JP2002532330A - タイヤ用二重組成(dualcomposition)トレッドバンド - Google Patents
タイヤ用二重組成(dualcomposition)トレッドバンドInfo
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Abstract
Description
、より詳しくは非対称のトレッドデザインを有するタイヤの操縦および快適特性
を改善するためのトレッドバンドに関する。
また自動車によって発生される加速度、制動および方向力を可能な限り道路に伝
えるように設計される。これらの力は、タイヤのエラストマ混合物と道路の粗い
表面との間に存在する摩擦によって道路に作用する。優れた操縦特性を得るため
に、タイヤと道路との間の摩擦は、種々の運転状態下において、例えば乾燥、湿
潤、冠雪および凍結表面で運転するときに、優れた設計のタイヤによって最大化
される必要がある。さらに、タイヤはまた、快適かつ滑らかな乗心地や、長い耐
用マイル数といった、機能的特徴を提供すべきである。上記の特性は、タイヤが
過度の速度で、それほど理想的でない道路表面上で駆動される場合、あるいは周
囲温度が極度の高温または低温に達している場合のように、タイヤが普通でない
運転条件下で使用される場合にも、維持されなければならない。
性の1つは、そのトレッドバンド上に設けられるトレッドパターンである。トレ
ッドパターンは、円周方向および横断方向の両方にトレッドバンドに交差する一
連の溝から成り、トレッドバンドに別個の固体ブロックとリブとを画定する。こ
れらのブロックとリブは特定のパターンを形成するために配設される。このパタ
ーンは、タイヤの予想される使用に応じて変更され、例えば、乾燥した道路での
操縦用に、または濡れた道路での操縦用に、または冠雪および凍結状態での操縦
用に、最適化し得る。
基準である、トレッドパターンの正味対全体比(net to gross ratio)によって
特徴づけることが可能である。正味対全体比は、路面に実際に接触するトレッド
エッジの間のブロックの面積(正味の接触面積)を、トレッドエッジの間のブロ
ックと溝の全体表面(全体面積)で割ることによって導かれる。等しいトレッド
幅の同様のタイヤでは、正味対全体比がより大きくなると、より多くのゴムが路
面と接触する。
れている。対称なトレッドパターンは最も一般的なパターンであり、観測者がタ
イヤを見る方向に関係なく同じように見える設計を有する。対称なトレッドバン
ドを有するこの種類のタイヤは、自動車のどちらの側面にも装着することができ
、どちらの方向の回転にも適切である。非対称のタイヤも、より一般的になりつ
つある。タイヤが、タイヤの回転軸に対して垂直の面によって2部分に分割され
たトレッドバンドを有する場合、タイヤは非対称であると規定される。各トレッ
ドバンド部分は、特定の目的のために最適化された異なる設計を有する。例えば
、自動車に最も近いトレッドバンド部分は湿潤表面の操縦のために最適化し、他
方、他の部分はコーナリングのために最適化することができる。非対称のタイヤ
は、特定の配向で装着する必要があり、1つの所定のトレッドバンド部分が常に
自動車の最も近くに装着されることになる。最後に、方向性のトレッドバンドを
有するタイヤも使用できる。トレッドパターンがタイヤの赤道面に関して鏡像状
である場合、トレッドバンドは方向性であり、タイヤは、自動車に関して好まし
い方向の回転をする状態で装着されるように設計される。
できる。例えば、トレッドパターンは、耐摩耗性により優れるように、また乾燥
した状態でより優れた操縦性を提供するように設計できるか、あるいはハイドロ
プレーニング現象に対してより抵抗性があるように、また湿潤または冠雪表面で
より優れたトラクションを提供するように設計できる。トレッドパターンの設計
はまた、タイヤの乗心地の快適さおよび滑らかさに影響を及ぼす。トレッドパタ
ーンは、タイヤの方向安定性を維持すること、道路とのタイヤの滑らかかつ静か
な回転接触の促進することを、補助できる。
