JP2002529283A - 充填された硬質プラスチック容器の製造方法 - Google Patents

充填された硬質プラスチック容器の製造方法

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JP2002529283A JP2000582209A JP2000582209A JP2002529283A JP 2002529283 A JP2002529283 A JP 2002529283A JP 2000582209 A JP2000582209 A JP 2000582209A JP 2000582209 A JP2000582209 A JP 2000582209A JP 2002529283 A JP2002529283 A JP 2002529283A
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Abstract

(57)【要約】 本発明の方法は、プリフォーム形成ステーション(28)において、圧縮成形によりプラスチック製プリフォーム(42)を形成し、ブロー成形ステーション(44)において、このプリフォーム(48)を最終容器(48)の形状となるようにブロー成形し、充填ステーション(52)において、ブロー成形した容器を充填することを含み、このようなプリフォームの形成、ブロー成形、及び充填は、それぞれ物理的に近接した工程で連続的に実施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【背景技術】
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン製の硬質プ
ラスチックボトルなどの、充填されたプラスチック容器の製造工程において、容
器の製造段階は、多くの理由により一般に充填工程から分離されている。射出ブ
ロー成形や射出延伸ブロー成形などによる容器製造と充填の各工程は、これらの
両方の工程を最適の効率で実施するために、一般的かつ必然的にそれぞれ異なる
速度で実施される。例えば、容器の成形工程は、始動時の損失の大きさを考える
と、中断することなく実施されることが最適である。このことは、特に、ブロー
処理の前に実施されるプリフォームの射出成形工程に当てはまる。実際に、射出
成形工程は、運転サイクルにおける不均衡の主な原因となっている。
【0002】 牛乳カートン技術などでは、容器製造と充填の工程を連結することが周知であ
る。例えば、この工程では、連続的に容器を立て、容器を充填し、そして容器を
密閉するブランクが一般に機械に備えられている。これらの処理は、隣接し、か
つ同じラインにおける連続的な工程によって実施することができる。
【0003】 連続的でかつ物理的に近接した工程によってプラスチック容器を製造すること
を含む、充填されたプラスチック容器の製造方法の提供が求められている。
【0004】 従って、本発明の主な目的は、容器内に充填される内容物を汚染することなく
、連続的でかつ物理的に近接した工程によってプラスチック容器を製造すること
を含む、充填されたプラスチック容器の製造方法を提供することである。
【0005】 本発明の他の目的や利点は、以下で明らかになる。
【0006】
【発明の開示】
本発明では、上述の目的及び利点を容易に達成することができる。
【0007】 本発明は、充填されたプラスチック容器の製造方法を提供し、この方法は、プ
リフォーム形成ステーションにおいて、圧縮成形によってプラスチック製プリフ
ォームを形成し、ブロー成形ステーションにおいて、該プリフォームを最終容器
形状にブロー成形し、充填ステーションにおいて、ブロー成形した該容器を充填
することを含み、上記プリフォーム形成、ブロー成形、及び充填は、望ましくは
容器の内容物が汚染されない条件のもとで、物理的に近接する工程で連続的に実
施される。
【0008】 好適な実施例では、本発明の方法は、プリフォームの形成前にプリカーサを形
成し、このプリカーサから該プリフォームを形成するステップを含む。プリカー
サは、プリフォームの形成前に圧縮成形温度まで加熱されることが望ましく、こ
の温度は、プラスチックの組織に実質的な変化を引き起こすのには不充分な温度
とされる。更に、本発明の方法は、圧縮成形ステップにおいて、プリフォームを
ブロー成形の温度に保つことを含むことが望ましい。また、圧縮成形、ブロー成
形、及び充填の各ステップは、連続的に実施されることが望ましいとともに、実
質的に同じ速度で実施されることが好ましい。
