JP2002529466A5 - - Google Patents

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【発明の名称】ポルフィリン化合物、それらの結合体および前記結合体の使用に基づく検定方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】 式IまたはII
【化1】
Figure 2002529466
の化合物であって、
Mが、パラジウム(II)または白金(II)であり、
1 が、−OH、−O-+ または−ORであり、
上式中、Rは、アルキル基、アリール基、アルカリール基またはアラルキル基であり、そしてX+ は、カチオンであり、
2 が、−Y−Z、すなわちリンカー単位−Y−および官能基を有する化学的部分であって、前記官能基を他の分子への選択的共有結合および/またはさらなる化学的改質のために使用することができる化学的部分である、
ことを特徴とする化合物。
【請求項2】 R2 が−Y−NH2 であり、上式中、Yは前記リンカー単位であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】 R2 が−Y−Ph−NH2 であり、上式中、Yは前記リンカー単位であり、そしてPhはフェニレンであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】 R2 が−Y−Zであり、上式中、Yは前記リンカー単位であり、そしてZはマレイミド基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】 R2 が−Y−Ph−NCSであり、上式中、Yは前記リンカー単位であり、そしてPhはフェニレンであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】 R1 が−OHまたは−O-+ であり、そしてR2 が−(CH2n −Ph−NH2 であり、上式中、Phはフェニレンであり、そしてnは1〜10の整数であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】 R1 が−OHまたは−O-+ であり、そしてR2 が−(CH2n −Ph−NCSであり、上式中、Phはフェニレンであり、そしてnは1〜10の整数であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】 1種または多の燐光標識によって標識化された生体親和性反応体を含んでなる標識化された結合体であって、上記燐光標識が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物であることを特徴とする標識化された結合体。
【請求項9】 上記生体親和性反応体が、生物学的に活性な分子であることを特徴とする、請求項8に記載の結合体。
【請求項10】 上記生物学的に活性な分子が、ハプテン、生物学的に活性な配位子 、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、蛋白質、 抗体、または抗体のフラグメントからなる群より選ばれるものであることを特徴とする、 請求項9に記載の結合体。
【請求項11】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物によって少なくとも1種の生物特異性反応体が標識化されることを特徴とする生体親和性検定方法。
【請求項12】 上記検体が、生物学的に活性な分子であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】 上記生物学的に活性な分子が、ハプテン、生物学的に活性な配位子 、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、蛋白質、 抗体、または抗体のフラグメントからなる群より選ばれるものであることを特徴とする、 請求項12に記載の方法。
【請求項14】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物によって少なくとも1種の生物特異性反応体が標識化されることを特徴とする細胞学的染色方法または組織学的染色方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明の分野
本発明は、金属ポリフィリンの化学作用および用途に関する。特に、本発明は、新規な燐光金属ポルフィリン化合物、それらの調製、および生物学的に活性な分子のための標識化試薬としての前記標識化試薬の使用に関する。本発明は、例えば、生物医学的研究およびインビトロ診断、食品産業、化学産業および製薬産業、バイオテクノロジー並びに環境モニタリングにおいて適用することができる。
【0002】
本発明の背景
多くの(生物)分析システムは、特定の検体およびパラメーターの測定のための高感度の特異的なプローブとして、特定の化合物および化学種を利用している。特に、燐光染料は、種々の分析用途における生体分子の標識化にしばしば使用される。顕微鏡検査法、イムノアッセイおよびDNAハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用するための、蛋白質、核酸、細胞の染色などの広範な用途に適合する種々の物理的性質、化学的性質および分光特性を有する種々の燐光染料が記載されている。これらの染料のもっとも一般的な種類には、蛍光染料、ローダミン染料、クマリン染料、シアニン染料およびBODIPY染料(ボロンジピリルメチン(boron dipyrrylmathine) 染料)が含まれる。高い検出感度を可能にする染料の種類には、フォトルミネセント(photoluminescent)ランタニドキレートおよび燐光金属ポルフィリンが含まれる。多のフォトルミネセント蛍光染料およびそれらの生体分子結合体 (conjugate)(例えば蛋白質結合体および核酸結合体)が近年開発されている。多くのフォトルミネセント染料並びに対応する標識化試薬および生体分子結合体が市販されており(例えば、R. P. Haugland, Handbook of fluorescent probes and research chemicals, 6th Edn., Molecular Probes Inc., 1996を参照されたい)、診断用途および研究用途に広く使用されている。生体分子のフォトルミネセント結合体は、通常は、天然生体分子または生体分子の誘導体をフォトルミネセント染料の反応性誘導体(標識化試薬とも呼ばれる)と接触させることによって調製される。一般的な標識化試薬における反応性基の例には、反応性エステル基(例えばスクシンイミジルエステル、スルホスクシンイミジルエステル)、イソチオシアナト基、クロロスルホナト基、ジクロロトリアジニル基およびマレイミジル基が含まれる。それらは、特定の官能基によって、もっとも一般的には第一級アミノ基、チオール基またはヒドロキシ基によって、生体分子の単純で選択的な標識化を可能にする。標識化は、穏やかな条件下で、さらなる試薬を使用すること無く行うことができる。このような標準的な標識化試薬および対応するフォトルミネセント生体結合体の入手し易さは、分析および診断のための方法および用途の開発のための必要条件である。多くの場合、標識と生体分子との間の光化学的相互作用および生化学的相互作用を最小化するためには、スペーサーアーム(通常は2〜20原子の長さ)を介して染料分子を共有結合させるのが望ましい。
【0003】
高い検出感度が必要とされる用途(例えばイムノアッセイおよび核酸ハイブリダイゼーションアッセイ)には、長いストークスシフトおよび良好に分解可能な分光特性を有するプローブが必要とされる。とりわけ、複雑な生物学的試料を対象とする場合、減衰時間が長いフォトルミネセント染料を時間分解フォトルミネセンス検出と組み合わせて使用することによって、感度の大幅な改良を達成することができる。この時間分解検出概念により、散乱および固有蛍光(intrinsic fluorescence)によるバックグラウンド干渉の大幅な低減が可能となり、結果として高いS/N比が提供される(E. Soini他の米国特許第 4,374,120号明細書(1983年))。
【0004】
減衰時間が長いフォトルミネセントランタニドキレート、特にEu、Tb、Sm、Dyの錯体を、高感度時間分解蛍光イムノアッセイ(例えば米国特許第 4,565,790号、同 5,346,996号、および同 5,571,897号)において使用することが提案されている。それらは、市販の時間分解蛍光イムノアッセイシステムDELFIA(EG&G-Wallac, Turku, Finland の商標)において現在使用されている。Eu3+とキレート化しているp-イソチオシアナトベンジルジエチレントリアミン -N1,N2,N3,N4-四酢酸が、蛋白質、抗体および核酸などの生体分子の標識化用に現在市販されている。
