JP2002515259A - 新規なgタンパク質共役受容体 - Google Patents

新規なgタンパク質共役受容体

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JP2002515259A
JP2002515259A JP2000549759A JP2000549759A JP2002515259A JP 2002515259 A JP2002515259 A JP 2002515259A JP 2000549759 A JP2000549759 A JP 2000549759A JP 2000549759 A JP2000549759 A JP 2000549759A JP 2002515259 A JP2002515259 A JP 2002515259A
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リウ,シンユン
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メルク・アンド・カンパニー・インコーポレーテッド
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、Gタンパク質共役受容体HG01をコードする新規なヒトDNAに向けられている。HG01をコードするDNAは他の核酸を実質的に含まず、配列番号1に示すヌクレオチド配列を有する。本発明はまた、上記の新規なDNA配列によってコードされるHG01タンパク質を提供する。このHG01タンパク質は他のタンパク質を実質的に含まず、配列番号2に示すアミノ酸配列を有する。組換え系を用いてHG01を発現する方法、ならびにHG01のアゴニストおよびアンタゴニストを同定する方法もまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の属する技術分野) 本発明は、エンドセリン受容体に相同性を有するGタンパク質共役受容体をコ
ードする新規なヒトDNA配列;該DNAによってコードされるタンパク質;およびそ
れらの用途に関する。
【0002】 (発明の背景) Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、細胞の外部から内部へ情報を伝達する膜受
容体の非常に大きい1クラスである。GPCRは、Gタンパク質として知られている
一群のヘテロ三量体タンパク質との相互作用によって機能する。殆どのGPCRは類
似した作用機構によって機能する。アゴニストと結合後、GPCRはGタンパク質α
サブユニットからのグアノシン二リン酸(GDP)の解離を触媒する。これは、グア
ノシン三リン酸(GTP)の該αサブユニットとの結合を可能とし、該αサブユニッ
トをβおよびγサブユニットから解離させる。次に、この遊離したαサブユニッ
トは他の細胞成分と相互作用し、そしてその過程で上記アゴニストの存在によっ
て表わされる細胞外シグナルを伝える。時には、上記アゴニストシグナルを伝え
るのは遊離したβおよびγサブユニットである。
【0003】 GPCRは共通した構造上の特徴を有する。GPCRは、いろいろな長さの親水性アミ
ノ酸の配列によって連結された、長さが約20〜30アミノ酸の7個の疎水性ドメイ
ンを有する。これら7個の疎水性ドメインは原形質膜中に差し込まれ、7個の膜
貫通ドメイン、細胞外アミノ末端、および細胞内カルボキシル末端を有するタン
パク質を生じる(Straderら, 1994, Ann. Rev. Biochem. 63:101-132; Schertle
rら, 1993, Nature 362: 770-772l; Dohlmanら, 1991, Ann. Rev. Biochem. 60:
653-688)。
【0004】 GPCRは広範な種類の組織において発現され、そして例えばタンパク質ホルモン
、生物アミン、ペプチド、脂質由来メッセンジャー、等の広範なリガンドに応答
する。それらの広範な発現およびリガンドからして、GPCRが多くの病理状態に関
与していることは驚くにあたらない。このことは、薬理的に使用可能なGPCR活性
のモジュレーターの開発に大きな関心を導いた。例えば、Stadelら, 1997, Tren
ds Pharmacol. Sci. 18:430-437の表1は、GPCRに作用する37の異なる市販薬を
掲げている。したがって、GPCRの機能を理解し、そしてGPCR活性を変調するのに
用いることのできる作用物質を開発する必要は大きい。
【0005】 (発明の概略) 本発明は、Gタンパク質共役受容体HG01をコードする新規なヒトDNAに向けら
れている。HG01をコードするDNAは他の核酸を実質的に含まず、配列番号1に示
すヌクレオチド配列を有する。本発明はまた、上記の新規なDNA配列によってコ
ードされるHG01タンパク質を提供する。このHG01タンパク質は他のタンパク質を
実質的に含まず、配列番号2に示すアミノ酸配列を有する。組換え系を用いてHG
01を発現する方法、ならびにHG01のアゴニストおよびアンタゴニストを同定する
方法もまた提供される。
【0006】 (発明の詳細な説明) 本発明の目的上: 「他のタンパク質を実質的に含まない」という表現は、少なくとも90%、好ま
しくは95%、より好ましくは99%、そしてより一層好ましくは99.9%他のタンパク
質を含まないことを意味する。したがって、他のタンパク質を実質的に含まない
HG01タンパク質調製物は、その全タンパク質の百分率として、10%以下、好まし
くは5%以下、より好ましくは1%以下、そしてより一層好ましくは0.1%以下の非HG
01タンパク質を含む。特定のHG01タンパク質調製物が他のタンパク質を実質的に
含まないかどうかは、適切な検出法(例えば、銀染色またはイムノブロッティン
グ)と組み合わせたドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(S
DS-PAGE)等のタンパク質純度を評価する通常の技法によって決定することができ
る。
【0007】 「他の核酸を実質的に含まない」という表現は、少なくとも90%、好ましくは95%
、より好ましくは99%、そしてより一層好ましくは99.9%他の核酸を含まないこと
を意味する。したがって、他の核酸を実質的に含まないHG01 DNA調製物は、その
全核酸の百分率として、10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下、
そしてより一層好ましくは0.1%以下の非HG01核酸を含む。特定のHG01 DNA調製物
が他の核酸を実質的に含まないかどうかは、適切な染色法(例えば、臭化エチジ
ウム染色)と組み合わせたアガロースゲル電気泳動等の核酸純度を評価する通常
の技法によって、または配列決定によって決定することができる。
【0008】 ポリペプチドは、そのポリペプチドがあるリガンドに対して、同一リガンドに
対するHG01のKdの5倍以下のKdを有するならば、HG01と「実質的に同一の生物学
的活性」を有するとする。
【0009】 「アミノ酸の同類置換(conservative substitution)」とは、1個のアミノ酸残
基を化学的に類似した別のアミノ酸残基と置換することをいう。このような同類
置換の例としては、1個の疎水性残基(イソロイシン、ロイシン、バリンまたは
メチオニン)と別の疎水性残基との置換;1個の極性残基と同一の電荷を有する
別の極性残基との置換(例えば、アルギニンとリシンの置換;グルタミン酸とア
スパラギン酸の置換)が挙げられる。
【0010】 本発明は、新規なGタンパク質共役受容体であるHG01の同定およびクローニン
グに関する。本発明は、他の核酸を実質的に含まない、HG01をコードするDNAを
提供する。本発明はまた、HG01をコードする組換えDNA分子を提供する。
【0011】 本発明は、図1に配列番号1として示すヌクレオチド配列を有する、他の核酸
を実質的に含まないDNA分子を提供する。配列番号1の分析は、この配列が第84
〜1,526位にオープンリーディングフレームを含むことを明らかにした。したが
って、本発明は配列番号1の第84〜1,526位のヌクレオチド配列を含む、他の核酸
を実質的に含まないDNA分子をも提供する。本発明はまた、配列番号1の第84〜1,
