JP2002531571A - ペニシラン酸スルホキシドエステルの製造方法 - Google Patents

ペニシラン酸スルホキシドエステルの製造方法

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JP2002531571A
JP2002531571A JP2000586734A JP2000586734A JP2002531571A JP 2002531571 A JP2002531571 A JP 2002531571A JP 2000586734 A JP2000586734 A JP 2000586734A JP 2000586734 A JP2000586734 A JP 2000586734A JP 2002531571 A JP2002531571 A JP 2002531571A
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ジョン・ポール・ガードナー
トニー・ヤンタオ・ジャン
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D499/00Heterocyclic compounds containing 4-thia-1-azabicyclo [3.2.0] heptane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. penicillins, penems; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring

Abstract

(57)【要約】 ペニシラン酸スルホキシドエステルの新規合成法を主張する。本合成法は、6-アミノペニシラン酸から始まり、ジアゾ化を経たブロマイドへの転化、エステル化、ブロマイドの還元、そしてこの結果得られたペニシランエステルの酸化へと続く。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は有機化学分野に関連する。より具体的には、医薬および製薬化学分野
に関連する。
【0002】 (背景技術) 1940年代のペニシリンの発見および量産は、ヒト疾患の治療に変革をもたらし
た。これら初期の抗生物質は、細菌感染に対する第一の非観血的処置を提供する
ことで多くの命を救った。残念ながら、抗生物質の広範囲な使用は、費用面で拘
束されている。薬剤耐性の多くの細菌性病原株が数年の間に現れ、新たな抗生物
質の新構想および/または設計において医薬品化学者の能力に挑んでいる。
【0003】 抗生物質およびβ-ラクタマーゼ阻害剤の創薬に当たり、しばしば用いられる
製造ブロックの重要なクラスはペニシラン酸スルホキシドのエステルである。抗
生物質およびβ-ラクタマーゼ阻害剤の例は、セファクロルおよびセフロキシム
を含む。ペニシラン酸スルホキシドのエステルは、式(I)の化合物によって代表
される:
【化6】
【0004】 このクラスの分子について報告されている合成では、面倒なクロマトグラフィ
ー単離をしばしば伴い、合成と精製とが分けて行なわれる(Beels, C. M. D, et
al., J. Chem. Soc. Commun. 665, 1979, Kemp, J. E. G, et al., Tetrahedro
n Letters, 3785, 1979, Micetich, R. G., et al., Heterocycles, 23, 325, (
1985), および Johnson, G.; et al., Spec. Publ. - R. Soc. Chem. 38, 170),
(1980)を参照)。開環するというβ-ラクタムの感受性および複雑な処理工程で
の損失などのため、最終的な収率は低いことが報告されている。本発明はこの重
要なクラスの化合物についての合成に対し、単純かつ効率的な手順を提供する。
【0005】 (発明の要約) 本発明は、以下のA,B,C,D,EおよびF工程を単一反応域にて行なう式(I):
【化7】 [式中、Rはカルボキシ保護基である] で示される化合物のワンポット(1つの反応域、典型的には1つの容器)製造方
法:
【0006】 A )6-APAを亜硝酸を用いてジアゾ化し、式(II):
【化8】 で示される化合物とし、
【0007】 B )式(II)の化合物をブロマイドまたは他のハライドアニオンと反応させ、式
(III):
【化9】 で示される化合物とし、
【0008】 C )式(III)の化合物を、式RX [式中、Rが一価のラジカルであり、Xがハライ
