JP2002528332A - タイヤおよびリム組立体 - Google Patents

タイヤおよびリム組立体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 低くしたフランジ高(h)を有するリム(1、40、60)が開示されている。このリム(1、40、60)は、12mm未満の半径方向の最大高さ(h)、好ましくは6mmから12mm未満の範囲である半径方向の最大高さ(h)を持つ1つまたは2つのフランジ(2、42、62)を有する。このリム(1、40、60)は、タイヤ(10)と組み合わされたとき、タイヤ(10)のビードコア(22)の図心がリムフランジ(2)の半径方向の最大高さ(h)から3mm以内、好ましくは1mm以内にある、1つのタイヤおよびリム組立体を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、空気タイヤおよびリムに関する。より特殊的には、本発明は、乗用
車および軽トラックのための改善されたリムに関するものである。このリムは、
5°の傾斜と下がった深底型の輪郭および独特のフランジを有する。
【0002】 (本発明の背景) 長年にわたって、効果的なホイール組立体を作るために、チューブレス空気タ
イヤとそれに関連するリムが設計されてきた。リムは、ホイールを車両に取り付
ける手段を提供する、即ち、ブレーキ組立体を配置しそして取り付けるためのス
ペースを有し、そして結局、何よりも重要なのは、タイヤを収納しそしてこのタ
イヤとリムとの間の気密シールを確保するように設計された、ビードシートおよ
びリムフランジを提供することである。
【0003】 タイヤとリムフランジの組合せはまた、平衡状態から外れたために生じるリム
およびタイヤの振動を軽減するために、鉛入りのバランスウエイトを設置する面
を提供する。
【0004】 リムは、工学的に優れた1つの構造において上述の機能を全て実現する、最も
効率的な機械的構造である。
【0005】 リムは、冷間圧延スチール構造から、工学的に高度な、非常に軽量の鋳造マグ
ネシウムまたはアルミニウム構造へと長年月をかけて発展してきた。
【0006】 タイヤ技術者は、リムの発展にそれほど重要な貢献を果たしてはいない。タイ
ヤにおける困難な問題を解決するために、様々なタイヤ製造会社によって、極端
でかつ通常は複雑なリムが提案されてきた。
【0007】 リムに関するこれらの解決策は、ほとんど全面的に失敗しており、ほんのわず
かしか市場に受け入れられていない。
【0008】 いわゆる安全タイヤおよびランフラットタイヤの初期の段階では全て、特殊な
リムとタイヤの組合せを設計することが提案されてきた。経験によると、タイヤ
技術者はなるべく、アメリカ合衆国、欧州および日本において既に確立されてい
る標準の範囲内で関連する問題を解決すべきである、とされている。
【0009】 しかしながら、この確定された標準からいくらか逸脱すると、幾つかの注目す
べき利点が生じる場合があった。
【0010】 「ミシュラン」のジャック・ボワローは米国特許第3,910,336号にお
いて、もし標準リムフランジが障害にならなければ、カーカス補強材はニュート
ラルなプライラインに従うことができる、低アスペクト比のラジアルタイヤを設
計し、そして成形することができることを開示している。リムの円すい形の縁部
はビードコアより上に位置すべきではあるが、当該発明による縁部は一般的に、
その半径方向の断面において、従来のリムよりその高さが低いことを、彼は教示
している。ボワローはまた、これらのリム縁部フランジを所望の外形にするため
には、20°から60°までの傾斜範囲内であるべきであり、また所望の結果を
得るのに、45°の近辺であることが好ましいと、教示している。
【0011】 ニュートラルである特殊なコードプライ経路で成形されたタイヤと組み合わさ
れているボワローのリムは、走行性能および乗り心地を改善させる。
【0012】 しかしながら、リムフランジの半径方向外側部分は、タイヤビードコアより上
に位置し、かつタイヤのビード部分と接するように設計されていた。これは、ビ
ード領域におけるタイヤの可とう性を増大させる軽量の丸いケーブルビードコア
を用いたために、必要なことであったか、または少なくとも、部分的に必要であ
ると考えられた。
【0013】 本発明は、タイヤのビードコアの半径方向最も外側の部分より上に延びている
リム部分を有しない独特のリムを利用した。
【0014】 いかなる運転条件においても、またビードコアより上のいかなる位置において
もタイヤと接触しないであろう、半径方向の高さを低減したリムフランジを備え
た、5°傾斜ビードシートのリムを提供することが、本発明の目的の1つである
【0015】 リムフランジが、いかなる半径方向の力もタイヤに影響を及ぼすことなく、ビ
ードを横方向にしっかりと固定することもまた、本発明のもう1つの目的である
【0016】 更にまた、いかなるプライ経路であっても、リムフランジがタイヤの走行およ
び操作性能に悪影響を与えない、65%以下の低いアスペクト比のタイヤのため
の改善されたリムを提供することも、本発明の目的の1つである。
【0017】 (発明の開示) リム(1、40、60)は、車体の軸線方向内側の端末部および車体の軸線方
向外側の端末部と、これら軸線方向の端末部にある1対の環状のフランジ(2、
42、62)と、フランジ(2、42、62)からそれぞれ軸線方向内側に向か
って延びている1対のビードシート(3)とを有している。リム(1、40、6
0)は、対向するビードシート(3)間において、減少した直径の中央部分(4
)を有している。各ビードシート(3)に隣接してビードハンプ(5、6)があ
る。軸線方向における車体外側に隣接して配置されている環状のフランジ(2、
42、62)に最も近いビードハンプ(5、6)と減少した直径の中央部分(4
)との間に、1つの傾斜面(8)が延びている。
【0018】 リム(1、40、60)は、環状の各フランジ(2、42、62)が12mm
より小さく、好ましくは6mm以上から12mm未満まで、最も好ましくは約9
mmである半径方向の最大高さ(h)を有することを特徴としている。
【0019】 1つの実施例においては、環状のフランジ(2)は、ほとんど垂直な軸線方向
最も内側の面(32)を有しており、この面は、一般的にビードシート(3)の
上から、半径方向の最大高さ(h)を定める、各リム(1)のフランジ(2)の
半径方向最も外側の部分(30)の真下まで延びている。
【0020】 代替の実施例であるリム(40)においては、リムのフランジ(42)の軸線
方向最も内側の面(52)は、リムの軸に対して60°以上の角度で半径方向に
そして軸線方向外側に向かって傾斜している。
【0021】 リム(1、40、60)は、タイヤ(10)と組み合わされて用いられるとき
には、1つのタイヤおよびリム組立体を構成し、この組立体において、タイヤ(
10)は、トレッド部分(12)と、トレッド部分(12)内におけるトレッド
補強材(14)と、トレッド部分(12)の対向する両側面にそれぞれ存在する
1対のサイドウォール(16)と、サイドウォール(16)の半径方向内側の縁
部にそれぞれ存在する1対のビード(20)と、各ビード(20)内にそれぞれ
存在するビードコア(22)と、そして半径方向に延びているコード(19)を
持つカーカス補強材(18)とを有しており、このタイヤ(10)は65%より
小さいアスペクト比を有する。
【0022】 従って、リム(1、40、60)は、車体の軸線方向内側の端末部および車体
の軸線方向外側の端末部と、これら軸線方向の端末部にある1対の環状のフラン
ジ(2、42、62)と、フランジ(2、42、62)からそれぞれ軸線方向内
側に向かって延びている1対のビードシート(3)とを有する。リム(1、40
、60)は、対向するビードシート(3)間において、減少した直径の中央部分
(4)を有している。各ビードシート(3)に隣接してビードハンプ(5、6)
がある。軸線方向における車体外側に隣接して配置されている環状のフランジ(