526位のヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子をも提供する。
【0012】 HG01 DNAのオープンリーディングフレームの配列分析は、これが予測されたシ
グナルペプチドを有する、481アミノ酸からなるタンパク質をコードすることを
明らかにした。予測されるアミノ酸配列に基づくならば、HG01は新規なGPCRであ
る可能性が非常に高い。ノーザンブロット分析は、HG01 RNAが脳において高度に
発現されるが、膵臓、腎臓、骨格筋、肝臓、肺、胎盤または心臓では発現されな
いことを示した。アミノ酸配列アライメントに基づくならば、HG01はエンドセリ
ン受容体と関係があると思われる(図4)。
【0013】 HG01をコードする本発明の新規なDNA配列は、全体として、または部分的に、
他のDNA配列(すなわち、天然においてはHG01が結合していないDNA配列)と結合
させて、HG01を含む「組換えDNA分子」を形成させることができる。そのような
他の配列としては、転写または翻訳を制御するDNA配列、例えば、翻訳開始配列
、RNAポリメラーゼIIのプロモーター、転写または翻訳終止配列、エンハンサー
配列、微生物中で複製を制御する配列、または抗生物質耐性を付与する配列、等
が挙げられる。本発明の新規なDNA配列は、プラスミド、コスミド、ウイルスベ
クター等のベクター、または酵母人工染色体に挿入することができる。
【0014】 ストリンジェントな条件下で配列番号1にハイブリダイズするDNA配列は本発明
に含まれる。高ストリンジェンシー条件を用いる手順の非限定例としては、以下
の通りである。すなわち、DNAを含むフィルターのプレハイブリダイゼーション
を、6×SSC、5×デンハルト溶液および100μg/ml変性サケ精子DNAからなるバッ
ファー中で、2時間から一晩、65℃で実施する。フィルターを、100μg/ml変性サ
ケ精子DNAおよび5-20×106 cpmの32P標識化プローブを含むプレハイブリダイゼ
ーション混合物中で、12から48時間、65℃でハイブリダイズさせる。フィルター
の洗浄は、2×SSC、0.1% SDSを含む溶液中で37℃で1時間実施する。次に、オー
トラジオグラフィーにかける前に、0.1×SSC、 0.1% SDS中で50℃で45分間洗浄
する。
【0015】 高ストリンジェンシー条件を用いる他の手順は、5×SSC、 5×デンハルト溶液
、50%ホルムアミド中で42℃で12から48時間実施されるハイブリダイゼーション
工程、または0.2×SSPE、0.2% SDS中で65℃で30から60分間実施される洗浄工程
を含む。
【0016】 高ストリンジェンシーハイブリダイゼーションを実施するための上記手順に記
述された試薬類は、当技術分野で周知である。これら試薬の組成の詳細は、例え
ば、Sambrook, FritschおよびManiatis, 1989, Molecular Cloning: A Laborato
ry Manual, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory Pressに見いだすことがで
きる。上記の条件のほかに、使用することができる他の高ストリンジェンシー条
件も当技術分野では周知である。
【0017】 本発明の他の態様は、HG01をコードするDNA配列を含有する、および/または
発現するように遺伝子操作された宿主細胞を含む。このような組換え宿主細胞は
、HG01を産生するのに適切な条件下で培養することができる。HG01をコードする
DNAを含む発現ベクターを、組換え宿主細胞中でHG01を発現させるのに用いるこ
とができる。組換え宿主細胞は原核細胞であっても、真核細胞であってもよく、
大腸菌等の細菌;酵母等の真菌細胞;ヒト、ウシ、ブタ、サルおよび齧歯動物起
源の細胞系を非限定的に含む、哺乳動物細胞;ならびにショウジョウバエおよび
カイコ由来の細胞系を非限定的に含む、昆虫細胞;等が含まれる。HG01の組換え
発現に適しており、かつ市販されている哺乳動物種由来の細胞系としては、限定
するものではないが、L細胞L-M (TK-)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L-M (ATCC CCL 1.
2)、293 (ATCC CRL 1573)、Raji (ATCC CCL 86)、CV-1 (ATCC CCL 70)、COS-1 (
ATCC CRL 1650)、COS-7 (ATCC CRL 1651)、CHO-K1 (ATCC CCL 61)、3T3 (ATCC C
CL 92)、NIH/3T3 (ATCC CRL 1658)、HeLa (ATCC CCL 2)、C127I (ATCC CRL 1616
)、BS-C-1 (ATCC CCL 26)およびMRC-5 (ATCC CCL 171)が挙げられる。
【0018】 ヒト胚腎臓(HEK 293)細胞およびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞はHG
01タンパク質の発現に特に適している。なぜなら、これらの細胞は多数のGタン
パク質を発現するからである。したがって、それらのGタンパク質のうち少なく
とも1つは、HG01とそのリガンドとの相互作用によって生成されたシグナルに機
能的に結合し、その結果このシグナルを下流のエフェクターに伝達し、最終的に
アッセイ可能な構成要素(例えば、cAMPレベル、リポーター遺伝子の発現、イノ
シトール脂質の加水分解、または細胞内Ca2+レベル)に検出可能な変化をもたら
すと思われる。
【0019】 種々の哺乳動物発現ベクターを用いて哺乳動物細胞中で組換えHG01を発現する
ことができる。適切な市販の哺乳動物発現ベクターは、pMClneo (Stratagene)、
pSG5 (Stratagene)、pcDNAIおよびpcDNAIamp、pcDNA3、pcDNA3.1、pCR3.1 (Invi
trogen)、EBO-pSV2-neo (ATCC 37593)、pBPV-1 (8-2) (ATCC 37110)、pdBPV-MMT
neo(342-12) (ATCC 37224)、pRSVgpt (ATCC 37199)、pRSVneo (ATCC 37198)およ
びpSV2-dhfr (ATCC 37146)を非限定的に含む。組換え細胞中で発現させた後、HG
01を通常の技法によって他のタンパク質を実質的に含まないレベルまで精製する
ことができる。
【0020】 本発明は、他のタンパク質を実質的に含まないHG01タンパク質を包含する。全
長HG01タンパク質のアミノ酸配列を図2に配列番号2として示す。したがって、
本発明は配列番号2のアミノ酸配列を有し、他のタンパク質を実質的に含まない
HG01タンパク質を包含する。本発明はまた、シグナル配列を欠くHG01タンパク質
を包含する。シグナル配列を欠くこのようなHG01タンパク質の1例は、配列番号
2の第26〜481位である。
【0021】 本発明はまた、シグナル配列を欠くHG01タンパク質をコードする組換えDNAを
包含する。したがって、本発明は配列番号2の第26〜481位のアミノ酸配列を有
するHG01タンパク質をコードする組換えDNA分子を包含する。本発明はまた、配
列番号1の第159〜1,526位のヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子を包含する
【0022】 多くの受容体タンパク質と同じように、HG01の多数のアミノ酸、特にリガン
ド結合ドメインに見いだされないアミノ酸を改変し、そして元の受容体と実質的
に同一の生物学的活性をなお保持することが可能である。したがって、本発明は
アミノ酸欠失、付加または置換を有するが、HG01と実質的に同一な生物学的活性
をなお保持する、改変されたHG01ポリペプチドを包含する。単一アミノ酸置換で
は、通常タンパク質の生物学的活性は変わらないことが一般に認められている(
例えば、Molecular Biology of the Gene, Watsonら, 1987, 第4版, The Benja
min/Cummings Publishing Co., Inc., 第226頁;およびCunningham およびWells
