JP4382474B2 - 蛍光ラベル化合物の親水性を増加させる方法 - Google Patents

蛍光ラベル化合物の親水性を増加させる方法 Download PDF

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Description

本発明は、蛍光ラベル化合物、それら化合物の水溶液における使用に関する。より正確には、本発明は、それら蛍光ラベル化合物の親水性を増加させる方法に関する。
本明細書において本発明の背景を説明するために使用される刊行物およびその他の資料は、特に実施に関する付加的な詳細を提供する場合、参考として組み込まれる。
蛍光ラベル分子は、しばしば生物学的な試料を研究するために、免疫化学的、細胞学的、組織学的技術と共に使用される。これらの適用は、水溶液において実施され、ラベル分子に対する重要な要求の1つは、充分な親水性および水溶液に対する溶解性である(Hemmilae I.A., Applications of Fluorescence in Immunoassays, (ed. Winefordner J.D.) John Wiley & Sons, New York 1991)。周知のとおり、発蛍光団と標的分子とのあいだの疎水性相互作用は、多くの場合、発蛍光団の光物理学的な能力の減少をもたらす。ある場合には、疎水性ラベルは、結果として標識複合体の好ましからざる沈殿をも生じ得る。蛍光ラベルの親水性および蛍光ラベルの水溶液中での溶解性も、親水性の水溶性基による発蛍光団の適当な置換によって増加させることが出来る。これらの親水性の水溶性基には、スルホン酸もしくはカルボン酸のアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩、第四級アンモニウム塩、アミノ基および水酸基が含まれる。
たとえば、スルホン酸基は、ローダミンおよびシアニン色素においてそれらの水溶液への溶解性を改善するために使用されている。生体分子の標識化に使用できるそのような色素の誘導体は市販もされている。水溶液に溶解する市販の蛍光標識化試薬には、Cy色素(アマシャム ファルマシア バイオテック(Amersham Pharmacia Biotech))およびAlexa色素(モレキュラー プローブス(Molecular Probes))が含まれる。
蛍光標識試薬は、通常、生体分子に共有結合を介して結合される。この結合(標識化)のために、蛍光標識化試薬は、生体分子における他の官能基と反応し得る官能基を有する。よく使用される反応基は、たとえば、反応性カルボン酸エステルおよび反応性カルボン酸無水物、イソチオシアネート、マレイミド、ハロアセトアミド、トリアジン、アミン、スルホニルハライド、ヒドラジンならびにアルコールである。標識目的でよく使用される反応性基は、たとえば、Haugland R.P., Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals, 6th ed, Molecular Probes, Eugene, OR, 1996に求めることができる。
ジピロメテンボロンジフルオリド色素
蛍光色素の種類の1つである、ジピロメテンボロンジフルオリド色素は、多くの望ましい特性:高い量子効率、鋭い吸収および発光バンド、ならびに高い吸収係数を有する。これらの色素は、最初にトレイブス(Treibs)およびクロイザー(Kreuzer)によってLiebigs Ann. Chem. 718 (1968) 208 に、そしてウォリエス エイチ ジェイ(Wories H.J.)らによってRecl. Trav. Chim. Pays-Bas 104 (1985) 288 に記載された。それ以来、ジピロメテンボロンジフルオリド色素は種々の適用が見出されている。今日では、広範囲の種々のジピロメテンジフルオリド色素が市販されている(Haugland R.P., Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals, 6th ed, Molecular Probes, Eugene, OR, 1996)。これらの色素の種々の誘導体の合成および蛍光特性は、複数の刊行物や特許に記載されている。米国特許第4,774,339号明細書には、ジピロメテンボロンジフルオリド色素の蛍光ラベルとしての使用が記載されている。米国特許第4,774,339号明細書によれば、ジピロメテンボロンジフルオリド色素の蛍光特性は、溶媒またはpHに影響を受けにくい。これらの色素はまた、狭い吸収および発光バンド幅、高い量子収率および高い光安定性を有する。
ジピロメテンボロンジフルオリド色素の基本発光団(I)は、500nmあたりに吸収および発光極大を有する。
Figure 0004382474
ジピロメテンボロンジフルオリド色素の吸収および発光波長は、通常発光団の置換基を変化させることによって変わり得る。π電子共役の延長は、発光および吸収バンドのより長波長へのシフトを導く。π電子共役の延長は、光安定性、溶解性および蛍光量子収率にも影響を及ぼす。米国特許第5,274,113号明細書、同第5,451,663号明細書および国際公開第93/09185号パンフレットは、525nmと650nmとの間に吸収極大を有するジピロメテンボロンジフルオリド標識化試薬を記載している。吸収および発光波長におけるこのシフトは、発光団中に不飽和有機基を追加することによって達成されている。これらの特許は、π電子共役経路を延長するための、アリール、ヘテロアリールおよびアルケニル置換基の使用を記載している。米国特許第5,248,782号明細書は、ヘテロアリール置換ジピロメテンボロンジフルオリド色素を開示しており、そして米国特許第5,187,288号明細書は、550nmと670nmとの間に吸収極大を有するエテニル置換ジピロメテンボロンジフルオリド色素を開示している。吸収および発光波長におけるシフトは、多くの場合、吸収係数と光安定性の増加を伴った。π電子共役経路の延長は、チェン ジェイ(Chen J.)らにより J. Org. Chem., 65 (2000) 2900.にも記載されている。チェン ジェイらは、620nmと660nmとの間に吸収極大を有し、630nmと680nmとの間に蛍光発光を有するアリール置換ジピロメテンボロンジフルオリド色素を記載している。米国特許第5,433,896号明細書は、融合アリール置換基を含有するジピロメテンボロンジフルオリド色素を記載している。これらのジベンゾピロメテンボロンジフルオリド色素は、600nmと740nmとの間に吸収および発光極大を有する。これらの色素のモル吸収係数は、ほとんどの場合100,000cm-1-1以上であった。