、ある場合には100℃を越えることさえあり得る高い動作温度との両方の存在
下で、タイヤの優れた操縦能力と優れた耐摩耗性とを組み合わせることは、困難
な仕事である。高いタイヤ動作温度は、特に高速度でカーブの多い道路を走行す
るときに、タイヤ内に生じる熱機械的応力によって引き起こされ、タイヤの寿命
を減らす傾向を有する。低い温度では、タイヤのエラストマ混合物の摩耗は小さ
くなる傾向があるが、道路との摩擦も小さくなり、かくして操縦性能が低減する
。温度が高くなると、性能は高くなるが、耐摩耗性が悪化する。
。優れた操縦のために最適化されたタイヤは、より堅い混合物から製造される傾
向があり、より堅い混合物は、より柔らかくより柔軟な混合物よりも、粗い、あ
まり快適でない乗心地をしばしばもたらす。これは、粗い乗心地は運転者に疲労
をもたらし得るので、特に長時間運転で問題となる可能性がある。
抵抗を同時に提供するタイヤ設計のための、相矛盾する必要条件は、達成するこ
とが困難であった。このことは、従来のタイヤ設計において種々の妥協をもたら
した。タイヤ(特にタイヤのトレッドバンド)を製造するために使用される材料
、およびタイヤのトレッドバンド上に形成されるトレッドパターンの両方におい
て、妥協が行われている。このように、あらゆる種類の天気状態と温度で優れた
操縦特性を提供し、滑らかかつ快適な乗心地を得たいという願望は、トレッドパ
ターンの設計およびトレッドバンドを形成するために使用される混合物の両方に
おいて、それほど理想的でない選択を必要としている。従来、トレッドバンド構
造内で異なるエラストマ混合物を組み合わせて、タイヤ性能の相矛盾する必要条
件によって課せられる多くの要求を満たす試みが行われてきた。例えば、英国特
許第1,588,575号は、氷と雪で覆われた道路、ならびに乾燥した道路上
で、優れたトラクションを提供可能なトレッドを有する自動車用タイヤを記述し
ている。この特許のタイヤトレッドは、互いに近接する2つの別個の環状の周方
向に延在する部分を有し、これらは互いに異なる構造を有しており、各々は、他
方の部分を形成する組成物のものとは異なる第2順位の温度(ガラス転移温度と
しても公知)を有するエラストマ組成物から製造される。
許出願第864446号に記述されている。この出願では、100重量部のエラ
ストマ材料と、50〜100重量%のカーボンブラックと0〜50重量%のシリ
カとを含む40〜120重量部の充填材と、3〜40重量部の少なくとも従来の
添加剤とを含む第1の部分Aから成るタイヤトレッドが使用された。トレッドは
また、100重量部のエラストマ材料と、30〜100重量%のシリカと0〜7
0重量%のカーボンブラックとを含む40〜120重量部の充填材と、3〜40
重量部の少なくとも従来の添加剤とを含む第2の部分Bを有していた。すべての
ケースにおいて、部分Bのシリカ含有量は、部分Aよりも少なくとも20%高か
った。
成され、またトレッドバンドの部分の各々が異なる弾性係数(周期的な変形の間
に保持かつ回復されるエネルギを測る)を有するエラストマ混合物から形成され
るならば、トレッドバンド混合物とトレッドパターンとの間に結果として得られ
る相乗的な相互作用は、快適さと滑らかさの改善をタイヤに提供し、ならびに乾
燥した道路状態における操縦特性の改善が達成されることを認識した。
、より低い弾性係数を有する混合物から形成され、また濡れた道路上の運転のた
めに最適化されたトレッドデザインを有していたとき、特に大きかった。逆に、
自動車からより遠いトレッドバンドの外側部分は、より高い弾性係数の混合物か
ら形成され、また乾燥した道路のコーナリングのために最適化されたトレッドデ
ザインを有していた。
の改善を提供するタイヤである。
カスのエッジに沿って延在する側壁(サイドウォール)と、カーカスの半径方向
外側に配設されたトレッドバンドと、カーカスとトレッドバンドとの間に間挿さ
れたベルト構造体とを有する。自動車に固定されたリム上にタイヤが装着される
とき、タイヤの内側面は、自動車中心線に最も近い側面であり、一方、外側面は
、通常運転の間、自動車中心線から最も遠い側面である。トレッドバンドは、第