ド、ヒドロキシなどを含む脱離基である] のアルキル化剤を用いてアルキル化し
、式(IV):
【化10】 で示される化合物とし、
【0009】 D )式(IV)の化合物を還元し、式(V):
【化11】 で示される化合物とし、
【0010】 E )式(V)の化合物を酸化して式(I)の化合物を製造し、
【0011】 F )要すれば、式(I)の化合物を単離する。
【0012】 式(I)の化合物は、式(IA)で示される抗生物質および式(IB)で示されるβ−ラ
クタマーゼ阻害剤を製造するために有用な価値のある中間体である。
【化12】
【0013】 既に報告されている式(I)の化合物の合成は、複雑な工程を要し、望む化合物
の最終的な収率が低いという報告があり、満足のいくものではない。加えて、そ
の報告されている合成は、複雑な単離工程とそれに応じた大容量の溶媒の使用が
必要である。これらの複雑な単離、および生成する廃棄物の処理に必要とされる
時間は、これらの物質を商業的に製造するにあたって重大な欠陥となる。
【0014】 本発明は、従来技術における多くの欠点を克服するものである。この新規な単
一ポット合成方法は、大容量の溶媒を必要とする多数の単離工程を回避している
。加えて、本発明は強固で、極端な温度を必要とせず、費用効率の良い試薬およ
び溶媒を利用でき、そして廃棄物を大幅に減少させ得る。
【0015】 抗生物質の工業生産が世界中で増加しているため、本方法の利点はその価値が
高まっている。この便宜で、費用効率が良く、環境を意識している本方法は、重
要な抗菌薬の製造をより安価かつより容易なものにする。
【0016】 (発明の詳しい記載) 本明細書中で用いる「6-APA」という用語は、6-アミノペニシラン酸化合物を
意味する。
【0017】 本明細書中で用いる「カルボキシ保護基」という用語は、化合物中の他の官能
基を反応させる間、カルボン酸基をブロックまたは保護するために一般的に利用
されるカルボン酸基のエステル誘導体の1つを意味する。使用するカルボキシ保
護基の種類は、誘導されるカルボン酸が後に続く反応条件に安定でありかつ適当
な時点で保護基以外の残りの分子部分を壊すことなく取り除くことができさえす
れば、重大な問題ではない。適切な保護基は当分野の化学者および化学工学の従
事者に周知であり、さらにT.W. Greene および P. Wuts, Protective Groups in
Organic Synthesis, John Wiley および Sons, New York N.Y., 1991, Chapter
5のような標準的な文献により詳しく記載されている。また、E. Haslam, Prote
ctive Groups in Organic Chemistry, J.G.W. McOmie, Ed., Plenum Press, New
York, N.Y., 1973 も参照。カルボキシ保護基の例は、例えばP-ニトロベンジル
基、アリル型基、ベンジル、ブチル、およびトリクロロエチル基を含む。一般に
、好ましいカルボキシ保護基は、容易に加水分解され得るエステルを形成する基
である。関連した用語である「保護されたカルボキシ」は、カルボキシ保護基を
意味する。
【0018】 「溶媒」という用語は、選択された反応物が少なくとも1重量%の溶解性を有
する液状の反応媒質を意味する。
【0019】 本明細書中で用いる「ワンポット」、「単一ポット」、「1つの反応域」また
は「1つの容器」は同義語であり、反応工程全体が1つの反応域(典型的には、本
質的な反応工程の全てが完了するまで、生成物の除去または単離若しくは精製を
行なうことなく、1つの反応容器)で行なわれる化学合成を意味する。
【0020】 本明細書中で用いる「脱離基」という用語は、反応中に脱離する基質分子の部
分と定義され、ハライド、ヒドロキシ、アルコキシスルホネートエステル、トリ
フレート、ホスホネートなどの基を含む。
【0021】 「ジアゾ化」という用語は、亜硝酸または他の亜硝酸供給分子を用いた第一級
アミンの処理、またはジアゾ化合物のプロトン化のどちらかによるRN ラジ
カルの生成を意味する。ジアゾ化は当業者に周知であり、例えばJ. March, Adva
nced Organic chemistry, John wiley およびSons, New York, N.Y., 1985を含
む一般的な文献に見出される。
【0022】 (一般的な方法の条件) 本反応系は単一反応域、典型的には投入および産出手段、攪拌手段(電気攪拌
器)、加熱および冷却手段(熱交換コイル)を持つ、反応物および反応の生成物