, 1989, Science 244:1081-1085参照)。したがって、本発明は、配列番号2に
おいて又は上記のシグナル配列を欠くHG01ポリペプチドの1つにおいて1つのアミ
ノ酸置換がなされたポリペプチドであって、HG01と実質的に同一の生物学的活性
をなお保持するポリペプチドを包含する。本発明はまた、配列番号2において又
は上記のシグナル配列を欠くHG01ポリペプチドの1つにおいて2つのアミノ酸置
換がなされたポリペプチドであって、HG01と実質的に同一の生物学的活性をなお
保持するポリペプチドを包含する。特に、本発明は上記の置換が同類置換である
実施形態を包含する。特に、本発明は上記の置換がHG01のリガンド結合ドメイン
に存在しない実施形態を包含する。
【0023】 本発明はまた、C末端を切断した形のHG01、特に受容体の細胞外部分を含むが
細胞内シグナル部分を欠く末端切断型HG01を包含する。そのような末端切断型受
容体は、結晶化研究および構造活性相関の研究のため、本明細書に記述する種々
の結合アッセイに有用である。
【0024】 Romanoら, 1996, J. Biol. Chem. 271: 28612-28616は、いくつかのGPCRが分
子間ジスルフィド結合によって形成されたホモ二量体としてしばしば見いだされ
ることを示した。上記ジスルフィド結合に関与するシステインの位置は、受容体
のアミノ末端17kD中に存在することが判明した。したがって、本発明はHG01の二
量体を包含する。
【0025】 ある場合には、受容体タンパク質の膜を貫通する領域(membrane spanning reg
ion)を用いて受容体機能を抑制することが可能であることが見いだされた(Ngら,
1996, Biochem. Biophys. Res. Comm. 227: 200-204; Hebertら, 1996, J. Bio
l. Chem. 271, 16384-16392; Loftsら, Oncogene 8:2813-2820)。したがって、
本発明はHG01の7個の膜貫通領域に由来するペプチド、およびHG01機能を抑制す
るためのそれらの使用を提供する。そのようなペプチドは、受容体の膜貫通ドメ
インの全部または一部を含むことができる。
【0026】 本発明はまた、キメラHG01タンパク質を包含する。キメラHG01タンパク質は、
非HG01タンパク質のポリペプチド配列に読み枠を合わせて融合させたHG01の連続
したポリペプチド配列からなる。例えば、C末端で読み枠を合わせてGタンパク
質に融合させたHG01のN末端ドメインおよび7個の膜貫通ドメインは、キメラHG
01タンパク質である。
【0027】 本発明はまた、多量体性構造物の形(例えば、二量体)をしたHG01タンパク質
を包含する。他のGタンパク質共役受容体のそのような多量体が公知である(Heb
ertら, 1996, J. Biol. Chem. 271, 16384-16392; Ngら, 1996, Biochem. Bioph
ys. Res. Comm. 227, 200-204; Romanoら, 1996, J. Biol. Chem. 271, 28612-2
8616)。
【0028】 本発明はまた、単離された形態のHG01タンパク質を包含する。「単離されたHG
01タンパク質」という用語は、天然の起源から単離されたHG01タンパク質を意味
する。「単離された」という用語の使用は、HG01タンパク質がその正規の細胞性
環境から移されたことを示す。したがって、単離されたHG01タンパク質は無細胞
溶液の形を取ることができる。または、HG01が天然に存在する場合の細胞性環境
とは異なる細胞性環境の中に置くことができる。「単離された」という用語は、
単離されたHG01は存在する唯一のタンパク質であるということを意味するのでは
なく、単離されたHG01は天然においてHG01と関連している非アミノ酸物質(例え
ば、核酸、脂質、炭水化物)を少なくとも95%含まないことを意味する。したが
って、天然においては(すなわち、ヒトが介入しない場合には)HG01タンパク質
を発現しない細菌または真核細胞中で組換え手段によって発現されたHG01タンパ
ク質は、「単離されたHG01タンパク質」である。
【0029】 HG01に親和性を示す化合物の結合特異性は、クローン化された該受容体を発現
する組換え細胞、またはそれらの細胞に由来する膜に対する該化合物の親和性を
測定することによって示される。クローン化受容体の発現、およびHG01に結合す
る、またはHG01の放射能標識化公知リガンドの上記細胞または上記細胞から調製
された膜との結合を抑制する化合物のスクリーニングは、HG01に対して高い親和
性を有する化合物を迅速に選択するための効果的な方法を提供する。上記リガン
ドは必ずしも放射能標識されている必要はないが、結合された放射能標識化化合
物を置換するために用いることができる、または機能アッセイにおける活性化物
質として用いることができる、非同位体化合物であることもできる。上記の方法
によって同定される化合物は、HG01のアゴニストまたはアンタゴニストであると
思われ、そしてそれらはペプチド、タンパク質または非タンパク質性有機分子で
ありうる。
【0030】 したがって、本発明はHG01のアゴニストおよびアンタゴニストを同定するアッ
セイを包含する。他の受容体のアゴニストおよびアンタゴニストを同定する類似
の方法も当技術分野では周知であり、HG01のアゴニストおよびアンタゴニストを
同定するためにそれらを適合させることが可能である。例えば、Cascieriら, 19
92, Molec. Pharmacol. 41: 1096-1099は、ラットニューロキニン受容体とのア
ゴニスト結合を抑制し、したがってニューロキニン受容体の潜在的アゴニストま
たはアンタゴニストである物質の同定方法を記述している。この方法は、ラット
ニューロキニン受容体を含有する発現ベクターを用いてCOS細胞をトランスフェ
クションし、ニューロキニン受容体を発現させるのに十分な時間、該トランスフ
ェクションされた細胞を増殖させ、該トランスフェクションされた細胞を集め、
そして該ニューロキニン受容体の放射能標識された公知のアゴニストを含有する
アッセイバッファーに被験物質の存在下または不存在下で該細胞を再懸濁し、そ
して次に該ニューロキニン受容体の放射能標識された公知のアゴニストと該ニュ
ーロキニン受容体との結合を測定することを含む。被験物質の存在下において該
公知アゴニストの結合量が該被験物質の不存在下におけるよりも少ない場合、該
被験物質は該ニューロキニン受容体の潜在的アゴニストまたはアンタゴニストで
あるとする。
【0031】 したがって、本発明は物質がHG01の潜在的アゴニストまたはアンタゴニストで
あるかどうかを決定する方法であって、 (a)HG01をコードする発現ベクターを用いて細胞をトランスフェクションし; (b)該トランスフェクションされた細胞をHG01が発現されるに十分な時間にわ
たって増殖させ; (c)該トランスフェクションされた細胞を集め、そして該物質の存在下および
不存在下で、該細胞をHG01の標識された公知アゴニストの存在下で再懸濁し; (d)該標識化アゴニストのHG01との結合を測定する ことを含んでなり、 ここで該公知アゴニストの結合量が該物質の存在下では該物質の不存在下にお
けるよりも少ない場合、該物質はHG01の潜在的アゴニストまたはアンタゴニスト
であるとする ことを特徴とする該方法を提供する。
【0032】 上記方法の改変においては、HG01を含有する発現ベクターを用いて細胞が安定
にトランスフェクションされるように工程(b)が改変される。上記方法の別の
改変においては、細胞を集めて再懸濁するのではなく、細胞を基層(例えば、組
織培養プレート)に結合しておいて、放射能標識した公知のアゴニストおよび該
物質と接触させるように工程(c)が改変される。
【0033】 上記方法の工程(c)を実施する条件は、タンパク質-リガンド相互作用の研
究のために当技術分野で典型的に用いられている条件、例えば、生理的pH; PBS
のように一般に用いられているバッファーによって、または組織培養培地におい
て代表されるような塩条件;約4℃から約55℃までの温度等である。