1の弾性係数を有するエラストマ混合物から製造される第1の部分と、第2の異
なる弾性係数を有するエラストマ混合物から製造される第2の部分とを有する。
トレッドバンドの第1の部分は23℃で12MPa〜16MPaの弾性係数を有
する。トレッドバンドの第2の部分は23℃で7MPa〜11MPaの弾性係数
を有する。第1の部分はまた、第2の部分のトレッドパターンと異なるトレッド
パターンを含む。
である。第1の部分は、カーカスの外側面に隣接して配置され、自動車が走行し
ているときにコーナリング力に耐えるために、および乾燥表面上の優れた操縦性
能を提供するために最適化されたトレッドパターンを有する。第2の部分は、カ
ーカスの内側面に隣接して配置され、濡れた降雨状態におけるトラクションのた
めに、またハイドロプレーニング現象に耐えるために最適化されたトレッドパタ
ーンを有する。
も少なくとも1MPa大きい、より好ましくは少なくとも3MPa大きい弾性係
数を有する。
ヤトレッドバンドである。トレッドバンドは、第1の弾性係数を有し、第1のト
レッドパターンを有する第1のトレッドバンド部分と、第2の弾性係数を有する
第2のエラストマ混合物から形成され、その上に刻まれた第2のトレッドパター
ンを有する第2のトレッドバンド部分とを有する。この場合、第1の弾性係数は
、23℃で、第2の弾性係数よりも少なくとも1MPa大きい。第1のトレッド
バンド部分はタイヤの外側面に隣接して配設される。
部分を有するタイヤを形成する段階と、第2の弾性係数を有する第2のトレッド
バンド部分を形成する段階と、第1のトレッドバンド部分に、乾いた道路のため
に最適化された第1のトレッドパターンを形成する段階と、第2のトレッドバン
ド部分に、濡れた道路のために最適化された第2のトレッドパターンを形成する
段階と、を含む非対称のタイヤの操縦および快適特性を改善するための方法が提
供される。
ヤとを有するホイールである。タイヤは、第1の弾性係数と第1のトレッドデザ
インとを有するエラストマ混合物から製造された第1の部分と、異なる第2の弾
性係数と第2のトレッドデザインとを有する混合物から製造された第2の部分と
を有する非対称のトレッドバンドを有する。前記第1の部分の弾性係数およびト
レッドパターンは、乾いた道路のためにより最適化され、また前記第2の部分の
弾性係数およびトレッドパターンは、濡れた道路のためにより最適化される。
た請求されるような本発明のさらなる説明を提供するように意図されることが理
解される。
書に記述し、また添付の図に例示する。
能と快適性、ならびに耐久性と低い転がり抵抗は、異なる弾性係数を有するエラ
ストマ混合物からそれぞれ製造される2つの部分に分割されたトレッドバンドと
共に非対称のトレッドパターンを使用することによって得ることができることを
示している。トレッドバンドの2部分は、互いに隣接した周方向バンドの形状で
あり、タイヤの回転軸に対して垂直の面によって分離される。自動車から離れる
方へ面する(facing away from the vehicle)タイヤ外縁の最も近くに配設され
た部分として規定される外側トレッドバンド(またはトレッドバンドの第1の部
分)は、より堅く、また自動車がターンしているときにコーナリング力に耐える
ように設計されたトレッドパターンを有する。本願明細書では、「より堅い」は
、エラストマ混合物のより高い弾性係数を示し、「より柔らかい」はより低い弾
性係数を示す。外側トレッドバンド部分は、乾燥した道路におけるトラクション
を提供するために最適化されたトレッドパターンを有する。自動車に面するタイ
ヤ内縁の近くのトレッドバンドの部分は、内側トレッドバンド(またはトレッド
バンドの第2の部分)であり、外側トレッドバンドよりも低い弾性係数を有する
、より柔らかい混合物から製造される。内側トレッドバンド部分は、ハイドロプ
レーニング現象を防止し、濡れた道路におけるトラクションを提供するために最
適化されたトレッドパターンを有する。
1は、織物または金属のスレッドまたはワイヤから製造される補強コードを備え