【0005】
ルテニウム(II)、オスミウム(II)、および何等かの多の金属の蛍光錯体を、特に酸素センサーおよび高感度蛍光イムノアッセイのための、減衰時間が長い蛍光標識として使用することが最近提案された(J. Lakowicz 他の米国特許第 5,660,991号)。ルテニウムビス(2,2'-ビピリジン) (2,2'-ビピリジン-4,4'-ジカルボン酸) のスクシンイミジル誘導体は、電気化学発光イムノアッセイ用の標識化試薬として記載されている(米国特許第 5,310,687号)。
【0006】
のフォトルミネセントポルフィリン染料が、特にイムノアッセイ用の、生体分子の標識化のために提案されている(Schmidt D.他の米国特許第 4,614,723号、Hendrix J.の米国特許第 4,707,454号、Hendrix J.の米国特許第 5,464,741号、Savitskii 他のDoklady Akademii Nauk SSSR, 1987, vol. 293, p. 744、Braman J. の国際公開公報第 96/11,937号)。これらの染料は、 400nmあたりに強い吸収帯を、そして 500〜 600nmに中程度の吸収帯を呈する。遊離塩基ポルフィリンが、通常は、可視スペクトルの赤領域において蛍光を発するのに対し、それらの金属錯体(主に白金(II)ポルフィリンおよびパラジウム(II)ポルフィリン)は、室温においてさえ、同じ波長領域において明るい燐光を呈する(D. DolphinのThe Porphirins, 1978, New York, Academic Press, vol. 3)。このような性質は、これらのポルフィリン染料を、生体分子の蛍光プロービング(probing) および燐光プロービング、特に時間分解燐光生体親和性アッセイにおいて有望なものとする。多のポルフィリン並びに特定の同族構造(主に生体ポリカルボキシポルフィリンおよびテトラフェニルポルフィリンの水溶性誘導体)が、このような用途に提案されている。
【0007】
水溶性のコプロポルフィリン-Iが、Savitsky他(Doklady Akademii Nauk SSSR, 1987, vol. 293, p. 744)によって、蛍光イムノアッセイ用の標識として提案された。コプロポルフィリン-Iのパラジウム(II)錯体が、抗体の燐光標識化に使用されている(Doklady Akademii Nauk SSSR, 1989, vol. 304, p. 1005 )。同様に、コプロポルフィリン-III、亜鉛(II)−コプロポルフィリン-I、ジメトキシ重水素化ポルフィリンIX、ヘマトポルフィリンIX、白金(II)−コプロポルフィリン-Iおよび-IIIを含む他のいくつかのポリカルボキシポルフィリンが、種々の蛋白質の標識化に使用されている。これらの染料では、通常は、種々の改良が施されたカルボジイミド法によって蛋白質への共有結合が達成される。2段階の手順において、ポルフィリンのカルボキシ基を、先ず、水溶液中または有機媒体中でカルボジイミドによって活性化させ、次に、僅かにアルカリ性の水溶液中で蛋白質アミノ基と反応させる。1個を超えるカルボキシ基を有するポルフィリンの活性化にカルボジイミドが使用されるこれらの方法の欠点は、このカルボジイミドによる活性化の結果として、種々の生成物の混合物が形成されることである。この混合物は、0〜n個の活性化カルボキシ基を有するポルフィリンを含んでなる(nは活性化の前のポルフィリン中のカルボキシ基の数である)。ポルフィリンの多重活性化により、かなりの架橋および蛋白質などの生体分子の試薬との反応の際の不活性化が起こることが多い。
【0008】
上記カルボジイミド化学作用のさらなる欠点は、上記活性生成物を純粋な形で単離することができず、生成物が未確認の混合物の形で残ることである。そのうえ、上記活性カルボジイミド付加体は不安定である。それは、加水分解並びに多くの他の求核性試薬に対して敏感である。概して、これらのカルボジイミド付加体は分子内的に反応して、非反応性のN-アシル尿素を生ずる。これらのカルボジイミド活性化ポルフィリン付加体が化学的に不安定であるために、それらの使用が困難で、信頼性に乏しいものとなる。また、カルボジイミド媒介カップリングによって調製されるポルフィリン−抗体結合体が貯蔵安定性に乏しいことが見出された(Martsev 他の J. Immunol. Methods, 1995, vol. 186, p. 293)。コプロポルフィリンのテトラスクシンイミジルエステルを標識化試薬として使用しても、結合体の性能または安定性は大幅には改良されない(Martsev 他の J. Immunol. Methods, 1995, vol. 186, p. 293)。
【0009】
米国特許第 4,614,723号において、Schmidt 他が、多くのカルボキシ基を含んでなるポルフィリンをイムノアッセイ用の標識として使用することを紹介している。Schmidt の特許に係るポルフィリンの活性化方法は、上述と同じカルボジイミド化学作用に倣っている。G. Sanger および R. Haas(欧州特許公開明細書第 0 811 626号)は、水溶性白金(II)ポルフィリン:白金コプロポルフィリン-I(PtCP)および白金テトラ-(p-カルボキシフェニル) ポルフィン(PtTCPP)から標識化試薬を調製するための方法を記載している。しかしながら、これらの特許公開明細書並びに R. Haasによる他の刊行物(J. Histochem. Cytochem., vol. 45, p. 1279 (1997)、J. Histochem. Cytochem., vol. 47, 183-196 (1999))においては、標識の詳細な化学構造およびそれぞれの系統名は不明瞭なままである。例えば、一般に「白金コプロポルフィリン」と呼ばれる化合物の系統名は、「Pt -3,8,13,18-テトラメチル -21H,23H-ポルフィン -2,7,12,17-テトラプロピオン酸」と記される。金属カチオンのポルフィリンキャビティーへの挿入の際に置換が起こり、遊離塩基ポルフィリンの21位および23位に結合されている2個の水素原子が置き換えられることは、当業者に明らかである。従って、これらの著者が燐光金属ポルフィリンキレートを表そうとする場合、この生成物のための系統名は「2,7,12,17-テトラメチル -21H,23H-ポルフィン -3,8,13,18-テトラプロピオン酸の白金(II)錯体」であるべきである。欧州特許公開明細書第 0 811 626号(Sanger他)においては、標識化試薬は、上記において引用した多くの他の刊行物において適用されているカルボジイミド化学作用を適用することによって調製されている。このSangerの特許出願公開明細書の具体的な教示は、親水性カルボキシポルフィリンの活性化反応が乾燥有機溶媒中で行われ、活性化誘導体の加水分解が起こるべきではないということである。活性ポルフィリン誘導体の調製は、有機溶媒(通常はジメチルホルムアミド)中で、カルボキシ基含有ポルフィリンを、カルボジイミド、N-ヒドロキシベンゾチアゾール(=HOBt)およびN-ヒドロキシスクシンイミドの混合物で処理することによって行われる。この方法によって形成される反応性生成物は、反応性種の精製または単離をまったく行わずに、そのままで使用されている。このような活性化方法においては、未確認の不安定な生成物の混合物が形成されるので、単一の反応性種を純粋な形で単離するのは非常に困難である。上記方法のさらなる欠点は、この方法において形成される多重活性化ポルフィリンが、生体活性分子の架橋およびその後の不活性化を引き起こす場合があることである。
【0010】
全般的に、カルボジイミド媒介結合体をポリカルボキシポルフィリンに適用する場合の一般的な問題点は選択性の欠如(すなわち、すべてのカルボキシ基が活性化に付される)である。もう1つの問題は、結合反応の非常に初期の化学的な段階において不安定な化合物の複雑な混合物が形成されることである。このような混合物に従来の分離方法を適用して、(特性決定をすることができ、次に、生体分子の標識化に使用することができる)個々の一官能性反応性誘導体(複数種であってもよい)を純粋な形で単離するのは困難である。
【0011】
