JP2002530103A - Gタンパク質共役型受容体hg51をコードするdna分子 - Google Patents

Gタンパク質共役型受容体hg51をコードするdna分子

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JP2002530103A
JP2002530103A JP2000583935A JP2000583935A JP2002530103A JP 2002530103 A JP2002530103 A JP 2002530103A JP 2000583935 A JP2000583935 A JP 2000583935A JP 2000583935 A JP2000583935 A JP 2000583935A JP 2002530103 A JP2002530103 A JP 2002530103A
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cell
cells
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リウ,チンユン
マクドナルド,テレンス・ピー
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Merck and Co Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants

Abstract

(57)【要約】 新規ヒトGタンパク質共役型受容体HG51をコードするcDNA、および該cDNAにコードされるタンパク質を提供する。HG51のアゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、Gタンパク質共役型受容体(GCPR)のロドプシンサブファミリーに
対して相同性を有するGタンパク質共役型受容体(GCPR)HG51をコードするヒトD
NA分子、HG51をコードするDNA分子を含む組換えベクター、HG51をコードする組
換えベクターを含有する組換え宿主細胞、該DNA分子にコードされるHG51タンパ
ク質、およびHG51の選択的モジュレーターの同定方法に関する。
【0002】 (発明の背景) Gタンパク質共役型受容体は、細胞の外部から内部へ情報を中継する膜受容体
の大きなクラスである。GPCRは、Gタンパク質として公知のヘテロ三量体タンパ
ク質のクラスと相互作用することにより機能する。ほとんどのGPCRは、同様のメ
カニズムにより機能する。アゴニストが結合すると、GPCRは、Gタンパク質のα
サブユニットからのグアノシン二リン酸(GDP)の解離を触媒する。これは、α
サブユニットへのグアノシン三リン酸(GTP)の結合を可能にし、βおよびγサ
ブユニットからのαサブユニットの解離をもたらす。ついで、遊離したαサブユ
ニットは他の細胞成分と相互作用し、その過程で、該アゴニストの存在により表
される細胞外シグナルを伝達する。遊離したβおよびγサブユニットが該アゴニ
ストシグナルを伝達することもある。
【0003】 GPCRは、共通の構造的特徴を有する。それらは、種々の長さの親水性アミノ酸
の配列により連結された約20〜30アミノ酸長の7個の疎水性ドメインを有する。
これらの7個の疎水性ドメインは形質膜中に挿入されて、7個の膜貫通ドメイン、
細胞外アミノ末端および細胞内カルボキシ末端を有するタンパク質を形成する(
Straderら, 1994, Ann. Rev. Biochem. 63:101-132; Schertlerら, 1993, Natur
e 362:770-7721; Dohlmanら, 1991, Ann. Rev. Biochem. 60:653-688)。
【0004】 GPCRは多種多様な組織型において発現され、広範囲のリガンド(例えば、タン
パク質ホルモン、生物アミン、ペプチド、脂質由来メッセンジャーなど)に応答
する。それらの広範囲の発現およびリガンドを考えると、GPCRが多数の病理学的
状態に関与することは驚くべきことではない。このため、薬理学的に使用しうる
GPCR活性のモジュレーターの開発に多大な関心が寄せられている。例えば、Stad
elら(1997, Trends Pharmacol. Sci. 18:430-437)の表1には、GPCRに作用する
37個の異なる市販薬が列挙されている。したがって、GPCRの機能を理解すること
、およびGPCR活性のモジュレーションに使用しうる物質を開発することが大いに
必要とされている。
【0005】 ロドプシン受容体は、他のGPCRを特徴づける7個の膜貫通ヘリックスを有する
。ロドプシン受容体は、プロトン化したシッフ塩基によりTM7内のLys残基に共有
結合した発色団結合性ポケットを含む。ロドプシン受容体の総説としては、Sakm
ar, 1998, Progress in Nucleic Acid Research and Molecular Biology 59: 1-
33を参照されたい。
【0006】 多種多様な組織において発現され重要な代謝機能に関与するGPCRのロドプシン
サブタイプの新規メンバーを同定することができれば好都合であろう。本発明は
、ヒトHG51の一形態を発現する単離された核酸断片、この核酸断片を保持する組
換えベクター、ヒトHG51および/または生物学的に活性な等価体を発現する組換
え宿主細胞、ならびにこのヒトHG51タンパク質の薬理学的特性を開示することに
より、これらの要求について検討し、それらを満足させるものである。
【0007】 (発明の概要) 本発明は、新規Gタンパク質共役型受容体HG51をコードする単離または精製さ
れた核酸分子(ポリヌクレオチド)に関する。本発明の核酸分子は、他の核酸を
実質的に含有しない。
【0008】 本発明は、新規Gタンパク質共役型受容体HG51を発現するmRNAをコードする単
離された核酸分子(ポリヌクレオチド)に関する。このDNA分子は、本明細書に
配列番号1として開示するヌクレオチド配列を含む。
【0009】 本発明はまた、新規Gタンパク質共役型受容体HG51を発現するmRNAをコードす
る配列番号1の生物学的に活性な断片または突然変異体に関する。そのようない
ずれの生物学的に活性な断片および/または突然変異体も、少なくとも、野生型
HG51タンパク質(配列番号2に記載のHG51受容体タンパク質を含むがこれらに限
定されるものではない)の薬理学的特性を実質的に模擬したタンパク質またはタ
ンパク質断片のいずれかをコードするであろう。そのようないずれのポリヌクレ
オチドも、ヌクレオチドの置換、欠失、付加、アミノ末端トランケート化および
カルボキシ末端トランケート化を含むが、必ずしもこれらに限定されるものでは
ない(これらの突然変異は、診断用、治療用または予防用のタンパク質またはタ
ンパク質断片を発現するmRNAをコードし、HG51の機能のアゴニストおよび/また
はアンタゴニストに関するスクリーニングに有用であろう)。
【0010】 本発明のこの形態の好ましい態様は、図1に開示されている、新規HG51をコー
ドするヒトcDNA分子(配列番号1)である。
【0011】 本発明の単離された核酸分子には、デオキシリボ核酸分子(DNA)、例えばゲ
ノムDNAおよび相補的DNA(cDNA)[これは一本鎖(コード鎖または非コード鎖)
または二本鎖であることが可能である]、ならびに合成DNA、例えば合成された一
本鎖ポリヌクレオチドが含まれうる。また、本発明の単離された核酸分子には、
リボ核酸分子(RNA)が含まれうる。
【0012】 本発明はまた、本明細書の全体にわたり開示する実質的に精製された核酸分子
を含有する組換えベクターおよび組換え宿主(原核性および真核性の両方)に関
する。
【0013】 本発明はまた、本発明の核酸にコードされるタンパク質を含有する組換え宿主
細胞(原核性および真核性の両方、ならびに安定に及び一過性に形質転換された
細胞)の細胞(subcelluar)膜画分に関する。これらの細胞膜画分は、内因性レ
ベルを実質的に上回るレベルでヒトHG51タンパク質の野生型または突然変異形態
を含み、したがって本明細書の全体にわたって記載する種々のアッセイにおいて
有用であろう。
【0014】 本発明はまた、図2に開示し配列番号2として記載するアミノ酸配列を含む実
質的に精製された形態のヒトHG51受容体タンパク質に関する。
【0015】 本発明はまた、アミノ酸の置換、欠失、付加、アミノ末端トランケート化およ
びカルボキシ末端トランケート化を含む(必ずしもこれらに限定されるものでは
ない)、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むGタンパク質共役型受容体HG51の
生物学的に活性な断片および/または突然変異体 [これらの突然変異は、診断用
、治療用または予防用のタンパク質またはタンパク質断片を与え、HG51の機能の
アゴニストおよび/またはアンタゴニストを含む(これらに限定されるものでは
ない)選択的モジュレーターに関するスクリーニングに有用であろう]に関する
【0016】 本発明の好ましい態様は図2に開示されており、配列番号2(新規ヒトGタンパ
ク質共役型受容体HG51のアミノ酸配列)として記載されている。HG51は、ロドプ
シンGPCRファミリーの新規メンバーである。それは、眼内の光受容体(オプシン
)に最も相同である。オプシンは天然リガンドとしてレチノールを用いる。HG51
は、オプシン内のシッフ塩基の形成に重要なリシン残基を含有し、このことは、
HG51のリガンドが脂肪酸様分子でありうることを示唆している。HG51は多種多様
な組織内で発現されるため、それは代謝における重要な機能を有するはずである
。肥満/糖尿病において重要である脂肪酸誘導体が関与する可能な受容体機能を
考慮すると、HG51の潜在的治療標的には肥満およびII型糖尿病が含まれるが、こ
れらに限定されるものではない。また、HG51のin situデータは、この遺伝子が
、結腸の或る細胞内で高度に発現されることを示唆している。したがって、HG51
の他の潜在的治療標的には、炎症性腸疾患、便秘および下痢などの種々のGI疾患
が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0017】 本発明はまた、HG51のヒト形態またはその生物学的に活性な断片に対して産生
したポリクローナルおよびモノクローナル抗体に関する。
【0018】 本発明はまた、野生型脊椎動物HG51をモジュレーションする化合物を同定する
ためのアッセイにおいて有用な融合タンパク質を発現する融合構築物である単離
された核酸分子に関する。
【0019】 したがって、本発明は、本明細書に開示するヒトHG51受容体タンパク質および
生物学的等価体を発現させる方法、これらの遺伝子産物を使用するアッセイ、こ
れらの受容体タンパク質を発現するDNA構築物を含む組換え宿主細胞、およびHG5
1活性のアゴニストまたはアンタゴニストとして作用するこれらのアッセイによ
り同定された化合物に関する。
【0020】 本発明はまた、HG51活性の種々のモジュレーターに関してスクリーニングまた
は選択するためのアッセイ、本明細書に開示するHG51タンパク質および生物学的
等価体を発現させる方法、これらの受容体タンパク質を発現するDNA構築物を含
む組換え宿主細胞、およびHG51活性のアゴニストまたはアンタゴニストとして作
用するこれらのアッセイにより同定された化合物に関する。
【0021】 新規形態のHG51、または配列番号2のヒトHG51断片、突然変異体もしくは誘導
体の新規形態を提供することが、本発明の目的である。そのようないずれのポリ
ヌクレオチドも、ヌクレオチドの置換、欠失、付加、アミノ末端トランケート化
およびカルボキシ末端トランケート化を含むが、必ずしもこれらに限定されるも
のではない(これらの突然変異は、診断用、治療用または予防用のタンパク質ま
たはタンパク質断片を発現するmRNAをコードし、脊椎動物HG51の機能の選択的モ
ジュレーターに関するスクリーニングに有用であろう)。
【0022】 本発明のもう1つの目的は、前段落に記載の核酸分子にコードされるヒトHG51
タンパク質またはタンパク質断片を提供することである。
【0023】 本発明のもう1つの目的は、ヒトHG51またはその生物学的等価体をコードする
核酸配列を含む組換えベクターおよび組換え宿主細胞を提供することである。
【0024】 本発明の1つの目的は、配列番号2に記載の実質的に精製された形態のヒトHG51
を提供することである。
【0025】 本発明はまた、アミノ酸の置換、欠失、付加、アミノ末端トランケート化およ
びカルボキシ末端トランケート化を含む(必ずしもこれらに限定されるものでは
ない)、ヒトHG51タンパク質(例えば、配列番号2に記載のもの)の生物学的に
活性な断片および/または突然変異体(これらの突然変異は、診断用、治療用お
よび/または予防用のタンパク質またはタンパク質断片を与える)に関する。
【0026】 HG51に基づくインフレーム融合構築物、これらの融合構築物を発現させる方法
、本明細書に開示する生物学的等価体、関連アッセイ、これらの構築物を発現す
る組換え細胞、ならびに脊椎動物、哺乳動物および/またはヒトHG51タンパク質
をコードする核酸および発現されたタンパク質の使用により同定されたアゴニス
トおよび/またはアンタゴニスト化合物を提供することも、本発明の目的である
【0027】 この受容体タンパク質のモジュレーターに関する選択するためのHG51に基づく
アッセイを提供することも、本発明の目的である。これらのアッセイは、好まし
くは、HG51をコードするDNA分子を宿主細胞内にトランスフェクトまたは形質転
換し、この組換え宿主細胞をHG51の発現に十分な時間にわたり培養する(本明細
書に記載の種々のアッセイにおける使用の前に行う)、細胞に基づくアッセイで
ある。
【0028】 HG51活性のモジュレーションに関して選択するためのアッセイにおいて使用す
るためのHG51をコードするDNA分子でトランスフェクトまたは形質転換された宿
主細胞からの膜調製物を提供することが、もう1つの目的である。
【0029】 したがって、HG51活性のモジュレーター(好ましくは、選択的モジュレーター
)に関してスクリーニングするために、HG51、HG51の発現を指令する発現ベクタ
ーでトランスフェクトされた細胞またはHG51または生物学的等価体を含有する膜
調製物を使用することが、本発明の1つの目的である。そのようないずれの化合
物も、肥満、II型糖尿病および種々のGI疾患(炎症性腸疾患、便秘および下痢を
含むがこれらに限定されるものではない)を含む(これらに限定されるものでは
ない)そのような病態に関する診断的、治療的および/または予防的指標におい
て有用でありうる。