Wories H.J. et al., Recl. Trav. Chim. Pays-Bas 104 (1985) 28 は、スルホン酸基をジピロメテンボロンジフルオリド色素に導入する方法を記載している。彼らは、モノ−およびジスルホネートジピロメテンボロンジフルオリド色素(495nmおよび491nmに吸収極大を有し、515nmおよび510nmに発光極大を有する)を報告している。
ジピロメテンボロンジフルオリド色素は、蛍光ラベルとして種々の適用が見出されている。これらの色素の合成および汎用性は先に引用した刊行物および特許に報告されている。しかしながら、これらの色素のほとんどは、本質的に疎水性であり、それにより生体分子の蛍光標識化に対するそれらの使用が制限される。それは、特にアリール置換基を有するジピロメテンボロンジフルオリド色素の場合である。
蛍光のバイオ分析的適用
蛍光は、バイオ分析学の分野において種々の適用が見出されている。検出方法として蛍光を用いたイムノアッセイ、DNA−ハイブリダイゼーションアッセイおよび受容体結合アッセイなどの適用は、この30年のあいだに導入されてきた。これらのアッセイは、試料中の検体量の測定において特異的なバイオアフィニティー反応を利用している。検体の量は、結合した検体の量に依存する蛍光シグナルのモニタリングによって測定される。これらのアッセイは、特異的結合反応の際の蛍光特性の変化のモニタリングに基づいてもいる。この蛍光特性の変化は、蛍光強度の変化、発光波長の変化、減衰時間の変化、または蛍光偏光の変化のいずれかであり得る。
イムノアッセイは、特定の疾患または病理学的状態を決定するための臨床診断において広く使用されている。イムノアッセイは、2つの異なるタイプのアッセイ、競争アッセイと非競争アッセイとに分類することができる。競争的な方法において、標識抗原(二次生体特異的試薬)は、限られた量の抗体(一次生体特異的試薬)と結合するために検体と競争する。検体の濃度は、抗体に結合された標識抗原の割合から、または標識抗原の遊離画分の割合から決定され得る。非競争的方法(免疫的方法)において、検体は、過剰量の結合抗体(一次生体特異的試薬)に結合される。過剰量の標識抗体(二次生体特異的試薬)は検体の他の部分に結合する。検体の量は、検体に結合した標識抗体の画分をもとに決定され得る。それらのアッセイ方法はまた、異種法と同種法(分離フリー)とに分けられ得る。結合画分と遊離画分との分離は、異種アッセイにおいて必要であるが、同種アッセイにおいては必要とされない(Miyai K., Principles and Practice of Immunoassay, (ed. Price C.P. and Newman D.J.) Stockton Press, New York 1991, 246 and Hemmilae I.A., Applications of Fluorescence in Immunoassays,(ed. Winefordner J.D.) John Wiley & Sons, New York 1991)。
リンカーおよびスペーサー
化学において、用語リンカーは、通常2つの分子を互いに連結する部分に対して用いられる。用語スペーサーはそれに対して、連結部分が2つの標的分子の間に形成する空間を指摘するためにリンカー部分に対して用いられる。頻繁に使用されるリンカーおよびスペーサー試薬は、標的分子と特異的に反応することができる2つの異なる官能基を含有する。これらの二官能性リンカーおよびスペーサーは、ホモ二官能性(両方の官能基が互いに同じである)、またはヘテロ二官能性(官能基が異なる)のいずれかであり得る。頻繁に使用されるリンカーは、アミノ酸、オリゴペプチドおよびジアミノアルカンを含む。広範囲の種々のリンカーおよびスペーサーは市販されている(たとえば、ピアス ケミカル カンパニー(Pierce Chemical Company)、ロックフォード、イリノイ州、米国)。
スペーサーは、小さなハプテン分子の標識化、たとえばステロイドホルモンの標識化において頻繁に使用されている。スペーサーは、ラベルがバイオアフィニティー反応を妨害しないように使用される。Tiefenauer L.X. and Andres R.Y., J. Steroid Biochem. 35 (1990) 633 は、固相酵素免疫検定法(ELISA)におけるビオチン標識エストラジオールのスペーサー長の効果を記載している。スペーサーのないビオチン−エストラジオール複合体は抗体によって認識されず、一方、エストラジオールとビオチンとの間に6−アミドヘキサン酸スペーサーを有する複合体は抗体に強く結合された。
Lefevre C. et al., Bioconjugate Chem. 7 (1996) 482 は、発蛍光団と反応基との間の6−アミノヘキサン酸スペーサーの使用を記載している。ルフェーブル シー(Lefevre C.)らにより使用された発蛍光団は、スルホローダミン101およびリスアミン ローダミン B(Lissamine rhodamine B)であった。両発蛍光団を有する対応するタンパク質複合体の蛍光収率は、スペーサーを持たない発蛍光団−タンパク質複合体に関して改善された。
Chang A.-C. et al., J. Med. Chem. 39 (1996) 1729 は、フルオレセインイソチオシアネートと共にモノ−、ジ−およびテトラグリシルリンカーの使用を記載している。彼らは、受容体結合研究における蛍光ラベルとしてフルオレセインイソチオシアネートを使用した。発蛍光団と薬物団(pharmacophore)との間の親水性グリシルリンカーは非特異的結合を減少させることが見出された。テトラグリシルリンカーで最も良い結果が得られ、そしてリンカーを有しないフルオレセインイソチオシアネート複合体では非特異的結合のみが示された。
Randolph J.B. and Waggoner A.S., Nucleic Acids Res. 25 (1997) 2923 は、Cy3TM色素(ジスルホネートラベル)および同じ色素のモノスルホネート形によるオリゴヌクレオチドの標識化におけるリンカーの長さとラベルの親水性の効果を記載している。ランドルフ(Randolph)およびワーゴナー(Waggoner)は、リンカー単位がジアミノエタンまたはジアミノヘキサンのいずれかであるアミノ修飾ヌクレオチド(C2dTおよびC6dT)の標識化を記載している。ランドルフおよびワーゴナーによれば、長いリンカー(ジアミノヘキサン)とより親水性のジスルホネートラベル(Cy3)とを用いた場合に最も良い結果が得られた。