米国特許第 5,464,741号、同 4,707,454号および欧州特許出願公開明細書第 0 071 991号において、Hendrix は、ポルフィリンを標識として使用することを記載している。米国特許第 5,464,741号は、パラジウム(II)オクタエチルポルフィンα−イソチオシアネートをイムノアッセイ用の燐光標識として使用することを扱っている。この一官能性試薬は非常に疎水性であり、水溶性ではない。結果として、生体分子の標識化におけるその使用が制限される。Hendrix によって記載されている試薬のさらなる欠点は、反応性基が、スペーサーアームをまったく介さずにポルフィリン部分の隣りに直接結合されていることである。そのうえ、Sanger他の特許において見出されたのと同じ、構造および名称に関する混乱が、Hendrix の特許においても存在する。これらの化合物の化学構造は不明瞭なままである。Hendrix によって示されている化合物はオクタアルキルポルフィリン(本発明には関係しない)であるので、Hendrix の特許は本発明の範囲外である。
【0012】
米国特許第 4,707,454号および欧州特許出願公開明細書第 0 071 991号において、Hendrix は、クロロフィル誘導体およびポルフィリン誘導体を蛍光イムノアッセイ用の標識として使用することを記載している。これら2つの特許のキーポイントは、クロロフィルプローブに特有な長いストークスシフトを、アッセイの検出感度の改良に利用することである。クロロフィル誘導体の活性アッセイ試薬へのカップリングは、現場活性化によって行われる。クロロフィル標識化試薬はまったく単離されていない。これら2つの特許は蛍光マーカーのみを扱うので、それらは本発明の範囲外である。
【0013】
Shoichet他 (Siberian Chem. J. 4, 32, 1991)は、5-イソチオシアナトベンズアミドオクタエチルポルフィンのパラジウム(II)錯体をオリゴヌクレオチドの標識化に使用することを記載している。この一官能性標識化試薬は非常に疎水性であり、水溶性ではなく、結果として、生体分子の標識化におけるその使用が制限される。
【0014】
Braman他(国際公開公報第 96/11,937号)は、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドの標識化に、テトラフェニルポルフィリンを使用することを記載している。Bramanの公開公報によれば、標識化化合物のポルフィリン部分は、ポルフィリン触媒酸化反応によって生ずる反応生成物に基づいて検出される。前記酸化反応は、光を発したり(すなわち、化学発光反応)、または着色化合物を生じたり(すなわち、比色反応(colorimetric reaction) )する場合がある。Bramanの公開公報は本発明には関係しないテトラフェニルポルフィリンを扱い、Bramanの公開公報における検出は本発明におけるような燐光ではなく比色および化学発光に基づくので、Braman公開公報は本発明の範囲外である。
【0015】
本発明の要約
本発明の特徴的な態様は請求の範囲において開示されている。本発明は、新規な燐光金属ポルフィリン化合物、それらの調製および生体分子との燐光結合体の調製のための標識化試薬としての前記化合物の使用を記載する。本発明に従って得られる標識化試薬は、Pt−コプロポルフィリンおよびPd−コプロポルフィリンの水溶性一官能性誘導体であるのが好ましい。「一官能性」という用語は、コプロポルフィリンの4個の本来等しいカルボキシ含有側鎖の中の1個が識別されており、選択的にさらに反応させることができることを指す。また、本発明は、このような標識化試薬の調製のための経路並びに純粋な形、換言すれば、化学構造および性質が確認されている安定な有機化合物の形の重要な中間体をも提供する。これらの化合物は、ペプチド、蛋白質、ホルモン、核酸などの生体分子の標識化、標識化反応に好適な官能基を少なくとも1個有する細胞、組織または他の化学種のための標識化試薬として使用することができる。この標識化反応は穏やかな僅かにアルカリ性の条件下で起こり、当業者が行うことができる。また、本発明は、前記金属ポルフィリンを標識化試薬として使用する種々の生体結合体(bioconjugate)の調製並びにこのような生体結合体の性質および使用をも記載する。また、本発明は、時間分解燐光に基づく高感度生体親和性アッセイにおけるこのような生体結合体の使用をも記載する。この生体親和性アッセイは、例えばイムノアッセイ、核酸ハイブリダイゼーションであってもよく、溶液中または固体基材上で行うことができ、時間分解蛍光測定器/燐光測定器を用いて試料を分析することができる。また、アッセイは、免疫細胞学的被検物または免疫組織学的被検物の顕微鏡調査であってもよい。
【0016】
好ましい態様の説明
本発明に係る標識化試薬の使用分野における化学作用は、水性媒体中で起こることがもっとも多い。結果として、適格な標識は、水溶性、好ましくは親水性であることが必要である。しかしながら、すべてのポルフィリンにおいて見出される芳香族テトラピロール単位(すなわちポルフィン)は本来疎水性であり、水溶性ではない。ポルフィン単位を水溶性にするためには、ポルフィン単位を親水性側基で置換しなければならない。この目的のためにもっとも好ましい基の1つはカルボキシ基である。これに関連して、「カルボキシ基」という用語は、化学式−COOHと同等の化学基(すなわちカルボン酸に相当する基)を意味する。一方、「オキシカルボニル基」という用語は、化学式−COO−と同等の化学基(すなわちカルボキシ基並びにアルコキシカルボニル基において見出されるジイル成分)を意味する。カルボキシ基は本来アニオン性であり、他の疎水性種を中性およびアルカリ性のpHにおいて水溶性にする傾向を有する。ゆえに、生体分子の標識化にもっとも有望なポルフィリン化合物は、ポルフィリンの周辺の置換基としてカルボキシ(または対応するカルボキシレート)官能基を有するものである。例えば、コプロポルフィリン(カルボキシ基を含有している)は十分に水溶性であり、水性媒体中で標識として使用することができる。本明細書に関連して、「コプロポルフィリン」という用語には、コプロポルフィリン-Iおよび/または-II の遊離塩基並びに金属錯体の両方が含まれる。
【0017】
商業的に価値のある標識化試薬に対する基本的な要求条件は、標識化試薬中の化学反応性基の数に関する一官能性である。この特徴により、高い標的分子濃度および高い試薬濃度においてさえ、有害な架橋を生ずること無く、生体分子との結合が可能になる。高い濃度の使用により標識化過程の信頼性がより高くなり、標識置換の度合いがより高い生成物が生ずる。
【0018】
商業的に価値のある標識化試薬に対するさらなる要求条件は、前記試薬の調製に使用される方法が適度に高い合成収率を可能にするものでなければならないということである。さらなる要求条件は、調製方法が、純粋な形、換言すれば、化学構造および性質が確認されている安定な有機化合物の形で標識化試薬を単離することを可能にするものであるということである。
【0019】
標識性能を改良するには、試薬の反応性部位と発色部分との間にスペーサーアーム(通常は2〜20原子の長さ)をさらに有するのが望ましい。このスペーサーアームは、例えば、反応性部位の周りの立体障害を低減し、反応性部位をより可動性にし、そして標識と生体分子との間の物理的相互作用を低減するのに役立つことができる。
【0020】
従来技術に係る燐光ポルフィン系標識化試薬は上記の好ましい性質の1種またはそれ以上が欠けていることがわかる。
【0021】
本発明において、上述の好ましい性質を満たし、結合反応に好適な1種またはそれ以上の官能基を有する生物学的に活性な分子の標識化を容易に行うために使用することができる新規なPd−コプロポルフィリンおよびPt−コプロポルフィリンを記載する。上述の要求条件を本質的に満たす標識化試薬に特徴的な一般構造を図式Iに示す(構造Iおよび構造II)。これらの化合物において、Mはパラジウム(II)または白金(I)であり、R1 は−OHまたは−O-+ (Xはカチオン、もっとも通常にはアルカリ金属カチオンまたはアンモニウムカチオンである)であり、そしてR2 はリンカー単位−Y−および官能基−Zを有する化学的部分である(前記官能基−Zは生体分子などの他の分子への選択的共有結合および/またはさらなる化学的改質のために使用することができる)。上記リンカー単位−Y−は、共有結合またはC1 〜C20 直鎖または分岐鎖アルキレン、アリーレン、アルカリーレンもしくはアラルキレン基(ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有側鎖、または環式残基を含有していてもよい)のいずれかである。また、上記リンカー単位は、ポリマーの残基、好ましくは親水性ポリマーの残基(例えばポリペプチド、多糖類、ポリヌクレオチド、ポリエーテルなどの残基)を含んでなっていてもよく、またはこれらからなっていてもよい。これらの中で、本発明に係る、もっとも好ましい化学的部分−YZは、一般式−(CH2n −Ph−Z(−Zはアミノ基(−NH2 )またはイソチオシアナト基(−NCS)のいずれかであり、−Ph−はフェニレン基であり、そしてnは1〜10の整数である)を有するものである。