【0009】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の利点は、特に、容器の製造に必要な工程を、全て同じ速度及びモール
ドキャビティサイクルで実施するとともに、モールドキャビティの単一の組の出
力の偶数倍の速度で容器を充填するための手段が提供されていることであり、該
組には、一般にプリフォームモールド及び仕上げブローモールドが含まれる。本
発明では、プリフォームを射出成形ではなく、圧縮成形によって形成し、プリフ
ォームの形成の連続的な工程を圧縮成形によって行うとともに、このプリフォー
ムを最終容器形状にブロー成形し、充填ステーションにおいてブロー成形した容
器を充填することによってこれを達成する。
【0010】 一般に知られているように、射出成形では、プラスチックを溶融させる必要が
あり、つまりプラスチックがホットランナ装置のチャネルを通って流れるととも
に、射出ノズルとこれに続く射出ゲートを通って流れ、最終的に冷却されたモー
ルドキャビティ内へ流れることができるように、プラスチックを十分に高い温度
まで加熱する必要がある。このような溶融の速度及び圧力は、キャビティの冷却
された壁によって十分な流れが妨げられることなく、キャビティが完全に満たさ
れるように決定する必要がある。プラスチックがこのように加熱されると、プラ
スチックの分子構造が熱劣化によって変化する。この結果、プラスチックが変化
するとともに、通常、その品質が低下する。さらに、この処理は、望ましくない
揮発性の分解生成物の発生を伴う。従って、プリフォームの射出成形は、一般に
充填工程とは異なる場所で行われており、つまり、容器の製造及び充填工程は、
連続的かつ物理的に隣接した工程で行われていない。多くの飲料やいくつかの食
品は、上述の揮発性分解生成物を吸収し、少量であってもこのような分解生成物
によって味や香りに悪影響を受ける。揮発性分解生成物は、少量でも相当の損害
を引き起こしうる。
【0011】 従って、上述したように、従来技術において充填と硬質容器製造の各工程を直
接連結することは、十分に達成できていない。1つの原因には、充填速度と容器
製造の種々の工程の速度とを一致させることができたとしても、非常に困難であ
ることが挙げられる。また、上述したように、射出ブロー成形もしくは射出延伸
ブロー成形による容器製造は、プラスチックを劣化させるので、劣化後でも要求
される特性を提供する高価な材料を使用することが必要となる。これは、経済的
に望ましくない。さらに、一般に使用されているプラスチックの劣化は、容器に
充填される内容物に有害となるおそれのある揮発性分解生成物を伴う。よって、
このような分解生成物を発生する硬質容器の製造工程を充填ラインに物理的に近
接して配置することが妨げられ、より高価でかつ不便な方法となっている。
【0012】 本発明では、同じラインにおいて、かつ硬質プラスチック容器の製造と連続し
て、充填されたプラスチック容器を容易に製造することができる。
【0013】 図1は、一連のステーションのうちの第1ステーションにおいて、プリフォー
ムのプリカーサを製造する工程を示している。プリカーサ形成ステーションは、
続くステーションに隣接していなくてもよい。その代わりに、経済的であればプ
ラスチックの製造設備の隣りに設けることができる。
【0014】 図1に示すように、プリカーサ10は、ステップ12で熱成形される。熱可塑
性材料16のシート14が熱成形手段18に供給され、この材料は、PETまた
はポリプロピレンとすることができるとともに、多層材料を提供するように異な
る材料の2つまたはそれ以上の層を含んでもよい。熱成形手段18では、従来の
トリム切断手段24によって切り離されたシート22の熱可塑性材料16から複
数の熱成形プリカーサ10が形成される。これらのプリカーサは、周知の加圧成
形やタブレット化(tabletting)などの他の手段によっても形成可能
である。タブレット化では、粒子状の材料を圧縮することによりタブレットを形
成する。これは、よく知られた技術である。
【0015】 図2は、圧縮成形によってプリカーサからプリフォームを形成する第2のステ
ーションを示しており、上述したように、この第2のステーションはプリカーサ
形成ステーションから物理的に独立している。
【0016】 プリフォームの形成の前に、周知の加熱手段(図示省略)によって、プラスチ
ックの劣化ならびに揮発性分解生成物の放出を引き起こさない温度である圧縮成
形温度までプリカーサを加熱することが望ましい。加熱手段は、特に効率がよい
高周波電流(RFヒータ)によって提供されることが望ましいが、対流、放射、