る、少なくとも1つのゴム引布のプライ4によって形成された補強構造を有する
カーカス2を具備する。このプライ4は、布のエラストマ混合物に組み込まれ、
ビードワイヤ8にそれぞれ固定された端部6を有する。好ましくは、カーカスプ
ライの端部6は、ビードワイヤ8の周囲を巻き、側壁10の少なくとも1部分に
沿って、タイヤのトレッドバンドに向かって半径方向に戻る。ゴムから製造され
た充填材要素12は、プライ4とその反り上がった端部6との間に配置される。
ビードコア8、要素12およびプライ6の反り上がった端部を具備するタイヤの
部分は、対応するリム(図示せず)にタイヤを固定するために使用されるタイヤ
ビードを形成する。
ードを有するラジアル型カーカスである。トレッドバンド34はカーカス上に周
方向に設けられ、路面と接触するタイヤ表面を形成する。トレッドバンドの幅L
は、トレッドバンド34の湾曲部分と側壁10との交差点の間の距離によって画
定される。トレッドパターンはトレッドバンド上に形成され、円周方向および横
断方向の両方にトレッドバンドを横切る対応するノッチと溝22、24とによっ
て互いに分離された複数のブロック18と20を具備する。さらに、これらのブ
ロックには種々のスリットとカットを設けることが可能である。種々の構造のこ
れらの構造要素を組み合わせることによって、多くの異なるトレッドパターンを
造ることができ、これらを異なるタイヤ用途のために最適化することができる。
具備し、かかるベルト構造体は、カーカス2とトレッドバンド34との間に間挿
され、実質的にトレッドの全幅にわたってタイヤの1つの側壁から他方に延在す
る。ベルト構造体26は、好ましくは金属製の補強コードから成る半径方向に重
ね合わせた2つの層28と30を具備する。各層内の補強コードは互いに並列で
あるが、ある角度で隣接層のコードに交差する。好ましくは、ベルト構造体26
はまた、層28と30よりもタイヤの回転軸から半径方向にさらに遠くに配置さ
れた補強コードの付加層32を具備し、かかる付加層は、好ましくは織物のスレ
ッドを、あるいはさらにより好ましくはナイロンのような熱収縮材料を、周方向
に方向付けて製造される。
設された2つの周部分AとBを有する。トレッドバンドの第1の部分Aはタイヤ
の外面36に隣接して配設され、第1の弾性係数を有するエラストマ混合物から
形成される。この弾性係数は高く、当業者に周知の複数の方法で、例えば、カー
ボンブラックの充填材を使用するか、あるいは混合物内の複数種類のゴム量を変
えることによって、混合物に特定の成分を加えて得ることができる。所望の第1
の弾性係数が得られる限り、第1のトレッドバンド部分を形成するエラストマ混
合物の実際の組成を変えることができる。
ーンが設けられる。好適な実施形態では、この第1のトレッドパターンを最適化
して、乾燥した状態におけるタイヤの優れたコーナリング性能および優れた操縦
特性を提供することができる。これは、低減した数の溝とノッチを有する第1の
トレッドパターンを設けることによって提供され、この結果、通常運転中に、よ
り多くのエラストマ混合物が舗装道路と摩擦接触することになる。路面に接触す
るエラストマ混合物の量は、上に説明したように、トレッドバンドの正味対全体
比として説明することができる。従って、より大きな正味対全体比は、より多く
のエラストマ混合物が舗装道路と接触していることを示し、これによって、乾燥
した状態においてより優れたタイヤの操縦特性が得られ、また優れた設計のタイ
ヤの摩耗低減をもたらす。
係数よりも低い第2の弾性係数を有するエラストマ混合物から形成される。第2
の部分は、当業者に周知の複数の方法で、例えば、特定のゴム成分を混合物に加
えることによって、あるいはエラストマ内の複数種類のゴム成分の量を変えるこ
とによって、あるいは混合物それ自体にシリカを加えることによって、得ること
ができる。
自動車に面する側面であるタイヤの内面38に隣接したトレッドバンドの内側に
、第2の部分Bを配設することが好ましい。
パターンと異なる第2のトレッドパターンを有する。第2のトレッドパターンは