【0034】 上記方法の特定の実施形態においては、細胞は真核細胞である。別の実施形態
においては、細胞は哺乳動物細胞である。他の実施形態においては、細胞はL細
胞L-M (TK-)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L-M (ATCC CCL 1.2)、293 (ATCC CRL 1573)
、Raji (ATCC CCL 86)、CV-1 (ATCC CCL 70)、COS-1 (ATCC CRL 1650)、COS-7 (
ATCC CRL 1651)、CHO-K1 (ATCC CCL 61)、3T3 (ATCC CCL 92)、NIH/3T3 (ATCC C
RL 1658)、HeLa (ATCC CCL 2)、C127I (ATCC CRL 1616)、BS-C-1 (ATCC CCL 26)
またはMRC-5 (ATCC CCL 171)である。
【0035】 本発明はまた、物質がHG01と結合できるかどうか、すなわちHG01の潜在的アゴ
ニストまたはアンタゴニストであるかどうかを決定する方法であって、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
ションすることによって試験細胞を用意し; (b)該試験細胞を該物質に暴露し; (c)該物質とHG01との結合量を測定し; (d)該物質と該試験細胞中のHG01との結合量を、該物質とHG01でトランスフェ
クションされていない対照細胞との結合量と比較する ことを含んでなり、 該物質の結合量が該対照細胞を用いた場合と比較して該試験細胞を用いた場合
により大きい場合、該物質はHG01と結合することができるとする ことを特徴とする該方法を提供する。次に、機能アッセイ、例えば以下に記述す
る雑多な(promiscuous)Gタンパク質の使用を含むアッセイ等を用いることによ
って、該物質が実際にアゴニストまたはアンタゴニストであるかどうかを決定す
ることができる。
【0036】 上記方法の工程(b)を実施する条件は、タンパク質-リガンド相互作用の研
究のために当技術分野で典型的に用いられている条件、例えば、生理的pH;PBS
のように一般に用いられているバッファーによって、または組織培養培地におい
て代表されるような塩条件;約4℃から約55℃までの温度等である。
【0037】 上記のアッセイは、HG01を用いて一過性に、または安定にトランスフェクショ
ンした細胞を用いて実施することができる。トランスフェクションとは、試験細
胞にHG01を導入するための、当技術分野で公知の任意の方法を含むものとする。
例えば、トランスフェクションはリン酸カルシウムまたは塩化カルシウムによっ
て媒介されるトランスフェクション、HG01を含有するレトロウイルス構築物を用
いた感染、およびエレクトロポレーションを含む。
【0038】 該物質またはアゴニストとHG01との結合を測定する場合、そのような結合は標
識した物質またはアゴニストを用いることによって測定することができる。該物
質またはアゴニストは、当技術分野で公知の任意の常法によって、例えば放射能
的、蛍光的、または酵素的に標識することができる。 上記方法の特定の実施形態においては、HG01は配列番号2および配列番号2の
第26〜481位からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する。
【0039】 上記の方法は、試験細胞を該物質に暴露するのではなく、該試験細胞から膜を
調製して、この膜を該物質に暴露するように改変することができる。細胞ではな
く膜を利用するこのような改変は当技術分野で周知であり、例えば、Hessら, 19
92, Biochem. Biophys. Res. Comm. 184:260-268に記述されている。
【0040】 したがって、本発明は物質がHG01に結合できるかどうかを決定する方法であっ
て、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
ションすることによって試験細胞を用意し; (b)該試験細胞からHG01を含有する膜を調製し、そして該試験細胞由来の膜を
該物質に暴露し; (c)該物質と該試験細胞由来の膜中のHG01との結合量を測定し; (d)該物質と該試験細胞由来の膜中のHG01との結合量を、該物質とHG01でトラ
ンスフェクションされていない対照細胞由来の膜との結合量と比較する ことを含んでなり、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
アミノ酸配列を有し; 該物質と該試験細胞由来の膜中のHG01との結合量が該物質と該対照細胞由来の
膜との結合量よりも大きい場合、該物質はHG01と結合することができるとする ことを特徴とする該方法を提供する。
【0041】 本発明は、物質がHG01と結合できるかどうかを決定する方法であって、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
ションすることによって試験細胞を用意し; (b)リガンドが該試験細胞中のHG01と結合する条件下で該試験細胞をHG01のリ
ガンドに暴露し; (c)上記工程(b)の後に、またはそれと同時に、該細胞をHG01と結合できる
のではないかと思われる物質に暴露し; (d)該物質の存在下および不存在下で、該リガンドとHG01との結合量を測定し
; (e)該物質の存在下および不存在下における該リガンドとHG01との結合量を比
較し、ここで該物質の存在下における該リガンドとHG01との結合量の減少は該物
質がHG01と結合できることを示す ことを含んでなり、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
アミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法を提供する。
【0042】 本発明は、物質がHG01と結合できるかどうかを決定する方法であって、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
ションすることによって試験細胞を用意し; (b)該試験細胞からHG01を含有する膜を調製し、そしてリガンドが該膜中のHG
01と結合する条件下で該膜をHG01のリガンドに暴露し; (c)上記工程(b)の後に、またはそれと同時に、該試験細胞由来の該膜を該
物質に暴露し; (d)該物質の存在下および不存在下で、該リガンドと該膜中のHG01との結合量
を測定し; (e)該物質の存在下および不存在下における該リガンドと該膜中のHG01との結
合量を比較し、ここで該物質の存在下における該リガンドと該膜中のHG01との結
合量の減少は該物質がHG01と結合できることを示す ことを含んでなり、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
アミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法を提供する。
【0043】 上記方法のさらなる改変としては、HG01をコードするRNAを、例えばバクテリ
オファージT7プロモーターの制御下にあるHG01を含有するプラスミドを用いたin
vitro転写によって調製し、そして卵母細胞中でHG01の発現を引き起こすために
該RNAをアフリカツメガエル(Xenopus)卵母細胞中にマイクロインジェクションす
ることができる。次に、上記卵母細胞中で発現されたHG01との結合について物質
を試験する。または、結合を検出するのではなく、該卵母細胞の電気生理的特性
に及ぼす物質の作用を確認することができる。
【0044】 本発明は、HG01によって媒介される機能性応答を刺激し、または打ち消す能力
によって、HG01のアゴニストおよびアンタゴニストを同定するアッセイを包含す
る。HG01は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)として知られているタンパク質の
クラスに属する。リガンドと結合後、GPCRは細胞膜を横切ってシグナルを伝達す
る。リガンドと結合したGPCRはヘテロ三量体性Gタンパク質と相互作用して、G
タンパク質のGαサブユニットをGβおよびGγサブユニットから解離させる。