米国特許第5,958,783号明細書は、荷電リンカーとの金属錯体を記載している。米国特許第5,958,783号明細書によれば、その金属錯体、好ましくはルテニウム錯体は、金属錯化リガンドと反応基との間に荷電リンカー部分を含有する。米国特許第5,958,783号明細書によれば、その荷電リンカーは、好ましくは2〜4個の電荷キャリアーを含むべきである。米国特許第5,958,783号明細書はまた、リンカーの一部としてのグルタミン酸残基を開示しており、そこではグルタミン酸の2つのカルボン酸基のうちの1つが電荷キャリアーとして示されている。
米国特許第4,489,165号明細書は、発色体とリガンドとの間にスペーサーラジカルを含む発色体のトレーサーを記載している。米国特許第4,489,165号明細書は、アミノ酸由来、特にリジン由来のスペーサーを記載している。米国特許第4,489,165号明細書の好ましい発色体はフルオレセインである。
米国特許第5,512,486号明細書は、反応基としてイミダゾールを用いたリン酸基の標識化を記載している。米国特許第5,512,486号明細書はまた、リン酸基の標識化のためのラベルとしてジピロメテンボロンジフルオリドを記載している。
本発明の目的は、バイオアナリティカルアッセイ(bioanalytical assay)および細胞または組織染色法において使用される、代替的かつ改良された蛍光ラベル化合物を提供することである。本発明のもう1つの目的は、蛍光化合物の親水性を増加させる方法を提供することである。
したがって、本発明は、式
Figure 0004382474
(式中、Zは、蛍光ラベル化合物が他の分子へ共有結合するために使用され得る反応基である)
で表わされる蛍光ラベル化合物に関する。どちらの発蛍光団も、ジピロメテンボロンジフルオリド色素であり、Yは水溶性部分、またはYは−CH2CH2SO3 -+(式中、X+はカチオンである)である。
本発明はまた、前記蛍光ラベル化合物(VaおよびVb)で標識された生物学的に活性な分子からなる蛍光複合体に関する。
本発明はさらに、少なくとも1つの生物学的に活性な分子を含む生物学的液体または懸濁液から検体を測定するためのバイオアナリティカルアッセイ方法であって、少なくとも1つの生物学的に活性な分子が前記蛍光ラベル化合物(VaおよびVb)で標識されている方法に関する。
本発明はさらに、少なくとも1つの生物学的に活性な分子を含む細胞または組織染色法であって、少なくとも1つの該生物学的に活性な分子が前記蛍光ラベル化合物(VaおよびVb)で標識されている方法に関する。
本発明は、その上、蛍光化合物を、
Figure 0004382474
(式中、Yは水溶性部分−CH2CH2SO3 -+(式中、X+はカチオンである)である)
で表わされる構造を有する親水性グルタミン酸リンカー化合物と反応させることにより、該蛍光化合物の親水性を増加させる方法に関する。
本発明は、さもなければ疎水性である発蛍光団の親水性を増加させるために使用され得る極めて親水性のリンカー化合物を導入する。これらの親水性リンカー化合物は、特に発蛍光団が、ハプテン、生物学的に活性なリガンド、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、タンパク質、抗体または抗体のフラグメントなどの生物学的に活性な分子に結合される場合に、極めて有用である。本発明は、発蛍光団の親水性を増加させるために使用でき、そしてこれらの化合物の水溶液に対する溶解性を増加させるためにも使用できる単純な方法を導入する。本発明の方法はまた、発蛍光団の疎水的性質に起因する非特異的結合を減少させる手段を提供する。本発明のもう1つの利点は、この方法の使用が発蛍光団と生体分子との間にスペーサーアームを導入するということである。それにより発蛍光団−生体分子相互作用を減少させ、生体特異的認識反応を改善させることもできる。本発明による新規な標識化試薬は、水溶液における溶解性の改善および標識生体分子におけるそれらの蛍光特性の保持を示すので、本発明は、水溶液中のバイオアフィニティー反応をモニターするための優れたツールを提供する。
蛍光ラベルの水溶液への親水性および溶解性は、多くの場合、非特異的結合の減少および標識生体分子におけるラベルの光物理的特性の保持という点から必要不可欠なものである。すなわち本発明の目的である、蛍光化合物の親水性を増加させるための方法は、さもなければ疎水性である発蛍光団の親水性および水溶性を増加させるために使用され得る。この方法は、グルタミン酸の誘導体の使用に基づくものである。グルタミン酸(II)は、1つのアミノ基と2つのカルボン酸基を有するα−アミノ酸である。
Figure 0004382474
2つのカルボン酸基は、差別化され、他の分子と選択的に反応して、以下の構造(IIIaおよびIIIb):
Figure 0004382474
(式中、Yは水溶性部分である)
で表わされる構造を有する高度に親水性のリンカー化合物を提供する。その水溶性部分としては、たとえばカルボヒドレート、スルホン酸のアンモニウムもしくはアルカリ金属塩、または第四級アンモニウム塩があげられる。これらの親水性リンカー化合物は、蛍光化合物の親水性を増加するのに理想的に適している。リンカー化合物は、アミノ反応性発蛍光団に結合させることができる。たとえば、発蛍光団のスクシンイミジルエステル誘導体に結合させ、以下の構造式(IVaおよびIVb):
Figure 0004382474
(式中、Yは水溶性部分)
で表わされる化合物を得ることができる。リンカー化合物中のカルボン酸基を、さらに修飾し、蛍光ラベル化合物を他の分子に共有結合させるために使用可能な反応基Zを得ることができる。これらの反応性誘導体は、以下の構造式(VaおよびVb):
Figure 0004382474
(式中、Zは、蛍光ラベル化合物が他の分子へ共有結合するために使用され得る反応基であり、かつYは水溶性部分である)