【0030】 本発明で用いる「他のタンパク質を実質的に含有しない」は、他のタンパク質
から少なくとも90%、好ましくは95%、より好ましくは99%、より一層好ましく
は99.9%フリーである(すなわち、かかる割合分は他のタンパク質を含有しない
)ことを意味する。したがって、他のタンパク質を実質的に含有しないHG51タン
パク質調製物は、その全タンパク質に対する割合として、10%以下、好ましくは
5%以下、より好ましくは1%以下、より一層好ましくは0.1%以下の非HG51タン
パク質を含有するであろう。ある与えられたHG51タンパク質調製物が他のタンパ
ク質を実質的に含有しないか否かは、適当な検出方法(例えば、銀染色または免
疫ブロット法)と組合せた例えばドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動(SDS-PAGE)などのタンパク質の純度を評価する通常の技術により判
定することができる。
【0031】 本発明で用いる「他の核酸を実質的に含有しない」は、他の核酸から少なくと
も90%、好ましくは95%、より好ましくは99%、より一層好ましくは99.9%フリ
ーであることを意味する。したがって、他の核酸を実質的に含有しないHG51 DNA
調製物は、その全核酸に対する割合として、10%以下、好ましくは5%以下、よ
り好ましくは1%以下、より一層好ましくは0.1%以下の非HG51核酸を含有するで
あろう。ある与えられたHG51 DNA調製物が他の核酸を実質的に含有しないか否か
は、適当な染色方法(例えば、臭化エチジウム染色)と組合せた例えばアガロー
スゲル電気泳動などの核酸の純度を評価する通常の技術により、または配列決定
により判定することができる。
【0032】 本発明において互換的に用いる「機能的等価体」または「生物学的に活性な等
価体」は、選択的スプライシング、欠失、突然変異、置換または付加により天然
に存在するHG51と厳密には同じアミノ酸配列を有しないがHG51と実質的に同じ生
物活性を保有する受容体を意味する。そのような機能的等価体は、天然に存在す
るHG51に対して、有意なアミノ酸配列同一性を有するであろう。そのような機能
的等価体をコードする遺伝子およびcDNAは、天然に存在するHG51をコードするDN
A配列に低いストリンジェンシーでハイブリダイズさせることにより検出するこ
とができる。本発明の目的においては、天然に存在するHG51は、配列番号2に示
すアミノ酸配列を有し、配列番号1にコードされる。機能的等価体をコードする
核酸は、配列番号1に対してヌクレオチドレベルで少なくとも約50%の同一性を
有する。
【0033】 あるポリペプチドがHG51と「実質的に同じ生物活性」を有するのは、そのポリ
ペプチドが或るリガンドに対して、配列番号2を有するHG51の該リガンドに対す
るKdよりせいぜい5倍大きなKdを有する場合である。
【0034】 本発明で用いる「同類アミノ酸置換」は、あるアミノ酸残基が、化学的に類似
した別のアミノ酸残基により置換されることを意味する。そのような同類置換の
具体例としては、疎水性残基(イソロイシン、ロイシン、バリンまたはメチオニ
ン)間での置換、ある極性残基を同じ電荷の別の極性残基で置換すること(例え
ば、リシンからアルギニンへの、アスパラギン酸からグルタミン酸への置換)が
挙げられる。
【0035】 本発明において互換的に用いる「単離されたHG51タンパク質」または「精製さ
れたHG51タンパク質」は、天然源から単離されたHG51タンパク質を意味する。「
単離(された)」または「精製(された)」なる語の使用は、HG51タンパク質が
、その通常の細胞環境から取り出されていることを示す。したがって、単離され
たHG51タンパク質は無細胞溶液中に存在していたり、あるいはそれが天然に存在
する場合の環境とは異なる細胞環境中に存在しうる。単離(された)なる語は、
単離されたHG51タンパク質が、存在する唯一のタンパク質であることを意味する
のではなく、単離されたHG51タンパク質が、インビボで該HG51タンパク質に天然
で付随する非アミノ酸物質(例えば、核酸、脂質、炭水化物)を実質的に含有し
ないことを意味する。例えば、HG51タンパク質のうち、それを天然(すなわち、
ヒトの介入の不存在下)では発現しない原核または真核細胞内で組換え手段によ
り発現されたものは、「単離されたHG51タンパク質」である。
【0036】 本発明で用いる「GPCR」は、「Gタンパク質共役型受容体」を意味する。
【0037】 本発明で用いる「哺乳類宿主」なる語は、ヒトを含む任意の哺乳動物を意味す
る。
【0038】 (図面の簡単な記載) 図1は、配列番号1に記載のヒトHG51をコードするヌクレオチド配列を示す。 図2は、配列番号2に記載のヒトHG51のアミノ酸配列を示す。 図3A、3Bおよび3Cは、HG51のオープンリーディングフレームの翻訳を示
す。示されているヌクレオチド配列は配列番号1に記載されている。示されてい
るアミノ酸配列は配列番号2に記載されている。 図4A、4B、4C、4Dおよび4Eは、ヒトHG51をコードするmRNAの多組織
ノーザン分析を示す。 図5は、HG51のアミノ酸配列の一部(配列番号2に含まれるもの)とヒトロド
プシン受容体のアミノ酸配列(配列番号15)とのアライメントを示す。
【0039】 (発明の詳細な記載) 本発明は、ヒトロドプシン受容体に対して相同性を示す、新規ヒトGPCRである
HG51をコードする単離された核酸分子(ポリヌクレオチド)に関する。本発明の
核酸分子は他の核酸を実質的に含有しない。ほとんどのクローニング目的には、
DNAが、好ましい核酸である。
【0040】 本発明は、新規ヒトHG51 GPCRを発現するmRNAをコードする単離された核酸分
子(ポリヌクレオチド)に関する。このDNA分子は、本明細書中で配列番号1とし
て開示されており本明細書中で以下のとおりに示されるヌクレオチド配列を含む
【0041】
【化5】
【0042】 図1に示され配列番号1として記載されている前記に例示の単離されたDNA分子
は、1537ヌクレオチドを含有する。このDNA分子は、ヌクレオチド160〜ヌクレオ
チド1365のオープンリーディングフレームおよびヌクレオチド1366〜1368の「TA
G」終止コドンを含有する。このオープンリーディングフレームは、ヒトロドプ
シンと相同性を共有するヒトHG51 GPCRをコードしている。HG51タンパク質は、
図2に示され配列番号2に記載されているとおり、402アミノ酸長のオープンリー
ディングフレームを含有する。Gタンパク質共役型受容体のタンパク質配列を用
いてESTデータベースを検索することにより、1つの部分cDNA配列(EST)(Genba
nk受託番号aa745052)を見出した。ついで、このESTのDNA配列情報を用いて、元
のESTを含有するcDNA断片を単離した。これらの断片のDNA配列を決定し分析して
、HG51と称される遺伝子の完全長コード配列を同定した。多組織mRNAブロットの
ノーザン分析は、HG51が〜8.0から9.0kbおよび〜2.0から2.5kbの転写産物として
多数の組織において弱く発現されることを示した。HEK293細胞内でのHG51の発現
は細胞内cAMPレベルの増加をもたらした。このことは、HG51がGsタンパク質と共
役していることを示している。
【0043】 本発明はまた、HG51を発現するmRNAをコードする配列番号1の生物学的に活性
な断片または突然変異体に関する。そのようないずれの生物学的に活性な断片お
よび/または突然変異体も、少なくとも、ヒトHG51タンパク質(配列番号2に記
載のヒトHG51受容体タンパク質を含むがこれらに限定されるものではない)の薬
理学的特性を実質的に模擬したタンパク質またはタンパク質断片のいずれかをコ
ードするであろう。そのようないずれのポリヌクレオチドも、ヌクレオチドの置
換、欠失、付加、アミノ末端トランケート化およびカルボキシ末端トランケート
化を含むが、必ずしもこれらに限定されるものではない(これらの突然変異は、
診断用、治療用または予防用のタンパク質またはタンパク質断片を発現するmRNA
をコードし、HG51の機能のアゴニストおよび/またはアンタゴニストに関するス
クリーニングに有用であろう)。
【0044】 本発明のこの形態の好ましい態様は、図1に開示されている、ヒトHG51をコー
ドするcDNA分子(配列番号1)である。
【0045】 本発明の単離された核酸分子には、デオキシリボ核酸分子(DNA)、例えばゲ
ノムDNAおよび相補的DNA(cDNA)[これは一本鎖(コード鎖または非コード鎖)
または二本鎖であることが可能である]、ならびに合成DNA、例えば合成された一
本鎖ポリヌクレオチドが含まれうる。また、本発明の単離された核酸分子には、
リボ核酸分子(RNA)が含まれうる。
【0046】 遺伝暗号の縮重のため、2種のアミノ酸を除く全てのアミノ酸に関しては、2以
上のコドンが特定のアミノ酸をコードする。このため、配列番号1のヌクレオチ
ド配列とは有意に異なるが配列番号1と同じHG51タンパク質を尚もコードする合
成DNAヌクレオチド配列を有するHG51タンパク質コード化合成DNAの構築が可能と
なる。そのような合成DNAは本発明の範囲内にあると意図される。そのような合
成DNAを特定の宿主細胞または生物中で発現させたい場合には、そのような合成D
NAのコドン使用頻度を、その特定の宿主のコドン使用頻度を反映するように調節
して、より高いレベルの、該宿主内でのHG51タンパク質の発現をもたらすことが
できる。すなわち、特定のアミノ酸をコードする種々のコドンにおけるこの重複
は、本発明の範囲内に含まれる。したがって、本発明はまた、以下に示す同一ア
ミノ酸の最終的翻訳をコードする代替的コドンを含むRNAをコードするDNA配列に
関する。
【0047】 A=Ala=アラニン:コドンGCA、GCC、GCG、GCU C=Cys=システイン:コドンUGC、UGU D=Asp=アスパラギン酸:コドンGAC、GAU E=Glu=グルタミン酸:コドンGAA、GAG F=Phe=フェニルアラニン:コドンUUC、UUU G=Gly=グリシン:コドンGGA、GGC、GGG、GGU H=His=ヒスチジン:コドンCAC、CAU I=Ile=イソロイシン:コドンAUA、AUC、AUU K=Lys=リシン:コドンAAA、AAG L=Leu=ロイシン:コドンUUA、UUG、CUA、CUC、CUG、CUU M=Met=メチオニン:コドンAUG N=Asp=アスパラギン:コドンAAC、AAU P=Pro=プロリン:コドンCCA、CCC、CCG、CCU Q=Gln=グルタミン:コドンCAA、CAG R=Arg=アルギニン:コドンAGA、AGG、CGA、CGC、CGG、CGU S=Ser=セリン:コドンAGC、AGU、UCA、UCC、UCG、UCU T=Thr=トレオニン:コドンACA、ACC、ACG、ACU V=Val=バリン:コドンGUA、GUC、GUG、GUU W=Trp=トリプトファン:コドンUGG Y=Tyr=チロシン:コドンUAC、UAU
【0048】 したがって、本発明は、同一タンパク質を発現するDNA分子の相違をもたらし
うるコドンの重複性を開示する。本明細書の目的においては、1以上の置換コド
ンを保持する配列を縮重変異体と定義する。また、発現されるタンパク質の最終
的な物理的特性を実質的に改変しない、該DNA配列または翻訳されたタンパク質
における突然変異も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、ロイシンからバリン
、リシンからアルギニン、またはグルタミンからアスパラギンへの置換は、該ポ
リペプチドの官能性における変化を引き起こさないであろう。
【0049】 あるペプチドをコードするDNA配列は、その天然に存在するペプチドとは異な
る特性を有するペプチドをコードするように改変されうることが公知である。DN
A配列の改変方法には、部位特異的突然変異誘発が含まれるが、これに限定され
るものではない。改変される特性には、例えば、基質に対する酵素の又はリガン
ドに対する受容体のアフィニティーの変化が含まれるが、これらに限定されるも
のではない。
【0050】 本発明はまた、本明細書の全体にわたり開示されている実質的に精製された核
酸分子を含有する組換えベクターおよび組換え宿主(原核性および真核性の両方
)に関する。HG51をコードする本発明の核酸分子は、全体的または部分的に、他
のDNA分子(すなわち、ヒトHG51が天然では結合していないDNA分子)に結合して
、該受容体を含有する「組換えDNA分子」を形成しうる。ヒトHG51または機能的
等価体をコードする核酸を含むベクター内に、本発明の新規DNA配列を挿入する
ことができる。
【0051】 これらのベクターはDNAまたはRNAを含みうる。ほとんどのクローニング目的に
は、DNAベクターが好ましい。典型的なベクターには、プラスミド、修飾された
ウイルス、バクテリオファージ、コスミド、酵母人工染色体、およびHG51受容体
タンパク質をコードしうるエピソームまたは組込みDNAの他の形態が含まれる。
当業者は、特定の遺伝子導入または他の用途のための適当なベクターを決定する
ことは、当業者の技量の範囲内である。
【0052】 本発明には、ストリンジェントな条件下で配列番号1にハイブリダイズするDNA
配列が含まれる。例えば、高いストリンジェンシーの条件を用いる方法は、以下
のとおりであるが、それらに限定されるものではない。DNAを含有するフィルタ
ーのプレハイブリダイゼーションを、6×SSC、5×デンハルト液および100μg/ml
変性サケ精子DNAを含むバッファー中、65℃で2時間〜一晩行なう。100μg/ml変
性サケ精子DNAおよび5〜20×106cpmの32P標識プローブを含有するプレハイブリ
ダイゼーション混合物中、フィルターを65℃で12〜48時間ハイブリダイズさせる
。2×SSC、0.1% SDSを含有する溶液中、37℃で1時間、フィルターの洗浄を行な
う。この後、0.1×SSC、0.1% SDS中、50℃で45分間の洗浄を行ない、ついでオ
ートラジオグラフィーに付す。高いストリンジェンシーの条件を使用する他の方
法は、5×SSC、5×デンハルト液、50%ホルムアミド中、42℃で12〜48時間行な
うハイブリダイゼーション工程、または0.2×SSPE、0.2% SDS中、65℃で30〜60
分間行なう洗浄工程を含むであろう。
【0053】 高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーションを行なうための前記方法で
挙げた試薬は当技術分野でよく知られている。これらの試薬の組成の詳細は、例
えば、Sambrookら, 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spr