と反応しない材料から構成される反応容器(例えば、内側がガラス張りの容器)
中で行なわれる。
【0023】 バッチ、セミバッチまたは連続方法として、本方法を実施し得るが、バッチ操
作が好ましい。加圧下または減圧下で、本発明を実施し得るが、周囲大気圧下が
便利なために好ましい(例えば、約101.3KPa)。
【0024】 好ましい反応媒体は、それぞれの相が本方法のそれぞれの工程で、反応物およ
び反応生成物に適した溶媒、または溶媒の混合液である1つまたは2つの相である
。本発明の目的に有用な溶媒は、メチレンクロライド、水、低級(C1-C2)アルコ
ール、クロロホルム、アセトニトリルなどを含む。特に好ましい溶媒は、メチレ
ンクロライドおよび水を含む。
【0025】 反応式I 反応式Iは式(I)の化合物の効率的かつ実用的なワンポット合成を説明するもの
である。
【化13】 本発明の目的に有用な出発物質は6-アミノペニシラン酸であり、これは当化学
分野では6-アミノ-3,3-ジメチル-7-オキソ-4-チア-1-アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
タン-2-カルボン酸(6-APA)として知られている。6-APAは商業品であり、Penicil
lium Chrysogenumの培地から側鎖前駆体の不存在下に得ることができる:Batche
lor et al., Nature 183, 257 (1959)。6-APA製造のための合成方法は、Sheehan
et al., J. Am. Chem. Soc. 81, 5838 (1959), ibid. 84, 2983 (1962)に開示
されている。また、6-APAの製造方法も、米国特許第3, 028, 379; 2, 934, 540;
および2, 941, 995に開示されている(これら全ての教示は引用によって本明細
書中に包含される)。さらに、6-APAは当業者であれば利用可能な種々の化学供
給源から、容易に商業的に入手できる。
【0026】 A工程: 6-アミノペニシラン酸 (6-APA) のジアゾ化は、エタノールのような
適当な溶媒中で亜硝酸と処理すること(これに制限されないが)を含む、当分野
で周知の方法によって行なうことができる。亜硝酸の多くのin situ製造方法は
当分野で周知である。あるいはまた、他の亜硝酸源としてアルキル亜硝酸など(
これらに制限されないが)を使うことができる。最も一般的には、アミンおよび
無機酸の冷やした溶液に亜硝酸塩溶液を加える。6-APAの濃エタノール/硫酸溶液
に水性亜硝酸ナトリウムを添加することによって、変換を好ましく行なうことが
できる。0℃から15℃の温度範囲で最も一般的に行なわれているジアゾニウム塩
の製造が、潜在的に危険な操作であることは、当業者であれば理解されよう。こ
の反応は1から3時間を要する。
【0027】 B工程: 式(III)の化合物を得るためのブロマイド置換は、当分野で周知の多
くの方法によって行なうことができる。最も一般的に、変換は周期表のI族また
はII族のブロマイド塩溶液(例えば、水溶液)にジアゾニウム溶液を添加するこ
とによって行なう。カリウム、ナトリウムまたはリチウムブロマイドは、ブロマ
イドアニオン源として好ましい。ジアゾニウム生成の概要と同じく、同様の理由
で、多くの場合ブロマイド添加は、0℃から15℃まで温度を下げて行なうことが
好ましい。この反応工程は完了するまでに1から3時間を要する。
【0028】 しばしば、そして最も好ましくは、ジアゾニウム塩が形成されている時に、反
応混合液中にブロマイドアニオンを存在させることで置換を行なう。このように
、高反応性のジアゾニウム種は減成する前にすぐにブロマイドで置換する。加え
て、この操作によれば、ジアゾニウム塩濃度が自発的に激しい減成が起こりやす
いレベルに達することを防ぐ。
【0029】 C工程: 式(IV)の化合物を得るためのカルボキシル基のアルキル化は、当分
野で周知であり、多種多様な試薬を用いて行なうことができる。多くの場合、カ
ルボン酸化合物を式:R-Xの化合物[式中Xは、ハライド、ヒドロキシおよびホス
ホネートエステル(これらに制限されないが)などの脱離基である] と反応させ
ることでアルキル化を行なう。この変換反応では多種多様な溶媒および温度を利
用でき、それらの具体的選択は、アルキル化剤R-Xの反応性によって決定し得る
ことは、当業者であれば理解されよう。特に好ましい方法は、式中のXがハライ
ドのであり、アルキル化を相転移触媒条件下で行なう方法である。最も好ましい
条件は、メチレンクロライドおよび水の2相反応混合物中、約中性pHおよび相転
