、「開花植物の多様性及び分類」(コロンビア大学印刷所、ニューヨ
ーク、1997)のような参考文献が、これに関連した情報を含んでいる。
【0030】 何ら特定の理論により結び付けようと欲しないが、本願発明者は、毒植物の免
疫応答を誘発する原因物質(例えば、ウルシオール)も皮膚の病変の治癒をもた
らす反応を誘発する原因物質でありそうであることを提案する。従って、本発明
のある種の好ましい具体例は、1種以上のウルシオール類を含む組成物又は構成
体を包含する。大部分のウルシオール類の効力が与えられれば、発疹の応答を誘
発させるのに多くの量は要求されない。例えば、いくつかの個体は分子痕跡量の
ウルシオール(≦2μg)に応答し、成人のアメリカ人の80〜90%は≦50
μgの精製物質に応答する(エプシュタイン氏他、Arch.Dermatol
.109:356、1974)。恐らく、本発明の応答を誘発させるには類似の
レベルで十分であろう。
【0031】 再度、理論により結び付けようと欲しないが、ウルシオール類は、皮膚の表皮
に浸透すると、一層活性な種、即ち、キノンに酸化される(アームストロング氏
他、前掲)ものと思われる。その変化は、2個のOH基の=O基への転化である
。キノン形は蛋白質と結合でき、しかして免疫応答を実際に引き起こす形である
かもしれない。従って、ウルシオール類の生物学的活性誘導体及び類似体は本発
明の範囲内にある。用語“ウルシオール”及び“ウルシオール類”とは、ここで
使用するときは、ウルシオールの生物学的活性類似体及び誘導体を包含するもの
である。ここに検討するように、このような生物学的活性化合物の一つの性質は
感受性の個体に接触皮膚炎を引き起こす能力である。
【0032】 本発明の特に好ましい具体例では、感作剤は、毒ツタ、毒オーク又は毒シュー
マックの樹液中に天然に見出される化合物よりなる。ある具体例では、この化合
物は毒ツタ、毒オーク又は毒シューマックの抽出物として提供される。一般的に
、用語“抽出”とは、これを製薬上使用するときは、標準抽出操作手順で選択的
溶媒を使用して植物又は動物組織の医薬活性成分を不活性成分から分離すること
を意味する。このような操作は、例えば、J.G.ナイン氏、「レミントンの製
薬科学、第18版」(1990)及び「米国薬局方−国内処方集」(例えば、U
.S.P.XXII/NF XVII、U.S.薬局方会議、1990)に記載されてお
り、これは抽出物の基準も提供している。詳しくは、この二つの書籍の内容を参
照されたい。抽出物の製造は、典型的には、固形成分、例えば植物組織を密閉容
器に溶媒と共に入れ、この混合物をいろいろな時間にわたり放置して可溶性物質
を溶解させることを伴う。混合物は放置しながら混合し攪拌することができる。
別法として又は上記の方法に加えて、原料の圧縮物に溶媒をパーコレートさせ、
ろ過液を集めることができる。固形物を圧縮し、現われた流体をろ過液に添加す
ることができる。液体を集めてから、溶媒の多くを蒸発させることにより活性成
分を濃縮することができる。ある場合には、抽出物の製造に熱が使用されるが、
これは一般的に避けるべきである。典型的な溶媒には水及びアルコール、例えば
エタノールが含まれる。
【0033】 抽出物の製造に適当なプロトコルを開発するに際しては、製造操作手順がどん
な既知の又は気付いた成分を保持したかどうか及び(又は)これらの成分の活性
が変化したかどうかを決定するために抽出物を試験するための手段を提供するこ
とがしばしば重要である。更に、試験は、活性成分の濃度又は抽出容易性の点で
変動し得る原料から均一なバッチの抽出物が生成できるように、抽出物の製造を
標準化するのに有用である。
【0034】 一般的に、適当な試験の選定は、推定された活性成分の性状又は種類に依存す
る。ある場合には、活性の生物学的検定法を使用することができる。他の場合に
は、又は生物学的検定法と組合わせて、種々のタイプのスペクトル、例えば赤外
線(IR)又は紫外線(UV)スペクトルを得ることができる。抽出物の分析に
好適な分光分析法が、例えば、ジェリー・ワークマン氏(編者)、W.スプリン
グステン氏(挿し絵)、「応用分光分析法:従事者のための簡便参考書」(アカ
デミック・プレス社、ニューヨーク、1998)(詳しくはこれを参照されたい
)に記載されている。種々の製造段階での粗製及び精製された抽出物の分析に好
適なその他の技術は、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー及び(
又は)質量分光分析法を包含する。これらの技術は、ベルナード・フリード及び
ジョセフ・シェルマ(編者)、「実用薄層クロマトグラフィー:多くの専門的ア
プローチ」(CRCプレス社、ボッカラタン、1996GC/MS);、マービ
ン C.マックマスター及びクリストファー・マックマスター、「実用ユーザー
ガイド」(ウイリーアンドソンズ社、ニューヨーク、1998)に記載されてい
る。詳しくは、これらの研究内容を参照されたい。
【0035】 ある場合には、個体の身体上の皮膚の病変に送出すべきウルシオール又はウル
シオール含有組成物(例えば、汁液又はその他の抽出物、合成組成物など)の量
を決定する前に、特定の個体を毒植物の汁液及び(又は)1種以上の単離された
ウルシオール類に対する感受性を試験することが望ましいであろう。
【0036】 本発明の実施に使用するのに好ましい別の感作剤は、例えば、上で記載したよ
うな1個以上の非メチル化CpG単位を含有するポリヌクレオチドを包含する。
このようなポリヌクレオチドは、マウスに注射すると、Th1型細胞免疫応答を
誘発させることが立証された(例えば、公開PCT出願WO98/16247及
びWO98/18810、詳しくはこれらを参照されたい)が、恐らく本発明に
従って有用であろう。
【0037】 感作剤は、いぼのような皮膚の病変に局部投与するのに好適な任意の態様で処
方することができる。感作剤は身体のどこでもその意図されない分布の危険を最