ing Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New Yorkに記載されている。前
記のもの以外の使用しうる他の高いストリンジェンシー条件は当技術分野でよく
知られている。
【0054】 本発明はまた、図2に開示されており配列番号2として記載されているアミノ
酸配列を含む実質的に精製された形態のヒトHG51受容体タンパク質に関する。
【0055】 本発明はまた、アミノ酸の置換、欠失、付加、アミノ末端トランケート化およ
びカルボキシ末端トランケート化を含む(必ずしもこれらに限定されるものでは
ない)、配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むヒトHG51受容体タンパク質の生
物学的に活性な断片および/または突然変異体 [これらの突然変異は、診断用、
治療用または予防用のタンパク質またはタンパク質断片を与え、HG51の機能のア
ゴニストおよび/またはアンタゴニストに関するスクリーニングに有用であろう
]に関する。
【0056】 本発明の好ましい態様は、図2に開示されており、3文字の記号で配列番号2と
して記載されている。ここに以下のようにそれを1文字の記号で記載する。
【0057】
【化6】 (本発明の好ましい態様は、野生型ヒトHG51受容体タンパク質のアミノ酸配列を
含む)。
【0058】 多数の受容体タンパク質の場合と同様、HG51のアミノ酸(特に、リガンド結合
ドメイン内に存在しないアミノ酸)の多数を修飾し、それでもなお、元の受容体
と実質的に同じ生物活性を保有させることが可能である。したがって、本発明は
、アミノ酸の欠失、付加または置換を有するがHG51と実質的に同じ生物活性を依
然として保有する修飾HG51ポリペプチドを含む。したがって、本発明は、配列番
号2において1つのアミノ酸置換が施されておりHG51と実質的に同じ生物活性を依
然として保有するポリペプチドを含む。本発明はまた、配列番号2において2以上
のアミノ酸置換が施されておりHG51と実質的に同じ生物活性を依然として保有す
るポリペプチドを含む。特に、本発明は、前記置換が同類置換である実施形態を
含む。特に、本発明は、前記置換がHG51のリガンド結合ドメイン内に存在しない
実施形態を含む。
【0059】 HG51の機能的等価体であるポリペプチドを産生させるためにHG51のどのアミノ
酸残基を置換することができるかを決定する場合には、当業者は、HG51のアミノ
酸配列と関連タンパク質(例えば、本明細書の図5に示すヒトロドプシン受容体
)のアミノ酸配列との比較を指針とするであろう。そのような比較は、当業者が
、HG51と該関連タンパク質との間で高度に保存された領域内に施されるアミノ酸
置換の数を最小にすることを可能にするであろう。したがって、本発明は、該置
換が同類的であり、HG51とヒトロドプシン受容体とが同一アミノ酸を共有する位
置には該置換が存在しない実施形態を含む(ふたたび、図5を参照されたい)。
【0060】 また、当業者は、アミノ酸の小さな欠失または挿入であるHG51アミノ酸配列か
らの変化を有しHG51の機能的等価体であるポリペプチドもまた、同じ指針(すな
わち、HG51と関連タンパク質との間のアミノ酸配列における相違を最小にするこ
と)に従うことにより産生されうると認識するであろう。小さな欠失または挿入
は、一般には、約1〜5アミノ酸の範囲である。該修飾HG51ポリペプチドの生物活
性に対するそのような小さな欠失または挿入の効果は、ポリペプチドを合成的に
産生させることにより、あるいは必要な変化をHG51コード化DNA内に施し次いで
該DNAを組換え的に発現させ該組換え発現により産生されたタンパク質をアッセ
イすることにより、容易にアッセイすることができる。
【0061】 本発明はまた、HG51のC末端トランケート化形態(特に、該受容体の細胞外部
分を含むが該受容体の細胞内シグナリング部分を欠くもの)を含む。そのような
トランケート化受容体は、本明細書に記載の種々の結合アッセイにおいて、結晶
化研究に、および構造-活性相関研究に有用である。
【0062】 本発明はまた、キメラHG51タンパク質を含む。キメラHG51タンパク質は、非HG
51タンパク質のポリペプチド配列にインフレームで融合したHG51の隣接ポリペプ
チド配列よりなる。例えば、あるGタンパク質にインフレームでC末端で融合した
HG51のN末端ドメインおよび7個の膜貫通伸長ドメインは、キメラHG51タンパク質
であろう。
【0063】 本発明はまた、多量体構造の形態(例えば、二量体)であるHG51タンパク質を
含む。他のGタンパク質共役型受容体のそのような多量体は公知である(Hebert
ら, 1996, J. Biol. Chem. 271, 16384-16392; Ngら, 1996, Biochem. Biophys.
Res. Comm. 227, 200-204; Romanoら, 1996, J. Biol. Chem. 271, 28612-2861
6)。
【0064】 本発明はまた、本発明の核酸分子を含有する組換え宿主細胞(原核性および真
核性の両方、ならびに安定に及び一過性に形質転換された細胞)からの細胞(su
bcelluar)膜画分に関する。これらの組換え宿主細胞は、生物学的に活性な様態
で適当な膜(例えば、細胞膜)に付随しているHG51または機能的等価体を発現す
る。これらの細胞膜画分は、内因性レベルを実質的に上回るレベルでヒトHG51受
容体タンパク質の野生型または突然変異形態を含み、したがって本明細書の全体
にわたって記載する種々のアッセイにおいて有用であろう。
【0065】 本発明はまた、ヒト形態のHG51またはその生物学的に活性な等価体に対して産
生させたポリクローナルおよびモノクローナル抗体に関する。
【0066】 本発明はまた、野生型脊椎動物HG51活性をモジュレーションする化合物を同定
するためのアッセイにおいて有用な融合タンパク質を発現する融合構築物である
単離された核酸分子に関する。本発明のこの形態の好ましい態様には、グルタチ
オンS-トランスフェラーゼ(GST)-HG51融合構築物が含まれるが、これらに限定さ
れるものではない。これらの融合構築物には、当業者に公知の方法による、GST
遺伝子のカルボキシ末端におけるインフレーム融合体としてのヒトHG51の細胞内
ドメイン、またはGSTまたは免疫グロブリン遺伝子に融合したHG51の細胞外およ
び膜貫通リガンド結合ドメインが含まれるが、これらに限定されるものではない
。組換えGST-HG51融合タンパク質は、バキュロウイルス発現ベクター(pAcG2T,
Pharmingen)を使用してスポドプテラ・フルジペルダ(Spodoptera frugiperda
)(Sf21)昆虫細胞(Invitrogen)などの種々の発現系内で発現させることがで
きる。
【0067】 HG51タンパク質は、その推定アミノ酸配列に基づけば、新規Gタンパク質共役
型受容体(GPCR)の1つである。なぜなら、該HG51タンパク質は、以下に挙げる
ものを含む(これらに限定されるものではない)Gタンパク質共役型受容体(GPC
R)に特徴的な特性の多くを含有するからである:(a)7個の膜貫通ドメイン、
(b)GPCRのロドプシンファミリーのメンバーに対する相同性、および(c)ロド
プシンファミリーにおけるGPCRの特徴的(シグネチャー)モチーフ、例えば、膜
貫通ドメイン7における保存されたNPXXYモチーフ(アミノ酸残基305〜309)。
【0068】 多数の受容体タンパク質の場合と同様、アミノ酸(特に、リガンド結合ドメイ
ン内に存在しないアミノ酸)の多数を修飾し、それでもなお、元の受容体と実質
的に同じ生物活性を保有させることが可能である。したがって、本発明は、アミ
ノ酸の欠失、付加または置換を有するがHG51と実質的に同じ生物活性を依然とし
て保有する修飾HG51ポリペプチドを含む。単一のアミノ酸の置換は通常はタンパ
ク質の生物活性を改変しないことが、一般に認められている(例えば、Molecula
r Biology of the Gene, Watsonら, 1987, 第4版, The Benjamin/Cummings Publ
ishing Co., Inc., p.226; およびCunningham & Wells, 1989, Science 244:10
81-1085を参照されたい)。したがって、本発明は、単離された核酸分子および
発現されたHG51タンパク質であって、1つのアミノ酸置換が施されておりこのタ
ンパク質が野生型HG51と実質的に同じ生物活性を保有するものを含む。本発明は
また、単離された核酸分子および発現されたHG51タンパク質であって、2以上の
アミノ酸置換が施されておりこのタンパク質が野生型HG51と実質的に同じ生物活
性を保有するものを含む。特に、本発明は、前記置換が同類置換である実施形態
を含む。特に、本発明は、前記置換がHG51のリガンド結合ドメイン内に存在しな
い実施形態を含む。
【0069】 ヒトHG51をクローニングするためには、種々の方法のいずれかを用いることが
できる。これらの方法には、以下のものが含まれるが、これらに限定されるもの
ではない。(1)RACE PCRクローニング技術(Frohmanら, 1988, Proc. Natl. Ac
ad. Sci. 85:8998-9002)。完全長cDNA配列を得るために、5'および/または3'
RACEを行なうことができる。この方法は、ヒトHG51 cDNAのPCR増幅用の遺伝子特
異的オリゴヌクレオチドプライマーの使用を伴う。これらの遺伝子特異的プライ
マーは、公に利用可能な多数の核酸およびタンパク質データベースを検索するこ
とにより同定されたEST(発現しているタグ配列)ヌクレオチド配列の同定を介
して設計する。(2)適当な発現ベクター系におけるヒトHG51含有cDNAライブラ
リーの構築後のヒトHG51 cDNAの直接機能発現。(3)ヒトHG51タンパク質のアミ
ノ酸配列から設計した標識縮重オリゴヌクレオチドプローブによる、バクテリオ
ファージまたはプラスミドシャトルベクター中に構築されたヒトHG51含有cDNAラ
イブラリーのスクリーニング。(4)ヒトHG51タンパク質をコードする部分cDNA
による、バクテリオファージまたはプラスミドシャトルベクター中に構築された
ヒトHG51含有cDNAライブラリーのスクリーニング。この部分cDNAは、ヒトHG51タ
ンパク質に関連した他のキナーゼに関して知られているアミノ酸配列からの縮重
オリゴヌクレオチドプライマーの設計による、ヒトHG51 DNA断片の特異的PCR増
幅により得られる。(5)哺乳類HG51タンパク質に対する相同性を有する部分cDN
Aまたはオリゴヌクレオチドによる、バクテリオファージまたはプラスミドシャ
トルベクター中に構築されたヒトHG51含有cDNAライブラリーのスクリーニング。
また、この方法は、前記のとおりにESTとして同定されたヒトHG51 cDNAのPCR増
幅用の遺伝子特異的オリゴヌクレオチドプライマーの使用を伴うことがある。(
6)鋳型として配列番号1を使用することによる、5'および3'遺伝子特異的オリゴ
ヌクレオチドの設計。それにより、該完全長cDNAを公知RACE技術により作製する
か、あるいは該コード領域の一部を、これらの同じ公知RACE技術により作製して
、cDNAおよび/またはゲノムライブラリーの多数の型の1つをスクリーニングす
るためのプローブとして使用するコード領域の一部を作製し単離して、ヒトHG51
をコードするヌクレオチド配列の完全長形態を単離することが可能である。
【0070】 ヒトHG51コード化DNAあるいはヒトHG51ホモログを単離するためには、他の型
のライブラリーおよび他の細胞型または種型から構築したライブラリーが有用か
もしれないことが、当業者に容易に認められる。他の型のライブラリーには、他
のアカゲザルに由来するcDNAライブラリーが含まれるが、これらに限定されるも
のではない。
【0071】 HG51活性を有する細胞または細胞系から適当なcDNAライブラリーが調製されう
ることは、当業者に容易に認められる。ヒトHG51をコードするcDNAの単離用のcD
NAライブラリーの調製に使用するための細胞または細胞系の選択は、まず、細胞
関連HG51活性を測定する(これは、そのような目的に利用可能な公知の任意のア
ッセイを用いて行なうことができる)ことにより行なうことができる。
【0072】 cDNAライブラリーの調製は、当技術分野でよく知られた標準的な技術により行
なうことができる。よく知られたcDNAライブラリー構築技術は、例えば、Sambro
okら, 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual; Cold Spring Harbor L
aboratory, Cold Spring Harbor, New Yorkに記載されている。また、相補的DNA
ライブラリーは、Clontech Laboratories, Inc.およびStratageneを含む(これ
らに限定されるものではない)多数の商業的起源から入手することができる。
【0073】 ヒトHG51をコードするDNAは、適当なゲノムDNAライブラリーからも単離しうる
ことが、当業者に容易に認められる。ゲノムDNAライブラリーの構築は、当技術
分野でよく知られた標準的な技術により行なうことができる。よく知られたゲノ
ムDNAライブラリー構築技術は、Sambrookら(前掲)に記載されている。HG51遺
伝子を含有するゲノムクローンは、商業的に入手可能なヒトPACまたはBACライブ
ラリー(例えば、Research Genetics, Huntsville, ALのもの)から得ることが
できる。あるいは、本明細書に開示するHG51ヌクレオチド配列に基づくプローブ
を使用してHG51含有ゲノムクローンが単離されうるゲノムライブラリー(特に、
P1人工染色体ベクター)を調製することができる。そのようなライブラリーの調
製方法は当技術分野で公知である(Ioannouら, 1994, Nature Genet. 6:84-89)
【0074】 これらの好ましい方法の1つによりヒトHG51遺伝子をクローニングするために
は、ヒトHG51または相同タンパク質のアミノ酸配列またはDNA配列の少なくとも
一部を得ることが必要かもしれない。これを達成するために、HG51タンパク質ま
たは相同タンパク質を精製し、自動シークエネーターにより部分アミノ酸配列を
決定することができる。全アミノ酸配列を決定することは必ずしも必要でないが
、部分ヒトHG51 DNA断片のPCR増幅のために、6〜8アミノ酸の2つの領域の直鎖配
列を決定することが可能である。適当なアミノ酸配列を同定したら、それらをコ