、湿潤状態において優れた操縦を提供するために、またタイヤのハイドロプレー
ニング現象に耐えるように最適化される。これは、トレッドバンドのこの部分に
おいてエラストマ混合物のより小さい表面積が舗装面と接触するように、より多
くの溝とノッチを設けることによって達成される。換言すれば、トレッドバンド
のこの部分のトレッドパターンは、トレッドバンドの第1の部分に用いたトレッ
ドパターンよりも小さい正味対全体比を有する。溝とノッチがより多くまたより
大きくなると、タイヤと舗装面との間に捕らえられた水が逃げるスペースが大き
くなる。より小さい正味対全体比を有するトレッドパターンは、タイヤの下に水
の層を形成することを防止し、この結果、ブロックを形成するトレッドパターン
の部分は舗装面と接触したままであることができる。このようにして、トレッド
パターンは、高速時の舗装面からタイヤのハイドロプレーニング現象を防止する
。
ENERGY」で公知のPirelliタイヤであり、このタイヤは、水分散用
の大きな溝を有する内側領域、直線における安定性強化および制動グリップ用の
堅牢な中央領域、および高いコーナリンググリップを保証する大きなショルダブ
ロックを有する外側領域を有する。
ヤの剛性は、トレッドパターンデザインの関数であり、トレッド混合物の弾性係
数の関数である。設計の正味対全体比がより大きくなると、タイヤはそれに応じ
てより堅くなる傾向がある。この結果、本発明によるタイヤでは、トレッドデザ
インおよびトレッド混合物の組成は、タイヤの外側部分の剛性を増し、内側部分
の剛性を低減する。異なるトレッドデザインの影響と2つのトレッド部分のトレ
ッド混合物の弾性係数との間に相乗作用が生じ、このため、得られるタイヤの剛
性特性は、トレッドバンド全体にわたりトレッドパターンまたはトレッド混合物
の弾性係数を変えることのみによって得られるよりも優れた乗心地および操縦を
提供する。
詰まっていないトレッドデザインと結び付けられ、結果として、より柔らかく剛
性の低いトレッドバンドが得られる。この混合物は、タイヤ全体について運転の
全体的な快適さと滑らかさを改善するために、トレッドバンドの第2の部分Bで
用いられる。同時に、タイヤはトレッドバンドの第1の部分Aによって提供され
る改善された乾燥時の操縦能力を有し、かかる第1の部分Aは、より大きな正味
対全体比とより高い弾性係数の混合物とを有する。
なくとも23℃で測定して1MPaである。本発明の好適な実施形態では、トレ
ッドバンドAの第1の部分は23℃で測定して12MPa〜16MPaの弾性係
数を有し、トレッドバンドの第2の部分は23℃で測定して7MPa〜11MP
aの弾性係数を有する。
で測定して少なくとも3MPaである。本発明のより好適な実施形態によれば、
23℃において、トレッドバンドの第1の部分の弾性係数は14.3MPaであ
り、トレッドバンドの第2の部分の弾性係数は9.3MPaである。
値は、2つの値の間の差が好ましい範囲に維持される限り、タイヤの特定の用途
、例えばスポーツカー用タイヤ、あるいは濡れたまたはぬかるみ状態の運転用に
設計されたタイヤに適合させるために、調整し得る。
ンドの第2の部分の幅の寸法は、操縦性能の改善と運転の快適さおよび滑らかさ
の改善との所望のバランスを達成するように定められる。図2に示したように、
タイヤの外面36に隣接して配設されたトレッドバンドの第1の部分Aは、トレ
ッドバンドの全幅の約50%を占める。一般的に、トレッドバンドの第2の部分
の幅がトレッドバンドの全幅の25〜80%の間にあり、残部のトレッドバンド
はトレッドバンドの第1の部分によって占められるとき、トレッドバンドの2つ
の部分の間の所望の相乗作用が獲得される。より好適な実施形態では、トレッド
バンドの第2の部分はトレッドバンド全幅の50〜80%を占める。第1および
第2のトレッド部分の間の他の分割割合が、操縦および快適さを最適化するため
に多様な用途で用いられ得る。すべての実施形態において、タイヤの側壁は、ト
レッドバンドのものとは異なるエラストマ混合物から形成され、トレッドバンド
の第1の部分または第2の部分の部分ではない。