移触媒の存在下で、p-ニトロベンジルブロマイドを式(III)の化合物と反応させ
ることを含む。適当な相転移触媒は、当分野で周知であり、テトラアルキルアン
モニウム塩、テトラアルキルホスホニウム塩など(これらに制限されないが)を
含む。テトラブチルアンモニウムブロマイドは、このような好ましい触媒の1つ
である。この反応工程は、一般に0℃から40℃の温度に依存して、完了までに2か
ら20時間を要する。
【0030】 D工程: 式(V)の化合物を製造するための還元的な脱ハロゲン化は、アルキル
ホスフィン、アルキルホスファイト、亜鉛、アルミニウム/鉛、水酸化アルキル
スズ、水素/パラジウムなど(これらに制限されないが)を含み、当分野で周知
の試薬によって行なうことができる。多種多様な溶媒および温度が、本発明のこ
の変換体およびその他の変換体に利用でき、その特定の選択が還元剤の反応性に
よって決定し得ることは、当業者であれば理解されよう。好ましい還元剤はトリ
アルキルホスフィン、特にトリブチルホスフィンであり、それらを20から60分に
渡って、0℃から30℃で加える。好ましい溶媒混合液は、ジクロロメタンとメタ
ノールの混合液である。
【0031】 E工程: 式(I)の化合物を製造するためのスルフィド酸化は、過酢酸のような
過酸、およびm-クロロペル安息香酸、OXONE(登録商標)ブランドのぺルオキシ
モノ硫酸カリウム、オゾン、過ヨウ素酸ナトリウム、過酸化水素水など(これら
に制限されないが)と、硫化物を反応させることを含む、当分野で周知の方法に
よって行なうことができる。これらの酸化は、いつもという訳ではないが、多く
の場合温度を下げて行なわれる。典型的にに、その反応は0から10℃で、酸化剤
の添加の速度に応じて1から4時間に渡って行なわれる。酸化剤については、多種
多様の溶媒を、その反応条件下で不活性である限り使用することができる。好ま
しい溶媒は、低級アルコール、メチレンクロライド、クロロフォルム、アセトニ
トリル、水などを含む。加えて、これらの酸化は、しばしば溶媒の混合液を用い
て行なわれる。特に好ましい溶媒の混合液は、水/メタノール、水/エタノールお
よびメチレンクロライド/メタノールを含む。
【0032】 F工程: 式(I)の最終生成物の単離は任意であり、本発明の実施に必要という
訳ではない。得られる生成物の混合物は単離することなく、以下の変換に用いる
ことができる。式(I)の生成物の単離をもし望むなら、抽出、クロマトグラフィ
ー、結晶化など(これらに制限されないが)を含む、周知の多彩な方法によって
行なうことができる。最適な単離方法は、本発明によって製造されるエステルの
固有な特性によって決定し得ることは、当業者であれば理解されよう。特に好ま
しい単離方法は、生成物の結晶化である。とりわけ好ましい方法は、熱いメタノ
ールからの結晶化である。
【0033】 反応式のどこにおいても、適当に溶媒の添加、変更、除去をすることが望まし
い。本方法の速度および効率、また本生成物の純度も、溶媒の選択によって影響
され得る事は、当業者であれば理解できよう。加えて、本方法の工程のどこかで
、反応混合物を一度またはそれ以上不混和性溶媒を用いて洗浄すれば、式(I)の
化合物の最終精製は簡便化できる。従って、この溶媒の変更、添加または除去は
、本発明の範囲内にある。
【0034】 さらに本発明の態様は、反応式(I)中のE工程がD工程よりも先に来る場合があ
る。酸化および還元の工程は、どちらの順序でも効率的に実施し得る。従って、
本発明はこのような代わりの方法を含む。
【0035】 全ての反応工程での反応温度は、反応媒質の凝固点および沸点の範囲内にあり
、好ましくは1分から100時間の反応時間を考慮して、0℃から50℃であることが
好ましい。
【0036】 それぞれの反応工程は、ペニシラン酸前駆体のほとんどが、即ち少なくとも50
モル・パーセント、好ましくは95モル・パーセントが転化するのに十分な時間で
行われる。
【0037】 部分標本試料を回収し、生成物および/または副生成物、若しくは出発物質の
消失を分析するなどの伝統的な方法によって、反応の完了を決定でき、それによ
りそれぞれの工程での反応を監視することができる。
【0038】 実施例 実施例1 p-ニトロベンジルペニシラン酸化物 水性硫酸 ( 281 mmol, 1.25 M, 225 mL )およびエタノール 168 mlを、温度計
、攪拌器および、ガスバブラーに連結した付加的な漏斗を備えた3頭1リッター
フラスコで混合した。6-アミノペニシラン酸 ( 222 mmol, 48.1 g ) を5℃で加