ードしうるDNA配列を合成する。遺伝暗号は縮重しているため、特定のアミノ酸
をコードするのに2以上のコドンが使用されうる。したがって、該アミノ酸配列
は、類似したDNAオリゴヌクレオチドの任意のセットによりコードされうる。該
セットの1つのメンバーだけが、ヒトHG51配列と同一になる。しかし、該セット
のその他のメンバーは、ミスマッチを有するDNAオリゴヌクレオチドの存在下で
あっても、ヒトHG51 DNAにハイブリダイズしうるであろう。そのミスマッチDNA
オリゴヌクレオチドは、それでもなお、ヒトHG51をコードするDNAの同定および
単離を可能にするのに十分な程度にヒトHG51 DNAにハイブリダイズしうる。ある
いは、利用可能な1以上のゲノムデータベースを検索することにより、発現され
る配列の領域のヌクレオチド配列を同定することができる。cDNAライブラリーま
たはcDNA集団から、関心のあるcDNAのPCR増幅を行なうために、遺伝子特異的プ
ライマーを使用することができる。前記のとおり、PCRに基づく方法で使用する
ための適当なヌクレオチド配列は、配列番号1から得ることが可能であり、これ
らを使用して、重複する5'および3' RACE産物を単離し、ヒトHG51をコードする
完全長配列を作製したり、あるいはヒトHG51をコードするヌクレオチド配列の一
部を単離して、cDNAまたはゲノムに基づくライブラリーの1以上をスクリーニン
グするためのプローブとして使用して、ヒトHG51またはヒトHG51様タンパク質を
コードする完全長配列を単離することが可能である。
【0075】 本発明はまた、HG51遺伝子を含有するベクター、該ベクターを含有する宿主細
胞、およびHG51遺伝子を宿主細胞内に導入し、該HG51が産生されるように適当な
条件下で宿主細胞を培養する工程を含む実質的に純粋なHG51タンパク質の製造方
法を含む。このようにして製造されたHG51は、通常の方法で宿主細胞から回収す
ることができる。したがって、本発明はまた、ヒトHG51タンパク質または生物学
的等価体(本明細書に記載のもの)の発現方法、これらの遺伝子産物を使用する
アッセイ、これらの受容体タンパク質を発現するDNA構築物を含む組換え宿主細
胞、およびHG51活性のアゴニストまたはアンタゴニストとして作用するこれらの
アッセイにより同定された化合物に関する。
【0076】 前記の方法により得たクローン化ヒトHG51 cDNAを、適当なプロモーターと他
の適当な転写調節要素とを含有する発現ベクター(例えば、pcDNA3.neo、pcDNA3
.1、pCR2.1、pBlueBacHis2またはpLITMUS28)内への分子クローニングにより組
換え的に発現させ、原核性または真核性宿主細胞内に導入して、組換えヒトHG51
を産生させることができる。そのような操作のための技術は、Sambrookら(前掲
)に記載されており、実施例の部において説明されており、当業者によく知られ
ており容易に利用されうる。したがって、本発明のもう1つの態様は、HG51をコ
ードするDNA配列を含有および/または発現するように操作された宿主細胞を含
む。組換え宿主細胞内でヒトHG51を発現させるために、ヒトHG51様タンパク質を
コードするDNAを含有する発現ベクターを使用することができる。そのような組
換え宿主細胞を適当な条件下で培養して、HG51または生物学的等価体を産生させ
ることができる。組換え宿主細胞は、原核性または真核性であることが可能であ
り、それらには、大腸菌(E. coli)などの細菌、酵母などの真菌細胞、ヒト、
ウシ、ブタ、サルおよびげっ歯類由来の細胞系を含む(これらに限定されるもの
ではない)哺乳類細胞、およびショウジョウバエ(Drosophila)およびカイコに
由来する細胞系を含む(これらに限定されるものではない)昆虫細胞が含まれる
が、これらに限定されるものではない。
【0077】 例えば、1つの昆虫発現系は、バキュロウイルス発現ベクター(pAcG2T, Pharm
ingen)と共にスポドプテラ・フルジペルダ(Spodoptera frugiperda)(Sf21)
昆虫細胞(Invitrogen)を用いるものである。また、商業的に入手可能で適当で
ありうる哺乳類種には、L細胞L-M(TK-)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L-M(ATCC CCL
1.2)、Saos-2(ATCC HTB-85)、293(ATCC CRL 1573)、Raji(ATCC CCL 86)
、CV-1(ATCC CCL 70)、COS-1(ATCC CRL 1650)、COS-7(ATCC CRL 1651)、C
HO-K1(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1658)、HeLa
(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL 1616)、BS-C-1(ATCC CCL 26)、MRC-5(AT
CC CCL 171)およびCPAE(ATCC CCL 209)が含まれるが、これらに限定されるも
のではない。
【0078】 ヒト胎児腎(HEK 293)細胞およびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞は
、多数のGタンパク質を発現するため、HG51タンパク質の発現に特に適している
。したがって、これらのGタンパク質の少なくとも1つは、HG51とそのリガンドと
の相互作用により生成されたシグナルと機能的に共役して、このシグナルを下流
エフェクターに伝達し、最終的には、いくつかのアッセイ可能な成分における、
測定可能な変化(例えば、cAMPレベル、レポーター遺伝子の発現、イノシトール
脂質の加水分解、または細胞内Ca++レベル)を引き起こしうると考えられる。
【0079】 HG51タンパク質の発現に特に適した他の細胞は、アフリカツメガエル(Xenopu
s laevis)からの不死化黒色素胞色素細胞である。他の組換えGPCRの機能的アッ
セイのためのそのような黒色素胞色素細胞の使用(Graminskiら, 1993, J. Biol
. Chem. 268:5957-5964; Lerner, 1994, Trends Neurosci. 17:142-146; Potenz
a & Lerner, 1992, Pigment Cell Res. 5:372-378)と同様にして、HG51の組換
え発現を用いる機能的アッセイに、そのような黒色素胞色素細胞を使用すること
ができる。
【0080】 哺乳類細胞内でヒトHG51を発現させるためには、種々の哺乳類発現ベクターを
使用することができる。発現ベクターは、本発明では、適当な宿主におけるクロ
ーン化DNAの転写およびそれらのmRNAの翻訳に必要なDNA配列と定義される。その
ようなベクターを使用して、細菌、藍藻類、植物細胞、昆虫細胞、動物細胞など
の種々の宿主において真核性DNAを発現させることができる。特別に設計された
ベクターは、細菌-酵母または細菌-動物細胞などの宿主間のDNAの往復(シャト
ル)を可能にする。適切に構築された発現ベクターは、宿主細胞内での自律複製
のための複製起点、選択マーカー、一定数の有用な制限酵素部位、潜在的な高コ
ピー数および活性なプロモーターを含有すべきである。プロモーターは、RNAポ
リメラーゼがDNAに結合しRNA合成を開始するのを指令するDNA配列と定義される
。強力なプロモーターは、mRNAの高頻度の合成開始をもたらすものである。
【0081】 発現ベクターには、クローニングベクター、修飾されたクローニングベクター
、特別に設計されたプラスミドまたはウイルスが含まれうるが、これらに限定さ
れるものではない。組換えヒトHG51の発現に適している可能性がある商業的に入
手可能な哺乳類発現ベクターには、pIRES-hyg(Clontech)、pIRES-puro(Clont
ech)、pcDNA3.neo(Invitrogen)、pcDNA3.1(Invitrogen)、pCI-neo(Promeg
a)、pLITMUS28、pLITMUS29、pLITMUS38およびpLITMUS39(New England Bioloab
s)、pcDNAI、pcDNAIamp(Invitrogen)、pcDNA3(Invitrogen)、pMC1neo(Str
atagene)、pXT1(Stratagene)、pSG5(Stratagene)、EBO-pSV2-neo(ATCC 37
593)、pBPV-1(8-2)(ATCC 37110)、pdBPV-MMTneo(342-12)(ATCC 37224)、p
RSVgpt(ATCC 37199)、pRSVneo(ATCC 37198)、pSV2-dhfr(ATCC 37146)、pU
CTag(ATCC 37460)およびlZD35(ATCC 37565)が含まれるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0082】 また、細菌細胞内で組換えヒトHG51を発現させるためには、種々の細菌発現ベ
クターを使用することができる。組換えヒトHG51の発現に適している可能性があ
る商業的に入手可能な細菌発現ベクターには、pCR2.1(Invitrogen)、pET11a(
Novagen)、ラムダgt11(Invitrogen)およびpKK223-3(Pharmacia)が含まれる
が、これらに限定されるものではない。
【0083】 さらに、真菌細胞内で組換えヒトHG51を発現させるためには、種々の真菌細胞
発現ベクターを使用することができる。組換えヒトHG51の発現に適している可能
性がある商業的に入手可能な真菌細胞発現ベクターには、pYES2(Invitrogen)
およびピチア(Pichia)発現ベクター(Invitrogen)が含まれるが、これらに限
定されるものではない。
【0084】 また、昆虫細胞内で組換え受容体を発現させるためには、種々の昆虫細胞発現
ベクターを使用することができる。ヒトHG51の組換え発現に適している可能性が
ある商業的に入手可能な昆虫細胞発現ベクターには、pBlueBacIIIおよびpBlueBa
cHis2(Invitrogen)、およびpAcG2T(Pharmingen)が含まれるが、これらに限
定されるものではない。
【0085】 本明細書に記載のアッセイは、HG51の発現を指令する発現ベクターで一過性ま
たは安定にトランスフェクトまたは形質転換された細胞を使用して行なうことが
できる。該発現ベクターは、形質転換、トランスフェクション、プロトプラスト
融合およびエレクトロポレーションを含む(これらに限定されるものではない)
多数の技術のいずれか1つにより宿主細胞内に導入することができる。形質転換
は、DNAの導入により生じる標的細胞に対する遺伝的変化を包含する意である。
トランスフェクションは、HG51を試験細胞内に導入するための当技術分野で公知
の任意の方法を包含する意である。例えば、トランスフェクションには、リン酸
カルシウムまたは塩化カルシウムに媒介されるトランスフェクション、リポフェ
クション、エレクトロポレーション、および感染、例えば、HG51をコードするヌ
クレオチド配列を含有する組換えレトロウイルスベクターなどのウイルスベクタ
ーの感染、ならびにそれらの組合せが含まれる。該発現ベクター含有細胞を個々
に分析して、それらがヒトHG51タンパク質を産生するか否かを判定する。ヒトHG
51を発現する細胞の同定は、抗ヒトHG51抗体との免疫反応性、標識リガンドの結
合性および宿主細胞関連ヒトHG51活性の存在の判定を含む(これらに限定される
ものではない)いくつかの手段により行なうことができる。
【0086】 また、ヒトHG51 DNAの発現は、インビトロで得た合成mRNAを使用して行なうこ
とができる。合成mRNAは、コムギ胚芽抽出物および網状赤血球抽出物を含む(こ
れらに限定されるものではない)種々の無細胞系内で効率的に翻訳されることが
可能であり、また、カエル卵母細胞内へのマイクロインジェクションを含む細胞
に基づく系内で効率的に翻訳されることが可能であり、カエル卵母細胞内へのマ
イクロインジェクションが好ましい。
【0087】 最適レベルのヒトHG51を与えるヒトHG51 cDNA配列を決定するために、以下の
ものを含む(これらに限定されるものではない)cDNA分子を構築することができ
る:ヒトHG51の完全長オープンリーディングフレームを含有するcDNA断片、およ
び該タンパク質の特異的ドメインまたは該タンパク質の再編成ドメインだけをコ
ードするcDNA部分を含有する種々の構築物。すべての構築物は、ヒトHG51 cDNA
の5'および/または3'非翻訳領域の全部または一部を含有するように或いはそれ
らを全く含有しないように設計することができる。ヒトHG51の発現レベルおよび
活性は、これらの構築物を単独で又は組合せて適当な宿主細胞内に導入した後に
測定することができる。一過性アッセイにおいて最適な発現を与えるヒトHG51 c
DNAカセットを決定した後、このHG51 cDNA構築物を、哺乳類細胞、植物細胞、昆
虫細胞、卵母細胞、細菌および酵母細胞における発現のための発現ベクターを含
む(これらに限定されるものではない)種々の発現ベクター(組換えウイルスを
含む)に導入する。
【0088】 宿主細胞内でヒトHG51を発現させた後、HG51タンパク質を回収して、活性形態
のHG51タンパク質を得ることができる。いくつかのHG51タンパク質精製方法が利
用可能であり、使用に適している。塩分別、イオン交換クロマトグラフィー、サ
イズ排除クロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイト吸着クロマトグラフィー
および疎水性相互作用クロマトグラフィーの種々の組合せ又は単独の適用により
、細胞ライセートおよび抽出物から組換えHG51タンパク質を精製することができ
る。また、完全長HG51タンパク質またはHG51タンパク質のポリペプチド断片に特
異的なモノクローナルまたはポリクローナル抗体で作製されたイムノアフィニテ
ィーカラムの使用により、他の細胞タンパク質から組換えHG51タンパク質を分離
することができる。
【0089】 本発明はまた、ヒトHG51タンパク質をコードするDNAまたはRNAの発現をモジュ
レーションする化合物に関するスクリーニング方法に関する。
【0090】 本発明は、HG51のアゴニストおよびアンタゴニストを同定しうるアッセイに関
する。他の受容体のアゴニストおよびアンタゴニストを同定するための方法は当
技術分野においてよく知られており、HG51のアゴニストおよびアンタゴニストを
同定するために応用されうる。例えば、Cascieriら(1992, Molec. Pharmacol.