2、42、62)に最も近いビードハンプ(5、6)と減少した直径の中央部分
(4)との間に、1つの傾斜面(8)が延びている。
【0023】 タイヤ(10)およびリム(1、40、60)組立体は、リム(1、40、6
0)の環状の各フランジ(2、42、62)が、12mmより小さい半径方向の
最大高さ(h)を有することと、そして各ビードコア(22)が、ビードシート
(3)から半径方向に12mm未満の所に図心(24)を持つ横断面域を有し、
好ましくは、この図心(24)がビードシート(3)から9mm以下の所にある
ことを特徴としている。フランジ(2、42、62)の半径方向の最大高さ(h
)は、ビードコア(22)の半径方向の位置から好ましくは3mm以内に、最も
好ましくは1mm以内にある。
【0024】 (定義) 「アスペクト比」は、タイヤの断面幅に対するタイヤの断面高さの比を意味す
る。
【0025】 「軸線方向」または「軸線方向に」は、タイヤの回転軸に平行なラインまたは
方向を意味する。
【0026】 「ビード」は、プライコードに包まれかつ設計リムにはめ込まれるように造形
された環状の引張部材を含むタイヤ部分を意味し、フリッパ、チッパ、エイペッ
クス、トウガード、チェ−ファ−のような他の補強部材を有することもあれば、
有しないこともある。
【0027】 「ベルト構造」または「補強ベルト」は、トレッドの下に存在し、ビードに固
定されておらず、タイヤの赤道面に対して17°から27°の範囲の左および右
のコード角を有する、織物または不織物の平行なコードの少なくとも2つの環状
の層すなわちプライを意味する。
【0028】 「周方向」は、軸線方向に垂直な環状トレッドの表面の周囲に沿って延びてい
るラインまたは方向を指す。
【0029】 「カーカス」は、ベルト構造と、トレッドと、アンダートレッドと、そしてプ
ライ上のサイドウォールゴムとを除くが、ビードを含むタイヤ構造を意味する。
【0030】 「コード」とは、タイヤ内のプライが構成されている補強ストランドの1つを
意味する。
【0031】 「赤道面(EP)」は、タイヤの回転軸に垂直でトレッドの中央を通る平面を
意味する。
【0032】 「標準空気圧」は、タイヤの使用条件について然るべき標準化機構によって定
められた特定の設計空気圧および荷重を意味する。
【0033】 「標準荷重」は、タイヤの使用条件について然るべき標準化機構によって決め
られた特定の荷重を意味する。
【0034】 「プライ」は、ゴム被覆された平行な複数コードの連続的な層を意味する。
【0035】 「ラジアル(半径方向の)」および「半径方向に」は、半径方向にタイヤの回
転軸線に向かうか、またはタイヤの回転軸線から半径方向に離れる方向を意味す
る。
【0036】 「ラジアルプライタイヤ」は、ビードからビードへ延びるプライコードがタイ
ヤの赤道面に対して65°から90°の間のコード角度で配置された、ベルトが
巻かれた空気タイヤ、または周方向に制限された空気タイヤを意味する。
【0037】 「断面高さ」は、タイヤ赤道面における、公称リム直径からタイヤの外径まで
の径方向の距離を意味する。
【0038】 「断面幅」は、標準圧で空気を入れられて24時間経過した後、荷重がかけら
れていない状態のタイヤにおいて、ラベルや装飾または保護用のバンドによるサ
イドウォールの隆起分を除いた、サイドウォールの外側間の、タイヤ軸に平行な
最大直線距離を意味する。
【0039】 「ショルダー」は、トレッド縁部の真下にあるサイドウォールの上部を意味す
る。
【0040】 「サイドウォール」は、トレッドとビード間のタイヤ部分を意味する。
【0041】 (本発明の詳細な説明) 図1および1Aを参照すると、これらには、乗用車および軽トラックのための
本発明の5°の傾斜と下がった深底を有するリム(1)の断面図が示されている
。このリム(1)は、軸線方向に間隔をおいて配置されている1対のフランジ(
2)を有する。これらのフランジ(2)は、距離(A)を隔てて配置されている
。各フランジは、ビードシート(3)から半径方向外側に向かって延びており、
ビードシートはリムの軸に対して傾斜面を有し、その傾斜角は5°である。各ビ
ードシートの軸線方向内側には、ビードハンプ(5)または(6)がある。図1
において、ビードハンプ(5)は通常、「平ハンプ」と呼ばれ、他方、図1Aで
は、丸ハンプ(6)が図示されている。これらのハンプ(5)または(6)は、
タイヤが膨張されずに運転されたとき、タイヤビードの軸線方向内側への動きを
妨げることにより、タイヤをビードシートに留めておく助けになる環状の隆起部
を形成する。標準空気圧の運転条件下において、タイヤはフランジ(2)に対し
て軸線方向外側に向かって押されるが、タイヤビードの半径方向内側の、通常は
「トウ」と呼ばれる表面は、気密になるように傾斜しているビードシート(3)
を密封している。
【0042】 タイヤ設計者は、ビードシートに直径方向に締り嵌めされるように、タイヤビ
ードを設計しなければならない。タイヤビードの半径方向内側の部分は、一般的
にはエラストマー製であり、そして傾斜しているビードシートに適合しており、
組立て時にこのビードは、タイヤのビードコアとリムのビードシートとによって
変形されかつ圧縮される。
【0043】 変形および圧縮がなされるように、タイヤのビードは先ず、傾斜面(8)に沿
ってそしてビードハンプ(5)または(6)を超えて半径方向にそして軸線方向
外側に向かって滑動されなければならない。
【0044】 工業規格リム(1)においては、傾斜面(8)は垂直線に対して10°が最小
である傾斜角を有していなければならない。典型的には、傾斜角は、車両の車体
外側においてリムの回転軸に対して約69°以上である。
【0045】 リムは、タイヤ取り付け手順を容易にするための、直径方向に窪んだ中央部分
を有する。当該技術に熟達している専門家は通常、この中央部分(4)を「ホイ
ールウェル」と呼んでいる。ホイールウェルは、車体外側のリムにより近い位置
に配置されるのが一般的であり、そして好ましい。これは、車体外側のビードシ
ートおよびフランジが、一般的に軸線方向においてリムの取付け穴により近く位
置しているが、車体内側のビードシートおよびフランジは、取付け穴から軸線方
向内側に向かって突き出していることを意味する。
【0046】 理論的には、ホイールウェル(4)は軸線方向の幅(C)を有している。ホイ
ールウェル(4)と軸線方向における車体内側のリム(1)との間には、1つの
ブレーキおよびディスクキャリパー組立体が配置される。リム製造者は、ホイー
ルウェルと車体内側のフランジとの間にある、ブレーキを収容するためのスペー
スを最大にしたいと努力している。
【0047】 通常に製造されたリムは全て一般的に、緩やかな半径R1、R2、R3および
R4を採用することによって、異なった機能を持った面が接続されている。これ
らの半径は、鋭角のコーナーを有する機械加工面によって生じる応力の要因を減
少させる。本発明による図1のリム(1)も同様に、緩やかな半径R1、R2、
R3およびR4を採用することが好ましい。
【0048】 図1に示されているように、ビードシートは、ビードハンプとフランジとの間
に延びている軸線方向の幅(W)を有する。軸線方向における車体外側のフラン
ジは、図示されているように、ホイールウェル(4)から距離(B)だけ隔てら
れている。
【0049】 更に図1および1Aに図示されているように、リムのフランジ(2)は、ビー
ドシート(3)から半径方向最も外側の部分(30)までほぼ垂直に延びている
。ビードシート(3)より上にあるリムのフランジの距離、即ち半径方向の最大
高さは、(h)として表示されている。開示されている幾つかの実施例のいずれ
においても、リムのフランジのいかなる部分も半径方向においてこの位置(h)
よりも上に延びていないことが、非常に重要であると考えられている。半径方向
外側の凸状のフランジ、またはリム製造において通常用いられている軸線方向外
側に向かって延びているリム強化機構でさえも、使用してもよいが、もし用いら