で表わされる構造を有する。反応基Zは、好ましくはカルボン酸、カルボン酸反応性エステルまたはカルボン酸無水物である。あるいは、反応基Zは、−CONH−L−A(式中、Lは連結部分であり、好ましくはC1〜C20の直鎖もしくは分岐鎖アルキレン、アリールエン、アルカリルエン、アラルキルエン基またはこれらの混合物であり、ヘテロ原子、置換へテロ原子もしくは側鎖含有へテロ原子、または環状残基を含有してもよく、またポリマーの残基を含むかまたはポリマーの残基からなってもよく、好ましくはポリマー残基がポリペプチド、多糖、ポリヌクレオチド、ポリエーテルなどであり、式中、Aは、蛍光ラベルが他の分子へ共有結合するために用いられ得る反応基であり、好ましくは、カルボン酸、カルボン酸反応性エステル、カルボン酸無水物、マレイミド、ハロゲン化スルホニル、ヒドラジン、アミン、ヒドロキシ、アシルアジド、イソシアネート、アルデヒド、ハロアセトアミド、トリアジンまたはイソチオシアネートである)である。反応基Zはまた、−COO−L−A(式中、Lは連結部分であり、好ましくはC1〜C20の直鎖もしくは分岐鎖アルキレン、アリールエン、アルカリルエン、アラルキルエン基またはこれらの混合物であり、ヘテロ原子、置換へテロ原子もしくは側鎖含有へテロ原子、または環状残基を含有してもよく、またポリマーの残基を含むかまたはポリマーの残基からなってもよく、好ましくはポリマー残基がポリペプチド、多糖、ポリヌクレオチド、ポリエーテルなどであり、式中、Aは、蛍光ラベルが他の分子へ共有結合するために用いられ得る反応基であり、好ましくは、カルボン酸、カルボン酸反応性エステル、カルボン酸無水物、マレイミド、ハロゲン化スルホニル、ヒドラジン、アミン、ヒドロキシ、アシルアジド、イソシアネート、アルデヒド、ハロアセトアミド、トリアジンまたはイソチオシアネートである)でもあり得る。
本発明によれば、好ましいリンカー化合物は、第四級アンモニウム塩、スルホン酸またはカルボヒドレートである。特に好ましいリンカー化合物は、水溶性部分Yが−CH2CH2SO3 -+(式中、X+はカチオン)であるものである。これらのリンカー化合物は、以下の構造式(VIaおよびVIb):
Figure 0004382474
(式中、X+はカチオン)
で表わされる構造を有する。
これらの極めて親水性のグルタミン酸−タウリンリンカー化合物(Glu−Tauリンカー)は、蛍光化合物の親水性を増加させるのに理想的に適している。グルタミン酸−タウリンリンカー化合物は、アミノ反応性発蛍光団に結合され得る。たとえば発蛍光団のスクシンイミジルエステル誘導体に結合し、以下の構造式(VIIaおよびVIIb):
Figure 0004382474
(式中、X+はカチオン)
で表わされる化合物を得ることができる。
グルタミン酸−タウリンリンカー化合物中のカルボン酸基は、さらに修飾し、蛍光ラベル化合物を他の分子に共有結合させるために使用可能な反応基Zを得ることができる。これらの反応性誘導体は、以下の構造式(VIIIaおよびVIIIb):
Figure 0004382474
(式中、Zは、蛍光ラベル化合物が他の分子へ共有結合するために使用され得る反応基であり、かつX+はカチオンである)
で表わされる構造を有する。反応基Zは、好ましくはカルボン酸反応性エステルまたは無水物である。最も好ましい誘導体は、反応基Zがスクシンイミジルエステルである誘導体であり、以下の構造式(IXaおよびIXb)を有する。
Figure 0004382474
(式中、X+はカチオン)
ジピロメテンボロンジフルオリド色素は、一般的に元来疎水性であり、水に溶解しない。本発明の親水性リンカーは、ジピロメテンボロンジフルオリド色素の親水性を増加させるために理想的に適している。Glu−Tauリンカーは、特にアリール置換基などのかさ高い疎水性置換基を有するジピロメテンボロンジフルオリド色素の親水性を増加させるために有用である。これらのアリール置換ジピロメテンボロンジフルオリド色素は、一般的に525nm以上に吸収極大を有する。Glu−Tauリンカーは、容易にこれらの色素のアミノ反応性誘導体に結合できる。得られるジピロメテンボロンジフルオリド−Glu−Tau誘導体は、非常に水溶液に溶解する。ジピロメテンボロンジフルオリド−Glu−Tau誘導体のカルボン酸残基は、そののちさらに修飾され、ジピロメテンボロンジフルオリド−Glu−Tauカルボン酸の反応性誘導体が得られる。これらの新規な親水性ジピロメテンボロンジフルオリド−Glu−Tau標識化試薬は、水溶液中で改善された性質を有する蛍光複合体を提供するアミノ基を含有する生体分子の標識化に使用され得る。複合化発蛍光団は、非複合化ジピロメテンボロンジフルオリド色素と比較してそれらの光物理学的性質の最小変化のみを示す。
本発明の蛍光複合体は、発蛍光団−親水性リンカー単位と、ハプテン、生物学的に活性なリガンド、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、タンパク質、抗体または抗体のフラグメントなどの生物学的に活性な分子とから構成される。これらの複合体は、特に、蛍光複合体の水溶液に対する溶解性の増加により、またこれらの複合体の高い蛍光収率により、蛍光に基づくバイオアナリティカルアッセイシステムにおいて使用されるのに適している。多くの場合にアッセイ能力を減少させる蛍光複合体の非特異的結合は、本発明の親水性リンカーを用いることによって著しく減少させることができる。本発明によれば、ジピロメテンボロンジフルオリド−Glu−Tau単位と、ハプテン、生物学的に活性なリガンド、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、タンパク質、抗体または抗体のフラグメントなどの生物学的に活性な分子とから構成される蛍光複合体が特に好ましい。
本発明の蛍光複合体は、検体を生物学的液体または懸濁液から測定するためのバイオアナリティカルアッセイ法において使用するのに特に適している。ここで、該検体はハプテン、生物学的に活性なリガンド、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、タンパク質、抗体または抗体のフラグメントなどの生物学的に活性な分子である。本発明の蛍光複合体はまた、細胞染色法または組織染色法を用いた細胞および組織の染色のために使用するのにも適している。
以下の非限定的な実施例は、本発明をさらに説明することを目的としている。実施例以下において、化合物1〜17として引用される化合物は、図1、2a〜2eおよび3に開示している。
Glu−Tauリンカーの合成(1)