次に、このGαサブユニットは種々の二次メッセンジャー系の活性化に進むこと
ができる。
【0045】 一般に、特定のGPCRは特定の種類のGタンパク質とのみ結合する。したがって
、GPCRからの機能性応答を観察するためには、GPCRを含む系の中に必ず適切なG
タンパク質を存在させなくてはならない。しかし、「雑多な(promiscuous)」G
タンパク質が存在することが見いだされている。これらの雑多なGタンパク質は
、事実上GPCRなら何とでも結合し、そしてその結果、該GPCRから機能性シグナル
を伝達する。OffermannsおよびSimon, 1995, J. Biol. Chem. 270: 15175-15180
(Offermanns) を参照されたい。Offermannsは、細胞が発現ベクターによってト
ランスフェクションされ、多数のGPCRのうちの1個の発現、ならびに雑多なGタ
ンパク質であるGα15またはGα16のうち1つの発現をもたらす系を記述した。
トランスフェクションされた細胞にGPCRのアゴニストを添加後、該GPCRは活性化
されて、そしてGα15またはGα16を介してホスホリパーゼCのβアイソフォー
ムを活性化することができ、該細胞におけるリン酸イノシトールレベルの上昇を
もたらした。
【0046】 したがって、Offermannsにおけるようにこれらの雑多なGタンパク質を利用す
ることによって、HG01がin vivoで結合するGタンパク質の知識がなくても、HG0
1の機能アッセイを計画することができる。1つの可能性としては、雑多なGタ
ンパク質と融合させた、HG01の細胞外および膜貫通部分から構成される融合また
はキメラタンパク質を作製することである。そのような融合タンパク質は、該融
合タンパク質のHG01部分へのリガンドの結合後、シグナルを伝達することが予想
される。したがって、本発明はHG01のアンタゴニストを同定する方法であって、 (a)C末端で雑多なGタンパク質と融合しているキメラHG01タンパク質を発現
する細胞を用意し; (b)該細胞をHG01のアゴニストに暴露し; (c)上記工程(b)の後で、またはこれと同時に、該細胞をHG01のアンタゴニ
ストではないかと思われる物質に暴露し; (d)該細胞中のリン酸イノシトールレベルを測定する ことを含んでなり、 該物質の不存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルと比較して該
物質の存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルが低下した場合、該
低下は該物質がHG01のアンタゴニストであるとする該方法を提供する。
【0047】 HG01と関連して雑多なGタンパク質を利用する別の可能性は、HG01のアゴニス
トを同定する方法を含む。この方法は、 (a)HG01および雑多なGタンパク質の両方を発現する細胞を用意し; (b)該細胞をHG01のアゴニストではないかと思われる物質に暴露し; (c)該細胞中のリン酸イノシトールレベルを測定する ことを含んでなり、 アゴニストと思わる物質の不存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレ
ベルと比較して該物質の存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルが
上昇した場合、該上昇は該物質がHG01のアゴニストであるとする。
【0048】 リン酸イノシトールレベルは、カルシウム可動化(mobilization)をモニターす
ることによって測定することができる。細胞内カルシウム可動化は、典型的には
蛍光染料を用いて顕微鏡下で全細胞を用いて、またはエクオリンアッセイを用い
てルミネセンスにより細胞懸濁液を用いて、アッセイされる。
【0049】 上記方法の特定の実施形態においては、細胞は真核細胞である。別の実施形態
においては、細胞は哺乳動物細胞である。他の実施形態においては、細胞はL細
胞L-M (TK-)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L-M (ATCC CCL 1.2)、293 (ATCC CRL 1573)
、Raji (ATCC CCL 86)、CV-1 (ATCC CCL 70)、COS-1 (ATCC CRL 1650)、COS-7 (
ATCC CRL 1651)、CHO-K1 (ATCC CCL 61)、3T3 (ATCC CCL 92)、NIH/3T3 (ATCC C
RL 1658)、HeLa (ATCC CCL 2)、C127I (ATCC CRL 1616)、BS-C-1 (ATCC CCL 26)
またはMRC-5 (ATCC CCL 171)である。
【0050】 上記方法の特定の実施形態においては、細胞は該細胞中でHG01および雑多なG
タンパク質の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェクションされる。
【0051】 上記方法の工程(b)を実施する条件は、タンパク質-リガンド相互作用の研
究のために当技術分野で典型的に用いられている条件、例えば、生理的pH;PBS
のように一般に用いられているバッファーによって、または組織培養培地におい
て代表されるような塩条件;約4℃から約55℃までの温度等である。
【0052】 上記方法の特定の実施形態においては、雑多なGタンパク質はGα15またはG
α16からなる群から選択される。Gα15またはGα16を含有する発現ベクターは
、当技術分野で公知である。例えば、前出のOffermanns; Buhlら, 1993, FEBS L
ett. 323: 132-134; Amatrudaら, 1993, J. Biol. Chem. 268: 10139-10144を参
照されたい。
【0053】 上記のアッセイを改変して、HG01のアンタゴニストを同定する方法とすること
は容易である。そのような方法もまた本発明の一部であり、 (a)HG01および雑多なGタンパク質の両方を発現する細胞を用意し; (b)該細胞をHG01のアゴニストである物質に暴露し; (c)上記工程(b)の後で、またはこれと同時に、該細胞をHG01のアンタゴニ
ストではないかと思われる物質に暴露し; (d)該細胞中のリン酸イノシトールレベルを測定する ことを含んでなり、 アンタゴニストと思われる物質の不存在下における該細胞中のリン酸イノシト
ールレベルと比較して、該アンタゴニストと思われる物質の存在下における該細
胞中のリン酸イノシトールレベルが低下した場合、該低下は該物質がHG01のアン
タゴニストであるとする。
【0054】 上記方法の特定の実施形態においては、細胞は真核細胞である。別の実施形態
においては、細胞は哺乳動物細胞である。他の実施形態においては、細胞はL細
胞L-M (TK-)(ATCC CCL 1.3)、L細胞L-M (ATCC CCL 1.2)、293 (ATCC CRL 1573)
、Raji (ATCC CCL 86)、CV-1 (ATCC CCL 70)、COS-1 (ATCC CRL 1650)、COS-7 (
ATCC CRL 1651)、CHO-K1 (ATCC CCL 61)、3T3 (ATCC CCL 92)、NIH/3T3 (ATCC C
RL 1658)、HeLa (ATCC CCL 2)、C127I (ATCC CRL 1616)、BS-C-1 (ATCC CCL 26)
またはMRC-5 (ATCC CCL 171)である。
【0055】 上記方法の工程(b)および(c)を実施する条件は、タンパク質-リガンド
相互作用の研究のために当技術分野で典型的に用いられている条件、例えば、生
理的pH;PBSのように一般に用いられているバッファーによって、または組織培
養培地において代表されるような塩条件;約4℃から約55℃までの温度等である
【0056】 上記方法の特定の実施形態においては、細胞は該細胞中でHG01および雑多なG
タンパク質の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェクションされる。 上記方法の特定の実施形態においては、雑多なGタンパク質はGα15またはG