小限にするように処方されることが好ましい。例えば、感作剤は、病変と短時間
接触させるために処方することができ及び(又は)望ましくない反応速度の危険
を実質的に減少させる中和剤と組合わせて提供することができる。選定される特
定の中和剤は、使用する感作剤の特性に依存する。本発明のある種の好ましい具
体例では、中和剤は感作剤の特異的阻害剤である。他の好ましい具体例では、中
和剤は、例えば、感作剤をその適用箇所から除くことができる一般的作用剤であ
る(例えば、中和剤は石鹸又は洗剤である)。
【0038】 中和剤の例を示せば、ウルシオールが感作剤として使用される場合には、洗剤
又はウルシオールを除去できるその他の薬剤が有効な中和剤であり得る。洗剤を
利用するときは、可溶化したウルシオールが身体のその他の部分に拡がらないよ
うに、適用を制御することが重要である。ウルシオールの中和剤として使用する
のに好ましい洗剤は、例えば、普通の石鹸を包含する。
【0039】 非メチル化CpG含有ポリヌクレオチドが感作剤として使用されるときは、好
ましい中和剤は、例えば、このようなポリヌクレオチドの免疫刺激効果を妨げる
ことが示された(例えば、公開PCT出願WO98/18810を参照)NFκ
B活性化の阻害剤(例えば、PDTC、グリオトキシンなど)を包含する。別法
として又は追加的に、ポリヌクレオチドをその適用部位から除去できる洗剤又は
その他の薬剤を使用することができる。
【0040】 本発明の感作剤は、種々の適用具のいずれによっても処方することができる。
図2〜4は、本発明に従って使用するのに適当な適用具のある種の具体例を示す
。これらの図示された具体例は、単なる例示に過ぎないと理解されたい。通常の
知識の当業者ならば、感作剤が皮膚の病変の領域に適切な局所免疫反応が誘発さ
れるのに十分な量で且つ十分な時間にわたって適用されるようになる限りでは、
各種の送出手段のどれも本発明の実施に好適であることを容易に認識できよう。
【0041】 図2は、本発明に従う可能な“ペン”型適用具の一具体例を表わす。図示する
ように、適用具100は、感作剤を含浸させたパッド溜め120を含む第一端部
110と、伸長した柄部材130と、第二端部140を有する。また、この適用
具は、用具を使用しないときに適用具の第一端部をカバーするような大きさにし
た着脱できるキャップも含む。 図2に示した特定の具体例では、パッド溜め120が、フェルト先端ペンにあ
る点と類似の態様で適用具100の第一端部110から突き出ている。このよう
な形状配置は、皮膚の限定された領域に感作剤の投与を制御するためには具合が
よいが、必須ではない。通常の知識の当業者ならば、別の形状、例えば、丸い盛
り上げ又は実質的に平らな表面が第一端部110の全表面積を実質的に構成する
ことを容易に認識しよう。
【0042】 図2に示された伸長した柄部材130は、実質的に真っ直ぐな円筒状部材とし
て表わされる。通常の知識の当業者ならば、別の構成が同等に好適であり且つあ
る種の場合には好ましいことを容易に認識しよう。例えば、部材130は、第一
端部110に関して曲げることができる。別法として又は追加的に、部材130
は、手により楽に握るために成形することができる。例えば、部材130は、こ
の部材130の周囲に巻いた1個以上の触手を受けるように適合された1個以上
の領域を有することができる。 図2に示したタイプの適用具は、その第二端部に中和剤を含浸させた第二のパ
ッド溜めを含むことができる。このような適用具は、まず感作剤を適用具の第一
端部により適用し、次いで適当な時間待ちをし、適用具を逆にして中和剤を第二
端部により適用できるように使用されよう。本発明の別の具体例では、それぞれ
の感作剤及び中和剤の適用具が別途に用意される。このような適用具は、例えば
、キットとして提供できようが、それぞれ続けて使用されよう。
【0043】 図3は、本発明の適用具の別の具体例を表わす。この図に示す適用具100は
、感作剤を放出させる第一端部110と、感作剤を位置させた伸長した溜め室1
60と、圧縮バルブ170又は感作剤が第一端部110から送出されるように室
160より放逐力を働かせるためのその他の手段とを有する“バルブ型”適用具
である。 本発明のある具体例では、バルブ型適用具は、感作剤を既に装填させて提供さ
れる。このような具体例では、適用具の第一端部110は、好ましくは、送出前
に感作剤の漏れを防止するようにキャップされ又は塞がれている。例えば、第一
端部110の上にしっかりと嵌合するキャップを提供できよう。このようなキャ
ップは、1回使用のもの(即ち、再配置できるようには設計されていない)でよ
く、又は再配置できるようなもの(即ち、ひねって取付ける)であってよい。通
常の知識の当業者ならば、容易に利用できる技術を使用して種々の異なった封鎖
手段のどれも使用できることを認識しよう。 図3に示すようなバルブ型適用具の1回使用の一具体例では、適用具に感作剤
が装填された後、適用具の第一端部110が、軟化されたワックス内に入れられ
て、適用具からの感作剤の漏れを防止する気密ワックスキャップ180が形成さ
れる。感作剤を皮膚の病変に適用しようとするときに、塞がれた第一端部110
が適用具から簡単に外されて(例えば、切断して)新しい開口した第一端部が作
られる。次いで、バルブ170の押圧により新しい開口より感作剤が突き出され
る。
【0044】 図4は、本発明に従って使用するための更に他の適用具の具体例を表わす。図
4に示した適用具は、“皮膚用貼付剤”型のものである。皮膚用貼付剤は斯界で
周知である(例えば、米国特許第5,147,339号及び同4,666,44
1号を参照されたい。詳しい内容はこれらを参照されたい)。入手できるどんな
貼付剤も本発明の実施のために好適である。一般的に、貼付剤は、感作剤が負荷
された溜め190と、この貼付剤を皮膚の病変領域に固定させるための手段とを