41:1096-1099)は、ラットニューロキニン受容体へのアゴニストの結合を抑制し
従ってニューロキニン受容体の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストである
物質を同定するための方法を記載している。該方法は、ラットニューロキニン受
容体を含有する発現ベクターでCOS細胞をトランスフェクトし、該ニューロキニ
ン受容体が発現されるのが可能になるのに十分な時間にわたり該トランスフェク
ト化細胞を増殖させ、該トランスフェクト化細胞を回収し、該物質の存在下また
は不存在下、ニューロキニン受容体の既知放射能標識アゴニストを含有するアッ
セイバッファーに該細胞を再懸濁させ、ついで該ニューロキニン受容体の放射能
標識既知アゴニストの、該ニューロキニン受容体への結合を測定することを含む
。該既知アゴニストの結合の量が、該物質の不存在下より該物質の存在下で少な
い場合、該物質は該ニューロキニン受容体の潜在的なアゴニストまたはアンタゴ
ニストである。
【0091】 HG51への該物質(例えば、アゴニストまたはアンタゴニスト)の結合を測定す
る場合には、標識された物質またはアゴニストを使用することにより、そのよう
な結合を測定することができる。該物質またはアゴニストは、当技術分野で公知
の任意の簡便な方法で(例えば、放射能、蛍光、酵素により)標識することがで
きる。
【0092】 したがって、本発明は、組換え系内でHG51を発現させる方法、およびHG51のア
ゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法に関する。本発明の新規HG51受容
体タンパク質は、該受容体活性をモジュレーションする化合物の同定のためのア
ッセイ方法における使用に適している。本明細書に記載の受容体活性のモジュレ
ーションは、該受容体の抑制または活性化を含み、また、受容体活性の正常な調
節に直接的または間接的に影響を及ぼすことを含む。受容体活性をモジュレーシ
ョンする化合物には、アゴニスト、アンタゴニスト、および直接的または間接的
に影響を及ぼす化合物が含まれる。標的受容体と特異的に相互作用する潜在的医
薬を同定するために化合物をスクリーニングする場合には、同定される化合物が
該標的受容体に対して可能な限り特異的であることを保証する必要がある。これ
を行なうためには、該標的受容体に類似した可能な限り多種多様な受容体に対し
て化合物をスクリーニングする必要がある。例えば、受容体Aと相互作用する潜
在的医薬である化合物を見出すためには、該化合物が受容体A(「プラス標的」
)と相互作用し受容体Aを介して所望の薬理学的効果を与えることを保証する必
要があるばかりでなく、該化合物が受容体B、C、Dなど(「マイナス標的」)と
は相互作用しないことを確認する必要もある。一般に、スクリーニング計画の一
部として、可能な限り多数のマイナス標的を有することが重要である(Hodgson,
1992, Bio/Technology 10:973-980、980頁を参照されたい)。したがって、ヒ
トHG51タンパク質と、該受容体タンパク質をコードするDNA分子とは、追加的な
有用性を有する。すなわち、それらは、他のGタンパク質共役型受容体と特異的
に相互作用する化合物を同定するように設計されたスクリーニングにおいて、「
マイナス標的」として使用することができる。
【0093】 HG51にアフィニティーを示す化合物の結合の特異性は、該クローン化受容体を
発現する組換え細胞に対する又はこれらの細胞からの膜に対する該化合物のアフ
ィニティーを測定することにより示される。HG51に結合する化合物に関する、ま
たはこれらの細胞またはこれらの細胞から調製された膜に対するHG51の既知放射
能標識リガンドの結合を阻害する化合物に関するスクリーニング、および該クロ
ーン化受容体の発現は、HG51に対して高いアフィニティーを有する化合物の迅速
な選択のための有効な方法を与える。そのようなリガンドは必ずしも放射能標識
されている必要はないが、結合放射能標識化合物を置換するために使用しうる又
は機能的アッセイにおけるアクチベーターとして使用しうる非同位体化合物であ
ってもよい。前記方法により同定された化合物は、HG51のアゴニストまたはアン
タゴニストであると考えられ、ペプチド、タンパク質または非タンパク質性有機
分子でありうる。化合物は、ヒトHG51をコードするDNAまたはRNAの発現を増強ま
たは減弱することにより或いはHG51受容体タンパク質のアゴニストまたはアンタ
ゴニストとして作用することによりモジュレーションしうる。ヒトHG51をコード
するDNAまたはRNAの発現またはそれらの生物学的機能をモジュレーションするこ
れらの化合物は、種々のアッセイにより検出することができる。該アッセイは、
発現または機能の変化が存在するか否かを判定するための単純な「イエス/ノー
(yes/no)」アッセイであってもよい。該アッセイは、試験サンプルの発現また
は機能を標準サンプルにおける発現または機能のレベルと比較することにより定
量的なものにすることができる。ヒトHG51、ヒトHG51に対する抗体、あるいは修
飾されたヒトHG51を含有するキットの製造を、そのような用途のための公知方法
により行なうことができる。
【0094】 この目的において、本発明は、1つには、HG51受容体活性をモジュレーション
する物質を同定する方法であって、 (a)HG51受容体タンパク質(該HG51受容体タンパク質は配列番号2に記載のア
ミノ酸配列を含む)の存在下および不存在下で試験物質を混ぜ、 (b)HG51受容体タンパク質の存在下および不存在下での該試験物質の効果を
測定し、比較することを含んでなる方法に関する。
【0095】 また、HG51受容体タンパク質の発現を指令する発現ベクターと共に当業者が用
いうる多様なタイプのスクリーニングまたは選択アッセイを示すために、いくつ
かの特定の実施形態を本発明において開示する。他の受容体のアゴニストおよび
アンタゴニストを同定するための方法は、当技術分野においてよく知られており
、HG51のアゴニストおよびアンタゴニストの同定に応用されうる。したがって、
これらの実施形態は例示として記載されており、限定的なものではない。この目
的において、本発明は、HG51のモジュレーター(例えば、アゴニストおよびアン
タゴニスト)を同定しうるアッセイを含む。したがって、本発明は、ある物質が
HG51の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストであるか否かを判定するための
方法であって、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する発現ベクターで該細胞をトランスフェ
クトまたは形質転換して、試験細胞を得、 (b)HG51が発現されるのを可能にするのに十分な時間、該試験細胞を培養
し、 (c)該物質の存在下および不存在下、HG51の標識リガンドに該細胞をさら
し、 (d)HG51への該標識リガンドの結合を測定することを含んでなり、 該標識リガンドの結合の量が該物質の不存在下より該物質の存在下において
少ない場合、該物質がHG51の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストであるこ
とを特徴とする方法を含む。
【0096】 該方法の工程(c)を行なう条件は、タンパク質-リガンド相互作用の研究のた
めに当技術分野で典型的に用いられる条件(例えば、生理的pH;例えば、PBSな
どの一般に使用されるバッファーに典型的な又は組織培養培地における塩条件;
約4℃〜約55℃の温度)である。該試験細胞を回収し、該物質および該標識リガ
ンドの存在下で再懸濁させることができる。前記方法の変法においては、該細胞
を回収し再懸濁させる代わりに、放射能標識既知アゴニストおよび該物質を該細
胞と接触させながら該細胞を基体(例えば、組織培養プレート)に付着させるよ
うに、工程(c)を修飾する。
【0097】 本発明はまた、ある物質がHG51に結合する能力を有するか否か(すなわち、該
物質がHG51の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストであるか否か)を判定す
るための方法であって、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する発現ベクターで該細胞をトランスフェ
クトまたは形質転換して、試験細胞を得、 (b)該物質に該試験細胞をさらし、 (c)HG51への該物質の結合の量を測定し、 (d)該試験細胞におけるHG51への該物質の結合の量を、HG51でトランスフ
ェクトされていない対照細胞への該物質の結合の量と比較することを含んでなり
、 該物質の結合の量が、該対照細胞と比較して該試験細胞において多い場合、該
物質がHG51に結合する能力を有することを特徴とする方法を含む。ついで、例え
ば後記のプロミスカス(promiscuous)Gタンパク質の使用を含むアッセイなどの
機能的アッセイを用いることにより、該物質がアゴニストまたはアンタゴニスト
であるか否かの判定を行うことができる。
【0098】 該方法の工程(b)を行なう条件は、タンパク質-リガンド相互作用の研究のた
めに当技術分野で典型的に用いられる条件(例えば、生理的pH;例えば、PBSな
どの一般に使用されるバッファーに典型的な又は組織培養培地における塩条件;
約4℃〜約55℃の温度)である。該試験細胞を回収し、該物質の存在下で再懸濁
させることができる。
【0099】 Chenら(1995, Analytical Biochemistry 226: 349-354)は、Gタンパク質共
役受容体をコードする発現ベクターとLacZ遺伝子に融合したcAMP応答性要素を有
するプロモーターを含有する第2発現ベクターとでトランスフェクトされた組換
え細胞を用いる比色アッセイを記載している。過剰発現したGタンパク質共役受
容体の活性を、β-Galの発現およびOD測定として測定する。したがって、本発明
のこの形態のもう1つの態様は、ある物質がHG51の潜在的なアゴニストまたはア
ンタゴニストであるか否かを判定するための非放射性方法であって、 (a)HG51をコードする発現ベクターで細胞を安定にトランスフェクトまたは
形質転換し、 (b)LacZなどの比色性遺伝子に融合したcAMP誘導性プロモーターを含む発現
ベクターで工程(a)の組換え宿主細胞系を一過性または安定にトランスフェク
トし (c)HG51が発現されるのを可能にするのに十分な時間、該トランスフェクト
化細胞を培養し、 (d)該トランスフェクト化細胞を回収し、HG51の既知アゴニストの存在下お
よび/または該試験化合物の存在下および不存在下の両方において、該細胞を再
懸濁させ、 (e)該cAMP誘導性プロモーターの発現を測定する比色アッセイにより、過剰
発現したHG51への該既知アゴニストおよび試験化合物の結合を測定し、該既知ア
ゴニストの存在下ならびに該既知物質の存在下および不存在下での発現レベルを
比較して、該未知物質が潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストとして作用す
るか否かを判定することを含んでなる方法を含む。
【0100】 アゴニストまたはアンタゴニストを同定する追加的な方法は、以下を含むが、
これらに限定されるものではない。
【0101】 I.(a)HG51の発現を指令する第1発現ベクターとプロミスカス(promiscuous
)Gタンパク質の発現を指令する第2発現ベクターとで細胞をトランスフェクトま
たは形質転換して、試験細胞を得、 (b)HG51のアゴニストであると疑われる物質に該試験細胞をさらし、 (c)該細胞内のイノシトールリン酸のレベルを測定することを含んでなり
、 前記の疑われるアゴニストの不存在下の該細胞内のイノシトールリン酸のレベ
ルと比較した場合の該細胞内のイノシトールリン酸のレベルの増加が、該物質が
HG51のアゴニストであることを示すことを特徴とする方法。
【0102】 II.(a)HG51の発現を指令する第1発現ベクターとプロミスカスGタンパク質
の発現を指令する第2発現ベクターとで細胞をトランスフェクトまたは形質転換
して、試験細胞を得、 (b)HG51のアゴニストである物質に該試験細胞をさらし、 (c)工程(b)の後またはそれと同時に、HG51のアンタゴニストであると疑
われる物質に該試験細胞をさらし、 (d)該細胞内のイノシトールリン酸のレベルを測定することを含んでなり
、 前記のアンタゴニストであると疑われる物質の不存在下の該細胞内のイノシト
ールリン酸のレベルと比較した場合の、前記のアンタゴニストであると疑われる
物質の存在下の該細胞内のイノシトールリン酸のレベルの減少が、該物質がHG51
のアンタゴニストであることを示すことを特徴とする方法を提供する。
【0103】 III.工程(a)の第1および第2発現ベクターが、プロミスカスGタンパク質にC
末端で融合したキメラHG51タンパク質を発現する単一の発現ベクターで置換され
たIIの方法。
【0104】 前記方法を修飾することが可能であり、この場合、該試験細胞を該物質にさら
す代わりに、該試験細胞から膜を調製し、それらの膜を該物質にさらすことがで
きる。細胞の代わりに膜を使用するそのような修飾は、当技術分野でよく知られ
ており、例えば、Hessら, 1992, Biochem. Biophys. Res. Comm. 184:260-268に
記載されている。したがって、本発明のもう1つの実施形態は、該試験細胞の代
わりに該試験細胞からの膜調製物を使用して、ある物質がHG51に結合するか否か
及び/又はそれがHG51の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストであるか否か
を判定するための方法を含む。そのような方法は、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する発現ベクターで該細胞をトランスフェ
クトまたは形質転換して、試験細胞を準備し、 (b)該試験細胞から、HG51を含有する膜を調製し、HG51のリガンドが該膜
においてHG51に結合する条件下で該膜をHG51のリガンドにさらし、 (c)工程(b)の後またはそれと同時に、該試験細胞からの膜を物質にさら
し、 (d)該物質の存在下および不存在下の該膜におけるHG51への該リガンドの
結合の量を測定し、 (e)該物質の存在下および不存在下の該膜におけるHG51への該リガンドの