えて懸濁液とし、それを臭化カリウム( 454 mmol ) 54.0 gとともに激しく攪拌
した。温度を13℃以下に保つような速度で、水に亜硝酸ナトリウム ( NaNO2 ) (
21.8 g, 316 mmol ) の水溶液 56 mLを加えた。発生した窒素ガスを、バブラー
を通して外に出した。その添加に40分かかり、得られた混合液を氷浴の温度でさ
らに50分間攪拌する間に、pHが0.97から1.97に上昇した。ジクロロメタン( 250
mL ) を加え、得られた混合液を15分間攪拌した。上面の水層を取り除き、水 11
2 mLで置き換えた。これに対して、nBu4NBr( 28.8 mmol ) 9.3 g、p-ニトロベン
ジルブロマイド( 223 mol ) およびpHを7.3にするための45% 燐酸カリウム水溶
液 ( K3PO3 ) 約95 mLを加えた。得られた混合液を室温 ( 22℃ ) で17時間攪拌
し、その間45% 燐酸カリウム( K3PO3 )水溶液と自動滴定装置を用いてpHを7.0か
ら7.3に保った。
【0039】 上面水層を吸引により除去し、メタノール 168 mLで置き換えた。ジクロロメ
タン-メタノール溶液を8℃にまで冷却し、nBu3P ( 77 mL, 310 mmol ) を滴加処
理し、常温で30分間攪拌した後、0℃にまで冷却した。温度を6℃以下に保ちなが
ら過酢酸 ( 92 mL, 希釈酢酸 32%, 437 mmol ) を、55分に渡って加えた。その
混合液を5℃で20分間攪拌し、次に5% 硫酸ナトリウム ( NaHSO3 ) 100 mL ( ネ
ガティブペルオキシド試験をするために )、5% 炭酸ナトリウム ( NaHCO3 ) 100
mL、そして塩水 100 mL で洗浄し、どろどろのスラリー 152 gを得るために濃
縮したものを、熱したメタノール 150 mLから結晶化した。0℃にまで冷却した後
、その固体をフィルターに通し、冷やしたメタノール 150 mLで洗浄し、白い固
体として表題の化合物 33.8 g ( 43 % ) を得るために45℃、真空中で乾燥させ
た。
【数1】
【0040】 基本的に、本発明の操作についての好ましい態様および様式は、前述の明細書
中に記載した。しかし、これらは限定するためのものではなく、説明するための
ものとしてとらえるべきであって、本明細書中で保護を受けようとする発明を、
開示した特定の形式に限定されるものと解釈すべきではない。本発明の意図から
外れることなく、当業者によって変更および変化させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 トニー・ヤンタオ・ジャン アメリカ合衆国46236−9284インディアナ 州インディアナポリス、ムーン・リバー・ コート12345番

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下のA,B,C,D,EおよびF工程を単一反応域にて行なう式
    (I): 【化1】 で示される化合物のワンポット製造方法: A ) 6-APAを亜硝酸を用いてジアゾ化し、式(II): 【化2】 で示される化合物とし、 B )式(II)の化合物をブロマイドアニオンと反応させ、式(III): 【化3】 で示される化合物とし、 C ) 式(III)の化合物をアルキル化し、式(IV): 【化4】 で示される化合物とし、 D ) 式(IV)の化合物を還元し、式(V): 【化5】 で示される化合物とし、 E ) 式(V)の化合物を酸化して式(I)の化合物を製造し、 F ) 要すれば、式(I)の化合物を単離する。
  2. 【請求項2】 式中のRが、p-ニトロベンジル、ベンジル、アリルまたはp-
    メトキシベンジル基のいずれかを含むカルボキシ保護基である請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 式中のRがp-ニトロベンジル基である請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 式(I)の化合物を単離する工程を含む請求項1に記載の方法
  5. 【請求項5】 式(I)の化合物またはその誘導体を含む医薬中間体、または
    医薬製剤調製のための請求項1に記載の製造方法。
JP2000586734A 1998-12-08 1999-12-03 ペニシラン酸スルホキシドエステルの製造方法 Withdrawn JP2002531571A (ja)

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