または流動層ヒータであってもよい。
【0017】 図2に示すように、圧縮成形アセンブリ28が設けられており、アセンブリ2
8は、所望のプリフォーム形状のキャビティ30を有するとともに、矢印で示す
ように開放可能であることが望ましい。このプリフォーム形状は、所望であれば
、ねじ付きネック部(図示省略)を含むことができる。プリカーサ10は、2つ
またはそれ以上の層を有してもよい。特に壁が厚いプリカーサでは、熱伝導率が
低いため、プラスチックの熱伝導率に頼らないRF加熱が望ましい。図2で示す
ように、モールドコア38が加熱されたプリカーサ10のキャビティに挿入され
、モールドプリフォーム42を圧縮するようにキャビティ30内に配置される。
図示のプリフォーム42は、例示的なものであり、もちろん他の適切な形状を形
成することもできる。
【0018】 圧縮成形は、固形状態で行われる処理であり、ブロー成形の温度範囲内で行う
ことができる。従って、プリカーサは、望ましくは一定の温度で、従来の手段に
よって直接ブロー成形へと移動可能な状態となる。
【0019】 よって、上述のように、プリカーサを、独立した加熱ステーションにおいて圧
縮成形温度まで加熱し、この加熱ステーションから図2の圧縮成形ステーション
まで移動し、ここで図3に示すプリフォーム42のように再度成形することがで
きる。図2の圧縮モールドの構成部材は、次のステップ即ち図4のブロー成形ス
テップの実施温度よりも低くない温度に保たれることが望ましい。図2の圧縮成
形ステップは、充填ステップの偶数倍となるように調整可能である。つまり、充
填速度に一致するようにいくつかの圧縮モールドを組み合わせることができる。
ブロー成形ステップは、圧縮成形ステップよりも短い。
【0020】 図2のプリフォームの圧縮成形に続いて、プリフォーム42は、圧縮成形ステ
ーションに隣接し、望ましくはこのステーションと同じラインにおける図4のブ
ロー成形ステーションに移動される。つまり、プリフォーム42は、パーティン
グライン46に沿って分離可能であり、かつ伸長ロッド47を含みうるブローモ
ールド44に移動される。プリフォーム42は、チャネル49を通して空気を吹
き込むことなどの周知の手段により、ブローモールドキャビティ50に一致する
点線48で示す形状まで膨張する。図4に示すブロー成形ステーションの運転サ
イクルは、図2の圧縮成形サイクルよりも一般に短い。従って、これらの工程を
、隣接もしくは物理的に近接する工程において連続的に実施する場合には、ブロ
ー成形と充填を実際に同じ速度で行うことができ、他の運転ステーションと同じ
速度で各運転ステーションを経済的に運転することが可能となり、効率的でかつ
所望のインライン装置を提供することができる。
【0021】 図4のブロー成形工程の次に、図5の充填工程が実施され、この充填工程では
、ブロー成形及びプリフォーム形成ステップと物理的に近接する位置において、
容器48を充填するように充填ベッド部52が該容器に当てられる。これに続い
て、検査、包装などの他の工程を1つまたはそれ以上の連続的な工程によって実
施することができ、このような工程は、充填工程に物理的に近接して位置するこ
とが望ましい。
【0022】 充填工程を中断する必要がある場合には、材料の損失や停止による不利益を伴
わずに連続する工程全体を適切に中断するとともに、充填工程が再始動された場
合に工程全体を再始動することができる。全ての成形ステップの実施温度が低い
ので、ブラスチックの劣化が生じず、このため揮発性分解生成物が生じることが
ない。従って、工程に投入するプラスチックは、最終容器で所望のものと実質的
に同じ分子量とすることができる。また、プリフォーム形成、ブロー成形、及び
充填の各ステップが物理的に近接した工程において連続的に実施される、非常に
有利な連続工程が提供される。この結果、非常に有利でかつ経済的な工程が得ら
れる。
【0023】 本発明は、説明及び開示した実施例に限定されるものではなく、これらの実施
例は、本発明を実施する好適な形態を単に示すものであり、形状や寸法を変更す
るとともに部材や運転の詳細な構成を変更することができる。本発明は、請求項
によって定義される主旨及び範囲内であるこのような全ての変更を含むことを意
図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る熱可塑性プリカーサの形成に使用可能な熱成形工程の説明図であ
る。
【図2】 圧縮成形によってプリカーサからプリフォームを形成するステップの一実施例
の説明図である。
【図3】 図2で形成されたプリフォームの断面図である。