れるならば、こうした拡張部のいずれにおいても、この寸法(h)より上に延び
ていてはならないと、本出願者は考えている。米国特許第3,910,336号
においてボワローが開示した従来技術とは異なり、このような機構がリムを強化
する手段として採用されているとき、それが位置(h)より上に延びると、フラ
ンジが下部サイドウォールのビードに接触して、車両の走行および操作特性に影
響を及ぼすことを、本出願者は発見した。リムのフランジが半径方向においてビ
ードコアより上の位置でビードに接触しているこのような場合、リムのフランジ
はタイヤのその部分を硬直させる。比較的に高いサイドウォールを有する高アス
ペクト比のタイヤにおいては、リムのフランジがビードコアより上においてタイ
ヤと接触することによるこうした影響は、それほど大きなものではない。サイド
ウォールは、充分に弾力性があって、非常に柔らく快適な走行を維持する。しか
し、65%以下の低いアスペクト比のタイヤでは、コーナリング操作において、
またタイヤが道路の隆起を越えるときに、リムのフランジがタイヤと接触するこ
とがあり得る。タイヤは、こうした動的な力を受けて圧縮または変形されるとき
、次第に増大するが一般的には滑らかでスプリングのような反動を乗客および運
転者に伝達する。タイヤが急にリムのフランジに接触するとき、こうした操作や
道路上の障害物に対するこの滑らかでスプリングのような抵抗は、急に運転者と
乗客を揺さぶり、より荒々しく連続的な衝撃現象を生じさせる。最高のステアリ
ング応答を得るために、より堅いサスペンションを用いる高性能車では、こうし
たタイヤに対するリムのフランジの衝突は、運転者に疲れを覚えさせるようにな
りかねない。タイヤ設計者は、車両の性能を発揮することができるタイヤを供給
しなければならない。優れた高性能車では、一部分は非常に低いサイドウォール
のために、またカーカスおよびトレッドの補強構造全体のために、用いられるタ
イヤは、膨張時には、一般的に非常に堅く、そして比較的に高いばね率を有して
いる。リムのフランジがタイヤに対する半径方向の力のインプットを避けるよう
に慎重に設計されているリムに、タイヤが取り付けられているとき、より滑らか
でスプリングのようなタイヤの応答が確保されることを、本発明者は発見した。
【0050】 この理論を試験するために、本発明者は、厳しいフォーミュラ1のレースでこ
の概念を評価することを選んだ。この種のレースでは、ステアリング操作とコー
ナリング操作が極限まで試される。レースが終了すると、運転者はレースの過酷
さのために、いつも憔悴している。本発明者は、修正を加えずに対照標準タイヤ
を用い、そして9mmの半径方向の最大高さ(h)に切断された両フランジ(2
)を有するレース用のリムにこれらのタイヤを取り付けた。初期の試験によって
、フロントタイヤは、はるかにより多くの把握力を有し、そして運転者は、特に
より急速にカーブを曲がるときには、タイヤに頼ることができることが示された
。運転者はまた、急カーブでも、緩いカーブでも、カーブに入りやすいと、はっ
きりと断言していた。否定的な面は、フロントタイヤがリアタイヤよりも弾力性
が大きく、把握力も大きいので、いくらか平衡を欠き、車両はサスペンションの
補正を必要とすることと、そして制動をかけたときに、車はより大きくうねるこ
とであった。結局、フォーミュラ1のレースにおける評価によって、サイドウォ
ールの屈曲部をより低い点にすることは、走行の質を改善し、操作性能および車
両性能を高めることが示された。これらの改良点の主要な面は、既存のタイヤお
よび成形の形状を用いて達成された。本発明のリム外形によって、設計は自然な
形状のより低いサイドウォールプライラインを採用することが可能になり、その
結果、リムのフランジの影響を受けずに、タイヤの安定性、性能、および耐久性
が改善されるであろうことを、本発明者は強調したい。
【0051】 請求される本発明のもう一つの重要な面は、タイヤの取付けが容易であること
である。低減されたフランジ(2)によって、取付け具の必要がほとんどないほ
ど、非常に小さな力でタイヤを取り付けることが可能になる。これは、取付け時
にビード損傷の可能性がはるかに小さくなることを意味する。
【0052】 図2を参照すると、この図には、65%以下のアスペクト比を有するタイヤ(
10)が示されている。タイヤ(10)は、トレッド部分(12)と、トレッド
部分(12)内におけるトレッド補強材(14)と、トレッド部分(12)の対
向する両側面にそれぞれ存在する1対のサイドウォール(16)と、サイドウォ
ール(16)の半径方向内側の縁部にそれぞれ存在する1対のビード部分(20
)と、各ビード(20)内にそれぞれ存在するビードコア(22)と、そして半
径方向に延びているコード(19)を持つカーカス補強材(18)とを有しいる
【0053】 図3および4に示されているように、ビードコア(22)は、ケーブルタイプ
のビードコアでは普通である丸形または円形であるか、あるいはワイヤの1つ以
上のストランドより形成された多層のワイヤフィラメントより成る、正方形、四
角形、六角形、または3角形でさえもあり得る多角形であってもよい。ビードコ
ア(22)は平坦なベース(21)を有することが好ましく、この平坦なベース
(21)は水平であるか、またはビードコア(22)の軸線方向外側の部分が軸
線方向内側の部分の半径方向外側になるように、タイヤの軸に対して幾分か傾斜
している。平坦なベースタイプのビードコアの利点は後に説明されるであろう。
本発明が所望の結果を達成するためには、ビードコア(22)は、図3および4
に示されているリムのフランジ(2)の位置(h)に少なくとも等しい所まで、
好ましくはこの位置(h)より上まで延びている半径方向最も外側の面(23)
を有していなければならない。リムのフランジ高(h)は、好ましくは12mm
未満、最も好ましくは約9mmである。
【0054】 各ビードコア(22)は、断面図で見ると、図心(24)を有しており、この
図心はビードコアの幾何学的中心である。平坦なベースのビードコアの場合、図
心は、半径方向においてリムのフランジの位置(h)より3mm未満だけ、より
好ましくは1mm未満だけ上になければならない。この関係によって、ビードの
質量の中心は、フランジ(2)によって横方向において確実に固定される。
【0055】 図5および6には、ビードコアの図心がリムの位置(h)の近辺に配置されて
いるという、この関係が示されている。
【0056】 図5を参照すると、この図には第1の代替実施例であるリム(40)の一部が
示されている。このリム(40)は、上述のリム(1)の機構を全て有している
が、このリムのフランジ(42)は、傾斜面(52)を有し、この傾斜面は、リ
ムの軸に対して60°より大きい角度1で、傾斜していることが好ましい。この
リムはまた、約5°のビードシート角を有する。
【0057】 図6には、第2の代替実施例であるリム(60)が示されている。このリム(
60)は、上述のリム(1)および(40)の機構を全て有しているが、ただし
、このリムのフランジの軸線方向最も内側の面は、2つの曲率半径RiおよびR
oによって形成されている。Riは好ましくは約6mmであるが、Roは約9m
mであり、そして半径方向の位置(h)で終わっている。
【0058】 第1および第2の代替実施例においては、タイヤ(10)のより低いサイドウ
ォールの可とう性に妨げられずに、タイヤ性能を更に向上させるために、または
リムの耐久性および強度を増大させるために、フランジは幾つかの異なる形状を
とることができる。
【0059】 上述のように更に、リムのフランジ(2、42、62)は、強度要求に応じて
より厚くにも、またより薄くにもすることができる。フランジはまた、従来型の
リムによく見られる軸線方向外側に延びている曲線または直線の拡張部によって
より堅くすることができるが、これらの拡張部は、半径方向において位置(h)
より上に延びてはならない。
【0060】 当該のタイヤ技術に通常の知識を有する専門家の1人ならば、フランジ高(h