【0022】
構造Iおよび構造II(図式I)から、本発明の主目的が、出発原料として使用されるコプロポルフィリン中のある単一のオキシカルボニル基を識別し、その後、官能基化することであることがわかる。このような識別は、単純な化学的手順および技法を使用することにより、対応するコプロポルフィリンの適切なテトラアルキルエステルを選択的に加水分解することによって実現される。
【0023】
コプロポルフィリンのテトラエステル(並びにポルフィリンの他のポリエステル)を単純に加水分解すると、通常は、多種の生成物が生ずることが明らかであるけれども、本発明は、加水分解反応が本発明に記載されている特定の条件下で行われる場合には、驚くべきことに、大量のコプロポルフィリン一塩基酸を精製させることができることを示すものである。単純なコロマトグラフィー分離の後に、純粋なモノカルボキシ生成物を単離することができるのに対して、その他のすべての副生物をプールし、次に、単純な再エステル化によってテトラエステルの形に転化させて戻すことができる。このような再エステル化反応は、通常は、円滑に、かつ殆ど定量的に進行するので、殆どの原材料を次に再循環させて節約することができる。容易で単純な再循環を考慮しても、コプロポルフィリンの標的一塩基酸の正味の収率を、その理論限界に近付けることができる。
【0024】
コプロポルフィリンの一塩基酸は、さらなる本発明に係る標識化試薬および生体結合体の一官能基化並びに調製のための重要な化合物である。純粋な形で得られるこの化合物は、適切な一官能基化誘導体(複数種であってもよい)、標識化試薬(複数種であってもよい)または標識化試薬の先駆物質の形に容易に改質することができる。コプロポルフィリン一塩基酸中のカルボン酸残基の改質は、カルボキシ基の改質に関する従来の化学作用を適用することによって容易に行うことができる。コプロポルフィリン一塩基酸のカルボキシ基を改質することにより、種々の利用可能な化学的方法を使用して、この部位を介して種々の官能基を導入することができる。
【0025】
本発明によれば、上記コプロポルフィリンの一塩基酸の一官能基化の好ましい方法には、例えば、スクシンイミドエステル、スルホスクシンイミドエステル、ペンタフルオロフェニルエステル、4-ニトロフェノールエステル、N-ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル、カルボジイミド付加体などを必要とする方法を使用して、その後のカップリング反応のためのカルボキシ基を活性化することが含まれる。
【0026】
さらなる延長が望ましい場合には、さらなるスペーサーを、識別された側鎖に結合させてもよい。これは、ヘテロ二官能性リンカーなどの適切な化合物を使用することによって行うことができる。本発明に係る好ましいヘテロ二官能性化合物には、例えば、2個の官能基が脂肪族第一級アミン基および芳香族第一級アミン基であるものが含まれる。この種類のリンカー化合物は、以下の理由から、本発明の範囲内で特に好ましい。第1に、上記2種のアミノ基の間の反応性における顕著な差のために、活性エステルとのカップリングは、有害な架橋の危険性を伴わずに進行する。第2に、前記種類のリンカー化合物は、反応性イソチオシアナト基のための内在先駆物質を含んでなる。しかしながら、本発明の範囲は、前記種類のリンカー化合物の使用に限定されるものではなく、ホモ二官能性リンカー化合物および多官能性リンカー化合物などの、いずれのリンカー化合物をも適用することができる。
【0027】
コプロポルフィリン標識化試薬の合成スキームにおける次の工程は、一官能基化されたコプロポルフィリンの比較的疎水性のトリエステルを、残っているアルコキシカルボニル基のアルカリ加水分解によって、水溶性の形に転化させることである。上述のように、これら3個のカルボキシ置換基により、中性およびアルカリ性の水溶液における溶解性を有する構造が提供される。この段階では、導入された官能基、スペーサーおよびコプロポルフィリンの主構造が望ましくない転化から保護されることが求められる。この段階において、3個のカルボキシ基および1個の識別された側鎖を有するコプロポルフィリンの水溶性誘導体が得られる。スペーサー単位および反応性化学基(例えばアミノまたはヒドロキシ)を含んでなる識別された側鎖は、そのままで、またはさらなる化学的改質の後に、共有結合カップリングに使用することができる。例えば、芳香族第一級アミノ基を有するコプロポルフィリンは、そのままで、またはその転化生成物であるイソチオシアネート(前記芳香族第一級アミノ基をチオホスゲンで処理することによって得られる)の形で、共有結合カップリングに使用することができる。燐光Pt−コプロポルフィリンおよびPd−コプロポルフィリンの対応するフェニル−イソチオシアナト誘導体は、本発明に係る好ましい標的化合物および標識化試薬である。しかしながら、本発明の範囲は、最終的な反応性基としてイソシアナト基を使用することに限定されるものではなく、他の化学基をも適用することができる。
【0028】
有機溶媒中での共有結合標識化が好まれる特定の場合には、非水溶性の形の識別されたコプロポルフィリン(すなわち3個以下のアルコキシカルボニル基を含んでなるコプロポルフィリン)を標識化試薬として適用してもよい。また、図式I(構造Iおよび構造II)を使用して、このような化合物の一般構造を説明することもできる。この場合、Mはパラジウム(II)または白金(I)であり、R1 は−OR(RはC1 〜C20 直鎖または分岐鎖アルキル、アリール、アルカリールまたはアラルキル基である)であり、R2 はリンカー単位−Y−および官能基−Zを有する化学的部分である(前記官能基−Zは生体分子などの他の分子への選択的共有結合および/またはさらなる化学的改質のために使用することができる)。上記リンカー単位−Y−は、共有結合またはC1 〜C20 直鎖または分岐鎖アルキレン、アリーレン、アルカリーレンもしくはアラルキレン基(ヘテロ原子もしくはヘテロ原子含有側鎖、または環式残基を含有していてもよい)のいずれかである。また、上記リンカー単位は、ポリマーの残基、好ましくは親水性ポリマーの残基(例えばポリペプチド、多糖類、ポリヌクレオチド、ポリエーテルなどの残基)を含んでなっていてもよく、またはこれらからなっていてもよい。これらの中で、本発明に係る、もっとも好ましい化学的部分−YZは、一般式−(CH2n −Ph−Z(−Zはアミノ基(−NH2 )またはイソチオシアナト基(−NCS)のいずれかであり、−Ph−はフェニレン基であり、そしてnは1〜10の整数である)を有するものである。
【0029】
上述の燐光標識化試薬(例えばPt−コプロポルフィリンおよびPd−コプロポルフィリンの水溶性フェニル−イソチオシアネート誘導体)は、ペプチド、蛋白質、ハプテン、核酸などの種々の生体分子の標識化、細胞、組織または他の化学種の標識化を容易に行うために使用することができる。このような標識化反応の生成物として、燐光結合体を得ることができ、これらもまた本発明の目的である。前記結合体は、生体親和性反応および時間分解燐光検出に基づく高感度生体親和性アッセイにおけるプローブとして使用することができる。
【0030】
以下の非限定的な例は、本発明をさらに説明することを目的とするものである。以下の例において参照されている化合物(化合物1など)は、図式II〜XIIIにおいて開示する。
【0031】
例1.コプロポルフィリン -I テトライソアミルエステル(化合物2)の合成
二塩酸コプロポルフィリン-I(化合物1。 300mg、 412μモル。Smith 他のJ. Chem. Soc. perkin Trans I, 1471-1475 (1972)に従って調製した)、10mLのイソアミルアルコールおよび 0.5mLの濃硫酸の混合物を室温において72時間撹拌した。次に、1mLのトリエチルアミンを添加し、この混合物を減圧下で 100℃において蒸発させて乾燥させた。この残渣を水で洗い、有機相を、無水硫酸ナトリウムを通して濾過することによって乾燥させ、 351mg(91%)の対応するテトラエステル(化合物2)を得た。
【0032】
例2.コプロポルフィリン -I テトラエチルエステル(化合物3)の合成