【図4】 ブロー成形ステップの説明図である。
【図5】 充填ステップの説明図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年5月30日(2001.5.30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 22:00 B65D 1/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 3E030 AA01 AA09 EA01 GA04 3E033 AA02 AA20 BA16 BA18 DA03 DA08 DB01 DD02 DD05 FA03 FA10 GA02 4F201 AG07 AH55 BA03 BC01 BC12 BD02 BD06 BM07 4F208 AG07 LA08 LB01 LG03 LG32 LH06 LW50

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリフォーム形成ステーションにおいて、圧縮成形によってプ
    ラスチック製プリフォームを形成し、 ブロー成形ステーションにおいて、前記プリフォームを最終容器の形状にブロ
    ー成形し、 充填ステーションにおいて、ブロー成形した前記容器を充填することを含み、 前記プリフォームの形成、ブロー成形、及び充填は、物理的に近接する工程で
    連続的に実施されることを特徴とする充填されたプラスチック容器の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記プリフォームの形成の前にプリカーサを形成するステップ
    を含み、該プリカーサから該プリフォームを形成することを特徴とする請求項1
    記載の充填されたプラスチック容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記プリカーサを、熱成形、加圧成形、及びタブレット化のう
    ちの1つの方法によって形成するステップを含むことを特徴とする請求項2記載
    の充填されたプラスチック容器の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記プリフォームの形成前に前記プリカーサを圧縮成形温度ま
    で加熱するステップを含むことを特徴とする請求項2記載の充填されたプラスチ
    ック容器の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記プリカーサは、プラスチックの組織の実質的な変化を引き
    起こすのに不充分な温度まで加熱されることを特徴とする請求項4記載の充填さ
    れたプラスチック容器の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記プリカーサは、高周波加熱によって圧縮成形温度まで加熱
    されることを特徴とする請求項4記載の充填されたプラスチック容器の製造方法
  7. 【請求項7】 前記圧縮成形において前記プリフォームをブロー成形の温度に
    保つことを含むことを特徴とする請求項1記載の充填されたプラスチック容器の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記圧縮成形、ブロー成形、及び充填は、連続的に実施される
    ことを特徴とする請求項1記載の充填されたプラスチック容器の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記圧縮成形、ブロー成形、及び充填は、ほぼ同じ速度で実施
    されることを特徴とする請求項8記載の充填されたプラスチック容器の製造方法
  10. 【請求項10】 ブロー成形された前記容器は、内容物によって充填され、こ
    の充填は、該内容物が汚染されない条件で実施されることを特徴とする請求項1
    記載の充填されたプラスチック容器の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記圧縮成形は、前記充填の偶数倍であることを特徴とする
    請求項1記載の充填されたプラスチック容器の製造方法。
JP2000582209A 1998-11-18 1998-11-18 充填された硬質プラスチック容器の製造方法 Pending JP2002529283A (ja)

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