結合の量を比較することを含んでなり、 該物質の存在下の該膜におけるHG51への該リガンドの結合の量の減少が、該物
質がHG51に結合する能力を有することを示すことを特徴とする。該方法において
は、前記の生理的条件を用いることができる。
【0105】 本発明はまた、ある物質がHG51に結合する能力を有するか否かを判定するため
の方法であって、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する発現ベクターで該細胞をトランスフェ
クトまたは形質転換して、試験細胞を得、 (b)該試験細胞から、HG51を含有する膜を調製し、該試験細胞からの膜を
該物質にさらし、 (c)該試験細胞からの膜におけるHG51への該物質の結合の量を測定し、 (d)該試験細胞からの膜におけるHG51への該物質の結合の量を、HG51でト
ランスフェクトされていない対照細胞からの膜への該物質の結合の量と比較する
ことを含んでなり、 該試験細胞からの膜におけるHG51への該物質の結合の量が、該対照細胞からの
膜への該物質の結合の量より多い場合、該物質がHG51に結合する能力を有するこ
とを特徴とする方法に関する。
【0106】 ポリクローナルまたはモノクローナル抗体は、ヒトHG51、または配列番号2に
記載のヒトHG51の一部に由来する合成ペプチド(通常、約9〜約25アミノ酸長)
に対して産生させることができる。ヒトHG51に対する単一特異性抗体は、ヒトHG
51に対して反応性の抗体を含有する哺乳類抗血清から精製したり、あるいはKohl
erおよびMilstein(1975, Nature 256:495-497)の技術を用いてヒトHG51と反応
性のモノクローナル抗体として調製する。本発明で用いる単一特異性抗体は、ヒ
トHG51に対して均一な結合特性を有する複数の抗体種または単一の抗体種と定義
される。本発明で用いる均一な結合は、ある特定の抗原またはエピトープ(例え
ば、前記のヒトHG51に伴うもの)に該抗体種が結合しうることを意味する。ヒト
HG51特異的抗体は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ、ウマなどの動
物を、免疫アジュバントの存在下または不存在下で、適当な濃度のヒトHG51タン
パク質またはヒトHG51の一部から作製した合成ペプチドで免疫することにより産
生させる。
【0107】 初回免疫の前に、免疫前血清を集める。各動物に、許容される免疫アジュバン
トと共に約0.1mg〜約1000mgのヒトHG51タンパク質を投与する。そのような許容
されるアジュバントには、フロイント完全、フロイント不完全、ミョウバン沈殿
物、tRNAおよびコリネバクテリウム・パルブム(Corynebacterium parvum)を含
有する油中水型エマルションが含まれるが、これらに限定されるものではない。
初回免疫は、好ましくはフロイント完全アジュバント中のヒトHG51タンパク質ま
たはそのペプチド断片を皮下(SC)、腹腔内(IP)またはその両方の複数部位に
投与することよりなる。各動物から一定間隔で(好ましくは毎週)採血して、抗
体力価を測定する。初回免疫後、該動物は、ブースター注射を受けても受けなく
てもよい。ブースター注射を受ける動物には、一般には、フロイント不完全アジ
ュバント中の等量のヒトHG51を同一経路で与える。ブースター注射は、最大力価
が得られるまで約3週間隔で行なう。各ブースター免疫の約7日後、または単回免
疫後にほぼ毎週、該動物から採血し、血清を集め、アリコートを約-20℃で保存
する。
【0108】 ヒトHG51に反応性のモノクローナル抗体(mAb)は、近交系マウス、好ましく
はBalb/cをヒトHG51タンパク質で免疫することにより調製する。約0.5mlのバッ
ファーまたは食塩水中の約1mg〜約100mg、好ましくは約10mgのヒトHG51タンパク
質を等量の許容される前記アジュバント中に含むもので、該マウスをIPまたはSC
経路により免疫する。フロイント完全アジュバントが好ましい。該マウスは、第
0日に初回免疫を受け、約3〜約30週間休ませる。免疫化マウスには、リン酸緩衝
食塩水などのバッファー溶液中の約1〜約100mgのヒトHG51のブースター免疫を静
脈内(IV)経路により1回以上行なう。当技術分野で公知の標準的な方法により
免疫化マウスから脾臓を摘出することにより、抗体陽性マウスからリンパ球、好
ましくは脾リンパ球を得る。安定なハイブリドーマの形成を許容する条件下で該
脾リンパ球と適当な融合相手(好ましくは、骨髄腫細胞)とを混合することによ
り、ハイブリドーマ細胞を産生させる。融合相手には、マウス骨髄腫P3/NS1/Ag4
-1、MPC-11、S-194およびSp2/0が含まれうるが、これらに限定されるものではな
い。これらのうち、Sp2/0が好ましい。該抗体産生細胞と骨髄腫細胞とを、約30
%〜約50%の濃度で分子量約1000のポリエチレングリコール中で融合させる。当
技術分野で公知の方法により、融合ハイブリドーマ細胞を、ヒポキサンチン、チ
ミジンおよびアミノプテリンで補足されたダルベッコ変法イーグル基礎培地(DM
EM)中での増殖により選択する。上清流体を、約14、18および21日の増殖陽性ウ
ェルから集め、該抗原としてヒトHG51を使用する固相イムノラジオアッセイ(SP
IRA)などのイムノアッセイにより抗体産生に関してスクリーニングする。また
、該培養流体をオクタロニー沈降アッセイにおいて試験して、該mAbのアイソタ
イプを決定する。抗体陽性ウェルからのハイブリドーマ細胞を、MacPherson, 19
73, Soft Agar Techniques, Tissue Culture Methods and Applications, Kruse
およびPaterson編, Academic Pressの軟寒天技術などの技術によりクローニング
する。
【0109】 初回抗原刺激の約4日後に約2×106〜約6×106個のハイブリドーマ細胞を、プ
リスチンを受けたBalb/cマウスに注射(約0.5ml/マウス)することにより、モノ
クローナル抗体をインビボで産生させる。細胞導入の約8〜12日後に腹水を集め
、該モノクローナル抗体を当技術分野で公知の技術により精製する。
【0110】 約2%ウシ胎仔血清を含有するDMEM中で該ハイブリドーマを増殖させることに
より、抗ヒトHG51 mAbのインビトロ産生を行なって、十分な量の該特異的mAbを
得る。当技術分野で公知の技術により、該mAbを精製する。
【0111】 腹水またはハイブリドーマ培養液の抗体価を、沈降法、受身凝集反応、酵素結
合抗体免疫吸着(ELISA)技術およびラジオイムノアッセイ(RIA)技術を含む(
これらに限定されるものではない)種々の血清学的または免疫学的アッセイによ
り測定する。体液または組織および細胞抽出物中のヒトHG51の存在を検出するた
めに、同様のアッセイを用いる。
【0112】 単一特異性抗体を産生させるための前記方法を用いて、ヒトHG51ペプチド断片
または完全長ヒトHG51に特異的な抗体を産生させることができると当業者には容
易に認められる。
【0113】 例えば該抗体がアガロースゲルビーズ支持体と共有結合を形成するようにN-ヒ
ドロキシスクシンイミドエステルで予め活性化されたゲル支持体であるAffigel-
10(Biorad)に該抗体を加えることにより、ヒトHG51抗体アフィニティーカラム
を作製する。ついで該抗体を、スペーサーアームでアミド結合を介して該ゲルに
結合させる。ついで、残存する活性化エステルを1MエタノールアミンHCl(pH8)
でクエンチする。該カラムを水、ついで0.23MグリシンHCl(pH2.6)で洗浄して
、未共役抗体または外来タンパク質を除去する。ついで該カラムをリン酸緩衝食
塩水(pH7.3)中で平衡化し、完全長ヒトHG51またはヒトHG51タンパク質断片を
含有する細胞培養上清または細胞抽出物を、該カラムにゆっくり通過させる。つ
いで、光学密度(A280)がバックグラウンドに低下するまで、該カラムをリン酸
緩衝食塩水で洗浄し、ついで該タンパク質を0.23Mグリシン-HCl(pH2.6)で溶出
する。ついで該精製ヒトHG51タンパク質を、リン酸緩衝食塩水に対して透析する
【0114】 HG51に対してアフィニティーを示す化合物の結合の特異性は、該クローン化受
容体を発現する組換え細胞に対する又はこれらの細胞からの膜に対する該化合物
のアフィニティーを測定することにより示される。HG51に結合する化合物に関す
る、またはこれらの細胞またはこれらの細胞から調製された膜に対するHG51の既
知放射能標識リガンドの結合を阻害する化合物に関するスクリーニング、および
該クローン化受容体の発現は、HG51に対して高いアフィニティーを有する化合物
の迅速な選択のための有効な方法を与える。そのようなリガンドは必ずしも放射
能標識されている必要はないが、結合放射能標識化合物を置換するために使用し
うる又は機能的アッセイにおけるアクチベーターとして使用しうる非同位体化合
物であってもよい。前記方法により同定された化合物は、HG51のアゴニストまた
はアンタゴニストであると考えられ、ペプチド、タンパク質または非タンパク質
性有機分子でありうる。
【0115】 前記方法のもう1つの修飾として、HG51をコードするRNAを、例えば、バクテリ
オファージT7プロモーターの制御下でHG51を含有するプラスミドを使用するイン
ビトロ転写により調製することが可能であり、HG51を卵母細胞内で発現させるた
めに、該RNAをツメガエル(Xenopus)卵母細胞内にマイクロインジェクションす
ることができる。ついで、該卵母細胞内で発現されたHG51への結合に関して、物
質を試験する。あるいは、結合を検出する代わりに、該卵母細胞の電気生理学的
特性に対する該物質の効果を測定することができる。
【0116】 本発明は、HG51のアゴニストおよびアンタゴニストを、HG51に媒介される機能
的応答を刺激または拮抗するそれらの能力により同定しうるアッセイを含む。HG
51は、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)として公知のタンパク質のクラスに属
する。GPCRは、リガンドが結合すると細胞膜越しにシグナルを伝達する。リガン
ドが結合したGPCRは、ヘテロ三量体Gタンパク質と相互作用して、Gタンパク質の
GαサブユニットをGβおよびGγサブユニットから解離させる。ついで該Gαサブ
ユニットは種々の第2メッセンジャー系を活性化し続けうる。
【0117】 一般に、ある特定のGPCRは、ある特定のタイプのGタンパク質と共役するにす
ぎない。したがって、該GPCRからの機能的応答を観察するためには、該GPCRを含
有する系内に適当なGタンパク質が存在することを保証する必要がある。しかし
ながら、「プロミスカス」の或る種のGタンパク質が存在することが判明してい
る。これらのプロミスカスGタンパク質は、実質的に任意のGPCRと共役して、そ
れらからの機能的シグナルを伝達するであろう。Offermanns & Simon, 1995, J
. Biol. Chem. 270:15175-15180を参照されたい。この著者らは、多数のGPCRの1
つの発現およびプロミスカスGタンパク質Gα15またはGα16の1つの発現をもたら
す発現ベクターで細胞がトランスフェクトされる系を記載している。該トランス
フェクト化細胞にGPCRのアゴニストを加えると、該GCPRは活性化され、Gα15ま
たはGα16を介して、ホスホリパーゼCのβアイソフォームを活性化して、該細胞
内のイノシトールリン酸レベルの増加を引き起こすことが可能であった。したが
って、これらのプロミスカスGタンパク質をOffermannsおよびSimon(前掲)の場
合と同様に利用することにより、HG51がインビボで共役するGタンパク質が未知
であったとしてもHG51に関する機能的アッセイを設計することが可能である。1
つの可能性は、プロミスカスGタンパク質に融合したHG51の細胞外および膜伸長
部分を含む融合またはキメラタンパク質を作製することである。そのような融合
タンパク質は、該融合タンパク質のHG51部分へのリガンドの結合後にシグナルを
伝達すると予想されるであろう。したがって、本発明は、HG51のアンタゴニスト
を同定する方法であって、 (a)C末端においてプロミスカスGタンパク質に融合したキメラHG51タンパ
ク質を発現する細胞を準備し、 (b)HG51のアゴニストに該細胞をさらし、 (c)工程(b)の後またはそれと同時に、HG51のアンタゴニストであると疑
われる物質に該細胞をさらし、 (d)該細胞内のイノシトールリン酸のレベルを測定することを含んでなり
、 該物質の不存在下の該細胞内のイノシトールリン酸のレベルと比較した場合の
該物質の存在下の該細胞内のイノシトールリン酸のレベルの減少が、該物質がHG
51のアンタゴニストであることを示すことを特徴とする方法を提供する。
【0118】 HG51と共にプロミスカスGタンパク質を用いるもう1つの可能性は、HG51のアゴ
ニストを同定する方法であって、 (a)HG51およびプロミスカスGタンパク質の両方を発現する細胞を準備し、 (b)HG51のアゴニストであると疑われる物質に該細胞をさらし、 (c)該細胞内のイノシトールリン酸のレベルを測定することを含んでなり
、 前記の疑われるアゴニストの不存在下の該細胞内のイノシトールリン酸のレベ
ルと比較した場合の該細胞内のイノシトールリン酸のレベルの増加が、該物質が
HG51のアゴニストであることを示すことを特徴とする方法を含む。
【0119】 イノシトールリン酸のレベルは、カルシウムの動員をモニターすることにより
測定することができる。細胞内カルシウムの動員は、典型的には、蛍光染料を使
用して顕微鏡下で全細胞において又はエクオリンアッセイを使用してルミネセン
スにより細胞懸濁液においてアッセイする。
【0120】 前記方法の特定の実施形態においては、該細胞内でのHG51および該プロミスカ
スGタンパク質の発現を指令する発現ベクターで該細胞をトランスフェクトする
【0121】 該方法の工程(b)を行なう条件は、タンパク質-リガンド相互作用の研究のた
めに当技術分野で典型的に用いられる条件(例えば、生理的pH;例えば、PBSな
どの一般に使用されるバッファーに典型的な又は組織培養培地における塩条件;
約4℃〜約55℃の温度)である。
【0122】 前記方法の特定の実施形態においては、該プロミスカスGタンパク質は、Gα15