二塩酸コプロポルフィリン-I(化合物1。 300mg、 412μモル)および50mLの無水エタノールの混合物に、 2.5mLの濃硫酸を添加し、この混合物を室温において48時間撹拌した。次に、25%アンモニア水溶液をpHが4になるまで添加した。沈殿物を濾取し、50mLの水で洗い、大気下で乾燥させた。この生成物を塩化メチレン/メタノールから結晶化させ、大気下で乾燥させて、 290mg(92%)の化合物3を得た。
【0033】
例3.コプロポルフィリン -I トリエチルエステル(化合物5)の合成
化合物3( 325mg、 423μモル)および70mLのテトラヒドロフランの混合物に、6モル/L(6M)の塩化水素酸を70mL添加し、この反応混合物を室温において10分間撹拌した。この反応を、クエン酸三ナトリウム(1モル/L(1M)水溶液)をpHが4になるまで添加することによって停止させた。この2相系の有機相を80mLのクロロホルムで希釈し、水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウム(10g)で乾燥させ、蒸発させて乾燥させた。加水分解の生成物を、段階的に勾配を付けたクロロホルム中のメタノール(0%〜20%)を溶離剤として使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって分離した。1番目に溶離した化合物は回収された出発原料(化合物3)であり、収量は 104mg(32%)であった。2番目に溶離した化合物は所望の生成物である化合物5であり、収量は 115mg(37%)であった。
【0034】
例4.コプロポルフィリン -II トリエチルエステル(化合物7)の合成
390mg( 509μモル)のコプロポルフィリン-II テトラエチルエステル(化合物6。Clezy 他のAust. J. Chem., 37, 143-154 (1984)に従って調製した)および 100mLのテトラヒドロフランの混合物に、 100mLの塩化水素酸(6モル/L(6M)水溶液)を添加し、この反応混合物を室温において10分間撹拌した。この反応を、クエン酸三ナトリウム(1モル/L(1M)水溶液)をpHが4になるまで添加することによって停止させた。この2相系の有機相を 100mLのクロロホルムで希釈し、水(50mL)で洗い、無水硫酸ナトリウム(10g)で乾燥させ、蒸発させて乾燥させた。加水分解の生成物を、段階的に勾配を付けたクロロホルム中のメタノール(0%〜20%)を溶離剤として使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって分離した。1番目に溶離した化合物は回収された出発原料(化合物6)であり、収量は 164mg(42%)であった。2番目に溶離した化合物は所望の生成物(化合物7)であり、収量は 115mg(31%)であった。
【0035】
例5.Pd−コプロポルフィリン -II トリエチルエステル(化合物8)の合成
63mgのPdCl2 および1mLのN,N-ジメチルホルムアミド(以降DMF)の混合物を 110℃において5分間撹拌し、続いて、得られた茶色がかったPdCl2 溶液をデカンテーションした。固形PdCl2 残渣に、さらなる1mLのDMFを添加し、この溶液を 110℃において5分間撹拌し、デカンテーションした。このDMF処理をもう1回繰り返し、次に、これら3つのDMF部分をすべて併せた。このDMF溶液を 110℃まで加熱し、次に、化合物7(64mg)の熱DMF(5mL)溶液に添加した。この混合物を、 620nmにおける遊離塩基CPII(化合物7)に特有の吸収帯が消失するまで、 110℃において撹拌した。この熱い反応混合物に、水(5mL)を滴下添加し、沈殿した生成物を濾取した。この沈殿物を水(5mL)、エタノール(無水、5mL)で洗い、大気下で乾燥させた。この生成物をクロロホルム(20mL)に溶解させ、CHCl3 −MeOH(容量比=9:1)をさらなる溶離剤として使用して、シリカゲルの2cm厚の層を通して濾過した。この濾液を減圧下で濃縮し、この生成物をクロロホルム/メタノールから結晶化させた。結晶を濾取し、大気下で乾燥させて、65mg(90%)の化合物8を得た。
【0036】
例6.Pt−コプロポルフィリン -I テトラエチルエステル(化合物9)の合成
10mLのベンゾニトリル中の化合物3( 300mg、 391μモル)の溶液に、PtCl2 ( 600mg、2.26ミリモル、5.77当量)を添加した。この混合物を 200℃に30分間保った。冷却された混合物を 150℃において減圧下で蒸発させて乾燥させた。この残渣を、クロロホルムを溶離剤として使用してシリカゲルを通して濾過することによって精製した。化合物9の収量は 286mg(76%)であった。
【0037】
例7.コプロポルフィリン -I トリイソアミルエステル(化合物4)の合成
1,4-ジオキサン(50mL)中の化合物2( 290mg、 310μモル)の撹拌されている溶液に、塩化水素酸(50mL、6モル/L(6M)水溶液)を添加した。この混合物を室温において20分間撹拌し、クロロホルム( 100mL)で希釈し、水、アンモニア水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、40℃において減圧下で蒸発させて乾燥させた。この残渣を、クロロホルム−メタノール(30:1)を用いるシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、 120mg(41%)の出発原料である化合物2および 132mg(49%)の一塩基酸誘導体である化合物4を得た。
【0038】
例8.Pd−コプロポルフィリン -I トリイソアミルエステル(化合物10)の合成
化合物4( 132mg、49%)をN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解させ、 100℃に加熱し、N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中のPdCl2 ( 130mg、 733μモル)の溶液を添加した。この混合物を 100℃において20分間撹拌した。冷却された混合物に 0.2mLの水を添加した。沈殿物を濾取し、水で洗い、大気下で乾燥させた。この生成物をクロロホルム−メタノール(20:1)を溶離剤として用いてシリカゲルを通して濾過し、 135mg(91%)の化合物10を得た。
【0039】
例9.Pt−コプロポルフィリン -I トリエチルエステル(化合物11)の合成
1,4-ジオキサン(70mL)中の化合物9( 220mg、 229μモル)の還流している溶液に、塩化水素酸( 2.1mL、6モル/L(6M)水溶液)を添加した。この混合物を20分間還流させ、冷却し、クロロホルム( 100mL)で希釈し、水、アンモニア水で洗い、そして減圧下で蒸発させて乾燥させた。この残渣を、クロロホルム−メタノール(30:1)を溶離剤として使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、 110mg(50%)の出発原料(化合物9)および75mg(35%)の一塩基酸誘導体(化合物11)を得た。
【0040】
例10. 2-(4- アミノフェニル ) エチルアミノ側鎖を有するPt−コプロポルフィリン -I トリエチルエステルの誘導体(化合物13)の合成
化合物11(75mg、80.5μモル)を塩化メチレン(7mL)に溶解させ、トリエチルアミン( 0.2mL、1.42モリモル)を添加し、続いて、トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(30μL、 175μモル)を添加した。この混合物を室温において10分間撹拌し(化合物12の形成)、 2-(4-アミノフェニル) エチルアミン(25mg、 184μモル)を添加した。この混合物を室温において10分間撹拌し、クロロホルム(20mL)で希釈し、水、塩化水素酸(1モル/L(1M)水溶液)、水、重炭酸ナトリウム(飽和水溶液)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて乾燥させた。この残渣を、クロロホルム−メタノール(30:1)を溶離剤として使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、63mg(75%)の化合物13を得た。1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 9.40, 9.39, 9.32および9.31 (s, 4H, meso-H)、6.19および5.93 (d, 4H, J=8.4Hz, PhのAB型) 、5.31 (t, 1H, J=5.6Hz, CONHCH2)、4.22〜4.15 (m, 6H, COOCH 2 CH3) 、4.02 (m, 8H, C H 2 CH2COOR(3)およびCH 2 CH2CONH) 、3.31, 3.263, 3.26 および3.25 (s, 12H, 周辺のCH3)、3.17 (m, 2H, CONHCH 2 CH2PhNH2)、3.05 (m, 6H, CH2 CH 2 COOR) 、2.83 (t, 2H, J=7.1Hz, CH2 CH 2 CONH) 、2.08 (t, 2H, J=6.8Hz, CONHCH2 CH 2 PhNH2)、1.20 (m, 6H, COOCH2 CH 3 )。