)の低減は、タイヤ性能に素晴らしい改善をもたらすと共に、タイヤ(10)に
対するリムのフランジ(2)の表面接触域を大きく減少させることは、直ちに理
解できるであろう。こうした接触域の減少は、激しい加速または制動時に、タイ
ヤ(10)がリム上で滑るおそれがあることを意味する。こうした理由で、丸い
かまたはケーブルタイプのビードコアは、平坦なベースタイプのビードコアに比
して、はるかに望ましくないと、本発明者は考えている。ランフラットタイヤに
おける最近の進歩によれば、平坦なベースを有する適宜に設計されたビードコア
は、タイヤをフランジに押しつける空気圧がなくとも、実際にリム上に留められ
ることが示されている。ビードコアのベース側が非常に広い軸線方向の幅を有し
ているために、これらのタイヤ(10)は一般的に、リムシートおよびフランジ
のビードヒール部分に、非常に緊密に嵌め込まれている。ビード(20)の軸方
向の幅は、リムのビードシート幅(W)の約100%から小さくても75%まで
であり、一方、拡張不可能なビードコアは、ビードシート幅(W)の85%から
50%より大きい値までのベース幅であり、好ましくは約85%から65%まで
のベース幅を有している。容易に理解できるであろうが、こうして厳しいランフ
ラット条件の下では、丸いビードコアは単純に、適宜なビードの保持を行うのに
充分な寸法の領域に対して、はるかに小さい表面圧力しか発生させない。
【0061】 本発明者の雇用者、『グッドイヤータイヤ&ラバー社』は、将来、ほとんどの
車両が制限付きのランフラット適応性を持つようにしようと、計画している。そ
うなった場合、本発明のリム(1、40、60)は、ランフラットタイヤと共に
用いられる可能性が高い。
【0062】 ランフラットタイヤが低アスペクト比を有するように製造できることは、明ら
かである。こうしたタイヤは現在でも市販されている。より困難なことは、通常
の高アスペクト比空気タイヤと同じ走行特性を有するランフラットタイヤを開発
することである。本発明のリム(1、40、60)は、その解決に向かって前進
する大きな一歩である。強化済みのサイドウォールランフラットタイヤと共に用
いられるとき、このリム(1、40、60)によって、ランフラット適応性を失
わずに操作および乗り心地に関する走行特性を和らげるように、タイヤを設計す
ることが可能になるであろう。こうした走行特性変更の可能性によって、タイヤ
技術者は、走行性能を犠牲にすることなくタイヤサイドウォールを更に低減させ
ることが可能になるであろう。図7には、各サイドウォール(16)内に1つ以
上のインサート(70)を有する、本発明のリムと組み合わせて使用するための
、典型的なランフラットタイヤ(10)の構造が示されている。
【0063】 既に開示されているように、本発明のタイヤおよびリム組立体は、高さが低く
なった両リムフランジ(2)を有する。『インディカーレース』のような楕円形
のトラックでのレースにおいては、トラックのフィールドに最も近いフランジは
タイヤの性能にあまり大きな役割を果たさない、このような場合、1つのフラン
ジ(2)のみを低くする必要があるだけなのは、理解されよう。従って、リムが
車両に取り付けられたとき、トラックの外側に最も近い車両の各リム(1)にお
ける一方のフランジ(2)が低減された半径方向の最大高さ(h)に修正されて
いることを特徴とする、1つのフランジのみが開示されたように修正されている
特殊なリムもまた、本発明の範囲内にあると、考えられる。
【0064】 本発明を説明する目的で、幾つかの代表的な実施例とそしてその詳細が示され
たが、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、これに様々な変更および
修正をなし得ることは、当該技術に熟達している専門家には、明らかなことであ
ろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による、乗用車および軽トラック用の5°の傾斜と下がった深底型のリ
ムの輪郭を示す断面図である。
【図1A】 図1の車体外側のフランジ域におけるリム外形の部分拡大図である。
【図2】 本発明によるタイヤおよびリム組立体の断面図である。
【図3】 リムの車体外側のフランジと、そして円形ビードコアを有するタイヤビード部
分との拡大断面図である。
【図4】 リムの車体外側のフランジと、そして多角形のタイヤビード部分との拡大断面
図である。
【図5】 第1の代替リムフランジを示す、タイヤおよびリム組立体の拡大断面図である
【図6】 第2の代替実施例であるリムフランジを示す、タイヤおよびリム組立体の拡大
断面図である。
【図7】 ランフラットタイヤの断面図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月31日(2000.1.31)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 タイヤおよびリム組立体
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、空気タイヤおよびリムに関する。より特殊的には、本発明は、乗用
車および軽トラックのための改善されたリムに関するものである。このリムは、
5°の傾斜と下がった深底型の輪郭および独特のフランジを有する。
【0002】 (本発明の背景) 長年にわたって、効果的なホイール組立体を作るために、チューブレス空気タ
イヤとそれに関連するリムが設計されてきた。リムは、ホイールを車両に取り付
ける手段を提供する、即ち、ブレーキ組立体を配置しそして取り付けるためのス
ペースを有し、そして結局、何よりも重要なのは、タイヤを収納しそしてこのタ
イヤとリムとの間の気密シールを確保するように設計された、ビードシートおよ
びリムフランジを提供することである。
【0003】 タイヤとリムフランジの組合せはまた、平衡状態から外れたために生じるリム
およびタイヤの振動を軽減するために、鉛入りのバランスウエイトを設置する面
を提供する。
【0004】 リムは、工学的に優れた1つの構造において上述の機能を全て実現する、最も
効率的な機械的構造である。
【0005】 リムは、冷間圧延スチール構造から、工学的に高度な、非常に軽量の鋳造マグ
ネシウムまたはアルミニウム構造へと長年月をかけて発展してきた。
【0006】 タイヤ技術者は、リムの発展にそれほど重要な貢献を果たしてはいない。タイ
ヤにおける困難な問題を解決するために、様々なタイヤ製造会社によって、極端
でかつ通常は複雑なリムが提案されてきた。
【0007】 リムに関するこれらの解決策は、ほとんど全面的に失敗しており、ほんのわず
かしか市場に受け入れられていない。
【0008】 いわゆる安全タイヤおよびランフラットタイヤの初期の段階では全て、特殊な
リムとタイヤの組合せを設計することが提案されてきた。経験によると、タイヤ
技術者はなるべく、アメリカ合衆国、欧州および日本において既に確立されてい
る標準の範囲内で関連する問題を解決すべきである、とされている。
【0009】 しかしながら、この確定された標準からいくらか逸脱すると、幾つかの注目す
べき利点が生じる場合があった。
【0010】 「ミシュラン」のジャック・ボワローは米国特許第3,910,336号にお
いて、もし標準リムフランジが障害にならなければ、カーカス補強材はニュート
ラルなプライラインに従うことができる、低アスペクト比のラジアルタイヤを設
計し、そして成形することができることを開示している。リムの円すい形の縁部
はビードコアより上に位置すべきではあるが、当該発明による縁部は一般的に、
その半径方向の断面において、従来のリムよりその高さが低いことを、彼は教示
している。ボワローはまた、これらのリム縁部フランジを所望の外形にするため
には、20°から60°までの傾斜範囲内であるべきであり、また所望の結果を
得るのに、45°の近辺であることが好ましいと、教示している。
【0011】 ニュートラルである特殊なコードプライ経路で成形されたタイヤと組み合わさ