グルタミン酸誘導体、BOC−Glu(OtBu)−OSu(ノボ バイオケム(NovaBiochem)、500mg、1.25 mmol)を、無水N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶解した。タウリン(782mg、6.25 mmol)を、トリエチルアミン(1.20ml、8.75 mmol)と水(10ml)との溶液に溶解した。そのタウリン溶液を、BOC−Glu(OtBu)−OSuの溶液に添加し、反応混合物を室温で30分間攪拌した。エタノールを添加し、沈殿したタウリンをろ過し、ろ液を乾固するまで蒸発させた。残渣をトリフルオロ酢酸(2ml)に溶解し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を乾固するまで蒸発させ、残渣をジクロロエタン:メタノールに溶解した。生成物を、ロータリーエバポレーターにおいてメタノールをゆっくりと蒸発させることにより、白色固体として沈殿させた。目的のGlu−Tauリンカー、化合物1を、64%の収率(204mg)で得た。
MS(ZABSpec−oaTOF、ファイソンズ インスツルメント(Fisons Instruments)、グリセロールマトリクス):計算値 255(M+1)、実測値 255(M+1)。
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−誘導体(3)
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸スクシンイミジルエステル(化合物2)(35mg、0.074 mmol)およびGlu−Tau−リンカー(化合物1)(19mg、0.074 mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)に溶解した。無水トリエチルアミン(31μl、0.22 mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分攪拌した。反応混合物を減圧下で乾固するまで蒸発させた。粗生成物、化合物3はさらに精製することなく使用した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ(PerSeptive Biosystems)、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 609(M−1)、実測値 609(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(4)
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−誘導体(化合物3)(0.074 mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)に溶解した。N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(46mg、0.22 mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(26mg、0.22 mmol)を添加し、混合物を室温で48時間攪拌した。沈殿したN,N′−ジシクロヘキシルウレアをろ過し、ろ液を乾固するまで蒸発させた。生成物、化合物4をさらに真空デシケーター中で乾燥させ、さらに精製することなく使用した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 706(M−1)、実測値 706(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(2−ピロリル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(6)
4,4−ジフルオロ−5−(2−ピロリル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体、化合物6は、実施例2および3に記載されているのと同じ方法で、4,4−ジフルオロ−(2−ピロリル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸スクシンイミジルエステル、化合物5を出発物質として使用して製造した。
MS(化合物6)(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 689(M−1)、実測値 689(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−フェニル−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(7)
4,4−ジフルオロ−5−フェニル−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体、化合物7は、実施例2および3に記載されているのと同じ方法で、4,4−ジフルオロ−5−フェニル−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸スクシンイミジルエステルを出発物質として使用して製造した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 700(M−1)、実測値 700(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(8)
4,4−ジフルオロ−5−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体、化合物8は、実施例2および3に記載されているのと同じ方法で、4,4−ジフルオロ−5(4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸スクシンイミジルエステルを出発物質として使用して製造した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 730(M−1)、実測値 730(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−スチリル−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(9)
4,4−ジフルオロ−5−スチリル−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体、化合物9は、実施例2および3に記載されているのと同じ方法で、4,4−ジフルオロ−5−スチリル−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸スクシンイミジルエステルを出発物質として使用して製造した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 726(M−1)、実測値 726(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(4−メトキシスチリル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(10)