含むべきであり、しかして感作剤がいぼ及び(又は)近傍の組織と接触する病変
上に溜めが十分に具合良く位置されるようになる。入手できるどんな固定手段も
使用できる。好ましい固定手段は接着性包帯を包含する。図4に示すように、固
定させるための手段200は、適用されると貼付剤が皮膚にしっかりと固定され
るように、溜め190から伸びる接着性タブを含む。
【0045】 好ましい貼付剤は、感作剤の経皮送出を高めるための手段を含むことができる
。このような手段の種々のものが斯界で知られている。いくつかの例を示せば、
知られた経皮送出用貼付剤は、しばしば、活性成分(例えば、本発明における感
作剤)の皮膚への浸透を促進させる添加物質を含有する。勿論、この物質は“エ
ンハンサー”と呼ばれる。多くのこのようなエンハンサーが斯界で周知であり(
例えば、米国特許第5,023,252号を参照されたい。詳しい内容はこれを
参照されたい)、そのいくつかは水溶性であり、またいくつかは水不溶性である
。ある場合には、エンハンサーは、活性成分の皮膚への輸送を促進させるカプセ
ル化手段としても作用する(例えば、リポソーム。例えば、米国特許第5,71
8,914号を参照されたい。詳しい内容はこれを参照されたい)。選定された
感作剤と相溶性であるどんな既知のエンハンサーも本発明に従って有用である。
【0046】 貼付剤からの経皮送出による送出を高めるその他の既知の技術は、例えば、熱
発生手段を用意することである(例えば、米国特許第5,465,713号及び
同5,718,914号を参照されたい。詳しい内容はこれらを参照されたい)
【0047】 本発明の感作剤を皮膚用貼付剤により適用する利点の一つは、病変を貼付剤に
より覆うことにより生じる閉鎖がそれ自体病変の消散を高め得るということであ
る(例えば、米国特許第5,476,664号を参照されたい)。追加的な利点
は、病変が感作剤と接触している間に貼付剤が病変を覆い、従って感作剤が個体
の身体のその他の領域と不注意に接触するような可能性を減少させることである
。更にその他の利点は、最初の貼付剤との接触により与えられる免疫刺激を停止
させようと望むときに最初の貼付剤に代えて中和用貼付剤(即ち、中和剤を含有
する貼付剤)を容易に適用できることである。
【0048】 上記したように、図2〜4は、本発明に従って使用するのに好適な可能な適用
具のいくつかを示すに過ぎない。感作剤は任意の利用できる手段によって、例え
ば、棒状適用具(例えば、綿を先端に巻いた綿棒)により、感作剤の供給源(例
えば、毒ツタ、毒オーク又は毒シューマック植物の折った幹)と直接接触させる
ことにより、手により(好ましくは、保護した手で、例えば手袋をはめた手で)
、その他の手段により適用することができる。適用を達成する個体には感作剤の
瓶、チューブ、箱又はその他の容器が準備でき、その個体は感作剤を病変に適用
する特定の態様を選択することができる。通常の知識の当業者ならば、本発明の
実施に使用できる広範な適用手段を容易に認識しよう。
【0049】 一般的に、本発明に従って使用するための適用具は、1回の使用又は多数回の
使用のために設計することができる。皮膚用貼付剤型の適用具は典型的に1回使
用のものであり、ペン又はバルブ型適用具は1回使用又は多数回使用のものであ
ろう。多数回使用の適用具を望むときは、皮膚と接触する表面の適用の間の殺菌
を可能にさせる物質及び配置を利用することが有用であろう(例えば、オートク
レーブ処理により、アルコールと接触させ、又はその他の手段により)。別法と
して、適用具は、これ自体が皮膚に実際に接触しないように、感作剤を指定した
表面に放出させ又は適用するように設計することができる(例えば、その後に病
変に又は直接病変に適用するためのパッド)。
【0050】 また、感作剤(及び(又は)中和剤)を適用した直接領域からの該感作剤の拡
散を制限する1種以上のバリア手段と組合わせて適用具を使用することが一般的
に望ましいであろう。例えば、ペン型又はバルブ型適用具が使用されるときは、
適用された感作剤(及び(又は)中和剤)が病変の直近に限定されるように保護
バリア(例えば、接着性ディスクであってその開口が病変上に位置しているもの
)をまず最初に適用することが望ましいであろう。
【0051】 別法として又は更に、感作剤(及び(又は)中和剤)が身体の適用部位からそ
の他の領域に拡散する能力を処方物自体のパラメーター、例えば粘度及び揮発性
を調節することにより制限することができる。一般的に、拡散はより粘性の製剤
で制御することが可能である。また、製剤が迅速に揮発するほど、液体状である
ときの拡散は少ないであろう。勿論、感作剤(及び(又は)中和剤)が処方物の
その他の成分の揮発後でも接触により依然移動し得るならば、その他の予防策を
採ることが望ましいかもしれない。
【0052】 実施例 例1 毒ツタの汁液によるいぼの治療 年齢が4〜47才で1〜4個のいぼを患っている4人の患者を本研究に登録し
た。それぞれのいぼは1〜12才の間に現われていて、4人の患者のうち3人は
1〜4回の治療が不成功であった。合計で13個のいぼが治療された。 毒ツタの幹からの白い汁液の少量をそれぞれのいぼの上に置き、ガーゼパッド
により2〜6時間覆った。続いて、汁液を注意深く洗浄し去った。それぞれのい
ぼは、治療してから20〜30分以内に恐らくは汁液の酸化のために黒変した。
表1に示すように、13個のいぼのうちで11個は次の3〜6週間にわたって壊
死性になった。終局的には、これらの場合の全てで、いぼに代わって新たに形成
された感染していない皮膚ができた。これらのいぼのどれもその後の6〜8ヶ月
に再発しなかった。 治療したいぼのうち2個は壊死性にならず、患者の皮膚に残存したが、大きさ
が減少することが示された。これらのいぼのそれぞれは、完全に消散されたいぼ
よりも有意に大きかった。植物の汁液の連続投与がいぼの治癒をもたらすかどう
かは決定しなかった。
【0053】
【表1】