またはGα16よりなる群から選ばれる。Gα15またはGα16を含有する発現ベクタ
ーは当技術分野において公知である。例えば、Offermanns; Buhlら, 1993, FEBS
Lett. 323:132-134; Amatrudaら, 1993, J. Biol. Chem. 268:10139-10144を参
照されたい。
【0123】 前記アッセイは、HG51のアンタゴニストを同定する方法を得るために容易に修
飾することができる。また、そのような方法は、本発明の一部であり、 (a)HG51とプロミスカスGタンパク質との両方を発現する細胞を準備し、 (b)HG51のアゴニストである物質に該細胞をさらし、 (c)工程(b)の後またはそれと同時に、HG51のアンタゴニストであると疑
われる物質に該細胞をさらし、 (d)該細胞内のイノシトールリン酸のレベルを測定することを含んでなり
、 前記の疑われるアンタゴニストの不存在下の該細胞内のイノシトールリン酸の
レベルと比較した場合の前記の疑われるアンタゴニストの存在下の該細胞内のイ
ノシトールリン酸のレベルの減少が、該物質がHG51のアンタゴニストであること
を示すことを特徴とする。
【0124】 該方法の工程(b)および(c)を行なう条件は、タンパク質-リガンド相互作
用の研究のために当技術分野で典型的に用いられる条件(例えば、生理的pH;例
えば、PBSなどの一般に使用されるバッファーに典型的な又は組織培養培地にお
ける塩条件;約4℃〜約55℃の温度)である。
【0125】 前記方法の特定の実施形態においては、細胞内でのHG51および該プロミスカス
Gタンパク質の発現を指令する発現ベクターで該細胞をトランスフェクトする。
【0126】 前記方法の特定の実施形態においては、該プロミスカスGタンパク質は、Gα15
またはGα16よりなる群から選ばれる。
【0127】 前記方法により同定されたHG51のアゴニストおよびアンタゴニストは、HG51の
不適当な発現を伴う疾患の治療において有用であるはずである。特に、HG51の発
現パターンを考慮すると(図4を参照されたい)、そのようなアゴニストおよび
アンタゴニストは、肥満、II型糖尿病および種々のGI疾患(例えば、炎症性腸疾
患、便秘および下痢)を含む(これらに限定されるものではない)種々の障害の
治療において有用であるはずである。
【0128】 本発明のDNAまたは該DNAに基づくハイブリダイゼーションプローブは、HG51遺
伝子の又はHG51関連タンパク質をコードする遺伝子の染色体位置を同定するため
の染色体マッピング研究において使用することができる。そのようなマッピング
研究は、よく知られた遺伝的および/または染色体マッピング技術、例えば、公
知染色体マーカーに関する連鎖解析またはin situハイブリダイゼーションを用
いて行うことができる。例えば、Vermaら, 1988, Human Chromosomes: A Manual of Basic Techniques , Pergamon Press, New York, NYを参照されたい。HG51遺
伝子またはHG51関連タンパク質をコードする遺伝子の染色体位置を同定した後、
この情報を、遺伝地図データ(例えば、the Genome Issue of Science, 1994, 2
65:1981-2144に記載のデータ)に含まれる公知疾患原因遺伝子の位置と比較する
ことができる。このようにして、HG51遺伝子の又はHG51関連タンパク質をコード
する遺伝子の染色体位置を公知疾患原因遺伝子の位置と相関させることができ、
したがって、そのような疾患原因遺伝子を含有するDNA領域を限定するのに役立
ちうる。これは、そのような疾患原因遺伝子をクローニングする方法を単純化す
るであろう。また、HG51遺伝子の又はHG51関連タンパク質をコードする遺伝子の
染色体位置と公知疾患原因遺伝子の位置との連鎖が確認されたら、その連鎖を診
断的に用いて、該HG51遺伝子またはHG51関連タンパク質をコードする遺伝子の周
辺の制限断片長多型(RFLP)を同定することができる。そのようなRFLPは疾患原
因遺伝子に関連しており、したがって該疾患原因遺伝子を保持する個体の同定に
用いることができる。
【0129】 本明細書に記載の染色体マッピング研究の場合、本発明のDNAに加えて、本発
明のDNAの逆相補体または本発明のDNAに対応するRNAを使用するのが好都合かも
しれない。
【0130】 HG51ポリペプチドを標的器官の細胞内に導入するために、遺伝子治療を用いる
ことができる。HG51ポリペプチドをコードするヌクレオチドを、受容細胞への感
染により該ヌクレオチドの導入を媒介するウイルスベクター内に連結することが
できる。適当なウイルスベクターには、レトロウイルス、アデノウイルス、アデ
ノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルスおよびポリオウイルス
に基づくベクターが含まれる。あるいは、リガンド-ヌクレオチドコンジュゲー
トを使用する受容体媒介標的化導入(receptor-mediated targeted transfer)
、リポフェクション、膜融合または直接マイクロインジェクションをを含む非ウ
イルス技術により、HG51ポリペプチドをコードするヌクレオチドを遺伝子治療の
ために細胞内に導入することができる。これらの方法およびそれらの変法は、エ
クスビボ(ex vivo)およびインビボ遺伝子治療に適している。HG51ポリペプチ
ドでの遺伝子治療は、HG51の活性を上昇させることが有益である疾患の治療に特
に有用であろう。
【0131】 AmpliTaq、AmpliTaq GoldまたはVentポリメラーゼを含む(これらに限定され
るものではない)種々の耐熱性酵素でPCR反応を行なうことができる。AmpliTaq
の場合には、10mM Tris-Cl, pH8.3、2.0mM MgCl2、200μMの各dNTP、50mM KCl、
0.2μMの各プライマー、10ngのDNA鋳型、0.05単位/μlのAmpliTaq中で反応を行
なうことができる。該反応を95℃で3分間加熱し、ついで95℃で20秒間、62℃で2
0秒間、72℃で3分間のサイクリングパラメーターを用いる35サイクルに付す。こ
れらの条件に加えて、適当な種々のPCRプロトコールがPCR Primer, A Laborator y Manual , C.W. DieffenbachおよびG.S. Dveksler編, 1995, Cold Spring Harbo
r Laboratory Press、またはPCR Protocols: A Guide to Methods and Applicat ions , Michaelら編, 1990, Academic Pressに記載されている。
【0132】 前記のアッセイは、HG51をコードする発現ベクターで一過性もしくは安定にト
ランスフェクトされた又は安定に形質転換された細胞を使用して行なうことがで
きる。トランスフェクションは、HG51を該試験細胞内に導入するための当技術分
野で公知の任意の方法を包含する意である。例えば、トランスフェクションには
、リン酸カルシウムまたは塩化カルシウムに媒介されるトランスフェクション、
リポフェクション、HG51を含有するレトロウイルス構築物の感染およびエレクト
ロポレーションが含まれる。形質転換は、DNAの導入により生じる標的細胞に対
する遺伝的変化を包含する意である。
【0133】 本発明のDNA分子、RNA分子、組換えタンパク質および抗体を使用して、ヒトHG
51をスクリーニングし、そのレベルを測定することができる。該組換えタンパク
質、DNA分子、RNA分子および抗体は、ヒトHG51の検出およびタイピング(typing
)に適したキットの製剤化に有用である。そのようなキットは、少なくとも1つ
の容器を密閉的(close confinement)に収容するのに適した区画化された担体
を含むことになろう。該担体は更に、試薬(例えば、組換えHG51、またはヒトHG
51の検出に適した抗HG51抗体)を含むであろう。また、該担体は、標識抗原また
は酵素基質などの検出手段を含有していてもよい。
【0134】 医薬上許容される担体の混合などの公知方法に従い、ヒトHG51のモジュレータ
ーを含む医薬上有用な組成物を製剤化することができる。製剤化のそのような担
体および方法の具体例は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに記載されて
いる。有効な投与に適した医薬上許容される組成物を形成させるためには、その
ような組成物は、該タンパク質、DNA、RNA、修飾ヒトHG51またはHG51のアゴニス
トもしくはアンタゴニスト(チロシンキナーゼのアクチベーターまたはインヒビ
ターを含む)の有効量を含有するであろう。
【0135】 本発明の治療用または診断用組成物は、障害を治療または診断するのに十分な
量で個体に投与する。該有効量は、個体の状態、体重、性別、年齢などの種々の
因子によって様々となりうる。他の因子には、投与様式が含まれる。
【0136】 該医薬組成物は、皮下、局所、経口および筋肉内などの種々の経路により個体
に投与することができる。
【0137】 「化学誘導体」なる語は、通常は該基礎分子の一部ではない追加的な化学的部
分を含有する分子を意味する。そのような部分は、該基礎分子の溶解性、半減期
、吸収性などを改善しうる。あるいは、該部分は、該基礎分子の望ましくない副
作用を減弱させたり、あるいは該基礎分子の毒性を減少させうる。そのような部
分の具体例は、Remington's Pharmaceutical Sciencesなどの種々の刊行物に記
載されている。
【0138】 本明細書に開示する方法に従い同定した化合物は、適当な投与量で単独で使用
することができる。あるいは、他の物質の同時投与または連続的投与が望ましい
かもしれない。
【0139】 本発明はまた、本発明の新規治療方法において使用するための適当な局所、経
口、全身および非経口医薬製剤を提供するという目的を有する。本発明に従い同
定された化合物を有効成分として含有する組成物は、通常の投与用ビヒクル中の
多種多様な治療用剤形で投与することができる。例えば、該化合物は、錠剤、カ
プセル剤(それぞれは時限放出(timed release)および徐放製剤を含む)、丸
剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、乳剤
などの経口剤形として又は注射により投与することができる。同様に、それらを
、静脈内(ボーラスおよび注入の両方)、腹腔内、皮下、局所(閉塞(occlusio
n)の存在下または不存在下)または筋肉内形態として投与することも可能であ
り、それらはすべて、薬学分野の当業者によく知られた形態を用いることが可能
である。
【0140】 本発明の化合物を単独1日量で投与したり、あるいは合計1日量を、2、3または
4分割量で毎日投与するのが有利かもしれない。さらに、本発明のための化合物
は、適当な鼻腔内ビヒクルの局所的使用により鼻腔内形態で、または当業者によ
く知られた経皮皮膚パッチの形態を使用して経皮経路により投与することができ
る。もちろん、経皮デリバリーシステムの形態で投与する場合には、該投与量の
投与は、該投与計画の全体にわたり、断続的なものではなく連続的なものとなる
であろう。
【0141】 別々の投与製剤中の2以上の活性剤での併用療法の場合には、それらの活性剤
を同時に投与したり、あるいはそれらのそれぞれを、別々にずらした時点で投与
することができる。
【0142】 本発明の化合物を使用する投与計画は、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別
および医学的状態;治療する状態の重症度;投与経路;患者の腎、肝および心臓
血管機能;および使用するその個々の化合物を含む種々の因子に応じて選択され
る。通常の技量を有する医師または獣医は、該状態の進行の予防、抑制または停
止に必要な薬物の有効量を容易に決定し、処方することができる。毒性を伴うこ
となく効力を与える範囲内の薬物濃度を最適に正確に得るためには、標的部位に
対する薬物のアベイラビリティーの速度論に基づく計画が必要である。これは、
薬物の分布、平衡および消失に関する考慮を含む。
【0143】 以下の実施例は、本発明を例示するためのものであり、本発明を限定するもの
ではない。
【0144】 実施例1 HG51をコードするDNA断片の単離および特徴づけ RCCAと称される変法を用いて(Liuら, Gene 207 (1998)1-7; McDonaldら, BBR
C 247 (1998) 266-270)、HG51の完全長コード配列を単離した。ESTを推定Gタン
パク質共役型受容体として同定し、HG51-ESTと命名した。 HG51-EST: GenBank Acc. #: AA745052 EST Id: 1460712; EST名: np72h03.sl; GenBank gi: 278816; クローンId: IMAGE:1131893 (3'):
【0145】
【化7】
【0146】 前記ESTは、National Center for Biotechnology Information (NCBI)のホー
ムページhttp://www.ncbi.nlm.nih.gov/でも見ることができる。
【0147】 4個のプライマーHG51.F39、HG51.F51.HG51.R121およびHG51.R179を該EST配列
から設計した。プライマー対HG51.F39 + HG51.R121およびHG51.F51 + HG51.R179
を、胎盤、前立腺、精巣および胎児脳のcDNAライブラリーに対してPCRによりス
クリーニングした。該胎児脳および精巣cDNAライブラリーは、HG51の完全長配列
のクローニングを試みるために選択した。2.5kb以上のインサートを有する胎児
脳および精巣cDNAライブラリー上で、プライマーHG51.F51およびHG51.R179を使
用するPCR反応を行った。陽性ウェルを同定し、ついでプライマーの組合せHG51.
F39 + PBS.543RまたはPBS.873FおよびHG51.R179 + PBS.543RまたはPBS.873Fで、
これらのウェル上でRCCAを行った。ついでPCR産物を精製し、配列決定し、コン
ティグに集合させた。HG51.F51 + HG51.R179プライマーを使用して、胎児脳1-2.