α16からなる群から選択される。 上記方法の特定に実施形態においては、HG01は配列番号2および配列番号2の
第26〜481位からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する。
【0057】 標的受容体と特異的に相互作用する潜在的な医薬品を同定するために化合物を
スクリーニングする場合には、同定された化合物が標的受容体に対して可能な限
り特異的である必要がある。したがって、受容体Aと相互作用する潜在的医薬品
である化合物を同定するためには、該化合物が受容体A(「プラス標的」)と相
互作用して、受容体Aを介して所望の薬理学的効果を生じることが必要であるば
かりでなく、該化合物が受容体B、C、D、等(「マイナス標的」)とは相互作
用しないことを確認する必要がある。一般に、スクリーニングプログラムの一部
として、できるだけ多数のマイナス標的をもつことが重要である(Hodgson, 199
2, Bio/Technology 10:973-980, 第980頁参照)。HG01タンパク質およびHG01タ
ンパク質をコードするDNAは、他のGタンパク質共役受容体と特異的に相互作用
する化合物を同定するためのスクリーニング設計において「マイナス標的」とし
て用いることができる、という点で有用である。
【0058】 本発明はまた、HG01タンパク質に対する抗体を包含する。そのような抗体はポ
リクローナル抗体でも、またはモノクローナル抗体でもありうる。本発明の抗体
は、適切な担体(例えば、血清アルブミンまたはスカシ貝ヘモシアニン)と結合
させた全HG01タンパク質または該タンパク質の適切な抗原性フラグメントに対し
て、当技術分野で周知の方法によって産生される。タンパク質の適切な抗原性フ
ラグメントを同定する方法は、当技術分野で公知である。例えば、HoppおよびWo
ods, 1981, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78:3824-3828;およびJamesonおよびW
olf, 1988, CABIOS (Computer Applications in Biosciences) 4:181-186を参照
されたい。
【0059】 ポリクローナル抗体を産生するためには、適切な担体と結合させたHG01タンパ
ク質またはその抗原性フラグメントを、適切な非ヒト宿主動物、例えば、ウサギ
、ヒツジ、ヤギ、ラット、マウス等に周期的に注射する。該動物から周期的に採
血し、得られた血清について、注射した抗原に対する抗体の存在を試験する。上
記注射は筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射等であることができ、またアジュバ
ントを共に用いることができる。
【0060】 モノクローナル抗体を産生するためには、適切な担体と結合させたHG01タンパ
ク質またはその抗原性フラグメントを、ポリクローナル抗体の産生に関して記述
したように適切な非ヒト宿主動物に注射する。モノクローナル抗体の場合、該動
物は一般にマウスである。次に、KohlerおよびMilstein, 1975, Nature 256:495
-497に記述されているように、この動物の脾臓細胞を、通常骨髄腫細胞と融合さ
せることによって不死化する。モノクローナル抗体産生のより詳細な記述につい
ては、Antibodies: A Laboratory Manual, Harlow および Lane(編), Cold Sp
ring Harbor Laboratory Press, 1988を参照されたい。
【0061】 遺伝子治療を用いてHG01ポリペプチドを標的器官の細胞に導入することが可能
である。HG01ポリペプチドをコードするヌクレオチドを、レシピエント細胞の感
染によって該ヌクレオチドの導入を媒介するウイルスベクターに連結することが
できる。適切なウイルスベクターとしては、レトロウイルス、アデノウイルス、
アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、ワクシニアウイルス、およびポリオウ
イルスに基づくベクターが含まれる。または、リガンド-ヌクレオチドコンジュ
ゲートを用いた受容体媒介による標的への導入、リポフェクション、膜融合、ま
たは直接マイクロインジェクションを含む非ウイルス技法によって、HG01ポリペ
プチドをコードするヌクレオチドを遺伝子治療の対象細胞に導入することができ
る。これらの方法およびその変法は、ex vivo遺伝子治療およびin vivo遺伝子治
療に適している。HG01ポリペプチドを用いた遺伝子治療は、HG01活性を増大させ
ることが有益な疾患の治療に特に有用であろう。 以下の非限定的な実施例は、本発明をより良く説明するために提示されている
【0062】 実施例1HG01のクローニングおよび配列決定 全長HG01をコードするcDNA断片は、下記のプライマー対を用いたポリメラーゼ
連鎖反応(PCR)によって、ヒト胎児脳cDNAライブラリーから単離することができ
る: HG01 FL1528R TGGGGAAAGAACAGCACACACC (配列番号11) HG01 FL31F CTGGGCTGGCTGTCTCCTGCTC (配列番号12) PCR反応は、AmpliTaq、AmpliTaq Gold、Ventポリメラーゼを非限定的に含む、
種々の熱安定酵素を用いて実施することができる。AmpliTaqを用いる場合は、反
応は10 mM Tris-Cl, pH 8.3, 2.0 mM MgCl2, 200μMの各dNTP, 50 mM KCl, 0.2
μMの各プライマー, 10 ngのDNA鋳型, 0.05単位/μlのAmpliTaq中で実施するこ
とができる。反応液を95℃で3分間加熱し、次に95℃20秒、62℃20秒、72℃3分と
いうサイクルパラメーターを用いて反応を35サイクル実施する。これらの条件以
外にも、種々の適切なPCR手法がPCR Primer: A Laboratory Manual, C.W. Dieff
enbachおよびG.S. Dveksler(編)、1995, Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s中に見いだされる。
【0063】 HG01をコードするクローンを単離することができる適切なcDNAライブラリーと
しては、プラスミドpBluescript (Stratagene, LaJolla, CA)を用いて構築され
た約4.0百万個の一次クローンからなる、ランダムにプライムされた胎児脳cD
NAライブラリーであろう。このようなライブラリーの一次クローンを、各プール
が約20,000個のクローンを含む複数のプールに再分することができ、そして各プ
ールを別々に増幅することができる。
【0064】 この方法によって、481アミノ酸(配列番号2)からなるオープンリーディング
フレームをコードするcDNA断片が得られる。このcDNA断片を適切なクローニング
ベクターまたは発現ベクター中にクローン化することができる。例えば、この断
片を哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1 (Invitrogen, San Diego, Ca)中にクローン
化することができる。次に、配列番号1の第84〜1,526位またはその一部を含む
発現ベクターを適切な宿主細胞に導入し、そして該宿主細胞を適切な条件下で増
殖させることによって、HG01タンパク質を産生させることができる。次に、当技
術分野で周知の方法によってHG01タンパク質を単離することができる。
【0065】 上記のPCR法に代わるものとしては、プローブとしてHG01に特異的なオリゴヌ
クレオチドを用いて、そしてオリゴヌクレオチドプローブを用いてcDNAライブラ
リーをスクリーニングするための当技術分野で周知の方法を用いて、HG01をコー
ドするcDNAクローンをcDNAライブラリーから単離することができる。そのような
方法は、例えば、Sambrookら, 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual
, Cold Spring Harbor, New York; Glover, D.M.(編), 1985, DNA Cloning: A