【0054】 観察された唯一の副作用は、恐らくは毒ツタの汁液を治療部位から完全に洗浄
し損なったこと及び(又は)治療部位とその他の身体部分が接触したことのため
に、患者の2人が被った毒ツタに副次的な離れた位置の接触皮膚炎であった。こ
のような接触伝動は、例えば、接着性包帯により治療中長期間にわたりカバーさ
れたならば回避でき又は最小限にすることができたであろう。
【0055】 例2 毒ツタオイルによるいぼの治療の失敗 例1に記載した作業の前に、毒ツタの葉に存在するオイルと接触させることに
よっていぼを治療することを試みた。詳しくは、野生の毒ツタ植物から葉を摘み
取り、葉を乳鉢及び乳棒で粉砕し、粉砕した葉をいぼの表面に擦りつけた。過剰
の葉物質を適用部位から拭き取り、接着性包帯を適用した。6時間後に、部位を
通常の石鹸及び温水で十分に洗浄した。いぼの軽減は観察されなかった。勿論、
毒ツタのオイルの有効性が毒ツタの汁液と比べて欠如していることについての説
明は、この研究では不十分な量のオイルが使用されたことである。多少異なった
状況では、オイルは感作剤として有効に作用し得よう。それでも、汁液又は汁液
成分が、現時点では、本発明に従って使用するのに好ましい。
【0056】 例3 毒ツタの葉のエタノール抽出物の製造及び分析序論 この例は、毒ツタの葉を抽出するために開発した操作手順並びに生じた抽出物
を検査するために開発した分析方法を要約する。分析方法の開発プログラムの焦
点は、まず抽出物中のウルシオールを同定し、次いでその量並びに同定されなか
ったその他の成分の量を定量し、抽出物の貯蔵中におけるそれらの量を化学的安
定性の尺度として追跡することであった。この例では、ウルシオール及びウルシ
オール類は、上で検討したように、これらが長鎖のポリ不飽和アルキル基により
誘導体化されたカテコールよりなる関連化合物のファミリーであることを認識し
て、互換的に使用できる。
【0057】抽出方法 概略的には、新鮮な収穫時から冷凍貯蔵した毒ツタの葉を、酸素の導入を避け
るように窒素をフラシュさせたしっかりと密閉したジャーにおいて95%の変性
エタノールに冷蔵条件(ほぼ4℃)で懸濁させる。使用した比率は2Lのエタノ
ール中に250gの葉である。懸濁液を冷蔵条件下に攪拌することなく4日間放
置し、次いで固形分を除去するために抽出物をナイロン布により3Lのフラスコ
にろ過する。抽出物を回転蒸発器により減圧下にほぼ250mLまで濃縮する。
最終濃縮物を窒素雰囲気下に複数の密閉瓶にほぼ50mLずつの少量で貯蔵する
。貯蔵温度は−20℃よりも高くならないように保持する。
【0058】分析方法 抽出物を、赤外線分光法(IR)、紫外線分光法(UV)、薄層クロマトグラ
フィー(TLC)及びLH−セファデックス樹脂を使用するカラムクロマトグラ
フィーを含めて分析化学の分野で周知のいくつかの分光法によって特徴づけた。
これらの分析方法により得られたデータは、貯蔵中の抽出物の抽出コンシステン
シー並びに化学的安定性を比較するために利用する。これらの方法を使用して得
られたデータは性質が共に定性的及び定量的である。ウルシオール画分を積極的
に同定し、定量した。その他の同定されなかった成分の相対的な量はそれらのク
ロマトグラフィー及び分光法での挙動により追跡する。 上記のように製造した濃縮抽出物のIR及びUVスペクトルを標準技術を使用
して得た。濃縮抽出物においては、予期し得るように、ウルシオール以外の成分
がIR及びUVスペクトルの双方でのスペクトルプロフィルを有意に占めている
と思われる。分画されていない濃縮抽出物の分析により得られたIR及びUvス
ペクトルをそれぞれ図6及び7に示す。図9は、LH−セファデックスを使用し
て分画されていない濃縮抽出物の精製により得られたウルシオール含有画分のU
Vスペクトルを示す。この時点では、どのIR又はUVピーク最大をウルシオー
ル自体の存在に疑うことなく割り当てることは可能ではない。例えば、図7と図
9を比較することによって、精製されたウルシオールについて観察されたUV最
大は、分画されていない抽出物のUVスペクトル(図7)において識別されない
。しかし、これらの方法は、以下に説明するように、カラムクロマトグラフィー
により精製された抽出物の成分を分析するのにも利用された。
【0059】 薄層クロマトグラフィーは、抽出物中のウルシオールの存在についての明確な
証拠を提供した。この方法では、濃縮抽出物を適用しておいた60個のシリカゲ
ルプレートを塩化メチレンにより展開した。いくつかの成分は展開されたプレー
ト上で見ることができた(黄色から緑色)。展開されたプレートに1%塩化第二
鉄メタノール溶液を噴霧すると、フェノール性ウルシオールにより第二鉄イオン
が金属鉄に還元されて、ウルシオールが存在するプレート上に黒い斑点を生じさ
せた(図8)。 また、LH−セファデックス樹脂を使用するカラムクロマトグラフィーによる
抽出物の分析も達成した。この方法では、抽出物の試料をオイルまで乾燥し、塩
化メチレンに溶解し、ほぼ5gのLH−セファデックスを含有するカラムに適用
した。カラムの流出液をUVにより274nm(ウルシオールについてのλmax
にほぼ対応する)でモニターした。次いで、カラムを段階的な勾配の塩化メチレ
ンにより(塩化メチレン中2%のメタノール、次いで塩化メチレン中16%のメ
タノール)溶離した。ウルシオールに相当する成分は、主として2%のメタノー
ル勾配で溶離された。2%のメタノール勾配中のUV吸収性物質を回収し、UV
及びTLCにより分析してウルシオール類の同定を確認した(図9及び10)。
図10(塩化第二鉄による着色後の薄層クロマトグラム)において、レーン1及
び8は、分画されていない抽出物よりなる対照例である。レーン2〜7のそれぞ
れの対は、三つの異なったクロマトグラフィー実験からの2%及び16%のメタ
ノール勾配の画分からの試料を表わす。しかして、レーン2、4及び6は三つの
別個の実験からの2%のメタノール勾配からの画分を表わすが、レーン3、5及