を有していた。外側部分は混合物Aから、内側部分は混合物Bから形成された。
混合物AとBの組成は表1に記載されている。
期的な変形の間に保持かつ回復されたエネルギを測定)、および損失係数「ta
nδ」(tanδ=E”/E’、ここで、E”=周期的な変形の間に熱放散され
たエネルギを測定した損失係数)は、直径14mm長さ25mmさの円筒状試験
片で測定された。試験は、70℃で、100Hzの正弦波変形周波数によって、
予め25%圧縮してある試験片に対し、変形されていない試験片と比較してさら
に3.5%の変形を受けさせて、行われた。試験の前に、続いて行われる測定の
データを安定させるために、試験片に従来の調製サイクルを受けさせた。例えば
、試験片はトレッドバンドの一部分から得ることができるであろう。
リートパターンと異なる混合物とを有するタイヤと比較された。このような比較
対象のタイヤは、商標名「P200 CHRONO ENERGY(登録商標)
」でPirelliから入手可能なタイヤのトレッドパターンを有する。結果が
表3に示されている。
。点数が高いほど、成績が良い。
とを示している。本実施形態では、トレッドバンドの異なる側面の弾性係数の異
なる値は、主に、混合物に使用される異なる種類のゴム量を変更することによっ
て達成される。当業者には、混合物を形成する成分の適切な種類および/または
量を使用することによって、異なる値の弾性係数を得ることが周知である。
成することができた。3つの部分は、タイヤの側壁に隣接し、トレッドバンドの
エッジに配置された2つのショルダ部分と、トレッドバンドの軸方向中心に配設
された中心部分とを含む。3つのトレッドバンド部分は、好ましくは周方向バン
ドの形状である。中心トレッドバンド部分は、低い弾性係数を有するエラストマ
混合物から形成され、それほど詰まっていないトレッドパターンデザインを有す
る。2つのショルダ部分は、より大きな弾性係数を有する混合物から製造され、
より詰まったトレッドパターンデザインを有する。本実施形態は、自動車または
オートバイ用タイヤのために使用でき、操縦および快適性の利点を提供するであ
ろう。
更をなし得ることが、当業者には明白であろう。かくして、本発明は、本発明の
修正と変更が添付請求項およびそれらの等価物の範囲に含まれるならば、前記修
正と変更を網羅することが意図される。 添付図は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、また本明細書の一
部に組み込まれると共にそれを構成し、本発明の実施形態を例示し、そして説明
と共に本発明の原理を説明するために使用される。
面図である。
を有するタイヤを示した正面図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 トレッドパターンを有する自動車用のタイヤであって、 ラジアルカーカスと、 前記カーカスの半径方向外側に配設されたトレッドバンドと、 前記カーカスと前記トレッドバンドとの間に間挿されたベルト構造体とを含み
、 前記トレッドバンドが、23℃で測定して約12MPa〜16MPaの第1の
弾性係数を有するエラストマ混合物の第1の部分と、23℃で測定して約7MP
a〜11MPaの第2の弾性係数を有するエラストマ混合物の第2の部分とをさ
らに含み、 前記第1の部分に形成された第1のトレッドパターンが前記第2の部分に形成
された第2のトレッドパターンと異なる、タイヤ。 - 【請求項2】 前記トレッドバンドの第1と第2の部分が、タイヤの回転軸
に垂直の面に沿って分離される、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項3】 前記トレッドバンドの第1の部分が、自動車の中心線から離
れる方へ面するために適合されたタイヤ側面に隣接している、請求項1に記載の
タイヤ。 - 【請求項4】 前記第1の部分が、一定の軸方向幅のバンドである、請求項
1に記載のタイヤ。 - 【請求項5】 前記第1の部分が、前記第2の部分と同一の幅を有する、請