れているボワローのリムは、走行性能および乗り心地を改善させる。
【0012】 しかしながら、リムフランジの半径方向外側部分は、タイヤビードコアより上
に位置し、かつタイヤのビード部分と接するように設計されていた。これは、ビ
ード領域におけるタイヤの可とう性を増大させる軽量の丸いケーブルビードコア
を用いたために、必要なことであったか、または少なくとも、部分的に必要であ
ると考えられた。
【0013】 SPタイヤUK社に譲渡された欧州特許第0,276,615号では、従来の
リムフランジが、フランジの部分に沿ってビードシートの周囲の長さの0.25
倍から0.5倍の長さで延びている減少した高さの1個の保持フランジを設ける
ことによって修正されている。この組立品は、ホイールリムの内側に増加したブ
レーキスペースを有するホイールリムを提供している。
【0014】 本発明は、タイヤのビードコアの半径方向最も外側の部分より上に延びている
リム部分を有しない独特のリムを利用した。
【0015】 いかなる運転条件においても、またビードコアより上のいかなる位置において
もタイヤと接触しないであろう、半径方向の高さを低減したリムフランジを備え
た、5°傾斜ビードシートのリムを提供することが、本発明の目的の1つである
【0016】 リムフランジが、いかなる半径方向の力もタイヤに影響を及ぼすことなく、ビ
ードを横方向にしっかりと固定することもまた、本発明のもう1つの目的である
【0017】 更にまた、いかなるプライ経路であっても、リムフランジがタイヤの走行およ
び操作性能に悪影響を与えない、65%以下の低いアスペクト比のタイヤのため
の改善されたリムを提供することも、本発明の目的の1つである。
【0018】 (発明の開示) リム(1、40、60)は、車体の軸線方向内側の端末部および車体の軸線方
向外側の端末部と、これら軸線方向の端末部にある1対の環状のフランジ(2、
42、62)と、フランジ(2、42、62)からそれぞれ軸線方向内側に向か
って延びている1対のビードシート(3)とを有している。リム(1、40、6
0)は、対向するビードシート(3)間において、減少した直径の中央部分(4
)を有している。各ビードシート(3)に隣接してビードハンプ(5、6)があ
る。軸線方向における車体外側に隣接して配置されている環状のフランジ(2、
42、62)に最も近いビードハンプ(5、6)と減少した直径の中央部分(4
)との間に、1つの傾斜面(8)が延びている。
【0019】 リム(1、40、60)は、環状の各フランジ(2、42、62)が12mm
より小さく、好ましくは6mm以上から12mm未満まで、最も好ましくは約9
mmである半径方向の最大高さ(h)を有することを特徴としている。
【0020】 1つの実施例においては、環状のフランジ(2)は、ほとんど垂直な軸線方向
最も内側の面(32)を有しており、この面は、一般的にビードシート(3)の
上から、半径方向の最大高さ(h)を定める、各リム(1)のフランジ(2)の
半径方向最も外側の部分(30)の真下まで延びている。
【0021】 代替の実施例であるリム(40)においては、リムのフランジ(42)の軸線
方向最も内側の面(52)は、リムの軸に対して60°以上の角度で半径方向に
そして軸線方向外側に向かって傾斜している。
【0022】 リム(1、40、60)は、タイヤ(10)と組み合わされて用いられるとき
には、1つのタイヤおよびリム組立体を構成し、この組立体において、タイヤ(
10)は、トレッド部分(12)と、トレッド部分(12)内におけるトレッド
補強材(14)と、トレッド部分(12)の対向する両側面にそれぞれ存在する
1対のサイドウォール(16)と、サイドウォール(16)の半径方向内側の縁
部にそれぞれ存在する1対のビード(20)と、各ビード(20)内にそれぞれ
存在するビードコア(22)と、そして半径方向に延びているコード(19)を
持つカーカス補強材(18)とを有しており、このタイヤ(10)は65%より
小さいアスペクト比を有する。
【0023】 従って、リム(1、40、60)は、車体の軸線方向内側の端末部および車体
の軸線方向外側の端末部と、これら軸線方向の端末部にある1対の環状のフラン
ジ(2、42、62)と、フランジ(2、42、62)からそれぞれ軸線方向内
側に向かって延びている1対のビードシート(3)とを有する。リム(1、40
、60)は、対向するビードシート(3)間において、減少した直径の中央部分
(4)を有している。各ビードシート(3)に隣接してビードハンプ(5、6)
がある。軸線方向における車体外側に隣接して配置されている環状のフランジ(
2、42、62)に最も近いビードハンプ(5、6)と減少した直径の中央部分
(4)との間に、1つの傾斜面(8)が延びている。
【0024】 タイヤ(10)およびリム(1、40、60)組立体は、リム(1、40、6
0)の環状の各フランジ(2、42、62)が、12mmより小さい半径方向の
最大高さ(h)を有することと、そして各ビードコア(22)が、ビードシート
(3)から半径方向に12mm未満の所に図心(24)を持つ横断面域を有し、
好ましくは、この図心(24)がビードシート(3)から9mm以下の所にある
ことを特徴としている。フランジ(2、42、62)の半径方向の最大高さ(h
)は、ビードコア(22)の半径方向の位置から好ましくは3mm以内に、最も
好ましくは1mm以内にある。
【0025】 (定義) 「アスペクト比」は、タイヤの断面幅に対するタイヤの断面高さの比を意味す
る。
【0026】 「軸線方向」または「軸線方向に」は、タイヤの回転軸に平行なラインまたは
方向を意味する。
【0027】 「ビード」は、プライコードに包まれかつ設計リムにはめ込まれるように造形
された環状の引張部材を含むタイヤ部分を意味し、フリッパ、チッパ、エイペッ
クス、トウガード、チェ−ファ−のような他の補強部材を有することもあれば、
有しないこともある。
【0028】 「ベルト構造」または「補強ベルト」は、トレッドの下に存在し、ビードに固
定されておらず、タイヤの赤道面に対して17°から27°の範囲の左および右
のコード角を有する、織物または不織物の平行なコードの少なくとも2つの環状
の層すなわちプライを意味する。
【0029】 「周方向」は、軸線方向に垂直な環状トレッドの表面の周囲に沿って延びてい
るラインまたは方向を指す。
【0030】 「カーカス」は、ベルト構造と、トレッドと、アンダートレッドと、そしてプ
ライ上のサイドウォールゴムとを除くが、ビードを含むタイヤ構造を意味する。
【0031】 「コード」とは、タイヤ内のプライが構成されている補強ストランドの1つを
意味する。
【0032】 「赤道面(EP)」は、タイヤの回転軸に垂直でトレッドの中央を通る平面を
意味する。
【0033】 「標準空気圧」は、タイヤの使用条件について然るべき標準化機構によって定
められた特定の設計空気圧および荷重を意味する。
【0034】 「標準荷重」は、タイヤの使用条件について然るべき標準化機構によって決め
られた特定の荷重を意味する。
【0035】 「プライ」は、ゴム被覆された平行な複数コードの連続的な層を意味する。
【0036】 「ラジアル(半径方向の)」および「半径方向に」は、半径方向にタイヤの回
転軸線に向かうか、またはタイヤの回転軸線から半径方向に離れる方向を意味す
る。
【0037】 「ラジアルプライタイヤ」は、ビードからビードへ延びるプライコードがタイ
ヤの赤道面に対して65°から90°の間のコード角度で配置された、ベルトが
巻かれた空気タイヤ、または周方向に制限された空気タイヤを意味する。
【0038】 「断面高さ」は、タイヤ赤道面における、公称リム直径からタイヤの外径まで
の径方向の距離を意味する。
【0039】 「断面幅」は、標準圧で空気を入れられて24時間経過した後、荷重がかけら
れていない状態のタイヤにおいて、ラベルや装飾または保護用のバンドによるサ
イドウォールの隆起分を除いた、サイドウォールの外側間の、タイヤ軸に平行な
最大直線距離を意味する。