び7は同じ実験からの16%のメタノール勾配からの画分を表わす。即ち、レー
ン2と3、4と5、そして6と7が、同じ三つの実験から得られた試料を表わす
。図8と比較することによって、レーン2、4及び6において明白な成分のみが
ウルシオールに明瞭に対応する。最後に、この画分におけるウルシオール含有量
をUV分光法により決定すれば、試料容積に係数をかけることにより抽出物のウ
ルシオール含有量の計算が可能になる。モル吸収係数が匹敵できるという想定に
基づいて、カテコールのm−ヒドロキシフェノールをウルシオールについてのU
Vスペクトルを較正するのに使用した。
【0060】結論 開発された抽出の操作手順は簡単で、簡便で且つ再現性がある。これらの抽出
物を分析するために開発された分析方法は、抽出物の成分について定性的で且つ
定量的なデータを提供する。更に、既知のウルシオール画分の存在がカラムクロ
マトグラフィーと紫外線分光法との組合せにより立証され、定量化された。最後
に、上で記載した方法は、貯蔵中の抽出物の安定性の分析を可能にもさせる。
【0061】 例4 バルブ型適用具からの感作剤の送出 実質的に図3に示したようなバルブ型適用具のバルブ170が、毒ツタの抽出
物よりなる組成物に適用具の第一端部110を装入する前に僅かに押圧される。
バルブ170が解放されて、所定量の抽出物が室160に装填される。次いで、
第一端部110が軟化された高融点ワックス中に入れられて、気密シールが形成
される。随意であるが、適用具は、次いで適用場所に運ぶために包装される。 続いて、毒ツタ抽出物が適用具からいぼのような皮膚の病変を患っている患者
に送出される。まず、図5に示すような接着性保護ディスクが患者に適用されて
、ディスクの開口した中心が病変上に位置され、さもなくば病変がディスクによ
り包囲される。保護ディスクの大きさは、治療する病変の大きさに適合するよう
に選定される。 次に、適用具の塞がれた第一端部110がはさみで除去されて、毒ツタ抽出物
を送出させることができる第一端部が作られる。次いで、新たな第一端部がディ
スクの中心の露出した病変の上に位置され、バルブ170が押圧されて毒ツタ抽
出物が適用具の新しい第一端部より病変上に排出される。随意であるが、病変は
次いで接着性包帯により覆われる。 所定の時間が経過した後、接着性包帯が取り除かれ、病変が注意深く洗浄され
てツタ抽出物を除去させる。次いで、保護ディスクも取り除かれ、病変は再度洗
浄される。
【0062】 その他の具体例 通常の知識の当業者であれば、上記の説明は本発明のある種の好ましい具体例
の説明であったことを認識しよう。上記した具体例における種々の変更、置換及
び修正が、本発明の精神又は範囲から外れることなくなし得よう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 4種のペンタデシルカテコールと4種のヘプタデシルカテコールとの混合物で
ある毒オークのウルシオールの化学構造を示す。この図はアームストロング氏他
、HerbalGram 34:36、1995から転載した。
【図2】 本発明に従って使用するための塗布具の一具体例を示す。
【図3】 本発明に従って使用するための塗布具の一具体例を示す。
【図4】 本発明に従って使用するための塗布具の一具体例を示す。
【図5】 本発明に従い投与された感作剤を局在化させるのに使用できる保護ディスクの
一例を示す。
【図6】 毒ツタの濃縮抽出物の赤外線(IR)スペクトルのプロフィルを示す。
【図7】 毒ツタの濃縮抽出物の紫外線(UV)スペクトルのプロフィルを示す。
【図8】 毒ツタの濃縮抽出物の薄層クロマトグラフィー(TLC)のプロフィルを示す
【図9】 LH−セファデックス樹脂を使用するカラムクロマトグラフィーによって毒ツ
タ抽出物から単離されたウルシオール画分のUVスペクトルを示す。
【図10】 LH−セファデックス樹脂を使用するカラムクロマトグラフィーによって毒ツ
タ抽出物から単離されたウルシオール画分のTLCのプロフィルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/739 A61K 39/02 4C206 38/22 39/10 39/02 39/106 39/10 45/00 39/106 A61P 17/00 101 45/00 17/02 A61P 17/00 101 35/00 17/02 37/02 35/00 37/08 37/02 A61K 37/20 37/08 37/24 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW (72)発明者 ヒュー サンプソン アメリカ合衆国 10538 ニューヨーク、 ラーチモント、カーレオン アベニュー 19 (72)発明者 ハワード ビー.ソーシン アメリカ合衆国 06430 コネティカット、 フェアフィールド、サスコ ヒル ロード 640 Fターム(参考) 4C076 AA72 AA73 BB31 CC18 FF68 4C084 AA02 BA44 BA48 DA01 MA01 MA32 MA63 NA05 ZA892 ZB072 ZB132 ZB262 ZB332 ZB352 ZC542 4C085 AA05 BA07 BA17 BA20 CC07 EE01 GG05 4C086 AA01 AA02 EA16 EA20 MA01 MA04 MA32 MA63 NA05 ZA89 ZB07 ZB13 ZB26 ZB33 ZB35 ZC54 4C088 AB21 BA08 BA31 MA07 MA32 MA63 NA05 ZA89 ZB07 ZB13 ZB26 ZB33 ZB35 ZC54 4C206 AA01 AA02 CA20 MA01 MA04 MA52 MA83 NA05 ZA89 ZB07 ZB13 ZB26 ZB33 ZB35 ZC54