4,4−ジフルオロ−5−(4−メトキシスチリル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−スクシンイミド誘導体、化合物10は、実施例2および3に記載されているのと同じ方法で、4,4−ジフルオロ−5−(4−メトキシスチリル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸スクシンイミジルエステルを出発物質として使用して製造した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 756(M−1)、実測値 756(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−アミノ誘導体(11)
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tauスクシンイミド誘導体(化合物4)(0.062 mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)に溶解した。トリエチルアミン(26μl、0.185 mmol)およびエチレンジアミン(42μl、0.62 mmol)を添加し、混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を乾固するまで蒸発させ、生成物をジクロロメタン−四塩化炭素から沈殿させた。生成物、化合物11をさらに真空デシケーター中で乾燥させ、さらに精製することなく使用した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 651(M−1)、実測値 651(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−アリールアミノ誘導体(12)
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tauスクシンイミド誘導体(化合物4)(0.074 mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)に溶解した。トリエチルアミン(31μl、0.22 mmol)および4−(2−アミノエチル)アニリン(15mg、0.11 mmol)を添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。反応混合物を乾固するまで蒸発させ、生成物をジクロロメタン/四塩化炭素から沈殿させた。生成物、化合物12をさらに真空デシケーター中で乾燥させ、さらに精製することなく使用した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 727(M−1)、実測値 727(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−イソチオシアネート誘導体(13)
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−アリールアミノ誘導体(化合物12)(0.048 mmol)を、アセトン(9ml)およびNaHCO3(9ml、飽和水溶液)の混合液中に溶解した。チオホスゲン(183μl、2.4 mmol)を添加し、混合物を室温で1.5時間攪拌した。反応混合物を水(50ml)およびジクロロメタン(50ml)で希釈した。水層を2回ジクロロメタン(40ml)で洗浄した。生成物を含有する水層をフェノール(2×20ml)で抽出した。生成物を含有するフェノール層を水(40ml)で洗浄し、ジエチルエーテル(200ml)で希釈した。フェノール/ジエチルエーテル層を水(4×30ml)で抽出し、あわせた水層をジエチルエーテル(30ml)で2回洗浄した。生成物を含有する水層を乾固するまで蒸発させ、そして生成物をジクロロメタン−四塩化炭素から沈殿させた。生成物、化合物13を真空デシケーター中でさらに乾燥させ、保管した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 769(M−1)、実測値 769(M−1)。
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−マレイミド誘導体(14)
4,4−ジフルオロ−5−(2−チエニル)−1,3−ジメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−2−プロピオン酸のGlu−Tau−アミノ誘導体(化合物11)(0.015 mmol)を、無水N,N−ジメチルホルムアミド(3ml)に溶解した。トリエチルアミン(2.1μl、0.015 mmol)およびN−スクシンイミジル 4−マレイミドブチレート(3.2mg、0.020 mmol)を添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を乾固するまで蒸発させ、生成物をジクロロメタン/四塩化炭素から沈殿させた。生成物、化合物14をさらに真空デシケーター中で乾燥させ、保管した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ネガティブモード):計算値 816(M−1)、実測値 816(M−1)。
5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−誘導体(16)