【0040】 「ショルダー」は、トレッド縁部の真下にあるサイドウォールの上部を意味す
る。
【0041】 「サイドウォール」は、トレッドとビード間のタイヤ部分を意味する。
【0042】 (本発明の詳細な説明) 図1および1Aを参照すると、これらには、乗用車および軽トラックのための
本発明の5°の傾斜と下がった深底を有するリム(1)の断面図が示されている
。このリム(1)は、軸線方向に間隔をおいて配置されている1対のフランジ(
2)を有する。これらのフランジ(2)は、距離(A)を隔てて配置されている
。各フランジは、ビードシート(3)から半径方向外側に向かって延びており、
ビードシートはリムの軸に対して傾斜面を有し、その傾斜角は5°である。各ビ
ードシートの軸線方向内側には、ビードハンプ(5)または(6)がある。図1
において、ビードハンプ(5)は通常、「平ハンプ」と呼ばれ、他方、図1Aで
は、丸ハンプ(6)が図示されている。これらのハンプ(5)または(6)は、
タイヤが膨張されずに運転されたとき、タイヤビードの軸線方向内側への動きを
妨げることにより、タイヤをビードシートに留めておく助けになる環状の隆起部
を形成する。標準空気圧の運転条件下において、タイヤはフランジ(2)に対し
て軸線方向外側に向かって押されるが、タイヤビードの半径方向内側の、通常は
「トウ」と呼ばれる表面は、気密になるように傾斜しているビードシート(3)
を密封している。
【0043】 タイヤ設計者は、ビードシートに直径方向に締り嵌めされるように、タイヤビ
ードを設計しなければならない。タイヤビードの半径方向内側の部分は、一般的
にはエラストマー製であり、そして傾斜しているビードシートに適合しており、
組立て時にこのビードは、タイヤのビードコアとリムのビードシートとによって
変形されかつ圧縮される。
【0044】 変形および圧縮がなされるように、タイヤのビードは先ず、傾斜面(8)に沿
ってそしてビードハンプ(5)または(6)を超えて半径方向にそして軸線方向
外側に向かって滑動されなければならない。
【0045】 工業規格リム(1)においては、傾斜面(8)は垂直線に対して10°が最小
である傾斜角を有していなければならない。典型的には、傾斜角は、車両の車体
外側においてリムの回転軸に対して約69°以上である。
【0046】 リムは、タイヤ取り付け手順を容易にするための、直径方向に窪んだ中央部分
を有する。当該技術に熟達している専門家は通常、この中央部分(4)を「ホイ
ールウェル」と呼んでいる。ホイールウェルは、車体外側のリムにより近い位置
に配置されるのが一般的であり、そして好ましい。これは、車体外側のビードシ
ートおよびフランジが、一般的に軸線方向においてリムの取付け穴により近く位
置しているが、車体内側のビードシートおよびフランジは、取付け穴から軸線方
向内側に向かって突き出していることを意味する。
【0047】 理論的には、ホイールウェル(4)は軸線方向の幅(C)を有している。ホイ
ールウェル(4)と軸線方向における車体内側のリム(1)との間には、1つの
ブレーキおよびディスクキャリパー組立体が配置される。リム製造者は、ホイー
ルウェルと車体内側のフランジとの間にある、ブレーキを収容するためのスペー
スを最大にしたいと努力している。
【0048】 通常に製造されたリムは全て一般的に、緩やかな半径R1、R2、R3および
R4を採用することによって、異なった機能を持った面が接続されている。これ
らの半径は、鋭角のコーナーを有する機械加工面によって生じる応力の要因を減
少させる。本発明による図1のリム(1)も同様に、緩やかな半径R1、R2、
R3およびR4を採用することが好ましい。
【0049】 図1に示されているように、ビードシートは、ビードハンプとフランジとの間
に延びている軸線方向の幅(W)を有する。軸線方向における車体外側のフラン
ジは、図示されているように、ホイールウェル(4)から距離(B)だけ隔てら
れている。
【0050】 更に図1および1Aに図示されているように、リムのフランジ(2)は、ビー
ドシート(3)から半径方向最も外側の部分(30)までほぼ垂直に延びている
。ビードシート(3)より上にあるリムのフランジの距離、即ち半径方向の最大
高さは、(h)として表示されている。開示されている幾つかの実施例のいずれ
においても、リムのフランジのいかなる部分も半径方向においてこの位置(h)
よりも上に延びていないことが、非常に重要であると考えられている。半径方向
外側の凸状のフランジ、またはリム製造において通常用いられている軸線方向外
側に向かって延びているリム強化機構でさえも、使用してもよいが、もし用いら
れるならば、こうした拡張部のいずれにおいても、この寸法(h)より上に延び
ていてはならないと、本出願者は考えている。米国特許第3,910,336号
においてボワローが開示した従来技術とは異なり、このような機構がリムを強化
する手段として採用されているとき、それが位置(h)より上に延びると、フラ
ンジが下部サイドウォールのビードに接触して、車両の走行および操作特性に影
響を及ぼすことを、本出願者は発見した。リムのフランジが半径方向においてビ
ードコアより上の位置でビードに接触しているこのような場合、リムのフランジ
はタイヤのその部分を硬直させる。比較的に高いサイドウォールを有する高アス
ペクト比のタイヤにおいては、リムのフランジがビードコアより上においてタイ
ヤと接触することによるこうした影響は、それほど大きなものではない。サイド
ウォールは、充分に弾力性があって、非常に柔らく快適な走行を維持する。しか
し、65%以下の低いアスペクト比のタイヤでは、コーナリング操作において、
またタイヤが道路の隆起を越えるときに、リムのフランジがタイヤと接触するこ
とがあり得る。タイヤは、こうした動的な力を受けて圧縮または変形されるとき
、次第に増大するが一般的には滑らかでスプリングのような反動を乗客および運
転者に伝達する。タイヤが急にリムのフランジに接触するとき、こうした操作や
道路上の障害物に対するこの滑らかでスプリングのような抵抗は、急に運転者と
乗客を揺さぶり、より荒々しく連続的な衝撃現象を生じさせる。最高のステアリ
ング応答を得るために、より堅いサスペンションを用いる高性能車では、こうし
たタイヤに対するリムのフランジの衝突は、運転者に疲れを覚えさせるようにな
りかねない。タイヤ設計者は、車両の性能を発揮することができるタイヤを供給
しなければならない。優れた高性能車では、一部分は非常に低いサイドウォール
のために、またカーカスおよびトレッドの補強構造全体のために、用いられるタ
イヤは、膨張時には、一般的に非常に堅く、そして比較的に高いばね率を有して
いる。リムのフランジがタイヤに対する半径方向の力のインプットを避けるよう
に慎重に設計されているリムに、タイヤが取り付けられているとき、より滑らか
でスプリングのようなタイヤの応答が確保されることを、本発明者は発見した。
【0051】 この理論を試験するために、本発明者は、厳しいフォーミュラ1のレースでこ
の概念を評価することを選んだ。この種のレースでは、ステアリング操作とコー
ナリング操作が極限まで試される。レースが終了すると、運転者はレースの過酷
さのために、いつも憔悴している。本発明者は、修正を加えずに対照標準タイヤ
を用い、そして9mmの半径方向の最大高さ(h)に切断された両フランジ(2
)を有するレース用のリムにこれらのタイヤを取り付けた。初期の試験によって
、フロントタイヤは、はるかにより多くの把握力を有し、そして運転者は、特に
より急速にカーブを曲がるときには、タイヤに頼ることができることが示された
。運転者はまた、急カーブでも、緩いカーブでも、カーブに入りやすいと、はっ
きりと断言していた。否定的な面は、フロントタイヤがリアタイヤよりも弾力性
が大きく、把握力も大きいので、いくらか平衡を欠き、車両はサスペンションの
補正を必要とすることと、そして制動をかけたときに、車はより大きくうねるこ
とであった。結局、フォーミュラ1のレースにおける評価によって、サイドウォ
ールの屈曲部をより低い点にすることは、走行の質を改善し、操作性能および車