Claims (82)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚の障害を治療するための構成体であって、 皮膚の病変に適用したときに局所免疫応答を誘発させる能力を特徴とする感作
    剤と、 皮膚に該感作剤を適用するための送出手段 とを含む皮膚病変の治療用構成体。
  2. 【請求項2】 皮膚の病変が鼻ポリープ、メラノーマ、疱疹びらん、基底細
    胞癌及びいぼよりなる群から選択される請求項1に記載の構成体。
  3. 【請求項3】 皮膚の病変が皮膚のウイルス性感染症よりなる請求項1に記
    載の構成体。
  4. 【請求項4】 皮膚の病変が少なくとも1種のいぼを含む請求項1に記載の
    構成体。
  5. 【請求項5】 少なくとも1種のいぼが少なくとも1個の尋常性いぼ(ve
    rruca vulgaris)、少なくとも1個の底足いぼ、少なくとも1個
    の手掌いぼ、少なくとも1個の扁平いぼ(verruca plana)、少な
    くとも1個のモザイク様いぼ(condyloma acuminatum)、
    少なくとも1個の性病いぼ及びそれらの組合せよりなる群から選択される請求項
    4に記載の構成体。
  6. 【請求項6】 少なくとも1種のいぼが少なくとも1個の底足いぼである請
    求項5に記載の構成体。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種のいぼが少なくとも1個の尋常性いぼである
    請求項5に記載の構成体。
  8. 【請求項8】 感作剤による更なる作用を実質的に封じる中和剤を更に含み
    、この中和剤が皮膚の病変に適用するための感作剤とは別に該感作剤の適用の後
    に与えられる請求項1に記載の構成体。
  9. 【請求項9】 感作剤が毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりなる群か
    ら選択される植物により天然で産する化合物よりなる請求項1に記載の構成体。
  10. 【請求項10】 感作剤がウルシ科(Anacardiaceae)の部類
    よりなる群から選択される植物により天然に産する化合物よりなる請求項1に記
    載の構成体。
  11. 【請求項11】 感作剤が植物の汁液の1種以上の成分よりなる請求項9又
    は10に記載の構成体。
  12. 【請求項12】 感作剤がウルシオールを含む請求項9又は10に記載の構
    成体。
  13. 【請求項13】 ウルシオールが毒オークのウルシオール、毒ツタのウルシ
    オール及び毒シューマックのウルシオールよりなる群から選択される請求項12
    に記載の構成体。
  14. 【請求項14】 感作剤が毒オーク、毒ツタ及び毒シューマックよりなる群
    から選択される植物から得られた抽出物よりなる請求項1に記載の構成体。
  15. 【請求項15】 感作剤がウルシ科(Anacardiaceae)の部類
    よりなる群から選択される植物から得られた抽出物よりなる請求項1に記載の構
    成体。
  16. 【請求項16】 感作剤が非メチル化CpG単位を含有するポリヌクレオチ
    ドよりなる請求項1に記載の構成体。
  17. 【請求項17】 ポリヌクレオチドが次式: 5’−X12CGX34−3’ (ここで、 (i)C及びGはメチル化されていず、 (ii)X1、X2、X3及びX4はヌクレオチドであり、 (iii)該ポリヌクレオチドの5’又は3’末端又はその近傍にはGCGトリ
    ヌクレオチドは存在せず、 (iv)該ポリヌクレオチドは2〜100nt又はbpの間の長さを有する) により表わされるコンセンサス単位を含有する請求項16に記載の構成体。
  18. 【請求項18】 ポリヌクレオチドが次式: 5’−X12CGX34−3’ (ここで、 (i)X2はアデニン、グアニジン又はチミンであり、 (ii)X3はシトシン又はチミンであり、 (iii)X1+X4は合わせて約0〜26nt又はbpである) により表わされるコンセンサス単位を含有する請求項16に記載の構成体。
  19. 【請求項19】 ポリヌクレオチド内の1種以上のヌクレオチド残基が安定
    化された残基である請求項16〜18のいずれかに記載の構成体。
  20. 【請求項20】 安定化された残基がホスホロチオエート残基よりなる請求
    項19に記載の構成体。
  21. 【請求項21】 ポリヌクレオチドが8〜40nt又はbpの範囲の長さを
    有する請求項16〜18のいずれかに記載の構成体。
  22. 【請求項22】 リポ多糖類、リピドA、加熱殺菌細菌、百日咳ウイルスエ
    ピトープ、サイトカイン、コレラ毒、プロホレラゲノイド、コレラ毒Bサブユニ
    ット及び菌類多糖類よりなる群から選択される請求項1に記載の構成体。
  23. 【請求項23】 毒オーク、毒ツタ、毒シューマック及びそれらの抽出物よ
    りなる群から選択される感作剤と、該剤を皮膚の病変と接触させるための該剤と
    関連させた送出手段とを含む構成体。
  24. 【請求項24】 ウルシ科(Anacardiaceae)の部類である植
    物及びそれらの抽出物よりなる群から選択される感作剤と、該剤を皮膚の病変と
    接触させるための該剤と関連させた送出手段とを含む構成体。
  25. 【請求項25】 送出手段が該剤を皮膚の表面に適用するように配置され構
    成される請求項23に記載の構成体。
  26. 【請求項26】 送出手段が該剤を皮膚の表面に適用するように配置され構
    成される請求項24に記載の構成体。
  27. 【請求項27】 送出手段が、感作剤が配置されている溜めを含む第一端部
    と、握り及び取り扱いを容易にさせるために構成され配置されている柄とを有す
    る塗布具よりなる請求項1、25又は26に記載の構成体。