5kbおよび胎盤1-2.5kbプラスミドライブラリーをスクリーニングした。陽性ウェ
ルを同定し、これらのウェル上で、一次反応においてはプライマーの組合せHG51
.F51 + PBS.543RまたはPBS.873FおよびHG51.R179 + PBS.543RまたはPBS.873Fを
使用してRCCAを行い、二次反応においては、ネスティドプライマーHG51.F51 + P
BS.578RまたはPBS.838FおよびHG51.R121 + PBS.578RまたはPBS.838Fを使用した
。ついで産物を精製し、配列決定し、コンティグに集合させた。ついで、前記の
プライマーの組合せを使用して新たなプール上でRCCAを行い、産物を精製し、配
列決定した。402アミノ酸をコードする1209塩基対のオープンリーディングフレ
ームを同定した。最終的に、プライマーHG51.KpnI + HG51.NotI1283RおよびHG51
.KpnI + HG51.NotI1225Rを使用するセミネスティドPCR反応により完全長遺伝子
を増幅し、HG51.KpnIからHG51.NotI1225までの配列を含有する産物をpcDNA3.1内
にクローニングした。前記のとおりに使用したオリゴヌクレオチドプライマーは
以下のとおりである。
【0148】
【化8】
【0149】 本発明において配列番号1として開示する完全長ヒトHG51 cDNAは、ヌクレオチ
ド160〜ヌクレオチド1365のオープンリーディングフレームとヌクレオチド1366
〜1368の終止コドン「TAG」とを有する1536bpである。このオープンリーディン
グフレームは、ヒトロドプシンに対する相同性を共有するヒトHG51 GPCRをコー
ドしている。該HG51タンパク質は、図2に示され配列番号2に記載されている402
アミノ酸長のオープンリーディングフレームを含有する。図3A、3Bおよび3
Cは、HG51のオープンリーディングフレームの翻訳を示す。示されているヌクレ
オチド配列は配列番号1に記載のものと同じである。示されているアミノ酸配列
は配列番号2に記載のものと同じである。
【0150】 実施例2 ヒトHG51遺伝子発現のノーザン分析 ヒト多組織ノーザンブロットをClontech(Palo Alto, CA, USA)から購入した
。Amershem(Amersham, USA)のRedy-Primer Kitを使用して、HG51の全コード領
域を32P-dCTPで標識した。ハイブリダイゼーションおよびフィルターの洗浄を、
該ノーザンブロットの供給業者(Clontech, Inc.)のプロトコールに従い、スト
リンジェントな条件下で行った。該ブロットを、-80℃で5日間、増感スクリーン
を使用するオートラジオグラフィーによりX線フィルムにさらした。多組織mRNA
ブロットのノーザン分析は、HG51が〜9.0kbおよび〜2.5kbの転写産物として多数
の組織において弱く発現されることを示した。このデータは図4A〜4Eに示されて
いる。また、HEK293細胞におけるHG51の発現は、細胞内cAMPレベルの増加を招い
た。このことは、HG51がGsタンパク質と共役していることを示している。
【0151】 本発明の範囲は、本明細書に記載の特定の実施形態により限定されるものでは
ない。実際のところ、本明細書に記載のものの他に本発明の種々の修飾が、以上
の記載から当業者に明らかとなるであろう。そのような修飾は、添付の請求の範
囲の範囲内に含まれると意図される。
【0152】 本明細書中には種々の刊行物が引用されているが、それらの開示の全体を参照
により本明細書に組み入れることとする。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 HG07の全cDNA配列(配列番号1)を示す。
【図2】 HG07の全アミノ酸配列(配列番号2)を示す。
【図3A】 HG07オープンリーディングフレームの位置を示す。
【図3B】 HG07オープンリーディングフレームの位置を示す。
【図3C】 HG07オープンリーディングフレームの位置を示す。
【図4A】 種々のヒト組織内でのHG07 mRNAのノーザンブロットの結果を示す。
【図4B】 種々のヒト組織内でのHG07 mRNAのノーザンブロットの結果を示す。
【図4C】 種々のヒト組織内でのHG07 mRNAのノーザンブロットの結果を示す。
【図4D】 種々のヒト組織内でのHG07 mRNAのノーザンブロットの結果を示す。
【図4E】 種々のヒト組織内でのHG07 mRNAのノーザンブロットの結果を示す。
【図5】 HG07のアミノ酸配列とヒトロイコトリエンB4受容体のアミノ酸配列(配列番号
3; GenBank受託番号D89079、Yokomizoら, 1997, Nature 387:620-624を参照され
たい)とのアライメントを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12Q 1/02 5/10 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z G01N 33/15 33/566 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/566 5/00 A (72)発明者 マクドナルド,テレンス・ピー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 BB20 BB50 DA13 DA36 FB02 4B024 AA11 BA63 CA04 DA01 DA02 DA05 DA11 EA04 GA11 4B063 QA01 QA18 QQ20 QR80 4B065 AA01X AA57X AA87X AA93Y AC14 BA02 CA24 CA46 4H045 AA10 AA11 BA10 CA40 DA50 EA50 FA72 FA74

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ここに配列番号1として記載されているヌクレオチド配列: 【化1】 を含んでなる、HG51をコードする精製されたDNA分子。
  2. 【請求項2】 ここに配列番号2に記載のとおり3文字アミノ酸記号で記載さ
    れているアミノ酸配列: 【化2】 を含むタンパク質をコードしている、ヒトHG51をコードする精製されたDNA分子
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA分子を含んで
    なる、組換え宿主細胞内のHG51タンパク質の発現のための発現ベクター。
  4. 【請求項4】 真核性発現ベクターである、請求項3に記載の発現ベクター
  5. 【請求項5】 原核性発現ベクターである、請求項3に記載の発現ベクター
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の発現ベクターを含有する、組換えHG51タン
    パク質を発現する宿主細胞。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の発現ベクターを含有する、組換えHG51タン
    パク質を発現する宿主細胞。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の発現ベクターを含有する、組換えHG51タン
    パク質を発現する宿主細胞。
  9. 【請求項9】 組換えHG51を含有する、請求項6に記載の宿主細胞から得ら
    れた細胞膜画分。
  10. 【請求項10】 組換えHG51を含有する、請求項7に記載の宿主細胞から得
    られた細胞膜画分。
  11. 【請求項11】 組換えHG51を含有する、請求項8に記載の宿主細胞から得
    られた細胞膜画分。
  12. 【請求項12】 ここに配列番号1として記載されているヌクレオチド配列
    : 【化3】 よりなる、HG51をコードする精製されたDNA分子。
  13. 【請求項13】 配列番号1のヌクレオチド160からヌクレオチド1368までの
    ヌクレオチド配列よりなる、請求項12に記載の精製されたDNA分子。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のDNA分子を含んでなる、組換え宿主細胞
    内のHG51タンパク質の発現のための発現ベクター。
  15. 【請求項15】 真核性発現ベクターである、請求項14に記載の発現ベクタ
    ー。
  16. 【請求項16】 原核性発現ベクターである、請求項14に記載の発現ベクタ
    ー。
  17. 【請求項17】 請求項14に記載の発現ベクターを含有する、組換えHG51タ
    ンパク質を発現する宿主細胞。
  18. 【請求項18】 請求項15に記載の発現ベクターを含有する、組換えHG51タ
    ンパク質を発現する宿主細胞。
  19. 【請求項19】 請求項16に記載の発現ベクターを含有する、組換えHG51タ
    ンパク質を発現する宿主細胞。
  20. 【請求項20】 組換えHG51タンパク質を含有する、請求項17に記載の宿主
    細胞から得られた細胞膜画分。
  21. 【請求項21】 組換えHG51タンパク質を含有する、請求項18に記載の宿主
    細胞から得られた細胞膜画分。
  22. 【請求項22】 組換えHG51タンパク質を含有する、請求項19に記載の宿主
    細胞から得られた細胞膜画分。
  23. 【請求項23】 ここに配列番号2に記載のとおり3文字アミノ酸記号で記載
    されているアミノ酸配列: 【化4】 を含んでなる精製されたHG51タンパク質。
  24. 【請求項24】 配列番号2に記載のアミノ酸配列よりなる、請求項23に記
    載の精製されたHG51タンパク質。
  25. 【請求項25】 HG51受容体活性をモジュレーションする物質を同定する方
    法であって、 (a)HG51受容体タンパク質(該HG51受容体タンパク質は配列番号2に記載のア
    ミノ酸配列を含む)の存在下および不存在下で試験物質を混ぜ、 (b)該HG51受容体タンパク質の存在下および不存在下での該試験物質の効果
    を測定し、比較することを含んでなる方法。
  26. 【請求項26】 ある物質がHG51の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニス
    トであるか否かを判定するための方法であって、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する請求項3に記載の発現ベクターで該細胞
    をトランスフェクトまたは形質転換して、試験細胞を得、 (b)HG51が発現されるのを可能にするのに十分な時間、該試験細胞を培養
    し、 (c)該物質の存在下および不存在下、HG51の標識リガンドに該細胞をさら
    し、 (d)HG51への該標識リガンドの結合を測定することを含んでなり、 該標識リガンドの結合の量が該物質の不存在下より該物質の存在下において
    少ない場合、該物質がHG51の潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストであるこ
    とを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】 ある物質がHG51に結合する能力を有するか否かを判定する
    ための方法であって、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する請求項3に記載の発現ベクターで該細胞
    をトランスフェクトまたは形質転換して、試験細胞を得、 (b)該物質に該試験細胞をさらし、 (c)HG51への該物質の結合の量を測定し、 (d)該試験細胞におけるHG51への該物質の結合の量を、HG51でトランスフ
    ェクトされていない対照細胞への該物質の結合の量と比較することを含んでなり
    、 該物質の結合の量が、該対照細胞と比較して該試験細胞において多い場合、
    該物質がHG51に結合する能力を有することを特徴とする方法。
  28. 【請求項28】 ある物質がHG51に結合する能力を有するか否かを判定する
    ための方法であって、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する請求項3に記載の発現ベクターで該細胞
    をトランスフェクトまたは形質転換して、試験細胞を準備し、 (b)該試験細胞から、HG51を含有する膜を調製し、HG51のリガンドが該膜
    においてHG51に結合する条件下で該膜をHG51のリガンドにさらし、 (c)工程(b)の後またはそれと同時に、該試験細胞からの膜を物質にさら
    し、 (d)該物質の存在下および不存在下の該膜におけるHG51への該リガンドの
    結合の量を測定し、 (e)該物質の存在下および不存在下の該膜におけるHG51への該リガンドの
    結合の量を比較することを含んでなり、 該物質の存在下の該膜におけるHG51への該リガンドの結合の量の減少が、該
    物質がHG51に結合する能力を有することを示すことを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 ある物質がHG51に結合する能力を有するか否かを判定する
    ための方法であって、 (a)細胞内でHG51の発現を指令する請求項3に記載の発現ベクターで該細胞
    をトランスフェクトまたは形質転換して、試験細胞を得、 (b)該試験細胞から、HG51を含有する膜を調製し、該試験細胞からの膜を
    該物質にさらし、 (c)該試験細胞からの膜におけるHG51への該物質の結合の量を測定し、 (d)該試験細胞からの膜におけるHG51への該物質の結合の量を、HG51でト
    ランスフェクトされていない対照細胞からの膜への該物質の結合の量と比較する
    ことを含んでなり、 該試験細胞からの膜におけるHG51への該物質の結合の量が、該対照細胞から
    の膜への該物質の結合の量より多い場合、該物質がHG51に結合する能力を有する
    ことを特徴とする方法。
  30. 【請求項30】 HG51のアゴニストを同定する方法であって、 (a)HG51の発現を指令する請求項3に記載の第1発現ベクターとプロミスカ
    スGタンパク質の発現を指令する第2発現ベクターとで細胞をトランスフェクトま
    たは形質転換して、試験細胞を得、 (b)HG51のアゴニストであると疑われる物質に該試験細胞をさらし、 (c)該細胞内のイノシトールリン酸のレベルを測定することを含んでなり
    、 前記の疑われるアゴニストの不存在下の該細胞内のイノシトールリン酸のレ
    ベルと比較した場合の該細胞内のイノシトールリン酸のレベルの増加が、該物質
    がHG51のアゴニストであることを示すことを特徴とする方法。
  31. 【請求項31】 HG51のアンタゴニストを同定する方法であって、 (a)HG51の発現を指令する請求項3に記載の第1発現ベクターとプロミスカ
    スGタンパク質の発現を指令する第2発現ベクターとで細胞をトランスフェクトま
    たは形質転換して、試験細胞を得、 (b)HG51のアゴニストである物質に該試験細胞をさらし、 (c)工程(b)の後またはそれと同時に、HG51のアンタゴニストであると疑
    われる物質に該試験細胞をさらし、 (d)該細胞内のイノシトールリン酸のレベルを測定することを含んでなり
    、 前記のアンタゴニストであると疑われる物質の不存在下の該細胞内のイノシ
    トールリン酸のレベルと比較した場合の、前記のアンタゴニストであると疑われ
    る物質の存在下の該細胞内のイノシトールリン酸のレベルの減少が、該物質がHG
    51のアンタゴニストであることを示すことを特徴とする方法。
  32. 【請求項32】 工程(a)の第1および第2発現ベクターが、プロミスカスG
    タンパク質にC末端で融合したキメラHG51タンパク質を発現する単一の発現ベク
    ターで置換された、請求項31に記載のHG51のアンタゴニストを同定する方法。
  33. 【請求項33】 HG51タンパク質に特異的に結合する抗体であって、該HG51
    受容体タンパク質が配列番号2に記載のアミノ酸配列を含むことを特徴とする抗
    体。
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