5−カルボキシローダミン6G スクシンイミジルエステル、化合物15(モレキュラー プローブズ、ユージーン、オレゴン)(2mg、3.6 μmol)およびGlu−Tau−リンカー、化合物1(2mg、7.2 μmol)を、無水N,N−ジメチルホルムアミド(100μl)に溶解した。無水トリエチルアミン(3μl、22 μmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を減圧下で乾固するまで蒸発させた。生成物を水に溶解し、逆相カラムクロマトグラフィー(Isolute RP−18e)を用いて精製した。過剰のリンカー(化合物1)と痕跡量のN,N−ジメチルホルムアミドおよびトリエチルアミンを最初に水で溶出した。溶離液をアセトニトリル:水(1:10)に変更し、5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−誘導体、化合物16をカラムから溶出した。ほんの一部の加水分解された出発原料がアセトニトリル:水(1:1)でカラムから溶出された。生成物(化合物16)を含む画分を集め、減圧下で乾固するまで蒸発させ、さらにシリカゲルを入れた(over)真空デシケーター中で乾燥させた。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ポジティブモード):計算値 696(M+1)、実測値 696(M+1)。
5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−誘導体(16)の活性化
5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−誘導体(化合物16、1.4 μmol)をアセトニトリル:水(1:1)に溶解した。EDCおよびN−ヒドロキシスクシンイミドを添加した。混合物を室温で3時間攪拌した。5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−スクシンイミド誘導体の形成ののち、溶離液としてアセトニトリル:水(1:1)を用いて逆相薄層クロマトグラフィー(メルク RP−18)を続いて行なった。Rf(化合物16)=0.64、Rf(化合物17)=0.50。反応混合物を直接マウスIgG抗−AFPの標識化に使用した(実施例15)。反応混合物の1部を、逆相カラムクロマトグラフィー(Isolute RP−18e)により、溶離液としてアセトニトリル:水(1:1)を用いて速やかに精製した。5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−スクシンイミド誘導体、化合物17を含有する画分を直ちに質量分析計で分析した。
MS(Voyager DE−PRO、MALDI TOF、パーセプティブ バイオシステムズ、α−シアノ−4−桂皮酸マトリクス、ポジティブモード):計算値 793(M+1)、実測値 793(M+1)。
5−カルボキシローダミン6Gスクシンイミジルエステル(15)および5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(17)によるマウスIgG抗−AFPの標識化
0.28mg(1.75 nmol)のマウスIgG抗−AFPを200μlのリン酸緩衝生理食塩水(10/150 mM、pH 7.4)に溶解した溶液に、無水N,N−ジメチルホルムアミドに溶解した10倍過剰量(17.5 nmol)の5−カルボキシローダミン6Gスクシンイミジルエステル(化合物15、モレキュラー プローブズ、ユージーン、オレゴン)、またはアセトニトリル水に溶解した20倍過剰量の5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(実施例14の反応混合物、化合物17)を添加した。40μlのNaHCO3(1 M、水溶液)を添加し、混合物を室温で2時間インキュベートした。生成物を、NAP−5ゲルろ過カラム(アマシャム ファルマシア バイオテック(Amersham Pharmacia Biotech)、ウプサラ、スウェーデン)により、リン酸緩衝生理食塩水(50/150、10 mM NaN3、pH 7.4)を溶離液として用いて精製した。最初に移動する着色している画分を収集した。
5−カルボキシローダミン6Gスクシンイミジルエステル(化合物15)で標識化したマウスIgG抗−AFPの吸収スペクトルは、530nmの正常吸収バンドの近くと、他に504nmの等強度吸収バンド(equi-intense absorption)も見られた。この付加的吸収は、発蛍光団とタンパク質との間の、または2つの発蛍光団の間の疎水性相互作用に起因する。しかし、この付加的吸収バンドは、これらの相互作用(非蛍光凝集)が複合体の量子効率を低下するということを示す励起スペクトルにはなかった。これらの非蛍光凝集は、疎水性キサンチン型色素(ローダミンおよびフルオレセイン)に典型的である。5−カルボキシローダミン6Gスクシンイミジルエステル(化合物15)で標識化したマウスIgG抗−AFPとは対照的に、5−カルボキシローダミン6GのGlu−Tau−スクシンイミド誘導体(化合物17)で標識化したマウスIgG抗−AFPの吸収スペクトルは、530nmでの正常吸収バンドのみが見られた。付加的な吸収バンドがないことは、ラベルの高い親水性と発蛍光団とタンパク質との間の距離の増加を示唆している。
蛍光ジピロメテンボランジフルオリド色素(2、4、5および6)によるマウスIgG抗−AFPの標識化
1.5mg(9.3 nmol)のマウスIgG抗−AFPを400μlのリン酸緩衝生理食塩水(10/150 mM、pH 7.4)に溶解した溶液に、無水N,N−ジメチルホルムアミドに溶解した10倍過剰量(93 nmol)の化合物2、4、5または6を添加した。40μlのNaHCO3(1 M、水溶液)を添加し、混合物を室温で2時間インキュベートした。生成物を、NAP−5ゲルろ過カラム(アマシャム ファルマシア バイオテック、ウプサラ、スウェーデン)により、リン酸緩衝生理食塩水(50/150、10 mM NaN3、pH 7.4)を溶離液として用いて精製した。最初に移動する着色している画分を収集した。化合物2および5による標識化は、標識化タンパク質のほとんど完全な沈殿を生じ、一方、化合物4および6による標識化は何の問題もなく進行した。これらのタンパク質複合体(化合物4および6)の標識化の程度は、吸光分光分析的に測定した。タンパク質に対して2.1(化合物4)および2.3(化合物6)の発蛍光団の標識化度が得られた。
化合物2および化合物4によるオリゴヌクレオチドの標識化
5′−アミノ修飾オリゴヌクレオチド(17塩基、28μg、5 nmol)をカルボン酸緩衝液(200μl、100 mM、pH 8.5)に溶解した溶液に、無水DMF(50μl)に溶解した40倍過剰量の標識化試薬(化合物2または4)を添加した。反応混合物を22℃で20時間インキュベーションした。標識化オリゴヌクレオチドを、逆相HPLC(RP−18カラム)およびグラジエント溶出技術を用いて精製した。溶媒は、A:2%アセトニトリル トリエチルアンモニウム酢酸緩衝液(50 mM、pH 7)およびB:70%アセトニトリル トリエチルアンモニウム酢酸緩衝液(50 mM、pH 7)であった。グラジエントは溶媒Bの5%から開始し、溶媒Bの量を直線的に25分間で40%まで上昇させた。両方の色素−オリゴヌクレオチド複合体(化合物2または化合物4で標識化された)を、18〜22分の間に溶出し、非標識化オリゴヌクレオチドは10分の時点で溶出した。非結合標識化試薬は、溶媒Bの量を100%まで増加することによってカラムから除去された。