  28. 【請求項28】 送出手段がペン型塗布具として実質的に構成される請求項
    27に記載の構成体。
  29. 【請求項29】 溜めが含浸パッドよりなる請求項27に記載の構成体。
  30. 【請求項30】 パッドが柄の第一端部の表面から突き出ている請求項29
    に記載の構成体。
  31. 【請求項31】 パッドが柄の第一端部を実質上カバーしている請求項29
    に記載の構成体。
  32. 【請求項32】 送出手段からの感作剤の損失を防止するように第一端部上
    にしっかりと嵌合するように適合させたキャップを更に含む請求項28に記載の
    構成体。
  33. 【請求項33】 送出手段が感作剤を含浸させた綿を先端にかぶせた綿棒よ
    りなる請求項27に記載の構成体。
  34. 【請求項34】 送出手段が、 感作剤が配置されている中空の伸長した部材と、 該中空伸長部材から感作剤を追い出すようにそれに圧力を及ぼす手段 とを含む請求項1、25又は26のいずれかに記載の構成体。
  35. 【請求項35】 圧力を及ぼす手段が圧縮性バルブからなる請求項34に記
    載の構成体。
  36. 【請求項36】 送出手段が皮膚用貼付剤からなり、送出様式が皮膚との接
    触を伴う請求項1、25又は26のいずれかに記載の構成体。
  37. 【請求項37】 中和剤を更に含む請求項27に記載の構成体。
  38. 【請求項38】 中和剤が感作剤と物理的に別個に与えられる請求項37に
    記載の構成体。
  39. 【請求項39】 感作剤が予め適用された皮膚の病変に適用されたときに、
    感作剤との接触の結果としての更なる免疫刺激を実質的に封じる中和剤が配置さ
    れた第二の溜めを有する第二端部を更に含む請求項27に記載の構成体。
  40. 【請求項40】 皮膚の病変を治療するにあたり、 1種以上の皮膚の病変を患っている個体を確認し、 個体の皮膚に局所免疫応答を引き出すことができる感作剤を与え、 1種以上の病変を感作剤と接触させる 工程を含む皮膚の病変の治療方法。
  41. 【請求項41】 接触工程が1種以上の皮膚の病変の表面を感作剤と接触さ
    せることからなる請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 確認工程が1種以上のウイルス性の皮膚の病変を患ってい
    る個体を確認することからなる請求項40に記載の方法。
  43. 【請求項43】 確認工程が1種以上のいぼを患っている個体を確認するこ
    とからなる請求項40に記載の方法。
  44. 【請求項44】 1種以上のいぼが尋常性いぼ、足底いぼ、手掌いぼ、扁平
    いぼ、モザイク様いぼ、性病いぼ及びこれらの組合せよりなる群から選択される
    請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 接触工程が病変を含む皮膚の表面に感作剤を適用すること
    からなる請求項40に記載の方法。
  46. 【請求項46】 感作剤が毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりなる群
    から選択される植物の汁液中に天然に産する1種以上の化合物よりなる請求項4
    5に記載の方法。
  47. 【請求項47】 感作剤が毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりなる群
    から選択される植物から得られる抽出物よりなる請求項45に記載の方法。
  48. 【請求項48】 感作剤がウルシ科(Anacardiaceae)の部類
    よりなる群から選択される植物に天然に産する1種以上の化合物よりなる請求項
    45に記載の方法。
  49. 【請求項49】 感作剤がウルシオールを含む請求項46に記載の方法。
  50. 【請求項50】 感作剤が非メチル化CpG単位を含有するポリヌクレオチ
    ドよりなる請求項45に記載の方法。
  51. 【請求項51】 ポリヌクレオチドが次式: 5’−X12CGX34−3’ (ここで、 (i)C及びGはメチル化されていず、 (ii)X1、X2、X3及びX4はヌクレオチドであり、 (iii)該ポリヌクレオチドの5’又は3’末端又はその近傍にはGCGトリ
    ヌクレオチドは存在せず、 (iv)該ポリヌクレオチドは2〜100nt又はbpの間の長さを有する) により表わされるコンセンサス単位を含有する請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 ポリヌクレオチドが次式: 5’−X12CGX34−3’ (ここで、 (i)X1はアデニン、グアニジン又はチミンであり、 (ii)X3はシトシン又はチミンであり、 (iii)X1+X4は合わせて約0〜26nt又はbpである) により表わされるコンセンサス単位を含有する請求項50に記載の方法。
  53. 【請求項53】 ポリヌクレオチド内の1種以上のヌクレオチド残基が安定
    化された残基である請求項50〜52のいずれかに記載の方法。
  54. 【請求項54】 安定化された残基がホスホロチオエート残基よりなる請求
    項53に記載の方法。
  55. 【請求項55】 ポリヌクレオチドが8〜40nt又はbpの範囲の長さを
    有する請求項50〜52のいずれかに記載の方法。
  56. 【請求項56】 リポ多糖類、リピドA、加熱殺菌細菌、百日咳ウイルスエ
    ピトープ、サイトカイン、コレラ毒、プロホレラゲノイド、コレラ毒Bサブユニ
    ット及び菌類多糖類よりなる群から選択される請求項45に記載の方法。
  57. 【請求項57】 接触工程が感作剤を送出手段によって送出させることより
    なる請求項記40に記載の方法。