両性能を高めることが示された。これらの改良点の主要な面は、既存のタイヤお
よび成形の形状を用いて達成された。本発明のリム外形によって、設計は自然な
形状のより低いサイドウォールプライラインを採用することが可能になり、その
結果、リムのフランジの影響を受けずに、タイヤの安定性、性能、および耐久性
が改善されるであろうことを、本発明者は強調したい。
【0052】 請求される本発明のもう一つの重要な面は、タイヤの取付けが容易であること
である。低減されたフランジ(2)によって、取付け具の必要がほとんどないほ
ど、非常に小さな力でタイヤを取り付けることが可能になる。これは、取付け時
にビード損傷の可能性がはるかに小さくなることを意味する。
【0053】 図2を参照すると、この図には、65%以下のアスペクト比を有するタイヤ(
10)が示されている。タイヤ(10)は、トレッド部分(12)と、トレッド
部分(12)内におけるトレッド補強材(14)と、トレッド部分(12)の対
向する両側面にそれぞれ存在する1対のサイドウォール(16)と、サイドウォ
ール(16)の半径方向内側の縁部にそれぞれ存在する1対のビード部分(20
)と、各ビード(20)内にそれぞれ存在するビードコア(22)と、そして半
径方向に延びているコード(19)を持つカーカス補強材(18)とを有しいる
【0054】 図3および4に示されているように、ビードコア(22)は、ケーブルタイプ
のビードコアでは普通である丸形または円形であるか、あるいはワイヤの1つ以
上のストランドより形成された多層のワイヤフィラメントより成る、正方形、四
角形、六角形、または3角形でさえもあり得る多角形であってもよい。ビードコ
ア(22)は平坦なベース(21)を有することが好ましく、この平坦なベース
(21)は水平であるか、またはビードコア(22)の軸線方向外側の部分が軸
線方向内側の部分の半径方向外側になるように、タイヤの軸に対して幾分か傾斜
している。平坦なベースタイプのビードコアの利点は後に説明されるであろう。
本発明が所望の結果を達成するためには、ビードコア(22)は、図3および4
に示されているリムのフランジ(2)の位置(h)に少なくとも等しい所まで、
好ましくはこの位置(h)より上まで延びている半径方向最も外側の面(23)
を有していなければならない。リムのフランジ高(h)は、好ましくは12mm
未満、最も好ましくは約9mmである。
【0055】 各ビードコア(22)は、断面図で見ると、図心(24)を有しており、この
図心はビードコアの幾何学的中心である。平坦なベースのビードコアの場合、図
心は、半径方向においてリムのフランジの位置(h)より3mm未満だけ、より
好ましくは1mm未満だけ上になければならない。この関係によって、ビードの
質量の中心は、フランジ(2)によって横方向において確実に固定される。
【0056】 図5および6には、ビードコアの図心がリムの位置(h)の近辺に配置されて
いるという、この関係が示されている。
【0057】 図5を参照すると、この図には第1の代替実施例であるリム(40)の一部が
示されている。このリム(40)は、上述のリム(1)の機構を全て有している
が、このリムのフランジ(42)は、傾斜面(52)を有し、この傾斜面は、リ
ムの軸に対して60°より大きい角度1で、傾斜していることが好ましい。この
リムはまた、約5°のビードシート角を有する。
【0058】 図6には、第2の代替実施例であるリム(60)が示されている。このリム(
60)は、上述のリム(1)および(40)の機構を全て有しているが、ただし
、このリムのフランジの軸線方向最も内側の面は、2つの曲率半径RiおよびR
oによって形成されている。Riは好ましくは約6mmであるが、Roは約9m
mであり、そして半径方向の位置(h)で終わっている。
【0059】 第1および第2の代替実施例においては、タイヤ(10)のより低いサイドウ
ォールの可とう性に妨げられずに、タイヤ性能を更に向上させるために、または
リムの耐久性および強度を増大させるために、フランジは幾つかの異なる形状を
とることができる。
【0060】 上述のように更に、リムのフランジ(2、42、62)は、強度要求に応じて
より厚くにも、またより薄くにもすることができる。フランジはまた、従来型の
リムによく見られる軸線方向外側に延びている曲線または直線の拡張部によって
より堅くすることができるが、これらの拡張部は、半径方向において位置(h)
より上に延びてはならない。
【0061】 当該のタイヤ技術に通常の知識を有する専門家の1人ならば、フランジ高(h
)の低減は、タイヤ性能に素晴らしい改善をもたらすと共に、タイヤ(10)に
対するリムのフランジ(2)の表面接触域を大きく減少させることは、直ちに理
解できるであろう。こうした接触域の減少は、激しい加速または制動時に、タイ
ヤ(10)がリム上で滑るおそれがあることを意味する。こうした理由で、丸い
かまたはケーブルタイプのビードコアは、平坦なベースタイプのビードコアに比
して、はるかに望ましくないと、本発明者は考えている。ランフラットタイヤに
おける最近の進歩によれば、平坦なベースを有する適宜に設計されたビードコア
は、タイヤをフランジに押しつける空気圧がなくとも、実際にリム上に留められ
ることが示されている。ビードコアのベース側が非常に広い軸線方向の幅を有し
ているために、これらのタイヤ(10)は一般的に、リムシートおよびフランジ
のビードヒール部分に、非常に緊密に嵌め込まれている。ビード(20)の軸方
向の幅は、リムのビードシート幅(W)の約100%から小さくても75%まで
であり、一方、拡張不可能なビードコアは、ビードシート幅(W)の85%から
50%より大きい値までのベース幅であり、好ましくは約85%から65%まで
のベース幅を有している。容易に理解できるであろうが、こうして厳しいランフ
ラット条件の下では、丸いビードコアは単純に、適宜なビードの保持を行うのに
充分な寸法の領域に対して、はるかに小さい表面圧力しか発生させない。
【0062】 本発明者の雇用者、『グッドイヤータイヤ&ラバー社』は、将来、ほとんどの
車両が制限付きのランフラット適応性を持つようにしようと、計画している。そ
うなった場合、本発明のリム(1、40、60)は、ランフラットタイヤと共に
用いられる可能性が高い。
【0063】 ランフラットタイヤが低アスペクト比を有するように製造できることは、明ら
かである。こうしたタイヤは現在でも市販されている。より困難なことは、通常
の高アスペクト比空気タイヤと同じ走行特性を有するランフラットタイヤを開発
することである。本発明のリム(1、40、60)は、その解決に向かって前進
する大きな一歩である。強化済みのサイドウォールランフラットタイヤと共に用
いられるとき、このリム(1、40、60)によって、ランフラット適応性を失
わずに操作および乗り心地に関する走行特性を和らげるように、タイヤを設計す
ることが可能になるであろう。こうした走行特性変更の可能性によって、タイヤ
技術者は、走行性能を犠牲にすることなくタイヤサイドウォールを更に低減させ
ることが可能になるであろう。図7には、各サイドウォール(16)内に1つ以
上のインサート(70)を有する、本発明のリムと組み合わせて使用するための
、典型的なランフラットタイヤ(10)の構造が示されている。
【0064】 既に開示されているように、本発明のタイヤおよびリム組立体は、高さが低く
なった両リムフランジ(2)を有する。『インディカーレース』のような楕円形
のトラックでのレースにおいては、トラックのフィールドに最も近いフランジは
タイヤの性能にあまり大きな役割を果たさない、このような場合、1つのフラン
ジ(2)のみを低くする必要があるだけなのは、理解されよう。従って、リムが
車両に取り付けられたとき、トラックの外側に最も近い車両の各リム(1)にお
ける一方のフランジ(2)が低減された半径方向の最大高さ(h)に修正されて
いることを特徴とする、1つのフランジのみが開示されたように修正されている