求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項6】 前記トレッドバンドの第2の部分が、自動車の中心線に向か
う方へ面するために適合されたタイヤ側面に隣接する、請求項1に記載のタイヤ
。 - 【請求項7】 前記第1のトレッドパターンが、第2のトレッドパターンよ
りも大きな正味/全体比を有する、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項8】 前記第2のトレッドパターンが、濡れた道路のために最適化
された正味/全体比を有する、請求項7に記載のタイヤ。 - 【請求項9】 前記第1のトレッドパターンが、乾いた道路のために最適化
された正味/全体比を有する、請求項7に記載のタイヤ。 - 【請求項10】 前記第2の部分が、第1と第2の部分を組み合わせた幅の
25%〜80%の幅を有する、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項11】 前記第2の部分が、第1と第2の部分を組み合わせた幅の
50%〜80%の幅を有する、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項12】 前記第1の弾性係数が、23℃で第2の弾性係数よりも少
なくとも1MPa大きい、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項13】 前記第1の弾性係数が、23℃で第2の弾性係数よりも少
なくとも3MPa大きい、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項14】 前記トレッドバンドが、第1と第2のエラストマ混合物の
一方から形成された少なくとも1つの付加部分をさらに含み、前記少なくとも1
つの付加部分が、交互の第1と第2のエラストマ混合物部分から成るトレッドバ
ンドを形成するために配設される、請求項1に記載のタイヤ。 - 【請求項15】 改善された操縦および快適特性を有する自動車用のタイヤ
のトレッドバンドであって、 第1の弾性係数を有する第1のエラストマ混合物から形成され、その上に刻ま
れた第1のトレッドパターンを有する、第1のトレッドバンド部分と、 第2の弾性係数を有する第2のエラストマ混合物から形成され、その上に刻ま
れた第2のトレッドパターンを有する、第2のトレッドバンド部分とを含み、 前記第1の弾性係数が、23℃で測定して前記第2の弾性係数よりも少なくと
も1MPa大きい、トレッドバンド。 - 【請求項16】 非対称タイヤを製造するための方法であって、 タイヤの上に、第1の弾性係数を有する第1のトレッドバンド部分と、前記第
1の弾性係数よりも小さな第2の弾性係数を有する第2のトレッドバンド部分と
を含むトレッドバンドを形成する段階と、 前記第1のトレッドバンド部分に、乾いた道路のために最適化された第1のト
レッドパターンを形成する段階と、 前記第2のトレッドバンド部分に、濡れた道路のために最適化された第2のト
レッドパターンを形成する段階と、 を含む方法。 - 【請求項17】 自動車用のホイールであって、 リムと、前記リムに装着されたタイヤとを含み、 前記タイヤが、 ラジアルカーカスと、 前記ラジアルカーカスの縁部に沿って延在する側壁と、 前記カーカスの半径方向外側に配設されたトレッドバンドと、 前記カーカスと前記トレッドバンドとの間に間挿されたベルト構造体と、をさ
らに含み、 前記トレッドバンドが、第1の弾性係数を有するエラストマ混合物の第1の部
分と、前記第1の弾性係数と異なる第2の弾性係数を有する別のエラストマ混合
物の第2の部分とを有し、 前記第1の部分に形成された第1のトレッドパターンが前記第2の部分に形成
された第2のトレッドパターンと異なり、 前記第1の部分の弾性係数およびトレッドパターンが、乾いた道路のためによ
り最適化され、前記第2の部分の弾性係数およびトレッドパターンが、濡れた道
路のためにより最適化されている、ホイール。
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