Practical Approach, MRL Press, Ltd., Oxford, U.K., 第I, II巻、等に記述さ
れている。HG01に特異的であって、cDNAライブラリーのスクリーニングに用いる
ことができるオリゴヌクレオチドは、以下の通りである。 HG01.F223 GCCTGCCCATCCTCTTCACA (配列番号3) HG01.R349 CCACGGTCAGGCCCACCA (配列番号4) HG01.R145 ATACAGGGACTCGGGCAGGC (配列番号5) HG01.R107 TCCTGGACTGCTGCTGCT (配列番号6) HG01.F715 CGTTGAAGCGGTCAATGC (配列番号7) HG01.VW560F TGGGGAAAGAACAGCAGACA (配列番号8) HG01.43R ATGGCTGGATGAGCAGGAGA (配列番号9) HG01.85R CCACAGCCAAAATCACAGCA (配列番号10) HG01 FL1528R TGGGGAAAGAACAGCACACACC (配列番号11) HG01 FL31F CTGGGCTGGCTGTCTCCTGCTC (配列番号12) PBS.873F CCCAGGCTTTACACTTTATGCTTCC (配列番号13) PBS.543R GGGGATGTGCTGCAAGGCGA (配列番号14) GPCRのような膜を貫通するタンパク質は、最初に翻訳された時に、シグナル配
列と呼ばれる約16〜40アミノ酸からなるセグメントを一般に有する。シグナル配
列は、生じつつあるタンパク質が小胞体膜を通って輸送されるように導く。この
後、シグナル配列は上記タンパク質から開裂される。シグナル配列は一般に4か
ら12個の疎水性残基を含むが、それ以外には配列相同性をほとんどもたない。GC
Gプログラム(Genetics Computer Group, Madison, Wisconsin)のProtein Anal
ysis Tool(これはシグナル配列と思われるものを同定することができるコンピ
ュータプログラムである)を用いてHG01のN末端を調べた。シグナル配列と思わ
れるものが配列番号2の第13〜25位に見いだされた。
【0066】 実施例2HG01 RNA転写産物の組織分布 32P-dCTPおよびMegaprime DNA Labeling System (Amersham)を用いてHG01を含
む約1.5 kbの断片をランダムにプライムし、Human MTN Blot (Clontechカタログ
番号7760-1, Clontech, Palo Alto, CA, USA)を釣り上げるのに用いた。このMTN
ブロットを2×106 cpm/mlのHG01プローブを含有するExpresshyb (Clontech)中で
65℃で一晩ハイブリダイズさせ、最終ストリンジェンシー0.1 ×SSC/0.5% SDSま
で65℃で洗浄し、次にオートラジオグラフィーによりX線フィルムに暴露した。
結果を図3に示す。
【0067】 本発明は、本明細書に記述した具体的な実施形態によってその範囲を限定され
るものではない。実際、これまでの説明から当業者には本明細書に記載したもの
の他に種々の改変が明らかとなるであろう。そのような改変は添付の請求の範囲
に含まれるものとする。 種々の刊行物が本明細書に引用されている。それらの開示は参照によりその全
体を本明細書に組み入れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 HG01の完全なcDNA配列(配列番号1)を示す。
【図2】 HG01の完全なアミノ酸配列(配列番号2)を示す。シグナルペプチド、成熟ペ
プチドおよび7個の膜貫通ドメインの位置を示してある。
【図3】 種々の組織におけるHG01 mRNA発現のノーザンブロット分析の結果を示す。
【図4】 EtaおよびEtbエンドセリン受容体のアミノ酸配列とHG01のアミノ酸配列の対比
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/28 C12N 1/15 4C085 C12N 1/15 1/19 4H045 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/02 C12P 21/02 G01N 33/00 C12Q 1/02 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/00 5/00 A Fターム(参考) 4B024 AA11 BA41 BA63 CA04 CA07 DA02 EA04 GA11 HA01 4B063 QA01 QA05 QA18 QQ08 QQ13 QQ20 QQ61 QR48 QR51 QR77 QR80 QS24 QS38 QX01 4B064 AG20 AG27 CA10 CA19 CC24 DA01 DA13 4B065 AA90X AA93X AA93Y AB01 AC14 AC15 BA02 CA24 CA25 CA44 CA46 4C057 BB05 MM04 4C085 AA13 AA14 BB11 4H045 AA10 AA11 BA10 BA41 CA45 DA50 DA75 EA20 EA50 FA72 FA74

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より
    選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする組換えDNA分子。
  2. 【請求項2】 配列番号1および配列番号1の第159〜1,526位からなる群より
    選択されるヌクレオチド配列を含む組換えDNA分子。
  3. 【請求項3】 ストリンジェントな条件下で配列番号1のヌクレオチド配列
    を有するDNAにハイブリダイズするDNA分子。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のDNAを含む発現ベクター。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のDNAを含む組換え宿主細胞。
  6. 【請求項6】 配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より
    選択されるアミノ酸配列を有する、他のタンパク質を実質的に含まないHG01タン
    パク質。
  7. 【請求項7】 1つのアミノ酸置換を含む、請求項6に記載のHG01タンパク
    質。
  8. 【請求項8】 上記置換が同類置換(conservative substitution)である、
    請求項7に記載のHG01タンパク質。
  9. 【請求項9】 2つのアミノ酸置換を含む、請求項6に記載のHG01タンパク
    質。
  10. 【請求項10】 物質がHG01と結合できるかどうかを決定する方法であって
    、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
    ションすることによって試験細胞を用意し; (b)該試験細胞を該物質に暴露し; (c)該物質とHG01との結合量を測定し; (d)該物質と該試験細胞中のHG01との結合量を、該物質とHG01でトランスフェ
    クションされていない対照細胞との結合量と比較する ことを含んでなり、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
    アミノ酸配列を有し; 該物質と該試験細胞中のHG01との結合量が該物質と該対照細胞との結合量より
    も大きい場合、該物質はHG01と結合することができるとする ことを特徴とする該方法。
  11. 【請求項11】 物質がHG01と結合できるかどうかを決定する方法であって
    、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
    ションすることによって試験細胞を用意し; (b)該試験細胞からHG01を含有する膜を調製し、そして該試験細胞由来の膜を
    該物質に暴露し; (c)該物質と該試験細胞由来の膜中のHG01との結合量を測定し; (d)該物質と該試験細胞由来の膜中のHG01との結合量を、該物質とHG01でトラ