特殊なリムもまた、本発明の範囲内にあると、考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (71)出願人 1144 East Market Stre et,Akron,Ohio 44316− 0001,U.S.A. (72)発明者 ボール、 グラハム、 スタンリィ イギリス国 ティーエフ10 8ビーエック ス スタッフォードシャー州 エヌアール ニューポート メレタウン プラウ レ ーン ゴーレストン コテージ (番地な し)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線方向の両端末部にそれぞれ1つの環状のフランジ(2、
    42、62)を有する車体の軸線方向内側の端末部および車体の軸線方向外側の
    端末部、 前記フランジ(2、42、62)からそれぞれ軸線方向内側に向かって延びて
    いる1対のビードシート(3)、 対向する前記両ビードシート(3)の間にある減少した直径の中央部分(4)
    、 1対のビードハンプ(5、6)であって、該ビードハンプ(5、6)の1つが
    各前記ビードシート(3)に隣接している1対のビードハンプ(5、6)、およ
    び、 車体の軸線方向外側に隣接して配置されている前記環状のフランジ(2)に最
    も近い前記ビードハンプ(5、6)の1つと、減少した直径の前記中央部分(4
    )との間に延びている1つの傾斜面(8)、を有するタイヤのリム(1、40、
    60)において、 環状の各前記フランジ(2、42、62)が半径方向の最大高さ(h)を有し
    、該半径方向の最大高さ(h)は前記ビードシート(3)から測って12mmよ
    り小さいことを特徴とするタイヤのリム(1、40、60)。
  2. 【請求項2】 環状の各前記フランジは半径方向の最大高さ(h)を有し、
    (h)は前記ビードシート(3)から測って6mm以上から12mm未満までの
    範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のタイヤのリム(1、40、60)
  3. 【請求項3】 リムの各前記フランジ(2、42、62)は半径方向の最大
    高さ(h)を有し、(h)は約9mmであることを特徴とする請求項2に記載の
    タイヤのリム(1、40、60)。
  4. 【請求項4】 環状の各前記フランジ(3)は前記ビードシートの近辺から
    前記半径方向の最大高さ(h)に向かって半径方向外側にほぼ垂直に延びている
    軸線方向最も内側の面(32)を有している請求項1に記載のタイヤのリム(1
    )。
  5. 【請求項5】 環状の各前記フランジ(2)は前記リムの軸に対して60°
    以上の角度で半径方向にそして軸線方向外側に傾斜している軸線方向最も内側の
    面(52)を有している請求項1に記載のタイヤのリム(40)。
  6. 【請求項6】 軸線方向の両端末部にそれぞれ1つの環状のフランジ(2、
    42、62)を有する車体の軸線方向内側の端末部および車体の軸線方向外側の
    端末部、 前記フランジからそれぞれ軸線方向内側に向かって延びている1対のビードシ
    ート(3)、 対向する前記両ビードシート(3)の間にある減少した直径の中央部分(4)
    、 1対のビードハンプ(5、6)であって、該ビードハンプ(5、6)の1つが
    各前記ビードシート(3)に隣接している1対のビードハンプ(5、6)、およ
    び、 車体の軸線方向外側に隣接して配置されている前記環状のフランジ(2、42
    、62)に最も近い前記ビードハンプ(5、6)の1つと、減少した直径の前記
    中央部分(4)との間に延びている1つの傾斜面(8)、を有するタイヤのリム
    (1、40、60)において、 車体の軸線方向外側の前記端末部または車体の軸線方向内側の前記端末部のい
    ずれかにおける環状の前記フランジ(2、42、62)の1つが、前記ビードシ
    ート(3)から測って12mmより小さい半径方向の最大高さ(h)を有するこ
    とを特徴とするタイヤのリム(1、40、60)。
  7. 【請求項7】 タイヤ(10)およびリム(1、40、60)組立体であっ
    て、前記タイヤ(10)は、 トレッド部分(12)、 前記トレッド部分(12)内におけるトレッド補強材(14)、 前記トレッド部分(12)の対向する両側面にそれぞれ存在する1対のサイド
    ウォール(16)、 前記サイドウォール(16)の半径方向内側の縁部にそれぞれ存在する1対の
    ビード(20)、 各前記ビード(20)内にそれぞれ存在するビードコア(22)、および、 半径方向に延びている複数コード(19)を持つカーカス補強材(18)、を
    有し、 前記タイヤ(10)は65%より小さいアスペクト比を有し、 前記リム(1、40、60)は、 軸線方向の両端末部にそれぞれ1つの環状のフランジ(2、42、62)を有
    する車体の軸線方向内側の端末部および車体の軸線方向外側の端末部、 前記フランジ(2、42、62)からそれぞれ軸線方向内側に向かって延びて
    いる1対のビードシート(3)、 対向する前記両ビードシート(3)の間にある減少した直径の中央部分(4)
    、 1対のビードハンプ(5、6)であって、前記ビードハンプ(5、6)の1つ
    が各前記ビードシート(3)に隣接している1対のビードハンプ(5、6)、お
    よび、 車体の軸線方向外側に隣接して配置されている前記環状のフランジ(2)に最
    も近い前記ビードハンプ(5、6)の1つと減少した直径の前記中央部分(4)
    との間に延びている1つの傾斜面(8)、を有するタイヤ(10)およびリム(
    1、40、60)組立体において、 前記リムの少なくとも1つの環状のフランジ(2、42、62)は半径方向の
    最大高さ(h)を有し、(h)は12mmより小さく、そして該タイヤ(10)
    の各ビードコア(22)は図心(24)を持つ横断面域を有し、前記図心(24
    )は前記ビードシート(3)から半径方向に12mm未満の所に位置しているこ
    とを特徴とするタイヤ(10)およびリム(1、40、60)組立体。
  8. 【請求項8】 各前記ビードコア(22)は前記ビードシート(3)から半
    径方向に向かって9mm以下の所に配置されている請求項7に記載のタイヤ(1
    0)およびリム(1、40、60)組立体。
  9. 【請求項9】 環状の前記フランジ(2、42、62)の少なくとも1つの
    半径方向の高さ(h)は6mmから12mm未満の値の範囲内にある請求項7に
    記載のタイヤ(10)およびリム(1、40、60)組立体。
  10. 【請求項10】 環状の前記フランジ(2、42、62)の少なくとも1つ
    の半径方向の高さ(h)は約9mmである請求項7に記載のタイヤ(10)およ
    びリム(1、40、60)組立体。
  11. 【請求項11】 環状の前記フランジ(2、42、62)の少なくとも1つ
    の半径方向の高さ(h)は前記ビードコア(22)の前記図心(24)の半径方
    向の位置から半径方向に向かって3mm以内にある請求項10に記載のタイヤ(
    10)およびリム(1、40、60)組立体。
  12. 【請求項12】 前記図心(24)の前記ビードコア(22)内の半径方向
    の位置とそして環状の前記フランジ(2、42、62)の少なくとも1つの半径
    方向の高さ(h)とは1mm以内である請求項1に記載のタイヤ(10)および
    リム(1、40、60)組立体。
  13. 【請求項13】 環状の各前記フランジ(2、42、62)は半径方向の最
    大高さ(h)を有し、該半径方向の最大高さ(h)は12mm未満である請求項
    7に記載のタイヤ(10)およびリム(1、40、60)組立体。
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