【0041】
例11. 2-(4- アミノフェニル ) エチルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリン -I トリエチルエステルの誘導体(化合物15)の合成
塩化メチレン(15mL)中の化合物10( 210mg、 216.6μモル)およびトリエチルアミン( 0.3mL、2.13ミリモル)の撹拌されている溶液に、トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(60μL、 349μモル)を添加した。この混合物を室温において10分間撹拌し(化合物14の形成)、 2-(4-アミノフェニル) エチルアミン(48mg、 350μモル)を添加した。この混合物を室温において10分間撹拌し、クロロホルム(50mL)で希釈し、水、塩化水素酸(1モル/L(1M)水溶液)、水、重炭酸ナトリウム(飽和水溶液)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて乾燥させた。この生成物を、クロロホルム−メタノール(30:1)を溶離剤として使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、 208mg(88%)の化合物15を得た。1H-NMR (CDCl3, 400MHz): 10.03, 10.01, および10.00(2) (s, 4H, meso-H)、6.05および5.79 (d, 4H, J=8.2Hz, PhのAB型) 、5.08 (m, 1H, CONHCH2) 、4.33 (m, 8H, CH 2 CH2COOR(3)およびCH 2 CH2CONH) 、4.17 (t, 6H, J=6.8Hz, COOCH 2 CH2-) 、4.03および3.96 (m, 3H, OCH2CH2 CH(CH3)2) 、 3.60, 3.58(2), および3.56 (s, 12H, 周辺のCH3)、3.22 (m, 8H, CH2 CH 2 COOR(3)およびCONHCH 2 CH2PhNH2)、3.01 (t, 2H, J=7.1Hz, CH2 CH 2 CONH) 、2.04 (t, 2H, J=6.8Hz, CONHCH2 CH 2 PhNH2)、1.44 (m, 6H, OCH2 CH 2 CH(CH3)2) 、0.79 (m, 18H, OCH2CH2CH(CH 3 )2)。
【0042】
例12. 3- アミノプロピルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリン -I トリエチルエ ステルの誘導体(化合物19)の合成
塩化メチレン( 2.5mL)中の化合物16(34.5mg、40.9μモル)およびトリエチルアミン(41mg、 409μモル)の撹拌されている溶液に、トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(34.4mg、 123μモル)を添加した(化合物17の形成)。この溶液を室温において60分間撹拌し、次に、モノ-N-(tBOC)-プロピレンジアミン(28.2mg、 164μモル)を添加した。この反応混合物を室温において終夜撹拌した。クロロホルム(10mL)および炭酸ナトリウム(10mL、1モル/L(1M)水溶液)を添加し、この混合物を15分間撹拌した。有機相を分離し、水(10mL)、クエン酸(10mL、10%水溶液)、そして最後に水(10mL)で洗った。この溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発によって乾燥させて、33.5mg(82%)の化合物18を得た。この生成物を6mLのクロロホルムに溶解させ、2mLのトリフルオロ酢酸を添加した。この溶液を室温において20分間撹拌し、減圧下で蒸発させて乾燥させた。この残渣をクロロホルム(10mL)に溶解させ、炭酸ナトリウム(10mL、1モル/L(1M)水溶液)および水(10mL)で洗った。この溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、1mLまで濃縮した。この生成物を、石油エーテルを滴下添加することによって沈殿させ、濾取し、減圧下で乾燥させた。化合物19の収量は27.0mg(72%)であった。
【0043】
例13. 2- アミノエチルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリン -I トリエチルエス テルの誘導体(化合物20)の合成
塩化メチレン(5mL)中の化合物17(25mg、24.8μモル)の溶液を、塩化メチレン(10mL)中のエチレンジアミン(50μL)の溶液に添加した。この混合物を室温において30分間撹拌し、水(30mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発によって乾燥させて、20mg(92%)の化合物20を得た。
【0044】
例14. 2-(4- アミノフェニル ) エチルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリン -I I トリエチルエステルの誘導体(化合物22)の合成
塩化メチレン(5mL)中の化合物8(28.5mg、33.8μモル)およびトリエチルアミン(20μL、 144μモル)の溶液に、トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(40μL、 142μモル)を添加した。この溶液を室温において15分間撹拌した後、 2-(4-アミノフェニル) エチルアミン(35mg、 181μモル)を添加し、この溶液をさらに1時間撹拌した。この溶液を塩化メチレン(10mL)で希釈し、水(15mL)、塩化水素酸(15mL、1モル/L(1M)水溶液)、水(15mL)、重炭酸ナトリウム(15mL、1モル/L(1M)水溶液)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発によって乾燥させた。この生成物を塩化メチレン/メタノールから結晶化させ、濾取し、そして大気下で乾燥させて、29.1mg(90%)の化合物22を得た。
【0045】
例15. N-(2-(4- アミノフェニル エチル )-2- アミノエタンアミド(化合物24)の合成
ジオキサン(3mL)中のtBOC−グリシン(1.36g、7.77ミリモル)およびN-ヒドロキシスクシンイミド( 894mg、7.77ミリモル)の溶液に、ジオキサン(3mL)中のジシクロヘキシルカルボジイミド(1.76g、8.47ミリモル)の溶液を添加した。この溶液を室温において3時間撹拌した後、尿素沈殿物を濾取し、この溶液を蒸発によって乾燥させた。この生成物をクロロホルムから結晶化させて、 950mg(45%)の化合物23aを得た。化合物23a( 360mg、1.32ミリモル)をアセトンに溶解させ、 2-(4-アミノフェニル) エチルアミン( 216mg、1.58ミリモル)を添加した。室温において15分間撹拌した後、この溶液を蒸発によって乾燥させ、クロロホルム(10mL)に溶解させ、水(2×15mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発によって乾燥させた。この残渣を、0〜20%のメタノール/クロロホルムを溶離剤として使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによってさらに精製した。化合物23bの収量は 329mg(85%)であった。化合物23b( 329mg、1.12ミリモル)をクロロホルム(8mL)に溶解させ、トリフルオロ酢酸(4mL)を添加した。室温において30分間撹拌した後、この溶液を蒸発によって乾燥させた。この残渣を水(6mL)に溶解させ、この溶液を、水酸化ナトリウム(6モル/L(6M)水溶液)の添加によってアルカリ性にした。この水溶液をクロロホルム(6×30mL)で抽出した。このクロロホルム部分を併せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。この溶液を蒸発によって乾燥させて、 175mg(81%)のN-(2-(4-アミノフェニル) エチル)-2-アミノエタンアミド(化合物24)を得た。化合物25(N-(2-(4-アミノフェニル) エチル)-2-アミノプロパンアミド)は、N-(2-(4-アミノフェニル) エチル)-2-アミノエタンアミドと同様の手順に従って調製した。