    ンスフェクションされていない対照細胞由来の膜との結合量と比較する ことを含んでなり、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
    アミノ酸配列を有し; 該物質と該試験細胞由来の膜中のHG01との結合量が該物質と該対照細胞由来の
    膜との結合量よりも大きい場合、該物質はHG01と結合することができるとする ことを特徴とする該方法。
  12. 【請求項12】 物質がHG01と結合できるかどうかを決定する方法であって
    、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
    ションすることによって試験細胞を用意し; (b)リガンドが該試験細胞中のHG01と結合する条件下で該試験細胞をHG01のリ
    ガンドに暴露し; (c)上記工程(b)の後に、またはそれと同時に、該細胞をHG01と結合できる
    のではないかと思われる物質に暴露し; (d)該物質の存在下および不存在下で、該リガンドとHG01との結合量を測定し
    ; (e)該物質の存在下および不存在下における該リガンドとHG01との結合量を比
    較し、ここで該物質の存在下における該リガンドとHG01との結合量の減少は該物
    質がHG01と結合できることを示すとする ことを含んでなり、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
    アミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法。
  13. 【請求項13】 物質がHG01と結合できるかどうかを決定する方法であって
    、 (a)細胞を該細胞中でHG01の発現を導く発現ベクターを用いてトランスフェク
    ションすることによって試験細胞を用意し; (b)該試験細胞からHG01を含有する膜を調製し、そしてリガンドが該膜中のHG
    01と結合する条件下で該膜をHG01のリガンドに暴露し; (c)上記工程(b)の後に、またはそれと同時に、該試験細胞由来の該膜を該
    物質に暴露し; (d)該物質の存在下および不存在下で、該リガンドと該膜中のHG01との結合量
    を測定し; (e)該物質の存在下および不存在下における該リガンドと該膜中のHG01との結
    合量を比較し、ここで該物質の存在下における該リガンドと該膜中のHG01との結
    合量の減少は該物質がHG01と結合できることを示すとする ことを含んでなり、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
    アミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法。
  14. 【請求項14】 物質がHG01の潜在的アゴニストまたはアンタゴニストで
    あるかどうかを決定する方法であって、 (a)HG01を含有する発現ベクターを用いて細胞をトランスフェクションし; (b)該トランスフェクションされた細胞をHG01が発現されるに十分な時間にわ
    たって増殖させ; (c)該トランスフェクションされた細胞を集め、そして標識されたHG01公知ア
    ゴニストを含有するアッセイバッファー中に該物質の存在下および不存在下で該
    細胞を再懸濁し; (d)該標識化公知アゴニストのHG01との結合を測定する ことを含んでなり、 ここで該標識化公知アゴニストの結合量が該物質の存在下では該物質の不存在
    下と比較して少ない場合、該物質はHG01の潜在的アゴニストまたはアンタゴニス
    トであるとし; HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択され
    るアミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法。
  15. 【請求項15】 HG01のアゴニストを同定する方法であって、 (a)HG01および雑多な(promiscuous)Gタンパク質の両方を発現する細胞を用
    意し; (b)該細胞をHG01のアゴニストではないかと思われる物質に暴露し; (c)該細胞中のリン酸イノシトールレベルを測定する ことを含んでなり、 該物質の不存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルと比較して該
    物質の存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルが上昇した場合、該
    上昇は該物質がHG01のアゴニストであることを示すとし、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
    アミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法。
  16. 【請求項16】 HG01のアンタゴニストを同定する方法であって、 (a)HG01および雑多なGタンパク質の両方を発現する細胞を用意し; (b)該細胞をHG01のアゴニストに暴露し; (c)上記工程(b)の後で、またはこれと同時に、該細胞をHG01のアンタゴニ
    ストではないかと思われる物質に暴露し; (d)該細胞中のリン酸イノシトールレベルを測定する ことを含んでなり、 該物質の不存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルと比較して該
    物質の存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルが低下した場合、該
    低下は該物質がHG01のアンタゴニストであることを示すとし、 HG01は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択される
    アミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法。
  17. 【請求項17】 HG01のアンタゴニストを同定する方法であって、 (a)C末端で雑多なGタンパク質と融合しているキメラHG01タンパク質を発現
    する細胞を用意し; (b)該細胞をHG01のアゴニストに暴露し; (c)上記工程(b)の後で、またはこれと同時に、該細胞をHG01のアンタゴニ
    ストではないかと思われる物質に暴露し; (d)該細胞中のリン酸イノシトールレベルを測定する ことを含んでなり、 該物質の不存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルと比較して該
    物質の存在下における該細胞中のリン酸イノシトールレベルが低下した場合、該
    低下は該物質がHG01のアンタゴニストであることを示すとし、 HG01タンパク質は配列番号2および配列番号2の第26〜481位からなる群より
    選択されるアミノ酸配列を有する ことを特徴とする該方法。
  18. 【請求項18】 HG01と特異的に結合する抗体であって、HG01は配列番号2
    および配列番号2の第26〜481位からなる群より選択されるアミノ酸配列を有す
    るものである、該抗体。
  19. 【請求項19】 末端切断型のHG01タンパク質を発現する方法であって、 (a)アミノ末端を切断されたHG01タンパク質をコードする発現ベクターを用い
    て宿主細胞をトランスフェクションし; (b)上記工程(a)で得たトランスフェクションされた細胞を、該末端切断HG
    01タンパク質が発現される条件下で培養する ことを含んでなる、該方法。
  20. 【請求項20】 上記末端切断HG01タンパク質が配列番号2のアミノ酸第26
    〜481位である、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記末端切断HG01タンパク質がキメラHG01タンパク質であ
    る、請求項19に記載の方法。
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