標識オリゴヌクレオチドの濃度は吸光分光分析的に決定された。25%(化合物2)および20%(化合物4)の標識化収率が得られた。標識オリゴヌクレオチドを等モル濃度に希釈し、蛍光収率を測定した。結果として、化合物4で標識化されたオリゴヌクレオチドの蛍光収率は、化合物2で標識化されたオリゴヌクレオチドより非常に高いものであることがわかった。化合物4で標識化されたオリゴヌクレオチドのより高い蛍光収率は、ラベル化合物の親水性の増加およびラベルとオリゴヌクレオチドとの間の距離の増加によって説明され得る。
本発明は、実施態様を多様な形式で包含することができ、それらのほんの僅かな実施態様が本明細書に開示されていることは理解されるであろう。他の実施態様が存在し、本発明の精神から逸脱するものではないことは、当業者には明らかであろう。したがって、記載した実施態様は例証であり、制限的なものとして解釈されるべきではない。
実施例1に従ってBOC−Glu(OtBu)−OSuから合成される親水性グルタミン酸−タウリンリンカー化合物(化合物1)を示す。X+はカチオンカウンターイオンである。 ジピロメテンボロンジフルオリド色素のグルタミン酸−タウリン誘導体、化合物3および4と、実施例2〜12の化合物3に対応する出発原料の化合物2を示す。X+はカチオンカウンターイオンである。 ジピロメテンボロンジフルオリド色素のグルタミン酸−タウリン誘導体、化合物6および7と、実施例2〜12の化合物6に対応する出発原料の化合物5を示す。X+はカチオンカウンターイオンである。 ジピロメテンボロンジフルオリド色素のグルタミン酸−タウリン誘導体、化合物8〜10を示す。X+はカチオンカウンターイオンである。 ジピロメテンボロンジフルオリド色素のグルタミン酸−タウリン誘導体、化合物11および12を示す。X+はカチオンカウンターイオンである。 ジピロメテンボロンジフルオリド色素のグルタミン酸−タウリン誘導体、化合物13および14を示す。X+はカチオンカウンターイオンである。 実施例13において化合物15〜17として記載される、ローダミン6Gのグルタミン酸−タウリン誘導体および対応出発原料を示す。X+はカチオンカウンターイオンである。

Claims (11)


  1. Figure 0004382474
    (式中、Zは、カルボン酸;カルボン酸反応性エステル;カルボン酸無水物;および−CONH−L−Aまたは−COO−L−A(式中、Lは連結部分であり、C 1〜C20の直鎖もしくは分岐鎖アルキレン、アリールエン、アルカリルエン、アラルキルエン基またはこれらの混合物であり、ヘテロ原子、置換へテロ原子もしくは側鎖含有へテロ原子、または環状残基を含有してもよく、かつ式中、Aは、カルボン酸、カルボン酸反応性エステル、カルボン酸無水物、マレイミド、ハロゲン化スルホニル、ヒドラジン、アミン、ヒドロキシ、アシルアジド、イソシアネート、アルデヒド、ハロアセトアミド、トリアジンおよびイソチオシアネートからなる群より選択される反応基である)からなる群より選択される反応基である)
    で表わされる蛍光ラベル化合物であって、
    発蛍光団がジピロメテンボロンジフルオリド色素であり、かつYは第四級アンモニウム塩の誘導体、スルホン酸の誘導体またはカルボヒドレートの誘導体であることを特徴とする蛍光ラベル化合物。
  2. 前記水溶性部分Yが、−CH2CH2SO3 -+(式中、X+はカチオンである)であることを特徴とする請求項1記載の蛍光ラベル化合物。
  3. 525nm以上に吸収極大を有することを特徴とする請求項1または2記載の蛍光ラベル化合物。

  4. Figure 0004382474
    (式中、Zは、カルボン酸、カルボン酸反応性エステルおよびカルボン酸無水物からなる群より選択される反応基であり、かつYは水溶性部分である)
    で表わされる蛍光ラベル化合物であって、
    該Yが、−CH2CH2SO3 -+(式中、X+はカチオンである)であることを特徴とする蛍光ラベル化合物。
  5. Zがスクシンイミジルエステルであることを特徴とする請求項4記載の蛍光ラベル化合物。
  6. 蛍光ラベルで標識された生物学的に活性な分子を含有する蛍光複合体であって、蛍光ラベルが請求項1、2、3、4または5記載の蛍光ラベル化合物であることを特徴する蛍光複合体。
  7. 前記生物学的に活性な分子が、ハプテン、生物学的に活性なリガンド、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、タンパク質、抗体または抗体のフラグメントであることを特徴とする請求項6記載の蛍光複合体。
  8. 少なくとも1つの生物学的に活性な分子を含有する生物学的液体または懸濁液から検体を測定するためのバイオアナリティカルアッセイ法であって、少なくとも1つの該生物学的に活性な分子が請求項1、2、3、4または5記載の蛍光ラベル化合物で標識されることを特徴とする方法。
  9. 前記検体が、ハプテン、生物学的に活性なリガンド、薬物、ペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、タンパク質、抗体および抗体のフラグメントからなる群から選択される生物学的に活性な分子であることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 少なくとも1つの生物学的に活性な分子を含有する細胞または組織染色方法であって、少なくとも1つの該生物学的に活性な分子が、請求項1、2、3、4または5記載の蛍光ラベル化合物で標識されることを特徴とする方法。
  11. 蛍光化合物を、
    Figure 0004382474
    (式中、Yは水溶性部分である)
    の構造を有する親水性グルタミン酸リンカー化合物と反応させることにより該蛍光化合物の親水性を増加させる方法であって、
    該Yが、−CH2CH2SO3 -+(式中、X+はカチオンである)であることを特徴とする方法。
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