【0046】
例16. 2-(4- アミノフェニル ) エチルカルバミルメチルアミノ側鎖を有するPd−コプ ロポルフィリン -I トリエチルエステルの誘導体(化合物26)の合成
塩化メチレン(5mL)中の化合物16(71mg、84μモル)およびトリエチルアミン(84.8mg、 840μモル)の撹拌されている溶液に、トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(94.0mg、 336μモル)を添加し、この溶液を室温において30分間撹拌した(化合物17の形成)。N-(2-(4-アミノフェニル) エチル)-2-アミノエタンアミド(化合物24)(65mg、 336μモル)を添加し、この溶液を室温において終夜撹拌した。この溶液を塩化メチレン(10mL)で希釈し、炭酸ナトリウム(10mL、1モル/L(1M)水溶液)、水(10mL)、クエン酸(10mL、10%水溶液)、そして水(10mL)で洗った。この溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、2mLの容量まで濃縮し、この生成物を、ヘキサンの添加によって沈殿させた。この生成物を遠心分離によって分離し、減圧下で乾燥させて、65mg(76%)の化合物26を得た。
【0047】
例17. 2-(4- アミノフェニル ) エチルカルバミルメチルアミノ側鎖を有するPd−コプ ロポルフィリン -I の誘導体(化合物27)の合成
ジオキサン(5mL)中の化合物26(65mg)の還流している溶液に、水酸化ナトリウム( 200μL、6モル/L(6M)水溶液)を添加した。この溶液を15分間還流させ、5mLの水を添加し、還流を30分間続けた。冷却された溶液をクロロホルムで洗い、クエン酸の10%溶液をpHが4になるまで添加した。沈殿物を遠心分離によって分離し、ペレットを水で2回洗い(再懸濁および遠心分離)、無水EtOHから蒸発によって2回乾燥させた。この生成物をデシケーター中でP25 上でさらに乾燥させて、50mg(84%)の化合物27を得た。
【0048】
例18. 2-(4- アミノフェニル ) エチルカルバミルメチルアミノ側鎖を有するPd−コプ ロポルフィリン -I トリエチルエステルの誘導体(化合物28)の合成
塩化メチレン(3mL)中の化合物16(39.5mg、46.8μモル)およびトリエチルアミン(47.3mg、 468μモル)の溶液に、トリフルオロ酢酸ペンタフルオロフェニル(59.0mg、 211μモル)の溶液を添加した(化合物17の形成)。この反応溶液に、DMF(1 mL 中の化合物25(87.4mg、 422μモル)(調製については例13を参照されたい)を添加し、この混合物を室温において終夜撹拌した。この溶液をクロロホルム(15mL)で希釈し、炭酸ナトリウム(1モル/L(1M)水溶液)、水(15mL)、クエン酸(15mL、10%)、水(15mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。この生成物を蒸発によって乾燥させ、10%メタノール−クロロホルムを溶離剤として使用する分取TLCによって精製して、31.4mg(65%)の化合物28を得た。
【0049】
例19.γ -(N- マレイミド ) ブチルアミドプロピルアミノ側鎖を有するPd−コプロポル フィリン -I トリエチルエステルの誘導体(化合物29)の合成
クロロホルム(1mL)中の化合物19(13.0mg、12.8μモル)の溶液に、トリエチルアミン(12.9mg、 128μモル)およびγ-(N-マレイミド) ブチロキシスクシンイミド( 7.2mg、25.6μモル)を添加し、この溶液を室温において終夜撹拌した。重炭酸ナトリウム(1mL、飽和水溶液)を添加し、この混合物を1時間撹拌した。この混合物をクロロホルム(5mL)で希釈し、有機相を10mLの水で2回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして蒸発によって乾燥させた。この残渣を塩化メチレン(1mL)に溶解させ、ヘキサンを滴下添加することによって沈殿させた。この沈殿物を濾取し、大気下で乾燥させた。化合物29の収量は13.2mg(97%)であった。
【0050】
例20. 2- アミノエチルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリン -I の誘導体(化合 物30)の合成
ジオキサン(15mL)中の化合物20(20mg、22.6μモル)の還流している溶液に、水酸化ナトリウム( 0.2mL、6モル/L(6M)水溶液)を添加した。この溶液を30分間還流させ、15mLの水を添加し、さらに30分間還流させ、冷却し、そして塩化メチレン(30mL)で洗った。得られた水性相に、塩化水素酸(1モル/L(1M))をpHが4になるまで添加した。沈殿物を遠心分離によって分離し、水(2×10mL)で洗い、そして減圧(およそ20mmHg)下で40℃において乾燥させて、17mg(90%)の化合物30を得た。
【0051】
例21. 3- アミノプロピルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリン -I の誘導体(化 合物31)の合成
ジオキサン(10mL)中の化合物19(25mg、27.3μモル)の還流している溶液に、水酸化ナトリウム( 200μL、6モル/L(6M)水溶液)を添加し、還流を20分間続けた。10mLの水を添加し、還流を30分間続けた。冷却された溶液をクロロホルム(10mL)で洗い、塩化水素酸(1モル/L(1M))をpHが4になるまで添加することによって生成物を沈殿させた。この沈殿物を遠心分離によって分離し、水(2×10mL)で洗い、そして無水エタノールから蒸発によって2回乾燥させた。この生成物をデシケーター中でシリカゲル上でさらに乾燥させて、19mg(80%)の化合物31を得た。
【0052】
例22. 4-(N- マレイミドメチル ) シクロヘキシルカルボキサミドエチルアミノ側鎖を有 するPd−コプロポルフィリン -I の誘導体(化合物32)の合成
水(10mL)中の12mg(14.3μモル)の化合物30の撹拌されている懸濁液に、重炭酸ナトリウム(40mg)を添加し、40℃において10分間撹拌した後に透明な溶液が得られた。この溶液をジオキサン(10mL)で希釈し、ジオキサン(2mL)中のN-スクシンイミジル 4-(マレイミドメチル) シクロヘキサンカルボキシレート(20mg)を添加した。この混合物を室温において12時間撹拌した。この反応混合物を塩化メチレン(30mL)で洗い、塩化水素酸(1モル/L(1M)水溶液)をpHが4になるまで添加した。沈殿物を遠心分離によって分離し、水(2×10mL)で洗い、そして40℃において減圧(およそ20mmHg)中で乾燥させて、13mg(90%)の化合物32を得た。
【0053】
例23. 2-(4- イソチオシアナトフェニル ) エチルアミノ側鎖を有するPd−コプロポル フィリン -I の誘導体(化合物34)の合成
ジオキサン(35mL)中の化合物21( 100mg、91.9μモル)の還流している溶液に、水酸化ナトリウム( 0.2mL、6モル/L(6M)水溶液)を添加した。この混合物を 30 分間還 流させ、水( 20mL )を添加し、この混合物をさらに30分間還流させた。この反応混合物をクロロホルム(30mL)で洗い、次に、クロロホルム(20mL)および重炭酸ナトリウム(5mL、飽和水溶液)を添加した。この混合物を激しく撹拌しながら、この混合物に、チオホスゲン(90μL、1.17μモル)を添加し、撹拌を室温において30分間続けた。各層を分離し、水性相をクロロホルムで洗った。生成物を、塩化水素酸(2モル/L(2M)水溶液)をpHが4になるまで添加することによって沈殿させた。この沈殿物を遠心分離によって分離し、水で洗い、そして減圧デシケーター中でシリカゲル上で乾燥させて、65mg(77%)の化合物34を得た。
【0054】
例24. 6-(1-O- メチル ) マンノピラノシルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリ -I トリエチルエステルの誘導体(化合物35)の合成