  58. 【請求項58】 送出手段がペン型塗布具、バルブ型塗布具及び皮膚用貼付
    剤よりなる群から選択される請求項57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 送出手段が、感作剤が配置されている溜めを含む第一端部
    と、握り及び取り扱いを容易にさせるために構成され配置された柄とを有する塗
    布具よりなる請求項57に記載の方法。
  60. 【請求項60】 送出手段がペン型塗布具として実質的に構成される請求項
    59に記載の方法。
  61. 【請求項61】 溜めが含浸パッドよりなる請求項59に記載の方法。
  62. 【請求項62】 パッドが柄の第一端部の表面から突き出ている請求項61
    に記載の方法。
  63. 【請求項63】 パッドが柄の第一端部を実質上カバーしている請求項61
    に記載の方法。
  64. 【請求項64】 送出手段からの感作剤の損失を防止するように第一端部上
    にしっかりと嵌合するように適合させたキャップを更に含む請求項59に記載の
    方法。
  65. 【請求項65】 送出手段が感作剤を含浸させた綿を先端にかぶせた綿棒よ
    りなる請求項60に記載の方法。
  66. 【請求項66】 送出手段が、 感作剤が配置された中空の伸長した部材と、 該中空伸長部材から感作剤を追い出すようにそれに圧力を及ぼす手段 とを含む請求項59に記載の方法。
  67. 【請求項67】 圧力を及ぼす手段が圧縮性バルブからなる請求項66に記
    載の方法。
  68. 【請求項68】 送出手段が溜めと貼付手段を含む皮膚用貼付剤よりなる請
    求項57に記載の方法。
  69. 【請求項69】 溜めが感作剤を含浸させたマトリックスよりなる請求項6
    8に記載の方法。
  70. 【請求項70】 マトリックスがガーゼパッドよりなる請求項69に記載の
    方法。
  71. 【請求項71】 貼付手段が接着剤を含む請求項68に記載の方法。
  72. 【請求項72】 感作剤がウルシオールを含む請求項68〜71のいずれか
    に記載の方法。
  73. 【請求項73】 ウルシオールが毒オークのウルシオール、毒ツタのウルシ
    オール及び毒シューマックのウルシオールよりなる群から選択される請求項72
    に記載の方法。
  74. 【請求項74】 皮膚の病変がメラノーマ、鼻ポリープ、疱疹びらん及び基
    底細胞癌よりなる群から選択される請求項40に記載の方法。
  75. 【請求項75】 1種以上の皮膚病変を感作剤と接触させる工程に続いて達
    成され且つ感作剤による局所免疫応答の誘発を実質的に停止させる工程を更に含
    む請求項40に記載の方法。
  76. 【請求項76】 皮膚の病変に適用されたならばその病変を減少させるのに
    十分な局所免疫応答を誘発させる能力を特徴とする感作剤を含有する第一塗布具
    と、 感作剤が予め適用されている皮膚の病変に適用されたときに免疫応答の誘発を
    実質的に停止させる能力を特徴とする中和剤を含有する第二塗布具 とを含むキット。
  77. 【請求項77】 毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりなる群から選択
    される植物の汁液の1種以上の成分であって、いぼの表面と接触したときにいぼ
    の縮小をもたらす宿主応答を誘発させる能力を特徴とするものよりなる感作剤と
    、該感作剤をいぼに適用するための送出手段とを含む構成体。
  78. 【請求項78】 毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりなる群から選択
    される植物から得られた抽出物であって、いぼの表面と接触したときにいぼの縮
    小をもたらす宿主応答を誘発させる能力を特徴とするものよりなる感作剤と、該
    感作剤をいぼに適用するための送出手段とを含む構成体。
  79. 【請求項79】 いぼを治療するにあたり、 1種以上のいぼを患っている個体を確認し、 いぼの少なくとも一つの表面に、毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりな
    る群から選択される植物の汁液の1種以上の成分であって、いぼの表面と接触し
    たときにいぼの縮小をもたらす宿主応答を誘発させる能力を特徴とするものより
    なる感作剤を適用する ことを含むいぼの治療方法。
  80. 【請求項80】 いぼを治療するにあたり、 1種以上のいぼを患っている個体を確認し、 いぼの少なくとも一つの表面に、毒ツタ、毒オーク及び毒シューマックよりな
    る群から選択される植物から得られた抽出物であって、いぼの表面と接触したと
    きにいぼの縮小をもたらす宿主応答を誘発させる能力を特徴とするものよりなる
    感作剤を適用する ことを含むいぼの治療方法。
  81. 【請求項81】 ウルシ科(Anacardiaceae)の部類である植
    物よりなる群から選択される植物から得られた抽出物であって、いぼの表面と接
    触したときにいぼの縮小をもたらす宿主応答を誘発させる能力を特徴とするもの
    よりなる感作剤と、該感作剤をいぼに適用するための送出手段とを含む構成体。
  82. 【請求項82】 いぼを治療するにあたり、 1種以上のいぼを患っている個体を確認し、 いぼの少なくとも一つの表面に、ウルシ科(Anacardiaceae)の
    部類である植物よりなる群から選択される植物から得られた抽出物であって、い
    ぼの表面と接触したときにいぼの縮小をもたらす宿主応答を誘発させる能力を特
    徴とするものよりなる感作剤を適用する ことを含むいぼの治療方法。
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