塩化メチレン(2mL)中の化合物17(6mg、 5.9μモル)の溶液に、1mLのピリジン中の6-アミノ -2,3-O-イソプロピリデン−メチルα−マンノピラノシド(10mg)の溶液を添加した。この混合物を室温において30分間撹拌し、水(30mL)で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。生成物を、ジエチルエーテル−塩化メチレン(10:90)を溶離剤として使用するシリカゲル(20mL)上のカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物35を得た(ヘキサン(5mL)の添加によって塩化メチレン(1mL)から沈殿させた)。この沈殿物を濾取し、40℃において減圧(およそ20mmHg)下で乾燥させて、6mg(89%)の化合物35を得た。1H-NMR (CDCl3, 300MHz): 9.87, 9.85, 9.81および9.80 (s, 4H, meso-H)、5.85 (dd, 1H, J=3.9, 7.8Hz, CONH) 、4.15〜4.35 (m, 14H, COOCH 2 CH3, CH 2 CH2COOR(3)およびCH 2 CH2CONH)、3.54, 3.53, 3.50 および3.49 (s, 12H, 周辺のCH3)、3.20 (m, 8H, CH2 CH 2 COOR)、 3.06 (s, 3H, 糖に由来するOMe)、2.70 (m, 2H, NHCH 2 ) 、1.40 (s, 6H, アセトニドのMe) 、1.20 (m, 9H, OCH2 CH 3 )。
【0055】
例25. 6-(1-O- メチル ) マンノピラノシルアミノ側鎖を有するPd−コプロポルフィリ -I の誘導体(化合物36)の合成
ジオキサン(4mL)中の化合物35(6mg、 5.2μモル)の還流している溶液に、塩化水素酸( 0.1mL、6モル/L(6M)水溶液)を添加した。この混合物を10分間還流させ、 0.2mLの水酸化ナトリウム6モル /L (6M)水溶液を添加した。この混合物を30分間還流させ、5mLの水を添加し、この混合物をさらに30分間還流させ、冷却し、そして塩化メチレン(10mL)で洗った。得られた水性相に、塩化水素酸(1モル/L(1M)水溶液)をpHが4になるまで添加した。沈殿物を遠心分離によって分離し、水(2×10mL)で洗い、そして減圧(およそ20mmHg)下で40℃において乾燥させて、 4.5mg(85%)の化合物36を得た。
【0056】
例26. 2-(4- イソチオシアナトフェニル ) エチルアミノ側鎖を有するPt−コプロポル フィリン -I の誘導体(化合物38)の合成
ジオキサン(20mL)中の化合物13(57mg、54.3μモル)の還流している溶液に、水酸化ナトリウム( 0.2mL、6モル/L(6M)水溶液)を添加した。この混合物を30分間還流させ、10mLの水を添加し、この混合物をさらに30分間還流させ、冷却し、そしてクロロホルムで洗った。得られた化合物37の三ナトリウム塩の水溶液に、クロロホルム(20mL)および重炭酸ナトリウム(5mL、飽和溶液)を添加し、続いて、チオホスゲン(60μL、 780μモル)を添加した。この混合物を室温において激しく30分間撹拌し、各層を分離した。水性相をクロロホルムで洗い、生成物を、塩化水素酸(2モル/L(2M)水溶液)をpHが4になるまで添加することによって沈殿させた。この沈殿物を遠心分離によって分離し、水で洗い、そして減圧デシケーター中でシリカゲル上で乾燥させて、23mg(48%)の化合物38を得た。
【0057】
例27.化合物34によるウサギ抗マウス IgG の標識化
1mgの化合物34を 0.5mLのジメチルホルムアミドに溶解させ、0.05mLのこの溶液を、1mLのウサギ抗マウス IgG抗体溶液(1mg/mL 、0.05モル/L(0.05M)カーボネート緩衝液、pH 9.5)に添加した。この混合物を室温において終夜インキューベートし、次に、PBS緩衝液(ホスフェート50ミリモル/L(50mM)、NaCl 150ミリモル/L( 150mM)、pH 7.5)で平衡化させた Sephadex G-25カラムに通した。標識化蛋白質に対応する最初のピークの部分を収集した。標識化 IgGを分光測定法によって特性決定し、次に、後に使用するために、1%のBSAおよび 0.1%のアジ化ナトリウムの存在下に+4℃において貯蔵した。
【0058】
例28.化合物38によって標識化された生物学的に活性なアッセイ試薬を使用するマウ IgG イムノアッセイ
12穴のマイクロタイターストリップ(microtiter strip)(Nunc)に、ポリクロナールヤギ抗マウス IgG抗体を塗布した。各々の穴にカーボネート緩衝液(pH 9.6)中の抗体溶液(10μg/mL)を 0.2mL添加し、室温において終夜インキュベートした。不特定な結合を防止するために、これらのストリップに、ウシ血清アルブミンを含有しているPBS(ウシ血清アルブミン 10mg/mL、ホスフェート50 ミリモル /L 50mM 、NaCl 150 ミリモル /L ( 150mM)、pH 7.5、1時間、室温)を後塗布した。これらのストリップを、0.05% (w/w)のTween-20を含有しているPBS(PBST)で洗った。
【0059】
マウス IgGをPBST中で逐次的に希釈し、各々の濃度の 0.2mLをマイクロタイターストリップの穴に添加し、37℃において1時間インキュベートし、そしてPBSTで4回洗った。次に、化合物38によって標識化された抗マウス-IgG(1μg/mL)の 0.1mLを各々の穴に添加し、37℃において1時間インキュベートし、次に、PBSTで4回洗った。化合物34およびウサギ IgGの代わりに化合物38およびマウス IgGを使用したことを除き、例27と同様の手法によって、抗マウス-IgG結合体を調製した。
【0060】
3ミリモル/L(3mM)の臭化セチルトリメチルアンモニウムを含有している0.01モル/L(0.01M)のKOHの溶液を各々の穴に添加し( 0.2mL)、15分間インキュベートして、標識化抗体を固相から脱着させた。次に、新たに調製された、50 mg/mLのNa2 SO3 、60 mg/mLのKH2 PO4 を含有している溶液を各々の穴に添加し、時間分解蛍光リーダーArcus-1230(Wallac Oy, Turuku, Finlandの商標)を使用して時間分解燐光をカウントした。この Arcusには、染料の帯域に対応する 535nmの励起フィルターおよび 650nmの発光フィルターを装備させた。遅延時間は0.05ミリ秒に設定し、計数時間は 0.2ミリ秒とした。測定された信号を、マウス IgG(すなわち抗原)の濃度の関数としてプロットして、検量線図を得た。
【0061】
例29.ヒト結腸癌細胞の免疫細胞化学的染色
単離されたヒト結腸癌細胞系(C205)における癌抗原C242の検出を、化合物34の現場イムノ染色(immunostaining)における実行可能性を調査するためのモデルとして使用した。上記細胞を、RPMI-1640 培養基におけるプラスチック製のペトリ皿中で、38℃において24時間培養した。明確な標識化のために、培養された細胞をPBS−BSA(ホスフェート緩衝液中の 0.1%のウシ血清アルブミンおよび 0.9%のNaCl、pH 7.4)で1回濯ぎ、PBS中の10μg/mLの濃度のモノクローナル抗ヒト242抗体 (Wallac, Turuku, Finland)と共に室温において30分間培養した。次に、これらの細胞をPBS−BSAで5分間、3回濯いだ。ペトリ皿から細胞を掻き取った後、それらを、化合物34によって標識化されたウサギ抗マウス IgGと共に、10μg/mLの濃度で、30分間インキュベートした。これらの細胞をPBSで濯ぎ、PBS中の3%グルタルアルデヒド(Fluka) によって、室温において10分間定着させ、PBSで濯いだ。これらの細胞を、アルコール濃度を高めることによって脱水し、Coplinジャーの中のキシレン中で透明化し、Merckoglas(Merck, Germanyの商標)に封入した。イメージングは、Cytometry, 13 (1992) pp 329-.338および国際公開公報第94/10568号においてSeveus他によって記載されているように、時間分解蛍光イメージングに適切な励起フィルターおよび発光フィルターを備えているLeitz Aristoplan蛍光顕微鏡を使用して行った。
【0062】
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